JP2006265713A - 金属針状体含有金属微粒子の製造方法 - Google Patents

金属針状体含有金属微粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 金属針状体含有金属微粒子の製造方法において、金属針状体(針状体の幅が、約1nmから100nmの範囲、かつアスペクト比が3〜500の範囲)を多く含有する金属微粒子を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】 金属塩の水溶液を還元して、金属針状体含有金属微粒子分散液を製造する際に、当該液をpHが9.5〜11.0の範囲に制御して還元反応をおこなう。
【効果】 これらの金属針状体含有分散液を用いて作製した塗布膜は、アスペクト比の大きい金属針状体を用いることで、高導電化が可能となり、導電性塗布膜、透明導電性塗布膜、金属配線への応用が期待される。また吸収特性が金属微粒子と異なるため、光学フィルターへの応用も同時に期待される。
【選択図】 無し

Description

本発明は、金属微粒子の製造方法に関する。詳しくは、金属微粒子が、金属球状体および金属針状体を含有することを特徴とする金属微粒子の製造方法であり、導電性塗布膜形成および金属配線等に用いられる。
近年、ナノメートル領域のサイズを有する金属微粒子は、形状サイズ効果により、その融点がバルクのものに比べて低温にシフトし、低温焼成によって使用可能な導電性ペーストなどとしての応用が期待されている。これまで、金属微粒子の中で、金や銀、パラジウムや白金などは安定に調製され、触媒や導電性材料、色材として応用されてきた。
一般に、金属微粒子分散液を作製するためには、溶媒中に金属原料となる金属塩、分散剤を溶解し、クエン酸、硫酸第一鉄やアルコールなどの還元剤を用いて金属塩を還元することによって作製する。
金属微粒子の導電性材料としての応用を考えた場合、球状の微粒子の他に針状、板状等の微粒子を混合することによって導電性を確保するという方法が考えられ、このような形状異方性を持つ微粒子の製造法を開発することは導電性塗布膜および金属配線等への応用を考える上で重要な技術と考えられる。
該金属針状体の製造方法としては、金属塩と界面活性剤を水に溶解させ、電気化学的還元により、金属針状体を製造する方法が報告されている(特許文献1、非特許文献1)。しかし、この製造方法では、水溶液のpHをコントロールしておらず、かつそれを示唆する記載もない。そして、アスペクト比の大きい金属針状体の割合が低く、かつ再現性よく安定的に製造することは困難である。
特開2004−346397号公報 Journal of Physical Chemistry B,1997年11月,第101巻,第34号、p.6661−6664
本発明は、従来技術におけるこれらの問題点に鑑みてなされたものであって、その解決のための具体的な課題は、金属微粒子の製造方法において、金属針状体(針状体の幅が、約1nmから100nmの範囲、アスペクト比が3〜500の範囲)を多く含有する金属微粒子の製造方法を提供することである。
本発明者等は、従来技術の問題点に鑑みて、金属針状体を含有する金属微粒子の製造方法に関し鋭意検討を重ねた結果、金属微粒子を製造する方法に於いて、水溶液のpHを9.5から11.0の範囲に調製することで、金属針状体を多く含有する、金属針状体の収率の高い金属微粒子の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1の要旨は、金属塩の水溶液を還元処理して、金属針状体含有金属微粒子分散液を製造する方法に於いて、該水溶液(還元処理前)のpHを9.5から11.0の範囲に調製することを特徴とする金属針状体含有金属微粒子の製造方法に存する(第一発明)。
また、本発明の第2の要旨は、前記水溶液が、更に界面活性剤を含有することを特徴とする、第一発明に記載の金属針状体含有金属微粒子の製造方法に存する。
本発明は、金属針状体含有金属微粒子の製造方法において、金属針状体(針状体の幅が、約1nmから100nmの範囲、かつアスペクト比が3〜500の範囲)を多く含有する金属微粒子の製造方法であり、本発明により反応水溶液のpHを特定範囲に制御することで、金属針状体を多く含有する、金属針状体の収率の高い金属微粒子を製造することが可能である。これらの金属針状体含有分散液を用いて作製した塗布膜は、アスペクト比の大きい金属針状体を用いることで、高導電化が可能となり、導電性塗布膜、透明導電性塗布膜、金属配線への応用が期待される。また吸収特性が金属微粒子と異なるため、光学フィルターへの応用も同時に期待される。
以下に本発明の実施の態様の一例を詳細に説明するが、本発明は以下の態様に限定されるものではない。
本発明で得られる金属微粒子は、金属針状体結晶を含有するが、一部に金属球状体を含んでいてもよい。通常、針状体品の含量は全体の20〜80%である。ここでいう金属針状体とは、針状、ワイヤ状あるいは板状の形状を有するものであり、微粒子の長軸を短軸で割った値をアスペクト比と定義するが、該アスペクト比が3から500の範囲であり、かつ該針状体の幅が、約1nmから100nmの範囲にあるものを指す。金属球状体とは、形状異方性がなく、アスペクト比が3未満のものを指す。
一般に、金属針状体にはナノロッドあるいはナノワイヤという呼称が用いられているが厳密な区別はない。そこで本発明では、アスペクト比3から9までのナノロッド、アスペクト比9から500までをナノワイヤと区別して定義することにする。ここで用いる金属針状体は、ナノロッドとナノワイヤの両方を含むものである。
以下に、本発明の金属針状体を含有する金属微粒子の製造方法に関して以下に述べる。(1)金属塩
ここで用いる金属塩としては、適当な溶媒中に溶解でき、何らかの手段で還元できるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀、酸化銀、酢酸銀、亜硝酸銀、塩素酸銀、硫化銀等の銀塩;塩化金酸、塩化金カリウム、塩化金ナトリウム等の金塩;塩化白金酸、塩化白金、酸化白金、塩化白金酸カリウム等の白金塩;硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム等のパラジウム塩;酢酸アルミニウム、塩化アルミニウム等のアルミニウム塩等が挙げられる。これらの金属塩は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
(2)水
本発明に用いられる溶媒としては、水を用いる。イオン交換水および濾過したものを用いるのが好ましく、純度の指標として、伝導度18.3MΩ・cm以上が好ましい。
ただし、本発明の効果を損なわない限りにおいて、他の極性溶媒、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコールなどのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチルエステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などを適宜併用することもできる。
(3)還元方法
還元方法としては、化学反応的な還元剤を用いる場合と、電気化学的還元の場合が挙げられる。化学的手法の場合は化合物を使用する意味で「剤」を付けることにする。
ここで用いる還元剤としては、適当な溶媒に溶解し、上記金属塩を還元させることができるものであれば特に限定されず、例えば、クエン酸、アスパラギン酸、アスコルビン酸などの有機酸類;ジメチルアミノエタノール、エタノールなどのアルコール類;エチレングリコールなどの多価アルコール類;メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、フェニドン、ヒドラジン等のアミン化合物;水酸化ホウ素ナトリウム、ヨウ化水素、水素ガス等の水素化合物;一酸化炭素、亜硫酸等の酸化物;硫酸第一鉄、塩化鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、シュウ酸鉄、硫化鉄、酢酸錫、塩化錫、二リン酸錫、シュウ酸錫、酸化錫、硫酸錫等の低原子価金属塩;ホルムアルデヒド、ハイドロキノン、ピロガロール、タンニン、タンニン酸、サリチル酸、D−グルコース等の糖類などの有機化合物等を挙げることができる。中でもクエン酸等の有機酸が好ましい。上記の各種還元剤を使用する際には、更に、光や熱を加えて還元反応を促進させてもよい。
上記金属塩を還元させる方法としては特に限定されず公知の手法が採用できる。一般に還元剤を用いる場合には、加熱をともない還元させることが好ましい(詳細な条件は後述)。その他、紫外線、電子線、熱、マイクロウェーブを用いて還元する方法も例示できる。
(4)界面活性剤
本発明においては、上記水溶液に界面活性剤を添加することが好ましい。一般的な界面活性剤の役割は、還元されて生成される金属微粒子の表面に吸着し、分散安定性を保持することであるが、ここで用いる界面活性剤の役割は、金属微粒子の分散安定性を保持することに加えて、金属微粒子の結晶表面への吸着力の違いを利用して、ある特定の結晶面の成長を抑制し、一次元的な結晶成長をおこなわせることによって、金属針状体を形成させていると考えられる。
ここで用いる界面活性剤は、用いる溶媒に可溶であり、金属微粒子表面に吸着するものであれば特に限定されるものではないが、例えばスルホン酸系界面活性剤とカルボン酸系界面活性剤が挙げられる。
カルボン酸系としては、アルキルモノカルボン酸塩(炭素数1〜20)、N−アシロイルグルタミン酸塩などが挙げられる。スルホン酸系としては、アルキルスルホン酸塩(炭素数1〜20)、アルキルベンゼンスルホン酸塩(炭素数1〜20)、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、スルホこはく酸ジアルキルエステル(Aerosol)などが挙げられる。硫酸エステル系としては、硫酸アルキル塩(炭素数1〜20)などが挙げられる。リン酸エステル系としては、硫酸アルキルポリオキシエチレン塩(炭素数1〜20)、リン酸アルキル塩(炭素数1〜20)などが挙げられる。
本発明においては、アニオン系界面活性剤を2種以上組み合わせて使用することが好ましい。2種の組み合わせは、スルホン酸系同士あるいはカルボン酸系同士でもよく、またはスルホン酸系とカルボン酸系を組み合わせてもよい。
好ましくは、スルホン酸系2種の組み合わせ、あるいはスルホン酸系とカルボン酸系の組
み合わせである。
上記アニオン系界面活性剤の中で、3種類以上を組み合わせて使用することが可能である。その場合には主成分(第1成分)の界面活性剤とそれ以外の補助成分に分けて考えることができる。
具体的には、第1成分のスルホン酸塩系、好ましくはアルキルスルホン酸塩をベースにして、そこに少量の補助成分である界面活性剤を少量存在させる。
補助成分としては、スルホン酸系(より好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸系)、あるいはモノカルボン酸塩(より好ましくはアルキルモノカルボン酸塩)を少量存在させることが好ましい。これにより金属針状体をより効率よく製造することが可能となる。
本発明においては、構造の異なる2種類のアニオン系界面活性剤を添加することにより、一方の界面活性剤が金属針状体の短軸方向の結晶成長を抑制し、他方の界面活性剤が長軸方向の結晶成長のみを許容する機能を発現すると考えられる。短軸方向の結晶成長を抑制する界面活性剤としては、好ましくはベンゼン骨格を有するものが挙げられる。より好ましくは補助成分として使用するアルキルベンゼンスルホン酸系の界面活性剤である。
また本発明の効果を損なわない限りにおいて、上述以外の任意成分をさらに存在させてもよく、例えば分散剤を存在させることもできる。分散剤として高分子系分散剤、具体的には、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド等を例示することができる。
(5)本発明の金属針状体の製造方法
本発明では、上述の金属塩を水、並びに必要に応じて使用する還元剤および界面活性剤とを混合し、攪拌させることにより溶解させ、反応液を得る。電気化学的還元の場合は、還元剤を必要としなくてもよい。これら原料および助剤の添加順序には特に制限は無く、溶媒に、所定量(後述)の金属塩、還元剤(使用する場合)、および界面活性剤を導入することができる。あるいは、金属塩、還元剤(使用する場合)、界面活性剤それぞれを溶媒に溶かし、これら3種類の溶液を混合することにより、最終的なpH濃度およびモル濃度になるよう調製してもよい。
(i)pH調製
本発明においては、反応液のpHが、金属微粒子および金属針状体の生成に大きく関与しており、pHが9.5から11.0の範囲であることが必要である。この範囲内であれば、金属針状体含有の金属微粒子を効率よく製造することが可能となる。反応液のpHが
9.5を下回ると金属塩が還元されず、金属微粒子が生成されないという不都合がある。また反応液のpHが11.0を超えると金属微粒子は生成されるが、金属針状体の収率が大きく低下し、かつ粗大な金属粒子が生成されるという不都合が生じるため好ましくない。
本発明の金属針状体含有金属微粒子を、後述するような用途(導電性塗布膜、透明導電性塗布膜、金属配線、光学フィルターなど)に使用する場合には、金属針状体が多く、かつ粗大な金属粒子が少ない方がよいため、pHの範囲は好ましくは下限が9.8である。一方上限は好ましくは10.5である。
反応生成物に対するpHの効果として、還元剤であるクエン酸の解離定数との関係、金属イオン−クエン酸複合体の解離定数との関係が挙げられる。クエン酸の解離定数はカルボキシル基が3つあることを考慮して、解離段3のpKa=5.66の値を用いる。
ここで、反応液のpHが9.5以上であれば、5.66よりも高いので、クエン酸はかなりの割合が反応液中で解離した状態と考えられる。一方、金属イオン−クエン酸複合体の解離定数に関しては、具体的な情報はないが、pHの微妙な違いによって、反応性の違いが生じる原因として、金属イオン−クエン酸複合体の解離がpHに大きく影響していると推定している。反応液のpHの調製は、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液などのアルカリを少量添加することによって所望の値に制御可能となる。
(ii)モル濃度の調製
前述した原料のモル濃度について、この場合に用いる金属塩のモル濃度は0.01mMから10mMの範囲、好ましくは0.05mMから5mMの範囲である。また該反応に用いる還元剤のモル濃度は0.05mMから50mMの範囲、好ましくは0.1mMから10mMの範囲である。還元剤と金属塩の配合比(モル比)は還元剤/金属塩=0.005〜5000の範囲である。好ましくは、0.01〜100の範囲である。界面活性剤と金属塩の配合比(モル比)は界面活性剤/金属塩=0.001〜1000の範囲である。好ましくは0.01〜100の範囲である。
ここで用いる界面活性剤が2種以上の場合には、その第一成分のモル濃度は、0.01mMから100mMの範囲、好ましくは0.05mMから50mMの範囲である。また、補助成分の界面活性剤の配合比は補助成分/第1成分=0.001〜1、好ましくは0.005から0.5の範囲である。
(iii)その他の条件
加熱の条件としては、加熱温度は40℃から200℃の範囲、好ましくは50℃から100℃の範囲である。加熱温度が低いと還元効率が悪く、一方高すぎると、使用される溶媒の沸点の制約があり、かつ金属針状体の収率が低下するという不都合が生じるからである。また、加熱時間は1分から120分、好ましくは5分から60分の範囲である。なお金属針状体は晶析ではなく還元反応により析出する。
(6)精製
製造された金属針状体含有溶液は、未反応の金属塩や界面活性剤、あるいは還元剤を含んでいることがあるため、好ましくはこれらを除去するために精製をおこなう。
精製方法として、遠心分離により金属針状体を沈降させた後、デカンテーションにより上澄みを取り除く方法がある。これは主に余剰の界面活性剤を取り除く操作になる。一般的な条件としては、回転数は1000〜6000rpm、遠心時間は10から30分程度である。
また限外濾過やイオン交換樹脂により脱塩する方法があり、これは主にイオンを取り除く操作になる。またメンブレンフィルターによる濾過を用いると、例えば0.2μm以上の大きな残留物を除去することが可能となる。工業的には上記3種類の操作を併用するのが好ましい。上記精製処理後、溶媒に再分散させる。
(7)用途
上記方法によって製造される金属針状体を含有する金属微粒子分散液は、導電性塗布膜、透明導電性塗布膜、金属配線、光学フィルターなどの用途に適用される。
実施例1
(1)金属微粒子の合成
金属塩として硝酸銀5mg、還元剤としてクエン酸ナトリウム35mg、界面活性剤としてドデシルスルホン酸ナトリウム24mg、および1Nの水酸化ナトリウム水溶液34
μlを水100mlに加えてマグネチックスターラーを用いて攪拌させた。この時の反応液のpHは、10.02であった。その後、反応液を100℃に加熱し、10分間還流させることによって、金属微粒子含有分散液が得られた。
(2)金属微粒子の形態観察
得られた金属微粒子含有分散液を、2000rpm、30分間回転遠心分離をおこなった後、上澄みを取り除く。得られた沈殿物を水で低濃度に際分散させ、該液をカーボンテープ上に数μl滴下、乾燥し、走査型電子顕微鏡観察を実施した。その結果、得られた金属微粒子中に含まれるアスペクト比が3以上(幅10nmから70nm範囲、長さ30nmから1μmの範囲)の金属針状体が約16.8%と少量含まれることがわかった。
実施例2
(1)金属微粒子の合成
界面活性剤としてドデシルスルホン酸ナトリウム22mgに、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム4mgを加えた以外実施例1と同様に金属微粒子の合成を実施した。この時の反応液のpHは10.09であった。
(2)金属微粒子の形態観察
得られた金属微粒子含有分散液を、実施例1と同様の操作により形態観察を実施した結果、得られた金属微粒子中に含まれるアスペクト比が3以上(幅10nmから80nm範囲、長さ30nmから2μmの範囲)の金属針状体が約58.8%と多く含まれることがわかった。
実施例3
(1)金属微粒子の合成
添加する水酸化ナトリウム水溶液の量を100μlにした以外は実施例2と同様にして、金属微粒子含有分散液を製造した。この時の反応液のpHは11.0であった。
(2)金属微粒子の形態観察
得られた金属微粒子含有分散液を、2000rpm、30分間回転遠心分離をおこなった後、上澄みを取り除く。得られた沈殿物を水で低濃度に際分散させ、該液をカーボンテープ上に数μl滴下、乾燥し、走査型電子顕微鏡観察を実施した。その結果、得られた金属微粒子中に含まれるアスペクト比が3以上(幅10nmから70nm範囲、長さ30nmから1μmの範囲)の金属針状体が少量(5%程度)含まれていたが、一方で粗大粒子(数百nm以上)も多く含まれていた。
比較例1
界面活性剤としてドデシルスルホン酸ナトリウム22mgに、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム4mgを加え、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を10μl加えた以外は、
実施例1と同様に金属微粒子の合成を実施した。この時の反応液のpHは9.1であった。この場合、反応は起こらず、金属微粒子の生成はみられなかった。
比較例2
(1)金属微粒子の合成
添加する水酸化ナトリウム水溶液の量を200μlにした以外は実施例2と同様にして、金属微粒子含有分散液を製造した。この時の反応液のpHは11.6であった。
(2)金属微粒子の形態観察
得られた金属微粒子含有分散液を、2000rpm、30分間回転遠心分離をおこなった後、上澄みを取り除く。得られた沈殿物を水で低濃度に際分散させ、該液をカーボンテープ上に数μl滴下、乾燥し、走査型電子顕微鏡観察を実施した。その結果、粗大粒子(数百nm以上)が多数生成しており、金属針状体は生成が確認されたものの、定量化が困難な状況であった。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2006265713

Claims (4)

  1. 金属塩の水溶液を還元処理して、金属針状体含有金属微粒子分散液を製造する方法に於いて、該水溶液(還元処理前)のpHを9.5から11.0の範囲に調製することを特徴とする金属針状体含有金属微粒子の製造方法。
  2. 前記水溶液が、更に界面活性剤を含有することを特徴とする、請求項1記載の金属針状体含有金属微粒子の製造方法。
  3. 前記界面活性剤が2種以上のアニオン系界面活性剤であることを特徴とする、請求項1または2に記載の金属針状体含有金属微粒子の製造方法。
  4. 金属塩が、金塩、銀塩、銅塩、白金塩、アルミニウム塩またはパラジウム塩から選ばれる一種以上の元素からなることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の金属針状
    体含有金属微粒子の製造方法。
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