JP2006251095A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であるカラーフィルタと、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下である偏光板と、反射率が2%以下である反射防止フィルムとを備えている。
【選択図】 なし
Description
<1> カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも備えた液晶表示装置であって、前記カラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であり、前記偏光板は、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下であり、前記反射防止フィルムは、反射率が2%以下であることを特徴とする液晶表示装置である。
<3> 前記反射率が1%以下である前記<1>又は<2>に記載の液晶表示装置である。
<4> 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤である前記<2>又は<3>に記載の液晶表示装置である
<5> 前記界面活性剤は、少なくとも下記一般式(a)で表されるモノマーAと下記一般式(b)で表されるモノマーBとを共重合成分として含み、前記モノマーAと前記モノマーBとの共重合比(A/B[質量比])が20/80〜60/40である共重合体を含有する前記<2>〜<4>のいずれか1つに記載の液晶表示装置である。
本発明の液晶表示装置は、カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも設けて構成され、より具体的には、少なくとも2枚の基板と、バックライトと、偏光板と、前記基板間に設けられた液晶層と、前記基板の少なくとも一部に設けられた電極と、前記基板の少なくとも一部に設けられたカラーフィルタと、反射防止フィルムとを設けて構成することができる。また、目的や用途その他必要に応じて、他の構成要素を設けて構成することができる。以下、各構成要素の詳細を中心に説明する。
本発明に係るカラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、各色の着色画素の各々のコントラストを2000以上として構成したものである。コントラストが2000以上であると、表示される画像を構成する各画素のコントラストが良好であるので、表示画像のコントラストが高く、鮮やかな画像を得ることができる。
被測定物の両側に偏光板を重ね、偏光板の偏光方向を互いに平行にした状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて他方の偏光板を通過した光の輝度Y1を測定する。次に、偏光板を互いに直交させた状態で、一方の偏光板の側からバックライトを当てて他方の偏光板を通過した光の輝度Y2を測定する。得られた測定値(輝度Y1、輝度Y2)から輝度Y1/輝度Y2を求め、コントラストとする。なお、輝度の測定は、300ルクスの照明下(一般家庭のリビング環境を想定)で色彩輝度計BM−5(トプコン社製)により行ない、コントラストの測定に用いる偏光板は、カラーフィルタを使用する液晶表示装置に用いる偏光板と同一のもの(例えば、日東電工(株)製のG1220DUN)とする。
本発明に係るカラーフィルタは、上記のように表示コントラストを高めた構成を有するものであり、界面活性剤を含有することによって、表示ムラ(膜厚変動による色ムラ)を効果的に防止でき、表示品位の高い画像を得ることができる。すなわち、高コントラストのカラーフィルタ、高コントラストの偏光板、及び反射防止フィルムを用いて構成された液晶表示装置が表示する画像の表示ムラを抑えて、表示品位の高い画像の表示が可能となる。
具体的には、好ましい界面活性剤として、特開2003−337424号公報の段落番号[0015]〜[0024]、特開2003−177522号公報の段落番号[0012]〜[0017]、特開2003−177523号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開2003−177521号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177519号公報の段落番号[0010]〜[0013]、特開2003−177520号公報の段落番号[0012]〜[0015]、特開平11−133600号公報の段落番号[0034]〜[0035]、特開平6−16684号公報に発明として開示されている界面活性剤が挙げられる。
また、R4は、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。R4で表されるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、中でも炭素数1〜2のアルキル基が好ましい。R4は、特に好ましくは水素原子である。
また、本発明に好適な界面活性剤は、分子構造及び/又はモノマー組成の異なるもの1種単独で用いる以外に、2種以上を混合して用いることもできる。
本発明に好適な界面活性剤の具体例は、特開2003−337424号公報の実施例1〜16に記載の界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤(特に本発明に好適な界面活性剤)の含有量が特に前記範囲であると、高コントラストに構成された液晶表示装置の表示ムラを効果的に防止することができる。
本発明に係るカラーフィルタは、着色剤の少なくとも1種を含有することができる。着色剤としては、公知の染料、顔料等の中から適宜選択して用いることができる。
また、上記の顔料は1種単独で用いる以外に2種以上を組合せて用いることもできる。
前記C.I.ピグメント・グリーン36の含有量は、感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.90〜1.34g/m2であることが好ましく、0.95〜1.29g/m2であることがより好ましく、1.01〜1.23g/m2であることが特に好ましい。
前記C.I.ピグメント・ブルー15:6の含有量は、感光性樹脂組成物を1.0〜3.0μmの膜厚で塗布した乾膜おいて、0.59〜0.67g/m2であることが好ましく、0.60〜0.66g/m2であることがより好ましく、0.61〜0.65g/m2であることが特に好ましい。
なお、「粒径」とは、顔料の電子顕微鏡写真における粒子像を同面積の円で置き換えたときの直径をいい、「数平均粒径」とは、多数の顔料粒子に対して前記粒径を求め、この粒径の100個の平均値をさす。
また、既述のように、着色画素のコントラストの差は600以内が好ましいが、600以内とするには、顔料粒径を調節して所望のコントラストとすればよい。
本発明に係るカラーフィルタは、アルカリ可溶性樹脂の少なくとも1種を含有することができる。アルカリ可溶性樹脂としては、側鎖にカルボン酸基やカルボン酸塩基などの極性基を有するポリマーが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂のカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、20〜50質量%が一般的であり、25〜45質量%が好ましい。
本発明に係るカラーフィルタは、モノマー又はオリゴマーの少なくとも1種を含有することができる。このモノマー又はオリゴマーは、後述する光重合開始剤又は光重合開始剤系の作用、具体的には光照射時に発生する活性種により重合反応を生起し、硬化する化合物である。
このようなモノマー又はオリゴマーとしては、分子中に少なくとも1個の付加重合可能なエチレン性不飽和基を有し、沸点が常圧で100℃以上の化合物を挙げることができる。具体的な例として、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
上記以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
モノマー又はオリゴマーのカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、5〜50質量%が一般的であり、10〜40質量%が好ましい。
本発明に係るカラーフィルタは、光重合開始剤又は光重合開始剤系の少なくとも1種を含有することができる。光重合開始剤又は光重合開始剤系は、照射される光の波長領域に吸収を有し、光照射時に既述のモノマー又はオリゴマーに作用して重合硬化を促進し得るものである。
上記以外に、特開平11−133600号公報に記載の「重合開始剤C」も好適なものとして挙げることができる。
光重合開始剤又は光重合開始剤系のカラーフィルタ(あるいは、カラーフィルタ形成用の感光性樹脂組成物)中における含有量は、カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物の固形分(質量)に対して、0.5〜20質量%が一般的であり、1〜15質量%が好ましい。
−溶媒−
感光性樹脂組成物を調製する場合には、上記の成分以外に更に有機溶媒を用いることができる。有機溶媒の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
感光性樹脂組成物には、更に熱重合防止剤を含有することが好ましい。熱重合防止剤の例としては、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
カラーフィルタあるいは感光性樹脂組成物には、必要に応じて紫外線吸収剤を含有することができる。紫外線吸収剤としては、特開平5−72724号公報に記載の化合物、並びにサリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、ニッケルキレート系、ヒンダードアミン系などが挙げられる。
前記感光性樹脂転写材料としては、特開平5−72724号公報に記載の樹脂転写材料など、一体型に構成された転写用フィルムを用いて好適に形成することができ、一体型の転写用フィルムの構成例としては、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/感光性樹脂層/保護フィルムの積層構造を有する構成が好適である。
以下、感光性樹脂転写材料の構成層等について詳述する。
感光性樹脂転写材料を構成する感光性樹脂層は、既述の感光性樹脂組成物を用いて形成することができ、好ましくはこの感光性樹脂層に前記界面活性剤が加えられる。
感光性樹脂層の層厚としては、0.2〜2μmの範囲が好ましく、特に0.2〜0.9μmの範囲が好ましい。
仮支持体としては、可撓性を有し、加圧下又は、加圧及び加熱下で著しい変形、収縮もしくは伸びを生じない材料を用いることができる。このような支持体の例として、ポリエチレンテレフタレートフィルム、トリ酢酸セルロースフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム等が挙げられ、中でも2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムが特に好ましい。
また、仮支持体は透明でもよいし、染料化ケイ素、アルミナゾル、クロム塩、ジルコニウム塩などを含有していてもよい。
仮支持体と後述の感光性樹脂層、又は仮支持体と後述の中間層の間には、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂層を設けることが好ましい。
前記熱可塑性樹脂層は、下地表面の凹凸(既に形成されている画像などによる凹凸等も含む。)を吸収することができるようにクッション材としての役割を担うものであり、凹凸に応じて変形しうる性質を有していることが好ましい。
感光性樹脂転写材料には、複数層を塗布する際及び塗布後の保存の際における成分の混合を防止する目的で、中間層を設けることが好ましい。
中間層としては、特開平5−72724号公報に「分離層」として記載されている、酸素遮断機能のある酸素遮断膜が好ましく、露光時の感度がアップし、露光機の時間負荷を低減し得、生産性が向上する。
例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルピロリドン系樹脂、セルロース系樹脂、アクリルアミド系樹脂、ポリエチレンオキサイド系樹脂、ゼラチン、ビニルエーテル系樹脂、ポリアミド樹脂、及びこれらの共重合体などの樹脂を用いて構成することができ、中でも特に好ましいのはポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンとの組合せである。
中間層の厚みは0.1〜5μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは0.5〜3μmの範囲である。中間層の厚みが上記の範囲内であると、酸素遮断性を低下させることがなく、また、現像時の中間層除去時間が増大するのを防止することができる。
感光性樹脂層の上には、貯蔵の際の汚染や損傷から保護する目的で、薄い保護フィルムを設けることが好ましい。保護フィルムは、仮支持体と同一若しくは類似の材料からなるものを用いることができ、感光性樹脂層から容易に剥離し得るものを用いることが望ましい。保護フィルムに用いる材料としては、例えば、シリコン紙、ポリオレフィンシート、ポリテトラフルオロエチレンシートが適当である。
感光性樹脂転写材料は、仮支持体上に、熱可塑性の有機高分子と共に添加剤を溶解した溶解液(熱可塑性樹脂層用塗布液)を塗布し、乾燥させて熱可塑性樹脂層を設けた後、この熱可塑性樹脂層上に熱可塑性樹脂層を溶解しない溶剤に樹脂や添加剤を加えて調製した調製液(中間層用塗布液)を塗布し、乾燥させて中間層を積層し、この中間層上に更に、中間層を溶解しない溶剤を用いて既述のように調製した感光性樹脂組成物を塗布し、乾燥させて感光性樹脂層を積層することによって、好適に作製することができる。
まず、カラーフィルタを構成する基板上に、感光性の樹脂層(感光性樹脂層)を形成する。本発明においては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の感光性樹脂層が各々、C.I.ピグメント・レッド254を少なくとも含有するR層用の感光性樹脂組成物、C.I.ピグメント・グリーン36を少なくとも含有するG層用の感光性樹脂組成物、C.I.ピグメント・ブルー15:6を少なくとも含有するB層用の感光性樹脂組成物を用いてなることが好ましい。これにより、形成された各色の着色画素は、高コントラストを有し、特に大画面の液晶表示装置等に適用した場合でも高い色純度、広い色再現性を実現することができる。
感光性樹脂組成物の塗布は、公知の塗布法、例えば、スピンコート法、カーテンコート法、スリットコート法、ディップコート法、エアーナイフコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、あるいは米国特許第2681294号明細書に記載のポッパーを使用するエクストルージョンコート法等により行なうことができる。中でも特に、既述のスリットノズル、あるいはスリットコーターによる方法が好適である。なお、スリットノズル及びスリットコーターの好ましい態様については既述の通りである。
感光性樹脂層を塗布形成する場合、層厚としては、1.0〜3.0μmが好ましく、1.0〜2.5μmがより好ましく、1.0〜2.0μmが特に好ましい。
転写による場合、本発明の感光性転写材料を用い、仮支持体上に膜状に形成した感光性樹脂層を基板面に加熱及び/又は加圧したローラー又は平板で圧着又は加熱圧着することによって貼り付け、更に剥離転写する。具体的には、特開平7−110575号公報、特開平11−77942号公報、特開2000−334836号公報、特開2002−148794号公報に記載のラミネーター及びラミネート方法が挙げられ、低異物の観点で、特開平7−110575号公報に記載の方法を用いるのが好ましい。
感光性樹脂層を転写形成する場合の層厚も、塗布形成する場合と同様である。
なお、基板の厚みとしては、700〜1200μmが一般的に好ましい。
なお、酸素遮断膜の膜厚としては、0.5〜3.0μmが好ましい。
基板上に形成された感光性樹脂層の上方に所定のマスクを配置し、該マスク及び場合により熱可塑性樹脂層及び中間層を介してマスクの更に上方(マスクの感光性樹脂層と対向しない側)から露光し(露光工程)、露光完了後、現像液を用いた現像処理を行なう(現像工程)。
また、現像液には、更に公知の界面活性剤を添加してもよく、添加する場合の添加濃度は0.01〜10質量%が好ましい。
シャワー現像による場合、露光工程後の感光性樹脂層に現像液をシャワーにより吹き付けることにより、未硬化部分を除去することができる。なお、現像前に予め、感光性樹脂層の溶解性が低いアルカリ性の液をシャワーなどにより吹き付け、熱可塑性樹脂層、中間層などを除去しておくことが好ましい。また、現像後には、洗浄剤などをシャワーにより吹き付け、ブラシなどで擦りながら、現像残渣を除去することが好ましい。
現像液の液温度は20℃〜40℃が好ましく、また、現像液のpHは8〜13が好ましい。
また、土台サイズは、感光性樹脂転写材料を順次ラミネートする際の感光性樹脂層の変形を防止して一定の厚みを保持する観点から、25μm以上が好ましく、30μm以上が特に好ましい。
本発明の液晶表示装置は、偏光板を備えている。この偏光板は、偏光度を99.95以上とすると共に、400nmにおける直交透過率を0.05%以下として構成されたものである。
偏光度については、更に99.97以上であるのが好ましく、99.99以上であるのが最も好ましい。
偏光度=〔(Tp−Tc)/(Tp+Tc)〕0.5×100
Tp:偏光板を平行に組み合わせた場合の透過率
Tc:偏光板を直角に組み合わせた場合の透過率
本発明の液晶表示装置は、少なくとも一つの反射防止フィルムを備えている。
この反射防止フィルムは、CRTやPDP、LCD等の表示装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率を低減するものである。画像を表示するディスプレイの最表面に配置されることが好ましい。
本発明の液晶表示装置には、一対の基板間、例えばカラーフィルタ基板とこれに対向配置される対向基板との間に液晶層を設けることで、画像表示が可能である。
液晶層としては、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、TN(Twisted Nematic)、IPS(In−Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Supper Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)、GH(Guest Host)、PVA(Patterned Vertically Alignment)、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)等の種々の液晶表示モードが適用された層が挙げられる。
本発明の液晶表示装置には、表示用の光源としてバックライトを設けることができる。バックライトとしては、冷陰極管(CCFL)、外部電極冷陰極管(EEFL)、FFL、LED等を適用できる。
本発明の液晶表示装置を構成することができる電極は、前記液晶層の液晶分子に電界をかける電極である。TN、MVA、PVA、OCBなどの液晶モードの場合、液晶層を挟持する2枚の基板のうち、液晶が設けられている側に形成される。また、IPSモードの場合、液晶を挟持する2枚の基板のうち、少なくとも一方に設けられる。材質としては、酸化インジウム(ITO)などが用いられる。
本発明の液晶表示装置の表示画素のサイズとしては、本発明の効果がより顕著に奏される点で、画面サイズが大きいほどよく、好ましくは10インチ以上であり、より好ましくは15インチ以上であり、最も好ましくは20インチ以上である。
<カラーフィルタの作製(スリットノズルによる塗布)>
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板(以下、単にガラス基板という。)をUV洗浄装置で洗浄した後、洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、更に超純水で超音波洗浄した。この基板を120℃で3分間熱処理して表面状態を安定化した。その後、この基板を冷却して23℃に調温後、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて下記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、EBR(エッジ・ビード・リムーバー)にて基板周囲の不要な塗布液を除去し、120℃で3分間プリベークして膜厚2.4μmの感光性樹脂層K1を形成した(塗布工程)。
前記K画像が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物R1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像が形成されている側にレッド画素(R画素)を形成し、さらに既設のK画像上に、該K画像と共にスペーサーをなす25×25μmの方形のレッド(R)パターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm2とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、R画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
次に、前記K画像及びR画素が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物G1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)を形成し、さらに既設のRパターン上に、K画像及びRパターンと共にスペーサーをなす25×25μmの方形のグリーン(G)パターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、G画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
次に、前記K画像並びにR画素等及びG画素等が形成されたガラス基板に、下記表1に示す組成よりなる着色感光性樹脂組成物B1を用い、前記K画像の形成と同様にして塗布、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像並びにR画素等及びG画素等が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成し、さらに既設のGパターン上に、K画像、Rパターン及びGパターンと共にスペーサーをなす25×25μmの方形のブルーパターンを形成した。但し、露光工程での露光量は150mJ/cm 2 とし、現像工程でのシャワー現像は23℃で60秒間とした。
なお、B画素の厚みは1.6μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6及びC.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
着色感光性樹脂組成物K1は、前記表1に記載の量のK顔料分散物1、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー1、ハイドロキノンモノメチルエーテル、DPHA液、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、界面活性剤1をはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)、150r.p.m.で30分間攪拌することによって得た。
*K顔料分散物1の組成
・カーボンブラック…13.1部
(Special Black 250、デグッサ社製)
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5−ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.65部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…6.72部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…79.53部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=78/22[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量40,000)〕…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
*DPHA液の組成
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(重合禁止剤MEHQを500ppm含有、商品名:KAYARAD DPHA、日本化薬(株)製)…76部
・プロピレングリコールモノメチルエーテル…24部
*界面活性剤1
メガファックF−780−F(大日本インキ化学工業(株)製)
〔組成〕・C6F13CH2CH2OCOCH=CH2(40部)とH(OCH(CH3)CH2)7OCOCH=CH2(55部)とH(OCH2CH2)7OCOCH=CH2(5部)との共重合体(重量平均分子量30,000)…30部
・メチルイソブチルケトン…70部
着色感光性樹脂組成物R1は、前記表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌した。更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*R顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・レッド254…8.0部
・5−[3−オキソ−2−[4−[3,5-ビス(3−ジエチルアミノプロピルアミノカルボニル)フェニル]アミノカルボニル]フェニルアゾ]−ブチロイルアミノベンズイミダゾロン…0.8部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…8.0部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…83.2部
・C.I.ピグメント・レッド177…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…70部
*バインダー2の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=38/25/37[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
着色感光性樹脂組成物G1は、前記表1に記載の量のG顔料分散物1、Y顔料分散物1、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、バインダー1、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*G顔料分散物1の組成
・C.I.ピグメント・グリーン36…18部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量37,000)〕…12部
・シクロヘキサノン…35部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…35部
*Y顔料分散物1
商品名:CFエローEX3393(御国色素社製)
着色感光性樹脂組成物B1は、前記表1に記載の量のB顔料分散物1、B顔料分散物2、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー3、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、及びフェノチアジンをはかり取り、温度25℃(±2℃)でこの順に添加して、温度40℃(±2℃)で150r.p.m.で30分間攪拌し、更に、前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で5分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*B顔料分散物1
商品名:CFブルーEX3357(御国色素社製)
*B顔料分散物2
商品名:CFブルーEX3383(御国色素社製)
*バインダー3の組成
・ベンジルメタクリレート/メタクリル酸/メチルメタクリレート(=36/22/42[モル比])のランダム共重合物(重量平均分子量30,000)…27部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…73部
(1)二酸化チタン微粒子分散液の調製
コバルトを含有し、かつ水酸化アルミニウムと水酸化ジルコニウムを用いて表面処理が施された二酸化チタン微粒子(MPT−129C、石原産業(株)製、TiO2:Co3O4:Al2O3:ZrO2=90.5:3.0:4.0:0.5[質量比])257.1部に、下記分散剤41.1部、及びシクロヘキサノン701.8部を添加し、ダイノミルにより分散して、重量平均粒子径70nmの二酸化チタン微粒子分散液を調製した。
上記より得た二酸化チタン微粒子分散液99.1部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)68.0部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.6部、光増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)1.2部、メチルエチルケトン279.6部、及びシクロヘキサノン1049.0部を添加して攪拌した。充分に攪拌を行なった後、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、中屈折率層用塗布液を調製した。
上記より得た二酸化チタン微粒子分散液469.8部に、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート及びジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)40.0部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)3.3部、光増感剤(カヤキュア−DETX、日本化薬(株)製)1.1部、メチルエチルケトン526.2部、及びシクロヘキサノン459.6部を添加して攪拌した。その後、孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、高屈折率層用塗布液を調製した。
下記共重合体P−3をメチルイソブチルケトンに7%の濃度になるように溶解し、末端メタクリレート基含有シリコーン樹脂X−22−164C(信越化学(株)製)を固形分に対して3%、イルガキュア907(光ラジカル発生剤)を固形分に対して5%、それぞれ添加し、低屈折率層用塗布液を調製した。
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してハードコート層用塗布液を調製した。
トリメチロールプロパントリアクリレート(ビスコート#295、大阪有機化学(株)製)750.0部に、重量平均分子量15,000のポリグリシジルメタクリレート270.0部、メチルエチルケトン730.0部、シクロヘキサノン500.0部、及びイルガキュア184(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製;光重合開始剤)50.0部を添加し攪拌した。これを孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過し、ハードコート層用塗布液を調製した。
なお、上記のポリグリシジルメタクリレートは、メチルエチルケトン(MEK)中にグリシジルメタクリレートを溶解し、これに熱重合開始剤V−65(和光純薬工業(株)製)を滴下しながら80℃で2時間反応させ、得られた反応溶液をヘキサンに滴下して沈殿した沈殿物を減圧乾燥して得た。
膜厚80μmのトリアセチルセルロースフィルム(TD−80UF、富士写真フイルム(株)製)上に、上記のハードコート層用塗布液をグラビアコーターを用いて塗布し、100℃で乾燥した後、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2にて紫外線を照射し、塗布層を硬化させることにより、厚さ8μmのハードコート層を形成した。そして、形成されたハードコート層上に、上記より得た中屈折率層用塗布液、高屈折率層用塗布液、及び低屈折率層用塗布液を3つの塗布ステーションを有するグラビアコーターを用いて連続塗布し、下記条件にて中屈折率層、高屈折率層、及び低屈折率層を塗設することにより、反射防止フィルムを作製した。
硬化後の中屈折率層は、屈折率1.630、膜厚67nmであった。
硬化後の高屈折率層は屈折率1.905、膜厚107nmであった。
硬化後の低屈折率層は屈折率1.440、膜厚85nmであった。
上記より得たカラーフィルタ基板のK画像並びにRGB画素等が設けられた側に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。別途、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられているK画像(ブラックマトリックス)の外枠に相当する位置にエポキシ樹脂のシール剤を印刷すると共に、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と10kg/cm2の圧力で貼り合わせた後、貼り合わされた基板を熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリツ製の偏光板HLC2−2518(偏光度=99.991、直交透過率(400nm)=0.01%)を貼り付けた。次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置した。更に、液晶セルの観察者が観る正面となる側に、上記より得た反射防止フィルムを貼り付け、本発明の液晶表示装置を作製した。
実施例1において、反射防止フィルムを下記方法により得た反射防止フィルムに代えたこと以外、実施例1と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
(1)ハードコート層用塗布液の調製
下記組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌してハードコート層用塗布液を調製した。
〔組成〕
・デソライトZ7404 …100部
(ジルコニア微粒子含有ハードコート組成液:固形分濃度60%、ジルコニア微粒子含量70%対固形分、平均粒子径約20nm、溶剤組成MIBK:MEK=9:1、JSR(株)製)
・DPHA (UV硬化性樹脂:日本化薬(株)製) … 31部
・KBM−5103 … 10部
(信越化学工業(株)製;シランカップリング剤)
・KE−P150 … 8.9部
(1.5μmシリカ粒子、日本触媒(株)製)
・MXS−300 … 3.4部
(3μm架橋PMMA粒子、綜研化学(株)製)
・MEK(メチルエチルケトン) … 29部
・MIBK(メチルイソブチルケトン) … 13部
実施例1と同様にして、低屈折率層用塗布液を調製した。
透明基材として、トリアセチルセルロースフィルム(TD80U、富士写真フイルム(株)製)をロール形態で巻き出して、上記より得たハードコート層用塗布液を線数135本/インチ、深度60μmのグラビアパターンを有する直径50mmのマイクログラビアロール及びドクターブレードを用いて、搬送速度10m/分の条件で前記トリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、60℃で150秒乾燥した後、さらに窒素パージ下で160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)により、照度400mW/cm2、照射量250mJ/cm2にて紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ハードコート層を形成し、その後巻き取った。硬化後、ハードコート層の厚さが3.6μmとなるようにグラビアロール回転数を調整した。
以上のようにして、反射防止フィルムを作製した。
実施例2において、各色(K1、R1、G1、及びB1)の着色感光性樹脂組成物の調製に用いた界面活性剤1をメガファックF−176PF(大日本インキ化学工業(株)製;界面活性剤2/実施例3)、又はポリシロキサンポリマーKR−341(信越化学工業(株)製;界面活性剤3/実施例4)に代えたこと以外、実施例2と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
実施例1において、各色(K1、R1、G1、及びB1)の着色感光性樹脂組成物の調製に用いた界面活性剤1を含有しなかったこと以外、実施例1と同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
実施例1〜4において、スリットノズルを用いた塗布法によるカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)の作製を、以下に示す感光性樹脂転写材料を用いた転写法により行なうと共に、以下に示すように液晶表示装置(PVA表示モード)をMVA表示モードにて作製するようにしたこと以外、実施例1〜4とそれぞれ同様にして、本発明の液晶表示装置を作製した。
(1)感光性樹脂転写材料K1
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート仮支持体(PET仮支持体)の表面に、スリットコーターを用いて乾燥膜厚が5μmになるように下記処方H1で調製された熱可塑性樹脂層用塗布液を乾燥膜厚が14.6μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥させ、熱可塑性樹脂層を形成した。この熱可塑性樹脂層上に、下記処方P1で調製された中間層用塗布液をスリットコーターを用いて乾燥膜厚が1.6μmとなるように塗布し、100℃で3分間乾燥させて、中間層を積層した。この中間層上に、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物K1を、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・ジャパン社製)にて塗布、乾燥させて乾燥膜厚2.4μmの感光性樹脂層を形成した後、更に感光性樹脂層上に、厚さ12μmのポリプロピレンフィルムを保護フィルムとして圧着した。
以上のようにして、PET仮支持体と熱可塑性樹脂層と中間層(酸素遮断膜)とブラック(K)の感光性樹脂層とが積層構造に構成された感光性樹脂転写材料K1を作製した。
下記処方H1の諸成分を混合し、熱可塑性樹脂層用塗布液を調製した。
−熱可塑性樹脂層用塗布液の処方H1−
・メタノール …11.1部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート … 6.36部
・メチルエチルケトン …52.4部
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(共重合比[モル比]=55/11.7/4.5/28.8、重量平均分子量=9万、Tg≒70℃) … 5.83部
・スチレン/アクリル酸共重合体(共重合比[モル比]=63/37、重量平均分子量=8,000、Tg≒100℃) …13.6部
・BPE−500 … 9.1部
(ビスフェノールAにペンタエチレングリコールモノメタクリートが2当量脱水縮合した化合物;新中村化学工業(株)製)
・前記界面活性剤1 … 0.54部
下記処方P1の諸成分を混合し、中間層用塗布液を調製した。
−中間層用塗布液の処方P1−
・ポリビニルアルコール … 32.2部
(PVA−205(鹸化度88%、重合度550)、(株)クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 14.9部
(K−30、BASF社製)
・蒸留水 …524部
・メタノール …429部
前記感光性樹脂転写材料K1の作製で用いた着色感光性樹脂組成物K1を、前記表1に記載の組成よりなる着色感光性樹脂組成物R2、G2、又はB2に各々変更したこと以外、感光性樹脂転写材料K1を作製する場合と同様にして、感光性樹脂転写材料R2、G2、及びB2を作製した。
なお、着色感光性樹脂組成物G2、B2の調製は、前記着色感光性樹脂組成物G1、B1の調製に準じて行なうものとし、着色感光性樹脂組成物R2の調製に関する詳細については後述する。
−ブラック(K)画像の形成−
無アルカリガラス基板(以下、単にガラス基板という。)に、25℃に調温したガラス洗浄剤液を20秒間シャワーにより吹き付けながらナイロン毛を有する回転ブラシで洗浄し、更に純水シャワーにて洗浄した後、シランカップリング液KBM603(N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン0.3%水溶液、信越化学(株)製)をシャワーにより20秒間吹き付け、純水シャワーにて洗浄した。洗浄後、このガラス基板を基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
前記K画像が形成されたガラス基板に、上記より得た感光性樹脂転写材料R2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像が形成されている側にレッド画素(R画素)と、スペーサー用の土台をなす28×28μmの方形のレッド(R)パターンとを形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm 2 とし、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は35℃で35秒間とした。
なお、R画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・レッド(C.I.P.R.)254、C.I.P.R.177の塗布量はそれぞれ0.88g/m2、0.22g/m2であった。
その後、R画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料G2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像及びR画素等が形成されている側にグリーン画素(G画素)と、既設のRパターン上に該Rパターン全体を覆うようにして、Rパターンと共にスペーサーをなす28×28μmの方形のグリーン(G)パターンとを形成した。但し、露光工程での露光量は40mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は34℃で45秒間とした。
なお、G画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・グリーン(C.I.P.G.)36、C.I.ピグメント・イエロー(C.I.P.Y.)150の塗布量はそれぞれ1.12g/m2、0.48g/m2であった。
その後、R画素及びG画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
次に、上記より得た感光性樹脂転写材料B2を用い、前記K画像の形成と同様にして転写、露光、現像、及びベークを行ない、ガラス基板のK画像並びにR画素及びG画素が形成されている側にブルー画素(B画素)を形成した。但し、露光工程での露光量は30mJ/cm2、炭酸Na系現像液によるシャワー現像は36℃で40秒間とした。
なお、B画素の厚みは2.0μmであり、C.I.ピグメント・ブルー(C.I.P.B.)15:6、C.I.ピグメント・バイオレット(C.I.P.V.)23の塗布量はそれぞれ0.63g/m2、0.07g/m2であった。
その後、R、G,Bの各画素が形成されたガラス基板を再び、上記のように洗浄剤を用いてブラシ洗浄し、純水でシャワー洗浄した後、シランカップリング液は使用せずに、基板予備加熱装置により100℃で2分間加熱した。
着色感光性樹脂組成物R2は、前記表1に記載の量のR顔料分散物1、R顔料分散物2、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートをはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで、前記表1に記載の量のメチルエチルケトン、バインダー2、DPHA液、2−トリクロロメチル−5−(p−スチリルメチル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(N,N−ジエトキシカルボニルメチル)−3−ブロモフェニル]−s−トリアジン、及びフェノチアジンをはかり取り、温度24℃(±2℃)でこの順に添加して150r.p.m.で10分間攪拌し、次いで前記表1に記載の量の下記のED152をはかり取り、温度24℃(±2℃)で混合して150r.p.m.で20分間攪拌し、更に前記表1に記載の量の界面活性剤1をはかり取り、温度24℃(±2℃)で添加して30r.p.m.で30分間攪拌し、ナイロンメッシュ#200で濾過することによって得た。
*ED152:燐酸エステル系特殊活性剤(HIPLAAD ED152、楠本化成(株)製)
なお、着色感光性樹脂組成物R2中のR顔料分散物1、R顔料分散物2、バインダー2、DPHA液、及び界面活性剤1については既述の通りである。
−ITO膜(透明電極)の形成−
上記より得たカラーフィルタ基板のK画像並びにRGB画素等が設けられた側に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。これとは別に、対向基板としてガラス基板を用意し、カラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれMVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)上に、前記処方H1と同様の処方からなる熱可塑性樹脂層用塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥膜厚が15μmの熱可塑性樹脂層を設けた。次いで、形成した熱可塑性樹脂層上に、前記処方P1と同様の処方からなる中間層用塗布液を塗布、乾燥させて、乾燥膜厚が1.6μmの中間層を設けた。次に、下記処方Aからなる突起形成用塗布液を調製し、この突起形成用塗布液を中間層上に塗布し、乾燥させて、乾燥膜厚が2.0μmである液晶配向制御用の突起用感光性樹脂層を塗設した。この感光性樹脂層の表面に更に、厚さ12μmのポリプロピレン製のフィルムを保護フィルムとして貼り付けた。このようにして、PET仮支持体上に、該PET仮支持体側から順に熱可塑性樹脂層、中間層、突起用感光性樹脂層、及び保護フィルムが積層されてなる突起用感光性樹脂転写材料を作製した。
・ポジ型レジスト液FH−2413F …53.3部
(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)
・メチルエチルケトン …46.7部
・前記界面活性剤1 … 0.04部
上記より得た突起用感光性樹脂転写材料から保護フィルムを剥がし、露出した突起用感光性樹脂層の露出面とカラーフィルタ基板の透明電極が設けられた側(カラーフィルタ上)の表面とを重ね合わせ、ラミネーターLamicII型〔(株)日立インダストリイズ製〕を用い、線圧100N/cm2、温度130℃、搬送速度2.2m/分の条件にて貼り合わせた(ラミネート)。その後、突起用感光性樹脂転写材料のPET仮支持体のみを熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去した。このとき、カラーフィルタ基板の上に、該基板側から順に感光性樹脂層、中間層、熱可塑性樹脂層が積層された状態にある。
実施例1において、反射防止フィルムを設けなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較の液晶表示装置を作製した。
実施例1において、カラーフィルタの作製に用いた着色感光性樹脂組成物(R1,G1,B1)に界面活性剤1を含有せず、かつ反射防止フィルムを設けなかったこと以外、実施例1と同様にして、比較の液晶表示装置を作製した。
実施例6において、着色感光性樹脂組成物の処方(R2,G2,B2)を下記表2に示す処方(R4,G4,B4)に代え、かつ分散時間を調整して各組成物を調製すると共にカラーフィルタ(カラーフィルタ基板)を作製し、このカラーフィルタ基板を用いたこと以外、実施例6と同様にして、液晶表示装置を作製した。
・C.I.P.G.36…14部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万〕…23部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル]−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド…1.4部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…61.6部
・C.I.P.Y.150…15部
・ポリマー〔ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=72/28[モル比])のランダム共重合物、重量平均分子量3.7万〕…9部
・N,N’−ビス−(3−ジエチルアミノプロピル)−5−{4−[2−オキソ−1−(2−オキソ−2,3−ジヒドロ−1H−ベンゾイミダゾール−5−イルカルバモイル)−プロピルアゾ]−ベンゾイルアミノ}−イソフタルアミド…1.5部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…74.5部
・C.I.P.B.15:6…11.28部
・C.I.P.V.23…0.72部
・EFKA−745(EFKA ADDITIVES B.V.社製)…0.6部
・ディスパロンDA−725(楠本化成(株)製)…0.75部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート…86.65部
上記の実施例及び比較例で作製したカラーフィルタ及び液晶表示装置について、下記評価を行なった。測定、評価した結果を下記表3に示す。
−1.画素のコントラスト−
得られたカラーフィルタの各々を構成する、R画素、G画素、及びB画素の各画素のコントラストを下記のようにして測定し、評価した。
コントラストの測定は、バックライトとして3波長冷陰極管光源を用いて、2枚の偏光板(日東電工(株)製のG1220DUN)の間に各カラーフィルタを配置し、偏光板が平行に設置されているときに通過する光の色度のY値を、クロスニコルに設置されているときに通過する光の色度のY値で除算して求めた。色度の測定には、色彩輝度計BM−5(トプコン社製)を用いた。
得られた液晶表示装置の各々について、黒表示させたときの輝度Laと白表示させたときの輝度Lbとの比(=La:Lb)を求め、この比をコントラスト比として下記評価基準にしたがって評価した。測定は、色彩輝度計BM−5(トプコン社製)を、観察者が観る正面となる側に貼り付けた反射防止フィルムの表面から該表面の鉛直方向50cmの距離に設置し、300ルクスの照明下(一般家庭のリビング環境を想定)で行なった。
〔評価基準〕
◎:コントラスト比が400:1以上であった。
○:コントラスト比が200:1以上400:1未満であった。
△:コントラスト比が150:1以上200:1未満であった。
×:コントラスト比が150:1未満であった。
得られた液晶表示装置の各々について、分光光度計V−550(日本分光(株)製)を用い、これにアダプターARV−474を装着して、380〜780nmの波長領域で「入射角5°における出射角−5°」より得られる鏡面反射率を測定し、この鏡面反射率から450〜650nmにおける平均反射率を測定して、反射防止性能を評価する指標とした。
得られた液晶表示装置の各々について、グレイのテスト信号を入力させたときのグレイ表示を目視及びルーペにて観察し、表示ムラの発生の有無を下記評価基準にしたがって評価した。
〔評価基準〕
◎:表示ムラは全く認められなかった。
○:表示ムラがほとんど認められなかった。
△:表示ムラが僅かに認められた。
×:表示ムラが顕著に認められた。
上記の各評価結果をもとにして、下記の評価基準にしたがって実施例及び比較例で得た液晶表示装置の各々の総合評価を行なった。
〔評価基準〕
◎:表示コントラストが極めて高く表示ムラもなく、表示品位は非常に良好であった。
○:表示コントラスト及び表示ムラのいずれも良好であり、表示品位は良好であった。
△:表示コントラスト及び表示ムラのいずれかが良好であった。
×:表示コントラスト及び表示ムラのいずれかが劣っていた。
Claims (5)
- カラーフィルタと偏光板と反射防止フィルムとを少なくとも備えた液晶表示装置であって、
前記カラーフィルタは、少なくとも2色の着色画素を有し、該着色画素の各々のコントラストが2000以上であり、前記偏光板は、偏光度が99.95以上であると共に、400nmにおける直交透過率が0.05%以下であり、前記反射防止フィルムは、反射率が2%以下であることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記カラーフィルタが界面活性剤を含有する請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記反射率が1%以下である請求項1又は2に記載の液晶表示装置。
- 前記界面活性剤が、フッ素系界面活性剤及び/又はシリコーン系界面活性剤である請求項2又は3に記載の液晶表示装置。
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