JP2006291801A - ブロックの分割構造 - Google Patents

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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

【課題】シリンダブロックの強度必要部分と、強度不要部分を分割し、強度必要部品を集約することで、高品質の部品は必要最小限にとどめたシリンダブロックの分割構造の提供
【解決手段】ピストン12が摺動するボア部10と、クランクシャフト15を保持するクランクケース部13aと、クランクケース部13aと共にクランクシャフト15を保持するクランクキャップ17とを備えるエンジンのブロック分割構造において、ボア部10に形成される第1雌ネジ部10bには、第1締結ボルト18aにてシリンダヘッド16が締結され、前記ボア部10に形成される第2雌ネジ部10cには、第2締結ボルト18bにてクランクキャップ17がクランクケース部13aを挟み込んで締結され、ボア部10をクランクケース部13aと組付けた際に、ボア部10を囲うような外壁部13bがクランクケース部13aに一体的に形成される
【選択図】 図4

Description

本発明は、エンジンのシリンダブロックを2分割して、特に強度の求められる部分と特に強度を求められない部分を分離する方法に関するものである。
エンジンのシリンダブロック内部では、運転中、吸入した空気とガソリンの混合気をピストンで圧縮した後、点火・燃焼させることで、高温高圧のガスを発生させ、内部を摺動するピストンの上下運動に変えるというサイクルを行うことで動力を発生している。
従って、エンジン運転中は、ピストン内壁に熱と圧力が常に負荷として与えられることになる。実際にエンジン運転中には、燃焼ガスの温度は2000℃以上にもなり、爆圧にさらされることになるので、その過酷な条件に耐え得るだけの強度が必要となる。
さらに、エンジンのシリンダブロック自体が、エンジンの出力を確保するために、ある程度のシリンダ径が必要となり、気筒数も、軽自動車や1000cc以下は一般的に3気筒、1000cc〜1500ccクラスの普通車で4気筒、それ以外では6気筒や8気筒といったものから、12気筒クラスに至るまで、複数のシリンダ部を必要とし、構造が複雑である上に、気筒数が増えるに従い必然的に巨大なユニットとなる。当然、大きさに見合った材料費が必要となり、巨大なユニットであるが故に加工コストもかかる。
また、近年では、環境問題が大きく取り扱われ、化石燃料を燃焼させることで排出される二酸化炭素や窒素化合物の量が問題となっている。従って、高性能であって、かつ燃費のよいエンジンが求められ、軽量でかつフリクションロスの少ないエンジンであることが必要になってきている。
車の高性能化の一環として、エンジンの重量を軽減するために近年では、エンジンの材質にアルミニウムを採用するケースが多い。そういった場合にも、鉄製のシリンダライナをシリンダブロックに組み付けたり、スリーブレスのシリンダでは、ブロック自体に高強度なアルミニウム合金鋳物を使用して、シリコンを材料に添加して析出させたりと、各メーカが試行錯誤を繰り返し、それなりに高価な部品となっているのが現状である。
また、エンジンの強度を重視し鋳鉄製のエンジンを採用する場合にあっても、エンジン自体の出力が上がっており、シリンダ内面にメッキを施したり、鉄系金属粒子を溶射してコーティングする処理を施したりと、高価な部品であることには変わりが無い。
また、フリクションロスの低減という点においても、シリンダとピストンの真円度の向上及び面粗度の向上のために、加工精度を向上させることと、シリンダ内表面にメッキ等をしたり、アルミニウム材料にシリコンを添加し、析出させることで摺動性を高めたり、といった技術が用いられており、これらの加工を行うためにエンジンブロックの加工性等が問題となる。エンジン自体は複雑な形状をしたものであるが、精度加工が必要なエンジンブロックはできるだけ小型で凹凸の無い形状のほうが、上記の加工をする点においては好ましい。さらに、組付け等の外部要因でエンジンブロックに歪を生ずる場合もあるので、そういった点にも配慮が必要である。
ところで従来、特許文献1に開示される、図7のようなエンジンが主流であった。
特許文献1では、シリンダ部111とヘッド部112及びクランクケース部113とを一体成形したブロック110を備える一方、ベアリングキャップ114の取り付けでクランクシャフトを支持する主軸受部を有するバルクヘッドを上記クランクケース部113とは別体に形成し、このバルクヘッドを締結ボルトにより上記ブロック体に固定するようしている。
このように、シリンダブロック周りを極力一体化して、剛性とシール性及び軽量化を図るとともに、機械加工の必要なベアリング周りの軸受け部を分割することで、加工性を向上している。
しかしながら、エンジンの出力の向上とともに、シリンダ部の内筒面の加工精度の向上の必要が出てきていたために、これ以降のエンジンは、特許文献2や、特許文献3に開示されるような方法で、シリンダ内筒の加工のし易さを考慮した形状が多くなった。
特許文献2では、図8に示されるようなエンジンを開示している。特許文献2の方法では、121はシリンダヘッド部121aを含む上部本体、122はシリンダスカート部122aを含む下部本体で、両者は、ボア側分割面123と外壁側分割面124とをあわせて一体化されている。こうすることで、シリンダヘッド部を含む上部本体の大型化が可能となって剛性の向上を達成でき、ウォータジャケット用中子の小型化、セットの簡易化が可能とし、鋳造性の改善を達成している。
また、特許文献3に開示されるエンジンを図9に示す。特許文献3の方法では、シリンダヘッド部133のウォータジャケット部134に連続して一体にシリンダ部132が設けられて上部本体が形成され、クランクケース138、ウォータジャケット外壁139及びスカート案内用円筒部140が一体となって、下部本体137が形成されている。このように2体構造にすることで、製作、組付けのし易さ、性能を両立している。
このように、小型化と、剛性を両立するために、シリンダブロックをシリンダヘッドと一体にした形で鋳造し、クランクケース部と組み付けるといった手法が多くとられていたが、シリンダブロックはエンジンの性能向上とともに更なる剛性を求められるようになってきた。そこで、特許文献4に開示されるような手法もとられるようになった。
図10には、特許文献4の方法が示されており、シリンダブロック150は水冷式4気筒エンジンに用いられ、シリンダ部151と、クランクケース部152とに分割される。シリンダ部151は押し出し又は鍛造で成形し、シリンダ150の周りにウォータジャケット155、スタットボルト取り付け穴156、オイルドレン通路157等が形成されている。
シリンダ部151を押し出し、又は鍛造で成形することで、歩留まりが良く安定した品質が確保され、しかもシリンダ部151がコンパクトな形状の箱型となるため、大量生産に好適で低コストに繋がる。またシリンダ部151の全体が一定の形状を保つことにより局部的な変形の発生を避けることが出来る。さらに精度の高い素材が作成できるため加工代を最小限に抑えることができる。
また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に、メッキを施している。このメッキは、例えばニッケル、又は鉄系のメッキが行われ、シリンダ部151のシリンダ内周面に、鋳造の際に発生する巣がなくなり歩留まりが良く安定した品質のメッキシリンダが確保できる。また、シリンダ部151がシンプルでコンパクトな形状の箱型となるため、メッキ工程での取り扱い、メッキ液のシールが容易でメッキ設備が小型になる。また、シリンダ部151のシリンダ154内周面に鉄系金属粒子を溶射してコーティングする処理を施しても良い。
実開昭62−69045号公報 実開昭63−79453号公報 特開昭63−106350号公報 特開平9−303197号公報
しかしながら、従来技術には以下のような問題があった。
まず、特許文献4の方法では、シリンダブロック部全体を押し出し成形又は鍛造にて製作するため、本来不必要である外壁の部分も高剛性の材質で作られることになり、過剰品質となる。
基本的に、シリンダの内筒部分は高温高圧にさらされるために剛性が必要となるが、外壁部分やウォータジャケットを構成する部分については、本来強度はそれほど必要ない。
今後、シリンダ内筒部分の更なる高剛性化と共に、部品の低コスト化が求められていくので、高品質の部品は必要最小限にとどめ、構成することでコストを抑える必要がある。
1つ目の課題として、このように本来強度をあまり必要としない外壁等の部分も、剛性を必要とする部分を含む為に、高剛性の材質で作られることになり、過剰品質となるという点が考えられる。
また、引用文献1乃至引用文献3のエンジンブロックでは、シリンダヘッド、エンジンブロック、クランクカバー等を組付けるねじ部は、シリンダ部のジャケットの外側に設けられており、均一に組み付けることができかつボルトで締結することによって発生する歪を、ピストン摺動面であるシリンダ内面に持ち込まないように工夫がなされている。
引用文献4においても、クランクケース部152側に雌ネジ部を持ってくることで、シリンダ部151には圧縮応力のみがかかるようになっており、シリンダ154に歪を発生しないように工夫がなされている。
このような問題は、従来から指摘されており、本発明においても上記(1)の問題を解決すると同時に、ピストン摺動面に歪が発生しないようにしなければならない。
一般的なエンジンではシリンダの内面にはピストンが高速で摺動する。
これは、高性能で高回転型のエンジンほど影響が大きく、このピストンとシリンダ内面との摺動によって、少なからず摺動抵抗が発生するため、燃料が爆発するのとは別に、この摺動によっても摩擦熱が発生する。そこで、エンジンの運転中には、燃料の爆発による熱と、摺動抵抗を減らし焼き付きを防ぐためにエンジンオイルが常時吹き付けられており、ピストンの潤滑と、焼き付き防止を図っている。
このため、通常はピストンの外周にはピストンリングが複数本はめ込まれ、シリンダの内壁面に吹き付けられたエンジンオイルを掻き落とし、必要最低限の油膜を作ると同時に、余分なオイルが燃焼室内に侵入するのを防いでいる。
ピストンにはめ込まれるピストンリングは、バネ状になっておりシリンダの内面に突っ張ることでその機能を果たしているが、円形のピストンを使用する場合、シリンダの内面の真円度が低いと、摺動抵抗を増加させるとともに、ピストンリングとシリンダの内壁との間の隙間が許容されるよりも大きくなり、余分なオイルの燃焼室への侵入を増加させることとなる。この結果、エンジンの出力に低下や、燃費の悪化、オイルの消費など、様々な問題を引き起こす可能性がある。
ピストンリングとシリンダの内面との摺動抵抗は、エンジン運転時に発生する摺動抵抗の約1/3とも言われており、シリンダの内面への歪の影響を減少させることは極めて重要なのである。
これは、エンジン組付け時には、組付け面でのシール性を高めるため、数十kN程度ものトルクをかけてボルトを締め込む必要があり、ボルトを締め込むことによって発生する歪が形状精度に与える影響は大きく、ピストン摺動面付近で閉め込んだ場合、歪によってシリンダ内面の真円度が狂い、ピストンにはめ込まれるピストンリングとシリンダ内面との間に隙間を生じるなどの影響が出ることもあるからである。
2つ目の課題としては、このようにエンジン組付け時に、エンジンを組み付けるボルトの締結により発生する歪によって、ピストンと摺動するシリンダ内面の形状精度に与える影響を、極力なくす必要があるという点が考えられる。
なお、前述のような原因で発生している歪の影響は熱にも左右され易いので、エンジンの冷却を十分に行い、温度をコントロールできることも重要な要素となる。年々エンジンの性能が上がっており、かつ、小型化が求められているので、限られた空間で十分な冷却性能を持つ水路を確保することが重要である。
3つ目の課題として、このようなエンジンの冷却性能を確保する必要がある点が考えられる。
そこで本発明は、以上のような課題を解消するためになされたものであり、シリンダブロックの強度が必要である部分と、そうでない部分を分割し、強度の必要である部品を集約することで、高品質の部品は必要最小限にとどめるとともに、シリンダ内面への歪を極力発生せず、さらに、冷却性能を損なわないシリンダブロックの分割構造を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下のような特徴を有する。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部に形成される第1雌ネジ部には、第1締結ボルトにてシリンダヘッドが締結され、前記ボア部に形成される第2雌ネジ部には、第2締結ボルトにて前記クランクキャップが前記クランクケース部を挟み込んで締結され、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とする。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に取付部が縁設され、前記取付部には、前記第1雌ネジ部が設けられ、前記第1雌ネジ部と対向する側に前記第2雌ネジ部が設けられることを特徴とする。
(3)(1)又は(2)記載されるブロック分割構造において、前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、前記シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明により、以下のような作用・効果が得られる。
(1)ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、前記ボア部に形成される第1雌ネジ部には、第1締結ボルトにてシリンダヘッドが締結され、前記ボア部に形成される第2雌ネジ部には、第2締結ボルトにて前記クランクキャップが前記クランクケース部を挟み込んで締結され、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするので、強度が必要であるボア部に第1雌ネジ部及び第2雌ネジ部を集約し、強度の必要のないクランクキャップ及び外壁を一体として、クランクキャップで挟み込むようにして、ボア部に第2締結ボルトで締結することで、過剰品質である部分を極力減らし、コストを抑えることができるという優れた効果を奏する。また、強度の必要な部分がボア部に集約されるので、他の部分と一体で作るよりも小型にすることができ、ボア部の加工性が向上する。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に取付部が縁設され、前記取付部には、前記第1雌ネジ部が設けられ、前記第1雌ネジ部と対向する側に前記第2雌ネジ部が設けられることを特徴とするので、強度のあるボア部に縁設される取付部にネジを切ることが可能であり、必要な締結力で締結することが可能となる他、高いシール性を必要とし、かつピストンとシリンダ内径の摺動部に極力歪の影響が出ないようにシリンダヘッドとボア部の接合面と遠くにねじ部を配置することで、ボア部との接合面や摺動部への歪の影響を最小限にとどめるという優れた効果を奏する。
(3)(1)又は(2)記載されるブロック分割構造において、前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、前記シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするので、第1締結ボルト用のボルト穴を設ける必要が無く、クランクケース部、外壁部、及びボア部の形状を単純化できるので、加工コストを削減することができるという優れた効果を奏する。また、冷却液の通る空間を広く取ることも可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。最初に実施例の構成について説明する。
図1には、本実施例におけるエンジンの断面図を模式的に示している。図2には、その部品図を示し、図2(a)にボア部の斜視図を、図2(b)にクランクケース部の斜視図を示している。
ボア部10は図2(a)に示すように、円筒が複数個並んだ形状になっており、本実施例では円筒を3つ平行に並べてある。一般的に、シリンダブロック内のシリンダの数がエンジンの気筒数を表しており、本実施例では説明しやすいようにシリンダの数を3つ、つまり、直列3気筒のエンジンを例として用いて説明している。
なお、一般的にはシリンダ内径のことをボアと呼ぶが、本実施例では、水冷のためのジャケット構造を含む円筒であるシリンダと区別をして、ピストン12をガイドするシリンダ部分であって、ジャケット構造を含まない円筒が並んだものをボア部10と呼ぶことにする。
通常のエンジンは、図1に示すように、このシリンダ11内部の燃焼室20で気体のガソリンと空気の混合気に点火し、爆発させて、ピストン12が上下する力を発生する。爆発の際に発生する燃焼ガスは2000℃以上にもなり、爆発によって大きな力が発生するので、ボア部10はそれらの熱や力に耐え得る高強度の材料が必要となる。以前は強度や加工性、耐熱性を重視して鋳鉄等が主に使われていたが、最近はエンジン自体の軽量化を図る目的でアルミニウム合金等か、アルミニウム合金製のブロックに鉄製のライナー等を備える場合が多い。
本実施例のボア部10にはダイカスト用アルミニウム合金を採用している。例えば、ADC12等の鋳造性に優れた高強度なダイカスト用アルミニウム合金が用いられている。
また、図2(a)に示すように、ボア部10は取付部となるボルト座部10aを備え、第1雌ネジ部10bと、第2雌ネジ部10cを備えている。
ボルト座部10aに設けられる第1雌ネジ部10bと第2雌ネジ部10cは、ボア部10の中心線と平行な同軸上に設けられ、図3(a)に示す第1締結ボルト18aと第2締結ボルト18bが必要なトルクで締め付けられた際に必要なだけのネジ山が形成されている。
さらに、このボルト座部10aは、円筒状の部材が板状部材によって、クランクケース13と組み付ける側に、ボア部10の側面に張り出すように縁設されている。そして、第1雌ネジ部10b。第2雌ネジ部10cは円筒状の部材の中心に位置する場所に向けられている。この場合、ボルト座部10aは、ボア部10に対して歪を与えない状態でも受けられていることが望ましく、本実施例では鋳造によって一体的に形成されているが、鍛造やそれに類する加工方法で形成しても良いし、加工時の歪が除去でき、位置精度を出すことができるのであれば、溶接等の接合方法を用いても良い。
また、このボルト座部10aの厚みは、第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cを形成するために必要なだけの厚みしかなく、さらに、ボア部10の本体との接続部は、第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cが設けられている部分よりも薄くなっている。
なお、本実施例ではボルト座部10aは合計8箇所設けられている。各シリンダ11の4隅に1つずつ、均等な距離に位置するように配置され、隣のシリンダ11とはボルト座部10aを共有する構成となっている。よって、例えば直列4気筒のエンジンであれば、ボルト座部10aは2つ増えて10箇所となる。
もちろん、歪を分散させるために、ボルト座部10aを均等割りの位置に増やすことは有効なのであるが、エンジンの小型化とのバランスも考慮する必要があるために、現状はこのような配置になっている。
図2(b)はクランクケース13であり、クランクケース部13aと外壁部13bからなっている。
図1に示すクランクケース部13aは、ボア部10の内部を上下運動するピストン12の力を伝達するコンロッド14と、コンロッド14に接続されるクランクシャフト15が収納される部屋であり、ゴミ等が入り込まないように外部と隔離する機能、およびクランクシャフト15を受ける機能があれば足りるため、強度をあまり必要としない。
本実施例では、クランクケース13に強いトルクで締結される必要のあるボルト等のネジ穴を備えないため、材料は、安価な鋳造用のアルミニウム合金を用いて構成されている。
次に外壁部13bであるが、これはボア部10とクランクケース13を組付けた際に、ボア部10の外側に形成される壁面となる。
エンジン運転中には前述のように燃焼室20で爆発が起こり、ガスの圧力と温度が高くなる。当然、燃焼ガスに直接触れているボア部10も温度が上昇する。しかしながら、材料としているアルミニウムの融点は660℃程度、鉄でも1535℃程度であるで、そのまま冷却しなければボア部10が熱で溶けてしまう。
従って、通常はジャケット構造にして内部に冷却水を通し、冷却してエンジンの運転を行う必要がある。このような理由で、ボア部10の外側には外壁部13bが必要であり、ボア部10と外壁部13bの間を冷却水が流れてエンジンを常に冷却する構造となっている。この様子は図6の断面図にも示されている。
シリンダヘッド16は図1に示される通り、ボア部10の一部と燃焼室20を形成する部品であり、ボア部10同様に熱と爆発による圧力を受ける部品であるので、強度の高い鋳造用のアルミニウム合金を用いている。また、シリンダヘッド16の内部には、バルブやカムシャフト等を備えている。
また、クランクケース13下部には、クランクキャップ17を備えている。図1に示すように、クランクケース部13aとクランクキャップ17で、クランクシャフト15が収まる部屋及び、クランクシャフト15の軸部分を受ける部分を形成している。クランクキャップ17の下には、図示しないオイルパンが固定される。
次に、上記部品の組付けについて説明する。
図3には、ボルト締結状態を示し、図3(a)にはボア部10に第1締結ボルト18a及び第2締結ボルト18bが締め込まれた状態の模式図、(b)には締結部の拡大図を示す。また、組み付けられた状態を図4に示す。図4はボア部10、クランクケース13、シリンダヘッド16、及びクランクキャップ17を組み付けた状態の斜視断面図であり、また図5には、図4とは別の断面で切断した斜視断面図を示す。
図5に示すように、クランクケース13の内部であって外壁部13bの内側にボア部10が収まるように組みつけられ、その上面にシリンダヘッド16が組みつけられ、クランクケース13の下側からはクランクキャップ17が組みつけられる。
この場合において、図4に示すように、8本の第1締結ボルト18aと、8本の第2締結ボルト18bは全て、ボア部10に備えられるボルト座部10aに締結される。
このように、シリンダヘッド16は、図示しないメタルガスケット等を挟んでボルト座部10aに設けられる第1雌ネジ部10bへ第1締結ボルト18aを締め付けることで組みつけられ、また、クランクキャップ17は、クランクケース13を挟むようにして配置され、ボルト座部10aに設けられる第2雌ネジ部10cに第2締結ボルト18bを締め込むことで組みつけられる。
よって、クランクケース13はボア部10とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組みつけられることになるため、組みつけられた状態では常に圧縮応力を受けていることになる。
なお、メタルガスケット等が挟み込まれることによってシールされるボア部10と、シリンダヘッド16との当接面は、ボア部10の内面と、ピストン12の上部と、シリンダヘッド16に囲まれることによって構成される燃焼室20で、高温高圧の燃焼ガスが発生するために、高いシール性を要求される。従って、第1締結ボルト18aを数十kNものの高いトルクで締め付けられることを必要とする。
また、クランクケース13とボア部10の接合面10dは、冷却液等が漏れないようにシール性が要求されるので液体ガスケット等を用いてシールされる。
接合面10dではクランクキャップ17にクランクケース13を挟んで、ボア部10に備えるボルト座部10aの第2雌ネジ部10cに第2締結ボルト18bが数十kN程度の高いトルクで締め込まれるので、必要な面圧を確保することが可能である。それによって、ボア部10の外面とクランクケース13の外壁部13bの内面より形成される空間である水路19とのシール性が保たれることになる。
図6は、クランクケース13にボア部10を組み付けた状態での断面図である。図6より、ボア部10の外周であって、クランクケース13の外壁部13bの内周に、一定の間隔で設けられた空間が存在するのがわかる。
この空間はエンジンの冷却水を通すための水路19であり、ボア部10と外壁部13bの隙間は数mm程度に設定されている。この間を冷却水が流れることによって、エンジンの運転中に発生した熱を抑える。なお、第1締結ボルト18aは、この冷却液中に水没しており、このため、第1締結ボルト18aには防錆材のような塗料を用いて防錆対策が施されている。
次に、本実施例の作用効果について説明を行う。
まず、ボア部10については、ボア部10にボルト座部10aを縁設し、第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cがボルト座部10aに形成されるので、本来強度の必要なボア部10に、同じく強度のいる第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cをボア部10に集約することができるというメリットがある。
前述の通り、ボア部10には熱及び圧力による大きな負荷がかかり強度を必要とし、第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cの設けられたボルト座部10aには、燃焼ガスや冷却水などの漏れを防ぐために数十kNものの大きなトルクで第1締結ボルト18a及び第2締結ボルト18bで締め付けなければならないため、強度が必要となるからである。特に燃焼室20側のシールについては、シビアなシール性が要求されるため、トルクの管理は重要事項となる。
さらに、ボア部10の形状が単純になるため、ボア部10を鋳造等で製作するケースでは、湯流れが良くなる等の効果が得られ、巣などができにくく、強度を必要とし、品質基準の厳しいボア部10の品質を確保し易いというメリットもある。もちろん鍛造等の加工方法を用いた場合でも形状が単純になることで加工性が上がり、品質を確保し易くなることは同様である。
また、ボア部10の構造について、ボルト座部10aはクランクケース部13a側に設けられており、極力、燃焼室20とピストン12の摺動部分からは遠ざけるような位置となっている。この方法は、一般的に用いられる方法であるが、本実施例のようにボア部10と外壁部13bと分割して製作する場合にも、この方法を採ることで同様の効果が期待でき、これによって、シリンダ11に、組付け時にネジを締結することによって発生する歪の影響を最小限に抑え、ピストン12の真円度を高い状態で確保することで摺動抵抗を減らし、燃費の悪化や出力低下を防いでいる。
これは、第1締結ボルト18a及び第2締結ボルト18bによって組み付けられた際に、ボルト座部10aに設けられた、第1雌ネジ部10b、第2雌ネジ部10cは、図4の上下から第1締結ボルト18a及び第2締結ボルト18bによって引っ張られることになるからである。この際、ボルト座部10a自身がボア部10に縁設されて必要な強度を持つ材料で形成されているので、上下からの締結力に耐え、必要な面圧を確保する。
ボルト座部10aに設けられた、第1雌ネジ部10b、第2雌ネジ部10cは、組みつけられた際に上下の力のバランスが取れる位置に設けられる必要があるが、本実施例では同軸上に設けられ、その機能を果たしている。
このボルト座部10aは、エンジンにボア部10を組み付けるにあたって、前述の通りボア部10とシリンダヘッド16及びクランクケース13との高いシール性を要求されるため、組み付けるボルトは数十kNものの高い締め付けトルクによって、閉め込まれ、結果ボルト座部10aには大きな力がかかることになる。従って、それに耐え得るだけの強度が必要である。
ところが、ボルト座部10aには前述のように、締結によって大きな力がかり、ボルト座部10aはボア部10に縁設されている為、締結による力によってボルト座部10aは、第1締結ボルト18a又は第2締結ボルト18bによって上下のどちらかに引っ張られ、その結果、引っ張られることによって発生する歪がボア部10にも影響し、ボア部10における真円度等の形状精度を悪化させてしまう。
このことは解析結果からも示されており、第1締結ボルト18a又は第2締結ボルト18bによって、引っ張られることで、1気筒に対して4次の歪が発生しており、これらが影響して、ボア部10に変形をもたらしていることがわかっている。
従って、ボルト座部10aによってボア部10に与えられる歪が問題となる。特にボルト座部10aに厚みがあると、ボルト座部10a自体の変形量が少なくなるものの、ボルト座部10aとボア部10の接合部での歪は、無視できない程度発生してしまう。
このような、ボルト座部10aにかかる力による歪が、ボア部10に与える影響を極力減らすために、ボルト座部10aの取り付け位置は、ピストン12とボア部10の内面との摺動部より、極力遠い場所に持っていく必要がある。また、シリンダヘッド16とボア部10の接合面からも、内部に形成される燃焼室20の機密性を高めるために、遠ざける必要がある。
具体的には、ピストンリングの摺動部から外れる位置にあって、かつ、シリンダヘッド16とボア部10の接合面から遠い、つまり、クランクケース13とボア部10の接合面10d側にあって、ピストンリングの摺動面にかからない高さでボア部10にボルト座部10aが縁設されることが望ましい。
さらに、ボア部10への歪の影響を極力少なくするために、ボア部10へのボルト座部10aの接合部は接合面10dでの面圧必要な分が出る程度まで薄くすることが望ましい。
また、ボルト座部10aに設けられる第1雌ネジ部10bと第2雌ネジ部10cが同軸に設けられ、ボルト座部10aの厚みが、第1雌ネジ部10bと第2雌ネジ部10cが設けられる程度の厚みしかないので、第1締結ボルト18aと第2締結ボルト18bがお互いが引っ張り合って歪を減少させる効果が期待できる。
また、特許文献4のように、ボア部10に外壁部13bを備えないことによって、ボア部10の大きさは必要最小限になり、形状が簡易であるために、加工が容易であり、仕上げ加工やメッキ工程などにおいても、ボア部10と外壁部13bが一体型の従来のものよりも小さな設備で行うことが可能であり、ボア部10の重量が減ることも加工性の向上に貢献している。
つぎに、クランクケース13についてであるが、クランクケース部13a及び外壁部13bが一体成形されるため、構造的な強度が出せるというメリットがある。
さらに、クランクケース部13a及び外壁部13bを一体成形することで、特許文献4のような方法と異なり、クランクケース部13aと外壁部13bの間から冷却液が漏れる心配をしなくてもよく、シール構造にする必要も無い。
また、クランクケース部13aと外壁部13bはいずれもあまり強度の必要ない部品であるので、強度のあまり必要の無い部分である、クランクケース13は安価な材料で作成が可能となる。
このように、ボア部10やボルト座部10aのように強度が必要な部分を集約することで強度が必要になる部分を最小限にとどめ、本来強度をあまり必要としないクランクケース部13a及び外壁部13bを一体的に成形してクランクケース13とすることで、ボア部10に性能アップのために高価な材料を使ったとしても、クランクケース13に比較的安価な材料を用いて製作することが可能となるので、エンジンの高性能化を図ったとしても、従来の方法に比べてコストアップを抑えることが出来る。
そして、特許文献4のようにボア部10がクランクケース部13aを備え鋳造で作られる場合と比較して、大きさや形状にもよるが通常で3〜5割程度のコストが削減できる他、エンジンの出力によって、ボア部10を変更することも可能となるので、同じ設計で異なる出力のエンジンに対応できうるメリットもある。
また、ボア部10とクランクケース13を組み合わせた状態で、クランクケース13にもうけられた外壁部13bとボア部10、クランクケース部13a、及びシリンダヘッドで囲まれる空間にエンジン冷却液を流すことが可能となる。これにより、クランクケース13またはボア部10に複雑な形状の水路や、その間に設けられる第1締結ボルト用の穴をそれぞれ分けて製作する必要がなくなるので、加工コストが削減できる上に、形状の単純化によって品質の向上も期待ができる。複雑な形状の水路を設けるとなると、加工上の制限等が発生して、十分な水路を設ける為にコストがかかる結果となるが、組み付けることで水路を確保することが可能であり、ボルト部分も、第1締結ボルト18aの回りも水路とすることができるので、余計な遮蔽物無く冷却効果を高めることが可能となる。
なお、第1締結ボルト18aが冷却液中に浸かることになるので、第1締結ボルト18aの材質や冷却液の性質によっては防錆対策を施すことが必要になる場合もあり、本実施例においても防錆対策を施しているが、加工穴を製作するコストと、第1締結ボルト18aに防錆対策を施すコストと比較すると、加工穴を開けるコストのほうが品質向上や、加工の単純化、加工時間の削減によるリードタイムの短縮等を加味すれば、トータルで考えて、第1締結ボルト18aに防錆対策を施すほうがコスト的に安くなる。
さらに、シリンダヘッド16は、メタルガスケット等を挟んでボルト座部10aにシリンダヘッド16側から設けられた第1雌ネジ部10bへ第1締結ボルト18aを締め付けることで組みつけられ、クランクキャップ17は、クランクケース13を挟むようにして配置され、ボルト座部10aのクランクケース13側から設けられた第2雌ネジ部10cに第2締結ボルト18bを締め込むことで組みつけられる構造になっている。
このように、クランクケース13はボア部10とクランクキャップ17に挟み込まれるようにして組みつけられるため、組みつけられた状態では常に圧縮応力を受けていることになっているので、疲労破壊に対する強度保証がし易い。
エンジンは、稼働中は常に燃焼室20でガス化した燃料を繰り返し燃焼させているので、振動や熱に常にさらされ、応力変動があるので材料金属中に疲労が溜まり易い。従って、常に一方向に応力を受けている状態のほうが、疲労破壊に対するマネージメントをしやすいのである。
上述したように、本発明のブロックの分割構造によれば、以下のような優れた効果を奏する。
(1)ピストン12が摺動するボア部10と、クランクシャフト15を保持するクランクケース部13aと、クランクケース部13aと共にクランクシャフト15を保持するクランクキャップ17とを備えるエンジンのブロック分割構造において、ボア部10に形成される第1雌ネジ部10bには、第1締結ボルト18aにてシリンダヘッド16が締結され、ボア部10に形成される第2雌ネジ部10cには、第2締結ボルト18bにてクランクキャップ17が前記クランクケース部を挟み込んで締結され、前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、ボア部10を囲うような外壁部13bがクランクケース部13aに一体的に形成されることを特徴とするので、強度が必要であるボア部10に第1雌ネジ部10b及び第2雌ネジ部10cを集約し、強度の必要のないクランクキャップ17及び外壁部13bを一体として、クランクキャップ17で挟み込むようにして、ボア部10に第2締結ボルト18bで締結することで、過剰品質である部分を極力減らし、コストを抑えることができるという優れた効果を奏する。また、強度の必要な部分がボア部10に集約されるので、他の部分と一体で作るよりも小型にすることができ、ボア部10の加工性が向上する。
(2)(1)に記載されるブロック分割構造において、ボア部10のクランクケース部13aと接する側にボルト座部10aが縁設され、ボルト座部10aには、第1雌ネジ部10bが設けられ、第1雌ネジ部10bと対向する側に第2雌ネジ部10cが設けられることを特徴とするので、強度のあるボア部10に縁設されるボルト座部10aにネジを切ることが可能であり、必要な締結力で締結することが可能となる他、高いシール性を必要とし、かつピストン12とシリンダ11内径の摺動部に極力歪の影響が出ないようにシリンダヘッド16とボア部10の接合面から遠くにねじ部を配置することで、ボア部10との接合面や摺動部への歪の影響を最小限にとどめるという優れた効果を奏する。
(3)(1)又は(2)記載されるブロック分割構造において、クランクケース部13aと、クランクケース部13aに形成された外壁部13bと、ボア部10と、シリンダヘッド16とによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするので、第1締結ボルト18a用のボルト穴を設ける必要が無く、クランクケース部13a、外壁部13b、及びボア部10の形状を単純化できるので、加工コストを削減することができるという優れた効果を奏する。また、冷却液の通る空間を広く取ることも可能となる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施例ではボア部10にはADC12等のダイカスト用アルミニウム合金を用いているが、特にこの材料に限るものではなく、例えば、他の鋳造によるアルミニウム鋳物や、鍛造品を用いたり、アルミニウムに限らず、鋳鉄等を用いたりしても良く、要は燃焼室20で発生する熱や圧力に耐えられる他の材料を選択することを妨げない。
また、クランクケース13や、シリンダヘッド16等についても、鋳造用アルミニウム合金としているが、材料は特にこれに限られるものではない。
また、ボルト座部10aに設けられた第1雌ネジ部10b、及び第2雌ネジ部10cは、同一軸を中心として設けられているが、第1締結ボルト18a、及び第2締結ボルト18bによって引っ張られる力の上下バランスが取れれば良いので、同一軸にネジ部の中心が無くともかまわない。
本実施例における、エンジンの断面図を示している。 (a) 本実施例における、ボア部の部品図を斜視図で示している。(b) 本実施例における、クランクケースの部品図を斜視図で示している。 (a) 本実施例における、ボア部に第1締結ボルト及び第2締結ボルトが締めこまれた状態の模式図を示している。(b) 本実施例における、(a)の部分詳細図の断面を示している。 本実施例における、ボア部、クランクケース、シリンダヘッド、及びクランクキャップを組み付けた状態の斜視断面図を示している。 本実施例における、図4とは別の断面で切断した斜視断面図を示している。 本実施例における、クランクケースにボア部を組み付けた状態での断面図である。 特許文献1における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献2における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献3における、エンジンの構造の断面図である。 特許文献4における、エンジンの組付けの様子を表した斜視図である。
符号の説明
10 ボア部
10a ボルト座部
10b 第1雌ネジ部
10c 第2雌ネジ部
11 シリンダ
12 ピストン
13 クランクケース
13a クランクケース部
13b 外壁部
14 コンロッド
15 クランクシャフト
16 シリンダヘッド
17 クランクキャップ
18a 第1締結ボルト
18b 第2締結ボルト
19 水路
20 燃焼室

Claims (3)

  1. ピストンが摺動するボア部と、クランクシャフトを保持するクランクケース部と、前記クランクケース部と共にクランクシャフトを保持するクランクキャップとを備えるエンジンのブロック分割構造において、
    前記ボア部に形成される第1雌ネジ部には、第1締結ボルトにてシリンダヘッドが締結され、
    前記ボア部に形成される第2雌ネジ部には、第2締結ボルトにて前記クランクキャップが前記クランクケース部を挟み込んで締結され、
    前記ボア部を前記クランクケース部と組付けた際に、前記ボア部を囲うような外壁が前記クランクケース部に一体的に形成されることを特徴とするブロック分割構造。
  2. 請求項1に記載されるブロック分割構造において、
    前記ボア部の前記クランクケース部と接する側に取付部が縁設され、
    前記取付部には、前記第1雌ネジ部が設けられ、前記第1雌ネジ部と対向する側に前記第2雌ネジ部が設けられることを特徴とするブロック分割構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載されるブロック分割構造において、
    前記クランクケース部と、前記クランクケース部に形成された外壁と、前記ボア部と、前記シリンダヘッドとによって囲まれた空間に、エンジン冷却液が満たされていることを特徴とするブロック分割構造。
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