JP2006305324A - 抜去歯の固定装置および抜去歯の洗浄、加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】抜去歯の歯根の表面を保護しつつ抜去歯の歯冠を洗浄や加工する方法や手段を提供すること。
【解決手段】抜去歯の固定装置。前記抜去歯の歯頚部を固定するための把持手段、および歯冠を上して前記把持手段に固定された抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部を有する。抜去歯を固定し、固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ固定した抜去歯の歯冠を洗浄する、抜去歯の洗浄方法。抜去歯を固定し、固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ固定した抜去歯の歯冠を加工する、抜去歯の加工方法。
【選択図】図4

Description

本発明は、抜去歯の固定装置および抜去歯を固定しながら洗浄、加工する方法に関する。
歯の治療法にて、歯槽骨の再生が必要な患者は約200万人を数え、安全・簡便な治療法の普及が強く望まれている。しかし、現在の治療法では患者の骨盤から骨を採取しそれを埋め込む方法および最近開発中である患者の骨髄細胞を採取・培養して利用する方法があるが、いずれも患者の安全面・コスト面等で問題がある。
そこで、本発明者らは、患者本人の不要になった歯(抜去歯)を再生利用することを考え、その一例として、粉砕し歯髄と混合して埋め込み歯槽骨を再生する方法を開発した。本発明者らは、この方法を用いて、既に5例の治療実績を持つ。また、最近、抜去歯を保存しておき(例えば、歯の銀行)、後日、移植すること(遅延移植治療)も提案されている。しかし、これまでに抜去歯を再生利用することはほとんど行われておらず、抜去歯を再生利用可能な状態にする方法すら、まだ確立されていない。
特開平9−308640号公報(特許文献1)には、抜去歯の歯根部の少なくとも一部を型取りして人工歯根を製作するために使用することが開示されている。しかるに、抜去歯自体を再生利用することは記載されていない。
特開平9−308640号公報
抜去歯を再生利用可能な状態にするためには、少なくとも抜去歯の歯冠の洗浄や加工が必要であり、また、抜去歯の歯冠の洗浄や加工の間、抜去歯の歯根の表面を保護する必要がある。しかるに、これまで、抜去歯の歯根の表面を保護しつつ抜去歯の歯冠を洗浄や加工する方法や手段は知られていない。
そこで本発明の目的は、抜去歯の歯根の表面を保護しつつ抜去歯の歯冠を洗浄や加工する方法や手段を提供することにある。
上記目的を達成する手段は、以下の通りである。
[1] 抜去歯の固定装置であって、
前記抜去歯の歯頚部を固定するための把持手段、および
歯冠を上して前記把持手段に固定された抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部
を有する前記装置。
[2] 前記把持手段は、少なくとも1枚の、開口部を有する板状部材からなる、[1]に記載の装置。
[3] 前記液溜め部の底部は着脱可能な部材からなる、[1]または[2]に記載の装置。
[4] 前記把持手段に固定された抜去歯に、歯冠が上部に露出し、液溜め部を外部から隔離するための部材(以下、隔離部材という)をさらに含む、[1]〜[3]のいずれかに記載の装置。
[5] 前記隔離部材が、エラストマー製のシートであって、前記抜去歯を貫通させるための、前記抜去歯の歯頚部より小さい穴を有する[4]に記載の装置。
[6] 固定された抜去歯の歯冠および/または歯根を洗浄および/または加工するために用いられる[1]〜[5]のいずれかに記載の装置。
[7] 抜去歯を固定し、
固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
固定した抜去歯の歯冠を洗浄する、
抜去歯の洗浄方法。
[8] 歯冠を洗浄するための洗浄液が、前記保護液に混入しないように、前記洗浄を行う[7]に記載の方法。
[9] 抜去歯を固定し、
固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
固定した抜去歯の歯冠を加工する、
抜去歯の加工方法。
[10] 前記歯冠の加工を、前記加工に用いる材料および/または加工で生成する材料が、前記保護液に混入しないように行う、[9]に記載の方法。
[11] 前記保護液が、生理食塩水を含む、[7]〜[10]のいずれかに記載の方法。
[12] 前記保護液が、抗生物質および/または前記抜去歯を有していた患者の血液を更に含む、[11]に記載の方法。
本発明によれば、抜去歯の歯根の表面を保護しつつ抜去歯の歯冠を洗浄・加工することができ、抜去歯自体を再生利用することが可能になる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。

[抜去歯の固定装置]
本発明の抜去歯の固定装置(以下、抜去歯固定装置ともいう)は、
前記抜去歯の歯頚部を固定するための把持手段、および
歯冠を上して前記把持手段に固定された抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部
を有する。
抜去歯を再生利用するためには、歯根表面にある歯根膜に極力損傷を与えないことが望ましい。他方、抜去歯を再生利用するためには、まず、口腔内に露出していた歯冠の洗浄、殺菌を行う必要がある。本発明の抜去歯固定装置によれば、液溜め部において歯根を保護液中に浸漬して歯根膜を保護しつつ、歯冠の洗浄を行うことができる。
また、従来は、抜歯時の最初の洗浄、殺菌、また、根管処理等の歯根の加工は、抜去歯を鉗子で挟みながら行っていた。しかし、この方法では、鉗子を持った手は自由にならず片手での作業となり充分な洗浄殺菌、加工を行うことは困難である。また、鉗子から歯が外れ、床へ落下するおそれもある。
それに対し、本発明の抜去歯固定装置によれば、装置に抜去歯を固定して両手を使って作業することができ、十分な洗浄殺菌、加工を行うことができる。更に、上記のような作業中の抜去歯の落下の問題を回避することもできる。
以下に、本発明の抜去歯固定装置について、図面に基づき説明する。但し、本発明は、下記態様に限定されるものではない。
図1(a)に、本発明の抜去歯固定装置の一例、図1(b)に、図1(a)に示す装置の一部断面図を示す。図2に、図1に示す抜去歯固定装置の概略断面図を示す。
本発明の抜去歯固定装置は、図1(a)に示すように、例えば筒状の本体部を有し、この本体部に、抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部を含む(図2参照)。そして、液溜め部の上部に、抜去歯の歯頚部を固定するための把持手段を有する(図1(a)参照)。
抜去歯固定装置において、前記本体部と把持手段は一体に形成することもできるが、液溜め部への液の導入、交換の容易性等を考慮すると、両者を分離可能な別部材によって構成することが好ましい。
前記把持手段は、抜去歯の歯頚部を固定できるものであれば特に限定されない。例えば、前記把持手段は、図1(a)に示すような、開口部を有する板状部材であることができ、この開口部に抜去歯を挿入することにより、抜去歯の歯頚部を固定することができる。なお、図1(a)に示す把持手段の詳細については後述する。
本体部と把持手段とを別部材から構成する場合、例えば、抜去歯固定装置の本体部の内周の一部に、例えば突起状の把持手段保持部を設けることができる。この保持部によって板状部材外周を支持することにより、板状部材(把持手段)を本体部に固定することができる。図1(a)に示す態様における把持手段の固定方法については後述する。但し、本発明では、少なくとも抜去歯の洗浄、加工等の作業に支障がない程度に把持手段を本体部に固定できればよく、固定方法は上記態様および後述の態様に限定されない。
前記把持手段としては、図3(a)に示すように、本体部外周に2本の棒状部材をブリッジ状に配置した構成のもの、図3(b)に示すように、本体部外周に複数の棒状部材を放射状に配置した構成のもの等を用いることもできる。更に、図3(c)に示すような、リング状部材を下部からはめ込み本体部に固定した構成のものを用いることもできる。
前記把持手段は、抜去歯の歯頚部を固定するためのものである。歯頚部とは、歯と歯肉の境目の部分であり、この歯頚部表面にも、歯根膜が存在することがある。そのため、歯根膜の損傷を極力防ぐためには、歯頚部において、把持手段と接触する箇所を極力少なくし、また、固定幅も抑えることが望ましい。例えば、把持手段として、前記開口部を有する板状部材を用いる場合、前記縁部の少なくとも2点で前記歯頚部側面を支持することにより、前記歯頚部を固定することが好ましい。この例を図4に示す。図4(a)は斜視図(2枚の板状部材に抜去歯を固定した状態)、(b)は断面図(2枚の板状部材に抜去歯がない状態)である。抜去歯の歯頚部を挟んで固定する2枚の板状部材からなる把持手段と板状部材を移動するための把持手段移動部からなる。把持手段移動部を操作することで、2枚の板状部材の間の距離を調整し、抜去歯の歯頚部の固定および開放を行う。この2枚の板状部材からなる把持手段を用いると、固定幅を小さくできるので、歯根膜の損傷を極力小さくすることができる。
把持手段と接触する箇所を少なくしつつ安定に固定するためには、例えば、開口部縁部の3点で歯頚部側面を支持することもできる。歯頚部側面を支持するために、開口部縁部に1つまたはそれ以上の突起部を設けることもできる。
図5に、前記開口部を有する板状部材の具体例を示す。図5(i)には、大臼歯用把持手段、(ii)には、小臼歯把持手段、(iii)には前歯用把持手段の一例を示す。図5に示す態様では、開口部縁部に、歯頚部側面を支持するための突起部が2つ設けられており、この2つの突起部と縁部の1点によって歯頚部側面を支持する構造となっている。
抜去歯には、大臼歯、小臼歯、前歯等の様々な形状のものがあるため、板状部材に設ける開口部の形状は、固定する抜去歯の形状に応じて決定することが好ましい。例えば、本体部を1つ用意するとともに、開口部の形状の異なる複数の板状部材を用意し、抜去歯の形状に応じて最適な板状部材を使用することにより、1つの本体部によって各種形状の抜去歯の固定を行うことが可能となる。
前記開口部には、抜去歯をより固定に固定するために、その縁部に、例えばシリコンゴム製のOリングを設けることもできる。これにより、シリコンゴムの摩擦力によって抜去歯頚部をより安定に固定することが可能となる。
本発明では、前記把持手段として、開口部を有する板状部材を複数組み合わせて使用することもできる。その一例を図6に示す。図6に示す把持手段は、ほぼ同一形状の開口部を有する3枚の板状部材からなる。2枚の板状部材に挟まれる板状部材は、図6に示すように切欠部を有するとともに、その開口部に、0リングが設けてある。
前述の図1(a)に示す装置には、図6に示す把持手段が装着されている。図1(b)に示すように、図1(a)に示す装置は、本体部と後述する液溜め部の底部(着脱可能)との間に、筒状の把持手段押さえ部を有する。この把持手段押さえ部と本体部に設けた把持手段固定用突出部によって把持手段を挟み込むことにより、把持手段を固定することができる。
図1(b)に示すように、2枚の板状部材に挟まれた板状部材の切欠部には、Oリング移動部が挿入されており、その先端部にOリングが挟持されている。Oリング移動部は、例えばねじ込み可能な構成とすることができる。これにより、上記のように把持手段を固定した後、Oリング移動部をねじ込むことにより、その先端部に挟持されたOリングを、開口部内部に向かって押し出すことができる。この押し出し量を調整することにより、把持手段開口部に挿入された抜去歯の固定状態を調整することができる。
本発明の抜去歯固定装置は、図2および図4(b)に示すように、歯冠を上して前記把持手段に固定された抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部(液溜め容器)を有する。
前記液溜め部の底部は、本体部(図1(a)参照)と一体に構成することもできるが、着脱可能な部材からなることが好ましい。例えば、大臼歯のように抜去歯全体のサイズが大きい物を前歯等に移植する場合は、通常、サイズの調整、顎下部の神経の保護等のため、歯根の切断加工が行われる。また、抜去歯に対して根管処理(根の治療)を行うこともある。ここで、液溜め部の底部が着脱可能であれば、本発明の抜去歯固定装置に抜去歯を固定して歯冠の洗浄等を行った後、底部を取り去り保護液を除去し、次いで装置の上下を逆にすることにより、図7および8に示すように、本発明の抜去歯固定装置に抜去歯を固定したまま、前述の歯根の切断、根管処理等の歯根の加工を簡易に行うことができる。前記底部は、例えば本体部にねじ込み固定可能な部材から構成することができる。また、装置の上下を逆にして歯根の加工を行う際に歯冠を保護するために、開口している装置上面(装置の上下を逆にすると底面になる)を覆うための蓋を用いることもできる。
前記液溜め部に充填する保護液としては、例えば、生理食塩水を用いることができる。更に、前記保護液は、抗生物質および/または抜去歯を有していた患者の血液を含むことが好ましい。前記抗生物質としては、公知のものを用いることができる。保護液中の抗生物質濃度は特に限定されないが、例えば1〜20質量%とすることができる。また、保護液に患者の血液を添加することは、歯根膜と歯髄に存在する細胞への栄養供給と、細胞活性維持のために好ましい。保護液中の患者の血液の濃度は、特に限定されないが、例えば、1〜50質量%とすることができる。
本発明の抜去歯固定装置は、公知の材質で作製することができる。但し、前述のように、液溜め部に充填する保護液は、抗生物質や患者の血液を含むことがあり、また、装置使用後に例えばアルコール溶液(例えば70〜80%アルコール水溶液)にて洗浄を行うことがあるため、耐腐食性を有する材質から作製することが好ましい。また、作業中、抜去歯の様子を観察するために、透明な材質から作製することが好ましい。以上の点を考慮すると、本発明の抜去歯固定装置を作製するためには、透明ポリプロピレン、透明強化ガラス、透明ポリカーボネート、透明アクリル樹脂等を用いることが好ましい。本発明の抜去歯固定装置は、公知の成形方法を用いて作製することができる。
本発明の抜去歯固定装置は、前記把持手段に固定された抜去歯に、歯冠が上部に露出し、液溜め部を外部から隔離するための部材(隔離部材)をさらに含むこともできる。これにより、歯冠の洗浄、加工時に保護液が汚染されることを回避することができる。前記隔離部材は、例えば、図9に示すように、抜去歯を貫通させるための穴を有するエラストマー製シートであることができる。前記隔離部材の材質としては、天然ゴムラテックス、バイトンゴム(テフロン)等を用いることができる。抜去歯を安定に固定するためには、隔離部材に設ける穴は、抜去歯の歯頚部より小さい穴であることが好ましい。
図10に、前記隔離部材を装着した装置の一例を示す。
図10に示すように、前記隔離部材は、本発明の抜去歯固定装置の本体部上面に覆いかぶせて用いることができる。この際、図10に示すような開口部を有する蓋(枠部材)を用いることにより、隔離部材を装置に簡易にしっかりと固定することができる。
図11に、前記隔離部材を装着した装置の別の一例を示す。図11(a)に示すように、前記隔離部材は、本発明の抜去歯固定装置(2枚の板状部材からなる把持手段を有する装置)の本体部上面に覆いかぶせて用いることができる。この際、開口部を有するゴム製の押さえリングを用いることにより、図11(b)に示すように、隔離部材を装置に簡易にしっかりと固定することができる。
図12に、2枚の板状部材からなる把持手段を有する本発明の抜去歯固定装置の分解図(部品図)を示す。上から、隔離部材であるラテックスゴムシートを固定するための押さえリング、ラテックスゴムシート、把持手段を含む固定部、固定部と容器本体との機密性を保持するためのパッキン、および容器本体からなる。固定部とは容器本体ねじ込みにより、固定できる。
以上説明したように、本発明の抜去歯固定装置は、固定された抜去歯の歯冠および/または歯根を洗浄および/または加工するために用いることができる。
抜去歯には、例えば、歯冠表面の殺菌、研磨等の加工が行われる。前記殺菌は、ヨード等を用いる公知の方法で行うことができる。前記研磨は、例えば、歯冠の凹凸部に混入している細菌の除去のために行われるものである。また、抜去歯を患者に移植するにあたり、患者の噛み合わせ等に合わせて適正な大きさに研削することも行われる。本発明の抜去歯固定装置は、このような加工のために好適に用いることができる。更に、本発明の抜去歯固定装置は、装置の上下を逆にすることにより、抜去歯を固定したまま、歯根の加工を簡易に行うことができる。歯根の加工としては、前述の歯根の切断、根管処理を挙げることができる。
また、本発明の抜去歯固定装置は、液溜め部に保護液を充填して上部をシール材で密閉した状態で保管、輸送することも可能である。
[抜去歯の洗浄方法]
本発明は更に、
抜去歯を固定し、
固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
固定した抜去歯の歯冠を洗浄する、
抜去歯の洗浄方法
に関する。
本発明の抜去歯洗浄方法には、前述の本発明の抜去歯固定装置を用いることができる。その際、前記隔離部材を用いることにより、歯冠洗浄時に、歯冠を洗浄するための洗浄液が保護液に混入することを回避することができる。歯冠の洗浄は、公知の方法で行うことができる。
[抜去歯の加工方法]
本発明は更に、
抜去歯を固定し、
固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
固定した抜去歯の歯冠を加工する、
抜去歯の加工方法
に関する。
本発明の抜去歯加工方法には、前述の本発明の抜去歯固定装置を用いることができる。その際、前記隔離部材を用いることにより、歯冠の加工時に、加工に用いる材料および/または加工で生成する材料が保護液に混入することを回避することができる。抜去歯の加工については、先に説明した通りである。
本発明によれば、歯根表面の歯根膜を保護しつつ、歯冠を洗浄/加工することができ、再生利用可能な抜去歯を得ることができる。更に、本発明の抜去歯固定装置に抜去歯を固定して歯根の加工を行うこともできる。本発明によって洗浄、加工された抜去歯は、粉砕して使用することができ、また、洗浄、加工後の抜去歯から歯髄を採取して使用することもできる。更に、本発明によって洗浄、加工された抜去歯を保存(例えば凍結保存)しておき、後日患者に移植することもできる。
本発明は、歯科医療の分野に有用である。
図1(a)に、本発明の抜去歯固定装置の一例、図1(b)に、図1(a)に示す装置の一部断面図を示す。 図1に示す抜去歯固定装置の概略断面図を示す。 把持手段の一例を示す。 把持手段の一例を示す。 開口部を有する板状部材の具体例を示す。 開口部を有する板状部材を複数組み合わせた把持手段の一例を示す。 本発明の抜去歯固定装置に抜去歯を固定したまま、歯根の加工を行う一例を示す。 本発明の抜去歯固定装置に抜去歯を固定したまま、歯根の加工を行う一例を示す。 隔離部材の一例を示す。 隔離部材を装着した装置の一例を示す。 隔離部材を装着した装置の一例を示す。 本発明の抜去歯固定装置の分解図を示す。

Claims (12)

  1. 抜去歯の固定装置であって、
    前記抜去歯の歯頚部を固定するための把持手段、および
    歯冠を上して前記把持手段に固定された抜去歯の歯根を浸漬する保護液を保持するための液溜め部
    を有する前記装置。
  2. 前記把持手段は、少なくとも1枚の、開口部を有する板状部材からなる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記液溜め部の底部は着脱可能な部材からなる、請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記把持手段に固定された抜去歯に、歯冠が上部に露出し、液溜め部を外部から隔離するための部材(以下、隔離部材という)をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記隔離部材が、エラストマー製のシートであって、前記抜去歯を貫通させるための、前記抜去歯の歯頚部より小さい穴を有する請求項4に記載の装置。
  6. 固定された抜去歯の歯冠および/または歯根を洗浄および/または加工するために用いられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 抜去歯を固定し、
    固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
    固定した抜去歯の歯冠を洗浄する、
    抜去歯の洗浄方法。
  8. 歯冠を洗浄するための洗浄液が、前記保護液に混入しないように、前記洗浄を行う請求項7に記載の方法。
  9. 抜去歯を固定し、
    固定した抜去歯の歯根を保護液に浸漬し、かつ
    固定した抜去歯の歯冠を加工する、
    抜去歯の加工方法。
  10. 前記歯冠の加工を、前記加工に用いる材料および/または加工で生成する材料が、前記保護液に混入しないように行う、請求項9に記載の方法。
  11. 前記保護液が、生理食塩水を含む、請求項7〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記保護液が、抗生物質および/または前記抜去歯を有していた患者の血液を更に含む、請求項11に記載の方法。
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