JP2006283212A - 芯鞘型複合繊維及び不織布 - Google Patents

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Abstract

【課題】 十分なソフト感を有し、かつへたり感のない不織布等の製品を得ることができる熱接着性能を有する芯鞘型複合繊維を提供し、また、このような性能を有する不織布を提供する。
【解決手段】 全グリコール成分に対して1,4−ブタンジオールを30〜70mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、ポリオレフィンを鞘成分とすることを特徴とする芯鞘型複合繊維。またこの芯鞘型複合繊維を60質量%以上用いてなることを特徴とする不織布。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の衛生材料の表面材として使用されるへたり感のないソフトな風合いの不織布を得るのに好適な熱接着性を有する芯鞘型複合繊維及び不織布に関するものである。
熱接着性複合繊維を用いた不織布は、一般的に広く使用されている。その中でも使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の衛生材料に使用される不織布は、多様化に伴い要求される性能も高度化し、従来一般的であったムレない、モレない、カブレないに加えて、ソフト性も要求されている。特に、これらの表面材に用いる不織布については、糞尿や経血の股への横漏れや、腹部への漏れを防ぐ工夫としてサイドギャザーやウエストギャザー等の漏れ防止対策が行われ、これらの部分と肌との接触による不快感を軽減する努力がなされている。また、この種の製品は、消費者が製品に触れた時に粗剛感がない方が好まれるため、ソフト性に対する要求が一層増大している。このため、一層のソフト感を有する不織布を得ることができる熱接着性の複合繊維が求められている。
そこで、特許文献1には、結晶性ポリプロピレン(以下、PPと称する。)からなる第1成分と、主としてポリエチレン(以下、PEと称する。)から成る第2成分とからなり、第2成分が繊維表面の少なくとも一部を長さ方向に連続して存在するように並列型又は偏芯鞘芯型に配し、4〜16山/吋の3次元の顕在捲縮を有し、単糸繊度1.0〜2.0デニール、見かけカット長が20〜40mmの熱融着性複合繊維が開示されている。この繊維は、ポリマーの接合状態、捲縮、繊度、カット長等を工夫することにより、カード通過性が良好でネップが少なく風合いが良好な不織布を得ることができるものであった。
しかしながら、この繊維を構成する両ポリマーは何れもポリオレフィンであり、曲げ剛性が低いことから得られる不織布はソフト性に富んだ風合いとなるが、同時に製品にへたり感の大きいものであった。また、両ポリマーが何れもポリオレフィンであるため、廃棄焼却での熱量が大きくなり、焼却炉の寿命が短くなる等の問題があった。
このような理由から、使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の衛生材料に使用される表面材用の不織布については、例えば、特許文献2に記載のような、芯成分がポリエステル、鞘成分がポリオレフィンである芯鞘型複合繊維を用いるのが主流となっているが、従来のポリエステル、特にポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する。)を芯成分に配したものであるため、鞘成分が溶融した後、芯成分のポリエステル成分のみが製品中には存在するが、ポリエステル特有の曲げ剛性の高さのために、得られる不織布等の製品に十分なソフト性を付与することができなかった。
特開平8−60441号公報 特開平11−50337号公報
本発明は、上記の問題を解決し、十分なソフト感を有し、かつへたり感のない不織布等の製品を得ることができる熱接着性能を有する芯鞘型複合繊維を提供し、また、このような性能を有する不織布を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、PETを芯成分とし、ポリオレフィンを鞘に配した芯鞘型複合繊維において、芯成分であるPETに特定の化合物を共重合することにより、この芯鞘型複合繊維を熱接着性繊維として用いると、へたり感のないソフトな風合いの不織布を得ることができることを見出して本発明に到達した。
すなわち、本発明は、次の構成を要旨とするものである。
(1)全グリコール成分に対して1,4−ブタンジオールを30〜70mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、ポリオレフィンを鞘成分とすることを特徴とする芯鞘型複合繊維。
(2)(1)に記載の芯鞘型複合繊維を60質量%以上用いてなることを特徴とする不織布。
本発明の芯鞘型複合繊維は、熱接着性を有し、得られる不織布等の製品に十分なソフト感とへたり感のない良好な風合いを付与することができる。
そして、本発明の不織布は、本発明の芯鞘型複合繊維を60質量%以上用いてなるものであるため、ソフト感とへたり感のない良好な風合いを有し、使い捨てオムツ、生理用ナプキン等の衛生材料の表面材に好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の芯鞘型複合繊維は、芯成分にポリエステル、鞘成分にポリオレフィンを配した芯鞘型複合繊維である。芯成分のポリエステルとしては、共重合成分として、少なくとも1,4−ブタンジオールを全グリコール成分に対して30〜70mol%共重合したPETを用いることが必要である。そして、本発明の芯鞘型複合繊維は、不織布を得る際には熱接着性を有するバインダー繊維として使用することが好ましく、このとき、鞘成分のポリオレフィンのみを熱接着成分とし、芯成分の共重合PETは不織布等の製品中に存在するものとして用いてもよいし、鞘成分のポリオレフィンと芯成分の共重合PETともに熱接着成分とした全融タイプの芯鞘型複合繊維として用いてもよい。
本発明の芯鞘型複合繊維を構成する芯成分には、共重合成分として少なくとも1,4−ブタンジオールを全グリコール成分に対して30〜70mol%共重合したPETを用いることが必要である。1,4−ブタンジオールが30mol%未満であると、共重合量が少なすぎるため、繊維の曲げ剛性が大きくなり、ソフトな風合いの不織布を得ることが困難となる。一方、共重合量が70mol%を超えると、繊維の曲げ剛性が小さくなり過ぎて、得られる不織布はへたり感が生じたものとなる。
また、本発明の芯鞘型複合繊維を構成する芯成分の共重合PETは、1,4−ブタンジオールに加えて、本発明の効果を阻害しない程度であれば他の成分を共重合していてもよい。他の共重合成分としては、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン2酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトン等の酸成分、グリセリン、ジエチレングリコール、トリメチルプロパン、1、4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトール、2,2−ビス{4−(β−ヒドロキシ)フェニル}プロパンのエチレンオキシド付加体等のグリコール成分が挙げられる。
そして、芯成分の共重合PETを熱接着成分としない場合には、共重合PETの融点をポリオレフィンの融点よりも20℃以上高くすることが好ましい。融点差が20℃未満であると、ポリオレフィン成分を溶融させる際に共重合PETの溶融も生じやすくなる。
次に、本発明の芯鞘型複合繊維の鞘成分には、ポリオレフィンを用いる。中でもポリエチレンが好ましく、さらには、高密度ポリエチレン(以下、高密度PEと称する。)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1−プロピレン三元共重合体が好ましく、最も好ましいものは高密度PEである。
そして、ポリオレフィンは熱接着成分となるものであり、融点は120〜190℃とすることが好ましい。融点が低すぎると繊維の製造工程において、通常の装置での生産が困難となりやすく、融点が高すぎると、熱接着処理の温度を高温にする必要があり、生産性が低下するとともに、ポリマーの性能等も低下しやすくなる。
芯成分、鞘成分ともに、本発明の効果を損なわない限り、必要に応じて酸化チタンなどの艶消剤、ヒンダートフェノール系化合物等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、顔料、難燃剤、抗菌剤、導電性付与剤等が配合されていてもよい。
本発明の芯鞘型複合繊維の複合形状は、本発明の効果を阻害しなければ特に限定されるものではなく、同心型、偏心型のいずれであってもよい。
また、芯成分と鞘成分の複合比率は、得られる不織布のソフト性を考慮すると、鞘成分の比率(体積比率)を30〜70%とすることが好ましい。
本発明の芯鞘型複合繊維の形態は、長繊維、短繊維のいずれでもよいが、不織布用としては短繊維、特に捲縮が付与された短繊維とすることが好ましく、捲縮数としては、不織布作成時のカード工程通過性を考慮して、4〜25ヶ/25mmとすることが好ましい。また、繊維長は1〜100mmとすることが好ましい。
また、繊度は、0.5〜3.3デシテックス、中でも0.7〜2.2デシテックスとすることが好ましい。0.5デシテックス未満では、製糸工程で通常の装置での紡糸、延伸が困難となったり、糸切れが生じることがあり、また、不織布等の製品にする際の加工工程でも操業性が悪化することがある。3.3デシテックスを超えると、繊維の曲げ剛性が大きくなるため、得られる不織布等の製品の風合いが硬くなり、十分なソフト感を付与することが困難となることがある。
次に、本発明の芯鞘型複合繊維の製造方法の一例(短繊維とする場合)について説明する。本発明の芯鞘型複合繊維を構成する芯成分の共重合PETは、例えば、次のような方法により製造することができる。まず、温度230〜250℃で窒素ガス制圧下、ビス-(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル化反応槽に、エチレングリコール(以下、EGと称する。)/テレフタル酸(以下、TPAと称する。)のモル比が1.1〜2.0のEGとTPAからなるスラリーを添加し、常圧下、滞留時間7〜8時間で、反応率95%のエステル化反応物を得る。このエステル化反応物を重縮合反応缶に移送し、1,4−ブタンジオールを所定量添加し、温度200〜250℃で、0.5〜2時間エステル化反応を行った後、重縮合反応触媒を添加して、0.01〜13.3hPa以下の減圧下、温度220〜260℃で極限粘度が0.5以上となるまで重縮合反応を行った後、常法で払い出すことにより目的とする共重合PETを得る。なお、重縮合触媒としては、従来一般に用いられているアンチモン、ゲルマニウム、スズ、チタン、コバルトなどの金属化合物が好ましい。
そして、本発明の芯鞘型複合繊維は、通常用いられる複合紡糸装置を用いて溶融紡糸することができる。上記で得られた共重合PETを芯成分、ポリオレフィンを鞘成分として紡糸温度260〜300℃で同一吐出孔から紡出させる。この時、ポリオレフィンの体積比率が30〜70%になるように吐出量を調整する。引き続き、紡出糸条を横吹付装置や環状吹付装置等の従来公知の冷却装置を用いて吹付風により冷却した後、油剤を付与し、引取ローラを介して捲取機に捲取る。この場合、曳糸性を考慮すると、引取ローラの速度は500〜2000m/分とすることが好ましい。
引き続き、得られた未延伸糸を、延伸後の糸条束の繊度が40〜130万デシテックスになるように引き揃え、従来公知の延伸機にて周速の異なるローラ群間で延伸、熱処理を行う。次いで、延伸糸条束を押し込み式捲縮付与装置にて、機械捲縮を付与した後、従来公知の付与装置を用いて仕上げ油剤を付与し、乾燥した後、所定の繊維長に切断して目的とする本発明の芯鞘型複合繊維を得る。
次に、本発明の不織布について説明する。
本発明の不織布は、本発明の芯鞘型複合繊維を60質量%以上用いてなるものであり、中でも80質量%以上使用することが好ましく、さらには100質量%使用することが好ましい。80質量%以上の割合で使用する場合には、共重合PETが接着成分とならず、不織布等の製品中に溶融せずに残存するものとすることが好ましい。
不織布中における本発明の芯鞘型複合繊維の割合が、60質量%未満であると、本発明の芯鞘型複合繊維が奏することができるへたり感のないソフトな風合いを付与することが困難となる。
なお、本発明の芯鞘型複合繊維とともに用いる他の繊維としては、本発明の効果を損なわないようにするため、ポリエステル系の繊維であって、単糸繊度が本発明の芯鞘型複合繊維と同程度のものとすることが好ましい。
本発明の不織布は、例えば次の方法で得ることができる。
本発明の芯鞘型複合繊維と他の繊維を用いる場合は、芯鞘型複合繊維と他の繊維を混綿した後、本発明の芯鞘型複合繊維のみを用いる場合は、本発明の芯鞘型複合繊維のみを用意した後、通常のカード機を用いて開繊してカードウエブを作成する。得られたカードウエブをフリーの状態、又はパンチングプレート等に挟んで処理するホットエアスルー型熱処理機により弛緩状態で熱処理することにより熱接着処理を行い、少なくとも鞘成分を溶融させて繊維間を接着させ、不織布を得る。得られた不織布には、必要に応じて、熱エンボス処理、熱カレンダー処理等を行ってもよい。熱処理の際の温度条件は、芯鞘型複合繊維の鞘成分であるポリオレフィンの融点に応じて適宜調整する。
本発明の芯鞘型複合繊維によってへたり感のないソフトな風合いの不織布を提供することができる点について、本発明者は次のように考えている。本発明の芯鞘型複合繊維の芯成分である共重合PETは、1,4−ブタンジオールが共重合されていることにより、脂肪鎖が適度に長くなり分子が動きやすくなる。このため、繊維にソフト性を付与することができる。ただし、脂肪鎖が長くなりすぎても共重合PETの機械的性質、特に曲げ剛性が極端に低下するため、共重合量を30〜70mol%とすることが重要である。このように適度な量を共重合した共重合PETとすることにより、この共重合PETを芯成分に用いてなる本発明の芯鞘型複合繊維は、通常のPETを芯成分に用いてなる複合繊維と比較してへたり感のないソフトな繊維となり、さらにこの繊維から得られる不織布等の繊維構造物は、へたり感のないソフトな風合いを有するものとなる。
次に、本発明を実施例によって具体的に説明する。実施例における曲げ剛性、風合の評価方法は以下の通りである。
(1)曲げ剛性(剛軟度)
得られた芯鞘型複合繊維をローラーカード機に通してウエブ(得られた芯鞘型複合繊維のみを使用したウエブ)とし、135℃のエアスルー連続熱処理機を通して目付25g/mの不織布を得る。この不織布を250mm(経方向)×20(緯方向)mmの形状に切断し、これを試料とした。この試料を用いてJIS−L−1085 剛軟度 41.5℃ カンチレバー法に準じて測定し、このとき算出する曲げ長さで評価した。曲げ長さが短いとへたりが生じやすく、曲げ長さが長すぎるとソフト感に欠けることから、以下の基準で判定した。
35mm未満 : ソフト感はあるがへたりが生じる
35〜140mm : へたりがなくソフト感も良好
140mm超 :へたりはないがソフト感に乏しい
(2)風合評価
得られた芯鞘型複合繊維を(1)と同様にして不織布とし、この不織布を経、緯150mmの大きさに切断したものを試料とし、10人のパネラーでの手触りによる官能評価試験を実施した。以下の基準で3段階評価し、○および△を合格とした。
○:10人全員がへたり感のないソフトな風合いであると感じた。
△:8〜9人がへたり感のないソフトな風合いであると感じた。
×:へたり感のないソフトな風合いであると感じた人数が7人以下であった。
実施例1
ビス-(β-ヒドロキシエチル)テレフタレート及び/又はその低重合体の存在するエステル化反応缶にTPAとEGのスラリー(モル比:TPA/EG=1/1.6)を連続的に供給し、温度250℃、圧力0.1MPaの条件で反応させ、滞留時間を8時間として、反応率95%のエステル化反応物を連続的に得た。このエステル化反応物60.3kgを重縮合反応缶に移送し、1,4−ブタンジオールを16.2kg(ポリエステルの全グリコール成分に対して1,4−ブタンジオールが60モル%となる量)添加した後、エステル化反応を240℃で0.5時間行った。その後、重縮合触媒として濃度4質量%のテトラブチルチタネートのEG溶液1.0kg(ポリエステルの全酸成分1モルに対してテトラブチルチタネートが4×10−4モルとなる量)を添加し、反応缶内の圧力を徐々に減じて60分後に1.2hPa以下とした。この条件下で撹拌しながら重縮合反応を3時間行い、常法により払い出してペレット化することにより、極限粘度0.69、融点188℃のペレット状共重合PETを得た。得られたペレット状共重合PETを、真空状態で80℃で2時間、引き続き130℃で4時間乾燥した。
そして、鞘成分として融点130℃の高密度PE〔日本ポリエチレン社製、ノバテック(登録商標)HD〕を用い、常用の複合紡糸装置を用いて、上記で得られた共重合PETを芯成分として、紡糸温度280℃で500孔の同心芯鞘タイプのスピナレットから総吐出量160g/分の条件で紡出させた。この時、高密度PEの比率(体積比率)を60%となるように設定して行った(芯成分の共重合PETの体積比率は40%)。
紡出糸条を冷却装置を用いて吹付風により冷却した後、油剤を付与し、900m/分に設定した引取ローラを介して捲取機に捲取った。次いで、得られた未延伸糸を延伸後の糸条束の繊度が80万デシテックスになるように引き揃え、周速度の異なるローラ群間で2.5倍の延伸倍率で延伸し、110℃の熱処理を行った。続いて延伸糸条束を押し込み式捲縮付与装置にて、捲縮数が15ヶ/25mmになるように機械捲縮を付与した後、仕上げ油剤を付与し、110℃で乾燥熱処理後、38mmの繊維長に切断して、単糸繊度1.6デシテックスの芯鞘型複合繊維を得た。
実施例2、3、比較例1、2
1,4−ブタンジオールの共重合量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に行い、芯鞘型複合繊維を得た。
実施例4
1,4−ブタンジオールとアジピン酸とを表1に示す量共重合した以外は、実施例1と同様に行い、芯鞘型複合繊維を得た。
実施例1〜4、比較例1〜2で得られた芯鞘型複合繊維からなる不織布の評価結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜4で得られた芯鞘型複合繊維からなる不織布は、曲げ剛性評価、風合評価とも良好であり、へたり感のないソフトな風合を有するものであった。一方、比較例1の芯鞘型複合繊維は、1,4−ブタンジオールの共重合量が少ない共重合PETを芯成分としたものであったため、得られた不織布は曲げ剛性評価、風合評価ともに劣るものであり、ソフト感に乏しいものとなった。また、比較例2の芯鞘型複合繊維は、1,4−ブタンジオールの量が多い共重合PETを芯成分としたものであったため、得られた不織布は曲げ剛性評価、風合評価ともに劣るものであり、へたり感のある不織布となった。
実施例5、比較例3
実施例1で得られた芯鞘型複合繊維をバインダー繊維とし、主体繊維として、PETからなる繊度2.2デシテックス、繊維長44mmの短繊維を用い、上記の(1)曲げ剛性の測定方法と同様にして、不織布を作成した。このとき、両繊維の混綿比率(質量比率)を表2に示すような値となるように変更して行った。なお、両繊維は、ウエブ作成時に両繊維が均一になるように混綿し、ウエブを作成した。
得られた不織布の評価結果を表2に示す。
表2から明らかなように、実施例5の不織布は、曲げ剛性評価、風合評価とも良好であり、へたり感のないソフトな風合を有するものであった。
一方、比較例3の不織布は、本発明の芯鞘型複合繊維の割合が少なかったため、曲げ剛性評価、風合評価ともに劣るものであり、ソフト感に乏しいものとなった。

Claims (2)

  1. 全グリコール成分に対して1,4−ブタンジオールを30〜70mol%共重合したポリエチレンテレフタレートを芯成分とし、ポリオレフィンを鞘成分とすることを特徴とする芯鞘型複合繊維。
  2. 請求項1に記載の芯鞘型複合繊維を60質量%以上用いてなることを特徴とする不織布。
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