JP2006318729A - メタルハライド放電ランプおよびメタルハライド放電ランプシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】
電極間色温度差を低減した直流点灯形の水銀フリーのメタルハライド放電ランプおよびこれを点灯するメタルハライド放電ランプシステムを提供する。
【解決手段】
メタルハライド放電ランプは、耐火性で透光性の気密容器1と、気密容器1内に封装された一対の電極2A、2Bと、ハロゲン化物および希ガスを含み、かつ、本質的に水銀を含まないで気密容器1内に封入された放電媒体とを具備し、気密容器1内に流れるランプ電流の向きが時間とともに変化しない単一方向で、かつ、放電媒体の放電アークが音響的共鳴現象を利用して電極間を結ぶ直線方向に矯正されるように点灯される。
【選択図】
図3
電極間色温度差を低減した直流点灯形の水銀フリーのメタルハライド放電ランプおよびこれを点灯するメタルハライド放電ランプシステムを提供する。
【解決手段】
メタルハライド放電ランプは、耐火性で透光性の気密容器1と、気密容器1内に封装された一対の電極2A、2Bと、ハロゲン化物および希ガスを含み、かつ、本質的に水銀を含まないで気密容器1内に封入された放電媒体とを具備し、気密容器1内に流れるランプ電流の向きが時間とともに変化しない単一方向で、かつ、放電媒体の放電アークが音響的共鳴現象を利用して電極間を結ぶ直線方向に矯正されるように点灯される。
【選択図】
図3
Description
本発明は、本質的に水銀を封入していないメタルハライド放電ランプおよびこれを点灯するメタルハライド放電ランプシステムに関する。
近年、HIDランプ(高輝度放電ランプ)は、高効率・長寿命という特徴から屋外照明分野などに広く応用されている。中でもメタルハライドランプは、演色性が良好で、その特性を生かして屋外照明分野のみならず、屋内照明分野にも普及しつつあり、また映像機器用の光源や車両の前照灯用光源などとして注目されている。なお、従来から一般に用いられているメタルハライドランプは、緩衝体として水銀蒸気が希ガスと一緒に封入されている(以下、便宜上「水銀入りランプ」という。)。
水銀入りランプは、環境負荷が大きいために、水銀を用いないメタルハライドランプの出現が望まれていた。
これに対して、水銀を封入しないメタルハライドランプが本発明者らにより発明され(特許文献1参照。)、以後その実用化に向けた開発が活発に行われている。そして、自動車前照灯用としては2004年7月から実用化されだしている。水銀を封入しないメタルハライドランプ(以下、便宜上「水銀フリーランプ」という。)は、水銀を使用しないために環境的に好ましく、また始動時の分光特性の立ち上がり特性が良好であり、調光に適する、ランプ特性のばらつきが少ない、などの利点がある。今後この構成のメタルハライドランプが普及していくと考えられる。また、特許文献1には、水銀フリーランプを交流点灯することに加えて、直流点灯が可能になり、これにより水銀を封入しないことに伴い色分離が実用上差し支えない程度になり、点灯回路が小形、軽量、かつ、安価になることが記載示されている。
現在、実用化されている水銀フリーランプの点灯方式は、水銀入りランプと同様に交流点灯方式である。しかし、自動車前照灯に用いるメタルハライド放電ランプを交流で点灯させる場合、電源が直流であるため、点灯回路中に直流−交流変換回路を用いる必要がある。現在、直流−交流変換回路としてフルブリッジ形インバータを用いている。このインバータは、ランプに投入する電力を供給するために、比較的大型のパワー半導体スイッチング素子を必要とする。このため、点灯回路は、経済性の観点からすれば特許文献3に記載されているように直流点灯の方が好ましい。
また、水銀フリーランプの直流点灯には、以下の利点もある。
1.放電アークの立ち消えや明るさのちらつきが少ない。
1.放電アークの立ち消えや明るさのちらつきが少ない。
交流点灯の場合、ランプ電流がゼロポイントを横切る際に、水銀フリーランプでは、水銀による遊離ヨウ素の吸収効果(ヨウ化水銀の生成)がないために、ランプ電圧の急上昇が生じて明るさのちらつきを発生しやすい。また、この際に放電アークが立ち消えしやすい。これに対して、直流点灯ではこれらの問題が改善される。同様の理由で直流点灯は振動に対して強い。すなわち、例えば矩形波の交流点灯の場合、ランプが強い振動を受けたときに、気密容器内の液相状態の放電媒体が急に蒸発するなどにより電気特性が急変し、電流のゼロクロス付近で放電アークが立ち消えしやすくなる。
2.気密容器の白濁やNa抜けの問題が少ない。
2.気密容器の白濁やNa抜けの問題が少ない。
気密容器の構成材料である石英ガラスと反応しやすい希土類金属、スカンジウム(Sc)など金属のハロゲン化物や石英ガラスを通り抜けやすいナトリウム(Na)のハロゲン化物を封入している場合、気密容器の白濁やNa抜けなどの問題は、交流点灯よりも直流点灯の方が本質的に少ない。この理由は、直流点灯の場合、気密容器内生じる電界が一方向であるために、金属元素は陰極に引かれるので、陰極側で上記白濁やNa抜けが生じ、陽極側ではこれらの現象が少なくなり、ランプ全体で見ると、気密容器の白濁やNa抜けなどの問題が低減するからである。
3.調光範囲を大きくできる。
3.調光範囲を大きくできる。
水銀フリーランプは、前述の調光に適するとする理由は、調光時の色度変化を抑制できるためであるが、交流点灯ではランプ電流の極性転換があるために、調光時に放電アークの立ち消えが生じやすい。これに対して、直流点灯では上記極性転換がないので、色度変化の抑制に加えて調光範囲を大きくすることができるという利点がある。
ところで、メタルハライドランプは、それが水銀入りランプおよび水銀フリーランプのいずれであっても、これを従来の一般に用いられているメタルハライドランプ点灯装置で点灯すると、放電アークの中央部の温度が約5000Kに達し、アーク中心部から所定の温度勾配で温度が低下して管壁付近では1000Kになる。そのため、メタルハライドランプを水平点灯した場合、アーク中央部で加熱され密度が小さくなったガスが上方向へ移動し、管壁付近の密度の大きいガスがアーク中心へ流れ込む対流現象が発生する。対流によるガスの流れにより、放電アークは、一対の電極間を結ぶ仮想の直線の管軸より上方へ偏って位置することになる。すなわち、放電アークは、上方へ湾曲する。
放電アークが湾曲すると、以下のような問題がある。
(1)反射鏡と組み合わせたときの集光効率の低下が大きくなる。
(1)反射鏡と組み合わせたときの集光効率の低下が大きくなる。
放電空間上部の気密容器の壁面と放電アークとの距離が小さくなって気密容器の当該部分の温度上昇が大きくなり、気密容器を構成する石英ガラスが劣化しやすくなる。当該部位の石英ガラスが劣化すると、光束が低下し、また反射鏡と組み合わせたときの集光効率の低下が大きくなる。
(2)発光特性が変化する。
(2)発光特性が変化する。
気密容器の石英ガラスが軟化しやすくなり、軟化により変形(膨れ)が発生し、放電空間の内容積が増大して発光特性が変化する。
(3)発光効率が低下する。
(3)発光効率が低下する。
放電空間下部の温度低下を招き、放電ランプ電空間内の動作圧力を決定する最冷点温度が低下し、発光効率が低下する。
(4)反射鏡の形状が複雑になる。
(4)反射鏡の形状が複雑になる。
メタルハライドランプと反射鏡とを組み合わせて使用するとき、一般に反射鏡の光軸上に放電アークを配置するが、反射鏡の光軸に対して放電アークの形状が上下非対称となるので、反射鏡の光軸を含む放電アークの断面形状が光軸を取り巻く全周方向で全て異なる。そのために、反射鏡の光軸を取り巻く全周方向の断面で放電アークの異なる形状を考慮して反射鏡を設計する必要があり、したがって設計が複雑で、その結果としての反射鏡の形状も複雑になる。
水銀フリーランプは、水銀入りランプに比べて放電アークの湾曲が大きくなる。すなわち、水銀フリーランプでは、放電アークが相対的に絞られて細くなる傾向がある。その結果、放電アークの重力誘導対流によって生じる湾曲が水銀を封入したメタルハライドランプ(以下、便宜上「水銀入りランプ」という。)より大きくなる。そのため、水銀入りランプより放電アークの湾曲に対する対策の必要性が大きい。
従来、放電アークの湾曲を矯正するためのいろいろな対策が考えられている。その一つとして、音響的共鳴現象を利用して放電アークを重力誘導対流に反して直線状に矯正する点灯方式(以下、便宜上「ストレートアーク点灯方式」という。)が知られている(特許文献2、3参照。)。このストレート点灯方式によって放電アークを直線状に矯正すれば、気密容器の温度分布が相対的に均熱化され、気密容器の局所的な温度上昇(水平点灯の際には上部の温度上昇)を小さくして石英ガラスの劣化、変形を防止でき、また放電空間下部の最冷点温度を上昇させて発光効率を向上させることができる。さらに、反射鏡の光軸を取り巻く全周方向で全てほぼ同一形状にできるので、一断面の設計を他の断面に応用できるため、反射鏡の設計が頗る簡単になる。その結果、反射鏡も単純な形状になる。
従来のストレートアーク点灯方式は、そのいずれも対象のランプが水銀入りランプであった。
特開平11−238488号公報
特公平07−009835号公報
特許第3189609号公報
そこで、本発明者は、水銀フリーランプにおける放電アークのストレート化を実現するための開発を行う中でストレートアーク点灯方式による直流点灯を試みた。その結果、ランプ電流の基本波形に重畳するリップル電流の周波数を水銀フリーランプ特有の周波数に設定すれば放電アークがストレート化し、前述の問題を解消できることが分かった。また、驚くべきことに、放電アークがストレート化する点灯(以下、ストレートアーク点灯という。)を行うと、いわゆる直流点灯であっても、一対の電極間における色温度差(以下、便宜上「電極間色温度差」という。)を低減できることを発見した。本発明は、上記の発見に基づいてなされたものである。
本発明は、電極間色温度差を低減した直流点灯形の水銀フリーのメタルハライド放電ランプおよびこれを点灯するメタルハライド放電ランプシステムを提供することを目的とする。
本発明のメタルハライド放電ランプは、耐火性で透光性の気密容器と;気密容器内に封着した一対の電極と;ハロゲン化物および希ガスを含み、かつ、本質的に水銀を含まないで気密容器内に封入された放電媒体と;を具備し、気密容器内に流れるランプ電流の向きが時間とともに変化しない単一方向で、かつ、放電媒体の放電アークが音響的共鳴現象を利用して電極間を結ぶ直線方向に矯正されるように点灯されることを特徴としている。
本発明によれば、音響的共鳴現象を利用して放電アークを重力誘導対流に反してほぼ直線状に矯正する直流点灯を行うように構成されていることにより、電極間色温度差を顕著に低減した水銀フリーのメタルハライド放電ランプおよびこれを点灯するメタルハライド放電ランプシステムを提供することができる。
本発明を実施するに際して各構成要素の許容し得る主な形態について説明する。
気密容器は、耐火性で透光性でなければならない。また、その放電空間を画成する部位の最大内径は、ランプの用途に応じて好ましくは2.0〜12.0mmの範囲内で適宜設定することができる。上記の範囲は、主として小形のメタルハライド放電ランプに採用される。例えば、前照灯用としては、最大内径が2.0〜4.0mmの範囲が適している。また、液晶プロジェクタなどの投射用としては、最大内径が5.0〜1.2mmの範囲である。また、その他の一般照明用としては、それぞれの具体的な用途に応じて上記最大内径2.0〜12.0mmの範囲内から適宜選択することができる。なお、気密容器の最大内径が2.0mm未満になると、放電空間の内径が小さすぎて放電アークの湾曲を気密容器の内面が規制するので、リップル電流を重畳してストレートアーク点灯させる必要が実質的になくなる。また、最大内径が12.0mmを超えたメタルハライド放電ランプにおいては、気密容器の最大内径が大きくなっているのに対応して放電アークの湾曲も大きくなるために、放電アークのストレート化が困難である。
気密容器が「耐火性で透光性」であるとは、放電ランプの通常の作動温度に十分耐える耐火性を備えるとともに、放電によって発生した所望波長域の光を外部に導出することができれば、気密容器がどのような材料で作られていてもよいことを意味している。したがって、例えば石英ガラスや透光性アルミナ、YAGなどの多結晶または単結晶のセラミックスなどを用いることができる。なお、必要に応じて、気密容器の内面に耐ハロゲン性または耐金属性の透明性被膜を形成するか、気密容器の内面を改質することが許容される。
また、気密容器は、一般に包囲部および一対の封止部を備えて構成されている。包囲部は、その内部に適当な形状、例えば球状、楕円球状、ほぼ円柱状などをなした放電空間として機能する中空の部分を提供する。なお、前照灯用のメタルハライドランプとして好適には放電空間をほぼ円柱状にすることができる。これにより、放電アークが水平点灯においては上方へ湾曲しようとした場合には、放電容器の上側の内面に接近するので、放電容器の上部の温度上昇が早くなる。また、気密容器が石英ガラスからなる場合、包囲部は、その肉厚を比較的大きくすることができる。すなわち、電極間距離のほぼ中央部の肉厚をその両側の肉厚より大きくすることができる。これにより、放電容器の伝熱が良好になって放電容器の放電空間の下部および側部内面に付着している放電媒体の温度上昇が早まるために、光束立ち上がりが早くなる。気密容器が透光性セラミックスからなる場合、包囲部は、その肉厚がほぼ均一に形成されているのがよい。
一対の封止部は、包囲部を封止するとともに、電極の軸部がここに支持され、かつ、点灯回路から電流を電極へ気密に導入するのに寄与する手段であり、包囲部の両端から一体的に延在している。そして、電極を封装し、かつ、点灯回路から電流を電極へ気密に導入するために、好適には気密容器の材質が石英ガラスの場合に、封止部の内部に適当な気密封止導通手段として封着金属箔を気密に埋設している。気密容器が透光性セラミックスからなる場合、一般に採用されているように封止部を小径筒部として形成し、電極軸が小径筒部の内部にキャピラリーと称されるわずかな間隙を形成するように挿通し、小径筒部の端部に挿入された導入導体と小径筒部との間を封止し、導入導体の先端と電極軸の基端とを接合する構造を採用することができる。
なお、封着金属箔は、封止部の内部に埋設されて封止部が気密容器の包囲部の内部を気密に維持するのに封止部と協働しながら電流導通導体として機能するための手段であり、気密容器が石英ガラスからなる場合、材料としてはモリブデン(Mo)が最適である。モリブデンは、約350℃になると酸化するので、外部側の端部の温度がこれより温度が低くなるように埋設される。封着金属箔を封止部に埋設する方法は、特段限定されないが、例えば減圧封止法、ピンチシール法およびこれらの組み合わせ法などの中から適宜選択して採用することができる。最大内径が2.0〜4.0mmの気密容器を備えた小形でキセノン(Xe)などの希ガスを室温で6気圧以上封入する自動車前照灯などに用いるメタルハライドランプの場合は、後者が好適である。また、封着金属箔の包囲部側の一端には後述する電極の基端が接続し、他端には外部導入線の先端が接続する。外部導入線の基端側は封止部の端面から外部へ露出する。
一対の電極は、気密容器の内部に離間対向して封装されている。電極間距離は、気密容器の最大内径が2.0〜12.0mmの範囲である場合、例えば液晶プロジェクタや自動車など移動体の前照灯に用いる投射用や一般照明用として用いる小形のメタルハライド放電ランプの場合、6mm以下が好ましい。その中で液晶プロジェクタなどの場合、好適には3mm以下、例えば1mmであり、所望によっては0.5mmのものであってもよい。前照灯用としては中心値で4.2mmが規格化されている。そして、電極は、その直径が好ましくは長手方向に沿ってほぼ同一の直棒状をなした軸部を備えている。なお、軸部の直径は、好ましくは0.25mm以上、さらに好適には0.45mm以下である。そして、軸部から直径が大きくなることなしに先端に至り、かつ、先端が平坦な端面を形成するか、アークの起点となる先端が曲面ないし切頭円錐形を形成している。あるいは、軸部の先端に軸部より径大の部分を形成することができる。
また、本発明のメタルハライドランプは気密容器内に流れる電流の向きが時間とともに変化しない単一方向で点灯する態様すなわち直流点灯である。このため、一対の電極のうち、一方は陽極として機能し、他方は陰極として機能する。陽極として機能する側の電極は、温度上昇が激しくなるから、陰極より放熱面積の大きい、したがって先端の電極主部が太いものを用いることができる。
さらに、一対の電極は、耐火性で、導電性の金属、例えば純タングステン(W)、ドープ剤を含有するドープドタングステン、酸化トリウムを含有するトリエーテッドタングステン、レニウム(Re)またはタングステン−レニウム(W−Re)合金などを用いて形成することができる。直流点灯用の場合、陰極として機能する側の電極の少なくとも電極主部には、電子放射性物質を添加して、電子放射性を良好にした電極材料、例えばトリエーテッドタングステンなどを用いるのが好ましい。そうすれば、後述するように全光束を増加することができる。
放電媒体は、気密容器の内部に封入されて蒸気またはガス状態で放電を生起する媒体として作用し、少なくとも発光金属のハロゲン化物および希ガスを含んでいる。しかし、本質的に水銀(Hg)は封入しないものとする。また、ハロゲン化物には、メタルハライド放電ランプとしての可視域の発光に主として寄与する金属のハロゲン化物を第1のハロゲン化物とした場合に、これに加えて可視域における発光量が第1のハロゲン化物の金属にと比較して少なくて、主としてランプ電圧を形成するのに寄与するための第2のハロゲン化物を含むことができる。なお、第2のハロゲン化物の金属による可視域の発光量は、可視域全体として見たときの発光量が少なければよく、例えば狭い特定波長域では第1のハロゲン化物の金属による発光より放射エネルギーが大きくても差し支えない。以下、第1および第2のハロゲン化物についてさらに詳細に説明する。
第1のハロゲン化物は、主としてメタルハライド放電ランプとしての発光を行う金属のハロゲン化物からなる。このための金属としては、メタルハライドランプの用途に応じて所望波長域の放射を生じる多様な既知の金属群の中から適宜選択して、その一種または複数種を用いることができる。
例えば、自動車前照灯用のメタルハライド放電ランプとしては、ナトリウム(Na)およびスカンジウム(Sc)のハロゲン化物を第1のハロゲン化物の主成分として用いると、規格に適合する白色光を効率よく発光させることができるので好ましい。また、発光の色度を調整するなどの目的で、ジスプロシウム(Dy)、ネオジム(Nd)、ホルミウム(Ho)およびツリウム(Tm)などの希土類金属のハロゲン化物、タリウム(Tl)およびインジウム(In)のグループからなる金属の一種または複数種のハロゲン化物を副成分として用いることができる。
また、液晶プロジェクタなどのプロジェクション用のメタルハライド放電ランプとしては、ジスプロシウム(Dy)、ネオジム(Nd)、ホルミウム(Ho)およびツリウム(Tm)などの希土類金属のハロゲン化物中から選ばれた少なくとも1種などを主成分として用いることができる。また、発光効率や発光の色度を調整するなどの目的で、ナトリウム(Na)、インジウム(In)およびタリウム(T1)などグループからなる金属の一種または複数種のハロゲン化物を副成分として用いることができる。
そうして、第1のハロゲン化物としては、上記の例だけでなくメタルハライド放電ランプの用途に応じて既知の発光用の各種金属ハロゲン化物を用いることができる。
第2のハロゲン化物は、次のグループの中から選択された複数種の金属のハロゲン化物が主成分を構成することができる。すなわち、第2のハロゲン化物は、マグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)、アンチモン(Sb)、ベリリウム(Be)、レニウム(Re)、ガリウム(Ga)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)のグループの中から選択された1種または複数種のハロゲン化物とすることができる。上記のグループに属する金属は、第1のハロゲン化物の金属との併存下において、そのいずれも第1のハロゲン化物に比較して可視域における発光量が相対的に少なくて、しかも蒸気圧が相対的に高いという特徴を有している。上記グループの中でも、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、アルミニウム(Al)およびガリウム(Ga)からなるグループの中から選択された1種または複数種のハロゲン化物が特に好適である。しかし、これらの金属は、主成分として用いられて最適であるが、マグネシウム(Mg)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アンチモン(Sb)、ベリリウム(Be)、レニウム(Re)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)およびハフニウム(Hf)のグループから選択された1種または複数種を副成分として添加することにより、さらにランプ電圧を高くすることができる。また、上記グループの金属は、そのいずれも気密容器が石英ガラスおよび透光性セラミックスのいずれで形成されていても基本的には適応する。
ハロゲン化物を構成するハロゲンは、反応性に関してハロゲンの中でヨウ素が最も適当であり、少なくとも上記主発光金属は、主としてヨウ化物として封入される。しかし、要すれば、例えば気密容器の内面の黒化を抑制するなどの目的でヨウ化物および臭化物のように異なるハロゲンの化合物を併用することもできる。
希ガスは、メタルハライドランプの始動ガスおよび緩衝ガスとして作用し、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr)およびキセノン(Xe)のグループの一種を単独で、または複数種を混合して封入することができる。希ガスの中でもキセノンは、その原子量が他の希ガスより大きいため、熱伝導率が相対的に小さいので、これを5気圧以上封入することにより、点灯直後のランプ電圧形成に寄与するとともに、ハロゲン化物の蒸気圧が低い段階で白色の可視光発光を行い、光束立ち上がりに寄与する。このため、キセノンは、前照灯用のメタルハライドランプとして効果的である。この場合、キセノンの好ましい封入圧は、6気圧以上、より好適には8〜16気圧の範囲である。これにより、点灯直後からの光束立ち上がりと自動車前照灯用のHID光源としての白色発光の前記規格を満足することができる。
さらに、水銀について言及しておく。本発明において、水銀(Hg)は、全く含まないのが環境負荷物質削減のために好ましいことであるが、不純物程度に含んでいても許容される。
本発明において、メタルハライド放電ランプの点灯の態様は、前述のようにいわゆる直流点灯である。すなわち、点灯時に気密容器内に流れる電流(ランプ電流)の向き(極性)が時間とともに変化しない(一定な)単一方向である。そして、高周波リップル電流が直流の基本波の電流に重畳している。なお、基本波は、一定な直流および上記高周波リップル電流に比較して明らかに低い、例えば50または60Hzのような低周波のリップルを含んでいる直流のいずれでもよい。
また、重畳する高周波リップル電流の波形は、どのようなものであってもよい。例えば、正弦波、鋸歯状波、三角波、矩形波などを採用することができる。
さらに、基本波の高周波リップル電流による変調度は、特段限定されないが、後述するように変調度が大きいほど電極間色温度差が低減するとともに、ストレートアーク点灯になりやすくなるので好ましい。特に変調度が30%以上であれば、電極間色温度差を大幅に低減するとともに、完全なストレートアーク点灯になって、放電アークの中心が一対の電極間を結ぶ軸線と一致するようになる。なお、変調度は、高周波リップル電流の波高値を基本波の電流の波高値で除した値の百分率である。
さらにまた、高周波リップル電流の周波数は、一般的には20〜260kHzの範囲の中からストレートアーク点灯を行う周波数を選択することができる。上記の周波数範囲内において、特定の最大内径が与えられたときにストレートアーク点灯になる周波数または周波数領域が2つ存在する。その第1は、数式2(70≦f1≦130)を満足する相対的に低い第1周波数f1の範囲内の所定周波数である。また、第2は、数式3(120≦f2≦260)を満足する相対的に高い第2周波数f2の範囲内の所定周波数である。さらに、上記第1周波数f1および第2周波数f2は、表1に示すように、気密容器の最大内径のサイズに応じてさらに狭い範囲内に区分することができる。なお、数式3および表1のいずれに基づいて周波数を選択するにしても、第2周波数f2の方がストレート化作用の安定化がより一層確実で、しかも容易である。
[表1]
気密容器の最大内径 第1周波数f1(mm) 第2周波数f2(mm)
2.0 70〜 80 250〜260
2.2〜 2.8 80〜130 170〜250
3.0〜12.0 100〜120 120〜160
本発明において、放電媒体中のハロゲン化物として第1および第2のハロゲン化物を用いる場合、発光の色むら、すなわち電極間色温度差を3000K以下にすることが可能になる。すなわち、一方の電極の先端から電極間距離の1/8までの範囲における色温度をTA(K)とし、他方の電極の先端から電極間距離の1/8間での範囲における色温度をTB(K)(ただし、TA>TBとする。)としたとき、数式1を満足させることが可能になる。
気密容器の最大内径 第1周波数f1(mm) 第2周波数f2(mm)
2.0 70〜 80 250〜260
2.2〜 2.8 80〜130 170〜250
3.0〜12.0 100〜120 120〜160
本発明において、放電媒体中のハロゲン化物として第1および第2のハロゲン化物を用いる場合、発光の色むら、すなわち電極間色温度差を3000K以下にすることが可能になる。すなわち、一方の電極の先端から電極間距離の1/8までの範囲における色温度をTA(K)とし、他方の電極の先端から電極間距離の1/8間での範囲における色温度をTB(K)(ただし、TA>TBとする。)としたとき、数式1を満足させることが可能になる。
[数式1]
TA−TB≦3000
また、重畳する高周波リップル電流の変調度を30%以上にすると、電極間色温度差をより一層好ましい値である2000K以下に低減させることができる。光学系を用いて所望の配光特性を得る場合に、電極間色温度差が3000K以下であれば許容範囲内になることが分かった。例えば、自動車前照灯の白色色度規格をほぼ満足する。なお、好適には2000K以下である。
TA−TB≦3000
また、重畳する高周波リップル電流の変調度を30%以上にすると、電極間色温度差をより一層好ましい値である2000K以下に低減させることができる。光学系を用いて所望の配光特性を得る場合に、電極間色温度差が3000K以下であれば許容範囲内になることが分かった。例えば、自動車前照灯の白色色度規格をほぼ満足する。なお、好適には2000K以下である。
次に、一対の電極間における色温度差である電極間相関色温度差の測定について説明する。電極間相関色温度差は、一対の電極近傍における発光の色温度をそれぞれ測定してそれらの値間の差をいうが、色温度を測定する発光領域は、電極間距離を8等分して、それぞれの電極の先端から最初の1/8の距離の間とする。このように発光領域を定義すれば、適当な大きさのスリットを用いて上記の発光領域を測光しやすくなる。例えば、自動車前照灯用のメタルハライド放電ランプの場合、電極間距離が4.2mmであるので、0.5mm幅のスリットを用いれば、電極先端からほぼ1/8の距離の領域を測光できる。
そうして、本発明のメタルハライド放電ランプにおいては、気密容器内を流れるランプ電流の向きが単一方向で点灯、換言すれば直流点灯する。また、ランプが水平点灯であっても、高周波重畳リップル電流成分による音響的共鳴現象の作用を受けて放電アークが電極間を結ぶ仮想直線方向に沿って矯正され、放電アークはストレートアーク点灯状態になる。したがって、本発明は、水平点灯において特に効果的であるが、これに限定されない。
そのため、点灯中においてハロゲン化物から解離して生じた金属の蒸気は、その有する電気陰性度に応じて電気泳動作用が生じ、陰極または陽極の側へ引き寄せられる。例えば、主たる発光金属としてスカンジウム(Sc)およびナトリウム(Na)を、また主たるランプ電圧形成用金属として亜鉛(Zn)を、それぞれ気密容器内に封入した例で説明すると、ScおよびNaは陰極へ引き寄せられ、Znは陽極へ引き寄せられる。
上記の電気泳動作用により金属蒸気が移動すると、電極側における金属蒸気の濃度が高くなり、気密容器内に濃度分布が生じる。濃度分布が生じると、濃度勾配に応じて、今度は相対的に高い濃度領域の金属蒸気が濃度の低い部位へ拡散する。その結果、やがて電気泳動作用と濃度勾配に応じた移動が平衡し、気密容器内にある適度な濃度分布が残ることになる。なお、濃度勾配が大きいほど濃度拡散の速度が大きくなる。
ところで、ストレートアーク点灯状態になって放電アークが電極間を結ぶ仮想直線に沿って直線状になると、電極間距離が実効的に短縮されることになり、その分濃度拡散のベクトルが大きくなる。また、放電アークが上記のような直線状になると、電極近傍における濃度拡散のベクトルは、電極間仮想直線方向すなわち軸線方向の成分が殆どを占めるので、濃度拡散が促進され、金属蒸気の分圧分布の管軸方向における均整度が良好になる。その結果、電極間色温度差が顕著に小さくなるものと考えられる。
これに対して、直流点灯であってもストレートアークしない点灯(以下、非ストレートアーク点灯という。)の構成であると、放電アークが上方へ湾曲するので、電極間距離が実効的に長くなる。また、金属蒸気の濃度拡散のベクトルが電極近傍において上方へ傾斜するので、電極間仮想直線方向すなわち軸線方向の成分が小さくなる。その結果、電極間色温度差が相対的に大きくなるものと考えられる。
本発明のメタルハライド放電ランプを含むメタルハライド放電ランプシステムは、以上説明したメタルハライド放電ランプと、メタルハライド放電ランプの電極間を結ぶ直線と直交する方向に音響共鳴現象が発生する周波数成分を有する電流をメタルハライド放電ランプに供給して点灯する点灯回路とを具備して構成される。
本システムにおいて、上記点灯回路は、電子化されたものであるのが好ましい。そして、メタルハライド放電ランプを点灯直後の数秒間、好ましくは3〜5秒間にわたり定格ランプ電流の2.5倍以上の電流を供給し、時間の経過に伴い電流を低減するように構成されているように構成される。また、所望により直流の基本波に重畳する高周波リップル電流の変調度を連続的または段階的に調整可能に構成することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
<第1の形態>
図1ないし図4は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第1の形態としての自動車前照灯用のメタルハライドランプを示している。そして、図1はランプ全体の正面図、図2は平面図、図3は発光管の拡大正面図、図4は放電アークの形状と濃度拡散のベクトルの関係を非ストレートアーク点灯の比較例と比較しながら説明する模式図である。第1の形態のメタルハライドランプMHLは、点灯時に所定周波数の高周波リップル電流が直流の基本波に重畳してなるランプ電流が流れるようにした構成であり、発光管IT、絶縁チューブT、外管OTおよび口金Bからなる。
図1ないし図4は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第1の形態としての自動車前照灯用のメタルハライドランプを示している。そして、図1はランプ全体の正面図、図2は平面図、図3は発光管の拡大正面図、図4は放電アークの形状と濃度拡散のベクトルの関係を非ストレートアーク点灯の比較例と比較しながら説明する模式図である。第1の形態のメタルハライドランプMHLは、点灯時に所定周波数の高周波リップル電流が直流の基本波に重畳してなるランプ電流が流れるようにした構成であり、発光管IT、絶縁チューブT、外管OTおよび口金Bからなる。
発光管ITは、気密容器1、一対の電極2A、2B、一対の外部導入線3A、3Bおよび放電媒体を備えている。
気密容器1は、石英ガラスからなり、以下の構成を備えている。すなわち、包囲部1aおよび一対の封止部1bを備えている。包囲部1aは、外形が紡錘形状に成形されてなり、その両端に一対の細長い封止部1b、1bを一体に備えているとともに、内部に細長いほぼ円柱状の放電空間1cが形成されている。放電空間1cの内容積は、0.025cc程度である。なお、放電空間1cがほぼ円柱状をなして細長いことにより、放電アークに相対的に接近しやすくなるので、気密容器1の上部の温度上昇が早くなる。
また、包囲部1aは、その肉厚が比較的大きくなっている。すなわち、電極間距離のほぼ中央部の肉厚をその両側の肉厚より大きくなっている。このため、気密容器1の伝熱が良好になって気密容器1の放電空間1cの下部および側部内面に付着している放電媒体の温度上昇が早まるために、光束立ち上がりが早くなる。
一対の封止部1b、1bは、包囲部1aを封止するとともに、後述する一対の電極2A、2Bの軸部を緩く支持し、かつ、点灯回路から電流を電極へ気密に導入するのに寄与しており、包囲部1aの両端から一体に延在している。そして、一対の電極2A、2Bを封装し、かつ、点灯回路から電流を電極1bへ気密に導入するために、内部に適当な気密封止導通手段として封着金属箔4を気密に埋設している。
封着金属箔4は、モリブデン箔からなり、気密容器1の封止部1b内に気密に埋設されている。なお、封着金属箔4は、気密容器1の封止部1bの内部に埋設されて当該封止部1bが気密容器1の包囲部1aの内部を気密に維持するのに協働しながら電流導通導体として機能している。封着金属箔4を封止部1bに埋設する方法は、特段限定されないが、例えば減圧封止法、ピンチシール法などを採用することができる。キセノン(Xe)などの希ガスを室温で5気圧以上封入する場合は、両者を組み合わせて適用することができる。
電極2Aは、陽極として機能し、電極軸部2aおよび電極主部2bを備えている。電極軸部2aは、直径0.35mmのドープドタングステンからなる。電極主部2bは、図3に拡大して示すように、電極軸部2aの先端に一体に形成され、直径0.6mmの球状をなしている。
電極2Bは、陰極として機能し、電極2Aと同様に電極軸部2aおよび電極主部2bを備えている。電極軸部2aおよび電極主部2bは、直径0.35mmの1本のトリエーテッドタングステン棒からなり、先端部が電極主部となり、その他の部分が電極軸部となる。上記トリエーテッドタングステンは、1質量%の酸化トリウムを含有している。
そうして、一対の電極2A、2Bは、そのいずれも電極軸部2aの基端部が封着金属箔4にそれぞれ溶接され、中間部が封止部1bに緩く支持され、先端部および電極主部2bが気密容器1の包囲部1aの放電空間1c内に露出している。そして、気密容器1の包囲部1a内において、軸方向の両端内部に離間対向して封装され、電極間距離が所定値になるように設定されている。
なお、図1において、左方の封止部1bを形成した後、封止管1dの一部を切断しないで封止部1bの端部から管軸方向に一体に延長していて、口金B内へ延在させている。
一対の外部導入線3A、3Bは、一対の電極2A、2Bに給電するために配設されている。そして、一対の外部導入線3A、3Bの先端は気密容器1の両端の封止部1b内において封着金属箔4の他端に溶接され、基端側が外部へ導出されている。図1において、気密容器1から右方へ導出された外部導入線3Bは、中間部が後述する外管OTに沿って折り返されて後述する口金B内に導入されて図示しない口金端子の一方t1に接続している。また、図1において、気密電容器1から左方へ導出された外部導入線3Aは、管軸に沿って延在して口金B内に導入されて口金端子の他方(図示しない。)に接続している。
放電媒体は、気密容器1の内部に形成された放電空間1c内に封入されており、主として発光に寄与する金属のハロゲン化物からなる第1のハロゲン化物および主としてランプ電圧形成に寄与する金属のハロゲン化物からなる第2のハロゲン化物、ならびに希ガスを含んでいる。
外管OTは、紫外線カット性能を備えており、内部に発光管ITを収納していて、その両端の縮径部5が気密容器1の封止部1bにガラス溶着している。しかし、内部は気密ではなく、外気に連通している。
絶縁チューブTは、外部導入線3Bの折り返し部分を被覆している。
口金Bは、自動車前照灯用として規格化されているもので、発光管ITおよび外管OTを中心軸に沿って植立して支持していて、自動車前照灯の背面に着脱可能に装着されるように構成されている。
そうして、本発明のメタルハライド放電ランプが直流でストレートアーク点灯(以下、直流ストレートアーク点灯という。)のときの放電アークの状態を図4(b)に示す。放電媒体中のハロゲン化物から金属が解離して生じた金属蒸気は、放電アークA中において電気泳動作用によって金属の有する電気陰性度に応じて陰極または陽極に引き寄せられる。電極に引き寄せられた金属蒸気は、濃度拡散により反対極側へ向かって拡散していくが、図中矢印で示す濃度拡散のベクトルVが電極間を結ぶ仮想直線に沿って反対極側へ向いているので、濃度拡散のベクトルVが金属蒸気の分圧分布の均整度向上に対して効果的に作用する。
これに対して、直流で非ストレートアーク点灯(以下、直流非ストレートアーク点灯という。)を行う比較例の場合には、図4(a)に示すように、放電アークAが湾曲するので、金属蒸気の濃度拡散のベクトルVが図中の矢印に示すように、電極を起点として上方へ傾斜するので、反対極側へ向かう金属蒸気の濃度分布の均整度向上に作用する有効成分VEが小さくなる。
次に、第1の形態における実施例を説明する前に、最初に比較例について説明する。下記比較例1は、一対の電極の構成を除いて図1に示す本発明の第1の形態と同様な構成である。
[比較例1]
発光管IT
気密容器1 :石英ガラス製、球体長7mm、最大外径6mm、
放電空間が最大内径2.6mmのほぼ円柱状をなしている。
[比較例1]
発光管IT
気密容器1 :石英ガラス製、球体長7mm、最大外径6mm、
放電空間が最大内径2.6mmのほぼ円柱状をなしている。
電極2A、2B :先端まで同一直径の棒状電極使用、電極間距離4.2mm
放電媒体
第1のハロゲン化物:ScI30.10mg+NaI0.25mg
第2のハロゲン化物:ZnI20.15mg
希ガス :Xe10.5気圧
外管OT :内部雰囲気は大気圧(大気)
安定時ランプ電力 :35W
点灯方向 :水平点灯
ランプ電流 :基本波−交流矩形波、ストレートアーク点灯が可能な周波数の重 畳高周波リップル電流の変調度を種々変更して点灯した。
[比較例2]
比較例1と同じ仕様において、第2のハロゲン化物に代えて水銀0.5mgを封入した。
比較例1において、重畳高周波リップル電流の変調度を0〜90%まで10%づつ変化させてストレートアーク点灯の可否を調査した。その結果を表2に示す。なお、表中の記号○はストレートアーク点灯有り、記号×はストレートアーク点灯無し、を示す。
放電媒体
第1のハロゲン化物:ScI30.10mg+NaI0.25mg
第2のハロゲン化物:ZnI20.15mg
希ガス :Xe10.5気圧
外管OT :内部雰囲気は大気圧(大気)
安定時ランプ電力 :35W
点灯方向 :水平点灯
ランプ電流 :基本波−交流矩形波、ストレートアーク点灯が可能な周波数の重 畳高周波リップル電流の変調度を種々変更して点灯した。
[比較例2]
比較例1と同じ仕様において、第2のハロゲン化物に代えて水銀0.5mgを封入した。
比較例1において、重畳高周波リップル電流の変調度を0〜90%まで10%づつ変化させてストレートアーク点灯の可否を調査した。その結果を表2に示す。なお、表中の記号○はストレートアーク点灯有り、記号×はストレートアーク点灯無し、を示す。
[表2]
変調度(%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
比較例1 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例2 × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
表2から理解できるように、比較例1の方が比較例2より変調度が小さくてもストレートアーク点灯になりやすい。これは、比較例1の金属蒸気が水銀を含んでいないために、水銀を含んでいる比較例2のそれに比較して軽いので、音響共鳴により発生して放電アークに作用する応力が小さくてもストレートアーク化に対して有効に作用するためである。このことは、水銀フリーのメタルハライド放電ランプは、ストレートアーク点灯させやすいことを意味する。
変調度(%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
比較例1 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例2 × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
表2から理解できるように、比較例1の方が比較例2より変調度が小さくてもストレートアーク点灯になりやすい。これは、比較例1の金属蒸気が水銀を含んでいないために、水銀を含んでいる比較例2のそれに比較して軽いので、音響共鳴により発生して放電アークに作用する応力が小さくてもストレートアーク化に対して有効に作用するためである。このことは、水銀フリーのメタルハライド放電ランプは、ストレートアーク点灯させやすいことを意味する。
次に、上記比較例1のランプを変調度30%の交流でストレートアーク点灯(以下、交流ストレートアーク点灯という。)させた場合および交流で非ストレートアーク点灯(以下、直流非ストレートアーク点灯という。)を行う比較例3における、それぞれ1000時間連続点灯後の全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率について調査した結果を表3に示す。ここで、白濁量は、気密容器に存在する白濁部に対向する部位の表面積を気密容器全体の表面積で除した値の百分率である。Na放射パワー維持率は、所定点灯時間後のNa放射パワーを点灯0時間のNa放射パワーで除した値の百分率である。なお、上記の定義は以下同様である。
[比較例3]
比較例1のランプを変調度0%で交流非ストレートアーク点灯させる構成
[表3]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量 Na放射パワー維持率
(%) (%) (%)
比較例1 交流ストレートアーク点灯 60 25 55
比較例3 交流非ストレートアーク点灯 40 55 35
表3から理解できるように、比較例1のように交流ストレートアーク点灯の場合であっても、比較例3の交流非ストレートアーク点灯と比較して、全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率がともに優れている。したがって、寿命も改善される。これは、気密容器上部に形成される最高温度部の温度が、ストレートアーク点灯により低下するからである。これに対して、比較例3のように交流非ストレートアーク点灯の場合には上記温度が湾曲した放電アークにより上昇するからである。
[比較例3]
比較例1のランプを変調度0%で交流非ストレートアーク点灯させる構成
[表3]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量 Na放射パワー維持率
(%) (%) (%)
比較例1 交流ストレートアーク点灯 60 25 55
比較例3 交流非ストレートアーク点灯 40 55 35
表3から理解できるように、比較例1のように交流ストレートアーク点灯の場合であっても、比較例3の交流非ストレートアーク点灯と比較して、全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率がともに優れている。したがって、寿命も改善される。これは、気密容器上部に形成される最高温度部の温度が、ストレートアーク点灯により低下するからである。これに対して、比較例3のように交流非ストレートアーク点灯の場合には上記温度が湾曲した放電アークにより上昇するからである。
次に、本発明の第1の形態における実施例について説明する。
本実施例は、直流ストレートアーク点灯させるとともに、電極構造を図1に示す第1の形態のように、陽極の電極主部の直径を電極軸部より大きく変更し、かつ、陰極に電子放射性物質を添加した以外は比較例1と同一仕様のランプであり、上記直流ストレートアーク点灯の態様として平滑化直流の基本波に高周波リップル電流が変調度30%で重畳する構成である。また、比較のために比較例1のデータを併せて示す。
そうして、実施例1および比較例1について、それぞれ1000時間連続点灯後の全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率について調査した結果を表4に示す。
そうして、実施例1および比較例1について、それぞれ1000時間連続点灯後の全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率について調査した結果を表4に示す。
[表4]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量 Na放射パワー維持率
(%) (%) (%)
実施例1 直流ストレートアーク点灯 80 5 70
比較例1 交流ストレートアーク点灯 60 25 55
表4から理解できるように、実施例1は、比較例1より全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率の全てにおいて優れている。これは直流ストレートアーク点灯の方が交流ストレートアーク点灯より下記理由により優れているからである。
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量 Na放射パワー維持率
(%) (%) (%)
実施例1 直流ストレートアーク点灯 80 5 70
比較例1 交流ストレートアーク点灯 60 25 55
表4から理解できるように、実施例1は、比較例1より全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率の全てにおいて優れている。これは直流ストレートアーク点灯の方が交流ストレートアーク点灯より下記理由により優れているからである。
すなわち、直流ストレートアーク点灯の場合、ストレートアーク点灯時の気密容器内に流れるランプ電流の向きが時間とともに変化しない単一方向であるために、交流ストレートアーク点灯の場合より寿命特性が改善される。また、交流点灯の場合には、一対の電極のそれぞれの側で白濁およびNa抜けが発生するが、直流点灯の場合にはハロゲン化物の金属が陰極側へ移動するため、陽極側には白濁およびNa抜けが殆ど発生しないので、ランプ全体では白濁およびNa抜けの影響が少なくなる。
次に、実施例1のランプを変調度30%で直流ストレートアーク点灯させた場合および比較例4における電極間色温度差について調査した結果を表5に示す。
[比較例4]
実施例1と同じランプを変調度0%で直流非ストレートアーク点灯させる構成
[表5]
区 分 点灯の態様 電極間色温度差(K)
実施例1 直流ストレートアーク点灯 2400
比較例4 直流非ストレートアーク点灯 3600
表5から理解できるように、本発明においては、電極間色温度差が比較例4より小さくなる。これは、既述のように直流点灯においては電気泳動作用によりSc、Naが陰極に引かれ、Znが陽極に引かれるが、陰極および陽極からのそれぞれの濃度拡散のベクトルが管軸方向となるために金属蒸気の濃度拡散が多くなり、そのため電極間の色むらが軽減するからであると考えられる。すなわち、水銀フリーで直流点灯のストレートアーク点灯では電極間色温度差が顕著に小さくなる。
[比較例4]
実施例1と同じランプを変調度0%で直流非ストレートアーク点灯させる構成
[表5]
区 分 点灯の態様 電極間色温度差(K)
実施例1 直流ストレートアーク点灯 2400
比較例4 直流非ストレートアーク点灯 3600
表5から理解できるように、本発明においては、電極間色温度差が比較例4より小さくなる。これは、既述のように直流点灯においては電気泳動作用によりSc、Naが陰極に引かれ、Znが陽極に引かれるが、陰極および陽極からのそれぞれの濃度拡散のベクトルが管軸方向となるために金属蒸気の濃度拡散が多くなり、そのため電極間の色むらが軽減するからであると考えられる。すなわち、水銀フリーで直流点灯のストレートアーク点灯では電極間色温度差が顕著に小さくなる。
さらに、実施例1のランプにおいて、高周波リップル電流の変調度を変えたときの放電アークの湾曲程度および電極間色温度差を調査した結果を表6に示す。なお、放電アークの湾曲程度は、一対の電極間の中央において、放電アークの中心と電極間の軸線との間の距離r(mm)をもって表現している。
[表6]
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 1.0 3600
10 0.6 2500
20 0.2 1800
30 0.0 1000
40 0.0 800
50 0.0 700
表6から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 1.0 3600
10 0.6 2500
20 0.2 1800
30 0.0 1000
40 0.0 800
50 0.0 700
表6から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。
次に、実施例1のランプを用いて基本波が平滑な直流に変調度30%一定の高周波リップル電流を重畳する際に、リップル周波数を70kHzから190kHzまで20kHzづつ変化させ、これに加えて200kHzにしたときのストレートアーク点灯の可否について調査した結果を表7に示す。なお、表中、記号○はストレート化有り、記号×はストレート化無し、f1は第1周波数、f2は第2周波数、をそれぞれ示している。ストレート化有りの判断基準は、電極間の中心位置において、放電アークの中心が電極間を結ぶ軸線から0.3mm以内に矯正されたときとした。
[表7]
リップル周波数(kHz) 結 果 評 価
70〜110 × 不可
130 ○ f1として使用可
150〜190 × 不可
200 ○ f2として使用可
表7に示すように、本実施例においては、130kHzおよび200kHzの2周波数でストレートアーク点灯が可能であった。
リップル周波数(kHz) 結 果 評 価
70〜110 × 不可
130 ○ f1として使用可
150〜190 × 不可
200 ○ f2として使用可
表7に示すように、本実施例においては、130kHzおよび200kHzの2周波数でストレートアーク点灯が可能であった。
次に、下記実施例2のランプを用いて高周波リップル電流の波形について調査した。その結果、正弦波、三角波、矩形波、鋸歯状波、階段波および指数関数波のいずれであってもストレートアーク点灯が可能であった。
放電媒体
第1のハロゲン化物:InI0.5mg
第2のハロゲン化物:無し
その他は実施例1と同じ。
実施例2のランプにおいて、高周波リップル電流の変調度を変えたときの放電アークの湾曲程度および電極間色温度差を調査した結果を表8に示す。
第1のハロゲン化物:InI0.5mg
第2のハロゲン化物:無し
その他は実施例1と同じ。
実施例2のランプにおいて、高周波リップル電流の変調度を変えたときの放電アークの湾曲程度および電極間色温度差を調査した結果を表8に示す。
[表8]
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 1.0 3500
10 0.6 2400
20 0.2 1800
30 0.0 1100
40 0.0 900
50 0.0 800
表8から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。Inの発光は、410.4nm、451.1nmの共鳴線を有するが、その分圧が高くなると、その発光線がブロードニングするため、可視域全体に連続線が発生する。このために、相関色温度が低下する。直流点灯の場合、陰極側、陽極側がともにInの発光だけであるが、陰極側ではIn分圧が高いため、相関色温度が低く、陽極側はIn分圧が低いため、相関色温度が高く、その結果、色むらが生じる。しかし、直流ストレートアーク点灯を行うことにより、放電アークの実効長が短縮するためと濃度格差のベクトルが管軸方向となるため、陰極からの濃度拡散が大きくなり、電極間のIn分圧が均一化されて電極間色温度差すなわち色むらが小さくなる。
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 1.0 3500
10 0.6 2400
20 0.2 1800
30 0.0 1100
40 0.0 900
50 0.0 800
表8から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。Inの発光は、410.4nm、451.1nmの共鳴線を有するが、その分圧が高くなると、その発光線がブロードニングするため、可視域全体に連続線が発生する。このために、相関色温度が低下する。直流点灯の場合、陰極側、陽極側がともにInの発光だけであるが、陰極側ではIn分圧が高いため、相関色温度が低く、陽極側はIn分圧が低いため、相関色温度が高く、その結果、色むらが生じる。しかし、直流ストレートアーク点灯を行うことにより、放電アークの実効長が短縮するためと濃度格差のベクトルが管軸方向となるため、陰極からの濃度拡散が大きくなり、電極間のIn分圧が均一化されて電極間色温度差すなわち色むらが小さくなる。
<第2の形態>
図5は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第2の形態としての液晶プロジェクタ用のメタルハライドランプを示す発光管の拡大正面図である。図において、図1ないし図3と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。図中、符号6はリード部材、7は近接導体である。
図5は、本発明のメタルハライドランプを実施するための第2の形態としての液晶プロジェクタ用のメタルハライドランプを示す発光管の拡大正面図である。図において、図1ないし図3と同一部分については同一符号を付して説明を省略する。図中、符号6はリード部材、7は近接導体である。
気密容器1は、石英ガラス製で、包囲部1aがほぼ球に近い楕円球状をなしている。
陽極として作用する電極2Aは、ドープドタングステンからなり、電極軸部2a、電極主部2bおよびくわえ込みコイル部2cを備えている。電極軸部2aは、直径0.7mmの棒である。そして、基端が後述する封着金属箔4に溶接され、中間部が封止部1bに緩く支持され、かつ、先端部が気密容器1の包囲部1aの内部に露出している。電極主部2bは、直径1.4mm、長さ3.5mmで、電極軸部2aの先端に一体に形成されている。くわえ込みコイル部1cは、ドープドタングステン細線を電極軸部2aの中間部の少なくとも封止部1bの石英ガラスによるくわえ込み部分に対向する部位に適当なピッチで巻装されている。
陰極として作用する電極2Bは、電極軸部2a、電極主部2bおよびくわえ込みコイル部2cを備えている。電極軸部2aは、直径0.7mmの酸化トリウムを1.0質量%含有する1本のタングステン棒からなる。そして、基端が後述する封着金属箔4に溶接され、中間部が封止部1bに緩く支持され、かつ、先端部が気密容器1の包囲部1aの内部に突出している。電極主部2bは、電極軸部2aの先端部自体により形成されている。くわえ込みコイル部1cは、ドープドタングステン細線を電極軸部2aの中間部の少なくとも封止部1bの石英ガラスによるくわえ込み部分に対向する部位に適当なピッチで巻装されている。
放電媒体は、第1および第2のハロゲン化物と希ガスとからなり、包囲部1aの内部に封入されている。
口金Bは、図示されていない導入導体3Aに接続するとともに、封止部1bに無機質接着剤により固着されていて、発光管ITを図示しない周知の反射鏡に取り付ける際に利用され、また図示しない点灯回路の一極に接続する。
リード部材6は、図において右側の導入導体3Bに先端部が接続するとともに、基端部が点灯回路の他極に接続する。
近接導体7は、先端部が図において左側の電極2Aに接近した位置に延在し、基端部が図において右側の導入導体3Bに接続している。
次に、第2の形態における実施例を説明する前に、最初に比較例について説明する。下記比較例5は、一対の電極の構成を除いて図5に示す本発明の第2の形態と同様な構成である。
[比較例5]
発光管IT
気密容器1 :石英ガラス製、最大内径6.0mm
電極2A、2B :ともに同一構造の電極使用、電極間距離2.0mm
放電媒体
第1のハロゲン化物:DyI30.5mg+NdI35mg
第2のハロゲン化物:ZnI22.0mg
希ガス :Ar1.0気圧
安定時ランプ電力 :150W
点灯方向 :水平点灯
ランプ電流 :基本波−交流矩形波、重畳高周波リップル電流の周波数を種々変 更して点灯した。
[比較例6]
比較例5と同じ仕様において、第2のハロゲン化物に代えて水銀0.5mgを封入した構成
比較例5および比較例6において、重畳高周波リップル電流の変調度を0〜90%まで10%づつ変化させてストレートアーク点灯の可否を調査した。その結果を表9に示す。なお、表中の記号○はストレートアーク点灯有り、記号×はストレートアーク点灯無し、を示す。
[比較例5]
発光管IT
気密容器1 :石英ガラス製、最大内径6.0mm
電極2A、2B :ともに同一構造の電極使用、電極間距離2.0mm
放電媒体
第1のハロゲン化物:DyI30.5mg+NdI35mg
第2のハロゲン化物:ZnI22.0mg
希ガス :Ar1.0気圧
安定時ランプ電力 :150W
点灯方向 :水平点灯
ランプ電流 :基本波−交流矩形波、重畳高周波リップル電流の周波数を種々変 更して点灯した。
[比較例6]
比較例5と同じ仕様において、第2のハロゲン化物に代えて水銀0.5mgを封入した構成
比較例5および比較例6において、重畳高周波リップル電流の変調度を0〜90%まで10%づつ変化させてストレートアーク点灯の可否を調査した。その結果を表9に示す。なお、表中の記号○はストレートアーク点灯有り、記号×はストレートアーク点灯無し、を示す。
[表9]
変調度(%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
比較例5 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例6 × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
表9から理解できるように、比較例5の方が比較例6より変調度が小さくてもストレートアーク点灯になりやすい。これは、比較例1におけるのと同じ結果および理由である。
変調度(%) 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90
比較例5 × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
比較例6 × × × ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
表9から理解できるように、比較例5の方が比較例6より変調度が小さくてもストレートアーク点灯になりやすい。これは、比較例1におけるのと同じ結果および理由である。
次に、比較例7および比較例8について説明する。比較例7および比較例8をそれぞれ1000時間連続点灯させた後に全光束維持率および白濁量について調査した結果を表10に示す。
[比較例7]
比較例5のランプを基本波が矩形波交流に高周波リップル電流を変調度30%で重畳して交流ストレートアーク点灯させる構成
[比較例8]
比較例5のランプを変調度0%で基本波が矩形波交流の交流非ストレートアーク点灯させた構成
[表10]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量
(%) (%)
比較例7 交流ストレートアーク点灯 60 30
比較例8 交流非ストレートアーク点灯 40 65
表10から理解できるように、比較例7は、比較例8と比較したとき全光束維持率および白濁量がともに優れている。したがって、水銀フリーの場合には、交流ストレートアーク点灯であっても、非ストレートアーク点灯に比較して寿命が改善される。これは、表3におけるのと同じ理由である。
[比較例7]
比較例5のランプを基本波が矩形波交流に高周波リップル電流を変調度30%で重畳して交流ストレートアーク点灯させる構成
[比較例8]
比較例5のランプを変調度0%で基本波が矩形波交流の交流非ストレートアーク点灯させた構成
[表10]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量
(%) (%)
比較例7 交流ストレートアーク点灯 60 30
比較例8 交流非ストレートアーク点灯 40 65
表10から理解できるように、比較例7は、比較例8と比較したとき全光束維持率および白濁量がともに優れている。したがって、水銀フリーの場合には、交流ストレートアーク点灯であっても、非ストレートアーク点灯に比較して寿命が改善される。これは、表3におけるのと同じ理由である。
本実施例は、電極構造を図5に示す第2の形態のように、陽極の電極主部の直径を電極軸部より大きく変更し、かつ、陰極に電子放射性物質を添加した以外は比較例5と同一仕様のランプを平滑化直流の基本波に高周波リップル電流を変調度30%で重畳して直流ストレートアーク点灯する構成である。また、比較のために比較例5を併せて示す。
そうして、実施例3および比較例5のついて、それぞれ1000時間連続点灯後の全光束維持率、白濁量およびNa放射パワー維持率について調査した結果を表4に示す。
[表11]
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量
(%) (%)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 80 5
比較例5 交流ストレートアーク点灯 60 30
表11から理解できるように、実施例3は、比較例5より全光束維持率および白濁量において優れている。これは表4に示す実施例1および比較例1のおける理由と同様でな理由である。
区 分 点灯の態様 全光束維持率 白濁量
(%) (%)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 80 5
比較例5 交流ストレートアーク点灯 60 30
表11から理解できるように、実施例3は、比較例5より全光束維持率および白濁量において優れている。これは表4に示す実施例1および比較例1のおける理由と同様でな理由である。
次に、実施例3および比較例9における電極間色温度差について調査した結果を表12に示す。
[比較例9]
実施例3と同じランプを直流非ストレートアーク点灯させる構成
[表12]
区 分 点灯の態様 電極間色温度差(K)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 2300
比較例9 直流非ストレートアーク点灯 3400
表12から理解できるように、実施例3は比較例9に比較して優れている。その理由は、表5におけるのと同様にストレートアーク点灯により放電アークが直線状になり、金属蒸気の濃度拡散のベクトルが管軸に沿っているとともに、電極間距離の実効長が短縮するために濃度拡散の影響が反映しやすくなって、金属蒸気分布の均整度が向上するためである。
[比較例9]
実施例3と同じランプを直流非ストレートアーク点灯させる構成
[表12]
区 分 点灯の態様 電極間色温度差(K)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 2300
比較例9 直流非ストレートアーク点灯 3400
表12から理解できるように、実施例3は比較例9に比較して優れている。その理由は、表5におけるのと同様にストレートアーク点灯により放電アークが直線状になり、金属蒸気の濃度拡散のベクトルが管軸に沿っているとともに、電極間距離の実効長が短縮するために濃度拡散の影響が反映しやすくなって、金属蒸気分布の均整度が向上するためである。
また、実施例3のランプを用いて高周波リップル電流の変調度を変えたときの放電アークの湾曲程度および電極間色温度差を調査した結果を表13に示す。
[表13]
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 2.0 3400
10 1.2 2200
20 0.4 1700
30 0.0 1000
40 0.0 900
50 0.0 700
表13から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。
変調度(%) r(mm) 電極間色温度差(K)
0 2.0 3400
10 1.2 2200
20 0.4 1700
30 0.0 1000
40 0.0 900
50 0.0 700
表13から理解できるように、変調度を30%以上にすることにより、完全な直流ストレートアーク点灯となり、電極間色温度差も1000K以下になる。
さらに、実施例3のランプを液晶プロジェクタの光源として組み込み、発光を光学系によりスクリーンに投影し、そのときのスクリーン照度を測定した結果を、比較例9を同様にした場合と対比して表14に示す。
[表14]
区 分 点灯の態様 相対スクリーン照度(%)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 135
比較例9 直流非ストレートアーク点灯 100
表14から理解できるように、実施例3の方が比較例9よりスクリーン照度が高くなる。これは、直流ストレートアーク点灯により光学系に入射する光量が直流非ストレートアーク点灯のときより増加するからである。
[表14]
区 分 点灯の態様 相対スクリーン照度(%)
実施例3 直流ストレートアーク点灯 135
比較例9 直流非ストレートアーク点灯 100
表14から理解できるように、実施例3の方が比較例9よりスクリーン照度が高くなる。これは、直流ストレートアーク点灯により光学系に入射する光量が直流非ストレートアーク点灯のときより増加するからである。
<第3の形態>
図6は、本発明のメタルハライド放電ランプシステムを実施するための一形態を示す回路ブロック図である。図において、メタルハライド放電ランプシステムは、メタルハライド放電ランプMHL、点灯回路OCおよび始動回路STを具備している。点灯回路OCは、基本波形発生回路BWGおよび高周波成分重畳回路HFGを備えている。
図6は、本発明のメタルハライド放電ランプシステムを実施するための一形態を示す回路ブロック図である。図において、メタルハライド放電ランプシステムは、メタルハライド放電ランプMHL、点灯回路OCおよび始動回路STを具備している。点灯回路OCは、基本波形発生回路BWGおよび高周波成分重畳回路HFGを備えている。
メタルハライド放電ランプMHLは、図1ないし図3に示す第1の形態または図4に示す第2の形態のランプからなる。
点灯回路OCは、メタルハライド放電ランプMHLを付勢して点灯を維持する回路であり、メタルハライド放電ランプMHLに直列接続した適当な限流インピーダンスを含んでいる。メタルハライド放電ランプMHLの付勢は、基本波形が交流または直流に高周波を重畳した態様の電圧、電流または電力を当該ランプに供給することにより行われる。
上記高周波としては、ランプ中の放電媒体の放電アークが音響的共鳴現象を利用して電極間を結ぶ直線方向に矯正されるような周波数が選択される。すなわち、上記周波数の電圧、電流または電力がランプに供給されることにより、電極間を結ぶ直線と直交する方向に音響的共鳴現象が発生し、その結果放電アークがほぼ直線状に矯正されるような周波数である。このような周波数は、メタルハライド放電ランプの放電空間に存在する放電媒体の音速と、電極間を結ぶ直線と直交する方向の放電空間の長さとで決定される音響的共鳴周波数に等しい。また、高周波の周波数は、上記音響的共鳴周波数を含む所定の範囲内で変化する態様であってもよい。
また、高周波の電圧、電流または電力の波形は、瞬時値が時間的に変化する波形であり、例えば正弦波、三角波、鋸歯状波、階段状波、指数関数波およびこれら二種以上の複合波などから選択することができる。なお、ランプに供給される電流の基本波形部分は、主として放電アークを生じるエネルギーを供給する。また、基本波は、矩形波や正弦波など適当な波形であることを許容する。
点灯回路OCは、その一形態として、直流電源DC、基本波形発生回路BWGおよび高周波成分重畳回路HFGを備えている。
直流電源DCは、基本波形発生回路BWGおよび高周波成分重畳回路HFGに対して直流の電源として機能する。低周波交流を整流して直流を得る整流化直流電源や電池電源によって直流電源DCを構成することができる。
基本波形発生回路BWGは、前記基本波として交流または直流の電圧、電流または電力を発生する。交流の場合、インバータを用いてこれを発生させることができる。所望により、インバータの前段に直流−直流変換回路、例えば直流チョッパを介在させることができる。これにより、交流の電圧、電流または電力を制御しやすくなる。また、直流の場合、直流−直流変換回路、例えば直流チョッパを用いてこれを発生させることができる。
高周波成分重畳回路HFGは、基本波に重畳される前記高周波を発生する。例えば、インバータを用いてこれを構成することができる。
また、点灯回路OCは、前記のようにメタルハライド放電ランプMHLに直列接続する限流インピーダンスを含んでいるが、限流インピーダンスとしては、例えばインダクタを用いて適当な値のインダクタンスを用いるのが好ましい。
さらに、点灯回路OCは、メタルハライド放電ランプMHLの始動直後に定格ランプ電流以上のランプ電流を供給し、その後時間の経過とともに順次ランプ電流を低減していき、やがて定格電流に落ち着かせるランプ電流傾斜制御特性を備えているように構成することができる。このような構成は、例えば車両用前照灯に用いるメタルハライド放電ランプを点灯する場合に好適である。
さらにまた、点灯回路OCは、メタルハライド放電ランプMHLのランプ特性を検出して、基本波成分に重畳する高周波成分の周波数を音響的共鳴周波数に一致させる帰還制御回路手段を具備していることが許容される。
始動回路STは、メタルハライド放電ランプMHLの始動時に高電圧パルスなどを発生してこれを上記ランプに印加することでその始動を容易にする。そのために、始動回路STは、メタルハライド放電ランプMHLと限流インピーダンスとの間に介在するように配設されるのが好ましい。
そうして、本形態のメタルハライド放電ランプシステムは、そのメタルハライド放電ランプ中の放電媒体が水銀を本質的に含まないので、放電アークが水銀を含むメタルハライド放電ランプより強く湾曲しやすいにもかかわらず、以上説明したように構成されているため、音響的共鳴による定在波が電極間を結ぶ仮想直線と直交する方向に形成されて放電アークが上記直線方向に沿ったほぼ直線状に矯正される。
放電アークがほぼ直線状に矯正される理由は、以下のように推察される。すなわち、メタルハライド放電ランプMHLに供給される電圧、電流または電力の周期的な変動によって放電アークにガス圧力の周期的な変動を生じる。このガス圧力の周期的な変動が粗密波(進行波)となって管軸の全周方向から気密容器1の内壁面に向かって進行し、内壁面で反射されて反射波となる。そのため、放電アークの近傍では、進行波と反射波とが衝突して、両波の変位に差があると、両波の変位が小さくなる位置に放電アークが移動してほぼ直線状に矯正されるものと推察される。
高周波である音響的共鳴周波数の電圧、電流または電力をメタルハライド放電ランプMHLに供給すると、電極間を結ぶ仮想直線に直交する方向の放電空間の断面において、放電アークが包囲部の内壁面に対して等距離の位置(例えば上記断面が円形である場合には円の中心)では、放電アークを含むその近傍で進行波と反射波の変位を常に同レベルに制御でき、その結果放電アークが移動することなく安定に点灯できる。このとき、上記断面では2つの疎密波(進行波と反射波)が干渉して定在波が発生している。
また、放電アークと交差する方向の放電空間の長さを、電極間を結ぶ仮想直線と直交する断面の長さとすると、包囲部の内表面に対して等距離である上記断面の中心で放電アークが移動することなく安定になるため、放電アークの形状が直線状になる。
1…気密容器、1a…包囲部、1b…封止部、1d…封止管、1c…放電空間、2A、2B…電極、3A、3B…外部導入導線、4…封着金属箔、B…口金、IT…発光管、MHL…メタルハライド放電ランプ、OT…外管
Claims (5)
- 耐火性で透光性の気密容器と;
気密容器内に封着した一対の電極と;
ハロゲン化物および希ガスを含み、かつ、本質的に水銀を含まないで気密容器内に封入された放電媒体と;
を具備し、気密容器内に流れるランプ電流の向きが時間とともに変化しない単一方向で、かつ、放電媒体の放電アークが音響的共鳴現象を利用して電極間を結ぶ直線方向に矯正されるように点灯されることを特徴とするメタルハライド放電ランプ。 - 一方の電極の先端から電極間距離の1/8までの範囲における色温度をTA(K)とし、他方の電極の先端から電極間距離の1/8間での範囲における色温度をTB(K)(ただし、TA>TBとする。)としたとき、数式1を満足する;
ことを特徴とする請求項1記載のメタルハライド放電ランプ。
[数式1]
TA−TB≦3000 - ランプ電流は、直流の基本波に高周波リップル電流が重畳していることを特徴とする請求項1または2記載のメタルハライド放電ランプ。
- 数式2(単位:kHz)を満足する相対的に低い第1周波数f1の範囲内の所定周波数および数式3(単位:kHz)を満足する相対的に高い第2周波数f2の範囲内の所定周波数のいずれのリップル電流が重畳した電流を気密容器内に流して点灯したときにも放電アークが安定してストレート化するように構成されていることを特徴とするメタルハライド放電ランプ。
[数式2]
70≦f1≦130
[数式3]
120≦f2≦260 - 請求項1ないし4のいずれか一記載のメタルハライド放電ランプと;
メタルハライド放電ランプの電極間を結ぶ直線と直交する方向に音響共鳴現象が発生する周波数成分を有する電流をメタルハライド放電ランプに供給して点灯する点灯回路と;
を具備していることを特徴とするメタルハライド放電ランプシステム。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080509 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090826 |