JP2006311691A - 回転電機 - Google Patents

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圭祐 小出
義之 ▲高▼部
Yoshiyuki Takabe
Takahiro Nakayama
孝博 中山
Yoshito Nishikawa
義人 西川
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Abstract

【課題】簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる回転電機を提供する。
【解決手段】回転電機1は、巻線6を有する固定子2と、固定子2に対して回転可能に支持されたロータコア8に、ラジアル方向に着磁された主磁石9及びラジアル方向以外に着磁された補助磁石10が周方向に交互に配置されてなる回転子3とを備えている。主磁石9及び補助磁石10は、主磁石9及び補助磁石10における固定子2側の側面9e,10eが、周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて固定子2から徐々に離間するように形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は回転電機に関するものである。
従来、回転子に設けられた永久磁石をハルバッハ配列とした回転電機が提案されている。永久磁石をハルバッハ配列とすると、特定の方向の磁力を強めることができる。従って、ハルバッハ配列された永久磁石を有する回転電機は、例えば同量の磁石で形成された通常配列の磁石を備えた回転電機と比べて、マグネットトルクを多く利用することができることから、回転電機を大きくすることなく高出力化を図ることができる。
このような回転電機は、更なる特性の向上が望まれている。例えば特許文献1にて開示されている回転電機においては、永久磁石を多分割化(1つの磁極を3つ以上の永久磁石にて構成)することにより、回転電機におけるエアギャップ部での表面磁束密度分布の波形を正弦波に近づけ、コギングトルクを低減させて低リップル化を図っている。
また、特許文献2にて開示されている回転電機においては、永久磁石は、径方向に沿って着磁が施された複数の主磁石と、周方向に沿って着磁が施された複数の補助磁石とから構成されている。これらの主磁石と補助磁石とは周方向に交互に配置されている。そして、磁極ピッチ幅をPとした場合に、主磁石は、主磁石におけるエアギャップ部側の外周面の周方向幅Wsoが0.3P<Wmo<Pを満たすように、且つ主磁石におけるエアギャップ部と逆側の側面の周方向幅WmiがWmi=Pとなるように形成されている。また、補助磁石は、補助磁石におけるエアギャップ部側の側面の周方向幅WmoがWso=Wmoとなるように、且つ補助磁石におけるエアギャップ部と逆側の側面の周方向幅WsiがWsi=0となるように形成されている。主磁石及び補助磁石をこのように構成することにより、トルクの向上を図っている。
特開2002−354721号公報 特開2004−15906号公報
しかしながら、特許文献1にて開示されている回転電機においては、多くの永久磁石をそれぞれ高精度に形成する必要があると共に、多くの永久磁石を組み付ける必要があるため、組付けのための工程数が増加する。
特許文献2にて開示されている回転電機は、特許文献1の回転電機に比べて永久磁石の分割数は少ない。しかしながら、永久磁石の分割数が減少したことにより、コギングトルク発生の一因となる表面密度分布の高調波成分が増加し、トルクリップルが増大する虞がある。トルクリップルが増大すると、回転電機における軸振動や騒音が増大してしまう。また、特許文献2の回転電機においては、主磁石及び補助磁石の形状が複雑となってしまうという問題もある。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる回転電機を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、巻線を有する固定子と、前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコアに、ラジアル方向に着磁された主磁石とラジアル方向以外に着磁された補助磁石とが周方向に交互に配置されてなる回転子とを備えた回転電機であって、前記主磁石及び前記補助磁石は、前記主磁石及び前記補助磁石における前記固定子側の側面が、周方向に隣接する前記主磁石及び前記補助磁石の何れか一方に近づくに連れて前記固定子から徐々に離間するように形成されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の回転電機において、前記補助磁石は、前記主磁石間にそれぞれ1つ設けられている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の回転電機において、前記固定子側で前記回転子の回転軸線方向に沿って延びる前記主磁石及び前記補助磁石の角部は、R形状をなしている。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の回転電機において、前記主磁石及び前記補助磁石は、R形状をなす前記角部の曲率半径Rと、前記主磁石の前記固定子側の前記側面における周方向の長さLとの比が0<R/L≦0.25を満たすように形成されている。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の回転電機において、前記固定子はスロットレスである。
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、主磁石及び補助磁石は、主磁石及び補助磁石における固定子側の側面が、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成されている。従って、隣接する磁石同士の境目付近における表面磁束密度は、主磁石及び補助磁石における固定子側の側面が隣接する磁石に近づくに連れて固定子から離間されるように形成されていない場合に比べて、緩やかに変化するようになる。その結果、回転子における表面磁束密度分布の波形が正弦波に近づくため、トルクリップルを低減させることができる。また、主磁石及び補助磁石を、主磁石及び補助磁石における固定子側の側面が、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成するだけでよいため、磁極数に対して磁石の数を増加させたり、主磁石及び補助磁石を複雑な形状に形成したりしなくてもよい。従って、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、補助磁石は、各主磁石に対して1つ分設けられることになる。そのため、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられ、主磁石間に周方向に複数の補助磁石が配置される場合と比べて、部品点数が低減される。また、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられる場合に比べて、補助磁石の数が少ないことから、補助磁石を精度良く加工する手間が省かれる。尚、主磁石間に配置される補助磁石が1つであると、磁石の分割数は減少する。しかしながら、本発明においては、主磁石及び補助磁石は、主磁石及び補助磁石における固定子側の側面が、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成されていることから、トルクリップルの増大は防止される。
請求項3に記載の発明によれば、固定子側で回転子の回転軸線方向に沿って延びる主磁石及び補助磁石の角部がR形状とされることにより、主磁石及び補助磁石における固定子側の側面は、周方向に隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて容易に固定子から徐々に離間される。
請求項4に記載の発明によれば、R形状をなす角部の曲率半径Rと、主磁石の固定子側の側面における周方向の長さLとの比が、0.25<R/Lとなるように主磁石及び補助磁石が形成された場合に比べて、回転電機における平均トルクの低下を抑えつつ、トルクリップルが低減される。
請求項5に記載の発明によれば、固定子がスロットレスであることから、コギングトルクがより低減され、回転子がよりスムーズに回転する。
本発明によれば、簡易な構成でトルクリップルが低減される回転電機を提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の回転電機1は、固定子2と回転子3とを備えている。
固定子2は、略円筒状に形成されたステータコア4と、ステータコア4の内側に放射状に形成された複数(本実施形態では12個)のティース5と、これらティース5に巻回された巻線6とを備えている。この巻線6は、図示しない電源装置に接続されている。そして、巻線6は、電源装置から電源が供給されると、回転子3を回転させるための回転磁界を発生させるように構成されている。
回転子3は、固定子2の内側に回転可能に支持されている。回転子3は、回転軸7と、該回転軸7を中心に固定子2に対して回転可能に設けられたロータコア8と、複数(本実施形態では8個)の主磁石9と、複数(本実施形態では8個)の補助磁石10とを備えて構成されている。
主磁石9と補助磁石10とは、ロータコア8の外周に主磁石9と補助磁石10とが周方向に交互となるように配置されており、主磁石9間には、補助磁石10が1つずつ配置されている。そして、主磁石9及び補助磁石10は、ロータコア8の外周面に接着剤等により固定されている。ロータコア8の外周面に固定された状態の主磁石9及び補助磁石10は、全体で略円筒状をなしている。隣接する主磁石9と補助磁石10との境目は、径方向と一致している。
主磁石9はラジアル方向に沿って着磁されており、補助磁石10は回転軸7と直交する平面上において、補助磁石10の径方向に延びる中心線Lsに対して直角をなす方向に沿って着磁されている。尚、図1においては、主磁石9及び補助磁石10の着磁方向を矢印にて図示している。主磁石9は周方向にわたって均一に着磁されており、補助磁石10は径方向に均一に着磁されている。そして、1つの磁極は、一つの主磁石9と該主磁石9の両側に配置された補助磁石10の周方向の半分とから構成されている。即ち、本実施形態の回転子3は、8極表面磁石形の回転子である。
本実施形態の主磁石9及び補助磁石10は、同一の形状をなしている。図2(a)(b)に示すように、回転子3の回転軸線方向(図1に示す回転軸7の軸線L1方向に同じ)に沿って延びる主磁石9の4つの角部9a〜9d、及び回転子3の回転軸線方向に沿って延びる補助磁石10の4つの角部10a〜10dは、R形状(主磁石9及び補助磁石10の外側に膨らむ円弧状)をなしている。主磁石9は、径方向外側、即ち固定子2側で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる2つの角部9a,9bがR形状に形成されることにより、主磁石9の固定子2と径方向に対向する側面9eが、周方向に隣接する補助磁石10に近づくに連れて固定子2から徐々に離間するように形成されている(図1参照)。即ち、主磁石9の固定子2側の側面9eは、該側面9eを有する主磁石9に隣接する補助磁石10に周方向に沿って近づくに連れて、固定子2と対向する方向である径方向に沿って徐々に固定子2から遠ざかるように離間する。同様に、補助磁石10は、径方向外側、即ち固定子2側で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる2つの角部10a,10bがR形状に形成されることにより、補助磁石10の固定子2と径方向に対向する側面10eが、周方向に隣接する主磁石9に近づくに連れて固定子2から徐々に離間するように形成されている。即ち、補助磁石10の固定子2側の側面10eは、該側面10eを有する補助磁石10に隣接する主磁石9に周方向に沿って近づくに連れて、固定子2と対向する方向である径方向に沿って徐々に固定子2から遠ざかるように離間する。
また、主磁石9及び補助磁石10は、角部9a,9b,10a,10bの曲率半径Rと、主磁石9の固定子2側の側面における周方向の長さLとの比が、0<R/L≦0.25を満たすように形成されている。尚、主磁石9の固定子2側の側面における周方向の長さLは、主磁石9の固定子2側の側面9eにおいて、主磁石9の周方向幅と等しい幅を有する円弧の長さである。従って、主磁石9の固定子2側の側面における周方向の長さLは、図2(c)に示すように、径方向外側で回転軸線方向に沿って延びる2つの角部11a,11bの曲率半径が0の主磁石11における径方向外側の側面11eの周方向の長さL2に等しい。上記のような主磁石9及び補助磁石10は、磁性体に着磁を施して形成される。そして、主磁石9及び補助磁石10は、着磁が施された後にロータコア8の外周面に固定される。
ここで、本実施形態の回転電機1と、主磁石9及び補助磁石10に替えて角部がR形状をなしていない(即ち、R=0であってR/L=0)主磁石11及び補助磁石12(図2(c)(d)参照)を備えた回転電機とについて、FEM(有限要素法)解析を行って表面磁束密度分布を求めた結果を図3に示す。図3では、両回転電機において1極対分に相当する45°分を電気角360°分として表示している。また、図3では、回転電機1における表面磁束密度分布の波形を実線で示し、主磁石11及び補助磁石12を備えた回転電機における表面磁束密度分布の波形を一点鎖線にて示している。
図3を見てわかるように、角部9a,9b,10a,10bがR形状をなす主磁石9及び補助磁石10を備えた回転電機1における表面磁束密度分布の波形は、角部がR形状をなしていない主磁石11及び補助磁石12を備えた回転電機における表面磁束密度分布の波形に比べて、表面磁束密度の変化が緩やかで、正弦波に近い波形形状となっている。
また、R/L=0となる主磁石11及び補助磁石12を備えた回転電機における磁束密度分布を周波数解析した結果、及びR/L=0.10、R/L=0.25となる主磁石9及び補助磁石10を備えた回転電機における磁束密度分布を周波数解析した結果を図4に示す。図4では、R/L=0となる主磁石11及び補助磁石12を備えた回転電機、及びR/L=0.10、R/L=0.25となる主磁石9及び補助磁石10を備えた回転電機1について、表面磁束密度分布に含まれる高調波成分の強度を相対的に示している。図4を見ると、R/Lの値が大きくなるに連れて、コギングトルクやトルクリップルを引き起こす原因とされている5次の成分が減少していることがわかる。
また、R/Lとトルクリップルとの関係、及びR/Lと平均トルクとの関係を図5に示す。図5を見ると、R/Lの値が大きくなるに連れて、トルクリップルが徐々に低減されることがわかる。そして、トルクリップルは、R/L=0.25となるところで最も小さくなり、R/L=0.25を越えると徐々に大きくなることがわかる。また、平均トルクは、R/Lの値が大きくなるに連れて、若干ではあるが減少することがわかる。従って、図4から、0<R/L≦0.25とすると、平均トルクの低下を抑えつつトルクリップルを低減可能であることがわかる。
上記したように、本実施形態によれば、以下の作用・効果を有する。
(1)主磁石9及び補助磁石10は、固定子2側で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる角部9a,9b,10a,10bがR形状に形成されている。これにより、主磁石9及び補助磁石10は、主磁石9及び補助磁石10の固定子2と径方向に対向する側面9e,10eが、周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて固定子2から徐々に離間するように形成されている。従って、隣接する磁石9,10同士の境目付近における表面磁束密度は、側面9e,10eが隣接する磁石9,10に近づくに連れて固定子2から離間されるように形成されていない場合に比べて、緩やかに変化するようになる。その結果、回転子3における表面磁束密度分布の波形が正弦波に近づくため、トルクリップルを低減させることができる。また、主磁石9及び補助磁石10を、主磁石9及び補助磁石10における固定子2側の側面9e,10eが、周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて固定子から離間するように形成するだけでよいため、磁極数に対して磁石の数を増加させたり、主磁石及び補助磁石を複雑な形状に形成したりしなくてもよい。従って、簡易な構成でトルクリップルを低減させることができる。その結果、回転電機1における振動や騒音を低減させることができる。
(2)主磁石9間には補助磁石10が1つずつ配置され、補助磁石10は各主磁石9に対して1つ分設けられている。そのため、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられ、主磁石間に周方向に複数の補助磁石が配置される場合と比べて、部品点数が低減される。また、各主磁石に対して複数の補助磁石が設けられる場合に比べて、補助磁石10の数が少ないことから、補助磁石を精度良く加工する手間が省かれる。その結果、製造時間の短縮を図ることができると共に、製造コストの削減を図ることができる。
尚、主磁石9間に配置される補助磁石10が1つであると、磁石の分割数は減少する。しかしながら、本実施形態では、主磁石9及び補助磁石10は、主磁石9及び補助磁石10における径方向外側の側面9e,10eが、周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて固定子2から離間するように形成されている。よって、回転電機1におけるトルクリップルの増大は防止される。
(3)角部9a,9b,10a,10bをR形状とするのみの簡単な構成で、主磁石9及び補助磁石10の固定子2と径方向に対向する側面9e,10eは、該側面9e,10eを有する主磁石9及び補助磁石10に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて容易に固定子2から徐々に離間される。従って、主磁石9及び補助磁石10を容易に製造することができる。また、角部9a,9b,10a,10bをR形状とすると、例えば角部9a,9b,10a,10bに面取を施して主磁石9及び補助磁石10の側面9e,10eを周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて徐々に固定子2から離間させた場合に比べて、側面9e,10eに角張った部分が形成されない。従って、隣接する磁石9,10同士の境目付近における表面磁束密度は、角部9a,9b,10a,10bに面取を施した場合よりも、緩やかに変化するようになる。これにより、回転子3における表面磁束密度分布の波形が正弦波に近づき易くなる。
(4)主磁石9及び補助磁石10は、R形状をなす角部9a,9b,10a,10bの曲率半径Rと、主磁石9の固定子2側の側面における周方向の長さLとの比が、0<R/L≦0.25となるように形成されている。従って、0.25<R/Lとなるように主磁石9及び補助磁石10が形成された場合に比べて、回転電機1における平均トルクの低下を抑えつつ、トルクリップルを低減させることができる。
(5)補助磁石10は、補助磁石10の径方向に延びる中心線Lsに対して直角をなす方向に沿って着磁されている。そのため、回転子3が正回転された場合と逆回転された場合とで、回転子3の回転力が変化しない。よって、正回転及び逆回転の何れであっても、回転電機1の出力性能を等しくすることができる。尚、この補助磁石10の着磁方向は、回転軸7と直交する平面上においての方向である。
(6)主磁石9と補助磁石10とが同じ形状であることから、特許文献2に記載されている主磁石及び補助磁石を形成する場合のように、主磁石用の部品と、補助磁石用の部品とをそれぞれ用意する必要がない。従って、着磁の方向のみを変えるだけで主磁石9及び補助磁石10が形成されるため、部品の種類の増加を抑えて、製造コストをより低減させることができる。
(7)固定子2と逆側(即ち径方向内側)で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる主磁石9及び補助磁石10の角部9c,9d,10c,10dは、R形状をなしている。角部9c,9d,10c,10dをR形状とすると、主磁石9及び補助磁石10において、磁気回路が形成されない部分(磁束が通過しない部分)を省略することができる。よって、主磁石9及び補助磁石10を形成する磁性体の量を減らすことができ、製造コストを更に低減させることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、主磁石9は、周方向にわたって均一に着磁されているが、周方向に磁束量が変化するように着磁されていてもよい。例えば、主磁石9は、該主磁石9の周方向中央部から周方向両端部に向かうに連れて磁束量が徐々に少なくなる(磁束密度が徐々に小さくなる)ように着磁されていてもよい。主磁石9がこのように着磁されると、主磁石9と隣接する補助磁石10との境目付近で、表面磁束密度分布がより緩やかに変化するようになり、表面磁束密度分布の波形がより正弦波に近い形状となる。従って、よりトルクリップルを低減させることができる。
○上記実施形態では、補助磁石10は回転軸7と直交する平面上において、補助磁石10の径方向に延びる中心線Lsに対して直角をなす方向に沿って着磁されているが、これに限らない。補助磁石10は、ラジアル方向以外の何れかの方向に沿って着磁されていればよい。
○上記実施形態では、主磁石9と補助磁石10とは同じ形状をなしているが、これに限らない。例えば、図6(a)に示す回転電機21に備えられた主磁石22は、該主磁石22の固定子2側(径方向外側)の側面22eにおける周方向幅Wrが、補助磁石23の固定子2側の側面23eにおける周方向幅Wsよりも小さくなるように設定されている。図6(b)(c)に示すように、主磁石22及び補助磁石23の角部22a〜22d,23a〜23dは、上記実施形態と同様にR形状に形成されている。このように構成すると、主磁石22と補助磁石23との境目部分で、主磁石22からの磁束と補助磁石23からの磁束とがぶつかり合って表面磁束密度が極端に大きくなることを抑えることができる。その結果、回転電機1における表面磁束密度分布の波形をより正弦波に近づけることができ、トルクリップルを更に低減させることができる。また、主磁石22の固定子2側の側面22eにおける周方向幅Wrを補助磁石23の固定子2側の側面23eにおける周方向幅Wsよりも小さくするのみの簡易な構成で、更なるトルクリップルの低減を図ることができる。よって、トルクリップルの低減を更に図るために、回転電機1を複雑な構成とする必要がなく、製造コストの増大を抑えることができる。
尚、主磁石22の周方向両側に配置された補助磁石23の径方向に沿って延びる中心線Ls間の周方向幅を磁極ピッチ幅Pとした場合に、主磁石22の固定子2側の側面22eにおける周方向幅Wrが、磁極ピッチ幅Pに対して、0.2P<Wr<0.5Pとなるように形成されると、平均トルクを保持しつつトルクリップルを低減させることができる。因みに、磁極ピッチ幅Pは、主磁石9の周方向両側に配置された補助磁石10の径方向に延びる中心線Ls間の周方向幅である。
○上記実施形態では、主磁石9及び補助磁石10において回転子3の回転軸線方向に沿って延びる全ての角部9a〜9d,10a〜10dがR形状に形成されているが、これに限らない。主磁石9及び補助磁石10の回転軸線方向に沿って延びる角部9a〜9d,10a〜10dのうち、少なくとも径方向外側(固定子2側)で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる角部9a,9b,10a,10bがR形状に形成されていればよい。従って、主磁石9及び補助磁石10に替えて、図7(a)(b)に示すような主磁石31及び補助磁石32を図1に示す回転電機1に備えても良い。図7(a)(b)に示す主磁石31及び補助磁石32においては、径方向外側で回転子3の回転軸線方向に沿って延びる角部31a,31b,32a,32bは上記実施形態の角部9a,9b,10a,10bと同様にR形状に形成されている。そして、主磁石31,及び補助磁石32において、径方向内側、即ち固定子2と逆側で回転子3回転軸線方向に沿って延びる角部31c,31d,32c,32dはR形状に形成されていない。
○上記実施形態では、主磁石9及び補助磁石10において、径方向外側、即ち固定子2側で回転子3の軸線方向に沿って延びる角部9a,9b,10a,10bがR形状をなしている。しかしながら、角部9a,9b,10a,10bの形状はR形状に限らない。例えば、角部9a,9b,10a,10bは、主磁石9及び補助磁石10の内側に凹む円弧状に形成されてもよいし、面取を施したようなテーパ状に形成されてもよい。このように構成しても、主磁石9及び補助磁石10における固定子2側の側面9e,10eは、該側面9e,10eを有する主磁石9及び補助磁石10に周方向に隣接する主磁石9及び補助磁石10の何れか一方に近づくに連れて固定子2から徐々に離間する。そのため、隣接する主磁石9及び補助磁石10の境目となる部分で、表面磁束密度分布の波形が緩やかに変化するようになり、上記実施形態と同様にトルクリップルの低減を図ることができる。
○上記実施形態では、主磁石9及び補助磁石10は、全体で略円筒状をなすように構成されているが、軸方向に垂直な面に沿って複数に分割し、それぞれを適当なスキュー角だけずらしてもよい。主磁石9及び補助磁石10をこのように構成すると、コギングトルクを低減させることができる。
○主磁石9及び補助磁石10の外周側に、ステンレス等で形成された金属製のカバーを被せてもよい。このように構成すると、例えば、ロータコア8から主磁石9及び補助磁石10が外れた場合に、主磁石9及び補助磁石10の飛散を防止することができる。
○主磁石9及び補助磁石10と、ロータコア8との間に磁性材料よりなる円筒状の部材を介在させてもよい。このように構成すると、円筒状の部材がバックヨークとして機能し、固定子2側の磁束密度をより大きくすることができる。
○上記実施形態では、回転電機1は、複数のティース5が周方向に配置されることにより、これらのティース5によって形成されたスロットを有する固定子2を備えている。しかしながら、図8に示すように、スロットレスの固定子41を備えた回転電機42に本発明を適用してもよい。このように構成すると、コギングトルクがより低減され、回転子3はよりスムーズに回転される。
○上記実施形態では、8極の磁極を有する回転子3を備えた回転電機1に本発明を適用したが、主磁石9及び補助磁石10によって構成される磁極は、8極より少なくてもよいし、8極より多くてもよい。
○上記実施形態では、巻線6は、集中巻にて巻回されているが、分布巻にて巻回されてもよい。
○上記実施形態では、回転電機1はインナロータ型であるが、アウタロータ型の回転電機に本発明を適用してもよい。その場合、主磁石及び補助磁石は、該主磁石及び補助磁石における固定子側の側面が、隣接する主磁石及び補助磁石の何れか一方に近づくに連れて固定子から徐々に離間するように形成される。
上記実施形態、及び上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。
(イ)請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の回転電機において、前記主磁石は、前記固定子側の側面における周方向幅が、周方向に前記主磁石の間に配置された前記補助磁石の固定子側の側面における周方向幅よりも小さくなるように設定されていることを特徴とする回転電機。このように構成すると、主磁石と補助磁石との境目部分で、主磁石からの磁束と補助磁石からの磁束とがぶつかり合って表面磁束密度が極端に大きくなることを抑えることができる。その結果、回転電機における表面磁束密度分布の波形をより正弦波に近づけることができ、トルクリップルを更に低減させることができる。
(ロ)前記(イ)に記載の回転電機において、前記各主磁石は、前記固定子側の側面における周方向幅Wrが、磁極ピッチ幅Pに対して、0.2P<Wr<0.5Pとなる磁石形状を有することを特徴とする回転電機。このように構成すると、平均トルクを保持しつつトルクリップルの低減を図ることができる。
本実施形態にかかる回転電機の概略構成図。 (a)は本実施形態にかかる主磁石の平面図、(b)は本実施形態にかかる補助磁石の平面図、(c)は角部の曲率半径が0の主磁石の平面図、(d)は角部の曲率半径が0の補助磁石の平面図。 電気角と表面磁束密度との関係を示すグラフ。 回転電機における表面磁束密度分布の高調波成分の分布を示すグラフ。 R(R形状をなす角部の曲率半径)/L(主磁石の固定子側の側面における周方向の長さ)と平均トルクとの関係、及びR/Lとトルクリップルとの関係を示すグラフ。 (a)別の形態の主磁石及び補助磁石を備えた回転電機の概略構成図、(b)は別の形態の主磁石の平面図、(c)は別の形態の補助磁石の平面図。 (a)は別の形態の主磁石の平面図、(b)は別の形態の補助磁石の平面図。 別の形態の回転電機の概略構成図。
符号の説明
1,21,42…回転電機、2,41…固定子、3…回転子、6…巻線、8…ロータコア、9,22,31…主磁石、9a,9b,22a,22b,31a,31b…固定子側で回転子の回転軸線方向に沿って延びる主磁石の角部、10,23,32…補助磁石、10a,10b,23a,23b,32a,32b…固定子側で回転子の回転軸線方向に沿って延びる補助磁石の角部、9e,22e…主磁石における固定子側の側面、10e,23e…補助磁石における固定子側の側面、L…主磁石の固定子側の側面における周方向の長さ。

Claims (5)

  1. 巻線を有する固定子と、
    前記固定子に対して回転可能に支持されたロータコアに、ラジアル方向に着磁された主磁石とラジアル方向以外に着磁された補助磁石とが周方向に交互に配置されてなる回転子と
    を備えた回転電機であって、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、前記主磁石及び前記補助磁石における前記固定子側の側面が、周方向に隣接する前記主磁石及び前記補助磁石の何れか一方に近づくに連れて前記固定子から徐々に離間するように形成されていることを特徴とする回転電機。
  2. 請求項1に記載の回転電機において、
    前記補助磁石は、前記主磁石間にそれぞれ1つ設けられていることを特徴とする回転電機。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の回転電機において、
    前記固定子側で前記回転子の回転軸線方向に沿って延びる前記主磁石及び前記補助磁石の角部は、R形状をなしていることを特徴とする回転電機。
  4. 請求項3に記載の回転電機において、
    前記主磁石及び前記補助磁石は、R形状をなす前記角部の曲率半径Rと、前記主磁石の前記固定子側の前記側面における周方向の長さLとの比が
    0<R/L≦0.25
    を満たすように形成されていることを特徴とする回転電機。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の回転電機において、
    前記固定子はスロットレスであることを特徴とする回転電機。
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