JP2006277984A - 膜電極接合体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 比較的短時間に触媒層を形成することが可能な電気泳動法を利用して触媒層を形成する方法であるにも拘らず、熱圧着が不要となる程度に電解質膜と触媒層との間の密着性を十分に向上させることができ、そのため熱圧着による電解質膜の破壊を回避でき、しかも触媒の利用効率が向上して優れた燃料電池特性を達成することが可能な膜電極接合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】 触媒粉末と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層5,5aをそれぞれ有するアノード3およびカソード4と、アノード3およびカソード4の間に配置された固体電解質膜2とを有する、燃料電池用の膜電極接合体1の製造方法であって、
アノード3およびカソード4のうちの少なくとも一方の触媒層5,5aを、前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液に固体電解質膜2を接触させた状態で前記分散液の温度を35℃以下に保持して電気泳動により形成させることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
【選択図】 図2
【解決手段】 触媒粉末と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層5,5aをそれぞれ有するアノード3およびカソード4と、アノード3およびカソード4の間に配置された固体電解質膜2とを有する、燃料電池用の膜電極接合体1の製造方法であって、
アノード3およびカソード4のうちの少なくとも一方の触媒層5,5aを、前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液に固体電解質膜2を接触させた状態で前記分散液の温度を35℃以下に保持して電気泳動により形成させることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。
【選択図】 図2
Description
本発明は、膜電極接合体の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、幅広い種類の固体電解質膜を有する燃料電池に適用可能な膜電極接合体の製造技術に関する。
燃料電池は、燃料となるガスの反応エネルギーを直接電気エネルギーに変換する化学発電装置であり、特に水素・酸素燃料電池は、その反応生成物が原理的に水のみであることから地球環境への直接的な影響が非常に少ないことで知られている。就中、電解質が固体である固体電解質型燃料電池(SOFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)においては、溶融塩型燃料電池やリン酸型燃料電池やアルカリ型燃料電池のような電解質が液体の燃料電池と異なって電解質散逸の問題が無いため、比較的単純な電池構造を採用することができる。特に、中低温で作動する燃料電池は、エネルギー問題や地球環境問題への社会的要請の高まりとともに、電気自動車等の移動車両や、小型コージェネレーションシステム等への電源として大きな期待が寄せられている。現在、燃料電池システムの開発に中心的に用いられているのは化学的安定性に優れるパーフルオロスルホン酸膜を用いる固体高分子型燃料電池であるが、将来の大量普及のためには大幅なコスト低減、作動温度領域の拡大、信頼性の向上等が必須であり、電解質の低コスト化、新規電解質膜の開発、白金触媒使用量の低減に関する研究開発が活発化している。
固体高分子型燃料電池では、通常、固体高分子電解質としてプロトン伝導性のイオン交換膜が使用され、特にスルホン酸基等を有するパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交換膜が基本特性に優れていることが知られている。このような固体高分子型燃料電池においては、イオン交換膜の両面に触媒層とさらにその外側にガス拡散層が配置され、燃料となる水素を含むガスおよび酸化剤となる酸素を含むガス(空気等)をそれぞれアノードおよびカソードに供給することにより発電を行う。
通常、固体高分子型燃料電池に使用される電極は、金属粒子または金属粒子を担持したカーボン粒子(以下、両者をあわせて「触媒粉末」と総称する)をイオン交換樹脂で被覆したものを含有する触媒層と、この触媒層に反応ガスを供給するとともに触媒層において発生する電荷を集電するガス拡散層とから構成されている。そしてこの触媒層内には、上述の触媒粉末の二次粒子同士間に形成される微小な細孔からなる空隙部が存在しており、この空隙部が反応ガスの拡散流路として機能している。固体高分子型燃料電池の電極部における反応は、電解質、触媒およびガス(水素または酸素)が同時に存在する三相界面のみで進行することが知られている。この三相界面を有効に機能させるためには電解質膜と触媒層との接合が充分になされていることが必要であり、触媒層と電解質膜との接合時にはしばしば電解質のガラス転移温度以上で熱圧着する工程が含まれる。
このような触媒層を形成させる基本的な方法としては、例えば非特許文献1に記載されているように、上述の触媒粉末を分散させた分散液に固体高分子電解質の溶液を混合して触媒層形成用の分散液(いわゆる触媒インク)を調製した後、これを例えばポリテトラフルオロエチレン基材上に塗工して得た触媒層を電解質膜上に熱圧着する方法(転写法)や、炭素製の多孔質体やその表面にカーボン粉末等で目止めしたいわゆる拡散層上に触媒インクを塗工して得た触媒層を電解質膜上に熱圧着する方法や、触媒インクを直接電解質膜上に塗工する方法等が挙げられる。
しかしながら、上記のように熱圧着を用いる方法においては、薄膜や柔軟性に乏しい電解質膜の場合に触媒層と電解質膜との接合を良好にするために接合時の圧着強度を上げると、電解質膜が破れたり割れたりすることがあるという問題があり、さらに熱圧着によって電極細孔が縮小して燃料電池特性の向上が阻害されるという欠点を有していた。また、現状では最も活性および安定性に優れる白金触媒が頻繁に使用されており、その利用率向上が燃料電池システムのコスト低減上極めて重要であるが、触媒インクを噴霧等によって直接電解質膜上に塗工する方法においては、インクの周囲への飛散を伴うため高価な触媒の利用率を上げにくく、さらに触媒層形成速度の向上に限界があるという欠点を有していた。
一方、特許文献1においては、電極としてのカーボンペーパー上に高分子電解質と触媒担持カーボンとの混合物を電着により析出させた後に固体高分子電解質膜を電着またはキャストにより形成させる方法が記載されている。しかしながら、このような電気泳動法によれば比較的短時間に触媒層を形成することが可能となるものの、電解質膜と触媒層との間の密着性が弱く、最終的に熱圧着する必要があったため、熱圧着によって電解質膜が破壊されたり、電極細孔が縮小して燃料電池特性の向上が阻害されるという問題を有していた。
また、いずれの方法においても、触媒分散体は極めて微細な細孔を有しており、微細な細孔内部に担持されている金属粒子を効率良くイオン交換樹脂で被覆することは困難であったため、発電に実効的に寄与する反応面積は金属粒子の全表面積の20〜30%程度に過ぎないという問題もあった。
特開2002−25566号公報
S.S.Kocha,"Principles of MEA preparation",Handbook of Fuel Cells,Vol.3,John Wiley & Sons,Ltd.,(2003)pp.538-564。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、比較的短時間に触媒層を形成することが可能な電気泳動法を利用して触媒層を形成する方法であるにも拘らず、熱圧着が不要となる程度に電解質膜と触媒層との間の密着性を十分に向上させることができ、そのため熱圧着による電解質膜の破壊を回避でき、しかも触媒の利用効率が向上して優れた燃料電池特性を達成することが可能な膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、触媒粉末と陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液に固体電解質膜を接触させた状態で分散液の温度を所定温度以下に保持し電気泳動により触媒層を形成させることにより上記目的が達成されることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の膜電極接合体の製造方法は、触媒粉末と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層をそれぞれ有するアノードおよびカソードと、前記アノードおよび前記カソードの間に配置された固体電解質膜とを有する、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、前記アノードおよび前記カソードのうちの少なくとも一方の前記触媒層を、前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液に前記固体電解質膜を接触させた状態で前記分散液の温度を35℃以下に保持して電気泳動により形成させることを特徴とする方法である。
本発明の膜電極接合体の製造方法においては、前記分散液中の前記陽イオン交換樹脂のゼータ電位(ζ電位)が負に維持される状態で電気泳動により前記触媒層を形成させることが好ましい。
また、本発明の膜電極接合体の製造方法においては、前記分散液中の固形分濃度が0.1〜20質量%で、且つ、固形分換算での前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂との質量比が50:50〜85:15であることが好ましい。
さらに、本発明の膜電極接合体の製造方法において用いる前記陽イオン交換樹脂としては、主鎖に−CF2−CF2−基の構造を繰り返し単位として含み、側鎖にスルホン酸基、ホスホン酸基およびスルホンイミド基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有する共重合体であることがより好ましい。
また、本発明の膜電極接合体の製造方法において用いる前記触媒粉末としては、金属粒子をカーボン担体に担持させた触媒粉末であることが好ましい。
なお、本発明の膜電極接合体の製造方法によって電解質膜と触媒層との間の密着性が十分に向上し、触媒の利用効率が向上して優れた燃料電池特性を達成することが可能となる理由は必ずしも定かではないが、本発明者らは以下のように推察する。すなわち、本発明者らは、陽イオン交換樹脂と触媒粉末とアルコールとを含有する分散液における陽イオン交換樹脂のゼータ電位が、図1に示すように、分散液の温度が40℃以上になると負から正に反転し(図1中の(i)→(ii)→(iii))、温度上昇後に分散液の温度を下げると若干のヒステリシスを示して再び負の電位に復帰することを見出した(図1中の(iv)→(v)→(vi))。
このようなゼータ電位反転の機構は必ずしも明らかではないが、本発明者らは、この分散液における超音波吸収がゼータ電位の反転が生起する温度と対応していることから、温度変化に伴って何らかの構造変化が生じているものと推定している。詳細については未だ不明ではあるが、温度上昇時には分散液中に存在する陽イオン交換樹脂のイオン交換基が会合体の内部で集まり、外部に配向した疎水性のイオン交換樹脂の骨格にアルコールの疎水基が配位して、アルコールの外側に位置するOH基のHが正に帯電するために、ゼータ電位が正の値を示すものと推察する。
そして、このようなアルコールを含有する分散液を用いて電気泳動法によって触媒層を形成する際に、分散液の温度をこのゼータ電位の反転が起こる温度よりも低い温度、すなわち35℃以下に保持した状態に維持することによって、得られる触媒層と電解質膜との間の密着性が向上し、従来のような熱圧着は不要となる。さらに、電気泳動の際の温度条件を上記状態に維持することによって、触媒粉末が陽イオン交換樹脂で効率良く被覆され、三相界面を増大させることができるようになるため、触媒の利用効率が向上して初期の燃料電池特性が向上すると同時に長期間の発電を行っても電池特性が安定しているようになると本発明者らは推察する。
本発明によれば、比較的短時間に触媒層を形成することが可能な電気泳動法を利用して触媒層を形成する方法であるにも拘らず、熱圧着が不要となる程度に電解質膜と触媒層との間の密着性を十分に向上させることができ、そのため熱圧着による電解質膜の破壊を回避でき、しかも触媒の利用効率が向上して優れた燃料電池特性を達成することが可能な膜電極接合体の製造方法を提供することが可能となる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明および図面中、同一または相当する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
先ず、本発明の製造方法によって得られる膜電極接合体について説明する。すなわち、本発明によって製造される膜電極接合体は、触媒粉末と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層をそれぞれ有するアノードおよびカソードと、前記アノードおよび前記カソードの間に配置された固体電解質膜とを有する。このようなアノード、カソードおよび固体電解質膜の具体的な形状等は特に限定されないが、本発明によって製造される固体高分子型燃料電池用膜電極接合体の好適な一実施形態の模式断面図を図2に示す。
図2に示す膜電極接合体1において、固体電解質膜(イオン交換膜)2の片面にアノード3が、もう一方の面にカソード4が配置されている。そして、アノード3は、電解質膜2の一方の膜面に密着しているアノード触媒層5と、アノード触媒層5の外側の面に密着したガス拡散層6とから構成されており、カソード4は、電解質膜2の他方の膜面に密着しているカソード触媒層5’と、カソード触媒層5’の外側の面に密着したガス拡散層6’とから構成されている。さらに、膜電極接合体1の外側にはガス流路となる溝7aが形成されたセパレータ7が配置されており、ガスシール体8により膜電極接合体1がセパレータ7内に密封されている。なお、アノード触媒層5およびカソード触媒層5’は、それぞれ触媒粉末と陽イオン交換樹脂とからなるものであり、その少なくとも一方が以下に詳述する本発明の方法によって得られたものである。また、ガス拡散層6、6’は、必ずしも備えられていなくてもよいが、集電体の機能と、セパレータ7から供給される燃料を触媒層5、5’に効率よく供給するためのガス拡散の機能とを有することから、通常は備えられていることが好ましい。
このように構成された膜電極接合体1においては、セパレータ7の溝7aを介して、例えば、アノード3にはメタノールや天然ガス等の燃料を改質して得られる水素ガスが供給され、カソード4には空気等の酸素を含むガスが供給され、触媒層5、5’における化学反応によって電気エネルギーが発生する。その際、固体電解質膜2は、アノード触媒層5中で生成するプロトンを膜厚方向に沿ってカソード触媒層5’へ選択的に透過させる役割を有する。また、固体電解質膜2は、アノード3に供給される水素とカソード4に供給される酸素が混じり合わないようにするための隔膜としての機能も有する。
次に、本発明の膜電極接合体の製造方法について説明する。すなわち、本発明の膜電極接合体の製造方法は、触媒粉末と陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液を作製した後、分散液の温度を35℃以下に保持した状態で電気泳動法によりアノード触媒層5およびカソード触媒層5’のうちの少なくとも一方(特に好ましくは両方)を固体電解質膜上に形成することを特徴とする方法である。それによって、特段の熱圧着操作を行うことなく触媒層と電解質膜とを強固に接合でき、且つ、陽イオン交換樹脂による触媒被覆率の高い優れた燃料電池特性を有する燃料電池用膜電極接合体を製作することができる。
本発明において用いる陽イオン交換樹脂としては、化学的安定性に優れるという観点からフッ素系陽イオン交換樹脂が好ましく、中でも主鎖に−CF2−CF2−基の構造を繰り返し単位として含む共重合体は特に化学的安定性に優れる傾向にあることからより好ましい。また、本発明にかかる陽イオン交換樹脂としては、イオン交換基としてスルホン酸基、ホスホン酸基およびスルホンイミド基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有するパーフルオロ系イオン交換樹脂がより好ましく、中でもスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体(但し、エーテル結合性の酸素原子等は含んでいてもよい。)が特に好ましい。
このようなスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体としては、従来より公知の重合体が広く採用される。中でも、一般式:
CF2=CF(OCF2CFX)m−Op−(CF2)nSO3H
(ここで、Xはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、nは0〜12の整数であり、pは0または1であり、n=0の場合にはp=0である。)
で表されるパーフルオロビニル化合物とパーフルオロオレフィンまたはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等との共重合体が好ましい。このようなパーフルオロビニル化合物の具体例としては、下記式1〜4のいずれかで表される化合物が挙げられる。ただし、下記式において、qは1〜9の整数であり、rは1〜8の整数であり、sは0〜8の整数であり、zは2または3である。
CF2=CFO(CF2)qSO3H …式1
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)rSO3H …式2
CF2=CF(CF2)sSO3H …式3
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]zO(CF2)2SO3H …式4。
CF2=CF(OCF2CFX)m−Op−(CF2)nSO3H
(ここで、Xはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、mは0〜3の整数であり、nは0〜12の整数であり、pは0または1であり、n=0の場合にはp=0である。)
で表されるパーフルオロビニル化合物とパーフルオロオレフィンまたはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等との共重合体が好ましい。このようなパーフルオロビニル化合物の具体例としては、下記式1〜4のいずれかで表される化合物が挙げられる。ただし、下記式において、qは1〜9の整数であり、rは1〜8の整数であり、sは0〜8の整数であり、zは2または3である。
CF2=CFO(CF2)qSO3H …式1
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)rSO3H …式2
CF2=CF(CF2)sSO3H …式3
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]zO(CF2)2SO3H …式4。
このようなスルホン酸基を有するパーフルオロビニル化合物に基づく繰り返し単位を含む重合体は、通常、−SO2F基を有するパーフルオロビニル化合物を用いて重合され、重合後に−SO2F基が−SO3H基に変換される。−SO2F基を有するパーフルオロビニル化合物は、単独重合も可能であるが、ラジカル重合反応性が小さいため、通常は上記のようにパーフルオロオレフィンまたはパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)等のコモノマーと共重合して用いられる。このようなコモノマーとなるパーフルオロオレフィンとしては、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン等が挙げられるが、通常はテトラフルオロエチレンが好ましく採用される。
また、コモノマーとなるパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)としては、
CF2=CF−(OCF2CFY)t−O−Rf
(ここで、Yはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、tは0〜3の整数であり、Rfは直鎖または分岐鎖状のCuF2u+1で表されるパーフルオロアルキル基(1≦u≦12)である。)
で表される化合物が好ましい。このようなパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の具体例としては、下記式5〜7のいずれかで表される化合物が挙げられる。ただし、下記式において、vは1〜8の整数であり、wは1〜8の整数であり、xは2または3である。
CF2=CFO(CF2)vCF3 …式5
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)wCF3 …式6
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]xO(CF2)2CF3 …式7。
CF2=CF−(OCF2CFY)t−O−Rf
(ここで、Yはフッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、tは0〜3の整数であり、Rfは直鎖または分岐鎖状のCuF2u+1で表されるパーフルオロアルキル基(1≦u≦12)である。)
で表される化合物が好ましい。このようなパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)の具体例としては、下記式5〜7のいずれかで表される化合物が挙げられる。ただし、下記式において、vは1〜8の整数であり、wは1〜8の整数であり、xは2または3である。
CF2=CFO(CF2)vCF3 …式5
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)wCF3 …式6
CF2=CF[OCF2CF(CF3)]xO(CF2)2CF3 …式7。
また、パーフルオロオレフィンやパーフルオロ(アルキルビニルエーテル)以外に、1,1,2,3,3,4,4−ヘプタフルオロ−4−[(トリフルオロエテニル)オキシ]−1−ブテン等の含フッ素モノマーも、コモノマーとして、−SO2F基を有するパーフルオロビニル化合物と共重合させてもよい。
このようなスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体としては、ナフィオン(商品名、デュポン社製)、フレミオン(商品名、旭硝子社製)等の市販品を使用することが好ましいが、これらの市販品に特に限定されない。
本発明において使用する陽イオン交換樹脂は、イオン交換容量が0.5〜1.5ミリ当量/g乾燥樹脂であることが好ましい。陽イオン交換樹脂のイオン交換容量が0.5ミリ当量/g乾燥樹脂未満であると、得られた触媒層の抵抗値が発電時に上昇するおそれがでてくる傾向にあり、他方、イオン交換容量が1.5ミリ当量/g乾燥樹脂を超えると、得られた触媒層の含水率が増大して膨潤しやすくなり、細孔が閉塞するおそれがでてくる傾向にある。本発明にかかる陽イオン交換樹脂のイオン交換容量は0.8〜1.2ミリ当量/g乾燥樹脂であることが特に好ましい。
本発明において用いる触媒粉末としては、酸性溶液中で安定であるものが使用され、金属粒子からなるものか或いは金属粒子がカーボン担体に担持されたものは市販されており入手が容易である。このような触媒粉末は、後述するアルコール中においてゼータ電位は比較的小さい絶対値を示し、往々にして負(マイナス)の値を示す。金属粒子を触媒粉末としてそのまま使用する場合は、白金または白金と他の金属との合金が好ましい。白金との合金として使用する金属としては、特に限定されないが、金、銀、ルテニウム、パラジウム、ロジウム、イリジウム、コバルト、鉄、マンガン、クロム等が好ましい。
また、金属粒子をカーボン担体に担持して触媒粉末として用いる場合は、金属粒子としては特に限定されず種々の金属が使用でき、白金、金、銀、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、クロム、鉄、チタン、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、タングステン、アルミニウム、ケイ素、亜鉛およびスズからなる群より選ばれる1種以上のものが好ましく、中でも触媒活性が特に安定するという観点から、白金または白金と他の金属との合金が好ましく、白金とルテニウムの合金が特に好ましい。
また、金属粒子をカーボン担体に担持させてなる触媒粉末の場合、担体となるカーボンは比表面積が50〜1500m2/gであることが好ましい。比表面積が50m2/g未満であると、触媒となる金属粒子の担持率を上げることが難しく、得られた触媒層の出力特性が低下する傾向にあり、他方、比表面積が1500m2/gを超えると、細孔が微細すぎるために陽イオン交換樹脂による被覆が難しくなり、得られた触媒層の出力特性が低下する傾向にある。本発明にかかるカーボン担体の比表面積は200〜900m2/gであることが特に好ましい。
さらに、本発明において使用する触媒粉末の粒子は、平均粒径が0.05〜5μmのものであることが好ましい。平均粒径が0.05μm未満であると、得られた触媒層が緻密な構造となりカソードやアノードにおいて生成水の排出がしにくくなる傾向にあり、他方、平均粒径が5μmを超えると、触媒粉末に対するイオン交換樹脂による被覆がしにくくなり被覆面積が減少するため触媒層の性能が低下する傾向にある。
なお、本発明においては、前記触媒粉末は必要に応じて水に分散してから、陽イオン交換樹脂を含有する分散液に混合することができる。このように触媒粉末を水に分散する場合、固形分濃度は3〜20質量%であることが好ましい。この固形分濃度を上げると電気泳動時の触媒層形成速度が高くなる傾向にあるが、濃度が20質量%を超えると分散状態が不安定になりやすくなる。
本発明の膜電極接合体の製造方法においては、先ず、前述の触媒粉末および陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液(以下、「触媒インク」という)を作製する。
本発明において分散媒として用いるアルコールとしては、特に限定されないが、炭素原子数が1〜5の分子内にOH基を1つ以上含むものが好ましい。具体的には、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、n−ペンタノール、エチレングリコール、ペンタフルオロエタノール、ヘプタフルオロブタノールが挙げられる。これらのアルコールは単独で使用してもよく、2種以上混合して使用してもよい。本発明にかかるアルコールとしては、分子内にOH基を1つ有する直鎖のものが特に好ましく、エタノールが特に好ましい。
また、本発明においては、アルコールと他の溶剤とを混合したものを分散媒として使用してもよく、この場合における他の溶剤としては、水、アセトン等が挙げられる。このようにアルコールと他の溶剤とを混合して用いる場合、アルコールと他の溶剤との混合比(質量比)は、10:1〜1:10の範囲であることが好ましい。分散媒中のアルコールの含有量が前記下限未満では、得られる触媒層と電解質膜との間の密着性が十分に強固とならない。
また、本発明にかかる触媒インクにおいて、固形分濃度は0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。この固形分濃度が前記下限未満では電気泳動時の触媒層形成速度が低くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると分散状態が不安定になりやすくなる傾向にある。
さらに、本発明にかかる触媒インクにおいては、固形分換算での前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂との質量比が50:50〜85:15の範囲であることが好ましく、60:40〜80:20の範囲であることがより好ましい。前記触媒粉末の比率が前記下限未満では、得られる触媒層における触媒担体の細孔が陽イオン交換樹脂でつぶれてしまい、反応場が少なくなるため燃料電池特性が低下する傾向にあり、他方、前記触媒粉末の比率が前記上限を超えると、得られる触媒層において触媒粉末が陽イオン交換樹脂により十分に被覆されず、三相界面が減少して燃料電池特性が低下する傾向にある。
本発明において前記触媒インクを作製する際に採用する分散方法は特に限定されず、例えば、ホモジナイザ、ホモミキサ等の撹拌機を使用する方法、高速回転ジェット流方式や摩砕機を使用する等の高速回転を使用する方法、高圧乳化装置等の高圧をかけて狭い部分から分散液を押出すことで分散液にせん弾力を付与する方法等が挙げられる。
また、得られた触媒インクは、ろ過することが好ましい。ろ過により、触媒インク中の触媒粉末粒子の凝集体を取り除くことができ、さらに触媒インクの凝集を抑える効果があるため、後述する電気泳動法により触媒層を形成する直前に行うことが好ましい。ろ過の方法としては、触媒インクを加圧してフィルタを通してもよく、吸引してフィルタを通してもよい。このようなフィルタの孔径は5〜100μmであることが好ましく、20〜60μmであることがより好ましい。孔径が5μm未満であると、ろ過しにくく目詰まりを引き起こしやすい傾向にあり、他方、孔径が100μmを超えると、細かな粒子を取り除くことができない傾向にある。
さらに、本発明にかかる触媒インクには、必要に応じて撥水剤、造孔剤、増粘剤、希釈溶媒等を添加してもよく、それによって電極反応で生成する水の排出性を高めたり、触媒層自体の形状安定性をより向上させることが可能となる。
次に、本発明の膜電極接合体の製造方法においては、前述の触媒インクに固体電解質膜を接触させ、その状態で触媒インクの温度を35℃以下に保持した状態で電気泳動法によりアノード触媒層およびカソード触媒層のうちの少なくとも一方(特に好ましくは両方)を固体電解質膜上に形成する。
本発明において用いる固体電解質膜としては、特に限定されないが、触媒層に含まれるイオン交換樹脂と同様のイオン交換樹脂からなる膜を使用することが好ましい。このようなイオン交換樹脂からなる膜としては、スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなるイオン交換膜(例えば、ナフィオン(商品名、デュポン社製)、フレミオン(商品名、旭硝子社製)等)、部分フッ素化された炭化水素系のスルホン酸型イオン交換膜(例えば、ETFEのグラフト重合膜でスルホン酸基を有するもの)、炭化水素系のスルホン酸型イオン交換膜(例えば、ポリエーテルエーテルケトンからなりスルホン酸基を有する膜)等が好ましい。また、本発明においては、固体電解質膜として、炭化水素系膜やそれらをベースに無機系材料等を添加した膜、更には無機系多孔体をベースにイオン伝導性を付与した無機系電解質膜等を使用してもよい。
また、本発明において電気泳動法を実施する装置としては、特に制限されないが、例えば図3に示すような電気泳動セルが好適に使用される。図3に示す電気泳動セル10においては、電気泳動槽11中に陽極12および陰極13が平行に対向して設置されており、陽極12と陰極13との間に通電するための直流安定化電源14が接続されている。また、電気泳動槽11の中を陽極側と陰極側とに仕切るように固体電解質膜15が配置され、電気泳動槽11の陰極側に入れる前述の触媒インク16に固体電解質膜15の被処理面が接触するように配置されている。
電気泳動セル10に用いる陽極12および陰極13は特に限定されず、陽極12としては白金、カーボン等の導電性基材が好適に使用され、陰極13としては白金、パラジウム等の金属基材が好適に使用される。さらに、陽極12および陰極13の形状は網状がよいが、板状でもよい。なお、陽極12と陰極13との間隔は5〜100mmが好適である。両極を近づけ過ぎると短絡のおそれがあり、離れ過ぎると直流電源により高い電圧が必要となる傾向にある。また、陽極12と陰極13との位置関係は、図3に示すように水平でも、或いは垂直でもよいが、触媒粒子等が沈降しやすい場合には陽極12を下方に陰極13を上方に配置することが好ましい。
また、電気泳動槽11の陽極側に入れる電解液17は、特に制限されず、例えば、過塩素酸水溶液、硫酸水溶液、リン酸水溶液の電解液が好適に使用される。
本発明において電気泳動に使用される電圧は、特に限定されないが、基本的には5〜2000V/cm程度が好適であり、極間距離、電解液、触媒インクの組成等にもよるが、50〜1500V程度がより好ましい。この電圧が前記下限未満では、触媒層形成速度が遅くなる傾向にあり、他方、前記上限を超えると、通電に伴う発熱が大きくなり、電気泳動時の温度を35℃以下に保持するための冷却に要する費用が過大となる傾向にある。
本発明者らは、形成される触媒層の性状に対して電気泳動中における触媒インクの温度が極めて大きな影響を及ぼすことを見出し、それに関わる触媒インクの温度依存性について鋭意検討を行った結果、触媒インクの温度を35℃以下(好ましくは30℃以下、更に好ましくは25℃以下)に保持した状態で電気泳動を行うことにより、電解質膜に対する密着力が強く且つ電池特性に優れる触媒層が得られることを見出した。また、本発明者らは、前述の通り、触媒インクの温度が35℃を超えて40℃程度以上になると陽イオン交換樹脂のゼータ電位が負から正に反転することを見出しており、したがって本発明においては、前記触媒インク中の陽イオン交換樹脂のゼータ電位が負に維持される状態で電気泳動により触媒層を形成させることが好ましい。電気泳動法を用いて触媒層形成を行う際に、触媒インクの温度をこのゼータ電位の反転が起こる温度よりも低い温度、すなわち35℃以下に保持しないと、触媒層が形成されないか、形成されたとしても電解質膜に対する密着性は低くなり、良好な燃料電池特性が得られない。
本発明の膜電極接合体の製造方法においては、前記の条件で電気泳動法を用いて触媒層形成を行うことにより、数分〜10数分で実用的な厚さの触媒層を形成することができる。得られる触媒層の厚さは、特に制限されないが、3〜30μmであることが好ましく、5〜20μmであることが特に好ましい。触媒層の厚さが3μm未満であると、触媒層へ供給されるガスが膜を透過し易くなり、また得られる膜電極接合体の強度が低下する傾向にある。他方、触媒層の厚さが30μmを超えると、触媒層において供給されるガスが拡散しづらくなり、化学反応の進行が阻害され易くなる傾向にある。
なお、本発明の膜電極接合体の製造方法において、固体電解質膜の両面に電気泳動法により触媒層(アノード触媒層およびカソード触媒層)を形成する場合は、固体電解質膜の一方の面に上記の方法で触媒層を形成させた後、固体電解質膜を反転させて固体電解質膜の他方の面にも上記の方法で触媒層を形成させればよい。
以上、本発明の膜電極接合体の製造方法において電気泳動法を用いて触媒層形成を行う工程について説明したが、本発明において膜電極接合体を製造するための他の諸工程の具体的な方法は特に制限されず、燃料電池用の膜電極接合体を製造するための一般的な方法を適宜適用することができる。
このような膜電極接合体を製造する一般的な方法としては、例えば、固体電解質膜の両面に触媒層を形成した後にガス拡散層で挟み込む方法が挙げられる。本発明において用いられるガス拡散層としては、特に限定されず、例えば、カーボンクロス、カーボンペーパー、カーボンフェルト等の多孔性導電性基材を使用することができる。
また、本発明によって得られた膜電極接合体を用いて燃料電池を得る際に用いるセパレータも特に限定されず、例えば、金属、カーボン、黒鉛と樹脂を混合した材料等からなるものを幅広く使用することができる。
以下、実施例および比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
白金がカーボン担体(比表面積800m2/g)に担持された触媒粉末(白金担持量:触媒粉末全質量の40質量%)2gに蒸留水10.2gを添加して混合液を得た。この混合液に、陽イオン交換樹脂であるCF2=CF2/CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)2SO3H共重合体(イオン交換容量:0.91ミリ当量/g乾燥樹脂、以下「共重合体n」という)をエタノールに分散させた固形分濃度5質量%の分散液112gを添加した後、エタノールを加えてホモジナイザ(キネマチカ社製、商品名:ポリトロン)を使用して撹拌して触媒インクを得た。得られた触媒インク中の固形分濃度は0.07質量%、固形分換算での触媒粉末と陽イオン交換樹脂との質量比は1:2.8とした。また、触媒インク中の分散媒におけるアルコールの含量は99.8質量%であった。
白金がカーボン担体(比表面積800m2/g)に担持された触媒粉末(白金担持量:触媒粉末全質量の40質量%)2gに蒸留水10.2gを添加して混合液を得た。この混合液に、陽イオン交換樹脂であるCF2=CF2/CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)2SO3H共重合体(イオン交換容量:0.91ミリ当量/g乾燥樹脂、以下「共重合体n」という)をエタノールに分散させた固形分濃度5質量%の分散液112gを添加した後、エタノールを加えてホモジナイザ(キネマチカ社製、商品名:ポリトロン)を使用して撹拌して触媒インクを得た。得られた触媒インク中の固形分濃度は0.07質量%、固形分換算での触媒粉末と陽イオン交換樹脂との質量比は1:2.8とした。また、触媒インク中の分散媒におけるアルコールの含量は99.8質量%であった。
次に、得られた触媒インクを図3に示す電気泳動セルに投入し、冷却器を用いて触媒インク温度を0℃近くに保持した状態で、固体電解質膜であるナフィオン117(商品名、デュポン社製)膜の片面上に電気泳動により触媒層を形成させた。電気泳動中の電場の強さは250mVcm−1、電気泳動時間は6分間とした。次いで、固体電解質膜を反転させて同様の操作により膜の反対側にも電気泳動により触媒層を形成させた。その結果、固体電解質膜の両面にそれぞれ厚さ約11μmの均一な厚さの触媒層が形成された膜触媒層接合体(白金量:0.8mg/cm2)を得た。
固体電解質膜上に形成された触媒層の断面の電子顕微鏡写真を図4に示す。図4から明らかな通り、実施例1で得られた触媒層は厚みの均一性が非常に優れていることが確認された。
また、作製した接合体を緩く折り曲げる簡便な方法により、触媒層と固体電解質膜との間の密着性を評価したところ、触媒層と固体電解質膜との間の付着力は非常に強いことが確認された。
続いて、以上のようにして得られた膜触媒層接合体を2枚のガス拡散層(厚さ200μmのカーボンクロス)の間に挟んで、膜電極接合体を作製した。そして、得られた膜電極接合体を一対のセパレータの間に挟み、さらにその周辺部にガスケットを配置しながらセパレータおよび膜電極接合体を締め付けて、電池性能測定用の有効電極面積が25cm2である固体高分子型燃料電池用の単体セル(発電用セル)を完成した。
<燃料電池特性評価1>
上記で得られた発電用セルに、常圧にて、水素(80%加湿)/酸素(20%加湿)を供給し、セル温度80℃において燃料電池の初期特性(電流密度とセル電圧との関係)の評価を行った。得られた結果を図5に示す。図5から明らかな通り、実施例1で得られた膜電極接合体を用いた燃料電池は電池特性が非常に優れていることが確認された。
上記で得られた発電用セルに、常圧にて、水素(80%加湿)/酸素(20%加湿)を供給し、セル温度80℃において燃料電池の初期特性(電流密度とセル電圧との関係)の評価を行った。得られた結果を図5に示す。図5から明らかな通り、実施例1で得られた膜電極接合体を用いた燃料電池は電池特性が非常に優れていることが確認された。
<燃料電池特性評価2>
上記で得られた発電用セルのアノード側に水素ガスを53cm3/分で、カソード側に窒素ガスを2000cm3/分で供給し、アノード側を参照極、カソード側を作用極としてポテンシオスタットとファンクションジェネレータを組み合わせた測定用装置でカソード側のサイクリックボルタンメトリ(CV)を測定した。さらに、膜電極接合体を取りはずして反転させ、カソード側に水素ガスを53cm3/分で、アノード側に窒素ガスを2000cm3/分で供給し、同様の方法によりアノード側のCVの測定を行い、カソード、アノードそれぞれについて触媒層の単位面積あたりの電気化学的なクーロン量を測定した。得られた結果を表1に示す。
上記で得られた発電用セルのアノード側に水素ガスを53cm3/分で、カソード側に窒素ガスを2000cm3/分で供給し、アノード側を参照極、カソード側を作用極としてポテンシオスタットとファンクションジェネレータを組み合わせた測定用装置でカソード側のサイクリックボルタンメトリ(CV)を測定した。さらに、膜電極接合体を取りはずして反転させ、カソード側に水素ガスを53cm3/分で、アノード側に窒素ガスを2000cm3/分で供給し、同様の方法によりアノード側のCVの測定を行い、カソード、アノードそれぞれについて触媒層の単位面積あたりの電気化学的なクーロン量を測定した。得られた結果を表1に示す。
(比較例1)
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例1と同様にしてほぼ同様の白金量を有する膜触媒層接合体を得た。なお、電気泳動中に触媒インクの温度は40℃に達していた。
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例1と同様にしてほぼ同様の白金量を有する膜触媒層接合体を得た。なお、電気泳動中に触媒インクの温度は40℃に達していた。
固体電解質膜上に形成された触媒層の断面の電子顕微鏡写真を図6に示す。図6から明らかな通り、比較例1で得られた触媒層は、実施例1で得られたものに比較して厚みの均一性が劣っていることが確認された。
また、実施例1と同様にして比較例1で得られた触媒層と固体電解質膜との間の密着性を評価したところ、触媒層と固体電解質膜との間の付着力は非常に弱いことが確認された。
続いて、比較例1で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価1および2を行った。燃料電池特性評価1で得られた結果を図5に、燃料電池特性評価2で得られた結果を表1にそれぞれ示す。図5から明らかな通り、比較例1で得られた膜電極接合体を用いた燃料電池は、実施例1で得られたものに比較して電池特性が劣っていることが確認された。
(実施例2)
白金がカーボン担体(比表面積800m2/g)に担持された触媒粉末(田中貴金属工業社製、商品名:TEC10E50E、白金担持量:触媒粉末全質量の46.5質量%)2gに蒸留水10.2gを添加して混合液を得た。この混合液に、陽イオン交換樹脂であるCF2=CF2/CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)2SO3H共重合体(イオン交換容量:1.1ミリ当量/g乾燥樹脂、以下「共重合体f」という)をエタノールに分散させた固形分濃度9質量%の分散液11.2gを添加した後、ホモジナイザ(キネマチカ社製、商品名:ポリトロン)を使用して撹拌して触媒インクを得た。得られた触媒インク中の固形分濃度は13質量%、固形分換算での触媒粉末と陽イオン交換樹脂との質量比は2:1とした。また、触媒インク中の分散媒におけるアルコールの含量は50質量%であった。
白金がカーボン担体(比表面積800m2/g)に担持された触媒粉末(田中貴金属工業社製、商品名:TEC10E50E、白金担持量:触媒粉末全質量の46.5質量%)2gに蒸留水10.2gを添加して混合液を得た。この混合液に、陽イオン交換樹脂であるCF2=CF2/CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)2SO3H共重合体(イオン交換容量:1.1ミリ当量/g乾燥樹脂、以下「共重合体f」という)をエタノールに分散させた固形分濃度9質量%の分散液11.2gを添加した後、ホモジナイザ(キネマチカ社製、商品名:ポリトロン)を使用して撹拌して触媒インクを得た。得られた触媒インク中の固形分濃度は13質量%、固形分換算での触媒粉末と陽イオン交換樹脂との質量比は2:1とした。また、触媒インク中の分散媒におけるアルコールの含量は50質量%であった。
この時点での触媒インクのゼータ電位をゼータ電位分析機(Matec Applied Science社製、型式:ESA9800)で測定したところ、触媒インク温度20℃で−31mVであった。
本実施例においては、上記で得られた触媒インクを用い、さらにスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる厚さ50μmのイオン交換膜(旭硝子社製、商品名:フレミオン、イオン交換容量1.1ミリ当量/g乾燥樹脂)を固体電解質膜として用いるようにしたこと以外は実施例1と同様にして膜触媒層接合体を得る。
続いて、実施例2で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
(比較例2)
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例2と同様にして膜触媒層接合体を得る。続いて、比較例2で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例2と同様にして膜触媒層接合体を得る。続いて、比較例2で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
(実施例3)
本実施例においては、共重合体fの代わりに、Aldrich社製の5%ナフィオン溶液(イオン交換容量0.91ミリ当量/g乾燥樹脂)20.2gを使用するようにしたこと以外は実施例2と同様にして、ゼータ電位が触媒インク温度20℃で−14mVの触媒インクを得る。
本実施例においては、共重合体fの代わりに、Aldrich社製の5%ナフィオン溶液(イオン交換容量0.91ミリ当量/g乾燥樹脂)20.2gを使用するようにしたこと以外は実施例2と同様にして、ゼータ電位が触媒インク温度20℃で−14mVの触媒インクを得る。
次に、本実施例においては、実施例3で得られた触媒インクを用いるようにしたこと以外は実施例2と同様にして膜触媒層接合体を得、さらにその膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
(比較例3)
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例3と同様にして膜触媒層接合体を得る。続いて、比較例3で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
本比較例においては、特段の冷却操作を行わずに電気泳動を実施するようにしたこと以外は実施例3と同様にして膜触媒層接合体を得る。続いて、比較例3で得られた膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
(実施例4)
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N,N−メチレンビスアクリルアミドおよびペルオキソジ硫酸アンモニウムをそれぞれ4.82mol/kg、6.49mol/kgおよび0.01mol/kg含有する水溶液を多孔質ポリイミド膜に注入した後、60℃で1時間加熱してゲル化させてコンポジット膜を得た。得られた膜を金電極で挟み、プロトン伝導度を相対湿度90%の雰囲気下、交流法で測定したところ、約0.1S/cmであった。
2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、N,N−メチレンビスアクリルアミドおよびペルオキソジ硫酸アンモニウムをそれぞれ4.82mol/kg、6.49mol/kgおよび0.01mol/kg含有する水溶液を多孔質ポリイミド膜に注入した後、60℃で1時間加熱してゲル化させてコンポジット膜を得た。得られた膜を金電極で挟み、プロトン伝導度を相対湿度90%の雰囲気下、交流法で測定したところ、約0.1S/cmであった。
本実施例においては、このようにして得られたコンポジット膜を固体電解質膜として用いるようにしたこと以外は実施例1と同様にして膜触媒層接合体を得、さらにその膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4で用いた水溶液と同様の水溶液を多孔質シリカに真空含浸させた後、60℃かつ相対湿度90%の雰囲気下に一晩静置してゲルを重合させてコンポジット粒子を得た。次いで、得られたコンポジット粒子を超純水に一時間浸漬して充分に水分を含ませた後、ガラス製のH型セルで挟んだ。
実施例4で用いた水溶液と同様の水溶液を多孔質シリカに真空含浸させた後、60℃かつ相対湿度90%の雰囲気下に一晩静置してゲルを重合させてコンポジット粒子を得た。次いで、得られたコンポジット粒子を超純水に一時間浸漬して充分に水分を含ませた後、ガラス製のH型セルで挟んだ。
本実施例においては、このようにしてセルで挟まれたコンポジット粒子を固体電解質膜として用いるようにしたこと以外は実施例1と同様にして膜触媒層接合体を得、さらにその膜触媒層接合体を用いて実施例1と同様にして膜電極接合体を作製し、さらに発電用セルを完成して、実施例1と同様に燃料電池特性評価2を行う。得られた結果を表1に示す。
表1に示した結果から明らかなように、本発明の方法によって電気泳動中の触媒インク温度を35℃以下に維持して触媒層を形成させた膜電極接合体を用いた燃料電池(実施例1〜5)はいずれも、電気泳動中の触媒インク温度を35℃以下に維持せずに触媒層を形成させた膜電極接合体を用いた燃料電池(比較例1〜3)に比べて電池特性が非常に優れていることが確認された。
以上説明したように、本発明の膜電極接合体の製造方法によれば、比較的短時間に触媒層を形成することが可能な電気泳動法を利用して触媒層を形成する方法であるにも拘らず、熱圧着が不要となる程度に電解質膜と触媒層との間の密着性を十分に向上させることが可能となる。そのため、本発明によれば、熱圧着により電解質膜と触媒層との接合強度を上げる工程が不要となり、したがって熱圧着による電解質膜の破壊を回避できる。さらに、本発明の方法によって得られる膜電極接合体においては触媒の利用効率が向上するため、本発明は、優れた燃料電池特性を有する膜電極接合体の製造方法として非常に有用である。
1…膜電極接合体、2…固体電解質膜、3…アノード、4…カソード、5…アノード触媒層、5’…カソード触媒層、6,6’…ガス拡散層、7…セパレータ、7a…ガス流路、8…ガスシール体、10…電気泳動セル、11…電気泳動槽、12…陽極、13…陰極、14…電源、15…固体電解質膜、16…触媒インク、17…電解液。
Claims (5)
- 触媒粉末と陽イオン交換樹脂とを含む触媒層をそれぞれ有するアノードおよびカソードと、前記アノードおよび前記カソードの間に配置された固体電解質膜とを有する、燃料電池用の膜電極接合体の製造方法であって、
前記アノードおよび前記カソードのうちの少なくとも一方の前記触媒層を、前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂とアルコールとを含む分散液に前記固体電解質膜を接触させた状態で前記分散液の温度を35℃以下に保持して電気泳動により形成させることを特徴とする膜電極接合体の製造方法。 - 前記分散液中の前記陽イオン交換樹脂のゼータ電位が負に維持される状態で電気泳動により前記触媒層を形成させることを特徴とする請求項1に記載の膜電極接合体の製造方法。
- 前記分散液中の固形分濃度が0.1〜20質量%で、且つ、固形分換算での前記触媒粉末と前記陽イオン交換樹脂との質量比が50:50〜85:15であることを特徴とする請求項1または2に記載の膜電極接合体の製造方法。
- 前記陽イオン交換樹脂が、主鎖に−CF2−CF2−基の構造を繰り返し単位として含み、側鎖にスルホン酸基、ホスホン酸基およびスルホンイミド基からなる群から選択される少なくとも一つの基を有する共重合体、であることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか一項に記載の膜電極接合体の製造方法。
- 前記触媒粉末が、金属粒子をカーボン担体に担持させた触媒粉末であることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の膜電極接合体の製造方法。
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