JP2006329782A - 位置情報通信端末 - Google Patents

Abstract

【課題】消費電力を抑えた小型で汎用性のある位置情報通信端末を提供する。
【解決手段】ＧＰＳ処理と位置情報通信端末１０の制御を司るＧＰＳコントローラ１２は、ＧＰＳ信号を入力するＧＰＳ入力系と、図示しない基地局と通信をするための通信系と、取り外し自在に接続された外部メモリに接続するデータ系と、外部インターフェースを介して外部の状況をモニタするモニタ系と、簡単なステータスを表示する表示ＬＥＤ１８と、電源回路１７と、を有している。
【選択図】図１

Description

本発明は、測位機能を有する位置情報通信端末に関し、特に人が携帯する端末又は車両などの移動体に搭載されるＧＰＳ受信機を用いた位置情報通信端末に関する。

近年ＧＰＳ衛星を利用して現在位置を測位し、移動体向けのデータ通信機により送信する技術が広く利用されている。例えば、このような位置情報通信端末を使用して、子供や高齢者の迷子防止、タクシーやトラックなどの運行状況の管理などが行われている。

一般に位置情報通信端末は、ＧＰＳ受信機と、移動体通信を行うデータ通信機と、これらを制御する制御部と、電源と、を有しているが、上述した携帯型端末のようにバッテリー容量に限りがあるため、さらなる省電力化と携帯性を向上するための小型化が望まれている。

このような要望を実現するために特許文献１には、消費電力を低減させる技術としてＧＰＳ受信機を必要時のみ稼働させる通常感度測位モードと常時稼働させる高感度測位モードとを柔軟に切替て消費電力の低減を図る技術が公開されている。

特開２００４−３７１１６号公報

しかし、上述した特許文献１の技術は、ＧＰＳ受信機の稼働を制限することにより消費電力の低減を実現することは可能であるが、小型化に関しては問題の解決がなされていない。また、近年小型化と省電力化が進んだＰＣ用のカード型の通信機器を利用することで、省電力化と小型化を実現可能とし、さらに複数の通信サービスから最適なサービスを選択できるということも考えられるが、ＰＣを用いるとＧＰＳ受信機の小型化と省電力化を実現することができないという問題があった。そこで、消費電力を抑えた小型で汎用性のある位置情報通信端末を提供することをその一つの目的とする。

以上のような目的を達成するために、本発明に係る位置情報通信端末は、測位衛星からの信号に基づき車両の現在位置を検出する測位部と、測位した現在位置を記憶する位置情報履歴記憶部と、記憶された位置情報を無線により送信する無線通信部と、これらを制御する制御部と、を有する位置情報通信端末において、前記測位部は、前記端末の制御を司る前記制御部と、前記無線通信部を取り外し自在に接続する第１の接続手段と、前記位置情報履歴記憶部を取り外し自在に接続する第２の接続手段と、を備え、前記制御部は、現在位置を検出する測位処理を優先して実行すると共に、測位処理で要求される時間間隔でその他の処理も実行することを特徴とする。

また、本発明に係る位置情報通信端末において、車両に搭載されたセンサによる検出結果についてのデータを、前記位置情報履歴に対応付けて記憶することを特徴とする。

さらに、本発明に係る位置情報通信端末において、前記測位部はＧＰＳ受信機であり、第１の接続手段は、コンパクトフラッシュ（登録商標）・インターフェースであり、第２の接続手段は、ＵＳＢ・インターフェースであることを特徴とする。

さらにまた、本発明に係る位置情報通信端末において、前記無線通信部は、コンパクトフラッシュ（登録商標）型のカード型通信カードであり、前記位置情報履歴記憶部は、ＵＳＢメモリであることを特徴とする。

さらにまた、本発明に係る位置情報通信端末において、前記位置情報履歴記憶部に記憶されている位置情報履歴から送信すべき情報を間引いて外部に送信することを特徴とする。

本発明を用いることにより、位置情報通信端末に使用される制御部の簡略化を図ることで消費電力の低減と小型化を実現できるという効果がある。

また、通信カードを用いることにより汎用化を実現し、さらに、使用者のニーズに合致した通信サービスを選択可能とすることにより、通信コストの最適化を図る。

以下、本発明の実施の形態（以下実施形態という）を、図面に従って説明する。

図１は、本発明の実施形態に係る位置情報通信端末１０の構成を示す構成図である。位置情報通信端末１０は、図示しない車両に搭載されている。ＧＰＳ処理と位置情報通信端末１０の制御を司るＧＰＳコントローラ１２は、ＧＰＳ信号を入力するＧＰＳ入力系と、図示しない基地局と通信をするための通信系と、取り外し可能なように接続された外部メモリに接続するデータ系と、外部インターフェースを介して外部の状況をモニタするモニタ系と、簡単なステータスを表示する表示ＬＥＤ１８と、電源回路１７と、を有している。

ＧＰＳ入力系は、ＧＰＳコネクタ１４を介して取り外し可能に接続されるＧＰＳアンテナ１６を有し、通信系は、コンパクトフラッシュ（登録商標）コントローラ２０（以下、ＣＦコントローラと略す）とカードコネクタ２２を介してＣＦ型ＰＤＣ通信カード２６と、ＣＦ型ａｕ（登録商標）通信カード２４のいずれか１つと接続することができる。さらに、データ系は、ＵＳＢコントローラ２８とＵＳＢコネクタ２９を介してＵＳＢメモリ３０と接続することができる。

モニタ系は、外部インターフェースコネクタ１５を介して車両に取り付けられたボタン３１、開閉センサ３２、温度センサ３３及びモデムなどのＤＴＥ（データ端末装置）３４に接続されている。

図２は、本発明の実施形態に係る位置情報通信端末１０の外観を示す斜視図である。大きさは約５５（Ｗ）ｍｍ×約８０（Ｈ）ｍｍ×約１５（Ｄ）ｍｍの箱であり、前面にはＧＰＳコネクタ１４と、ＣＦ型ＰＤＣ通信カード２６の一部が露出し、背面には外部Ｉ／Ｆコネクタ１５と、電源コネクタ３８が配置されている。また、前面の一部は傾斜しており、傾斜した面に表示ＬＥＤ１８が配置され、側面にはスライド式の電源スイッチ４１が配置されている。

表示ＬＥＤ１８は、向かって左から、電源モニタ用の電源ＬＥＤ１８ａと、通信モニタ用の通信ＬＥＤ１８ｂと、ＧＰＳモニタ用のＧＰＳ・ＬＥＤ１８ｃが配置されている。表示ＬＥＤ１８の下に位置するＣＦ型ＰＤＣ通信カード２６には、アンテナケーブルが接続されている。また、位置情報通信端末１０の背面の外部Ｉ／Ｆコネクタ１５からは多芯ケーブルが伸びており、他端には、ボタン用コネクタ３１ａ、開閉センサ用コネクタ３２ａ、温度センサ用コネクタ３３ａ及びＤＴＥ用コネクタ３４ａが設けられている。

図３は、本発明の実施形態に係る位置情報通信端末１０のハードウエア構成とソフトウエア構成を示すシステム構成図である。ハードウエア５０は、ＣＰＵ５１と、ＲＯＭ／ＲＡＭ５２と、ＧＰＳ受信機５３と、コンパクトフラッシュ（登録商標）・インターフェース５４と、ＵＳＢ・インターフェース５５と、外部インターフェース５６とを備えている。

ソフトウエア６０は、ハードウエア５０を制御するために、オペレーション・システム（ＯＳ）機能に測位処理が取り込まれたＧＰＳ処理６１を中核とした基本ソフトと、ＧＰＳ処理によって得られたデータを継続的に管理するロケーションモードタスク６５ａ及びデータ通信や外部インターフェースとのデータのやり取りを管理するデータ通信モードタスク６５ｂと、ユーザの要求により各種処理を実行可能なアプリケーション６６と、を含んでいる。

基本ソフトは、所定時間内（例えば、１ｍｓｅｃ）で一連のＧＰＳ処理６１を優先して実行し、残り時間内で通信制御６２と、データ管理６３と、外部インターフェース処理６４と、を処理することができる。

図４は、参考となる参考例における処理の流れと、本発明の実施形態に係る位置情報通信端末１０の処理の流れを示すタイミングチャートである。図４の上段のタイミングチャートは、制御部７１がＧＰＳ受信機７２とＰＤＣ受信機７３を制御する参考例であり、下段のタイミングチャートは、本実施形態における制御部を有するＧＰＳ制御部８１がＰＤＣカード型通信機８２を制御する処理を示したものである。

最初に、参考例の処理の流れを説明する。最初に制御部７１は、ＧＰＳ受信機７２に測位処理の開始を指示し、図示しない外部インターフェースにアクセスして外部データを取得する。その後、ＧＰＳ受信機７２は測位結果を制御部にデータ送信し、制御部７１は測位結果を受け取ると共に、外部インターフェースからの測定結果とひも付けて記憶領域に格納する。制御部７１は、格納した測定結果を記憶領域から読み出してＰＤＣ通信機７３にデータ送信し、ＰＤＣ通信機７３は受信したデータに変調をかけて基地局にＰＤＣ発信をする。以下、同様な処理を繰り返す。

これに対して、図４の下段に示した本実施形態に係る位置情報通信端末１０の処理の流れを説明する。ＧＰＳ制御部８１は、車両データ取得、測位処理、データ送信を１ｍｓｅｃのタイムインターバル中に時分割処理をしながら並列処理を行うため、見かけ上、測位処理と車両データ取得及びデータ送信が同時に進む。

図中楕円Ａで囲んだ処理は、１ｍｓｅｃのタイムインターバル中に測位処理が優先して実行され、残りの時間を利用して細分化されたその他の処理が実行される状態を示したものである。

ＧＰＳ制御部８１は、車両データ取得と測位処理を並列に進行して図示しない外部インターフェースにアクセスして外部データを取得し、その後、測位結果が得られると外部インターフェースからの測定結果とひも付けて記憶領域に格納する。ＧＰＳ制御部８１は、格納した測定結果を記憶領域から読み出してＰＤＣカード型通信機８２にデータを送信し、後は、ＰＤＣカード型通信機８２がデータをＰＤＣ発信する。以下、同様な処理を繰り返す。

以上、上述したように本実施形態を利用することにより、位置情報通信端末１０に使用される複数の制御部の簡略化を図ることで消費電力の低減と小型化を実現できるという効果がある。なお、本実施形態では、ＵＳＢインターフェースにＵＳＢメモリを接続して記憶媒体として用いたが、ＵＳＢメモリに限定するものではなく、カーナビ、カメラ、携帯電話などを接続してもよい。これにより、位置情報通信端末の利用範囲が拡大することは言うまでもない。

本発明の実施形態に係る位置情報通信端末の構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に係る位置情報通信端末の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る位置情報通信端末のハードウエア構成とソフトウエア構成を示すシステム構成図である。 参考となる参考例における処理の流れと、本発明の実施形態に係る位置情報通信端末の処理の流れを示すタイミングチャートである。

符号の説明

１０ 位置情報通信端末、１２ ＧＰＳコントローラ、１４ ＧＰＳコネクタ、１５ 外部インターフェースコネクタ、１６ ＧＰＳアンテナ、１７ 電源回路、１８ 表示ＬＥＤ、１８ａ 電源ＬＥＤ、１８ｂ 通信ＬＥＤ、１８ｃ ＧＰＳ・ＬＥＤ、２０ コンパクトフラッシュ（登録商標）コントローラ、２２ カードコネクタ、２４ ａｕ通信カード、２６ ＰＤＣ通信カード、２８ ＵＳＢコントローラ、２９ ＵＳＢコネクタ、３０ ＵＳＢメモリ、３１ ボタン、３１ａ ボタン用コネクタ、３２ 開閉センサ、３２ａ 開閉センサ用コネクタ、３３ 温度センサ、３３ａ 温度センサ用コネクタ、３４ａ ＤＴＥ用コネクタ、３８ 電源コネクタ、４１ 電源スイッチ、５０ ハードウエア、５３ ＧＰＳ受信機、５４ コンパクトフラッシュ（登録商標）・インターフェース、５５ ＵＳＢ・インターフェース、６０ ソフトウエア、６１ ＧＰＳ処理、６２ 通信制御、６３ データ管理、６４ 外部インターフェース処理、６５ａ ロケーションモードタスク、６５ｂ データ通信モードタスク、６６ アプリケーション、７１ 制御部、７２ ＧＰＳ受信機、８１ ＧＰＳ制御部、８２ ＰＤＣカード型通信機。

Claims (5)

1. 測位衛星からの信号に基づき車両の現在位置を検出する測位部と、測位した現在位置を記憶する位置情報履歴記憶部と、記憶された位置情報を無線により送信する無線通信部と、これらを制御する制御部と、を有する位置情報通信端末において、
   前記測位部は、
   前記端末の制御を司る前記制御部と、
   前記無線通信部を取り外し自在に接続する第１の接続手段と、
   前記位置情報履歴記憶部を取り外し自在に接続する第２の接続手段と、
   を備え、
   前記制御部は、現在位置を検出する測位処理を優先して実行すると共に、測位処理で要求される時間間隔でその他の処理も実行することを特徴とする位置情報通信端末。
2. 請求項１に記載の位置情報通信端末において、
   車両に搭載されたセンサによる検出結果についてのデータを、前記位置情報履歴に対応付けて記憶することを特徴とする位置情報通信端末。
3. 請求項１又は２に記載の位置情報通信端末において、
   前記測位部はＧＰＳ受信機であり、
   第１の接続手段は、コンパクトフラッシュ（登録商標）・インターフェースであり、
   第２の接続手段は、ＵＳＢ・インターフェースであることを特徴とする位置情報通信端末。
4. 請求項１から３のいずれか１項に記載の位置情報通信端末において、
   前記無線通信部は、コンパクトフラッシュ（登録商標）型の通信カードであり、
   前記位置情報履歴記憶部は、ＵＳＢメモリであることを特徴とする位置情報通信端末。
5. 請求項１から４のいずれか１項に記載の位置情報通信端末において、
   前記位置情報履歴記憶部に記憶されている位置情報履歴から送信すべき情報を間引いて外部に送信することを特徴とする位置情報通信端末。

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