JP2006290993A - 粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡易な工程でかつ安価に製造でき、しかも基材と粘着剤層との密着性を高めて剥離時における粘着剤の糊残りのない粘着シートを提供する。
【解決手段】 基材2と粘着剤3とを備えた粘着シート1である。粘着剤層3は、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基のみを有する粘着剤にて形成されている。水酸基含有樹脂は、アクリル共重合体100質量部に対して、0.1〜10質量%配合されている。アクリル共重合体は、アクリレートとメタクリレートとの存在下で共重合してなる。基材2は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネートからなるフィルムである。
【選択図】 図1
【解決手段】 基材2と粘着剤3とを備えた粘着シート1である。粘着剤層3は、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基のみを有する粘着剤にて形成されている。水酸基含有樹脂は、アクリル共重合体100質量部に対して、0.1〜10質量%配合されている。アクリル共重合体は、アクリレートとメタクリレートとの存在下で共重合してなる。基材2は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネートからなるフィルムである。
【選択図】 図1
Description
本発明は、粘着シートに関し、より特定的には、電子ディスプレイに用いられる粘着シートに関する。
PDP(プラズマディスプレイ)、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管ディスプレイ)などの電子ディスプレイには、電子ディスプレイの保護や各種機能を付与するために、電子ディスプレイの前面に粘着剤を介して各種機能を有する機能性フィルムが貼着されている。この機能性フィルムの貼着には、貼着操作が簡便であることから、機能性フィルムで基材を構成した粘着シートが広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
図2は、粘着シート21の構成を示す断面図である。図2において、粘着シート21は、基材22および粘着剤層23を備える。この粘着シート21は、粘着剤層23を介して被着物であるディスプレイ基材24に貼着される。粘着シート21を構成する基材22は、上記した各種の機能性フィルムであり、例えば、基材22が電子ディスプレイの保護フィルムであるときには、ポリエチレンテレフタレート(PET)やトリアセチルセルロース(TAC)等が使用される。粘着剤層23は、高粘着力で高剪断力タイプの感圧性粘着剤、中でもアクリル酸系粘着剤が広く用いられている。ディスプレイ基材24には、ガラス板やプラスチック板などが用いられている。
ところで、上記のように構成された粘着シート21は、例えば、ディスプレイ基材24への貼着時に貼り損じが生じた場合や、廃棄されるディスプレイ基材24を再利用するためにリサイクル処理する場合などに、ディスプレイ基材24から粘着シート21を剥離する必要がある。そこで、使用時にはディスプレイ基材24から剥離しないだけの粘着力を有するとともに、必要時に応じて、粘着シート21をディスプレイ基材24から容易に剥離できることが望まれている。また、粘着シート21をディスプレイ基材24から剥離するに際しては、ディスプレイ基材24の側に粘着剤が残る、いわゆる「糊残り」が生じないことが必要である。粘着剤の糊残りが生じると、ディスプレイ基材24を利用できなくなったり、洗浄処理を要するためである。
粘着剤の糊残りを解消するためには、粘着剤層23が基材22に密着した状態で粘着シート21をディスプレイ基材24から剥離できるように、基材22と粘着剤層23との密着力を高めることが必要である。そこで、従来より、基材22の粘着剤層23の形成面に、例えば、アルカリ処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、易接着コート処理、プライマー処理等の表面改質処理を施すことにより、基材22と粘着剤層23との密着性を高めている。これにより、粘着シート21をディスプレイ基材24から剥離するときに、被着体への粘着剤の糊残りがなくなり、作業性の良い粘着シートを得ることができる。
特開2001−328849号公報
しかしながら、表面改質処理は、作業工程が増えるだけでなくコストも高くなることから、できるだけ処理を行わないようにすることが求められている。また、粘着シートを構成する基材22の中には、反射防止フィルム、ネオンフィルム、および近赤外線防止フィルムなどように表面改質処理を行うとその機能が損なわれるものなどもあることから、表面改質処理を行うことなく、基材22と粘着剤層23との密着性を高められることが求められている。
そこで、粘着剤層23の粘着力を10〜12N/inch程度の範囲に制御することで、基材22と粘着剤層23との粘着力を高める手法が従来公知となっている。粘着剤層23を構成する粘着剤としては、高粘着力で高剪断力タイプの感圧性粘着剤、中でもアクリル酸系粘着剤が使用されている。アクリル酸系粘着剤には、一般に、架橋点としてアクリル酸系単位が含まれており、このアクリル酸系単位を構成するカルボン酸の存在が粘着剤の粘着力に影響を与えている。上記のような粘着力は、アクリル酸系粘着剤に含まれる架橋点としてのカルボン酸単位量及び架橋剤の配合量を調整することで実現できる。しかしながら、このように粘着剤層23の粘着力を制御する方法においても、未だ粘着剤の糊残りを解消するのに十分であるとはいえなかった。
それ故に、本発明の目的は、表面改質処理を行うことなく、安価で、しかも基材と粘着剤層との密着性を高めて剥離時における粘着剤の糊残りのない粘着シートを提供することである。
上記課題を解決する発明は、粘着シートに向けられており、この粘着シートは、基材と粘着剤層とを備える。ここで、本発明の粘着シートの特徴は、粘着剤層は、アクリル共重合体を主成分とするとともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基系単位のみを含有する粘着剤にて形成されている点にある。このように、架橋点として水酸基系単位のみを含むアクリル共重合を主成分とする粘着剤を用いることで、基材と粘着剤層との密着性を高めることができ、剥離時における粘着剤の糊残りのない粘着シートを実現できる。
本発明の粘着シートにおいて水酸基含有樹脂は、アクリル共重合体中に0.1〜10質量%含有されていることが好ましい。これにより、粘着剤層を構成する粘着剤が所望の凝集性を有するようになる。また、アクリル共重合体は、アクリレートとヒドロキシアクリレートとの存在下で共重合してなることが好ましい。
さらに、基材は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネートからなるフィルムであることが好ましい。このような基材を用いることで、基材と粘着剤層との密着性がより一層高まり、表面改質処理を行わなくても剥離時に粘着剤の糊残りのない粘着テープを実現できる。
以上のように本発明によれば、粘着シートの粘着剤層を、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基系単位のみを含有する粘着剤にて形成することで、基材に表面改質処理を行うことなく、基材と粘着剤層との密着性を高めることができる。これにより、被着体に貼着した後でも、被着体に粘着剤の糊残りを生じることなく粘着シートを剥離することができる。このような粘着シートは、電子ディスプレイ用の粘着シートとして好適に使用できる。
以下に、本発明の実施形態に係る粘着シートについて説明する。図1は、本実施形態に係る粘着シート1の構成を示す断面図である。図1において、粘着シート1は、基材2および粘着剤層3を備える。この粘着シート1は、粘着剤層3を介して被着物であるディスプレイ基材4に貼着される。
ここで、本実施形態の特徴部分である粘着剤層3は、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基系単位のみを含有する粘着剤にて形成されている。通常、アクリル共重合体を主成分とする粘着剤であれば、上述のように架橋点としてアクリル酸単位が含まれており、このアクリル酸単位を構成するカルボン酸によって粘着剤に粘着性が付与される。しかしながら、本実施形態に係る粘着剤層3は、架橋点としてアクリル酸単位を含まず、水酸基のみを含有する。粘着剤層3を構成する粘着剤には、架橋点としてアクリル酸単位は含まれていないため、従来よりも粘着性には劣る。しかしながら、粘着シートとして必要とされるだけの粘着力は、ベースポリマーとなるアクリル共重合体により得ることができる。本実施形態に係る粘着剤は、架橋点として水酸基のみを含有することで、この水酸基によって基材2と粘着剤層3との密着性が高まり、粘着シート1をディスプレイ基材4から剥離する際に、粘着剤の糊残りのない粘着シートとなる。
架橋点としての水酸基系単位は、アクリル共重合体中に0.1〜10質量%含有されていることが好ましく、0.1〜2質量%含有されていることがより好ましい。水酸基系単位の含有量が0.1質量%よりも少ないと、十分な凝集性を発揮できず、水酸基系単位の含有量が10質量%を超えると、凝集性が高すぎて粘着剤層3を形成しにくくなる。
なお、アクリル共重合体を主成分とする粘着剤において、架橋点として水酸基とアクリル酸単位とを含むものであれば、粘着力と凝集性とが向上するように思えるが、このような構成を有する樹脂では、その理由は定かではないが、本実施形態に係るような粘着剤の糊残りのない粘着シートを得ることはできないことが、実験により確認されている。
粘着剤層3を構成する粘着剤のベースポリマーとなるアクリル共重合体は、アクリレートとヒドロキシアクリレートとの存在下で共重合してなることが好ましい。アクリレートとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、およびプロピルアクリレート2−エチルヘキシルアクリレートなどが挙げられる。これらの中でも炭素数2〜8のアルキルアクリレートが好ましい。
また、本実施形態に係る水酸基含有樹脂としては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなどが挙げられ、中でも、炭素数2〜8のヒドロキシアルキルアクリレートが好ましい
本実施形態に係る基材2は特に限定されるものではなく、例えば、PET、TAC、ポリアリレート、ポリイミド、ポリエーテル、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリエーテルスルフォン、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるフィルムが挙げられるが、これらの中でも特に、PETまたはポリカーボネートからなるフィルムが粘着剤層との密着性の点から好適に使用できる。特に、基材がPETであるときには、粘着剤層との密着性が高まることが確認されている。この理由は定かではないが、PETと粘着剤層に含まれる水酸基とのなじみが良いためと考えられる。
上記のように構成された粘着シート1を貼着するためのディスプレイ基材4としては、CRT、PDP、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)、PLALCD(プラズマアドレス液晶ディスプレイ)等の構成材料として使用されている、ガラス、石英、透明樹脂板などが適用できる。透明樹脂板としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエーテルエーテルケトン、スチレン、アクリル樹脂、PET、ポリカーボネート等が挙げられるが、粘着剤層3との密着性を考慮すると、中でも特にPET、ポリカーボネートが好適に使用できる。
本発明の粘着剤層を構成する粘着剤の具体例としては、アクリレート類としてブチルアクリレート(BA)99質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)1.0質量部を共重合させたものが挙げられる。このような共重合体では、架橋点として水酸基のみが残っている。
以下に、本実施形態に係る粘着シート1の製造方法について、一例を挙げて説明する。まず、BAを99質量部、2HEAを1.0質量部、およびアゾビスイソブチロニトリルを0.2質量部用いて、それぞれ酢酸エチルの溶媒中に添加し、70℃で6時間反応させることにより、平均分子量150万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液を粘着剤として用いて、基材2の一方の面に粘着剤を塗工することにより粘着剤層3を形成する。粘着剤の塗工方法としては、特に限定されるものではなく、グラビア印刷法、スプレー法、ディッピング法、ロールコータ法、ダイコータ法、ナイフコータ法等といった、従来公知の方法が使用できる。これらの方法により形成された粘着剤層3の厚みは、3〜400μm程度であることが好ましく、5〜150μm程度であることがより好ましく、10〜90μm程度であることがさらに好ましい。そして、必要に応じて粘着剤層3を剥離シート(図示せず)で覆うことにより、粘着シート1が得られる。
上記のようにして作製された粘着シート1は、基材2と粘着剤層3との密着性を高めることができることから、基材2と粘着剤層3との間に表面改質処理が施されていなくても、電子ディスプレイに貼着した後に必要に応じて粘着シート1を剥離しても、電子ディスプレイの側に粘着剤の糊残りのない粘着シート1となる。
次に、実施例に基づき本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における各種物性値の測定は、以下の方法により実施した。
(1)基材密着性(−):作成した粘着シートとから、10cm×10cmのサイズの試験片を3枚切り出し、ガラスパネルに貼着して、23℃、RH50%の雰囲気下に1週間放置した。そして、1週間後に試験片を手で剥離し、剥離後のガラスパネルの状態により下記のように評価した。
◎:ガラスパネルの全面に粘着剤残りがなかった。
○:ガラスパネルに若干の曇りが残った。
△:ガラスパネルに部分的に粘着剤が残った。
×:ガラスパネルにほぼ粘着剤残りが生じた
(2)剥離性(−):作成した粘着シートとから、10cm×10cmのサイズの試験片を3枚切り出し、ガラスパネルに貼着して、23℃、RH50%の雰囲気下に1週間放置した。そして、1週間後に試験片を手で剥離し、シートの剥離性について下記のように評価した。
◎:容易に剥離できた。
○:粘着剤の剥離に若干の力を要したが容易に剥離できた。
△:シートの剥離はできるものの粘着剤の剥離に力を要した。
(1)基材密着性(−):作成した粘着シートとから、10cm×10cmのサイズの試験片を3枚切り出し、ガラスパネルに貼着して、23℃、RH50%の雰囲気下に1週間放置した。そして、1週間後に試験片を手で剥離し、剥離後のガラスパネルの状態により下記のように評価した。
◎:ガラスパネルの全面に粘着剤残りがなかった。
○:ガラスパネルに若干の曇りが残った。
△:ガラスパネルに部分的に粘着剤が残った。
×:ガラスパネルにほぼ粘着剤残りが生じた
(2)剥離性(−):作成した粘着シートとから、10cm×10cmのサイズの試験片を3枚切り出し、ガラスパネルに貼着して、23℃、RH50%の雰囲気下に1週間放置した。そして、1週間後に試験片を手で剥離し、シートの剥離性について下記のように評価した。
◎:容易に剥離できた。
○:粘着剤の剥離に若干の力を要したが容易に剥離できた。
△:シートの剥離はできるものの粘着剤の剥離に力を要した。
実施例1
図1に示す粘着シート1と同様の構成を有する粘着シートを作成した。基材2には、厚み100μmのPETフィルムの一方の面にシリコーン系剥離剤を塗布して表面コート層を形成したセパレータを用いた。
図1に示す粘着シート1と同様の構成を有する粘着シートを作成した。基材2には、厚み100μmのPETフィルムの一方の面にシリコーン系剥離剤を塗布して表面コート層を形成したセパレータを用いた。
粘着剤には、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基系単位のみを含有する粘着剤を用いた。この粘着剤の調製は次のようにして行った。アクリル酸ブチル(n−ブチルアクリレート)98質量部、アクリル酸2ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルアクリレート)1質量部、およびアゾビスイソブチロニトリル0.2質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、攪拌を行った。そして、約70℃の温度下で6時間反応させることにより、平均分子量150万のアクリル系ポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液を粘着剤として用いて、セパレータの表面コート層の上に、厚み25μmとなるようにダイコータ法により塗工して、100℃で1分間乾燥させることにより、粘着剤層3を形成した。これにより粘着シート1が得られた。
次に、得られた粘着シート1の粘着剤層3をガラスパネルに貼付した。貼付に際しては、粘着シート1とガラスパネルとの間に気泡が入らないようにラミネータを用いて粘着シート1をガラスパネルに貼付した。そして、上記評価基準に基づいて、粘着シート1の基材密着性と剥離性とについて評価した。得られた評価結果を表1に示す。
実施例2〜実施例12
アクリル共重合体および水酸基含有樹脂の種類や配合割合を表1に示すように変更した。そしてそれ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を作成し、粘着シート1の基材密着性と剥離性とについて評価した。得られた評価結果を表1に示す。
アクリル共重合体および水酸基含有樹脂の種類や配合割合を表1に示すように変更した。そしてそれ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を作成し、粘着シート1の基材密着性と剥離性とについて評価した。得られた評価結果を表1に示す。
実施例1〜実施例12は、いずれも粘着剤層3を形成する粘着剤において、アクリル系共重合体と水酸基含有樹脂とを含み、架橋点には水酸基系のみが含まれていたため、粘着剤層と基材との密着性、および剥離性の良い粘着シートが得られた。ただし、実施例2および実施例11は、架橋点として含まれる水酸基系の含有量が本発明の好適な範囲よりも少なかったため、剥離性の面で他の実施例のものに較べ劣っていたが、実使用上問題のあるものではなかった。
比較例1
粘着剤層を形成する粘着剤において、官能基が酸系の粘着剤を用いた。粘着剤の調製は次のようにして行った。アクリル酸ブチル(n−ブチルアクリレート)98質量部、アクリル酸2質量部、およびアゾイソブチロニトリル0.5質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、攪拌を行った。そして、約60℃の温度下で4時間反応させることにより、平均分子量120万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液に、固形分100質量部当たりイソシアネート系粘着剤0.5質量部を加えて粘着剤を得た。この粘着剤は、架橋点としてカルボキシル基を含むものである。そして、それ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を得た。この粘着シート1を用いて、基材密着性と剥離性とを調べた。得られた評価結果を表1に示す。
粘着剤層を形成する粘着剤において、官能基が酸系の粘着剤を用いた。粘着剤の調製は次のようにして行った。アクリル酸ブチル(n−ブチルアクリレート)98質量部、アクリル酸2質量部、およびアゾイソブチロニトリル0.5質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、攪拌を行った。そして、約60℃の温度下で4時間反応させることにより、平均分子量120万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液に、固形分100質量部当たりイソシアネート系粘着剤0.5質量部を加えて粘着剤を得た。この粘着剤は、架橋点としてカルボキシル基を含むものである。そして、それ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を得た。この粘着シート1を用いて、基材密着性と剥離性とを調べた。得られた評価結果を表1に示す。
比較例2
粘着剤層を形成する粘着剤において、官能基が酸系および水酸基系を併用した粘着剤を用いた。粘着剤の調製は次のようにして行った。アクリル酸ブチル(n−ブチルアクリレート)95質量部、アクリル酸2ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルアクリレート)3質量部、アクリル酸2質量部、およびアゾイソブチロニトリル0.5質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、攪拌を行った。そして、約60℃の温度下で4時間反応させることにより、平均分子量120万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液に、固形分100質量部当たりイソシアネート系粘着剤0.5質量部を加えて粘着剤を得た。この粘着剤は、架橋点として水酸基系およびカルボキシル基を含むものである。そして、それ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を得た。この粘着シート1を用いて、基材密着性と剥離性とを調べた。得られた評価結果を表1に示す。
粘着剤層を形成する粘着剤において、官能基が酸系および水酸基系を併用した粘着剤を用いた。粘着剤の調製は次のようにして行った。アクリル酸ブチル(n−ブチルアクリレート)95質量部、アクリル酸2ヒドロキシエチル(2−ヒドロキシエチルアクリレート)3質量部、アクリル酸2質量部、およびアゾイソブチロニトリル0.5質量部を酢酸エチル200質量部中に添加し、攪拌を行った。そして、約60℃の温度下で4時間反応させることにより、平均分子量120万のアクリル系ポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液に、固形分100質量部当たりイソシアネート系粘着剤0.5質量部を加えて粘着剤を得た。この粘着剤は、架橋点として水酸基系およびカルボキシル基を含むものである。そして、それ以外は実施例1と同様にして粘着シート1を得た。この粘着シート1を用いて、基材密着性と剥離性とを調べた。得られた評価結果を表1に示す。
比較例1は、粘着剤層3を形成する粘着剤において、水酸基含有樹脂が配合されておらず、また、水酸基系の架橋点が含まれていなかったため、粘着剤層と基材との密着性に劣るものであった。比較例2は、粘着剤層3を形成する粘着剤において、架橋点として水酸基系だけではなくカルボキシル基が含まれていたため、やはり粘着剤層と基材との密着性に劣るものとなった。
本発明は、表面改質処理を施していなくても、粘着剤層と基材との密着を高めて、被着体の側への粘着剤の糊残りを解消できるという特徴を有するので、PDP、CRT、EL、液晶、PLALCDなどの各種電子ディスプレイ用の粘着シートや、ウインドウフィルム、保護フィルム用粘着シートなどとして好適に使用できる。
1 粘着シート
2 基材
3 粘着剤層
4 ディスプレイ基材
2 基材
3 粘着剤層
4 ディスプレイ基材
Claims (4)
- 基材と粘着剤層とを備えた粘着シートであって、
前記粘着剤層は、アクリル共重合体を主成分とするととともに水酸基含有樹脂を含み、架橋点として水酸基系単位のみを含有する粘着剤にて形成されていることを特徴とする、粘着シート。 - 前記水酸基系単位は、前記アクリル共重合体中に0.1〜10質量%含有されていることを特徴とする、請求項1に記載の粘着シート。
- 前記アクリル共重合体は、アクリレートとヒドロキシアクリレートとの存在下で共重合してなることを特徴とする、請求項1に記載の粘着シート。
- 前記基材は、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネートからなるフィルムであることを特徴とする、請求項1に記載の粘着シート。
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