JP2006273277A - ダクト構造体及びその製造方法 - Google Patents

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実 柴田
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勝広 片桐
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Abstract

【課題】 製造コストの上昇を抑制することのできるダクト構造体及びその製造方法を提供する。
【解決手段】ダクト構造体の一部を構成する第1ダクト部材31は、射出成形により製造されている。この第1ダクト部材31は、第1壁部31aと第2壁部31bとがヒンジを介して互いに繋がれることにより、型抜き方向を同方向とする型抜状態とされて射出成形される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車両のインストルメントパネルの内側に配置されるダクト構造体及びその製造方法に関するものである。
従来、この種のダクト構造体は、ブロー成形により成形された複数のダクト(例えば、センターダクト、センターデフロスターダクト、サイドベントダクト、サイドデフロスターダクト等)を結合させて構成されていた。しかし、こうしたダクト構造体を製造する際には、複数のダクト毎にそれぞれ各個別の製造工程を要するため、手間がかかるといった不都合が生じていた。そこで、このような不都合を回避すべく、例えば、特許文献1に示すダクト構造体は、それら複数のダクトをブロー成形にて一体で成形している。すなわち、このダクト構造体は、デフロスタダクト部及びエアコンダクト部の端部同士が薄肉ヒンジを介して相互に連結されてなり、ブロー成形により所定の形態に一体で成形されるものである。なお、デフロスタダクト部は、フロントデフロスタ用ダクトとサイドデフロスタ用ダクトとよりなる。また、エアコンダクト部は、センタベント用ダクトとサイドベント用ダクトとよりなる。そして、このダクト構造体は、薄肉ヒンジを中心としてデフロスタダクト部及びエアコンダクト部を相対移動させることで、車両への組み付け形状に合致する形状とされる。
特開平11−123923号公報
ところが、こうしたブロー成形はダクトのような中空物の成形には適しているのだが、薄肉ヒンジのような薄板状の部材をダクトと連結して一体成形すること自体、ブロー成形に適さない。すなわち、上記従来のようにブロー成形によって薄肉ヒンジをダクトと連結して一体成形しようとすると、金型構成の複雑化が避けられないものとなる。また、ブロー成形により成形されるダクト構造体においては、ダクトの端部に余剰部が必ず成形される。そのため、ブロー成形後に、このような不要の余剰部をトリミングにより除去する工程を要する。このように、上記従来のダクト構造体においては、金型構成の複雑化、及び前記余剰部を除去する工程の必要性に伴い、製造コストが嵩む可能性が高くなる。
この発明は、こうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストの上昇を抑制することのできるダクト構造体及びその製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明のダクト構造体は、車両用の空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとからなるダクト構造体であって、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、それぞれの少なくとも一部が射出成形によって成形される射出成形部から構成されており、これら射出成形部は、一体成形するためにヒンジを介して互いに繋がれるとともに、射出成形に際し、型抜き方向を互いに同方向とする型抜状態とされ、車両への組み付けに際し、前記ヒンジを中心に相互に折り曲げられて組付状態とされるものであることを要旨とする。
上記構成のダクト構造体によれば、センターデフロスターダクト及びセンターダクトは、それぞれの少なくとも一部を構成する射出成形部が射出成形された後、これら射出成形部がヒンジを中心に相互に折り曲げられることにより、車両への組み付けを可能とする組付状態とされる。なお、この「組付状態」とは、各ダクト、あるいは各ダクトの射出成形部が、車両への組み付け形状に合致する位置関係に配置されたときの状態を示す。センターデフロスターダクト及びセンターダクトの各射出成形部は、ヒンジを介して互いに繋がれることにより、一体的に射出成形される。このため、それぞれの射出成形部を各個別に成形するよりも、成形の簡略化及び余剰部の低減化を図ることができる。さらに、射出成形は、例えばブロー成形に比べ、成形時に生じる余剰部が少ない。このため、余剰部の除去が簡易であり、成形の簡略化を図ることができるとともに、材料の使用量を低減することもできる。また、ヒンジを形成する場合、射出成形では、例えばブロー成形に比べ、金型構成を簡略化することができる。さらに、各射出成形部は、射出成形に際して金型の型抜き方向を互いに同方向とする型抜状態とされるため、金型構成が複雑化することを抑制することができる。従って、本発明によれば、成形が簡略であり、また金型構成の複雑化を招くこともないため、製造コストの上昇を抑制することができるようになる。
請求項2に記載の発明のダクト構造体は、請求項1に記載の発明において、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、前記各射出成形部が前記組付状態とされた場合に、該組付状態を保持するための位置保持手段をそれぞれ有していることを要旨とする。
上記構成のダクト構造体によれば、センターデフロスターダクト及びセンターダクトは、各射出成形部が位置保持手段によって組付状態で固定されて車両へ組み付けられる。そのため、ダクト構造体を車両へ組み付ける過程で、例えば各射出成形部が型抜状態に戻ったりする等のような、各射出成形部の相対回動を抑制することができる。従って、センターデフロスターダクト及びセンターダクトが組付状態に安定して保持されることから、ダクト構造体を車両の所定箇所に容易且つ迅速に組み付けることが可能となる。
請求項3に記載の発明のダクト構造体は、請求項2に記載の発明において、前記位置保持手段は、前記各射出成形部のうち、一方に突設された係合部と、該係合部に対応する位置となるように他方に突設された被係合部とから構成され、これら係合部及び被係合部の係合関係により、前記各射出成形部が前記組付状態に保持されることを要旨とする。
上記構成のダクト構造体によれば、各射出成形部は、係合部を被係合部に係合することにより、相互に固定された状態で、組付状態となる位置とされる。このため、センターデフロスターダクト及びセンターダクトは、各射出成形部における係合部と被係合部との係合関係を介して組付状態に安定して保持されるようになる。そして、ダクト構造体を車両へ組み付ける際には、センターデフロスターダクト及びセンターダクトの位置ずれを抑制することができ、それらの位置精度の向上が図られる。よって、ダクト構造体を車両の所定箇所に容易且つ迅速に組み付けることが可能となる。
請求項4に記載の発明のダクト構造体の製造方法は、車両用の空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとからなるダクト構造体の製造方法であって、前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトのそれぞれの少なくとも一部を射出成形部として、各射出成形部を、ヒンジを介して互いに繋がるとともに型抜き方向が互いに同方向となるように射出成形し、さらに、各射出成形部を型抜した後で前記ヒンジを中心に相互に折り曲げ、車両への組み付けに際する組付状態とすることを要旨とする。
上記構成によれば、前記請求項1と同様に、成形が簡略であり、また金型構成の複雑化を招くこともないため、製造コストの上昇を抑制することができるようになる。
本発明のダクト構造体及びその製造方法によれば、製造コストの上昇を抑制することができる。
以下、本発明のダクト構造体を具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。
まず、ダクト構造体の概略構成について説明する。図1に示すように、ダクト構造体10は、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを有している。これらセンターデフロスターダクト11とセンターダクト12とは、ヒンジ13を介して一体に連結されている。なお、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、車両のインストルメントパネル20の内側において、空気調和装置21に接続されることにより、その空気調和装置21から供給される空調空気を車室内に送り出すものである(図3参照)。すなわち、センターダクト12は、インストルメントパネル20の中央部に設けられた一対のセンタベント22を介して空調空気を車室内の中央部に送り出すためのものである。また、センターデフロスターダクト11は、インストルメントパネル20の前端部でフロントウインドウ23に対向して設けられたセンターデフロスターグリル24を介して、空調空気を該フロントウインドウ23に送り出すためのものである(図2参照)。
次に、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12の詳細な構成を説明する。なお、以下の記載では特に説明がない限り、車両の進行方向(前進方向)を前方と規定し、上下方向は、車両進行方向における上下方向に一致するものとする。
まず、センターデフロスターダクト11について説明する。図3に示すように、センターデフロスターダクト11の下部には第1導入口11aが開口されているうえ、該センターデフロスターダクト11の上部には第1排出口11bが開口されている。第1導入口11aには、空気調和装置21から延びるダクト(図示略)が接続されている。第1排出口11bは、センターデフロスターグリル24に対向して配置され、該センターデフロスターグリル24に接続されている。このため、空気調和装置21からセンターデフロスターダクト11の第1排出口11bまで導かれた調和空気は、センターデフロスターグリル24を通じて車室内へ排出される。
図1に示すように、センターデフロスターダクト11の両側部には、車幅方向に延びる筒状の第1取付部14がそれぞれ設けられている。各第1取付部14には、サイドデフロスターダクト15の一端部が取り付けられるようになっている。また、各第1取付部14の内部は、サイドデフロスターダクト15の内部に連通されている。このため、空気調和装置21から第1取付部14まで導かれた調和空気はサイドデフロスタ26を通じて車室内へ排出される。
次に、センターダクト12について説明する。センターダクト12の下部には第2導入口12aが開口されているうえ、後部には一対の第2排出口12bが開口されている(図1及び図3参照)。第2導入口12aには、空気調和装置21から延びるダクト(図示略)が接続されている。一対の第2排出口12bは、センタベント22にそれぞれ対向して配置され、該センタベント22に接続されている。このため、空気調和装置21からセンターダクト12の第2排出口12bまで導かれた調和空気は、センタベント22を通じて車室内へ排出される。
センターダクト12の両側部には、車幅方向に延びる筒状の第2取付部16がそれぞれ設けられている。各第2取付部16にはサイドベントダクト17の一端部がそれぞれ取り付けられるようになっている。また、各第2取付部16の内部は、センターダクト12の内部に連通されている。このため、空気調和装置21から第2取付部16まで導かれた調和空気はサイドレジスタ27を通じて車室内へ排出される。
図3に示すように、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、第1ダクト部材31、第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33の3つのダクト部材から形成されている。第1ダクト部材31は、センターデフロスターダクト11の後部及びセンターダクト12の底部以外の箇所(上部及び側部)を形成するものである。第2ダクト部材32は、センターデフロスターダクト11の前部を形成するものである。第3ダクト部材33は、センターダクト12の底部を形成するものである。
これら第1〜第3ダクト部材31,32,33は、それぞれ所定の成形材料を用いた射出成形により成形される。なお、これら第1〜第3ダクト部材31,32,33のうち第1ダクト部材31が、本実施形態の射出成形部を構成する。前記成形材料は、可撓性を有する材料であって、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミド、AS樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート等の合成樹脂、及びそれらの合成樹脂の変性物やアロイ等が挙げられる。
第1ダクト部材31は、センターデフロスターダクト11の後部を構成する第1壁部31aと、センターダクト12の上部及び側部を構成する第2壁部31bとより構成されている。第1壁部31aと第2壁部31bとはヒンジ13を介して連結されている。より詳しくは、第1壁部31aの下端と、該下端に対向する第2壁部31bの下端とがヒンジ13を介して連結されている。このヒンジ13は、所定の変形性(可撓性、弾性及び塑性)を備えている。そして、このヒンジ13の変形(可撓性)を利用することにより、第1壁部31aと第2壁部31bとは該ヒンジ13を中心に相対回動されるようになっている。
第2壁部31bの前壁の下部、すなわち該第2壁部31bにおいて前記第1壁部31aに対向する箇所の下部には、係合部としての係合突部35が突設されている。係合突部35は、前方(第1壁部31a側)に向かって延設されている。この係合突部35は、車幅方向(図3の紙面に直交する方向)に沿って所定間隔をおいて複数設けられている。また、図4に示すように、係合突部35の先端部において、両側面にはそれぞれ係合突起35aが突設されている。
第1壁部31aにおいて前記係合突部35に対向する箇所には、それぞれ一対の突起37が後方(第2壁部31b側)に向かって突設されている。これら一対の突起37は、車幅方向Aに沿って対向して設けられている。なお、これら一対の突起37は、本実施形態の被係合部を構成する。また、一対の突起37の先端部には、係合孔37aがそれぞれ設けられている。これら係合孔37aは、前記係合突部35に設けられた前記係合突起35aと対応する位置関係となるように設けられている。
そして、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12(第1ダクト部材31)が、車両への組み付け形状に合致する位置関係に配置、つまりは組付状態とされた場合には、一対の突起37の間に係合突部35が係合されるようになっている。また、一対の突起37と係合突部35とが係合された場合、係合突起35aは、係合孔37aの内部に配置され、該係合孔37aの周縁部に係合されるようになっている。これにより、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、図3に示す組付状態にそれぞれ保持されるようになる。すなわち、本実施形態では、一対の突起37、係合突部35、係合突起35a及び係合孔37aにより、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12を組付状態に保持する位置保持手段が構成されている。
なお、一対の突起37及び係合突部35において、一対の突起37の先端部間の間隔pは、係合突部35の先端部の幅qよりも小さくすることが好ましい。このように、間隔pを幅qよりも小さくすることにより、係合突部35を一対の突起37の間に挟持し、一対の突起37と係合突部35との係合関係による組付状態の保持を確実なものとすることができる。
図1に示すように、センターデフロスターダクト11は、第2ダクト部材32と第1ダクト部材31(第1壁部31a)とを組み合わせることにより、筒状に形成されている。前記第1取付部14は、第1壁部31a及び第2ダクト部材32にそれぞれ突設された半筒部14a,14bを組み合わせることによって形成されている。センターダクト12は、第3ダクト部材33と第1ダクト部材31(第2壁部31b)とを組み合わせることにより、筒状に形成されている。前記第2導入口12aは、第3ダクト部材33の中央部に穿設された長孔33aによって形成されている。また、第1〜第3ダクト部材31,32,33は、凹凸による嵌合、接着、超音波接着、熱溶着等の方法で、互いに固着されている。
次に、ダクト構造体10の製造方法について説明する。
ダクト構造体10は、第1〜第3ダクト部材31,32,33をそれぞれ射出成形により製造した後、これらのダクト部材31,32,33を組み付け、相互に固着することで製造される。
さて、まず射出成形において、第1ダクト部材31は、図5に示す所定形状をなす金型41,42のキャビティ43内に成形材料を射出し、この成形材料を硬化及び冷却することより成形される。このとき、第1壁部31a(センターデフロスターダクト11の一部)と第2壁部31b(センターダクト12の一部)とがヒンジ13を介して繋がった状態で成形される。また、本実施形態では、第1壁部31aが第2壁部31bに対して凡そ90°展開された状態、つまり型抜き方向を互いに同方向とする型抜状態として成形される。そのため、射出成形後に金型41,42の型抜きを行う際には、同図に矢印Bで示す一方向に型抜きが可能となる。このため、キャビティの形状が複雑になることがなく、金型構成の簡略化が図られる。なお、第1ダクト部材31よりも形状が簡易な第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33の成形に関しても、同様の作用効果(金型構成の簡略化)が得られる。
また、本実施形態では、射出成形により第1ダクト部材31が成形されることから、成形品(第1ダクト部材31)についての高い寸法精度が得られる。よって、ヒンジ13等の薄板状の部位の一体成形が容易となる。加えて本実施形態では、ブロー成形を採用した場合のような、余剰部を除去するといった余分な工程は要しない。従って、本実施形態のダクト構造体10によれば、金型構成の簡略化、及び製造に要する工程数の削減という観点から、製造コストの低減を図ることができるようになる。
さて次に、ダクト構造体10の組み付けでは、まず第1ダクト部材31において、ヒンジ13を中心に第1壁部31a及び第2壁部31bを互いに接近するように相互に折り曲げて、一対の突起37と係合突部35とを係合させる。そして、第1ダクト部材31に第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33をそれぞれ固着する。その結果、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とがヒンジ13を介して一体で構成されるとともに、これら両ダクト11,12が前記組付状態とされる。なお、ダクト構造体10の組み付けにおいては、第1ダクト部材31に第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33を固着した後、ヒンジ13を中心に第1ダクト部材31を折り曲げてもよい。
この組付状態において、センターデフロスターダクト11を構成する第1壁部31aは、ヒンジ13の弾性力により、第2壁部31bから離間する方向へくせ付けされている。すなわち、第1壁部31aは、ヒンジ13の弾性力に基づき、成形時の原位置(型抜状態)に戻ろうとする。そのため、組付状態とされたダクト構造体10を車両へ組み付ける過程で、センターデフロスターダクト11がセンターダクト12に対し相対回動して、両者が広がってしまう可能性がある。しかしながら、本実施形態では、一対の突起37と係合突部35との係合関係により、センターダクト12に対するセンターデフロスターダクト11の不要な回動が規制される。従って、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12の双方を安定して車両の所定箇所に配設することができるようになる。
前記の実施形態によって発揮される効果について、以下に記載する。
(1)ダクト構造体10の一部を構成する第1〜第3ダクト部材31,32,33は、それぞれ射出成形により製造されている。このうち、第1ダクト部材31は、型抜き方向が同方向となるように、第1壁部31a及び第2壁部31bが型抜状態とされて射出成形される。このため、例えばヒンジ13を有するダクトをブロー成形で成形する場合のように、金型のキャビティの形状が複雑になることはない。加えて、余剰部を除去するといった余分な工程が不要となる。従って、本実施形態では、金型構成の簡素化及び余分な製造工程の削減の双方の観点から、製造コストの低減を図ることができる。
(2)射出成形部としての第1ダクト部材31は、第1壁部31aと第2壁部31bとがヒンジ13を介して繋がった状態で射出成形により製造される。射出成形は、例えばブロー成形に比べ、高い寸法精度が得られることから、ヒンジのような薄板状の部材を容易に成形することができる。加えて、成形品(第1ダクト部材31)全体の肉厚も薄くすることが可能であることから、ダクト構造体10の軽量化を図ることが容易となる。また、第2ダクト部材32及び第3ダクト部材33も射出成形により製造されることから、両ダクト部材32,33の肉厚も薄くすることが可能となる。従って、第1ダクト部材31に加えて第2、第3ダクト部材32,33も、ダクト構造体10の軽量化に寄与している。なお、第1ダクト部材31を射出成形により製造することにより、ヒンジ13の肉厚を厚くしたり薄くしたりして所望の形状とすることもできる。
(3) センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12は、ヒンジ13を介して一体化された状態で車両の所定箇所に組み付けられる。従って、本実施形態では、センターデフロスターダクト11とセンターダクト12とを別途車両へ組み付ける構成と比較して、ダクト構造体10の部品点数の削減を図ることができる。また、車両への組み付けの容易化を図ることもできる。
(4) センターデフロスターダクト11に設けられた一対の突起の間に、センターダクト12に設けられた係合突部35が係合することにより、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12が車両への組み付けを可能とする組付状態とされる。また、各突起37には係合孔37aが設けられ、係合突部35には、該係合孔37aに係合する係合突起35aが設けられることにより、一対の突起37と係合突部35との係合をより確実なものとしている。そのため、ダクト構造体10を車両へ組み付ける過程で、ヒンジ13の弾性力に基づいてセンターデフロスターダクト11がセンターダクト12に対し相対回動するといった不具合が解消される。従って、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12が正位置に安定に保持されるため、ダクト構造体10を車両の所定箇所に容易且つ迅速に組み付けることができる。
(5) 一対の突起37の間隔pは、係合突部35の先端部の幅qよりも小さく設定されている。このため、係合突部35の先端部は、互いに近づく方向へ付勢されている一対の突起37の先端部により挟持されることとなり、両者の係合状態が好適に維持されるようになる。従って、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12を正位置に安定に保持することが容易となる。
(変形例)
なお、本実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 本実施形態では、センターデフロスターダクト11に一対の突起37を、センターダクト12に係合突部35を設けたが、これら一対の突起37及び係合突部35を両者間で逆に設けてもよい。すなわち、センターデフロスターダクト11に係合突部35を設けるとともにセンターダクト12に一対の突起37を設けてもよい。
・ 突起37に設けられる係合孔37a、係合突部35に設けられる係合突起35aを省略してもよい。このように構成した場合であっても、本実施形態で示したように一対の突起37の間隔pを、係合突部35の幅qよりも小さくすることで、一対の突起37と係合突部35の係合状態を好適に維持することができる。
・ 第2壁部31b(センターダクト12)側の係合突部35の先端部を、第1壁部31a(センターデフロスターダクト11)側の一対の突起37に対し接合手段により接合する構成を採用してもよい。この種の接合手段としては、従来公知の接着剤、超音波振動を利用した超音波溶着、高周波誘電加熱法を用いた高周波溶着の他、振動溶着、スピン溶着等の摩擦溶着や、熱板式溶着等の加熱溶着が挙げられる。
・ 係合突部35及び一対の突起37を省略してもよい。また、この場合、第1壁部31a及び第2壁部31bの面同士を前記接合手段により接合する構成を採用してもよい。
・ 例えば、両突起37の間にピンを架設し、係合突部35には、該係合突部35を前記ピンに係止するための係止孔を設ける等して、突起37と係合突部35との係合を確実なものとしてもよい。また、位置保持手段は、実施形態の突起37、係合突部35等に限らず、センターデフロスターダクト11及びセンターダクト12を組付状態に保持可能であれば、例えば筒と該筒に挿入される柱等、何れの構成としてもよい。
さらに、前記実施形態より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記係合部には係合突部が突設され、前記被係合部には係合孔が凹設され、前記係合部及び前記被係合部の係合に際し、該係合孔に該係合突起が係合されることを特徴とする請求項3に記載のダクト構造体。このような構成とした場合、係合部及び被係合部の係合を確実なものとすることができる。
・ 前記被係合部は一対の突起から構成され、これら突起の間隔は、前記係合突部の幅よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項3に記載のダクト構造体。このような構成とした場合、係合部及び被係合部の係合をより一層確実なものとすることができる。
本実施形態のダクト構造体を示す斜視図。 インストルメントパネルを示す斜視図。 図1の3−3線断面図。 図3の4−4線断面図。 第1ダクト部材の製造方法を示す概略図。
符号の説明
11…センターデフロスターダクト、12…センターダクト、13…ヒンジ、21…空気調和装置、23…フロントウインドウ、31…射出成形部としての第1ダクト部材、35…係合突部、35a…係合突起、37…突起、37a…係合孔。

Claims (4)

  1. 車両用の空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとからなるダクト構造体であって、
    前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、それぞれの少なくとも一部が射出成形によって成形される射出成形部から構成されており、
    これら射出成形部は、一体成形するためにヒンジを介して互いに繋がれるとともに、射出成形に際し、型抜き方向を互いに同方向とする型抜状態とされ、車両への組み付けに際し、前記ヒンジを中心に相互に折り曲げられて組付状態とされるものであることを特徴とするダクト構造体。
  2. 前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトは、前記各射出成形部が前記組付状態とされた場合に、該組付状態を保持するための位置保持手段をそれぞれ有していることを特徴とする請求項1に記載のダクト構造体。
  3. 前記位置保持手段は、前記各射出成形部のうち、一方に突設された係合部と、該係合部に対応する位置となるように他方に突設された被係合部とから構成され、これら係合部及び被係合部の係合関係により、前記各射出成形部が前記組付状態に保持されることを特徴とする請求項2に記載のダクト構造体。
  4. 車両用の空気調和装置から供給される空調空気を車室内の中央部に送り出すためのセンターダクトと、該空調空気をフロントウインドウに送り出すためのセンターデフロスターダクトとからなるダクト構造体の製造方法であって、
    前記センターダクト及び前記センターデフロスターダクトのそれぞれの少なくとも一部を射出成形部として、各射出成形部を、ヒンジを介して互いに繋がるとともに型抜き方向が互いに同方向となるように射出成形し、さらに、各射出成形部を型抜した後で前記ヒンジを中心に相互に折り曲げ、車両への組み付けに際する組付状態とすることを特徴とするダクト構造体の製造方法。
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