JP2006326621A - アルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ - Google Patents

アルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ Download PDF

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【課題】加工性に優れるとともに、530〜560℃のろう付け温度でアルミニウム合金鋳物のろう付けが可能となるろう材ワイヤを低コストで提供する。
【解決手段】 Al−Si系合金材で構築した中空の鞘1内に、フッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックス粉末3とともにCu線材2を充填する。 鞘が5〜15質量%のSiを含有するAl−Si系合金板から構築され、鞘内に充填されるCu線材が、鞘材と合金化されてAl−Cu−Si三元系の合金となったときに、当該三元系合金中で22〜37質量%のCuに相当する直径を有するものが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金をろう付けする際に用いるろう材ワイヤであって、アルミニウム合金製の鞘の中にフラックスを充填したアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤに関する。
一般に、鋳物製品等にはアルミニウム−珪素系の合金(Al−Si系合金)が用いられている。このAl−Si系合金は、純アルミニウムに比べて融点が低く、鋳型によって複雑な形状の部品製作が可能なため、例えば、ピストン,シリンダーヘッド等の用途に用いられている。また、灰色系の発色を活かして建築パネル等の用途等にも使用されている。
これらの用途に用いるに当っても、複数の鋳物部品を組合せて接合して使用している。そして、アルミニウム合金鋳物部品の接合方法としても種々の手段があるが、接合面が複雑であったり気密性を必要としたりする場合には、ろう付け法が重用されている。
アルミニウム材のろう付け法としては、フッ化カリウム系非腐食性フラックス(通称「ノコロック」(登録商標名))とAl−Si系ろう材を用いる方法が広く知られている。
しかし、この「ノコロック」ろう付け法では、KFとAlF3の共晶組成を有するフラックスを使用している。KFとAlF3の共晶点における融点は560〜570℃であり、ろう材として用いるJIS A4045やA4047のAl−Si系合金の融点が577℃であることから、ろう付けの際には、ろう材の融点よりも約30℃高い600℃程度まで加熱している。
この加熱により、融解したフッ化カリウム系フラックスによってアルミニウム材表面の酸化皮膜が溶解除去されるとともに、ろう材との濡れ性が極めて良くなり、融解されたろう材の流動拡散が助長される。接合部同士の接する部分へ流動したろう材がすみ肉(フィレット)を形成して被ろう付け部材を接合する。
ところが、アルミニウム合金鋳物部品の場合、接合の対象部材がろう材と同じ系統のAl−Si系合金である。このため、フッ化カリウム系フラックスを用いた際のろう付け温度600℃では、接合対象の部品そのものが融解して製品形状を保てなくなる等の問題が生じてくる。このろう付け温度の問題は、ろう付け温度をアルミニウム合金の融点よりも低くすることで解決できるので、従来から、ろう材の低融点化、及びフラックスの低融点化の対策が講じられている。
フラックスに関しては、フッ化カリウム系フラックスよりも融点の低いフッ化セシウム系の非腐食性フラックスが開発されている。
一方、低融点ろう材としては融点が480℃前後のZn−Al系合金が古くから知られている。しかしながら、Al−Si系合金に比べてろうの流動性が悪く、フィレットの耐食性の劣ることから、近年では、融点520〜550℃のAl−Cu系合金ろう材の開発が報告されている。
また、ろう付け接合部へのフラックスとろう材の供給方式として、作業効率改善のためにフラックスを内包又は含有したろう材ワイヤが提案されている。
例えば、非特許文献1で、ろう付け用アルミニウム合金材(JIS A4047)を鞘にして、その芯に「ノコロック」フラックス或いはフッ化セシウム系非腐食性フラックスを充填したコアードワイヤが提案されている。
また特許文献1では、アルミニウム材又はその合金(JIS A1000系)を鞘にして、「ノコロック」フラックス或いはフッ化セシウム系非腐食性フラックスに銅,珪素,亜鉛等の金属粉末を所定の比率で混合し、前記鞘の芯に充填したろう材ワイヤが提案されている。
さらに、特許文献2には、Al−Cu−Si三元系合金組成を得るための各金属粉末とフッ化セシウム含有フッ化物系非腐食性フラックス粉末をアルミニウム缶に封入し、真空下で400℃に加熱してプレスした固形物を押出して線材化したフラックス含有アルミニウム合金ろう材を製造することが記載されている。
「工業材料」,日刊工業新聞社出版,2003年6月号(Vol.51,No.6)p.90‐91 米国特許第5418072号明細書 特開平8−164492号公報
しかしながら、非特許文献1で提案されたろう材ワイヤも、ろう材として融点が577℃のA4047合金が使用されているために、ろう付け温度は600℃程度である。このため融点が600℃よりも低いアルミニウム合金鋳物のろう付けには使用できない。
また、特許文献1で提案されたろう付けワイヤでは、鞘に充填する金属粉末として銅を選べば融点が550℃前後の合金組成となり、570℃程度の温度でのろう付けが可能になるが、融点が570℃よりも低い鋳物のろう付けには使用できない。より広範囲の鋳物合金に適用させるためには、銅と珪素等の複数金属の混合粉末を充填して融点がより低くなったろう材とする必要がある。しかし、複数の金属粉末を混合して充填しようとすると、粒度分布や比重の違いによって均一な混合状態での充填は非常に難しい。また、充填する金属粉末は微細であり表面積の総和が非常に大きいため、ろう付け性を阻害する酸化物を非常に多く付随するものになっている。このため、良好なろう付け性を得るには、多量のフラックスの使用が必要になって製造コストを増大させる要因にもなる。
さらに、特許文献2で提案された線材化フラックス含有アルミニウム合金ろう材は、ろう材の融点が530℃前後と低いために550℃前後の温度でのろう付けが可能である。しかし、製造工程に難があるとともに、フラックスを含有した粉末成形ワイヤは成形性が悪く、リング状等、鋳物の接合部位に沿った形状への曲げ加工を、同文献に記載の実施例からもわかるように400℃といった高温下で行う必要があり、製造コストの上昇を招いている。
上記のように、従来のろう材においては、Al−Si系合金鋳物をろう付け接合する際には、結果としてろう材の融点が低いAl−Cu−Si三元系の合金を形成する元素配合組成にできたとしても、生産性の向上が図れず、また製造コストの高いものになるばかりでなく、加工性が低いために使い勝手が良くないといった問題がある。
本発明は、このような問題を解消すべく案出されたものであり、加工性に優れるとともに、530〜560℃のろう付け温度でアルミニウム合金鋳物のろう付けが可能となるろう材ワイヤを低コストで提供することを目的とする。
本発明のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤは、その目的を達成するため、Al−Si系合金材から構築された中空の鞘と、当該鞘内に充填されたフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックス粉末及びCu線材からなることを特徴とする。
鞘が5〜15質量%のSiを含有するAl−Si系合金板から構築され、鞘内に充填されるCu線材が、鞘材と合金化されてAl−Cu−Si三元系の合金となったときに、当該三元系合金中で22〜37質量%のCuに相当する直径を有するものであることが好ましい。なお、鞘内に充填するCu線材は、一本以上複数本であっても構わず、Cu線材の断面積の合計が、当該三元系合金中で22〜37質量%のCuに相当する直径を有するものとなればよい。
本発明では、ろう材成分を、Al−Si系合金材からなる鞘部と該鞘内に充填したCu線材とに分けている。このため、両材料の質量比を調整することにより、容易に525〜530℃程度の溶融点を有する合金組成を作り出すことができる。
ろう材の融点を下げることができた結果、低融点フラックスの使用と相俟って550℃程度でのろう付け可能となり、アルミニウム合金鋳物、特にAl−Si系合金鋳物も低いろう付け温度で容易にろう付けできる。また、ろう材をAl−Si合金材とCu線材とに分けているために軟質な状態で加工でき、接合部位に沿った所望形状のろう材が安価に提供される。
これらを総合すると、本発明ろう材ワイヤの提供により、アルミニウム合金部材のろう付け作業が、生産性よく低コストで行われることになる。
本発明者等は、低融点化と加工性向上を念頭においてろう材ワイヤの改良策を検討してきた。
その結果、フラックスの低融点化に関してはフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックスを用いる技術が採用される。この点に関しては、後記で詳しく説明する。
ろう材の低融点化に関しては、Al−Cu−Siの三元系共晶組成が融点525℃を有することを最大限に活用することが有効である。しかしながら、Al−Cu−Si三元系共晶合金は塑性加工性が極めて悪い。このため、ろう材ワイヤの鞘に形作ることが困難になるばかりでなく、ワイヤを構成することができたとしても、その後に接合品部位に沿った形状への曲げ加工も行い難い。
そこで、本発明では、ろう付け加熱された時点でAl−Cu−Si三元系共晶合金を作り出すように、三つの成分をAl−Si系合金材とCu材で別々に供給することにした。そして手段として、図1に示すように、Al−Si系合金材からなる鞘材1とその中に充填したCu線材2の形態で供給する態様を採用した。なお、3は、Cu線材とともに鞘内に充填されたフッ化物系非腐食性フラックス粉末である。
Al−Si系合金材からなる鞘材とその中に充填したCu線材を用いることにより、ろう付け加熱時にAl−Si系合金とCuを反応(共融)させて融点が525℃のAl−Cu−Si三元系共晶ろうを生成させることができる。この結果、530〜560℃の低い温度範囲で容易にろう付けできる。
またCu線材を鞘内に予め充填しておくことにより、通常表面に形成され、ろう付けを阻害する酸化皮膜量を少なくすることができ、充填するフラックス量も少なくすることができる。
さらに、ろう材を構成するAl−Si系合金材及びCu線材はともに良好な塑性加工性を有している。Al−Si系合金材からなる鞘材の中にCu線材を充填した後にあっても良好な塑性加工性を維持しているので、通常のワイヤ製造設備を用いて鞘への成形加工及び中へのフラックス充填が容易に行えるばかりでなく、被ろう付け体の接合部形状に合わせた曲げ加工が容易に行える。そして、自動トーチろう付け装置を使用する場合にも、連続的な供給が問題なく行える。
上記のように鞘内に線材を充填して用いる際、共晶ろうを生成しやすくするためには前記鞘材を構成するAl−Si系合金板はSi含有量が5〜15質量%のもので、Al−Si系合金板とCu線材の比率はろう材になるAl−Cu−Si三元系合金に対するCuの質量が22〜37質量%に相当するように断面調整することが好ましい。Si、及び/又はCuの量が、これらの数値範囲を外れると、生成するろう組成とAl−Cu−Si三元系共晶組成(Cu;26.7質量%,Si;5.3質量%)との差が大きくなりすぎ、530〜560℃の温度範囲でのろう付けが困難になる。
Si含有量が5〜15質量%のAl−Si系合金材としては、JIS A4343,A4045,A4047,4N43,4N45等が使用できる。
ろう材になるAl−Cu−Si三元系合金に対するCu線材の質量22〜37質量%は、Cuの比重が8.9、Al−Si系合金の比重が2.7であるから、鞘の断面積を100としたとき、Cu線材の断面積を8.6〜17.8にすることで満足できる。
鞘内部へのフラックスの充填も通常の方法で行われる。
充填するフラックスとしては、融点が低く、非腐食性に優れたものが用いられる。ろう付け後のフラックス残渣除去工程を省略するためには、フッ化物系非腐食性フラックス粉末を用いることが必要である。また、フラックスの融点をAl−Cu−Si三元系共晶ろう合金の融点525℃以下に下げるためには、フッ化セシウム(CsF)を含有させることが必須となる。
フッ化物系非腐食性フラックスの化合物形態としては、KAlF4,K2AlF5,K3AlF6,AlF3,KF,CsF等があるが、従来と同様にその混合物が使用される。
フッ化物系非腐食性フラックス中に占めるフッ化セシウム(CsF)の割合は、コスト的には少ないほど有利であるが、10モル%に満たないとフラックスの融点を下げる効果が十分ではない。530〜560℃でのろう付けが困難になる。したがって、フッ化物系非腐食性フラックス中のフッ化セシウム(CsF)の割合は10モル%以上とすることが好ましい。
本発明のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤは、酸化皮膜の少ないろう材を用いているために、充填したフラックス量が少量でもろう付けが可能である。
ろう材ワイヤの質量に対するフラックスの質量、いわゆる充填率は、特に規定する必要はなく、従来のコアードワイヤの充填率と同程度の20〜40%であれば十分である。
上記のように、Al−Si系合金材を鞘とし、その中にフッ化セシウムを含有させて融点を下げたフッ化物系非腐食性フラックスとCu線材が充填されたアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤを加熱すると、まず、融点の低いフッ化物系非腐食性フラックスが440〜510℃の温度で溶融し、鞘及びCu線材並びに被ろう付け体接合部の酸化皮膜を除去する。さらに加熱してAl−Cu−Si三元系共晶温度である525℃を超えると鞘であるAl−Si系合金とCuが反応(共融)してAl−Cu−Si三元系共晶合金ろうが生成し、溶融したろうがろう付け温度530〜560℃で被ろう付け体接合部に流動して良好なろう付けがなされることになる。
次に、鞘としてのAl−Si系合金材と、その中に充填するCu線材の断面積比率を種々変更したろう材ワイヤを実際に作製し、ろう付け試験を行った例を示す。
鞘材用Al−Si系合金板,Cu線材及びフラックスの準備
厚さ10mmのJIS A4045板を素材とし、熱間圧延,中間焼鈍,冷間圧延,最終焼鈍を施して、厚さ0.3mmの鞘材用Al−Si系合金板を作製した。
また、鞘用合金板とは別に、各直径のCu線材を準備した。
さらに、鞘中に充填するフラックスとして、フッ化セシウムを48モル%含むK−Cs−Al−F系のフッ化物系非腐食性フラックス(第一稀元素工業株式会社製;商品名「CF−2」)粉末を準備した。
ろう材ワイヤの作製
上記鞘材用Al−Si系合金板を幅5.3mm、長さ200mmに切断し、その上面に長さ200mmのCu線材を配置し、成形ロールスタンドを通して、前記鞘材用Al−Si系合金板の上面を内側にして湾曲させつつ上方からフッ化物系非腐食性フラックス粉末を湾曲板材上に供給し、さらに成形ロールスタンドを通して、最終的にフッ化物系非腐食性フラックス粉末とCu線材が充填された直径2.0mmのろう材ワイヤを作製した。なお、フラックスの充填率は、20〜30質量%であった。
参考例として、Cu線材を充填しないろう材ワイヤも作製した。
Figure 2006326621
ろう付け試験
厚さ1mm,幅25mm,長さ55mmのJIS−A3003アルミニウム合金板を下板とし、厚さ1mm,幅25mm,長さ25mmのJIS−A3003アルミニウム合金板を縦板とした逆T字型ろう付け試験片を組付け、下板と縦板の交線の片側に前記ろう材ワイヤを長さ20mmに切断してセットした。この組付け体を窒素ガス雰囲気炉中で550℃まで昇温速度50℃/分で加熱し、550℃で3分間保持した後、約100℃/分で室温まで冷却した。
ろう付け性評価
ろう付け性は、逆T字型試験片の外観を肉眼及び実体顕微鏡で観察するとともに、接合箇所中央部断面を光学顕微鏡で観察することにより下地の侵食状態を調べた。
接合部の外観評価は、ろう材ワイヤセット側及び反対側のいずれも十分な大きさのフィレットが形成されたものを○,ろう材ワイヤセット側に鞘材の一部が残存又は反対側のフィレットが小さいものを△,ろうが全く生成しなかったものを×,とした。
また、下地の侵食状態は、溶融したろうによるエロージョン(すなわち下地の融解)の最大深さを測定し、最大深さが0.1mm以下のものを◎,最大深さが0.1〜0.3mmのものを○,最大深さが0.3〜0.5mmのものを△,最大深さが0.5mm以上のものを×,とした。
その評価結果を表2に示す。
Figure 2006326621
表2の結果からもわかるように、本発明例であるNo.2〜5のろう材ワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、良好にろう付けされ、ろう材ワイヤセット側、反対側のいずれも良好にろう付けされている。ろう材ワイヤセット側に生じた下地の侵食も0.3mm以下であった。
これに対して、比較例である、Cuの比率が少ないNo.1のろう材ワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、ろう材ワイヤセット側に鞘材が多量に残存し、反対側に流動したろうは少なかった。また、Cuの比率が多いNo.6のろう材ワイヤを使用してろう付けしたものにあっては、ろう材ワイヤセット側の下地が激しく侵食されていた。これは、鞘材に対するCuの比率が多くなり過ぎると、ろう材ワイヤのCuが余剰となり、接合すべき下地のアルミニウム合金と反応(共融)してAl−Cu−Si三元系共晶を生成していき、結果として下地に激しい侵食(エロージョン=融解)が生じたものと推測される。
なお、Cuを含まない従来品であるNo.7のろう材ワイヤを使用してろう付けした場合にあっては、溶融したフラックスのしみだしは見られたものの、ろう材ワイヤがそのままの形状で残存し、ろうは生成していなかった。
以上に説明したように、Al−Si系合金からなる鞘中に充填するCu線材の鞘材に対する質量の比率を適切にすることにより、低い温度で良好なろう付けが可能であることがわかる。
Al−Si系合金鞘材中にCu線材とフラックスが充填されたろう材ワイヤの断面形状を説明する図

Claims (2)

  1. Al−Si系合金材から構築された中空の鞘と、当該鞘内に充填されたフッ化セシウムを含むフッ化物系非腐食性フラックス粉末及びCu線材からなることを特徴とするアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
  2. 鞘が5〜15質量%のSiを含有するAl−Si系合金板から構築され、鞘内に充填されるCu線が、鞘材と合金化されてAl−Cu−Si三元系の合金となったときに、当該三元系合金中で22〜37質量%のCuに相当する直径を有するものである請求項1に記載のアルミニウム合金ろう付け用ろう材ワイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102883852A (zh) * 2009-07-31 2013-01-16 株式会社神户制钢所 异种材料焊接用填充焊剂焊丝、异种材料激光焊接方法以及异种材料mig焊接方法
JP2014237145A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 ハリマ化成株式会社 ろう付け用ペースト

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