JP2006284160A - 熱交換器用ヘッダタンクおよびこれを用いた熱交換器 - Google Patents

熱交換器用ヘッダタンクおよびこれを用いた熱交換器 Download PDF

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Abstract

【課題】 横断面形状を熱交換器の設置スペースに合わせて任意に選択することができるとともに、冷媒流路の横断面形状および流路面積を簡単に変更することができる熱交換器用ヘッダタンクを提供する。
【解決手段】 ヘッダタンク2、3は、タンク形成部材7A、7B、7Cと、タンク形成部材7A、7B、7Cの外面に接合された管接続用プレート8と、タンク形成部材7A、7B、7C内に配置されてタンク形成部材7A、7B、7Cに接合され、かつタンク形成部材7A、7B、7C内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路22に仕切る仕切部材9A、9B、9Cとよりなる。タンク形成部材7A、7B、7Cの周壁および管接続用プレート8における相互に合致した位置にそれぞれ管挿入穴13、21を形成する。仕切部材9A、9B、9Cにおける管挿入穴13、21と合致した位置に、熱交換管4の端部の一部分が嵌る管端部嵌入用切り欠き23を形成する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、熱交換器用ヘッダタンクおよびこれを用いた熱交換器に関し、さらに詳しくは、たとえばCO(二酸化炭素)などの超臨界冷媒が用いられる超臨界冷凍サイクルのガスクーラやエバポレータに好適に使用される熱交換器用ヘッダタンクおよびこれを用いた熱交換器に関する。
この明細書および特許請求の範囲において、熱交換器における通風方向の下流側(図1および図13に矢印Xで示す方向)を前、これと反対側を後というものとする。また、この明細書および特許請求の範囲において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
超臨界冷凍サイクルに用いられる熱交換器として、互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に間隔をおいて並列状に配置されかつ両端部が両ヘッダタンクに接続された熱交換管と、隣接する熱交換管間の通風間隙に配置されかつ熱交換管にろう付されたフィンとを備えており、ヘッダタンクが、外周面に凹部を有しかつ凹部の底部分に長さ方向に間隔をおいて複数の管挿入穴が形成された押出形材製円筒状タンク形成部材と、複数の管挿入穴が長さ方向に間隔をおいて貫通状に形成されかつタンク形成部材の凹部内に配置されてタンク形成部材に接合された横断面劣弧状の管接続用プレートとよりなるものが知られている(特許文献1、図6および図7参照)。
特許文献1記載の熱交換器のヘッダタンクは、耐圧性を向上させるために、横断面円形の冷媒流路を有する円筒状タンク形成部材を備えている。しかしながら、このヘッダタンクによれば、ヘッダタンクの横断面の外形を、熱交換器を設置するスペースなどに合わせて適切な形状にすることができないという問題がある。
また、特許文献1記載の熱交換器においては、ヘッダタンク内の冷媒流路の横断面形状および流路断面積を、各種熱交換器に要求される熱交換性能を向上させる上で好適なものにするには、内径の異なる複数種のタンク形成部材を押出成形しておく必要があり、コストが高くなるという問題がある。
特開2001−133189号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、横断面の外形を熱交換器の設置スペースに合わせて任意に選択することができるとともに、冷媒流路の横断面形状および流路面積を簡単に変更することができる熱交換器用ヘッダタンクおよびこれを用いた熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)中空状タンク形成部材と、タンク形成部材内に配置されてタンク形成部材に接合され、かつタンク形成部材内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路に仕切る仕切部材とを備えている熱交換器用ヘッダタンク。
2)タンク形成部材に複数の管挿入穴が形成され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成されている上記1)記載の熱交換器用ヘッダタンク。
3)タンク形成部材が、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施すことにより形成されている上記1)または2)記載の熱交換器用ヘッダタンク。
4)仕切部材が、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、仕切部材が、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている上記1)〜3)のうちのいずれに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
5)タンク形成部材の外面に接合された管接続用プレートを備えており、管接続用プレートに、複数の管挿入穴が、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように形成されている上記1)〜4)のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
6)管接続用プレートが、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、管接続用プレートが、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている上記5)記載の熱交換器用ヘッダタンク。
7)仕切部材が、帯板状であるとともに、幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くように配置されている上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
8)仕切部材が、横断面略U字状であるとともに、互いに対向する1対の対向壁の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向きかつ対向壁先端が管挿入穴側を向くように配置されている上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
9)仕切部材が、互いに平行な複数の平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状であるとともに、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向に向くように配置されている上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
10)タンク形成部材に、その長さ方向に間隔をおいて形成された複数の管挿入穴からなる穴群が、前後方向に間隔をおいて複数列設けられ、タンク形成部材内に、互いに平行な平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状である仕切部材が、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くとともに少なくとも1つの平坦部がタンク形成部材における前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置するように配置され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、仕切部材の前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置する平坦部には管端部嵌入用切り欠きが形成されていない上記1)〜6)のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
11)互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた熱交換器であって、
各ヘッダタンクが、中空状タンク形成部材と、タンク形成部材内に配置されてタンク形成部材に接合され、かつタンク形成部材内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路に仕切る仕切部材とを備えている熱交換器。
12)タンク形成部材に複数の管挿入穴が形成され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部がタンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、仕切部材の管端部嵌入用切り欠きに嵌められた状態で両ヘッダタンクに接続されている上記11)記載の熱交換器。
13)タンク形成部材が、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施すことにより形成されている上記11)または12)記載の熱交換器。
14)仕切部材が、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、仕切部材が、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている上記11)〜13)のうちのいずれに記載の熱交換器。
15)タンク形成部材の外面に接合された管接続用プレートを備えており、管接続用プレートに、複数の管挿入穴が、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部が管接続用プレートの管挿入穴に挿入された状態で両ヘッダタンクに接続されている上記11)〜14)のうちのいずれかに記載の熱交換器
16)管接続用プレートが、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、管接続用プレートが、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付され、熱交換管が管接続用プレートのろう材層を利用して管接続用プレートにろう付されている上記15)記載の熱交換器。
17)仕切部材が、帯板状であるとともに、幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くように配置されている上記11)〜16)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
18)仕切部材が、横断面略U字状であるとともに、互いに対向する1対の対向壁の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向きかつ対向壁先端が管挿入穴側を向くように配置されている上記11)〜16)うちのいずれかに記載の熱交換器。
19)仕切部材が、互いに平行な複数の平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状であるとともに、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向に向くように配置されている上記11)〜16)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
20)1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、長さ方向に並べられて固定された複数のタンク形成部材を備えており、同じく第2のヘッダタンクが、第1ヘッダタンクのタンク形成部材の数よりも1つ少ない数でかつ第1ヘッダタンクの隣り合う2つのタンク形成部材に跨るように配置されたタンク形成部材を備えており、第1ヘッダタンクの1つのタンク形成部材内に流入した冷媒が、すべての熱交換管および第2ヘッダタンクのタンク形成部材内を通過して第1ヘッダタンクの他の1つのタンク形成部材に流入するようになされている上記11)〜19)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
21)第1ヘッダタンクのタンク形成部材の数が2であるとともに両タンク形成部材が中空部どうしが連通しないように仕切板を介して接合されており、第2ヘッダタンクのタンク形成部材の数が1である上記20)記載の熱交換器。
22)1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、長さ方向に並べられて固定された2つのタンク形成部材を備えており、同じく第2のヘッダタンクが第1ヘッダタンクの両タンク形成部材に跨るように配置された1つのタンク形成部材を備えており、
両ヘッダタンクのタンク形成部材に、その長さ方向に間隔をおいて形成された管挿入穴からなる穴群が前後方向に間隔をおいて複数列設けられ、両ヘッダタンクのタンク形成部材内に、互いに平行な平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状である仕切部材が、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くとともに少なくとも1つの平坦部がタンク形成部材および管接続用プレートにおける前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置するように配置され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部がタンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、仕切部材の管端部嵌入用切り欠きに嵌められた状態で両ヘッダタンクに接続され、仕切部材の前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置する平坦部には管端部嵌入用切り欠きが形成されておらず、
第1ヘッダタンクの一方のタンク形成部材内に配置された仕切部材の各平坦部に冷媒通過穴が形成されている上記11)〜16)のうちのいずれかに記載の熱交換器。
23)コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、ガスクーラが上記11)〜21)のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
24)コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが上記11)〜19)および22)のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
25)超臨界冷媒が二酸化炭素である上記23)または24)記載の超臨界冷凍サイクル。
26)上記23)〜25)のうちのいずれかに記載の超臨界冷凍サイクルがカーエアコンとして搭載されている車両。
上記1)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、中空状タンク形成部材と、タンク形成部材内に配置されてタンク形成部材に接合され、かつタンク形成部材内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路に仕切る仕切部材とを備えているので、仕切部材の働きによりヘッダタンクの耐圧性が向上する。したがって、ヘッダタンクの横断面の外形、すなわちタンク形成部材の横断面の外形を、熱交換器を設置するスペースなどに合わせて適切な形状にすることができる。また、仕切部材の形状や横断面積を変更することにより、ヘッダタンク内の冷媒流路の横断面形状および流路断面積を、簡単に変更して各種熱交換器に要求される熱交換性能を向上させる上で好適なものにすることができる。しかも、横断面の大きさが異なる複数種のタンク形成部材を用意する場合に比べて、コストが安くなる。
上記2)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、タンク形成部材に複数の管挿入穴が形成され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが管挿入穴と合致するように形成されているので、このヘッダタンクを用いて熱交換器を組み立てる際に、タンク形成部材の管挿入穴を利用して、熱交換管をヘッダタンクに比較的簡単に接続することができる。しかも、熱交換管の端部は仕切部材の管端部嵌入用切り欠き内に嵌め入れられるので、すべての熱交換管端部のヘッダタンク、すなわちタンク形成部材内への突出長さを簡単に一定にすることができる。したがって、上記突出長さを、熱交換器の性能向上を目的として好適なものにすることができる。
上記3)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、タンク形成部材が、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施すことにより形成されているので、複数の管挿入穴を有するタンク形成部材を簡単に形成することができる。しかも、タンク形成部材が中空押出形材からなるので、その周壁の肉厚を部分的に変化させることにより、ヘッダタンク内の冷媒流路の横断面形状および流路断面積を簡単に変更して、各種熱交換器に要求される熱交換性能を向上させる上で好適なものにすることができる。
上記4)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、仕切部材が、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されているので、管端部嵌入用切り欠きを有する仕切部材を簡単に形成することができる。また、仕切部材のろう材層を利用して、仕切部材をタンク形成部材の内面にろう付することができるので、ろう付作業性が向上する。
上記5)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、タンク形成部材の外面に接合された管接続用プレートを備えており、管接続用プレートに、複数の管挿入穴が、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように形成されているので、このヘッダタンクを用いて熱交換器を組み立てる際に、タンク形成部材および管接続用プレートの管挿入穴を利用して、熱交換管をヘッダタンクに比較的簡単に接続することができる。
上記6)の熱交換器用ヘッダタンクによれば、管接続用プレートが、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されているので、複数の管挿入穴を有する管接続用プレートを簡単に形成することができる。また、管接続用プレートのろう材層を利用して、管接続用プレートとタンク形成部材、および管接続用プレートと熱交換管とをろう付することができるので、ろう付作業性が向上する。
上記10)の熱交換器用ヘッダタンクを適切に組み合わせることにより、熱交換器における冷媒の流れ方向を、熱交換性能を向上させる上で好適なものに設定することができる。
上記11)の熱交換器によれば、上記1)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記12)の熱交換器によれば、上記2)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記13)の熱交換器によれば、上記3)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記14)の熱交換器によれば、上記4)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記15)の熱交換器によれば、上記5)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記16)の熱交換器によれば、上記6)のヘッダタンクの場合と同様な効果を奏する。
上記20)および21)の熱交換器によれば、冷媒の流れを、熱交換性能を向上させる上で好適なものにすることができ、たとえば超臨界冷凍サイクルのガスクーラとして用いた場合の熱交換性能が向上する。
上記22)の熱交換器によれば、冷媒の流れを、熱交換性能を向上させる上で好適なものにすることができ、たとえば超臨界冷凍サイクルのエバポレータとして用いた場合の熱交換性能が向上する。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
なお、以下の説明において、図1、図2、図13および図14の上下、左右をそれぞれ上下、左右という。
実施形態1
この実施形態は図1〜図9に示すものであり、この発明による熱交換器を超臨界冷凍サイクルのガスクーラに適用したものである。
図1および図2において、超臨界冷媒、たとえばCOを使用する超臨界冷凍サイクルのガスクーラ(1)は、左右方向に間隔をおいて配置されかつ上下方向にのびる2つののヘッダタンク(2)(3)と、両ヘッダタンク(2)(3)間に、上下方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の偏平状熱交換管(4)と、隣接する熱交換管(4)どうしの間の通風間隙、および上下両端の熱交換管(4)の外側に配置されて熱交換管(4)にろう付されたコルゲートフィン(5)と、上下両端のコルゲートフィン(5)の外側にそれぞれ配置されてコルゲートフィン(5)にろう付されたアルミニウムベア材からなるサイドプレート(6)とを備えている。なお、この実施形態において、右側のヘッダタンク(2)を第1ヘッダタンク、左側のヘッダタンク(3)を第2ヘッダタンクというものとする。
図3〜図6に示すように、第1ヘッダタンク(2)は、上下方向に伸びる上下2つの中空状タンク形成部材(7A)(7B)と、両タンク形成部材(7A)(7B)に跨って両タンク形成部材(7A)(7B)の左右方向内側の側壁、すなわち左側壁外面に接合された管接続用プレート(8)と、各タンク形成部材(7A)(7B)内に配置されて各タンク形成部材(7A)(7B)にろう付された仕切部材(9A)(9B)と、上側タンク形成部材(7A)の上端開口および下側タンク形成部材(7B)の下端開口を閉鎖するキャップ(11)と、上下両タンク形成部材(7A)(7B)間に配置されるとともに両タンク形成部材(7A)(7B)に接合され、かつ上側タンク形成部材(7A)の下端開口および下側タンク形成部材(7B)の上端開口を閉鎖する仕切板(12)とを備えている。
各タンク形成部材(7A)(7B)はアルミニウム製中空押出形材から形成されたものであり、その横断面形状は前後方向に長い方形である。各タンク形成部材(7A)(7B)の左右方向内側の側壁、すなわち左側壁に、前後方向に長い複数の貫通状管挿入穴(13)が、上下方向に間隔をおいて形成されている。上側タンク形成部材(7A)の左右方向外側の側壁、すなわち右側壁に冷媒入口(14)が形成されており、右側壁外面に、冷媒入口(14)に通じる冷媒流入路(16)を有するアルミニウム製冷媒入口部材(15)が、ここではろう付により接合されている。下側タンク形成部材(7B)の右側壁に冷媒出口(17)が形成されており、右側壁外面に、冷媒出口(17)に通じる冷媒流出路(19)を有するアルミニウム製冷媒出口部材(18)が、ここではろう付により接合されている。各タンク形成部材(7A)(7B)は、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施して、管挿入穴(13)と冷媒入口(14)または冷媒出口(17)とを形成することによりつくられている。上側タンク形成部材(7A)の上端部および下側タンク形成部材(7B)の下端部は、それぞれ管接続用プレート(8)から外方に突出している。
管接続用プレート(8)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、片面のろう材層を利用して両タンク形成部材(7A)(7B)にろう付されている。管接続用プレート(8)には、前後方向に長い複数の貫通状管挿入穴(21)が、両タンク形成部材(7A)(7B)の管挿入穴(13)と合致するように、上下方向に間隔をおいて形成されている。管接続用プレート(8)の前後両側縁部にはそれぞれ左右方向外方への突出壁(8a)が一体に形成されており、両突出壁(8a)が、管接続用プレート(8)のろう材層を利用して両タンク形成部材(7A)(7B)に跨って両タンク形成部材(7A)(7B)の前後両側壁外面にろう付されている。管接続用プレート(8)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して、管挿入穴(21)と突出壁(8a)とを形成することによりつくられている。
各仕切部材(9A)(9B)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成された帯板状であり、各タンク形成部材(7A)(7B)内の前後方向の中央部に、幅方向を左右方向(タンク形成部材(7A)(7B)の中空部の高さ方向)に向けて各タンク形成部材(7A)(7B)の全長にわたって配置され、両面のろう材層を利用して両タンク形成部材(7A)(7B)の左右両側壁内面にろう付されている。そして、各タンク形成部材(7A)(7B)内における仕切部材(9A)(9B)の前後両側部分がそれぞれ長さ方向に伸びる冷媒流路(22)となっている。なお、タンク形成部材(7A)(7B)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)の大きさは、両冷媒流路(22)に跨るような大きさとなっている。各仕切部材(9A)(9B)におけるタンク形成部材(7A)(7B)の管挿入穴(13)側の縁部、ここでは左側縁部には、熱交換管(4)の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠き(23)が、タンク形成部材(7A)(7B)および管接続用プレート(8)の管挿入穴(13)(21)と合致するように、上下方向に間隔をおいて形成されている。仕切部材(9A)(9B)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して管端部嵌入用切り欠き(23)を形成することによりつくられている。
キャップ(11)は少なくとも片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、キャップ(11)のろう材層が存在する面に、タンク形成部材(7A)(7B)の管接続用プレート(8)からの突出部が嵌る凹所(24)が形成されている。キャップ(11)は、凹所(24)内に上側タンク形成部材(7A)の突出部および下側タンク形成部材(7B)の突出部が嵌め入れられ、キャップ(11)のろう材層を利用して両タンク形成部材(7A)(7B)にろう付されている。キャップ(11)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して凹所(24)を形成することによりつくられている。
仕切板(12)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、両面のろう材層を利用して、上側タンク形成部材(7A)および上側仕切部材(9A)の下端面と、下側タンク形成部材(7B)および下側仕切部材(9B)の上端面とにろう付されている。
図7および図8に示すように、第2ヘッダタンク(3)は、第1ヘッダタンク(2)とほぼ同様な構成でかつ左右逆向きにしたものであり、両ヘッダタンク(2)(3)は管接続用プレート(8)どうしが対向するように配置されている。なお、両ヘッダタンク(2)(3)において、同一物および同一部分に同一符号を付す。第2ヘッダタンク(3)における第1ヘッダタンク(2)との相違点は、2つのタンク形成部材(7A)(7B)に代えて第2ヘッダタンク(3)の全長にわたる長さを有する1つのタンク形成部材(7C)を有する点、タンク形成部材(7C)内にその全長にわたって1つの仕切部材(9C)が配置されている点、タンク形成部材(7C)に冷媒入口(14)および冷媒出口(17)が形成されていない点、ならびに仕切板(12)が設けられていない点である。
熱交換管(4)はアルミニウム製押出形材からなり、前後方向に幅広の偏平状で、その内部に長さ方向にのびる複数の冷媒通路(4a)が並列状に形成されている。熱交換管(4)の両端部は、それぞれ両ヘッダタンク(2)(3)の管接続用プレート(8)の管挿入穴(21)およびタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の管挿入穴(13)に挿入されるとともに、前後方向の中央部が仕切部材(9A)(9B)(9C)の切り欠き(23)内に嵌め入れられた状態で、管接続用プレート(8)のろう材層を利用して管接続用プレート(8)およびタンク形成部材(7A)(7B)(7C)にろう付されている。なお、熱交換管(4)の両端面は仕切部材(9A)(9B)(9C)の切り欠き(23)の底に当接している。
コルゲートフィン(5)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートを用いて波状に形成されたものである。
ガスクーラ(1)は、すべての部材を組み合わせて一括してろう付することにより製造される。
ガスクーラ(1)は、コンプレッサ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器とともに超臨界冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両、たとえば自動車に搭載される。
上述したガスクーラ(1)において、図9に示すように、コンプレッサを通過したCO が、冷媒入口部材(15)の冷媒流入路(16)を通って冷媒入口(14)から第1ヘッダタンク(2)の上側タンク形成部材(7A)の両冷媒流路(22)内に入り、両冷媒流路(22)を通って上側タンク形成部材(7A)内に通じているすべての熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内に流入する。冷媒通路(4a)内に流入したCOは、冷媒通路(4a)内を左方に流れて第2ヘッダタンク(3)のタンク形成部材(7C)内に流入する。タンク形成部材(7C)内に流入したCOは両冷媒流路(22)を通って下方に流れ、下側タンク形成部材(7B)内に通じているすべての熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内に流入し、流れ方向を変えて冷媒通路(4a)内を右方に流れて第1ヘッダタンク(2)の下側タンク形成部材(7B)の両冷媒流路(22)内に入る。その後、COは両冷媒流路(22)を流れて冷媒出口(17)および冷媒出口部材(18)の冷媒流出路(19)を通って流出する。そして、COが熱交換管(4)の冷媒通路(4a)内を流れる間に、通風間隙を図1および図9に矢印Xで示す方向に流れる空気と熱交換し、冷却される。
図10〜図13は、ガスクーラのタンク形成部材内に配置される仕切部材の変形例を示す。
図10に示す変形例の場合、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内には、実施形態1の仕切部材(9A)(9B)(9C)が、前後方向に間隔をおいて複数、ここでは2つ配置されており、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内に仕切部材(9A)(9B)(9C)の数よりも1つ多い冷媒流路(22)が形成されている。なお、図10(a)は第1ヘッダタンク(2)のタンク形成部材(7A)(7B)を示し、図10(b)は第2ヘッダタンク(3)のタンク形成部材(7C)を示す。この場合、第1ヘッダタンク(2)のタンク形成部材(7A)(7B)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)の大きさは、すべての冷媒流路(22)に跨るような大きさとされる。
図11に示す変形例の場合、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内には、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成された横断面略U字状仕切部材(30A)(30B)(30C)が、互いに対向する1対の対向壁(30a)の幅方向がタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の中空部の高さ方向(左右方向)に向くとともに対向壁(30a)先端がタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の管挿入穴(13)側(左右方向内側)を向くように配置され、両面のろう材層を利用してタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の左右両側壁内面にろう付されている。なお、図11(a)は第1ヘッダタンク(2)のタンク形成部材(7A)(7B)を示し、図11(b)は第2ヘッダタンク(3)のタンク形成部材(7C)を示す。仕切部材(30A)(30B)(30C)の各対向壁(30a)の先端部に、管端部嵌入用切り欠き(32)が形成されている。そして、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内における仕切部材(30A)(30B)(30C)の前後両側部分および両対向壁(30a)間の部分がそれぞれ冷媒流路(22)となっている。仕切部材(30A)(30B)(30C)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して横断面U字状に成形するとともに、管端部嵌入用切り欠き(32)を形成することによりつくられている。
仕切部材(30A)(30B)を実施形態1の第1ヘッダタンクの両タンク形成部材(7A)(7B)内に配置する場合には、仕切部材(30A)(30B)における両対向壁(30a)を連結する連結壁(30b)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)に合致した位置に、冷媒通過用貫通穴(34)を形成しておく。また、タンク形成部材(7A)(7B)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)の大きさは、すべての冷媒流路(22)に跨るような大きさとされる。
図12に示す変形例の場合、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内には、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成され、かつ互いに平行な複数、ここでは3つの平坦壁(35a)および隣り合う平坦壁(35a)どうしをタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の中空部の高さ方向(左右方向)に交互に連結する連結部(35b)よりなる波板状の仕切部材(35A)(35B)(35C)が、平坦壁(35a)の幅方向がタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の中空部の高さ方向(左右方向)に向くように配置され、両面のろう材層を利用してタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の左右両側壁内面にろう付されている。なお、図12(a)は第1ヘッダタンク(2)のタンク形成部材(7A)(7B)を示し、図12(b)は第2ヘッダタンク(3)のタンク形成部材(7C)を示す。仕切部材(35A)(35B)(35C)におけるタンク形成部材(7A)(7B)(7C)の管挿入穴(13)側の連結部(35b)から当該連結部(35b)の前後両側に位置する平坦壁(35a)にかけて管端部嵌入用切り欠き(36)が形成されている。また、他の平坦壁(35a)における管挿入穴(13)側の縁部に管端部嵌入用切り欠き(37)が形成されている。そして、タンク形成部材(7A)(7B)(7C)内における仕切部材(35A)(35B)(35C)の前後両側部分および隣り合う平坦壁(35a)間の部分がそれぞれ冷媒流路(22)となっている。仕切部材(35A)(35B)(35C)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して波板状に成形するとともに、管端部嵌入用切り欠き(36)(37)を形成することによりつくられている。
仕切部材(35A)(35B)を実施形態1の第1ヘッダタンクの両タンク形成部材(7A)(7B)内に配置する場合には、仕切部材(35A)(35B)における左右方向外側の連結部(35b)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)に合致した位置に、冷媒通過用貫通穴(38)を形成しておく。また、タンク形成部材(7A)(7B)の冷媒入口(14)および冷媒出口(17)の大きさは、仕切部材(35A)(35B)(35C)のすべての冷媒流路(22)に跨るような大きさとされる。
実施形態2
この実施形態は図13〜図20に示すものであり、この発明による熱交換器を超臨界冷凍サイクルのエバポレータに適用したものである。
図13〜図15において、超臨界冷媒、たとえばCOを使用する超臨界冷凍サイクルのエバポレータ(40)は、上下方向に間隔をおいて配置されかつ左右方向にのびる2つのヘッダタンク(41)(42)と、両ヘッダタンク(41)(42)間に、左右方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の偏平状熱交換管(43)と、隣接する熱交換管(43)どうしの間の通風間隙、および左右両端の熱交換管(43)の外側に配置されて熱交換管(43)にろう付されたコルゲートフィン(44)と、左右両端のコルゲートフィン(44)の外側にそれぞれ配置されてコルゲートフィン(44)にろう付されたアルミニウムベア製サイドプレート(45)とを備えている。なお、この実施形態において、上側のヘッダタンク(41)を第1ヘッダタンク、下側のヘッダタンク(42)を第2ヘッダタンクというものとする。
図16〜図18に示すように、第1ヘッダタンク(41)は、左右方向に伸びる中空状の右側タンク形成部材(46A)および左側タンク形成部材(46B)と、両タンク形成部材(46A)(46B)に跨って両タンク形成部材(46A)(46B)の下壁外面に接合された管接続用プレート(47)と、各タンク形成部材(46A)(46B)内に配置されて各タンク形成部材(46A)(46B)にろう付された仕切部材(48A)(48B)と、右側タンク形成部材(46A)の右端部に接合された冷媒入出部材(49)と、左側タンク形成部材(46B)の左端開口を閉鎖するキャップ(51)と、両タンク形成部材(46A)(46B)間に配置されるとともに両タンク形成部材(46A)(46B)に接合され、かつ右側タンク形成部材(46A)の左端開口および左側タンク形成部材(46B)の右端開口を閉鎖する仕切板(52)とを備えている。
各タンク形成部材(46A)(46B)はアルミニウム製中空押出形材から形成されたものであり、その横断面形状は前後方向に長い方形である。各タンク形成部材(46A)(46B)の下壁の前後両側部分に、それぞれ前後方向に長い複数の貫通状管挿入穴(53)が左右方向に間隔をおいて形成されている。前側の管挿入穴(53)と後側の管挿入穴(53)とは左右方向に関して同一位置にある。各タンク形成部材(46A)(46B)は、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施して、管挿入穴(53)を形成することによりつくられている。左側タンク形成部材(46B)の左端部および右側タンク形成部材(46A)の右端部は、それぞれ管接続用プレート(47)から突出している。
管接続用プレート(47)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、片面のろう材層を利用して両タンク形成部材(46A)(46B)にろう付されている。管接続用プレート(47)の前後両側部分には、それぞれ前後方向に長い複数の貫通状管挿入穴(54)が、両タンク形成部材(46A)(46B)の管挿入穴(53)と合致するように、左右方向に間隔をおいて形成されている。管接続用プレート(47)の前後両側縁部にはそれぞれ上下方向外側、ここでは上側への突出壁(47a)が一体に形成されており、両突出壁(47a)が、管接続用プレート(47)のろう材層を利用して両タンク形成部材(46A)(46B)に跨って両タンク形成部材(46A)(46B)の前後両側壁外面にろう付されている。管接続用プレート(47)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して、管挿入穴(54)と突出壁(47a)とを形成することによりつくられている。
各仕切部材(48A)(48B)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成され、かつ互いに平行な複数、ここでは5つの平坦壁(48a)および隣り合う平坦壁(48a)どうしをタンク形成部材(46A)(46B)の中空部の高さ方向(上下方向)に交互に連結する連結部(48b)よりなる波板状であり、平坦壁(48a)の幅方向が上下方向に向くように各タンク形成部材(46A)(46B)の全長にわたって配置され、両面のろう材層を利用して両タンク形成部材(46A)(46B)の上下両壁内面にろう付されている。そして、各タンク形成部材(46A)(46B)内における仕切部材(48A)(48B)の前後両側部分および隣り合う平坦壁(48a)間の部分がそれぞれ冷媒流路(55)となっている。各仕切部材(48A)(48B)におけるタンク形成部材(46A)(46B)の管挿入穴(53)側に位置する前端の連結部(48b)から当該連結部(48b)の前後両側に位置する平坦壁(48a)にかけて、複数の管端部嵌入用切り欠き(56)が、タンク形成部材(46A)(46B)および管接続用プレート(47)の前側の管挿入穴(53)(54)と合致するように、左右方向に間隔をおいて形成されている。また、各仕切部材(48A)(48B)におけるタンク形成部材(46A)(46B)の管挿入穴(53)側に位置する後側の連結部(48b)から当該連結部(48b)の後側に位置する平坦壁(48a)にかけて、複数の管端部嵌入用切り欠き(57)が、タンク形成部材(46A)(46B)および管接続用プレート(47)の後側の管挿入穴(53)(54)と合致するように、左右方向に間隔をおいて形成されている。さらに、各仕切部材(48A)(48B)の後端の平坦壁(48a)におけるタンク形成部材(46A)(46B)の管挿入穴(53)側の縁部に、複数の管端部嵌入用切り欠き(58)が、タンク形成部材(46A)(46B)および管接続用プレート(47)の後側の管挿入穴(53)(54)と合致するように、左右方向に間隔をおいて形成されている。左側タンク形成部材(46B)内に配置される仕切部材(48B)のすべての平坦壁(48a)には、それぞれ複数の冷媒通過穴(59)が左右方向に間隔をおいて貫通状に形成されている。右側の仕切部材(48A)は、アルミニウムブレージン
グシートにプレス加工を施して波板状に成形するとともに管端部嵌入用切り欠き(56)(57)(58)を形成することによりつくられ、左側の仕切部材(48B)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して波板状に成形するとともに管端部嵌入用切り欠き(56)(57)(58)および冷媒通過穴(59)を形成することによりつくられている。
冷媒入出部材(49)の左側面には、右側タンク形成部材(46A)の管接続用プレート(47)からの突出部が嵌る凹所(61)が形成されている。冷媒入出部材(49)は、凹所(61)内に右側タンク形成部材(46A)の突出部が嵌め入れられ、図示しない適当なアルミニウムブレージングシートまたはろう材シートを用いてタンク形成部材(46A)にろう付されている。冷媒入出部材(49)には、タンク形成部材(46A)内の前側の3つの冷媒流路(55)に通じる冷媒流入路(62)および後側の3つの冷媒流路(55)に通じる冷媒流出路(63)が形成されており、冷媒入出部材(49)に、冷媒流入路(62)に通じる冷媒入口管および冷媒流出路(63)に通じる冷媒出口管(いずれも図示略)が接続されるようになっている。
キャップ(51)は少なくとも片面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、キャップ(51)のろう材層が存在する面に、左側タンク形成部材(46B)の管接続用プレート(47)からの突出部が嵌る凹所(64)が形成されている。キャップ(51)は、凹所(64)内に左側タンク形成部材(46B)の突出部が嵌め入れられ、キャップ(51)のろう材層を利用してタンク形成部材(46B)にろう付されている。キャップ(51)は、アルミニウムブレージングシートにプレス加工を施して凹所(64)を形成することによりつくられている。
仕切板(52)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートから形成されたものであり、両面のろう材層を利用して、右側タンク形成部材(46A)および右側仕切部材(48A)の左端面と、左側タンク形成部材(46B)および左側仕切部材(48B)の右端面とにろう付されている。
図19に示すように、第2ヘッダタンク(42)は、第1ヘッダタンク(41)とほぼ同様な構成でかつ上下逆向きにしたものであり、両ヘッダタンク(41)(42)は管接続用プレート(47)どうしが対向するように配置されている。なお、両ヘッダタンク(41)(42)において、同一物および同一部分に同一符号を付す。第2ヘッダタンク(42)における第1ヘッダタンク(41)との相違点は、2つのタンク形成部材(46A)(46B)に代えて第2ヘッダタンク(42)の全長にわたる長さを有する1つのタンク形成部材(46C)を有する点、タンク形成部材(46C)内にその全長にわたって1つの仕切部材(48C)が配置されている点、タンク形成部材(46C)の右端部に冷媒入出部材(49)が取り付けられておらず、左端部と同様にキャップ(51)がろう付されている点、仕切部材(48C)に冷媒通過穴(59)が形成されていない点、ならびに仕切板(52)が設けられていない点である。
そして、第1ヘッダタンク(41)の右側タンク形成部材(46A)における仕切部材(48A)の中央部の平坦壁(48a)よりも前側の部分が入口ヘッダ部(65)、同じく後側の部分が出口ヘッダ部(66)となっている。第2ヘッダタンク(42)のタンク形成部材(46C)における仕切部材(48C)の中央部の平坦壁(48a)よりも前側の部分が第1中間ヘッダ部(67)となっている。第1ヘッダタンク(41)の左側タンク形成部材(46B)における仕切部材(48B)の中央部の平坦壁(48a)よりも前側の部分が第2中間ヘッダ部(68)となり、同じく後側の部分が第3中間ヘッダ部(69)となっている。さらに、第2ヘッダタンク(42)のタンク形成部材(46C)における仕切部材(48C)の中央部の平坦壁(48a)よりも後側の部分が第4中間ヘッダ部(70)となっている。
熱交換管(43)はアルミニウム製押出形材からなり、前後方向に幅広の偏平状で、その内部に長さ方向にのびる複数の冷媒通路(43a)が並列状に形成されている。熱交換管(43)の両端部は、それぞれ両ヘッダタンク(41)(42)の管接続用プレート(47)の管挿入穴(54)およびタンク形成部材(46A)(46B)(46C)の管挿入穴(53)に挿入されるとともに、仕切部材(48A)(48B)(48C)の切り欠き(56)(57)(58)内に嵌め入れられた状態で、管接続用プレート(47)のろう材層を利用して管接続用プレート(47)およびタンク形成部材(46A)(46B)(46C)にろう付されている。そして、両ヘッダタンク(41)(42)間には、左右方向に間隔をおいて並列状に配置された複数の熱交換管(43)からなる熱交換管群(43A)が、前後方向に並んで複数列、ここでは2列配置されている。前側熱交換管群(43A)の右半部に位置する複数の熱交換管(43)は入口ヘッダ部(65)内および第1中間ヘッダ部(67)内に通じ、同じく左半部に位置する複数の熱交換管(43)は第1中間ヘッダ部(67)内および第2中間ヘッダ部(68)内に通じている。また、後側熱交換管群(43A)の右半部に位置する複数の熱交換管(43)は出口ヘッダ部(66)内および第4中間ヘッダ部(70)内に通じ、同じく左半部に位置する複数の熱交換管(43)は第3中間ヘッダ部(69)内および第4中間ヘッダ部(70)内に通じている。
コルゲートフィン(44)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートを用いて波状に形成されたものであり、その波頭部と波底部を連結する連結部に、前後方向に並列状に複数のルーバが形成されている。コルゲートフィン(44)は前後両熱交換管群(43A)に共有されており、その前後方向の幅は前側熱交換管群(43A)の熱交換管(43)の前側縁と後側熱交換管群(43A)の熱交換管(43)の後側縁との間隔をほぼ等しくなっている。なお、1つのコルゲートフィン(44)が前後両熱交換管群(43A)に共有される代わりに、両熱交換管群(43A)の隣り合う熱交換管(43)どうしの間にそれぞれコルゲートフィンが配置されていてもよい。
エバポレータ(1)は、すべての部材を組み合わせて一括してろう付することにより製造される。
エバポレータ(1)は、コンプレッサ、ガスクーラ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器とともに超臨界冷凍サイクルを構成し、カーエアコンとして車両、たとえば自動車に搭載される。
上述したエバポレータ(40)において、図20に示すように、減圧器を通過して減圧されたCO が、冷媒入出部材(49)の冷媒流入路(62)を通って第1ヘッダタンク(41)の入口ヘッダ部(65)内に入り、冷媒流路(55)を通って入口ヘッダ部(65)に通じている前側熱交換管群(43A)のすべての熱交換管(43)の冷媒通路(43a)内に流入する。冷媒通路(43a)内に流入したCOは、冷媒通路(43a)内を下方に流れて第2ヘッダタンク(42)の第1中間ヘッダ部(67)内に流入する。第1中間ヘッダ部(67)内に流入したCOは冷媒流路(55)を通って左方に流れ、第2中間ヘッダ部(68)に通じている前側熱交換管群(43A)のすべての熱交換管(43)の冷媒通路(43a)に流入し、流れ方向を変えて冷媒通路(43a)内を上方に流れて第1ヘッダタンク(41)の第2中間ヘッダ部(68)に入る。ついで、COは、左側タンク形成部材(46B)内の仕切部材(48B)における平坦壁(48a)の冷媒通過穴(59)を通って、第3中間ヘッダ部(69)内に流入し、分流して第3中間ヘッダ部(69)に通じている後側熱交換管群(43A)のすべての熱交換管(43)の冷媒通路(43a)内に流入し、流れ方向を変えて冷媒通路(43a)内を下方に流れて第2ヘッダタンク(42)の第4中間ヘッダ部(70)内に入る。ついで、COは冷媒流路(55)を通って右方に流れ、分流して出口ヘッダ部(66)に通じている後側熱交換管群(43A)のすべての熱交換管(43)の冷媒通路(43a)内に流入し、流れ方向を変えて冷媒通路(43a)内を上方に流れて第1ヘッダタンク(41)の出口ヘッダ部(66)内に入る。その後、COは冷媒流路(55)内を流れ、冷媒入出部材(49)の冷媒流出路(63)を通って流出する。そして、COが熱交換管(43)の冷媒通路(43a)内を流れる間に、通風間隙を図13および図20に矢印Xで示す方向に流れる空気と熱交換をし、気相となって流出する。
上記実施形態においては、超臨界冷凍サイクルの超臨界冷媒として、COが使用されているが、これに限定されるものではなく、エチレン、エタン、酸化窒素などが使用される。
図21〜図27は、上述したガスクーラ(1)およびエバポレータ(40)に用いられる熱交換管の変形例を示す。なお、以下の説明において、図21〜図27の上下、左右をそれぞれ上下、左右というものとする。
図21および図22に示す熱交換管(160)は、互いに対向する平らな上下壁(161)(162)(1対の平坦壁)と、上下壁(161)(162)の左右両側縁どうしにまたがる左右両側壁(163)(164)と、左右両側壁間(163)(164)において上下壁(161)(162)にまたがるとともに長さ方向に伸びかつ相互に所定間隔をおいて設けられた複数の補強壁(165)とよりなり、内部に幅方向に並んだ複数の冷媒通路(166)を有するものである。ここでは、補強壁(165)が、隣り合う冷媒通路(166)間の仕切壁となる。また、冷媒通路(166)の通路幅は全高にわたって等しくなっている。
左側壁(163)は2重構造であり、上壁(161)の左側縁より下方***状に一体成形されかつ熱交換管(160)の全高にわたる外側側壁用凸条(167)と、外側側壁用凸条(167)の内側において上壁(161)より下方***状に一体成形された内側側壁用凸条(168)と、下壁(162)の左側縁より上方***状に一体成形された内側側壁用凸条(169)とよりなる。外側側壁用凸条(167)は、下端部が下壁(162)の下面左側縁部に係合された状態で両内側側壁用凸条(168)(169)および下壁(162)にろう付されている。両内側側壁用凸条(168)(169)は、相互に突き合わされてろう付されている。右側壁(164)は、上下壁(161)(162)と一体に形成されている。下壁(162)の内側側壁用凸条(169)の先端面に、その長手方向に伸びる凸起(169a)が全長にわたって一体に形成され、上壁(161)の内側側壁用凸条(168)の先端面に、その長手方向に伸びかつ凸起(169a)が圧入される凹溝(168a)が全長にわたって形成されている。
補強壁(165)は、上壁(161)より下方***状に一体成形された補強壁用凸条(170)と、下壁(162)より上方***状に一体成形された補強壁用凸条(171)とが、相互に突き合わされてろう付されることにより形成されている。
熱交換管(160)は、図23(a)に示すような管製造用金属板(175)を用いて製造される。管製造用金属板(175)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、平らな上壁形成部(176)(平坦壁形成部)および下壁形成部(177)(平坦壁形成部)と、上壁形成部(176)および下壁形成部(177)を連結しかつ右側壁(164)を形成する連結部(178)と、上壁形成部(176)および下壁形成部(177)における連結部(178)とは反対側の側縁より上方***状に一体成形されかつ左側壁(163)の内側部分を形成する内側側壁用凸条(168)(169)と、上壁形成部(176)における連結部(178)とは反対側の側縁(右側縁)を左右方向外方(右方)に延長することにより形成された外側側壁用凸条形成部(179)と、左右方向に所定間隔をおいて上壁形成部(176)および下壁形成部(177)よりそれぞれ上方***状に一体成形された複数の補強壁用凸条(170)(171)とを備えており、上壁形成部(176)の補強壁用凸条(170)と下壁形成部(177)の補強壁用凸条(171)とが幅方向の中心線に対して左右対称となる位置にある。下壁(162)の内側側壁用凸条(169)の先端面に凸起(169a)が、上壁(161)の内側側壁用凸条(168)の先端面に凹溝(168a)がそれぞれ形成されている。両内側側壁用凸条(168)(169)およびすべての補強壁用凸条(170)(171)の高さはそれぞれ等しくなっている。連結部(178)の上下の肉厚は上下壁形成部(176)(177)の肉厚よりも大きく、かつ連結部(178)の上端面は内側側壁用凸条(168)(169)および補強壁用凸条(170)(171)の上端面とほぼ面一となっている。
なお、両面にろう材がクラッドされたアルミニウムブレージングシートの片面に側壁用凸条(168)(169)および補強壁用凸条(170)(171)が一体成形されていることにより、側壁用凸条(168)(169)および補強壁用凸条(170)(171)の両側面および先端面と、上下壁形成部(176)(177)の上下両面にろう材層(図示略)が形成されるが、側壁用凸条(168)(169)および補強壁用凸条(170)(171)の先端面のろう材層は他の部分のろう材層に比べて厚みが大きくなる。
そして、管製造用金属板(175)を、ロールフォーミング法により、連結部(178)の左右両側縁で順次折り曲げていき(図23(b)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて内側側壁用凸条(168)(169)どうしおよび補強壁用凸条(170)(171)どうしをそれぞれ突き合わせるとともに、凸起(169a)を凹溝(168a)内に圧入する。
ついで、外側側壁用凸条形成部(179)を折り曲げていき、両内側側壁用凸条(168)(169)の外面に沿わせるとともに、その先端部を変形させて下壁形成部(177)に係合させて折り曲げ体(180)を得る(図23(c)参照)。
その後、折り曲げ体(180)を所定温度に加熱し、内側側壁用凸条(168)(169)の先端部どうしおよび補強壁用凸条(170)(171)の先端部どうしをそれぞれろう付するとともに、外側側壁用凸条形成部(179)と両内側側壁用凸条(168)(169)および下壁形成部(177)とをろう付することにより、熱交換管(160)が製造される。なお、熱交換管(160)の製造は、ガスクーラ(1)またはエバポレータ(40)の製造と同時に行われる。
図24に示す熱交換管(185)の場合、上壁(161)のすべての補強壁用凸条(170)の先端面に、全長にわたる凸起(186)と全長にわたる凹溝(187)とが交互に形成されている。また、下壁(162)のすべての補強壁用凸条(171)の先端面に、これと突き合わされる上壁(161)の補強壁用凸条(170)の凸起(186)が嵌る凹溝(188)と、上壁(161)の補強壁用凸条(170)の凹溝(187)内に嵌る凸起(189)とが、交互に全長にわたって形成されている。その他の構成は、図21および図22に示す熱交換管(160)と同じであり、図21および図22に示す熱交換管(160)と同様な方法で製造される。
図25および図26に示す熱交換管(190)は、上壁(161)より下方***状に一体成形された補強壁用凸条(191)が下壁(162)にろう付されてなる補強壁(165)と、同じく下壁(162)より上方***状に一体成形された補強壁用凸条(192)が上壁(161)にろう付されてなる補強壁(165)とが左右方向に交互に設けられたものであり、上下壁(161)(162)における他方の壁の補強壁用凸条(192)(191)が当接する部分に、それぞれ全長にわたる突起(193)が一体に形成され、突起(193)の先端面に補強壁用凸条(191)(192)の先端部が嵌る凹溝(194)が形成され、補強壁用凸条(191)(192)の先端部が突起(193)の凹溝(194)内に嵌められて突起(193)にろう付されている。突起(193)の左右方向の肉厚は、補強壁用凸条(191)(192)の左右方向の肉厚よりも若干大きくなっている。その他の構成は図21および図22に示す熱交換熱交換管(160)と同じである。
熱交換管(190)は、図27(a)に示すような管製造用金属板(195)を用いて製造される。管製造用金属板板(195)は両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートからなり、左右方向に所定間隔をおいて上壁形成部(176)および下壁形成部(177)よりそれぞれ上方***状に一体成形された複数の補強壁用凸条(191)(192)を備えており、上壁形成部(176)の補強壁用凸条(191)と下壁形成部(177)の補強壁用凸条(192)とが幅方向の中心線に対して左右非対称となる位置にある。両補強壁用凸条(191)(192)の高さは相互に等しく、かつ側壁用凸条(168)(169)の高さの2倍程度となっている。また、上壁形成部(176)および下壁形成部(177)における下壁形成部(177)および上壁形成部(176)の補強壁用凸条(192)(191)が当接する部分に、全長にわたる突起(193)が一体に形成され、突起(193)の先端面に補強壁用凸条(191)(192)の先端部が嵌る凹溝(194)が形成されている。管製造用金属板(195)のその他の構成は、図23に示す管製造用金属板(175)と同じである。
そして、管製造用金属板(195)を、ロールフォーミング法により、連結部(178)の左右両側縁で順次折り曲げていき(図27(b)参照)、最後にヘアピン状に折り曲げて内側側壁用凸条(168)(169)どうしを突き合わせて凸起(169a)を凹溝(168a)内に圧入するとともに、上壁形成部(176)の補強壁用凸条(191)の先端部を下壁形成部(177)の突起(193)の凹溝(194)内に、下壁形成部(177)の補強壁用凸条(192)の先端部を上壁形成部(176)の突起(193)の凹溝(194)内にそれぞれ嵌め入れる。
ついで、外側側壁用凸条形成部(179)を折り曲げていき、両内側側壁用凸条(168)(169)の外面に沿わせるとともに、その先端部を変形させて下壁形成部(177)に係合させて折り曲げ体(196)を得る(図27(c)参照)。
その後、折り曲げ体(196)を所定温度に加熱し、内側側壁用凸条(168)(169)の先端部どうしをろう付するとともに、補強壁用凸条(191)(192)の先端部を突起(193)にろう付し、さらに外側側壁用凸条形成部(179)と両内側側壁用凸条(168)(169)および下壁形成部(177)とをろう付することにより、熱交換熱交換管(190)が製造される。なお、熱交換熱交換管(190)の製造は、ガスクーラ(1)またはエバポレータ(40)の製造と同時に行われる。
この発明による熱交換器を適用したガスクーラの全体構成を示す斜視図である。 図1のガスクーラの後方から前方を見た一部省略垂直断面図である。 図1のガスクーラの第1ヘッダタンクの部分を示す斜視図である。 図1のガスクーラの第1ヘッダタンクを示す分解斜視図である。 図2のA−A線拡大断面図である。 図2のB−B線拡大断面図である。 図1のガスクーラの第2ヘッダタンクを示す分解斜視図である。 図2のC−C線拡大断面図である。 図1のガスクーラにおける冷媒の流れを示す図である。 ガスクーラのタンク形成部材内に配置される仕切部材の第1の変形例を示す部分斜視図である。 ガスクーラのタンク形成部材内に配置される仕切部材の第2の変形例を示す部分斜視図である。 ガスクーラのタンク形成部材内に配置される仕切部材の第3の変形例を示す部分斜視図である。 この発明による熱交換器を適用したエバポレータの全体構成を示す斜視図である。 図13のエバポレータの後方から前方を見た一部省略垂直断面図である。 図14のD−D線拡大断面図である。 図13のエバポレータの第1ヘッダタンクを示す分解斜視図である。 図14のE−E線拡大断面図である。 図14のF−F線拡大断面図である。 図13のエバポレータの第2ヘッダタンクを示す分解斜視図である。 図13のエバポレータにおける冷媒の流れを示す図である。 熱交換管の第1の変形例を示す横断面図である。 図21の部分拡大図である。 図21に示す熱交換管の製造方法を示す図である。 熱交換管の第2の変形例を示す横断面図である。 熱交換管の第3の変形例を示す横断面図である。 図25の部分拡大図である。 図25に示す熱交換管の製造方法を示す図である。
符号の説明
(1):ガスクーラ(熱交換器)
(2)(3):ヘッダタンク
(4)(160)(185)(190):熱交換管
(7A)(7B)(7C):タンク形成部材
(8):管接続用プレート
(9A)(9B)(9C)(30A)(30B)(30C)(35A)(35B)(35C):仕切部材
(13):管挿入穴
(21):管挿入穴
(22):冷媒流路
(23)(32)(36)(37):管端部嵌入用切り欠き
(30a):対向壁
(30b):連結部
(35a):平坦壁
(35b):連結部
(40):エバポレータ(熱交換器)
(41)(42):ヘッダタンク
(43):熱交換管
(46A)(46B)(46C):タンク形成部材
(47):管接続用プレート
(48A)(48B)(48C):仕切部材
(48a):平坦壁
(48b):連結部
(53):管挿入穴
(54):管挿入穴
(55):冷媒流路
(56)(57)(58):切り欠き
(59):冷媒通過穴

Claims (26)

  1. 中空状タンク形成部材と、タンク形成部材内に配置されてタンク形成部材に接合され、かつタンク形成部材内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路に仕切る仕切部材とを備えている熱交換器用ヘッダタンク。
  2. タンク形成部材に、複数の管挿入穴が形成され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成されている請求項1記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  3. タンク形成部材が、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施すことにより形成されている請求項1または2記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  4. 仕切部材が、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、仕切部材が、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている請求項1〜3のうちのいずれに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  5. タンク形成部材の外面に接合された管接続用プレートを備えており、管接続用プレートに、複数の管挿入穴が、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように形成されている請求項1〜4のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  6. 管接続用プレートが、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、管接続用プレートが、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている請求項5記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  7. 仕切部材が、帯板状であるとともに、幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くように配置されている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  8. 仕切部材が、横断面略U字状であるとともに、互いに対向する1対の対向壁の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向きかつ対向壁先端が管挿入穴側を向くように配置されている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  9. 仕切部材が、互いに平行な複数の平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状であるとともに、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向に向くように配置されている請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  10. タンク形成部材に、その長さ方向に間隔をおいて形成された複数の管挿入穴からなる穴群が、前後方向に間隔をおいて複数列設けられ、タンク形成部材内に、互いに平行な平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状である仕切部材が、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くとともに少なくとも1つの平坦部がタンク形成部材における前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置するように配置され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、仕切部材の前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置する平坦部には管端部嵌入用切り欠きが形成されていない請求項1〜6のうちのいずれかに記載の熱交換器用ヘッダタンク。
  11. 互いに間隔をおいて配置された1対のヘッダタンクと、両ヘッダタンク間に並列状に配置されかつ両端部がそれぞれ両ヘッダタンクに接続された複数の熱交換管とを備えた熱交換器であって、
    各ヘッダタンクが、中空状タンク形成部材と、タンク形成部材内に配置されてタンク形成部材に接合され、かつタンク形成部材内をその長さ方向に伸びる前後複数の冷媒流路に仕切る仕切部材とを備えている熱交換器。
  12. タンク形成部材に複数の管挿入穴が形成され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部がタンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、仕切部材の管端部嵌入用切り欠きに嵌められた状態で両ヘッダタンクに接続されている請求項11記載の熱交換器。
  13. タンク形成部材が、アルミニウム製中空押出形材にプレス加工を施すことにより形成されている請求項11または12記載の熱交換器。
  14. 仕切部材が、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、仕切部材が、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付されている請求項11〜13のうちのいずれに記載の熱交換器。
  15. タンク形成部材の外面に接合された管接続用プレートを備えており、管接続用プレートに、複数の管挿入穴が、タンク形成部材の管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部が管接続用プレートの管挿入穴に挿入された状態で両ヘッダタンクに接続されている請求項11〜14のうちのいずれかに記載の熱交換器
  16. 管接続用プレートが、両面にろう材層を有するアルミニウムブレージングシートにプレス加工を施すことにより形成されており、管接続用プレートが、そのろう材層を利用してタンク形成部材にろう付され、熱交換管が管接続用プレートのろう材層を利用して管接続用プレートにろう付されている請求項15記載の熱交換器。
  17. 仕切部材が、帯板状であるとともに、幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くように配置されている請求項11〜16のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  18. 仕切部材が、横断面略U字状であるとともに、互いに対向する1対の対向壁の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向きかつ対向壁先端が管挿入穴側を向くように配置されている請求項11〜16うちのいずれかに記載の熱交換器。
  19. 仕切部材が、互いに平行な複数の平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状であるとともに、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向に向くように配置されている請求項11〜16のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  20. 1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、長さ方向に並べられて固定された複数のタンク形成部材を備えており、同じく第2のヘッダタンクが、第1ヘッダタンクのタンク形成部材の数よりも1つ少ない数でかつ第1ヘッダタンクの隣り合う2つのタンク形成部材に跨るように配置されたタンク形成部材を備えており、第1ヘッダタンクの1つのタンク形成部材内に流入した冷媒が、すべての熱交換管および第2ヘッダタンクのタンク形成部材内を通過して第1ヘッダタンクの他の1つのタンク形成部材に流入するようになされている請求項11〜19のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  21. 第1ヘッダタンクのタンク形成部材の数が2であるとともに両タンク形成部材が中空部どうしが連通しないように仕切板を介して接合されており、第2ヘッダタンクのタンク形成部材の数が1である請求項20記載の熱交換器。
  22. 1対のヘッダタンクのうち第1のヘッダタンクが、長さ方向に並べられて固定された2つのタンク形成部材を備えており、同じく第2のヘッダタンクが第1ヘッダタンクの両タンク形成部材に跨るように配置された1つのタンク形成部材を備えており、
    両ヘッダタンクのタンク形成部材に、その長さ方向に間隔をおいて形成された管挿入穴からなる穴群が前後方向に間隔をおいて複数列設けられ、両ヘッダタンクのタンク形成部材内に、互いに平行な平坦部および隣り合う平坦部どうしを連結する連結部よりなる波板状である仕切部材が、平坦部の幅方向がタンク形成部材の中空部の高さ方向を向くとともに少なくとも1つの平坦部がタンク形成部材および管接続用プレートにおける前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置するように配置され、仕切部材に、熱交換管の端部の一部分が嵌る複数の管端部嵌入用切り欠きが、管挿入穴と合致するように形成され、熱交換管の端部がタンク形成部材の管挿入穴に挿入されるとともに、仕切部材の管端部嵌入用切り欠きに嵌められた状態で両ヘッダタンクに接続され、仕切部材の前後方向に隣り合う管挿入穴間に位置する平坦部には管端部嵌入用切り欠きが形成されておらず、
    第1ヘッダタンクの一方のタンク形成部材内に配置された仕切部材の各平坦部に冷媒通過穴が形成されている請求項11〜16のうちのいずれかに記載の熱交換器。
  23. コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、ガスクーラが請求項11〜21のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
  24. コンプレッサ、ガスクーラ、エバポレータ、減圧器、およびガスクーラから出てきた冷媒とエバポレータから出てきた冷媒とを熱交換させる中間熱交換器を備えており、かつ超臨界冷媒を用いる冷凍サイクルであって、エバポレータが請求項11〜19および22のうちのいずれかに記載の熱交換器からなる超臨界冷凍サイクル。
  25. 超臨界冷媒が二酸化炭素である請求項23または24記載の超臨界冷凍サイクル。
  26. 請求項23〜25のうちのいずれかに記載の超臨界冷凍サイクルがカーエアコンとして搭載されている車両。
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