JP2006330066A - 光反射面及びその形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 コア層を伝搬する光信号を直角に曲げることのできる光反射面及びその形成方法を提供する。
【解決手段】 基板11上に、断面が略矩形状の高屈折率コア層13を設け、その高屈折率コア層13を覆うように低屈折率上部クラッド層14を設け、上記高屈折率コア層13に、高屈折率コア層13を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面17を形成する溝16を備えた直角曲げ導波路の光反射面17において、溝16を形成する際、その溝壁の平面部を高屈折率コア層13に位置させるべく、低屈折率上部クラッド層14上方からレーザビームBを高屈折率コアガラス層13に照射し、上記平面部を光反射面17とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光導波路のコア層内を伝搬する光信号を直角に曲げて伝搬させるための光反射面及びその形成方法に関するものである。
図7に示すように、ガラス導波路70は、基板71上に設けられる低屈折率下部クラッド層72と、低屈折率下部クラッド層72上に設けられ断面が略矩形状の高屈折率コア層73と、高屈折率コア層73を覆うように設けられる低屈折率上部クラッド層74とを備える。先に本発明者は、高屈折率コア層73を伝搬する光信号を直角に曲げるための光反射面を形成する溝を、CO2レーザビームBを上部クラッド層74の上方から45°傾けて、高屈折率コア層73に照射する方法により形成した直角曲げ導波路を提案している。
図8に示すように、その直角曲げ導波路80は、低屈折率上部クラッド層74の面に対して45°傾いた溝81を備え、コア層73内を伝搬する光信号(矢印L5)を、溝81とコア層73との境界面(光反射面)82で反射させて、低屈折率上部クラッド層84の上方向に伝搬させている(矢印L6)。
直角曲げ導波路80の基板71には、石英系ガラス基板或いはSi基板が用いられる。CO2レーザビームBは、そのビームスポット径が150〜200μmであり、その出力は数十Wから数百Wである。
特開2002−311270号公報
しかしながら、図8の直角曲げ導波路80の光反射面82には以下の問題点があった。
(1)CO2レーザビームのビームスポット径は、150〜200μmと大きいために、低屈折率上部クラッド層74の上面に45°傾けてCO2レーザビームを照射して溝81を形成しても、溝81の傾斜角度は45°にならず、図9に示す溝81の形状分布91によれば、約65°の溝が形成されてしまう。そのため、高屈折率コア層73内を伝搬する光信号を直角に上面に曲げることができない。
(2)図9に示したように、溝81の形状分布91は直線的な斜面にならず、CO2レーザビームのパワー分布(ガウス分布)が斜めに入射することによる曲線的な斜面となり、この斜面で曲げられた(反射された)光信号は、直角曲げ導波路80の上面方向に大きく拡がりを有して出射されることがわかった。このため、光信号を所望の直角方向に出射させることができない。例えば、直角曲げ導波路80の上面に設けた光受光素子に光信号を効率よく受光させることができないことがある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、コア層を伝搬する光信号を直角に曲げることのできる光反射面及びその形成方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、基板上に断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面において、上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成される光反射面である。
請求項2の発明は、基板上に断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面において、上記低屈折率上部クラッド層をその厚さ20μm以上に形成し、上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成される光反射面である。
請求項3の発明は、上記低屈折率上部クラッド層の面に対して52〜56°方向のCO2レーザビームを照射して上記溝が形成された請求項1または2に記載の光反射面である。
請求項4の発明は、上記低屈折率上部クラッド層の面に対して4〜7°方向のCO2レーザビームを照射して上記溝が形成された請求項1または2に記載の光反射面である。
請求項5の発明は、基板上に低屈折率下部クラッド層を介して上記高屈折率コア層を設けた請求項1〜4いずれかに記載の光反射面である。
請求項6の発明は、基板上に、断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面の形成方法において、上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成する光反射面の形成方法である。
請求項7の発明は、基板上に、断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面の形成方法において、上記低屈折率上部クラッド層をその厚さ20μm以上に形成し、その記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成する光反射面の形成方法である。
請求項8の発明は、上記低屈折率上部クラッド層の面に対して52〜56°方向のCO2レーザビームを照射して、上記溝を形成する請求項6または7に記載の光反射面の形成方法である。
請求項9の発明は、上記低屈折率上部クラッド層の面に対して4〜7°方向のCO2レーザビームを照射して、上記溝を形成する請求項6または7に記載の光反射面の形成方法である。
請求項10の発明は、上記低屈折率上部クラッド層表面をガルバノミラーを用いてCO2レーザビームでスキャンして上記溝を形成する請求項6〜9いずれかに記載の光反射面の形成方法である。
請求項11の発明は、CO2レーザビームのパワー或いはガルバノミラーのスキャン速度の少なくとも一方を制御して、上記溝の深さを調節する請求項10に記載の光反射面の形成方法である。
請求項12の発明は、基板上に低屈折率下部クラッド層を設け、その低屈折率下部クラッド層上に上記高屈折率コア層を設ける請求項6〜11いずれかに記載の光反射面の形成方法である。
本発明によれば、コア層を伝搬する光信号を直角に曲げることができるといった優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係る直角曲げ導波路の光反射面の好適な第1の実施の形態を示した断面図である。
図1に示すように、直角曲げ導波路10は、基板11と、基板11上に設けられる低屈折率下部クラッド層(以下、下部クラッド層)12と、下部クラッド層12上に設けられ断面が略矩形状の高屈折率コア層(以下、コア層)13と、コア層13を覆って設けられる低屈折率上部クラッド層(以下、上部クラッド層)14とからなる光導波路15を備える。
本実施の形態では、基板11として石英ガラス基板を用いたが、石英ガラス以外に多成分系ガラス、Si、GaAs、InP等の半導体材料、セラミックス等の磁性体材料、LiNbO3、LiTaO5等の強誘電体材料或いはプラスチック等で形成された基板を用いてもよい。
直角曲げ導波路10は、コア層13に光反射面17を形成するための溝16を備え、その溝16は、矢印L1方向からコア層13内に入射してコア層13内を伝搬する光信号を、光反射面17で反射させて上部クラッド層14の面に対して垂直に曲げて(矢印L2方向に)伝搬させるために形成されるものである。
直角曲げ導波路10において、重要なことは、光導波路15に溝16を形成する際、その溝壁の平面部をコア層13に位置させるべく、上部クラッド層14上方からレーザビームをコア層13に照射し、溝壁の平面部を光反射面17とすることである。そのため、上部クラッド層14の厚みを20μm以上に厚く設けるのが好ましい。
また、溝16は、上部クラッド層14の上面に対して角度52°〜56°方向のCO2レーザビームをコア層13上方の上部クラッド層14表面に照射して形成され、光反射面17が、コア層13に対して略45°の傾斜角度を有している。
さらに、溝16のx方向の長さを溝幅、溝16のy方向の長さを溝長さとすると、光反射面17を形成する溝16の溝長さが、コア層13の幅より広く形成されている。
直角曲げ導波路10では、下部クラッド層12、上部クラッド層14及びコア層13が、石英系ガラス材料で形成されている。コア層13は、SiO2にGeO2を添加した材料で形成され、その厚さ及び幅は約5×5μmに形成されている。下部クラッド層12及び上部クラッド層14は、SiO2或いはSiO2にFを添加した材料で形成されている。コア層13とクラッド層12,14との比屈折率差Δは0.3〜3%の範囲である。
ここで、石英ガラス基板を用いて、その基板にCO2レーザビームをガルバノミラーで溝長さ20μmの範囲をスキャンしながら照射し、溝壁の傾斜角度を略45°に形成する方法、すなわち光反射面を形成する方法について説明する。
図3に示すように、厚みが1mmの石英ガラス基板31をθ°傾けておき、その石英ガラス基板31の上面方向からCO2レーザビーム(パワー55W)Bをガルバノミラーで溝長さ20μmの範囲にわたり、スキャン速度500mm/sの速度でスキャンしながら照射し、石英ガラス基板31に溝32を形成した。
本発明者は、角度θ°をパラメータにして溝32を複数形成し、それらの溝32の形状分布を触診段差計で測定して、各々角度θにおける溝壁角φ1及びφ2を求めた。溝壁角φ1は溝32の一方の溝壁33と石英ガラス基板上面35とがなす角度を表し、溝壁角φ2は溝32の他方の溝壁34と石英ガラス基板上面35とがなす角度を表す。
図4に示すように、本発明者は、測定結果から、角度θを約55°付近にしてCO2レーザビームBを照射することにより、傾斜角度が略45°の光反射面を形成することができることを見出した。すなわち、溝壁角φ1の分布線41によれば、角度θが約55°となるように石英ガラス基板31を傾けて形成した溝32は、その溝壁角φ1が略45°の光反射面を有することがわかった。
図5は、レーザビームBの照射角度を約55°としたときの石英ガラス基板31に形成された溝32の形状分布を触診段差計で測定した結果である。図5に示すように、溝の形状分布51によれば、溝壁角φ1が約45°になっており、この形状分布51を有する溝を図1の光反射面17として作用させることができる。また、形状分布51からわかるように、石英ガラス基板表面35から約20μmの深さまでは曲線形状になっており、約20μmよりも深い位置では直線的に溝32が掘られている(形成されている)ことがわかる。
したがって、図1の直角曲げ導波路10において、上部クラッドを20μm以上の厚さに形成すれば、溝壁が直線的に形成された箇所(平面部)がコア層13に位置し、平面的な光反射面17が得られる。
次に、直角曲げ導波路(伝搬長約80mm)10の光学特性測定結果について示す。図1の直角曲げ導波路10において、矢印L1方向からコア層13内に入射させる波長1.55μmの光信号のパワーと、矢印L2方向に出射する光信号のパワーとを測定して光損失を評価した。出射した光信号のパワーは、光反射面17上方かつ上部クラッド層14のすぐ真上に径100μmのピンホールを設置し、そのピンホールを通過した光のパワーである。測定した結果、1.5dBであった。この値から光導波路15の伝搬損失(約1dB)を引けば光反射面17の光損失は約0.5dBと低損失である。
本実施の形態の光反射面及びその形成方法は以下に示す効果を有する。
(1)基板11上に、断面が略矩形状のコア層13を設け、そのコア層13を覆うように上部クラッド層14を設け、コア層13に、コア層13を伝搬する光信号を直角に上部クラッド層14方向に曲げて伝搬させるために、CO2レーザビームBを上部クラッド層14表面に対して角度52°〜56°方向から照射し、そのコア層13に略45°の傾斜を有すると共に、溝長さが少なくともコア層13の幅よりも広い溝16を形成した構造とすることにより、光信号を直角に曲げてクラッド層14の上方向に効率よく低損失で出射させることができる。
ここで、コア層13の上に形成されている上部クラッド層14の厚みを少なくとも20μmよりも厚く形成する理由を以下に述べる。本発明者は、CO2レーザビームのパワー分布(ガウス分布)が上部クラッド層14表面に斜めに入射することによって形成される溝16の形状が、上部クラッド層14の領域では変形した曲線的な斜面となり、それよりも深い領域、すなわちコア層13の領域では45°の直線的な斜面が形成されるという実験結果を見出した。これにより、このコア層13の領域での45°の直線的な斜面を光反射面17として作用させるように、上部クラッド層14の厚みを20μm以上とした。尚、コア層13よりも更に深い領域(下部クラッド層12)は再び変形した曲線的な斜面となった。
(2)本実施の形態の光反射面17の形成方法には、従来のCO2レーザを用いることができ、しかもそのビームスポット径は150〜200μmのままでよい。さらに、その出力は数十Wから数百W程度のものを用いることができるので、安価なレーザ加工装置(数百万円)を用いて、きわめて高速に(加工速度が50mm/sから500mm/sへと十倍程度)加工することができる。これにより、低コストで、生産性よく直角曲げ導波路を形成することができる。また、その直角曲げ導波路を用いて高性能な光デバイスを低コストで作製することができる。
(3)本実施の形態の直角曲げ導波路10の光反射面17は、光導波路15を作製した後の段階で、CO2レーザ加工をすることにより作製することができるので、光導波路15の製造工程を束縛することなく作製することができる。これにより、光信号を直角に曲げる構造を多用する光回路と電気回路とを複合化した光電気複合デバイスの作製を容易に実現することができる。
(4)コア層13に略45°の傾斜を有すると共に、溝16の長さを少なくともコア層13の幅よりも広い溝16を形成した構造とすることにより、コア層13内を伝搬した光信号の大部分を極めて効率よく直角に曲げて伝搬させることができる。
(5)CO2レーザで形成した溝16は、溝壁が凹凸しておらず、極めて滑らかな(シャープな)傾斜面を有しているので、効率のよい光反射面17を形成することができる。
(6)コア層13を分断するように形成した溝16からなる光反射面17は、一方の方向からコア層13内を伝搬してきた光信号を直角に曲げて伝搬させることができるが、反対方向からコア層13内に伝搬した光信号に対しては溝16で不均一に散乱させて一方側のコア層13内に伝搬することを阻止することができる。
(7)本実施の形態の直角曲げ導波路の光反射面は、CO2レーザビームをガルバノミラーでスキャンすることで、高速で形成することができる。ひいては、低コストの光デバイスの実現に有効である。
次に、本発明に係る直角曲げ導波路の光反射面の好適な第2の実施形態について説明する。
基本的な構成部分は上述した図1の直角曲げ導波路10とほぼ同様であり、同一構成部分には図1の場合と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2に示すように、本実施の形態の直角曲げ導波路20の備える溝21は、矢印L3方向からコア層13内に入射してコア層13内を伝搬する光信号を、光反射面22で反射させて基板11の裏面(図2中では下面)に対して垂直に曲げて(矢印L4方向に)伝搬させるために形成されるものである。
ここで重要なことは、前実施の形態の直角曲げ導波路10と同様な理由により、上部クラッド層14の厚みを少なくとも20μmよりも厚く設けることである。また、溝21は、コア層13内を伝搬する光信号を基板11に対して直角に曲げて基板11の裏面側に伝搬させるために、CO2レーザビームを上部クラッド層14表面に対して角度4°〜7°方向から照射し、コア層13に略45°の傾斜を有する光反射面22を形成した。CO2レーザビームの照射角度を4°〜7°とする理由を、先に説明した図4に基づいて説明する。
図4に示すように、本発明者は、測定結果から、角度θを約6°付近にしてCO2レーザビームBを照射することにより、傾斜角度が略45°の光反射面を形成することができることを見出した。すなわち、溝壁角φ2の分布線42によれば、角度θが約6°となるように石英ガラス基板31を傾けて形成した溝32は、その溝壁角φ2が略45°の光反射面を有するためである。
図6はCO2レーザビームの照射角度θを6°としたときの石英ガラス基板31に形成された溝32の形状分布を触診段差計で測定した結果である。図6に示すように、形状分布61によれば、溝壁角φ2は約45°となっており、直角曲げ導波路20の光反射面22として作用させることができる。
次に、図2の直角曲げ導波路(伝搬長約80mm)の光学特性の測定結果について示す。
直角曲げ導波路20において、矢印L3方向からコア層13内に入射させる波長1.55μmの光信号のパワーと、矢印L4方向に出射する光信号のパワーとを測定して光損失を評価した結果、1.8dBであった。この値から光導波路15の伝搬損失(約1dB)を引けば光反射面22の光損失は約0.8dBであった。
本実施の形態の直角曲げ導波路20の光損失が、前実施の形態の直角曲げ導波路10と比較して大きくなる理由としては、石英ガラス基板11の厚みが1mmもあるために、矢印L4方向に出射される光信号が、ピンホールに到達するまで広がりをもってしまい、光信号が広がった分だけ径100μmのピンホール外に漏れてしまったためと考えられる。
本実施の形態の直角曲げ導波路20の光反射面22は、基板11上に、断面が略矩形状のコア層13を設け、そのコア層13を覆うように上部クラッド層14を設け、コア層13に、コア層13を伝搬する光信号を直角に基板11方向に曲げて伝搬させるために、CO2レーザビームBを上部クラッド層14表面に対して角度4°〜7°方向から照射し、そのコア層13に略45°の傾斜を有すると共に、溝長さが少なくともコア層13の幅よりも広い溝21を形成した構造とすることにより、光信号を基板11に対して直角に曲げて、基板11の裏面方向に効率よく出射させることができる。
本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、基板11に透明な低屈折率のガラス基板(例えば、石英ガラス基板)を用いた場合には、下部クラッド層12を設けなくともよい。光導波路15は、シングルモード導波路或いはマルチモード導波路のいずれでもよい。マルチモード導波路を形成する場合には、コア層13の厚さ及び幅を数十μmから数百μmに形成するので、溝16がコア層13を貫通するべく溝16の深さをコア層13の厚さに応じて深くする必要がある。また、光導波路15は、石英系ガラス材料の他に、多成分系ガラス材料或いはプラスチック材料を用いて形成してもよい。
また、光導波路15に溝16を形成する際に、CO2レーザビームのパワー、ガルバノミラーのスキャン速度の少なくとも一方を制御することにより溝16の深さを調節してもよい。
本発明に係る直角曲げ導波路の光反射面の好適な第1の実施形態を示す断面図である。 レーザビームの基板への入射角の定義を説明する図である。 図2のφ1,φ2とθとの関係を示す図である。 図1の基板に形成した溝の形状分布を示す図である。 直角曲げ導波路の光反射面の好適な第2の実施形態を示す断面図である。 図5の基板に形成した溝の形状分布を示す図である。 従来の直角曲げ導波路を示す断面図である。 図7の直角曲げ導波路の製造方法を説明する断面図である。 図7の溝の形状分布を示す図である。
符号の説明
10 光導波路
11 基板
12 低屈折率下部クラッド層
13 高屈折率コア層
14 低屈折率上部クラッド層
16 溝
17 光反射面
B CO2レーザビーム

Claims (12)

  1. 基板上に断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面において、
    上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成されることを特徴とする光反射面。
  2. 基板上に断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面において、
    上記低屈折率上部クラッド層をその厚さ20μm以上に形成し、上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成されることを特徴とする光反射面。
  3. 上記低屈折率上部クラッド層の面に対して52〜56°方向のCO2レーザビームを照射して上記溝が形成された請求項1または2に記載の光反射面。
  4. 上記低屈折率上部クラッド層の面に対して4〜7°方向のCO2レーザビームを照射して上記溝が形成された請求項1または2に記載の光反射面。
  5. 基板上に低屈折率下部クラッド層を介して上記高屈折率コア層を設けた請求項1〜4いずれかに記載の光反射面。
  6. 基板上に、断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面の形成方法において、
    上記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成することを特徴とする光反射面の形成方法。
  7. 基板上に、断面が略矩形状の高屈折率コア層を設け、その高屈折率コア層を覆うように低屈折率上部クラッド層を設け、上記高屈折率コア層に、高屈折率コア層を伝搬する光信号を直角に上方向或いは下方向に曲げて伝搬させるための光反射面を形成する溝を備えた直角曲げ導波路の光反射面の形成方法において、
    上記低屈折率上部クラッド層をその厚さ20μm以上に形成し、その記低屈折率上部クラッド層上方からCO2レーザビームを上記高屈折率コア層に照射して、高屈折率コア層に対して略45°の傾斜を有すると共に少なくとも高屈折率コア層の幅よりも広い溝を形成し、その溝壁の平面部で構成することを特徴とする光反射面の形成方法。
  8. 上記低屈折率上部クラッド層の面に対して52〜56°方向のCO2レーザビームを照射して、上記溝を形成する請求項6または7に記載の光反射面の形成方法。
  9. 上記低屈折率上部クラッド層の面に対して4〜7°方向のCO2レーザビームを照射して、上記溝を形成する請求項6または7に記載の光反射面の形成方法。
  10. 上記低屈折率上部クラッド層表面をガルバノミラーを用いてCO2レーザビームでスキャンして上記溝を形成する請求項6〜9いずれかに記載の光反射面の形成方法。
  11. CO2レーザビームのパワー或いはガルバノミラーのスキャン速度の少なくとも一方を制御して、上記溝の深さを調節する請求項10に記載の光反射面の形成方法。
  12. 基板上に低屈折率下部クラッド層を設け、その低屈折率下部クラッド層上に上記高屈折率コア層を設ける請求項6〜11いずれかに記載の光反射面の形成方法。
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