JP2006300801A - オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置 - Google Patents

オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006300801A
JP2006300801A JP2005124610A JP2005124610A JP2006300801A JP 2006300801 A JP2006300801 A JP 2006300801A JP 2005124610 A JP2005124610 A JP 2005124610A JP 2005124610 A JP2005124610 A JP 2005124610A JP 2006300801 A JP2006300801 A JP 2006300801A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
intensity
optical
measurement
optical path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005124610A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeo Miyazawa
丈夫 宮澤
Ryoko Yoshimura
了行 吉村
Hiroyuki Ishii
啓之 石井
Koji Obayashi
康二 大林
Kimiya Shimizu
公也 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Kitasato Gakuen Foundation
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Kitasato Gakuen Foundation
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp, Kitasato Gakuen Foundation filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2005124610A priority Critical patent/JP2006300801A/ja
Priority to US11/814,219 priority patent/US20090002713A1/en
Priority to PCT/JP2006/300731 priority patent/WO2006077921A1/ja
Priority to EP06711977A priority patent/EP1852692A1/en
Publication of JP2006300801A publication Critical patent/JP2006300801A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Eye Examination Apparatus (AREA)

Abstract

【課題】 ダイナミックレンジの劣化の原因を除去し、測定範囲を広くしたオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を提供する。
【解決手段】 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、オプティカルサーキュレータ35の光受入口から光送出口へ直接漏洩した測定光と参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段(ファイバ43、44)を、測定光と参照光の光路に設け、更に、差動増幅器37からの反射を防止するアイソレータ45、46と、カプラ36からの2つの出力光の直流成分の差を小さくする可変アテネータ47を、カプラ36と差動増幅器37の間に設ける。
【選択図】 図6

Description

本発明は、オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置に関し、例えば、塗装膜等の各種構造物や生体の断層像を、光の干渉現象を利用して測定するものである。
(1)OFDR−OCT法の特徴
オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー法(OCT法)は、光の干渉現象を利用した塗装膜等の構造物や生体の断層像の撮影法である(非特許文献1)。
OCT法は、医療分野で既に実用化されており、十数μmという高い分解能を生かして、網膜等の微細組織の断層像撮影に用いられている。これは、分解能が高いという積極的な理由からだけではなく、測定系に機械的駆動部分が存在するため、高速測定には不向きであり、このため、生体が静止可能な短時間の間に測定可能な範囲が、深さ方向で高々1〜2mmの狭い領域に限られるという消極的理由にもある。
本発明者等は、この問題を解決すべく新しいOCT法を開発し(非特許文献2)、前眼部の広い範囲の測定に成功している(非特許文献5)。この方法は、光源として可変波長光源を用いた全く新しい方法であり、機械的駆動部分が存在しないため極めて高速な測定が可能である。本発明者等は、この方法をOFDR−OCT法(0ptical-frequency-domain-reflectmetory-OCT)と呼んでいる。
以下に、この方法について説明する。なお、従来のOCT法は、OCDR−OCT法(0ptical-coherence-domain-reflectometory-OCT)と呼ぶこととする。
(2)OFDR−OCT装置の構成
図13は、本発明者等が開発したOFDR−OCT法による前眼部の断層像撮影装置である。
超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ光発生装置(非特許文献3)のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置71の光出射口を、光を2分割(例えば、90:10)する方向性結合器等からなる第1カプラ72の光受入口に光学的に接続する。
方向性結合器等からなる第1カプラ72の一方側(分割割合90%側)の光送出口は、光を2分割(例えば、70:30)する方向性結合器等からなる分割手段である第2カプラ73の光受入口に光学的に接続している。
第2カプラ73の一方側(分割割合70%側)の光送出口は、オプティカルサーキュレータ75(以降、サーキュレータと省略する。)からなる進行方向制御手段の光受入口に光学的に接続している。この第2カプラ73の他方側(分割割合30%側)の光送出口は、光を2分割(例えば、50:50)する方向性結合器等からなる合波手段である第3カプラ76の光受入口に光学的に接続している。サーキュレータ75の光送出口は、第3カプラ76の光受入口に光学的に接続している。又、サーキュレータ75の光送出/光受入口は、図14に示すような測定ヘッド90(測定光照射手段)に接続する。この測定ヘッド90は、測定対象である眼96によって測定光が反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段としても機能する(信号光捕捉手段)。つまり、測定ヘッド90は、測定光照射/信号光捕捉手段となる。
図14に示すように、測定ヘッド90は光ファイバを通ってきた測定光を平行ビームに整形するコリメートレンズ92と、この平行ビームを前眼部に集光するフォーカシングレンズ94と、測定光の進行方向を走査するガルバノミラー93とから構成されている。
この測定ヘッド90は、支持具85に支持された細隙灯顕微鏡95からスリット光(細隙光)照射系を外し、その空いた空間に取り付ける。細隙灯顕微鏡95の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼96の所望の位置近くに測定光を誘導することができる。
図13に示すように、第3カプラ76の一方側及び他方側の光送出口は、光検出機能を有する第1差動増幅器77の光受入口に光学的に接続している。第1差動増幅器77のLog出力部は、入力された信号強度の変動を補正演算する第2差動増幅器78の一方の入力部に電気的に接続している。
他方、第1カプラ72の他方側(分割割合10%側)の光送出口は、光検出器79の光受入口に光学的に接続している。光検出器79の出力部は、Logアンプ80の入力部に電気的に接続している。Logアンプ80のLog出力部は、第2差動増幅器78の他方の入力部に電気的に接続している。
第2差動増幅器78の出力部は、コヒーレンス干渉波形、即ち、反射又は後方散乱強度分布を合成する演算制御装置81の入力部に図示しないアナログ/デジタル変換機を介して電気的に接続している。演算制御装置81の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置82の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置81は、入力された情報に基づいて可変波長光発生装置71及びガルバノミラー93を制御することができるようになっている。
(3)OFDR−OCT法の測定原理
測定対象、例えば、前眼部によって、測定光(第2カプラ73で70%に分割されたレーザ光)が反射又は後方散乱されて生じた信号光は、第3カプラ76によって参照光(第2カプラ73で30%に分割された可変波長光)と合波され干渉する。
合波された光は直流成分と干渉成分の和であるが、第1差動増幅器77はこの干渉成分のみを抽出する。下記式(1)は、測定対対象が図15のように反射面100を1つだけ有するとした場合に、第1差動増幅器77によって検知される干渉成分Id(ki)の大きさを表したものである。
Figure 2006300801
2Lは、第2カプラ73で分割され、第3カプラ76で合波されるまでに第1分割光(分割比70%)が走行した光路長(光の走行距離に屈折率を乗じたもの。以下同じ。)と第2分割光(分割比30%)、即ち、参照光が走行した光路長との差であり、kiは可変波長光発生装置71が第i番目に放射する光の波数(=2π/λ、λは波長)、Is及びIrは、それぞれ測定対象によって反射又は後方散乱された光(信号光)の強度及び参照光の強度である。第1差動増幅器77は上記Id(ki)に比例した出力(正確には、その対数)を生成し、第2差動増幅器78は可変波長光発生装置71の出力の揺らぎを補正する。
図15は、2L=0となる位置から距離Dだけ離れた位置に、反射面100が存在する場合を示している。反射面100で反射された光が2L=0の位置まで戻るまでに走行する距離は2Dになので、反射面の位置では2L=2Dとなる。従って、反射面の位置に対応するLの値はDである。
断層像は、演算制御装置81によって、Id(ki)をフーリエ変換することによって合成される。以下に、断層像が構築される過程を説明する。
まず、Id(ki)についてフーリエ余弦変換及びフーリエ正弦変換を行う。即ち、下記式(2)、(3)を算出する。
Figure 2006300801
ここで、zは位置座標である。Nは可変波長光源71の出射する波数の総数であり、波数間隔をΔk、波数走査の起点をk0+Δkとすると、kiは以下の式(4)で表される。なお、i=1,2,・・・,Nである。
Figure 2006300801
次に、算出したYc(z)及びYs(z)から下記Yt(z)を求める。
Figure 2006300801
上記式(5)のYt 2(z)、又は、その平方根Yt(z)が、測定対象の深さ方向に対する反射面(又は散乱面)の反射強度(又は後方散乱強度)の分布を表す。反射面が1つである本例の場合は、以下の式(6)で表される反射分布強度が得られる。
Figure 2006300801
ここでB(z)は、以下の式(7)で表され、ノイズフロアの一部を形成する。
Figure 2006300801
式(6)の第1項でx=(z−2L)/2×Δkとおくと、第1項は、(sin(N・x)/sinx)2となる。
この式は、x=0、即ち、z=2Lで大きな値N2になり、z=2Lから離れると急激にゼロに近づく。又、第2項においても、同様に、z=−2Lで大きな値N2になり、z=−2Lから離れると急激にゼロに近づく。即ち、この項は、折り返し像を生成する。
従って、x=z/2を横軸にとり、縦軸yにYt 2(2x)をプロットすることにより、x=±Lでy=N2・Ir・Isとなり、それ以外の位置では略0となる。
通常は、x<0には測定対象が存在しないように光路長を調整し、x≧0に対してのみ、Yt 2(2x)をプロットする。従って、Yt 2(2x)をxに対してプロットしても折り返し像は現れず、上記プロットにより反射(又は後方散乱)強度の深さ方向の分布を得ることができる。
陳 健培 0PTRONICS(2002), N07, 179 T. Amano, H. Hiro-0ka, D. Choi, H. Furukawa, F. Kano, M. Takeda, M. Nakanishi, K. Shimizu, K. Obayashi, Proceeding of SPIE, Vol. 5531, p.375, 2004. 吉國 裕三、応用物理 第71巻 第11号(2002), p1362〜1366. Handbook of Optical Coherence Tomography, edited by Brett E. Bouma and Guillermo J. Tearney, p.364-p.367. 第40回日本眼光学会第19回眼科ME学会合同学会総会プログラム・抄録集 2004 p.61.
(1)ダイナミックレンジと深さ方向の測定限界の関係
OCT法の性能を決める重要な要因の1つにダイナミックレンジがある。
ダイナミックレンジとは、ノイズと信号強度の比を意味し、その理論的限界は信号強度(式(6))の最大値N2とノイズフロア(z>>0とした時の式(6)の値)の強度比によって決まる。
図16は、深さ方向の位置座標xに対する信号強度(式(6))の変化を表したものである。横軸は測定対象の深さ方向に対する位置座標xを、縦軸は式(6)で表される信号強度Yt 2(2x)の対数を表している(Yt 2(0)の値で規格化されている。)。この図は、L=0、即ち、x=0でYt 2(2x)が最大値を持つ例を示したものであり、x≧0に対してプロットした(即ち、信号強度のピーク101の片側半分のみを示している。)。
生体組織等からのOFDR−OCT信号は、殆どの場合、表面からの反射光強度が内部からの後方散乱光強度より格段に強い。このため、表面反射ピークのノイズフロアが測定対象内部からの後方散乱光の測定を妨げる。図16を用いて、この状況を具体的に説明する。L=0の位置に表面があるとし、ピーク101は表面反射によるOFDR−OCT信号を表すとする。仮に、測定対象内部における後方散乱率(散乱体に入射する測定光の強度に対する後方散乱された光の強度の比)と測定対象表面における反射率が等しかったとする。測定光は、測定対象内部に進むに従って散乱され指数関数的に減少する。従って、測定対象内部の散乱体からのOFDR−OCT信号のピーク強度は、図16の減衰直線103のように深さ方向に対して直線的に減少する。
一方の表面反射によるノイズフロア102は、位置座標xに対して緩やかにしか減少しないので両者はいずれ交わり、この交点104より深い位置ではノイズフロア102の方が測定対象内部からのOFDR−OCT信号103より強くなる。
従って、断層像の撮影は交点104より深い位置では不可能であり、即ち、ピーク101のノイズフロア102に対する比、即ち、ダイナミックレンジが大きいほど、深い位置まで断層像の撮影が可能である。
(2)現実のダイナミックレンジ
式(6)で決まるノイズフロアは、式(2)及び式(3)によってYc(z)及びYs(z)を計算する際に、測定値Id(ki)に窓関数(例えば、ガウス関数)を乗ずれば劇的に減少させることができる(但し、分解能は劣化する。特願2004−202957号)。
しかしながら、図13に示した装置で生体組織のOFDR−OCT信号を測定すると、通常反射光強度が最も強くなる組織表面の信号強度を0dBとしてノイズフロアを評価する場合、適当な窓関数を用いて理論上のノイズフロアの値を−70dBとしても、測定値は−45dB以上となり、期待される値−70dBより格段に大きな値になってしまう。このため、従来のOFDR−OCT装置には、測定範囲を十分にとれないという問題があった。
(3)本発明が解決しようとする課題
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ダイナミックレンジの劣化の原因を除去し、測定範囲を広くしたオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
可変波長光発生手段と、
前記可変波長光発生手段からの出力光を、測定光と参照光に分割する分割手段と、
前記測定光を測定対象に照射する共に、照射された前記測定光が前記測定対象により反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射/信号光補足手段と、
前記測定光照射/信号光補足手段に接続され、前記測定光と前記信号光が逆方向に走行する双方方向性光路と、
分割手段により分割された前記測定光を入力する光受入口と、入力された前記測定光を前記双方方向性光路に出力すると共に前記双方方向性光路からの前記信号光を入力する光送出/光受入口と、入力された前記信号光を出力する光送出口とを有する進行方向制御手段と、
前記信号光と前記参照光とを合波する合波手段と、
前記合波手段からの出力光の強度を測定する測定手段と、
前記測定手段によって測定された前記合波手段からの出力光の強度から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定する特定手段とを有するオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記進行方向制御手段の前記光受入口から前記光送出口へ前記測定光が直接漏洩した漏洩光と前記参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第2の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和より、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長が、前記可変波長光発生手段の各出力光の可干渉距離の最大値以上に長くなるように設定した光路であることを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第2の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段、前記双方向性光路を経由して前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記双方向性光路、前記進行方向制御手段を経由して前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長と略等しくなるように、前記双方向性光路の光路長を設定したことを特徴とする。
例えば、分割手段から進行方向制御手段に至る測定光の光路長と進行方向制御手段から合波手段に至る信号光の光路長との和と、分割手段から合波手段に至る参照光の光路長とを等しくした場合、双方向性光路の光路長を、分割手段から合波手段に至る参照光の光路長の半分に設定すれば、分割手段から進行方向制御手段、双方向性光路を経由して測定光照射/信号光補足手段に至る測定光の光路長と測定光照射/信号光補足手段から双方向性光路、進行方向制御手段を経由して合波手段に至る信号光の光路長との和と、分割手段から合波手段に至る参照光の光路長と略等しくなる。
上記課題を解決する第4の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1乃至第3の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記進行方向制御手段が、前記光受入口に入射する前記測定光に対する前記漏洩光を60dB以上減衰するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1、第2、第4の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長とが異なる場合、
前記干渉防止手段は、
前記漏洩光と前記参照光とが前記合波手段に同時に入射しないように、前記可変波長光発生手段からの出力光を間歇的に消灯する間歇消灯手段であることを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1乃至第5の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記合波手段は、
前記信号光及び前記参照光の強度が前記可変波長光発生手段の波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第1成分と波数に対して光強度が振動する第2成分とからなる干渉光を出力する第1出力口と、
前記信号光及び前記参照光の強度が波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第3成分と波数に対して光強度が振動し、前記第2成分とは逆相の第4成分とからなる干渉光を出力する第2出力口とを有するものであり、
前記測定手段は、
前記第1出力口が光学的に結合された前記第1入力口と、前記第2出力口が光学的に結合された前記第2入力口とを有し、第1入力口に入射した光の強度と第2入力口に入射した光の強度との差を測定するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第6の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記第1出力口と前記第1入力口の間に、前記第1入力口によって反射された光が前記第1出力口に戻ることを防止する反射防止手段を設け、
且つ、前記第2出力口と前記第2入力口の間に、前記第2入力口によって反射された光が前記第2出力口に戻ることを防止する他の反射防止手段を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第6又は第7の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段により測定される前記第1成分と前記第3成分の差を小さくする調整手段を設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第9の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第8の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段を可変光減衰器とすると共に、
前記第1出力口と前記第1入力口の間、又は、前記第2出力口と前記第2入力口の間の少なくとも一方に、前記可変減衰器を配置したことを特徴とする。
上記課題を解決する第10の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第8の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段は、
前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度のいずれか一方又は双方に重み付けをして、前記第1成分と前記第3成分の差を小さくするものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第11の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1乃至第10の発明のいずれかに記載オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記可変波長光発生手段は、可変波長レーザからなることを特徴とする。
上記課題を解決する第12の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第1乃至第11の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度を前記可変波長光発生手段の波数毎に測定する手段であり、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの出力光の強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第13の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第12の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの前記出力光の強度と前記波数からなる実数の組み合わせをフーリエ変換することで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を特定するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第14の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第12の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して余弦関数として変化する第1出力光強度と、前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して正弦関数又はその逆符号関数として変化すると第2出力光強度との双方を測定可能とするものであり、
前記特定手段は、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して折り返しなく特定するものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第15の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、
上記第14の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定対象が1つの反射面のみから構成される場合、
zを、位置座表を示す変数、2Lを、前記分割手段から前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和から、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長を差し引いた値とすると、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度から、前記可変波長光発生手段の出力光の波数k毎に、k×(z−2L)、又は、k×(z+2L)のいずれか一方のみに対して、余弦又は正弦を取った関数のいずれか一方又は双方に比例する関数を算出し、
前記波数k毎に算出した前記関数の総和を求めることで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を折り返しなく特定するものであることを特徴とする。
本発明によれば、干渉防止手段を用いるので、ダイナミックレンジの劣化を防止し、OFDR−OCT法での測定範囲(測定深さ)を拡大させることができる。又、可変波長レーザ光源を用いる他のOCT法(例えば、チャープOCT法(非特許文献4))に、本発明の干渉防止手段を適用することで、他のOCT法でのダイナミックレンジの劣化も防止し、その測定範囲を拡大させることができる。
(I)ダイナミックレンジ劣化の原因
(A)考えられるノイズフロアの発生原因
現実の測定においては、上述した測定原理に基づくノイズフロアだけでなく、以下に示す種々のノイズによってもノイズフロアを発生しうる。
(1)熱雑音
通常、アンプの熱雑音が問題となる。
(2)ショットノイズ
電流が電子の電荷素量で量子化されていることによるノイズ
(3)A/Dボードの量子化ノイズ等
(4)RIN(re1ative intensity noise)
波数の切り替えにともなうレーザ光強度の揺らぎ、波数の設定値からの揺らぎ、干渉計の機械的・熱的な揺らぎ等による測定光強度や参照光強度の揺らぎによって生じるノイズ
(5)干渉ノイズ
意図しない参照光の反射によってもたらされる参照光自身の自己干渉、意図しない測定光の反射によってもたらされる参照光との干渉等
(B)ノイズフロア発生原の解明
本発明者等は、詳細に検討した結果、上記(1)〜(4)は、上記ノイズフロア(以下、「過大ノイズフロア」と呼ぶこととする。)の主たる発生原因ではないことを突き止めた。残る原因としては(5)の干渉ノイズが考えられる。
参照光及び測定光の反射は、図13に示す装置を構成する光学部品の接続点すべてにおいて起こり得るものであり、その特定は容易ではない。
しかしながら、本発明者等は、以下に示す通り、鋭意検討した結果、発生源の特定することに成功した。
(1)ステップ1:反射光発生点の特定
まず、測定系を構成する各光学部品の前後に適宜アイソレータを挿入し、反射光発生点の特定を試みた。
図1に実験装置の概要を示し、その構成を簡単に説明する。
実験装置においては、可変波長光発生装置1の光出射口に、光を2分割するカプラ2を光学的に接続し、分割された一方側の光路3を、サーキュレータ5を介して、カプラ6へ光学的に接続し、分割された他方側の光路4を、直接カプラ6へ光学的に接続する。サーキュレータ5から供給される光は、コリメータレンズ7、ガルバノミラー8、フォーカシングレンズ9を経て、サンプル10に照射され、サンプル10から反射(後方散乱)された光は、再び、フォーカシングレンズ9、ガルバノミラー8、コリメータレンズ7を経て、カプラ6へ入力される。そして、光を合波するカプラ6からの2つの光路を、フォトレシーバ11に光学的に接続して、その出力をA/D変換器12にて変換して、コンピュータ13へ入力し、コンピュータ13により可変波長光発生装置1の出力を制御している。
最初に、アイソレータを図1に示す位置a〜gに順次挿入し、ノイズフロアの変化を観察した。aでは変化なし、bとcにペアで挿入しても変化なし、dとeにペアで挿入しても変化なし、fとgにペアで挿入することにより数dBのノイズフロアの減少が見られた。これは、フォトレシーバ11内(図13の第1差動増幅器77に相当)のディテクタからの反射光をアイソレータがブロックした結果と考えられる。
(2)ステップ2:RINの部分的除去
図13において、第3カプラ76を分割比50:50にし、第1差動増幅器77を用いる方法は、バランス検出法として知られ、信号の直流成分を除去し、式(1)の干渉信号のみを取り出すための効果的な方法として知られている。しかし、第3カプラ76の分割比を厳密に50:50とすることはできず、わずかなずれがノイズフロアを増大させる。そこで、図1での位置fとgの出力の直流成分がわずかに大きい側のf又はgの位置に可変減衰器(アテネータ14)を挿入し(図2参照)、減衰量を調整したところ、数dBの改善が見られた。
しかし、依然ノイズフロアは大きく、参照光や測定光の反射に起因する干渉ノイズ以外にも何らかのノイズ発生源が存在することが示唆された。
(3)ステップ3:クロストーク光の影響
その後、鋭意検討を進めた結果、遂にサーキュレータ5の光受入口と光送出口の間に残存していたクロストークが、上記過大ノイズフロアの主たる発生源であることを突き止めた。
以下に、その解明過程を示す。
図3のように、サーキュレータ5から測定対象(サンプル10)に至る光路において、コリメーター7から先の部分を外し(光コネクタ(15a、15b)を取り外す。)、ノイズフロアの変化を観察した。この状態では、試料光S1の光路(測定光、信号光の光路)が遮断され、カプラ6からなる合波手段には信号光が到達しないので、本来ならばノイズフロアは発生しないはずである。しかし、驚くべきことに、このようにしてもノイズフロアは減少しなかった。この現象を説明するため、サーキュレータ5の光受入口hから入射した測定光の1部が、光送出口jに漏れて漏洩光(クロストーク光)となり、この漏洩光と参照光S2とが干渉して、ノイズフロアを形成しているではないかとの仮説を立てた。
そこで、試料光S1の光路を確実に遮断するため、サーキュレータ5の後に配置した光コネクタ16を外して、ノイズフロアの変化を観察した。結果は、ノイズフロアが十数dBも減少し、上記仮説が裏付けられた。
OCT装置において、このような現象(測定光が信号光の光路へ漏れることによってノイズフロアが発生するという現象)が報告された例はかつてなかった。従って、過大ノイズフロアの発生原因として、サーキュレータ5のクロストーク光を予見することは当業者にとって極めて困難であり、本発明者等の洞察力によって初めて解明された現象と確信する。
(II)干渉の除去
(1)サーキュレータ自体のクロストークの低減
クロストーク光の影響を除去するためには、サーキュレータ5の性能をあげクロストークを無くせばよい。使用したサーキュレータはファイバ光学系を組み立てる際、よく用いられるものであり、そのクロストークは、50〜60dBであった。クロストーク60dB以上のサーキュレータに替えたところ、ノイズフロアは減少した。従って、クロストークが60dB以上、好ましくは70dB以上、更に好ましくは80dB以上のサーキュレータを用いることが、1つの解決策と考えられる。
(2)可干渉距離を考慮した装置構成
しかし、サーキュレータ5のクロストークを少なくすることは容易ではない。そこで、本発明者等は、サーキュレータ5でクロストーク光が発生してもノイズフロアの形成には寄与しないような装置を探求することとした。
そのためには、クロストーク光と参照光が干渉しない手段を構築することが最も効果的と考え、幾つか方法を試みた。その中でも、クロストーク光側(試料光S1側)の光路長と参照光S2の光路長の差を、可変波長光発生装置1(例えば、SSG−DBRレーザ光等の半導体レーザ)の可干渉距離よりも長くすることが、もっとも簡便で有効であることを本発明者等は見出した。
具体的には、図4のように参照光S2の光路mn間に、半導体レーザの可干渉距離に匹敵する長さ7m(光路長(光学長)10m)の光ファイバ18を挿入した。又、試料光S1の光路と参照光S2の光路の光路長の調整するため、サーキュレータ5の光受口/光送出口iから先のkl間には、mn間に挿入した光ファイバ18の半分の長さ(3.5m)の光ファイバ17を挿入した。この結果、ノイズフロアが15dB減少した。このようにノイズフロアが大幅に減少し、測定に用いたレーザの揺らぎ、即ち、RINの観測が可能になった。このことは、もはや干渉ノイズがノイズフロア発生の主たる原因ではないことを示している。このような大幅なノイズフロアの低減は、測定可能範囲を大幅に拡大するものである。
なお、挿入する光ファイバの好ましい長さは、光源として用いる可変波長の半導体レーザの可干渉距離によって決まる。半導体レーザのレーザ光の可干渉距離は、干渉計、例えば、図5のようなマイケルソン干渉計を用いて測定することができる。マイケルソン干渉計に入射する光の電界をE(t)、遅延時間をτとすると、光検出器21の出力idは、以下の式(8)のようになる。
Figure 2006300801
ここで、文字式の上に付けたバーは時間平均を意味する。又、遅延時間τは、ハーフミラー22とミラー23の距離L1及びハーフミラー22と可動ミラー24の距離L2から、以下の式(9)によって求めることができる。
Figure 2006300801
ここで、cは光の速度を表す。
式(8)は、τに依存しない成分と依存する成分からなっている。τに依存する成分を、C(τ)とすると以下の式(10)で表されることが知られている。
Figure 2006300801
ここで、ω0は光の角周波数、パラメータτcはレーザ電磁界のコヒーレント時間と呼ばれている。
C(τ)は干渉成分を表す項であり、式(9)及び式(10)から、C(τ)の包絡線は、試料光路と参照光路の差「2・|L1−L2|」に対して指数関数的に減少することが分かる。そこで、本発明では、C(τ)(遅延時間τに依存する干渉信号成分)がC(0)の半分になる際の光路長の差「2・|L1−L2|」を可干渉距離と定義することとする。
以上のように定義すると、mn間に挿入する光ファイバ18の光学長の値としては、可干渉距離(全走査波数の可干渉距離の中で最大のもの。以下、同じ。)が望ましく、更に好ましくは可干渉距離の2倍、更には4倍、更には8倍、更には16倍が望ましい。なお、上記好ましい値は、mn間にファイバを挿入しない状態では、試料光S1の光路と参照光S2の光路との光路長の差はないもとした場合の値である。
SSG−DBRレーザで実際にノイズフロアが効果的に低減できる値を確認したところ、挿入する光ファイバの光路長(光の道筋に沿った長さに屈折率を乗じた値。場所により、屈折率が異なる場合には、各部分の長さに、その部分の屈折率を乗じたものの総和。)の好ましい値は、mn間で5m以上(kl間:2.5m以上)、更に好ましくはmn間で10m以上(kl間:5m以上)、更に好ましくはmn間で20m以上(kl間:10m以上)、更に最も好ましくはmn間で40m以上(kl間:20m以上)であった。SSG−DBRレーザの可干渉距離は、半導体としては典型的なものであり、他の半導体レーザからなる可変波長レーザでも好ましい値は、略同じ値となる。
(3)信号光と参照光が同時に到達しない装置構成
クロストーク光を参照光とを干渉させない手段(干渉防止手段)としては、上記光路長を調整する手段以外にも、可変波長光を干渉計内で間歇的に走行させ、クロストーク光がカプラ6に到達した時には参照光が消灯しているが、信号光が到達した場合には参照光が点灯するようにした手段も適用可能である(間歇消灯手段)。可変波長光を間歇的に走行させるためには、SSG−DBRレーザ1とカプラ2の間に光変調器、例えば、マッハツエンダ変調器(波長チャープが生じないものが好ましい。)を配置すれば良い。
図6は、本発明者等が開発したノイズフロアを低減させたOFDR−OCT断層像撮影装置である。測定対象は人の前眼部である。
超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ光発生装置(非特許文献3)のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置31の光出射口を、光を2分割(例えば、90:10)する方向性結合器等からなる第1カプラ32の光受入口に光学的に接続する。
方向性結合器等からなる第1カプラ32の一方側(分割割合90%側)の光送出口は、光を2分割(例えば、70:30)する方向性結合器等からなる分割手段である第2カプラ33の光受入口に光学的に接続している。つまり、可変波長光発生装置31からの出力光を測定光側(分割割合70%側)と参照光側(分割割合30%側)に分割している。
第2カプラ33の一方側(分割割合70%側)の光送出口は、サーキュレータ35(クロストーク50〜60dB)からなる進行方向制御手段の光受入口に光学的に接続している。この第2カプラ33の他方側(分割割合30%側)の光送出口は、光を2分割(例えば、50:50)する方向性結合器等からなる合波手段である第3カプラ36の光受入口に光学的に接続している。
サーキュレータ35の光送出/光受入口は、測定光と信号光が逆方向に走行可能な双方向性光路となる光ファイバ43を介して、図7に示すような測定ヘッド50に接続されており、サーキュレータ35の光送出口は、第3カプラ36の光受入口に光学的に接続されている。つまり、サーキュレータ35においては、第2カプラ33により分割された測定光が光受入口に入力され、入力された測定光が光送出/光受入口から光ファイバ43に出力されると共に、光ファイバ43からの信号光が光送出/光受入口に入力され、入力された信号光が光送出口から第3カプラ36へ出力されている。
又、上記測定ヘッド50は、測定光を測定対象に照射する手段(測定光照射手段)であると共に、測定対象である眼66によって測定光が反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段(信号光捕捉手段)としても機能する(測定光照射/信号光捕捉手段)。
詳細には、図7に示すように、測定ヘッド50は、支持具60に支持された可動ステージ61上に設けられており、可動ステージ61に支持され、先端側の周壁の一部に入出光窓51aを形成した本体筒51と、本体筒51の内部の基端側に配設されると共にサーキュレータ35と光学的に接続され、光ファイバ43を通ってきた測定光を平行ビームに整形するコリメートレンズ52と、本体筒51の内部の先端側に配設され、その配向方向を変更して、測定光を水平方向に走査する可能なガルバノミラー53と、本体筒51の内部のコリメートレンズ52とガルバノミラー53との間に配設され、平行ビームを前眼部に集光するフォーカシングレンズ54とを備えている。
又、支持具60には、被験者の眼66を水平方向に向けたままの状態で被験者の顔を座位で固定支持する支持アーム62、63が設けられると共に、照射位置確認手段である黙視確認用の顕微鏡65が取り付けられている。すなわち、測定ヘッド50は、通常、眼科診断に用いられている細隙灯顕微鏡からスリット光(細隙光)照射系を外して空いた空間に取り付けられている。そして、細隙灯顕微鏡の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼66の所望の位置近くに測定光を誘導することができるようになっている。
つまり、サーキュレータ35の光受入口に入力された測定光は、サーキュレータ35の光送出/光受入口から測定ヘッド50の本体筒51内部のコリメートレンズ52に入射し、平行ビームに成形されてフォーカシングレンズ54で集光された後、ガルバノミラー53を介して本体筒51の入出光窓51aから出射し、眼66に照射される。眼66に照射された測定光は、眼66により反射(又は後方散乱)されて信号光となり、反射(又は後方散乱)された信号光は、本体筒51の入出光窓51aから内部に入射し、ガルバノミラー53で反射し、フォーカシングレンズ54、コリメートレンズ52を経由して、本体筒51の基端側からサーキュレータ35の光送出/光受入口に入射する。そして、入射された信号光は、サーキュレータ35の光送出口から出力されて、第3カプラ36に入力され、第3カプラ36において、信号光と参照光が合波されると共に2分割(例えば、50:50)されて出力される。
本実施例においては、第2カプラ33と第3カプラ36の間にある参照光路(分割比30%)の光路長が、第2カプラ33とサーキュレータ35間の光路長及びサーキュレータ35と第3カプラ36間の光路長との和より、可変波長光源31の最大可干渉距離10mだけ長くなるように、参照光の光路を構成する光ファイバ44の長さが調節されている。つまり、光ファイバ44の長さを適切に調節することで、サーキュレータ35の光受入口から光送出口へ直接漏洩した測定光の漏洩光と参照光との干渉を防止することになる(干渉防止手段)。
又、サーキュレータ35と測定対象との間の光路長が可変波長光発生装置31の最大可干渉距離の半分5mに等しくなるように、サーキュレータ35と測定対象との間の光ファイバ43の長さを調整する。これは、第2カプラ33とサーキュレータ35間の光路長及びサーキュレータ35と第3カプラ36間の光路長との和と、光ファイバ44を除いた第2カプラ33と第3カプラ36の間にある参照光路(分割比30%)の光路長とが等しい場合に、光ファイバ43の光路長を、光ファイバ44の光路長の半分に設定すれば、第2カプラ33からサーキュレータ35、光ファイバ43を経由して測定対象(眼66)に至る測定光の光路長と測定対象(眼66)から光ファイバ43、サーキュレータ35を経由して第3カプラ36に至る信号光の光路長との和と、第2カプラ33と第3カプラ36の間の参照光の光路長と略等しくすることを意味する。
又、図6に示すように、第3カプラ36の一方側の光送出口(第1出力口)は、反射防止手段となるアイソレータ45、調整手段となる可変アテネータ47を介して、光の強度を検出する光検出機能を有する第1差動増幅器37(測定手段)の光受入口(第1入力口)に光学的に接続している。又、第3カプラ36の他方側の光送出口(第2出力口)は、反射防止手段となるアイソレータ46を介して、第1差動増幅器37の他の光受入口(第2入力口)に光学的に接続している。つまり、第1差動増幅器37と第3カプラ36の間にアイソレータ45、46挿入することで、第1差動増幅器37から反射された光が第3カプラ36の光送出口に戻ることを防止している。そして、第1差動増幅器37のLog出力部は、入力された信号強度の変動を補正演算する第2差動増幅器38の入力部に電気的に接続している。
他方、第1カプラ32の他方側(分割割合10%側)の光送出口は、光検出器39の光受入口に光学的に接続している。光検出器39の出力部は、Logアンプ40の入力部に電気的に接続している。Logアンプ40のLog出力部は、第2差動増幅器38の入力部に電気的に接続している。
第2差動増幅器38の出力部は、演算制御装置41(特定手段)の入力部に、図示しないアナログ/デジタル変換機を介して電気的に接続している。演算制御装置41では、測定された光の強度から、測定光が反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度を求め、測定対象の奥行き方向(深さ方向)に対する後方散乱強度分布、即ち、コヒーレンス干渉波形を合成している。又、演算制御装置41の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置42の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置41は、入力された情報に基づいて可変波長光発生装置31及びガルバノミラー53を制御することができるようになっている。
図6においては、第3カプラ36の2つの光出力口の何れか一方、具体的には、アイソレータ45側に可変アテネータ47(可変減衰器)が挿入されているが、可変アテネータ47が挿入される光路は、以下のように定められる。
現実に使用し得る3dBカプラの分割比は完全には50:50でない。又、差動増幅器における光検出器の感度も2つの入力の間で僅かに異なる。このため、図8のように、信号光の光路を48a、48bの位置で切断し、参照光のみが第3カプラ36に入力するようにした場合、本来は、差動増幅機能を有する光検出器(Auto-balanced photoreceiver)の出力は零となるはずであるが、完全には零とならない。そこで、上記光検出器の出力の正負から光信号が強く検知されている側の干渉光路を特定し、特定した光路に可変アテネータ47を挿入する。
そして、信号光の光路が48a、48bで切断された状態で、光検出器の出力が可変アテネータ47の挿入前より小さくなるように、可変アテネータ47の減衰率を調整する。又は、実際に、A-line(奥行き方向の走査)を観察しながら、ノイズフロアが極小になるように、可変アテネータ47の減衰率を調整してもよい。
又、例えば、信号光、参照光の強度が可変波長光発生装置31の波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第1成分と波数に対して光強度が振動する第2成分とからなる干渉光を、第3カプラ36の一方の光送出口(第1出力口)から出力し、波数に対して光強度が一定の第3成分と波数に対して光強度が振動し、上記第2成分とは逆相の第4成分とからなる干渉光を、他方の光送出口(第2出力口)から出力するようにして、第1差動増幅器37に測定された上記第1成分と上記第3成分の光の強度差が小さくなるように、可変アテネータ47の減衰率を調整してもよい。
(操作方法)
最初に、細隙灯顕微鏡の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼66の所望の位置近くに測定光を誘導する。
次に、演算制御装置41からの指令を出し、可変波長光発生装置31から時間に対して波数を階段状に切り替えながら光を出射させ(図9参照)、波数毎に測定を行う。
従って、第2差動増幅器38は、各波数kiに対して、以下の式(11)に比例した信号を出力する。
Figure 2006300801
この出力をアナログ/デジタル変換機でデジタル信号に変換し、演算制御装置41で読み取る。演算制御装置41は、この値をkiに関連付けて記憶することで、波数毎の測定結果の集合(データ)が収集されていく。
次に、演算制御装置41よりガルバノミラー53に指令を出し、測定対象の表面上での可変波長光の照射位置を水平方向の一直線上で僅かに移動させる。新しい照射位置に対しても、上に述べたものと同様の測定を行う。以上の操作を繰り返し行うことによって、断層像の構築に必要なデータを収集する。水平方向での走査点の数は、例えば100点である。
測定終了後、収集したデータを用いて、演算制御装置41は、式(2)〜式(5)に基づいて、測定点毎に深さ方向の反射又は後方散乱強度の分布Yt 2(z)を算出し断層像を構築する。
構築された断層像では、ノイズフロアが、アイソレータ45、46を挿入したことにより5dB改善し、可変アテネータ47の減衰量を調整することによって5dB改善し、光路長を調整したことにより15dB改善し、トータルで25dB低減した。
なお、アイソレータ45、46の後ろの双方に可変アテネータ47を配置してもよい。この場合には、より大きな干渉光を出力する第3カプラ36の出力口を、予め調べておく必要がない。
本実施例では、波数を階段状に増加するように走査しているが、波数の走査は必ずしもこのようにしなければならないわけではなく、所定の時間内に必要な波数を全て走査することができるものであれば、どのような走査方法でも良い。例えば、波数が階段状に漸次増加するのではなく、漸次減少するものであって良いし、断層像の構築に必要な波数総てをランダムに走査するものであっても良い。
又、本実施例では、第3カプラ36の出力のアンバランスを補正するために、可変アテネータ47を用いたが、例えば、以下に示すように、入力光の強度に重み付けをして差をとる差動増幅器を用いてもよい。
通常、差動増幅器は、2つの入力V1とV2の差に比例する出力V0=β(V2−V1)を出力するように作られている。図10のA3と4つの抵抗値Rcの抵抗の組み合わせの回路は、β=1の差動増幅器になっていて、V0=V2’−V1’である。
差動増幅器の出力を、2つの入力電圧の等価な引き算でなく、重みを付けた引き算回路にする方法としては、例えば、図10に示すように、通常の差動増幅器の前に、増幅器(A1、A2)を入れ、これらの増幅度を望ましい重みにするように、増幅度を調整する。
図10において、V1’、V2’及び出力電圧V0は、以下の式(12)となる。
Figure 2006300801
f1とRf2を可変抵抗にすれば、電圧V1とV2の重みを変えることができる。上記構成により、第3カプラ36の一方の光送出口(第1出力口)から出力され、波数に対して光強度が一定の第1成分と、第3カプラ36の他方の光送出口(第2出力口)から出力され、波数に対して光強度が一定の第3成分に重みを付けて、これらの差を小さくするように補正することが可能となる(調整手段)。
なお、本実施例では、対数出力を必要とするが、これは、V0を更に対数に変換する回路によって容易に実現できる。
上記差動増幅器では、信号光の光路が48a、48bで切断された状態で(図8参照)、差動増幅器の出力が、より小さくなるように各入力に対する利得を調整する。又は、実際に、A-line(奥行き方向の走査)を観察しながら、ノイズフロアが極小になるように、各入力に対する利得を調整してもよい。
本実施例は、本発明者等が最近新たに開発した折り返し像の発生しないOFDR−OCT装置に本発明を適用した場合の例である(特願2005−14650)。
(装置構成)
図11は、本発明を用いたOFDR−OCT装置の一例である。測定対象は、従来技術で述べたOFDR−OCT装置と同様に、人の前眼部である。
超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ光発生装置(非特許文献3)のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置31の光出射口を、光を2分割(例えば、90:10)する方向性結合器等からなる第1カプラ32の光受入口に光学的に接続する。
方向性結合器等からなる第1カプラ32の一方側(分割割合90%側)の光送出口は、光を2分割(例えば、70:30)する方向性結合器等からなる分割手段である第2カプラ33の光受入口に光学的に接続している。
第2カプラ33の一方側(分割割合70%側)の光送出口は、サーキュレータ35(クロストーク50〜60dB)の光受入口に光学的に接続している。この第2カプラ33の他方側(分割割合30%側)の光送出口は光位相変調器34の入力に接続され、光位相変調器34の出力は光を2分割(例えば、50:50)する方向性結合器等からなる合波手段である第3カプラ36の一方の光受入口に光学的に接続している。光位相変調器としては、例えば、LN変調器とその制御装置からなるものが使用可能である。
サーキュレータ35の光送出口は、第3カプラ36の光受入口に光学的に接続すると共に、その光送出/光受入口は図7に示すような測定ヘッド50に接続する。測定ヘッド50は、測定光を測定対象に照射する手段であると共に、測定対象である眼によって測定光が反射又は後方散乱された信号光を捕捉する手段としても機能する(測定光照射/信号光補足手段)。
図7については、実施例1において説明したので、その詳細な説明を省略するが、図7に示すように、測定ヘッド50は、光ファイバ43を通ってきた測定光を平行ビームに整形するコリメートレンズ52と、この平行ビームを前眼部に集光するフォーカシングレンズ54と、測定光を水平方向に走査するガルバノミラー53とから構成されており、細隙灯顕微鏡からスリット光(細隙光)照射系を外して空いた空間に取り付けられている。細隙灯顕微鏡の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼66の所望の位置近くに測定光を誘導することができる。
本実施例においても、第2カプラ33と第3カプラ36の間にある参照光路(分割比30%)の光路長が、第2カプラ33とサーキュレータ35間の光路長及びサーキュレータ35と第3カプラ36間の光路長との和より、可変波長光源31の最大可干渉距離10mだけ長くなるように、参照光の光路を構成する光ファイバ44の長さが調節される。そして、サーキュレータ35と測定対象との間の光路長が、可変波長光発生装置31の最大可干渉距離の半分5mに等しくなるように、サーキュレータ35と測定対象との間の光ファイバ43の長さが調整される。なお、第2カプラ33とサーキュレータ35間の光路長及びサーキュレータ35と第3カプラ36間の光路長の和と、光ファイバ44を除いた第2カプラ33と第3カプラ36の間にある参照光光路(分割比30%)の光路長とは、等しいとする。
又、光検出機能を有する第1差動増幅器37と第3カプラ36の間に、反射防止手段となるアイソレータ45、46を挿入する。更に、第3カプラ36の2つの出力口に接続されたアイソレータの何れか一方、例えば、アイソレータ45の後に、調整手段となる可変アテネータ47を挿入する。なお、可変アテネータ47が挿入される光路は、実施例1で説明した方法と同様な方法により定めればよい。
このように、第3カプラ36の一方側の光送出口(第1出力口)は、アイソレータ45、可変アテネータ47を介して、光の強度を検出する光検出機能を有する第1差動増幅器37(測定手段)の光受入口(第1入力口)に光学的に接続している。又、第3カプラ36の他方側の光送出口(第2出力口)は、アイソレータ46を介して、第1差動増幅器37の他の光受入口(第2入力口)に光学的に接続している。そして、第1差動増幅器37のLog出力部は、入力された信号強度の変動を補正演算する第2差動増幅器38の一方の入力部に電気的に接続している。
他方、第1カプラ32の他方側(分割割合10%側)の光送出口は、光検出器39の光受入口に光学的に接続している。光検出器39の出力部は、Logアンプ40の入力部に電気的に接続している。Logアンプ40のLog出力部は、第2差動増幅器38の入力部に電気的に接続している。
第2差動増幅器38の出力部は、演算制御装置41(特定手段)の入力部に、図示しないアナログ/デジタル変換機を介して電気的に接続している。演算制御装置41では、測定された光の強度から、測定光が反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度を求め、測定対象の奥行き方向(深さ方向)に対する後方散乱強度分布、即ち、コヒーレンス干渉波形を合成している。又、演算制御装置41の出力部は、演算結果を表示するモニタやプリンタ等の表示装置42の入力部に電気的に接続している。この演算制御装置41は、入力された情報に基づいて可変波長光発生装置31、光位相変調器34、及びガルバノミラー53を制御することができるようになっている。
第1差動増幅器37の出力は、I(ki,φ)=2(Irs1/2cos(2L×ki+φ)のLogをとったものとなる。なお、φは、光位相変調器34の位相変調量である。一方、Logアンプ40の出力はlogIrに比例した値となるので、第2差動増幅器38の出力は、以下の式(13)となる(定数項は省略)。
Figure 2006300801
なお、式(13)のlogの中は、反射面が1つの場合の式であるが、説明を簡単にするため以後も反射面が1つの場合について考える。
(操作方法)
演算制御装置41からの指令を出し、可変波長光発生装置31から時間に対して波数を階段状に切り替えながら光を出射させる(図12の下部)。
演算制御装置41からは、波数走査の指令と同時に、光位相変調器34にも指令を出す。光位相変調器34は、この指令に基づき可変波長光発生装置31の波数切り替えに同期させて、参照光の位相を図12の上部のように0[rad]と−π/2[rad]の間で交互に変調する。即ち、波数保持期間の前半分の期間は0[rad]、後半部の期間は−π/2[rad]だけ参照光を位相変調する。
第2差動増幅器38において、各波数kiの保持時間の前半は、以下の式(14)に比例した信号を出力する。
Figure 2006300801
又、各波数kiの保持時間の後半は、以下の式(15)に比例した信号を出力する。
Figure 2006300801
以上の式でlogを外すと、以下の式(16)、(17)となる。
Figure 2006300801
即ち、I(ki,0)は波数に対して余弦関数となり(第1出力光強度)、I(ki,−π/2)は正弦関数となる(第2出力光強度)。なお、上記I(ki,0)のように反射面が1つだけの場合にその強度が波数に対して余弦関数になる出力光を、「波数に対して余弦関数として変化する出力光」と呼ぶこととする。又、I(ki,−π/2)のように反射面が1つだけの場合にその強度が正弦関数になる出力光を、「波数に対して正弦関数として変化する出力光」と呼ぶこととする。
この出力をアナログ/デジタル変換機でデジタル信号に変換し、演算制御装置41で読み取る。演算制御装置41は、この値を、ki及びφ=0、−π/2に関連付けて記憶する。
なお、φ=π/2としてもよく、その場合には出力の符号を逆転してから信号処理をすれば良いのであって、符号が反転していない場合と何ら本質的な相違はない。
次に、演算制御装置41よりガルバノミラー53に指令を出し、測定対象の表面上での可変波長光の照射位置を水平方向の一直線上で僅かに移動させる。新しい照射位置に対しても、上に述べたものと同様の測定を行う。以上の操作を繰り返し行うことによって、断層像の構築に必要なデータを収集する。水平方向での走査点の数は、例えば、100点である。
測定終了後、収集したデータを用いて演算制御装置41は以下の式(18)〜(19)に従って、測定点毎に深さ方向の反射又は後方散乱強度の分布Yt "2(z)を算出し、この分布に基づき断層像を構築する。
Figure 2006300801
なお、式(18)の第1項は、波数に対して余弦関数として変化する出力光の強度をフーリエ余弦変換するものである。同様に、式(18)の第2項は、波数に対して正弦関数として変化する出力光の強度をフーリエ正弦変換するものである。又、式(19)の第1項は、波数に対して余弦関数として変化する出力光の強度をフーリエ正弦変換するものであり、式(19)の第2項は、波数に対して正弦関数として変化する出力光の強度をフーリエ余弦変換するものである。
反射面又は後方散乱体が1つの場合は、以下の式(21)となる。
Figure 2006300801
式(21)で表される関数はz=2Lで大きな値をとり、z=2Lから遠ざかると急速に小さくなる。そして、式(6)の右辺第2項のような折り返し断層像を生成する項は、存在しない。即ち、式(21)に基づけば、折り返し像のない断層像を構築することができる。なお、zは、位置座表を示す変数であり、2Lは、第2カプラ33から測定対象(眼66)に至る測定光の光路長と測定対象(眼66)から第3カプラ36に至る信号光の光路長との和から、第2カプラ33から第3カプラ36に至る参照光の光路長を差し引いた値である。
特願2005−14650に記載されているように、以上の演算は、測定対象が1つの反射面(又は散乱体)のみから構成される場合、第1出力光強度及び第2出力光強度から、可変波長光発生装置31の出力光の波数ki毎に、ki×(z−2L)に対して、余弦関数、正弦関数に比例する関数を算出し、波数ki毎に算出したこれらの関数の総和を求めることで、測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を折り返しなく特定するものである。なお、ki×(z−2L)ではなく、ki×(z+2L)に対して、余弦関数、正弦関数に比例する関数を算出して、総和を求めてもよい。但し、この場合、得られる像は、原点に対する鏡像となる。又、ki×(z−2L)又はki×(z+2L)に対して、余弦関数又は正弦関数の何れか一方に比例する関数を算出して、総和を求めてもよい。
反射面又は散乱体が複数ある場合には、複数の反射面(又は散乱体)からの信号に対応した以下の式(22)からなる項と、無視できる程度に小さな項の和になる(2Liはi番目の反射面に対する光路長差、Mは反射面の数を表す。)。従って、反射面(又は散乱体)が複数存在する場合であっても、折り返しのない断層像が得られる。
Figure 2006300801
構築された断層像では、ノイズフロアが、アイソレータ45、46を挿入したことにより5dB改善し、可変アテネータ47を挿入し、減衰量を調整することにより5dB改善し、光路長を調整したことにより15dB改善し、トータルで25dB低減した。なお、アイソレータ45、46の双方の後ろに可変アテネータ47を配置してもよい。この場合には、より大きく干渉光を出力する第3カプラ36の出力口を、予め調べておく必要がない。
本実施例では、波数は階段状に増加するように走査しているが波数の走査は必ずしもこのようにしなければならないわけではなく、所定の時間内に必要な波数を全て走査することができるものであればどのような走査方法でも良い。例えば、波数が階段状に漸次増加するのではなく、漸次減少するものであって良いし、断層像の構築に必要な波数総てをランダムに走査するものであっても良い。
又、本実施例では、参照光の位相を変調(シフト)する手段として、参照光の位相を動的に変化させる光位相変調器を用いたが、参照光の光路を2分割し、一方の光路に位相を静的にシフトさせる手段(例えば、位相を固定した光位相変調器)を配置しても良い。但し、2分割された参照光をそれぞれ信号光と合波するため、信号光も2分割し、分割した参照光と信号光の光路をそれぞれ1対1に合波する必要がある。このようにすれば、波数に対して余弦関数として変化する干渉信号と正弦関数として変化する干渉信号を同時に得ることができる。シフトさせる位相は、例えば、π/2である。この際、分割後の参照光の光路長を双方等しくなるように調整する必要がある。分割後の信号光の光路長についても同じである。なお、光を分割する手段として方向性結合器を使用した場合には、2つ分割直後の光の間で位相差π/2が生じるので、この影響を考慮して信号処理を行う必要がある。但し、合波の仕方によらず、2つの干渉光の一方は余弦関数として変化し、他方は正弦関数として変化する(符号が逆になる場合も含めて。)。
又、方向性結合器のように分割後の光の位相にπ/2の差が生じさせる光学部品を使用することもできる。これらを複数信号光の光路と参照光の光路に適宜配置するとによって、合波後の位相差が、例えば、π/2にすることができ、波数に対して余弦関数及び正弦関数として変化する干渉光を得ることもできる。
又、可変減衰器(可変アテネータ)の代わりに、実施例1(図10)で示した各入力の利得調整機能付き差動増幅器を用いてもよい。
上記実施例1、2では、光路長を調整することでクロストーク光による干渉ノイズをなくすようにしているが、このようにしなくても、サーキュレータ35のクロストークを減らすことによってノイズフロアを低減することができる。
具体的には、実施例1、実施例2において、光路長調整用の光ファイバ43、44を参照光路等に挿入せず、サーキュレータ35をクロストークが50d〜60dBのものから60〜70dBのものに変えた。つまり、サーキュレータ35が、光受入口に入射する測定光に対する漏洩光を60dB以上減衰するものであるため、漏洩光と参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段となる。
上記構成を用いて構築された断層像では、ノイズフロアが、アイソレータ45、46を挿入したことにより5dB改善し、サーキュレータ35を変えたことにより10dB改善し、トータルで15dB低減した。
なお、上記実施例1〜3では、干渉計としてマッハツエンダ干渉計を用いたが、使用可能な干渉計はこのタイプに限られるわけではなく、マイケルソン干渉計等、その他の干渉計も使用可能である。マイケルソン干渉計を用いた場合、可変波長光を分割する手段と信号光と参照光を合波する手段が同一となる。
又、上記実施例1〜3では、測定信号の解析にフーリエ変換を用いているが、必ずしもフーリエ変換でなければいけないわけでなく、信号中から多数の周波数成分を抽出することができる解析法であれば他の方法でもよい。詳細には、測定対象からの反射光(又は後方散乱光)と参照光とを干渉させ、波数を変化させながら光強度測定をすると、反射光(又は後方散乱体)の位置に対応した周波数で振動する多数の余弦関数の関数になる。従って、この信号の中から、それぞれの位置に対応した周波数成分をもった関数が抽出できるならば、断層像を構築できることになる。例えば、フーリエ変換は、より一般的なウェーブレット変換に包含されるものであり、本発明は、測定信号の解析にウェーブレット変換を用いた場合にも適用可能である。
更に、上記実施例1〜3では、進行方向制御手段としてオプティカルサーキュレータを用いたが、その他の光素子、例えば、方向性結合器からなる3dBカプラ等も利用することができる。
加えて、上記実施例1〜3では、可変波長発生装置の波数を時間に対して不連続(離散的)に変化させて、一定時間その波数を保持し、その間に干渉光の強度を測定している。しかし、波数を連続的に変化させつつ干渉光を測定するOCT、例えば、チャープ○CT(非特許文献4)にも、当然、本発明を適用可能である。又、上記実施例1〜3に記載した測定法においても、波数を連続的に変化させながら干渉光強度を測定し、所定の波数になったときに光検出器の出力サンプリングするようにしてもよい。この際、所定の波数を中心に一定範囲の波数に対して、干渉光強度を平均化すると、S/N比が改善する。
本発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置は、これを用いることにより、生体だけでなく、精密機器等の製造業において利用可能なものである。
オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を構成する光学部品において、反射光発生点を特定する手順を説明する図である。 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を構成する光学部品において、アテネータを挿入した状態を示す図である。 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置のサーキュレータにおいて、反射光発生点を特定するため、コネクタを外した状態を示す図である。 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、光路長を長くした状態を示す図である。 可干渉距離を測定するマイケルソン干渉計を説明する図である。 本発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置の実施形態の一例を示す概略構成図である。 図6のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置の測定ヘッドの概略構成図である。 図4のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、アテネータの調整を説明する図である。 可変波長発生装置からの出射光の波数のタイムチャートである。 重み付き差動増幅器を示す図である。 本発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置の実施形態の他の一例を示す概略構成図である。 可変波長発生装置からの出射光の波数と参照光の位相変調とのタイムチャートである。 従来のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を示す概略構成図である。 図13のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置の測定ヘッドの概略構成図である。 従来のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置の測定原理を説明する図である。 深さ方向の位置座標に対する信号強度の変化を表したグラフである。
符号の説明
31 可変波長光発生装置
32 第1カプラ
33 第2カプラ
34 光位相変調器
35 オプティカルサーキュレータ
36 第3カプラ
37 第1差動増幅器
38 第2差動増幅器
39 光検出器
40 Logアンプ
41 演算制御装置
42 表示装置
43、44 光ファイバ
45、46 可変アイソレータ
47 可変アテネータ
50 測定ヘッド
52 コリメートレンズ
53 ガルバノミラー
54 フォーカシングレンズ
60 支持具
61 可動ステージ
65 顕微鏡

Claims (15)

  1. 可変波長光発生手段と、
    前記可変波長光発生手段からの出力光を、測定光と参照光に分割する分割手段と、
    前記測定光を測定対象に照射する共に、照射された前記測定光が前記測定対象により反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射/信号光補足手段と、
    前記測定光照射/信号光補足手段に接続され、前記測定光と前記信号光が逆方向に走行する双方方向性光路と、
    分割手段により分割された前記測定光を入力する光受入口と、入力された前記測定光を前記双方方向性光路に出力すると共に前記双方方向性光路からの前記信号光を入力する光送出/光受入口と、入力された前記信号光を出力する光送出口とを有する進行方向制御手段と、
    前記信号光と前記参照光とを合波する合波手段と、
    前記合波手段からの出力光の強度を測定する測定手段と、
    前記測定手段によって測定された前記合波手段からの出力光の強度から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定する特定手段とを有するオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記進行方向制御手段の前記光受入口から前記光送出口へ前記測定光が直接漏洩した漏洩光と前記参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  2. 請求項1に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記干渉防止手段は、
    前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和より、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長が、前記可変波長光発生手段の各出力光の可干渉距離の最大値以上に長くなるように設定した光路であることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  3. 請求項2に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記分割手段から前記進行方向制御手段、前記双方向性光路を経由して前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記双方向性光路、前記進行方向制御手段を経由して前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長と略等しくなるように、前記双方向性光路の光路長を設定したことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記干渉防止手段は、
    前記進行方向制御手段が、前記光受入口に入射する前記測定光に対する前記漏洩光を60dB以上減衰するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  5. 請求項1、請求項2又は請求項4のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長とが異なる場合、
    前記干渉防止手段は、
    前記漏洩光と前記参照光とが前記合波手段に同時に入射しないように、前記可変波長光発生手段からの出力光を間歇的に消灯する間歇消灯手段であることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記合波手段は、
    前記信号光及び前記参照光の強度が前記可変波長光発生手段の波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第1成分と波数に対して光強度が振動する第2成分とからなる干渉光を出力する第1出力口と、
    前記信号光及び前記参照光の強度が波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第3成分と波数に対して光強度が振動し、前記第2成分とは逆相の第4成分とからなる干渉光を出力する第2出力口とを有するものであり、
    前記測定手段は、
    前記第1出力口が光学的に結合された第1入力口と、前記第2出力口が光学的に結合された第2入力口とを有し、前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度との差を測定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  7. 請求項6に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記第1出力口と前記第1入力口の間に、前記第1入力口によって反射された光が前記第1出力口に戻ることを防止する反射防止手段を設け、
    且つ、前記第2出力口と前記第2入力口の間に、前記第2入力口によって反射された光が前記第2出力口に戻ることを防止する他の反射防止手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  8. 請求項6又は請求項7に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記測定手段により測定される前記第1成分と前記第3成分の差を小さくする調整手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  9. 請求項8に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記調整手段を可変光減衰器とすると共に、
    前記第1出力口と前記第1入力口の間、又は、前記第2出力口と前記第2入力口の間の少なくとも一方に、前記可変減衰器を配置したことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  10. 請求項8に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記調整手段は、
    前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度のいずれか一方又は双方に重み付けをして、前記第1成分と前記第3成分の差を小さくするものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記可変波長光発生手段は、可変波長レーザからなることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記測定手段は、
    前記合波手段からの出力光の強度を前記可変波長光発生手段の波数毎に測定する手段であり、
    前記特定手段は、
    前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの出力光の強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  13. 請求項12に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記特定手段は、
    前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの前記出力光の強度と前記波数からなる実数の組み合わせをフーリエ変換することで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  14. 請求項12に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記測定手段は、
    前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して余弦関数として変化する第1出力光強度と、前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して正弦関数又はその逆符号関数として変化すると第2出力光強度との双方を測定可能とするものであり、
    前記特定手段は、
    前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して折り返しなく特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
  15. 請求項14に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
    前記特定手段は、
    前記測定対象が1つの反射面のみから構成される場合、
    zを、位置座表を示す変数、2Lを、前記分割手段から前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和から、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長を差し引いた値とすると、
    前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度から、前記可変波長光発生手段の出力光の波数k毎に、k×(z−2L)、又は、k×(z+2L)のいずれか一方のみに対して、余弦又は正弦を取った関数のいずれか一方又は双方に比例する関数を算出し、
    前記波数k毎に算出した前記関数の総和を求めることで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を折り返しなく特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
JP2005124610A 2005-01-21 2005-04-22 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置 Withdrawn JP2006300801A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005124610A JP2006300801A (ja) 2005-04-22 2005-04-22 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置
US11/814,219 US20090002713A1 (en) 2005-01-21 2006-01-19 Optical Coherence Tomography System
PCT/JP2006/300731 WO2006077921A1 (ja) 2005-01-21 2006-01-19 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置
EP06711977A EP1852692A1 (en) 2005-01-21 2006-01-19 Optical coherent tomography device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005124610A JP2006300801A (ja) 2005-04-22 2005-04-22 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006300801A true JP2006300801A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37469256

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005124610A Withdrawn JP2006300801A (ja) 2005-01-21 2005-04-22 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006300801A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209233A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Naohiro Tanno スペクトルドメインの光コヒーレンストモグラフィー装置
JP2009162639A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Fujifilm Corp 光断層画像化システム
WO2010137373A1 (ja) * 2009-05-28 2010-12-02 コニカミノルタオプト株式会社 光干渉断層画像取得装置、光干渉断層画像取得装置に用いるプローブ及び光干渉断層画像取得方法
JP2014137370A (ja) * 2013-01-18 2014-07-28 Topcon Corp 画像計測方法および画像計測装置
JP2014529471A (ja) * 2011-08-31 2014-11-13 ヴォルカノ コーポレイションVolcano Corporation 組み込みシステム・アーキテクチャ
JP2015211732A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 株式会社トーメーコーポレーション 眼科装置
WO2016056615A1 (ja) * 2014-10-09 2016-04-14 浜松ホトニクス株式会社 Oct装置用光検出モジュール及びoct装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008209233A (ja) * 2007-02-26 2008-09-11 Naohiro Tanno スペクトルドメインの光コヒーレンストモグラフィー装置
JP2009162639A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Fujifilm Corp 光断層画像化システム
WO2010137373A1 (ja) * 2009-05-28 2010-12-02 コニカミノルタオプト株式会社 光干渉断層画像取得装置、光干渉断層画像取得装置に用いるプローブ及び光干渉断層画像取得方法
JP2014529471A (ja) * 2011-08-31 2014-11-13 ヴォルカノ コーポレイションVolcano Corporation 組み込みシステム・アーキテクチャ
JP2014137370A (ja) * 2013-01-18 2014-07-28 Topcon Corp 画像計測方法および画像計測装置
JP2015211732A (ja) * 2014-05-02 2015-11-26 株式会社トーメーコーポレーション 眼科装置
WO2016056615A1 (ja) * 2014-10-09 2016-04-14 浜松ホトニクス株式会社 Oct装置用光検出モジュール及びoct装置
JP2016080365A (ja) * 2014-10-09 2016-05-16 浜松ホトニクス株式会社 Oct装置用光検出モジュール及びoct装置
US10168140B2 (en) 2014-10-09 2019-01-01 Hamamatsu Photonics K.K. Light detection module for OCT device and OCT device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3796550B2 (ja) 光干渉トモグラフィ装置
JP4362631B2 (ja) 可変波長光発生装置
KR101239250B1 (ko) 광간섭 단층촬영 화상 진단에서 반사층을 이용한 색 분산보상을 위한 프로세스, 시스템 및 소프트웨어 배열
US20090002713A1 (en) Optical Coherence Tomography System
US6853457B2 (en) Optical amplification in coherence reflectometry
US7515274B2 (en) Method for obtaining the image of an object, device for carrying out said method and device for delivering low coherent optical radiation
JP5519152B2 (ja) 光学顕微鏡法を用いて解剖学的サンプルに関わる情報を取得するための装置
JP4986296B2 (ja) 光断層画像化システム
JP4677636B2 (ja) オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置及びこれに用いる可変波長光発生装置
EP1782020B1 (en) Process, system and software arrangement for determining at least one location in a sample using an optical coherence tomography
US7245383B2 (en) Optical image measuring apparatus for obtaining a signal intensity and spatial phase distribution of interference light
JP4727517B2 (ja) 光源装置および光断層画像化装置
US7903256B2 (en) Methods, systems, and computer program products for performing real-time quadrature projection based Fourier domain optical coherence tomography
EP1475606A1 (en) Method for studying an object and an optical interferometer for carrying out said method
US8836951B2 (en) Imaging device for optical coherence tomographic image and imaging method
US20110222070A1 (en) Optical Tomographic Image Forming Method
JP2006201087A (ja) オプティカル・コヒーレント・トモグラフィ装置
EP2884224A1 (en) Sample clock generator for optical tomographic imaging apparatus, and optical tomographic imaging apparatus
JPWO2008029506A1 (ja) オプティカル・コヒーレンス・トモグラフィー装置
WO2008139799A1 (en) Image forming method and optical coherence tomograph apparatus using optical coherence tomography
JP2011174920A (ja) 光干渉計測方法および光干渉計測装置
WO2006022342A1 (ja) 生体組織測定用の光干渉トモグラフィー用光発生装置及び生体組織測定用の光干渉トモグラフィー装置
JP2007101268A (ja) 光断層画像化装置
JP2006300801A (ja) オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置
WO2016023502A1 (en) Phase-inverted sidelobe-annihilated optical coherence tomography

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20070518

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070711

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20080404

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20080404