JP2006257170A - 微細多孔構造の形成方法およびその利用 - Google Patents
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Abstract
【課題】 物質内部にフラクタル構造を形成させる微細多孔構造の形成方法、およびその利用方法を提供する。
【解決手段】 本発明にかかる微細多孔構造の形成方法によると、第1の物質からなるフラクタル構造を有する微粒子もしくはその集合体からなる鋳型の周囲を、第2の物質で埋め、上記鋳型内で上記第2の物質を硬化させることにより、上記第2の物質からなる物体内部にフラクタル構造を形成させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明にかかる微細多孔構造の形成方法によると、第1の物質からなるフラクタル構造を有する微粒子もしくはその集合体からなる鋳型の周囲を、第2の物質で埋め、上記鋳型内で上記第2の物質を硬化させることにより、上記第2の物質からなる物体内部にフラクタル構造を形成させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、立体内部に微細な多孔構造を形成する微細多孔構造の形成方法およびその利用に関するものであって、特に、立体内部にフラクタル構造を形成する微細多孔構造の形成方法およびその利用に関するものである。
多孔質材料は様々な分野で広く用いられている材料である。例えば、無機材料であるシリカ、アルミナ等は反応触媒として、活性炭等は吸着材として利用されている。また、合成高分子材料であるプラスチックフォーム等の材料は軽量化材、断熱材、濾過材等として、ポリスルホン、セラミック等は分離膜等として用いられている。
上記多孔質材料に求められる性質として、密度が小さく、表面積が大きいことが挙げられる。このような多孔構造を形成する方法として、ポリウレタンフォーム、プラスチックフォームおよびスポンジ等の製造方法に代表されるように、反応時に気泡を生成させたり、発泡剤を投入したり、窒素ガスや二酸化炭素ガスを投入したり、もしくは機械的に撹拌したりすることによって、物体内部に多孔構造を形成させる方法が挙げられる(特許文献1を参照)。また、機能性の分離膜等を製造する場合には、延伸やエッチングによる穿孔等の物理的方法や一般の不織布による方法が用いられる(特許文献2、3を参照)。
ところで、上記の多孔質材料に求められる性質を有するものとして、フラクタル構造を有する立体(以下、「フラクタル立体」ともいう)が挙げられる。フラクタル立体は、密度を極限に小さくし、表面積を無限大にすることが理論上可能な立体である。
フラクタルとは、特徴的な長さを持たないような図形や構造、現象等の総称であり、その最大の特徴は、「自己相似性」と呼ばれる性質である。より簡単に言うと、ある物体をどんなに細かく分割してみても、もとの形と同じものがあらわれるということである。
また、最近、フラクタル立体が、電磁波を反射も吸収もせず、フラクタル立体内部にとどめることができることが明らかにされた(非特許文献1を参照)。非特許文献1によると、フラクタル立体内部に閉じ込められる電磁波の周波数は、フラクタル立体の大きさによって異なり、フラクタル立体が小さくなると、より高い周波数の電磁波を閉じ込めることができる。
特表平8−503720公報(平成8年(1996)4月23日公開)
特開2002−179824公報(平成14年(2002)6月26日公開)
特開2000−229228公報(平成12年(2000)8月22日公開)
Takeda et al., Physical Review Letters, 92, 093920 (2004)
Shibuichi et al., Journal of Physical Chemistry, 100, 19512-19517 (1996)
Tsujii et al., Angewandte Chemie International Edition in English, 36, 1011-1012 (1997)
Shibuichi et al., Journal of Colloid and Interface Science, 208, 287-294 (1998)
このように、多孔質材料は非常に有用な物質であり、その多孔構造を形成する方法は産業上、有用なツールである。しかしながら、特許文献1に記載されているような方法では、孔が大きく、微細な多孔構造を形成できないという問題がある。また、特許文献2および3に記載されているような方法では、ある程度微細な多孔構造を形成することが可能であるが、均一性が悪いという問題がある。
一方、フラクタル立体は物質内部にフラクタル構造を形成しているため、密度が極限に小さく、表面積が無限大の微細多孔構造を有する材料を開発できると期待される。しかしながら、これまで物質内部に設計どおりのフラクタル構造を形成させる方法は知られていない。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は立体内部にフラクタル構造を形成させる微細多孔構造の形成方法、およびその利用方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討した結果、フラクタル構造を有する微粒子(以下、「フラクタル微粒子」ともいう)もしくはその集合体からなる鋳型の周囲を、上記微粒子を形成する物質とは異なる物質で埋め、硬化させることにより、硬化した当該物質からなる物体内部にフラクタル構造を形成させることが可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、第1の物質からなるフラクタル微粒子もしくは上記フラクタル微粒子の集合体からなる鋳型の周囲を、上記第1の物質とは異なる第2の物質で埋め、上記鋳型内で上記第2の物質を硬化させる工程、および硬化した上記第2の物質からなる物体と上記鋳型とを分離する工程を含み、上記鋳型が有するフラクタル構造を硬化した上記第2の物質からなる立体内部に転写することを特徴としている。
また、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、上記の第1の物質を用いてフラクタル微粒子を作製する工程を含むことが好ましい。
さらに、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、上記フラクタル微粒子もしくは上記フラクタル微粒子の集合体からなる上記鋳型を作製する工程を含むことが好ましい。
上記第1の物質はアルキルケテンダイマーであることが好ましい。
本発明にかかる微細多孔構造物は、立体内部にフラクタル構造を有することを特徴としている。
本発明にかかる微細多孔構造物は、上記の微細多孔構造の形成方法を含む製造方法によって製造され、物体内部にフラクタル構造を有することを特徴としている。
また、本発明にかかる微細多孔構造物は、上記の第1の物質を用いてフラクタル微粒子を作製する工程を含む上記微細多孔構造の形成方法によって製造されることが好ましい。
さらに、本発明にかかる微細多孔構造物は、上記フラクタル微粒子もしくは上記フラクタル微粒子の集合体によって上記鋳型を作製する工程を含む上記微細多孔構造の形成方法によって製造されることが好ましい。
本発明にかかるデバイスは、上記微細多孔構造物を備えていることを特徴としている。
本発明にかかる微細多孔構造の形成方法によれば、第1の物質からなるフラクタル微粒子もしくはその集合体を鋳型として、その鋳型内で第2の物質を硬化させることによって、第2の物質からなる物体内部にフラクタル構造を有する微細多孔構造物を作製することができる。それゆえ、所望のフラクタル構造を有する微細多孔構造を有する材料を作製することができるという効果を奏する。
また、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法により、製造した微細多孔構造物は、体積が極めて小さく、ほとんどが空間の立体であるため、密度が非常に小さく、表面積が非常に大きい。それゆえ、本発明にかかる微細多孔構造物は、微細多孔質材料として産業上広く利用できるという効果を奏する。
<1.微細多孔構造の形成方法>
[実施の形態1]
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すると、以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施の形態1]
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すると、以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、図1に示すように第1の物質からなるフラクタル微粒子もしくは上記フラクタル微粒子の集合体からなる鋳型の周囲を、上記第1の物質とは異なる第2の物質で埋め、上記鋳型内で上記第2の物質を硬化させる工程(以下、「成型工程」ともいう)、および硬化した上記第2の物質からなる物体と上記鋳型とを分離する工程(以下、「分離工程」ともいう)を、少なくとも含んでいればよく、その他の具体的な工程、材料、条件、使用装置、および使用機器等については特に限定されるものではない。以下、各工程について詳細に説明する。
なお、本明細書において、「フラクタル構造」とは、次第に微細となる構造において自己相似形の性質と非整数次元の特徴を有する幾何学的な図形の構造をいい、具体的な形状、大きさ等は特に限定されるものではない。例えば、りん片状、角柱状、円柱状、角錐状、円錐状、針状等のいずれか、及びこれらの形状が複雑に組み合わさってできたフラクタル構造を挙げることができる。
また、本明細書において、「物質Aのフラクタル構造を物質Bに転写する」とは、物質Aのフラクタル構造を鋳型として、物質Bのフラクタル構造が形成されたことを意味し、物質Aと物質Bとのフラクタル構造の性質および/または形状が同一または略同一であるものをいう。ここでいう「略同一」とは、本発明の趣旨が達成できる合理的な範囲内で若干異なっていても構わないという意味である。なお、本発明では、物質Aのフラクタル構造が物質Bのフラクタル構造と同一であることが特に好ましい。
本明細書において、「微粒子」とは、粒径が1nm以上1mm以下の粒子をいう。本発明では、特に、上記微粒子が10nm以上100μm以下であることが好ましい。
さらに、本明細書において、「微細多孔構造」とは、立体内部に形成される構造であって、多数の微細な孔構造のことをいう。また、「微細多孔構造物」は、立体内部に上記「微細多孔構造」と有する構造物のことをいい、特に、立体内部にフラクタル構造を有するフラクタル微細多孔構造物であることが好ましい。本発明における微細多孔構造の孔径は、上記フラクタル微粒子の粒径に依存して決定されるものであるが、1nm以上1mm以下が好ましく、10nm以上100μm以下であることがより好ましい。
本明細書において、「鋳型の周囲」とは、上記フラクタル微粒子もしくはその集合体の周囲をいう。
上記「成型工程」では、上記鋳型の周囲を上記「第1の物質」とは異なる「第2の物質」で埋め、上記鋳型内で上記「第2の物質」を硬化させる(図1を参照)。
上記鋳型を構成する上記フラクタル微粒子において、上記「第1の物質」は、フラクタル構造を形成できるものであればよく、その他の具体的な構成等については特に限定されるものではない。例えば、アルキルケテンダイマー(以下、「AKD」ともいう)、ジアルキルケトン、陽極酸化されたアルミニウム表面等のように自己組織的にフラクタル構造を形成する物質(上記非特許文献2〜4を参照)、およびこれらと他の物質との混合物であることが好ましい。
上記「第2の物質」としては、上記「第1の物質」以外の物質であればよく、その具体的な構成等は特に限定されるものではない。例えば、金属アルコキシド、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂およびウレタン樹脂から選択して用いることができる。さらに、フッ素系単量体からなるポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメチルメタアクリレート等を用いることもできる。上記「第2の物質」としては、これらの化合物を単独で用いてもよく、複数を混合して用いてもよい。なお、混合して用いる場合、その混合比率は特に限定されるものではない。
上記「成型工程」において、上記「第2の物質」を硬化させる方法は特に、限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、上記「第2の物質」として、上記例示の物質を用いる場合、熱、光もしくは紫外線により硬化させる方法を用いることができる。
また、上記鋳型の周囲を上記「第2の物質」で埋める方法は、特に限定されるものではないが、例えば、上記鋳型に上記「第2の物質」を流し込む方法が挙げられる。
本発明にかかる上記「第2の物質」としては、アルコキシシランを用いることが好ましい。具体的には、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、ビニルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、γ−クロロプロピルトリアルコキシシラン等を用いることができ、特に限定されるものではない。樹脂組成物の保存安定性の観点から、特に、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランが好ましい。
また、テトラメトキシオルソチタネ−ト、テトラエトキシオルソチタネ−ト、テトラプロピルオルソチタネート、テトライソプロピルオルソチタネート、n−テトラブチルオルソチタネート、sec−テトラブチルオルソチタネート、tert−テトラブチルオルソチタネート、テトラエチルジルコネート、テトラブチルジルコネート、テトラプロピルジルコネート、アルミニウムトリエトキシド、n−アルミニウムトリブトキシド、sec−アルミニウムトリブトキシド、tert−アルミニウムトリブトキシドなどの金属アルコキシドを用いることができる。
さらに、上記「第2の物質」として、テトラアルキルオルソシリケートを用いることもできる。例えば、テトラメチルオルソシリケート(以下、「TMOS」ともいう)、テトラエチルオルソシリケート、テトラプロピルオルソシリケート、テトライソプロピルオルソシリケート、テトラブチルオルソシリケートなどが挙げられる。
さらに、上記「第2の物質」として、金属を用いてもよい。例えば、亜鉛、ニッケル、鉄、アルミニウム、白金、鉛、金、銀等の金属単体及びこれらの合金、ステンレス等の多孔構造体を形成可能な従来公知の金属材料を用いることができる。
また、上記「第2の物質」と同時に、各種添加剤、例えば酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、老化防止剤、濡れ性改良剤等を必要に応じて配合してもよい。
上記「分離工程」では、硬化した上記「第2の物質」を上記鋳型から分離する(図1を参照)。この工程において、硬化した上記「第2の物質」からなる物体を上記鋳型から分離する方法は、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、加熱により、上記フラクタル微粒子のみを完全に燃焼し、上記鋳型と硬化した上記「第2の物質」からなる物体を分離することができる。
以上のように、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法を用いることにより、物体内部に所望のフラクタル構造を有する微細多孔構造を形成することができる。前述したように、物体内部にフラクタル構造を有する微細多孔構造物は、密度が小さく、表面積が大きいという性質が必要とされる様々な製品の技術開発に利用することができる。
したがって、本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、例えば、様々な物体内部に微細多孔構造を有する材料の開発および生産に利用できる。特に密度が小さく、表面積が大きいという性質を有する微細多孔構造を付与する方法として利用できる。
具体的には、断熱材、吸音材、吸着材、軽量化材、濾過材などの建築材料、コンピュータ、携帯電話などの電気機器、機能性分離膜、化粧品粉体、吸水/吸油材料、触媒および触媒担体、磁波障害を防ぐ素材、加熱炉、電磁波の吸収材料、電磁波遮断フィルター等の材料の製造方法等に利用することができる。
[実施の形態2]
本発明の他の実施形態について説明すると、以下の通りである。なお、説明の便宜上、「実施の形態1」で用いた部材と同一の機能を有する部材には、同一の部材名を使用し、その説明は省略する。
本発明の他の実施形態について説明すると、以下の通りである。なお、説明の便宜上、「実施の形態1」で用いた部材と同一の機能を有する部材には、同一の部材名を使用し、その説明は省略する。
本発明にかかる微細多孔構造の形成方法は、「実施の形態1」の構成に加えて、第1の物質を用いてフラクタル微粒子を作製する工程(以下、「微粒子作製工程」ともいう)ならびに/または上記フラクタル微粒子もしくは上記フラクタル微粒子の集合体からなる鋳型を作製する工程(以下、「鋳型作製工程」ともいう)を含んでいてもよい。
上記「微粒子作製工程」では、第1の物質を用いてフラクタル微粒子を作製する。この工程で用いる「第1の物質」としては、実施の形態1における「第1の物質」と同種の物質を用いることができる。
上記「第1の物質」を用いてフラクタル微粒子を作製する手法については、従来公知の方法を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、電気分解、化学反応、微生物反応等により固体表面を溶解もしくは腐食させる方法、電気分解や拡散律速凝集等により固体表面に物質を析出させる方法、微粒子凝集体を固体表面に付着させる方法、互いに非相溶な2種類の物質を混合し相分離を進行させて2つの相が互いに入り組んだ相分離パターンができたとき、どちらか片方の物質のみを溶出させる方法、あるいはAKDやジアルキルケトン等のように融液あるいは溶液からの硬化時に自然にフラクタル構造化するものを利用する方法等を用いることができる。
具体的には、上記「第1の物質」として、AKDやジアルキルケトン等のように自己組織的にフラクタル構造を形成する物質を用いる場合、有機溶媒に溶解した上記「第1の物質」を噴霧して形成される微粒子を放置することによって、フラクタル微粒子を形成することができる。この際、微粒子を放置する温度はフラクタル微粒子が形成されれば、特に限定されるものではないが、室温が好ましい。また、放置する時間はフラクタル微粒子が形成されるのに必要な時間であればよく、特に限定されるものではないが、24時間以上が好ましく、4週間以上がより好ましい。
さらに、上記「第1の物質」として、上記のように、AKDやジアルキルケトン等のような自己組織的にフラクタル構造を形成する物質を用いる場合、有機溶媒に溶解した上記「第1の物質」を冷却し、凍結乾燥した後、アニールさせることにより、形成することもできる。アニールさせる温度は特に、限定されるものではない。
上記のように、「第1の物質」を有機溶媒に溶解する場合、使用する有機溶媒は特に限定されるものではないが、揮発性のものが望ましい。例えば、n−ヘキサン、ヘプタン等のアルカン類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール類、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、および四塩化炭素、クロロホルム、テトラヒドロフラン等の化合物を用いることができる。
上記「鋳型作製工程」では、上記フラクタル微粒子もしくはその集合体を用いて、鋳型を作製する。この工程で用いる鋳型の作製方法は、上記フラクタル微粒子もしくはその集合体を静止した状態に固定できるものであれば、特に限定されるものではない。例えば、ガラスや金属等からなる容器内に上記フラクタル微粒子もしくはその集合体を配置することによって作製することができる。
さらに、上記「鋳型作製工程」と上記「微粒子作製工程」とを合わせて、1つの工程としてもよい。すなわち、上記フラクタル微粒子の作製と上記鋳型の作製を同時に行ってもよい。例えば、上記「鋳型作製工程」で用いる容器内で、上記フラクタル微粒子を作製し、当該フラクタル微粒子が入った当該容器をそのまま鋳型として用いてもよい。
<2.微細多孔構造物>
本発明には、上記の微細多孔構造の形成方法を用いて製造される微細多孔構造物も含まれる。以下に、本発明にかかる微細多孔構造物の詳細について述べる。なお、説明の便宜上、上記「1.微細多孔構造の形成方法」で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材名を使用し、その説明は省略する。
本発明には、上記の微細多孔構造の形成方法を用いて製造される微細多孔構造物も含まれる。以下に、本発明にかかる微細多孔構造物の詳細について述べる。なお、説明の便宜上、上記「1.微細多孔構造の形成方法」で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材名を使用し、その説明は省略する。
すなわち、本発明にかかる微細多孔構造物は、上記の微細多孔構造の形成方法を含む製造方法によって製造されていればよく、その他の材質、大きさ、形状等の具体的な構成については特に限定されるものではない。
本発明にかかる微細多孔構造物には、上記「第1の物質」が有するフラクタル構造が転写されており、当該微細多孔構造物が上記「第1の物質」が有するフラクタル構造と同一もしくは略同一であることが好ましく、同一であることが特に好ましい。
本発明にかかる微細多孔構造物は、物体内部にフラクタル構造を有するため、密度が小さく、表面積が大きい。したがって、多孔質材料、特に微細多孔質材料として用いることができる。
さらに、本発明にかかる微細多孔構造物は、フラクタル立体であるため、その内部に電磁波を閉じ込められることができる(非特許文献1を参照)。フラクタル立体の内部に閉じ込めることができる電磁波の周波数は、フラクタル立体の大きさによって異なり、フラクタル立体が小さくなると、より高い周波数の電磁波を閉じ込めることができる。つまり、本発明にかかる微細多孔構造物を小型化することにより、高周波数の電磁波の1種である光をも、微細多孔構造物の孔内にとどめることができる。したがって、本発明にかかる微細多孔構造物は光を含め、電磁波を閉じ込める材料に利用することができる。
このように、本発明にかかる微細多孔構造物は、具体的には、断熱材、吸音材、吸着材、軽量化材、濾過材等の建築材料、コンピュータ、携帯電話等の電気機器、機能性分離膜、触媒および触媒担体、磁波障害を防ぐ素材、加熱炉、電磁波の吸収材料、電磁波遮断フィルター、化粧品粉体、吸水/吸油材等の材料として好適に利用することができる。
このように、本発明にかかる微細多孔構造物は、具体的には、断熱材、吸音材、吸着材、軽量化材、濾過材等の建築材料、コンピュータ、携帯電話等の電気機器、機能性分離膜、触媒および触媒担体、磁波障害を防ぐ素材、加熱炉、電磁波の吸収材料、電磁波遮断フィルター、化粧品粉体、吸水/吸油材等の材料として好適に利用することができる。
<3.微細多孔構造物を備えるデバイス>
本発明には、微細多孔構造物を備える各種デバイスも含まれる。以下に、本発明にかかる微細多孔構造物を備えるデバイスの詳細について述べる。
本発明には、微細多孔構造物を備える各種デバイスも含まれる。以下に、本発明にかかる微細多孔構造物を備えるデバイスの詳細について述べる。
なお、本明細書において、「デバイス」とは、包括的な装置・製品・機能性材料を含む広範な物の意であって、その具体的な構成、用途、形状、大きさ等の諸条件については特に限定されるものではない。
本発明にかかる微細多孔構造物としては、例えば、上記コンピュータ、携帯電話、加熱炉等の各種装置・製品を挙げることができる。より具体的には、説明すると以下の通りである。
非特許文献1によれば、電磁波の照射を止めても、1千万分の1秒間は電磁波をフラクタル立体内部に閉じ込めることができる。1千万分の1秒間とは、従来のスーパーコンピューターで数万回計算ができる時間に相当する。したがって、本発明にかかる微細多孔構造物は、コンピュータを構成する成分として十分に利用可能である。
また、本発明にかかる微細多孔構造物は小型化することにより、光を内部に閉じ込めることができる。したがって、電池のように光子を貯める「光池」としての利用が可能である。捕獲した光子の取り出し方法と組み合わせることにより、空中に多く存在する電磁波(光)を捕獲して恒久的にエネルギーが取り出すことが可能である。つまり、本発明にかかる微細多孔構造物を用いることにより、電池を使用しない携帯電話や電気機器を実現することができる。これにより、携帯電話や電気機器をより小型化することができる。
また、本発明にかかる微細多孔構造物が捕獲した電磁波のエネルギーを熱に変換することにより、エネルギー効率のよい加熱炉を実現することができる。
なお本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明について、実施例および比較例、並びに図2ないし13に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者は本発明の範囲を逸脱することなく、種々の変更、修正、および改変を行うことができる。
[実施例1]
まず、フラクタル構造表面を自発的に形成するワックスであるAKDをn−ヘキサンに溶解し、その溶液を噴霧することにより、フラクタル表面構造を有するAKD微粒子(以下、「フラクタルAKD微粒子」ともいう)を作製した。その後、作製した微粒子を室温、約1Paの真空下で保管した。図2には、上記の方法に従って、多数の微粒子を作成し、その一部を適宜切り出して、経過時間ごとに観察した結果を示す。その結果、24時間、4週間と時間の経過とともに、自発的にフラクタル構造が形成されていくことがわかった。
まず、フラクタル構造表面を自発的に形成するワックスであるAKDをn−ヘキサンに溶解し、その溶液を噴霧することにより、フラクタル表面構造を有するAKD微粒子(以下、「フラクタルAKD微粒子」ともいう)を作製した。その後、作製した微粒子を室温、約1Paの真空下で保管した。図2には、上記の方法に従って、多数の微粒子を作成し、その一部を適宜切り出して、経過時間ごとに観察した結果を示す。その結果、24時間、4週間と時間の経過とともに、自発的にフラクタル構造が形成されていくことがわかった。
次に、上記の方法に従い作製し、4週間保管したフラクタルAKD微粒子(図3(a)を参照)を、以下のように作製したTMOS溶液に加えて、ゾル−ゲル反応させた。なお、上記TMOS溶液は、TMOS、水およびメタノールをモル比1:4:5で混合することにより作製した。この際、水の一部として中性リン酸塩pH標準液(25℃でpH6.86)を加えた。
ゾル−ゲル反応後のゲルの表面を走査型電子顕微鏡(以下、「SEM」ともいう)により観察した。図3(c)、図4に示すように、ゲル中にフラクタルAKD微粒子が埋没していた。このことから、フラクタルAKD微粒子の隙間をTMOS溶液で埋めたときに、フラクタルAKD微粒子がTMOS溶液になじんで重合していることが分かった。
さらに、上記ゲルにアセトンを浸漬させることによって、上記ゲルを洗浄し、フラクタルAKD微粒子を除去した。その後、ゲル表面をSEMにより観察した。その結果、図5に示すように、フラクタルAKD微粒子とほぼ同じサイズの窪みが観察された。このサイズの窪みはフラクタルAKD微粒子を加えずに、上記条件でゾル−ゲル反応をさせた場合には、観察されなかった。このことから、上記ゲルからフラクタルAKD微粒子を除去した際、フラクタルAKD微粒子に起因する痕跡が上記ゲル内部に残ることが確認できた。
また、上記方法でゲル化させたゲルを空気中、室温で3日間静置し、その後、空気中、250℃で2時間加熱することにより、フラクタルAKD微粒子を燃焼させた。その結果、ゲル内部には、図6に示すような、フラクタルAKD微粒子のフラクタル構造を反映した細孔の形状が形成された。なお、図6(a)〜(d)は、それぞれ、異なる部分を異なる拡大倍率で観察したSEM観察像を示す。また、図6(a)〜(d)の拡大倍率は、それぞれ、2000倍、2500倍、1000倍、400倍である。
以上のことから、本実施例にかかる方法を用いることによって、ゲル内に気泡などではなく、フラクタルAKD微粒子に依存する立体構造を有するフラクタル立体を作製できることが明らかとなった。
[実施例2]
実施例1と同様の方法で作製し、噴霧直後から室温、真空中で4週間程度保管したフラクタルAKD微粒子(図7を参照)を容器中に集積させて鋳型を作製した。なお、図7(a)〜(d)は、上記フラクタルAKD微粒子を、それぞれ、5000倍、2000倍、2000倍、700倍の拡大倍率で観察したときのSEM観察像を示す。
実施例1と同様の方法で作製し、噴霧直後から室温、真空中で4週間程度保管したフラクタルAKD微粒子(図7を参照)を容器中に集積させて鋳型を作製した。なお、図7(a)〜(d)は、上記フラクタルAKD微粒子を、それぞれ、5000倍、2000倍、2000倍、700倍の拡大倍率で観察したときのSEM観察像を示す。
次に、作製した上記鋳型の隙間にテトラメトキシシラン溶液を流し込み、自発的に起きるゲル−ゾル反応により、重合させることによって、かたどりを行い、室温で3日間静置した。
最後に、電気炉中で、500℃で2時間、加熱し、上記フラクタルAKD微粒子を完全に燃焼することによって、100nm〜100μmの様々なサイズの孔が空いたスポンジ状の微細多孔構造物を得た(図8を参照)。得られた微細多孔構造物を、集束イオン微細加工装置(Focused Ion Beam、以下「FIB」ともいう)により断面加工した後、当該微細多孔構造物を上から、SEMにより観察した。そのSEM観察像を図8(a)に示す。また、FIBによる断面加工後の当該微細多孔構造物の断面をSEMにより、観察して得られたSEM観察像を図8(b)に示す。なお、拡大倍率は700倍である。
上記微細多孔構造物の断面をSEMを用いて観察したところ、図9に示すように、上記微細多孔構造物には入り組んだ細孔が空いており、隙間の多い立体であることが分かった。なお、図9(a)〜(d)は、それぞれ、2000倍、5000倍、10万倍、7万倍の拡大倍率で観察したSEM観察像を示す。また、各パネルの左側はSEMによる断面観察像、右側は断面パターンを示す。
さらに、上記微細多孔構造物のフラクタル次元をボックスカウント法により評価した。その結果、図10に示すように、上記立体の断面のフラクタル次元Dは1.87であった。
[比較例1]
フラクタル構造を有さないAKD微粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で多孔質ガラスを作製した。
フラクタル構造を有さないAKD微粒子を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で多孔質ガラスを作製した。
作製した多孔質ガラスの断面を実施例1と同様、SEMにより観察し(図11を参照)、得られたSEM観察像を図11に示す。なお、図11左側パネルは、SEMによる断面観察像を示し、図11右側パネルは、断面パターンを示す。また、図11(a)〜(d)の拡大倍率は、それぞれ、2000倍、2000倍、4000倍、20000倍である。
次に、上記多孔質ガラスの断面のフラクタル次元をボックスカウント法により評価した。その結果、当該多孔質ガラスの断面のフラクタル次元は1.92であった。つまり、当該多孔質ガラスは実施例2における微細多孔構造物よりも平面に近いことが分かった。
[比較例2]
AKDを用いないこと以外は、実施例1と同様の方法でガラス小片を作製した。
AKDを用いないこと以外は、実施例1と同様の方法でガラス小片を作製した。
作製したガラス小片の断面を実施例1と同様、SEMにより観察した(図12を参照)。その結果、実施例1における微細多孔構造物(図8および図9を参照)と比較すると、当該ガラス小片は断面が密であり、細孔が存在しなかった。また、当該ガラス小片の断面のフラクタル次元をボックスカウント法により評価したところ、2.0であった。
[比較例3]
まず、TMOS溶液を以下の方法で作製した。メタノール(CH3OH)3 mlにH2O 1 ml、中性リン酸塩pH標準液(25℃でpH6.86)0.6 ml、ホルムアミド 0.135 ml、TMOS(Si(OCH3)4)2 mlの順に加え、よく撹拌した。
まず、TMOS溶液を以下の方法で作製した。メタノール(CH3OH)3 mlにH2O 1 ml、中性リン酸塩pH標準液(25℃でpH6.86)0.6 ml、ホルムアミド 0.135 ml、TMOS(Si(OCH3)4)2 mlの順に加え、よく撹拌した。
次に、上記TMOS溶液を室温で静置して、ゲル化させた。この際、約12分間でゲル化した。なお、ゲル化したことは、反応容器を傾け、形状が変化しないことにより判断した。ゲル化後、ゲル化したTMOS溶液を2日間静置した。その後、容器よりゲルを取り出し、ナイフで切れ目を入れて割り、その断面をSEMにより観察した。その結果、図13に示すように、当該ゲルは緻密でバルクなゲルで、100nmより小さなサイズの凸凹は見られたが、細孔は観察されなかった。なお、図13(a)および(b)は、それぞれ、ゲル断面の異なる部分のSEM観察像を示す。
本発明は、以上説示した各構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態や実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態や実施例についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、多孔質材料を用いることができる多種多様な産業に利用が可能であり、例えば、密度が小さく、表面積が大きいといった性質が要求される機材、器具、および産業用品へ利用可能である。
Claims (7)
- 第1の物質からなるフラクタル構造を有する微粒子もしくは上記微粒子の集合体からなる鋳型の周囲を、上記第1の物質とは異なる第2の物質で埋め、上記鋳型内で上記第2の物質を硬化させる工程、および硬化した上記第2の物質からなる物体と上記鋳型とを分離する工程を含み、上記鋳型が有するフラクタル構造を硬化した上記第2の物質からなる立体内部に転写することを特徴とする微細多孔構造の形成方法。
- 上記の第1の物質を用いてフラクタル構造を有する微粒子を作製する工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の微細多孔構造の形成方法。
- 上記微粒子もしくは上記微粒子の集合体からなる上記鋳型を作製する工程を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の微細多孔構造の形成方法。
- 上記第1の物質がアルキルケテンダイマーであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の微細多孔構造の形成方法。
- 立体内部にフラクタル構造を有することを特徴とする微細多孔構造物。
- 請求項1ないし4のいずれか1項に記載の微細多孔構造の形成方法を含む製造方法によって製造されることを特徴とする請求項5に記載の微細多孔構造物。
- 請求項5または6に記載の微細多孔構造物を備えることを特徴とするデバイス。
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JP2005073718A JP2006257170A (ja) | 2005-03-15 | 2005-03-15 | 微細多孔構造の形成方法およびその利用 |
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JPH09295811A (ja) * | 1996-04-30 | 1997-11-18 | Lion Corp | 無定形多孔体及びその製造方法 |
JP2003525320A (ja) * | 2000-02-18 | 2003-08-26 | アスピラ バイオシステムズ,インコーポレイティド | 分子インプリンティング組成物、並びに高分子の結合及び分析方法 |
WO2005020298A1 (ja) * | 2003-08-26 | 2005-03-03 | Nikon Corporation | 光学素子及び露光装置 |
-
2005
- 2005-03-15 JP JP2005073718A patent/JP2006257170A/ja active Pending
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