JP2006261266A - 半導体発光素子およびその製造方法並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光吸収に起因する輝度の低下を防止できる半導体発光素子を提供する。
【解決手段】 第1導電型の第1半導体層3と、光を生成する発光層5と、第2導電型の第2半導体層8と、発光層5からの光に対して透明であると共に第2半導体層8に下面が直接接合された透明基板10とを順に備える。透明基板10は、上面10aの一部領域に表面電極11が設けられている。上面10aのうち表面電極11が占める領域以外の領域に、外部に対して窪んだ溝30が設けられている。
【選択図】図1A
【解決手段】 第1導電型の第1半導体層3と、光を生成する発光層5と、第2導電型の第2半導体層8と、発光層5からの光に対して透明であると共に第2半導体層8に下面が直接接合された透明基板10とを順に備える。透明基板10は、上面10aの一部領域に表面電極11が設けられている。上面10aのうち表面電極11が占める領域以外の領域に、外部に対して窪んだ溝30が設けられている。
【選択図】図1A
Description
この発明は半導体発光素子およびその製造方法に関する。典型的には、この発明の半導体発光素子は、光通信機器、情報表示パネル、CCD(Charge Coupled Device)カメラ補助光源、LCD(Liquid Crystal Display)バックライト、あるいは、照明機器等の電子機器に用いられる。
また、この発明は、そのような半導体発光素子を備えた電子機器に関する。
近年、光通信機器、情報表示パネル、CCDカメラ補助光源、LCDバックライト、あるいは、照明機器等の電子機器に、半導体発光素子であるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)が広く用いられている。これらの用途のLEDは高輝度であることが重要である。特に最近、照明機器用としてLEDが使用され始め、高輝度化に対するニーズはいっそう高まってきている。高輝度を得るための一つの方法はLEDの効率を高くすることである。LEDの効率は内部量子効率と外部出射効率によって決まり、このうち、外部出射効率は素子構造に大きく影響される。
LEDの外部出射効率を向上させるためには、発光波長に対して透明な基板を使用する手段がある。AlGaInP(アルミニウム・ガリウム・インジウム・リン)系のLEDについて、発光波長に対して透明な基板を有するLEDの製造方法として、従来、図11に示すようなものがある(特許文献1(特開平6−302857号公報)参照)。このLEDの製造方法は、発光波長に対して不透明なGaAs(ガリウム・ヒ素)基板101上に、AlGaInP系の発光層102をエピタキシャル成長し、その上に、GaP電流拡散層103を数10μm成長する。続いて、発光波長に対して不透明な上記GaAs基板101を除去し、この除去した面に、GaP基板105を熱処理によって直接接合する。図11において、180が直接接合を示している。106は基板側電極であり、107は表面電極である。
このLEDの製造方法では、AlGaInP系の発光層102は、GaPに対して格子整合しないので、一旦GaAs基板101上に成長した後、このGaAs基板101を除去して、GaP基板を接合している。上記発光層102上に成長するGaP電流拡散層103の厚さは、成長時間とGaAs基板101を除去した後のウエハの機械的強度との兼ね合いで、50μm〜100μm程度に設定されている。上記GaP電流拡散層103の厚さが50μm以下であると、ウエハを取り扱う時に非常に割れやすい一方、上記厚さが100μm以上であると、成長時間が長くなってLEDのコストが高くなるからである。
しかしながら、上記GaP電流拡散層103の厚さを50μm〜100μmとしても、機械的強度は十分とはいえず、ウエハの取り扱い時にウエハが割れてしまう問題は解決されていない。
そこで、上記問題を解決するため、AlGaInP系のLEDの他の製造方法として、図12に示すようなものがある(特許文献2(特許第3230638号公報)参照)。このLEDの製造方法は、発光波長に対して不透明なGaAs基板111上に、AlGaInP系の発光層112をエピタキシャル成長し、この上にGaP層113を形成する。そして、このGaP層113上に、発光波長に対して透明なGaP基板114を配置して熱処理を施すことによって直接接合する。この後、発光波長に対して不透明なGaAs基板111を除去している。図12において、190が直接接合を示している。116は基板側電極であり、117は表面電極である。
このLEDの製造方法は、50μm〜100μmの厚さのウエハを取り扱う必要が無いので、製造過程においてウエハが割れるという問題を解決することができる。
ところで、LEDにおいて高輝度を得るための他の方法には、LEDに注入する電流を大きくすることがある。しかしながら、LEDに注入する電流を大きくするとき、発光層での発熱による熱飽和の問題が発生する。すなわち、注入電流の増大に伴い、発光層の発熱量が、主にダイボンド部を介して外部に放出される熱量を超えるので、上記発光層の温度が上昇して、キャリアがオーバーフローして、光出力が飽和するのである。
この問題を解決するため、従来、図13に示すようなAlGaInP系LEDが提案されている(非特許文献1(大塚康二ら著「明るさの100倍の発光ダイオード 蛍光管の置き換えが視野に」日経エレクトロニクス、株式会社日経ビーピー、2002年10月21日 p.123−131)参照)。このLEDでは、従来使用されていたGaAs基板よりも熱伝導率が約3倍高いSi(シリコン)基板121を、金属層122を介して、発光層124を含む半導体層125に貼り付けている。このLEDは、GaAs基板上に半導体層125をエピタキシャル成長し、金属層122を介してSi基板121を貼り付けた後、上記GaAs基板を除去している。図11において、126は基板側電極であり、127は表面電極であり、128は電流ブロック層である。
このLEDは、GaAs基板による比較的大きい熱抵抗が無いので、放熱のロスを大幅に低減することが可能となる。
特開平6−302857号公報
特許第3230638号公報
大塚康二ら著「明るさの100倍の発光ダイオード 蛍光管の置き換えが視野に」日経エレクトロニクス、株式会社日経ビーピー、2002年10月21日 p.123−131
しかしながら、図11乃至図13に示した従来のLEDは、次に述べる他の原因により、輝度の低下が生じるという問題がある。
すなわち、AlGaInP系半導体材料は屈折率が3〜3.5程度である一方、空気は屈折率が1であり、樹脂は1.5程度である。したがって、LEDチップを構成するAlGaInP系半導体層とその周囲の空気や樹脂との間(これを「チップ界面」と呼ぶ。)には、2〜2.5または1.5〜2の屈折率差がそれぞれ存在する。この屈折率差によって、LEDチップ内で発生した光のうち、チップ界面に全反射臨界角以上の角度で入射した光は全反射される。全反射臨界角は、AlGaInP系半導体層から空気に入射する場合は約17°であり、AlGaInP系半導体層から樹脂に入射する場合は約25°である。
ここで、図11および図12に示した従来のLED(GaP基板105,114を直接接合したもの)では、図14に模式的に示すようにチップ130の形状が略直方体であるため、発光層131で生成された光L(実線の矢印で示す)のうち、チップ界面140で全反射される光の割合が比較的多い。詳しくは、発光層131で生成した光Lは、チップ内部で多重反射されて、発光層131を複数回通過し、また、複数の電極132,133で反射される。このとき、光Lは、図14中に例示するような複数の位置A(破線の楕円で示す)で、徐々に発光層131や電極132,133に吸収される。このように、複数の位置Aで光が吸収される結果、LEDの輝度が低下する。
また、図13に示した従来のLED(Si基板121を貼り付けたもの)では、出射光に対して透明な半導体層125(発光層124を除く)の厚さが、LED全体の厚さに対して比較的薄くなっている。このため、発光層124で生成された光が多重反射によって発光層124を通過し、電極126,127で反射される回数が、図11および図12に示したLEDのそれよりも更に多くなる。したがって、発光層124や電極126,127での吸収量が多くなって、LEDの輝度の低下が大きくなる。
そこで、この発明の課題は、光吸収に起因する輝度の低下を防止できる半導体発光素子およびその製造方法を提供することにある。
また、この発明の課題は、そのような半導体発光素子を備えた電子機器を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の半導体発光素子は、
第1導電型の第1半導体層と、光を生成する発光層と、第2導電型の第2半導体層と、上記発光層からの光に対して透明であると共に上記第2半導体層に第1の面が直接接合された透明基板とを順に備え、
上記透明基板は、上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に表面電極が設けられ、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、外部に対して窪んだ溝が設けられていることを特徴とする。
第1導電型の第1半導体層と、光を生成する発光層と、第2導電型の第2半導体層と、上記発光層からの光に対して透明であると共に上記第2半導体層に第1の面が直接接合された透明基板とを順に備え、
上記透明基板は、上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に表面電極が設けられ、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、外部に対して窪んだ溝が設けられていることを特徴とする。
ここで「外部」とは、半導体発光素子の外部を意味する。半導体発光素子の外部には、通常は空気や樹脂が存在する。
また、透明基板の第1の面と第2の面は、互いに対向する二つの面である。
この発明の半導体発光素子では、上記発光層で生成された光のうち、もし上記溝が無ければ上記透明基板の第2の面で全反射される光を、上記溝の内面を通して外部へ出射させることができる。つまり、素子内部での多重反射を従来よりも少なくして外部出射効率を高めることができる。したがって、この半導体発光素子の輝度を増大できる。
一実施形態の半導体発光素子は、実質的に直方体状をなすチップの形態を取り、上記溝は、上記第2の面に沿って、チップ側面に対して実質的に45°の角度をなして延在していることを特徴とする。
この一実施形態の半導体発光素子では、上記溝がチップ側面に対してなす角度のお蔭で、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。また、ウエハ上に複数の半導体発光素子を作製する製造段階で、例えばダイシングブレードを用いて複数の溝を一定ピッチで並べて形成することにより、ウエハ上の全ての半導体発光素子にわたって同様の溝を形成することができる。したがって、この半導体発光素子は容易に製造される。
一実施形態の半導体発光素子は、上記溝の数が1チップ当たり4本以上であることを特徴とする半導体発光素子。
この一実施形態の半導体発光素子では、上記溝の数が1チップ当たり4本以上であるので、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
また、上記溝の本数を4の倍数に設定するのが望ましい。上記溝の本数を4の倍数に設定すれば、ウエハ上に複数の半導体発光素子を作製する製造段階で、例えばダイシングブレードを用いて、ウエハ上の全ての半導体発光素子にわたって同様の溝を形成することができる(詳しくは後述)。
一実施形態の半導体発光素子は、上記溝の深さが50μm以上であることを特徴とする。
この一実施形態の半導体発光素子では、上記溝の深さが50μm以上であるから、溝の側面積を大きくすることができる。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
一実施形態の半導体発光素子は、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ隣り合う二つのチップ側面と上記溝とによって囲まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流を集中させる構造を備えたことを特徴とする。
ここで、「発光層部分」とは、上記発光層の一部を意味する。
この一実施形態の半導体発光素子では、動作時に、上記構造によって、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ隣り合う二つのチップ側面と上記溝とによって囲まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流が集中される。平面視では上記発光層部分は上記溝に関して上記表面電極とは反対側の領域にあるから、上記発光層部分で生成される光の大部分は、上記表面電極に達する前に、上記溝の内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
一実施形態の半導体発光素子では、
上記溝は、それぞれ対応するチップ側面に対して実質的に平行に上記第2の面に沿って延在し、
上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ上記チップ側面とそのチップ側面に対応する上記溝とによって挟まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流を集中させる構造を備えたことを特徴とする。
上記溝は、それぞれ対応するチップ側面に対して実質的に平行に上記第2の面に沿って延在し、
上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ上記チップ側面とそのチップ側面に対応する上記溝とによって挟まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流を集中させる構造を備えたことを特徴とする。
この一実施形態の半導体発光素子では、動作時に、上記構造によって、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ上記チップ側面とそのチップ側面に対応する上記溝とによって挟まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流が集中される。平面視では上記発光層部分は上記溝に関して上記表面電極とは反対側の領域にあるから、上記発光層部分で生成される光の大部分は、上記表面電極に達する前に、上記溝の内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
一実施形態の半導体発光素子では、上記発光層は、(AlyGa1-y)zIn1-zP(ただし、0≦y≦1、0<z<1である。)で形成された層を少なくとも1つ有することを特徴とする。
この一実施形態の半導体発光素子では、上記発光層の組成のお蔭で、赤色から緑色までの光を高輝度に出射することができる。
一実施形態の半導体発光素子は、上記透明基板がGaPからなることを特徴とする。
この一実施形態の半導体発光素子では、上記発光層の組成のお蔭で、赤色から緑色までの光を高輝度に出射することができる。
別の局面では、この発明は、請求項1に記載の半導体発光素子を作製する半導体発光素子の製造方法であって、
犠牲基板上に上記第1半導体層、発光層および第2半導体層を順に積層し、
上記第2半導体層に上記透明基板の第1の面を直接接合し、
上記犠牲基板を除去し、
上記透明基板の上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に上記表面電極を設け、
上記透明基板の上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、ダイシングブレードを用いて、外部に対して窪んだ溝を設けることを特徴とする。
犠牲基板上に上記第1半導体層、発光層および第2半導体層を順に積層し、
上記第2半導体層に上記透明基板の第1の面を直接接合し、
上記犠牲基板を除去し、
上記透明基板の上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に上記表面電極を設け、
上記透明基板の上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、ダイシングブレードを用いて、外部に対して窪んだ溝を設けることを特徴とする。
この発明の半導体発光素子の製造方法によれば、ダイシングブレードを用いて上記溝を形成しているので、上記溝を簡単に形成できる。また、製造過程で、各半導体層が犠牲基板または透明基板で支持されているので、ウエハが割れることもない。したがって、上記半導体発光素子が容易に作製される。
この発明の電子機器は、上記半導体発光素子を備えた電子機器であって、伝熱性をもつダイボンド面に、上記半導体発光素子の上記透明基板とは反対側の上記第1半導体層の側がダイボンディングされていることを特徴とする。
この発明の電子機器では、上記第1半導体層の厚さは基板に比して薄く設定され得るので、発光層とダイボンド面とが非常に接近している。したがって、動作時に上記発光層が発生した熱は、上記第1半導体層、ダイボンド面を介して効率良く放熱される。この結果、注入電流を増やすことが可能になる。したがって、上記半導体発光素子の外部出射効率が高いことと相まって、高輝度が得られる。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1A、図1Bおよび図1Cは、本発明の第1実施形態の半導体発光素子としてのLED20を示す側断面図、上方から見た平面図および底面図である。なお、図1Aは、図1BにおけるA−A線断面に相当する。このLED20は略直方体状をなすチップの形態を取っている。
図1A、図1Bおよび図1Cは、本発明の第1実施形態の半導体発光素子としてのLED20を示す側断面図、上方から見た平面図および底面図である。なお、図1Aは、図1BにおけるA−A線断面に相当する。このLED20は略直方体状をなすチップの形態を取っている。
図1Aに示すように、このLED20は、第1半導体層としてのn型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3、n型Al0.5In0.5Pクラッド層4、発光層としての量子井戸活性層5、p型Al0.5In0.5Pクラッド層6、p型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層7、第2半導体層としてのp型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8、および透明基板としてのp型GaP基板10を順に備えている。量子井戸活性層5は、(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pからなるバリア層と、GaInPからなる井戸層とを交互に複数積層して構成されている。GaP基板10はコンタクト層8に対して直接接合されている(80が直接接合界面を示す)。図1Bに示すように、このp型GaP基板10の上面10aの中央領域には、表面電極としてのAuBe/Auからなる円形のボンディングパッド11が形成されている。一方、図1Cに示すように、電流拡散層3の下面3bには、AuSiからなる9個の円形のn型電極12が形成されている。このLED20は、各種電子機器の伝熱性をもつダイボンド面(図示せず)に、n型電極12の側がダイボンディングされるようになっている。
上記GaP基板10は、上面10aのうちボンディングパッド11が占める領域以外の領域に、チップ外部に対して窪んだ4本の溝30を有する。これらの溝30は、断面矩形状で、GaP基板10の上面10aから深さ70μmになるように形成されている。図1Bによって良く分かるように、平面視では、これらの溝30は、ボンディングパッド11の周りを取り囲むように設けられ、各チップ側面10bに対して約45°の角度をなしている。
このLED20は、以下のようにして製造される。なお、LED20のチップサイズ(平面寸法)は300μm□とする。
まず、図2に示すように、犠牲基板としてのn型GaAs基板1上に、層厚1μmのn型のGaAsバッファ層2、層厚3μmのn型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3、層厚1μmのn型Al0.5In0.5Pクラッド層4、量子井戸活性層5、層厚1μmのp型のAl0.5In0.5Pクラッド層6、層厚0.15μmのp型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層7、層厚5μmのp型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8、および、層厚0.01μmのノンドープGaAsキャップ層9を、MOCVD法(有機金属気相成長法)により順に積層する。量子井戸活性層5は、既述のように(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pからなるバリア層と、GaInPからなる井戸層とを交互に複数積層して形成する。各半導体層の成長方法としては、MOCVD法以外に、MBE法(分子線エピタキシャル法)やMOMBE法(有機金属分子線エピタキシャル法)等の他の方法が利用可能である。
各半導体層の成長時に、p型ドーパントにはZnを用いる一方、n型ドーパントにはSiを用いる。この他にp型ドーパントとしてはMg、C、Be、n型ドーパントとしてはSe、Te等が使用できる。
また、p型のGa0.915In0.085P貼付コンタクト層8のキャリア濃度は、積層方向に関して変化(傾斜)させる。具体的には、GaAsキャップ層9側の4μmは2.5×1018cm-3とし、p型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層7側の1μmは1.0×1018cm-3とする。このようにコンタクト層8のキャリア濃度を傾斜させる理由は、直接接合界面のキャリア濃度を高い状態として直接接合界面での動作電圧上昇を避ける一方、コンタクト層8から活性層5へのZn拡散を抑制するためである。
この後、図3に示すように、ノンドープGaAsキャップ層9を除去すると共に、p型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8をポリッシュし、コンタクト層8の表面(図3における上面)を鏡面に加工した後、エッチャントで表面処理して酸化膜を除去する。また、表面が鏡面であるp型のGaP基板10を用意し、エッチャントで表面処理して酸化膜を除去する。その後、それらを十分に洗浄、乾燥した後、上記GaP基板10の直接接合すべき面(図3における下面)を貼付コンタクト層8の表面に加圧状態で密着させて、真空中で750℃の温度で0.5時間熱処理する。これにより、上記貼付コンタクト層8にGaP基板10を直接接合する。上記熱処理は、水素雰囲気で行ってもよい。
その後、図4に示すように、アンモニア:過酸化水素系エッチャントにより、n型GaAs基板1及びn型GaAsバッファ層2をエッチング除去する。その後、p型GaP基板10の表面(図4における上面)を研磨して、このp型GaP基板10を280μmの厚さにする。このp型GaP基板10の研磨された面に、チップ平面寸法に応じた300μmピッチで直径100μmのAuBe/Auからなるボンディングパッド11を形成する。また、n型のAl0.5Ga0.5As電流拡散層3の表面(図4における下面)に、AuSiからなる直径40μmの円形状のn型電極12を形成する。このn型電極12は、1チップ当たり9個づつ分配されるように形成する。
その後、上記p型GaP基板10の上面に、20μm幅のブレードによって、深さ70μmの複数の溝30を形成する。この溝30は、図5Aに示すように、ボンディングパッド11,11間の中点を通って、チップ側面10bとなることが見込まれるライン(図5A中に破線で示す)に対して45°の角度をなすように形成する。この例では、チップの平面寸法が300μmであるのに基づいて、溝30のピッチは212.1μmとなる。このようにすれば、全てのチップに対して同じように溝30を形成することができる。
さらに、20μm幅のブレードを用いて、この状態のウエハを個々のチップにダイシングする。その後、ダイシングによるダメージ層をエッチングにより除去して、チップ毎に分割する。このようにして、図1A乃至図1Cに示したLED20が得られる。
このようにして作製されたLED20では、外部量子効率が17%となった。図6に示す比較例のLED(LED20に対して、p形GaP基板10に溝30を設けない点のみが異なるもの)では、外部量子効率が14%であった。したがって、p型GaP基板10に上記溝30を設けることにより、外部量子効率が約1.2倍に向上したことになる。
この結果は、p型GaP基板10に設けられた溝30がチップ側面10bに対して45°の角度をなしていることにより、チップ内部で多重反射する光が減少して、電極11,12及び活性層5での吸収によるロスが低減したことを示している。
なお、溝30の深さは50μm以上になるとその効果が明確になる。溝30の深さを50μmにしたLEDでは、外部量子効率は図6のLEDに対して1.1倍であった。
また、上の例では、溝30の数は1チップ当たり4本であったが、図5Bのように、各溝30を平行な一対の溝50,50に分けて、1チップ当たり8本にすることも可能である。このようにすればチップ側面10bに対して角度45°をなす溝の内面積を増やすことができ、より外部量子効率を向上させることができる。実際に、このように溝(深さ70μm)の数を8本にしたLEDでは、外部量子効率を図6のLEDに対して1.3倍に向上させることができた。
電流−光出力特性は、透明基板側をダイボンドする従来のLEDでは、周期1秒、デューティ比3%のパルス駆動を行った場合、注入電流が200mA程度で熱飽和が生じた。これに対して、本実施形態のLED20は、同じ条件でパルス駆動を行った場合、注入電流が800mA以上となるまで熱飽和は生じなかった。これは、本実施形態の方が発光層である量子井戸活性層5がダイボンド面に近いため、放熱性が大幅に向上したからであると考えられる。この結果、注入電流を増やすことが可能になる。したがって、LED20の外部出射効率が高いことと相まって、高輝度が得られる。
(第2実施形態)
図7A、図7Bおよび図7Cは、本発明の第2実施形態の半導体発光素子としてのLED40を示す側断面図、上方から見た平面図および底面図である。なお、図7Aは、図7BにおけるA−A線断面に相当する。このLED40は略直方体状をなすチップの形態を取っている。
図7A、図7Bおよび図7Cは、本発明の第2実施形態の半導体発光素子としてのLED40を示す側断面図、上方から見た平面図および底面図である。なお、図7Aは、図7BにおけるA−A線断面に相当する。このLED40は略直方体状をなすチップの形態を取っている。
図7Aに示すように、このLED40は、第1半導体層としてのn型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3、n型Al0.5In0.5Pクラッド層4、発光層としての量子井戸活性層5、p型Al0.5In0.5Pクラッド層6、p型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層7、第2半導体層としてのp型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8、および透明基板としてのp型GaP基板10を順に備えている。量子井戸活性層5は、(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pからなるバリア層と、GaInPからなる井戸層とを交互に複数積層して構成されている。GaP基板10はコンタクト層8に対して直接接合されている(80が直接接合界面を示す)。図7Bに示すように、このp型GaP基板10の上面10aの中央領域には、表面電極としてのAuBe/Auからなる円形のボンディングパッド11が形成されている。一方、図7Cに示すように、電流拡散層3の下面3bの中央領域には円形のAl電極23が設けられ、そこから放射状に4本のAuSiからなるn型電極12Aが延びている。このLED40は、各種電子機器の伝熱性をもつダイボンド面(図示せず)に、Al電極23およびn型電極12Aの側がダイボンディングされるようになっている。
上記GaP基板10は、上面10aのうちボンディングパッド11が占める領域以外の領域に、チップ外部に対して窪んだ4対(8本)の溝50A,50Bを有する。これらの溝50A,50Bは、断面矩形状で、GaP基板10の上面10aから深さ70μmになるように形成されている。図7Bによって良く分かるように、平面視では、これらの4対の溝50A,50Bは、ボンディングパッド11の周りを取り囲むように設けられ、各チップ側面10bに対して約45°の角度をなしている。
また、図7Aに示すように、上記p型GaP基板10のうち直接接合界面80側の一部には、Zn拡散部25が形成されている。図7Bに示すように、平面視では、このZn拡散部25は、隣り合う二つのチップ側面10bと上記溝50とによって囲まれた領域に設けられている。このZn拡散部25は、それが対向する量子井戸活性層のコーナー部に注入電流を集中させて、実質的な発光領域を量子井戸活性層5のコーナー部26(図7A中に破線で示す)に限定する。
このLED40は、以下のようにして製造される。なお、LED40のチップサイズ(平面寸法)は300μm□とする。
まず、第1実施形態と同様に、MOCVD法等により以下の各層を積層する。すなわち、図2に示したのと同様に、犠牲基板としてのn型GaAs基板1上に、層厚1μmのn型GaAsバッファ層2、層厚3μmのn型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3、層厚1μmのn型Al0.5In0.5Pクラッド層4、量子井戸活性層5、層厚1μmのp型Al0.5In0.5Pクラッド層6、層厚0.15μmのp型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層7、層厚5μmのp型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8、層厚0.01μmのノンドープGaAsキャップ層9を積層する。量子井戸活性層5は、既述のように(Al0.5Ga0.5)0.5In0.5Pからなるバリア層と、GaInPからなる井戸層とを交互に複数積層して形成する。各半導体層の成長方法としてはMOCVD法の他にMBE法、MOMBE法等の種々の方法が利用可能である。
各半導体層の成長時に、p型ドーパントにはZnを用いる一方、n型ドーパントにはSiを用いる。この他にp型ドーパントとしてはMg、C、Be、n型ドーパントとしてはSe、Te等が使用できる。
また、p型のGa0.915In0.085P貼付コンタクト層8のキャリア濃度は、5×1017cm-3で一定とする。
この後、図3に示したのと同様に、ノンドープGaAsキャップ層9を除去すると共に、p型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層8をポリッシュし、コンタクト層8の表面(図3における上面)を鏡面に加工する。
一方、p型GaP基板10の直接接合すべき面(図3における下面)には、直径50μmで1チップ当たり4個の円形状にZnを拡散して、キャリア濃度が1×1019cm-3のZn拡散部25を形成する。このZn拡散部25は、p型GaP基板10の直接接合すべき面に、1チップ当たり4個ずつ、チップの平面寸法に応じた300μmピッチで形成する。
その後、このp型GaP基板10の表面と、上記貼付コンタクト層8の表面とをエッチャントで表面処理し、酸化膜を除去する。その後、それらを十分に洗浄、乾燥した後、上記p型GaP基板10の直接接合すべき面と上記貼付コンタクト層8の表面とを加圧状態で密着させて、真空中で0.5時間にわたって、750℃で熱処理する。これにより、上記貼付コンタクト層8にp型GaP基板10を直接接合する。
このとき、p型GaP基板10のZn拡散部25が貼付コンタクト層8に接合する部分はオーミック接合となるが、貼付コンタクト層8のその他の部分とp型GaP基板10とは、いずれのキャリア濃度も低いためオーミック接合にならない。したがって、上記Zn拡散部25による直径50μmの円形状のチャンネルが形成される。この結果、動作時に注入電流がこの部分にのみ流れ、実質的な発光領域を量子井戸活性層5のコーナー部26に限定する電流狭窄構造が得られる。
その後、図4に示すように、アンモニア:過酸化水素系エッチャントにより、n型GaAs基板1及びn型GaAsバッファ層2をエッチング除去する。その後、p型GaP基板10の表面(図4における上面)を研磨して、このp型GaP基板10を280μmの厚さにする。このp型GaP基板10の研磨された面に、チップ平面寸法に応じた300μmピッチで直径100μmのAuBe/Auからなるボンディングパッド11を形成する。また、n型のAl0.5Ga0.5As電流拡散層3の表面(図4における下面)に、AuSiからなるn型電極12Aを形成し、さらに、それらのn型電極12と導通するように円形状のAl電極23を形成する。
その後、上記p型GaP基板10の上面に、20μm幅のブレードによって、図5Bに示した態様で、深さ70μmの複数対の溝50,50を形成する。溝50,50の各対のピッチは、チップの平面寸法が300μmであるのに基づいて、212.1μmとなる。このようにすれば、全てのチップに対して同じように溝50A,50B(図7B)を形成することができる。
さらに、20μm幅のブレードを用いて、この状態のウエハを個々のチップにダイシングする。その後、ダイシングによるダメージ層をエッチングにより除去して、チップ毎に分割する。このようにして、図7A乃至図7Cに示したLED40が得られる。
このようにして作製されたLED40では、外部量子効率が20%となった。一方、電流狭窄構造を有しない比較例のLED(LED40に対して、Zn拡散部25を有しない点のみが異なるもの)では、外部量子効率が18%であった。したがって、Zn拡散部25によって電流狭窄を行うことにより、外部量子効率が約1.1倍に向上したことになる。
この理由は次のように説明される。すなわち、このLED40では、図7Bに示すように平面視では、実質的な発光領域である量子井戸活性層5のコーナー部26は上記溝50Bに関して表面電極11とは反対側の領域にある。したがって、図7A中に示すように、コーナー部26で生成される光Lの大部分Lmは、表面電極11に達する前に、上記溝50Bの内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
(第3実施形態)
上の第2実施形態では発光領域を限定する方法として内部狭窄構造を採用したが、図8A、図8Bおよび図8Cに示すLED60のように、n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3に対してオーミック接触するn型電極12Bをチップの四隅にのみ設ける構造としても同様の効果を得ることができる。
上の第2実施形態では発光領域を限定する方法として内部狭窄構造を採用したが、図8A、図8Bおよび図8Cに示すLED60のように、n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3に対してオーミック接触するn型電極12Bをチップの四隅にのみ設ける構造としても同様の効果を得ることができる。
図8A、図8B、図8Cはそれぞれ図7A、図7B、図7Cに対応しており、同一の構成要素には同一の符号を用いて個々の説明を省略する。このLED60は、上述のp型GaP基板10のZn拡散部25に代えて、電流拡散層3の下面3bの四隅に、それぞれAuSiからなる三角枠形状のn型電極12Bを備えている。それらのn型電極12Bは、下面3bの中央領域の円形状のAl電極23から放射状に延びる4本のAl電極24を介して、それぞれAl電極23と導通している。
このLED60でも、動作時に実質的な発光領域が量子井戸活性層5のコーナー部26に限定される。したがって、図8A中に示すように、コーナー部26で生成される光Lの大部分Lmは、表面電極11に達する前に、上記溝50Bの内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
(第4実施形態)
また、図9A、図9Bおよび図9Cに示すLED61のように、それぞれ対応するチップ側面10bに対して実質的に平行な4本の溝31を備えても良い。
また、図9A、図9Bおよび図9Cに示すLED61のように、それぞれ対応するチップ側面10bに対して実質的に平行な4本の溝31を備えても良い。
図9A、図9B、図9Cはそれぞれ図7A、図7B、図7Cに対応しており、同一の構成要素には同一の符号を用いて個々の説明を省略する。図1Bによって良く分かるように、平面視では、このLED61の4本の溝31は、ボンディングパッド11の周りを取り囲むように設けられ、それぞれ対応するチップ側面10bに対して実質的に平行に延びている。図9A中に示すp型GaP基板10のZn拡散部25Aは、平面視では、チップ側面10bとそのチップ側面に対応する上記溝31とによって挟まれた領域、すなわちチップ周辺領域に全周にわたって枠状に設けられている。
このZn拡散部25Aは、それが対向する量子井戸活性層のコーナー部に注入電流を集中させて、実質的な発光領域を量子井戸活性層5の周辺部26A(図9A中に破線で示す)に限定する。したがって、図9A中に示すように、周辺部26Aで生成される光Lの大部分Lmは、表面電極11に達する前に、上記溝31の内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
(第5実施形態)
上の第4実施形態では発光領域を限定する方法として内部狭窄構造を採用したが、図10A、図10Bおよび図10Cに示すLED62のように、n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3に対してオーミック接触するn型電極12Cをチップの周辺領域に枠状に設ける構造としても同様の効果を得ることができる。
上の第4実施形態では発光領域を限定する方法として内部狭窄構造を採用したが、図10A、図10Bおよび図10Cに示すLED62のように、n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層3に対してオーミック接触するn型電極12Cをチップの周辺領域に枠状に設ける構造としても同様の効果を得ることができる。
図10A、図10B、図10Cそれぞれ図9A、図9B、図9Cに対応しており、同一の構成要素には同一の符号を用いて個々の説明を省略する。このLED62は、上述のp型GaP基板10のZn拡散部25Aに代えて、電流拡散層3の下面3bの周辺領域の全周にわたるAuSiからなる枠状のn型電極12Cを備えている。そのn型電極12Cは、下面3bの中央領域の円形状のAl電極23から放射状に延びる4本のAl電極24を介して、Al電極23と導通している。
このLED62でも、動作時に実質的な発光領域が量子井戸活性層5のコーナー部26A(図10A中に破線で示す)に限定される。したがって、図10A中に示すように、周辺部26Aで生成される光Lの大部分Lmは、表面電極11に達する前に、上記溝31の内面を通して外部へ出射する。したがって、素子内部での多重反射をさらに少なくして外部出射効率を高めることができる。
上述の各実施形態では、AlGaInP系の材料で量子井戸活性層5を形成したが、発光層の材料および形式はこれに限定されるものではなく、AlGaAs系等の他の材料系でもよく、また、単層のものでもよい。
また、透明基板としてGaP基板10を用いたが、これに限定されるものではなく、発光光に対して透明であれば、GaN、SiC等の他の半導体基板でもよい。さらに、サファイアやガラス等の絶縁性の基板でもよい。この場合は、ダイボンディングされる側の半導体層にp型およびn型の両方の電極を形成し、この電極をバンプによりダイボンドすればよい。また、透明基板が直接接合される層は、コンタクト層以外のクラッド層等であってもよい。
また、電流拡散層としてn型Al0.5Ga0.5As層を用いたが、これに限定されるものではなく、(Al0.3Ga0.7)0.5In0.5P等の成長基板に格子整合し、発光波長に対して透明な層であればよい。
1 n型GaAs基板
2 n型GaAsバッファ層
3 n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層
4 n型Al0.5In0.5Pクラッド層
5 量子井戸活性層
6 p型Al0.5In0.5Pクラッド層
7 p型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層
8 p型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層
9 ノンドープGaAsキャップ層9
10 p型GaP基板
11 ボンディングパッド
12,12A,12B,12C n型電極
20,40,60,61,62 LED
25,25A Zn拡散部
30,31,50,50A,50B 溝
2 n型GaAsバッファ層
3 n型Al0.5Ga0.5As電流拡散層
4 n型Al0.5In0.5Pクラッド層
5 量子井戸活性層
6 p型Al0.5In0.5Pクラッド層
7 p型(Al0.2Ga0.8)0.77In0.23P中間層
8 p型Ga0.915In0.085P貼付コンタクト層
9 ノンドープGaAsキャップ層9
10 p型GaP基板
11 ボンディングパッド
12,12A,12B,12C n型電極
20,40,60,61,62 LED
25,25A Zn拡散部
30,31,50,50A,50B 溝
Claims (10)
- 第1導電型の第1半導体層と、光を生成する発光層と、第2導電型の第2半導体層と、上記発光層からの光に対して透明であると共に上記第2半導体層に第1の面が直接接合された透明基板とを順に備え、
上記透明基板は、上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に表面電極が設けられ、上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、外部に対して窪んだ溝が設けられていることを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子において、
実質的に直方体状をなすチップの形態を取り、
上記溝は、上記第2の面に沿って、チップ側面に対して実質的に45°の角度をなして延在していることを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項2に記載の半導体発光素子において、
上記溝の数が1チップ当たり4本以上であることを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子において、
上記溝の深さが50μm以上であることを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項2に記載の半導体発光素子において、
上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ隣り合う二つのチップ側面と上記溝とによって囲まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流を集中させる構造を備えたことを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子において、
実質的に直方体状をなすチップの形態を取り、
上記溝は、それぞれ対応するチップ側面に対して実質的に平行に上記第2の面に沿って延在し、
上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外で、かつ上記チップ側面とそのチップ側面に対応する上記溝とによって挟まれた領域に対向する発光層部分に、注入電流を集中させる構造を備えたことを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子において、
上記発光層は、(AlyGa1-y)zIn1-zP(ただし、0≦y≦1、0<z<1である。)で形成された層を少なくとも1つ有することを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子において、
上記透明基板がGaPからなることを特徴とする半導体発光素子。 - 請求項1に記載の半導体発光素子を作製する半導体発光素子の製造方法であって、
犠牲基板上に上記第1半導体層、発光層および第2半導体層を順に積層し、
上記第2半導体層に上記透明基板の第1の面を直接接合し、
上記犠牲基板を除去し、
上記透明基板の上記第1の面とは反対側の第2の面の一部領域に上記表面電極を設け、
上記透明基板の上記第2の面のうち上記表面電極が占める領域以外の領域に、ダイシングブレードを用いて、外部に対して窪んだ溝を設けることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体発光素子を備えた電子機器であって、
伝熱性をもつダイボンド面に、上記半導体発光素子の上記透明基板とは反対側の上記第1半導体層の側がダイボンディングされていることを特徴とする電子機器。
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-
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- 2005-03-16 JP JP2005074433A patent/JP2006261266A/ja active Pending
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