JP2006298332A - タイヤ荷重分布制御装置 - Google Patents

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伸也 西ヶ谷
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Abstract

【課題】 タイヤ接地面における摩擦力を大きくする。
【解決手段】 タイヤ28に対して設けられ、タイヤ接地面25の荷重分布を制御するタイヤ荷重分布制御装置であって、荷重分布変更装置16Aは、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を移動させる。荷重分布変更装置16Aは、最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させる。押圧手段に含まれる圧電素子60はタイヤ28を路面方向に押圧するようにタイヤ径方向に伸縮する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、タイヤに対して設けられ、タイヤ接地面の荷重分布を制御するタイヤ荷重分布制御装置に関する。
車両はタイヤの接地面のみが路面に接地して走行し、車両の旋回時には、このタイヤ接地面と路面との間のに発生する摩擦力により、車両を的確に旋回させることが可能となる。したがって、タイヤ接地面が発生する摩擦力は車両の旋回性能を確保するために非常に重要なものであり、摩擦力が大きいほど車両の旋回性能を向上させることができる。また、タイヤ接地面が発生する摩擦力は、車両の制動時や加速時における制動性能や加速性能においても同様に重要である。
このため、例えば特許文献1では、車体と車軸との間の上下方向相対距離の伸長限度に達した時に直ちに収縮させる運動を、アクチュエータに連続的に繰り返し行わせることにより所望の時間継続して各輪の接地荷重を増大させる接地荷重制御装置が提案されている。また、例えば特許文献2では、車体と車軸との間の上下方向相対距離の伸長限度に達した時に直ちに収縮させる運動を、左右のアクチュエータに位相差をつけて連続的に繰り返し行わせることにより所望の時間継続して各輪の接地荷重を増大させる接地荷重制御装置が提案されている。また、例えば特許文献3では、車体と車軸との間の上下方向相対距離の伸長限度に達した時に直ちに収縮させる運動を、前後左右の各アクチュエータ同士間に位相差をつけて連続的に繰り返し行わせることにより所望の時間継続して各輪の接地荷重を増大させる接地荷重制御装置が提案されている。
特開平10−278531号公報 特開平10−338013号公報 特開平10−338014号公報
前述のとおり、タイヤの接地荷重を制御する様々な技術が提案されているが、これらの技術では、アクチュエータ作動時にしか高い摩擦力を発生させることができず、タイヤ旋回時を通じて高い摩擦力を発生させることは困難である。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、タイヤ接地面における摩擦力を大きくすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のタイヤ荷重分布制御装置は、タイヤに対して設けられ、タイヤ接地面の荷重分布を制御するタイヤ荷重分布制御装置であって、タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させる荷重分布変更手段を備える。この態様によれば、タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置を移動させることにより、タイヤ接地面における摩擦力を大きくすることができる。
荷重分布変更手段は、タイヤ接地面におけるタイヤ回転方向下流側においてタイヤを路面方向に押圧する押圧手段を含んでもよい。この態様によれば、タイヤ接地面におけるタイヤ回転方向下流側を直接押圧することにより、より確実に最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることができる。
押圧手段は、タイヤを路面方向に押圧するようにタイヤ径方向に伸縮可能な圧電素子を有してもよい。この態様によれば、圧電素子を設けるという簡易な構成により最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることができる。
荷重分布変更手段は、タイヤ接地面上方かつタイヤ回転方向下流側のタイヤ側面を押圧する側面押圧手段を有してもよい。この態様によれば、機構を設けることが困難なタイヤ内部に特別な機構を設けることなく、最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることができる。
荷重分布変更手段は、タイヤが取り付けられるホイールリムとタイヤ接地面との間隔を縮小させる間隔縮小手段を有してもよい。この態様によれば、タイヤ接地面におけるタイヤ回転方向上流側の荷重を低減することによりタイヤ回転方向下流側の荷重を増加させることができる。
間隔縮小手段は、ホイールリムとタイヤ接地面との間隔を縮小させるようにタイヤ周方向に伸縮可能な圧電素子を含んでもよい。この態様によれば、圧電素子を設けるという簡易な構成により最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることができる。
本発明のタイヤ荷重分布制御装置によれば、タイヤ接地面における摩擦力を大きくすることができる。
図1は、通常のタイヤ接地面の状態を示す図であり、(a)はタイヤ接地面の粘着域lとすべり域lにおける、トレッドゴムのタイヤ接地面の中心における変形量yを示す図であり、(b)はタイヤ接地面における単位面積あたりの摩擦力fを示す図であり、(c)はタイヤ接地面における接地圧pの分布を示す図である。図1、および後述する図2において、横軸はすべて路面におけるタイヤの進行方向の座標xを示しており、xがタイヤ接地面のタイヤ進行方向前側端部、すなわち接地開始点を示しており、xがタイヤ接地面のタイヤ進行方向後側端部、すなわち接地終了点を示している。
タイヤが路面に接地すると、円形であるタイヤが路面に押圧されて平面となるため、通常タイヤ接地面の前後方向における接地圧分布は、図1(c)に示す初期接地圧Pのように円弧状となる。このため、タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置は、タイヤ接地面の略中央のxとなる。なお、初期荷重fは、この初期接地圧Pをタイヤ接地面の幅方向で積分したものとなり、f=∫Pdzとなる。
このため、図1(b)に示すとおり、タイヤ接地面における単位面積あたりの静止摩擦力は、初期荷重Pに静止摩擦係数μを乗じたμとなる。またタイヤ接地面における単位面積あたりのすべり摩擦力は、初期荷重Pにすべり摩擦係数μを乗じたμとなる。μ、μは定数であるため、静止摩擦力μおよびすべり摩擦力μの分布も円弧状となる。
しかし、車両10の旋回時には、タイヤ28にすべり角βが生じることにより、タイヤ接地面から発生する単位面積あたりの摩擦力fは、タイヤ接地面前側から徐々に大きくなる。この単位面積あたりの摩擦力fがμに達すると、タイヤ28にすべりが生じる。このすべり域での単位面積あたりの摩擦力fはμに低減する。このため、実際の摩擦力の分布形状と静止摩擦力の分布形状は異なることとなり、静止摩擦力を発生させることができる位置はタイヤ接地面のなかで1箇所にすぎない。なお、車両10の旋回時にタイヤ28が発生する摩擦力Fの分布は、F=∫fdzとなる。
このため、車両10の旋回時におけるタイヤ接地面のトレッドゴムの変形量は、図1(a)に示すように、タイヤ接地面の前後方向長さlのうち、タイヤ接地面にすべりが生じない粘着域lにおいてはタイヤ接地面の前方の始点xから徐々に変形量が大きくなる。xにおいてタイヤ28にすべりが生じると、タイヤ接地面の後方の終点xまでタイヤ28のすべり域lが継続する。
このような現象に鑑み、本発明者らは、タイヤ接地面における摩擦力を大きくするため鋭意研究を重ね、その結果、タイヤ接地面における荷重分布とタイヤが発生する摩擦力との関係に着目するに至った。
図2は、タイヤ接地面の荷重分布を変更した場合のタイヤ接地面の状態を示す図であり、(a)はタイヤ接地面の粘着域lとすべり域lにおける、トレッドゴムのタイヤ接地面の中心における変形量yを示す図であり、(b)はタイヤ接地面における単位面積あたりの摩擦力fを示す図であり、(c)はタイヤ接地面における接地圧pの分布を示す図である。
通常のタイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置を、図1(c)のxからタイヤ回転方向下流側のxに移動した場合、タイヤ接地面の前後方向における接地圧分布は、図2(c)に示す制御後の接地圧Pのように、タイヤ回転方向下流側が大きくなった分布となる。
このため、図2(b)に示すとおり、タイヤ接地面における単位面積あたりの静止摩擦力μ、およびタイヤ接地面における単位面積あたりのすべり摩擦力μの分布もタイヤ回転方向下流側が大きくなった分布となる。
これにより、車両10の旋回時に単位面積あたりの摩擦力fがタイヤ接地面前側から徐々に大きくなり、静止摩擦力μに達する点が、荷重分布が変更されない場合と比較し、タイヤ回転方向下流側に移動する。単位面積あたりの摩擦力fが静止摩擦力μに達すると、単位面積あたりの摩擦力fはすべり摩擦力μとなる。このため、最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させれば、単位面積あたりの摩擦力fがすべり摩擦力μに落ちてしまう範囲を低減することができ、また単位面積あたりの摩擦力fにより大きい最大摩擦力を利用することができるため、摩擦力Fを大きくすることができる。
この結果、タイヤ接地面の前後方向長さlのうち、図2(a)に示すように、タイヤ接地面にすべりが生じない粘着域lは、荷重分布変更装置16により荷重分布が変更されない場合と比較して長くなり、すべり域lは短くなる。
以上のように、タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置を移動させることにより、タイヤ接地面の粘着域とすべり域の大きさを調整することができ、タイヤ接地面における摩擦力をより大きくすることができる。さらに、最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることにより、タイヤ接地面の粘着域を増加させ、すべり域を低減することからタイヤの摩擦力を大きくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について具体的に説明する。
(第1の実施形態)
図3は、第1の実施形態にかかる車両10の全体構成図である。車両10は、車輪14を有しており、この車輪14の各々には、タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置を移動させる荷重分布変更装置16Aが設けられている。この荷重分布変更装置16Aは、電子制御ユニット100(以下、「ECU100」と記載する。)に接続されており、ECU100から駆動信号が入力されることにより作動する。
また、車輪14の各々には、タイヤ接地面の様々な情報であるタイヤ接地面情報を検出する接地面検出部18が設けられている。接地面検出部18は、例えばタイヤ接地面における荷重分布を検出する図示しない荷重分布検出部や、タイヤ接地面における摩擦力の分布を検出する図示しない摩擦力分布検出部、タイヤ接地面における路面とのすべりの分布を検出する図示しないすべり分布検出部などから構成される。荷重分布検出部は、車輪14に取り付けられたタイヤのゴム層に設けられた測定用の圧電素子により、例えば、タイヤ接地面の路面方向の荷重の分布を検出する。摩擦力分布検出部は、例えば、同じく車輪14に取り付けられたタイヤのゴム層に設けられた測定用の圧電素子により、タイヤ接地面の剪断力の分布を検出する。すべり分布検出部は、例えば、対物接触振動子に強制帰還させて成る自励発信回路と、この自励発信回路の発信周波数を計測する計測部から構成されるすべり検出装置により、タイヤ接地面のすべりを検出する。
接地面検出部18により検出されたタイヤ接地面情報は、車輪14のホイールリムに取り付けられたタイヤバルブと一体的に構成されることにより、車輪14の各々の内部に設けられた車輪側通信部20により、車両10の車体に設けられた車体側通信部22に、無線により送信される。車体側通信部22は、受信機と受信アンテナにより構成され、車輪側通信部20から送出されたタイヤ接地面情報は、受信アンテナにより受信され、受信機に送られる。車体側通信部22は、ECU100に接続されており、車体側通信部22が受信したタイヤ接地面情報は、ECU100に出力される。
また、車両10には、車輪14の回転する速度を検出する車輪速センサ19が設けられている。車輪速センサ19は、ホールICなど回転を検知することが可能なセンサにより構成される。車輪速センサ19は、ECU100に接続され、検出された車輪速情報はECU100に出力される。
車体12の室内には操舵ハンドル24が設けられており、運転者により操舵ハンドル24が操舵された角度である操舵角は、操舵角センサ26により検出される。操舵角センサ26はECU100に接続されており、操舵角センサ26により検出された操舵角情報は、ECU100に出力される。
図4は、第1の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Aの構成を示す図である。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Aは、タイヤ接地面25を路面に押圧する接地面押圧装置を有している。タイヤ接地面25とは、タイヤ28の外周面であって、路面に接触している面をいう。車輪14に取り付けられたタイヤ28は、ゴム層30とベルト32により構成される。
タイヤ接地面25を路面に押圧する接地面押圧装置は圧電素子60などにより構成される。この圧電素子60は、トレッド部のゴム層30に埋設されている。圧電素子60は、タイヤ28の周方向全域に均等間隔で多数設けられており、各々の圧電素子60は、タイヤ幅方向に、タイヤ接地面25のタイヤ幅方向長さと略同一長さを有している。圧電素子60は、電圧が印加されることによりタイヤ径方向に伸び、電圧の印加が解除されることにより縮むように構成される。
接地面押圧装置は、電子回路からなる駆動制御部を有しており、この駆動制御部がスイッチングを行うことにより、車輪14が回転しても、ECU100が電圧を印加するように指令した範囲に電圧が印加することができる。また駆動制御部は、ECU100からの指令により、圧電素子60に印加する電圧の大きさを制御する。これにより、ECU100は、圧電素子60のタイヤ径方向への伸び量も制御することができる。
タイヤ接地面25上にある圧電素子60に電圧が印加され、タイヤ径方向に伸びた場合、伸びた圧電素子60がゴム層30を介してタイヤ28を路面に押圧する。この際、ベルト32が圧電素子60の路面と逆側を支持する。これにより、タイヤ接地面25における荷重分布を変更させることができる。
図5は、第1の実施形態にかかるECU100の機能ブロック図である。ECU100は、演算部120、比較部122、指令部124、および記憶部126などにより構成される。
演算部120は、接地面検出部18、車輪速センサ19、操舵角センサ26などから検出結果の入力を受ける。演算部120は、接地面検出部18の摩擦力分布検出部の検出結果に基づいて、摩擦力の分布に適した、タイヤ接地面25の前後方向における最適荷重分布を演算する。また、演算部120は、接地面検出部18の荷重分布検出部の検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の前後方向における実際の荷重分布を演算する。比較部122は、この実際の荷重分布と最適荷重分布とを比較する。指令部124は、比較部122が比較することにより算出された最適荷重分布と実際の荷重分布との差を補正するように、荷重分布変更装置16Aに指令する。
また、演算部120は、接地面検出部18のすべり検出部の検出結果に基づいて、タイヤ接地面25におけるすべり域の面積を演算する。一方、記憶部126にはすべり域の面積の閾値が格納されている。比較部122は、演算部120により演算されたすべり域の面積と、記憶部126から参照したすべり域の面積の閾値とを比較する。指令部124は、すべり域の面積が所定の閾値以下になるまで、タイヤ接地面25の荷重分布におけるすべり域の荷重を増加させるよう、荷重分布変更装置16Aに指令する。
これにより、ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、タイヤ回転方向下流側である所定領域nにある圧電素子60に電圧を印加するよう、駆動制御部に指令する。指令を受けた駆動制御部は、所定領域nにある圧電素子60に電圧を印加し、圧電素子60は、電圧が印加されることによりタイヤ径方向に伸びてタイヤ28を路面に押圧する。これにより、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができる。また、ECU100は、所定領域nにおいて圧電素子60に印加する電圧の大きさを制御する。これにより、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づけることが可能となる。
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Bの構成を示す図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。
本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Bは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Bは、タイヤ接地面25を路面に押圧する接地面押圧装置を有している。この接地面押圧装置は、タイヤ28のゴム層に設けられた膨張室70、膨張室70に封入された液体74、膨張室70の内部を加熱する電熱線72などにより構成される。
タイヤ28はゴム層30とベルト32から構成され、トレッド部のゴム層30には、膨張室70が形成されている。膨張室70は、タイヤ接地面25のタイヤ幅方向長さと略同一長さにタイヤ幅方向に伸びる円筒形状をした空隙部により形成されており、膨張室70の半径は、常温常圧でゴム層30の厚さの略半分とされている。膨張室70は、タイヤ28の周方向全域に均等間隔で一列に並んで多数設けられている。
膨張室70の各々には、例えば水など加熱することにより気化する液体74が封入されている。また膨張室70の各々の内部には電熱線72が設けられている。電熱線72は第1の実施形態と同様の駆動制御部により電圧が印加されることにより膨張室70内を加熱する。これにより、ECU100は指令した範囲にある膨張室70の電熱線72を加熱することができ、また加熱する温度も制御することができる。
ECU100は、タイヤ接地面25におけるタイヤ回転方向下流側の所定領域にある膨張室70の電熱線72に電圧を印加するよう駆動制御部に指令し、駆動制御部はECU100からの指令を受け、所定領域にある膨張室70の電熱線72に電圧を印加して加熱する。これにより膨張室70に封入された液体74が電熱線72による熱で気化し、膨張室70が膨張する。タイヤ28の内周はベルト32で支持されているため、膨張室70が膨張することにより、タイヤ接地面25におけるタイヤ回転方向下流側を路面方向に押圧する。これにより、第1の実施形態と同様に、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動することができ、摩擦力Fを大きくすることができる。また、ECU100は、所定領域にある膨張室70にある電熱線72の温度を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
ECU100は、膨張室70が所定領域を通過すると電熱線72の加熱を停止するよう、駆動制御部を制御する。これにより膨張室70内部の温度が低下し、気化していた液体74が再び液化する。ECU100は、この動作を繰り返すことにより、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に継続的に移動することができる。
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Cの構成を示す図であり、(a)は車輪14の正面断面図であり、(b)は車輪14の横断面図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Cは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Cは、タイヤ接地面25を路面に押圧する接地面押圧装置を有している。
接地面押圧装置は、車輪14内部に設けられており、タイヤ接地面25の荷重分布を変更する必要のないときは、タイヤ28が破損してもある程度の距離を走行可能にするための中子として機能する。
接地面押圧装置は、リング34、支持ロッド36、ローラ40、中央支持部42、中心軸44などにより構成される。図7(a)に示すように、中央支持部42は円板状に形成されており、中心軸44は中央支持部42の中心部に回転可能に固定されている。支持ロッド36は棒状に形成されており、3本の支持ロッド36の一端が、それぞれ120°の角度をあけて中央支持部42の外周部に固定されている。各々の支持ロッド36の他端には、ローラ40が回転可能に支持されている。リング34がこの3箇所のローラ40に当接することにより、中央支持部42などに対して回転可能となっている。リング34と3本の支持ロッド36の間には、間隔部46が設けられている。
図7(b)に示すように、中央支持部42および支持ロッド36は、外側ホイール48と内側ホイール50の間に配置される。外側ホイール48と内側ホイール50とは、間隔部46により相互に固定されている。ローラ40およびリング34はタイヤ28の内部に配置される。中心軸44は、内側ホイール50に設けられた孔から突出するように配置され、内側ホイール50に設けられた孔は、中心軸44を含む接地面押圧装置が動くことができるよう、中心軸44の外径よりも大きく開口している。
接地面押圧装置によりタイヤ接地面25を路面に押圧してタイヤ28の荷重分布を変更する必要のないときは、車輪14の中央に配置される。接地面押圧装置は、間隔部46の端部が支持ロッド36を押しながら車輪14が回転することにより回転する。これにより、リング34は中子として機能し、タイヤ28が破損しても、リング34により車両10の荷重を支持しながら走行することが可能となる。
ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、図示しない油圧シリンダの油圧制御部に指令し、ECU100からの指令を受けた油圧制御部は油圧シリンダを作動させて、中心軸44を路面方向かつ車輪14の進行方向の後方向に押しこむ。これにより接地面押圧装置全体が路面方向かつ車輪14の進行方向の後方向に押し込まれ、リング34がタイヤ接地面25のタイヤ回転方向下流側を路面に向かって押圧する。この結果、前述の実施形態と同様に、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動することができる。このとき、リング34はローラ40を介して支持ロッド36に対して回転可能となっていることから、リング34がタイヤ28の内面を押圧する押圧位置におけるタイヤ28との速度差を吸収することができる。また、ECU100は、この場合の油圧シリンダの油圧を制御することにより、リング34がタイヤ28の内面を押圧する押圧力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Dの構成を示す図であり、(a)は車輪14を車両側から見た図であり、(b)は車輪14を進行方向後側から見た図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Dは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Dは、タイヤ側面28aを押圧する側面押圧装置を有している。
車輪14の車両側には、側面押圧装置が設けられている。側面押圧装置は、図7の(a)に示すように、中央支持部56、支持ロッド52、側面押圧部54などにより構成される。中央支持部56は円盤状の部材により構成され、支持ロッド52は棒状の部材により構成されている。支持ロッド52の一端は中央支持部56に固定され、中央支持部56の外周に多数の支持ロッド52が固定されている。各々の支持ロッド52の他端には、側面押圧部54が固定されている。中央支持部56は、車輪14に連結されているため、中央支持部56、支持ロッド52、および側面押圧部54は、車輪14とともに回転する。
側面押圧部54には、図示しないソレノイドが内部に設けられており、ソレノイドは第1の実施形態と同様の駆動制御部により電圧が印加されることにより作動する。これにより、ECU100は指令した範囲にある側面押圧部54のソレノイドを作動させることができ、また側面押圧部54がタイヤ側面28aを押圧する力も制御することができる。
ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、駆動制御部にタイヤ回転方向下流側の側面押圧部54を作動させるよう指令する。駆動制御部は、ECU100からの指令に基づいて、タイヤ回転方向下流側の所定領域まで回転してきた側面押圧部54を作動させてタイヤ側面28aを押圧する。またこの所定領域外まで側面押圧部54が回転したときに側面押圧部54の作動を停止させてタイヤ側面28aの押圧を解除する。これにより、図7の(b)に示すように、所定領域の近傍のタイヤ接地面25が路面方向に押圧され、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動することができる。また、ECU100は、この所定領域で側面押圧部54が回転する間、側面押圧部54がタイヤ側面28aを押圧する力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
以上のように、側面押圧装置によりタイヤ28の側面を押圧することでタイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動した場合、機構を設けることが困難なタイヤ内部に特別な機構を設けることなく、最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させることができる。
(第5の実施形態)
図9は、第5の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Eの構成を示す図であり、(a)は車輪14を車両側から見た図であり、(b)は車輪14を進行方向後側から見た図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Eは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Eは、タイヤ側面28aを押圧する側面押圧装置を有している。
車輪14の車両側には、側面押圧装置が設けられている。側面押圧装置は、図9(a)に示すように、中央支持部62、支持ロッド58、側面押圧部59などにより構成される。支持ロッド58は棒状の部材により構成され、支持ロッド58の一端は中央支持部62に固定されている。支持ロッド58の他端には、側面押圧部59が固定されている。側面押圧部59は、タイヤ接地面25の上部であって、タイヤ28の回転方向下流側におけるタイヤ側面28aに対向する位置に位置するように支持ロッド58により支持される。中央支持部62は車両10側に固定されている。
側面押圧部59には、図示しないモータが内部に設けられており、このモータが作動することにより、側面押圧部59がタイヤ28方向に進退する。側面押圧部59は、横方向に回転可能に構成されており、タイヤ側面28aに接触することにより回転する。
側面押圧部59は、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要ない場合は、タイヤ側面28aに接しない初期位置に位置している。ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、側面押圧部59のモータに動作信号を入力して側面押圧部59を初期位置からタイヤ28の方向に移動させる。これにより、図9(b)に示すように、タイヤ側面28aが側面押圧部59により押圧され、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動することができる。また、ECU100は、所定領域で側面押圧部59がタイヤ側面28aを押圧する力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
(第6の実施形態)
図10は、第6の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Fの構成を示す図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Fは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Fは、タイヤが取り付けられるホイールリムとタイヤ接地面25との間隔を縮小させる間隔縮小装置を有している。この間隔縮小装置は、タイヤ28に設けられた圧電素子64などにより構成される。
タイヤ28のベルト32の内周には、圧電素子64が固定されている。圧電素子64は、タイヤ28の周方向全周にわたって設けられており、タイヤ幅方向に、タイヤ接地面25のタイヤ幅方向長さと略同一長さを有している。圧電素子64は、電圧が印加されることによりタイヤ周方向に伸び、電圧の印加が解除されることによりタイヤ周方向に縮むように設けられている。
間隔縮小装置は、圧電素子64に電圧を印加する図示しない電極を有している。この電極はタイヤ周方向に多数設けられており、この電極のタイヤ幅方向長さは、圧電素子64のタイヤ幅方向長さと略同一となっている。圧電素子64はこの電極を介して第1の実施形態と同様の駆動制御部により電圧が印加される。これにより、ECU100は指令した領域にある圧電素子64をタイヤ周方向に伸ばすことができ、また圧電素子64を伸ばす量も制御することができる。
ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、タイヤ回転方向上流側である所定領域mの電極に電圧を印加するよう、駆動制御部に指令する。指令を受けた駆動制御部は、所定領域mにある圧電素子64に電圧を印加し、所定領域mにある圧電素子64をタイヤ周方向に伸ばす。この結果、タイヤ接地面25のタイヤ回転方向上流側において、ホイールリムとタイヤ接地面25との間隔を縮小させる。これにより、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができる。また、ECU100は、所定領域mの電極に印加する電圧を制御して圧電素子64がホイールリムとタイヤ接地面25との間隔を縮小させる力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
(第7の実施形態)
図11は、第7の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Gの構成を示す図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Gは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Gは、ホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させるようベルト32を引張る引張装置を有している。この引張装置は、ホイールリム80に固定された圧電素子、圧電素子に接続されたワイヤ84などにより構成される。
タイヤ28のベルト32の内周には、ワイヤ84が周方向に均等間隔で多数固定されている。この各々のワイヤ84の他端は、ホイールリム80の外周に周方向に均等間隔で固定された多数の圧電素子82に一つ一つ固定されている。
引張装置は、第1の実施形態と同様の駆動制御部を有しており、車輪14が回転しても、ECU100が電圧を印加するように指令した範囲の圧電素子82に電圧が印加されるように構成されている。また駆動制御部は、ECU100からの指令により、圧電素子64に印加する電圧の大きさを制御する。
ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、タイヤ回転方向上流側である所定領域qの電極に電圧を印加するよう、駆動制御部に指令する。所定領域qにある圧電素子82は、電圧を印加されることによりタイヤ径方向に縮む。この結果、タイヤ接地面25のタイヤ回転方向上流側において、ワイヤ84によりベルト32がタイヤ径方向内側に引っ張られ、ホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させる。これにより、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができる。また、ECU100は、所定領域qの電極に印加する電圧を制御して圧電素子82がホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させる力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
(第8の実施形態)
図12は、第8の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Hの構成を示す図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Hは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Hは、ホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させるようベルト32を引張る引張装置を有している。この引張装置は、第1リング90、第2リング92、第3リング94、およびワイヤ84などにより構成される。
タイヤ28のベルト32の内周には、ワイヤ84が周方向に均等間隔で多数固定されている。一方、ホイールリム80の外周には第1リング90が挿入され、この第1リング90の外周に第2リング92が挿入され、この第2リング92の外周に第3リング94が挿入されている。第1リング90、第2リング92、および第3リング94は、ホイールリム80と相対的に回転可能となっている。一つのワイヤ84の一端は第1リング90に固定され、その左隣のワイヤ84は第2リング92に固定され、さらにその左隣のワイヤ84は第3リング94に固定されている。各々のワイヤ84の一端は、このように順番に第1リング90、第2リング92、第3リング94に固定されている。
第1リング90、第2リング92、第3リング94は、それぞれ図示しない個別のモータにより、ホイールリム80に対して独立に駆動される。ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、タイヤ28が回転することにより、ベルト32に固定されている固定ポイントが、タイヤ回転方向上流側である所定領域にきたワイヤ84を引張るように、第1リング90、第2リング92、第3リング94のいずれかを駆動する。また、固定ポイントがこの所定領域から外れたワイヤ84の引張りを解除するように、第1リング90、第2リング92、第3リング94のいずれかを駆動する。この結果、タイヤ接地面25のタイヤ回転方向上流側において、ホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させ、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができる。また、ECU100は、固定ポイントが所定領域にあるワイヤ84の張力を制御してワイヤ84がホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させる力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
(第9の実施形態)
図13は、第9の実施形態にかかる荷重分布変更装置16Iの構成を示す図である。なお、第1実施形態に関連したものと同一の要素には、同一の符号が付され、重複した説明は省略される。本実施形態にかかる荷重分布変更装置16Iは、前述の実施形態と同様に車両10に適用され、ECU100により制御される。荷重分布変更装置16Iは、タイヤ28のベルト32の内周部に固定された第1歯形110と、ホイールリム80の外周部に挿入され、第2歯形114を有するリング112を有する。
ベルト32に固定された第1歯形110は、タイヤ接地面25のタイヤ幅方向長さと略同一の長さをタイヤ幅方向に有している。第1歯形110は、例えば金属などの剛性の高い材料により形成されている。第1歯形110は、タイヤのベルト32の周方向に均等間隔に多数設けられている。
リング112は、第2歯形114とともに、例えば金属などの剛性の高い材料により一体成型されており、第2歯形114は、タイヤ幅方向に第1歯形110と略同一の長さを有している。第2歯形114も周方向に均等間隔に第1歯形110と同数設けられている。第1歯形110と第2歯形114は、タイヤ接地面25にきている以外は相互に噛み合わず、タイヤ接地面25にきてホイールリム80とタイヤ28のベルト32の間隔が小さくなったときに相互に噛み合うように、各々の歯形の高さが形成されている。リング112はホイールリム80に回転可能に挿入されており、図示しないモータにより、ホイールリム80に対して回転駆動される。
ECU100は、車両10の旋回時に、接地面検出部18からの検出結果に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要と判断した場合には、タイヤ28が回転することにより、第1歯形110がタイヤ接地面25の略中央の所定領域にきたときに、モータに動作信号を入力してリング112を車輪14の回転方向に駆動する。リング112が車輪14の回転方向に駆動されることにより、タイヤ接地面25の略中央で第1歯形110と第2歯形114が噛合い、第1歯形110にトルクが与えられる。この結果、タイヤ接地面25のタイヤ回転方向上流側において、ホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させ、回転方向下流側において、タイヤ接地面25を路面方向に押圧する。
タイヤ28が回転して第1歯形110が所定領域から外れたときには、ECU100は、リング112を車輪14の回転方向と逆方向に駆動して、第1歯形110と第2歯形114の噛合を解除する。次に、噛合を解除した第1歯形110のタイヤ回転方向上流側の第1歯形110がタイヤ接地面25の略中央の所定領域にきたときに、モータに動作信号を入力してリング112を車輪14の回転方向に駆動する。ECU100は、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要な間、この動作を繰り返す。以上より、タイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができる。また、ECU100は、リング112を車輪14の回転方向に駆動する力を制御してワイヤ84がホイールリム80とタイヤ接地面25との間隔を縮小させる力、およびタイヤ接地面25を路面方向に押圧する力を制御し、実際の荷重分布を最適荷重分布に近づける。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ECU100は、操舵角センサ26により検出された操舵角情報と、車輪速センサ19により検出された車輪速情報に基づいて、タイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要か否かを判断し、また荷重分布変更装置16A〜I(以下、「荷重分布変更装置16」と記載する。)の制御を行っても良い。この場合、演算部120は、操舵角センサ26および車輪速センサ19により検出された検出結果に基づいて操舵角および車輪速を演算する。比較部122は、演算部120により演算された操舵角および車輪速が、記憶部126に格納されたタイヤ接地面25の荷重分布の変更が必要な操舵角と車輪速の閾値と比較し、所定の場合に荷重分布変更装置16の制御を行う。これにより、タイヤ28に接地面検出部18を設けることなく、所定の場合にタイヤ接地面25の荷重分布における最大荷重位置を、タイヤ回転方向下流側に移動させることができ、タイヤ28の摩擦力を大きくすることができる。
通常のタイヤ接地面の状態を示す図であり、(a)はタイヤ接地面の粘着域とすべり域における、タイヤ接地面の中心における変形量を示す図であり、(b)はタイヤ接地面における単位面積あたりの摩擦力を示す図であり、(c)はタイヤ接地面における接地圧の分布を示す図である。 タイヤ接地面の荷重分布を変更した場合のタイヤ接地面の状態を示す図であり、(a)はタイヤ接地面の粘着域とすべり域における、タイヤ接地面の中心における変形量を示す図であり、(b)はタイヤ接地面における単位面積あたりの摩擦力を示す図であり、(c)はタイヤ接地面における接地圧の分布を示す図である。 第1の実施形態にかかる車両の全体構成図である。 第1の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。 第1の実施形態にかかるECUの機能ブロック図である。 第2の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。 第3の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図であり、(a)は車輪の正面断面図であり、(b)は車輪の横断面図である。 第4の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図であり、(a)は車輪を車両側から見た図であり、(b)は車輪を進行方向後側から見た図である。 第5の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図であり、(a)は車輪を車両側から見た図であり、(b)は車輪を進行方向後側から見た図である。 第6の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。 第7の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。 第8の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。 第9の実施形態にかかる荷重分布変更装置の構成を示す図である。
符号の説明
10 車両、 14 車輪、 16 荷重分布変更装置、 18 接地面検出部、 25 タイヤ接地面、 28 タイヤ、 30 ゴム層、 32 ベルト、 60 圧電素子、 100 電子制御ユニット。

Claims (6)

  1. タイヤに対して設けられ、タイヤ接地面の荷重分布を制御するタイヤ荷重分布制御装置であって、
    タイヤ接地面の荷重分布における最大荷重位置をタイヤ回転方向下流側に移動させる荷重分布変更手段を備えることを特徴とするタイヤ荷重分布制御装置。
  2. 前記荷重分布変更手段は、前記タイヤ接地面におけるタイヤ回転方向下流側においてタイヤを路面方向に押圧する押圧手段を含むことを特徴とする請求項1に記載のタイヤ荷重分布制御装置。
  3. 前記押圧手段は、タイヤを路面方向に押圧するようにタイヤ径方向に伸縮可能な圧電素子を有することを特徴とする請求項2に記載のタイヤ荷重分布制御装置。
  4. 前記荷重分布変更手段は、前記タイヤ接地面上方かつタイヤ回転方向下流側のタイヤ側面を押圧する側面押圧手段を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ荷重分布制御装置。
  5. 前記荷重分布変更手段は、前記タイヤ接地面におけるタイヤ回転方向上流側においてタイヤが取り付けられるホイールリムと前記タイヤ接地面との間隔を縮小させる間隔縮小手段を有することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ荷重分布制御装置。
  6. 前記間隔縮小手段は、前記ホイールリムと前記タイヤ接地面との間隔を縮小させるようにタイヤ周方向に伸縮可能な圧電素子を含むことを特徴とする請求項5に記載のタイヤ荷重分布制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20220092007A (ko) * 2020-12-24 2022-07-01 넥센타이어 주식회사 타이어 및 이를 포함하는 주행 모듈

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