JP2006298840A - リポソーム含有製剤の製造方法およびリポソーム含有製剤 - Google Patents

リポソーム含有製剤の製造方法およびリポソーム含有製剤 Download PDF

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武志 和田
Yasuyuki Motokui
康之 元杭
Eiichi Ueda
栄一 上田
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Abstract

【課題】
内包率が高く、しかも、安定的に保持でき、かつ安全性に問題がなく、しかも長期保存も可能なリポソームの製造方法を提供する。
【解決手段】
[1]圧力容器内で、45〜60℃の温度条件下、溶解助剤の存在下に、リン脂質、およびステ
ロール類を含むリポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合したのち、
該圧力容器内を減圧して二酸化炭素を排出することにより水溶性薬剤が内包されたリポソームの水性分散液を調製し、
ついで該分散液を、0.1〜1μmの孔径を有する濾過膜で、50〜90℃の温度条件下、およ
び0.01〜0.8MPaで加圧濾過することを特徴とする、薬物を内部に含有するリポソーム含有製剤の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、超臨界二酸化炭素を用いたリポソーム含有製剤の製造方法、およびリポソーム含有製剤に関する。
リポソームは、リン脂質によって形成される二分子膜の閉鎖小胞体であり、生体膜と類似の構造や機能を有するため、従来から様々な研究材料として用いられてきている。このリポソームは、水溶性の薬剤をその内部に有する水相に、油溶性の薬剤を二分子膜の内部に保持されるという、いわゆるカプセル構造を有している。このため、リポソームは、診断、治療、化粧などの様々な分野で用いられてきている。さらに、近年では、薬物送達システム(DDS)を利用したリポソーム含有製剤が盛んに研究されている。
薬物などを内包しているリポソームを調製する場合、従来からBangham法、逆相蒸発法
(REV法)などが用いられている。これらの方法に基づき、生体膜類似の脂質から構成さ
れ、低い抗原性ゆえに素材としての安全性が高く、しかも生体内で適度な分解性を有するリポソームが製造されていたが、製造過程においてリン脂質などを溶解する溶剤として、有機溶媒、特にクロロホルム、ジクロロメタンといったクロル系溶剤が使用されていた。このため、従来の製造方法では、残存する溶剤の毒性という問題点があった(例えば、特許文献1および2参照)。
さらに、従来より提案されていた方法では、薬物をリポソーム内に必ずしも充分に内包させることができず、すなわち内包率が低いという問題点があった。このため、リポソーム含有製剤を大量に投与する必要があり、患者に過度の負担となる問題があった。
とりわけ治療用薬剤に比べて必然的にその投与量が多くなる診断用造影剤への応用を考えた場合、造影物質の保持効率(内包率)が高いリポソームを調製することが求められていた。
特開2003-119120号公報(特許文献3)では、リポソームを含有する化粧料、皮膚外用
剤を、超臨界二酸化炭素を用いて製造する方法が開示されている。そこには親水性薬効成分および親油性薬効成分をリポソームに内包する皮膚外用剤の製造例が示されている。また特許文献3には、超臨界または亜臨界流体に対する脂質膜成分の溶解性を向上させるため、エタノール等の助溶剤の使用が望まれることも示唆されている。
しかしながら、特許文献3に開示された方法では、必ずしも内包率の高いリポソームを得られると限られない。また、得られるリポソームは、内包された薬剤が時間経過とともに外部へ漏出したり、あるいはリポソームそのものが不安定であるという問題点もあった。
リポソームの内包率を高めることができれば、リポソーム外の薬剤の量を減らすことができるだけでなく、そのリポソームを含む製剤自体の使用量を少なくすることが可能となり、さらには、患者の苦痛を軽減することが可能となるなど、その技術的意義は大きく、このため、さらに高い内包率を有するリポソームを製造することが求められている。
特開平6-315624号公報 特表平9-502644号公報 特開2003-119120号公報
上記したように、内包率が高く、しかも、安定性に問題がなく、しかも長期保存も可能なリポソーム含有製剤の製造方法を提供することが望まれていた。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、新たなリポソームの製造方法として、実質的に有機溶媒を使用することなく、ポリエチレングリコール(PEG)基を有する脂質の存在下で、該脂質膜を構成する脂質膜成分と超臨界もしくは亜臨界状態の二酸化炭素とを混合したのち、ついで減圧して二酸化炭素を排出することにより、長期間安定であり、しかも、内包率の高いリポソームが得られることを見出した。そして、特定の条件下で調製したリポソーム分散液を特定の条件下で濾過処理すると、内包率の高いリポソーム含有製剤を製造できることを見出した。
本発明者らはさらに検討を重ねた、以下の本発明を完成するに至った。
[1]圧力容器内で、45〜60℃の温度条件下、リン脂質、ステロール類および界面活性剤を
含むリポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合したのち、
該圧力容器内を減圧して二酸化炭素を排出することにより水溶性薬剤が内包されたリポソームの水性分散液を調製し、
ついで該分散液を、0.1〜1μmの孔径を有する濾過膜で、50〜90℃の温度条件下、およ
び0.01〜0.8MPaで加圧濾過することを特徴とする、薬物を内部に含有するリポソーム含有製剤の製造方法。
[2]界面活性剤が、非イオン系界面活性剤である[1]のリポソーム含有製剤の製造方法。
[3]界面活性剤が、生体適合性を有する[1]または[2]のリポソーム含有製剤の製造方法。
[4]界面活性剤のHLBが、10.5〜19.0の範囲にある[1]〜[3]のリポソーム含有製剤の製
造方法。
[5]得られたリポソーム水性分散液に、さらに新たにリポソーム膜構成成分を添加したの
ち、該分散液を濾過することを特徴とする[1]〜[4]のリポソーム含有製剤の製造方法。
[6]得られたリポソーム水性分散液を濾過する際に、新たにリポソーム膜構成成分を添加
し、前記分散液とともに濾過する[1]〜[4]のリポソーム含有製剤の製造方法。
[7]添加する前記リポソーム膜構成成分の量が、分散液中のリポソームに対して0.001〜120質量%の範囲にある[1]〜[6]のリポソーム含有製剤の製造方法。
[8]濾過を、静圧式押し出し濾過装置を用いて行う[1]〜[7]のリポソーム含有製剤の製造
方法。
[9][1]〜[8]の製造方法で製造されてなるリポソーム含有製剤。
本発明のリポソーム含有製剤の製造方法によれば、リポソームの生成効率と薬剤の内包率を向上させることができる。
特に、濾過する前、または濾過する際に、リポソーム分散液に、新たなリポソーム膜構成成分を添加しておくと、リポソーム生成率および内包率を高めることが可能であり、場合によっては、処理前の分散液における内包率よりも高めることができる。
また、このような本発明の製造方法により得られるリポソーム含有製剤は、リポソームの安定性と薬剤の内包率が高く、薬物の担体として好適に使用することができる。
以下、本発明の実施形態について詳しく説明する。なお、本明細書では、「超臨界」および「亜臨界」をまとめて「超臨界」という場合がある。また「リポソーム」は、通常、脂質膜、すなわち脂質二分子膜から形成からなるリポソーム膜により形成される構造物で
ある。本明細書では、リポソーム膜を「脂質膜」と言及することもある。リポソーム内に「内包」されるとは、リポソームの脂質膜と会合しているか、または脂質膜内部に閉じ込められている水相(内部水相)中に存在している状態の両方を含むものとする。
また、「薬物」とは、リポソームに内包させる薬剤物質である。脂質膜内またはその内部水相に含有される「薬物」には、抗がん性化合物などの各種医薬化合物、造影剤、中性子捕捉療法用物質、光線力学療法用物質、製剤助剤などが含まれる。
本発明に係るリポソーム含有製剤の製造方法は、
リポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合したのち、(第1工程)
該圧力容器内を減圧して二酸化炭素を排出することにより水溶性薬剤が内包されたリポソームの水性分散液を調製し、(第2工程)
ついで該分散液を、特定条件下で濾過する(第3工程)。
以下、各工程に沿って説明する。
<第1工程>
第1の工程では、圧力容器内で、リン脂質、ステロール類および界面活性剤を含むリポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合する。
まず、各成分について説明する。
超臨界二酸化炭素または亜臨界二酸化炭素
本発明による製造方法は、有機溶媒を使用せずに、超臨界二酸化炭素もしくは亜臨界二酸化炭素を用いて上記リポソームを作製する。二酸化炭素は、臨界温度が31.1℃、臨界圧力が7.38MPaと比較的扱いやすく、不活性なガスゆえ残存しても人体に無害であり、高純
度流体が安価で容易に入手できる。本発明の製造方法で使用する超臨界状態(亜臨界状態を含む)の二酸化炭素の温度は、通常25〜200℃、好ましくは31〜100℃、さらに好ましくは35〜80℃である。好適な圧力は、通常4.9〜49MPa、好ましくは9.8〜39MPaの範囲である。
なお、本発明では、超臨界状態もしくは亜臨界状態の二酸化炭素は、超臨界二酸化炭素流体を使用してもよく、また、液体二酸化炭素を充填したのち、特定条件に加圧・加熱して、超臨界状態にしてもよい。本発明では、取り扱いのしやすさなどの点で液体二酸化炭素を使用することが望ましい。
リポソーム膜構成成分
本発明で使用されるリポソーム膜構成成分としては、少なくともリン脂質、糖脂質、ステロール類、および界面活性剤などが含まれる。本発明では、一般にリン脂質および/または糖脂質が好ましく使用される。
好ましい中性リン脂質として、大豆、卵黄などから得られるレシチン、リゾレシチンおよび/またはこれらの水素添加物、水酸化物の誘導体を挙げることができる。
その他のリン脂質として、卵黄、大豆またはその他の動植物に由来するか、または半合成のホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミン、スフィンゴミエリン、合成により得られるホスファチジン酸、ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)、ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)、ジミリストリルホスファチジルコリン(DMPC)、ジオレイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DSPS)、ジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、ジパルミトイルホスファチジルイノシトール(DPPI)、
ジステアロイルホスファチジルイノシトール(DSPI)、ジパルミトイルホスファチジン酸
(DPPA)、ジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)などを挙げることができる。
本発明のリポソームを構成するリン脂質類には、転移温度を有するリン脂質が少なくとも含まれていることが望ましい。リン脂質の「(相)転移温度」とは、リン脂質がとり得るゲルと液晶との両状態間の相転移を生じる温度である。その測定は、示差走査熱量計(DSC)を使用する示差熱分析による。相転移点を有するリン脂質として、ジミリストイルホスファチジルコリン(転移温度、以下同じ、23〜24℃)、ジパルミトイルホスファチジルコリン(41.0〜41.5℃)、水素添加大豆レシチン(53℃)、水素添加大豆ホスファチジルコリン(54℃)、ジステアロイルホスファチジルコリン(54.1〜58.0℃)などが例示される。
本発明で使用されるリポソーム膜構成成分には、必要に応じて、カチオン性脂質が含まれていてもよい。カチオン性脂質は、1、2−ジオレオイルオキシ−3−(トリメチルアンモニウム)プロパン(DOTAP)、N、N−ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド(DDAB)、N−[1−(2、3−
ジオレイルオキシ)プロピル]−N、N、N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA
)、2、3−ジオレイルオキシ−N−[2(スペルミン−カルボキサミド)エチル]−N、N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセテート(DOSPA)およびN−
[1−(2、3−ジミリスチルオキシ)プロピル]−N、N−ジメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムブロミド(DMRIE)、ホスファチジン酸とアミノアルコール
とのエステル、例えばジパルミトイルホスファチジン酸(DPPA)もしくはジステアロイルホスファチジン酸(DSPA)とヒドロキシエチレンジアミンとのエステルなどが挙げられる。
これらのカチオン性脂質は全脂質量に対し0.1〜5質量%、好ましくは全脂質量に対し0.3〜3質量%、より好ましくは全脂質量に対し0.5〜2質量%の割合で含有するように添加すればよい。なお、全脂質とは、後述するヒドロキシル基を有する脂質の場合を含む。
これらのリン脂質は通常、単独で使用されるが、2種以上併用してもよい。ただし2種以上の荷電リン脂質を使用する場合には、負電荷のリン脂質同士または正電荷のリン脂質同士で使用することが、リポソームの凝集防止の観点から望ましい。中性リン脂質と荷電リン脂質を併用する場合、重量比として通常、200:1〜3:1、好ましくは100:1〜4:1、より好ましくは40:1〜5:1である。
糖脂質としては、ジガラクトシルジグリセリド、ガラクトシルジグリセリド硫酸エステルなどのグリセロ脂質、ガラクトシルセラミド、ガラクトシルセラミド硫酸エステル、ラクトシルセラミド、ガングリオシドG7、ガングリオシドG6、ガングリオシドG4などのスフィンゴ糖脂質などを挙げることができる。
リポソーム膜構成成分として、上記脂質の他に、脂質膜安定化剤として作用するステロール類を含む。ステロール類としては、例えばコレステロール、ジヒドロコレステロール、コレステロールエステル、フィトステロール、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、コレスタノール、またはラノステロールなどが挙げられる。また1−O−ステロールグルコシド,1−O−ステロールマルトシドまたは1−O−ステロールガラクトシドといったステロール誘導体もリポソームの安定化に効果がある(特開平5-245357号公報参照)。これらの中で、特にコレステロールが好ましい。
リポソーム膜中のコレステロールは、ポリアルキレンオキシド導入用のアンカーにもなり得る。特開平09−3093号公報には、ポリオキシアルキレン鎖の先端に、種々の機能性物質を共有結合により固定化することができ、リポソーム形成用の成分として利用すること
ができる新規なコレステロール誘導体が開示されている。
ステロール類の使用量として、リン脂質(PEG-リン脂質を含まず)/ステロール類のモル比が100/60〜100/90、好ましくは100/70〜100/85である。モル比が100/60未満であると混合脂質の分散性を向上させるステロール類による安定化が充分に発揮されない。
本発明では、上記以外にリポソーム膜構成成分として、負荷電物質であるジセチルホスフェートといったリン酸ジアルキルエステルなど、正電荷を与える化合物であるステアリルアミンといった脂肪族アミンなどを含んでいてもよい。
また、公知の各種ポリアルキレンオキシド基、−(AO)n−Y(AOは炭素数2〜4
のオキシアルキレン基を表し、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数である。また、Yは、水素原子、アルキル基または機能性官能基を表す。)をリポソーム膜表面に導入してもよい。
炭素数2〜4のオキシアルキレン基(AOで表される)として、例えばオキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシトリメチレン基、オキシテトラメチレン基、オキシ−1−エチルエチレン基、オキシ−1,2−ジメチルエチレン基などが挙げられる。これらのオキシアルキレン基は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、オキセタン、1−ブテンオキシド、2−ブテンオキシド、テトラヒドロフランなどのアルキレンオキシド等が挙げられる。
nは1〜2000、好ましくは10〜500、さらに好ましくは20〜200の正の整数である。
nが2以上の場合、オキシアルキレン基の種類は、同一のものでも異なるものでもよい。後者の場合、ランダム状に付加していても、ブロック状に付加していてもよい。
ポリオキシアルキレン基としてはエチレンオキシド基が単独で付加したもの、またはポリエチレンオキシドとポリプロピレンオキシドとのブロック共重合物が好ましい。
Yは、水素原子、アルキル基または機能性官能基である。アルキル基として、炭素数1〜5の、分岐していてもよい脂肪族炭化水素基が挙げられる。上記の機能性官能基は、ポリアルキレンオキシド鎖の先端に糖、糖タンパク質、抗体、レクチン、細胞接着因子といった「機能性物質」を付するためのもので、例えばアミノ基、オキシカルボニルイミダゾール基、N-ヒドロキシコハク酸イミド基といった反応性に富む官能基が挙げられる。先
端に「機能性物質」を結合しているポリアルキレンオキシド鎖が固定化されたリポソームは、ポリアルキレンオキシド鎖導入の効果に加えて、ポリアルキレンオキシド鎖に妨げられることなく「機能性物質」の機能、例えば「認識素子」として特定臓器指向性、癌組織指向性などの作用が充分に発揮される。
本発明では、界面活性剤としてリン脂質、コレステロールなどといった脂質膜成分と親和性を示し、これらと混合するものが使用される。リポソーム膜構成成分を極性の液体二酸化炭素中に良好に分散させるためには、適度の親水性と疎水性を兼ね備えた両親媒性のものが好適である。このため、界面活性剤として、非イオン系界面活性剤が好適に使用される。
界面活性剤として、HLBが、10.5〜19.0、好ましくは13〜18.5の範囲にあるものが望ましい。このような非イオン界面活性剤は、水和層を形成可能であるとともに、高い両親媒性を有する。
なお、HLB(Hydrophilic-Lypophilic Balance)とは界面活性剤の親水性をあらわす尺度
の1つであり、本発明では、グリフィンのHLBを用いる。HLBの算出方法は、非イオン界面
活性剤の場合は下記の式があてはまる。
HLB=(化合物中の親水基の分子量/化合物の分子量)×20
また、界面活性剤は、リポソーム膜構成成分でもあるので、生体適合性を有するものが好ましい。
本発明では界面活性剤としてヒドロキシル基を有する化合物(すなわちヒドロキシル基含有化合物)が好適である。ヒドロキシル基含有化合物には、例えば、ヒドロキシル基、ポリオール基、ポリアルキレングリコールエーテル基、またはポリオール/ポリグリコールエーテル基などの組み合わせを、親水性基として有する化合物が含まれる。
また、ヒドロキシル基を有する化合物として、グリコール類を用いることもできる。リポソームを作製する際に、リン脂質などともにグリコール類を添加すると、リポソーム内での水溶性薬剤の保持効率が上昇する。グリコール類として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール、ピナコールなどが挙げられる。
以上のヒドロキシル基含有化合物のなかで、残存する界面活性剤の毒性をも懸念する場合には、安全性の観点から、低級アルコールなどを用いないことが望ましい。
このため安全性、生体適合性、および使用する効果を考慮して、より好ましい界面活性剤としては、ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール基を有する脂質であり、例えばPEG−リン脂質またはPEG-コレステロールが好適である。
本発明で使用されるポリエチレングリコール(PEG)基を有する脂質は、ポリエチレングリコール基の分子量300〜20000であり、好ましくは400〜18000、さらに好ましくは450〜15000の範囲にあるものが望ましい。なお、HLBは、PEG基の分子量と関連し、HLBが10.5〜19.0の場合、通常PEG基の分子量は500〜10000となり、HLBが13〜18.5の場合はPEG基の分子量は1000〜5000となる。
本発明のように脂質膜成分として、ポリエチレングリコール(PEG)基を有する脂質、好ましくはPEG-リン脂質を含んでいると、PEG鎖がリポソーム膜表面に導入され
、PEG化されたリポソームほど免疫系から認識されにくくなる(「ステルス化」された状
態である)効果が期待できる。さらにリポソームは親水的傾向を持つことにより血中安定性を増すことが明らかになっている(Biochim. Biophys. Acta., 1066, 29-36(1991))。PEG鎖をリポソーム膜表面に導入することにより、リポソームの血中滞留性および経時安定性を向上させることも可能となる(特開2002-37883号公報)。
なお、溶解助剤として、ポリエチレングリコール(PEG)基を有する脂質などのヒドロキシル基含有化合物を用いると、リポソーム構成成分を、水溶性薬剤および超臨界二酸化炭素と混合する際に、必ずしもエタノールなどの有機溶媒を使用する必要がなく、またエタノールを使用せずとも内包率の高いリポソームを作製できる。
ヒドロキシル基含有化合物は、超臨界状態もしくは亜臨界状態にする二酸化炭素の0.01〜5質量%、好ましくは、0.1〜3質量%の割合で使用することが望ましい。
本発明に係る製造方法では、リポソーム膜構成成分として、ポリエチレングリコール(PEG)基を有するリン脂質、ステロール類を含むので、得られるリポソーム膜の安定化を図ることができ、その結果、塩ショックに対しても安定なリポソームを得ることができる。
このような本発明によれば、主として2〜10枚程度、好ましくは数枚膜(例えば、3枚
、4枚、5枚または6枚の膜)の多重層膜からなるリポソームが得られるといると考えられるが、詳しくは後述する。
水溶性薬剤の水溶液
本発明で用いられる水溶性薬剤の水溶液(薬剤水溶液)は、水溶性薬剤を所定量の水性媒体に、従来公知の方法で溶解させることにより調製される。水溶性薬剤の濃度は、薬剤の溶解度、製造条件に応じて適宜選択される。
水性媒体には、蒸留水、局方注射用水、純水などの水のほか、生理食塩水、各種緩衝液、塩類などを含む水溶液などが用いられる。
水溶性薬剤は、リポソームの膜内の水相に内包させる薬物類であり、具体的には、造影物質、抗がん性物質、抗真菌物質、抗酸化性物質、抗菌性物質、抗炎症性物質、血行促進性物質、美白物質、肌荒れ防止物質、老化防止物質、発毛促進性物質、保湿性物質、ホルモン剤、ビタミン類、色素、およびタンパク質類などの水溶性薬剤が挙げられる。本発明のリポソーム含有製剤は、薬剤として造影性物質、または抗がん性物質を用いることが好ましい。また、疎水性の薬剤を用いることもできる。
造影物質としては、水溶性ヨウド化合物を用いることができる。水溶性ヨウド化合物は、造影性があればイオン性、非イオン性を問わず、特に規定されない。一般的には非イオン性ヨウド化合物の方が、イオン性ヨウド化合物よりも浸透圧が低く、投与された人体に対する負荷が小さいためにより望ましい。水溶性の非イオン性ヨウド化合物としてヨウ化フェニルを含み、例えば2,4,6−トリヨードフェニル基を少なくとも1個有する非イオン性ヨウド化合物が好適である。
そのような非イオン性ヨウド化合物として、具体的には、イオパミドール(Iopamidol
)、イオメプロール(Iomeprol)、イオヘキソール(Iohexol)、イオペントール(Iopentol)
、イオプロミド(Iopromide)、イオシミド(Iosimide)、イオベルソール(Ioversol)、イ
オトロラン(Iotrolan)、イオタズル(Iotasul)、イオジキサノール(Iodixanol)、イオデシノモール(Iodecimol)、(1,3−ビス−(N−3,5−ビス−[2,3−ジヒドロキシプロピ
ルアミノカルボニル]−2,4,6−トリヨードフェニル)−N−ヒドロキシアセチルアミノ
)プロパンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明のリポソーム含有製剤をX線検査用造影剤として用いる場合、好適なヨウド化合物としては、高度に親水性であり、かつ高濃度でも浸透圧が高くならないイオメプロール、イオパミドール、イオトロラン、イオジキサノールが好ましい。特にイオトラン、イオジキサノールといった二量体非イオン性ヨウド化合物では、同一ヨウド濃度の造影剤を調製しても全体のモル数が低いために浸透圧をさらに低下させる利点がある。
また、抗がん化合物としては、具体的には、メトトレキサート、ドキソルビシン、エビルビシン、ダウノルビシン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、エトボシド、エリブシチン、カプトデシン、パクリタキセル、ドセタキソル、シスブラチン、ブレドニゾンなどが挙げられる。これらの化合物は単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
水溶性薬剤の濃度は、化合物の性質、意図する製剤の投与経路および臨床上の指標といった要因に基づき任意に設定することができる。
また、水溶性薬剤には、上記化合物の他に製剤助剤を含有していてもよい。この「製剤
助剤」とは、リポソームの製剤化に際し、造影物質、抗がん性化合物などとともに添加される物質である。
製剤助剤として具体的には、生理学的に許容される各種の緩衝剤、EDTANa2−Ca、
EDTANa2などといったエデト酸系のキレート化剤、薬理的活性物質(例えば血管拡張
剤、凝固抑制剤など)、さらには浸透圧調節剤、安定化剤、抗酸化剤(例えばα‐トコフェロール、アスコルビン酸)、粘度調節剤、保存剤なども挙げられる。
また製剤助剤として、水溶性アミン系緩衝剤およびキレート化剤などを使用することもできる。pH緩衝剤としては、アミン系緩衝剤および炭酸塩系緩衝剤が好ましく用いられるが、特に好ましくはアミン系緩衝剤であり、中でもトロメタモールが望ましい。キレート化剤としては、好ましくは、EDTANa2−Ca(エデト酸カルシウム2ナトリウム)で
ある。
[各成分の混合]
耐圧容器に、上記した成分を充填し、45〜60℃の温度条件下、リン脂質、ステロール類および界面活性剤を含むリポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合する。
混合順序としては特に制限されるものではないが、たとえば、
・圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と超臨界二酸化炭素とを混合したのち、得られた懸濁液に、薬剤水溶液を混合する
・圧力容器内で、リポソーム膜構成成分と、薬剤水溶液とを混合したのち、得られた懸濁液に液化二酸化炭素を供給し、前記温度で、加圧して液化二酸化素を超臨界状態二酸化炭素とする
などが例示される。
混合する超臨界二酸化炭素とリポソーム膜構成成分との重量比は、二酸化炭素1質量部に対して0.01〜0.3質量部、好ましくは0.03〜0.1質量部の範囲にあることが望ましい。この範囲にあると、リポソーム膜構成成分と超臨界二酸化炭素とを混合しやすく、また均質なリポソームを調製することができる。
ヒドロキシル基を有する化合物は、リン脂質/ヒドロキシル基を有する化合物のモル比
が100/1〜100/15、好ましくは100/5〜100/10の範囲となるように薬剤水溶液に添加することが望ましい。(なお、上記リン脂質の量には、PEGなどのAO鎖を有するリン脂質など
のヒドロキシル基を有する化合物は含まない。)
薬剤水溶液の量は特に制限されるものではなく、目的や用途に応じて適宜選択されるが、通常、混合する薬剤水溶液体積とリポソーム膜構成成分重量との比が、20〜150mg-膜構成成分/ml-水溶液、より好ましくは35〜100mg-膜構成成分/ml-水溶液の範囲にあることが望ましい。前記量比で混合すると、リポソーム膜構成成分、超臨界二酸化炭素、薬剤水溶液を均一に混合することができる。
攪拌・混合手段は、リポソーム膜構成成分を均一に分散・混合できれば特に制限されるものではないが、公知の攪拌・混合装置を特に制限無く採用することが可能であり、たとえばマグネチックスターラーに、ホモジナイザー、ホモミキサー、ウルトラミキサーなどが例示される。なお、混合し難い場合は、強攪拌装置を用いてもよい。
最終的に塊状の脂質の集合物が存在しないように充分に撹拌しながら、混合すると、超臨界二酸化炭素が水溶性薬剤中に乳化分散して、二酸化炭素/水相エマルション(CO2/Wエマルション)を形成する。このエマルション系においてリポソーム膜構成成分、特に
、リン脂質やコレステロール類は、超臨界二酸化炭素および水の双方ともに溶解しにくいので、CO2/水の界面に脂質が配列して脂質単膜が形成され、ミセル状となり、脂質単膜を構成していると推定される。
<第2工程>
次に、系内を減圧して二酸化炭素を排出する。その結果、脂質単膜から2分子膜へ転換
して、水溶性薬剤を内包するリポソームが分散している水性分散液が生成する。
本発明の製造方法によれば、主として2〜10枚程度、好ましくは数枚膜からなるリポソ
ームが得られる。
その理由は明確ではないものの、本発明では、リポソーム調製時に界面活性剤としてヒドロキシル基を有する化合物を使用し、エタノールなどの低級アルコールを使用していないことによるものと考えられる。通常、従来法で推奨されているようにエタノールなどを使用すると、エタノールは脂質の超臨界二酸化炭素への溶解を促進させることから、脂質が超臨界二酸化炭素に溶解して一枚膜のリポソームが形成されていると考えられている。これに対して、本発明では、リン脂質は超臨界二酸化炭素に溶解しておらず、攪拌によって乳化されているので、リポソーム生成時に多重に積層した膜が形成されていると考えられる。
以上のようなリポソームの構造は、凍結かつ断(Freeze fracture)レプリカ法による
透過型電子顕微鏡(TEM)による観察において、レプリカが概ね1つの層として認めら
れるリン脂質二重層によりリポソームが構成されているものを一枚膜リポソームという。すなわち、観察したカーボン膜に残された粒子の跡について段差がないものが一枚膜と判定され、2つ以上の段差が認められるものは「多重層膜」と判定される。二枚膜以上の数枚膜のリポソームは、一枚膜リポソームより強度が増しているとともに、長期安定性も高い。第2工程で得られるリポソームでは、全リポソームのうち、80%以上、好ましくは90%以上が数枚膜から構成される。
得られたリポソームの水性分散液を、該リポソーム膜を構成する脂質成分のリン脂質の転移温度〜該転移温度+10℃で、0.1〜3時間、好ましくは10〜60分間、インキュベートし
てもよい。上記条件でインキュベーションを行うことにより、たとえば、凝集して塊状になったリポソームの離反、分散が促される。このような追加操作によって、必要に応じて行う次工程の加圧濾過処理の間に、流動性が増した脂質分子の脂質膜内での再配置が起こって、安定な膜構造が形成されるとともに、水溶性薬剤の内包が促される。
<第3工程>
次いで該リポソーム分散液を、0.1〜1μmの孔径を有する濾過膜で、50〜90℃の温度条
件下、および0.01〜0.8MPaで加圧濾過する。
本発明では、濾過する際に、必要に応じて、リポソーム分散液に前記リポソーム膜構成成分を添加する。リポソーム膜構成成分の添加方法は、リポソーム分散液が濾過される時点で、リポソーム膜構成成分と混合しうる方法であれば特に制限されるものではなく、たとえば、濾過前のリポソーム分散液にあらかじめリポソーム膜構成成分を分散させてもよく、また、濾過時に、リポソーム膜構成成分に添加し、同時に濾過するようにしてもよい。添加されるリポソーム膜構成成分は、通常、前記リポソーム調製時に使用したものと同じものである。
リポソーム膜構成成分の添加量としては、分散液中のリポソーム量に対して、0.001〜120質量%、好ましくは0.005〜110質量%の範囲にあることが望ましい。この範囲であれば、内包率を効率的に高めることが可能である。この範囲を越えても、内包率をさらに向上させることが困難となり、また、リポソームの安定性が低下することがある。
濾過は公知の加圧濾過方法で行うことができる。好適には、ポリカーボネート、セルロース系のフィルターを装着した押出し濾過装置が望ましい。
使用されるフィルターの孔径としては、0.1〜1.0μm、好ましくは0.1〜0.8μmの範囲にあるものが好ましい。この範囲にあるものを使用するとリポソームの内包率を高めるのに好適である。さらに最終的な所望の粒径に応じて、さらに、0.1〜0.5μm、0.1〜0.3μmの孔径を有するフィルターを用いてもよい。
濾過操作は1段で行っても、2段以上の多段で行ってもよい。さらに必要に応じて、濾過操作を繰り返してもよい。
濾過は、50〜90℃、好ましくは55〜85℃で、0.01〜1.0MPa、好ましくは0.01〜0.8MPaの圧力下で行われる。加熱するとリポソームの流動性が高くなり、濾過効率が向上する。特に転移温度を有するリン脂質を使用している場合、加熱することによって、リポソームの流動性を高めることができる。
圧力は前記範囲にあれば、効率的に濾過を行うことができる。なお圧力は高くしすぎると、リポソーム自体を破壊し、内包率を低下させてしまうことがある。
濾過装置としては、各種静圧式押し出し装置、「エクストルーダー」(商品名、日油リポソーム製)、「リポナイザー」(商品名、野村マクロサイエンス製)などの静圧式押し出し装置が好適に使用される。
以上の条件で、濾過を行うと、リポソーム大きさが均一なるだけではなく、濾過前のリポソーム内包率よりも濾過後のリポソームの内包率を高くすることができる。
具体的には濾過前の内包率に対し濾過後の内包率を1.001〜2.0倍程度まで上げることができる。
その理由は明確ではないものの、本発明で製造されたリポソームは、前記したように多重層膜が多く存在し、これが、濾過によって、多重層膜の外殻層が破壊されて剥がれ落ちたり、リポソーム自体が破壊されても、はがれた膜の断片同士が接合して、再度リポソームを構成しているものと考えられる。また、このときリポソーム膜構成成分が含まれていれば、かかる構成成分がはがれた膜の断片同士を接合を促進させたり、リポソーム膜構成成分が破壊されたリポソームの断片と新たなリポソームを構成していると考えられる。
また、濾過時にリポソーム全体が破壊されても、リポソームを構成していた膜の断片同士が接合して、複数の新たなリポソームを形成しているものと考えられる。
その結果、濾過前に比べて、濾過後のリポソームでは、内包率が向上していると考えられる。また、濾過前のリポソームに比べて、濾過後のリポソームは、多重層膜の積層枚数が少なくなっていると推測される。
このリポソーム内包率の向上に関するモデル図を図1に示す。図1は、本発明の製造方法における濾過時の多重層膜リポソームの破壊および新たなリポソームの構築を模式的に表すモデル図である。
すなわち、図1に示すように、濾過前には、本発明の製造方法で得られるリポソーム分散液には、多重層膜からなるリポソームが分散している。この分散液を上記条件で濾過すると、リポソームを構成する多重層膜の外殻層がはがれたり(図1(a)参照)、リポソー
ム全体が破壊されたり(図1(b)参照)しても、膜の断片同士が濾過時に結着して、新た
なリポソームを生成する。複数のリポソームが破壊されても、図1(c)のように同様にはがれた膜の断片同士が決着し、新たなリポソームを生成する。さらに、リポソーム膜構成成分を添加しておくと、図1(d)のようにリポソーム膜構成成分も新たなリポソーム形成に寄与し、リポソームの再構築が促進される。小さい数枚膜のリポソームはそのままフィルタ
ーを通過することもある。
濾過後のリポソーム分散液は、必要に応じて、濃縮したり、滅菌処理してもよい。
濃縮操作としては特に制限されるものではなく限外濾過、遠心分離、ゲル濾過などが上げられる。このような濃縮操作によってもさらに内包率を高めることができる。
また、調製物は保存のため凍結乾燥に付してもよく、乾燥製剤は使用直前に水性媒体中に再懸濁して分散液とすることもできる。
以上のような本発明のリポソーム含有製剤の製造方法によれば、リポソームの生成率、封入する薬物の内包率が高く、さらに工業的スケールでの応用も可能となる。
リポソーム含有製剤
本発明に係るリポソーム含有製剤は、上記方法で製造されるリポソームを含み、リポソームの脂質膜内部の水相およびリポソームを懸濁する水性媒体中に前記した水溶性薬剤および必要に応じて製剤助剤を含有している。
平均粒径は、その使用目的などに応じて適宜設定できる。具体的に平均粒径は0.05〜10μmの範囲にあることが望まれ、赤血球より小さい0.05〜5μm、肺の血管などで塞栓を起
こすことを回避できる0.05〜2μm、細網系内皮細胞による捕獲の対象になりにくい0.1〜0.5μmなど、平均粒径を適切に設定してもよい。
リポソームの平均粒径の調整は、各成分の処方または製造のプロセス条件を変更することにより行うことができる。例えば、上記の超臨界状態の圧力を大きくすると形成されるリポソームの粒径は小さくなる。また、濾過時にフィルターの孔径を小さくすれば、粒径の小さいリポソームを得ることができる。
得られたリポソーム内に封入された水溶性薬剤(製剤助剤も含む)の量(すなわち内包率)は、リポソーム含有製剤の投与経路および使用量などに応じて適宜設定されるが、通常5〜95質量%、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは5〜70質量%である。この範囲の内包率であれば、水溶性薬剤の保持安定性は損なわれることがない。また、本発明の製造方法によれば従来に比べて内包率の高いリポソーム製剤を調製することができる。
本発明で調製されたリポソーム製剤に含有されるリポソームは、実質的に一枚膜もしくは数枚膜からなるリポソームであることが望ましい。数枚膜の比率は、濾過などの製造条件にもよるが、本発明では、全リポソームのうち、70〜95%、好ましくは75〜90%が数枚膜から構成される。なお本発明に係る製造方法で得られるリポソーム中には、一枚膜から構成されるものも含まれていると考えられる。
一般に、リポソーム製剤では、リポソームの膜脂質の重量が多くなると製剤の粘度が大きくなり、ターゲットへの送達効率が低下することがある。また膜脂質の重量が少なくなると、リポソームの構造が不安定となり、長期安定性を維持できなくなることがある。これに対し本発明の製造方法では、一枚膜よりも相対的に安定な数枚膜のリポソームが主として形成され、しかも内包率を高くすることができる。
具体的には、本発明では、水溶性薬剤の量がリポソーム膜脂質に対して(薬剤量/脂質
重量)、1〜35、好ましくは5〜25、より好ましくは7〜15の重量比で含有されている。この範囲であればリポソームが安定であるとともに、長期安定性に優れ、しかも製剤の粘度も低くすることができる。
こうして調製された内包率の高いリポソーム製剤は、内包物質の体内滞留性を向上させて、その効率的送達ならびにターゲティングの実現を図ることができるとともに、薬剤自体の使用量を減らすことも可能となる。
また内包する薬剤の種類により、造影剤、抗がん剤、抗真菌剤、抗酸化剤、抗菌剤、抗炎症剤、血行促進剤、美白剤、肌荒れ防止剤、老化防止剤などとして使用できる。
[実施例]
以下、本発明を具体な例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定的に解釈されるものではない。
本実施例では、PEG-リン脂質として、以下の構造のものを使用した。
Figure 2006298840
(Rは、末端がメトキシ基であるポリエチレングリコール基を表し、それぞれPEG鎖の分子量が500、1000、2000、5000、10000のものを実施例で使用した)
[実施例1]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG-リン脂質(PEG鎖の分子量2000)111.5mgの混合物をステンレス製の特製オートクレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭素を排
出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。得られた分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で、加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1および表2に示す。
[実施例2]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG−リン脂質(PEG鎖の分子量1000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートクレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭
素を排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。得られた分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で、加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1に示す。
[実施例3]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG−リン脂質(PEG鎖の分子量5000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートクレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭
素を排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。得られた分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で、加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1に示す。
[実施例4]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG−リン脂質(PEG鎖の分子量500)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートク
レーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭
素を排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。得られた分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で、加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1に示す。
[実施例5]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG−リン脂質(PEG鎖の分子量10000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オート
クレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化
炭素を排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。得られた分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で、加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1に示す。
[比較例1]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG−リン脂質(PEG鎖の分子量2000)111.5mgの混合物を、クロロホルムとエタノールと水との混合物(質量比100:20:0.1)10mlにメスフラスコ中で混合した。この混合物を湯浴(50℃)上で加熱し、溶液をロータリーエバポレーターで溶媒を蒸発させた。残液をさらに2時間、真空乾燥して、脂質フィルムを形成させた。ここに、造影剤溶液(日局イオパ
ミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを混合し、この混合物を50℃に加熱しながら
ミキサーで約10分間攪拌した、さらに攪拌することにより造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。この混合物を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で加圧濾過して、リポソーム含有造影剤を得た。
得られたリポソーム含有造影剤中の薬剤水溶液の内包率を評価した。内包率はヨウド定量法で求めた。
その結果を表1に示す。
Figure 2006298840
[実施例6]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG-リン脂質(PEG鎖の分子量2000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートクレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭素を
排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。
得られた分散液に対して、さらに、DPPC 184.2mg、コレステロール73.7mg、PEG-リン脂質55.3mgを添加し、攪拌した。この分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
同様に得られたリポソーム含有造影剤における組成比および内包率を評価した。結果を表2に示す。
[実施例7]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG-リン脂質(PEG鎖の分子量2000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートクレーブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭素を
排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。
得られた分散液に対して、さらに、DPPC 368.4mg、コレステロール147.4mg、PEG-リン
脂質1151.5mgを添加し、攪拌した。この分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製のポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
同様に得られたリポソーム含有造影剤における組成比および内包率を評価した。結果を表2に示す。
[実施例8]
ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)368.4mgと、コレステロール147.4mg、PEG-リン脂質(PEG鎖の分子量2000)111.5mgの混合物を、ステンレス製の特製オートクレー
ブに仕込み、次いで液体二酸化炭素13gを加え、50℃・12MPaの超臨界状態とした。ついで容器内を撹拌しながら、さらに造影剤溶液(日局イオパミドール溶液:ヨウド濃度240mgI/mL)10mLを定量ポンプで連続的に注入した。注入終了後、系内を減圧して二酸化炭素を
排出し、造影剤溶液を含有するリポソームの分散液を得た。
得られた分散液に対して、さらに、DPPC 552.7mg、コレステロール221.1mg、PEG-リン
脂質165.8mgを添加し、攪拌した。この分散液を80℃まで加熱し、アドバンテック社製の
ポリカーボネートフィルター、0.8μmおよび0.4μmの孔径で加圧濾過して、造影剤溶液を含有するリポソーム分散液を得た。
同様に得られたリポソーム含有造影剤における組成比および内包率を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2006298840
濾過時における、多重層膜の破壊および新たな一枚膜の構築の模式図を示す。

Claims (9)

  1. 圧力容器内で、45〜60℃の温度条件下、リン脂質、ステロール類および界面活性剤を含むリポソーム膜構成成分と、水溶性薬剤の水溶液と、超臨界二酸化炭素とを混合したのち、
    該圧力容器内を減圧して二酸化炭素を排出することにより水溶性薬剤が内包されたリポソームの水性分散液を調製し、
    ついで該分散液を、0.1〜1μmの孔径を有する濾過膜で、50〜90℃の温度条件下、およ
    び0.01〜0.8MPaで加圧濾過することを特徴とする、薬物を内部に含有するリポソーム含有製剤の製造方法。
  2. 界面活性剤が、非イオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  3. 界面活性剤が、生体適合性を有することを特徴とする請求項1または2に記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  4. 界面活性剤のHLBが、10.5〜19.0の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  5. 得られたリポソーム水性分散液に、さらに新たにリポソーム膜構成成分を添加したのち、該分散液を、濾過することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  6. 得られたリポソーム水性分散液を濾過する際に、新たにリポソーム膜構成成分を添加し、前記分散液とともに濾過することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  7. 添加する前記リポソーム膜構成成分の量が、分散液中のリポソームに対して0.001〜120質量%の範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  8. 濾過を、静圧式押し出し濾過装置を用いて行うことを特徴とする請求項1〜7いずれかに記載のリポソーム含有製剤の製造方法。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法で製造されてなるリポソーム含有製剤。

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