JP2006285144A - 露光装置、および、露光制御方法 - Google Patents

露光装置、および、露光制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光する。
【解決手段】 露光装置によって、基板上における複数のマークの位置が計測され(S232)、その複数のマークの位置が記憶され(S233)、その今回の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置と今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置とに基づいて、基板上の直行軸の2方向のそれぞれの変形率および直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率が算出され(S234,235)、その直行軸の変形率に基づくパラメータと、その直行軸と異なる軸の方向の変形率に基づくパラメータとから求まる補正値が今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置の座標値に加味され、複数のショット領域の位置がそれぞれ算出され(S236)、その複数の位置のそれぞれに順番にパターンが投影される(S237,238)。
【選択図】 図8

Description

本発明は、露光装置、および、露光制御方法に関し、特に、マスクのパターンを位置合わせして露光するのに適した露光装置、および、露光制御方法に関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor、薄膜トランジスタ)カラー液晶ディスプレイ等の表示装置の大型化の競争が益々激化してきている。また、一般的に、1枚の無アルカリガラスのガラス基板から複数のアレイ基板やカラーフィルタが製造される。このため、1枚のガラス基板から、できるだけ多くのアレイ基板やカラーフィルタを製造することができれば、アレイ基板やカラーフィルタの生産効率が向上し、製造コストを減少させることができる。
したがって、できるだけ大きなガラス基板からアレイ基板やカラーフィルタを製造し、さらに、できるだけ多くの良品を1枚のガラス基板から製造して、歩留を向上させる必要性が益々高くなってきている。
カラー液晶ディスプレイで透過光量を制御する液晶パネルは、アレイ基板とカラーフィルタとから構成される。アレイ基板上には、カラーフィルタのRGB(Red Green Blue)の3原色のそれぞれに対応する3つのドットの組がマトリクス状に多数配置される。各ドットは、TFTのスイッチと液晶駆動用透明電極とからなる。カラーフィルタは、主に、RGBの着色パターンと液晶駆動用透明電極とからなる。
アレイ基板は、ガラス基板を洗浄し、ガラス基板上への所定機能を有する各種薄膜を成膜し、薄膜上にフォトレジストを塗布し、パターンをフォトレジスト上に露光し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分(または未露光部分)のフォトレジストおよび薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離する工程を複数回繰返すことによって、製造される。カラーフィルタもこのような工程で製造される場合がある。
フォトレジストとは、フォトエッチング用の感光性樹脂をいい、光によって反応し、エッチング時の溶媒に対する溶解性が変化する。エッチングとは、ガラス基板上に形成された薄膜のうちフォトレジストの露光部分(または未露光部分)の薄膜を必要な厚さだけ食刻することをいう。
このような製造工程、特に高温でガラス基板が処理される成膜の工程において、ガラス基板が熱履歴を経ることによって、ガラス基板が激しく変形する。また、ガラス基板が大型化すると、ガラス基板が小さい場合と比較して、特にガラス基板の周辺部では、熱履歴による変形量はさらに大きくなってくる。このため、ガラス基板にパターンを露光する際やアレイ基板とカラーフィルタとを重ね合わせる際に、位置合わせ精度の問題がさらに深刻なものとなってきている。
特許文献1には、ウェーハ上の複数箇所のショットの位置を計測して、理想座標からズレを生じているショットのシフト、スケーリング、ローテーション、オーソゴナリティの各補正量を算出し、これらに含まれない残留エラーを算出して、残留エラーが許容値以下ならば、補正量によってグローバルアライメント露光を行ない、許容値を超えれば、ダイバイダイアライメント露光を実施する縮小投影露光のアライメント方法が開示されている。
グローバルアライメントとは、ガラス基板上の複数のアライメントマークの位置を計測し、その計測位置に基づく予測計算によって、ショットする位置を補正する位置合わせ方式をいう。ダイバイダイアライメントとは、ショットごとに位置計測を行ない、ショットする位置を補正する位置合わせ方式をいう。ショットとは、1回の露光照射、または、その1回の露光で照射される領域をいう。
特許文献2には、マスクのパターンをフォトレジストが塗布されたガラス基板上に転写する露光方法が開示されている。この露光方法においては、照明光の吸収によるマスク内のパターン領域の熱変形が、パターン領域内の所定の基準点の基準平面内における位置を固定として生じたときの、パターン領域の熱変形量を演算し、パターン領域の所定の複数点に関して、熱変形に伴って移動できる基準平面内における範囲を熱変形量に基づいてそれぞれ定めるとともに、熱変形後のパターン領域中の複数点がすべて上述の範囲内に存在するように熱変形後のパターン領域を基準平面方向にずらしたときのずれ量の最大値を算出し、このずれ量が所定の許容値をこえたときに、マスクのアライメントを実行する。
マスクとは、パターン原画やアライメントマークなどが描かれた基板をいい、マスク上のパターン原画がガラス基板上に投影露光される。
特許文献3には、照射源からビームを照射することによって半導体ウェハにアライメントマークを形成する前に、アライメントマークの位置の差分することによって半導体ウェハの伸縮率を算出し、その伸縮率に基づいて縮小投影されるパターンの投影倍率を補正する露光装置が開示されている。
特開平5−74683号公報(たとえば、第0009段落参照) 特開平7−74075号公報(たとえば、第0008段落参照) 特開2001−189252号公報(たとえば、第0010段落および第0021段落参照)
特許文献1のアライメント方法によれば、残留エラーの算出方法は不明であるが、残留エラーが許容値を超えれば、ダイバイダイアライメント露光を実施するため、スループットが悪くなるといった問題がある。
特許文献2の露光方法によれば、マスクの熱変形によるマスクの位置の補正をすることができる。マスクの位置の補正は、マスク(レチクル)のXY平面方向における相対偏位量およびマスク(レチクル)がローテーションしたと仮定したときのXY方向におけるずれ量に基づいて行なわれる。
特許文献3の露光装置によれば、アライメントマークの位置の差分方法は不明であるが、伸縮率に基づいているため、線形的に補正値を算出しているものと思われる。このため、ガラス基板が非線形に変形した場合には、重ね合わせ精度が悪くなるといった問題がある。
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することが可能な露光装置、および、露光制御方法を提供することである。
上述した課題を解決するために、この発明のある局面に従えば、露光装置は、予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンをフォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影してフォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分のフォトレジストおよび薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の薄膜層からなる表面構造を基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、露光プロセスを実行する。
また、露光装置は、計測部と、マーク位置記憶部と、変形値算出部と、ショット位置算出部と、投影部とを備える。計測部は、基板上における複数のマークの位置を計測する。マーク位置記憶部は、計測部によって計測された複数のマークの位置を記憶する。変形値算出部は、マーク位置記憶部に記憶された今回の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置と今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置とに基づいて、基板の変形を示す変形値を算出する。ショット位置算出部は、変形値算出部によって算出された変形値に基づいて、複数のショット領域の位置をそれぞれ算出する。投影部は、ショット位置算出部によって算出された複数の位置のそれぞれに順番にパターンを投影する。
この発明によれば、露光装置によって、基板上における複数のマークの位置が計測され、計測された複数のマークの位置が記憶され、記憶された今回の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置と今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置とに基づいて、基板の変形を示す変形値が算出され、算出された変形値に基づいて、複数のショット領域の位置がそれぞれ算出され、算出された複数の位置のそれぞれに順番にパターンが投影される。
このため、露光装置によって、基板の変形に基づいたショット領域にパターンが投影される。その結果、基板が変形した場合であっても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することが可能な露光装置を提供することができる。
この発明の他の局面に従えば、露光装置は、予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンをフォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影してフォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分のフォトレジストおよび薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の薄膜層からなる表面構造を基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、露光プロセスを実行する。
また、露光装置は、計測部と、変形値算出部と、ショット位置算出部と、ショット位置記憶部と、投影部とを備える。計測部は、薄膜層形成プロセスごとの基板上における複数のマークの位置を予め計測する。変形値算出部は、計測部によって計測された薄膜層形成プロセスごとの複数のマークの位置に基づいて、薄膜層形成プロセスごとの基板の変形を示す変形値を予め算出する。ショット位置算出部は、変形値算出部によって算出された変形値に基づいて、表面構造形成プロセスの終了時の複数のショット領域の位置が所定の配置となるように、薄膜層形成プロセスごとの複数の位置をそれぞれ予め算出する。ショット位置記憶部は、ショット位置算出部によって算出された位置を薄膜層形成プロセスごとに予め記憶する。投影部は、ショット位置記憶部に記憶された今回の薄膜層形成プロセスに対応する複数の位置のそれぞれに順番にパターンを投影する。
この発明によれば、露光装置によって、薄膜層形成プロセスごとの基板上における複数のマークの位置が予め計測され、計測された薄膜層形成プロセスごとの複数のマークの位置に基づいて、薄膜層形成プロセスごとの基板の変形を示す変形値が予め算出され、算出された変形値に基づいて、表面構造形成プロセスの終了時の複数のショット領域の位置が所定の配置となるように、薄膜層形成プロセスごとの複数の位置がそれぞれ予め算出され、算出された位置が薄膜層形成プロセスごとに予め記憶され、記憶された今回の薄膜層形成プロセスに対応する複数の位置のそれぞれに順番にパターンが投影される。
このため、露光装置によって、基板の変形に基づいたショット領域にパターンが投影される。その結果、基板が変形した場合であっても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することが可能な露光装置を提供することができる。
好ましくは、変形値算出部は、基板上の直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率、および、直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率を変形値として算出し、ショット位置算出部は、変形値算出部によって算出された直行軸の2つの方向の変形率に基づくパラメータと、変形値算出部によって算出された直行軸と異なる軸の方向の変形率に基づくパラメータとから求まる補正値を、マーク位置記憶部に記憶された今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置の座標値に加味することによって、複数のショット領域の位置をそれぞれ算出する。
この発明によれば、露光装置によって、基板上の直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率、および、直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率が変形値として算出され、算出された直行軸の2つの方向の変形率に基づくパラメータと、算出された直行軸と異なる軸の方向の変形率に基づくパラメータとから求まる補正値が、今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置の座標値に加味されることによって、複数のショット領域の位置が算出される。
このため、露光装置によって、直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率に基づいた線形的な補正だけでなく、直行軸と異なる方向の変形率にも基づいた非線形的な補正が加味されることによって、ショット領域の位置が算出される。その結果、線形的な変形だけでなく、非線形的な変形に対しても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
好ましくは、基板の平面形状は、概直角四辺形であって、マークは、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、直角四辺形のそれぞれの辺の中点付近の基板上に形成される。直角四辺形の基板は、熱によって非線形に変形する。
この発明によれば、露光装置によって、基板が非線形に変形した場合であっても、すべてのショット領域の位置を計測せずに、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、辺の中点付近の8つのマークの位置を計測するだけで、基板の変形に基づいたショット領域にパターンを投影することができる。
さらに好ましくは、変形値は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、直角四辺形の重心から角付近のマークのそれぞれを結んだ軸の4つの方向それぞれの変形率である。
この発明によれば、露光装置によって、直行軸方向の変形だけでなく、直行軸と異なる方向の変形にも基づいたショット領域にパターンを投影することができる。このため、露光装置によって、線形的な変形だけでなく、非線形な変形に対しても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
さらに好ましくは、変形値は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、向かい合う角付近のマークをそれぞれ結んだ軸の方向それぞれの変形率である。
この発明によれば、露光装置によって、直行軸方向の変形だけでなく、直行軸と異なる方向の変形にも基づいたショット領域にパターンを投影することができる。このため、露光装置によって、線形的な変形だけでなく、非線形な変形に対しても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
さらに好ましくは、表面構造が形成された基板は、薄膜トランジスタアレイ基板、または、カラーフィルタである。
この発明によれば、露光装置によって、基板が変形した場合であっても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光して、薄膜トランジスタアレイ基板、または、カラーフィルタを製造することができる。
この発明のさらに他の局面に従えば、露光制御方法は、予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンをフォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影してフォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分のフォトレジストおよび薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の薄膜層からなる表面構造を基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、露光プロセスを実行する露光装置を制御する方法である。
また、露光制御方法は、基板上における複数のマークの位置を計測するステップと、計測された複数のマークの位置を記憶するステップと、記憶された今回の薄膜形成プロセスにおける複数のマークの位置と今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置とに基づいて、基板の変形を示す変形値を算出するステップと、算出された変形値に基づいて、複数のショット領域の位置をそれぞれ算出するステップと、算出された複数の位置のそれぞれに順番にパターンを投影するステップとを含む。
この発明によれば、露光制御方法が行なわれることによって、基板上における複数のマークの位置が計測され、計測された複数のマークの位置が記憶され、記憶された今回の薄膜形成プロセスにおける複数のマークの位置と今回以前の薄膜層形成プロセスにおける複数のマークの位置とに基づいて、基板の変形を示す変形値が算出され、算出された変形値に基づいて、複数のショット領域の位置がそれぞれ算出され、算出された複数の位置のそれぞれに順番にパターンが投影される。
このため、露光制御方法が行なわれることによって、基板の変形に基づいたショット領域にパターンが投影される。その結果、基板が変形した場合であっても、マスクのパターンを精度よく位置合わせして露光することが可能な露光制御方法を提供することができる。
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰返さない。
[第1の実施の形態]
図1は、この発明の第1の実施の形態に従う液晶パネルの製造プロセスの流れを示すフローチャートである。
図1を参照して、液晶パネルの製造プロセスは、大きく分けて、マスクの製造工程、アレイ基板の製造工程(ステップS210〜ステップS290)、カラーフィルタの製造工程(ステップS310〜ステップS370)、および、液晶パネルの製造工程(ステップS410〜ステップS660)からなる。
マスクの製造工程においては、まず、ガラス基板に遮光膜が形成される。遮光膜は、たとえば、ガラス基板上にCrがスパッタされることにより形成される。そして、その上に、電子ビームに感光特性をもったフォトレジストが塗布される。
これによって、マスクブランクが形成される。マスクブランクは、ガラス基板上に遮光膜、および、レジスト膜がコーティングされたマスクの素材をいう。
次に、描画装置によって、パターン設計データに基づいて電子ビームがマスクブランクに照射されることによって、マスクブランクにパターン原画が描画される。そして、露光した部分が現像され、現像されたパターンがエッチングされて、レジストの残渣が剥離される。さらに、外観検査や寸法検査が行なわれ、不良がある場合は、修正が行なわれる。これによって、パターン原画が描かれたマスクが形成される。
poly−SiTFTは、ゲート、ソース、ドレインの3つの電極、ゲート絶縁膜、および、ポリSi膜で構成されるチャンネル領域から構成される。また、透明電極は、ITO(Indium Tin Oxide)で構成される。
poly−SiTFTを製造する場合、アレイ基板の製造工程においては、ゲート、ソース、ドレインの3つの電極、ゲート絶縁膜、チャネル領域、および、ITOの各層について、ステップS210からステップS270までの工程が繰返される。
まず、その層に応じた成膜方法によって薄膜が形成される(ステップS210)。成膜方法には、スパッタ法やP−CVD法などがある。
スパッタ法は、膜材料のターゲットに高エネルギー分子を衝突させターゲット表面から放出された膜材料を基板に堆積する方法であり、配線や電極となるMo(モリブデン)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)、Al(アルミニウム)などの金属導電対膜、ITO膜、および、シリコン酸化物などの絶縁体膜の形成に用いられる。
P−CVD法は、プラズマエネルギーによりガラス基板が耐え得る比較的低温で膜材料の成膜をする方法であり、アモルファスシリコン(a−Si)膜、シリコン酸化物、シリコン窒化物などの絶縁体膜の形成に用いられる。
また、チャネル領域などのa−Si膜からpoly−Si膜への多結晶化や結晶のダメージの除去、その他の目的で、各薄膜に対して熱処理が行なわれる場合がある。
次に、形成された薄膜上にフォトレジストが塗布される(ステップS220)。そして、前述したマスク製造工程で製造されたマスクに描かれたpoly−SiTFTの各層のパターン原画がフォトレジストに投影され、フォトレジストが露光される(ステップS230)。この露光した部分が現像され(ステップS250)、現像されたパターンがエッチングされて(ステップS260)、残ったフォトレジストが剥離される(ステップS270)。
ステップS210からステップS270までの薄膜層形成プロセスによって、poly−SiTFTを構成する1つの薄膜層が形成される。この薄膜層形成プロセスが繰返される表面構造形成プロセスが実行されることによって複数の薄膜層からなるpoly−SiTFTのガラス基板の表面の構造が形成される。
さらに、外観検査や寸法検査が行なわれ、不良がある場合は、修正が行なわれる(ステップS280)。これによって、poly−SiTFTが形成されたアレイ基板が形成される。
カラーフィルタは、光遮断用のブラックマトリクス部、RGBの着色パターン、着色パターンを保護する透明な保護膜、および、液晶を駆動するための透明電極膜から構成される。
これらの各層を形成するための製造方法は、様々な方法がある。特に、着色パターンを形成する方法として、染色法、顔料分散法、印刷法、電着法などの製造方法がある。ここでは、顔料分散法のうち着色感材法について説明する。
カラーフィルタの製造工程においては、まず、ブラックマトリクスの膜材料の膜がガラス基板上に形成され、前述したマスク製造工程で製造されたマスクに描かれたブラックマトリクスのパターン原画が、形成された膜に塗布されたフォトレジストに投影露光され、現像、エッチングを経て、ブラックマトリクスが形成される(ステップS310)。
次に、R,G,Bの各色について、ステップS320が繰返される。まず、基板上に塗布された赤、緑、または、青のいずれかで着色されたフォトレジストに、前述したマスク製造工程で製造されたマスクに描かれた着色パターンのパターン原画が、投影露光され、現像、エッチングを経て、その色の着色パターンが形成される(ステップS320)。この着色パターン形成が繰返されることによって、赤、緑、および、青の着色パターンが形成される。
次いで、保護膜が形成される(ステップS330)。そして、保護膜上にITO膜が形成され、その上にフォトレジストが塗布され、前述したマスク製造工程で製造されたマスクに描かれた透明電極のパターン原画がフォトレジストに投影露光され、現像、エッチングを経て、透明電極膜が形成される(ステップS340)。
さらに、検査工程が行なわれる(ステップS350)。これによって、カラーフィルタが形成される。
液晶パネルの製造工程においては、まず、前述したアレイ基板製造工程で製造されたアレイ基板および前述したカラーフィルタ製造工程で製造されたカラーフィルタのそれぞれにポリイミド樹脂などで配向膜が形成される(ステップS410、ステップS510)。そして、配向膜層の配向材料の軸がラビングによって配向される(ステップS420、ステップS520)。
そして、配向処理が行なわれたアレイ基板にエポキシ樹脂などによってシールが形成される(ステップS430)。また、アレイ基板とカラーフィルタとの隙間の寸法であるセルギャップに見合うプラスチックビーズやガラス繊維が配向処理が行なわれたカラーフィルタに均一に散布される(ステップS530)。
次に、シールが形成されたアレイ基板およびスペーサが散布されたカラーフィルタのそれぞれの電極が向かい合わされて、位置合わせマークが用いられて光学的に整合され、貼付け硬化される(ステップS610)。そして、張合わせられた基板が、1パネルごとに分断される(ステップS620)。
次いで、分断されたパネルのセルギャップに液晶が充填され、封止される(ステップS640)。そして、パネルの両側に偏向板が張付けられる(ステップS650)。最後に、液晶パネルを全体または部分的に点灯動作させ検査を行なう(ステップS660)。これによって、液晶パネルが完成する。
図2は、この発明の第1の実施の形態に従う露光装置1の機能を示す機能ブロック図である。
図2を参照して、本実施の形態の露光装置1は、試料側のステージを動作および停止させ、マスクと試料との間に光学系を置いて、マスクの像を試料面に繰返し投影露光するステップ式投影露光装置である。なお、さらに投影露光の際に相対的にマスクと基板とを同時走査することによりマスクパターン全体を露光するステップアンドスキャン式投影露光装置であってもよい。
露光装置1は、照明光学系2と、マスクステージ4と、投影光学系5と、アライメント光学システム6と、プレートステージ8と、ステージ駆動装置9と、制御装置100とを備える。露光装置1は、図1で説明した製造工程のうち、露光工程(ステップS230)で用いられる。また、本実施形態においては、ブラックマトリクス形成工程(ステップS310)、着色パターン形成工程(ステップS320)、および、透明電極膜形成工程(ステップS340)でも用いられる。
また、マスク3は、マスクステージ4に保持される。マスクステージ4は、マスク3を微動させ、露光位置に位置決めする機構を有する。
ガラス基板7は、プレートステージ8に保持される。プレートステージ8は、ガラス基板7を固定し、アライメントのときに、ステージ駆動装置9によって駆動されることによって、ガラス基板7をX軸およびY軸方向に移動させる機構、および、ガラス基板7を微小に傾ける機構を有する。
ステージ駆動装置9は、制御装置100によって制御されて、所定の位置にプレートステージ8を移動させる。
照明光学系2は、超高圧水銀アークランプやキセノン水銀アークランプやエキシマレーザ等の露光用の光源と、レンズやミラーで構成される光学系とから構成される。照明光学系2から発せられた光は、マスク3に照射される。
投影光学系5は、マスク3を通過した光を、拡大若しくは縮小して、または、等倍で、ガラス基板7に照射させる。これによって、マスク3に形成されたパターン原画がガラス基板7に投影される。また、マスク3に形成されたアライメントマークもガラス基板7に投影される。
アライメント光学システム6は、プレートステージ8上のガラス基板7を位置決めするために、ガラス基板7の表面に形成されたアライメントマークを検出する。また、アライメント光学システム6は、アライメントマークの画像情報などの情報を制御装置100に送信する。
制御装置100は、所定のプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)101と、実行されるプログラム、プログラム実行中のデータ、および、プログラム実行結果のデータを記憶するメモリ102とから構成される。制御装置100は、所定のプログラムを実行することによって、アライメント光学システム6から得られた情報を解析して、照明光学系2およびステージ駆動装置9を制御する。
図3は、この発明の第1の実施の形態に従う変形前のガラス基板10Aへのパターンの投影を説明するための図である。
図3を参照して、この実施の形態においては、露光装置1によって、実線で囲まれた直角四辺形の変形前のガラス基板10Aの表面の破線で囲まれた直角四辺形の複数のショット領域にそれぞれ同じパターンが順番に投影される。ここでは、縦5列横7列の計35のショット領域にマスクに形成されたパターン原画に基づくパターンが投影される。それぞれのショット領域は、1つの液晶パネルのアレイ基板となる。
各ショット領域は、図3に示すように、均等間隔に形成されることが望ましい。アレイ基板およびカラーフィルタが、それぞれ、このように形成されると、図1で説明した貼合わせ工程において、アレイ基板およびカラーフィルタそれぞれのショット領域を精度よく合わせることができる。
図4は、この発明の第1の実施の形態に従う変形後のガラス基板10Bの変形の様子を示す図である。
図4を参照して、図3で説明した変形前のガラス基板10Aは、図1の薄膜形成工程(ステップS210)で説明したP−CVD法や熱処理が繰返されることによって熱履歴を経て、図4に示すような変形後のガラス基板10Bのように、非線形の熱変形をする。特に、シリコンウェハのように丸い基板ではなくて、直角四辺形のガラス基板の場合は、中心部、各角の周辺部、および、各辺の周辺部で変形の度合が異なるため、変形の非線形性が増大する。
たとえば、基板の中心に原点を設け、基板の平面内に横方向にX軸および縦方向にY軸を設定した場合、基板の周辺に近付く程、原点からの距離の変形は大きくなるが、X軸方向およびY軸方向の変形は小さくなる。
図5は、この発明と異なる方法によってショット領域の位置を補正した場合の変形後のガラス基板10Bに対する各ショットの状態を示す図である。
図5を参照して、X軸方向およびY軸方向に線形的にショット領域の位置を補正した場合は、基板の周辺に近付いても、同じ列のX軸方向およびY軸方向のショット領域の位置の座標は同じである。
このため、図4で説明した実際に変形した変形後のガラス基板10Bのショット領域の位置、および、図5で説明した計算で求められた補正したショット領域の位置の誤差は、変形後のガラス基板10Bの周辺に近付く程、大きくなる。
そこで、本発明においては、線形的な補正だけでなく、非線形的な補正も行なうことによって、変形後のガラス基板10Bのショット領域の位置に対する誤差がより小さい位置を算出して、次の露光工程において、その算出された位置のショット領域にパターンを露光するようにした。
以下、非線形性を加味したアライメントの補正方法について説明する。
図6は、この発明の第1の実施の形態に従うアライメントマーク位置を計測するショット領域21〜28を説明するための図である。
図6を参照して、本実施の形態におけるアライメントマーク位置を計測するショット領域のアライメントマーク21〜28は、ガラス基板10のそれぞれの角付近、および、ガラス基板10のそれぞれの辺の中点付近の予め定められたショット領域のアライメントマークである。また、アライメントマークは、露光される各ショット領域のパターンと重ならないように設けられる。なお、図中の三角形は、アライメントマークの形状を示しているわけではなくて、アライメントマークの概略の位置を示している。
図7は、この発明の第1の実施の形態に従う変形前のガラス基板10Aおよび変形後のガラス基板10Bそれぞれのアライメントマーク位置の計測対象のショット領域のアライメントマーク21A〜28A,21B〜28Bの座標を示す図である。
図7を参照して、変形前のガラス基板10Aのアライメントマーク21A〜28Aの座標をそれぞれ(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4),(x5,y5),(x6,y6),(x7,y7),(x8,y8)とする。
また、変形後のガラス基板10Bのアライメントマーク21B〜28Bの座標をそれぞれ(x1’,y1’),(x2’,y2’),(x3’,y3’),(x4’,y4’),(x5’,y5’),(x6’,y6’),(x7’,y7’),(x8’,y8’)とする。
なお、図中の×は、アライメントマークの形状を示しているわけではなくて、アライメントマークの概略の位置を示している。
図8は、この発明の第1の実施の形態に従う露光制御処理の流れを示すフローチャートである。
図8を参照して、この露光制御処理は、露光装置1の制御装置100のCPU101によって、図1で説明した露光工程(ステップS230)ごとに実行される処理である。
まず、CPU101は、このガラス基板に対する初回の露光工程であるか否かを判断する(ステップS231)。初回の露光工程であると判断した場合(ステップS231においてYESの場合)、CPU101は、実行する処理をステップS236からステップS238までの繰返し処理に進める。
一方、初回の露光工程でないと判断した場合(ステップS231においてNOの場合)、CPU101は、今回の所定のショット領域のアライメントマーク21〜28の位置(x1’,y1’),(x2’,y2’),(x3’,y3’),(x4’,y4’),(x5’,y5’),(x6’,y6’),(x7’,y7’),(x8’,y8’)を計測し(ステップS232)、計測した位置をメモリ102に記憶させる(ステップS233)。
次に、CPU101は、初回露光時の所定のショット領域のアライメントマーク21〜28の位置(x1,y1),(x2,y2),(x3,y3),(x4,y4),(x5,y5),(x6,y6),(x7,y7),(x8,y8)をメモリ102から読出す(ステップS234)。
なお、初回露光時の所定のショット領域のアライメントマーク21〜28の位置は、マスク3に描かれたアライメントマークのパターン原画の位置から理論的に算出されメモリ102に記憶された位置であってもよいし、図1で説明したステップS210からステップS270までの薄膜層形成プロセスの初回でアライメントマークが形成された後、次の薄膜層形成プロセスが開始される前に測定されメモリ102に記憶された位置であってもよい。
次いで、CPU101は、ガラス基板の各方向の変形率を算出する(ステップS235)。X軸方向およびY軸方向の変形率は、それぞれ、数1および数2で示す式に基づいて算出される。
Figure 2006285144
Figure 2006285144
また、原点から右上隅のショット領域のアライメントマーク23への方向、および、原点から左下隅のショット領域のアライメントマーク27への方向の変形率は、それぞれ、数3および数4で示す式に基づいて算出される。
Figure 2006285144
Figure 2006285144
さらに、原点から右下隅のショット領域のアライメントマーク25への方向、および、原点から左上隅のショット領域のアライメントマーク21への方向の変形率は、それぞれ、数5および数6で示す式に基づいて算出される。
Figure 2006285144
Figure 2006285144
次に、CPU101は、今回の露光工程の各ショット領域ごとにステップS236からステップS238までの処理を繰返し実行する。
まず、CPU101は、そのショット領域の位置の座標を算出する(ステップS236)。初回露光時の各ショット領域の位置の座標は、等間隔ショット配列となるように予め定められ、メモリ102に記憶されている。ここで、初回露光時の各ショット領域の位置の座標が、数7のようにメモリ102に記憶されていることとする。なお、X軸上のショット領域の位置のY座標の値は0とし、Y軸上のショット領域の位置のX座標の値は0とする。
ここで、等間隔ショット配列とは、図3に示すようなショット配列であって、各ショット領域と同じ縦の列のX座標値が同じ値で、各ショット領域と同じ横の列のY座標値が同じ値になるような等間隔の配列である。
Figure 2006285144
また、今回の各ショット領域の位置の座標を数8に示すように定める。
Figure 2006285144
X軸上のショット領域の位置の座標(x’mn,0)は数9によって算出される。
Figure 2006285144
Y軸上のショット領域の位置の座標(0,y’mn)は数10によって算出される。
Figure 2006285144
このように、X軸またはY軸上の各ショット領域の位置の座標値は、その初回露光時の各ショット領域の位置の座標値にそれぞれX軸方向またはY軸方向の変形率を掛けたものを、初回露光時の各ショット領域の位置の座標値から差引くことによって算出される。
ガラス基板の原点の右上のショット領域の位置の座標(x’15,y’15)〜(x’27,y’27)は、それぞれ、数11によって算出される。
Figure 2006285144
ガラス基板の原点の右下のショット領域の位置の座標(x’45,y’45)〜(x’57,y’57)は、それぞれ、数12によって算出される。
Figure 2006285144
ガラス基板の原点の左下のショット領域の位置の座標(x’41,y’41)〜(x’53,y’53)は、それぞれ、数13によって算出される。
Figure 2006285144
ガラス基板の原点の左上のショット領域の位置の座標(x’11,y’23)〜(x’11,y’23)は、それぞれ、数14によって算出される。
Figure 2006285144
このように、X軸またはY軸上以外の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値は、それぞれ、その初回露光時の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値に、X軸方向またはY軸方向の変形率、および、原点から見てその初回露光時の各ショット領域の位置の方向の計測されたアライメントマークの位置のX座標値またはY座標値へのその初回露光時の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値の近さを示す割合を掛けたもの、および、その初回露光時の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値に、原点から見てその初回露光時の各ショット領域の位置の方向の変形率、および、原点へのその初回露光時の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値の近さを示す割合を掛けたものを、初回露光時の各ショット領域の位置のX座標値またはY座標値から差引くことによって算出される。
いいかえれば、X軸またはY軸上以外の各ショット領域の位置の座標値は、その初回露光時の各ショット領域の位置が原点に近いほど、直行軸方向の変形率の影響を大きくし、その初回露光時の各ショット領域の位置がその初回露光時の各ショット領域の位置の方向の計測されたアライメントマークの位置に近いほど、原点から見てその初回露光時の各ショット領域の位置の方向の変形率の影響を大きくした値を、その初回露光時の各ショット領域の位置の座標値に掛けたものを、初回露光時の各ショット領域の位置の座標値から差引くことによって算出される。
つまり、各ショット領域の位置の座標値は、直行軸方向の変形率に基づくパラメータと、直行軸と異なる軸方向の変形率に基づくパラメータとから求まる補正値を、初回露光時の各ショット領域の位置の座標値に加味することによって算出される。
次に、CPU101は、ステージ駆動装置9を制御して、算出された位置のショット領域にパターンを露光できるようにステージ8の位置を移動させる(ステップS237)。そして、CPU101は、照明光学系2を制御して、マスク3を照射させ、ガラス基板に塗布されたフォトレジストを露光させる(ステップS238)。
CPU101は、ステップS236からステップS238までの処理をすべてのショット領域について繰返す。その後、CPU101は、実行する処理をこの露光制御処理の呼出元の処理に戻す。
以上説明したように、第1の実施の形態における露光装置1によれば、ガラス基板10上における複数のアライメントマーク21B〜28Bの位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)が計測され、計測された複数のアライメントマーク21B〜28Bの位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)が記憶され、記憶された今回の薄膜層形成プロセスにおける複数のアライメントマーク21B〜28Bの位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)と初回の薄膜層形成プロセスにおける複数のアライメントマーク21A〜28Aの位置(x1,y1)〜(x8,y8)とに基づいて、基板の変形を示す変形率Sx,Sy,S2,S4,S8,S10が算出され、算出された変形率Sx,Sy,S2,S4,S8,S10に基づいて、複数のショット領域の位置(x’11,y’11)〜(x’57,y’57)がそれぞれ算出され、算出された複数の位置(x’11,y’11)〜(x’57,y’57)のそれぞれに順番にパターンが投影される。
これによって、露光装置1により、ガラス基板10の変形に基づいたショット領域にパターンが投影される。その結果、ガラス基板10が変形した場合であっても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、露光装置1によって、基板上の直行軸であるX軸およびY軸の2つの方向のそれぞれの変形率Sx,Sy、および、直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率S2,S4,S8,S10が算出され、算出された変形率Sx,Syに基づくパラメータと、算出された変形率S2,S4,S8,S10に基づくパラメータとから求まる補正値が、初回の薄膜層形成プロセスにおける複数のアライメントマーク21A〜28Aの位置(x1,y1)〜(x8,y8)に加味されることによって、複数のショット領域の位置(x’11,y’11)〜(x’57,y’57)がそれぞれ算出される。
これによって、露光装置1により、直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率Sx,Syに基づいた線形的な補正だけでなく、直行軸と異なる方向の変形率S2,S4,S8,S10にも基づいた非線形的な補正が加味されることによって、ショット領域の位置が算出される。その結果、線形的な変形だけでなく、非線形的な変形に対しても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、本実施の形態においては、ガラス基板10の平面形状は、直角四辺形であって、アライメントマーク21〜28は、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、直角四辺形のそれぞれの辺の中点付近のショット領域に形成される。
直角四辺形の基板は、円の基板と比較して、熱によってより非線形に変形する。しかし、ガラス基板10が非線形に変形した場合であっても、すべてのショット領域の位置を計測せずに、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、辺の中点付近の8つのアライメントマーク21B〜28Bの位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)を計測するだけで、ガラス基板の変形に基づいたショット領域にパターンを投影することができる。
また、変形率は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸であるX軸およびY軸の2つの方向それぞれの変形率Sx,Sy、および、直角四辺形の重心であるガラス基板10の原点から角付近のアライメントマーク21,23,25,27のそれぞれを結んだ軸の4つの方向それぞれの変形率S2,S4,S8,S10である。
これによれば、露光装置1によって、直行軸方向の変形だけでなく、直行軸と異なる方向の変形にも基づいたショット領域にパターンを投影することができる。このため、露光装置1によって、線形的な変形だけでなく、非線形な変形に対しても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、本実施の形態については、アレイ基板の露光について説明したが、カラーフィルタ製造工程に露光工程が含まれる場合は、本実施の形態の露光制御処理をカラーフィルタの露光に用いることができる。
また、位置合わせ精度が向上することによって、アレイ基板の良品率を向上させることができ、リワーク率を低減させることができる。さらに、位置合わせ精度が向上することによって、TFTなどの素子を小さくすることができ、動作抵抗を小さくすることができるので、低電圧駆動および低消費電力のアレイ基板を製造することができる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、アレイ基板の初回の露光のときに、前述した等間隔ショット配列の位置のショット領域にパターンを露光するようにした。第2の実施の形態においては、アレイ基板が完成したときに、ショット領域が等間隔ショット配列となるようにする。
第2の実施の形態における液晶パネルの製造プロセスの流れ、および、露光装置の機能は、それぞれ、第1の実施の形態において図1および図2で説明したものと同様であるので説明は繰返さない。
図9は、この発明の第2の実施の形態に従うショット位置算出処理の流れを示すフローチャートである。
図9を参照して、このショット位置算出処理は、露光装置1の制御装置100のCPU101によって、複数のアレイ基板の生産に亘って実行される処理である。
まず、CPU101は、各薄膜層形成プロセスごとに所定のショット領域のアライメントマークの位置をそれぞれ計測する(ステップS241)。そして、CPU101は、各薄膜層形成プロセスごとのガラス基板10の変形率をそれぞれ算出する。この変形率は、第1の実施の形態で説明した変形率Sx,Sy,S2,S4,S8,S10と同様である。
次に、CPU101は、算出された変形率に基づいて、アレイ基板の完成時に前述した等間隔ショット配列となるように、薄膜層形成プロセスごとの複数のショット領域の位置をそれぞれ算出する(ステップS243)。そして、CPU101は、算出した複数のショット領域の位置を薄膜層形成プロセスごとにそれぞれメモリ102に記憶させる(ステップS244)。その後、CPU101は、実行する処理をこのショット位置算出処理の呼出元の処理に戻す。
図10は、この発明の第2の実施の形態に従う露光制御処理の流れを示すフローチャートである。
図10を参照して、この露光制御処理は、露光装置1の制御装置100のCPU101によって、図1で説明した露光工程(ステップS230)ごとに実行される処理である。
CPU101は、今回の露光工程の各ショット領域ごとにステップS235からステップS247までの処理を繰返し実行する。
まず、CPU101は、図9で説明したショット位置算出処理が実行されることによって同一のガラス基板10からの同一のアレイ基板の生産に対して算出されてメモリ102に記憶されたショット領域の位置を、メモリ102から読出す(ステップS245)。
次に、CPU101は、ステージ駆動装置9を制御して、読出された位置のショット領域にパターンを露光できるようにステージ8の位置を移動させる(ステップS246)。そして、CPU101は、照明光学系2を制御して、マスク3を照射させ、ガラス基板に塗布されたフォトレジストを露光させる(ステップS247)。
CPU101は、ステップS245からステップS247までの処理をすべてのショット領域について繰返す。その後、CPU101は、実行する処理をこの露光制御処理の呼出元の処理に戻す。
図11は、この発明の第2の実施の形態に従うガラス基板10のショット領域の位置を示す図である。
図11を参照して、初回の露光工程においては、ガラス基板10の周辺部のショット領域ほど、等間隔ショット配列におけるショット領域から離れた位置のショット領域にパターンが露光される。なお、パターンが露光されるショット領域の位置は、前述した図9で説明したショット位置算出処理で算出された位置である。
図12は、この発明の第2の実施の形態に従うアレイ基板の完成時のショット領域の位置を示す図である。
図12を参照して、このようにガラス基板10が変形した場合であっても、アレイ基板の完成時には、各ショット領域が等間隔ショット配列となる。
以上説明したように、第2の実施の形態における露光装置1によれば、薄膜層形成プロセスごとのガラス基板10上における複数のアライメントマーク21A〜28A,21B〜28Bの位置(x1,y1)〜(x8,y8),(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)が予め計測され、計測された薄膜層形成プロセスごとの複数のアライメントマーク21A〜28A,21B〜28Bの位置(x1,y1)〜(x8,y8),(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)に基づいて、薄膜層形成プロセスごとのガラス基板10の変形を示す変形率が予め算出され、算出された変形率に基づいて、表面構造形成プロセスの終了時の複数のショット領域の位置が等間隔ショット配列となるように、薄膜層形成プロセスごとの複数の位置がそれぞれ予め算出され、算出された位置が薄膜層形成プロセスごとに予め記憶され、記憶された今回の薄膜層形成プロセスに対応する複数の位置のそれぞれに順番にパターンが投影される。
このように、露光装置1によって、ガラス基板10の変形に基づいたショット領域にパターンが投影される。その結果、ガラス基板10が変形した場合であっても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、露光装置1によって、基板上の直行軸であるX軸およびY軸の2つの方向のそれぞれの変形率Sx,Sy、および、直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率S2,S4,S8,S10が算出され、算出された変形率Sx,Syに基づくパラメータと、算出された変形率S2,S4,S8,S10に基づくパラメータとから求まる補正値が、初回の薄膜層形成プロセスにおける複数のアライメントマーク21A〜28Aの位置(x1,y1)〜(x8,y8)に加味されることによって、複数のショット領域の位置(x’11,y’11)〜(x’57,y’57)がそれぞれ算出される。
これによって、露光装置1により、直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率Sx,Syに基づいた線形的な補正だけでなく、直行軸と異なる方向の変形率S2,S4,S8,S10にも基づいた非線形的な補正が加味されることによって、ショット領域の位置が算出される。その結果、線形的な変形だけでなく、非線形的な変形に対しても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、本実施の形態においては、ガラス基板10の平面形状は、直角四辺形であって、アライメントマーク21〜28は、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、直角四辺形のそれぞれの辺の中点付近のショット領域に形成される。
直角四辺形の基板は、円の基板と比較して、熱によってより非線形に変形する。しかし、ガラス基板10が非線形に変形した場合であっても、すべてのショット領域の位置を計測せずに、直角四辺形のそれぞれの角付近、および、辺の中点付近の8つのアライメントマーク21B〜28Bの位置(x1’,y1’)〜(x8’,y8’)を計測するだけで、ガラス基板の変形に基づいたショット領域にパターンを投影することができる。
また、変形率は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸であるX軸およびY軸の2つの方向それぞれの変形率Sx,Sy、および、直角四辺形の重心であるガラス基板10の原点から角付近のアライメントマーク21,23,25,27のそれぞれを結んだ軸の4つの方向それぞれの変形率S2,S4,S8,S10である。
これによれば、露光装置1によって、直行軸方向の変形だけでなく、直行軸と異なる方向の変形にも基づいたショット領域にパターンを投影することができる。このため、露光装置1によって、線形的な変形だけでなく、非線形な変形に対しても、マスク3のパターンを精度よく位置合わせして露光することができる。
また、本実施の形態については、アレイ基板の露光について説明したが、カラーフィルタ製造工程に露光工程が含まれる場合は、本実施の形態の露光制御処理をカラーフィルタの露光に用いることができる。
また、アレイ基板の完成時に等間隔ショット配列となるので、カラーフィルタと精度よく貼り合わせやすくなり、液晶パネルの良品率を向上させることができる。
以下、前述した実施の形態の変形例について説明する。
前述した第1の実施の形態、および、第2の実施の形態においては、変形率は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、直角四辺形の重心から角付近のマークのそれぞれを結んだ軸の4つの方向それぞれの変形率とした。
しかし、これに限定されず、変形率は、向かい合う辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、向かい合う角付近のマークをそれぞれ結んだ軸の方向それぞれの変形率としてもよい。
また、位置を計測するアライメントマークは、ガラス基板10のそれぞれの角付近のショット領域のアライメントマーク、および、ガラス基板10のそれぞれの辺の中点付近のショット領域のアライメントマークに限定されない。たとえば、ガラス基板10のそれぞれの辺を3等分する点付近のショット領域のアライメントマークであってもよい。
また、前述した第1の実施の形態においては、1回目の成膜工程後にアライメントマークを形成するようにしたが、1回目の成膜工程前にアライメントマークを形成するようにしてもよい。これにより、成膜工程でガラス基板が変形する前に、アライメントマークを形成することができ、ガラス基板ごとの製造誤差がより少ない状態のアライメントマークを基準とすることができるので、より安定したアライメント補正をすることができる。
また、前述した第1の実施の形態においては、初回露光時の所定のショット領域のアライメントマークの位置と今回の所定のショット領域のアライメントマークの位置とに基づいて、変形率を算出するようにした。
しかし、これに限定されず、今回以前(たとえば、前回)の所定のショット領域のアライメントマークの位置と今回の所定のショット領域のアライメントマークの位置とに基づいて、変形率を算出するようにしてもよい。
また、前述した第1の実施の形態、および、第2の実施の形態においては、変形率を用いるようにしたが、変形率に替えて変形量を用いるようにしてもよい。
また、前述した第1の実施の形態、および、第2の実施の形態においては、ガラス基板の全面に対して同じように補正をするようにした。しかし、これに限定されず、ガラス基板を非線形の変形が比較的大きい周辺部と非線形の変形が比較的小さい中央部とを分けて、周辺部に対しては非線形的な変形に対する補正をして、中央部に対しては線形的な変形に対する補正をするようにしてもよい。
また、前述した第1の実施の形態、および、第2の実施の形態においては、パターンの投影倍率に対しては特に補正を考慮しなかった。しかし、パターンの投影倍率に対しても非線形の変形を加味した補正を行なうようにしてもよい。すなわち、所定のショット領域の位置を計測するときに、ショット領域のサイズも計測して、計測された所定のショット領域のサイズに基づいて、ショット領域のサイズの変形率を算出して、算出された変形率に基づいて、すべてのショット領域のサイズをそれぞれ算出して、算出されたサイズに合わせて投影倍率を調整してショット領域にパターンを露光するようにしてもよい。
また、前述した第1実施形態および第2実施形態においては、露光装置1として発明を説明した。しかし、これに限定されず、図8の処理、または、図9および図10の処理を露光装置1で実行する露光制御方法として発明を捉えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明の第1の実施の形態に従う液晶パネルの製造プロセスの流れを示すフローチャートである。 この発明の第1の実施の形態に従う露光装置の機能を示す機能ブロック図である。 この発明の第1の実施の形態に従う変形前のガラス基板へのパターンの投影を説明するための図である。 この発明の第1の実施の形態に従う変形後のガラス基板の変形の様子を示す図である。 この発明と異なる方法によってショット領域の位置を補正した場合の変形後のガラス基板に対する各ショットの状態を示す図である。 この発明の第1の実施の形態に従うアライメントマーク位置を計測するショット領域を説明するための図である。 この発明の第1の実施の形態に従う変形前のガラス基板および変形後のガラス基板それぞれのアライメントマーク位置の計測対象のショット領域のアライメントマークの座標を示す図である。 この発明の第1の実施の形態に従う露光制御処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の第2の実施の形態に従うショット位置算出処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の第2の実施の形態に従う露光制御処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の第2の実施の形態に従うガラス基板のショット領域の位置を示す図である。 この発明の第2の実施の形態に従うアレイ基板の完成時のショット領域の位置を示す図である。
符号の説明
1 露光装置、2 照明光学系、3 マスク、4 マスクステージ、5 投影光学系、6 アライメント光学システム、7 ガラス基板、8 プレートステージ、9 ステージ駆動装置、10 ガラス基板、10A 変形前のガラス基板、10B 変形後のガラス基板、11A〜18A,11B〜18B,11C〜18C,11D〜18D,11E〜18E ショット領域、20 基板中心、21〜28,21A〜28A,21B〜28B アライメントマーク、100 制御装置、101 CPU、102 メモリ。

Claims (9)

  1. 予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、前記薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンを前記フォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影して前記フォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分の前記フォトレジストおよび前記薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、前記パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の前記薄膜層からなる表面構造を前記基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、前記露光プロセスを実行する露光装置であって、
    前記基板上における複数の前記マークの位置を計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測された複数の前記マークの位置を記憶するマーク位置記憶手段と、
    前記マーク位置記憶手段に記憶された今回の前記薄膜層形成プロセスにおける複数の前記マークの位置と今回以前の前記薄膜層形成プロセスにおける複数の前記マークの位置とに基づいて、前記基板の変形を示す変形値を算出する変形値算出手段と、
    前記変形値算出手段によって算出された変形値に基づいて、複数の前記ショット領域の位置をそれぞれ算出するショット位置算出手段と、
    前記ショット位置算出手段によって算出された複数の位置のそれぞれに順番に前記パターンを投影する投影手段とを備える、露光装置。
  2. 予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、前記薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンを前記フォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影して前記フォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分の前記フォトレジストおよび前記薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、前記パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の前記薄膜層からなる表面構造を前記基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、前記露光プロセスを実行する露光装置であって、
    前記薄膜層形成プロセスごとの前記基板上における複数の前記マークの位置を予め計測する計測手段と、
    前記計測手段によって計測された前記薄膜層形成プロセスごとの複数の前記マークの位置に基づいて、前記薄膜層形成プロセスごとの前記基板の変形を示す変形値を予め算出する変形値算出手段と、
    前記変形値算出手段によって算出された変形値に基づいて、前記表面構造形成プロセスの終了時の複数の前記ショット領域の位置が所定の配置となるように、前記薄膜層形成プロセスごとの複数の前記位置をそれぞれ予め算出するショット位置算出手段と、
    前記ショット位置算出手段によって算出された位置を前記薄膜層形成プロセスごとに予め記憶するショット位置記憶手段と、
    前記ショット位置記憶手段に記憶された今回の前記薄膜層形成プロセスに対応する複数の位置のそれぞれに順番に前記パターンを投影する投影手段とを備える、露光装置。
  3. 前記変形値算出手段は、前記基板上の直行軸の2つの方向のそれぞれの変形率、および、前記直行軸と異なる基板上の軸の方向の変形率を前記変形値として算出し、
    前記ショット位置算出手段は、前記変形値算出手段によって算出された直行軸の2つの方向の変形率に基づくパラメータと、前記変形値算出手段によって算出された直行軸と異なる軸の方向の変形率に基づくパラメータとから求まる補正値を、前記マーク位置記憶手段に記憶された今回以前の前記薄膜層形成プロセスにおける複数の前記マークの位置の座標値に加味することによって、前記複数のショット領域の位置をそれぞれ算出する、請求項1または請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記基板の平面形状は、概直角四辺形であって、
    前記マークは、前記直角四辺形のそれぞれの角付近、および、前記直角四辺形のそれぞれの辺の中点付近の前記基板上に形成される、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の露光装置。
  5. 前記変形値は、向かい合う前記辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、前記直角四辺形の重心から前記角付近のマークのそれぞれを結んだ軸の4つの方向それぞれの変形率である、請求項4に記載の露光装置。
  6. 前記変形値は、向かい合う前記辺の中央付近のマークをそれぞれ結んだ直行軸の2つの方向それぞれの変形率、および、向かい合う前記角付近のマークをそれぞれ結んだ軸の方向それぞれの変形率である、請求項4に記載の露光装置。
  7. 前記表面構造が形成された基板は、薄膜トランジスタアレイ基板である、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の露光装置。
  8. 前記表面構造が形成された基板は、カラーフィルタである、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の露光装置。
  9. 予めマークが複数形成された基板上に所定機能を有する薄膜を形成し、前記薄膜上にフォトレジストを塗布し、マスクに形成されたパターンを前記フォトレジスト上の異なるショット領域に順番に投影して前記フォトレジストを露光させる露光プロセスを実行し、露光されたフォトレジストを現像し、現像された露光部分または未露光部分の前記フォトレジストおよび前記薄膜をエッチングし、残ったフォトレジストを剥離することによって、前記パターンに応じた1つの薄膜層を形成する薄膜層形成プロセスを繰返して複数の前記薄膜層からなる表面構造を前記基板上に形成する表面構造形成プロセスにおいて、前記露光プロセスを実行する露光装置を制御する露光制御方法であって、
    前記基板上における複数の前記マークの位置を計測するステップと、
    計測された複数の前記マークの位置を記憶するステップと、
    記憶された今回の前記薄膜形成プロセスにおける複数の前記マークの位置と今回以前の前記薄膜層形成プロセスにおける複数の前記マークの位置とに基づいて、前記基板の変形を示す変形値を算出するステップと、
    算出された変形値に基づいて、複数の前記ショット領域の位置をそれぞれ算出するステップと、
    算出された複数の位置のそれぞれに順番に前記パターンを投影するステップとを含む、露光制御方法。
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