JP2006300801A - オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、オプティカルサーキュレータ35の光受入口から光送出口へ直接漏洩した測定光と参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段(ファイバ43、44)を、測定光と参照光の光路に設け、更に、差動増幅器37からの反射を防止するアイソレータ45、46と、カプラ36からの2つの出力光の直流成分の差を小さくする可変アテネータ47を、カプラ36と差動増幅器37の間に設ける。
【選択図】 図6
Description
オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー法(OCT法)は、光の干渉現象を利用した塗装膜等の構造物や生体の断層像の撮影法である(非特許文献1)。
OCT法は、医療分野で既に実用化されており、十数μmという高い分解能を生かして、網膜等の微細組織の断層像撮影に用いられている。これは、分解能が高いという積極的な理由からだけではなく、測定系に機械的駆動部分が存在するため、高速測定には不向きであり、このため、生体が静止可能な短時間の間に測定可能な範囲が、深さ方向で高々1〜2mmの狭い領域に限られるという消極的理由にもある。
以下に、この方法について説明する。なお、従来のOCT法は、OCDR−OCT法(0ptical-coherence-domain-reflectometory-OCT)と呼ぶこととする。
図13は、本発明者等が開発したOFDR−OCT法による前眼部の断層像撮影装置である。
超周期構造回折格子分布反射半導体レーザ光発生装置(非特許文献3)のような、波長を変化させながら光を出射できる可変波長光発生手段である可変波長光発生装置71の光出射口を、光を2分割(例えば、90:10)する方向性結合器等からなる第1カプラ72の光受入口に光学的に接続する。
測定対象、例えば、前眼部によって、測定光(第2カプラ73で70%に分割されたレーザ光)が反射又は後方散乱されて生じた信号光は、第3カプラ76によって参照光(第2カプラ73で30%に分割された可変波長光)と合波され干渉する。
OCT法の性能を決める重要な要因の1つにダイナミックレンジがある。
ダイナミックレンジとは、ノイズと信号強度の比を意味し、その理論的限界は信号強度(式(6))の最大値N2とノイズフロア(z>>0とした時の式(6)の値)の強度比によって決まる。
従って、断層像の撮影は交点104より深い位置では不可能であり、即ち、ピーク101のノイズフロア102に対する比、即ち、ダイナミックレンジが大きいほど、深い位置まで断層像の撮影が可能である。
式(6)で決まるノイズフロアは、式(2)及び式(3)によってYc(z)及びYs(z)を計算する際に、測定値Id(ki)に窓関数(例えば、ガウス関数)を乗ずれば劇的に減少させることができる(但し、分解能は劣化する。特願2004−202957号)。
しかしながら、図13に示した装置で生体組織のOFDR−OCT信号を測定すると、通常反射光強度が最も強くなる組織表面の信号強度を0dBとしてノイズフロアを評価する場合、適当な窓関数を用いて理論上のノイズフロアの値を−70dBとしても、測定値は−45dB以上となり、期待される値−70dBより格段に大きな値になってしまう。このため、従来のOFDR−OCT装置には、測定範囲を十分にとれないという問題があった。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、ダイナミックレンジの劣化の原因を除去し、測定範囲を広くしたオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置を提供することを目的とする。
可変波長光発生手段と、
前記可変波長光発生手段からの出力光を、測定光と参照光に分割する分割手段と、
前記測定光を測定対象に照射する共に、照射された前記測定光が前記測定対象により反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射/信号光補足手段と、
前記測定光照射/信号光補足手段に接続され、前記測定光と前記信号光が逆方向に走行する双方方向性光路と、
分割手段により分割された前記測定光を入力する光受入口と、入力された前記測定光を前記双方方向性光路に出力すると共に前記双方方向性光路からの前記信号光を入力する光送出/光受入口と、入力された前記信号光を出力する光送出口とを有する進行方向制御手段と、
前記信号光と前記参照光とを合波する合波手段と、
前記合波手段からの出力光の強度を測定する測定手段と、
前記測定手段によって測定された前記合波手段からの出力光の強度から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定する特定手段とを有するオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記進行方向制御手段の前記光受入口から前記光送出口へ前記測定光が直接漏洩した漏洩光と前記参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段を設けたことを特徴とする。
上記第1の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和より、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長が、前記可変波長光発生手段の各出力光の可干渉距離の最大値以上に長くなるように設定した光路であることを特徴とする。
上記第2の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段、前記双方向性光路を経由して前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記双方向性光路、前記進行方向制御手段を経由して前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長と略等しくなるように、前記双方向性光路の光路長を設定したことを特徴とする。
上記第1乃至第3の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記進行方向制御手段が、前記光受入口に入射する前記測定光に対する前記漏洩光を60dB以上減衰するものであることを特徴とする。
上記第1、第2、第4の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長とが異なる場合、
前記干渉防止手段は、
前記漏洩光と前記参照光とが前記合波手段に同時に入射しないように、前記可変波長光発生手段からの出力光を間歇的に消灯する間歇消灯手段であることを特徴とする。
上記第1乃至第5の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記合波手段は、
前記信号光及び前記参照光の強度が前記可変波長光発生手段の波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第1成分と波数に対して光強度が振動する第2成分とからなる干渉光を出力する第1出力口と、
前記信号光及び前記参照光の強度が波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第3成分と波数に対して光強度が振動し、前記第2成分とは逆相の第4成分とからなる干渉光を出力する第2出力口とを有するものであり、
前記測定手段は、
前記第1出力口が光学的に結合された前記第1入力口と、前記第2出力口が光学的に結合された前記第2入力口とを有し、第1入力口に入射した光の強度と第2入力口に入射した光の強度との差を測定するものであることを特徴とする。
上記第6の発明に係るオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記第1出力口と前記第1入力口の間に、前記第1入力口によって反射された光が前記第1出力口に戻ることを防止する反射防止手段を設け、
且つ、前記第2出力口と前記第2入力口の間に、前記第2入力口によって反射された光が前記第2出力口に戻ることを防止する他の反射防止手段を設けたことを特徴とする。
上記第6又は第7の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段により測定される前記第1成分と前記第3成分の差を小さくする調整手段を設けたことを特徴とする。
上記第8の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段を可変光減衰器とすると共に、
前記第1出力口と前記第1入力口の間、又は、前記第2出力口と前記第2入力口の間の少なくとも一方に、前記可変減衰器を配置したことを特徴とする。
上記第8の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段は、
前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度のいずれか一方又は双方に重み付けをして、前記第1成分と前記第3成分の差を小さくするものであることを特徴とする。
上記第1乃至第10の発明のいずれかに記載オプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記可変波長光発生手段は、可変波長レーザからなることを特徴とする。
上記第1乃至第11の発明のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度を前記可変波長光発生手段の波数毎に測定する手段であり、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの出力光の強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定するものであることを特徴とする。
上記第12の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの前記出力光の強度と前記波数からなる実数の組み合わせをフーリエ変換することで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を特定するものであることを特徴とする。
上記第12の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して余弦関数として変化する第1出力光強度と、前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して正弦関数又はその逆符号関数として変化すると第2出力光強度との双方を測定可能とするものであり、
前記特定手段は、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して折り返しなく特定するものであることを特徴とする。
上記第14の発明に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定対象が1つの反射面のみから構成される場合、
zを、位置座表を示す変数、2Lを、前記分割手段から前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和から、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長を差し引いた値とすると、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度から、前記可変波長光発生手段の出力光の波数k毎に、k×(z−2L)、又は、k×(z+2L)のいずれか一方のみに対して、余弦又は正弦を取った関数のいずれか一方又は双方に比例する関数を算出し、
前記波数k毎に算出した前記関数の総和を求めることで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を折り返しなく特定するものであることを特徴とする。
(A)考えられるノイズフロアの発生原因
現実の測定においては、上述した測定原理に基づくノイズフロアだけでなく、以下に示す種々のノイズによってもノイズフロアを発生しうる。
(1)熱雑音
通常、アンプの熱雑音が問題となる。
(2)ショットノイズ
電流が電子の電荷素量で量子化されていることによるノイズ
(3)A/Dボードの量子化ノイズ等
(4)RIN(re1ative intensity noise)
波数の切り替えにともなうレーザ光強度の揺らぎ、波数の設定値からの揺らぎ、干渉計の機械的・熱的な揺らぎ等による測定光強度や参照光強度の揺らぎによって生じるノイズ
(5)干渉ノイズ
意図しない参照光の反射によってもたらされる参照光自身の自己干渉、意図しない測定光の反射によってもたらされる参照光との干渉等
本発明者等は、詳細に検討した結果、上記(1)〜(4)は、上記ノイズフロア(以下、「過大ノイズフロア」と呼ぶこととする。)の主たる発生原因ではないことを突き止めた。残る原因としては(5)の干渉ノイズが考えられる。
参照光及び測定光の反射は、図13に示す装置を構成する光学部品の接続点すべてにおいて起こり得るものであり、その特定は容易ではない。
しかしながら、本発明者等は、以下に示す通り、鋭意検討した結果、発生源の特定することに成功した。
まず、測定系を構成する各光学部品の前後に適宜アイソレータを挿入し、反射光発生点の特定を試みた。
図1に実験装置の概要を示し、その構成を簡単に説明する。
実験装置においては、可変波長光発生装置1の光出射口に、光を2分割するカプラ2を光学的に接続し、分割された一方側の光路3を、サーキュレータ5を介して、カプラ6へ光学的に接続し、分割された他方側の光路4を、直接カプラ6へ光学的に接続する。サーキュレータ5から供給される光は、コリメータレンズ7、ガルバノミラー8、フォーカシングレンズ9を経て、サンプル10に照射され、サンプル10から反射(後方散乱)された光は、再び、フォーカシングレンズ9、ガルバノミラー8、コリメータレンズ7を経て、カプラ6へ入力される。そして、光を合波するカプラ6からの2つの光路を、フォトレシーバ11に光学的に接続して、その出力をA/D変換器12にて変換して、コンピュータ13へ入力し、コンピュータ13により可変波長光発生装置1の出力を制御している。
図13において、第3カプラ76を分割比50:50にし、第1差動増幅器77を用いる方法は、バランス検出法として知られ、信号の直流成分を除去し、式(1)の干渉信号のみを取り出すための効果的な方法として知られている。しかし、第3カプラ76の分割比を厳密に50:50とすることはできず、わずかなずれがノイズフロアを増大させる。そこで、図1での位置fとgの出力の直流成分がわずかに大きい側のf又はgの位置に可変減衰器(アテネータ14)を挿入し(図2参照)、減衰量を調整したところ、数dBの改善が見られた。
その後、鋭意検討を進めた結果、遂にサーキュレータ5の光受入口と光送出口の間に残存していたクロストークが、上記過大ノイズフロアの主たる発生源であることを突き止めた。
図3のように、サーキュレータ5から測定対象(サンプル10)に至る光路において、コリメーター7から先の部分を外し(光コネクタ(15a、15b)を取り外す。)、ノイズフロアの変化を観察した。この状態では、試料光S1の光路(測定光、信号光の光路)が遮断され、カプラ6からなる合波手段には信号光が到達しないので、本来ならばノイズフロアは発生しないはずである。しかし、驚くべきことに、このようにしてもノイズフロアは減少しなかった。この現象を説明するため、サーキュレータ5の光受入口hから入射した測定光の1部が、光送出口jに漏れて漏洩光(クロストーク光)となり、この漏洩光と参照光S2とが干渉して、ノイズフロアを形成しているではないかとの仮説を立てた。
(1)サーキュレータ自体のクロストークの低減
クロストーク光の影響を除去するためには、サーキュレータ5の性能をあげクロストークを無くせばよい。使用したサーキュレータはファイバ光学系を組み立てる際、よく用いられるものであり、そのクロストークは、50〜60dBであった。クロストーク60dB以上のサーキュレータに替えたところ、ノイズフロアは減少した。従って、クロストークが60dB以上、好ましくは70dB以上、更に好ましくは80dB以上のサーキュレータを用いることが、1つの解決策と考えられる。
しかし、サーキュレータ5のクロストークを少なくすることは容易ではない。そこで、本発明者等は、サーキュレータ5でクロストーク光が発生してもノイズフロアの形成には寄与しないような装置を探求することとした。
クロストーク光を参照光とを干渉させない手段(干渉防止手段)としては、上記光路長を調整する手段以外にも、可変波長光を干渉計内で間歇的に走行させ、クロストーク光がカプラ6に到達した時には参照光が消灯しているが、信号光が到達した場合には参照光が点灯するようにした手段も適用可能である(間歇消灯手段)。可変波長光を間歇的に走行させるためには、SSG−DBRレーザ1とカプラ2の間に光変調器、例えば、マッハツエンダ変調器(波長チャープが生じないものが好ましい。)を配置すれば良い。
最初に、細隙灯顕微鏡の位置合わせ機能を利用することによって、被検者の眼66の所望の位置近くに測定光を誘導する。
図11は、本発明を用いたOFDR−OCT装置の一例である。測定対象は、従来技術で述べたOFDR−OCT装置と同様に、人の前眼部である。
演算制御装置41からの指令を出し、可変波長光発生装置31から時間に対して波数を階段状に切り替えながら光を出射させる(図12の下部)。
32 第1カプラ
33 第2カプラ
34 光位相変調器
35 オプティカルサーキュレータ
36 第3カプラ
37 第1差動増幅器
38 第2差動増幅器
39 光検出器
40 Logアンプ
41 演算制御装置
42 表示装置
43、44 光ファイバ
45、46 可変アイソレータ
47 可変アテネータ
50 測定ヘッド
52 コリメートレンズ
53 ガルバノミラー
54 フォーカシングレンズ
60 支持具
61 可動ステージ
65 顕微鏡
Claims (15)
- 可変波長光発生手段と、
前記可変波長光発生手段からの出力光を、測定光と参照光に分割する分割手段と、
前記測定光を測定対象に照射する共に、照射された前記測定光が前記測定対象により反射又は後方散乱された信号光を捕捉する測定光照射/信号光補足手段と、
前記測定光照射/信号光補足手段に接続され、前記測定光と前記信号光が逆方向に走行する双方方向性光路と、
分割手段により分割された前記測定光を入力する光受入口と、入力された前記測定光を前記双方方向性光路に出力すると共に前記双方方向性光路からの前記信号光を入力する光送出/光受入口と、入力された前記信号光を出力する光送出口とを有する進行方向制御手段と、
前記信号光と前記参照光とを合波する合波手段と、
前記合波手段からの出力光の強度を測定する測定手段と、
前記測定手段によって測定された前記合波手段からの出力光の強度から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定する特定手段とを有するオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記進行方向制御手段の前記光受入口から前記光送出口へ前記測定光が直接漏洩した漏洩光と前記参照光とが干渉することを防止する干渉防止手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和より、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長が、前記可変波長光発生手段の各出力光の可干渉距離の最大値以上に長くなるように設定した光路であることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項2に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段、前記双方向性光路を経由して前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記双方向性光路、前記進行方向制御手段を経由して前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長と略等しくなるように、前記双方向性光路の光路長を設定したことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記干渉防止手段は、
前記進行方向制御手段が、前記光受入口に入射する前記測定光に対する前記漏洩光を60dB以上減衰するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1、請求項2又は請求項4のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記分割手段から前記進行方向制御手段に至る前記測定光の光路長と前記進行方向制御手段から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和と、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長とが異なる場合、
前記干渉防止手段は、
前記漏洩光と前記参照光とが前記合波手段に同時に入射しないように、前記可変波長光発生手段からの出力光を間歇的に消灯する間歇消灯手段であることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記合波手段は、
前記信号光及び前記参照光の強度が前記可変波長光発生手段の波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第1成分と波数に対して光強度が振動する第2成分とからなる干渉光を出力する第1出力口と、
前記信号光及び前記参照光の強度が波数によらず一定の場合に、波数に対して光強度が一定の第3成分と波数に対して光強度が振動し、前記第2成分とは逆相の第4成分とからなる干渉光を出力する第2出力口とを有するものであり、
前記測定手段は、
前記第1出力口が光学的に結合された第1入力口と、前記第2出力口が光学的に結合された第2入力口とを有し、前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度との差を測定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項6に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記第1出力口と前記第1入力口の間に、前記第1入力口によって反射された光が前記第1出力口に戻ることを防止する反射防止手段を設け、
且つ、前記第2出力口と前記第2入力口の間に、前記第2入力口によって反射された光が前記第2出力口に戻ることを防止する他の反射防止手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項6又は請求項7に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段により測定される前記第1成分と前記第3成分の差を小さくする調整手段を設けたことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項8に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段を可変光減衰器とすると共に、
前記第1出力口と前記第1入力口の間、又は、前記第2出力口と前記第2入力口の間の少なくとも一方に、前記可変減衰器を配置したことを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項8に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記調整手段は、
前記第1入力口に入射した光の強度と前記第2入力口に入射した光の強度のいずれか一方又は双方に重み付けをして、前記第1成分と前記第3成分の差を小さくするものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記可変波長光発生手段は、可変波長レーザからなることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項1乃至請求項11のいずれかに記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度を前記可変波長光発生手段の波数毎に測定する手段であり、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの出力光の強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射強度又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項12に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定手段によって前記波数毎に計測された前記合波手段からの前記出力光の強度と前記波数からなる実数の組み合わせをフーリエ変換することで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項12に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記測定手段は、
前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して余弦関数として変化する第1出力光強度と、前記合波手段からの出力光の強度が前記波数に対して正弦関数又はその逆符号関数として変化すると第2出力光強度との双方を測定可能とするものであり、
前記特定手段は、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度の集合から、前記測定光が前記測定対象によって反射又は後方散乱された位置と、その位置での反射又は後方散乱強度とを、前記測定対象の奥行き方向に対して折り返しなく特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。 - 請求項14に記載のオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置において、
前記特定手段は、
前記測定対象が1つの反射面のみから構成される場合、
zを、位置座表を示す変数、2Lを、前記分割手段から前記測定対象に至る前記測定光の光路長と前記測定対象から前記合波手段に至る前記信号光の光路長との和から、前記分割手段から前記合波手段に至る前記参照光の光路長を差し引いた値とすると、
前記第1出力光強度及び前記第2出力光強度から、前記可変波長光発生手段の出力光の波数k毎に、k×(z−2L)、又は、k×(z+2L)のいずれか一方のみに対して、余弦又は正弦を取った関数のいずれか一方又は双方に比例する関数を算出し、
前記波数k毎に算出した前記関数の総和を求めることで、前記測定対象の奥行き方向に対する反射強度又は後方散乱強度を折り返しなく特定するものであることを特徴とするオプティカル・コヒーレント・トモグラフィー装置。
Priority Applications (4)
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