JP2006272831A - 筆記板 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート材を構成する材料が、無機顔料と結合剤により構成されているために、その構造から、光の透過性変化から得られる画像、描線の濃度が小さいという問題を解決し、消去しやすく、毛筆描線も書け、カスも出ず、重量が軽く、屈折性も付与することができる筆記板を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも樹脂製多孔質シート層と不透明かつ有色の層とを貼り合わせてなり、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層面に筆記することにより、多孔質シートに透明インキを含浸させて多孔質シートの光透過率を上げることで、筆記した描線の部分を通して下地の不透明かつ有色の層の色を視認可能とした筆記板において、該樹脂製多孔質シート層が、流路径の関係がr1>r2である平均流路径r1の面と、平均流路径r2の面からなり、平均流路r2の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせることで解決した。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも樹脂製多孔質シート層と不透明かつ有色の層とを貼り合わせてなり、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層面に筆記することにより、多孔質シートに透明インキを含浸させて多孔質シートの光透過率を上げることで、筆記した描線の部分を通して下地の不透明かつ有色の層の色を視認可能とした筆記板において、該樹脂製多孔質シート層が、流路径の関係がr1>r2である平均流路径r1の面と、平均流路径r2の面からなり、平均流路r2の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせることで解決した。
【選択図】図1
Description
本発明は、筆記板に関し、特に水または有機溶剤を含む透明インキで筆記することにより、筆記板表面に文字が現れ、乾燥とともに文字が消失する筆記板、に関する。
従来、筆記板としては、チョークで筆記する黒板や、インキを収納した筆記具で筆記するホワイトボードなどがある。また、磁性体をボード内に含ませて、筆記板表面を磁気ペンでなぞって筆記するボード等もある。
しかしながら、これらの筆記板は、消去し難かったり、重量が大きかったり、消しカスが出たり、描線の濃度が小さかったり、毛筆描線が書けないなどの欠点があった。
また、水で濡らすと透過性が変化して貼り合わせた着色台紙の画像が浮き出る水像シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、非粘着層側側面に低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態では不透明であるが、吸水状態で透明化する多孔質層を設けたシート材の、背面に粘着層を設けた水変色性粘着シートも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかしながら、これらの筆記板は、消去し難かったり、重量が大きかったり、消しカスが出たり、描線の濃度が小さかったり、毛筆描線が書けないなどの欠点があった。
また、水で濡らすと透過性が変化して貼り合わせた着色台紙の画像が浮き出る水像シートが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、非粘着層側側面に低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散状態に固着させた、非吸水状態では不透明であるが、吸水状態で透明化する多孔質層を設けたシート材の、背面に粘着層を設けた水変色性粘着シートも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献1は、屈折率が1.7以下の白色顔料を主体として含む吸水性の塗布層が、透明なフィルムの片側表面に形成された不透明なフィルムと、着色された面に画像を有する台紙とを貼り合わせ、さらに前記塗布層に表面画像を設けてなる水像シートであるが、シートは、透明なフィルムの片側表面に白色顔料を主体として含む吸水性の塗布層を形成したものであり、その構造上、光の透過性変化から得られる透視される画像の濃度が小さいという欠点があった。
また、特許文献2は、常態では潜像状態にある像を、水を媒体として顕出させて視覚判別させる水変色性粘着シートに関するものであるが、そのシートの構造は、片側に粘着層を設けたシート材の非粘着層側の表面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂により分散状態にて固着させた、非吸水状態では不透明であるが、吸水状態で透明化する多孔質層を配設したもので、シート材表面と多孔質層との間に着色層が設けられていること、多孔質層の一部に内在し、共存状態で撥水性樹脂層が配設されてなり、該撥水性樹脂層上に着色層が設けられていることを要件としている。
しかしながら、このシートの構造もシート材の表面に低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散固着させたものであるために、特許文献1と同様の欠点がある。
特公平5−15389号(特許請求の範囲等)
特開2002−129117号(特許請求の範囲等)
また、特許文献2は、常態では潜像状態にある像を、水を媒体として顕出させて視覚判別させる水変色性粘着シートに関するものであるが、そのシートの構造は、片側に粘着層を設けたシート材の非粘着層側の表面に、低屈折率顔料をバインダー樹脂により分散状態にて固着させた、非吸水状態では不透明であるが、吸水状態で透明化する多孔質層を配設したもので、シート材表面と多孔質層との間に着色層が設けられていること、多孔質層の一部に内在し、共存状態で撥水性樹脂層が配設されてなり、該撥水性樹脂層上に着色層が設けられていることを要件としている。
しかしながら、このシートの構造もシート材の表面に低屈折率顔料をバインダー樹脂に分散固着させたものであるために、特許文献1と同様の欠点がある。
本発明は、シート材を構成する材料が、樹脂製多孔質シートにより構成されているために、その構造から、光の透過性変化から得られる画像、描線の濃度が小さいという問題を解決し、消去しやすく、毛筆描線も書け、カスも出ず、重量が軽く、屈折性も付与することができる筆記板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題等に鑑み、これを解決しようとするものであり、樹脂製多孔質シート層の平均流路径を大小に変化させ、平均流路径の小さい方の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせることによって、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明のインキ組成物は、以下の(1)〜(5)によって構成される。
(1)少なくとも樹脂製多孔質シート層と不透明かつ有色の層とを貼り合わせてなり、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層面に筆記することにより、多孔質シートに透明インキを含浸させて多孔質シートの光透過率を上げることで、筆記した描線の部分を通して下地の不透明かつ有色の層の色を視認可能とした筆記板において、該樹脂製多孔質シート層が平均流路径r1の面と、平均流路径r2の面からなり、流路径の関係がr1>r2であり、平均流路径r2の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせてなることを特徴とする筆記板。
(2)樹脂製多孔質シート層が、平均流路径r1と平均流路径r2の2枚の樹脂製多孔質シートからなる(1)に記載の筆記板。
(3)樹脂製多孔質シート層が、シートの厚み方向の平均流路径がr1からr2へと連続的に変化する1枚の樹脂製多孔質シートである(1)に記載の筆記板。
(4)樹脂製多孔質シート層の材質の屈折率が1.2〜1.8である(1)〜(3)に記載の筆記板。
(5)樹脂製多孔質シート層の気孔率が40%以上である(1)〜(4)に記載の筆記板。
すなわち、本発明のインキ組成物は、以下の(1)〜(5)によって構成される。
(1)少なくとも樹脂製多孔質シート層と不透明かつ有色の層とを貼り合わせてなり、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層面に筆記することにより、多孔質シートに透明インキを含浸させて多孔質シートの光透過率を上げることで、筆記した描線の部分を通して下地の不透明かつ有色の層の色を視認可能とした筆記板において、該樹脂製多孔質シート層が平均流路径r1の面と、平均流路径r2の面からなり、流路径の関係がr1>r2であり、平均流路径r2の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせてなることを特徴とする筆記板。
(2)樹脂製多孔質シート層が、平均流路径r1と平均流路径r2の2枚の樹脂製多孔質シートからなる(1)に記載の筆記板。
(3)樹脂製多孔質シート層が、シートの厚み方向の平均流路径がr1からr2へと連続的に変化する1枚の樹脂製多孔質シートである(1)に記載の筆記板。
(4)樹脂製多孔質シート層の材質の屈折率が1.2〜1.8である(1)〜(3)に記載の筆記板。
(5)樹脂製多孔質シート層の気孔率が40%以上である(1)〜(4)に記載の筆記板。
本発明は、前記のように構成されており、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層に筆記することで、筆記部分の光透過率が上がり、下地の色が浮き出て、鮮明な文字、描画として視認することができる。
また、表面の平均流路径が有色層と接触している裏面の平均流路径よりも大きいので、裏面側の毛管力が強くなり、溶剤を浸透させる力がさらに発現し、結果として有色層の溶剤濡れが向上して、文字、描画を鮮明に視認することができる。
さらには、透明インキに種々の有機溶剤を用いることにより、乾燥速度のコントロールをすることができ、筆記板上の文字、描画の表示時間を調節できる。
また、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層に筆記するので、毛筆文字も書けるとともに筆記カスも出ない。
また、表面の平均流路径が有色層と接触している裏面の平均流路径よりも大きいので、裏面側の毛管力が強くなり、溶剤を浸透させる力がさらに発現し、結果として有色層の溶剤濡れが向上して、文字、描画を鮮明に視認することができる。
さらには、透明インキに種々の有機溶剤を用いることにより、乾燥速度のコントロールをすることができ、筆記板上の文字、描画の表示時間を調節できる。
また、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層に筆記するので、毛筆文字も書けるとともに筆記カスも出ない。
以下に、本発明を実施するための最良の実施形態を図面により詳しく説明するが、本発
明の形態はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明第一実施例の筆記板の断面図であり、保護層(A層)、平均流路径r1の樹脂製多孔質シート層(B1層)、平均流路径r2の樹脂製多孔質シート層(B2層)、不透明かつ有色の層(C層)の4つの層から構成され、樹脂製多孔質シート層(B1層)の平均流路径r1と樹脂製多孔質シート層(B2層)2の平均流路径r2の流路径の関係は、r1>r2である。
明の形態はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明第一実施例の筆記板の断面図であり、保護層(A層)、平均流路径r1の樹脂製多孔質シート層(B1層)、平均流路径r2の樹脂製多孔質シート層(B2層)、不透明かつ有色の層(C層)の4つの層から構成され、樹脂製多孔質シート層(B1層)の平均流路径r1と樹脂製多孔質シート層(B2層)2の平均流路径r2の流路径の関係は、r1>r2である。
図2は、本発明の他の実施例の筆記板の断面図であり、保護層(A層)、保護層に接する面の平均流路径r1から有色層に接する面の平均流路径r2へと連続的に平均流路径が変化する1枚の樹脂製多孔質シート層(B層)、不透明かつ有色の層(C層)の3つの層から構成され、樹脂製多孔質シート層(B層)の平均流路径r1と平均流路径r2の流路径の関係は、r1>r2となっている。
本発明では、種々の樹脂製多孔質シートを用いることができる。樹脂製多孔質シートは、シートの中に空気が内包されていれば材質は特に限定されるものではないが、非着色である白色材料が好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリアセタール、酢酸セルロース、硝酸セルロース、セルロース、ポリウレタン、ナイロン、フッ素ポリマー、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ポリマー親水化処理品等があげられ、2種類以上混合したものも使用できるが、シートを構成する材料単体または複合体の屈折率は、1.2〜1.8が好ましい。屈折率が1.2未満であると、シートの隠蔽性が乏しく、溶剤含浸前の筆記板の有色層を十分に隠蔽することができず、好ましくない。また、1.8より大きくなると、溶剤を浸透させても十分にシートの光透過性が発現せず、結果として文字、描画が十分に認識できず、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの一枚のシートの厚みは、1μm〜5mmが特に好ましい。1μm以下であると透過性が発現し、溶剤含浸前の有色層の隠蔽性が不十分になり、また5mm以上であると溶剤の浸透が不十分となり、文字が不鮮明となり、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの気孔率は、40%であることが望ましい。40%未満であると、溶剤を含浸しても光透過率の向上が不十分で、結果として文字、描画が十分に認識できず、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの平均流路径のサイズとしては、0.05〜100μmが好ましい。0.05μm以下になると、温度変化等で目詰まりを起こし、また、100μm以上になると、溶剤含浸前の有色層の隠蔽性が悪くなり、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの一枚のシートの厚みは、1μm〜5mmが特に好ましい。1μm以下であると透過性が発現し、溶剤含浸前の有色層の隠蔽性が不十分になり、また5mm以上であると溶剤の浸透が不十分となり、文字が不鮮明となり、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの気孔率は、40%であることが望ましい。40%未満であると、溶剤を含浸しても光透過率の向上が不十分で、結果として文字、描画が十分に認識できず、好ましくない。
樹脂製多孔質シートの平均流路径のサイズとしては、0.05〜100μmが好ましい。0.05μm以下になると、温度変化等で目詰まりを起こし、また、100μm以上になると、溶剤含浸前の有色層の隠蔽性が悪くなり、好ましくない。
有色層は、色を認識できるように着色されていれば、特に限定されるものではない。材質は、木、プラスチック、無機物等を用いることができ、着色は黒、緑、青などがあげられる。薄いプラスチックシートを用いて、屈曲性を持たせることもできる。
本発明は、必要に応じて樹脂製多孔質シート層に保護層を設けることができる。この保護層は、筆記板表面の傷や汚れを防止するためのものである。更に、この保護層は透明インキを透過出来るように多孔質のシートであることが必要であり、その平均流路径をr3とするとr3>r1であることが望ましい。
また、本発明の筆記板は、有色層の裏面に粘着層や磁石シート層を設けることができる。これによって、筆記板を壁面や好みの箇所に貼り付けて使用することができる。
さらに本発明は、この筆記板の付属品として、水または有機溶剤を含む透明インキを収納した筆記具、あるいは毛筆をセットにして用いることができる。
また、本発明による筆記板は、立て看板、毛筆練習シート、掲示板、メモ用シート等種々の応用展開が考えられ、その展開用途は特に限定されない。
次に、本発明を具体的な実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B1層:フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:3μm、平均流路径:2μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
B2層:フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:1μm、平均流路径:1μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例2)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:1μm、平均流路径:1μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例3)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :PETパウダー25μm品(セイシン企業社製)
(厚み:50μm、気孔率:55%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例4)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :ポリオレフイン+無機フイラー複合シート(日本無機社製)
(厚み:40μm、平均流路径:0.2μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例5)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :エポキシ樹脂10gとイソホロンジアミン1gとリモネン3gと0.1〜2μmの粒径分布を有する塩化ナトリウム2gとをよく混ぜ合わせ、50μmの厚みになるようにフッ素コート板にコーティングした。これを硬化と粗大粒子の沈降を発現させるために2週間静置した後、フッ素コート板からはがして、エタノールでリモネンを、また水で塩化ナトリウムを洗い流した後、厚み30μm、片面の流路径が0.1μm、もう片面の流路径が2μmの連続的に流路径が変化する多孔質シートを得た。
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B1層:フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:3μm、平均流路径:2μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
B2層:フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:1μm、平均流路径:1μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例2)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :フッ素ポリマー親水化処理膜多孔質シート(日本ミリポア社製)
(厚み:1μm、平均流路径:1μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例3)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :PETパウダー25μm品(セイシン企業社製)
(厚み:50μm、気孔率:55%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例4)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :ポリオレフイン+無機フイラー複合シート(日本無機社製)
(厚み:40μm、平均流路径:0.2μm、気孔率:80%、屈折率:1.4〜1.6)
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(実施例5)
A層 :ポリカーボネイト多孔質シート(Whatman社製)
(厚み:10μm、平均流路径:3μm)
B層 :エポキシ樹脂10gとイソホロンジアミン1gとリモネン3gと0.1〜2μmの粒径分布を有する塩化ナトリウム2gとをよく混ぜ合わせ、50μmの厚みになるようにフッ素コート板にコーティングした。これを硬化と粗大粒子の沈降を発現させるために2週間静置した後、フッ素コート板からはがして、エタノールでリモネンを、また水で塩化ナトリウムを洗い流した後、厚み30μm、片面の流路径が0.1μm、もう片面の流路径が2μmの連続的に流路径が変化する多孔質シートを得た。
C層 :不透明黒色アクリル板(アクリサンデー社製)
(厚み:2mm)
(比較例1)市販の黒板に市販のチョークにて筆記
(比較例2)市販のホーロー製ホワイトボードに市販のホワイトボード用マーカーにて筆記
(比較例3)市販の磁気ボードに付属の磁気ペンにて筆記
(比較例2)市販のホーロー製ホワイトボードに市販のホワイトボード用マーカーにて筆記
(比較例3)市販の磁気ボードに付属の磁気ペンにて筆記
(試験例)
実施例にもとづいて作成した筆記板に、インキとしてプロピレングリコールモノメチルエーテル約4gを充填した中綿式サインペン(三菱鉛筆製:A−50E)にて筆記して、描線濃度、自然乾燥により描線が消去された時のカスの量を確認した。
比較例については、描線濃度、各筆記板に付属のイレーザーにて描線を消去した時のカスの量を確認した。
また、各筆記板を同じ大きさにした時の重量を比較し、結果を下記表1に示した。
実施例にもとづいて作成した筆記板に、インキとしてプロピレングリコールモノメチルエーテル約4gを充填した中綿式サインペン(三菱鉛筆製:A−50E)にて筆記して、描線濃度、自然乾燥により描線が消去された時のカスの量を確認した。
比較例については、描線濃度、各筆記板に付属のイレーザーにて描線を消去した時のカスの量を確認した。
また、各筆記板を同じ大きさにした時の重量を比較し、結果を下記表1に示した。
カスの量の評価基準:
○:まったく出ない。
△:少し出る。
×:多い。
○:まったく出ない。
△:少し出る。
×:多い。
描線濃度の評価基準:
○:濃い。
△:やや薄い。
×:著しく薄い。
○:濃い。
△:やや薄い。
×:著しく薄い。
30cm×45cm換算にした時の重量:
○:200g以下。
△:200g以上500g未満。
×:500g以上。
○:200g以下。
△:200g以上500g未満。
×:500g以上。
実施例1〜5、及び比較例1〜3の調査結果より、本発明の実施例1〜5は、市販の筆記板1〜3に較べて、カスも全く出ず、描線濃度も濃く、しかも重量も軽いことが判明した。
A :保護層
B :樹脂製多孔質シート層
B1:樹脂製多孔質シート層
B2:樹脂製多孔質シート層
C :有色層
B :樹脂製多孔質シート層
B1:樹脂製多孔質シート層
B2:樹脂製多孔質シート層
C :有色層
Claims (5)
- 少なくとも樹脂製多孔質シート層と不透明かつ有色の層とを貼り合わせてなり、水または有機溶剤を含む透明インキで樹脂製多孔質シート層面に筆記することにより、多孔質シートに透明インキを含浸させて多孔質シートの光透過率を上げることで、筆記した描線の部分を通して下地の不透明かつ有色の層の色を視認可能とした筆記板において、該樹脂製多孔質シート層が平均流路径r1の面と、平均流路径r2の面からなり、流路径の関係がr1>r2であり、平均流路r2の面を不透明かつ有色の層に向けて貼り合わせてなることを特徴とする筆記板。
- 樹脂製多孔質シート層が、平均流路径r1と平均流路径r2の2枚の樹脂製多孔質シートからなる請求項1に記載の筆記板。
- 樹脂製多孔質シート層が、シートの厚み方向の平均流路径がr1からr2へと連続的に変化する1枚の樹脂製多孔質シートである請求項1に記載の筆記板。
- 樹脂製多孔質シート層の材質の屈折率が1.2〜1.8である請求項1〜3に記載の筆記板。
- 樹脂製多孔質シート層の気孔率が40%以上である請求項1〜4に記載の筆記板。
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JP2005097715A JP2006272831A (ja) | 2005-03-30 | 2005-03-30 | 筆記板 |
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