JP2006299994A - 蒸発燃料処理装置の制御装置 - Google Patents

蒸発燃料処理装置の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006299994A
JP2006299994A JP2005125224A JP2005125224A JP2006299994A JP 2006299994 A JP2006299994 A JP 2006299994A JP 2005125224 A JP2005125224 A JP 2005125224A JP 2005125224 A JP2005125224 A JP 2005125224A JP 2006299994 A JP2006299994 A JP 2006299994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fuel
canister
valve
opening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2005125224A
Other languages
English (en)
Inventor
Hidekazu Igarashi
英一 五十嵐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2005125224A priority Critical patent/JP2006299994A/ja
Publication of JP2006299994A publication Critical patent/JP2006299994A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)

Abstract

【課題】 給油作業を早期に開始する。
【解決手段】 ECUは、リッドスイッチが操作されたと判断すると(S100にてYES)、封鎖弁を開弁するステップ(S102)と、負圧ポンプモジュールを作動させるステップ(S104)と、キャニスタの大気孔における圧力が予め定められた圧力以上になると(S106にてYES)、負圧ポンプモジュールを停止させるステップ(S108)と、燃料タンクの内圧Ptが圧力Pth以下になると(S110にてYES)、リッドのロックを解除するステップ(S112)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、蒸発燃料処理装置の制御装置に関し、特に、給油口の開口前に燃料タンク内の圧力を低下させる技術に関する。
揮発性液体燃料の燃料タンクを備えた車両においては、燃料タンクで発生した蒸発燃料をキャニスタに一旦吸着して、吸着した蒸発燃料をエンジンの吸気通路にパージする蒸発燃料処理装置が一般的に備えられている。このような蒸発燃料処理装置において、給油時には、給油口を開口する操作が検知された時点で、給油口が開口されるのに先立って、蒸発燃料を含むタンク内ガスをキャニスタに向けて流通させる技術が開示される。
たとえば、特開2004−156496号公報(特許文献1)は、給油の際に長期の待ち時間を生じさせることなく、蒸発燃料の大気放出を有効に防止する内燃機関の蒸発燃料処理装置を開示する。この蒸発燃料処理装置は、燃料タンクと連通するキャニスタと、燃料タンクとキャニスタとを連通する通路中に配置された開閉弁と、給油の要求を検知する給油要求検知手段と、給油の要求が生じた場合に、開閉弁を開いた後、所定のタイミングで給油口の開口を許可する開口許可手段とを含む。
特許文献1に開示された蒸発燃料処理装置によると、給油の際には、給油口の開口を許可する前に開閉弁を開いて燃料タンクとキャニスタとを導通させることができる。このため、燃料タンク内の蒸発燃料がキャニスタに流出してタンク内圧が低下するまで給油口が開かれるのを禁止し、給油口の開口に伴なう蒸発燃料の大気放出を効果的に防止することができる。
特開2004−156496号公報
しかしながら、特許文献1に開示された蒸発燃料処理装置において、作業者は、給油口の開口の要求に応じて開閉弁が開かれてから、燃料タンク内の蒸発燃料が、燃料タンクとキャニスタとの圧力差によりキャニスタに流出して、燃料タンクの内圧が大気圧近傍値になるまで待機する必要がある。そのため、給油の作業をより早期に開始するためには、上述した待機時間をより一層短縮する必要がある。
本発明は、上述したような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、給油作業を早期に開始できる蒸発燃料処理装置の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る蒸発燃料処理装置の制御装置においては、蒸発燃料処理装置は、燃料タンクと、燃料タンクの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、燃料タンクとキャニスタとを連通する通路に設けられる開閉弁と、キャニスタ内の圧力を低下させるポンプとを含む。この制御装置は、燃料タンクの給油口の開口の要求を検知するための検知手段と、要求が検知されると、キャニスタ内の圧力が低下するようにポンプを制御するためのポンプ制御手段と、要求が検知されると、開閉弁が開くように開閉弁を制御するための開閉弁制御手段とを含む。
第1の発明によると、検知手段は、燃料タンクの給油口の開口の要求(たとえば、作業者による給油口を開口する操作)を検知する。給油口の開口の要求が検知されると、開閉弁が開かれ、さらに、ポンプ制御手段は、キャニスタ内の圧力が低下するようにポンプを制御する。たとえば、ポンプの作動によりキャニスタ内の圧力を大気圧よりも低い負圧になるようにすると、燃料タンクとキャニスタ内との圧力差をより拡大させることができる。開閉弁が開いて通路が連通状態となったとき、拡大された圧力差に基づいて、燃料タンク内の蒸発燃料は、キャニスタ内へと流出して、キャニスタ内の活性炭等の吸着剤に吸着される。このとき、ポンプを作動させないでキャニスタ内を大気圧と同じ圧力とする場合よりも圧力差が大きいため、蒸発燃料がキャニスタ内へと流出するときの流速が増加する。そのため、燃料タンク内の圧力が大気圧と略同じ圧力になるまでの時間が短く、作業者が給油口の開口を要求してから給油口の開口が許可されるまでの待機時間が短縮される。したがって、給油作業をより早期に開始できる蒸発燃料処理装置の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る蒸発燃料処理装置の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、開閉弁制御手段は、ポンプの作動と連動して、開閉弁が開くように開閉弁を制御するための手段を含む。
第2の発明によると、開閉弁制御手段は、ポンプの作動と連動して、開閉弁が開くように開閉弁を制御する。たとえば、ポンプの作動によりキャニスタ内の圧力が大気圧よりも低い負圧となるため、燃料タンクとキャニスタ内との圧力差をより拡大させることができる。開閉弁が開いて通路が連通状態となったときに、拡大された圧力差に基づいて、燃料タンク内の蒸発燃料は、キャニスタ内へと流出して、キャニスタ内の活性炭等の吸着剤に吸着される。このとき、ポンプを作動させないでキャニスタ内を大気圧と同じ圧力とする場合よりも圧力差が大きいため、蒸発燃料の流速が増加して、燃料タンク内の圧力が大気圧と略同じ圧力になるまでの時間が短い。そのため、作業者が給油口の開口を要求してから給油口の開口が許可されるまでの待機時間が短縮される。
第3の発明に係る蒸発燃料処理装置の制御装置は、第1または2の発明の構成に加えて、燃料タンク内の圧力を検知するためのタンク圧力検知手段と、検知された圧力が予め定められた圧力以下になると、燃料タンクに連通する給油口の開口を許可するための許可手段とをさらに含む。
第3の発明によると、タンク圧力検知手段は、燃料タンク内の圧力を検知する。許可手段は、検知された圧力が予め定められた圧力以下になると、燃料タンクに連通する給油口の開口を許可する。これにより、燃料タンク内の圧力が、たとえば、大気圧と略同じ圧力になるまで、給油口の開口が許可されないようにすると、給油口の開口が許可されたときには、燃料タンク内の圧力は、大気圧と略同じ圧力になっているため、給油口が開かれたときに給油口から蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
第4の発明に係る蒸発燃料処理装置の制御装置においては、第3の発明の構成に加えて、予め定められた圧力は、大気圧と略同じ圧力である。
第4の発明によると、燃料タンク内の圧力が大気圧と略同じ圧力以下になるまで、給油口の開口が許可されないことにより、給油口の開口が許可されたときには、燃料タンク内の圧力は、大気圧と略同じ圧力になっているため、給油口が開かれたときに給油口から蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
第5の発明に係る蒸発燃料処理装置の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、ポンプは、蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプである。
第5の発明によると、ポンプは、蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプである。診断用ポンプは、キャニスタおよび燃料タンクを含む蒸発燃料の通路における圧力変化に基づいて蒸発燃料処理装置の燃料漏れの発生を診断するときに、キャニスタに予め負圧を付与するために用いられる。このような蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプを給油時に作動させることにより、キャニスタ内の圧力を低下させるポンプを別途設ける必要がなくなるため、コストの上昇を抑制することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1に示すように、本実施形態に係る蒸発燃料処理装置は、燃料タンク10を含む。燃料タンク10には、タンク内圧Ptを検知するためのタンク内圧センサ12が設けられている。タンク内圧センサ12は、検知したタンク内圧Ptに対応する検知信号を後述するECU60に送信する。
燃料タンク10には、ROV(Roll Over Valve)16,18を介してベーパ通路20が接続されている。ベーパ通路20は、その途中に封鎖弁ユニット24を備えており、その端部においてキャニスタ26に連通している。封鎖弁ユニット24は、封鎖弁28とリリーフ弁30を備えている。封鎖弁28は、無通電の状態で閉弁し、外部から駆動信号が供給されることにより開弁状態となる常時閉タイプの電磁開閉弁である。リリーフ弁30は、燃料タンク10側の圧力がキャニスタ26側の圧力に比して十分に高圧となった場合に開弁する正方向リリーフ弁と、その逆の場合に開弁する逆方向リリーフ弁とからなる機械式の双方向逆止弁である。リリーフ弁30の開弁圧は、燃料タンク10の内圧に対する強度に基づいて設定される。
キャニスタ26は、パージ孔32を備えている。パージ孔32には、パージ通路34が連通している。パージ通路34は、その途中にパージVSV(Vacuum Switching Valve)36を備えていると共に、その端部においてエンジンの吸気通路38に連通している。エンジンの吸気通路38には、エアフィルタ40、エアフローメータ42、スロットルバルブ44などが設けられている。パージ通路34は、スロットルバルブ44の下流において吸気通路38に連通している。
キャニスタ26の内部には、活性炭等の吸着剤が充填されている。ベーパ通路20を通って流入してきた蒸発燃料は、この活性炭により吸着することができる。また、キャニスタ26は、大気孔50を備えている。大気孔50には、負圧ポンプモジュール52を介して大気通路54の一方端に連通している。大気通路54の他方端は、給油口58の上部に連通するように設けられる。大気通路54には、さらにエアフィルタ56が設けられる。エアフィルタ56は、給油口側から大気通路54を通過する大気に含まれる塵やゴミ等を捕集する。
負圧ポンプモジュール52は、負圧ポンプおよび切換弁(いずれも図示せず)を備えている。切換弁は、キャニスタ26の大気孔50を大気通路54に導通させる大気開放状態と、その大気孔50を負圧ポンプの吸入孔に連通させる負圧導入状態とを選択的に実現することのできる弁機構である。負圧ポンプモジュール52によれば、切換弁を大気開放状態とすることでキャニスタ26の内部を大気に開放することができ、また、切換弁を負圧導入状態として負圧ポンプを作動させることによりキャニスタ26の内部に負圧を導入することができる。
負圧ポンプモジュール52には、さらに圧力センサが内蔵されており、圧力センサは、キャニスタ26の大気孔50における圧力を検知する。圧力センサは、検知された圧力に対応する検知信号をECU60に送信する。なお、この圧力センサは、本実施の形態において負圧ポンプモジュール52に内蔵されるとしたが、封鎖弁28からキャニスタ26までの蒸発燃料の通路であれば、特に位置は限定されるものではない。
図1に示すように、本実施形態において蒸発燃料処理装置は、ECU60を含む。本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の制御装置は、ECU60により実現される。ECU60には、上述したタンク内圧センサ12や封鎖弁28、あるいは負圧ポンプモジュール52と共に、リッドスイッチ62、およびリッドオープナ開閉スイッチ64が接続されている。また、リッドオープナ開閉スイッチ64には、ワイヤーによりリッド手動開閉装置66が連結されている。
リッドオープナ開閉スイッチ64は、給油口58を覆うリッド(車体の蓋)68のロック機構であり、ECU60からリッド開信号が供給された場合に、あるいは、リッド手動開閉装置66に対して所定の開動作が施された場合に、リッド68のロックを解除する。また、ECU60に接続されたリッドスイッチ62は、ECU60に対してリッド68のロックを解除するための指令を送るためのスイッチである。
本実施の形態において蒸発燃料処理装置は、車両の走行中は、封鎖弁28は原則閉弁状態となる。そのため、燃料タンク10は密閉状態に維持される。これにより、燃料タンク10内において、燃料の蒸発により生成した蒸発燃料は、燃料タンク10内に封入された状態となり、外部には漏出しない。このため、蒸発燃料の大気への拡散が防止される。
しかしながら、燃料タンク10を密閉した結果、たとえば、エンジンの運転中に燃料噴射弁から高温のリターン燃料が燃料タンク10に流入して、タンク内の燃料温度が上昇すると、それに応じて燃料蒸気圧が高くなるため、タンク内圧が上昇する。
そこで、ECU60は、タンク内圧センサ12により検知されるタンク内圧Ptが予め定められた許容値より大きくなると、開弁するように封鎖弁28を制御する。封鎖弁28が開弁すると、燃料タンク10のタンク内の蒸発燃料は、燃料タンク10とキャニスタ26との圧力差に基づいて、キャニスタ26に流出するため、燃料タンク10の内圧が低下する。キャニスタ26に流出した蒸発燃料は、キャニスタ26の内部の活性炭等の吸着剤に吸着され、蒸発燃料が除去された後の空気のみが大気通路54を通じて大気に放出される。
そして、エンジンは運転中であるため、吸気通路38には負圧が発生している。そのため、パージVSV36が開弁されると、キャニスタ26内には、パージ通路34を介して吸気通路38の負圧が作用し、キャニスタ26内圧力は大気圧よりも低くなる。このため、パージVSV36が開弁すると大気通路54から大気が流入する。大気通路54から流入した空気により吸着剤に吸着された蒸発燃料が離脱して、蒸発燃料と空気との混合ガス(パージガス)となってパージ通路34から吸気通路38に流入する。吸気通路38に流入した混合ガスは、エンジンの燃焼室において燃焼する。これにより、吸着剤が蒸発燃料で飽和することが防止される。
ここで、車両の停車中に燃料タンク10に燃料を給油する場合について想定すると、給油口が開かれるときに、燃料タンク10のタンクに内圧Ptが大気圧よりも高圧となっていると、燃料タンク10の内部に存在する蒸発燃料が給油口58から大気に放出される場合がある。
そこで、本発明は、蒸発燃料処理装置の制御装置であるECU60が、給油口58の開口の要求が検知されると、キャニスタ26内の圧力が低下するように負圧ポンプモジュール52の負圧ポンプを制御して、封鎖弁28が開くように封鎖弁28を制御する点に特徴を有する。なお、本実施の形態において、ECU60は、リッド68のロックを解除するリッドスイッチ62から操作信号を受信することにより、給油口58の開口の要求を検知する。
すなわち、運転者によりリッドスイッチ62が操作されることが検知されると、ECU60は、キャニスタ26内の圧力が低下するように負圧ポンプを作動させる。また、運転者によりリッドスイッチ62が操作されることが検知されると、ECU60は、封鎖弁28が開弁するように封鎖弁28を制御する。
封鎖弁28が開弁した後、蒸発燃料を含むタンク内ガスが燃料タンク10からキャニスタ26に向かって流出する。封鎖弁28が開弁した後、負圧ポンプモジュール52の切換弁を大気開放状態になるようにすると、キャニスタ26の内部が大気に開放されるため、タンク内圧Ptは大気圧と略同じ圧力になるまで低下する。このとき、キャニスタ26に流入する蒸発燃料は活性炭等の吸着剤に吸着されるため、蒸発燃料が吸着された後の空気のみが大気通路54を通じて大気に放出される。以下の説明においては、このようにタンク内圧Ptを低下させる処理を単に「圧抜き」という。
以下、図2を参照して、本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の制御装置であるECU60で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、ECU60は、リッドスイッチ62が操作されたか否かを判断する。たとえば、リッドスイッチ62が操作されると、操作信号がECU60に送信される。ECU60は、操作信号を受信することにより、リッドスイッチ62が操作された否かを判断する。リッドスイッチ62が操作されたと判断されると(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S102にて、ECU60は、封鎖弁28が開くように封鎖弁28を制御する。S104にて、ECU60は、負圧ポンプモジュール52の負圧ポンプを作動させる。ECU60は、負圧ポンプモジュール52の切換弁を負圧導入状態になるように切り換えた後に負圧ポンプを作動させる。このとき、ECU60は、負圧ポンプを連続的に作動させるようにしてもよいし、間欠的に作動させるようにしてもよい。
S106にて、ECU60は、大気孔50における圧力が予め定められた圧力以下であるか否かを判断する。すなわち、ECU60は、負圧ポンプモジュール52に内蔵される圧力センサから受信した大気孔50における圧力が予め定められた圧力以下であるか否かを判断する。大気孔50における圧力が予め定められた圧力以下であると(S106にてYES)、処理はS108に移される。もしそうでないと(S106にてNO)、処理はS106に戻される。
S108にて、ECU60は、負圧ポンプの作動を停止させる。このとき、ECU60は、負圧ポンプの作動を停止させ、切換弁が大気開放状態になるように制御する。
S110にて、ECU60は、タンク内圧Ptが圧力Pth以下であるか否かを判断する。すなわち、ECU60は、タンク内圧センサ12から受信したタンク内圧Ptが圧力Pth以下であるか否かを判断する。圧力Pthは、上述した圧抜きによりタンク内圧Ptが下回ることができる圧力であり、かつ、タンク内圧Ptがその圧力Pthにまで低下していれば、給油口58が開かれても多量の蒸発燃料が給油口58から大気に放出されることのない圧力であり、特に限定される値ではない。圧力Pthは、たとえば、大気圧と略同じ圧力である。タンク内圧Ptが圧力Pth以下であると判断されると(S110にてYES)、処理はS112に移される。もしそうでないと(S110にてNO)、処理はS110に戻される。
S112にて、ECU60は、リッド68のロックを解除する。すなわち、ECU60は、リッドオープナ開閉スイッチ64に対して開信号を送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の制御装置であるECU60の動作について説明する。
エンジンが停止された状態において、運転者あるいは作業者が、給油作業を開始するために、リッドスイッチ62を操作すると(S100にてYES)、封鎖弁28が開弁する(S102)。封鎖弁28が開弁すると、開弁に連動して負圧ポンプが作動する(S104)。燃料タンク10の内圧が少なくとも大気圧よりも高い場合には、蒸発燃料は燃料タンク10からベーパ通路20を流通して、キャニスタ26へと流出する。キャニスタ26に流出した蒸発燃料は、吸着剤により吸着される。キャニスタ26の大気孔50における圧力が予め定められた圧力以下の圧力になると(S106にてYES)、負圧ポンプが停止され(S108)、負圧ポンプモジュール52の切換弁は大気開放状態となっているため、蒸発燃料が吸着された後の空気は大気通路54を介して大気に放出される。蒸発燃料がキャニスタ26に流出していくと、燃料タンク10の内圧は大気圧と略同じ圧力になるまで徐々に低下する。このとき、燃料タンク10の内圧が圧力Pth以下になると(S110にてYES)、リッド68のロックが解除されて(S112)、運転者あるいは作業者はリッド68を開いて、給油口の開口が可能となる。すなわち、リッド68のロックが解除されることにより、給油口の開口が許可される。
このとき、負圧ポンプを作動させる場合と作動させない場合の燃料タンク10内の圧力は、図3に示すように変化する。図3における縦軸は燃料タンク10内の圧力を示し、横軸は時間を示す。また、図3において、両者の場合を比較するため、いずれの場合についても、封鎖弁28が開かれるときの燃料タンク10の内圧は同じであるとする。
負圧ポンプを作動させる場合の燃料タンク10の内圧Ptは、図3の太線に変化を示す。一方、負圧ポンプを作動させない場合の燃料タンク10の内圧Ptは、図3の細線の変化を示す。
負圧ポンプを作動させる場合の燃料タンク10の内圧は、キャニスタ26内が負圧になるため、燃料タンク10の内圧とキャニスタ26における圧力との圧力差が負圧ポンプを作動させない場合と比較して大きくなる。
たとえば、負圧ポンプの作動によりキャニスタ26内の圧力を大気圧よりも3KPa低い負圧になるようにすると、負圧ポンプを作動させない場合の時間T(1)において内圧Ptが20KPaとなる時点の内圧の減少率は、負圧ポンプを作動させる場合の時間T(2)において内圧Ptが17KPaとなる時点の内圧の減少率とほぼ同じ減少率になる。これは、時間T(1)における圧力差(20KPa(燃料タンク10の内圧分))と、時間T(2)における圧力差(17KPa(燃料タンク10の内圧分)+3KPa(キャニスタにおける負圧分))とが同じになるからである。
このように、封鎖弁28が開弁したときに、燃料タンク10とキャニスタ26との圧力差が大きくなると、蒸発燃料の流速が増加するため、燃料タンク10の内圧が低下する速度すなわち、減少率が大きくなる。
燃料タンク10の内圧Ptの減少率が大きくなると、燃料タンク10の内圧Ptが圧力Pth以下になるまでの時間T(3)は、負圧ポンプが作動しない場合に燃料タンク10の内圧Ptが圧力Pth以下になるまでの時間T(4)よりも短くなる。
以上のようにして、本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の制御装置によると、負圧ポンプの作動によりキャニスタ内の圧力を大気圧よりも低い負圧になるようにすると、燃料タンクとキャニスタ内との圧力差をより拡大させることができる。封鎖弁が開いて通路が連通状態となったとき、拡大された圧力差に基づいて、燃料タンク内の蒸発燃料は、キャニスタ内へと流出して、キャニスタ内の活性炭等の吸着剤に吸着される。このとき、負圧ポンプを作動させないでキャニスタ内を大気圧と同じ圧力とする場合よりも圧力差が大きいため、蒸発燃料がキャニスタへと流出するときの流速が増加する。そのため、燃料タンク内の圧力が大気圧と略同じ圧力になるまでの時間が短く、作業者が給油口の開口を要求してから給油口の開口が許可されるまでの待機時間が短縮される。したがって、給油作業をより早期に開始できる蒸発燃料処理装置の制御装置を提供することができる。
また、ECUは、検知された圧力が予め定められた圧力以下になると、燃料タンクに連通する給油口の開口を許可する。すなわち、リッドのロックを解除する。燃料タンク内の圧力が、大気圧と略同じ圧力になるまで、リッドのロックが解除されないようにすることにより、リッドのロックが解除されたときには、燃料タンク内の圧力は、大気圧と略同じ圧力になっているため、作業者が給油口のキャップを外したときに給油口から蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
なお、以上の説明においては、ECUは、負圧ポンプモジュールに内蔵された圧力センサにより検知されたキャニスタの大気孔における圧力が予め定められた圧力以上になるまで負圧ポンプを作動させることとしたが、特にこれに限定されるものではなく、たとえば、ECUは、負圧ポンプを予め定められた時間が経過するまで、作動させるようにしてもよい。予め定められた時間は、負圧ポンプの作動によりキャニスタ内の圧力が大気圧よりも低い負圧となっていると予測される時間に基づいて設定される。
また、負圧ポンプは、給油時に作動させるものとして別途設けるようにしてもよいが、好ましくは、負圧ポンプは、蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプを利用することが望ましい。診断用ポンプは、キャニスタおよび燃料タンクを含む蒸発燃料の通路における圧力変化に基づいて蒸発燃料処理装置の燃料漏れの発生を診断するときに、通路に予め負圧を付与するために用いられる。このような蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプを給油時に作動させることにより、キャニスタ内の圧力を低下させるポンプを別途設ける必要がなくなるため、コストの上昇を抑制することができる。
さらに、本実施の形態において、負圧ポンプは、大気孔における圧力が予め定められた圧力以下になると、停止するとしたが、蒸発燃料が吸着剤に吸着されずそのまま大気に放出されることがない範囲で、連続的あるいは間欠的に作動させるようにしてもよい。このようにすると、より早期に圧抜きを完了することができる。
また、本実施の形態において封鎖弁の開弁は、負圧ポンプの作動に連動するようにしたが、特に限定されるものではなく、給油口の開口の要求に応じて、異なる時点で作動するようにしてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態における蒸発燃料処理装置の構成を示す図である。 本実施の形態に係る蒸発燃料処理装置の制御装置であるECUで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 燃料タンクの内圧の変化を示すタイミングチャートである。
符号の説明
10 燃料タンク、12 タンク内圧センサ、16,18 ROV、20 ベーパ通路、24 封鎖弁ユニット、26 キャニスタ、28 封鎖弁、30 リリーフ弁、32 パージ孔、34 パージ通路、36 パージVSV、38 吸気通路、40 エアクリーナ、42 エアフローメータ、44 スロットルバルブ、50 大気孔、52 負圧ポンプモジュール、54 大気通路、56 エアフィルタ、58 給油口、60 ECU、62 リッドスイッチ、64 リッドオープナ開閉スイッチ、66 リッド手動開閉装置、68 リッド。

Claims (5)

  1. 蒸発燃料処理装置の制御装置であって、前記蒸発燃料処理装置は、燃料タンクと、前記燃料タンクの蒸発燃料を吸着するキャニスタと、前記燃料タンクと前記キャニスタとを連通する通路に設けられる開閉弁と、前記キャニスタ内の圧力を低下させるポンプとを含み、
    前記燃料タンクの給油口の開口の要求を検知するための検知手段と、
    前記要求が検知されると、前記キャニスタ内の圧力が低下するように前記ポンプを制御するためのポンプ制御手段と、
    前記要求が検知されると、前記開閉弁が開くように前記開閉弁を制御するための開閉弁制御手段とを含む、蒸発燃料処理装置の制御装置。
  2. 前記開閉弁制御手段は、前記ポンプの作動に連動して、前記開閉弁が開くように前記開閉弁を制御するための手段を含む、請求項1に記載の蒸発燃料処理装置の制御装置。
  3. 前記制御装置は、
    前記燃料タンク内の圧力を検知するためのタンク圧力検知手段と、
    前記検知された圧力が予め定められた圧力以下になると、前記燃料タンクに連通する給油口の開口を許可するための許可手段とをさらに含む、請求項1または2に記載の蒸発燃料処理装置の制御装置。
  4. 前記予め定められた圧力は、大気圧と略同じ圧力である、請求項3に記載の蒸発燃料処理装置の制御装置。
  5. 前記ポンプは、前記蒸発燃料処理装置の燃料漏れを診断するときに用いる診断用ポンプである、請求項1〜4のいずれかに記載の蒸発燃料処理装置の制御装置。
JP2005125224A 2005-04-22 2005-04-22 蒸発燃料処理装置の制御装置 Withdrawn JP2006299994A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005125224A JP2006299994A (ja) 2005-04-22 2005-04-22 蒸発燃料処理装置の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005125224A JP2006299994A (ja) 2005-04-22 2005-04-22 蒸発燃料処理装置の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006299994A true JP2006299994A (ja) 2006-11-02

Family

ID=37468576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005125224A Withdrawn JP2006299994A (ja) 2005-04-22 2005-04-22 蒸発燃料処理装置の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006299994A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008047394A1 (de) 2007-09-24 2009-04-02 Denso Corp., Kariya-shi Kraftstoffdeckelantriebsvorrichtung
JP2009074454A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Toyota Motor Corp 燃料蒸気排出抑制装置
JP2010281258A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Toyota Motor Corp 蒸発燃料処理装置
JP2011185227A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
CN102275503A (zh) * 2010-06-11 2011-12-14 F.波尔希名誉工学博士公司 操作机动车辆的方法以及机动车辆
JP2014009654A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Denso Corp 燃料蒸気処理装置
JP2014058940A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Aisan Ind Co Ltd 蒸発燃料処理装置
JP2014088832A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
JP2014105635A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置
US9415682B2 (en) 2014-09-09 2016-08-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Refueling portion structure of fuel tank
US9534565B2 (en) 2012-10-30 2017-01-03 Honda Motor Co., Ltd. Evaporated-fuel processing apparatus

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009074454A (ja) * 2007-09-21 2009-04-09 Toyota Motor Corp 燃料蒸気排出抑制装置
DE102008047394A1 (de) 2007-09-24 2009-04-02 Denso Corp., Kariya-shi Kraftstoffdeckelantriebsvorrichtung
JP2010281258A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Toyota Motor Corp 蒸発燃料処理装置
JP2011185227A (ja) * 2010-03-11 2011-09-22 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
CN102275503A (zh) * 2010-06-11 2011-12-14 F.波尔希名誉工学博士公司 操作机动车辆的方法以及机动车辆
JP2012001205A (ja) * 2010-06-11 2012-01-05 Dr Ing Hcf Porsche Ag 自動車を動作させる方法および自動車
JP2014009654A (ja) * 2012-07-02 2014-01-20 Denso Corp 燃料蒸気処理装置
JP2014058940A (ja) * 2012-09-19 2014-04-03 Aisan Ind Co Ltd 蒸発燃料処理装置
JP2014088832A (ja) * 2012-10-30 2014-05-15 Honda Motor Co Ltd 蒸発燃料処理装置
US9534565B2 (en) 2012-10-30 2017-01-03 Honda Motor Co., Ltd. Evaporated-fuel processing apparatus
JP2014105635A (ja) * 2012-11-28 2014-06-09 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置
US9415682B2 (en) 2014-09-09 2016-08-16 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Refueling portion structure of fuel tank

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006299994A (ja) 蒸発燃料処理装置の制御装置
JP4110932B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP4483523B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
US7204239B2 (en) Failure diagnostic apparatus and failure diagnostic method for in-tank canister system
US9097216B2 (en) Fuel vapor purge device
JP6299867B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP5400669B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP5299565B2 (ja) 燃料タンクシステム
US8840712B2 (en) Evaporative emission control system
WO2015182249A1 (ja) 蒸発燃料処理装置
JP2004156496A (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP5913024B2 (ja) 蒸発燃料処理装置
EP3315755B1 (en) Evaporated fuel processing device
JP2015121113A (ja) 燃料蒸発ガス排出抑止装置
JP4045665B2 (ja) 内燃エンジンの蒸発燃料処理装置
JP4144407B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP2002317707A (ja) 蒸発燃料制御装置
JP6399278B2 (ja) 車両の燃料タンク装置
JP2003035214A (ja) 燃料タンクの蒸発燃料制御装置
JP4952678B2 (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP2006138247A (ja) 燃料蒸気排出防止システム
JP6485621B2 (ja) 蒸散燃料処理装置
JP2005256624A (ja) 内燃機関の蒸発燃料処理装置
JP2015121114A (ja) 燃料蒸発ガス排出抑止装置
JP2020165322A (ja) 密閉式燃料タンクシステム

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20080701