JP2006308345A - 時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置 - Google Patents

時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】データの検索や表示を高速化することができる時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置を提供する。
【解決手段】時系列データを記憶手段に格納する際、時系列データを、それぞれが複数個のデータから構成される複数のデータグループに分け、そのデータグループを代表する予め定めた代表データを生成し、時系列データとともに、当該データグループの代表データを記憶する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置に関し、例えば、アナログ波形等の時系列データを比較的長時間にわたってデジタル記憶手段に格納するデータロガーやデータレコーダに適用して有益な時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置に関する。
例えば、長時間の時系列データを記録するデータ記録装置としてはデータロガーがある。データロガーは、アナログ信号を所望のサンプリング間隔で収集し、これらの時系列データを記憶手段に格納するものであるが、デジタル信号データも同時に記録することができるものもある。
かかるデータロガーは、データ収集中や収集後に、入力されたアナログ波形データやデジタルデータを表示手段に表示することができ、データの特徴点を検出し、データ収集時におけるトリガとしたり、データ収集後に所望の事象がいつ発生したかを検索したりすることができる。
一般的には、データロガーはデジタルオシロスコープよりも長時間のデータ記録を行うことを目的とすることが多く、このため比較的低速度でサンプリングされた大量のデータを記憶・再生することが多い。
従来のデータロガーの代表的な構成図が図5に示されている。
アナログ入力は、必要に応じてアイソレーション、信号レベル変換、直流電位変換、フィルタリング処理等のシグナルコンディショニング処理が施された後、A/D変換器1によりA/D変換されてアナログ波形に相当するデジタル時系列データが得られる。例えば、16ビットのA/D変換器を用いた場合は、時系列データの1データは16ビットで、2の補数形式などのデジタル数値データで表現されている。得られた時系列データは、制御手段3を介して記憶手段6に格納される。このシグナルコンディショニング条件の設定や、A/D変換のサンプリングクロック等は、制御手段から与えられる。1チャネル分のアナログ入力だけを図示しているが、データロガーでは一般的には複数チャネルを備える場合がほとんどである。
一方、デジタル入力は、必要に応じてロジックレベル変換等のシグナルコンディショニングを行った後、そのままサンプリング手段2によりサンプリングされてデジタルの時系列データが得られる。シグナルコンディショニング条件設定やサンプル間隔等は、制御手段3から与えられる。
1チャネル分、すなわち1ビットのデジタル入力だけを図示しているが、一般的には4又は8ビットを単位とした複数チャネルを備える場合が多い。また一般的なデータロガーやデータレコーダでは、デジタル入力を備えないものも多い。
制御手段3は、操作手段5により制御され、表示手段4に表示される。制御手段は、マイクロコンピュータ(CPU)と周辺ハードウェア等とソフトウェアで構成するのが一般的であるが、例えばCPUに内蔵されている機能が十分であればCPUだけで実現することもできるし、単純な制御手段で済む場合はロジック回路だけで構成することもできる。
制御手段における代表的な処理としては、次のような処理がある。
[データ収集]
・シグナルコンディショニング条件設定
・サンプル間隔の選択・決定
・サンプルクロック生成やサンプリング制御
・時系列データの記憶手段への格納
[表示]
・収集中の時系列データの表示内容の生成(波形表示など)
・記憶格納されていた時系列データの表示内容の生成(波形表示等)
・シグナルコンディショニング設定状態などの表示
・操作方法や操作手順などの表示
[データ検索]
・収集中の時系列データにおける特徴点の検索(トリガ点検出など)
・格納されていた時系列データにおける特徴点の検索(異常点の検出等)
・検索結果の表示
[操作等]
・本体に内蔵されたパネルキーやダイヤルの処理
・外部のコンピュータ等との通信によるデータ等の送出や読み込み
・外部のコンピュータ等との通信によるリモート操作
時系列データを記憶・格納する記憶手段としては、次のようなものを使用することができる。例えば、メモリ素子、着脱可能なメモリーカード、USBメモリ等、ハードディスク装置、着脱可能なハードディスク装置、フロッピーディスク装置とフロッピーディスク(登録商標)、1回書き込み可能な光ディスクや光磁気ディスクの装置とディスク(CD-ROM、DVD-ROM等)、書換可能な光ディスクや光磁気ディスクの、装置とディスク(CD-RW、DVD-RW、MO等)がある。データロガーでは記憶容量が大きいことが重要な特性となるので、光ディスク、光磁気ディスクや、ハードディスク装置が好適である。
表示手段としては、例えば、本体に内蔵した液晶表示器やCRT等の表示装置、インタフェース等で接続した液晶表示器やCRT等の外部表示装置が用いられるが、通信による外部のコンピュータなどへの表示も可能である。
操作手段としては、例えば、本体に内蔵されたパネルキーやダイヤル、本体に内蔵された表示装置と一体化したシートスイッチ、また、通信による外部のコンピュータからのリモート操作も可能である。
次に、収集中のデータあるいは記憶手段に格納されていたデータからアナログ波形を表示する方法について、例を挙げて具体的に説明する。なお、この説明では、一般的にコンピュータ用語として用いられている単位:K、M、Gを用いている。(K:1,024=2^10、M:1,048,576=2^20、G:1,073,741,824=2^30。)
アナログ波形表示の代表例として、オシロスコープの波形表示(横方向が時間軸、縦方向が電圧軸)のような表示形式を取り上げる。このような波形表示を、液晶表示器のように縦横に区分された画素群に表示する場合、横方向の画素が時系列データの並びを表現しており、縦方向の画素が電圧、すなわち、A/D変換されたデータ値を表現している。
データロガーやデータレコーダでは、表示しようとする時系列データの数は表示手段の横軸画素数よりも多い場合がほとんどである。一例として、時系列データ数千〜数億個に対し、表示手段の横軸画素数は数百〜千数百程度である。ここでは、記憶手段に格納されている1M個のデータからなる、アナログ波形時系列データを、横軸256画素、縦軸256画素に波形表示する場合を例として考える。
例えば、データ収集時のサンプル間隔が1m秒だったとすると、最初のデータ(アドレス0とする)はデータ収集開始時のものであり、次のデータ(アドレス1とする)はデータ収集開始から1m秒後のデータである。最後のデータ(アドレス1,048,575とする)は、データ収集開始から約17.5分後のものである。(1m秒×1,048,575データ=1,048.575秒≒17.5分)。
図6のような、フルスケールいっぱいの三角波の時系列データが記憶手段に格納されている場合を考える。1M個のデータは各々16ビット、2の補数形式であるとする。1M個のデータをアドレス:0〜1,048,575と表現したとき、各アドレスに対応するデータは図7のようになる。
表示の横軸は1Mデータ÷256画素=4Kデータ/画素となり、4,096個の時系列データが横軸1画素に対応する。つまり、アドレス:0〜4,095の波形データは最も左の横軸1画素に表示され、アドレス:4,096〜8,191は左から2番目の横軸画素に表示される。縦軸は16ビット:65,536LSB÷256画素=256LSB/画素となり、256LSBが縦軸1画素に対応する。例えば、データ値:0〜+255を縦軸中心画素に表示する場合、データ値:+255〜+511は一つ上の縦軸画素に、データ値:-1〜-256は一つ下の縦軸画素に表示される。
この例では、アナログ波形の表示は次のような手順で行われる。
(1)アドレス0のデータを読み出し、データ値:0であることを知る→アドレス0のデータは、横軸左端の画素に対応する。また、データ値:0は縦軸中央画素に対応する→横軸左端の縦軸中央画素を点灯させる。ここで、点灯とは波形表示色を表示することを指し、消灯とは背景色を表示することを指す。
(2)アドレス1〜2,047について同様の手順をあと2,047回繰り返し、表示を行う。(1)と同じ画素が繰り返し点灯される。
(3)アドレス2,048のデータを読み出し、データ値:512であることを知る→アドレス2,048のデータは横軸左端の画素に対応する。また、データ値:512は縦軸中央画素の一つ上の画素に対応する→横軸左端の、縦軸中央画素の一つ上の画素を点灯させる。
(4)アドレス2,048〜4,095について同様の手順をあと2,047回繰り返し、表示を行う。(3)と同じ画素が繰り返し点灯される。
(5)アドレス4,096〜1,048,575について同様の手順を繰り返し、波形表示を行う。
上述の例では、同じ画素を何回も重ね書きするため表示に余計な時間がかかっていた。この表示処理を高速化するために次のような表示処理が施される。
(1)アドレス0〜4,095のデータが横軸左端の画素に対応する→この範囲のデータ4,096個を順次読み出し、0〜+511の値を取ることを知る→この値は、縦軸中央画素とその一つ上の画素に対応することを知り、この2画素を点灯する。
(2)アドレス4,096〜8,191のデータが横軸左端から2番目の画素に対応する→この範囲のデータ4,096個を順次読み出し、+512〜+1,023の値を取ることを知る→この値は、縦軸中央画素の二つ上と三つ上の画素に対応することを知り、この2画素を点灯する。
(3)アドレス8,192〜1,048,575について同様の手順を繰り返し、波形表示を行う。
すなわち、次のような手順で波形を表示することができる。
(1)横軸1画素に対応するアドレス範囲のデータを読み出し、データ値の最小値と最大値を知る。
(2)該横軸1画素において、データ値の範囲に相当する縦軸画素を点灯させる(縦線を表示する)。
(3)(1)、(2)を横軸全画素について繰り返して、波形を表示する。
アナログ波形表示における1データあたりの処理時間が平均10μ秒だったと仮定すると、1Mデータの波形表示には約10.5秒(10.48576秒)もかかることになってしまう。波形表示時間は、略データ数に比例するので、より多量のデータを表示するときには、さらに長時間を要することになり、実用性を損ねるおそれもあった。
次に、デジタルの時系列データからデジタル波形表示を行う例について説明する。簡単な例として、1M個のデータからなる1ビットのデジタル時系列データを、横軸256画素に波形表示する場合を考える。ここで、デジタルにおける波形表示とは、ロジックアナライザで行われているような、図8のようなものとする。図8において、塗りつぶされて表示されている部分は、該横軸画素に対応する時系列データの中に0と1の両方を含んでいたことを示している。横軸は、1Mデータ÷256画素=4Kデータ/画素となり、4,096個の時系列データが横軸1画素に対応している。つまり、アドレス:0〜4,095の時系列データは横軸左端の画素に表示され、アドレス:4,096〜8,191の横軸左端から2番目の画素に表示される。
この例では、デジタル波形の表示は次のような手順で行われる。
(1)アドレス0のデータを読み出し、データ値:0/1のいずれであるかを知る→アドレス0のデータは、横軸左端の画素に対応する→横軸左端において、データ値0/1に対応する縦軸画素を点灯させる。
(2)アドレス1のデータを読み出し、データ値:0/1のいずれであるかを知る→アドレス1のデータも、横軸左端の画素に対応する→横軸左端において、次の縦軸画素を点灯させる。
・データ値が0で、一つ前のアドレスのデータ値も0のとき
→データ値0に対応する縦軸画素だけを点灯させる。
・データ値が0で、一つ前のアドレスのデータ値が1のとき
→データ値が遷移したので、データ値0とデータ値1を結ぶ縦軸画素を点灯させる。
・データ値が1で、一つ前のアドレスのデータ値が0のとき
→データ値が遷移したので、データ値0とデータ値1を結ぶ縦軸画素を点灯させる。
・データ値が1で、一つ前のアドレスのデータ値も1のとき
→データ値1に対応する縦軸画素だけを点灯させる。
(3)アドレス2〜1,048,575について同様の手順を繰り返し、デジタル波形表示を行う。
上述の例では、同じ画素を何回も重ね書きするため余計な時間がかかっていた。これをより高速にするためには、次のような表示方法がある。
(1)アドレス:0〜4,095のデータが横軸左端の画素に対応する→この範囲のデータ4,096個を順次読み出し、これらのデータについて「0と1の両方を含む」「すべて1」「すべて0」のいずれかを知る→「すべて0」であれば0に相当する縦軸画素だけを点灯する。
「すべて1」であれば1に相当する縦軸画素だけを点灯する。
「0と1の両方を含む」であれば、0と1に相当する間の縦軸画素をすべて点灯する。
(2)アドレス4,096〜8,191のデータが横軸左端から2番目の画素に対応する
→データ4,096個を順次読み出し、「0と1の両方を含む」「すべて1」「すべて0」のいずれかを知る
→「0と1の両方を含む」であれば、0と1に相当する縦の画素をすべて点灯する。
「すべて1」であれば、一つ前の横軸画素が「すべて1」であれば、1に相当する画素だけを点灯する。一つ前の横軸画素が「すべて0」であれば、0と1に相当する間の縦の画素をすべて点灯する。
「すべて0」であれば、一つ前の横軸画素が「すべて1」であれば、0と1に相当する間の縦の画素をすべて点灯する。一つ前の横軸画素が「すべて0」であれば、0に相当する画素だけを点灯する。
(3)同様の手順を繰り返し、1Mデータすべてを読み出して表示を行う。
このような表示方法では、「0と1の両方を含む」が続けば0と1の間が表示色で塗りつぶされ、「すべて1」が続けば1の部分に横線が引かれ、「すべて0」が続けば0の部分に横線が引かれることになり、図6のような表示を得ることができる。
デジタル波形表示における1データあたりの処理時間が平均5μ秒だったと仮定すると、1Mデータの波形表示には約5.24秒(5.24288秒)もかかることになってしまう。波形表示時間はほぼデータ数に比例するので、より多量のデータを表示するときには、さらに長時間を要することになり、実用性を損ねるおそれもあった。
次に、時系列データ中の、特徴点の検索を行う例を示す。ここで、特徴点とは例えば、アナログ波形における次のようなものを意味するが、これに限定するものではない。
・特定の、ある値になった。
・ある値以上になった。
・ある値を超えた。
・ある値以下になった。
・ある値より小さくなった。
・ある2つの値の間の値をとった。
・ある2つの値の間の値をとった後、その範囲の上に出た。
・ある2つの値の間の値をとった後、その範囲の下に出た。
・ある2つの値の間の値から、その範囲外に出た。
デジタルデータにおける特徴点としては、ある1ビットについては次のようなものを例示することができる。
・0→1になった。
・1→0になった。
・0または1が、ある時間以上持続した。
さらに、複数ビットを一括して考えたときには、次のような特徴点を例示することができる。
・特定の、ある値になった。
・一括した複数ビット各々に0/1/X(Xは0でも1でもよいことを示す)を指定し、その値になった。
・ある値以上になった。
・ある値を超えた。
・ある値以下になった。
・ある値より小さくなった。
・ある2つの値の間の値をとった。
・ある2つの値の間の値をとった後、その範囲の上に出た。
・ある2つの値の間の値をとった後、その範囲の下に出た。
・ある2つの値の間の値から、その範囲外に出た。
アナログ時系列データの具体例として地震波形データを考えると、通常は小さな振幅であり、地震が発生したときだけ大きな振幅になる。ある2つの値の間の値:正常振幅から、その範囲外:異常な大振幅になったことを検出すれば、地震の発生を知ることができる。また正常範囲と判定する範囲を変えれば、より大きな地震波形だけを検出するというようなことも可能となる。
ここでは、図7のアナログ波形において、最初に負の値になった点を探す例を示す。
(1)アドレス:0のデータを読み出し、0であることを知る。
→負の値ではなかったので、次のアドレスへ。
(2)(1)を繰り返し、時系列データを順次チェックする。524,295回繰り返し、アドレス:524,296まで到達したところで、初めて負の値-1を発見する
→アドレス:524,296が、検索結果となる。
他の種類の特徴データであっても、時系列データの最初から順次読み出し、比較を繰り返すという基本的な方法は同じである。
検索における1データあたりの処理時間が平均2μ秒だったと仮定すると、この例では検索に約1.05秒(1.048576秒)かかることになる。検索時間は、ほぼデータ数に比例するので、より多量のデータを検索するときや、特徴点が検索範囲の後の方にあるときなどは、さらに長時間を要することになり、実用性を損ねるおそれもあった。
上述のように、従来は記憶手段に時系列データだけを記録していたため、特徴点などを検索するときは、記憶された時系列データを順次読み出して、比較演算を繰り返す必要があった。このため、大量の時系列データ中を検索するときは、検索処理に時間がかかるという欠点があった。同様に、大量の時系列データを表示するときにも、時間がかかるという欠点があった。
前述の課題を解決するため、本発明による時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置は、次のような特徴的な構成を採用している。
(1)時系列データを記憶手段に格納する時系列データ記憶方法において、
前記時系列データを、それぞれが複数個のデータから構成される複数のデータグループに分け、前記データグループを代表する予め定めた代表データを生成し、前記時系列データとともに、前記データグループの複数の代表データを記憶する時系列データ記憶方法。
(2)前記データグループを構成する複数個のデータの数は、予定された時系列データ総量に応じて設定される上記(1)の時系列データ記憶方法。
(3)前記代表データの数は、予定された時系列データ総量に応じて設定される上記(1)の時系列データ記憶方法。
(4)前記時系列データの収集中には、前記時系列データとともに前記データグループの複数の代表データを前記記憶手段に格納し、前記時系列データ収集後に、収集した時系列データ総量に応じて定められた所定の代表データを消去する上記(1)の時系列データ記憶方法。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかの方法により記憶された時系列データから特定データを検索する時系列データ検索方法において、
所定の代表データに基づく検索を行い、続いて検出された代表データが属するデータグループの時系列データ範囲内を検索する時系列データ検索方法。
(6)上記(1)乃至(4)のいずれかの方法により記憶された時系列データから特定データを検索する時系列データ検索方法において、
第1の特定数値のデータグループの代表データに基づく検索を行い、検出された代表データが属するデータグループ内について、前記第1の代表データよりも前記特定数値が小さい第2の代表データに基づく検索を行い、順次前記特定数値がより小さい代表データに基づく検索を繰り返し、続いて検出された代表データが属するデータグループの時系列データ範囲内を検索する時系列データ検索方法。
(7)上記(1)乃至(4)のいずれかの方法により記憶された時系列データを表示する方法において、
前記代表データを用いて前記時系列データを表示する時系列データ表示方法。
(8)上記(1)乃至(4)のいずれかのデータ記憶方法を用いてデータを記録する時系列データ記録装置。
(9)上記(5)乃至(6)のいずれかのデータ検索方法を用いてデータを検索する時系列データ記録装置。
(10)上記(7)のデータ表示方法を用いてデータを表示する時系列データ記録装置。
本発明による時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置では、時系列データ収集時に、時系列データと同時に代表データを記憶しておき、これを使用することによってデータの検索や表示を高速化することができる。これは、代表データは時系列データよりも小容量であり、記憶容量やデータ転送速度等への影響は小さいからである。
以下、本発明による時系列データの記憶方法、検索方法、表示方法及び記録装置の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明によるデータ記録装置の一実施例としてデータロガーへの適用例を説明する。本実施例によるデータロガーの代表的な構成図が図1に示されている。図1において、図5と同じ符号が付されている構成部は同様な機能を有する構成部を示す。
ここで、以降の説明では、下記のような用語を用いる。〔課題を解決するための手段〕の(1)におけるデータグループを構成する複数個のデータの数を、以降「代表数」と表わす。また、「前記時系列データとともに、前記データグループの複数の代表データを記憶する」としている部分の、「複数の代表データ」の数を、以降「代表データの種類数」と表わす。
アナログ入力信号は、前述のように、必要に応じてシグナルコンディショニングを行った後、A/D変換器1でA/D変換されて、アナログ波形に相当する時系列デジタルデータとなる。得られた時系列データは、制御手段3と代表データ生成手段7に出力される。
アナログ波形における代表データとしては、種々のデータを用いることができるが、例えば、代表数の時系列データ中の最大値と最小値を用いる。例えば、代表数が4のとき、データ収集開始から4個の時系列データにおける最大値と最小値が、最初の代表データとなる。続く4個における時系列データの最大値と最小値が、2番目の代表データとなる。図2には、データ収集手順を説明する図が示されている。
一方、デジタル入力は、必要に応じてシグナルコンディショニングを行った後、そのままサンプリング手段2によりサンプリングされてデジタルの時系列データとなる。このデジタルの時系列データは、制御手段3と代表データ生成手段8に出力される。
ある1ビットのデジタルデータに関する代表データは、代表数個の時系列データにおける次の値を示す。
・代表数個の時系列データがすべて0であれば、代表データは「すべて0」
・代表数個の時系列データがすべて1であれば、代表データは「すべて1」
・代表数個の時系列データ中に0と1が混在していれば、代表データは「0と1両方」
デジタルの代表データはアナログ代表データと同様に、代表数の時系列データ収集期間中におけるデジタルデータの変化範囲を示すもので、上記3通りを示すために2ビットを必要とする。
例えば、代表数が4のとき、データ収集開始から4個の時系列データが「0000」であれば「すべて0」が最初の代表データとなる。続く4個の時系列データが「1111」であれば、「すべて1」が2番目の代表データとなる。続く4個の時系列データが「1011」であれば、「0と1の両方」が3番目の代表データとなる。図3には、データ収集手順を説明する図が示されている。
A/D変換器1と代表データ生成手段7からの出力データは制御手段3を介して記憶手段6に記憶される。また、サンプリング手段2と代表データ生成手段8からの出力データは制御手段3を介して記憶手段6に記憶される。時系列データと代表データの対応に関する情報も、同時に記憶される。
理解を容易にするために代表数4の例を前述したが、実際は代表数や代表データの種類数は、適宜選択することができる。
例えば、数Mデータ以上の長大な時系列データを扱うときは、一例として、
・代表数1Kの代表データ ・代表数1Mの代表データ の2種類の代表データを生成し、これを時系列データと同時に記憶することができる。数Gデータ以上のデータを扱うときは、さらに代表数1Gの代表データを追加してもよい。
ここで一例として、K/M/Gという、2^10ステップの代表数を例示したが、この代表数やステップは任意の値に選択することができる。
例えば、2^8=256、2^16=65,536…など別の2のn乗や、100、10,000…のような10のm乗系列など、自由な組み合わせを選択することができる。
2進法を基本とした一般的なデジタル回路やCPUで処理するときは、この代表数やステップは、2のべき乗に取るのが便利な場合が多いが、これに限定するものではない。
一般的には、時系列データ総量が大きい時系列データを扱うときは、代表数の大きい代表データを持つ方が有利である。時系列データ総量が小さめであれば、代表数が小さめの代表データを用いたり、データ総量がより小さければ代表データが不要なときもある。
代表数の異なる何種類かの代表データを使用する場合は、単一種類の代表データよりもその効果が大きい場合が多いが、必要な記憶容量が大きくなったり、代表データ生成手段が複雑になったりすることがある。
データ収集開始前にサンプル速度が決まっており、またデータ収集時間が予想できる場合は、それを元にして時系列データの総量が予想できる。このような場合は、時系列データの総量に適した代表数を、適宜使用することもできる。
例えば、時系列データの総量が1M程度と予想されれば、代表数1Kの代表データを用い、時系列データ総量が16M個程度と予想されれば、代表数4Kの代表データを用いる、というように、検索や表示に適した代表数を適宜選択することが可能である。
また、時系列データの総量が予想できる場合には、時系列データの総量に適した代表データの種類数を適宜使用することもできる。
例えば、時系列データ総量が1M個以下であれば、代表数1Kの代表データだけを用い、時系列データ総量が1M個より多ければ、代表数1Kの代表データと代表数1Mの代表データの2種類を用いるというようなことも可能である。
データ収集開始前には、サンプル速度が決まっていても、データ収集時間は予想できない場合が多い。このような場合は、代表数の異なる複数種類の代表データを記憶し、データ収集後に時系列データ総量が決定した時点で、有用な代表データのみを残して不要な代表データを消去するという方法が有効となる。
代表データ生成手段は、多チャンネルのときやサンプリングが高速のときなど高速処理が必要であれば、ハードウェアロジックで実現するのが一般的である。速度的な余裕があれば、CPUとソフトウェアで処理することができ、さらに制御手段と共用する構成も可能であり、より安価な実現方法となる。
アナログ波形の時系列データで使用する代表データ生成手段の、より具体的な処理内容を説明する。
例えば、代表数を1,024(=1K)としたとき、代表データ生成手段は次のような処理を行う。
(1)最初の時系列データを、最大値レジスタと最小値レジスタに入れる。
(2)次の時系列データが最大値レジスタより大きければ、最大値レジスタにその時系列データを入れる。最小値レジスタより小さければ、最小値レジスタにその時系列データを入れる。
(3)順次(2)のステップを繰り返し、1,023回繰り返したら、そのときの最大値レジスタと最小値レジスタの値を代表データとして出力する。
(4)次の時系列データを最初として、(1)〜(3)を繰り返す。
このような処理により、時系列データ1,024個について1組の代表データが生成される。
この例では、1,024の時系列データに対して最大値/最小値の2個の代表データを追加するのであるが、これによるデータ量の増加はわずか0.2%弱であり、データ記憶量にはほとんど影響を与えない。多チャンネルの高速データを扱うときは、記憶手段等へのデータ転送速度が制約条件となることもあるが、これに対してもほとんど影響を与えない。
次に、デジタルの時系列データで使用する、代表データ生成手段のより具体的な処理内容を説明する。
例えば、代表数を1,024(=1K)としたとき、代表データ生成手段は次のような処理を行う。
(1)最初の時系列データが1であれば、「1」フラグをセット、「0」フラグをリセットする。最初の時系列データが0であれば、「1」フラグをリセット、「0」フラグをセットする。
(2)次の時系列データが1であれば「1」フラグをセット、0であれば「0」フラグをセットする。(フラグのリセットは行わない。)
(3)順次(2)のステップを繰り返し、1,023回繰り返したら、そのときの「1」フラグと「0」フラグにより、次を代表データとして出力する。
「1」フラグ 「0」フラグ
セット リセット 「すべて1」
リセット セット 「すべて0」
セット セット 「0と1両方」
(4)次の時系列データを最初として、(1)〜(3)を繰り返す。
代表データの表現形式は、上記3つの状態を2ビットで表現すればよく、任意の表現形式を用いることができる。一例として、「1」フラグ/「0」フラグそのままを代表データとすることもできる。また、「すべて1:01」/「すべて0:00」/「0と1両方:1X(11でも10でも可)」のような形式で表現してもよい。
このような処理により、1ビットの時系列データ1,024個について2ビットの代表データが生成される。時系列データ:1,024ビットに対して代表データ:2ビットを追加するのであるが、これによるデータ量の増加はわずか0.2%弱であり、データ記憶量やデータ転送速度に対する影響がほとんど影響ないことは、アナログ代表データと同様である。
例えば、代表数を1,024(=1K)としたとき、時系列データの最初の1,024個が最初の代表データになり、次の1,024個が次の代表データになり… となるが、データ収集は必ずしも時系列データが1,024の倍数で終わるとは限らない。すなわち、最後の代表データに対応する時系列データ数は、代表数よりも小さい場合があるが、これは実用上問題はない。
これは、アナログでもデジタルでも同様である。
次に、代表データを用いて、時系列データ中の特徴点の検索を行う例を示す。ここでは、背景技術の項と同様、図7のアナログ波形において、最初に負の値になった点を探す例を示す。
図6のような、フルスケールいっぱいの三角波の時系列データが記憶手段に格納されており、時系列データ総数は1M個で、16ビット、2の補数形式であるとする。1M個のデータをアドレス:0〜1,048,575と表現したとき、各アドレスに対応するデータは図7のようになっている。
このとき、代表数1,024の代表データは、図4のようになっている。例えば、代表データ番号0の代表データは、表1の時系列データのアドレス0〜1,023に対応している。この範囲内では、時系列データのアドレス0〜7の値:0が最小値であり、アドレス1,016〜1,023の値:+127が最大値である。代表データ番号0には、この最小値0と、最大値+127の、2つの値が入っている。
代表データを使用するときの検索は、この例では次のようになる。
(1)代表データ番号:0の代表データを読み出し、最小値が0、最大値+127であることを知る。
→いずれも負の値ではなかったので、次の代表データへ。
(2)(1)を繰り返し、代表データを順次チェックする。
→代表データ番号:512まで到達したところで、初めて負の値:最小値-127を発見する。
(3)代表データ番号:512に対応する時系列データは、アドレス:524,288〜525,311なので、次にこの範囲の時系列データを検索する。
(4)アドレス:524,288のデータを読み出し、0であることを知る。
→負の値ではなかったので、次のアドレスへ。
(5)(4)を繰り返し、時系列データを順次チェックする。
→アドレス:524,296まで到達したところで、初めて負の値-1を発見する。
→アドレス:524,296が、検索結果となる。
ここでは、(1)、(2)の代表データの検索が513回の繰り返し、(4)、(5)の時系列データの検索が9回の繰り返しで、検索結果を得ることができた。
代表データの検索においては、最大値と最小値の2つについて比較する必要があるので、時系列データの検索と比較すると1データあたりの処理は2倍程度と想像される。
代表データの検索における1データあたりの処理時間が平均4μ秒、時系列データの検索における1データあたりの処理時間が平均2μ秒だったと仮定すると、この例では、
(4μ秒×513回)+(2μ秒×9回)=
2.07m秒
で検索が終了する。
背景技術の項で示したように、代表データを用いないで検索を行った場合は、検索における1データあたりの処理時間が平均2μ秒だったと仮定すると、約1.05秒(1.048576秒)かかっていた。
つまり、この例では、代表データを使用することにより、検索を約5百倍高速に実行できることになる。
2種類の代表データを用いて、時系列データ中の特徴点の検索を行う例を示す。時系列データ総数は1G個で、特徴点は、時系列データの中央にあることとする。
時系列データと共に、代表数1Mの代表データと、代表数1Kの代表データを記憶していたとする。代表数1Mの代表データ1,024個には番号0〜1,023が付与されており、代表数1Kの代表データ1,048,576個には番号0〜1,048,575が付与されているとする。
この例で2種類の代表データを使用するときの検索は、次のようになる。
(1)代表数1M、番号0の代表データを読み出す。
→特徴点が含まれていなかったので、次の代表データへ。
(2)(1)を繰り返し、代表数1Mの代表データを順次チェックする。
→番号512まで到達したところで、初めて特徴点を発見する。
→代表数1M、番号512の代表データは、時系列データのアドレス536,870,912〜537,919,487に相当する代表データであり、またこの範囲に相当する代表数1Kの代表データは、番号524,288〜525,311である。
(3)代表数1M、番号512に対応する、代表数1Kの代表データは、番号524,288〜525,311なので、次にこの範囲の代表数1Kの代表データを検索する。
(4)代表数1K、代表データ番号524,288の代表データを読み出す。
→特徴点が含まれていた。
(5)代表数1K、番号524,288に対応する時系列データは、アドレス536,870,912〜536,871,935なので、次にこの範囲の時系列データを検索する。
(6)アドレス536,870,912の時系列データを読み出す。
→特徴点が含まれていたので、アドレス536,870,912、すなわち1G個の時間軸データの中央が、検索結果となる。
この例では、(1)、(2)の代表数1Mの代表データの検索が513回の繰り返し、(4)の代表数1Kの代表データの検索が1回、(5)の時系列データの検索も1回の繰り返しで、検索結果を得ることができた。
代表データの検索における1データあたりの処理時間が平均4μ秒、時系列データの検索における1データあたりの処理時間が平均2μ秒だったと仮定すると、この例では
(4μ秒×513回)+(4μ秒×1回)+(2μ秒×1回)=
2.058m秒で検索が終了する。
代表データを用いないで検索を行う場合、アドレス536,870,912で特徴点を発見するまでに、時系列データの検索が536,870,913回繰り返されるので、
2μ秒×536,870,913回=1073.741826秒(約18分)かかることになる。
つまり、この例では、2種類の代表データを用いることにより、
1,073.741826秒 ÷ 2.058m秒 ≒ 521,740.44…
となり、50万倍強、検索が高速化されたことになる。
上述実施例2と比較すると、これらの例では、単一種類の代表データよりも、2種類の代表データを用いた方が高速化の効果が大きかった。
2種類の代表データを用いて検索を行う方法は、以下のような説明により理解が容易になる。
(1)長いデータを最初に荒くぶつ切りにして、そのぶつ切り単位で先頭からチェック。
(2)特徴点が抽出されたぶつ切りのデータ1個を、今度はある程度細かくこま切れにして、そのこま切れ単位で先頭からチェックして絞り込む。
(3)特徴点が抽出されたこま切れの中で、最後にひとつひとつのデータを先頭からチェックして、最終的に特徴点を決定する。
ここでは、粗・密・個
の3段階検索を例示したが、代表数の異なる代表データを何種類か用いて、任意の段階数で検索することができる。
代表データを用いて、アナログ波形を表示する例を示す。本例では、背景技術の項と同様の条件で、アナログ波形を表示する例を示す。なお、オシロスコープのようなアナログ波形表示を例示しているが、オシロスコープではこの他にも様々な表示方法があり、本発明もまた同様に様々な表示方法に適用できる。
図6のような、フルスケールいっぱいの三角波の時系列データが記憶手段に格納されており、時系列データ総数は1M個で、16ビット、2の補数形式であるとする。1M個のデータをアドレス:0〜1,048,575と表現したとき、各アドレスに対応するデータは図7のようになっている。この時系列データに対応する、代表数1,024の代表データは、図4に示すようになっている。
これらのデータを元に、横軸256画素、縦軸256画素に波形を表示する場合を考える。
表示の横軸は、1Mデータ÷256画素=4Kデータ/画素であり、4,096個の時系列データが横軸1画素に対応しており、また4個の代表データが横軸1画素に対応していることになる。
(1)横軸左端の画素には、アドレス0〜4,095のデータが対応する。
→これに対応する代表データ4個(代表データ番号0〜3)を読み出し、さらにこれら4つの代表データの最小値と最大値を取り、0〜+511の値を取ることを知る。
→この値は、縦軸中央画素とその一つ上の画素に対応することを知り、点灯する。
(2)横軸左端から2番目の画素には、アドレス4,096〜8,191のデータが対応する。
→これに対応する代表データ4個(代表データ番号4〜7)を読み出し、さらにこれら4つの代表データの最小値と最大値を取り、+512〜+1,023の値を取ることを知る。
→この値は、縦軸中央画素の二つ上と三つ上の画素に対応することを知り、点灯する。
(3)残る横軸画素について同様の手順を繰り返し、波形表示を行う。
すなわち、次のような手順で波形を表示することができる。
(1)横軸1画素に対応する代表データを読み出し、さらにそれらの最小値と最大値を知る。
(2)該横軸1画素の、最小値と最大値の範囲に相当する縦軸画素を点灯させる。
(3)(1)、(2)を、横軸全画素について繰り返して、波形を表示する。
この例では、4個の代表データが横軸1画素に対応している。このように複数の代表データが横軸1画素に対応している場合は、複数の代表データにおいてさらにそれらの最小値と最大値を求める必要がある。言い換えると、「複数個の代表データ」における「代表データ」を得る必要がある。このような場合、制御手段中の演算処理でこれを求めることもできるが、制御手段から代表データ生成手段に「複数個の代表データ」を与え、それらの「代表データ」を代表データ生成手段から得るという方法も採ることができる。
アナログ波形表示において、代表データ1データあたりの処理時間を、時系列データの2倍と仮定し、平均20μ秒だったと仮定すると、この例では、
20μ秒×代表データ数:1,024 ≒ 20m秒(20.48m秒)
となる。
背景技術の項で示したように、代表データを用いないで表示を行った場合、時系列データ1データの処理に平均10μ秒かかったとすると、1Mデータの波形表示には約10.5秒(10.48576秒)もかかっていた。
つまり、この例では、代表データを使用することにより、表示を5百倍強、高速に実行できることになる。ただし、これは、どの画素を点灯させるかを決定する処理部分だけの時間であり、表示手段に指令を与えて実際に表示を行う部分の時間は含んでいない。
代表データを用いて、デジタル波形を表示する例を示す。
デジタルデータの場合は、横軸を時間軸としたロジックアナライザの波形表示のような表示形式を例示しているが、実際のロジックアナライザでは、その他に複数ビットを一括してヘキサデシマルで表示する等の様々な表示方法があり、本発明もまた同様に様々な表示方法に適用できる。
ここでは、背景技術の項と同様、1M個のデータからなる1ビットのデジタル時系列データを、横軸256画素に、デジタル波形を表示する例を示す。時系列データと共に、代表数1,024の代表データを記憶していたとする。
表示の横軸は、1Mデータ÷256画素=4Kデータ/画素であり、4,096個の時系列データが横軸1画素に対応しており、また4個の代表データが横軸1画素に対応していることになる。
(1)横軸左端の画素には、アドレス0〜4,095のデータが対応する。
→これに対応する代表データ4個(代表データ番号0〜3)を読み出す。
4個とも「すべて0」であれば、0に相当する縦軸画素だけを点灯する。
4個とも「すべて1」であれば、1に相当する縦軸画素だけを点灯する。
それ以外であれば、0と1に相当する間の縦軸画素をすべて点灯する。
(2)横軸左端から2番目の画素には、アドレス4,096〜8,191のデータが対応する。→これに対応する代表データ4個(代表データ番号4〜7)を読み出す。
「すべて1」であれば、一つ前の横軸画素が「すべて1」であれば、1に相当する画素だけを点灯する。一つ前の横軸画素が「すべて0」であれば、0と1に相当する間の縦の画素をすべて点灯する。
「すべて0」であれば、一つ前の横軸画素が「すべて1」であれば、0と1に相当する間の縦の画素をすべて点灯する。一つ前の横軸画素が「すべて0」であれば、0に相当する画素だけを点灯する。
それ以外であれば、0と1に相当する間の縦軸画素をすべて点灯する。
(3)残る横軸画素について同様の手順を繰り返し、波形表示を行う。
デジタル波形表示において、時系列データ1データあたりの処理時間を平均5μ秒、代表データではこの2倍の10μ秒だったと仮定すると、
・代表データを用いる場合:10μ秒×1,024データ=10.24m秒
・代表データを用いない場合:5μ秒×1,048,576データ=5.24288秒となる。
つまり、この例では、代表データを使用することにより、表示を512倍高速に実行できることになる。ただし、これは、どの画素を点灯させるかを決定する処理部分だけの時間であり、表示手段に指令を与えて実際に表示を行う部分の時間は含んでいない。
以上、本発明の好適実施例の構成を説明した。しかし、斯かる実施例は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることは、当業者には容易に理解できよう。
本発明によるデータ記録装置の一実施例を示す構成ブロック図である。 データ収集手順を説明する図である。 データ収集手順を説明する図である。 本発明の実施例における代表データ番号、最小値、最大値の関係を示す図である。 従来のデータ記録装置の構成ブロック図である。 アナログデータ表示例を示す図である。 アナログ時系列データ例を示す図である。 デジタルデータ表示例を示す図である。
符号の説明
1 A/D変換器
2 サンプリング手段
3 制御手段
4 表示手段
5 操作手段
6 記憶手段
7 代表データ生成手段(アナログ用)
8 代表データ生成手段(デジタル用)

Claims (10)

  1. 時系列データを記憶手段に格納する時系列データ記憶方法において、
    前記時系列データを、それぞれが複数個のデータから構成される複数のデータグループに分け、前記データグループを代表する予め定めた代表データを生成し、前記時系列データとともに、前記データグループの複数の代表データを記憶することを特徴とする時系列データ記憶方法。
  2. 前記データグループを構成する複数個のデータの数は、予定された時系列データ総量に応じて設定されることを特徴とする請求項1に記載の時系列データ記憶方法。
  3. 前記代表データの数は、予定された時系列データ総量に応じて設定されることを特徴とする請求項1に記載の時系列データ記憶方法。
  4. 前記時系列データの収集中には、前記時系列データとともに前記データグループの複数の代表データを前記記憶手段に格納し、前記時系列データ収集後に、収集した時系列データ総量に応じて定められた所定の代表データを消去することを特徴とする請求項1に記載の時系列データ記憶方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれかの方法により記憶された時系列データから特定データを検索する時系列データ検索方法において、
    所定の代表データに基づく検索を行い、続いて検出された代表データが属するデータグループの時系列データ範囲内を検索することを特徴とする時系列データ検索方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれかの方法により記憶された時系列データから特定データを検索する時系列データ検索方法において、
    第1の特定数値のデータグループの代表データに基づく検索を行い、検出された代表データが属するデータグループ内について、前記第1の代表データよりも前記特定数値が小さい第2の代表データに基づく検索を行い、順次前記特定数値がより小さい代表データに基づく検索を繰り返し、続いて検出された代表データが属するデータグループの時系列データ範囲内を検索することを特徴とする時系列データ検索方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれかの方法により記憶された時系列データを表示する方法において、
    前記代表データを用いて前記時系列データを表示することを特徴とする時系列データ表示方法。
  8. 請求項1乃至4のいずれかのデータ記憶方法を用いてデータを記録することを特徴とする時系列データ記録装置。
  9. 請求項5乃至6のいずれかのデータ検索方法を用いてデータを検索することを特徴とする時系列データ記録装置。
  10. 請求項7のデータ表示方法を用いてデータを表示することを特徴とする時系列データ記録装置。
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