JP2006268910A - 記録ディスクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、ロータリシャッタとスイングシャッタとを連動させる構造において、記録ディスクカートリッジを大型化することなく、ロータリシャッタを開位置まで確実に移動させることができる記録ディスクカートリッジを提供することを課題とする。
【解決手段】 ロータリシャッタ40には下方に突出する係合凸部42cが形成され、スイングシャッタ50には係合凸部42cが係合する係合孔部52が形成される。そして、係合孔部52は、シャッタ開閉時に係合凸部42cで押圧される第1側縁部52aおよび第2側縁部52bを有する略長孔状となり、その一端部52cが、閉位置に位置するときの係合凸部42cの外周面と合致するように形成され、第2側縁部52bが、開位置に位置するときの係合凸部42cの外周面と、係合孔部52の一端部52cとを滑らかに繋げた形状を含んで形成される。
【選択図】 図8

Description

本発明は、記録ディスクメディアをカートリッジケースに収容した記録ディスクカートリッジに関する。
従来、ポリエステルシートなどからなる円盤状の支持体の両面に磁性層を形成したフレキシブルな磁気ディスクメディアや、光磁気ディスクメディア、相変化ディスクメディアなどの記録ディスクメディアをカートリッジケースに収納した記録ディスクカートリッジが知られている。これらの記録ディスクメディアは、年々、高密度記録化されており、その記録トラック幅はより狭くなって来ているとともにその記録長はより短くなってきている。このため、磁気ディスクカートリッジは、磁気ディスクメディアと磁気ヘッドとの間にわずかな塵埃が介在するだけで読取エラーが生じやすくなっている。また、光ディスクメディアは、塵埃に比較的強いといわれているものの、高記録密度になると、光ピックアップレンズの開口率が大きくなる結果、メディアとレンズとを近づける必要が生じ、やはり塵埃による読取エラーが生じやすくなる。
記録ディスクカートリッジに塵埃が侵入する部分としては、磁気ヘッドや光ピックアップを記録ディスクメディアにアクセスさせるためにカートリッジケースに設けられたアクセス用開口部や、ディスクドライブのスピンドルを記録ディスクメディアに結合させるためにカートリッジケースの中央に設けられたチャック用センタ孔などがある。そして、従来の記録ディスクカートリッジは、カートリッジケース内への塵埃の侵入を防止するために、アクセス用開口部やチャック用センタ孔を非使用時に閉じるように構成されている(例えば、特許文献1、2および3参照)。
特開2004−013921号公報 特開2002−063778号公報 特開2004−348885号公報
しかしながら、従来の記録ディスクカートリッジは、アクセス用開口部やチャック用センタ孔を閉じるシャッタが、カートリッジケースの外側で作動していたために、その携帯時や保管時に他の物に引っ掛かって開くおそれがあった。また、従来の記録ディスクカートリッジは、シャッタが外部から容易に接触可能となっているために、シャッタを不用意に開けてしまうおそれもあった。そして、従来の記録ディスクカートリッジは、アクセス用開口部がカートリッジケースの記録ディスクメディアに平行な上面もしくは下面またはその両方に設けられているために、シャッタが開いてしまった場合には、記録ディスクメディアが大きく露出して容易に汚損される状態となる。さらに、従来の記録ディスクカートリッジは、カートリッジケースの上面もしくは下面またはその両方にアクセス用開口部が形成されているのでカートリッジケースの剛性が低下してカートリッジケースを薄型化しにくいという問題もあった。
ところで、このような問題に対して、本願発明者は、アクセス用開口部をカートリッジケースの側壁のみに形成することで、その開口面積を従来よりも小さくして、記録ディスクメディアの露出を少なくして汚損を抑制するとともに、ケースの剛性を向上させようと考えている。また、本願発明者は、ケース側壁に形成したアクセス用開口部をケース内側から開閉すべくケース内で回動するロータリシャッタと、ケース下壁に形成したチャック用センタ孔をケース内側から開閉すべくケース内で揺動するスイングシャッタとを連動させる構造とすることで、各シャッタが携帯時や保管時に他の物に引っ掛かって開くことを防止しようと考えている。
ただし、前記した構造を採用するに当たっては、狭いケース内において、ロータリシャッタに連動させてスイングシャッタを揺動させることが困難であった。具体的には、スイングシャッタの揺動範囲は、チャック用センタ孔を塞いでいる位置(閉位置)と、開放する位置(開位置)の設定により決まるが、この揺動範囲を決める開位置については、ケースの側壁によって制限されるため、この揺動範囲とロータリシャッタの回動範囲(開位置から閉位置までの範囲)とを対応させることができなかった。そして、この場合には、ロータリシャッタを開位置まで回動させようとすると、このロータリシャッタに連動するスイングシャッタがケースの側壁にぶつかって先に止まり、それ以上ロータリシャッタを動かすことができず、ロータリシャッタを開位置に位置させることができないという問題があった。
そこで、本発明は、ロータリシャッタとスイングシャッタとを連動させる構造において、記録ディスクカートリッジを大型化することなく、ロータリシャッタを開位置まで確実に移動させることができる記録ディスクカートリッジを提供することを課題とする。
前記した課題を解決するため、本発明は、記録ディスクメディアと、前記記録ディスクメディアを収納するカートリッジケースとを備える記録ディスクカートリッジであって、前記記録ディスクメディアの半径方向外側を略囲んで前記カートリッジケースの側壁を構成するとともに前記記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口を有するベースフレームと、前記記録ディスクメディアの下方に配置されて前記カートリッジケースの下壁を構成するとともにディスクドライブのスピンドルを前記記録ディスクメディアに結合させるためのチャック用センタ孔が形成された下プレートと、前記記録ディスクメディアの上方に配置されて前記カートリッジケースの上壁を構成する上プレートと、前記カートリッジケース内で回動することで前記側部開口を開閉するロータリシャッタと、前記記録ディスクメディアと前記下プレートの間に配置されるとともに前記ロータリシャッタと係合することで前記ロータリシャッタの回動動作に応じて揺動して前記チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタとを備え、前記ロータリシャッタおよび前記スイングシャッタの一方に、他方側へ突出する係合凸部を設けるとともに、他方に、前記係合凸部が係合する係合部を設けることで、前記ロータリシャッタの回動動作に応じて前記スイングシャッタが揺動するように構成され、前記係合部は、前記ロータリシャッタが開位置から閉位置に進む際に、前記係合凸部が摺接する第1側縁部と、前記ロータリシャッタが前記閉位置から前記開位置に進む際に、前記係合凸部と摺接する第2側縁部とを有する略長孔状に形成されるとともに、その一端部が、前記閉位置に位置するときの係合凸部の外周面と合致するように形成され、前記第2側縁部が、前記開位置に位置するときの前記係合凸部の外周面と、前記係合部の一端部とを滑らかに繋げた形状を含んで形成されることを特徴とする。
ここで、「開位置に位置するときの前記係合凸部の外周面と、係合部の一端部とを滑らかに繋げた形状を含んで形成される第2側縁部」とは、開位置に位置するときの係合凸部の外周面と、係合部の両端部とを直線によって滑らかに繋げた略V字状の第2側縁部や、係合凸部の外周面と、係合部の両端部とを曲線によって繋げた略円弧状の第2側縁部などをいう。
このような記録ディスクカートリッジによれば、開位置に位置するときの係合凸部の外周面と、係合部の両端部とを直線によって滑らかに繋げた略V字状に、第2側縁部を形成することができる。そして、この場合では、まず、ロータリシャッタが開位置から閉位置に進む際には、例えばロータリシャッタの係合凸部が、係合部の第1側縁部を押圧することで、スイングシャッタが開位置から閉位置に揺動する。そして、閉位置に位置するロータリシャッタを開位置へ進ませる際には、第2側縁部が略V字状に形成されていることによりロータリシャッタの回動量に対するスイングシャッタの揺動量が、開位置から閉位置に揺動するときの揺動量に比べ、小さくなる。すなわち、カートリッジケース内にロータリシャッタの回動範囲に対応するスイングシャッタの揺動範囲が設定できないような場合であっても、ロータリシャッタの回動量に対するスイングシャッタの揺動量を小さくすることが可能となるので、スイングシャッタがカートリッジケースの一部に先にぶつかって止まり、ロータリシャッタを開位置に移動できなくなるという問題が解消される。さらに、スイングシャッタが閉位置に位置する際には、スイングシャッタの係合部の一端部とロータリシャッタの係合凸部の外周面とが一致するので、閉位置においてスイングシャッタがぐらつかないといった効果も奏する。
また、このような記録ディスクカートリッジによれば、記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口、つまり磁気ヘッドや光ピックアップが記録ディスクメディアにアクセスするためのアクセス用開口部が、カートリッジケースの側壁を形成するベースフレームに設けられ、上プレートおよび下プレートは、それぞれカートリッジケースの上壁および下壁を構成してベースフレームの上側および下側を塞いでいる。そのため、アクセス用開口部がカートリッジケースの上面または下面に形成されることによるカートリッジケースの剛性の低下が防止される。また、アクセス用開口部が側壁にしか形成されていないため、ユーザがアクセス用開口部を開閉するロータリシャッタを開いてしまった場合でも、アクセス用開口部からは記録ディスクメディアの外周のエッジが臨めるだけで、記録ディスクメディアの記録面に直接触れるのが困難である。そのため、記録ディスクメディアの記録面の汚損を防止することができる。そして、アクセス用開口部の大きさも最小限で済むので、カートリッジケース内に塵埃が侵入しにくい。
また、チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタが下プレートとフレキシブルディスクの間、つまり下プレートより内側に位置することで、携帯時や保管時に、スイングシャッタに他の物が引っ掛かることがない。
なお、本発明における上プレート、下プレートは、通常、ディスクドライブが記録ディスクメディアのチャック部に対し下方からアクセスする場合が多いため、便宜上、チャック用センタ孔のある側を下方としているが、本発明の記録ディスクカートリッジの下プレートを水平方向に向けて使用したり、上方に向けて使用したりできることはいうまでもない。
本発明によれば、スイングシャッタの係合部の第2側縁部を、開位置に位置するときの係合凸部の外周面と、係合部の一端部とを滑らかに繋げた形状を含んだ形状とすることで、各シャッタを同時に開位置に移動させることが可能となるので、記録ディスクカートリッジを大型化することなく、ロータリシャッタを開位置まで確実に移動させることができる。また、本発明によれば、カートリッジケース内への塵埃の侵入と記録ディスクメディアの汚損を極力防止することができるとともに、高い剛性を有することとなる。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。本実施形態においては、記録ディスクメディアの一例として磁気ディスクメディアを採用した磁気ディスクカートリッジの場合について説明する。
図1は、一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジとディスクドライブを示す外観斜視図であり、図2は、アクセス用開口部が開いた状態の磁気ディスクカートリッジを下方から見た外観斜視図である。なお、以下の説明において、上下は、磁気ディスクカートリッジの典型的な使用状態を基準とし、便宜上磁気ディスクメディアの面に垂直な方向を上下とし、センタコアを外部に露出させるチャック用センタ孔がある方を下方とする。また、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向を前方として、図1に示す前後左右の方向を用いて説明する。
図1に示すように、記録ディスクカートリッジの一例である磁気ディスクカートリッジ1は、カートリッジケースC内に磁気ディスクメディアDMが収納されて構成されている。カートリッジケースCは、ベースフレーム10と、このベースフレーム10の下側に接合された下プレート20と、ベースフレーム10の上側に接合された上プレート30とを含んで構成されている。
カートリッジケースCは、その外形が平面視で略矩形のカード状である。この矩形の一つの角は、面取り状に切り欠かれて面取部C1を形成し、ディスクドライブDへの挿入方向の目印とされている。この挿入方向は、平面視で面取部C1が右前方になるように設定されているが、これに限られるものではない。
挿入方向に対して直交した方向、図1においては、右方向の側部に、磁気ディスクメディアDMを外部に臨ませる側部開口としてアクセス用開口部C2が形成されている。ディスクドライブDが有する、磁気ヘッドHを先端に有したスイングアームSAは、このアクセス用開口部C2からカートリッジケースCの内部に進入し、磁気ディスクメディアDMにアクセスする。
アクセス用開口部C2は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時、例えば保管時においてロータリシャッタ40により閉じられており、使用時にロータリシャッタ40を回動させることで開かれる。
図2に示すように、カートリッジケースCの下側には、その中央に、ディスクドライブDのスピンドルSP(図1参照)を磁気ディスクメディアDMに結合させるためのチャック用センタ孔C3が形成されている。チャック用センタ孔C3は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時において、スイングシャッタ50により閉じられており、使用時にスイングシャッタ50を揺動させることで開かれ、磁気ディスクメディアDMが有するセンタコア61(チャック部61a)を外部へ露出させる。
次に、図3から図7を参照しながら、磁気ディスクカートリッジ1の詳細について説明する。図3は、磁気ディスクカートリッジ1の分解斜視図であり、図4は、ベースフレームの拡大分解斜視図を示し、(a)が上方から見た斜視図、(b)が下方から見た斜視図である。また、図5は、図1のV−V断面図であり、図6は、上プレートを外した状態の磁気ディスクカートリッジの平面図であり、図7は、ロータリシャッタを下方から見た斜視図である。
図3に示すように、ベースフレーム10は、磁気ディスクメディアDMを略囲む矩形の枠の一辺を切り欠いた形状に形成されたC字型の部材である。具体的には、右辺10Rに前記したアクセス用開口部C2が形成されている。アクセス用開口部C2は、ベースフレーム10の側部に開口していれば十分なので、必ずしもベースフレーム10の一辺を切り欠いて形成する必要はなく、例えば、一辺の一部を薄くして形成したり、一辺の側部にスリットを設けることで形成したりしてもよい。
ベースフレーム10の内周は、図4(a)に示すように、ロータリシャッタ40の外周に合ったシリンダ状内壁11を有し、このシリンダ状内壁11が、ロータリシャッタ40を回動可能に支持している。ベースフレーム10の内周のうち、左前方の一部は、シリンダ状内壁11よりも外側へ凹んでいる。この凹みの部分は、後述するロックスプリング64を収容するスプリング収容部17である。
ベースフレーム10は、メインフレーム10Xとサブフレーム10Yとに分割されて構成されている。サブフレーム10Yは、メインフレーム10Xの左辺10Lの上側を構成する短冊状の部材である。サブフレーム10Yに対応するメインフレーム10Xの左辺10Lは、左側のエッジに沿った部分と中央部におけるエッジから内周に掛けての部分が薄い薄片部12aとして形成されている。メインフレーム10Xの左辺10Lの両端には、薄片部12aより一段高くなった接合台座12bが形成されている。接合台座12bにサブフレーム10Yを接合することにより、薄片部12aとサブフレーム10Yの間にスリット状の隙間が形成され、この隙間がシャッタ作動用開口部C4となる(図3参照)。また、シャッタ作動用開口部C4の前後方向の両端は、外部から見るとシャッタ作動用開口部C4に連続する所定幅の溝18となっている(図11(a)参照)。
なお、接合台座12bの高さは、接合台座12bにサブフレーム10Yを接合した後に、サブフレーム10Yの上面13aがメインフレーム10Xの上面13aと同一高さになるように設定されている。また、本実施形態においては、ベースフレーム10をメインフレーム10Xとサブフレーム10Yの2つの部材を接合して構成しているが、一体に成形してもよいし、3つ以上の部材に分けて構成してもよい。
また、ベースフレーム10の外周の縁には、略全周にわたって上下に向けてリブ14が形成されている。リブ14の上面13aおよび下面13bからの高さは、下プレート20および上プレート30の各厚さと同一または高くなっている。このため、ベースフレーム10に下プレート20および上プレート30を接合すると、図5に示すように、下プレート20のエッジ29および上プレート30のエッジ39がリブ14により隠れ、磁気ディスクカートリッジ1を取り扱う際にエッジ29,39に引っ掛からなくなる。このため、下プレート20および上プレート30がベースフレーム10から剥離しにくくなっている。
このような意味から、上面13aおよび下面13b(図4(b)参照)からのリブ14の高さは、それぞれ上プレート30および下プレート20の各厚さより高いのが望ましい。
図4(a)に示すように、ベースフレーム10の面取部C1には、奥に行くほど幅が広がる蟻溝型の凹部15が形成されている。この凹部15は、機能部品が格納される。例えば、凹部15には、凹部15に対応した透明なプラスチック片(「識別部材66」とする)を光学部品として配置することができる(図3参照)。このような識別部材66を磁気ディスクカートリッジ1の種類により変えておくと、外部から光を当てて識別部材66の反射光を検知して磁気ディスクカートリッジ1の識別が可能である。すなわち、面取部C1を識別部位として利用することができる。識別部材66は、このような光学部品を用いる場合に限らず、RFIDタグを用いてもよい。面取部C1にRFIDを配置した場合、磁気ディスクカートリッジ1の前側と右側の2方向からRFIDタグにアクセスして磁気ディスクカートリッジ1の識別をすることができる。
ベースフレーム10の、凹部15の後方には、上下に貫通する接合用貫通孔16が形成されている。接合用貫通孔16は、下プレート20および上プレート30と接合されるときに使用される。
ベースフレーム10の材質は、複雑な形状の成形のしやすさから、樹脂を選択するのが望ましいが、金属やセラミックスなどを選択しても構わない。
図3に示すように、下プレート20は、カートリッジケースCの下壁を構成する略矩形の板部材であり、中央にセンタコア61を外部へ露出させるチャック用センタ孔C3を有する。下プレート20の平面視における大きさは、ロータリシャッタ40より若干大きく、ロータリシャッタ40の外周部は下プレート20の縁部よりも内側に位置している。下プレート20の右前の角は、面取部C1に倣って面取部C1′が形成されている。また、下プレート20の上面20aには、左前の角の近傍に、スイングシャッタ50を揺動支持するための凸部21と、ロータリシャッタ40が有する係合凸部42cとの干渉を避けるための逃げ溝22が形成されている。
凸部21は、絞り加工により円筒状に形成されている。凸部21の外側にはスイングシャッタ50の軸受51が外嵌され、内筒部21aには抜け止めピン63が嵌入される。
逃げ溝22は、チャック用センタ孔C3と同心の円弧上に位置している。これは、ロータリシャッタ40の回動動作に従い、係合凸部42cが、カートリッジケースCの中心(磁気ディスクメディアDMの中心)と同心に回動するためである。逃げ溝22の深さは、係合凸部42cとの干渉を避けられる深さを有していればよい。なお、下プレート20の上面20a(カートリッジケースCの内面にあたる)が十分に滑らかで、係合凸部42cと下プレート20との摺動による摩擦が小さく、摩耗粉も発生しない場合には、逃げ溝22を設けなくてもよい。
下プレート20の右前の角部近傍には、接合用貫通孔16に対応して上方に立ち上げられた接合用爪部23が形成されている。接合用爪部23は、前記したベースフレーム10の接合用貫通孔16に圧入されることで、ベースフレーム10と下プレート20の接合力を発生する。ベースフレーム10と下プレート20の接合は、この接合用爪部23によることなく、接着剤の使用、下プレート20とリブ14の圧入嵌合、カシメ用突起をベースフレーム10に形成して下プレート20の適宜な開口に嵌入した後、熱カシメするなどの方法があるが、その方法は特に限定されない。
上プレート30は、カートリッジケースCの上壁を構成する略矩形の板部材であり、右前の角に、面取部C1に倣って面取部C1′が形成されている。上プレート30の平面視における大きさは、ロータリシャッタ40より若干大きく、ロータリシャッタ40の外周部は上プレート30の縁部よりも内側に位置している。上プレート30の下面30aの中央には、非使用時にセンタコア61を固定する突起31が形成されている。また、上プレート30の右前の角部近傍には、接合用貫通孔16に対応して下方に向けて突出した接合用爪部33が形成されている。接合用爪部33は、前記したベースフレーム10の接合用貫通孔16に圧入されることで、ベースフレーム10と上プレート30の接合力を発生する。ベースフレーム10と上プレート30の接合は、ベースフレーム10と下プレート20の接合と同様に、他の方法により行うこともできる。
上プレート30の下面30a、すなわちカートリッジケースCの内面に当たる部分には、フレキシブルディスクFDのクリーニング用のライナ65が貼り付けられている。ライナ65の材質は、不織布や、超高分子量ポリエチレンを発泡させたシートなどを好適に用いることができる。ライナ65は、円形のシート状部材であり、中央にセンタコア61の大きさに合った円形の貫通孔65aを有する。また、スイングアームSAの動作範囲に合わせて、スイングアームSAとの干渉を防止する切欠65bが形成されている。
下プレート20および上プレート30の材質は特に問わないが、少なくとも一方、望ましくは双方を金属、例えばステンレス鋼により構成することで、薄くても必要な剛性を確保することができる。
また、ベースフレーム10、下プレート20および上プレート30は、それぞれ別個の部材として構成するのではなく、ベースフレーム10と下プレート20を樹脂やアルミニウム合金、マグネシウム合金などにより一体成形しても良いし、ベースフレーム10と上プレート30をこれらの材料により一体成形しても良い。
さらに、ベースフレーム10の形状が複雑である場合や、アンダカット形状がある場合には、ベースフレーム10の一部、例えばメインフレーム10Xと下プレート20とを一体に成形し、ベースフレーム10の他部、例えばサブフレーム10Yと上プレート30とを一体に成形してもよい。このようにベースフレーム10を分割した構成とすることで、型抜きをスムーズにして製品の形状精度を高めることができる。
ロータリシャッタ40は、C字型のシャッタ部材41と、シャッタ部材41の下側に接合された補強板42とを備えてなる。
シャッタ部材41は、例えば樹脂を射出成形してなる部材であり、図6に示すように、外周の約3分の1にわたって従動ギヤ41aが形成されている。従動ギヤ41aは、シャッタ作動用開口部C4から外部に露出し、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDへ挿入するときにディスクドライブDが有する駆動ギヤ110(図1参照)と噛合する。したがって、磁気ディスクカートリッジ1の挿入動作により、ロータリシャッタ40が駆動ギヤ110により回転させられ、ロータリシャッタ40を開くことが可能となっている。
図7に示すように、シャッタ部材41は、外周の下縁に沿って摺接リブ41bが形成されている。この摺接リブ41bの下端面は、下プレート20と一定の円周上で摺接して(図5参照、なお、摺接リブ41bは変位図示している)、下プレート20に対するロータリシャッタ40の滑らかな回動を可能にしている。もっとも、摺接リブ41bは、シャッタ部材41の全周に形成されるのではなく、C字型に切れている部分に対向する一定範囲で形成されず窓部41b′を形成している。窓部41b′は、シャッタ部材41がスイングシャッタ50の動作と干渉しないようにするために形成されたものである。より具体的にいうと、スイングシャッタ50は、図6に示すように、シャッタ部材41の半径方向外側で軸支され、ロータリシャッタ40(シャッタ部材41)と下プレート20の間で揺動するため、下プレート20とシャッタ部材41の摺接部分である摺接リブ41bを一部切り欠くことで、スイングシャッタ50とシャッタ部材41(摺接リブ41b)の干渉を防止している。これにより、スイングシャッタ50の滑らかな動作を可能にしている。
なお、摺接リブ41bは、連続したリブとして形成されるものに限らず、断続した突起状に形成することもできるが、カートリッジケースCの外部から塵埃の侵入を防止するためには、連続したリブ形状であることが望ましい。
図3に示すように、補強板42は、例えばステンレス鋼など金属のプレートからなる略円形の部材であり、中央に形成されたセンタコア61を挿通させるセンタ孔42aと、スイングアームSAの動作範囲に合った切欠42bと、下側(スイングシャッタ50側)に突出した係合凸部42cとを有する。補強板42の上面には、上プレート30に貼付されているライナ65と同じライナ65が貼付されている。
補強板42は、シャッタ部材41の剛性を補強するとともに、ロータリシャッタ40の動作をスイングシャッタ50に伝えるための係合部(本実施形態では、係合凸部42c)を形成するための部材である。シャッタ部材41が十分な剛性を有するとともに、スイングシャッタ50と係合する係合部を有していれば、補強板42は必ずしも必要ではない。
また、センタ孔42aは、センタコア61が通ることができればよいので、本実施形態よりも大きく形成し、例えば切欠42bと連続した開口となっていてもよい。
さらに、切欠42bは、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するのを容易にするためのものであるので、スイングアームSAがカートリッジケースC内に進入するスペースがあれば、必ずしも必要ではない。
スイングシャッタ50は、下プレート20のチャック用センタ孔C3を開閉するための部材であり、下プレート20とロータリシャッタ40の間に介装されている。スイングシャッタ50は、基端側が狭く、先端側が広く形成された略扇形のプレートで、先端の広い部分は、チャック用センタ孔C3を閉じるのに十分な大きさを有している。
スイングシャッタ50の基端側には、円筒状に絞り成形された軸受51が形成されている。軸受51は、下プレート20の凸部21に外嵌して、スイングシャッタ50は、下プレート20に揺動可能に軸支される。下プレート20の凸部21に外嵌されたスイングシャッタ50は、凸部21の内筒部21aに抜け止めピン63が嵌入されることで、下プレート20からの脱落が防止される。なお、抜け止めピン63は、ピン部63aとヘッド部63bとを有し、ヘッド部63bの外周は、軸受51の外周とほぼ同じ直径となっている。
スイングシャッタ50は、基端と先端の間の中程の外周沿いに、略長孔状の係合孔部52が形成されている。係合孔部52は、係合凸部42cと係合して、係合凸部42cの回動動作をスイングシャッタ50に伝える機能を果たす。以下、この係合孔部52について図8および図9を参照して詳細に説明する。参照する図面において、図8は、スイングシャッタの係合孔部を詳細に示す拡大平面図であり、図9は、係合凸部と係合孔部との関係を示す平面図であり、(a)は各シャッタが閉じているときの関係を示した平面図、(b)は各シャッタが開いているときの関係を示した平面図である。
図8に示すように、係合孔部52は、平面視略直線状に形成される第1側縁部52aと、平面視略V字状に形成される第2側縁部52bと、ロータリシャッタ40の係合凸部42cの外周面と略同一の径で形成される一端部52cおよび他端部52dを有する略三角形状に形成されている。
第1側縁部52aは、図9(b)から(a)に示すように、ロータリシャッタ40が開位置から閉位置に進む際に、ロータリシャッタ40の係合凸部42cによって押圧される部分である。なお、この第1側縁部52aの角度(図の基準線BLに対する角度)は、各シャッタ40,50を開位置から閉位置に同時に位置させることを可能とする角度で形成されている。ここで、「基準線BL」とは、スイングシャッタ50の基端部と先端部とを繋いだ直線をいう。
第2側縁部52bは、図9(a)から(b)に示すように、ロータリシャッタ40が閉位置から開位置に進む際に、ロータリシャッタ40の係合凸部42cによって押圧される部分である。そして、この第2側縁部52bは、ロータリシャッタ40が開位置に位置するときの係合凸部42cの外周面と、スイングシャッタ50がベースフレーム10に当接して開位置に位置するときの係合孔部52の両端部52c,52dとを直線で繋いだ略V字状に形成されている。言い換えると、第2側縁部52bは、その全体が第1側縁部52aから係合凸部42cの直径よりも大きくなるように逃がされて形成されるとともに、最大に逃がされている部分から両端部52c,52dに向かうにつれてその逃げ量が徐々に小さくなるような形状に形成されている。
そして、このように第2側縁部52bを略V字状に形成することによって、第2側縁部52bを係合凸部42cで押圧したときのロータリシャッタ40の所定の回動量に対するスイングシャッタ50の揺動量が、例えば係合孔部を係合凸部42cの径と同一となる幅の長孔状(第2側縁部は直線状)に形成したときの揺動量よりも小さくなるようになっている。すなわち、係合孔部を長孔状に形成した場合には、スイングシャッタ50が先にベースフレーム10にぶつかって止まることによって、ロータリシャッタ40をそれ以上動かすことができず、ロータリシャッタ40を開位置に位置させることができないといった問題が生じるが、本実施形態のように第2側縁部52bを略V字状とした場合には、スイングシャッタ50の揺動量を小さくしてスイングシャッタ50とベースフレーム10との衝突のタイミングを遅らせることができるので、各シャッタ40,50を同時に開位置に位置させることが可能となる。
なお、第2側縁部52bと第1側縁部52aの形状を異なるように形成することで、前記した揺動量(言い換えると、揺動速度)が、スイングシャッタ50を開けるときよりも閉めるときの方が大きくなる(すなわち、閉めるときにスイングシャッタ50が大きく動く)ようになっている。ただし、このスイングシャッタ50の揺動速度のずれは、後記するように開位置にあるスイングシャッタ50を閉める場合に、係合凸部42cと第1側縁部52aとが係合するまでの間、スイングシャッタ50が動かずにロータリシャッタ40のみが動くことにより吸収されている。
一端部52cは、各シャッタ40,50が閉位置(図9(a)の位置)に位置するときにおいて、ロータリシャッタ40の係合凸部42cと係合(一致)するように、スイングシャッタ50の適所に形成されている。これにより、各シャッタ40,50を閉じているとき、すなわち磁気テープカートリッジ1の保管時等において、ロータリシャッタ40の係合凸部42cによって、スイングシャッタ50が揺動不能に支持されることとなり、スイングシャッタ50のぐらつきが防止されることとなる。なお、このときにおけるロータリシャッタ40の回動は、後記するロックスプリング64によって禁止されている。
他端部52dは、各シャッタ40,50が開位置と閉位置の間を往復動する際において、ロータリシャッタ40の係合凸部42cが、スイングシャッタ50の基端部側(軸受51側)に最も接近したときに係合(一致)するように、スイングシャッタ50の適所に形成されている。なお、この他端部52dは、特に位置決めに寄与する部分ではないので、本実施形態のように係合凸部42cが軸受51に最も接近したときに一致するような位置に形成する必要はなく、例えば本実施形態よりも軸受51側に延びるように形成してもよい。
なお、本実施形態においては、貫通孔状の係合孔部52を特許請求の範囲にいう係合部として採用しているが、本発明はこれに限定されず、例えば係合部を、有底の溝(係合凹部)として形成してもよい。また、係合部の他の例としては、図10に示すように、本実施形態のような係合孔部52の他端部52dからスイングシャッタ50の周縁にかけて、係合凸部42cの径よりも小さな幅のスリット52eを形成することによって、スイングシャッタ50の周縁に開口させた孔を係合部としてもよい。
図3に示すように、抜け止めピン63のヘッド部63bと軸受51の外周とは、同じ直径に形成されることで、一つの連続した軸のようになっており、この連続した軸は、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時にロータリシャッタ40の不要な回動を止めるためのロックスプリング64を軸支している。
ロックスプリング64は、ロック脚部64aと、バネ脚部64bと、ロック解除脚部64cと、これらを抜け止めピン63に軸支させるための軸受部64dとから構成されている。このロックスプリング64は、図6に示すように、ロック脚部64aの先端がシャッタ部材41の従動ギヤ41aに係合し、バネ脚部64bがベースフレーム10の内周、具体的にはスプリング収容部17の内壁に当接している。そして、ロック解除脚部64cがシャッタ作動用開口部C4からカートリッジケースCの外部へ臨んだ配置で、ロックスプリング64の軸受部64dが抜け止めピン63および軸受51(図3参照)に外嵌されている。この図6の状態で、バネ脚部64bは、スプリング収容部17の内壁との間に付勢力を発生しており、ロック脚部64aを従動ギヤ41a側へ押し付ける時計回りのトルクを発生し、ロックスプリング64がロータリシャッタ40の回動をロックしている。一方、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDへ挿入したときには、駆動ギヤ110がロック解除脚部64cに当接して、ロック脚部64aを図6における反時計回りに回動させることで、ロックスプリング64は、ロータリシャッタ40のロックを解除するようになっている。
図3に示すように、磁気ディスクメディアDMは、フレキシブルディスクFDと、センタコア61とから構成されている。
フレキシブルディスクFDは、中央に円形の開口部FD1を有する円盤形状であり、一般には、ポリエステルなどの樹脂フィルムなどからなる支持体の両面または片面に磁性層を設けて構成される。この支持体および磁性層の材質および層構成は、従来公知のものを適宜選択して使用することができ、特に限定されない。
センタコア61は、前記した開口部FD1に貼着部材62により接合される、ある程度の剛性がある部材である。センタコア61は、一般的には、ディスクドライブDのスピンドルSPが磁気吸着しうるように、メッキ鋼板や磁性ステンレスなどの磁性材料により構成される。
センタコア61は、円錐台形状のチャック部61aと、チャック部61aの大径部分から半径方向外側に延びたフランジ部61bとから構成されている。チャック部61aには中央に上下に貫通するセンタ孔61cが形成されている。このセンタ孔61cは、スピンドルSPとセンタ合わせをするためにスピンドルSPのセンタ突起SP1(図1参照)と係合しうる大きさに形成されている。また、センタ孔61cの大きさは、前記した上プレート30の突起31の大きさにも対応している。チャック部61aの外周の円錐面61dは、スイングシャッタ50が閉まるときにスイングシャッタ50に当接してセンタコア61自身をカートリッジケースC内に押し入れるための係合斜面となる。
センタコア61は、チャック部61aの小径側を下側にして配置され、フランジ部61bにおいて下側、つまり、チャック部61aが突出している側からフレキシブルディスクFDが貼付されている。
以上のように構成された磁気ディスクカートリッジ1は、次のように使用される。
図11は、ロータリシャッタの動作を示し、(a)は閉じた状態を左前方から見た斜視図、(b)は開いた状態を左前方から見た斜視図である。また、図12は、磁気ディスクカートリッジの断面図を示し、(a)はロータリシャッタが閉じた状態、(b)はロータリシャッタが開いた状態である。
磁気ディスクカートリッジ1は、非使用時には、図1に示すように、ロータリシャッタ40がアクセス用開口部C2を閉じている。そして、図6に示すように、ロックスプリング64のロック脚部64aの先端が、シャッタ部材41の従動ギヤ41aに係合していることで、ロータリシャッタ40はロックされ、外部からの振動などにより開くことがない。したがって、カートリッジケースCの内部には、塵埃が侵入しにくく、フレキシブルディスクFDへのデータの記録・再生におけるエラーが抑制される。さらに、図12(a)に示すように、センタコア61のセンタ孔61cが上プレート30の下面30aに形成された突起31に係合していることにより、直径方向への移動が抑制され、フレキシブルディスクFDを傷めることがない。
磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDに挿入するときには、図1に示す挿入方向を前にして挿入される。そして、この挿入動作により、図11(a)に示すように、溝18にディスクドライブDの駆動ギヤ110が進入して、ロックスプリング64のロック解除脚部64cに当接し、ロック脚部64aと従動ギヤ41aの係合を解除する。駆動ギヤ110が溝18のさらに奥へ進入すると、図11(b)に示すように駆動ギヤ110が従動ギヤ41aに噛合して、従動ギヤ41aを回動、つまりロータリシャッタ40を回動させる。
ロータリシャッタ40が回動すると、図9(a)に示す位置にあるロータリシャッタ40の係合凸部42cが、係合孔部52の第2側縁部52b(図8参照)に係合しつつスイングシャッタ50を押し動かして、図9(b)に示すように、スイングシャッタ50を図の時計回りに揺動させる。そして、スイングシャッタ50が揺動することにより、チャック用センタ孔C3が開いて、図2に示すようにセンタコア61がチャック用センタ孔C3から外部へ露出する。
なお、この動作においては、前記したように係合孔部52が略三角形状に形成されることによって、各シャッタ40,50が同時に開位置に位置するようになっている。すなわち、本実施形態の構造によれば、スイングシャッタ50がベースフレーム10に先にぶつかって止まり、ロータリシャッタ40を開位置に移動できなくなるという問題が解消され、良好に各シャッタ40,50を開閉することが可能となっている。
また、スイングシャッタ50は、ロータリシャッタ40と下プレート20の間で揺動するが、摺接リブ41bが切れた窓部41b′の範囲で揺動するので摺接リブ41bと干渉することはなく、ロータリシャッタ40の滑らかな回動を維持したまま揺動が可能となっている。そして、図12(b)に示すように、センタコア61は、上プレート30の突起31から離脱して、自由に動けるようになる。同時に、ロータリシャッタ40の回動自体で、シャッタ部材41の開口部分がアクセス用開口部C2と合って、アクセス用開口部C2からフレキシブルディスクFDを外部へ臨ませる。
そして、センタコア61にディスクドライブDのスピンドルSPが磁気吸着により結合して、磁気ディスクメディアDMを保持する。このとき、スピンドルSPのセンタ突起SP1がセンタコア61のセンタ孔61cに係合して中心合わせがなされる。また、フレキシブルディスクFDは、カートリッジケースCの上下方向(厚み方向)で略中央に位置する。このため、磁気ディスクメディアDMを回転させたときに、フレキシブルディスクFDの上下の空気の流れが安定し、フレキシブルディスクFDの面振れが抑制される。
次に、スピンドルSPの回転により磁気ディスクメディアDMが回転を始める。ディスクドライブDのスイングアームSAは、磁気ディスクカートリッジ1の右側に開いたアクセス用開口部C2からカートリッジケースC内に進入し、フレキシブルディスクFD上にスイングアームSAに設けられた磁気ヘッドHがロードされる。
磁気ヘッドHで、データの記録・再生が行われた後は、スイングアームSAがカートリッジケースCから退出して磁気ヘッドHがアンロードされる。また、スピンドルSPがセンタコア61から離脱する。
磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから取り出すときには、挿入時と逆の動作がなされる。すなわち、磁気ディスクカートリッジ1をディスクドライブDから引き抜く動作により、駆動ギヤ110がロータリシャッタ40を閉じる方向へ回動させる(図9(b)から(a)の状態に移行する)。このとき、図9(b)に示す位置にあるロータリシャッタ40は、まず、係合凸部42cが係合孔部52の第1側縁部52a(図8参照)に係合するまでの間、スイングシャッタ50とは独立して回動する。そして、係合凸部42cと第1側縁部52aが係合すると、ロータリシャッタ40は、その係合凸部42cで第1側縁部52aを押圧することによって、スイングシャッタ50を押し動かして、スイングシャッタ50を反時計回り(図の白抜き矢印と反対方向)に揺動させる。この揺動動作により、図9(a)に示すように、チャック用センタ孔C3がスイングシャッタ50により閉じられる。
なお、このように各シャッタ40,50が閉位置に位置したときは、係合孔部52の一端部52c(図8参照)と係合凸部42cとが係合した状態となる。また、このとき、図11(b)の状態から(a)の状態に溝18から駆動ギヤ110が退出することで、ロックスプリング64のロック解除脚部64cと駆動ギヤ110の係合が解かれ、ロックスプリング64のロック脚部64aが図6における時計回りに回動して従動ギヤ41aと係合し、ロータリシャッタ40の回動をロックする。そのため、ロータリシャッタ40がロックスプリング64により閉位置に確実に維持されるとともに、ロックスプリング64でロックされたロータリシャッタ40の係合凸部42cと、係合孔部52の一端部52cとが合致することで、スイングシャッタ50も閉位置に確実に維持されることとなる。
また、前記したようにスイングシャッタ50が開位置から閉位置に揺動することにより、図12(b)から図12(a)に示すように、スイングシャッタ50がセンタコア61の円錐面61dに当接して磁気ディスクメディアDMをカートリッジケースC内に押し入れる。そして、センタコア61のセンタ孔61cと突起31が係合して、磁気ディスクメディアDMがカートリッジケースC内で固定される。
以上のように説明した本実施形態の磁気ディスクカートリッジ1によれば、次のような効果を奏する。
まず、アクセス用開口部C2が、下プレート20および上プレート30に設けられることなく、側部、具体的には、ベースフレーム10の側部に形成されているので、カートリッジケースCの開口が最小限で済み、塵埃が入りにくい。また、アクセス用開口部C2からは、磁気ディスクメディアDMの側面しか臨むことができず、フレキシブルディスクFDの記録面を直接手などで触れることができないため、不意にフレキシブルディスクFDを汚損させてしまうこともない。したがって、磁気ディスクカートリッジ1は、これらの塵埃や汚損によるエラーが発生しにくい。
ロータリシャッタ40は、ベースフレーム10の内側に配置され、ロータリシャッタ40の外周部は、下プレート20および上プレート30の縁部より内側に配置されているので、磁気ディスクカートリッジ1の非使用時にロータリシャッタ40が外部から引っ掛かって動かされることがない。
また、スイングシャッタ50は、下プレート20の内側で作動し、チャック用センタ孔C3を閉じるので、スイングシャッタ50が外部の物に引っ掛かって不意にスイングシャッタ50が開くことがない。特に、スイングシャッタ50は、単一の部材でチャック用センタ孔C3を閉じるように構成されているから、外部の物に引っ掛かりにくい。
下プレート20および上プレート30の周囲には、ベースフレーム10の周囲に形成されたリブ14が配置されており、リブ14の高さは、下プレート20および上プレート30の厚みより大きいので、下プレート20および上プレート30のエッジ29,39が外部の物に引っ掛かることがない。
ロータリシャッタ40は、円周に沿って形成された摺接リブ41bにより下プレート20に摺接しているため、滑らかな回動動作が可能である。しかも、摺接リブ41bの一部は、スイングシャッタ50の揺動動作を妨げないように切り欠かれて窓部41b′を形成しているので、スイングシャッタ50の動作も良好である。
また、ロータリシャッタ40は、下プレート20側に補強板42を有しているので、安定した回動動作が可能になる。
さらに、補強板42に形成された係合凸部42cとスイングシャッタ50の係合孔部52の係合によりロータリシャッタ40の回動動作がスイングシャッタ50の揺動動作に伝えられて、ロータリシャッタ40を外部から動かす操作のみで、ロータリシャッタ40とスイングシャッタ50を同時に動かすことができる。この係合凸部42cは、係合孔部52から若干突出することもあるが、この突出した部分と下プレート20との干渉は、下プレート20に形成された逃げ溝22により避けられるので、ロータリシャッタ40の滑らかな回動動作が確保されるとともに、係合凸部42cと下プレート20の摺接による塵埃の発生も防止できる。
また、各シャッタ40,50を同時に開位置に位置させるように、係合孔部52を略三角形状に形成するので、磁気テープカートリッジ1を大型化することなく、ロータリシャッタ40を確実に開位置に位置させることができる。さらに、係合孔部52の一端部52cが係合凸部42cの外周と略同一の径で形成されているので、閉位置におけるスイングシャッタ50のぐらつきを防止することができる。
センタコア61は、磁気ディスクカートリッジ1の不使用時に突起31と係合しているので、磁気ディスクメディアDMが固定され、磁気ディスクメディアDMを傷めることがない。このため、磁気ディスクメディアDMとベースフレーム10のクリアランスを最小限にでき、磁気ディスクメディアDMの大きさを大きくして記憶容量を大きくすることができる。
アクセス用開口部C2は、磁気ディスクカートリッジ1の挿入方向に対して直交する方向、実施形態においては右側に設けられているので、スイングアームSAなどを右側に配置してディスクドライブDの奥行きを小さくすることができる。このため、薄く、奥行きが小さいカード型のディスクドライブDを実現することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、適宜変更して実施することが可能であり、前記した実施形態に限定されないことは当然である。
例えば、記録ディスクメディアは、磁気ディスクに限らず、光磁気ディスク、相変化ディスクなどの光ディスクでもよいし、フレキシブルでなく、DVD−RAMのような剛性を有したディスクであってもよい。
また、実施形態において、スイングシャッタ50は下プレート20に揺動可能に支持されていたが、上プレート30またはベースフレーム10に揺動可能に支持される構成としてもよい。
実施形態において、係合孔部52を略三角形状に形成したが、本発明はこれに限定されず、例えば係合凸部42cよりも大きな幅に形成される幅広の長孔状に形成してもよい。これによれば、ロータリシャッタ40に対してスイングシャッタ50の動き出しのタイミングを遅らせることができるので、ロータリシャッタ40とスイングシャッタ50とを同時に開位置に位置させることが可能となる。ただし、この場合は、幅広の長孔状に形成される係合孔部の一端部を係合凸部42cの径と略同一にすることができないので、閉位置におけるスイングシャッタ50のぐらつきを防止できない。そのため、本実施形態のような構造にするのが望ましい。
実施形態においては、ロータリシャッタ40に係合凸部42cを設け、スイングシャッタ50に係合孔部52を設けたが、本発明はこれに限定されず、この関係を逆にしてもよい。
実施形態おいては、略長孔状となる係合孔部52の長手方向の向きを、スイングシャッタ50の基準線BLよりも少し傾いた角度とし、その長手方向の長さを図9に示すような長さとしたが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、係合孔部の長手方向の向きや長さは、スイングシャッタの揺動によって係合孔部が描く揺動軌跡内に係合凸部42cの回動軌跡が含まれるように、設定されていればよい。ただし、係合孔部の長手方向の向きは、図9に示すスイングシャッタ50の基準線BLに対して略直交するような向きに設定すると、係合凸部42cによってスイングシャッタ50を押圧することができなくなるので、基準線BLから少しだけ傾けている本実施形態のような向きとするのが望ましい。
一実施形態に係る磁気ディスクカートリッジとディスクドライブを示す外観斜視図である。 アクセス用開口部が開いた状態の磁気ディスクカートリッジを下方から見た外観斜視図である。 磁気ディスクカートリッジの分解斜視図である。 ベースフレームの拡大分解斜視図を示し、(a)が上方から見た斜視図、(b)が下方から見た斜視図である。 図1のV−V断面図である。 上プレートを外した状態の磁気ディスクカートリッジの平面図である。 ロータリシャッタを下方から見た斜視図である。 スイングシャッタの係合孔部を詳細に示す拡大平面図である。 係合凸部と係合孔部との関係を示す平面図であり、(a)は各シャッタが閉じているときの関係を示した平面図、(b)は各シャッタが開いているときの関係を示した平面図である。 係合部の他の形態を示す平面図である。 ロータリシャッタの動作を示し、(a)は閉じた状態を左前方から見た斜視図、(b)は開いた状態を左前方から見た斜視図である。 磁気ディスクカートリッジの断面図を示し、(a)はロータリシャッタが閉じた状態、(b)はロータリシャッタが開いた状態である。
符号の説明
1 磁気ディスクカートリッジ
10 ベースフレーム
14 リブ
20 下プレート
30 上プレート
40 ロータリシャッタ
50 スイングシャッタ
52 係合孔部
52a 第1側縁部
52b 第2側縁部
52c 一端部
61 センタコア
110 駆動ギヤ
C カートリッジケース
C2 アクセス用開口部
C3 チャック用センタ孔
C4 シャッタ作動用開口部
D ディスクドライブ
H 磁気ヘッド
DM 磁気ディスクメディア
SA スイングアーム
SP スピンドル

Claims (1)

  1. 記録ディスクメディアと、前記記録ディスクメディアを収納するカートリッジケースとを備える記録ディスクカートリッジであって、
    前記記録ディスクメディアの半径方向外側を略囲んで前記カートリッジケースの側壁を構成するとともに前記記録ディスクメディアを外部に臨ませる側部開口を有するベースフレームと、
    前記記録ディスクメディアの下方に配置されて前記カートリッジケースの下壁を構成するとともにディスクドライブのスピンドルを前記記録ディスクメディアに結合させるためのチャック用センタ孔が形成された下プレートと、
    前記記録ディスクメディアの上方に配置されて前記カートリッジケースの上壁を構成する上プレートと、
    前記カートリッジケース内で回動することで前記側部開口を開閉するロータリシャッタと、
    前記記録ディスクメディアと前記下プレートの間に配置されるとともに前記ロータリシャッタと係合することで前記ロータリシャッタの回動動作に応じて揺動して前記チャック用センタ孔を開閉するスイングシャッタとを備え、
    前記ロータリシャッタおよび前記スイングシャッタの一方に、他方側へ突出する係合凸部を設けるとともに、他方に、前記係合凸部が係合する係合部を設けることで、前記ロータリシャッタの回動動作に応じて前記スイングシャッタが揺動するように構成され、
    前記係合部は、
    前記ロータリシャッタが開位置から閉位置に進む際に、前記係合凸部が摺接する第1側縁部と、前記ロータリシャッタが前記閉位置から前記開位置に進む際に、前記係合凸部と摺接する第2側縁部とを有する略長孔状に形成されるとともに、
    その一端部が、前記閉位置に位置するときの係合凸部の外周面と合致するように形成され、
    前記第2側縁部が、前記開位置に位置するときの前記係合凸部の外周面と、前記係合部の一端部とを滑らかに繋げた形状を含んで形成されることを特徴とする記録ディスクカートリッジ。
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