JP2006332691A - 超電導マグネット - Google Patents

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Abstract

【課題】超電導マグネットに関し、熱負荷の余裕が大きく高熱等を受けても超電導状態の破壊を防止できるようにする。
【解決手段】環状に形成された超電導コイル22と、超電導コイル22を包囲する熱シールド23と、熱シールド23を包囲する真空容器25と、真空容器25に取着され超電導コイル22および熱シールド23を冷却する冷凍機24とを備えた超電導マグネット21において、超電導コイル22を構成する超電導線29をコイル状に巻く工程の途中で、コイル層間に例えばErNiによって構成されたシート状の蓄冷材を巻込み、これによりコイル層間の熱容量を増加させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、冷凍機冷却型の超電導マグネットに関するものである。
従来、この種の超電導マグネットとして、例えば図9に示すように、超電導コイルを冷凍機で直接的に冷却する冷凍機直接冷却型の超電導マグネットが知られている(特許文献1参照)。この図9に示した超電導マグネットは、真空容器(クライオスタット)1と、この真空容器1の内部に収納された熱シールド板2と、このシールド板2で包囲された超電導コイル3と、この超電導コイル3に励磁電流を供給するための正負極一対の高温超電導電流リード4と、コイル冷却用の第1段冷却ステージ5Aおよび第2段冷却ステージ5Bを有する冷凍機5とから成る構成とされている。
超電導コイル3は、コイル巻枠6に超電導線材7を巻付けたもので、その外周に冷却促進部材として外周冷却用銅ブロック8を締め付けてある。この外周冷却用銅ブロック8およびコイル巻枠6を蓄冷式冷凍機5の第2段冷却ステージ5Bに接触固定することにより、超電導線材7を極低温まで冷却するようになっている。
但し、この技術では、熱容量の大きい超電導コイル3を冷凍機5だけで冷却する構成であるため、初めに室温から極低温まで冷却する(初期冷却)ときには、非常に長い時間を要するものであった。
また、これに関連して、超低温冷却を行う技術として、例えば図10に示す冷却材分配方式のものも知られている(特許文献2参照)。この技術は、液体冷媒を用いた冷却方法および装置についてのものであり、被冷却物9の被冷却面10を繊維マット11等の液相冷却材分散手段に接触させ、この繊維マット11等に冷却材分配系11aから液相冷却材を供給し、その冷却材を繊維マット11等の多孔性を利用して分散させることで被冷却物9を効率よく冷却するようにしている。
しかし、この技術では、液体冷媒が繊維マット11等に十分に接触・保持されている間は十分に冷却できるが、一旦、液体冷媒が気化してしまうと液体冷媒の補給が困難であり、液体冷媒を補給し続けなければならないものであった。
さらに、図11に示すように、気体冷媒を用いた冷却技術も知られている(特許文献3参照)。この技術では、載置台12とこの載置台12上に保持された被処理物13との間隙に、ガス導入管14を介して伝熱媒体としての気体冷媒を導入するようにしている。
ところが、この技術は載置台12と被処理物13との間隙が小さい場合には有効であるが、間隙が大きい場合には効果が小さいものであった。
さらにまた、図示しないが、特許文献4には、高熱伝導性充填剤として、充填剤基材となるグラファイト粉中に吸着している空気を、ヘリウムあるいは水素などの高熱伝導性のガスに置換する技術が開示されている。
しかし、この技術による高熱伝導性充填剤を使用しても大きな熱侵入や急激な発熱に対しては必ずしも十分な効果が得られず、局部的に温度上昇して、超電導状態が壊れる場合がある。
特開平6−132567号公報 特開平6−209059号公報 特開平5−29222号公報 特開平7−90249号公報
上述したように、従来の技術においては、種々の課題がある。即ち、図9に示した技術では熱容量の大きい超電導コイル3を冷凍機5だけで冷却するため、初めに室温から極低温まで冷却する(初期冷却)ときに非常に長い時間を要した。超電導コイル3が冷却されて超電導となっている状態では、冷凍機5の第2段冷却ステージ5Bへの熱侵入量(熱負荷)は、一般的に1W以下と小さく十分に冷凍機で冷却できる状態である。しかし、1W程度の冷却能力で超電導コイル3を冷却すると、初期予冷に数日から数週間を要する。そこで、初期冷却に要する時間を短くする手段が望まれている。
また、図10に示した技術では、液体冷媒が繊維マット11等に十分に接触・保持されている間は十分に冷却できるが、一旦、液体冷媒が気化してしまうと液体冷媒の補給が困難であり、また、液体冷媒を補給し続けなければならないという課題があった。そこで、液体冷媒を補給し続けなくとも冷却が可能な手段が望まれている。
さらに、図11に示した技術では、載置台12と被処理物13との間隙が小さい場合には有効でも、間隙が大きい場合には効果が小さいという課題があった。そこで、間隙の大きい場合でも冷却の効果が大きくなる手段が望まれている。
さらにまた、上記特許文献4に開示された技術では、高熱伝導性充填剤を使用しても大きな熱侵入や急激な発熱には効果が小さく、局部的に温度上昇してしまい、超電導状態が壊れてしまうという課題があった。そこで、大きな熱侵入や急激な発熱でも超電導状態が壊れないような手段が望まれている。
本発明はこのような事情のもとになされたものであり、熱負荷の余裕が大きく高熱等を受けても超電導状態の破壊を防止できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するために、請求項1の発明では、環状に形成された超電導コイルと、この超電導コイルを包囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する真空容器と、この真空容器に取着され、前記超電導コイルおよび輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超電導マグネットにおいて、前記超電導コイルに蓄冷材からなる熱容量増加手段を付設したことを特徴とする超電導マグネットを提供する。
本発明によれば、超電導コイルが急激に温度上昇することがなくなり、大きな熱侵入や急激な発熱に対しても超電導状態の破壊を防止することができる。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図8を参照して説明する。
図1は、各種物性試験用として適用される超電導マグネットの要部を概略的に示す斜視図である。
この図1に示す超電導マグネット21は、環状の超電導コイル22と、この超電導コイル22を包囲する輻射シールドとしての熱シールド23と、これらの超電導コイル22と熱シールド23とを冷却するための定常運転用の冷凍機24と、これらを断熱保持する真空容器(クライオスタット)25とを備えた構成としている。
冷凍機24は第1段ステージ24aおよび第2段ステージ24bを有し、第1段ステージ24aでは約40Kまでの冷却が行われ、第2段ステージ24bでは4K以下の冷却が行われる。第1段スーテジ24aは熱伝導体26を介して熱シールド23に接続され、また第2段ステージ24bは伝熱導体27を介して超電導コイル22に接続されている。これにより、超電導コイル22は約4Kまで伝導冷却され、熱シールド23は約40Kにまで冷却される。
超電導コイル22の外周部には、冷凍機24と別に、冷媒としての液体ヘリウムまたは液体窒素を流すことができる予冷装置としての予冷管28がコイル状に巻かれて熱的に強固に接合されている。この予冷管28の真空容器25からの引出し端部28aが、図示しない着脱可能な冷媒供給源に接続されている。
超電導マグネット21の使用時には、超電導コイル22に図示しない電源から励磁用電流を供給する一方、冷凍機24の駆動により超電導コイル22の冷却を行う。この場合、冷凍機24の運転途中で予冷管28に液体窒素および液体ヘリウムを冷却状態に応じて順に供給することで予冷を行う。
即ち、この場合には、まず予冷管28に液体窒素を流すことにより超電導コイル14を室温から約100Kまで冷却し、次に予冷管28に液体ヘリウムを流す。
このように、予冷管28を使用して超電導コイル22を予冷した場合には、冷凍機24のみで超電導コイル22を室温から4Kまで冷却するのに10日間要したものが、15時間程度で4Kまで冷却できるようになり、初期冷却に要する時間の短縮が図れる。
図2は、超電導コイル22を拡大して示す部分断面図である。
この図2に示すように、本実施形態では超電導コイル22を構成する超電導線29を密閉環状のコイル容器30内に収納している。そして、超電導線29の周囲とコイル容器30との間には、間隙31,32,33,34を開け、かつコイル容器30内にヘリウムガス35を充填している。このヘリウムガス35としては、超臨界ヘリウムを適用することが望ましい。
また、コイル容器30の重力方向上部の一部、例えば図2に斜線部30aで示した内周側部分を、図示しない冷凍機によって冷却される冷却部としている。
このように、超電導線29とコイル容器30との間に充分な隙間31,32,33,34を開けた状態でコイル容器30内にヘリウムガス35を充填し、そのコイル容器30の冷却部である上部内周側部分30aを強制的に冷却することにより、コイル容器30の上部内周側部分30aで冷却されたヘリウムガス35は、超電導線29の内周側の隙間31を下り、超電導線29の下方の隙間32、同外周側の隙間33および上側の隙間34を通り、再び冷却部へ戻るという対流が起こり、これによって超電導線29が冷却される。即ち、ヘリウムガス35の対流により、超電導線29とヘリウムガス35との熱伝導率が大きくなり、高性能の冷却機能が得られる。
この場合、隙間形成手段としては、超電導線29をコイル状に巻付けるための巻枠を、巻線後に取外した状態で、コイル容器30に収納すること等の手段が適用できる。これにより、超電導線29の内周側に隙間31を容易に形成することができる。
これに対し、上記の巻枠を取外すことなく、超電導線29とともにコイル容器30に収納する場合には、ヘリウムガス35と超電導線29との接触を促進するための工夫を要する。
図3は、このような工夫を施した巻枠の構成例を示す斜視図である。
この図3に示すように、巻枠36は軸方向両端にフランジを有する円筒状のものであり、この巻枠36は外周側に超電導線29を巻装した状態で、前記のコイル容器30に収納される。本実施形態では、この巻枠36の周壁に多数の孔37を穿設している。これらの孔37は、図示の如く円形孔とし、または図示しないが巻枠36の軸方向に長い長孔またはスリットとしてもよい。この図3の構成では、例えば巻枠36をできるだけ薄くすることにより、円形の孔37の径dを巻枠36の板厚tよりも十分大きくすることが実現できる。
このような構成によれば、巻枠36を取外すことなく超電導線29とともにコイル容器30に収納しても、巻枠36の内周側とコイル容器30との間に隙間を形成しておくことにより、孔37を介してヘリウムガス35が超電導線29に接触し、前記同様の冷却効果を奏することができる。
なお、円形の孔37の径d、または図示しない長孔またはスリットの長さが巻枠36の厚さtよりも小さいと、巻枠36の表面に沿って流れるヘリウムガスが十分に超電導線29の表面に接触せず、孔37等の効果が十分に生きないので、前記の如く、dをtよりも大きくするものである。
また、図3の例では、巻枠36の内周面にヘリウムガス35の流れを整流するための整流リブ38を設けている。この整流リブ38は、例えば螺旋状をなしている。このような整流リブ38を設けることにより、各リブ間の流量がバランスして冷却効果の均一化が図られる。なお、流量アンバランスが生じた場合には、流量の多い部分は乱流となり易いために、流れの抵抗が増し、自然にアンバランスが解消されるよう作用する。また、乱流は熱伝達率を大きくする方向に作用するため、超電導コイル22全体としての冷却能力が損われることはない。
なお、図3の例では、整流リブ38の螺旋角度が十分に得られないように見えるが、一つのリブ構成で巻枠36を最低一周以上巻回する角度で付設すれば、リブ間の流量アンバランスが生じたままであっても、そのリブ間で流動するヘリウムガスによる冷却だけで、超電導コイル22の全長に亘って十分な冷却効果が得られる。
なお、超電導コイル22は、その構造上、円周方向には超電導線29による巻線の熱伝導で十分に冷却されるが、軸方向では熱伝達が非常に悪い構造となっているので、超電導コイル22の全長に亘ってヘリウムガスが十分に流れるようにして、冷却効果を向上させることが望ましい。
また、本実施形態では、巻枠36とコイル容器30との隙間を、その巻枠36の板厚よりも大きくして、ヘリウムガス35の流量が十分にとれるようにすることが望ましい。そして、この状態で、巻枠36とコイル容器30との隙間やリブ間に、乱流促進機構を設ければ、巻枠36や超電導線29とヘリウムガス35との熱伝達ひいては超電導コイル22の冷却性が良くなり、信頼性の向上が図れる。
このように、ヘリウムガスで超電導線29を冷却する構成によれば、非含浸コイルのようなコイル巻線間での熱伝導が小さく、コイルの一部を冷却しても全体が冷えにくい構造の超電導コイルであっても、良好な冷却効果が得られるようになる。特に、初期冷却の際にその効果が大きく、短時間での冷却が可能となる。
また、このようにして、超電導線29とコイル容器30との間の熱伝達率を向上する構成によれば、冷凍機24によって十分にコイル冷却が行われるので、液体ヘリウムをコイル容器30に注入する等の必要もなくなる。
なお、図示しないが、コイル状に巻かれた超電導線29を複数のエレメントとして軸方向に分割した構成とすれば、ヘリウムガス35と超電導線29との接触面積が増加し、冷却効果はさらに大きくなる。
また、ヘリウムガス35は、4K程度では比熱が大きいため、蓄冷材としての機能も発揮する。即ち、冷却時間のうち、殆どが室温から100K付近までの冷却に要する時間であり、この温度範囲ではヘリウムガスの熱容量が桁違いに小さく、一方、ヘリウムガスは4K付近では逆に桁違いに大きな比熱を有するため、初期冷却時には冷却の負荷とならずに熱伝導率を向上させる効果を発揮し、しかも低温では蓄冷材としての効果を示すものである。
次に、超電導線29による巻線の内部における蓄冷機能を向上させる熱容量増加手段について説明する。
即ち、超電導コイル22への通電電流を増加または減少させるときにはACロスが生じ、超電導コイルが発熱する。このため、ある程度以上に速い速度で通電電流を増減させると、超電導コイル22の超電導状態が壊れる可能性がある。そこで、超電導状態を破壊することなく、超電導コイル22の通電電流を速い速度で増減できるようにすることが望ましく、これが達成できれば、超電導コイル22の使用範囲が拡がり、運転費用も低減できるようになる。
図4(A)は、超電導コイル22の一部を示す図であり、図4(B)は同図(A)で示したコイル中の超電導線29部分を抽出して示す図である。
この図4(A),(B)に示すように、本実施形態では、超電導線29をコイル状に巻く工程の途中で、コイル層間に例えばErNi(エルビニウムニッケル)によって構成されたシート状の蓄冷材39を巻込み、これにより、コイル層間の熱容量を増加させたものである。
層間に何らの蓄冷材をも介在させない超電導コイルの場合、通電速度の限度が10A/sであるのに対し、ほぼ同一構成のコイル層間に蓄冷材39を介在させた本実施形態のものでは、約3倍程度速く通電電流を増減することができることが認められた。
したがって、本実施形態によれば、同一通電電流の増減速度で使用した場合、超電導線29の超電導状態が壊れる虞がほぼ皆無と言えるまでに減少するため、超電導マグネットとしての信頼性を大幅に向上することができる。
なお、図4(A)の例では、蓄冷材39をシート状としたが、同図(C)に示すように、紐状としてもよく、また図示しないが、テープ状としてもよい。さらに、層間ではなく、超電導線29の周囲に巻付けた構成としてもよい。
さらにまた、蓄冷材39の材質としては、前記ErNiのほか、ErNi,Er0.4Dy0.6Ni,ErNi,Er0.2Dy0.8Ni,DyNi,Pb,Gd0.5Er0.5Rh等を適用してもよく、これらによっても前記同様の効果が得られる。
また、超電導コイル22に付設する熱容量増加手段は、そのコイル外周側に配置することも可能である。
即ち、図5および図6に示すように、熱容量増加手段は、超電導コイル22の外周部に取着した蓄冷材パック40とすることも可能である。この蓄冷材パック40は、図5に示した構成では、超電導コイル22の外周面に同軸的に被着した環状のものとしている。また図6に示した構成では超電導コイル22の外周面に周方向に沿って間隔的に接合した短冊状のものとしている。
このような構成によっても、熱容量の増加によって前記同様の効果が奏される。これら図5および図6の例では、さらに施工が容易である等の利点が得られる。
なお、図5および図6の例では蓄冷材パック40を超電導コイル22の外周側に貼り付けた構成としたが、内周側に貼り付けることも可能である。
なお、図5に示した蓄冷材パック40は、超電導線29と同一方向に貼り付けるため、その蓄冷材パック40間に隙間がある場合には、その隙間に位置する超電導線29に対する蓄冷効果は低いが、図6に示した短冊形の蓄冷材パック40の場合には、超電導線29の軸方向に沿って貼り付けることができるため、蓄冷材パック40間に隙間があったも大きい蓄冷効果を維持することができる。
なお、蓄冷材パック40の材質についても、前記同様に、ErNi、ErN、Er0.4Dy、ErNi、Er0.2Dy0.8Ni、DyNi、PbまたはGd0.5Er0.5Rh等を適用することができる。
図7は本発明の他の実施形態を示す要部斜視図である。
この図7に示した実施形態の超電導マグネット21も、環状に形成された超電導コイル22と、この超電導コイル22を包囲する熱シールド23と、この熱シールド23を包囲する真空容器25と、この真空容器25に取着され、超電導コイル22および熱シールド23を冷却する定常運転用の冷凍機24とを備えた構成とされている点では前記一実施形態と同様である。
但し、この実施形態の超電導マグネット21においては、超電導コイル22を予冷するための予冷装置として別の冷凍機41を設けている。
この予冷用冷凍機41は、定常運転用の冷凍機24よりも大容量のもので、真空容器25に着脱可能に付設されている。この予冷用冷凍機41の第2段ステージ41aに直接、銅製の熱伝導板42が取付けられ、この熱伝導板42が、超電導コイル22に取付けた熱伝導板43と接触する構造になっている。
そして、この予冷用冷凍機41は、超電導コイル22の初期冷却の時にのみ装着されて稼動し、40〜50K程度まで冷却したところで取外し、または熱的に切断できるようになっている。
このような図7に示した実施形態によれば、予冷用冷凍機41を着脱して予冷できるようにしたことにより、設置場所が狭い場所での利用に好適である。また、使用目的や都合により、予冷後に連続で冷却したまま維持する超電導マグネットの場合には、容量の小さい冷凍機が1台あればよいので、この実施形態を適用することにより、占有面積を縮小できるとともに、取扱も容易になり、電気料金などの維持費も安価で済むものとすることができる。逆に、頻繁に冷却・昇温を繰返す使用方法や、初期冷却の時間を短縮する使用方法を採用する場合には、予冷用の大容量の冷凍機41を付設することで、各運転時における、より迅速な冷却を実現することができる。
図8(A),(B)は本発明のさらに他の実施形態を示すもので、(A)は超電導コイルの部分断面図であり、同図(B)はその要部拡大図である。
この実施形態では、超電導コイル22の巻線を構成する超電導線29の間に高熱伝導率材製の冷却促進用シート44を介在させてある。この冷却促進用シートは、例えばアルミニウム、インジウム、鉛またはこれらの合金によって構成されている。そして、冷却促進用シート44は、超電導線29をコイル状に巻く工程の途中で層間に巻込むことにより構成される。
このような構成によれば、アルミニウム等は熱伝導率が大きいので、これらで構成される冷却促進用シート44により冷凍機への伝熱量を多くすることができ、超電導コイルの外乱による熱の除去が図れるとともに、冷却速度性能の向上が図れる。
なお、冷却促進用シートの形状は、短冊形であってもよい。
また、図2に示したコイル容器30内には、液体窒素または運転初期に液体ヘリウムを供給して、予冷用として機能させることができる。
本発明の一実施形態を示すもので、予冷管を付設した直冷式超電導マグネットの概略構成を示す斜視図。 前記実施形態において、ヘリウムガス封入式の超電導コイルを示す断面図。 前記実施形態において、超電導コイルの巻枠を示す拡大図。 (A)は前記実施形態における超電導コイルの一部を示す説明図、(B)は(A)の拡大図、(C)は(B)の変形例を示す拡大図。 前記実施形態において、蓄冷材パックを示す斜視図。 図5の変形例を示す斜視図。 本発明の他の実施形態を示す斜視図。 (A)は本発明のさらに他の実施形態による超電導コイルの一部を示す説明図、(B)は(A)の拡大図。 従来例を示す図。 他の従来例を示す図。 さらに他の従来例を示す図。
符号の説明
21…超電導マグネット、22…超電導コイル、23…熱シールド、24…冷凍機、24a…第1段ステージ、24b…第2段ステージ、25…真空容器(クライオスタット)、26…熱伝導体、27…伝熱導体、28…予冷管、29…超電導線、30…コイル容器、30a…コイル容器上部内周側部分、31,32,33,34…間隙、35…ヘリウムガス、36…巻枠、37…孔、38…整流リブ、39…蓄冷材、40…蓄冷材パック、41…冷凍機、41a…第2段ステージ、42,43…熱伝導板、44…冷却促進用シート。

Claims (7)

  1. 環状に形成された超電導コイルと、この超電導コイルを包囲する輻射シールドと、この輻射シールドを包囲する真空容器と、この真空容器に取着され、前記超電導コイルおよび輻射シールドを冷却する冷凍機とを備えた超電導マグネットにおいて、前記超電導コイルに蓄冷材からなる熱容量増加手段を付設したことを特徴とする超電導マグネット。
  2. 請求項1記載の超電導マグネットにおいて、熱容量増加手段は、超電導コイルに取着した蓄冷材パックであることを特徴とする超電導マグネット。
  3. 請求項2記載の超電導マグネットにおいて、蓄冷材パックは、超電導コイルの外周面または内周面に同軸的に取着した環状のもの、または前記外周面または内周面に周方向に沿って間隔的に接合した短冊状のものであることを特徴とする超電導マグネット。
  4. 請求項1記載の超電導マグネットにおいて、熱容量増加手段は、超電導コイルに取着した蓄冷材テープであることを特徴とする超電導マグネット。
  5. 請求項1記載の超電導マグネットにおいて、熱容量増加手段は、超電導コイルの巻線を構成する超電導線の間に介在させたシート状または紐状の蓄冷材であることを特徴とする超電導マグネット。
  6. 請求項5記載の超電導マグネットにおいて、蓄冷材はErNi、ErN、Er0.4Dy、ErNi、Er0.2Dy0.8Ni、DyNi、PbまたはGd0.5Er0.5Rhであることを特徴とする超電導マグネット。
  7. 請求項1記載の超電導マグネットにおいて、熱容量増加手段は、超電導コイルをコイル容器内に収納し、これらコイル容器と超電導コイルとの空隙に蓄冷材を充填した構成であることを特徴とする超電導マグネット。
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