JP2006253921A - 車両用ネットワークシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】一貫性があり、正確で確実な故障ノードの判定を行い得る車両用ネットワークシステムを提供すること。
【解決手段】車載機器を制御する複数の制御装置を、バスを介して接続し、各制御装置が前記バスを介して互いにデータを送受信するように構成された車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置のうち少なくとも一つの制御装置は、当該制御装置に接続された前記車載機器を制御して他の前記制御装置へのデータの送受信と、他の制御装置の故障判定とを兼用する、ことを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車載機器の制御等を行う複数のノードを、ネットワークを介して接続した車両用ネットワークシステムに関する。詳しくは、所定のノードを故障判定マスターノードとして設定した車両用ネットワークシステムに関する。
従来から、主として自動車の車両用ネットワークとしてCAN(Controller Area Network)と呼ばれる通信プロトコルが採用されている(例えば、以下の非特許文献1及び2
)。CANは、ISO(International Organization for Standardization)で国際的に標準化されたシリアル通信プロトコルである。最近では、その高い性能と信頼性とから車内LAN以外にも、船舶、医療機器等多方面で採用されている。
このようなCANを利用した車両用ネットワークシステムとして、非特許文献1に記載されているように、自動車のハードウェアを制御する複数のECU(Electric Control Unit)がCANバスを介して接続される例がある。ECUの例として、エンジンやトラン
スミッション等を制御するエンジン系のECUや、VICSナビなどを制御する情報系のECUなどがある。
CANプロトコルの特徴は、(1)バスが空いているときに、すべてのノード(ECU)がメッセージ(以下、「フレーム」と称す。CANプロトコルにおける通信単位である)の送信を始めることができるマルチマスタ方式が採用され、(2)バスに早くアクセスしたノードがフレームの送信権を得、(3)同時に複数のノードが送信を始めると、優先順位の高い識別子(ID)のフレームを送信するノードが送信権を得る、等が上げられる。ここで、IDは、送信フレームに付加されるものであるが、フレームの送り先を示すものではなく、CANバスにアクセスする際の優先順位を示すものである。
このようなマルチマスタ通信において、フレームを送信するノードはバスの通信状態や負荷に関係なくノードを構成するデバイス毎の周期にて送信を行う。また、自動車のスイッチ入力情報やエンジンの回転数など値の変化に応じてイベント送信を行うノードは、バスの通信状態等に関係なく発生したイベントに応じてフレームの送信が行われる。そして、同時にフレームが送信されると上述したIDにより調停(アービトレーション)が行われ、送信権を獲得したフレームが優先される。
一方、このような車両用ネットワークを利用した通信システムにおいて、特定のノードが正常動作できなくなった場合、他のノードからのフレームを送受信することができず、車載機器を正常に動作させることができない。
そこで、従来は、かかる車両用ネットワークシステムで、ダイアグマスタECUを別途設け、他のECUの動作状態を監視して異常動作をしているECUを検出するようにしたものがある(例えば、以下の特許文献1)。
「CAN入門書」 www.renesas.com 「CANとは?」 www.toyo.co.jp/car/CAN/CAN_General.htm 特開2004−17676号公報
しかしながら、CANプロトコルなど優先度を設けてバスの調停を行うプロトコルによ
るネットワークを利用した通信システムでは、故障したノードを特定することが困難であるという問題点がある。例えば、故障によりあるノードがフレームを送信し続ける場合を考える。この場合、送信し続けられたフレームにより正常動作を行うノードからのフレームは正しく送信することができない。更に、CANプロトコルのようにIDに優先度が割り当てられていると、送信し続けられたフレームのIDにより、通信を阻害されるフレームは変化してしまう場合がある。
例えば、図9の例で説明する。図9は、バス20に複数のノード(ECU)A101〜ノードE105が接続され、各ノード間でフレームの送受信を行う車両用ネットワークシステムの例である。ここで、ノードC103は故障ノードであって、ノードA101にフレームを送信し続けている。かかる場合に、ノードC103からのフレームには最も優先度の高い「001」が割り当てられていると、例えば、ノードB102から同時にフレームが送信されても、ノードC103からのフレームにバス20の送信権が与えられてしまう。従って、ノードB102は正常に動作しているにも拘わらず、ノードA101はノードC103ではなく、ノードB102を異常状態と誤判定してしまう。かかる状況は、ノードD104やノードE105でも発生する。
また、ノードC103の優先度が「200」の場合、その優先度より高いフレームを送信するノードB102やノードD104はノードC103からのフレームと同時にフレームを送信しても、ノードA101にフレームを送信することができる。しかし、ノードE105からのフレームはノードC103と同時に送信された場合、優先度が低いため、ノードA101に送信することができない。従って、ノードA101はノードC103ではなく、ノードE105を異常と誤判定する。
更に、異常状態であるノードからのフレームより高優先度と低優先度の2つのフレームを送信するノードは、あるノードでは正常、別のノードでは異常と判定される場合がある。
例えば、図9に示すように、ノードE105は、ノードC103より高優先度(「111」)と低優先度(「300」)のフレームを送信し、ノードA101はこのうち低優先度のフレーム、ノードB102は高優先度のフレームを受信するように設定されている場合を考える。この場合、ノードE105が「111」の優先度を有するフレームを送信すると、ノードB102は受信することができるが、ノードA101は受信することができない。従って、ノードA101はノードE105を異常状態、ノードB102はノードE105を正常状態と判定する。
このように、優先度によりバスの調停が行われるネットワークでは、異常ノードの判定がばらばらで、しかも異常状態であるノードの特定が困難である、という問題点がある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、一貫性があり、正確で確実な故障ノードの判定を行い得る車両用ネットワークシステムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、車載機器を制御する複数の制御装置を、バスを介して接続し、各制御装置が前記バスを介して互いにデータを送受信するように構成された車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置のうち少なくとも一つの制御装置は、当該制御装置に接続された前記車載機器を制御して他の前記制御装置へのデータの送受信と、他の制御装置の故障判定とを兼用する、ことを特徴としている。これにより、例えば、一貫性のある正確で確実な故障ノードの判定を行い得る車両用ネットワークシステ
ムを提供することができる。
また、本発明は前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後の一定時間他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴としている。これにより、例えば、バス上に存在する制御装置を随時判定するため、本車両用ネットワークシステムで制御装置の追加、削除を容易に行い得る。
更に、本発明は前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後に一定回数他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴としている。これにより、例えば、上記同様制御装置の追加、削除を容易に行うことができる。
更に、本発明は前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後の一定時間に一定回数他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴としている。
更に、本発明は前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記故障判定を兼用する制御装置には、さらに不揮発性メモリを備え、前記故障判定を兼用する制御装置は、前記存在制御装置の判定結果を前記不揮発性メモリに記憶することを特徴としている。これにより、例えば、前回の存在ノード判定を照合して異常ノードの判定を行うことができる。
更に、前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置は、前記存在制御装置の判定結果に基づいて前記他の制御装置の故障判定を行う、ことを特徴としている。これにより、例えば、故障判定の処理が存在ノード判定処理に基づいて行われるため、容易に故障ノードである制御装置を特定することができる。
更に、前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置は、前記故障判定の結果を前記バス上の前記他の制御装置に送信する、ことを特徴としている。これにより、例えば、他の制御装置は故障対象の制御装置に関する情報を共有することができる。
更に、前記車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置は、前記バス上に存在する前記他の制御装置の判定結果に基づいて、前記他の制御装置の組合せの中から最も優先度の低い識別子を有するデータとは異なる優先度の識別子を有するデータを受信したときは、当該データを送信した前記他の制御装置を故障した制御装置と判定する、ことを特徴としている。これにより、例えば、マルチマスタ方式を採用する車両用ネットワークシステムにおいても、一貫性のある正確で確実な故障判定を行い得る。
また、上記目的を達成するために本発明は、車載機器を制御する複数の制御装置を、バスを介して接続し、各制御装置が前記バスを介して互いにデータを送受信するように構成された車両用ネットワークシステムにおいて、前記制御装置のうち少なくとも一つの制御装置は、当該制御装置に接続された前記車載機器を制御して他の制御装置へのデータの送受信と、前記他の制御装置の故障判定とを兼用し、前記故障判定の結果を前記他の制御装置に送信する、ことを特徴としている。これにより、例えば、他の制御装置は故障した制御装置の情報を共有することができ、安定した車両状態を保つよう制御することも可能となる。
本発明によれば、マルチマスタ方式を採用する車両用ネットワークシステムにおいて、所定のノードを他のノードと同様に車載機器を制御して他のノードにデータの送受信を行
うと共に、故障判定マスターノードとして兼用するようにした。そして、故障判定の際に存在ノードを判定し、その判定結果に基づいて故障判定を行うようにしたため、一貫性のある正確で確実な故障ノードの判定を行うことができる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下図面を参照しながら説明する。図1は、本発明が適用される車両用ネットワークシステム1の一例である。
図1に示すように、本車両用ネットワークシステム1は、複数のノードA10乃至ノードG26、及びバス20とから構成され、各ノードA10等はバス20を介して互いに接続される。ここで、ノードA10は故障判定マスターノードとして、他のノードB21乃至ノードG26の故障判定を行う。また、ノードE24乃至ノードG26は被制御対象の車載機器を制御する制御装置(ECU)であり、ノードB21乃至ノード23Dは車載機器のセンサである。
また、バス20上では本実施例においてCANプロトコルによる通信が行われる。そのため、ノードA10乃至ノードG26は、このCANプロトコルによる通信が行われるよう内部にコントローラを備える。
図2は、故障判定マスターノードの機能を有するノードA10の構成を示す。ノードAは、CANプロトコルによる通信を行うためのコントローラ11と、コントローラ11等の制御を行うCPU12と、CPU12で実行された故障診断プログラム122の実行結果を格納するためのEEPROM13とから構成される。また、ノードA10は、車載機器である被制御ハードウェア15と接続され、この被制御ハードウェア15を制御するECUとしての機能も有する。
ノードA10のコントローラ11はバッファ110を備え、各ノードB21等からバス20を介して受信したメッセージを記憶し、各ノードB21等へ送信するメッセージを記憶する。
CANプロトコルでは、かかるメッセージを一通信単位であるフレームとして送受信を行う。そして、このフレーム内に優先度を示すIDが付加される。例えば、図1にてノードB21からのフレームに「002」、ノードC22からのフレームに「003」、ノードD23からのフレームに「004」等のIDが付加されるものとする。そして、ノードA10のコントローラ11には、かかるIDが受信されるように予め設定される(図2参照)。前述したように、CANプロトコルではマルチマスタ方式を採用するため、バス20が空いているときには先にバス20にアクセスしたノードからのフレームに送信権が与えられ、同時にフレームを送信したときはIDによる優先度の高いフレームが優先される。従って、ノードB21とノードC22とで同時にノードA10にフレームを送信したときは優先度の高いノードB21からのフレームに送信権が与えられる。
また、CPU12は通常処理プログラム121と本発明に係る故障診断プログラム122とを実行する。通常処理プログラム121は、例えば、他のノードB21等とCANによるフレームの送受信を行うためのプログラムであったり、かかる送受信を行うため被制御ハードウェア15からの情報を読み出したり、逆に情報を出力したりするためのプログラムである。一方、故障診断プログラム122は、どのノードB21等が故障しているかの判定を行うプログラムである。尚、これらのプログラムは図示しないROM等の記憶手段に格納され、処理の際にCPU12が読み出すことで実行される。
ノードA10が、故障判定マスターノードとしても機能するには、すべてのノードB2
1等に対する故障判定を行う必要性から、すべてのノードB21等からのフレームを受信するようにしなければならない。つまり、ノードA10は、本来の他のノードからのフレームの受信の他、故障判定のため他のすべてのノードからのフレームを受信するように設定される。例えば、図2に示す例では、ノードA10のコントローラ11には、更にノードF25からのフレーム(ID「006」)と、ノードG26からのフレーム(ID「007」)とを受信するよう設定される。かかる設定は、例えば、図示しないROM等の記憶手段に格納されたプログラム(通常処理プログラム121でもよい)内でかかるIDを受信するようプログラムを作成する(又は書き換える)ことで実現される。
そして、CPU12は故障判定マスターノードとして機能するときは、故障診断プログラム122をROM等の記憶手段から読み出して、バス20に接続された全てのノードB21等からのメッセージに対して実行できるようにしておく。
つまり、図2に示すよう、CPU12は通常時、通常処理プログラム121を実行してID「002」乃至「005」(ノードB21乃至ノードE24)に対する処理を行い、故障判定時には故障診断プログラム122を実行してID「002」乃至「005」のみならずID「006」と「007」(ノードF25とノードG26)に対する処理を行う。
このようにノードA10は、被制御ハードウェア15を制御して他のノードB21等との間で情報のやりとりを行うとともに、他のノードB21等の故障判定を行うことで、本来のノード(ECU)としての機能と故障判定マスターノードとしての機能とを兼用している。このように通常の動作と故障判定の動作とをあるノードが兼用するため、別途故障判定のためだけにノードを構成する場合と比較して、コストの削減を図ることができる。なお、本実施例においてノードA10はエンジンECUとして動作するとともに故障判定マスターノードとして動作する。
図3は、この故障診断プログラム122の一部である存在ノード判定処理のフローチャートを示す。この処理を実行することでCPU12は、バス20に接続された存在ノードの判定を行う。なお、図3以降に種々の処理のフローチャートを示すが、故障診断プログラム122の一部であっても、また別プログラムであってもよい。別プログラムの場合はかかるすべてのプログラムを総称して故障診断プログラム122としている。
本判定処理が開始されると(S10)、CPU12はイグニッションオン後(IGON後)一定時間経過したか否か判定する(S11)。例えば、IGONを示すフレームを他ノードから受信したり、被制御ハードウェア15からのIGONを示す信号等を受信した後、図示しないタイマーにより一定時間経過しかた否かで判定する。
一定時間経過しないと(NO)、CPU12は受信IDの受信履歴処理を行う(S13)。例えば、故障判定マスターノードA10で受信したフレームのIDの履歴をRAM等のメモリに記憶する。そして、一定時間経過するまで処理を繰り返す(S11からS13へのループ)。
一定時間経過後(S11でYES)、CPU12は受信ID履歴より存在ノードの判定を行う(S12)。CANプロトコルでは、受信IDには、そのフレームを送信したノードの情報も含まれるからである。ここでCPU12は、存在ノードの判定結果をEEPROM13に格納する。前回の存在ノードの判定結果を利用することができるからである。例えば、今回の処理での存在ノードと前回の処理での存在ノードとを比較して、異常ノードを確定することもできる。そして、存在ノード判定処理が終了する(S14)。
図4は、図3と同様に存在ノード判定処理の一例を示すフローチャートであるが、一定時間経過ではなく、フレームを一定回数受信したか否か(S21)で判定が行われる点が異なる。この場合も、一定回数フレームを受信しないと(NO)、一定回数受信するまで受信IDの履歴処理を行い(S23からS21へのループ)、一定回数受信したとき(S21でYES)、履歴IDから存在ノードを判定する。この場合でも、存在ノードの判定結果(S22)はCPU12によってEEPROM13に格納される。尚、一定回数フレームを受信したか否かは、例えば、バッファ110に蓄積されたフレームをCPU12によってカウントすることで実行される。
図5は、図3等と同様に存在ノード判定処理の一例であるが、図3と図4とを組み合わせた処理である。IGON後、一定時間経過せず(S31でNO)、かつ、一定回数経過しないと(S32でNO)、CPU12は受信IDの履歴を取得する。そして、一定時間経過(S31でYES)又は一定回数経過(S32でYES)で、受信ID履歴より存在ノードの判定を行う(S33)。EEPROM13に存在ノード判定結果が格納されるのは前述の例と同様である。
このように、一定時間等存在ノードの検出を行うことにより、バス20上に存在するノードを随時判定することができ、本車両用ネットワークシステム1において各ノードを設定した後でも、ノードの追加や削除を容易に行うことができる。
図6は、存在ノード判定処理を用いた故障判定処理のフローチャートである。図3乃至図5に示す存在ノード判定処理で得られた結果を基にこの故障判定処理が行われる。まず、CPU12は本処理を実行するためのプログラム(故障診断プログラム122の一部でもよいし、別プログラムでもよい)をROM等の記憶手段から読み出すことで処理が開始される(S40)。
次いで、CPU12は存在ノード判定に基づく異常判定対象ノードを決定する(S41)。つまり、CPU12は存在ノード判定処理(図3乃至図5)で得られた存在ノードを異常判定対象のノードとして対象ノードを決定する。実際には、CPU12は、EEPROM13に記憶された今回の存在ノードを読み出すことになる。例えば、存在ノード判定処理(図3乃至図5)で存在ノードがノードB21乃至ノードG26と判定したとき、異常判定対象ノードはこのノードB21乃至ノードG26となる。
次いで、CPU12は、異常パターンと一致するか否か判断する(S42)。つまり、所定のノードの組合せから本来最も優先度の低いフレームを出力するノードとは異なるノードがあるか否かを判定する。
例えば、ノードB21乃至ノードD23の3つのノードの組合せを考える。それぞれノードA10に対して「002」「003」「004」のIDを有するフレームを送信するものとする。勿論、これらIDを有するフレームは故障判定マスターノードであるノードA10で受信されるようノードA10に設定される。
この場合、ノードC22が故障ノードでフレームを送信し続けている場合、ノードB21とノードC22から同時に「002」「003」のIDを有するフレームを送信すると、ノードB21は優先度が高いためバス20の送信権を獲得してかかるIDのフレームをノードA10に送信することができる。しかし、ノードD23はID「004」のフレームを送信し続け、ノードB21からはいずれ送信しないことになるため、ノードA10は、ノードB21からのフレームに続きノードC22からのID「003」のフレームを受信する。そして、ノードD23がID「004」のフレームを送信しても、ノードC22からのID「003」のフレームの方が優先度は高く、しかもノードC22からフレーム
を送信し続けているため、ノードD23からのID「004」のフレームをノードA10は受信することができない。従って、故障判定マスターノードであるノードA10は、本来最も低い優先度のフレームを出力するノードはノードD23であるが、受信したフレームのうちノードC22を最も低い優先度のフレームを出力するノードと判定する。つまり、ノードA10は組合せの中から本来最も優先度の低いフレームを出力するノード(ノードD23)とは異なる、ノードC22があると判定する。
かかるノードC22は、ノードの組合せの中では本来最も低い優先度とはならないはずである。ノードA10は、故障ノードがフレームを送信し続けているために、本来受信するはずの最も低い優先度のフレームを受信できない。従って、この組合せの中で受信したフレームのIDが本来の最も低い優先度のフレームと異なるか否かを判断することで、故障ノードを判定するのである。
このような組合せは予め故障判定マスターであるノードA10で設定(例えば、本処理のためのプログラムに格納)されており、すべての組合せで実行することで処理が実行される。そして、CPU12はこのノードを異常ノードとして確定し(S43)、故障判定処理が終了する(S44)。
一方、異常パターンと一致しない場合(S42でNO)は、異常ノードが存在しないため、異常ノードの確定を行うことなく処理が終了する(S44)。
このように、マルチマスタ方式の通信プロトコルを採用している車両用ネットワークシステム1において、バス20上に存在するノードの判定結果に基づいて、ノードの組合せの中から最も優先度の低い識別子を有するフレームとは異なる優先度の識別子を有するフレームを受信したときは、当該フレームを送信したノードを故障したノードと判定するようにしている。従って、故障ノードの判定がばらばらにならず一貫性のある正確で確実な故障判定を行うことができる。
以上のようにして、故障判定マスターであるノードA10が故障ノードの判定を行うと、その結果を他のノードB21乃至ノードG26に送信する。この場合も、フレームとして送信することになるが、その優先度はバス20に接続された各ノードB21等の送信するフレームの中で最も高いものに設定する。故障ノードが存在しても必ず他のノードに故障結果を示すデータ(フレーム)を出力させるためである。
図7は、このような判定結果を受信した後の各ノードB21等が行う処理の一例である。本処理が開始されると(S50)、各ノードB21等は(各ノード内のCPUは)、故障判定マスターノードA10からの判定結果を受信し(S51)、判定結果に基づいて異常処置を行う(S52)。異常処置とは、故障ノードによって他のノードからフレームを受信しなくとも、車両を正常動作させるようにする処置である。例えば、ノードC22が故障ノードの場合、ノードC22によって送信されなかったノードD23等からのメッセージの値をデフォルト値に設定してノードD23等からフレームを受信しなくても正常動作させるようにする。つまり、故障判定結果を通知することで他のノードは故障ノードを認識することができ、故障ノードによって受信できないフレームがあっても正常動作を行うことができる。
図8は、図7と略同様であるが、自己判定結果とを比較して異常処置等を行う処理の一例である。即ち、本処理が開始されると(S60)、各ノードB21等は故障判定結果を受信し(S61)、次いで、故障判定マスターノードA10の判定結果と自己判定結果とを比較する(S62)。例えば、自己判定結果として各ノードB21等において受信したフレームのIDから、本来受信すべきIDのフレームが受信できないと、受信できないI
Dを有するフレームを送信するノードを故障判定ノードと判定する。
故障判定マスターノードA10の判定結果と自己判定結果とが一致すれば(S62でYES)、当該ノードを故障判定ノードとして確定し、前述した異常処置を行う(S63)。そして、処理が終了する(S64)。
一方、故障判定マスターノードA10の判定結果と自己判定結果とが一致しないとき(S62でNO)、暫定処置を行い(S65)、処理が終了する(S64)。ここで、暫定処置とは、故障判定マスターノードA10で判定した故障ノードや自己判定で判定した故障ノードを一時異常とする処置である。例えば、これら一時異常のノードに対して前述した異常処置を行うようにしてもよいし、故障判定マスターノードA10の結果のみ異常処置を行うようにしてもよいし、更に一時異常のノードに対して何ら処置を行わないようにしてもよい。このように、自己判定結果との照合により、より確実な異常判定を行うことができる。
上述した例では、ノードA10が故障判定マスターノードとして故障判定を行うものとして説明した。勿論、ノードB21が故障判定マスターノードでもよいし、ノードC22でもよい。バス20に接続された少なくとも一つのノードが故障判定を行うようにすればよい。この場合に、かかるノードには図3乃至図6に示す処理を実行するための故障診断プログラム122がROM等の記憶手段に格納され、更に他のすべてのノードからのフレームを受信するように設定されている必要がある。
また、上述した例では、ノードB21乃至ノードD23を車載機器のセンサとして説明した。勿論、他のノードE24等と同様に車載機器を制御する制御装置であってもよい。
更に、上述した例では、存在ノードの判定処理をイグニッションオン後に行うものとして説明した。車両の電源供給後であれば、必ずしもイグニッションオン後に拘泥する必要はない。この場合でも上述した例と同様の作用効果を奏する。
更に、上述の例では、バス20の通信プロトコルとして、CANの例で説明した。勿論、それ以外にも、前述したマルチマスタ方式による通信プロトコルであれば、種々のものであってもよい。この場合でも同様の作用効果を奏する。
本発明が適用される車両用ネットワークシステムの例を示す図である。 故障判定マスターノードの構成例を示す図である。 存在ノード判定処理の動作を示すフローチャートである。 存在ノード判定処理の動作を示すフローチャートである。 存在ノード判定処理の動作を示すフローチャートである。 故障ノード判定処理の動作を示すフローチャートである。 故障ノード判定結果受信後の処理の動作を示すフローチャートである。 故障ノード判定結果受信後の処理の動作を示すフローチャートである。 故障ノードが発生したときの各ノードにおける受信状態を説明するための図である。
符号の説明
1 車両用ネットワークシステム、 10 故障判定マスターノード、 11 コントローラ、 12 CPU、 13 EEPROM、 15 被制御ハードウェア、 20 バス、 21〜26 ノードB〜ノードG、121 通常処理プログラム、 122 故障診断プログラム

Claims (9)

  1. 車載機器を制御する複数の制御装置を、バスを介して接続し、各制御装置が前記バスを介して互いにデータを送受信するように構成された車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記制御装置のうち少なくとも一つの制御装置は、当該制御装置に接続された前記車載機器を制御して他の前記制御装置へのデータの送受信と、他の制御装置の故障判定とを兼用する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  2. 請求項1記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後の一定時間他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  3. 請求項1記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後に一定回数他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  4. 請求項1記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記故障判定を兼用する制御装置は、電源供給後の一定時間に一定回数他の制御装置から受信したデータに基づいて前記バス上に存在する前記他の制御装置を判定する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  5. 請求項2乃至4記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記故障判定を兼用する制御装置には、さらに不揮発性メモリを備え、
    前記故障判定を兼用する制御装置は、前記存在制御装置の判定結果を前記不揮発性メモリに記憶する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  6. 請求項2乃至4記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記存在制御装置の判定結果に基づいて前記他の制御装置の故障判定を行う、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  7. 請求項6記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記故障判定の結果を前記バス上の前記他の制御装置に送信する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  8. 請求項6記載の車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記制御装置は、前記バス上に存在する前記他の制御装置の判定結果に基づいて、前記他の制御装置の組合せの中から最も優先度の低い識別子を有するデータとは異なる優先度の識別子を有するデータを受信したときは、当該データを送信した前記他の制御装置を故障した制御装置と判定する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
  9. 車載機器を制御する複数の制御装置を、バスを介して接続し、各制御装置が前記バスを介して互いにデータを送受信するように構成された車両用ネットワークシステムにおいて、
    前記制御装置のうち少なくとも一つの制御装置は、当該制御装置に接続された前記車載機器を制御して他の制御装置へのデータの送受信と、前記他の制御装置の故障判定とを兼用し、前記故障判定の結果を前記他の制御装置に送信する、ことを特徴とする車両用ネットワークシステム。
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