JP2006326744A - 旋盤用チャック機構のチャック爪 - Google Patents

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Norihisa Kawamoto
規央 川本
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Kawamoto & Co Ltd
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Abstract

【課題】簡便な構造で経済性に優れた手段によってワークの回転軸線の偏心量を高精度で調整、又はその微小な位置ずれを調整して高精度の芯出しを行えるチャック爪を提供すること。
【解決手段】チャック爪本体部10とチャック爪先端部20とに分割されているチャック爪1において、チャック爪本体部10を回転軸線Xに対して垂直方向に貫通するボルト用螺合孔と長孔と、チャック爪先端部20を長孔まで延びるボルト固定用孔と、ボルト用螺合孔に螺合し、段差部の第1の壁面とチャック爪先端部20の対抗面20Aとの間の間隙量を調整する調整用の螺合ボルトとを備え、前記間隙を保持した状態で、ボルト固定用孔21と長孔との間を固定用ボルトで締め付けてチャック爪先端部20をチャック爪本体部10に固定した旋盤用チャック機構のチャック爪。
【選択図】 図1

Description

本発明は、旋盤を用いてワークを偏心加工、又はワークの芯出しを行う際に、ワークをチャックするチャック機構、特にそのチャック爪の把持面の位置を調整できる簡単な構造のチャック爪の構造に関する。
通常、種々の形状の棒状又は筒状のワークの外形加工を行うのに旋盤が用いられている。旋盤においては、ワークはチャック機構によってチャックされるが、場合によってはワークを偏心加工することが要求される。この場合には、ワークを所定量偏心させた状態でチャックしなければならない。ワークを所定量偏心させた状態でチャックする技術については既に種々提案されている。例えば、シリンダ装置などによってチャック機構を必要な偏心量に合わせて上下、左右などに動かして偏心させるもの(例えば、特許文献1参照)、あるいはチャック爪のチャック面に複数の段差部を形成しておき、必要な偏心量に応じて段差部を選定してワークをチャックするもの(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
また、チャック爪を爪本体部と爪先端部とに分け、必要な偏心量に応じて爪先端部を移動させるチャック爪の偏心機構も開示されている(例えば、特許文献3参照)。さらに、チャック爪を縮径又は拡径することによってワークを把持あるいは開放するチャック機構によるチャック爪の浮き上がりによる加工精度の低下を解決する構造について開示している発明(例えば、特許文献4参照)も既に提案されている。
特開平01−011702号公報 特開平04−269105号公報 特開2003−175411公報 特開平08−155707号公報
前記特許文献1に開示されているチャック機構では、チャック爪からなるチャック機構全体を必要な偏心量に応じて移動させる偏心構造であるので、構造が複雑で大型化し、コストが高くなるなどの問題がある。また、前記特許文献2に開示されているチャック機構では、チャック爪のチャック面そのものに段差を形成し、その段差部を利用して偏心させている構造であるので、調整可能な偏心量が幾つかに制限されてしまい、所望の偏心量を得ることができないので、加工精度が低くならざるを得ないという問題がある。また、取り付ける段差によってチャックされるワークのチャック箇所が段差の幅だけずれてしまうという問題もある。
前記特許文献3に開示されているチャック偏心機構では、チャック爪の先端部分に二つのコマを取り付け、二つのコマを摺動面でずらして所望の偏心量を得る構造であるので、チャック爪の先端部分に二つのコマを固定しながら回転軸線方向に摺動させる構造が必要であり、ワークをチャックするときにチャック爪に加圧力が当然にかかるので、寿命が短く、精度を維持するにはメンテナンスが大変であるなどの問題がある。また、構造が比較的複雑であり、二つのコマを回転軸線方向にずらして偏心させる構造であるので、無理な加圧力がかかることがあり、偏心量を維持し難い場合もある。また、前記特許文献4は爪本体に先端爪を取り付けて、チャック機構上で生じるチャック爪の浮き上がりの問題を解決するもので、ワークを偏心させてチャックするチャック爪の構造については開示していない。
本発明はこのような問題点を解決し、簡便な構造で経済性に優れた手段によって旋盤におけるワークの回転軸の中心を通る回転軸線の偏心を高精度で調整、又はチャック爪の中心点とワークの回転軸線との微小な位置ずれを調整して高精度の芯出しを行えるチャック機構のチャック爪を提供することを課題としている。
第1の発明は、前記課題を解決するために、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構における前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記チャック爪先端部に当接することにより、前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙量を調整する調整用の螺合ボルトとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
第2の発明は、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、貫通孔を有すると共に、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサと、前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサの前記貫通孔内まで延びる螺合ボルトとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前記設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
第3の発明は、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、磁気材料からなり、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前期設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
第4の発明は、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙を調整する厚みを有する調整用スペーサと、前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサに当接する調整用の螺合ボルトとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部の前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
第5の発明は、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に延びるボルト固定用孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線に対して垂直方向に延び、前記固定用孔と交わるボルト挿入孔と、前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端部分が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記ボルト挿入孔まで延びて前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙を調整する調整用の螺合ボルトとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔から固定用ボルトで前記螺合ボルトの前記先端部分を締め付け、前記チャック爪先端部を前記螺合ボルトに固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
第6の発明は、旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に延びるボルト固定用孔と、前記チャック爪先端部を前記回転軸線に対して垂直方向に延び、前記固定用孔と交わるボルト挿入孔と、貫通孔を有すると共に、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサと、前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端部分が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサの前記貫通穴を通って前記ボルト挿入孔に挿入される螺合ボルトとを備え、前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前記設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔から固定用ボルトで前記螺合ボルトを締め付け、前記チャック爪先端部を前記螺合ボルトに固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪を提供する。
前記第1の発明によれば、旋盤加工作業に先立って、簡便で経済性に優れた手段によって旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線の偏心量を高精度で調整、又はワークの回転軸線の微小な位置ずれを調整して高精度の芯出しを容易に行うことができる。
前記第2の発明によれば、簡便で経済性に優れた手段によって、旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線を予め決められた比較的大きな設定偏心量でも容易かつ高短時間で偏心させることができる。
前記第3の発明によれば、非常に簡便で経済性に優れた手段によって、旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線の偏心量を予め決められた大きな設定値に対しても、容易かつ短時間で調整をすることができる。
前記第4の発明によれば、簡便で経済性に優れた手段によって、旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線の偏心量を予め決められた大きな設定値に対しても、容易かつ短時間で高精度に調整をすることができる。
前記第5の発明によれば、簡便で経済性に優れた手段によって、旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線の偏心量を予め決められた設定値に、左右前後にずれることなく、容易かつ短時間で高精度に調整をすることができる。
前記第6の発明によれば、簡便で経済性に優れた手段によって、旋盤におけるワークの回転中心を通る回転軸線の偏心量を予め決められた大きな設定値に対しても、左右前後にずれることなく、容易かつ短時間で高精度に調整をすることができる。
[実施形態1]
先ず、本発明の実施形態1に係る旋盤用チャック機構のチャック爪について図1〜図5によって説明する。図1は本発明に係る旋盤用チャック機構の全体構造の概要を示し、図2はチャック機構によってチャックされるワークの回転軸の中心点を通る回転軸線Xの偏心範囲を説明するための図であり、図3は本発明の改良に係るチャック爪を構成する主な部材を示す図である。図4は実施形態1に係るチャック爪を説明するための図であり、図5はチャック爪を説明するための部分断面を示す図である。
図1において、通常の旋盤用チャック機構と同様に、3個のチャック爪1、2、3は等間隔、つまり120度間隔でチャック本体4に取り付けられており、3個のチャック爪1、2、3は回転軸の中心線(以下では回転軸線Xという。)に対して放射又は半径方向、つまり垂直方向に移動できるようになっている。ここでは、3個のチャック爪1、2、3が互いに接近する方向を前進と言い、互いに離れる方向を後退という。また、3個のチャック爪1、2、3が前進すると、それらの先端面であって湾曲している把持面A、B、Cが形成する仮想円の直径が小さくなり、これを縮径と言う。3個のチャック爪1、2、3が後退すると、把持面A、B、Cが形成する仮想円の直径が大きくなり、これを拡径と言う。なお、チャック爪は3個に限ることは無く、2個又は4個など適宜の個数のチャック爪をチャック本体4に等間隔で配置したものでも勿論よい。
本発明では、図2に示すように、旋盤の回転中心点xに対して旋盤加工されるワークWの回転軸の中心点を通る回転軸線Xを偏心できるように、あるいは3個のチャック爪1〜3の調整に起因する旋盤の回転中心点xに対するワークWの回転軸線Xとの微小な芯ずれを調整して精確に芯出しできるように、3個のチャック爪1〜3の内の少なくともチャック爪1だけがチャック爪本体10とチャック爪先端部20とに分割されている。チャック爪本体10は図3に示すように、直交する二つの第1の壁面10A、第2の壁面10Bで形成される段差部11と、第1の壁面10Aに対向する第3の壁面10Cから第1の壁面10Aまで延びて貫通するボルト用螺合孔12、チャック爪1がチャック本体4に対して摺動可能にする摺動溝13、第2の壁面10Bから摺動溝13まで延びて貫通する長孔14を有する。長孔14はボルト用螺合孔12が延びる方向と同じ方向に長くなっている。チャック爪先端部20は、チャック爪本体10の長孔14に通じるボルト固定用孔21、把持面A、及びチャック爪本体10の第1の壁面10Aに対向する壁面20Aを有する。チャック爪先端部20の把持面Aは、チャック爪本体10の先端面10Dよりも突出しており、図示しないワークを他のチャック爪の把持面B、Cとでチャックできるようになっている。
チャック爪1は、チャック爪本体10のボルト用螺合孔12に螺合される調整用の螺合ボルト30を備える。螺合ボルト30は、円柱状のシャフトの外面に一定のピッチでネジ山が形成されている雄ネジ部30Aを有し、雄ネジ部30Aがチャック爪本体10のボルト用螺合孔12に形成されている不図示の雌ネジ部と螺合する。螺合ボルト30は、チャック爪本体10の第1の壁面10Aと第3の壁面10C間の長さよりも適度に長くなっており、螺合ボルト30をボルト用螺合孔12に対して螺回させることによって、その先端面30Bが僅かずつ前進、あるいは後退する。したがって、螺合ボルト30をある回転方向に適度に回すことによって、螺合ボルト30の先端面30Bをチャック爪本体10の第1の壁面10Aから適当な長さだけ突出させることができる。なお、螺合ボルト30は加圧力で変形せず、かつ温度変化によって長さが変化し難い熱膨張率の小さい金属材料などからなるのが好ましい。螺合ボルト30は固定用ナット40で一定状態に保持される。固定用ナット40は必ずしも必要でない。
また、チャック爪1はチャック爪先端部20をチャック爪本体10の段差部11、特に第2の壁面10Bに固定する固定用ボルト50と4角形の外形を有する固定用ナット60とを備える。固定用ボルト50は、チャック爪先端部20のボルト固定用孔21とチャック爪本体10の長孔14とを通して、摺動溝13内に納められている固定用ナット60と螺合する。長孔14の周囲における摺動溝13の底は図4に示すように一段と深くなっており、固定用ナット60はその深くなっている部分に回転しないように納められ、固定用ナット60や固定用ボルト50の先端部分が摺動溝13に突出しないようになっている。
図4、図5も用いて簡単にワークWの回転軸線Xの偏心量を調整し得る第1の実施形態に係るチャック爪1について説明すると、予め螺合ボルト30を螺回させて設定偏心量よりも多く前進させておく。つまり、螺合ボルト30の先端部分を設定偏心量よりも長くなるよう第1の壁面10Aから突出させておく。このとき、ボルト固定用孔21を通して固定用ナット60に浅く螺合している固定用ボルト50は、長孔14を図面の上下に動くことができ、また、固定用ナット60は摺動溝13における長孔14の周囲に形成された深溝部13Aを図面の上下に動くことができるので、チャック爪先端部20の前進移動、後退移動に支障を生じることはない。先ず、前述した実施形態1の構造のチャック爪1と、通常の構造のチャック爪2、3を前進させて、所定の加圧力で旋盤加工されるワークWをチャックする。その状態で、図4、図5に示すように、ワークWの回転軸線Xの偏心を設定偏心量に調整するために、螺合ボルト30を後退させると、段差部11における第1の壁面10Aから突出してチャック爪先端部20の壁面20Aを図面下方向に押している螺合ボルト30の先端面30Bが後退するので、チャック爪1、2、3に加えられている加圧力によって、チャック爪先端部20の把持面Aが図面上方向に移動する。
ここで、旋盤の回転中心xに対してワークWの回転軸線Xの芯ずれ量は0.01ミリメートル程度のこともあり、高い精度が要求される場合もあるので、実施形態1では、芯ずれの調整、及び偏心量の調整の双方をできるように、螺合ボルト30における雄ネジ部30Aのネジ山のピッチは小さくなっている。図示しない計測器によって回転軸線Xの振れがゼロになるまで螺合ボルト30を螺回して後退させることにより、チャック爪先端部20の把持面Aが図面上方向に移動し、その振れがゼロ、つまり設定偏心量に達した時点で、螺合ボルト30を螺回させるのを止め、固定用ボルト50を固定用ナット60に強く螺合してチャック爪先端部20を段差部11の壁面10Bにしっかり固定する。このとき必要に応じて固定用ナット40をチャック爪本体10の壁面10Cに当接させる。この実施形態によれば、チャック爪1〜3を後退させてワークWを開放し、そのワークWと同様な別のワークをチャック爪1〜3にチャックさせても、前述したようにそのワークの回転軸線を設定偏心量だけ偏心させることができる。実施形態1によれば、螺合ボルト30の先端部分をチャック爪本体10の段差部11における壁面10Aから突出する螺合ボルト30の突出長dを調整するだけで、図2に示した所望の偏心範囲でワークWの回転軸線を容易に偏心させることができるばかりでなく、芯ずれの調整もまったく同様にして容易に行える。
[実施形態2]
次に、図6を用いてチャック爪1の別の実施形態について説明する。実施形態1における螺合ボルト30は回転軸線Xの位置調整用として働いたが、実施形態2のチャック爪1はワークWの回転軸線Xを設定偏心量だけ偏心させる調整用スペーサ70を備えることに特徴がある。図6において、図4、図5で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。部材10〜60の構造は前述説明と同様であるので、説明を省略する。この実施形態2のチャック爪1は予め偏心量が決まっている場合に適しており、図6に示す調整用スペーサ70は、外形が4角形などの角形又は丸型の平板状のものであって、図3におけるチャック爪本体10の第1の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に挿入される。この調整用スペーサ70は、ワークWの回転軸線を設定偏心量だけ偏心させることができる厚みd、つまり設定偏心量に等しい厚みdを有するとともに、螺合ボルト30の先端部分を受け入れる貫通穴70Aを有する。
調整用スペーサ70をチャック爪本体10の段差部11における第1の壁面10Aとこの壁面に対向するチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に配置する際には、固定用ボルト50と固定用ナット60との螺合状態を浅くしておき、固定用ボルト50が図面で上下に動ける状態にしておく。また、螺合ボルト30は、調整用スペーサ70をチャック爪本体10の第1の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に装着できる程度に、チャック爪本体10の第1の壁面10A(図3)から突出していても良い。調整用スペーサ70をチャック爪本体10の第1の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に装着した状態で、先ず実施形態2の構造のチャック爪1と、通常の構造のチャック爪2、3を前進させて、所定の加圧力で旋盤加工されるワークWをチャックする。この状態で、チャック爪本体10の第1の壁面10Aとこれに対向するチャック爪先端部20の壁面20Aとの間隔は、調整用スペーサ70の厚みdに等しくなり、ワークWの回転軸線Xは設定偏心量となる。この状態で、固定用ボルト50を固定用ナット60に螺合させてチャック爪先端部20を段差部11の第2の壁面10Bにしっかり固定する。
このとき、螺合用ボルト30の先端面30Bがチャック爪先端部20の壁面20A(図3)に接触していても良いし、調整用スペーサ70の貫通穴70Aに挿入されている程度でも良い。実施形態2では、螺合用ボルト30は動作中に調整用スペーサ70が外れないように、あるいはあまりずれないように作用する。なお、調整用スペーサ70は厚みの同じスペーサ、あるいは厚みの異なるスペーサを複数枚重ね合わせたものでも良い。例えば、厚みdが0.3mmのとき、0.1mmの厚みのスペーサを3枚重ねたもの、あるいは厚みdが0.6mmのとき、0.5mmの厚みのスペーサ1枚と0.1mmの厚みのスペーサ1枚とを重ねたものであってもよい。特に、調整用スペーサ70が薄いスペーサを複数枚重ねたものからなる場合には、螺合用ボルト30の先端面30Bがチャック爪先端部20の壁面20A(図3)に接触しているのが、重ねたスペーサが外れないという面から好ましい。この実施形態2のチャック爪1は、偏心量が比較的大きい場合、偏心量が予め決まっている場合などに特に有効である。なお、他の構造については前述したとおりであるので説明を省略するが、調整用スペーサ70が磁気材料から構成される場合には、調整用スペーサ70自身がチャック爪本体10の壁面10A、又はチャック爪先端部20の壁面20Aに吸着するので、調整用スペーサ70が外れたり、位置ずれすることがない。したがって、螺合ボルト30及びボルト用螺合孔12は必ずしも必要でない。また、この場合には、調整用スペーサ70に貫通穴70Aが無くても構わない。
[実施形態3]
次に、図7、図8を用いてチャック爪1の実施形態3について説明する。図7、図8において、図4〜図6で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態3に係るチャック爪1は、設定偏心量の大部分の偏心量を調整するための調整用スペーサ70で行い、残りの小さい偏心を螺合ボルト30で微調整することを特徴としている。部材10〜60の構造は前述説明とほぼ同様であるので、説明を省く。この実施形態3のチャック爪1は比較的偏心量が大きく、かつ偏心量を調整する必要がある場合に適しており、図7、図8に示す調整用スペーサ70は、外形が4角形などの角形又は丸型の平板状のものであって、図3におけるチャック爪本体10の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に挿入される。この調整用スペーサ70は、ワークWの回転軸線Xを設定偏心量だけ偏心させることができる厚みdよりも薄い厚みd1を有する。螺合ボルト30の先端部の小径部30Cを受け入れる貫通穴70Aを有する。図7、図8に示すように、螺合ボルト30の先端部の中央は小径部30Cとなっている。この小径部30Cは調整用スペーサ70の貫通穴70Aの直径よりも小さな直径になっており、また、調整用スペーサ70の貫通穴70Aの直径は小径部30Cを除く螺合ボルト30の直径(以下、通常径という。)よりも小さい。その通常径の端面を30Dとする(図8)。また、小径部30Cの長さは、調整用スペーサ70の厚み以下でなければならない。
ワークWの回転軸線Xの偏心量の調整について説明すると、調整用スペーサ70をチャック爪本体10における段差部11の第1の壁面10Aとこれに対向するチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に配置した後、予め螺合ボルト30を螺回させてその小径部30Cを調整用スペーサ70の貫通穴70A内に入れ、更に前進させて螺合ボルト30の端面30Dを調整用スペーサ70の上面に当接させる。そして、更に螺合ボルト30を前進させ、チャック爪本体10における段差部11の壁面10Aと調整用スペーサ70の面70Bとの間隔を広げ、設定偏心量を呈する間隔d1よりも広げておく。実施形態1で述べたように、この状態でチャック爪1〜3によりワークWを適当な加圧力でチャックする。そのチャックした状態で、螺合ボルト30を螺回させ、チャック爪本体10における段差部11の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20A(図3)との間隔が設定偏心量になる距離dになるまで、螺合ボルト30を後退させる。このとき、チャック爪本体10における段差部11の第1の壁面10Aと調整用スペーサ70の面70Bとの間隔はd2となり、チャック爪本体10における段差部11の第1の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20A(図3)との間隔dは(d1+d2)となる。この実施形態では、距離d1は調整用スペーサ70の厚みd2に比べて小さく、螺合ボルト30を僅かずつ後退させることにより、微調整して精度の高い大きな設定偏心量を得ることができる。なお、この実施形態においても、調整用スペーサ70が磁性体からなって調整用スペーサ70自身がチャック爪先端部20の壁面20Aに吸着する場合には、調整用スペーサ70が外れたり、位置ずれすることがないので、螺合ボルト30は必ずしも必要でない。また、この場合には、調整用スペーサ70に貫通穴70Aが無くても構わない。
[実施形態4]
次に、図9を用いてチャック爪1の実施形態4について説明する。図9において、図4〜図8で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態4に係るチャック爪1は、実施形態1と同様に螺合ボルト30の前進、後退で回転軸線Xの偏心量又は位置ずれを調整し、その螺合ボルト30にチャック爪先端部20を固定することを特徴としている。実施形態4のチャック爪1におけるチャック爪本体10は実施形態1〜3のチャック爪1と違って、その段差部11に長孔14と深溝部13Aとを有しない。また、チャック爪先端部20がチャック爪本体10のボルト用螺合孔12とほぼ同軸となるボルト挿入孔22を有すると共に、ボルト固定用孔21がボルト挿入孔22まで延びている点も異なる。
この実施形態4では、予め図3に示したような螺合ボルト30をチャック爪先端部20のボルト挿入孔22の底面22Aまで、あるいは近傍まで螺回させ、他方ではボルト固定用孔21に固定用ボルト50を螺合させ、その先端で螺合ボルト30の先端部分の側面を締め付けておく。この状態では、チャック爪先端部20は固定用ボルト50によって螺合ボルト30に固定されているので、螺合ボルト30を螺回して前進又は後退させることによって、チャック爪先端部20は図面の下方向に又は上方向に移動する。したがって、螺合ボルト30を螺回して前進又は後退させることによって、チャック爪本体10の第1の壁面10Aとそれに対向するチャック爪先端部20の壁面20Aとの間を間隔dに容易に調整でき、その調整後に固定用ボルト50でチャック爪先端部20をチャック爪本体10に固定する必要が無いので、より回転軸線Xの位置調整が容易で、ボルト挿入孔22の働きによってチャック爪先端部20の図面左右、前後の位置ずれを防ぐことができるために高精度の位置調整が可能である。
[実施形態5]
次に、図10を用いてチャック爪1の実施形態5について説明する。図10において、図4〜図9で用いた記号と同一の記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態5に係るチャック爪1は、実施形態2と同様に回転軸線Xの偏心量を設定偏心量dに調整できる厚みを有する調整用スペーサ70を用い、実施形態4と同様に螺合ボルト30にチャック爪先端部20を固定することを特徴としている。チャック爪本体10、チャック爪先端部20は実施形態4のものと同じ構造であるので説明を省略する。また、調整用スペーサ70は、図6に示した実施形態2で用いた調整用スペーサと同様な構造であるので、説明を省略する。
この実施形態5では、予め調整用スペーサ70をチャック爪本体10における段差部11の第1の壁面10Aとそれに対向するチャック爪先端部20の壁面20Aとの間に挿入しておき、図3に示したような螺合ボルト30を調整用スペーサ70の貫通孔70Aを通してチャック爪先端部20のボルト挿入孔22に進入させた後に、ボルト固定用孔21に固定用ボルト50を螺合し、その先端で螺合ボルト30の先端部分の側面を締め付ける。この状態では、チャック爪先端部20は固定用ボルト50によって螺合ボルト30に固定されているので、調整用スペーサ70の脱落の心配は皆無であり、螺合ボルト30を螺回して後退させることによって、チャック爪本体10の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとが調整用スペーサ70の両面に当接する。この実施形態5でもチャック爪本体10における段差部11の壁面10Aとチャック爪先端部20の壁面20Aとの間隔を調整用スペーサ70の厚みdにした後に、固定用ボルト50でチャック爪先端部20をチャック爪本体10に固定する必要が無いので、より回転軸線Xの位置調整が容易で、ボルト挿入孔22の働きによってチャック爪先端部20の図面の左右方向、前後方向の位置ずれを防ぐことができるために高精度の位置調整が可能である。調整用スペーサ70の厚みはいろいろであり、設定偏心量、つまり設定偏心幅の大きさによって決められ、前述したように複数枚のスペーサを重ね合わせたものであってもよい。
なお、チャック爪本体10とチャック爪先端部20との図面左右、前後の位置ずれを防ぐには、図9、図10に示すものの他に図11に示すように、それらの一部分を噛み合わせるような構造にしてもよい。図11はチャック爪1を把持面Aから見た図面であり、チャック爪本体10はチャック爪先端部20に対向し、かつ回転軸線Xに対して垂直となる面に、回転軸線X方向に延びる係合溝15を備える。チャック爪先端部20はチャック爪先端部20の係合溝15に納まり、係合する係合突起部23を備える。係合溝15及び係合突起部23は把持面Aから見て台形状をしており、互いに噛み合わさり、それらの各面が実際には軽く接触しているので、チャック爪先端部20は図面の左右方向、前後方向に位置ずれすることなく、図面の表裏方向には移動することができる。この構造については、図5〜図8に示す構造を有する実施形態1〜3では、チャック爪先端部20は固定用ボルト50でチャック爪本体10の段差部11における壁面10B(図3)に固定されるので、チャック爪先端部20は図面の左右方向にはずれないから、チャック爪先端部20が前記長孔14と係合するような突起部を備えるものでもよく、その他にも種々の構造が考えられる。また、チャック機構における2個以上のチャック爪が本発明の係る構造を有してももちろんよい。
本発明に係るチャック爪を用いた旋盤用チャック機構の概略構成を示す図である。 旋盤加工されるワークの回転中心を通る回転軸線Xの偏心範囲を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るチャック爪の構成部材を説明するための図である。 本発明の実施形態1に係るチャック爪の側面を示す図である。 本発明の実施形態1に係るチャック爪の一部断面を示す図である。 本発明の実施形態2に係るチャック爪の一部断面を示す図である。 本発明の実施形態3に係るチャック爪の一部断面を示す図である。 本発明の実施形態3に係るチャック爪の一部断面を拡大した図である。 本発明の実施形態4に係るチャック爪の一部断面を示す図である。 本発明の実施形態5に係るチャック爪の一部断面を示す図である。 本発明に係るチャック爪における位置ずれを防ぐための構造の一例を示す図である。
符号の説明
1・・・旋盤用チャック機構における本発明に係るチャック爪
2、3・・・旋盤用チャック機構の一般的なチャック爪
4・・・チャック本体
10・・・チャック爪本体
11・・・チャック爪本体10の段差部
12・・・チャック爪本体10のボルト用螺合孔
13・・・チャック爪本体10の摺動溝
14・・・チャック爪本体10の長孔
15・・・チャック爪本体10の係合溝
20・・・チャック爪先端部
21・・・チャック爪先端部20のボルト固定用孔
22・・・チャック爪先端部20のボルト挿入孔
23・・・チャック爪先端部20の係合突起部
30・・・螺合ボルト
30A・・・螺合ボルト30の雄ネジ部
30B・・・螺合ボルト30の先端面
30C・・・螺合ボルト30の小径部
40・・・固定用ナット
50・・・固定用ボルト
60・・・固定用ナット
70・・・調整用スペーサ
70A・・・調整用スペーサ70の貫通孔
A〜C・・・各チャック爪の把持面

Claims (6)

  1. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構における前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、
    前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、
    前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記チャック爪先端部に当接することにより、前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙量を調整する調整用の螺合ボルトとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
  2. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、
    前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、
    貫通孔を有すると共に、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサと、
    前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサの前記貫通孔内まで延びる螺合ボルトとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前記設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
  3. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、
    磁気材料からなり、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前期設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
  4. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、
    前記チャック爪本体部の前記段差部における前記第2の壁面から前記回転軸線と同方向に延びて貫通する長孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に前記長孔まで延びるボルト固定用孔と、
    前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙を調整する厚みを有する調整用スペーサと、
    前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサに当接する調整用の螺合ボルトとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔と前記長孔との間を固定用ボルトで締め付けて前記チャック爪先端部を前記チャック爪本体部の前記段差部の前記第2の壁面に固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
  5. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に延びるボルト固定用孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線に対して垂直方向に延び、前記固定用孔と交わるボルト挿入孔と、
    前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端部分が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記ボルト挿入孔まで延びて前記段差部の前記第1の壁面と該壁面に対向する前記チャック爪先端部の対抗面との間の間隙を調整する調整用の螺合ボルトとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を保持した状態で、前記ボルト固定用孔から固定用ボルトで前記螺合ボルトの前記先端部分を締め付け、前記チャック爪先端部を前記螺合ボルトに固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
  6. 旋盤加工されるワークの回転軸線に対して垂直方向に移動して縮径又は拡径することにより前記ワークを把持あるいは開放する複数のチャック爪を備える旋盤用チャック機構であって、前記チャック爪の少なくとも一つが、チャック爪本体部と該チャック爪本体部に形成された二つの直交する第1、第2の壁面を有する段差部に取り付けられているチャック爪先端部とからなるチャック爪において、
    前記チャック爪本体部を前記回転軸線に対して垂直方向に前記段差部の前記第1の壁面まで延びて貫通するボルト用螺合孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線と同じ方向に延びるボルト固定用孔と、
    前記チャック爪先端部を前記回転軸線に対して垂直方向に延び、前記固定用孔と交わるボルト挿入孔と、
    貫通孔を有すると共に、設定偏心量に等しい厚みを有する調整用スペーサと、
    前記ボルト用螺合孔に螺合し、先端部分が前記チャック爪本体部における前記段差部の前記第1の壁面から突出して前記調整用スペーサの前記貫通穴を通って前記ボルト挿入孔に挿入される螺合ボルトとを備え、
    前記段差部の前記第1の壁面と前記チャック爪先端部の前記対抗面との間の前記間隙を前記設定偏心量に保持した状態で、前記ボルト固定用孔から固定用ボルトで前記螺合ボルトを締め付け、前記チャック爪先端部を前記螺合ボルトに固定することを特徴とする旋盤用チャック機構のチャック爪。
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