JP2006309116A - カラーフィルタの製造方法および液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数配向分割型垂直配向モード用のカラーフィルタを簡便に製造するための方法と、表示品質に優れた複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 着色層形成工程において、複数色の着色層を所定の画素パターンで形成し、電極形成工程にて、着色層を覆うように共通透明電極を形成し、スペーサ・突起形成工程にて、共通透明電極上にネガ型の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂組成物塗膜を成膜し、感光性樹脂組成物塗膜を所望のパターンで露光し、現像することにより、共通透明電極上にスペーサと、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起とを同時に形成するものとし、上記スペーサ・突起形成工程では、スペーサ形成部位の露光に使用する光に比べ、感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光を使用して突起形成部位の露光を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、カラーフィルタと液晶表示装置に係り、特に複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置に使用するカラーフィルタの製造方法と、このようなカラーフィルタを用いた液晶表示装置に関する。
フラットディスプレイとして、液晶表示装置(LCD)は、その薄型、軽量、低消費電力といった特徴により、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話、ビデオカメラ等から大画面テレビまで市場が急速に拡大してきた。
また、視野角度によらない高品位画質を達成するために、視野角度改善モードの一つである複数配向分割型垂直配向モード、すなわちMulti-domain Vertical Alignmentモード(MVAモード)を選択するケースが増えている。このMVAモードは、(1)広視野角、(2)高コントラスト、(3)高速応答といった優位性をもっている。
上記の複数配向分割(液晶分子の配向方向を複数方向とする)、いわゆるマルチドメイン化を実現するために、液晶パネル内に突起を設けることにより、ラビングの手法を用いずに液晶分子の傾斜方向を制御する手法が開発されている(特許文献1)。上記の液晶分子の配向を制御する突起は、例えば、屈曲部を有する45°のジグザグストライプ状とすることができ、一画素内における配向方向を4分割とし、かつ、その分割面積が等しくなるように設計されている。また、上記の突起は、カラーフィルタ側とTFT(Thin Film Transistor)基板側の双方に設けることができ、この場合、両基板を対向させてセル化したときに、双方の突起が交互に配列するように構成される。このような突起は、液晶分子にプレチルト角を付与し、かつ、電気力線を歪ませる役割をもち、この二つの効果により、電圧印加時に液晶分子が複数の異なった方向に配向することになる。さらに、最近では、TFT基板側に上記の突起を設ける代わりに、仮想的な配向制御用突起として、透明電極にスリットを設けた構造が開発されている(特許文献2)。
また、セルギャップを一定に維持するためのスペーサと、これよりも低い配向制御用突起を、フォトレジストに対して2回の露光を行うことにより同時に形成するMVAモードの液晶表示装置の製造方法が提案されている(特許文献3)。
特開平11−242225号公報 特開平10−104645号公報 特開2001−201750号公報
液晶表示装置に用いる従来のカラーフィルタの製造では、ネガ型の感光性レジストを使用することが一般的であった。しかし、MVAモードの液晶表示装置に用いるカラーフィルタの従来の製造方法では、突起形成工程においてポジ型の感光性樹脂組成物を使用していた。このため、高さの異なるスペーサと配向制御用突起を形成する2回のフォトリソグラフィー工程が必要であり、かつ、突起形成工程において使用する現像液が他の工程と異なり、現像液の交換が必要で作業が煩雑となり製造効率の向上に限界があった。
一方、特許文献3のように、スペーサと、これよりも低い配向制御用突起を同時に形成することにより、工程数を減少することができる。一般に、負荷のかかるスペーサは、機械的強度を得るために、高さ方向の縦断面が台形状のものが好ましい。このため、スペーサ形成用の露光と突起形成用の露光を同一の光(波長域、スペクトルが同一)で行い、縦断面が台形状のスペーサを形成した場合、露光量の違いでスペーサよりも低く形成された突起は、その縦断面が台形状のものとなる。しかし、このような突起の表面は、液晶との接触が急激に変化する部位を有しており、液晶の複数配向分割の制御に適していないという問題があった。
また、ポジ型の感光性樹脂組成物を使用して形成した突起は赤味を帯びており、可視光領域に吸収をもつため画面の明度低下が避けられないという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、複数配向分割型垂直配向モード用のカラーフィルタを簡便に製造するための方法と、表示品質に優れた複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記のような目的を達成するために、本発明は、複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法において、透明基板の表面に着色層を所定の画素パターンで形成する着色層形成工程と、前記着色層を覆うように共通透明電極を形成する電極形成工程と、前記共通透明電極上にネガ型の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂組成物塗膜を成膜し、該感光性樹脂組成物塗膜を所望のパターンで露光し、現像して、前記共通透明電極上にスペーサと、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起とを同時に形成するスペーサ・突起形成工程と、を有し、前記スペーサ・突起形成工程では、前記感光性樹脂組成物塗膜のスペーサ形成部位の露光に使用する光に比べ、前記感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光を使用して前記感光性樹脂組成物塗膜の突起形成部位の露光を行うような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スペーサ・突起形成工程は、露光用マスクを用いた1回の露光によりスペーサ形成部位と突起形成部位とを同時に露光し、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成するものであり、前記露光用マスクは、透明基材と、該透明基材上にスペーサ形成部位と突起形成部位とに対応した透光部を形成するように配設された遮光層と、前記透光部の突起形成部位に対応した部位を被覆する短波長カット膜とを備え、該短波長カット膜は高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スペーサ・突起形成工程は、露光用マスクを用いた1回の露光によりスペーサ形成部位と突起形成部位とを同時に露光し、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成するものであり、前記露光用マスクは、透明基材と、該透明基材上にスペーサ形成部位と突起形成部位とに対応した透光部を形成するように配設された遮光層と、前記透光部の突起形成部位に対応した部位を被覆する短波長カット膜1と、前記スペーサ形成部位の所望部位を被覆する短波長カット膜2とを備え、前記短波長カット膜1および短波長カット膜2は高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜であり、前記短波長カット膜1の短波長カット領域は、短波長カット膜2の短波長カット領域よりも、前記感光性樹脂組成物の感光波長域を広く含むような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スペーサ・突起形成工程において、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備えた短波長カットフィルタと突起形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、スペーサ形成用マスクを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光との2回の露光を行い、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スペーサ・突起形成工程において、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備えた短波長カットフィルタ1と突起形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備え短波長カット領域が含む前記感光性樹脂組成物の感光波長域が、前記短波長カットフィルタ1の短波長カット領域が含む前記感光性樹脂組成物の感光波長域よりも狭い短波長カットフィルタ2と低スペーサ形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、高スペーサ形成用マスクを介した感光性樹脂組成物塗膜の露光の3回の露光を行い、その後、現像して、高さの異なる2種のスペーサと、突起とを同時に形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記スペーサ・突起形成工程では、現像した後に、スペーサおよび突起に加熱処理を施すような構成とした。
本発明の他の態様として、前記着色層形成工程の前に、前記透明基板の表面にブラックマトリックスを形成するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記着色層形成工程の後に、各画素の境界部位にブラックマトリックスを形成するような構成とした。
また、本発明は、複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置であって、所定の間隔のセルを形成するように対向したTFT基板とカラーフィルタと、前記セルに充填された液晶層とを備え、前記カラーフィルタは上述のいずれかのカラーフィルタの製造方法により製造されたものであり、前記TFT基板は各画素毎に透明画素電極を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記TFT基板の透明画素電極は、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するためのスリットを備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記TFT基板は、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起を前記透明画素電極上に備えるような構成とした。
本発明のカラーフィルタの製造方法では、同一のネガ型感光性樹脂組成物を使用して、スペーサと突起を同時に形成するので、材料の共通化、材料塗布量の低減、現像液使用量の低減が可能であるとともに、カラーフィルタの全工程でネガ型感光性材料を使用することが可能となり、現像液の交換等の煩雑な作業が不要となり、かつ、工程数が減少して良品率が向上し、工程時間が短縮できる。また、突起の形成工程において、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光を使用して露光を行うので、形成される突起はドーム形状や、断面が半円、半楕円のライン形状となり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
本発明の複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置は、ドーム形状や、断面が半円、半楕円のライン形状のような、表面形状が徐々に変化した形状の突起を有するカラーフィルタを備えており、また、可視光領域に吸収をもつポジ型の感光性樹脂組成物を使用して形成した突起をカラーフィルタに有していないので、画面の明度低下を極力抑えることができ、視野角が広く、明度が高いとともに、色純度も良好な表示画面が可能である。
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して説明する。
まず、本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタについて説明する。
図1は、本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタの一例を示す平面図であり、図2は図1のA−A線における拡大縦断面図である。図1および図2において、カラーフィルタ11は、透明基板12と、この透明基板12上に形成された格子形状のブラックマトリックス13および着色層14を備えている。
着色層14は、ストライプ形状の赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14Bが配列されたものである。また、ブラックマトリックス13は、着色層14の各着色パターン14R,14G,14B間に位置する(図1の矢印a方向に延設された)狭幅のブラックマトリックス13aと、これに直交するように配設された(図1の矢印b方向に延設された)広幅のブラックマトリックス13bからなる。
上記のブラックマトリックス13および着色層14を覆うように共通透明電極15が配設されており、ブラックマトリックス13(13b)上に位置する共通透明電極15上には、スペーサ16が配設されている。また、1画素P(図1において太線で囲んだ部位)毎に、液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起17が1個配設されている。そして、これらのスペーサ16、突起17を覆うように配向膜(図示せず)を有している。
スペーサ16は、カラーフィルタ11とTFT基板との間隙部分に形成される液晶層の厚みを所望の厚みに設定するものである。
突起17は、近傍の液晶分子にプレチルト角度を与える作用、および、電気力線を所望の方向に歪ませる作用をなすことにより、例えば、後述する液晶表示装置において、単独で、または、TFT基板の透明画素電極が有するスリットあるいは突起と協働して液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御することを可能とするものである。
このようなカラーフィルタ11では、図2に示すように、スペーサ16が截頭円錐形状、円柱形状等であり、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形であり、カラーフィルタ11とTFT基板からの負荷に耐え得る機械的強度を具備したものとなっている。また、突起17はドーム形状であり、表面形状が急激に変化する部位がなく、液晶の複数配向分割に適したものとなっている。
尚、スペーサ16の形成密度は、図示例では1画素毎に1個であるが、これに限定されるものではない。また、1画素毎に配設する突起17の個数、位置も図示例に限定されるものではなく、突起17として、断面が半円、半楕円のライン形状も可能である。
図3は、本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタの他の例を示す図2相当の断面図である。図3において、カラーフィルタ21は、スペーサ26として、高さの異なる2種のスペーサ(高スペーサ26aと低スペーサ26b)を備えている点で、上述のカラーフィルタ11と相違する。
すなわち、カラーフィルタ21は、透明基板22と、この透明基板22上に形成された格子形状のブラックマトリックス23および着色層24を備えている。
着色層24は、ストライプ形状の赤色パターン24R、緑色パターン24G(図示せず)および青色パターン24B(図示せず)が配列されたものである。また、ブラックマトリックス23は、着色層24の各着色パターン24R,24G,24B間に位置する狭幅のブラックマトリックス(図示せず)と、これに直交するように配設された広幅のブラックマトリックス23bからなる。
また、上記のブラックマトリックス23および着色層24を覆うように共通透明電極25が配設されている。そして、共通透明電極25上には、1画素P毎に、1個のスペーサ26と1個の突起27(液晶層の液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起)が配設されている。そして、スペーサ26として、1画素毎に交互に高スペーサ26aと低スペーサ26bとが配設されている。そして、これらのスペーサ26(高スペーサ26aと低スペーサ26b)、突起27を覆うように配向膜(図示せず)を有している。
上記のスペーサ26のうち、高スペーサ26aは、上述のスペーサ16と同様に、カラーフィルタ11とTFT基板との間隙部分に形成される液晶層の厚みを所望の厚みに設定するものである。また、低スペーサ26bは、カラーフィルタ21とTFT基板との間に過度の荷重がかかった場合、TFT基板に当接し、高スペーサ26aと協働して、カラーフィルタ21とTFT基板との距離(液晶層の厚み)の更なる変化を阻止するための部材である。
このようなカラーフィルタ21においても、図示のように、スペーサ26(高スペーサ26aと低スペーサ26b)が截頭円錐形状、円柱形状等で、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形であり、カラーフィルタ21とTFT基板からの負荷に耐え得る機械的強度を具備したものとなっている。また、突起27はドーム形状であり、表面形状が急激に変化する部位がなく、液晶の複数配向分割に適したものとなっている。
尚、スペーサ26の形成密度は、図示例では1画素毎に1個であるが、これに限定されるものではなく、高スペーサ26aと低スペーサ26bの比率も、図示例では1:1であるが、これに限定されない。また、1画素毎に配設する突起27の個数、位置も図示例に限定されるものではない。また、突起27として、断面が半円、半楕円のライン形状も可能である。
[カラーフィルタの製造方法]
(第1の実施形態)
上述のカラーフィルタ11を例として、本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明する。
図4は本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。
(着色層形成工程)
まず、透明基板12の表面12aに、所望のパターンでブラックマトリックス13を形成する。次いで、ストライプ形状の赤色パターン14Rを、ブラックマトリックス13bを乗り越えるように形成する。これと同様の操作を繰り返して、緑色パターン14G(図示せず)、青色パターン14B(図示せず)を形成して着色層14を形成する(図4(A))。
透明基板12としては、石英ガラス、パイレックスガラス、合成石英板等の可撓性のない透明なリジット材、あるいは透明樹脂フィルム、光学用樹脂板等の可撓性を有する透明なフレキシブル材を用いることができる。この中で特にコーニング社製1737ガラスは、熱膨脹率の小さい素材であり寸法安定性および高温加熱処理における作業性に優れ、また、ガラス中にアルカリ成分を含まない無アルカリガラスであるため、アクティブマトリックス方式によるカラー液晶表示装置用のカラーフィルタに適している。
ブラックマトリックス13の形成は、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚みが200〜5000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより行なうことができる。また、カーボン微粒子等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングしてブラックマトリックス13を形成してもよい。さらに、カーボン微粒子、金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングしてブラックマトリックス13を形成することもできる。
赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14Bは、例えば、所望の着色材を含有した感光性樹脂を使用した顔料分散法により形成することができ、さらに、印刷法、電着法、転写法、インキジェット法等の公知の方法により形成することができる。このような赤色パターン14R、緑色パターン14Gおよび青色パターン14Bからなる着色層14の厚みは、例えば、0.5〜3.0μmの範囲で設定することができる。
尚、着色パターン14R,14G,14Bの形成順序は上述の例に限定されるものではない。
(電極形成工程)
次に、ブラックマトリックス13と、複数色の着色パターン14R,14G,14Bからなる着色層14を覆うように共通透明電極15を形成する(図4(B))。
共通透明電極15の形成は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により行なうことができる。このような共通透明電極15の厚みは、例えば、200〜5000Å程度とすることができる。
(スペーサ・突起形成工程)
次に、共通透明電極15上にネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、プリベークしてネガ型感光性樹脂組成物塗膜19を形成し、露光用マスク31を介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜19をプロキシミティー露光する(図4(C))。
この工程では、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19のスペーサ形成部位の露光に使用する光L1に比べ、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光L2を使用して、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19の突起形成部位の露光を行う。
使用する露光用マスク31は、図5にも平面図で示されるように、透明基材32と、この透明基材32上に配設された遮光層33とを備え、遮光層33はスペーサ形成部位に対応した透光部34と突起形成部位に対応した透光部35とを有している。また、露光用マスク31は、突起形成部位に対応した透光部35を被覆する短波長カット膜36を備えている。
上記の短波長カット膜36は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜である。具体的には、両最外層が高屈折率層である多層膜、あるいは、両最外層が低屈折率層である多層膜であり、カット対象波長域の中心波長をλ(nm)としたときに、高屈折率層の厚みdHはλ/4n1(n1は高屈折率層の屈折率)であり、低屈折率層の厚みdLはλ/4n2(n2は低屈折率層の屈折率)として設定することができる。このような高屈折率層としては、例えば、TiO2、Ta25、Nb25等を挙げることができ、また、低屈折率層としては、例えば、SiO2、MgF2等を挙げることができる。
また、高屈折率層の光学的膜厚をH(H=n1×dH)とし、低屈折率層の光学的膜厚をL(L=n2×dL)としたときに、H/Lが0.7〜1.3の範囲となるように高屈折率層の厚みdHと低屈折率層の厚みdLを設定することができる。
突起形成部位に対応した透光部35を被覆するように高屈折率層と低屈折率層を積層して短波長カット膜36を設けるには、所望のマスクを介して、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着を用いることができる。
上述のような露光マスク31を使用することにより、例えば、露光光源から照射され透光部34を透過した光L1(スペーサ形成部位を露光する光)の分光スペクトルが図6(A)に示すような場合、短波長カット膜36で被覆された透光部35を透過した光L2(突起形成部位を露光する光)は、図6(B)に示されるように、短波長域がカットされた光となる。すなわち、スペーサ形成部位を露光する光L1と、突起形成部位を露光する光L2のスペクトルが異なるものとなる。そして、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域が図6(C)で示されるものである場合、短波長カット膜36で被覆された透光部35を透過した光L2は、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の一部である短波長域がカットされた光となる。したがって、露光マスク31を使用したネガ型感光性樹脂組成物塗膜19の露光では、スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応が十分に行われるが、突起形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応は、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域のカットの程度に応じて不十分なものとなる。
ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19の形成に使用するネガ型感光性樹脂組成物としては、公知のネガ型感光性樹脂組成物を使用することができる。例えば、アクリル系ネガ型感光性樹脂組成物として、少なくとも紫外線照射によりラジカル成分を発生する光重合開始剤と、分子内にC=Cなるアクリル基を有し上記の発生したラジカルにより重合反応を起こして硬化する成分と、その後の現像により未露光部が溶解可能となる官能基(例えば、アルカリ溶液による現像の場合は酸性基をもつ成分)、とから構成されるものを用いることができる。上記のアクリル基を有する成分のうち、比較的低分子量の多官能アクリル分子としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート(DPPA)、テトラメチルペンタトリアクリレート(TMPTA)等が挙げられる。また、高分子量の多官能アクリル分子としては、スチレン−アクリル酸−ベンジルメタクリレート共重合体の一部のカルボン酸基部分にスペーサを介してアクリル基を導入したポリマー等が挙げられる。尚、必要に応じてカーボンブラック、銅−鉄−マンガン複合酸化物、酸化インジウムスズ(ITO)、アルミニウム、銀、酸化鉄等の導電性粉体等の添加物をネガ型感光性樹脂組成物に含有させてもよい。
ネガ型感光性樹脂組成物の塗布方法としては、例えば、スピンコート法、キャスティング法、ディッピング法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビアコート法、フレキソ印刷法、スプレーコート法等を使用することができる。
次に、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19を現像することにより、ブラックマトリックス13(13b)上には、着色層14(着色パターン14R,14G,14B)と共通透明電極15を介してスペーサ16が形成され、これと同時に、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起17が、複数色の着色パターン14R,14G,14B上に共通透明電極15を介して形成される(図4(D))。
この現像工程において、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19のうち、硬化反応が十分に行われたスペーサ形成部位では、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形である截頭円錐形状、円柱形状等のスペーサ16が形成される。一方、突起形成部位では、硬化反応の程度に応じて(ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域のカットの程度に応じて)、ドーム形状の突起17が形成される。すなわち、硬化反応の程度が不十分である程、高さが低く、表面形状がより滑らかなドーム形状の突起17が形成される。
尚、スペーサ16、突起17を形成するための露光、現像が終了した後、スペーサ16、突起17に対して加熱処理を施してもよい。この加熱処理は、例えば、温度100〜250℃、処理時間10〜60分程度で適宜設定することができる。
また、共通透明電極15、スペーサ16、突起17を覆うように配向膜を形成する場合、例えば、可溶性ポリイミド、ポリアミック酸タイプポリイミド、変性ポリイミド等の有機化合物を、種々の印刷法、公知の塗布方法により塗布し、その後、焼成することにより行なうことができる。配向膜の厚みは500〜1000Å程度とすることができる。尚、この配向膜には配向処理(ラビング)は不要である。
上述のような本発明のカラーフィルタの製造方法では、スペーサ16と、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起17とを1回の露光により同時形成することができ、材料の共通化、材料塗布量の低減、現像液使用量の低減が可能である。また、全工程でネガ型感光性材料を使用することが可能となり、現像液の交換等の煩雑な作業が不要となり、かつ、工程数が減少して良品率が向上し、工程時間が短縮できる。さらに、スペーサ・突起形成工程において、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域をカットできる露光マスク31を使用して突起形成部位を露光するので、形成される突起17はドーム形状となり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
(第2の実施形態)
次に、上述のカラーフィルタ21を例として、本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明する。
図7は本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
(着色層形成工程)
まず、透明基板22の表面22aに、所望のパターンでブラックマトリックス23を形成し、次いで、ストライプ形状の赤色パターン24Rを、ブラックマトリックス23bを乗り越えるように形成し、これと同様の操作を繰り返して、緑色パターン24G(図示せず)、青色パターン24B(図示せず)を形成して着色層24を形成する(図7(A))。
透明基板22は、上述の透明基板12と同様のものを使用することができる。また、ブラックマトリックス23、着色層24の形成は、上述のブラックマトリックス13、着色層14の形成と同様に行うことができる。
(電極形成工程)
次に、ブラックマトリックス23と着色層24を覆うように共通透明電極25を形成する(図7(B))。共通透明電極25の形成は、上述の共通透明電極15の形成と同様に行うことができる。この共通透明電極25の厚みは、例えば、200〜5000Å程度とすることができる。
(スペーサ・突起形成工程)
次に、共通透明電極25上にネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、プリベークしてネガ型感光性樹脂組成物塗膜29を形成し、露光用マスク41を介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜29をプロキシミティー露光する(図7(C))。使用するネガ型感光性樹脂組成物としては、上述のネガ型感光性樹脂組成物を挙げることができる。また、ネガ型感光性樹脂組成物の塗布方法は、上述の実施形態で挙げた方法を使用することができる。
この工程では、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29の高スペーサ形成部位の露光に使用する光L1に比べ、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光L2を使用して、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29の突起形成部位の露光を行う。また、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29の高スペーサ形成部位の露光に使用する光L1に比べ、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光L3を使用して、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29の低スペーサ形成部位の露光を行う。ただし、突起形成部位の露光を行う光L2は、低スペーサ形成部位の露光を行う光L3に比べて、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域が狭いものとする。
使用する露光用マスク41は、図8にも平面図で示されるように、透明基材42と、この透明基材42上に配設された遮光層43とを備え、この遮光層43は高スペーサ形成部位に対応した透光部44aと、低スペーサ形成部位に対応した透光部44bと、突起形成部位に対応した透光部45と、を有している。また、露光用マスク41は、低スペーサ形成部位に対応した透光部44bを被覆する短波長カット膜46と、突起形成部位に対応した透光部45を被覆する短波長カット膜47を備えている。
上記の2種の短波長カット膜46,47は、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜であり、基本的に、上述の短波長カット膜36と同様に形成することができる。但し、突起形成部位に対応した透光部45を被覆する短波長カット膜47の短波長カット領域は、低スペーサ形成部位に対応した透光部44bを被覆する短波長カット膜46の短波長カット領域よりも、感光性樹脂組成物の感光波長域を広く含む(短波長カット膜47の短波長カット領域が、短波長カット膜46の短波長カット領域よりも、長波長域側に広い)ように設定する。
上述のような露光マスク41を使用することにより、例えば、露光光源から照射され透光部44aを透過した光L1(高スペーサ形成部位を露光する光)の分光スペクトルが図9(A)に示すような場合、短波長カット膜47で被覆された透光部45を透過した光L2(突起形成部位を露光する光)は、図9(B)に示されるように、短波長域がカットされた光となる。また、短波長カット膜46で被覆された透光部44bを透過した光L3(低スペーサ形成部位を露光する光)は、図9(C)に示されるように、短波長域のカット領域が光L2に比べ少ない光となる。すなわち、高スペーサ形成部位を露光する光L1と、突起形成部位を露光する光L2と、低スペーサ形成部位を露光する光L3の各分光スペクトルが異なるものとなる。そして、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域が図9(D)で示されるものである場合、短波長カット膜47で被覆された透光部45を透過した光L2は、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の一部である短波長域がカットされた光となる。また、短波長カット膜46で被覆された透光部44bを透過した光L3は、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の一部である短波長域が、光L2に比べて少ない程度でカットされた光となる。したがって、露光マスク41を使用したネガ型感光性樹脂組成物塗膜29の露光では、高スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応が十分に行われるが、低スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応はやや不十分なものとなり、突起形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応は、更に不十分なものとなる。
次に、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29を現像することにより、ブラックマトリックス23(23b)上には、着色層24(着色パターン24R,24G,24B)と共通透明電極25を介して高スペーサ26aと低スペーサ26bが形成され、これと同時に、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起27が、複数色の着色パターン24R,24G,24B上に共通透明電極25を介して形成される(図7(D))。
この現像において、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19のうち、硬化反応が十分に行われた高スペーサ形成部位では、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形である截頭円錐形状、円柱形状等の高スペーサ26aが形成される。また、硬化反応がやや不十分である低スペーサ形成部位では、高スペーサ26aとほぼ同じ形状であって高さの低い截頭円錐形状、円柱形状等の低スペーサ26bが形成される。一方、硬化反応が最も不十分である突起形成部位では、硬化反応の程度に応じて(ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域のカットの程度に応じて)、ドーム形状の突起27が形成される。すなわち、硬化反応の程度が不十分である程、高さが低く、表面形状がより滑らかなドーム形状の突起27が形成される。
尚、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27を形成するための露光、現像が終了した後、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27に対して加熱処理を施してもよく、この加熱処理は、上述の第1の実施形態と同様に行うことができる。
また、共通透明電極25、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27を覆うように配向膜を形成する場合、上述の第1の実施形態と同様に行うことができる。
上述のような本発明のカラーフィルタの製造方法では、高スペーサ26a、低スペーサ26bと、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起27とを1回の露光により同時形成することができ、材料の共通化、材料塗布量の低減、現像液使用量の低減が可能である。また、全工程でネガ型感光性材料を使用することが可能となり、現像液の交換等の煩雑な作業が不要となり、かつ、工程数が減少して良品率が向上し、工程時間が短縮できる。さらに、スペーサ・突起形成工程において、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域をカットできる露光マスク41を使用して突起形成部位を露光するので、形成される突起27はドーム形状となり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
(第3の実施形態)
次に、上述のカラーフィルタ1を例として、本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明する。
図10は本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
(着色層形成工程および電極形成工程)
まず、透明基板12の表面12aに、所望のパターンでブラックマトリックス13を形成し、次いで、ストライプ形状の赤色パターン14Rを、ブラックマトリックス13bを乗り越えるように形成し、これと同様の操作を繰り返して、緑色パターン14G(図示せず)、青色パターン14B(図示せず)を形成して着色層14を形成する。
透明基板12は、上述の実施形態の透明基板12と同様のものを使用することができる。また、ブラックマトリックス13、着色層14の形成は、上述の実施形態のブラックマトリックス13、着色層14の形成と同様に行うことができる。
次に、ブラックマトリックス13と着色層14を覆うように共通透明電極15を形成する(図10(A))。共通透明電極15の形成は、上述の第1の実施形態の共通透明電極15の形成と同様に行うことができる。この共通透明電極15の厚みは、例えば、200〜5000Å程度とすることができる。
(スペーサ・突起形成工程)
次に、共通透明電極15上にネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、プリベークしてネガ型感光性樹脂組成物塗膜19を形成し、スペーサ形成用マスク51を介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜19をプロキシミティー露光する(図10(B))。使用するネガ型感光性樹脂組成物としては、上述のネガ型感光性樹脂組成物を挙げることができる。また、ネガ型感光性樹脂組成物の塗布方法は、上述の第1の実施形態で挙げた方法を使用することができる。使用するスペーサ形成用マスク51は、透明基材52と、この透明基材52上に配設された遮光層53とを備え、この遮光層53はスペーサ形成部位に対応した透光部54を有している。
この1回目の露光では、スペーサ形成部位のみが露光され、スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応が十分に行われる。
次いで、突起形成用マスク61と短波長カットフィルタ71とを介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜19をプロキシミティー露光する(図10(C))。突起形成用マスク61は、透明基材62と、この透明基材62上に配設された遮光層63とを備え、この遮光層63は突起形成部位に対応した透光部65を有している。
また、短波長カットフィルタ71は、透明基材72の全面に、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜からなる短波長カット膜76が成膜されたものである。この短波長カット膜76は、上述の短波長カット膜36と同様に形成することができる。
この2回目の露光では、突起形成部位のみが露光されるが、短波長カットフィルタ71を透過した光による露光であるため、突起形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応は不十分なものとなる。
尚、スペーサ形成部位の露光と、突起形成部位の露光との順序は逆であってもよい。
次に、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19を現像することにより、ブラックマトリックス13(13b)上には、着色層14(着色パターン14R,14G,14B)と共通透明電極15を介してスペーサ16が形成され、これと同時に、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起17が、複数色の着色パターン14R,14G,14B上に共通透明電極15を介して形成される(図10(D))。
この現像において、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜19のうち、硬化反応が十分に行われたスペーサ形成部位では、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形である截頭円錐形状、円柱形状等のスペーサ16が形成される。一方、突起形成用マスク61と短波長カットフィルタ71とを介して露光された突起形成部位では、硬化反応の程度に応じて(ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域のカットの程度に応じて)、ドーム形状の突起17が形成される。すなわち、硬化反応の程度が不十分である程、高さが低く、表面形状がより滑らかなドーム形状の突起17が形成される。
尚、上述の実施形態と同様に、スペーサ16、突起17を形成するための露光、現像が終了した後、スペーサ16、突起17に対して加熱処理を施してもよい。また、共通透明電極15、スペーサ16、突起17を覆うように配向膜を形成することができる。
上述のような本発明のカラーフィルタの製造方法では、スペーサ16形成用の露光と、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起17を形成するための露光とを行った後、現像処理によりスペーサ16と突起17とを同時形成することができ、材料の共通化、材料塗布量の低減、現像液使用量の低減が可能である。また、全工程でネガ型感光性材料を使用することが可能となり、現像液の交換等の煩雑な作業が不要となり、かつ、工程数が減少して良品率が向上し、工程時間が短縮できる。さらに、スペーサ・突起形成工程において、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域をカットできる短波長カットフィルタ71を使用して突起形成部位を露光するので、形成される突起17はドーム形状となり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
(第4の実施形態)
次に、上述のカラーフィルタ21を例として、本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明する。
図11および図12は、本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。
(着色層形成工程および電極形成工程)
まず、透明基板22の表面22aに、所望のパターンでブラックマトリックス23を形成し、次いで、ストライプ形状の赤色パターン24Rを、ブラックマトリックス23bを乗り越えるように形成し、これと同様の操作を繰り返して、緑色パターン24G(図示せず)、青色パターン24B(図示せず)を形成して着色層24を形成する。
透明基板22は、上述の実施形態の透明基板12と同様のものを使用することができる。また、ブラックマトリックス23、着色層24の形成は、上述の第1の実施形態のブラックマトリックス13、着色層14の形成と同様に行うことができる。
次に、ブラックマトリックス23と着色層24を覆うように共通透明電極25を形成する(図11(A))。共通透明電極25の形成は、上述の実施形態の共通透明電極15の形成と同様に行うことができる。
(スペーサ・突起形成工程)
次に、共通透明電極25上にネガ型感光性樹脂組成物を塗布し、プリベークしてネガ型感光性樹脂組成物塗膜29を形成し、高スペーサ形成用マスク51Aを介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜29をプロキシミティー露光する(図11(B))。使用するネガ型感光性樹脂組成物としては、上述のネガ型感光性樹脂組成物を挙げることができる。また、ネガ型感光性樹脂組成物の塗布方法は、上述の実施形態で挙げた方法を使用することができる。使用するスペーサ形成用マスク51Aは、透明基材52aと、この透明基材52a上に配設された遮光層53aとを備え、この遮光層53aは高スペーサ形成部位に対応した透光部54aを有している。
この1回目の露光では、高スペーサ形成部位のみが露光され、スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応が十分に行われる。
次いで、低スペーサ形成用マスク51Bと短波長カットフィルタ71Bとを介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜29をプロキシミティー露光する(図11(C))。低スペーサ形成用マスク51Bは、透明基材52bと、この透明基材52b上に配設された遮光層53bとを備え、この遮光層53bは低スペーサ形成部位に対応した透光部54bを有している。
また、短波長カットフィルタ71Bは、透明基材72bの全面に、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜からなる短波長カット膜76bが成膜されたものである。この短波長カット膜76bは、上述の短波長カット膜46と同様に形成することができる。
この2回目の露光では、低スペーサ形成部位のみが露光されるが、短波長カットフィルタ71Bを透過した光による露光であるため、低スペーサ形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応はやや不十分なものとなる。
次いで、突起形成用マスク61と短波長カットフィルタ71Aとを介してネガ型感光性樹脂組成物塗膜29をプロキシミティー露光する(図12(A))。突起形成用マスク61は、透明基材62と、この透明基材62上に配設された遮光層63とを備え、この遮光層63は突起形成部位に対応した透光部64を有している。
また、短波長カットフィルタ71Aは、透明基材72aの全面に、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜からなる短波長カット膜76aが成膜されたものである。この短波長カット膜76aは、上述の短波長カット膜36と同様に形成することができる。但し、短波長カットフィルタ71Aの短波長カット領域は、上記の短波長カットフィルタ71Bの短波長カット領域よりも、感光性樹脂組成物の感光波長域を広く含む(短波長カットフィルタ71Aの短波長カット領域が、短波長カットフィルタ71Bの短波長カット領域よりも長波長域側に広い)ものとする。
この3回目の露光では、突起形成部位のみが露光されるが、短波長カットフィルタ71Aを透過した光による露光であるため、突起形成部位におけるネガ型感光性樹脂組成物の硬化反応は不十分なものとなる。
尚、高スペーサ形成部位の露光と、低スペーサ形成部位の露光と、突起形成部位の露光の順序は特に限定されない。
次に、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29を現像することにより、ブラックマトリックス23(23b)上には、着色層24(着色パターン24R,24G,24B)と共通透明電極25を介して高スペーサ26aと低スペーサ26bが形成され、これと同時に、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起27が、複数色の着色パターン24R,24G,24B上に共通透明電極25を介して形成される(図12(B))。
この現像において、ネガ型感光性樹脂組成物塗膜29のうち、硬化反応が十分に行われた高スペーサ形成部位では、高さ方向の縦断面形状が台形あるいは長方形である截頭円錐形状、円柱形状等の高スペーサ26aが形成される。また、短波長カットフィルタ71Bを介した露光により、硬化反応がやや不十分である低スペーサ形成部位では、高スペーサ26aとほぼ同じ形状であって高さの低い截頭円錐形状、円柱形状等の低スペーサ26bが形成される。一方、短波長カットフィルタ71Aを介した露光がなされ硬化反応が最も不十分である突起形成部位では、硬化反応の程度に応じて(ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域のカットの程度に応じて)、ドーム形状の突起27が形成される。すなわち、硬化反応の程度が不十分である程、高さが低く、表面形状がより滑らかなドーム形状の突起27が形成される。
尚、上述の実施形態と同様に、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27を形成するための露光、現像が終了した後、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27に対して加熱処理を施してもよい。また、共通透明電極25、高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27を覆うように配向膜を形成することができる。
上述のような本発明のカラーフィルタの製造方法では、高スペーサ26a形成用の露光と、低スペーサ26b形成用の露光と、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起27を形成するための露光とを行った後、現像処理により高スペーサ26a、低スペーサ26b、突起27を同時形成することができ、材料の共通化、材料塗布量の低減、現像液使用量の低減が可能である。また、全工程でネガ型感光性材料を使用することが可能となり、現像液の交換等の煩雑な作業が不要となり、かつ、工程数が減少して良品率が向上し、工程時間が短縮できる。さらに、スペーサ・突起形成工程において、ネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域をカットできる短波長カットフィルタ71Bを使用して突起形成部位を露光するので、形成される突起27はドーム形状となり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
尚、上述の製造方法の実施形態は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、1画素毎に配設する突起17,27の個数、位置も図示例に限定されるものではない。
また、上述の例では、突起17,27はドーム形状であるが、突起17,27を、図13に示すように、屈曲部を有するライン形状として、1画素P内における配向方向を複数に分割できるようにしてもよい。この場合、本発明の製造方法で形成されるライン形状の突起は、ライン軸方向に直交する断面形状が半円形、半楕円形等であり、液晶との接触が徐々に変化するような表面状態を有し、液晶の複数配向分割に適したものとなる。
また、本発明の製造方法では、着色層14,24の各着色パターンはストライプ状に限定されるものではない。
また、本発明の製造方法では、スペーサ16,26の形成密度は、1画素毎に1個であるが、これに限定されるものではなく、複数画素毎に1個のスペーサを形成するようにしてもよい。また、高スペーサ26aと低スペーサ26bの比率も適宜設定することができる。
[液晶表示装置]
次に、本発明の液晶表示装置について説明する。
図14は、本発明の液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図である。
図14において、液晶表示装置101は、カラーフィルタ11とTFT基板81とを所定の間隔で対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層102を備えた複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置である。尚、カラーフィルタ11とTFT基板81の外側には、それぞれ偏光板(図示せず)が配設されている。
本発明の液晶表示装置1を構成するカラーフィルタ11は上述のような本発明のカラーフィルタ製造方法により作製されたものであり、図1および図2に示したものと同様であり、個々の部材についての説明は省略する。
本発明の液晶表示装置1を構成するTFT基板81は、各画素に対応するように透明基板82上に液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)83、透明画素電極84、および液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起85を備え、透明画素電極84と突起85を覆うように配設された配向膜(図示せず)を備えている。
TFT基板81には、薄膜トランジスタ(TFT)83を開閉するゲート線群(図示せず)、映像信号を供給する信号線群(図示せず)、および、カラーフィルタ11の共通透明電極15への電圧供給線(図示せず)が配設されている。これらのリード線は、通常、薄膜トランジスタ(TFT)83の製造工程で一括して形成されたアルミニウム等の金属からなるものである。
上記のTFT基板81を構成する透明基板82としては、上述のカラーフィルタ11の透明基板12と同じものを使用することができる。
また、透明画素電極84は、酸化インジウムスズ(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO)等、および、その合金等を用いて、電極形成用のマスクを介したスパッタリング法、真空蒸着法、CVD法等の一般的な成膜方法により形成することができる。もしくは、公知のフォトリソグラフィーの手法とエッチングの手法を組み合わせることにより形成することができる。
また、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起85は、1画素Pの中で、カラーフィルタ11の突起17と協働して液晶の複数配向分割をなすように透明画素電極84上に設けられている。この突起85は、突起17と同様に、樹脂材料により形成することができる。
上述のような本発明の液晶表示装置1では、ドーム形状や半円柱形状のような表面形状が徐々に変化した形状の突起17を有するカラーフィルタ11を備えており、また、可視光領域に吸収をもつポジ型の感光性樹脂組成物を使用して形成した突起をカラーフィルタに有していないので、画面の明度低下を極力抑えることができ、視野角が広く、明度が高いとともに、色純度も良好な表示画面が可能である。
上述の液晶表示装置は例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、カラーフィルタ11の代わりに、本発明のカラーフィルタ製造方法により作製されたカラーフィルタ21を使用することもできる。図15は、カラーフィルタ21を使用した本発明の液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図である。図15において、液晶表示装置111は、カラーフィルタ21とTFT基板81とを所定の間隔で対向させ、周辺部をシール部材(図示せず)により封止し、間隙部分に液晶層112を備えた複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置である。尚、カラーフィルタ21とTFT基板81の外側には、それぞれ偏光板(図示せず)が配設されている。
このような液晶表示装置111では、カラーフィルタが備えるスペーサ26のうち、高スペーサ26aは、上述の液晶表示装置101におけるスペーサ16と同様に、カラーフィルタ21とTFT基板81との間隙部分に形成される液晶層112の厚みを所望の厚みに設定するものである。そして、低スペーサ26bは、液晶表示装置111に過度の荷重がかかり、図示の2点鎖線で示すような変形が生じた場合、TFT基板81に当接し、高スペーサ26aと協働して、カラーフィルタ21とTFT基板81との距離(液晶層112の厚み)の変化を阻止するための部材である。
また、突起17(突起27)の形状を、図16に示すような屈曲部を有するストライプ形状とし、これに対応して、TFT基板81の透明画素電極84にスリット86を形成してもよい。この場合、スリット86は、カラーフィルタ11の突起17の配列ピッチに対して半ピッチずれたピッチで形成する。尚、突起17、スリット86の形状は、屈曲部を有する不連続ストライプ形状であってもよい。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明する。
[実施例1]
カラーフィルタ用の透明基板として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み1000Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、クロム薄膜をエッチングして、線幅20μm、ピッチ100μmのブラックマトリックスを形成した。
次に、下記組成の赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を調製した。
(赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物)
・赤顔料 … 4.8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・黄顔料 … 1.2重量部
(BASF社製 パリオトールイエローD1819)
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) … 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物)
・緑顔料 … 4.2重量部
(アビシア社製 モナストラルグリーン9Y−C)
・黄顔料 … 1.8重量部
(BASF社製 パリオトールイエローD1819)
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) … 3.0重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物)
・青顔料 … 6.0重量部
(BASF社製 ヘリオゲンブルーL6700F)
・顔料誘導体(アビシア社製 ソルスパース5000) … 0.6重量部
・分散剤(ビックケミー社製ディスパービック161) … 2.4重量部
・モノマー(サートマー社製 SR399) … 4.0重量部
・ポリマーI … 5.0重量部
・開始剤 … 1.4重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・開始剤 … 0.6重量部
(2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−
テトラフェニル−1,2′−ビイミダゾール)
・溶剤 … 80.0重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
尚、上記のポリマーIは、ベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9モル%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
次いで、ガラス基板上にブラックマトリックスを覆うように赤色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物をスピンコート法により塗布し、赤色パターン用のフォトマスクを介して、露光、現像して、赤色パターンを形成した。この赤色パターンは、図1に示されるような長方形状(100μm×300μm)とした。
その後、緑色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物、青色パターン用のネガ型感光性樹脂組成物を用いて、同様の操作により、緑色パターン、青色パターンを形成した。これにより、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが図1に示されるようなパターンで配列された着色層を形成した。
次に、ブラックマトリックス、着色層を覆うように酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極(厚み1500Å)をスパッタリング法により形成した。
次に、露光用マスクに使用する透明基材として、500mm×600mm、厚さ5mmの石英基板を準備した。この透明基材を定法にしたがって洗浄した後、片側全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み1000Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、クロム薄膜をエッチングして遮光層を形成した。この遮光層は、スペーサ形成用の透光部(直径9μm)、突起形成用の透光部(直径9μm)を、それぞれ1画素(100μm×300μm)毎に1個備えるものであった。
次いで、上記のガラス板の遮光層形成面側に突起形成用の透光部のみを露出させるマスクを配置し、この状態でスパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:29.2nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:47.9nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、突起形成用の透光部に、波長330nm以下の短波長をカットすることができる短波長カット膜を形成して、図4(C)、図5に示されるような露光用マスクを得た。
次に、下記組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Aを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、上記の露光用マスクを介して下記の条件で露光した。このネガ型感光性樹脂組成物Aの感光波長域は250〜380nm(ピーク:約310nm)であった。
(突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物A)
・メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体 … 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)製) … 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 32重量部
・開始剤 … 8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア907)
・溶剤 … 300重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(露光条件)
・露光波長域 : 250〜500nm
・露光量 : 100mJ/cm2(at365nm)
・露光ギャップ : 150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、スペーサと配向制御用の突起を同時形成した。形成されたスペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が11.4μm、高さが1.6μmのドーム形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[実施例2]
まず、実施例1と同様にして、ガラス基板上にブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層、酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極を形成した。
次に、露光用マスクに使用する透明基材として、500mm×600mm、厚さ5mmの石英基板を準備した。この透明基材を定法にしたがって洗浄した後、片側全面にスパッタリング法によりクロム薄膜(厚み1000Å)を形成した。このクロム薄膜上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、クロム薄膜をエッチングして遮光層を形成した。この遮光層は、スペーサ形成用の透光部(直径9μm)、突起形成用の透光部(直径9μm)を、それぞれ1画素(100μm×300μm)毎に1個有するものであった。尚、スペーサ形成用の透光部は、1画素おきに高スペーサ形成用と低スペーサ形成用の透光部とした。
次いで、上記のガラス板の遮光層形成面側に、低スペーサ形成用の透光部のみを露出させるマスクを配置し、この状態でスパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:27.4nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:45.0nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、低スペーサ形成用の透光部に、波長313nm以下の短波長をカットすることができる短波長カット膜を形成した。その後、上記のガラス板の遮光層形成面側に突起形成用の透光部のみを露出させるマスクを配置し、この状態でスパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:29.2nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:47.9nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、突起形成用の透光部に、波長330nm以下の短波長をカットすることができる短波長カット膜を形成し、図7(C)、図8に示されるような露光用マスクを得た。
次に、下記組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Bを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、上記の露光用マスクを介して下記の条件で露光した。このネガ型感光性樹脂組成物Bの感光波長域は250〜380nm(ピーク:約310nm)であった。
(突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物B)
・メタクリル酸メチル−スチレン−アクリル酸共重合体 … 42重量部
・エピコート180S70(三菱油化シェル(株)製) … 18重量部
・ジペンタエリスリトールペンタアクリレート … 32重量部
・開始剤 … 8重量部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 イルガキュア369)
・溶剤 … 300重量部
(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
(露光条件)
・露光波長域 : 250〜500nm
・露光量 : 100mJ/cm2(at365nm)
・露光ギャップ : 150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、高スペーサ、低スペーサおよび配向制御用の突起を同時形成した。形成された高スペーサおよび低スペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、高スペーサは基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であり、低スペーサは基部の直径が19.3μm、頂部の直径が7.2μm、高さが3.2μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が11.4μm、高さが1.6μmのドーム形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[実施例3]
まず、実施例1と同様にして、ガラス基板上にブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層、酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極を形成した。
次に、短波長カットフィルタ用の透明基材として、500mm×600mm、厚さ5mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この透明基材を定法にしたがって洗浄した後、片側全面に、スパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:29.2nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:47.9nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、波長330nm以下の短波長をカットすることができる短波長カットフィルタを形成した。
次に、実施例1で使用したのと同じ組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Aを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、スペーサ形成用マスクを介して実施例1と同様の条件で露光した。次いで、上記の短波長カットフィルタと突起形成用マスクを介して、上記の露光と同様の条件で露光した。
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、スペーサおよび配向制御用の突起を同時形成した。形成されたスペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が11.4μm、高さが1.6μmのドーム形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[実施例4]
まず、実施例1と同様にして、ガラス基板上にブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層、酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極を形成した。
次に、短波長カットフィルタ用の透明基材として、500mm×600mm、厚さ5mmの石英基板を準備した。この透明基材を定法にしたがって洗浄した後、片側全面に、スパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:27.4nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:45.0nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、波長313nm以下の短波長をカットすることができる短波長カットフィルタ(低スペーサ形成用)を形成した。
また、上記と同じ透明基材を定法にしたがって洗浄した後、片側全面に、スパッタリング法により、高屈折率層(屈折率:2.4、厚み:29.2nmのTiO2)と、低屈折率層(屈折率:1.5、厚み:47.9nmのSiO2)を交互に計15層(1層目と最外層が高屈折率層)形成した。これにより、波長330nm以下の短波長をカットすることができる短波長カットフィルタ(突起形成用)を形成した。
次に、実施例2で使用したのと同じ組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Bを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、高スペーサ形成用マスクを介して実施例2と同様の条件で露光した。次いで、上記の低スペーサ形成用の短波長カットフィルタと低スペーサ形成用マスクを介して、上記の露光と同様の条件で露光した。さらに、上記の突起形成用の短波長カットフィルタと突起形成用マスクを介して、上記の露光と同様の条件で露光した。
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、高スペーサ、低スペーサおよび配向制御用の突起を同時形成した。形成された高スペーサおよび低スペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、高スペーサは基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であり、低スペーサは基部の直径が19.3μm、頂部の直径が7.2μm、高さが3.2μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が11.4μm、高さが1.6μmのドーム形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[比較例1]
まず、実施例1と同様にして、ガラス基板上にブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層、酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極を形成した。
次に、実施例1で使用したのと同じ組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Aを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、1回目の露光として、スペーサ形成用マスクを介して実施例1と同様の条件で露光した。次いで、2回目の露光として、突起形成用マスクを介し、露光量が1回目の露光よりも少なくなるよう、下記の露光条件で露光した。
(露光条件)
・露光波長域 : 250〜500nm
・露光量 : 50mJ/cm2(at365nm)
・露光ギャップ : 150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、スペーサおよび配向制御用の突起を同時形成した。形成されたスペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が18.4μm、頂部の直径が6.5μm、高さが3.3μmの截頭円錐形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[比較例2]
まず、実施例1と同様にして、ガラス基板上にブラックマトリックス、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンが配列された着色層、酸化インジウムスズ(ITO)からなる共通透明電極を形成した。
次に、実施例2で使用したのと同じ組成の突起形成用のネガ型感光性樹脂組成物Bを共通透明電極上にスピンコート法により塗布し、1回目の露光として、高スペーサ形成用マスクを介して実施例2と同様の条件で露光した。
次いで、2回目の露光として、低スペーサ形成用マスクを介し、露光量が1回目の露光よりも少なくなるよう、下記の露光条件で露光した。
(露光条件)
・露光波長域 : 250〜500nm
・露光量 : 70mJ/cm2(at365nm)
・露光ギャップ : 150μm
さらに、3回目の露光として、突起形成用マスクを介し、露光量が2回目の露光よりも少なくなるよう、下記の露光条件で露光した。
(露光条件)
・露光波長域 : 250〜500nm
・露光量 : 50mJ/cm2(at365nm)
・露光ギャップ : 150μm
次いで、水酸化カリウム水溶液を用いてネガ型感光性樹脂組成物を現像し、その後、230℃、30分間の加熱処理を施して、高スペーサ、低スペーサおよび配向制御用の突起を同時形成した。形成された高スペーサおよび低スペーサは、ブラックマトリックス上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、高スペーサは基部の直径が18.6μm、頂部の直径が8.7μm、高さが3.5μmの截頭円錐形状であり、低スペーサは基部の直径が18.5μm、頂部の直径が7.6μm、高さが3.4μmの截頭円錐形状であった。また、突起は、赤色パターン、緑色パターン、青色パターンの各着色パターン上に位置し、走査型電子顕微鏡により形状を観察した結果、基部の直径が18.4μm、頂部の直径が6.5μm、高さが3.3μmの截頭円錐形状であった。
以上により、カラーフィルタを作製した。
[評 価]
上述のように作製したカラーフィルタ(実施例1〜4、および比較例1、2)を使用して、液晶表示装置を作製した。すなわち、TFT基板用の透明基板として、300mm×400mm、厚さ0.7mmのガラス基板(コーニング社製1737ガラス)を準備した。この基板を定法にしたがって洗浄した後、基板の片側全面にスパッタリング法により酸化インジウムスズ(ITO)を1500Åの厚さに成膜して透明電極とした。
次に、この透明電極上にポジ型感光性レジスト(東京応化工業(株)製 OFPR−800)を塗布し、所定のマスクを介して露光、現像してレジストパターンを形成した。次いで、このレジストパターンをマスクとして、透明画素電極をエッチングして、100μm×300μmの大きさの画素毎に、100μm×300μmの大きさ透明電極を形成した。
その後、上記のカラーフィルタ作製の場合と同様にして、透明画素電極に厚み200Åの配向膜を形成し、TFT基板を得た。
尚、実際のTFT基板は、液晶駆動用の薄膜トランジスタ(TFT)を備えた基板上に、画素形状にパターニングされた透明電極、反射用電極を備えるが、本実施例では、簡略化のためTFTを省略してTFT基板とした。
次に、カラーフィルタとTFT基板を配向膜形成面側を対向させ、次いで、真空注入法を用いて液晶をセル内に注入し、注入口を紫外線硬化樹脂を用いて封止し、アニーリング処理を行い、流動配向効果をキャンセルした。これにより、評価用の液晶表示装置を作製した。この液晶表示装置の液晶層の厚みは、ブラックマトリックスが存在しない部位で5μmであった。
上述のように作製した液晶表示装置(実施例1〜4、および比較例1、2)について、バックライト上に載置して電圧のON/OFFによる白・黒表示を行った時の明るさに基づいて表示品位を評価した。その結果、実施例1〜4の液晶表示装置では良好な表示であったが、比較例1、2の液晶表示装置では、やや黄味かかった表示であった。
複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置等に利用することができる。
本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタの一例を示す平面図である。 図1のA−A線における拡大縦断面図である。 本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタの他の例を示す図2相当の断面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の一実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で使用する露光用マスクの一例を示す平面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で使用する露光用マスクを透過した光の分光スペクトルとネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域とを説明するための図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で使用する露光用マスクの他の例を示す平面図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法で使用する露光用マスクを透過した光の分光スペクトルとネガ型感光性樹脂組成物の感光波長域とを説明するための図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタの製造方法の他の実施形態を説明するための工程図である。 本発明のカラーフィルタ製造方法により製造されるカラーフィルタの他の例を示す平面図である。 本発明の液晶表示装置の一実施形態を示す概略部分断面図である。 本発明の液晶表示装置の他の実施形態を示す概略部分断面図である。 本発明の液晶表示装置の他の実施形態を説明するカラーフィルタの平面図である。
符号の説明
11,21…カラーフィルタ
12,22…透明基板
13,23…ブラックマトリックス
14,24…着色層
14R,14G,14B,24R…着色パターン
15,25…共通透明電極
16,26…スペーサ
26a…高スペーサ
26b…低スペーサ
17,27…突起
19,29…感光性樹脂組成物塗膜
31,41…露光用マスク
32,42…透明基材
33,43…遮光層
34,35,44a,44b,45…透光部
36,46,47…短波長カット膜
51…スペーサ形成用マスク
51A…高スペーサ形成用マスク
51B…低スペーサ形成用マスク
61…突起形成用マスク
71,71A,71B…短波長カットフィルタ
81…TFT基板
82…透明基板
83…TFT
84…透明画素電極
85…突起
86…スリット
101…液晶表示装置

Claims (11)

  1. 複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置に用いるカラーフィルタの製造方法において、
    透明基板の表面に着色層を所定の画素パターンで形成する着色層形成工程と、
    前記着色層を覆うように共通透明電極を形成する電極形成工程と、
    前記共通透明電極上にネガ型の感光性樹脂組成物を塗布して感光性樹脂組成物塗膜を成膜し、該感光性樹脂組成物塗膜を所望のパターンで露光し、現像して、前記共通透明電極上にスペーサと、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起とを同時に形成するスペーサ・突起形成工程と、を有し、
    前記スペーサ・突起形成工程では、前記感光性樹脂組成物塗膜のスペーサ形成部位の露光に使用する光に比べ、前記感光性樹脂組成物の感光波長域の少なくとも一部の波長域がカットされた光を使用して前記感光性樹脂組成物塗膜の突起形成部位の露光を行うことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 前記スペーサ・突起形成工程は、露光用マスクを用いた1回の露光によりスペーサ形成部位と突起形成部位とを同時に露光し、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成するものであり、前記露光用マスクは、透明基材と、該透明基材上にスペーサ形成部位と突起形成部位とに対応した透光部を形成するように配設された遮光層と、前記透光部の突起形成部位に対応した部位を被覆する短波長カット膜とを備え、該短波長カット膜は高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  3. 前記スペーサ・突起形成工程は、露光用マスクを用いた1回の露光によりスペーサ形成部位と突起形成部位とを同時に露光し、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成するものであり、前記露光用マスクは、透明基材と、該透明基材上にスペーサ形成部位と突起形成部位とに対応した透光部を形成するように配設された遮光層と、前記透光部の突起形成部位に対応した部位を被覆する短波長カット膜1と、前記スペーサ形成部位の所望部位を被覆する短波長カット膜2とを備え、前記短波長カット膜1および短波長カット膜2は高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜であり、前記短波長カット膜1の短波長カット領域は、短波長カット膜2の短波長カット領域よりも、前記感光性樹脂組成物の感光波長域を広く含むことを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  4. 前記スペーサ・突起形成工程において、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備えた短波長カットフィルタと突起形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、スペーサ形成用マスクを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光との2回の露光を行い、その後、現像して、スペーサと突起とを同時に形成することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  5. 前記スペーサ・突起形成工程において、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備えた短波長カットフィルタ1と突起形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、高屈折率層と低屈折率層とが交互に積層された多層膜を備え短波長カット領域が含む前記感光性樹脂組成物の感光波長域が、前記短波長カットフィルタ1の短波長カット領域が含む前記感光性樹脂組成物の感光波長域よりも狭い短波長カットフィルタ2と低スペーサ形成用マスクとを介した前記感光性樹脂組成物塗膜の露光と、高スペーサ形成用マスクを介した感光性樹脂組成物塗膜の露光の3回の露光を行い、その後、現像して、高さの異なる2種のスペーサと、突起とを同時に形成することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタの製造方法。
  6. 前記スペーサ・突起形成工程では、現像した後に、スペーサおよび突起に加熱処理を施すことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  7. 前記着色層形成工程の前に、前記透明基板の表面にブラックマトリックスを形成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  8. 前記着色層形成工程の後に、各画素の境界部位にブラックマトリックスを形成することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法。
  9. 複数配向分割型垂直配向モードの液晶表示装置において、
    所定の間隔のセルを形成するように対向したTFT基板とカラーフィルタと、前記セルに充填された液晶層とを備え、前記カラーフィルタは請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のカラーフィルタの製造方法により製造されたものであり、前記TFT基板は各画素毎に透明画素電極を備えることを特徴とする液晶表示装置。
  10. 前記TFT基板の透明画素電極は、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するためのスリットを備えることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
  11. 前記TFT基板は、液晶分子の配向方向を複数方向に制御するための突起を前記透明画素電極上に備えることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
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