JP2006307290A - 水素製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水蒸気を電気分解して水素を製造する方法において、日本の現状の発電施設に用いられている比較的低温の熱源を利用して、水素転換効率を35%以上に向上させる水素製造方法を提供すること。
【解決手段】 タービン(2)を回転させる熱源(1)の冷却剤の一部を水蒸気発生装置(4)に導いて、その熱エネルギーにより発生した水蒸気を第1加熱手段(6)で昇温させ、続けて第2加熱手段(7)で電気エネルギーにより昇温させ、水蒸気電解装置(8)に導入して水素を生成し、この水素及び未反応の水蒸気の混合ガスが有する熱エネルギーが第1加熱手段(6)に供給され、熱エネルギーを奪われた前記混合ガスから水素が水素分離膜(5)で分離され、残留した未反応の水蒸気を、水蒸気発生装置(4)で発生した水蒸気に合流させて第1加熱手段(6)に導いて再昇温させることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、水を原料とする水素の製造方法に係り、特に、原子炉等の熱源で発生する熱エネルギーを利用する水素製造方法に関する。
水から水素を製造する方法には大きく、電気分解法と、熱化学法に分けられる。
電気分解法は、電気のみを利用するアルカリ水溶液電解法および固体高分子電解質電解法(以下、PEM電解)や、1100K程度の高温ガス炉の熱と電気を併用する方法がある。(例えば、非特許文献1、2参照)
前記したPEM電解を実施する場合、水の電気分解反応は、次の反応式(1)で示される。この反応に必要な全エネルギーはエンタルピー△Hであり、水素1モルあたり約285kJである。エンタルピーは自由エネルギー△Gと、熱エネルギー△Qにより供給される必要があり、電気分解では電気エネルギーとして△Gが供給され、△Qは通常は電気分解の効率が100%以下であることに起因するジュール熱で供給される。
2O(液体) → H2(気体)+ 0.5O2(気体) (反応式1)
この△Gと△Qの値は温度により異なり、室温付近では△Gは約240kJ/mol、△Qは約46kJ/molである。一方、1100Kでは△Gは約200kJ/mol、△Qは約85kJ/molである。PEM電解の効率は82.6%であるから、室温付近では約290kJの電気エネルギーを消費され、そのうち240kJ/molが△Gとして電気分解に使われ45kJが△Qとして使われ、残りの5kJが電力ロスとなる。
総括すると、電気エネルギー290kJに対し化学反応エネルギー285kJが得られ、エネルギー転換効率は98%と非常に高い。また、原子炉(軽水炉等)の発電効率を35%と考えると、熱源からのエネルギー転換効率は98%×35% = 34%となり、ほぼ理想状態と考えられている。ちなみに非特許文献1によればアルカリ水溶液電解では電解効率が低く、消費電力が12%程度大きくなるとされている。すなわちエネルギー転換効率は34%/(112%) = 30%である。
一方、前記した1100K程度の高温ガス炉の熱と電気を併用する方法は、ガス炉等の高温熱源を利用して約1100Kの水蒸気を生成し、酸素イオン伝導性の固体電解質で水蒸気を電気分解する方法である。この方法によれば、△Gは電気エネルギーにより与えられ、△Qは水蒸気の熱、すなわち高温ガス炉の熱により与えられる。
この方法で、電気エネルギー200kJを生成するのに必要な熱エネルギーは、発電効率を35%と考えると、約570kJである。そして、高温ガス炉から水蒸気に直接与えられる熱量が85kJであるとすると、約655kJの熱エネルギーが285kJの化学エネルギーに変わることになる。1100K程度の高温ガス炉の熱と電気を併用する方法によれば、エネルギー転換効率は約44%となり、PEM電解法の34%に比べて格段に効率が優れている。また、高温ガス炉での発電効率が、45%程度になるという予想を用いれば、エネルギー転換効率は54%に達する。
燃料電池 VOL4 No1 p65 Proceedings of ICAPP'04(Pittsburgh,PA USA)2004,paper4322,P2122-2131
前記した水素製造方法において、高温で反応をすすめるほど、△Gが減少し△Qが増加するため、熱源の直接利用に有利となり水素転換効率が向上するものである。
一方、日本において発電用の原子炉は軽水炉であり、その熱源温度は600K程度の低温である。そこで、発電した電気により約1100Kまで水蒸気を再加熱することが考えられる。しかし、これでは△Qを電気的に与えることとなり、その水素転換効率は次式(2)となり、発電効率が水素転換効率の上限となってしまう。
水素転換効率 = 285/(200kJ/(発電効率) + 85kJ/(発電効率))=発電効率…(2)
このため、日本において水素を製造するための熱源として原子力発電や火力発電を利用する場合は、PEM電解かアルカリ水溶液電解法しか利用できず、その水素転換効率の考えられている上限が35%と低いことが課題である。
本発明はこのような課題を解決するために創案されたものであり、水蒸気を電気分解して水素を製造する方法において、日本の現状の発電施設に用いられている比較的低温の熱源を利用して、水素転換効率を向上させる水素製造方法を提供することを目的とするものである。
そこで、前記した課題を解決するため本発明者らは鋭意考察の末、酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、原子炉や火力発電等の熱源やタービンの廃熱を用いて水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、前記水蒸気を前記固体電解質が動作する900K以上の温度に昇温する昇温段階と、900K以上に昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて前記水素を生成させる水素生成段階と、を課題を解決するための手段として含むことを特徴とする発明をなすに到った。
こうような構成を有することにより、固体電解質を用いた水蒸気の電解反応を、熱源からの熱エネルギーにより気化する段階と、気化した水蒸気を電気分解が可能な温度に昇温する段階とに分割して行うことが可能になる。これにより、エネルギーの水素転換効率を高めることができる。
さらに、水素を製造するための熱源として、原子炉(熱源)で生成した水蒸気を直接利用するのでなく、タービンを経由した後の下流側等の廃熱を利用すれば、原子炉(熱源)は、水素の製造用に別個に熱を奪われることがないので、さらに高い水素転換効率が達成される。
本発明によれば、比較的低温の熱源を用いて、水素転換効率を向上させることが可能な、水素を水の電気分解により製造する水素製造方法が提供される。
まず、本発明の構成を説明するのに先立って、本発明の原理及び得られる効果の概要を、熱力学的観点より説明する。
本発明では、固体電解質を用いた水蒸気の反応を、前記した反応式1ではなく以下の二つの反応に分割することが可能である。
2O(液体) → H2O(気体) (反応式2)
2O(気体) → H2(気体)+0.5O2(気体) (反応式3)
ここで、反応式2に必要な熱エネルギー△Q1は、約45kJであり△Qの半分以上を占めるものであるが軽水炉や火力発電用の600K以下の熱源によって反応を完結させることが可能である。その熱源により低温の水蒸気を生成した後に、この水蒸気に電気加熱により熱を与えて1100Kまで上昇させれば、前記した熱化学法による固体電解質を用いた水蒸気の反応を行なうことができる。この場合の電気エネルギーは、285kJから△Q1の分を差し引いた240kJでよい。一方、熱源から直接に得る熱エネルギーは△Q1は45kJである。
従って、熱エネルギーの水素転換効率は、次式(3)で示すように、約39%になり、比較的低温の熱源を用いて電気分解による水素製造効率の上限と考えられていた35%を超えることができる。
また、水素を製造するための熱源として、原子炉で生成した水蒸気を直接利用するのでなく、タービンを経由した後の下流側等の廃熱を利用してもよい。この場合、原子炉は、水素の製造用に別個に熱を奪われることがないので、水素を製造するために消費されるエネルギーは電気エネルギーの240kJのみになる。この場合、次式(4)に示されるように熱エネルギーの水素転換効率を約42%に到達させることができる。すなわち、前記した1100K程度の高温ガス炉により達成される水素転換効率44%に近い成果が得られる。
転換効率=285kJ/(240/0.35+45)=0.39 (3)
転換効率=285kJ/(240/0.35)=0.42 (4)
(第1実施形態)
以下、本発明に係る水素製造方法の第1実施形態について図1と表1、2を参照して説明する。なお、本実施形態で例示されている温度は熱力学的な計算が分かりやすくなるように、きりのよい絶対温度の値で示されているが、本発明はこのように示されている温度に制約されるものではない。
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る水素製造方法を実現させる水素製造システム20Aは、原子炉(熱源)1、タービン・発電機2、冷却器(復水器)3、水蒸気発生装置4、水素分離膜5、熱交換器(第1加熱手段)6、電熱器(第2加熱手段)7、水蒸気電解装置8、水蒸気加熱用電気ライン9、電気分解用電気ライン10、電力供給ライン11及び図示しないガス配管類からなる。
原子炉(熱源)1は、たとえば軽水炉である。この原子炉1では熱源のエネルギーにより冷却剤(水)を気化させて600K程度の水蒸気を発生させる。
タービン・発電機2は、原子炉1で発生した水蒸気の大部分が送られて、熱エネルギーを電気に転換し、電力を電力供給ライン11に出力するものである。
冷却器3は、タービン・発電機2から排出される水蒸気を海水等で冷却して原子炉に戻すものである。この冷却器3において冷却された水蒸気が凝結して水(冷却剤)に戻る際の圧縮力により、この冷却剤が、原子炉1及びタービン・発電機2との間を循環する動力を得ることとなる。
水蒸気発生装置4は、原子炉1で気化させた冷却剤(水蒸気)の一部を取り込んで、そこで別個に供給される液体の水を気化させて400K程度の水蒸気を発生させるものである。この水蒸気発生装置4に送り込まれた気化した冷却剤(水蒸気)は、液体の水を熱エネルギーにより気化させたのち、元のループに戻されてタービン・発電機2に送られることになる。このように、原子炉1を循環する冷却剤の熱エネルギーのみを利用して新たに水蒸気を発生させることにより、万が一、放射能汚染物質が冷却剤に混入したとしても、水蒸気発生装置4より下流側にこの放射能汚染物質が拡散することがない。また、図1中、循環する冷却剤(水蒸気)は、原子炉1とタービン・発電機2とを結ぶ主ループから分岐されて水蒸気発生装置4に導入されるが、この導入される冷却剤(水蒸気)は、主ループを循環するもののうち一部であったり全部であったりする。
水素分離膜5は、後記する水蒸気電解装置8で生成され後記する熱交換器6の冷却側6aを経由して送られてきた水素と未反応の水蒸気との混合ガスを取り込んで、両者を分離するものである。そして、分離された一方の水素は、図示しない貯蔵タンクに貯蔵され、分離された他方の未反応の水蒸気は、水蒸気発生装置4で生成した水蒸気に合流することになる。
熱交換器(第1加熱手段)6は、冷却側6aと加熱側6bから構成される。熱交換器6は、後記する水蒸気電解装置8で生成した水素と未反応の水蒸気との混合ガス、及び排出される酸素を導入して冷却側6aを通過させることによりこれらから熱エネルギーを回収するものである。そして、熱交換器6は、水蒸気発生装置4及び水素分離膜5からの水蒸気を加熱側6bに通過させて、回収した熱エネルギーをこの水蒸気に供給して昇温するものである。この熱交換器6の加熱側6bを通過した水蒸気は、900K程度まで昇温される。
電熱器(第2加熱手段)7は、熱交換器6を通過した水蒸気をさらに加熱して1100Kまで昇温させるものである。この電熱器7において水蒸気を昇温するためのエネルギーは、電力供給ライン11から水蒸気加熱用電気ライン9を経由して供給される電力である。
水蒸気電解装置8は、酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質により形成され、1100Kまで昇温された水蒸気を陰極に取り込んでこれを電気分解するものである。この電解反応により、陰極で次に示す反応式4、陽極で反応式5の反応が進行し、水蒸気中に水素(H2)が発生し、陽極室で酸素(O2)が発生することになる。なお、この電解反応に用いられるエネルギーは、電力供給ライン11から電気分解用電気ライン10を経由して供給される電力である。
2O + 2e- → H2 + O2- (反応式4)
2- → 0.5O2 + e- (反応式5)
次に電解反応により生成した気体(水素及び酸素)及び未反応の水蒸気のその後について述べると、水蒸気電解装置8では、電解反応に必要な熱エネルギーが吸収されるため、電解反応後におけるこれら気体の温度は、1100Kから900Kに低下する。この900Kまで低下した気体(水素と未反応の水蒸気との混合ガス、及び酸素ガス)は、熱交換器6の冷却側6aに送られてそこで熱エネルギーが奪われて、さらに400Kまで冷却される。また、400Kに冷却された水素と未反応の水蒸気との混合ガスは、水素分離膜5により水素が分離される。
そして、水素分離膜5を通過した未反応の水蒸気は、電解反応で消費された分の水蒸気が水蒸気発生装置4から補充されて、熱交換器6の加熱側6bに送られた後、900Kまで再び昇温される。
以下、第1実施形態による熱エネルギーの水素への転換比率が、PEM電解を用いた電気分解の場合より大きいことを検証する。
既に述べたように、PEM電解の効率は82.6%であるから、室温付近では約290kJの電気エネルギーが消費され、そのうち240kJ/molが△Gとして電気分解に使われ、45kJが△Qとして使われ、残りの5kJが電力ロスとなる。総括すると、電気エネルギー290kJに対し化学反応エネルギー285kJが得られ、エネルギー転換効率は98%と非常に高い。
また、原子炉(軽水炉等)の発電効率を35%と考えると、熱源からのエネルギー転換効率は98%×35% = 34% となる。ここでは軽水炉等の発電効率を35%として、第1実施形態におけるエネルギー転換効率を計算する。
元になるデータとして、水、水素、酸素のエンタルピーと自由エネルギーを表1に示す。これらの値はI.Barin,O.Knache"Thermodynamic properties of inorganic substances“(1973,Springer-Verlag Berlin)に示されている値である。ただし、原書ではエネルギー単位がkcalになっていたので、kJに換算してある。
Figure 2006307290
次に、第1実施形態のエネルギー収支を表2に示す。ここでは、エネルギー転換の開始を電熱器7の入り口とする。この入り口では900Kの温度の、1モルの水蒸気があり、酸素も水素もまだ生成していない。この気体のエンタルピーは900KのH2O(気体)の1モルの値なので、-220.79kJである。電熱器7により水蒸気を1100Kまで加熱すると、その1100Kの水蒸気のエンタルピーは-212.63kJであるから、加熱に必要な電気エネルギーは8.16kJである。そして、水蒸気電解装置8では電気エネルギーにより水蒸気の一部が水素と酸素に分離され、必要な熱エネルギーが吸収されて気体温度が1100Kから900Kに低下する。水蒸気が水素に転換される割合は以下のように考えればよい。
すなわち、900Kで1モルの水蒸気が水素に転換されるのに必要な熱エネルギーQ1は表1の「エンタルピーと自由エネルギーの差」の900Kの欄にある数値、49.00kJである。水蒸気電解装置8で水蒸気が1100Kから900Kまで低下する際の熱量変化は8.16kJであるから、水素転換された割合は8.16/49.00=0.167である。
したがって、水蒸気電解装置8の出口における水蒸気、酸素、水素のモル数はそれぞれ、0.833、0.084、0.167となる、この混合気体のエンタルピーを表1の900Kの欄の値を用いて計算すると、-179.45kJとなる。これより、水蒸気電解装置8の入り口のエンタルピーに比べて収支で約33.17kJエネルギーが増加しているといえる。
一方、0.167モルの水蒸気を電気分解するのに必要な電気エネルギーは、自由エネルギー変化に等しい。この値は表1の水蒸気生成反応の自由エネルギー変化900Kの欄の符号を逆転させた値に0.167(正確には0.1666)を掛ければよく33.17kJである。すなわち、電解装置で消費される電気エネルギーは33.17kJである。
そして、生成した水素、酸素および残りの水蒸気は熱交換器6の冷却側6aに送られ、900Kから400Kに冷却される場合についてみると、表2の熱交換器冷却側の収支の欄にあるように、この過程で19.27kJの熱エネルギーが冷却側6aから加熱側6bへ送られる。
次に、冷却した未反応の水蒸気と水素との混合ガスから水素分離膜5を利用して水素が分離される。残留した未反応の水蒸気は0.833モルしかないので、反応して消費された0.167モル(正確には0.1666モル)の水蒸気が水蒸気発生装置4から送られてくる。この水蒸気発生装置4で必要な熱エネルギーは原子炉1とタービン・発電機2を循環する水蒸気(気化した冷却剤)から得られ、その値は0.167モルの水の蒸発熱と、400Kまで加熱するのに必要なエネルギー7.80kJである。
この水蒸気発生装置4から補充された1モルの水蒸気は熱交換器6の加熱側6bに送られる。この熱交換器6では冷却側6aから加熱側6bに19.27kJの熱が移動するが、1モルの水蒸気を400Kから900Kへ昇温するのに必要なエネルギーは、表2の熱交換器加熱側の欄にあるように18.55kJであるから、0.72kJだけ熱が余剰になる。この熱は熱交換の効率の補償に用いることができる。この900Kの水蒸気は再び、電熱器7に導かれて再加熱される。
以上の水蒸気のサイクルの収支を求めると、電気エネルギーは電熱器7で使用した8.16kJと水蒸気電解装置8で使用した33.17kJである。合計は41.33kJとなる。また、原子炉(軽水炉)1の熱源を利用して400Kの水蒸気を発生させるため7.80kJのエネルギーを供給している。電気エネルギーの転換効率を35%とすると、電気エネルギーを生成するのに用いた軽水炉のエネルギーは118.09kJである。これに7.8kJを加えた125.89kJが軽水炉から提供された全エネルギーとなる。
回収された水素は0.167モルなのでその発熱量は285×0.167=47.60kJ、効率は47.60/125.89=0.38となる。
この値は先に示したPEM電解の値34%を4%上回っている。アルカリ水電解の効率30%に対してPEM電解は4%効率が高いが、第1実施形態の方法はさらに4%効率が高い。すなわち第1実施形態に係る水素製造方法のPEM電解に対する優位性は、PEM電解のアルカリ水電解に対する優位性と同程度であり、PEM電解より一世代進んだ方法といえる。
以上のように第1実施形態によれば軽水炉などの600K程度の熱源をもつ発電施設を用いて電気分解による水素製造効率を35%以上に増加することができる。なお第1実施形態では熱源として原子力発電所を用いたが、水蒸気を生成できる400K程度の熱源があればよく、たとえば火力発電所でも、地熱発電所でもよい。
Figure 2006307290
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態につき、以下図2を用いて説明する。
図2に示すように第2実施形態に係る水素製造方法に用いられる水素製造システム20Bは、第1実施形態(図1参照)では原子炉1から供給される高温の水蒸気を直接に水蒸気発生装置4へ熱供給していた構成を、タービン・発電機2から排気される水蒸気を冷却器3に戻る前に水蒸気発生装置4に導いて熱供給を行なう構成に変更したものである。
第2実施形態に係る水素製造方法によれば、表1における水蒸気発生装置熱への熱供給は原子炉1から供給される熱ではなく、タービン・発電機2から戻ってくる廃熱を利用することになる。このため水素製造のために原子炉1から供給される熱エネルギーは発電効率を35%とすると118.9kJとなり、水素への熱エネルギーの転換効率は40%となる。なお、第2実施形態に係る水素製造方法では、水蒸気発生装置4へ熱が供給される分だけ冷却器3の冷却能力を変化させて、原子炉1へ戻る冷却剤の温度が変動しないようにする必要がある。
以上のように第2実施形態によれば原子炉1などのタービン・発電機2の廃熱の熱エネルギーを用いて水素の製造効率を35%以上に増加することができる。なお第2実施形態では熱源として原子力発電所を用いたが、発電用タービンの廃熱の温度が水蒸気を生成できる400K程度の熱源があればよく、たとえば火力発電所でも、地熱発電所でもよい。または減速剤として重水を用いる原子炉でもよい。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態につき、以下図3を用いて説明する。
図3に示すように、第3実施形態に係る水素製造方法に用いられる水素製造システム20Cは、第1実施形態(図1参照)において設けられている電熱器7を省略し、水蒸気電解装置8´にヒータを導入して一体化した構成をとる。第1実施形態では水蒸気を一度電熱器7で900Kから1100Kに加熱してから水蒸気電解装置8に供給したが、第3実施形態では蒸気は900Kのまま蒸気電解装置8´に供給し、内部に設けられたヒータにより、電解反応に必要な熱エネルギーの供給を行なう。
第3実施形態によれば、第1実施形態では一回の水蒸気のサイクルで生成する水素の比率は0.167であったのに対し、水蒸気電解装置8´のヒータ電力を増加させることで、生成する水素の比率を増加させることも、減少させることもできる。このため、通常の電力供給ライン11への電力供給と水素製造のための電力供給を自由に変更できるという利点をもつ。ただし、水蒸気電解装置8のヒータ電力と水素発生量、電解電力、蒸気発生熱量はすべて比例するので、水素への熱エネルギーの転換効率は第1実施形態の場合と同じく38%になる。なお、第2実施形態のようにタービン・発電機2から冷却器3につながる蒸気配管の排気の熱を用いて水蒸気発生装置4に熱供給を行なう構成に変更してもよく、その場合の水素への熱エネルギーの転換効率は40%である。
以上のように第3実施形態によれば原子炉1などの熱エネルギーと発電施設とを用いて電気分解による水素製造効率を35%以上に増加することができる。なお第3実施形態では熱源として原子力発電所を用いたが、発電用タービンの廃熱の温度が水蒸気を生成できる400K程度の熱源があればよく、たとえば火力発電所でも、地熱発電所でもよい。または重水を用いる原子炉でもよい。また第3実施形態における特有の効果として、通常の電力ライン11への電力供給と水素製造のための電力供給を自由に変更できるという利点をもつ。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態につき、以下図4を用いて説明する。
図4の構成は熱源12、水蒸気発生装置4、水素分離膜5、熱交換器6、電熱器7、水蒸気電解装置8、電熱器用電気ライン9、電気分解用電気ライン10、電力供給ライン11、および、ガス配管類からなる。なお、これらのうち同じ符号を付された前出のものについては、同一の機能を有するものであり、説明を省略する。
熱源12は、例えば、原子炉から回収された放射性同位体の集合体であって、その崩壊熱により発熱する使用済核燃料である。そして、この発熱を、この熱源12と水蒸気発生装置4とを循環する冷却剤(水蒸気、または高温の気体)を経由して水蒸気発生装置4に供給する。そして、電力供給ライン12は第1〜第3実施形態では発電所から外部へ電力を供給するラインであったが、第4実施形態では逆に、外部の発電所から電力供給を受けるラインである。熱源12を出発した高温の冷却剤(蒸気または高温のガス)は、水蒸気発生装置4に送られ、ここで別個に供給される液体の水を400K程度の水蒸気としたのち、熱源12に再び戻される。
以降のプロセスは、第1実施形態の場合と同じであって、水蒸気発生装置4で発生した水蒸気は、水素分離膜5で分離された未反応の水蒸気と合流して熱交換器6の加熱側6aに送られる。この合流後の水蒸気は熱交換器6で、900K程度に加熱されたのち、電熱器7により1100Kに昇温される。この1100Kの水蒸気は固体電解質を用いた水蒸気電解装置8の陰極室に送られ、電気分解される。この場合、陰極で前記した反応式4、陽極で反応式5の反応が進行し、水蒸気中に水素が発生し、陽極室で酸素が発生する。
このとき、反応に必要な熱エネルギーが吸収されるため、反応後の気体(水素、酸素)及び未反応の水蒸気の温度は900Kに低下する。水蒸気電解装置8の陰極室で発生した水素及び未反応の水蒸気は、熱交換器6の冷却側6aに送られ400Kに冷却される。また水蒸気電解装置8の陽極室で生成した酸素も熱交換器6の冷却側6aに送られ400Kに冷却される。そして、400Kに冷却された水素及び未反応の水蒸気は水素分離膜5により水素が分離される。次に、電気分解により消費された分の水蒸気が、水蒸気発生装置4から送られて未反応の水蒸気に補充されて加熱側6bに送られる。発電所の熱エネルギーから水素が生成される効率として評価した場合、その転換効率は第2実施形態の場合と同一になり、40%である。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態につき、以下図3を用いて説明する。
第5実施形態に係る水素製造方法では、水素の製造速度を本来の使用より小さく運用する方法である。このような場合は、熱交換器6の効率が低下し、加熱側6bの出口の水蒸気温度が固体電解質が動作する温度に達しない場合がある。このような場合には水蒸気電解装置8´の保温用ヒータの出力を増加させる。
すなわち、水蒸気を前記固体電解質に導いて水蒸気を電気分解する際に、水蒸気の温度を固体電解質の動作温度である900K程度までに加温するとともに、固体電解質を電気加熱して電気分解に伴う熱吸収による水蒸気の温度低下を防止する。この第5実施形態によれば水蒸気の温度が固体電解質の動作温度に達しない場合でも水蒸気電気分解が可能になるという、特有の効果が導かれる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態につき、以下図5を用いて説明する。
図5に示すように、第6実施形態に係る水素製造方法に用いられる水素製造システム20Eは、第1実施形態に示した水素製造システム20Aと対比して、水素と水蒸気を分離する水素分離膜5´の配置を熱交換器6の下流側から上流側に移転させたものである。
このような構成を有することにより、水蒸気電解装置8で水蒸気が電解された後に送出される水素を含む水蒸気は、900Kの高温のまま水素分離膜5´に導入され、水素と水蒸気とに分離される。
そして、分離された900Kの未反応の水蒸気は、熱交換器6の加熱側6bから送出される水蒸気と合流し、電熱器7に送られる。一方、分離された900Kの水素は、吸熱側6aに送られ熱エネルギーが回収されて、熱交換器6の加熱側6bにこの熱エネルギーが供給される。また水蒸気電解装置8から排出される900Kの酸素も吸熱側6aに送られて、熱エネルギーが回収されて熱交換器6の加熱側6bにこの熱エネルギーが供給される。
そして、水蒸気発生装置4で発生した水蒸気は、熱交換器6の加熱側6bを通過する際に熱エネルギーの供給を受けて(酸素及び水素と熱交換して)900Kまで昇温し、その後、前記したように、水素分離膜5´で水素が分離された未反応の水蒸気に補充される。第6実施形態によれば、高温(900K)の水蒸気が熱交換器6を経由せずに、水蒸気電解装置8(及び電熱器7)を循環し、水素として消費された分の水蒸気が熱交換器6の発熱側6bを経由して補充されることとなる。これにより、熱交換器6の容量を小さくすることができる特有の利点が得られる。
なお、第6実施形態は、図5で示される水素製造システム20Eに限定されることなく、例えば、図4で示される水素製造システム20Dを同様に変形して適用させることもできる。
以上のように、本発明によれば、日本の発電施設の現状に適合するような、比較的低温の熱源を用いて電気分解による水素製造効率を35%以上に増加する方法を与えることができる。
本発明の第1実施形態に係る水素製造システムを示す全体構成図である。 本発明の第2,5実施形態に係る水素製造システムを示す全体構成図である。 本発明の第3実施形態に係る水素製造システムを示す全体構成図である。 本発明の第4実施形態に係る水素製造システムを示す全体構成図である。 本発明の第6実施形態に係る水素製造システムを示す全体構成図である。
符号の説明
1 原子炉(熱源)
2 タービン・発電機
3 冷却器
4 水蒸気発生装置
5 水素分離膜
6 熱交換器(第1加熱手段)
7 電熱器(第2加熱手段)
8 水蒸気電解装置
12 熱源
20A,20B,20C,20D,20E 水素製造システム

Claims (8)

  1. 酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、
    原子炉や火力発電等の熱源やタービンの廃熱を用いて水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、
    前記水蒸気を前記固体電解質が動作する900K以上の温度に昇温する昇温段階と、
    900K以上に昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて前記水素を生成させる水素生成段階と、を含むことを特徴とする水素製造方法。
  2. 酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、
    熱源の冷却剤を循環させることによりタービンを回転させて発電する発電段階と、
    循環する前記冷却剤の一部又は全部を水蒸気発生装置に導いて、その熱エネルギーにより水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、
    発生した前記水蒸気を第1加熱手段に導いて昇温させる第1昇温段階と、
    前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気を第2加熱手段に導いて、電気エネルギーにより、前記固体電解質が動作する温度まで昇温させる第2昇温段階と、
    昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて電解反応させて生成した前記水素及び未反応の水蒸気からなる混合ガスが送出される水素生成段階と、
    少なくとも前記混合ガスが前記第1加熱手段に導かれ、その熱エネルギーがこの第1加熱手段に回収される熱回収段階と、
    熱エネルギーを奪われた前記混合ガスが水素分離膜に導かれて前記水素が分離される水素分離段階と、
    前記混合ガスに残留する前記未反応の水蒸気を、前記水蒸気発生装置で発生させた水蒸気に合流させて前記第1加熱手段に導いて再昇温させる合流段階と、を含むことを特徴とする水素製造方法。
  3. 酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、
    熱源の冷却剤を循環させることによりタービンを回転させて発電する発電段階と、
    循環する前記冷却剤の一部又は全部を水蒸気発生装置に導いて、その熱エネルギーにより水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、
    発生した前記水蒸気を第1加熱手段に導いて昇温させる第1昇温段階と、
    前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気を第2加熱手段に導いて、電気エネルギーにより、前記固体電解質が動作する温度まで昇温させる第2昇温段階と、
    昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて電解反応させて生成した前記水素及び未反応の水蒸気からなる混合ガスが送出される水素生成段階と、
    送出された前記混合ガスが水素分離膜に導かれて前記水素が分離される水素分離段階と、
    前記混合ガスに残留する前記未反応の水蒸気を、前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気に合流させて第2加熱手段で再昇温させる合流段階と、
    少なくとも分離された前記水素が前記第1加熱手段に導かれ、その熱エネルギーがこの第1加熱手段に回収される熱回収段階と、を含むことを特徴とする水素製造方法。
  4. 酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、
    崩壊熱により発熱する使用済核燃料を熱源として冷却剤が循環する発熱段階と、
    循環する前記冷却剤を水蒸気発生装置に導いて、その熱エネルギーにより水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、
    発生した前記水蒸気を第1加熱手段に導いて昇温させる第1昇温段階と、
    前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気を第2加熱手段に導いて、電気エネルギーにより、前記固体電解質が動作する温度まで昇温させる第2昇温段階と、
    昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて電解反応させて生成した前記水素及び未反応の水蒸気からなる混合ガスが送出される水素生成段階と、
    少なくとも前記混合ガスが前記第1加熱手段に導かれ、その熱エネルギーがこの第1加熱手段に回収される熱回収段階と、
    熱エネルギーを奪われた前記混合ガスが水素分離膜に導かれて前記水素が分離される水素分離段階と、
    前記混合ガスに残された前記未反応の水蒸気を、前記水蒸気発生装置で発生させた水蒸気に合流させて前記第1加熱手段に導いて再昇温させる合流段階と、を含むことを特徴とする水素製造方法。
  5. 酸素イオン又は水素イオンが伝導する固体電解質を動作させて水蒸気を電気分解する水蒸気電解装置により水素を製造する水素製造方法において、
    崩壊熱により発熱する使用済核燃料を熱源として冷却剤が循環する発熱段階と、
    循環する前記冷却剤を水蒸気発生装置に導いて、その熱エネルギーにより水蒸気を発生させる水蒸気発生段階と、
    発生した前記水蒸気を第1加熱手段に導いて昇温させる第1昇温段階と、
    前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気を第2加熱手段に導いて、電気エネルギーにより、前記固体電解質が動作する温度まで昇温させる第2昇温段階と、
    昇温した前記水蒸気を前記水蒸気電解装置に導いて電解反応させて生成した前記水素及び未反応の水蒸気からなる混合ガスが送出される水素生成段階と、
    送出された前記混合ガスが水素分離膜に導かれて前記水素が分離される水素分離段階と、
    前記混合ガスに残留する前記未反応の水蒸気を、前記第1加熱手段により昇温された前記水蒸気に合流させて第2加熱手段で再昇温させる合流段階と、
    少なくとも分離された前記水素が前記第1加熱手段に導かれ、その熱エネルギーがこの第1加熱手段に回収される熱回収段階と、を含むことを特徴とする水素製造方法。
  6. 前記蒸気発生段階において、水蒸気発生装置に導かれる前記冷却剤の一部は、前記タービンに導入される前段階のものであることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  7. 前記蒸気発生段階において、水蒸気発生装置に導かれる前記冷却剤の一部は、前記タービンから排出された後段階のものであることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載の水素製造方法。
  8. 前記水蒸気電解装置及び前記第2加熱手段が一体化していることにより、前記第2昇温段階及び前記水素生成段階が同時に達成されることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の水素製造方法。
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