JP2006276734A - 光レセプタクル及びそれを用いた光モジュール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光レセプタクル(10)は、(a)光コネクタ中の光ファイバ(7)と接続される透明体(2)と、透明体(2)を貫通孔(3a)内に保持するフェルール(3)とを有するスタブ(1)と、(b)スタブ(1)を保持するホルダ(8)と、を具えている。スタブ(1)中の透明体(2)は、接続する光ファイバ(7)よりも大きな外径を有する。
【選択図】図1
Description
R2>2TAN(θa)×L+R1
(ここでθa=arcsin((N1/N3)×sinθc)、θc=arccos(N2/N1)、L:前記スタブの光軸方向における最大長、R1:前記光ファイバのコアの直径、N1:前記光ファイバのコアの屈折率、N2:前記光ファイバのクラッドの屈折率、N3:前記透明体の屈折率)
図1は、本実施の形態に係る光レセプタクルを示す模式断面図である。図1に示す光レセプタクル10は、ステンレス鋼等の母材を切削加工や射出成形した金属製ホルダ8の内側に、光ファイバを接続するためのスタブ1の後端部が圧入により固定されている。スタブ1の先端部はスリーブ4によって把持されており、スリーブ4の抜け防止の為、ステンレス鋼等から成るカバー5がホルダ3の内側に接着や圧入により固定されている。スタブ1は、セラミックス等から成る円筒形のフェルール3と、フェルール3の貫通穴3aに固定されたガラス等から成る略円柱形の透明体2とを有している。
(式1) θc=arccos(N2/N1)
また、光ファイバ7に接続される透明体2の屈折率をN3とすると、透明体2中の光はスネルの法則により式2で表される角度θaで透明体2中を進む。
(式2)θa=arcsin((N1/N3)×sinθc)
このとき、スタブ11の光軸方向における最大長をLとし、光ファイバ7のコアの直径をR1とすると、透明体2の外径R2が、次の式3で表される関係を満足することが好ましい。
(式3) R2>2TAN(θa)×L+R1
透明体2の外径R2がこのような関係を充足することにより、光ファイバ7から出射した光の損失を効果的に抑制することができる。尚、R2の設計は、フェルールの貫通穴3aの内径公差と透明体2の外径公差を考慮して行うことが望ましい。
(スタブ1)
スタブ1は、光コネクタのプラグフェルール6に接続する側の端面を凸曲面とすることが好ましい。この凸曲面は、例えば研磨によって形成することができる。凸曲面の曲率半径は、5〜30mmであることが好ましい。これによって、光コネクタ中のプラグフェルール6の端面が押し付けられた際にスタブ1の端面を好ましく弾性変形させ、接続界面におけるエアギャップを低減することができる。エアギャップを低減することにより、接続界面における反射や接続損失を低減させることができる。
スタブ1中の透明体2は、少なくともプラグフェルールと接する部分が硬度の高い石英ガラスから成ることが好ましい。例えば、石英ガラスロッドや石英ガラスのコアを持つガラスロッドを透明体2とする。石英ガラスは、光ファイバにも用いられるガラスで硬度が高く、レンズ等に用いられるような加工性に優れたガラスに比べ傷が付きにくいという利点がある。また、石英ガラスは、ヤング率が約7×1010Paと弾性変形性に優れるため、石英ガラスによって透明体2を構成することにより、透明体2への傷の発生を防止しながら、かつ、光ファイバと密着し易くなる。透明体2の材料として、加工性の良い、硬度が低いガラス材を使用することもできるが、その場合はプラグフェルール6に保持された光ファイバ7との着脱を繰り返すうちに傷がつき、接続損失の劣化が発生する場合がある。
スタブ1を構成するフェルール3は、スタブ10を構成するフェルール1は、エポキシや液晶ポリマー等のプラスチックス、ガラス、アルミナやジルコニア等のセラミックス等種々の材料で形成することができる。中でもセラミックス、より好ましくは、ジルコニアセラミックスからなることが望ましい。一般にセラミックスは、金属と異なり、塑性変形性を有しないため、フェルール3をセラミックスによって形成すれば、プラグフェルール6から加わる圧力によってフェルール3が塑性変形することを防止できる。ジルコニアセラミックスとしては、例えば、ZrO2を主成分とし、Y2O3、CaO、MgO、CeO2、Dy2O3などの少なくとも一種を安定化剤として含み、正方晶の結晶を主体とする部分安定化ジルコニアセラミックスを用いることが好ましい。このようなジルコニアセラミックスは、優れた耐摩耗性を有するとともに、適度に弾性変形する。従って、光コネクタのプラグフェルール6と接続した際に、光コネクタ側に内蔵されたバネによる加圧に対して、スタブ1の接続部が好ましく変形し、確実な面接合が可能となる。また、変形の繰り返し再現性にも優れており、プラグフェルール6とスタブ1の接続面に常に安定した圧力を与えることができる。また、ジルコニアセラミックスは、靭性に優れており、曲げ強さは石英ガラスの約15倍あり、圧縮強さも石英ガラスの約5倍もある。従って、スタブ1をホルダ8に固定する際に、フェルール3への割れ発生等が起きにくいというメリットがある。さらに、ジルコニアセラミックスは、耐摩耗性が高く、ビッカーズ硬度が石英ガラスの約1.4倍、SUSの約6.5倍もある。従って、フェルール3をジルコニアセラミックスとすれば、コネクタの着脱によって動く割スリーブ4によってフェルール3が摩耗するといった不具合を防止できる。
スタブ1を保持するホルダ8は、金属製であることが好ましく、特に耐腐食性と溶接性に優れたステンレス製とすることが好ましい。
本実施の形態では、ホルダ8に固定したスタブ1のプラグフェルール6側の突き出した部分に、スリーブ4を嵌め込んでいる。スリーブ4は、径方向に可とう性を持つように割スリットを有している。本実施の形態において、スタブ1の外径は接続される光コネクタのプラグフェルール6の外径と同等にしている。また、スリーブ4の内径は、挿入されるスタブ1やプラグフェルール6の外径より若干小さめにしてあり、スタブ1とプラグフェルール6を同時に把持できるようにしている。
本実施の形態では、スリーブ4の飛び出し防止のために、円筒形のカバー5をホルダ8に圧入又は接着剤などで固定している。カバー5は、耐腐食性に優れたステンレスを用いることが好ましい。また、カバー5をプラスチック、ジルコニア、アルミナなどで形成しても良い。
2:透明体
3:フェルール
4:スリーブ
5:カバー
6:プラグフェルール
7:光ファイバ
7a:クラッド
7b:コア
8:ホルダ
9:光ファイバ
10:光レセプタクル
21:光デバイス
22:光学素子
23:ステム
24:筐体
25:レンズ
30:光モジュール
Claims (10)
- 光コネクタを接続するための光レセプタクルであって、
(a)光コネクタ中の光ファイバと接続される透明体と、前記透明体を貫通孔内に保持するセラミックスから成るフェルールとを有するスタブと、
(b)前記スタブを保持するホルダと、を具え、
前記スタブ中の透明体は、接続する光ファイバよりも大きな外径を有することを特徴とする光レセプタクル。 - 前記透明体の外径R2は、
R2>2TAN(θa)×L+R1
(θa=arcsin((N1/N3)×sinθc)、
θc=arccos(N2/N1)、
L:前記スタブの光軸方向における最大長、
R1:前記光ファイバのコアの直径、
N1:前記光ファイバのコアの屈折率、
N2:前記光ファイバのクラッドの屈折率、
N3:前記透明体の屈折率)
を充足することを特徴とする請求項1に記載の光レセプタクル。 - 前記透明体は、少なくとも前記光ファイバが接する部分が石英ガラスから成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の光レセプタクル。
- 前記フェルールは、ジルコニアセラミックスから成ることを特徴とする請求項3に記載の光レセプタクル。
- 前記スタブは、前記光コネクタと接続する側の端面が凸曲面になっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の光レセプタクル。
- 前記光コネクタは、前記光ファイバを保持するプラグフェルールを有し、前記スタブは、前記プラグフェルールと略同径であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の光レセプタクル。
- 前記スタブは、前記フェルールと同種の材料から成るスリーブに嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光レセプタクル。
- 前記スリーブと前記フェルールは、ジルコニアセラミックスから成ることを特徴とする請求項7に記載の光レセプタクル。
- 発光又は受光機能を有する光学素子と、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光レセプタクルと、を具えた光モジュール。
- 前記光学素子と前記光レセプタクルとの間に結合レンズを有し、
前記結合レンズは、前記透明体を通じて、前記光学素子と前記光コネクタ内の光ファイバとを光学的に結合することを特徴とする請求項9に記載の光モジュール。
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JP2005099160A JP2006276734A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 光レセプタクル及びそれを用いた光モジュール |
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JP2006145987A (ja) * | 2004-11-22 | 2006-06-08 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光レセプタクル及び光モジュール |
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2005
- 2005-03-30 JP JP2005099160A patent/JP2006276734A/ja active Pending
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