JP2006251459A - 光学装置および画像変調装置およびプロジェクタ - Google Patents

光学装置および画像変調装置およびプロジェクタ Download PDF

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Abstract

【課題】 光学装置および画像変調装置およびプロジェクタにおいて、反射型画像変調デバイスを照明し、反射型画像変調デバイスにより変調された表示光を投影する場合に好適なり、部品点数が少なく小型化が容易となるようにする。
【解決手段】 入射口17と射出口18とそれらを結ぶ内部反射面17a、17b、17c、17d、18a、18b、18c、18dとで構成された導光ロッド16と、それに近接された光分離プリズム14とを備える光学装置112を用いて、画像変調装置111、プロジェクタを構成する。光分離プリズム14の第1面14aは、射出口18から射出された照明光を入射する面と、その照明光を透過するとともに、変調デバイスにより照明光が反射された変調光のうち少なくとも表示光を反射する面となっている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、光学装置および画像変調装置およびプロジェクタに関する。
従来、プロジェクタなどの画像変調装置に用いられる画像変調デバイスとしては透過型と反射型とがあり、小型のプロジェクタでは反射型画像変調デバイスの単板構成を用いるのが一般的である。反射型画像変調デバイスは、例えば液晶パネルなどに代表される透過型画像変調デバイスに比べて応答速度が速く、一枚の画像変調デバイスにより画像の色情報を時分割で表現することができるからである。
反射型の画像変調デバイスとしては、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micromirror Device、以下、DMDと略称する)が知られている。DMDは、画像情報の画素に対応させた微小ミラーが二次元配置されたものであり、画像情報によって微小ミラーの傾斜角が、オン状態とオフ状態との間で高速で切り替えられるものである。
DMDを用いたプロジェクタは、光源からの照明光をオン状態にある微小ミラーからの反射光(以下、表示光と称する)と、オフ状態にある微小ミラーからの反射光(非表示光)とのうち、表示光のみを投影レンズに入射させ、表示光による画像情報をスクリーンに投影するものである。このとき、非表示光は、コントラスト低下など投影像に悪影響を及ぼすため、投影レンズに非表示光が極力入射しないように表示光と非表示光とを分離することが必要である。
このようなDMDを用いたプロジェクタの光学装置および画像変調装置の従来例を、図13、14を参照して簡単に説明する。
図13に示す投影装置100では、光源1から射出された照明光6が、集光レンズ2によってカラーフィルタ3を通してインテグレータロッド4に集光され、射出口4aから射出される。そして、リレーレンズ5により射出口4aの像を変調デバイス8のデバイス面上に結像することでDMD10を照明する。ここで、符号7、9は、それぞれカバーガラス、変調デバイス基板を示す。
DMD10に照明された光は、一部が画像情報によりオン状態とされた変調デバイス8の微小ミラーによってデバイス面の法線方向に表示光11として反射され、投影レンズ13に導かれる。また、その他がオフ状態とされた変調デバイス8の微小ミラーにより、非表示光12として反射され、投影レンズ13の外に導かれる。
図14に示す投影装置101は、投影装置100に光分離プリズム14と光路長調整プリズム15とを追加したもので、照明光6を光分離プリズム14で内部反射させてDMD10に導き、DMD10で反射される表示光11を、光路長調整プリズム15を通して投影レンズ13に入射させるとともに、非表示光12を光路長調整プリズム15の屈折作用を用いて効率的に投影レンズ13の外に導くものである。この場合も、リレーレンズ5により射出口4aの像をDMD10に結像して照明していることは投影装置100と同様である。
また特許文献1には、表示光を全反射させて投射レンズ側に出力する第2プリズムの他に、棒レンズから出射され集光レンズにより集光される照明光を透過させる第1プリズムが、第2プリズムと集光レンズとの間に配置されたデジタルマイクロミラーデバイス用全反射プリズム系及びそれを利用したプロジェクターも記載されている。
特開2002−156602号公報(図7)
しかしながら、上記のような従来の光学装置および画像変調装置およびプロジェクタには以下のような問題があった。
投影装置100、101のような装置では、インテグレータロッド4の射出口4aの像をDMD10上に結像するので、インテグレータロッド4とDMD10との間に、リレーレンズ5などの結像光学素子や、ミラーなどの光学素子を設ける必要があり、装置を小型化することが難しいという問題がある。
また、結像性能を満足するために、これらの結像光学素子や光学素子を所定の位置関係に高精度に配置しなければならないという問題がある。
また、リレーレンズ5などの光学素子の透過面、反射面による光量損失が生じるために効率的な照明を行うことができないという問題がある。
また、表示光と非表示光とを分離するための空間を確保したり、投影レンズ13のバックフォーカスも長くしたりする必要があるので、装置を小型化することが難しいという問題がある。
また、特許文献1に記載の技術では、第2プリズムに光を導く第1プリズムは、第2プリズムに入射する照明光の光路および光路長を調整するための光学素子であって、照明光の入射方向のレイアウトの自由度はやや向上できるものの、リレーレンズの結像光学素子とともに用いる必要があり、結像光学素子に代るものではない。そのため、結像光学素子の配置スペースを設ける必要があり、装置を小型化することが難しいという問題がある。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、反射型画像変調デバイスを照明し、反射型画像変調デバイスにより変調された表示光を投影する場合に好適な、部品点数が少なく小型化が容易な光学装置および画像変調装置およびプロジェクタを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、光源が射出した照明光を反射型画像変調デバイスに導くとともに該反射型画像変調デバイスで変調された表示光を投影光学系へ導き、非表示光を前記投影光学系に略入射させない光学装置であって、前記光源が射出した照明光が入射する入射口と、該入射口から入射した照明光が射出される射出口と、前記入射口と前記射出口とを結ぶ反射面とで構成された導光手段と、前記導光手段の射出口から射出された照明光が入射する第1の面と、前記導光手段の射出口から射出された照明光と少なくとも表示光を含む変調光とのいずれか一方を反射し他方を透過する第2の面とを有し、前記導光手段の射出口から射出された照明光を分離する分離手段とを備え、前記導光手段の射出口と前記分離手段とが近接して配置されている構成とする。
この発明によれば、導光手段により、入射口から入射する照明光を、入射光と射出口とを結ぶ反射面で反射させて射出口に導光して分離手段の第1の面に入射させて第2の面を介して反射型変調デバイスに導く光路を形成できる。また、第2の面により、導光手段の射出口から射出された照明光と少なくとも表示光を含む変調光とのいずれか一方を反射し他方を透過させて、それらのうち一方の光路を折り畳んでコンパクトに分離する光路を形成することができる。
そして、導光手段の射出口と分離手段とが近接されているため、照明光の光路が短くなり、分離手段の第1の面に入射する照明光の照射範囲が導光手段の射出口の大きさと略同じかわずかに大きい程度となる。すなわち光源から射出された照明光が照明する範囲を、導光手段の射出口と略同じかわずかに大きい程度に規制し、導光手段のみで照明範囲を整形し、その照明光を分離手段を通して反射型画像変調デバイスに照射することが可能となる。そのため、リレーレンズなどの結像光学素子を用いる場合に比べて、部品や配置スペースが少なくて済み、より簡素かつコンパクトな構成で反射型画像変調デバイスを照明することができる。
ここで、入射口、射出口は、光が入出射可能な光学的な開口を意味する。例えば、導光手段が中密部材からなる場合には、中密部材の導光方向の両端に位置する2つの端面から構成され、反射面は中密部材の内部反射面とされる。また、導光手段が中空部材からなる場合には、中空部材の内部に表面反射面が配置され、入射口、射出口は、中空部材の端部でそのような反射面に囲まれた開口部として構成される。また、導光手段に用いる中密部材は、管部材などに透明媒質で満たした部材から構成してもよい。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の光学装置においいて、前記分離手段がプリズムであり、前記分離手段の前記第1の面と前記第2の面とは、前記プリズムにおける一つの同一面である構成とする。
この発明によれば、分離手段がプリズムとされるので、プリズムの媒質の屈折率に応じて光路長が伸び、必要な光路の長さに対する部材寸法を小型化することができる。また、プリズムの屈折作用により照明光および変調光を効率的に分離することができる。そして、第1の面と第2の面とが1つの同一面とされるので、簡素かつコンパクトな分離手段とすることができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1に記載の光学装置において、前記分離手段が光学板であり、該光学板は一部の光を反射し、一部の光を透過する構成とする。
この発明によれば、分離手段が一部の光を反射し一部の光を透過する光学板により構成されるので、分離手段をプリズムなどの立体的な中実部材により構成する場合に比べて軽量化することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1に記載の光学装置において、前記導光手段が中密の光学ロッドであり、該光学ロッドは、前記射出口側に配置され、前記反射面が一定方向に延設された平行ロッド部と、前記入射口側に配置され、前記反射面が前記入射口側から前記平行ロッド部側に向けて延設方向に直交する断面形状が拡大されるように延ばされたテーパロッド部とからなる構成とする。
この発明によれば、中密の光学ロッドにより導光手段が構成されるので、光学ロッドの媒質の屈折率に応じて光路長が伸びるので、その分だけ、必要な部材寸法を短縮してコンパクトな構成とすることができる。
また、入射口から射出口に向けて、テーパロッド部と平行ロッド部とが設けられるので、テーパロッド部により照明光の指向性を強め、平行ロッド部により照明光の拡散範囲をより狭めるように導光することができ、光学ロッドの射出口の形状と略同じかわずかに大きい範囲を照明領域とするような導光を行うことができる。
請求項5に記載の発明では、請求項1に記載の光学装置において、前記導光手段が中空の光学ロッドであり、該光学ロッドは、前記反射面が表面ミラー面からなり、前記入射口と前記出射口とが前記表面ミラー面で囲まれた開口部により形成された構成とする。
この発明によれば、導光手段が中空の光学ロッドであるため、中密の光学ロッドに比べて軽量化することができる。また、導光手段内の光路が空気中に形成されるから、他の媒質内を透過する場合に比べて光量損失を低減することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項1記載の光学装置を用いた画像変調装置であって、前記分離手段が、前記第2の面により透過または反射された照明光を外部に射出する第3の面を有するプリズムであり、該プリズムの前記第3の面に対向して配置された反射型画像変調デバイスを備えた構成とする。
この発明によれば、導光手段の射出口から射出されて、第1の面を透過し、第2の面で透過または反射される照明光が第3の面から外部に射出され、第3の面に対向して配置された反射型画像変調デバイスを照明することができる。そして、反射型画像変調デバイスで反射される少なくとも表示光を含む変調光を第3の面からプリズムに入射させることができる。
また、請求項1に記載の光学装置を備えるので、請求項1に記載の発明と同様の作用効果を備える。
請求項7に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記プリズムの前記第2の面が、前記導光手段の射出口から射出された照明光を透過し前記少なくとも表示光を含む変調光を反射する面である構成とする。
この発明によれば、第2の面の配置位置および姿勢を反射型画像変調デバイスに対して適宜設定することにより、表示光の射出方向を設定できる。そして、導光手段を略反射型画像変調デバイスの対向側に配置し、表示光の射出方向を反射型変調デバイスのデバイス面の法線の側方に導くタイプの配置を容易に実現することができる。
また、第2の面が照明光の透過面なので、第1の面を兼ねることができる。その場合、照明光が反射型画像変調デバイスに入射するまでの光路を短縮することができる。そのため、プリズムの媒質による光量損失を低減できるとともに、導光手段の射出口からの照明光の拡散を抑えることができるので、光利用効率を向上することができる。
請求項8に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記反射型画像変調デバイスに入射する照明光の主光線と前記反射型画像変調デバイスのデバイス面の法線とのなす角度よりも、前記反射型画像変調デバイスに入射する照明光の主光線と前記反射型画像変調デバイスにより反射される表示光の主光線とのなす角度の方が大きい構成とする。
この発明によれば、反射型画像変調デバイスに入射する照明光と反射型画像変調デバイスにより反射される表示光とのなす角度が、少なくとも照明光とデバイス面の法線とのなす角度よりも大きいから、表示光をデバイス面の法線方向に反射する場合に比べて、照明光と表示光との間の光路の角度差が大きくなる。そのため、それぞれの光路をよりコンパクトな空間の中でも容易に分離することができる。
また、照明光と表示光との光路の角度差が大きくなるので、照明光と表示光のうち第2の面で透過する光の第2の面への入射角を浅くするほど、第2の面で反射する方の光の第2の面への入射角が大きくなる。そのため、第2の面でのフレネル反射による光量損失が低減されるとともに、第2の面で全反射する光の範囲が増大する。したがって、反射型変調デバイスで反射される表示光が表示光として有効利用できる照明光の立体角の範囲が大きくなる。
請求項9に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記プリズムが、前記第1〜3の面と異なる第4の面を有し、前記反射型画像変調デバイスが、DMDであり、該DMDで変調された表示光は、前記第2の面で反射された後に前記第4の面から射出し、前記DMDで変調された非表示光は、略前記第4の面で反射された後に前記第2の面で透過するように、前記導光手段が前記プリズムに対して配置されている構成とする。
この発明によれば、第4の面により、表示光が分離手段から射出され、非表示光が反射される。そのため、第4の面に近接して投影光学系を配置しても非表示光が投影光学系に入射しないようにすることができる。
このような画像変調装置をプロジェクタに用いる場合、バックフォーカスが短い投影光学系を用いることができるので、装置を小型化することができる。
請求項10に記載の発明では、請求項9に記載の画像変調装置において、前記第2の面と前記第3の面とのなす角度と、前記第2の面と前記第4の面とのなす角度とが等しい構成とする。
この発明によれば、第2〜4の面により二等辺三角形断面を有するプリズムが形成されるため、第3の面から入射し、第2の面で内部反射して、第4の面に向かう表示光の光路の光路長が等しくなるので、光路調整部材などを用いることなく第4の面から射出される表示光の波面を揃えることができる。そして、例えば投影光学系により表示光を投影する場合に、投影光学系を簡素に構成することができる。
請求項11に記載の発明では、請求項9または10に記載の画像変調装置において、前記第3の面と前記第4の面とのなす角が90度以下である構成とする。
この発明によれば、幾何学的な位置関係から、第3の面と第4の面とをそれぞれの法線方向に沿って分離手段の外側に押し出すことにより形成される空間が、互いに干渉することがないので、そのような各空間に部材を配置することが容易となる。例えば、第4の面の側に投影光学系を配置する場合、投影光学系を第4の面に近接させても、第3の面に対向されて配置される反射型画像変調デバイスと干渉しないように配置することができる。
請求項12に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記プリズムの前記第1の面と前記第2の面とが、異なる面である構成とする。
この発明によれば、照明光を入射する第1の面と照明光と少なくとも表示光を含む変調光とのいずれかを反射する第2の面とが異なるので、第1の面と第2の面とを適宜配置することにより、例えば分離手段に対する導光手段、光源や反射型画像変調デバイスなどの配置レイアウトの自由度を向上することができる。したがって、装置の形状や用途の使い分けが容易となる。
請求項13に記載の発明では、請求項12に記載の画像変調装置において、前記第2の面が、前記照明光を反射し、前記少なくとも表示光を含む変調光を透過する面である構成とする。
この発明によれば、第2の面が、照明光を反射し少なくとも表示光を含む変調光を透過する面であるので、照明光をプリズム内部の変調光の光路に交差する方向から入射させることができる。そのため、例えば、導光手段や光源などを、反射型画像変調デバイスのデバイス面の法線方向の側方に配置することができるので、装置の配置レイアウトの自由度を向上することができる。したがって、装置の形状や用途の使い分けが容易となる。
請求項14に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記反射型画像変調デバイスのデバイス面が長方形形状を有し、前記デバイス面の長辺と、前記第2の面を含む平面と前記デバイス面を含む平面とが交わる交線とが略平行である構成とする。
この発明によれば、第2の面がデバイス面の長辺に沿う方向に対して略平行で、短辺に沿う方向に対して傾斜されることになるので、第2の面からデバイス面に入射される照明光の光路長の場所による変化を、第2の面の傾斜角一定の条件のもとで、略最小限の範囲に抑えることができる。そのため、表示光の光路を短縮することができるので、光量損失を低減できるとともに、装置を小型化することができる。
請求項15に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記反射型画像変調デバイスのデバイス面が長方形形状を有し、前記デバイス面の短辺と、前記第2の面の法線を前記デバイス面に射影した線とが略平行である構成とする。
この発明によれば、請求項14と同様の構成となるので、請求項14に記載の発明と同様の作用効果を有する。
請求項16に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記反射型画像変調デバイスのデバイス面の面積をS、前記導光手段の出射口の面積をSout、前記プリズムの前記第2の面の面積をSと表すとき、次式を満足する構成とする。
≦Sout≦S ・・・(1)
この発明によれば、式(1)を満足するので、導光手段の射出口から射出された照明光をすべてプリズムの第2の面に透過させることができ、その透過光によりデバイス面を覆う範囲を照明することができる。そのため、Sout<Sのような関係にある場合のようにデバイス面を照明するための拡大光学系などを設けることなく照明することができる。
請求項17に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記導光手段と前記反射型画像変調デバイスとの位置関係が固定されるように一体として保持する保持手段を有する構成とする。
この発明によれば、保持手段により、導光手段と反射型画像変調デバイスとの位置関係が固定されて一体化されるので、それぞれを別体として位置決めする場合に比べて、位置決め精度を向上することができる。
また導光手段は、結像光学系でないため、照明光が所定の角度でデバイス面全体を照明できれば、例えば照明光の光軸方向やデバイス面の面内方向の位置ずれの許容範囲は結像光学系に比べて格段に大きくなる。そのため、光源や分離手段に対して結像光学系のような高精度の位置決めが不要となるので、組立、製造が容易となる。
請求項18に記載の発明では、請求項6に記載の画像変調装置において、前記導光手段の射出口の形状が、前記デバイス面を略均一な光量で照明するような照明光を射出する形状である構成とする。
この発明によれば、導光手段の射出口の形状によりデバイス面を略均一な光量で照明することができるので、表示光の輝度ムラを低減できる。したがって、照明範囲をデバイス面と略同じ範囲としても表示光の輝度ムラが良好となるので、照明光の利用効率を向上することができる。
このような射出口の形状は、例えばデバイス面が長方形形状である場合、略台形形状や略菱形形状などの四辺形形状となる。
請求項19に記載の発明では、プロジェクタにおいて、入力された画像情報に応じた画像を、請求項6に記載の画像変調装置を用いてスクリーンに投影するプロジェクタであって、前記導光手段の入射口に入射する照明光を射出する光源手段と、前記反射型画像変調デバイスで変調され前記プリズムから射出した表示光をスクリーンに投影して前記画像を形成する投影光学手段とを有し、前記反射型画像変調デバイスは、前記プリズムの前記第3の面から射出した照明光を前記画像情報に応じて変調して表示光と非表示光とを生成し、該表示光と非表示光とを前記第3の面に入射させる構成とする。
この発明によれば、光源手段から射出された照明光を導光手段の入射口に入射して導光手段の射出口から射出し、プリズムの第1の面に入射させることができる。そして、プリズムの第1の面を透過した照明光がプリズムの第2の面で透過または反射され、第3の面からプリズムの外部に射出されることにより反射型画像変調デバイスのデバイス面が照明される。
そして画像情報に応じて反射型画像変調デバイスにより変調されて表示光と非表示光とが生成され、これら表示光と非表示光とが第3の面からプリズムに入射して第2の面に到達する。
ここで、第2の面を照明光が透過している場合は、表示光と非表示光とが第2の面で反射される。また、第2の面で照明光が反射されている場合は、表示光と非表示光とが第2の面を透過する。そして、表示光が投影光学系によりスクリーンに投影される。
また、請求項6に記載の画像変調装置を備えるので、請求項6に記載の発明と同様の作用効果を備える。
請求項20に記載の発明では、請求項19に記載のプロジェクタにおいて、前記反射型画像変調デバイスが、DMDである構成とする。
この発明によれば、反射型画像変調デバイスが、DMDであるので、小型かつ高速な変調が可能なプロジェクタとすることができる。
本発明の光学装置および画像変調装置およびプロジェクタによれば、結像光学系を用いることなく、分離手段に近接された導光手段の射出口から照明光を射出して、分離手段により照明光を反射型画像変調デバイスに導くとともに、反射型画像変調デバイスから反射される表示光を分離手段の第2の面により照明光と分離して射出させることができるから、部品点数が少なく小型化が容易な構成とすることができるという効果を奏する。
以下では、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。すべての図面において、実施形態が異なる場合であっても、同一または相当する部材には同一の符号を付し、共通する説明は省略する。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタについて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの主要部について説明するための斜視説明図である。図3は、図1の一部を拡大した正面視の部分拡大図である。図4は、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタに用いる光学装置の分解斜視図である。なお、これらに記載された光路は模式的に描かれており、本発明の本質にかかわらない光路の変化は省略して描いている(以下、同様)。例えば、図3では、照明光主光線31aは、射出口18から出射され、第1面14aに入射し、第2面14bにから出射されると、屈折率の差に応じて屈折作用を受け、一般には境界面で屈折されるが、あたかも直進するかのように図示している。また、図2では、図示が明瞭となるように変調デバイス基板60cは図示していない。
本実施形態のプロジェクタ110は、図1に示すように、入力された画像情報に応じた画像をスクリーン22に投影する装置であって、その概略構成は、光源61(光源手段)、導光ロッド16(導光手段)、光分離プリズム14(分離手段)、変調デバイス60(反射型画像変調デバイス)、および投影レンズ13(投影光学手段)からなる。
ここで、導光ロッド16と光分離プリズム14とは、本発明の第1の実施形態に係る光学装置112を構成している。
また、導光ロッド16、光分離プリズム14、および変調デバイス60は、後述する保持手段により互いの位置関係が固定され一体として保持されている。そして、これらは、本発明の第1の実施形態に係る画像変調装置111を構成している。
光源61は、画像変調装置111により変調してスクリーン22に画像を投影するための照明光に用いる発散光を発生するものである。例えば、R、G、Bの3原色と、コントラストを調整するための白色光を適宜のタイミングで順次切り替えて射出することができるようになっている。図1において、符号31aは、照明光主光線、符号31b、31cは、照明光従属光線をそれぞれ示す。
導光ロッド16は、屈折率が1より大きい光透過性の媒質が棒状に延された中密の光学ロッドである。その両端部には、四辺形状の入射口17と、入射口17より面積の大きい四辺形状の射出口18とが設けられ、入射口17と射出口18との各辺間を結ぶ側面に内部反射面が形成されている。すなわち、入射口17の面積をSin、射出口18の面積をSoutと表すと、Sout>Sinとなっている。
ただし、これらの内部反射面は、導光ロッド16の中間部の射出口18寄りに位置する境界平面19と交差する位置で屈曲され、入射口17側に延びるテーパロッド部16Aと、射出口18側に延びる平行ロッド部16Bとを構成している。
ここで、テーパロッド部16A、平行ロッド部16Bは、1部材で構成してもよいし、複数部材で構成してもよい。前者の場合、境界平面19は、内部反射面が屈曲される線が整列する仮想的な平面となっている。また、後者の場合、テーパロッド部16A、平行ロッド部16Bを構成する部材同士を接合する接合面となっている。
テーパロッド部16Aは、延設方向に交差する断面が入射口17から導光ロッド16の中間部に向かって拡大する構成を有し、入射口17の各辺から延ばされた内部反射面17a、17b、17c、17d(反射面)がテーパ状の側面を形成している。
平行ロッド部16Bは、延設方向に交差する断面が一定の構成を有し、内部反射面17a、17b、17c、17d(反射面)が境界平面19と交わる交線から射出口18の四辺形の各辺まで一定方向に延ばされた内部反射面18a、18b、18c、18dにより延設方向に平行な側面が形成されている。すなわち、内部反射面18a、18cおよび内部反射面18b、内部反射面18dとは、それぞれ対向する平行平面となっている。
本実施形態の場合、導光ロッド16の概略寸法は、入射口17を6mm×6mmの四辺形、射出口18を15mm×15mmの四辺形とし、入射口17から射出口18までの長さ寸法(導光ロッド16の中心軸上)を約30mmとしている。導光ロッド16の材質は、光学ガラスとして、S−FSL5(商品名、(株)オハラ製)を採用している。したがって、屈折率は、n=1.487である。
ここで、内部反射面17a、17b、17c、17d、18a、18b、18c、18dは、導光ロッド16の側面に反射コーティングを施して形成してもよいが、入射口17から入射する照明光を全反射するような屈折率、形状、配置とすることが好ましい。後者の場合、反射コーティングは省略することができる利点がある。
光分離プリズム14は、側面が、第1面14a、第2面14b(第3の面)、第3面14c(第4の面)の3つの面からなる三角柱状のプリズムである。
第1面14aは、導光ロッド16の射出口18を覆うことができる面積S(ただし、S≧Sout)を有し、射出口18と近接して配置されることにより、導光ロッド16内を導光される照明光主光線31a、照明光従属光線31b、31cなどの照明光の略すべてを入射させることができる入射面となっており、分離手段の第1の面を構成している。
また、後述する表示光主光線32aなど光分離プリズム14内部から臨界角以上で入射される表示光に対しては表示光を反射する反射面となっており、分離手段の第2の面を構成している。
射出口18と第1面14aとは必ずしも平行である必要はないが、できるだけ近接して配置することが好ましく、本実施形態では、射出口18の全面が第1面14aと同程度に近接されるように平行に配置されている。
第2面14bは、第1面14aから入射する照明光が透過できる位置に設けられたプリズム面である。また、第3面14cは、第1面14aと第2面14bとの夾角に対向するプリズム面である。
すなわち、図3に示すように、光分離プリズム14の断面を△KMNと表すとき、第1面14aが辺KM、第2面14bが辺MN、第3面14cが辺NKを構成している。
本実施形態では、第1面14aを夾辺とする2角、∠NKMと∠NMKとが等しい二等辺三角形をなしており、頂角∠KNMは、90°以下とされている。このため、第2面14b、第3面14cに面して光分離プリズム14から離れる方向に他の部材を配置してもそれぞれの配置領域が重なることがないので、それぞれの面に面する部材を互いに干渉することなく配置できる。そのためレイアウトの自由度が向上できるという利点がある。
本実施形態の場合、光分離プリズム14の概略寸法は、辺MN=辺NK=18mm、∠KNMは略85°としている。
また、光分離プリズム14に対する導光ロッド16の取り付け姿勢を、照明光主光線31aが通る光軸の傾きで表すと、紙面内で見て時計回りに約12°、紙面垂直面で見て入射口17が紙面手前から奥行き方向に移動する方向に約12°傾斜された状態とされている。
変調デバイス60は、第1面14aから入射した照明光を、画像情報に応じて変調して、反射方向が異なる表示光と非表示光とを生成するためのデバイスであり、第2面14bに面して第2面14bから離れる方向に、順次、カバーガラス60a、変調デバイス本体60b、変調デバイス基板60cが配置されてなる。
本実施形態では、これらが一体化されたDMDが採用されている。すなわち、変調デバイス本体60bは、平面視において長辺60A、短辺60Bからなる面積Sの長方形形状のデバイス面60d内に、複数の微小ミラー(不図示)が、例えば800×600の格子状に配置され、それぞれの微小ミラーが変調デバイス基板60cにより駆動されて、表示光を形成するオン状態と非表示光を形成するオフ状態との2種類の角度に傾斜可能とされている。ここで、デバイス面60dは、これら複数の微小ミラー面が整列する仮想的な平面を指すものとする。
例えば、本実施形態の場合、0.7インチ規格のDMDを採用している。この場合、デバイス面60dの長辺×短辺が、約14mm×約10mmとなる。すなわち、S=約140mmとなっている。
変調デバイス基板60cは、不図示の画像変調制御手段と電気的に接続され、画像情報を受信できるようになっている。
例えば、画像変調を行わない状態では、各微小ミラーは、傾斜角が0°の状態で仮想的なデバイス面60dに整列した反射面を構成している。
オン状態では、図示しないが、微小ミラーは、図3の紙面内で時計回りに、例えば12°だけデバイス面60dから傾斜される。また、オフ状態では、同じく反時計回りに、例えば12°だけデバイス面60dから傾斜される。
そのため、第2面14bに近接して配置された状態で、微小ミラーがオン状態とされると、例えばデバイス面60dの法線24に対して図示時計回りに角度θだけ傾いた照明光主光線31aが、同じく法線24から反時計回りに角度θだけ傾斜された表示光主光線32aとして反射されるようになっている。ここで、θ≧θ>0である。
本実施形態では、プリズム内部の光線に対する臨界角が42.26°(=sin−1(1/1.487))になるから、θ≧2.26°であれば、主光線が第1面14aにより全反射されることになる。
また、デバイス面60dは、図2に示すように、長方形の長辺60Aの方向が光分離プリズム14の三角柱の柱軸方向に略一致するように配置されている。すなわち、デバイス面60dと第1面14aとの仮想的な交線とデバイス面60dの長辺60Aとが略平行となっている。また、特に図示しないが、第1面14aの法線25(図3参照)をデバイス面60dに射影してできる直線(不図示)と短辺60Bとが略平行となっている。
投影レンズ13は、表示光主光線32a、表示光従属光線32b、32cなどにより第3面14c上に投影される画像をスクリーン22に向けて拡大投影するための投影光学系であり、光分離プリズム14の第3面14cに近接して配置されている。例えば、投影レンズ13の最も物体側の面と第3面14cとの間隔が約0.1mmとなる位置に配置されている。そのため、投影レンズ13のバックフォーカスは、約30mmのものを採用することができる。
近接させる距離は、投影レンズ13の光学特性に応じて適宜設定することができる。特に小型化する必要がなければ、投影レンズ13としてバックフォーカスの長い光学素子を用いてもよい。
次に、本実施形態の画像変調装置111の組立構造について説明する。
導光ロッド16、光分離プリズム14、および変調デバイス60は、図4の分解斜視図に示すように、固定台40(保持手段)および固定部材43(保持手段)を用いて、位置決めされた状態で固定される。なお、図4には、方向を参照する便宜のためにXYZ直角座標系を記載した。以下適宜このXYZ直角座標系を参照して説明する。
固定台40は、XY平面と平行に延びる板状部40aとZX平面と平行に延びる板状部40bが接合され、X軸方向視で略L字状をなす部材である。
板状部40a上(Z軸正方向側)には、平行ロッド部16BをX軸方向およびZ軸方向の位置、ならびに光軸方向の傾斜姿勢を位置決めするためのロッド押え部41と、テーパロッド部16AをZ軸方向の位置、および光軸方向の傾斜姿勢を位置決めするためのロッド押え部42とが設けられている。板状部40aの上面は、光分離プリズム14の下面14eを保持するための保持面を兼ねている。
板状部40bのY軸負方向側には、変調デバイス60を変調デバイス基板60cの位置決め穴と嵌合するとともに、不図示のボス部により変調デバイス基板60cをY軸方向に位置決めする固定ピン47、47が立設されている。
固定部材43は、固定台40に保持された導光ロッド16を、ロッド押え部41の上方(Z軸正方向)から、Z軸方向およびX軸方向の位置、ならびに光軸方向の傾斜姿勢を位置決めしつつ保持するロッド押え部44と、固定台40に保持された光分離プリズム14の上面14dをZ軸方向に保持するロッド押え部43aを備えた部材である。
固定台40および固定部材43を用いて本実施形態の画像変調装置111を組み立てるには、板状部40bの固定ピン47、47に変調デバイス60を接着固定する。そして、光分離プリズム14の下面14eを板状部40a上に乗せ、第2面14bが、変調デバイス本体60bのデバイス面60dを覆うとともにカバーガラス60aとの空気層を設けるためにわずかに離れた位置に位置決めし、板状部40aと下面14eとを接着固定する。
そして、導光ロッド16をロッド押え部41、42により位置決めした状態で、射出口18と第1面14aとの間に空気層が形成されたわずかな隙間を隔てて近接する位置に配置し、導光ロッド16とロッド押え部41、42とを、内部反射面18b、18cおよび内部反射面17cの外部側と接着する。さらに、より強固に固定するために、固定部材43により、導光ロッド16と、光分離プリズム14とを上方から位置決めして、内部反射面18b、18aの外部側と、それぞれ接着固定する。その後、必要に応じて、固定台40と固定部材43とをねじ固定などにより固定してもよい。
このようにして、導光ロッド16、光分離プリズム14および変調デバイス60が互いに位置決めされて保持手段に保持され、一体化される。
ここで、射出口18と第1面14aとの間にわずかな隙間の空気層を設けるためには、それらの間に微小領域のみ厚みを持たせたスペーサを設けるとよい。スペーサとしては、デバイス面60dへの照明が影にならない程度の微細な印刷や、薄いコーティングなどで微小領域のみ厚みを形成させることなどが有効である。
このように微小領域のみ接着する場合、第2面14bと第1面14aとが形成する頂角(図3の点M近傍)に近接している部分を接着することが好ましい。というのは、本実施形態では、画像として投影される表示光は、デバイス面60dの法線24に対して、図3の図示反時計回り方向に反射され、点Mから遠ざかる方向に反射されるので、点Mの近傍は表示光の透過領域とならないからである。
また、導光ロッド16を接着する場合には、接着剤の屈折率によっては、内部反射面18a、18b、18c、17cの全反射状態を維持できない場合がある。そのような場合、それらの外部側の接着剤を塗布する領域に、例えばMgF(フッ化マグネシウム)のような低屈折率のコーティングを施しておけば、全反射状態を維持することができる。
本実施形態では、画像変調装置111をこのような保持手段に一体に保持固定するので
、部材の配置位置精度を向上できるとともに、それぞれの部材を別個に固定する場合に比べて部品点数を削減することができる。
また、本実施形態の構成では、結像光学系を用いていないので、結像光学系を用いる場合に比べて、組立精度を緩めることができる。そのため、位置調整機構を用いて組立調整することなく、突き当てなどによる位置決めのみで十分な組立精度が得られる。
次に、本実施形態のプロジェクタの作用について、本実施形態の光学装置112および画像変調装置111の作用を中心に説明する。
図5(a)、(b)は、本発明の第1の実施形態の光学装置の導光手段の射出口の形状と照明光の照明領域の関係について説明するための模式説明図である。図6は、本発明の第1の実施形態の変形例の画像変調装置の概略構成について説明するための斜視説明図である。図7は、本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの作用を説明するための模式的な光路説明図である。
プロジェクタ110によれば、光源61から射出された発散光は、入射口17を通して、導光ロッド16に入射される。そして、図1に示すように、照明光主光線31aは、導光ロッド16の光軸に沿って進み、テーパロッド部16Aおよび平行ロッド部16Bをそれぞれ直進して、射出口18から射出される。
一方、照明光従属光線31b、31cは、テーパロッド部16Aのテーパの範囲よりも広い範囲に発散するので、内部反射面17a、17b、17c、17dのいずれかに入射して内部反射され、場合によっては、複数回、内部反射される。このような導光手段内の内部反射では、内部反射面が互いに平行であれば、反射角が保存されるが、テーパロッド部16Aでは、射出口18側に向けて断面が拡大されるテーパ面として内部反射面が構成されているので、発散角の分布が狭められ、照明光主光線31aを中心とする方向への指向性が強められる。
そして、平行ロッド部16Bでは、射出口18の近傍で外側に拡がろうとする照明光を内部側に折り返す作用を有するので、射出口18近傍での光束の発散度合を低減することができ、照明光に、より良好な指向性を付与することができる。また、射出口18上での光量分布が均されるため、射出口18の中央部と周辺部との光量分布の均一性を向上することができる。
そのため、射出口18からは、射出口18の四辺形の形状に整形され、指向性が高められた照明光が射出される。そして、わずかの空気層を透過して、光分離プリズム14の第1面14aに斜め方向から入射される。そのため、空気層中では、射出口18の面積よりわずかに拡散するに過ぎない。
そして、光分離プリズム14の媒質の屈折作用を受けることで、光束の拡散が抑えられた状態で、光分離プリズム14内部を伝搬し、第2面14bに到達し、第2面14bから射出される。
第2面14bには、近接して変調デバイス60が配置されているので、照明光は、カバーガラス60aを透過し変調デバイス本体60b上に到達する。
このとき、デバイス面60d、射出口18、第1面14aの面積S、Sout、Sが、上記の式(1)を満足するので、射出口18から射出された照明光は、デバイス面60dを覆う範囲に照射することができる。
デバイス面60dを照明する照明光は、デバイス面60dの法線24に対して傾斜させて入射させる必要がある。この場合、図5(a)に示すように、射出口18の形状が略長方形状の四辺形とすると、照明領域31は、例えば略台形状の四辺形となる。そのため、射出口18の面積Soutがデバイス面60dの面積S以上であれば、確実にデバイス面60dを覆うことができる。
ただし、照明領域がデバイス面60dの長方形と同形状またはわずかに大きい長方形形状とすれば、略すべての照明光をデバイス面60dの照明に用いることができるので、照明光率をより向上することができる。
例えば、図6に示す画像変調装置114はそのような例である。画像変調装置114は、画像変調装置111の導光ロッド16に代えて、導光ロッド160(導光手段)を備えるものである。
導光ロッド160は、テーパロッド部16A、平行ロッド部16Bと略同様なテーパロッド部160A、平行ロッド部160Bから構成されるが、射出口18に対応する射出口180が、図6に示すように、略台形状の四辺形であり、デバイス面60dを照明する照明領域がデバイス面60dよりわずかに大きな長方形形状とされている点のみが異なる。
そのため、図5(b)に模式的に示すように、本変形例における射出口180から射出されて光分離プリズム14を透過し、デバイス面60dに到達する照明光は、照明領域310のようなデバイス面60dと同形状またはわずかに面積の大きい略長方形状の領域に照射される。そのため、照明効率を向上することができる。また、デバイス面60dの外部に照射された光による迷光などの発生を低減することが可能となる。
このように、照明効率を向上するためには、導光手段の射出口の形状を、デバイス面への照明光の入射方向に応じて、適宜最適化した略台形形状や略菱形形状などの長方形とは異なる四辺形形状とすることが好ましい。
照明光主光線31aを中心とする照明光28(図7(a)、(b)参照)がデバイス面60dに到達すると、画像情報に応じてオン状態とオフ状態とに傾斜角が変更された変調デバイス本体60bの微小ミラー(不図示)により、異なる方向に反射されて、表示光29a(図7(a)参照)と非表示光30a(図7(b)参照)とが生成される。すなわち、照明光28が表示光29aと非表示光30aとに分割される。
表示光29aは、法線24に対して反時計回りの斜め方向に反射されて、カバーガラス7、空気層を透過して第2面14bに入射する。そして、第2面14bにより屈折されて第1面14aに到達する。このとき、第1面14aへの入射角が臨界角よりも大きくなるため、第1面14aにより全反射されて表示光29bとして、第3面14cに向かう。したがって、第1面14aは、照明光28が透過する第1の面となっている。また、照明光28を透過するとともに表示光29aを反射する第2の面をも兼ねている。
第3面14cに到達した表示光29bは、第3面14cから射出され、投影レンズ13に入射し、図1に示すように、スクリーン22に向けて投射される。
本実施形態では、光分離プリズム14が、第1面14aを夾辺とする二等辺三角形として構成されるので、第2面14bから入射して、第3面14cから射出されるまでの光路長が共通となる。そのため、光路長を揃えるための部材を設けることなく、第3面14c上の像をそのまま投影レンズ13により投影することができる。したがって、光路長を補正するための部材を設ける場合に比べて、簡素な構成とすることができ、部品点数を削減することができるという利点がある。
このように光路長を揃えて波面が揃った表示光が射出されると投影レンズ13を簡素に設計することができる。
一方、非表示光30aは、図7(b)に示すように表示光29aよりもさらに反時計回り方向に反射されて第3面14cに到達する。このとき、非表示光30bは臨界角より大きい入射角で第3面14cに入射するので、全反射されて光分離プリズム14の内部を進み、第1面14aに到達し、光分離プリズム14の外部に射出される。
このため、非表示光30aは、投影レンズ13に全く入射しないようになっている。したがって、非表示光30aが投影レンズ13に入射して迷光などのノイズとなって、投影画像のコントラストを低下させたりすることがないので、良好な画像を投影することができる。
また、投影レンズ13として、バックフォーカスの短い投影光学系を用いることができ、光分離プリズム14に近接配置することができるから、プロジェクタ110を小型化することができるという利点がある。また、投影レンズ13自体も小さくすることができる。
このように、本実施形態のプロジェクタ110では、光源61から射出された発散光を導光しつつ指向性を持たせ照明光28として射出する導光ロッド16を、光分離プリズム14に近接して配置して、変調デバイス60を照明し、それにより生成された表示光を光分離プリズム14の第2面14bにより照明光28の光路と分離した光路に射出するので、簡素な構成により効率的にデバイス面60dを照明することができる。そのため結像光学系などを用いる場合に比べて部品点数の少なく小型化に好適な構成とすることができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係るプロジェクタについて説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。図9は、本発明の第2の実施形態に係るプロジェクタに用いる画像変調装置の概略構成について説明するための斜視説明図である。なお、図9では、図示が明瞭となるようにカバーガラス60a、変調デバイス基板60c、投影レンズ13は図示していない。
本実施形態のプロジェクタ115、画像変調装置116、光学装置117は、図8に示すように、上記第1の実施形態のプロジェクタ110、画像変調装置111、光学装置112の光分離プリズム14に代えて、光分離プリズム15A(分離手段)を備え、光路調整プリズム15Bを追加したものである。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
光分離プリズム15Aは、図9に示すように、略三角柱状のプリズム部材からなり、その側面に導光ロッド16の射出口18が近接して配置された第1面15a(第1の面)と、変調デバイス60が近接して配置された第3面15c(第3の面)と、第2面15b(第2の面)とを備える。そして、それらの位置関係が、射出口18から射出される照明光主光線31a、照明光従属光線31b、31cなどの照明光が第1面15aに入射して、第2面15bに対して臨界角よりも大きい入射角で入射することにより全反射されて、第2面15bからデバイス面60dに向けて射出されるようになっている。そして、デバイス面60dから表示光主光線32a、表示光従属光線32b、32cなどの表示光が第3面15cから入射されるときに、第2面15bから光路調整プリズム15Bに向けて透過するようになっている。
光路調整プリズム15Bは、光分離プリズム15Aの第2面15bが全反射を利用した内部反射面となるように第2面15bとの間に空気層を介して対向して配置された入射面15fと、入射面15fを透過する表示光主光線32a、表示光従属光線32b、32cなどの表示光がそれぞれ略同一の光路長だけ進んで外部に射出されるように設けられた出射面15dを備えた角柱状のプリズム部材である。出射面15dに隣接し、入射面15fに対向する位置にある側面15eは、光路調整プリズム15Bの取り付けや位置決めの便宜のために設けられた面である。
このように光分離プリズム15Aは、照明光が入射する第1面15a(第1の面)と、照明光を反射するとともに、表示光を透過する第2面15b(第2の面)を備え、第1面15aと、第2面15bとが異なる面となっているものである。そして、第1の実施形態に設けられているような非表示光が投影レンズ13に入射しないように反射させる第4の面を備えない構成となっている。
そのため、本実施形態では、図8に示すように、投影レンズ13を、第1の実施形態の第3面14cに対する距離よりも、出射面15dから離して配置することにより、投影レンズ13に非表示光30aが入射しないような構成としている。
本実施形態の装置によれば、第1の実施形態の装置と同様に、導光ロッド16を光分離プリズム15Aの第1面15aに近接して配置することができ、第2面15bに近接された変調デバイス60のデバイス面60dを効率的に照明することができるので、簡素かつコンパクトな装置とすることができる。
また、変調デバイス60で反射された変調光を光分離プリズム15Aと光路調整プリズム15Bとを透過させて出射面15dから外部に出射するので、それぞれのプリズムの屈折率に応じて光路長を伸ばすことができるので、コンパクトかつレイアウトが容易な装置とすることができる。
また、光分離プリズム15Aの第2面15bが表示光を透過する構成とするので、投影レンズ13の光軸をデバイス面60dの法線に略沿う方向に配置するレイアウトを容易に実現することができる。そのため、従来のプロジェクタと同様のレイアウトを容易に実現することができるという利点がある。
この場合、導光ロッド16をデバイス面60dの法線と90°に近い角度で交差するように配置することができるので、投影レンズ13の配置領域と干渉しないようなレイアウトを容易に実現できるという利点がある。
すなわち、装置の配置レイアウトの自由度を向上することができ、装置の形状や用途の使い分けが容易となるという利点がある。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るプロジェクタについて説明する。
図10は、本発明の第3の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面の部分断面図である。
本実施形態のプロジェクタ118、画像変調装置119、光学装置120は、図10に示すように、上記第1の実施形態のプロジェクタ110、画像変調装置111、光学装置112の導光ロッド16、光分離プリズム14に代えて、中空ロッド50(導光手段)、光学板51(光分離手段)および光学板52を備えるものである。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
中空ロッド50は、上記第1の実施形態の導光ロッド16の内部反射面17a、17b、17c、17d、18a、18b、18c、18dと同様の位置関係に配置された表面ミラー面であるミラー面50a…(反射面)により内面が形成された中空の光学ロッド部材である。そして、その両端部には、光源1から射出される発散光を入射させる四辺形形状の入射口50bと、入射口50bよりも面積が大きい開口部である射出口50cが形成されている。入射口50a、射出口50bは、開口部である点を除けば、第1の実施形態の入射口17、射出口18と同様な機能を有するものである。
光学板51は、照明光主光線31a、表示光主光線31b、31cなどの照明光を透過させる第1光学面51a(第1の面)と、その照明光を透過させるとともに、変調デバイス60から反射される表示光主光線32a、表示光従属光線32b、32cなどの表示光を反射させる第2光学面51b(第2の面)を備える平板状の光学素子である。
光学板51としては、例えば、第2光学面51bをハーフミラー面としたハーフミラーや、第2光学面51bを反射率および透過率特性の角度依存性を制御したコーティングを施して上記のような反射透過特性を実現した透明板などが採用できる。
後者の場合、第2光学面51bに入射する照明光の入射角で透過率が最大となり、表示光が入射する入射角で反射率が最大となるような角度依存性を有するコーティングを施すことにより、照明光の光利用効率を最適化することができるという利点がある。
また、光学板51とカバーガラス60aとの間に1/4波長板(不図示)を配置すれば、第2光学面51bを偏光ビープスプリッタ面(PBS面)としたPBS板を採用することもできる。
光学板52は、光学板51と投影レンズ13の間の光路中に配置され、第2光学面51bで反射された表示光主光線33a、表示光従属光線33b、33cなどの表示光を透過し、変調デバイス60から反射される非表示光(不図示)を反射する板状の光学素子である。例えば、反射率および透過率特性の角度依存性を制御したコーティングを施して上記の反射透過特性を実現した透明板などが採用できる。
なお、不図示の非表示光は、例えば、第2光学面51bが変調デバイス60に対して、第1の実施形態の第1面14aと同様の位置関係にある場合、図7(b)の非表示光30aと同様の光路により光学板52に入射する。
本実施形態のプロジェクタ118によれば、中空ロッド50により射出口50cから指向性の高い照明光が射出され、光学板51を透過して、デバイス面60dを効率的に照明できる。そして、第2光学面51bにより、表示光を反射して、光学板52を通して投影レンズ13に入射させることができる。一方、変調デバイス60で反射された非表示光は、光学板52により反射され、投影レンズ13に入射しないようにすることができる。そのため、投影レンズ13を光学板52に近づけることができるので、小型化が容易となる。
このように、本実施形態のプロジェクタ118、画像変調装置119、光学装置120は、第1の実施形態と同様の作用効果を有するとともに、中空ロッド50、光学板51、52を用いるので、導光ロッド16、光分離プリズム14などの中密な光学素子を用いる場合に比べて、軽量な装置とすることができるという利点がある。
また本実施形態では、内部反射面を用いていないので、中空ロッド50と光学板51とは接着固定して配置することができる。
本実施形態のプロジェクタ118は、投影レンズ13を光学板52が配置される位置から像側に適宜離して配置することにより、光学板52から非表示光が透過したとしても、投影レンズ13に入射しないようにすることができる。この理由は、表示光が投影レンズ13の光軸に略沿う方向の射出されるのに対して、非表示光は、投影レンズ13の光軸とより大きな角度で交差する方向に射出されることによる(図7(b)、図8参照)。
そのような配置を採用すれば、光学板52は、非表示光を透過するような構成や、光学板52を設けない構成に変形して実施することができる。
なお、上記の説明では、プロジェクタの光源手段として、単一の光源61を設けた例で説明したが、複数の光源を設けるように変形してもよい。
図11、12は、そのような変形例に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。
図11に示すプロジェクタ121は、上記第1の実施形態のプロジェクタ121の光源61に代えて、光源部62(光源手段)を備えるものである。
光源部62は、それぞれR、G、Bの三原色の光を射出する赤色LED34、緑色LED35、青色LED36と、それらから射出された光を合波するダイクロイックプリズム37とからなる。
このような構成によれば、赤色LED34、緑色LED35、青色LED36を不図示の駆動手段により、時分割駆動して、導光ロッド16に同軸に入射させることができる。したがって、フィルタホイールなどの可動機構が不要となり、LEDを用いることにより小型で、消費電力の少ないプロジェクタを構成することができる。
図12に示すプロジェクタ124は、上記第1の実施形態のプロジェクタ121の光源61に代えて、光源部63(光源手段)を備えるものである。
光源部63の概略構成は、回動プリズム38と、リング配列LED39とからなる。
回動プリズム38は、角柱状のロッド部の両端に三角プリズム部を設けて、入射口38aから入射した光を、光軸に平行な方向に移動して出射口38bから出射させることができるようにした光学部材である。そして、出射口38bが導光ロッド16の入射口17に対向した状態で、不図示の回動機構により導光ロッド16の光軸と同軸の回動軸64を中心とした回動移動可能とされ、入射口38aを回動移動できるようになっている。
リング配列LED39は、回動移動する入射口38aに対向して、リング状に配列された複数のLED光源であり、入射光38aの回動と同期して、順次パルス状に高輝度点灯できるようになっている。
光源部63によれば、複数のLED光源を順次パルス状に高輝度点灯するので、導光ロッド16に常に高輝度の照明を入射することができる。そのため、LED光源を用いても明るい画像を投影することができるものである。
なお、光源部63の構成は、他にも、例えば、特開2004−199024に開示されている構成などを採用することができる。
また、上記の第1の実施形態の説明では、第1面14aは表示光では全反射条件が満たされる面として説明したが、光利用効率や迷光などの問題がなければ、全反射条件を満たすことなく、第1面14aから表示光の一部が透過するような構成としてもよい。
また、上記の第1の実施形態の説明では、第3面14cは非表示光では全反射条件が満たされる面として説明したが、第2、第3の実施形態に説明したのと同様に、投影レンズ13を第3面14cから離した適宜位置に配置すれば、全反射条件を満たすことなく、第3面14cから非表示光が透過するような構成としてもよい。すなわち、第4の面を設けなくてもよい。
また、上記の第1および第2の実施形態の説明では、中密および中空の光学ロッドの反射面がテーパロッド部と平行ロッド部とからなる例で説明したが、指向性の必要度合に応じて、平行ロッド部を省略してもよい。この場合、反射面がテーパ面のみで形成されるので、光学ロッドがより簡素な構成となり、製作が容易となるという利点がある。
また、例えば、射出口とデバイス面との間の距離が十分近接している場合や、光源から射出される発散光の指向性が強いため導光手段により指向性を強める必要がない場合など、光学ロッドを平行ロッド部のみで形成してもよい。この場合、テーパ面を形成するよりも製作が容易となるという利点がある。
また、上記の第3の実施形態の説明では、光学板51の第1光学面51aが第1の面とされ、第2光学面51bが第2の面とされた例で説明したが、第2光学面51bを透明な透過面として、第1光学面51aが、照明光の透過面と表示光の内部反射面とを兼ねることにより、第1の面と第2の面とを兼ねるような構成としてもよい。
また、上記の説明では、導光手段の断面形状が四辺形の場合について説明したが、デバイス面60d以上の面積を照明できれば、導光手段の断面形状は四辺形に限定されない。例えば、四辺形以外の多角形や、円形、楕円形などとしてもよい。
また、上記の第1および第2の実施形態の説明では、射出口と第1の面との間にわずかの空気層が設けられている例で説明したが、第1の面の裏面側を、全反射を利用した内部反射面として利用しない場合(第2の実施形態)には、空気層を設けなくてもよい。
また、第1の実施形態のように第2の面と兼用するために全反射を利用した内部反射面として利用する場合でも、全反射条件が損なわれない場合には、空気層を設けなくてもよい。例えば、中密の光学ロッドの屈折率がプリズムの屈折率よりも小さい場合や、空気層の代わりに、プリズムの屈折率よりも小さい屈折率の接着層を設ける場合や、透過光が入射する領域と非表示光の内部反射される領域がずれている場合などを挙げることができる。
また、第2の実施形態のように光分離プリズム15Aと光路調整プリズム15Bとの間に空気層を設けて全反射を利用した内部反射面を利用する場合も、上記と同様に、全反射条件が損なわれない場合には空気層を設けなくてもよい。
また、上記の説明では、反射型変調デバイスとして、DMDを用いた例で説明したが、反射型変調デバイスはDMDに限定されるものではない。例えば、反射型液晶デバイスが挙げられる。このような反射型変調デバイスを採用する場合には、第2の面にPBS、第2の面と反射型変調デバイスとの間に1/4波長板を配することにより、照明光と変調光との光路を分離することができる。
また、上記の開示された構成は、各実施形態の構成に限定されるものではなく、実施可能であれば、本発明の技術的思想の範囲内で適宜組み合わせて実施することができる。
本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの主要部について説明するための斜視説明図である。 図1の一部を拡大した正面視の部分拡大図である。 本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタに用いる光学装置の分解斜視図である。 本発明の第1の実施形態の光学装置の導光手段の射出口の形状と照明光の照明領域の関係について説明するための模式説明図である。 本発明の第1の実施形態の変形例の画像変調装置の概略構成について説明するための斜視説明図である。 本発明の第1の実施形態に係るプロジェクタの作用を説明するための模式的な光路説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。 本発明の第2の実施形態に係るプロジェクタに用いる画像変調装置の概略構成について説明するための斜視説明図である。 本発明の第3の実施形態に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面の部分断面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。 本発明の実施形態の他の変形例に係るプロジェクタの概略構成について説明するための模式的な正面説明図である。 従来の技術に係る投影装置について説明するための模式的な構成図である。 従来の技術に係る他の投影装置について説明するための模式的な構成図である。
符号の説明
13 投影レンズ(投影光学手段)
14、15A 光分離プリズム(分離手段)
14a 第1面(第1の面と第2の面と兼ねる面)
14b 第2面(第3の面)
14c 第3面(第4の面)
15B 光路調整プリズム
15a 第1面(第1の面)
15b 第2面(第2の面)
15c 第3面(第3の面)
16、160 導光ロッド(導光手段)
16A テーパロッド部
16B 平行ロッド部
17 入射口
17a、17b、17c、17d、18a、18b、18c、18d 内部反射面(反射面)
18 射出口
22 スクリーン
24 法線(デバイス面の法線)
28 照明光
29a、29b 表示光
30a、30b 非表示光
31a 照明光主光線(照明光)
31b、31c 照明光従属光線(照明光)
32a、33a 表示光主光線(表示光)
32b、32c、33b、33c 表示光従属光線(表示光)
40 固定台(保持手段)
43 固定部材(保持手段)
50 中空ロッド(導光手段)
50a ミラー面(反射面)
51 光学板(分離手段)
52 光学板
60 変調デバイス(反射型画像変調デバイス)
60d デバイス面
61 光源(光源手段)
62、63 光源部(光源手段)

Claims (20)

  1. 光源が射出した照明光を反射型画像変調デバイスに導くとともに該反射型画像変調デバイスで変調された表示光を投影光学系へ導き、非表示光を前記投影光学系に略入射させない光学装置であって、
    前記光源が射出した照明光が入射する入射口と、該入射口から入射した照明光が射出される射出口と、前記入射口と前記射出口とを結ぶ反射面とで構成された導光手段と、
    前記導光手段の射出口から射出された照明光が入射する第1の面と、前記導光手段の射出口から射出された照明光と少なくとも表示光を含む変調光とのいずれか一方を反射し他方を透過する第2の面とを有し、前記導光手段の射出口から射出された照明光を分離する分離手段とを備え、
    前記導光手段の射出口と前記分離手段とが近接して配置されていることを特徴とする光学装置。
  2. 前記分離手段がプリズムであり、
    前記分離手段の前記第1の面と前記第2の面とは、前記プリズムにおける一つの同一面であることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  3. 前記分離手段が光学板であり、
    該光学板は一部の光を反射し、一部の光を透過することを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 前記導光手段が中密の光学ロッドであり、
    該光学ロッドは、
    前記射出口側に配置され、前記反射面が一定方向に延設された平行ロッド部と、
    前記入射口側に配置され、前記反射面が前記入射口側から前記平行ロッド部側に向けて延設方向に直交する断面形状が拡大されるように延ばされたテーパロッド部とからなることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  5. 前記導光手段が中空の光学ロッドであり、
    該光学ロッドは、前記反射面が表面ミラー面からなり、
    前記入射口と前記出射口とが前記表面ミラー面で囲まれた開口部により形成されたことを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  6. 請求項1記載の光学装置を用いた画像変調装置であって、
    前記分離手段が、前記第2の面により透過または反射された照明光を外部に射出する第3の面を有するプリズムであり、
    該プリズムの前記第3の面に対向して配置された反射型画像変調デバイスを備えたことを特徴とする画像変調装置。
  7. 前記プリズムの前記第2の面が、前記導光手段の射出口から射出された照明光を透過し前記少なくとも表示光を含む変調光を反射する面であることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  8. 前記反射型画像変調デバイスに入射する照明光の主光線と前記反射型画像変調デバイスのデバイス面の法線とのなす角度よりも、前記反射型画像変調デバイスに入射する照明光の主光線と前記反射型画像変調デバイスにより反射される表示光の主光線とのなす角度の方が大きいことを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  9. 前記プリズムが、前記第1〜3の面と異なる第4の面を有し、
    前記反射型画像変調デバイスが、DMDであり、
    該DMDで変調された表示光は、前記第2の面で反射された後に前記第4の面から射出し、
    前記DMDで変調された非表示光は、略前記第4の面で反射された後に前記第2の面で透過するように、
    前記導光手段が前記プリズムに対して配置されていることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  10. 前記第2の面と前記第3の面とのなす角度と、前記第2の面と前記第4の面とのなす角度とが等しいことを特徴とする請求項9に記載の画像変調装置。
  11. 前記第3の面と前記第4の面とのなす角が90度以下であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像変調装置。
  12. 前記プリズムの前記第1の面と前記第2の面とが、異なる面であることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  13. 前記第2の面が、
    前記照明光を反射し、前記少なくとも表示光を含む変調光を透過する面であることを特徴とする請求項12に記載の画像変調装置。
  14. 前記反射型画像変調デバイスのデバイス面が長方形形状を有し、
    前記デバイス面の長辺と、
    前記第2の面を含む平面と前記デバイス面を含む平面とが交わる交線とが略平行であることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  15. 前記反射型画像変調デバイスのデバイス面が長方形形状を有し、
    前記デバイス面の短辺と、
    前記第2の面の法線を前記デバイス面に射影した線とが略平行であることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  16. 前記反射型画像変調デバイスのデバイス面の面積をS、前記導光手段の出射口の面積をSout、前記プリズムの前記第2の面の面積をSと表すとき、次式を満足することを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
    ≦Sout≦S ・・・(1)
  17. 前記導光手段と前記反射型画像変調デバイスとの位置関係が固定されるように一体として保持する保持手段を有することを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  18. 前記導光手段の射出口の形状が、前記デバイス面を略均一な光量で照明するような照明光を射出する形状であることを特徴とする請求項6に記載の画像変調装置。
  19. 入力された画像情報に応じた画像を、請求項6に記載の画像変調装置を用いてスクリーンに投影するプロジェクタであって、
    前記導光手段の入射口に入射する照明光を射出する光源手段と、
    前記反射型画像変調デバイスで変調され前記プリズムから射出した表示光をスクリーンに投影して前記画像を形成する投影光学手段とを有し、
    前記反射型画像変調デバイスは、
    前記プリズムの前記第3の面から射出した照明光を前記画像情報に応じて変調して表示光と非表示光とを生成し、該表示光と非表示光とを前記第3の面に入射させることを特徴とするプロジェクタ。
  20. 前記反射型画像変調デバイスが、DMDであることを特徴とする請求項19に記載のプロジェクタ。
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