JP2006265526A - 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法 - Google Patents

変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法 Download PDF

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裕之 上野
Masami Dojo
雅巳 道場
Katsumi Yamaguchi
勝己 山口
Masayoshi Iwata
正義 岩田
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Abstract

【課題】 本発明は、トルエン及びスチレン系モノマーを減量してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法は、押出機中に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を添加して、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量し、得られる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量しているので、養生、保管又は使用中における環境を良好な状態に維持することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、トルエン及びスチレン系モノマーを減量してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、トルエン及びスチレン系モノマーを減量してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法に関する。
従来から変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、耐熱性、軽量性などに優れていることから、自動車内装材や建材などに用いられてきた。そして、近年、居住空間におけるシックハウス問題のような環境衛生上の問題が生じており、これは建材などに含まれている揮発性有機化合物が原因であるといわれており、揮発性有機化合物の低減が求められている。更に、自動車内も居住空間と同様に閉鎖された空間であることから、自動車内装材に含まれている揮発性有機化合物の低減も求められている。
一方、ポリフェニレンエーテル系樹脂の分子量分布を調整する方法として、特許文献1には、ポリフェニレンエーテル系樹脂に、分子内に2個以上の炭素−炭素二重結合を有する化合物を配合して、ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度以上の温度で溶融混練するポリフェニレンエーテル系樹脂の分子量分布の調整方法が提案されている。
しかしながら、特許文献1には、ポリフェニレンエーテル系樹脂の高分子量側の分子量分布の調整を目的としたものであって、上述の如き、揮発性有機化合物の減量を意図したものではなかった。
特開平6−107784号公報
本発明は、トルエン及びスチレン系モノマーを減量してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート及びその製造方法、並びに、トルエン及びスチレン系モノマーを減量してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法を提供する。
本発明の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機に供給して発泡剤と共に溶融混練し、押出機から押出発泡する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法において、上記押出機中に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を供給して、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量することを特徴とする。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、特に限定されず、下記化1で表されるポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物、上記ポリフェニレンエーテルにスチレン系モノマーをグラフト共重合してなる変性ポリフェニレンエーテル、この変性ポリフェニレンエーテルとポリスチレン系樹脂との混合物、下記化2で表されるフェノール系モノマーとスチレン系モノマーとを銅(II) のアミン錯体などの触媒存在下で酸化重合させて得られるブロック共重合体、このブロック共重合体とポリスチレン系樹脂との混合物などが挙げられる。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は単独で用いられても併用されてもよい。
Figure 2006265526
(R1 、R2 は炭素数が1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示し、nは重合度を示す。)
上記化1で表されるポリフェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2、6−ジメチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジエチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジクロロフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジブロモフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−メチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−メチル−6−イソプロピルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2、6−ジ−n−プロピルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−ブロモ−6−メチルフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−ブロモフェニレン−1、4−エーテル)、ポリ(2−クロロ−6−エチルフェニレン−1、4−エーテル)などが挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよく、又、上記重合度nは、通常、10〜5000のものが用いられる。
Figure 2006265526
(R3 、R4 は炭素数が1〜4のアルキル基又はハロゲン原子を示す。)
上記化2で表されるフェノール系モノマーとしては、例えば、2、6−ジメチルフェノール、2、6−ジエチルフェニノール、2、6−ジクロロフェノール、2、6−ジブロモフェノール、2−メチル−6−エチルフェノール、2−クロロ−6−メチルフェノール、2−メチル−6−イソプロピルフェノール、2、6−ジ−n−プロピルフェノール、2−ブロモ−6−メチルフェノール、2−クロロ−6−ブロモフェノール、2−クロロ−6−エチルフェノールなどが挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよい。
そして、上記ポリフェニレンエーテル、上記変性ポリフェニレンエーテル又は上記ブロック共重合体に混合されるポリスチレン系樹脂としては、例えば、ポリスチレン、スチレンとこれと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体、ハイインパクトポリスチレンなどが挙げられ、ポリスチレンが好ましい。又、ポリスチレン系樹脂は、単独で用いられても併用されてもよい。
なお、上記ビニルモノマーとしては、例えば、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、ブチルアクリレートなどが挙げられる。又、ハイインパクトポリスチレンとしては、ポリスチレンや、上記スチレンとこれと共重合可能なビニルモノマーとの共重合体に、スチレン−ブタジエン共重合体やスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体などのゴム成分を1〜20重量%添加してなるものが挙げられる。
又、ポリフェニレンエーテルにグラフト共重合され或いはフェノール系モノマーとブロック共重合するスチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン;α−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなどのアルキル化スチレン;モノクロロスチレン、ジクロロスチレンなどのハロゲン化スチレンなどが挙げられる。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂としては、フェニレンエーテル成分が15〜60重量%で且つスチレン成分が85〜40重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましく、フェニレンエーテル成分が20〜60重量%で且つスチレン成分が80〜40重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂がより好ましく、フェニレンエーテル成分が25〜50重量%で且つスチレン成分が75〜50重量%である変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が特に好ましい。
これは、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のフェニレンエーテル成分は、少ないと、発泡シートの耐熱性が低下することがある一方、多いと、良質の発泡シートを得ることができないことがあるからである。
そして、上記発泡剤としては、従来から用いられているものであれば、特に限定されず、例えば、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ジメチルエーテル等が挙げられ、これらは単独で用いられても併用されてもよい。
なお、発泡剤の押出機中への供給時期は、従来の押出発泡と同様の要領で行われればよいが、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のトルエン及びスチレン系モノマーの量を無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物によって効果的に低減させることができるように、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給し、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を均一に分散させた後に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に発泡剤を圧入することが好ましい。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は押出機に供給されて上記発泡剤と共に溶融混練されるが、この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂には、その製造工程で用いられるスチレン系モノマーが残存していたり、或いは、混合させるスチレン系樹脂中にスチレン系モノマーが残存しており、更に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造工程中に加えられる熱や、押出発泡のために押出機内で溶融混練される過程にて加えられる熱によって、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が熱分解して、スチレン系モノマーやトルエンが生成している。なお、スチレン系モノマーとしては、上述と同様であるのでその説明を省略する。
そこで、本発明では、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機内にて溶融混練するにあたって、押出機内に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給して、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量化している。特に、クエン酸は、取扱いが容易でトルエン及びスチレン系モノマーの減量効果が高いので好ましい。又、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
ここで、押出機内に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給することによって、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のトルエン及びスチレン系モノマー量を減少させることができるメカニズムについては明らかに分かっていないが、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン又はクエン酸によって変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の分解が抑制されたり、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン又はクエン酸がトルエンやスチレン系モノマーと反応、捕捉したり、或いは、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン又はクエン酸と、トルエンやスチレン系モノマーとが反応して生成した化合物が更にトルエンやスチレン系モノマーと反応、捕捉することによって、トルエン及びスチレン系モノマーが減量されているのではないかと考えられる。
ここで、上記ジビニルベンゼンとしては、o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンの何れであってもよいが、o−ジビニルベンゼンが好ましく、o−ジビニルベンゼンを95重量%以上含有することが好ましい。
そして、押出機中に供給する無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の総量としては、少ないと、トルエン及びスチレン系モノマーの減量効果が発現しない一方、多いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が可塑化し過ぎて、押出発泡時に破泡するので、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して0.05〜5.0重量部に限定され、0.05〜3.0重量部が好ましい。
又、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の押出機への供給方法としては、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を変性ポリフェニレンエーテル系樹脂とは別に押出機中に供給しても、或いは、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を予め変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に混合してマスターバッチ状とした上で押出機中に供給してもよい。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーの総量が多い場合には、押出機中に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給する前に、押出機の真空ベントから、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のトルエン及びスチレン系モノマーを脱気して、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のトルエン及びスチレン系モノマーをできるだけ減量させる減量前処理を行った上で、押出機内の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給することが好ましい。
そして、押出機内に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給して押出機の先端に取り付けた金型から押出発泡するまでに要する時間(以下「滞留時間」という)は、短いと、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物による変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中のトルエン及びスチレン系モノマーの減量効果が低くなる一方、長いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の劣化が生じる虞れがあるので、5〜30分が好ましく、8〜20分がより好ましい。
又、押出機内の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は、押出機内に発泡剤が供給される前に最高温度T2 (℃)となるように加熱溶融されるが、この最高温度T2 (℃)は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度T1 (℃)に対して下記式1を満たすように調整することが好ましい。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のガラス転移温度は、JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に準拠して測定された温度をいう。
1 +130≦T2 ≦T1 +160・・・式1
これは、最高温度T2 が(T1 +130)よりも低いと、押出機内において、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂の溶融粘度が高過ぎて変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中への発泡剤の分散が不充分となり良好な変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得ることができないことがある一方、最高温度T2 が(T1 +160)を超えると、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が劣化してしまい、トルエンやスチレン系モノマーの減量を図ることができない虞れがあるからである。
このように、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物によって、トルエン及びスチレン系モノマーが減量された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は、押出機の先端に取り付けられたサーキュラ金型から円筒状に押出発泡させて円筒状発泡体を製造し、この円筒状発泡体を徐々に拡径させた上でマンドレルに供給して冷却した後、円筒状発泡体をその押出方向に連続的に内外面間に亘って切断、展開して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを製造することができる。又、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物によって、トルエン及びスチレン系モノマーが減量された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機の先端に取り付けられたT型金型からシート状に押出発泡して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを製造してもよい。
そして、上述のようにして得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中におけるトルエン量は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して50ppm未満となるように、好ましくは30ppm未満となるように、押出機への無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の添加量を調整し、必要に応じて、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂に上記減量前処理を施すことが好ましい。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中におけるスチレン系モノマー量は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して400ppm未満となるように、好ましくは300ppm未満となるように、押出機への無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の添加量を調整し、必要に応じて、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂に上記減量前処理を施すことが好ましい。
ここで、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中のトルエン量又はスチレン系モノマー量は下記の要領で測定されたものをいう。変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートから0.2gの試料片を切り出す。そして、この試料片を20ミリリットルの有底筒状の容器内に収納した上で容器内に、ジエチルベンゼンを50ppm含有するジメチルホルムアミド1ミリリットルを供給し、この溶媒に上記試料片を溶解させた上で容器の開口部を蓋部材によって気密的に開閉自在に閉止する。
しかる後、上記容器を(90±1)℃に1時間に亘って加熱した後、容器内のガスが外部に漏出しないように容器の蓋部材を除去し、容器内のガス2ミリリットルを採取し、ガスクロマトグラフに供給して内部標準法によってトルエン量又はスチレン系モノマー量を測定する。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中のトルエン量又はスチレン系モノマー量は、具体的には、株式会社島津製作所から商品名「GC−18A」で市販されているガスクロマトグラフを用いて下記の測定条件にて測定することができる。
カラム:DB−WAX(0.25μm×30m×0.25mm)
カラム温度:100℃で5分間保持した後、40℃/分の昇温速度で加熱して220℃
で2分間保持する。
注入口温度:150℃
Detector:250℃
キャリアガス:移動流量1.6ミリリットル/分のヘリウム(圧力:122kPa)
スプリット比:70:1
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート全体の連続気泡率は、特に限定されないが、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートに断熱性や強度を要求する場合には25%以下が好ましい一方、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートに吸音性を要求する場合には50〜90%が好ましい。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの連続気泡率は、ASTM D2856−87に準拠して測定されたものをいう。具体的には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートから該発泡シートの厚み方向の全長に亘って切り込むことによって一辺25mmの平面正方形状のシート状試験片を複数枚切り出し、この複数枚の試験片を厚み方向に全体の厚みが25mm程度となるように重ね合わせて積層体を形成する。
次に、上記積層体の見掛け体積をノギスを用いて正確に測定した上で、空気比較式比重計を用いて1−1/2−1気圧法によって体積を測定し、下記式により連続気泡率を算出する。なお、1−1/2−1気圧法による積層体の体積は、例えば、東京サイエンス社から商品名「空気比較式比重計1000型」で市販されている空気比較式比重計を用いて測定することができる。
連続気泡率(%)=100×(見掛け体積−空気比較式比重計による積層体の体積)/
見掛け体積
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの平均気泡径は、小さいと、発泡シートが柔らかくなって機械的強度が低下することがある一方、大きいと、発泡シートの表面平滑性が低下したり脆くなったりすることがあるので、0.2〜0.9mmが好ましく、0.3〜0.8mmがより好ましい。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの平均気泡径は、ASTM D2842−69の試験方法に準拠して測定されたものをいう。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの密度は、小さいと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの機械的強度が低下することがある一方、大きいと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの可撓性が低下して曲げに対して破損するなどの問題を生じることがあるので、0.03〜0.30g/cm3 が好ましく、0.04〜0.20g/cm3 がより好ましい。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの密度は、JIS K7222:1999「発泡プラスチック及びゴム−見掛け密度の測定」に記載の方法に準拠して測定されたものをいう。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの厚みは、薄いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを用いて得られる成形品の厚みが薄くなり、成形品の機械的強度が低下することがある一方、厚いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの成形性が低下することがあるので、2〜10mmが好ましく、2〜8mmがより好ましい。
なお、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートには、発泡シートの物性を損なわない範囲内において、気泡調整剤としてタルクなどの無機充填剤、ステアリン酸の金属塩などの脂肪酸の金属塩、難燃剤、滑剤、耐衝撃性改良剤、顔料などを添加してもよい。
更に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化してもよく、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートを製造する方法としては、汎用の方法が用いられる。
その中でも、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を第一押出機に供給して発泡剤と共に溶融混練し、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物によってトルエン及びスチレン系モノマーを減量した上で押出発泡して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを製造する一方、上記第一押出機とは別の第二押出機に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を供給して溶融混練し、第二押出機から押出された直後の溶融状態の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に熱融着によって積層一体化して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートを製造する方法が好ましい。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に積層一体化させる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中のトルエン及びスチレン系モノマーも減量しておくことが好ましい。
上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中におけるトルエン及びスチレン系モノマーの減量方法としては、上述と同様に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機(第二押出機)内にて溶融混練するにあたって、押出機内に無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物を供給して、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量化すればよい。
ここで、上記ジビニルベンゼンとしては、o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンの何れであってもよいが、o−ジビニルベンゼンが好ましく、o−ジビニルベンゼンを95重量%以上含有することが好ましい。
そして、押出機中に供給する無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の総量としては、少ないと、トルエン及びスチレン系モノマーの減量効果が発現しない一方、多いと、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートにボイド(空隙)が生じる場合があるので、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して0.05〜5.0重量部が好ましく、0.05〜3.0重量部がより好ましい。
なお、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の押出機への供給方法、並びに、滞留時間については、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの場合と同様であるので、その説明を省略する。
そして、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中におけるトルエン量は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートの全重量に対して好ましくは50ppm未満となるように、より好ましくは30ppm以下となるように、押出機への無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の添加量を調整し、必要に応じて、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂に上記減量前処理を施すことが好ましい。
又、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中におけるスチレン系モノマー量は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートの全重量に対して好ましくは400ppm未満となるように、より好ましくは300ppm未満となるように、押出機への無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物の添加量を調整し或いは変性ポリフェニレンエーテル系樹脂に上記減量前処理を施すことが好ましい。
なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中に含有されるトルエン量又はスチレン系モノマー量は、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中に含有されるトルエン量又はスチレン系モノマー量の測定要領と同様の要領で測定することができる。
又、上記では、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを積層一体化させる場合を説明したが、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートの代わりに、耐熱性ポリスチレン系樹脂シートを積層一体化してもよい。
このような耐熱性ポリスチレン系樹脂シートを構成する樹脂としては、スチレン−メタクリル酸系共重合体、スチレン−アクリル酸系共重合体、スチレン−無水マレイン酸系共重合体などが挙げられる。
本発明の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法は、押出機中に、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を添加して、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量し、得られる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量しているので、養生、保管又は使用中における環境を良好な状態に維持することができる。
従って、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを自動車内装材や建材などに用いた場合にあっても、使用環境中におけるトルエン及びスチレン系モノマー量の放散を低く抑えてシックハウス症候群の如き問題が発生するのを概ね抑えることができる。
そして、上述の要領で製造された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に、この変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートと同様の要領でトルエン及びスチレン系モノマーが減量された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを溶融状態にて積層一体化して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートを製造する場合、得られる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートは、トルエン及びスチレン系モノマーが減量化されており、養生、保管又は使用中における環境を良好な状態に維持することができると共に、耐熱性及び機械的強度に優れている。
(実施例1〜3)
第一段目の押出機の先端部に第二段目の押出機が接続してなるタンデム型の第一押出機を用意した。そして、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物(ジーイープラスチックス社製 商品名「NORYL PKN4752」、フェニレンエーテル成分:70重量%、スチレン成分:30重量%、トルエン量:57ppm、スチレンモノマー量:364ppm)65重量部及びポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「HRM−26」、トルエン量:0ppm、スチレンモノマー量:127ppm)35重量部からなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂(フェニレンエーテル成分:45.5重量%、スチレン成分:54.5重量%、トルエン量:37ppm、スチレンモノマー量:281ppm、ガラス転移温度:142℃)、表1の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの欄に示した所定量の無水マレイン酸及びタルク0.5重量部を第一段目の押出機に供給して溶融混練して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に無水マレイン酸を均一に分散させた後、第一段目の押出機中に、発泡剤としてイソブタン65重量%及びノルマルブタン35重量%からなるブタン4.4重量部を圧入して溶融混練した。なお、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂は、第一押出機で溶融混練されるにあたり、第一段目の押出機内にてブタンを供給する前に最高温度となるように溶融混練され、この最高温度は280℃であった。
しかる後、第一段目の押出機の先端に接続した第二段目の押出機に溶融状態の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を連続的に供給して樹脂温度が215℃となるように調整した上で、第二段目の押出機の先端に取り付けたサーキュラ金型から円筒状に押出発泡させて円筒状発泡体を製造し、この円筒状発泡体を徐々に拡径させた上でマンドレルに供給して冷却した後、円筒状発泡体をその任意の箇所にて内外面間に亘って押出方向に連続的に切断、展開することによって長尺状の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得た。なお、押出機内に無水マレイン酸を供給してからサーキュラ金型から押出発泡されるまでの時間(滞留時間)は15分であった。
得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して表2に示した量のトルエン及びスチレンモノマーが含有されていた。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その目付が260g/m2 、厚みが5.8mm、密度が0.045g/cm3 、連続気泡率が78%であった。
(実施例4〜6)
ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂との混合物(ジーイープラスチックス社製 商品名「NORYL PKN4752」、フェニレンエーテル成分:70重量%、スチレン成分:30重量%、トルエン量:57ppm、スチレンモノマー量:364ppm)28重量部及びハイインパクトポリスチレン(東洋スチレン社製 商品名「E641N」、トルエン量:3ppm、スチレンモノマー量:282ppm)72重量部からなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂(フェニレンエーテル成分:19.6重量%、スチレン成分:75.8重量%、ゴム成分:4.6重量部、トルエン量:18ppm、スチレンモノマー量:305ppm、ガラス転移温度:114℃)、表1の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートの欄に示した所定量の無水マレイン酸、及び、カーボンブラックマスターバッチ(大日精化社製 商品名「PS−M SSC 98H822A」、カーボンブラック:40重量%)1重量部を混合した混合樹脂を二機の第二押出機のそれぞれに供給し、一方の第二押出機から押出した直後の溶融状態のシートを270℃にて、実施例1の要領で第一押出機における第二段目の押出機から押出発泡させた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの一面に積層し熱融着一体化させると共に、他方の第二押出機から押出した直後の溶融状態のシートを270℃にて、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの他面に積層し熱融着一体化させて、両面に厚み方向に全面的にカーボンブラックによって黒色に着色された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート(厚み:95μm、目付:100g/m2 )が直接、熱融着によって積層一体化されてなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートを製造した。なお、第二押出機に無水マレイン酸を供給してから第二押出機より押出されるまでの時間(滞留時間)は、10分であった。
得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して表2に示した量のトルエン及びスチレンモノマーが含有されていた。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートは、その目付が460g/m2 、厚みが5.8mm、密度が0.079g/cm3 、連続気泡率が80%であった。
更に、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートの全重量に対して表2に示した量のトルエン及びスチレンモノマーが含有されていた。
(実施例7〜9)
無水マレイン酸の代わりに、ジビニルベンゼン(o−ジビニルベンゼン:98重量%、m−ジビニルベンゼン及びp−ジビニルベンゼン:2重量%)を表1の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの欄に示した所定量だけ用いたこと以外は実施例1と同様にして変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得た。
得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して表2に示した量のトルエン及びスチレンモノマーが含有されていた。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その目付が260g/m2 、厚みが5.8mm、密度が0.045g/cm3 、連続気泡率が78%であった。
(実施例10,11)
無水マレイン酸の代わりに、クエン酸を表1の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの欄に示した所定量だけ用いたこと以外は実施例1と同様にして変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得た。
得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して表2に示した量のトルエン及びスチレンモノマーが含有されていた。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その目付が260g/m2 、厚みが5.8mm、密度が0.045g/cm3 、連続気泡率が78%であった。
(比較例1)
無水マレイン酸を用いなかったこと以外は実施例1と同様にして変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを得た。
得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート中には、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対してトルエンが65ppm、スチレンモノマーが420ppmだけ含有されていた。
又、得られた変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートは、その目付が260g/m2 、厚みが5.8mm、密度が0.045g/cm3 、連続気泡率が78%であった。
Figure 2006265526
Figure 2006265526

Claims (4)

  1. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機に供給して発泡剤と共に溶融混練し、押出機から押出発泡する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法において、上記押出機中に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を供給して、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量することを特徴とする変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの製造方法。
  2. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を第一押出機に供給して発泡剤と共に溶融混練し、第一押出機から押出発泡して変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートを製造する一方、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を第二押出機に供給して溶融混練して第二押出機から非発泡の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを押出し、この溶融状態の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂シートを上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの少なくとも一面に積層一体化する変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法であって、上記第一、第二押出機のそれぞれに、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を供給して、第一、第二押出機に供給された変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量することを特徴とする変性ポリフェニレンエーテル系樹脂積層発泡シートの製造方法。
  3. 変性ポリフェニレンエーテル系樹脂を押出機に供給して発泡剤の存在下に溶融混練して押出機から押出発泡してなると共に、上記押出機中に、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂100重量部に対して、無水マレイン酸、ジビニルベンゼン及びクエン酸からなる群から選ばれた少なくとも一の化合物0.05〜5.0重量部を供給して、上記変性ポリフェニレンエーテル系樹脂中に含有されるトルエン及びスチレン系モノマーを減量化してなる変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートであって、トルエン量が変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して50ppm未満であることを特徴とする変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート。
  4. スチレン系モノマー量が変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シートの全重量に対して400ppm未満であることを特徴とする請求項3に記載の変性ポリフェニレンエーテル系樹脂発泡シート。
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