JP2006250909A - 放射線像変換パネル - Google Patents

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Abstract

【課題】 蛍光体層と支持体との接着性が良好で、かつ感度の向上した放射線像変換パネルおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 支持体およびその上に気相堆積法により形成された下地層と蛍光体層とからなり、該支持体の下地層側表面における水の接触角が50゜より小さく、該蛍光体層が蛍光体母体化合物と付活剤とからなる蛍光体から構成され、そして下地層が該蛍光体母体化合物からなる相対密度が60〜98%の範囲にある層であることを特徴とする放射線像変換パネル。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓄積性蛍光体を利用する放射線画像情報記録再生方法に用いられる放射線像変換パネルに関するものである。
X線などの放射線が照射されると、放射線エネルギーの一部を吸収蓄積し、そののち可視光線や赤外線などの電磁波(励起光)の照射を受けると、蓄積した放射線エネルギーに応じて発光を示す性質を有する蓄積性蛍光体(輝尽発光を示す輝尽性蛍光体等)を利用して、この蓄積性蛍光体を含有するシート状の放射線像変換パネルに、被検体を透過したあるいは被検体から発せられた放射線を照射して被検体の放射線画像情報を一旦蓄積記録した後、パネルにレーザ光などの励起光を走査して順次発光光として放出させ、そしてこの発光光を光電的に読み取って画像信号を得ることからなる、放射線画像記録再生方法が広く実用に供されている。読み取りを終えたパネルは、残存する放射線エネルギーの消去が行われた後、次の撮影のために備えられて繰り返し使用される。
放射線画像記録再生方法に用いられる放射線像変換パネル(蓄積性蛍光体シートともいう)は、基本構造として、支持体とその上に設けられた蛍光体層とからなるものである。ただし、蛍光体層が自己支持性である場合には必ずしも支持体を必要としない。また、蛍光体層の上面(支持体に面していない側の面)には通常、保護層が設けられていて、蛍光体層を化学的な変質あるいは物理的な衝撃から保護している。
蓄積性蛍光体層としては、蓄積性蛍光体とこれを分散状態で含有支持する結合剤とからなるもの、そして気相堆積法によって形成される結合剤を含まないでものが一般的である。この内、気相堆積法は、蛍光体またはその原料を蒸着、スパッタリングなどにより基板表面に堆積させて、柱状結晶構造の蛍光体層を形成するものである。形成された蛍光体層は蛍光体のみからなり、蛍光体の柱状結晶間には空隙が存在するため、励起光の進入効率や発光光の取出し効率を上げることができるので高感度であり、また励起光の平面方向への散乱を防ぐことができるので高鮮鋭度の画像が得られる。
放射線画像記録再生方法(および放射線画像形成方法)は上述したように数々の優れた利点を有する方法であるが、この方法に用いられる放射線像変換パネルにあっても、できる限り高感度であってかつ画質(鮮鋭度、粒状性など)の良好な画像を与えるものであることが望まれている。
特許文献1には、蛍光体層の柱状結晶性を高めるために、気相堆積法により、蛍光体の母体からなる柱状結晶構造の下地層を形成し、次いで該柱状結晶構造の上に該蛍光体からなる柱状結晶構造を積層する(母体柱状結晶上に蛍光体の柱状結晶を一対一で対応させて成長させる)ことによって蛍光体層を形成する工程を含む放射線像変換パネルの製造方法が記載されている。得られた蛍光体層において、母体柱状結晶と蛍光体の柱状結晶は融着していて、母体柱状結晶構造部分はパネルに掛かる応力を緩和する機能を持たない。
特開2003−050298号公報
蛍光体が付活剤などの添加物を含む場合に、蛍光体の母体化合物と付活剤など添加物との組合せによっては(例えば、CsBr:Eu)、支持体を兼ねる基板上に蛍光体またはその原料を直接に気相堆積させて蛍光体層を形成したときに、蛍光体層と支持体との接着性が悪く、蛍光体層が支持体から剥がれやすいことが判明した。特に、抵抗加熱方式による蒸着などのように中程度の真空度(0.1〜10Pa)で蛍光体を気相堆積させたときに、蛍光体層と支持体との接着性が充分なレベルに達し難い。
本出願人は、支持体と蛍光体層との間に、蛍光体母体化合物からなり、相対密度が蛍光体の相対密度よりも低い値を示す下地層が設けられてなる放射線像変換パネルについて、既に特許出願している(特願2003−326568号)。そして、下地層の相対密度は80乃至98%の範囲にあることが好ましいとしている。ここで、相対密度(%)とは、蛍光体固有の密度に対する各層の密度の相対値を意味する。
本発明は、蛍光体層と支持体との接着性が良好な放射線像変換パネルを提供することにある。
また、本発明は、蛍光体層と支持体との接着性が良好で、かつ感度の向上した放射線像変換パネルを提供することにある。
本発明者は、上記の問題について更に検討を重ねた結果、支持体表面の濡れ性(表面エネルギー)を高くすることによって支持体と下地層との接着性を高めることができ、それにより下地層の相対密度が80%より低くても支持体と下地層との接着性が充分に高くなることが判明した。下地層は、支持体と蛍光体層の間にあって応力緩和層として機能して両者の接着性を上げることができるが、一般に相対密度が低いほど応力緩和層としての機能は高まるから、支持体と蛍光体層との接着性をより一層改善できることを見い出し、本発明に至ったものである。
従って、本発明は、支持体およびその上に気相堆積法により形成された下地層と蛍光体層とを有する放射線像変換パネルにおいて、該支持体の下地層側表面における水の接触角が50゜より小さく、該蛍光体層が蛍光体母体化合物と付活剤とからなる蛍光体から構成され、そして下地層が該蛍光体母体化合物からなる相対密度が60乃至98%の範囲にある層であることを特徴とする放射線像変換パネルにある。
本発明において、相対密度(%)とは、蛍光体固有の密度に対する各層(下地層、蛍光体層)の密度の相対値を意味する。また、下地層は、蛍光体母体化合物のみから構成されていてもよいが、蛍光体層における付活剤の含有率(重量%)よりも少量であれば、下地層重量に対して0.1重量%未満の付活剤または他の不純物、添加物が含まれていてもよい。
本発明の放射線像変換パネルは、水との接触角が50゜より小さい支持体の表面に、蛍光体母体化合物と付活剤とからなる蛍光体の母体化合物を気相堆積法により堆積させて、相対密度が60乃至98%の範囲にある下地層を形成する工程、および該下地層の表面に該蛍光体を気相堆積法により堆積させて蛍光体層を形成する工程を含む製造方法により有利に製造することができる。
本発明の放射線像変換パネルは、支持体と下地層との接着性が良好であり、そして下地層が応力緩和層として充分に機能するので、蛍光体層と支持体との接着性を顕著に改善することができる。また、下地層の存在によって蛍光体層の柱状結晶性が良好になり、発光量が増加して、パネルの感度も向上する。従って、本発明の放射線像変換パネルは、耐久性に優れ、高い品質を維持しながら長期間にわたって繰り返し放射線画像診断に使用することができる。
本発明の放射線像変換パネルの好ましい態様は以下の通りである。
(1)下地層の相対密度が蛍光体層の相対密度よりも低い。
(2)下地層の相対密度が60乃至80%の範囲にある。
(3)下地層の層厚が、下記式を満足する。

0.01 <(下地層の層厚/蛍光体層の層厚)< 0.5
(4)下地層が気相堆積法により形成された層である。
(5)支持体の蛍光体層側表面における水との接触角が20゜より小さい。
(6)蛍光体が蓄積性蛍光体であり、特に好ましくは、下記基本組成式(I)を有するアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である。
(7)基本組成式(I)においてMIはCsであり、XはBrであり、AはEuであり、そしてzは1×10-4≦z≦0.1の範囲内の数値である。

IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)
[ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し;MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し;MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し;X、X’及びX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表し;AはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Mg、Cu及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表し;そしてa、b及びzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<z<1.0の範囲内の数値を表す]
本発明の放射線像変換パネルの製造方法において、下地層および蛍光体層を連続的に形成することが好ましい。さらに、下地層および蛍光体層をそれぞれ、蒸着法により0.1乃至10Paの範囲の真空度で形成することが好ましい。
以下に、本発明の放射線像変換パネルについて、添付図面を参照しながら詳細に述べる。
図1は、本発明の放射線像変換パネルの構成の一例を概略的に示す断面図であり、そして図2は、支持体と水との接触角を概略的に示す断面図である。図1において、放射線像変換パネルは順に、支持体(基板)1、下地層2、および蛍光体層3から構成されている。蛍光体層3は、気相堆積法により形成された蛍光体のみからなる層であり、蛍光体は蛍光体母体化合物と付活剤とからなる。
本発明において支持体1の蛍光体層側表面1aは、図2に示すように、水と接したときに、水5の液面5aと支持体表面1aとのなす角(すなわち、水との接触角)θが50゜より小さいものである。好ましくは、支持体表面1aと水との接触角θは20゜より小さい。
本発明において支持体1は、アルミニウムシートまたはガラスシートであることが好ましい。支持体の蛍光体層側表面1aには、Al23等の酸化物を含む薄膜が形成されていてもよい。また、このような水との接触角が鋭角である支持体表面は、後述するように、支持体表面(酸化物を含む薄膜が設けられている場合には、薄膜表面)に、アルカリ性液体を用いた脱脂洗浄やプラズマ処理などの表面改質処理を施すことにより得ることができる。
支持体表面の表面エネルギーを高くして、水との接触角θをこのように鋭角にし、濡れ性を良くすることによって、この表面に気相堆積法により蛍光体母体化合物を堆積させたときに蛍光体母体化合物(下地層)との密着性を顕著に高めることができる。
本発明の放射線像変換パネルの下地層2は、蛍光体層3を構成する蛍光体の母体化合物(少量の付活剤成分もしくは不純物、添加物を含んでいてもよい)からなり、相対密度が60乃至98%の範囲にある。好ましくは、相対密度が60乃至80%の範囲にある。ここで、相対密度(%)とは、蛍光体固有の密度(g/cm3)に対する各層の密度の相対値を意味する。下地層2の相対密度は、蛍光体層3の相対密度よりも低いことが好ましい。
下地層2の層厚は、蛍光体層3の層厚に対して下記式を満足することが望ましい。例えば、蛍光体層3の層厚が一般的な層厚、500μmであるとき、下地層2の層厚は5μmより大きく、250μmより小さいことが望ましい。

0.01 <(下地層の層厚/蛍光体層の層厚)< 0.5

より好ましくは、上記層厚比は0.01乃至0.25の範囲にある(蛍光体層の層厚が500μmであれば、下地層の層厚は5〜125μm)。
下地層2も、蛍光体層3と同様に気相堆積法により形成する。蒸着法等の気相堆積法により形成した場合に、下地層は一般に直径数μmの球状結晶の凝集体からなるか、あるいは柱状結晶構造を有している。
このように支持体1と蛍光体層3との間に一定の空隙を有する厚みのある下地層2を設けることによって、下地層がパネルに掛かる応力、特に熱応力を緩和するように機能し、また下地層は付活剤等を含まないので支持体との接着性が良く、その結果、蛍光体層が支持体から剥離するのを有効に防ぐことができる。さらに、下地層が存在することによって、特には球状結晶の凝集体構造または柱状結晶構造の下地層の存在によって、その上に形成される蛍光体層の柱状結晶性が良好になり、輝尽発光量の増加など発光特性も改善される。
なお、本発明の放射線像変換パネルは、図1に示した構成に限定されるものではなく、例えば後述するように保護層や各種の補助層が付設されていてもよい。
次に、本発明の放射線像変換パネルの製造方法について、蛍光体が蓄積性蛍光体であり、抵抗加熱方式による蒸着法を用いる場合を例にとって詳細に述べる。
蒸着膜形成のための基板は、放射線像変換パネルの支持体を兼ねるものであり、従来の放射線像変換パネルの支持体として公知の材料から任意に選ぶことができるが、好ましい基板は、石英ガラスシート、サファイアガラスシート;アルミニウム、鉄、スズ、クロムなどからなる金属シート;アラミドなどからなる樹脂シートである。特に好ましくは、ガラスシートおよびアルミニウムシートである。基板の蒸着膜が形成される側の表面には、蒸着膜の柱状結晶性を高める目的で微小な凹凸が形成されていてもよい。
また、基板の蒸着膜が形成される側の表面には、酸化物を含む薄膜が形成されていてもよい。酸化物としては、基板材料である金属の酸化物、並びにAl23、SiO2、TiO2等を挙げることができる。酸化物を含む薄膜は、蒸着法、スパッタリング法、イオン−プレーティング法、塗布法などにより設けることができる。あるいは、金属基板表面に陽極酸化処理などの酸化処理を施すことによっても形成することができる。なお、形成された陽極酸化被膜は多数の微細孔を有するが、濡れ性の点から、封孔処理(微細孔に酸化物等を充填する)をしないことが好ましい。
本発明においては、前述したように水との接触角θを50゜より小さくするために、基板の蒸着膜が形成される側の表面(酸化物を含む薄膜が設けられる場合には、薄膜の表面)を改質する。基板の表面改質は例えば、基板表面にArガス等の不活性ガスをプラズマ放電させてプラズマ処理することにより行うことができる。また、表面改質は、界面活性剤等を含むアルカリ性洗浄液を用いて基板表面を洗い流す、もしくは洗浄液に基板を浸漬するなどの脱脂洗浄によっても行うことができる。さらに、公知の各種の表面改質処理法を利用することが可能であり、これら各種の処理法を適宜組み合わせて行うことができる。
蓄積性蛍光体としては、波長が400〜900nmの範囲の励起光の照射により、300〜500nmの波長範囲に輝尽発光を示す輝尽性蛍光体が好ましい。
そのうちでも、基本組成式(I):
IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)
で代表されるアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体は特に好ましい。ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し、MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し、MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し、そしてAはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Mg、Cu及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表す。X、X’およびX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。a、bおよびzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<z<1.0の範囲内の数値を表す。
上記基本組成式(I)において、zは1×10-4≦z≦0.1の範囲内にあることが好ましい。MIとしては少なくともCsを含んでいることが好ましい。Xとしては少なくともBrを含んでいることが好ましい。AとしてはEu又はBiであることが好ましく、そして特に好ましくはEuである。また、基本組成式(I)には、必要に応じて、酸化アルミニウム、二酸化珪素、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物を添加物として、MIX1モルに対して、0.5モル以下の量で加えてもよい。
また、基本組成式(II):
IIFX:zLn ‥‥(II)
で代表される希土類付活アルカリ土類金属弗化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体も好ましい。ただし、MIIはBa、Sr及びCaからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属を表し、LnはCe、Pr、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Nd、Er、Tm及びYbからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。zは、0<z≦0.2の範囲内の数値を表す。
基本組成式(III):
IIS:A,Sm ‥‥(III)
で代表される希土類付活アルカリ土類金属硫化物系輝尽性蛍光体も好ましい。ただし、MIIはMg、Ca及びSrからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属を表す。Aは、Eu及び/又はCeを表す。
基本組成式(IV):
IIIOX:Ce ‥‥(IV)
で代表されるセリウム付活三価金属酸化ハロゲン化物系輝尽性蛍光体も好ましい。ただし、MIIIはPr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表す。Xは、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表す。
ただし、本発明において蛍光体は蓄積性蛍光体に限定されるものではなく、X線などの放射線を吸収して紫外乃至可視領域に(瞬時)発光を示す蛍光体であってもよい。そのような蛍光体の例としては、LnTaO4:(Nb,Gd)系、Ln2SiO5:Ce系、LnOX:Tm系(Lnは希土類元素である)、CsX系(Xはハロゲンである)、Gd22S:Tb、Gd22S:Pr,Ce、ZnWO4、LuAlO3:Ce、Gd3Ga512:Cr,Ce、HfO2等を挙げることができる。
本発明においてはまず、前記基板の表面に上記蓄積性蛍光体の母体化合物からなる下地層を形成する。一般に、下地層の形成は蒸着法、スパッタ法、化学蒸着(CVD)法等の気相堆積法により行う。好ましくは、蛍光体層の形成と同様の方法により下地層および蛍光体層を連続的に形成する。例えば蒸着法による場合には、後述する蛍光体層の形成と同様の装置および条件を用いて、基板表面に蛍光体母体化合物を蒸着させることができる。その際に、蒸発源は、蛍光体母体化合物それ自体であってもよいし、あるいは蒸着時に反応して母体化合物となりうる原料混合物であってもよい。
このようにして基板表面には、蛍光体母体化合物からなる球状結晶の凝集体または柱状結晶構造の下地層が形成される。
次に、下地層の上に蓄積性蛍光体の蒸着膜を形成する。多元蒸着(共蒸着)により形成する場合には、蒸発源として、上記蓄積性蛍光体の母体成分を含むものと付活剤成分を含むものからなる少なくとも二個の蒸発源を用意する。多元蒸着は、蛍光体の母体成分と付活剤成分の融点や蒸気圧が大きく異なる場合に、その蒸発速度を各々制御して蛍光体母体中に付活剤を均一に含有させることができるので好ましい。各蒸発源は、所望とする蓄積性蛍光体の組成に応じて、蛍光体の母体成分および付活剤成分それぞれのみから構成されていてもよいし、添加物成分などとの混合物であってもよい。また、蒸発源は二個に限定されるものではなく、例えば別に添加物成分などからなる蒸発源を加えて三個以上としてもよい。
蛍光体の母体成分は、母体を構成する化合物それ自体であってもよいし、あるいは反応して母体化合物となりうる二以上の原料の混合物であってもよい。また、付活剤成分は、一般には付活剤元素を含む化合物であり、例えば付活剤元素のハロゲン化物や酸化物が用いられる。
付活剤がEuである場合に、付活剤成分のEu化合物におけるEu2+化合物のモル比はできるだけ高いことが好ましい。所望とする輝尽発光(あるいは瞬時発光であっても)はEu2+を付活剤とする蛍光体から発せられるからである。一般に、市販されているEu化合物には酸素混入のためにEu2+とEu3+が混合して含まれていることが多いが、このような場合には、予めEu化合物をBrガス雰囲気中で溶融処理して含有酸素を除去し、そして得られたEuBr2を用いることが望ましい。
蒸発源は、その含水量が0.5重量%以下であることが好ましい。蒸発源となる蛍光体母体成分や付活剤成分が、例えばEuBr、CsBrのように吸湿性である場合には特に、含水量をこのような低い値に抑えることは突沸防止などの点から重要である。蒸発源の脱水は、上記の各蛍光体成分を減圧下で100〜300℃の温度範囲で加熱処理することにより行うことが好ましい。あるいは、各蛍光体成分を窒素ガス雰囲気などの水分を含まない雰囲気中で、該成分の融点以上の温度で数十分乃至数時間加熱溶融してもよい。
本発明において、蒸発源、特に蛍光体母体成分を含む蒸発源は、アルカリ金属不純物(蛍光体の構成元素以外アルカリ金属)の含有量が10ppm以下であり、そしてアルカリ土類金属不純物(蛍光体の構成元素以外アルカリ土類金属)の含有量が5ppm(重量)以下であることが望ましい。とりわけ、蛍光体が前記基本組成式(I)を有するアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である場合には望ましい。このような蒸発源は、アルカリ金属やアルカリ土類金属など不純物の含有量の少ない原料を使用することにより調製することができる。
上記複数の蒸発源および下地層を有する基板(または基板)を蒸着装置内に配置し、装置内を排気して0.1〜10Pa程度の中真空度とする。好ましくは0.1〜3Paの真空度にする。更に好ましくは、装置内を排気して1×10-5〜1×10-2Pa程度の高真空度とした後、Arガス、Neガス、N2ガスなどの不活性ガスを導入して上記中真空度にする。これにより、装置内の水分圧や酸素分圧等を下げることができる。排気装置としては、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、ディフュージョンポンプ、メカニカルブースタ等を適宜組み合わせて用いることができる。
次に、各抵抗加熱器に電流を流すことにより蒸発源を加熱する。蒸発源である蓄積性蛍光体の母体成分や付活剤成分等は加熱されて蒸発、飛散し、そして反応を生じて蛍光体を形成するとともに下地層表面に堆積する。このとき、基板のサイズ等によっても異なるが、各蒸発源と基板との距離は一般に10乃至1000mmの範囲にあり、好ましくは10乃至200mmの範囲にある。また、各蒸発源間の距離は一般に10乃至1000mmの範囲にある。各蒸発源の蒸着速度は、加熱器の抵抗電流などを調整することにより制御することができる。蛍光体の堆積する速度、すなわち蒸着速度は一般に、蒸着重量速度で1乃至15mg/cm2・分の範囲にある。
上記の蛍光体蒸着膜の形成に先立って、蛍光体母体化合物のみの蒸着膜を形成して下地層とすることが望ましい。例えば、基板と各蒸発源との間に開閉可能なシャッタを設置しておき、蛍光体の母体成分を含む蒸発源側のシャッタだけを開いて母体化合物を堆積させて所望の厚みとした後、全てのシャッタを開いて蛍光体を堆積させる。
なお、抵抗加熱器による加熱を複数回に分けて行って二層以上の蛍光体層を形成することもできる。蒸着の際に必要に応じて基板を加熱してもよいし、あるいは冷却してもよい。基板温度は一般に20乃至350℃の範囲にある。また、蒸着終了後に蒸着膜を熱処理(アニール処理)してもよい。
一元蒸着の場合には、蒸発源として蛍光体自体または蛍光体原料混合物を用いてこれを単一の抵抗加熱器で加熱する。蒸発源は予め、所望の濃度の付活剤を含有するように調製する。もしくは、蛍光体母体成分と付活剤成分との蒸気圧差を考慮して、蒸発源に蛍光体の母体成分を補給しながら蒸着を行うことも可能である。
このようにして、蓄積性蛍光体の柱状結晶がほぼ厚み方向に成長した蛍光体層が得られる。本発明においては、基板と蛍光体層との間に蛍光体母体化合物の下地層が介在するので、蛍光体層中に付活剤を比較的高濃度で含有させても蛍光体層は基板との接着性が良好であり、そして柱状結晶が崩れにくい。
蛍光体層は、結合剤を含有せず、蓄積性蛍光体のみからなり、蛍光体の柱状結晶と柱状結晶の間には空隙が存在する。蛍光体層の層厚は、目的とする放射線像変換パネルの特性、蒸着法の実施手段や条件などによっても異なるが、通常は100μm〜1mmの範囲にあり、好ましくは200μm〜700μmの範囲にある。
本発明に用いられる気相堆積法は、上記の蒸着法に限定されるものではなく、スパッタ法、CVD法など公知の各種の方法を利用することができる。
蛍光体層の表面には、放射線像変換パネルの搬送および取扱い上の便宜や特性変化の回避のために、保護層を設けることが望ましい。保護層は、励起光の入射や発光光の出射に殆ど影響を与えないように、透明であることが望ましく、また外部から与えられる物理的衝撃や化学的影響から放射線像変換パネルを充分に保護することができるように、化学的に安定で防湿性が高く、かつ高い物理的強度を持つことが望ましい。
保護層としては、セルロース誘導体、ポリメチルメタクリレート、有機溶媒可溶性フッ素系樹脂などのような透明な有機高分子物質を適当な溶媒に溶解して調製した溶液を蛍光体層の上に塗布することで形成されたもの、あるいはポリエチレンテレフタレートなどの有機高分子フィルムや透明なガラス板などの保護層形成用シートを別に形成して蛍光体層の表面に適当な接着剤を用いて設けたもの、あるいは無機化合物を蒸着などによって蛍光体層上に成膜したものなどが用いられる。また、保護層中には酸化マグネシウム、酸化亜鉛、二酸化チタン、アルミナ等の光散乱性微粒子、パーフルオロオレフィン樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末等の滑り剤、およびポリイソシアネート等の架橋剤など各種の添加剤が分散含有されていてもよい。保護層の層厚は一般に、高分子物質からなる場合には約0.1〜20μmの範囲にあり、ガラス等の無機化合物からなる場合には100〜1000μmの範囲にある。
保護層の表面にはさらに、保護層の耐汚染性を高めるためにフッ素樹脂塗布層を設けてもよい。
上述のようにして本発明の放射線像変換パネルが得られるが、本発明のパネルの構成は、公知の各種のバリエーションを含むものであってもよい。例えば、画像の鮮鋭度を向上させることを目的として、上記の少なくともいずれかの層を励起光を吸収し発光光は吸収しないような着色剤によって着色してもよい。
[実施例1]
(1)蒸発源
蒸発源として、純度4N以上の臭化セシウム(CsBr)粉末、および純度3N以上の臭化ユーロピウム(EuBr2)粉末を用意した。各蒸発源中の微量元素をICP−MS法(誘導結合高周波プラズマ分光分析質量分析法)により分析した結果、CsBr中のCs以外のアルカリ金属(Li、Na、K、Rb)は各々10ppm以下であり、アルカリ土類金属(Mg、Ca、Sr、Ba)など他の元素は2ppm以下であった。また、EuBr2中のEu以外の希土類元素は各々20ppm以下であり、他の元素は10ppm以下であった。これらの蒸発源は、吸湿性が高いので露点−20℃以下の乾燥雰囲気を保ったデシケータ内で保管し、使用直前に取り出すようにした。
(2)支持体の表面処理および下地層の形成
支持体として、順にアルカリ洗浄、純水洗浄、およびイソプロピルアルコールによる洗浄を施したアルミニウム基板(厚み:1mm)を用意し、蒸着装置内の基板ホルダーに設置した。上記CsBr蒸発源およびEuBr2蒸発源を装置内の坩堝容器に充填した。基板と各蒸発源との距離は15cmであった。次に、装置内を排気して1×10-3Paの真空度とした。このとき、真空排気装置としてロータリーポンプ、メカニカルブースターおよびターボ分子ポンプの組合せを用いた。装置内にArガス(純度5N)を導入して8×10-2Paの真空度(Arガス圧)とした後、プラズマ発生装置(イオン銃)により50V、60AでArプラズマを発生させて基板表面にRFプラズマ処理を10分間施した。その後、一旦1×10-3Paの真空度まで排気したのち再びArガスを導入して3Paの真空度(Arガス圧)とした。基板の蒸着とは反対側に位置したシーズヒータで、基板を100℃に加熱した。基板と各蒸発源の間に設けられたシャッタを閉じた状態で、蒸発源それぞれを抵抗加熱器で加熱した後、まず、CsBr蒸発源側のシャッタだけを開いて、基板の表面にCsBr母体化合物を堆積させて下地層(層厚:50μm)を形成した。堆積は5.0mg/cm2・分の重量速度で行った。得られた下地層の相対密度は70%であった。
(3)蛍光体層の形成
次に、蒸着装置内を1×10-3Paの真空度にまで排気したのち再度Arガスを導入して1Paの真空度(Arガス圧)とした。基板を100℃に加熱した。シャッタを閉じた状態で各蒸発源を抵抗加熱器で加熱した後、CsBr蒸発源とEuBr2蒸発源両側のシャッタを開いて、下地層の表面にCsBr:Eu輝尽性蛍光体を堆積させた。堆積は5.0mg/cm2・分の重量速度で行った。また、各加熱器の抵抗電流を調整して、輝尽性蛍光体におけるEu/Csモル濃度比が8×10-4/1となるように制御した。蒸着終了後、装置内を大気圧に戻し、装置からアルミニウム基板を取り出した。基板の下地層上には、蛍光体の柱状結晶がほぼ垂直方向に密に林立した構造の蛍光体層(層厚:500μm、面積10cm×10cm)が形成されていた。
このようにして、共蒸着により支持体、下地層および蛍光体層からなる本発明の放射線像変換パネルを製造した(図1参照)。
[実施例2〜6]
実施例1の(2)において、支持体のプラズマ処理時間、下地層形成の際の基板温度および真空度をそれぞれ表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、本発明の各種の放射線像変換パネルを製造した。
[比較例1]
実施例1の(2)において、支持体表面にプラズマ処理を施さなかったこと、および下地層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして、支持体と蛍光体層とからなる従来の放射線像変換パネルを製造した。
[比較例2〜5]
実施例1の(2)において、支持体のプラズマ処理時間、下地層形成の際の基板温度および真空度をそれぞれ表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、比較のための各種の放射線像変換パネルを製造した。

[放射線像変換パネルの性能評価]
得られた各放射線像変換パネルについて、接着強度および感度の評価を行った。
(1)接着強度
権田俊一監修、「薄膜の作成・評価とその応用技術ハンドブック」、フジテクノシステム、1984年、p.211に記載のスコッチテープ法を参考にして、放射線像変換パネルの蛍光体層表面に粘着テープ(ニチバン製セロハンテープ)を貼り付けた後、粘着テープを剥がして蛍光体層(および下地層)の支持体からの剥離の程度を観察して接着強度を評価した。この試験を5回行って剥離部分の割合の平均値を求めた。得られた各パネルの平均値から、剥離が最大であった比較例1の接着強度を1.0点、剥離が最小であった実施例2の接着強度を5.0点として評価した。
(2)感度
放射線像変換パネルを室内光を遮蔽可能なカセッテに収納し、これに管電圧80kVp、管電流16mAのX線を照射した。次いで、パネルをカセッテから取り出した後、パネルをHe−Neレーザ光(波長:633nm)で励起し、パネルから放出された輝尽発光光をフォトマルチプライヤで検出し、その発光量(比較例1を基準とした相対値)により感度を評価した。
得られた結果をまとめて表1に示す。表1には、各実施例で用いた支持体の蛍光体層側表面の水との接触角θ、および下地層と蛍光体層の相対密度もそれぞれ併記する。
Figure 2006250909
表1の結果から明らかなように、水との接触角が50゜より小さい支持体表面に蛍光体母体化合物(CsBr)の下地層を設けた本発明の放射線像変換パネル(実施例1〜6)はいずれも、接触角が50゜を越える支持体を用いて下地層を設けなかった従来の放射線像変換パネル(比較例1)に比べて、蛍光体層と支持体との接着強度が非常に高かった。また、蛍光体層の感度も顕著に向上した。さらに、本発明の放射線像変換パネルは、下地層の相対密度が60%未満または98%を越えた比較のための放射線像変換パネル(比較例2〜4)、および支持体の接触角が50゜を越えた比較のための放射線像変換パネル(比較例5)よりも、蛍光体層と支持体との接着強度が充分に高かった。
本発明の放射線像変換パネルの構成の例を示す概略断面図である。 支持体と水との接触角を示す概略断面図である。
符号の説明
1 支持体
1a 支持体の蛍光体層側表面
2 下地層
3 蛍光体層
5 水
5a 水の液面

Claims (8)

  1. 支持体およびその上に気相堆積法により形成された下地層と蛍光体層とを有する放射線像変換パネルにおいて、該支持体の下地層側表面における水の接触角が50゜より小さく、該蛍光体層が蛍光体母体化合物と付活剤とからなる蛍光体から構成され、そして下地層が該蛍光体母体化合物からなる相対密度が60乃至98%の範囲にある層であることを特徴とする放射線像変換パネル。
  2. 下地層の相対密度が蛍光体層の相対密度よりも低い請求項1に記載の放射線像変換パネル。
  3. 下地層の相対密度が60乃至80%の範囲にある請求項1または2に記載の放射線像変換パネル。
  4. 下地層の層厚が、下記式を満足する請求項1乃至3のいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。

    0.01 <(下地層の層厚/蛍光体層の層厚)< 0.5
  5. 支持体の蛍光体層側表面における水との接触角が20゜より小さい請求項1乃至4のいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
  6. 蛍光体が蓄積性蛍光体である請求項1乃至5のいずれかの項に記載の放射線像変換パネル。
  7. 蓄積性蛍光体が、基本組成式(I):

    IX・aMIIX’2・bMIIIX”3:zA ‥‥(I)

    [ただし、MIはLi、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ金属を表し;MIIはBe、Mg、Ca、Sr、Ba、Ni、Cu、Zn及びCdからなる群より選ばれる少なくとも一種のアルカリ土類金属又は二価金属を表し;MIIIはSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Al、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は三価金属を表し;X、X’及びX”はそれぞれ、F、Cl、Br及びIからなる群より選ばれる少なくとも一種のハロゲンを表し;AはY、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Mg、Cu及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素又は金属を表し;そしてa、b及びzはそれぞれ、0≦a<0.5、0≦b<0.5、0<z<1.0の範囲内の数値を表す]
    を有するアルカリ金属ハロゲン化物系輝尽性蛍光体である請求項6に記載の放射線像変換パネル。
  8. 基本組成式(I)においてMIがCsであり、XがBrであり、AがEuであり、そしてzが1×10-4≦z≦0.1の範囲内の数値である請求項7に記載の放射線像変換パネル。
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