JP2006250603A - 光センサによるセンシング方法及び装置 - Google Patents

光センサによるセンシング方法及び装置 Download PDF

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典久 半田
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Abstract

【課題】清浄で且つ高温環境下となる検出領域にて被検出体の有無を精度よく検出できるようにする。
【解決手段】石英ボックス1の側壁1aに開口部2を設け、パイプ状の結合用部材6を貫通するよう取り付ける。結合用部材6内にて、細長い円柱形状として、先端部が石英ボックス1内の検出領域4の近傍まで達するよう配置した石英ガラス部材3cの基端部と、反射型光ファイバセンサ8の平行型光ファイバ17の先端部を取り付ける。平行型光ファイバ17の投光用光ファイバ素線10を通して導かれる光13を、石英ガラス部材3cを通して損失が少ない状態で検出領域4の近傍まで導いてから、検出領域4に向けて投光させる。検出領域4に被検出体5が存在する場合に生じる反射光13aは、検出領域近傍にて石英ガラス部材3cの先端面で受けた後、石英ガラス部材3c内を損失が少ない状態で導いてから、受光用光ファイバ素線12へ受光させる。
【選択図】図5

Description

本発明は、光センサの投光部より所要の検出領域へ投光を行い、該検出領域より上記光センサの受光部へ受光される光量の変化を基に、上記検出領域における被検出体の有無や挙動を検出する光センサによるセンシング方法及び装置に関するものである。
一般に、各種製造現場等において、ワークが所定位置に配置されているか否かを検出したり、あるいは、ワークが何処に位置しているかを検出する場合のように、所要の検出領域における被検出体の有無の検出を行う技術として、被検出体の検出を光を媒体として行うようにしたセンシング技術があり、この種のセンシング技術に用いられる装置としては、たとえば、発光ダイオード等の光源より出力される光を所要の検出領域へ向けて投光するための投光部と、上記検出領域からの光を受光してフォトダイオード等の光検出器へ入力させるための受光部とを備えて、上記投光部より検出領域へ投光を行う状態にて、該検出領域より受光部へ受光される光量の変化を基に、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにした光センサ(光電スイッチ)が広く知られている。かかる光センサとしては、被検出体の検出を行うべく上記受光部にて受光させる光の種類に応じて反射型、透過型、反射回帰型の3つの形式のものがある。
すなわち、上記反射型の光センサは、投光部と受光部を、所要の検出領域に臨むよう並べて設置した構成としてある。これにより、光源より出力される光を上記投光部から検出領域へ向けて投光させると、該投光された光は、上記検出領域に被検出体が存在していないときには、単に散逸されてしまい、上記受光部へはほとんど入射されることがないようにしてある。一方、上記検出領域に被検出体が存在しているときには、上記投光部より検出領域へ向けて投光された光は、上記検出領域に存在している被検出体により正反射あるいは散乱反射され、これらの反射光が上記受光部にて受光されて光検出器により検出されることから、受光量が増加させられることとなるようにしてある。したがって、この受光部にて受光される光量が、初期状態より増加するか否かに基づいて、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしてある。
上記透過型の光センサは、投光部と受光部とを、所要の検出領域を挟んで互いに向き合うように設置した構成としてある。これにより、光源より出力される光を、投光部より、上記検出領域を挟んで対向する受光部へ向けて投光させると、上記検出領域に被検出体が存在していないときには、上記投光部より投光される光は、遮られることなく検出領域を通過(透過)して、上記受光部にて受光されて光検出器により検出される。一方、上記検出領域に被検出体が存在しているときには、上記投光部より投光された光は、上記被検出体が光を通さないものである場合は該被検出体により遮られて受光部に到達できなくなり、又、上記被検出体が半透明や光を散乱させるものである場合には、受光部にて受光される光量が減少させられるようになる。したがって、この受光部にて受光される光量が初期状態より減少するか否かに基づいて、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしてある。
上記反射回帰型の光センサは、投光部と受光部を、所要の検出領域に臨むよう並べて設置し、更に、ミラー状の反射板を、上記検出領域を挟んで投光部及び受光部と対向するよう設けた構成としてある。これにより、光源より出力される光を、上記投光部より検出領域へ向けて投光させると、検出領域に被検出体が存在しない場合には、上記投光部より投光された光が検出領域を通過して反射板に達し、該反射板にて反射された光が再び検出領域を通過して受光部に受光されて、光検出器にて検出される。一方、上記検出領域に被検出体が存在しているときには、上記投光部より投光された光が反射板にて反射されて受光部に達する光路が、被検出体により遮られるようになるため、上述した透過型の光センサと同様の原理により上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしてある。
又、上記反射型、透過型、反射回帰型の各形式の光センサの一種として、上記したと同様の光源の出力側と、光検出器の入力側に、それぞれ光導波路となる光ファイバの基端側を接続して、該光ファイバの先端面を、投光部や受光部として機能させることができるようにした構成とし、これにより、狭い場所等においても投光部と受光部を自在に設置できるようにしてなる光ファイバセンサも広く知られている。
すなわち、透過型の光ファイバセンサとしては、たとえば、発光ダイオード等の光源と、フォトダイオード等の光検出器を備えてなるセンサ本体を有し、該センサ本体における光源の出力側と光検出器の入力側に、投光用と受光用の2本の光ファイバの基端側をそれぞれ接続し、上記投光用光ファイバの先端部に、金属製あるいは樹脂製として光ファイバ素線の先端部を保持できるようにしてある投光側センサヘッドを取り付けると共に、上記受光用光ファイバの先端部に、上記投光側と同様の受光側センサヘッドを取り付けて、該投光側センサヘッドと受光側センサヘッドとを、所要の検出領域を挟んで互いに向き合うように設置した構成としたものが一般的に知られている。かかる構成により、上記センサ本体の光源より投光用光ファイバを経て導かれる光を、上記投光側センサヘッドに保持されている投光部としての投光用光ファイバの先端面(投光面)より、上記検出領域を挟んで対向する受光側センサヘッドへ向けて投光させると、上記検出領域に被検出体が存在していないときには、上記投光用光ファイバの投光面より投光される光は、遮られることなく検出領域を通過して、上記受光側センサヘッドに保持されている受光部としての受光用光ファイバの先端面(受光面)にて受光され、この受光された光が受光用光ファイバを経てセンサ本体の光検出器へ伝えられて検出される。一方、上記検出領域に被検出体が存在しているときには、上記投光用光ファイバの投光面より投光された光が上記被検出体によって遮られるようになる。したがって、上述した透過型の光センサと同様の原理により、受光部としての上記受光用光ファイバの受光面にて受光される光量が初期状態より減少するか否かに基づいて、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしてある。
又、反射型の光ファイバセンサとしては、上記と同様にセンサ本体に基端側をそれぞれ接続してある投光用光ファイバと受光用光ファイバの先端部に、金属製あるいは樹脂製として、上記投光用と受光用の各光ファイバの先端部を近接させてほぼ平行に保持できるようにしてある投受光一体式のセンサヘッドを取り付けて、この投受光一体式センサヘッドを、所要の検出領域の前後、左右、上下いずれかの方向の片側位置に、該検出領域に臨むように設置した構成のものがある。かかる構成により、上記センサ本体の光源より投光用光ファイバを経て導かれる光を、上記投受光一体式のセンサヘッドに保持されている投光部としての投光用光ファイバの先端面(投光面)より、上記検出領域へ向けて投光させると、該投光された光は、上記検出領域に被検出体が存在していないときには、単に散逸されることにより、上記投受光一体式のセンサヘッドに保持されている受光部としての受光用光ファイバの先端面(受光面)へはほとんど入射されることがないようにしてある。一方、上記検出領域に被検出体が存在しているときには、上記投光用光ファイバの投光面より検出領域へ向けて投光された光は、上記検出領域に存在している被検出体により正反射あるいは散乱反射され、これらの反射光が上記受光用光ファイバの受光面にて受光され、この受光された光が受光用光ファイバを経てセンサ本体の光検出器へ伝えられて検出されるようになる。したがって、上述した反射型の光センサと同様の原理により、受光部としての受光用光ファイバの受光面にて受光される光量が初期状態より増加するか否かに基づいて、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
更に、反射型の光ファイバセンサの別の形式のものとしては、センサ本体に投光用と受光用の2本の光ファイバを介して投受光一体式のセンサヘッドを取り付ける構成に代えて、投光用の光ファイバ素線の周囲に、複数本の受光用の光ファイバ素線を同軸状に配置して、該投光用光ファイバ素線と受光用光ファイバ素線を纏めて同軸型の1本のケーブルとした投受光共用の光ファイバの先端側に、投受光一体式のセンサヘッドを取り付けるようにしたものも提案されている(たとえば、特許文献2参照)。なお、上記投光用光ファイバ素線と受光用光ファイバ素線とを纏めて1本のケーブルとする投受光共用の光ファイバとしては、上記同軸型の他に、投光用と受光用の2本の光ファイバ素線を平行に配置して一緒に纏めて被覆した平行型や、円形の断面を分割した2つの半円形状の領域に、多数の投光用光ファイバ素線と受光用光ファイバ素線がそれぞれ分けて配置されるようにしてある分割型のものも広く知られている。
更に又、反射回帰型の光ファイバセンサとしては、上記反射型の光ファイバセンサの投受光一体式のセンサヘッドと同様の投光部と受光部を備えてなるセンサヘッドと、ミラー状の反射板を、所要の検出領域を挟んで互いに対向するよう設けた構成として、検出領域に被検出体が存在しない場合には、上記センサヘッドの投光部より投光された光が検出領域を通過して反射板に達し、該反射板にて反射された光が再び検出領域を通過して受光部に受光されるようにしたものが一般的に知られている。この構成のものによれば、検出領域に被検出体が存在するときには、上記センサヘッドの投光部より投光された光が反射板にて反射されて受光部に達する光路が、被検出体により遮られるようになるため、上述した反射回帰型の光センサと同様の原理により、受光部としての受光用光ファイバの受光面にて受光される光量が初期状態より増加するか否かに基づいて、上記検出領域における被検出体の有無を検出できるようにしてある。
ところで、高温炉におけるワークの加熱処理を行う場合等に、該高温炉内部のような高温環境下の検出領域にて、ワーク等の被検出体の有無の検出を行うことが必要とされることがある。この場合、上記高温炉内部の如き高温環境下における披検出体を光学的に検出するための手段の一つとしては、高温炉の炉体に窓を設け、炉体外部で通常環境下となる上記窓の外側に、たとえば、上述した反射型の光センサの投光部と受光部を設置したり、反射型の光ファイバセンサの投受光一体式センサヘッドを設置して、炉体内の検出領域に対して窓越しに投受光を行わせることにより、高温環境下となる炉体内部の被検出体からの反射光の有無を窓越しに検出して、上記高温環境下における被検出体の有無の検出を行う手法が考えられる。
又、高温環境下となる所要の検出領域にて被検出体を光学的に検出するための別の手法としては、図11に示す如く、反射型の光ファイバセンサにて、センサ本体aに投受光一体式センサヘッドbを接続している投光用と受光用の各光ファイバcにおける上記投受光一体式センサヘッドb寄りの所要の長さの領域を、ガラスで形成されたファイバ素線(ファイバ芯線)をシリコン製等のジャケットで被覆してなる耐熱用光ファイバdとすると共に、該投光用と受光用の各耐熱用光ファイバdの先端部に取り付ける投受光一体式センサヘッドbを、検出領域の高温環境に耐え得るような耐熱性を備えてなるものとして、該耐熱性を備えた投受光一体式センサヘッドbを、上記高温環境下にある所要の検出領域の近傍位置に、該検出領域へ臨むよう設置すると共に、該センサヘッドbの設置位置から、高温環境と通常環境との境界壁e部分に至るまでは、上記投光用と受光用の耐熱用光ファイバdがそれぞれ配置されるようにしてなる構成として、上記投受光一体式センサヘッドbより高温環境下にある検出領域に対し直接投受光を行って、被検出体の検出を直接的に行うようにすることも考えられてきている(たとえば、特許文献3参照)。
なお、耐熱性を付与した光ファイバとしては、図12に示す如く、コアgとクラッドhとからなる光ファイバ素線iの外周に、カーボン被膜j、下地金属層k、該下地金属層kよりも厚い金属層lを順に被覆してなる金属被覆光ファイバfも提案されている(たとえば、特許文献4参照)。符号mは上記金属被覆光ファイバfの外周に所要のスペースnが形成されるよう設けた金属シースである。
ところで、液晶・半導体業界におけるガラス基板やウェハの加熱に用いる炉、たとえば、液晶パネル製造におけるシリコン膜付ガラス基板のアニール(焼成)用の炉(以下、単にアニール炉という)においては、炉内が600〜700℃という非常に高温の環境になる。更に、上記アニール炉では、炉内部に、金属イオンによる汚染や耐熱樹脂等からの発塵等による汚染が生じると、製品の品質に影響を及ぼすようになるため、このような金属汚染や耐熱樹脂の発塵等の汚染が生じることは好ましくない。そのために、上記アニール炉では、通常、炉内部の表面は、石英ガラスに代表される金属汚染や発塵の虞がない材質の部材により構成されている。すなわち、炉内部を、たとえば、石英ガラスにより内面が全面的に覆われた石英ボックス(石英チャンバ)とし、更に、該石英ボックス内にて、加熱処理の対象である上記シリコン膜付ガラス基板を、所要高さ位置に保持する必要がある場合には、炉底部より、直径数mm程度の石英ガラス製のピンを、上記保持すべきシリコン膜付ガラス基板の四隅部と対応する配置や四隅部及び中央部と対応する配置等、所要の配置となるように多数本立設し、該各ピンの上側に、上記シリコン膜付ガラス基板を載置するようにして、炉内部を、上記のような金属汚染や耐熱樹脂の発塵等の汚染が生じない清浄環境とすることができるようにしている。
特開2001−221918号公報 特開平8−43629号公報 特開2002−162312号公報 特開平6−300944号公報
ところが、高温炉内部のような高温環境下にある検出領域における被検出体の有無を、上記高温炉の炉体に設けた窓の外側に設置した反射型光センサの投光部及び受光部や、反射型の光ファイバセンサの投受光一体式センサヘッドより、窓越しに投受光を行わせることで検出する手法では、センサ投光部より投光された光が、検出領域に存在する被検出体により反射され、この反射光がセンサ受光部へ受光されるようになるときの光の経路が、投光時と受光時に窓を2回通るようになる。そのため、上記センサ投光部より検出領域へ向けて投光される光が窓を炉外側より炉内側へ透過する際、及び、受光すべき上記被検出体による反射光が窓を炉内側より炉外側へ透過する際に、それぞれ散乱が生じるようになる。このために、上記センサ受光部にて最終的に受光される光は、上記窓を透過するときの光の散乱を2回受けた光となることから、窓透過時の光の散乱によって生じる光量の減少の影響が相乗されるため、上記反射型の光センサや光ファイバセンサの光検出器にて検出される光量の低下が問題になる。
又、上記反射型の光センサ又は光ファイバセンサのいずれを用いる場合であっても、投光部及び受光部は共に炉外に設置されるため、上記検出領域へ向けて投光される光、及び、受光すべき上記被検出体による反射光は、いずれも高温炉内部では上記炉体の窓と上記検出領域の間の長い空間を通過しなければならず、このために、上記投光される光が炉体の窓を透過した後、検出領域までの空間部を通過する際、及び、受光すべき上記被検出体による反射光が検出領域から上記窓に達するまでの空間部を通過する際に、それぞれ外乱による影響を受けてノイズが混入される虞がある。したがって、上記光センサや光ファイバセンサの受光部にて最終的に受光される光では、上記高温炉内部にて窓から検出領域までの往路(投光時の光路)と復路(受光時の光路)でそれぞれ混入するノイズの影響が相乗されるため、上記反射型の光センサや光ファイバセンサの光検出器にて検出される光のS/N比が低くなり、このため、被検出体の検出精度が低いという問題がある。
一方、高温環境下となる検出領域にて被検出体の有無を検出するために、特許文献3及び特許文献4に示された如き耐熱用の光ファイバd,fや、特許文献3に示された如き高温環境下に配置できるようにしてある投受光一体式センサヘッドbを採用して、該センサヘッドbを炉内における検出領域の近傍位置に設置する形式のものでは、検出領域に近接させて投受光用のセンサヘッドbを設置できるため、上記検出領域に存在する被検出体と投受光用のセンサヘッドbとの間を往復する光路を短くすることができることから、光量の低下を抑えることができる。又、外乱によるノイズも少なく抑制できて、検出光のS/N比を高めることができ、これにより、検出領域における被検出体の有無の検出精度を向上させることができると考えられる。しかし、上記従来の投受光一体式センサヘッドbや耐熱用の光ファイバd,fは、その表面を、金属や耐熱樹脂で覆うことで耐熱性を得るようにしてあるため、上述したシリコン膜付ガラス基板のアニール炉のように、炉内に金属イオンによる汚染や耐熱樹脂の発塵等の汚染がない清浄性が要求される、液晶・半導体業界におけるガラス基板やウェハを加熱するための装置内には、採用できないという問題がある。
更に、従来提案されている耐熱性を備えた投受光一体式センサヘッドbでは、上記したアニール炉のような600〜700℃という高温環境においては高温耐性が不十分になる虞もある。
そこで、本発明は、清浄性が要求され且つ高温環境下となる検出領域における被検出体の有無の検出や挙動の検出を光を媒体として行う際の光量の低下を抑制できると共に、検出精度を向上させることができる光センサによるセンシング方法及び装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明及び請求項8に係る発明に対応して、清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、該投光された光の上記検出領域における反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無や挙動を検出する光センサによるセンシング方法及び装置とする。
又、請求項2に係る発明及び請求項9に係る発明に対応して、清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた投光部と受光部を備えた光センサの上記投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、上記検出領域を挟んで上記光センサの投光部及び受光部と反対側に設けてある反射板により反射される上記投光された光の反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無を検出する光センサによるセンシング方法及び装置とする。
更に、請求項3に係る発明及び請求項10に係る発明に対応して、清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、上記検出領域を通過する光を、上記外部環境側に設けた光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と検出領域を通過して受光される光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無を検出する光センサによるセンシング方法及び装置とする。
上述した各構成における光センサとして、投光部と受光部の一方又は双方を光導波部材の外部環境側の端部に臨むよう配してなる光ファイバセンサを用いるようにする。
又、上記各構成における光導波部材を、検出領域の下側に配設して、該光導波部材の上側に、検出領域に配置する被検出体を載置して支持できるようにした構成とする。
更に、上記各構成における光導波部材として、光センサの投光部より投光される光に対し高い透過率を有する材質製のもの、高温耐性を有する材質製及び又は発塵性の低い材質製のものを用いるようにする。
又、上記各構成における光導波部材として、石英ガラス製のものを用いるようにしたり、細長い円柱形状又は細長い円筒形状とした構成のものとしたり、光ファイバの被覆を剥離して露出させた光ファイバ素線を用いるようにした構成とする。
本発明によれば、以下の如き優れた効果を発揮する。
(1)清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、該投光された光の上記検出領域における反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにしたり、上記検出領域を挟んで上記光センサの投光部及び受光部と反対側に設けてある反射板により反射される上記投光された光の反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにしたり、あるいは、光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、上記検出領域を通過する光を、上記外部環境側に設けた光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と検出領域を通過して受光される光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無を検出する光センサによるセンシング方法及び装置としてあるので、上記清浄及び又は高温となる内部環境に設定してある検出領域における被検出体の有無を、上記清浄及び又は高温となる内部環境に何ら影響を与えることなく検出することができる。
(2)しかも、光センサの投光部より投光された光が検出領域に達するまでの光の経路と、検出領域より上記光センサの受光部に達する光の経路の一方又は双方を、光導波部材を通すことによって光の損失を抑えることができるため、上記検出領域に被検出体が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを拡大することができ、上記清浄及び又は高温環境に設定された検出領域での被検出体の有無の検出精度の向上化を図ることができる。
(3)更に、光センサの投光部より投光された光が検出領域に達するまでの光の経路と、検出領域より上記光センサの受光部に達する光の経路の一方又は双方を、光導波部材を通すことによって光が空間を通過するときの光路を短くできるため、外乱の影響を抑えることができて、検出する光のS/N比を高いものとすることができる。したがって、上記の如き清浄及び又は高温環境に設定された検出領域での被検出体の有無の検出を、精度よく行うことができる。
(4)光センサとして、投光部と受光部の一方又は双方を光導波部材の外部環境側の端部に臨むよう配してなる光ファイバセンサを用いるようにすると、投光部や受光部となる光ファイバ素線の先端部を、光導波部材の外部環境側の端部に容易に近接配置できるようになるため、光センサの投光部や受光部と光導波部材の外部環境側の端部との間における光の伝搬を効率よく行わせるのに有利なものとすることができる。
(5)光導波部材を、検出領域の下側に配設して、該光導波部材の上側に、検出領域に配置する被検出体を載置して支持できるようにした構成とすることにより、上記光導波部材を、被検出体を支持する支持用の部材として利用することができると共に、このように、被検出体を支持することにより、該光導波部材と被検出体を接触状態とさせることができることから、光センサより投光、受光する光が空間部を通過するときの光路を更に短縮させることが可能になる。
(6)光導波部材として、光センサの投光部より投光される光に対し高い透過率を有する材質製のものを用いるようにすることにより、光センサの投光部より投光された光が検出領域に達するまでの光の経路と、検出領域より上記光センサの受光部に達する光の経路の一方又は双方を、光導波部材を通すときの光の損失の抑制に有利なものとすることができて、検出領域での被検出体の有無の検出精度の向上化に有利なものとすることができる。
(7)光導波部材として、高温耐性を有する材質製及び又は発塵性の低い材質製のものを用いるようにすることにより、検出領域の設定される内部環境が高温環境である場合や、金属汚染や発塵を防止すべき清浄環境である場合、又は、高温環境で且つ清浄環境である場合に容易に適用することができる。
(8)光導波部材として、石英ガラス製のものを用いるようにすることにより、光センサの投光部より出力される光に対する高い透過率と、高温耐性と、発塵を生じない性状を備えた光導波部材を容易に得ることができる。
(9)光導波部材を、細長い円柱形状又は細長い円筒形状とした構成とすることにより、該光導波部材内における光の伝搬方向を、軸心方向に絞ることができる。更に、細長い円柱形状とするときには、円柱壁面を利用した全反射を生じさせ易くすることができる。一方、細長い円筒形状とするときには、内壁面を利用した光の反射を生じさせやすくすることができる。したがって、光導波部材を細長い円柱形状と円筒形状のいずれとする場合においても、該光導波部材内を伝搬される光の損失を抑えるのに有利なものとすることができる。
(10)光導波部材として、光ファイバの被覆を剥離して露出させた光ファイバ素線を用いるようにした構成とすることにより、光導波部材を別途設ける必要をなくすことができて、コストの削減化を図る上で有利なものとすることが可能になる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の光センサによるセンシング方法及び装置の実施の一形態を示すもので、光センサとして投光部と受光部が別体式としてある反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合を示す。
清浄環境で且つ高温環境とされる内部環境と、外部環境との境界部として、たとえば、液晶パネル製造過程のシリコン膜付ガラス基板のアニール炉における石英ボックス(石英チャンバ)1を構成している天井壁、側壁、床のいずれか、たとえば、一側壁1aの所要個所に、内外方向に貫通する所要口径の開口部2を設け、該開口部2の炉内側に、光導波部材を、その先端部(一端部)が、上記シリコン膜付ガラス基板の如き被検出体5の検出を行うべき所要の検出領域4の近傍位置、あるいは、該検出領域4に被検出体5が配置されるときに該被検出体5の表面に接するようになる位置に達するようにすると共に、基端部(他端部)が、上記開口部2に位置して外部へ露出されるよう配置して、後述する結合用部材6により保持させるようにする。ここで、光導波部材とは、光を高い透過率で伝搬可能な単一の材料による部材、又は、光を高い透過率で伝搬するコア部と、該コア部の外周に設けた上記コア部よりも低い屈折率の材料によるクラッド部とからなる二重構造の部材、又は、中空の筒状として、内壁面を光の反射面として機能させることにより、片方の端部より内部空間へ入射した光を該内部空間を通して他方の端部まで低損失で導くことができる部材をいい、本実施の形態では、たとえば、単一の石英ガラスにより製作した柱状の石英ガラス部材3としてある。
上記光導波部材を石英ガラス部材3、すなわち、石英ガラス製としたのは、石英ガラスが、後述する光ファイバセンサ8の投光部より出力される光に対して高い透過率を有する材質であると共に、高温耐性を備えた材質であり、更には、金属汚染の虞がなく且つ発塵性の低い材質であるためである。なお、本明細書において、高い透過率とは、上記光ファイバセンサ8で用いる光に関して、一般に透明とみなせるような透過率、あるいは、通常、透過光学材料として使用されている部材に要求される程度の透過率を意味するものとする。又、高温耐性とは、250℃以上、好ましくは700℃以上の高温環境の下で使用可能な特性を意味するものとする。更に、発塵性が低い材質とは、一般に、クリーンルームで用いる部材に要求されるような低発塵性の材質を意味するものとする。
又、上記石英ボックス1の一側壁1aに設けた開口部2近傍の所要位置に、図1に示すように窓ガラス7aを備えてなる所要サイズの窓7を設ける。上記窓ガラス7aは、上記石英ガラス部材3と同様に、光ファイバセンサ8の投光部より出力される光に対して高い透過率を有すると共に、高温耐性を備え、且つ金属汚染の虞がなくて発塵性の低い材質製としてあり、たとえば、石英ガラス製としてある。
更に、石英ボックス1外部の所要個所には、光源及び光検出器を備えてなるセンサ本体(図示せず)と、該センサ本体における光源の出力側及び光検出器の入力側にそれぞれ個別に基端部を接続してある投光用光ファイバ9及び受光用光ファイバ11とからなる光センサとしての反射型光ファイバセンサ8を設ける。上記反射型光ファイバセンサ8の投光用光ファイバ9の先端部は、上記石英ボックス側壁1aの開口部2の位置にて結合用部材6により保持させ、該投光用光ファイバ9の先端部を上記石英ガラス部材3の外部環境側の端部となる基端部に光学的に接続して、該投光用光ファイバ9の投光部としての投光用光ファイバ素線10の先端部から上記石英ガラス部材3の基端部へ光の伝搬を行うことができるようにする。一方、上記反射型光ファイバセンサ8の受光用光ファイバ11は、その先端部を、上記石英ボックス側壁1aに設けた窓7の外側近傍に位置させると共に、該受光用光ファイバ11の受光部としての受光用光ファイバ素線12の先端部(先端面)を、上記窓7越しに石英ボックス1内部の検出領域4に臨むように配置して図示しない支持機構により支持、固定させる。これにより、上記投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10を経てセンサ本体より導かれた光13を、上記石英ガラス部材3を通して石英ボックス1内における検出領域4の近傍位置まで導いてから、該検出領域4へ向けて投光できるようにしてある。この投光の際、上記検出領域4に被検出体5が存在する場合には、上記投光された光13が被検出体5によって正反射あるいは散乱反射されるので、その反射光13aを、上記石英ボックス側壁1aの窓7を通して上記受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面へ受光させることができるようにしてある。
詳述すると、先ず、上記石英ボックス1の側壁1aの開口部2には、外径を上記開口部2の内径と同じ大きさとし且つ内径を上記投光用光ファイバ9の外径と同じ寸法として所要の長さのパイプ形状に形成したセラミックやガラス等、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料製の結合用部材6を挿入して、該結合用部材6の軸心方向両端部が炉内外方向にそれぞれ所要寸法ずつ突出するよう配置し、更に、該結合用部材6の外周面所要個所を、上記開口部2に固定させるようにする。
次に、上記結合用部材6における炉内側への突出部分の内側には、上記投光用光ファイバ9と同様の外径を有する細長い円柱形状とし、且つ両端面を軸心方向に直角な平面となるよう研摩してある石英ガラス部材3の基端部を挿入して、該石英ガラス部材3を保持させるようにする。又、上記結合用部材6における炉外側への突出部分には、上記投光用光ファイバ9の先端部を、投光用光ファイバ素線10が先端に露出し、且つ該露出された投光用光ファイバ素線10の先端面が軸心方向に直角な平面となるよう研摩した状態にて挿入して、該投光用光ファイバ9の先端部を結合用部材6に保持させ、上記結合用部材6の中間部内側にて、上記投光用光ファイバ9の光ファイバ素線10の先端面と、上記石英ガラス部材3における外部環境側の端部となる基端面が面接触するようにする。なお、上記投光用光ファイバ7の先端部と石英ガラス部材3の基端部とは、結合用部材6の内側に固定するようにしてある。図1中、9aは上記投光用光ファイバ9における被覆、11aは上記受光用光ファイバ11における被覆である。
上記石英ガラス部材3を細長い円柱形状としたのは、該石英ガラス部材3に上記投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10より入射する光13の通過する方向を、円柱軸方向に絞り、これにより、石英ガラス部材3の円柱側面において、該石英ガラス部材3と、石英ボックス1内の雰囲気ガスとの屈折率の差に基づく全反射を起こし易くさせて、上記石英ガラス部材3の基端面へ投光用光ファイバ素線10より入射する光13を、該石英ガラス部材3内部での損失を抑えた状態にて先端面まで伝搬させることができるようにするためである。したがって、上記石英ガラス部材3の径は、形状が維持できる等、必要な強度が得られる範囲内においてできるだけ細くするほうが好ましい。
上記の構成としてあるので、清浄で且つ高温環境下となる上記アニール炉の石英ボックス1内に設定された所要の検出領域4にて、本発明のセンシング装置を用いて被検出体5の有無の検出を行う場合は、反射型光ファイバセンサ8の本体の光源より投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10を経て導いた光13を、該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より出力(投光)させるようにする。次に、この投光用光ファイバ素線10の先端面から投光される光13を、石英ガラス部材3へ基端面側より入射させた後、高い透過率を有する該石英ガラス部材3内を、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で石英ガラス部材3の先端面位置、すなわち、上記検出領域4の近傍位置まで導いてから、該石英ガラス部材3の先端面より検出領域4へ向けて投光させるようにする。
上記検出領域4に被検出体5が存在していない場合には、上記石英ガラス部材3の先端面より検出領域4へ投光された光13は、該検出領域4にて散逸されてしまい、反射光はほとんど生じることはない。そのため、上記石英ボックス側壁1aに設けた窓7の外側に配置してある上記反射型光ファイバセンサ8の受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面(受光面)にて受光される光は、該受光用光ファイバ素線12の受光面に到達するバックグラウンドの光に限られることから、該受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量は小さいものとなる。
一方、図1に二点鎖線で示す如く、上記検出領域4に被検出体5が存在している場合には、上記石英ガラス部材3の先端面より検出領域4へ向けて投光された光13は、該検出領域4に存在する上記被検出体5により正反射あるいは散乱反射され、この正反射あるいは散乱反射もしくは正反射と散乱反射の双方によって生じる反射光13aのうち、石英ボックス側壁1aに設けた窓7を通った(窓ガラス7aを透過した)反射光13aが、該窓7の外側近傍位置に配設してある上記受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の受光面へ受光されるようになる。この場合にも、上記したバックグラウンドの光は、受光用光ファイバ素線12の受光面へ入射されているため、該受光用光ファイバ素線12に受光される光量としては、上記検出領域4に被検出体5が存在していない場合に比して、上記受光用光ファイバ素線12の受光面へ到達する被検出体5による反射光13aの分が加算されることとなる。
したがって、該受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量が、初期状態より増加しているか否かに基づいて、上記石英ボックス1内の検出領域4に、被検出体5が存在しているか否かを、従来の反射型の光ファイバセンサと同様に検出することができるようになる。
このように、本発明においては、上記石英ボックス1内には、石英ガラス部材3と、石英ガラス製の窓ガラス7aと、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料製としてある結合用部材6のみが露出されているだけであるため、従来の光ファイバセンサにおけるセンサヘッドや光ファイバの耐熱用被覆等に由来する金属汚染や耐熱樹脂の発塵が生じる虞を未然に防止することができる。このため、清浄で且つ高温環境となるアニール炉の石英ボックス1内に設定された検出領域4における被検出体5の有無を、上記清浄で且つ高温環境に何ら影響を与えることなく検出することができる。
しかも、上記石英ガラス部材3や石英ガラス製の窓ガラス7aは、優れた高温耐性を備えているため、炉内が600〜700℃となるようなアニール炉の石英ボックス1内の如き高温条件、更には、石英ガラスの軟化点付近に至るまでの更なる高温条件下にある検出領域4であっても被検出体5の有無を検出することが可能になる。
石英ガラス部材3内では、基端面より入射する光13を、石英ガラス部材3が有する高い光透過性と、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で先端面へ伝えることができるようにしてあるため、上記反射型光ファイバセンサ8における投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10より出力する光13を、効率よく検出領域4の近傍まで導いて、該石英ガラス部材3の先端面より検出領域4へ向けて投光できる。
そのため、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端より検出領域4へ達するまでの間における光量の減少を防ぐことができる。これにより、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部へ受光されるようになるときの光の経路上で、石英ボックス側壁1aに設けた窓7を通る光を、上記検出領域4の被検出体5による反射光13aのみとすることができる。したがって、たとえ、上記被検出体5による反射光13aが上記窓7を透過する際に散乱を生じるとしても、反射型の光センサや光ファイバセンサの投光部及び受光部を共に窓の外部に設けて窓越しに投受光を行わせる場合のように、投光する光と受光すべき被検出体の反射光の双方が窓を透過することによって該窓における光の散乱による光量の減少が相乗されていた場合に比して、光検出器にて検出される光量の低下を抑制することができる。よって、上記検出領域4に被検出体5が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを拡大することができる。
又、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部へ受光されるようになるときの光の経路上で、上記検出領域4と窓7との間の空間を通過する光を、上記検出領域4の被検出体5による反射光13aのみとすることができる。したがって、たとえ、上記被検出体5による反射光13aが、上記検出領域4から上記窓7に達するまでの空間部を通過する際に、外乱による影響を受けてノイズが混入されるとしても、反射型の光センサや光ファイバセンサの投光部及び受光部を共に窓の外部に設けて窓越しに投受光を行わせる場合、すなわち、窓から検出領域までの光の往路と復路でそれぞれ混入するノイズ量が相乗されていた場合に比して、混入されるノイズを低減させることができる。これにより、上記反射型光ファイバセンサ8における検出光のS/N比を高めることができる。よって、上記石英ボックス1内のような清浄環境で且つ高温環境にある検出領域4での被検出体5の有無の検出を、精度よく行うことができる。
次に、図2は図1に示した実施の形態と同様に、光センサとして投光部と受光部が別体式としてある反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の別の例を示すもので、図1に示したと同様の構成において、反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部を、アニール炉の石英ボックス1の側壁1aの炉内側にて先端部が所要の検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる石英ガラス部材3の基端部に光学的に接続し、一方、上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部を、上記石英ボックス側壁1aに設けた窓7の外側近傍位置に、上記窓7越しに石英ボックス1内部の上記検出領域4に臨むよう配設した構成に代えて、反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部を、石英ボックス1の側壁1aに設けた窓7の外側近傍位置に、上記窓7越しに石英ボックス1内部の所要の検出領域4に臨むよう配設し、一方、上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部を、アニール炉の石英ボックス1の側壁1aの炉内側にて先端部が上記検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる石英ガラス部材3の基端部に、光学的に接続する構成としたものである。
具体的には、図1の実施の形態と同様に、石英ボックス1の側壁1aに開口部2を設け、該開口部2に、上記石英ガラス部材3の基端部を、パイプ状の結合用部材6を介し取り付けると共に、石英ボックス側壁1aにおける上記開口部2近傍の所要位置に、石英ガラス製の窓ガラス7aを備えた窓7を設ける。
更に、図1の実施の形態における石英ガラス部材3の基端部と反射型光ファイバセンサ8の投光用光ファイバ9の先端部との光学的な接続方法と同様にして、上記結合用部材6の炉外側の突出部分に、反射型光ファイバセンサ8の受光用光ファイバ11の先端部を挿入して取り付けて、上記石英ガラス部材3の基端部から上記受光用光ファイバ11の受光部としての受光用光ファイバ素線12の先端部へ光の伝搬を行なうことができるようにする。又、上記石英ボックス側壁1aの窓7の外側近傍位置に、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部を、図1の実施の形態における石英ボックス側壁1aの窓7の外側近傍位置への受光用光ファイバ11の配設方法と同様にして配設する。その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態のセンシング装置を用いて上記石英ボックス1内に設定された所要の検出領域4にて、被検出体5の有無の検出を行う場合は、反射型光ファイバセンサ8のセンサ本体の光源より投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10を経て導いた光13を、投光部としての該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より出力(投光)させ、この出力された光13を、窓7を通して上記検出領域4へ投光させる。この状態において、上記検出領域4に被検出体5が存在していない場合には、上記投光用光ファイバ素線10の先端面より窓7を通して検出領域4へ投光された光13は、該検出領域4にて散逸されてしまうため、検出領域4の近傍位置に配されている石英ガラス部材3の先端面へ入射することはない。そのため、上記石英ガラス部材3の基端面に光学的に接続してある上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面(受光面)にて受光される光は、バックグラウンドの光に限られることから、該受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量は小さいものとなる。
一方、図2に二点鎖線で示す如く、上記検出領域4に被検出体5が存在している場合には、上記投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10の先端面より検出領域4へ向けて窓7越しに投光された光13は、該検出領域4に存在する上記被検出体5により正反射あるいは散乱反射され、この正反射あるいは散乱反射もしくは正反射と散乱反射の双方によって生じる反射光13aが、上記検出領域4の近傍に配されている石英ガラス部材3の先端面へ入射されるようになる。この石英ガラス部材3へ先端面より入射した反射光13aは、高い透過率を有する該石英ガラス部材3内を、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で石英ガラス部材3の基端部まで導かれ、該石英ガラス部材3の基端面より受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面(受光面)へ受光されるようになる。この場合にも、上記したバックグラウンドの光は、受光用光ファイバ素線12の受光面へ入射されているため、該受光用光ファイバ素線12に受光される光量としては、上記検出領域4に被検出体5が存在していない場合に比して、上記受光用光ファイバ素線12の受光面へ到達する被検出体5による反射光13aの分が加算されることとなる。
したがって、図1の実施の形態と同様に、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量が、初期状態より増加しているか否かに基づいて、上記石英ボックス1内の検出領域4に、被検出体5が存在しているか否かを検出することができるようになる。
更に、石英ガラス部材3内では、先端面より入射する被検出体5の反射光13を、石英ガラス部材3が有する高い光透過性と、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で基端面へ伝えることができるようにしてあるため、上記検出領域4に被検出体5が存在するときの該被検出体5による反射光13aを、検出領域4の近傍位置より石英ボックス側壁部1aまで効率よく導いて、反射型光ファイバセンサ8における受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12ヘ受光させることができる。このため、検出領域4より上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端に達するまでの間における光量の減少を防ぐことができる。
これにより、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部へ受光されるようになるときの光の経路上で、石英ボックス側壁1aに設けた窓7及び該窓7と検出領域4との間の空間を通過する光を、上記投光用光ファイバ9より投光された光13のみとすることができる。
したがって、本実施の形態においても、上記反射型光ファイバセンサ8における光検出器にて検出される光量の低下を抑制することができて、上記検出領域4に被検出体5が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを拡大することができる。又、上記反射型光ファイバセンサ8における検出光のS/N比を高めることができて、上記石英ボックス1内のような清浄環境で且つ高温環境にある検出領域4での被検出体5の有無の検出精度を向上させることが可能になる等、図1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。更に、本実施の形態では、被検出体5からの反射光13aの受光側の経路上に石英ガラス部材3を設けて、検出領域4における被検出体5の有無の検出に直接的に関与する上記反射光13aの損失を抑えた状態で反射型光ファイバセンサ8の受光部へ受光させることができるようにしてあるため、検出領域4における被検出体5の有無の検出感度の向上化が期待できる。
次いで、図3は図1に示した実施の形態と同様に、光センサとして投光部と受光部が別体式としてある反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の更に別の例を示すもので、図1に示したと同様の構成において、反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部と、受光部としての受光用光ファイバ11の先端部のうち、上記投光用光ファイバ9の先端部のみを、アニール炉の石英ボックス1の側壁1aの炉内側にて先端部が所要の検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる石英ガラス部材3の基端部に光学的に接続した構成に代えて、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部と、受光部としての受光用光ファイバ11の先端部の双方を、アニール炉の石英ボックス側壁1aの炉内側にて先端部が所要の検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる個別の石英ガラス部材3の基端部に、それぞれ光学的に接続するようにしたものである。
具体的に説明すると、図3に示すものは、上記石英ボックス側壁1aの所要位置に、近接する2つの開口部2を設け、該各開口部2に、それぞれ図1に示した石英ガラス部材3と同様の石英ガラス部材3aと3bの基端部を、結合用部材6aと6bを介して個別に取り付ける。更に、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部を、一方の石英ガラス部材3aの基端部に、又、受光用光ファイバ11の先端部を、他方の石英ガラス部材3bの基端部に、それぞれ光学的に接続するようにしてある。
なお、上記石英ボックス側壁1aの各開口部2への結合用部材6を介した投光側及び受光側の各石英ガラス部材3a及び3bの取付方法は、いずれも図1の実施の形態に示した石英ガラス部材3の開口部2への取付方法と同様としてある。又、上記各石英ガラス部材3aと3bの基端部と、投光用と受光用の各光ファイバ9と11の先端部との光学的な接続方法は、いずれも図1の実施の形態における石英ガラス部材3の基端部と反射型光ファイバセンサ8の投光用光ファイバ9の先端部との光学的な接続方法と同様としてある。その他の構成は図1に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、清浄で且つ高温環境下となる上記石英ボックス1内に設定された所要の検出領域4にて、被検出体5の有無の検出を行う場合、反射型光ファイバセンサ8のセンサ本体の光源より投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10を経て導いた光13を、投光部としての該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より出力(投光)させると、図1の場合と同様に、この投光用光ファイバ9の先端部より出力された光13は、投光側の石英ガラス部材3aの基端面より入射されるようになるため、高い光透過性を有する該投光側の石英ガラス部材3a内にて、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で効率よく検出領域4近傍の先端面まで導かれ、該投光側の石英ガラス部材3aの先端面より検出領域4へ向けて投光できる。
この投光された光13は、上記検出領域4に被検出体5が存在しないときには散逸される。一方、図3に二点鎖線で示す如く、検出領域4に被検出体5が存在するときに、上記投光された光13の被検出体5による反射光13aが生じると、この反射光13aが、検出領域の近傍位置にて上記受光用光ファイバ11の先端部に光学的に接続してある受光側の石英ガラス部材3bの先端面へ入射されるようになるため、高い光透過性を有する該受光側の石英ガラス部材3b内にて、全反射を利用して光の損失を抑えた状態で効率よく基端面まで導かれ、該受光側の石英ガラス部材3の基端面より、上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面へ受光させることができ、この受光された反射光13aが、該受光用光ファイバ素線12を経て光検出器へ導かれるようになる。
したがって、本実施の形態によっても、石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出することができる。しかも、本実施の形態では、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部へ受光されるようになるときの光の経路上で、投光される光13及び被検出体5による反射光13aのいずれも窓を通ることがなくなると共に、検出領域4と窓の間の空間部を通過することもなくなる。このため、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部から被検出体5まで、及び、該被検出体5より上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部まで光13,13aが往来するときの光量の減少を更に抑制することができて、上記検出領域4に被検出体5が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを更に拡大することができる。又、上記光ファイバセンサ8における検出光のS/N比を更に高めることができて、上記石英ボックス1内のような清浄環境で且つ高温環境にある検出領域4での被検出体5の有無の検出精度を更に向上させることができる。
図4(イ)(ロ)は図3に示した実施の形態の変形例を示すもので、図3に示したと同様の構成において、反射型光ファイバセンサ8の投光用光ファイバ9の先端部と受光用光ファイバ11の先端部を、個別に対応する石英ガラス部材3aと3bの基端部に、それぞれ光学的に接続するようにした構成に代えて、アニール炉の石英ボックス1の側壁1aの炉内側にて先端部が所要の検出領域4の近傍位置、あるいは、該検出領域4に被検出体5が配置されるときに該被検出体5の表面に接するようになる位置に達するように配置してある投受光共用の1つの光導波部材としての石英ガラス部材3cの他端部に、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部と、受光部としての受光用光ファイバ11の先端部とを一緒に光学的に接続するようにしたものである。
詳述すると、図4(イ)(ロ)に示すものは、先ず、上記石英ボックス1の一側壁1aに、上記投光用光ファイバ9と受光用光ファイバ11の外径の和よりもやや大きい内径の開口部2を設ける。更に、図3に示した結合用部材6と同様のセラミックやガラス等、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料製として、外径を上記開口部2の内径と同じ大きさとすると共に一端側に光導波部材取付用凹部16を形成し且つ他端側にファイバ取付孔15a,15bを貫通させて有する所要の長さ寸法の結合用部材14を凹部16側が内側となるように上記開口部2に挿入し、該結合用部材14の軸心方向両端部が炉内外方向にそれぞれ所要寸法ずつ突出するように配置して、該結合用部材14の外周面所要個所を、上記開口部2に固定させるようにする。
上記結合用部材14の炉外側に開口する2つのファイバ取付孔15a,15bは、図4(ロ)に示す如く、上記投光用光ファイバ9及び受光用光ファイバ11のそれぞれの径とほぼ同様の直径とし、且つ上記石英ボックス側壁1aとほぼ対応する位置まで達するようにして、隣接させて設けてある。一方、該結合用部材14の炉内側の端面に形成した凹部16は、上記ファイバ取付孔15a,15bにそれぞれ投光用光ファイバ9と受光用光ファイバ11を挿入するときに、上記投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10と、受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12が配置される径方向位置よりも大きな内径としてあり、上記各ファイバ取付孔15a及び15bと連通するように設けてある。
上記投受光共用の石英ガラス部材3cは、上記結合用部材14の光導波部材取付用凹部16の内径と対応した外径を有する細長い円柱形状とすると共に、両端面を軸心方向に直角な平面となるように研摩しておく。
次に、上記石英ガラス部材3cの基端部を上記結合用部材14の光導波部材取付用凹部16の内側に挿入して固定する。又、上記結合用部材14における炉外側の各ファイバ取付孔15a,15bの内側には、上記反射型光ファイバセンサ8の投光用光ファイバ9の先端部と受光用光ファイバ11の先端部を、それぞれ投光用光ファイバ素線10と受光用光ファイバ素線12を先端に露出させ且つ該露出された各光ファイバ素線10,12の先端面が軸心方向に直角な平面となるよう研摩した状態にて挿入して、それぞれ固定し、上記結合用部材14の中間部内側にて、上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面と、上記石英ガラス部材3cの基端面が面接触するようにする。これにより、上記投光用光ファイバ9の投光部としての投光用光ファイバ素線10の先端部から上記石英ガラス部材3cの基端部へ、又、該石英ガラス部材3cの基端部から上記受光用光ファイバ11の受光部としての受光用光ファイバ素線12の先端部へ、それぞれ光の伝搬を行なうことができるようにしてある。
その他の構成は図3に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、清浄で且つ高温環境下となる上記石英ボックス1内に設定された所要の検出領域4にて、被検出体5の有無の検出を行う場合、反射型光ファイバセンサ8のセンサ本体の光源より投光用光ファイバ9の投光用光ファイバ素線10を経て導いた光13を、投光部としての該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より出力(投光)させると、この投光用光ファイバ9の先端部より出力された光13は、上記石英ガラス部材3cの基端面より入射され、該石英ガラス部材3c内にて、光の損失を抑えた状態で効率よく検出領域4近傍の先端面まで導かれて、該投光側の石英ガラス部材3aの先端面より検出領域4へ向けて投光できる。又、図4に二点鎖線で示す如く、検出領域4に被検出体5が存在するときに生じる、上記投光された光13の被検出体5による反射光13aは、検出領域の近傍位置にて上記石英ガラス部材3cの先端面へ入射されるようになり、この反射光13aは、該石英ガラス部材3c内にて、光の損失を抑えた状態で効率よく基端面まで導かれて、該基端面より上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の受光用光ファイバ素線12の先端面へ受光させることができる。
なお、本実施の形態では、上記石英ガラス部材3cを投受光共用としてあるため、上記検出領域4に被検出体5が存在しないときに受光用光ファイバ素線12の先端面にて受光されるバックグラウンドの光に対し、投光する光13が上記石英ガラス部材3cの先端面等で内部反射されることによって生じる内部反射光が加わるようになる。しかし、上記石英ガラス部材3cにおける内部反射光は、検出領域4に被検出体5が存在することで生じる反射光13aに比して小さい光量に限られる。したがって、受光用光ファイバ素線12の先端面に受光される光が、上記検出領域4に被検出体5が存在しないときのバックグラウンドの光のみである場合と、このバックグラウンドの光に検出領域4に被検出体5が存在することによって生じる反射光13aが加算された光となる場合との受光量の変化を、センサ本体の光検出器で十分検出可能な変化量で生じさせることができる。
したがって、本実施の形態によっても、図3に示した実施の形態と同様に、清浄環境で且つ高温環境下となる石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出することができる。又、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての投光用光ファイバ9の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての受光用光ファイバ11の先端部へ受光されるようになるときの光の経路は、いずれも投受光共用の石英ガラス部材3cを経るようになるため、投光される光13及び被検出体5による反射光13aのいずれも窓を通ることがなくなると共に、検出領域4と窓の間の空間部を通過することもなくなることから、図3に示した実施の形態と同様の効果を得ることができる。更に、本実施の形態では、投受光共用の石英ガラス部材3cを1つ設けるのみでよいため、図3に示した実施の形態に比して、部材点数を削減できて、製造の手間及びコストの削減化が期待できる。
又、図5は本発明の実施の他の形態として、光センサとして投受光部を一体式としてある反射型光ファイバセンサによる光センシングを行うものについて適用する場合を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、図4に示したと同様の構成において、石英ボックス1外部の所要個所に設ける反射型光ファイバセンサ8を、図示しないセンサ本体と、該センサ本体における光源の出力側と光検出器の入力側に基端部をそれぞれ個別に接続してなる投光用光ファイバ9及び受光用光ファイバ11とからなる構成とすることに代えて、反射型光ファイバセンサ8を、図示しないセンサ本体と、該センサ本体における光源の出力側及び光検出器の入力側に、それぞれ基端部が接続してある投光用光ファイバ素線10及び受光用光ファイバ素線12を纏めて1本のケーブルとしてなる投受光共用の光ファイバ、たとえば、平行型光ファイバ17とからなる構成として、該反射型光ファイバセンサ8の投光部となる上記投光用光ファイバ素線10の先端部と、受光部となる上記受光用光ファイバ素線12の先端部が、一本の平行型光ファイバ17の先端部にて一体となるようにする。更に、上記平行型光ファイバ17の先端部を、図4に示したと同様にアニール炉の石英ボックス1の側壁1aの炉内側にて先端部が所要の検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる投受光共用の石英ガラス部材3cの基端部に、光学的に接続するようにする。
具体的には、上記石英ボックス側壁1aの所要個所に、開口部2を設け、該開口部2に、外径を上記開口部2の内径と同じ大きさとし且つ内径を上記平行型光ファイバ17の外径と同じ寸法として所要の長さのパイプ形状に形成したセラミックやガラス等、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料製の結合用部材6を挿入して、該結合用部材6の軸心方向両端部が炉内外方向にそれぞれ所要寸法ずつ突出するよう配置し、更に、該結合用部材6の外周面所要個所を、上記開口部2に固定させるようにする。
次に、上記結合用部材6における炉内側への突出部分の内側には、上記平行型光ファイバ17と同様の外径を有する細長い円柱形状として両端面を軸心方向に直角な平面となるよう研摩してある投受光共用の石英ガラス部材3cの基端部を挿入して、該石英ガラス部材3cを保持させるようにする。又、上記結合用部材6における炉外側への突出部分には、上記平行型光ファイバ17の先端部を挿入するが、この際、投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を共に先端に露出させて、該露出された各光ファイバ素線10,12の先端面を軸心方向に直角な平面となるよう研摩した状態として挿入し、該平行型光ファイバ17の先端部を結合用部材6に保持させるようにする。更に、上記結合用部材6の中間部内側にて、上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面と、上記石英ガラス部材3cの基端面が面接触するようにして、上記結合用部材6の内側に、上記石英ガラス部材3cの基端部と上記平行型光ファイバ17の先端部とを固定するようにしてある。
なお、図5中、17aは上記投受光共用の平行型光ファイバ17における被覆である。その他の構成は図4に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、清浄で且つ高温環境下となる上記石英ボックス1内に設定された所要の検出領域4にて、被検出体5の有無の検出を行う場合には、反射型光ファイバセンサ8のセンサ本体の光源より上記平行型光ファイバ17の投光用光ファイバ素線10を経て導いた光13を、投光部としての該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より出力(投光)させるようにする。この出力された光13は、図4に示した実施の形態と同様に、上記石英ガラス部材3cの基端面より入射され、該石英ガラス部材3c内にて、光の損失を抑えた状態で効率よく検出領域4近傍の先端面まで導かれて、該投光側の石英ガラス部材3aの先端面より検出領域4へ向けて投光させられる。又、図5に二点鎖線で示す如く、検出領域4に被検出体5が存在するときに生じる、上記投光された光13の被検出体5による反射光13aは、検出領域の近傍位置にて上記石英ガラス部材3cの先端面へ入射されるようになる。これにより、この反射光13aは、該石英ガラス部材3c内にて、光の損失を抑えた状態で効率よく基端面まで導かれるようになり、該基端面より上記平行型光ファイバ17の受光部としての受光用光ファイバ素線12の先端面へ受光させることができる。
したがって、本実施の形態によっても、清浄環境で且つ高温環境下となる石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出することができる。この際、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部としての平行型光ファイバ17における投光用光ファイバ素線10の先端部より投光された光13が、検出領域4に存在する被検出体5により反射され、この反射光13aが上記反射型光ファイバセンサ8の受光部としての平行型光ファイバ17における受光用光ファイバ素線12の先端部へ受光されるようになるときの光の経路上で、投光される光13及び被検出体5による反射光13aのいずれも窓を通ることがなくなると共に、検出領域4と窓の間の空間部を通過することもなくなる。このため、図4に示した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、図6は図5に示した実施の形態の応用例を示すもので、図5に示したと同様の構成において、投受光共用の石英ガラス部材3cを、アニール炉の石英ボックス1の一側壁1aの炉内側に、所要の検出領域4の近傍まで突出するように配設してなる構成に代えて、上記石英ボックス1内にて加熱処理すべきシリコン膜付ガラス基板のような被検出体5を所要高さ位置に保持するために、炉底部に立設するようにしてあるワーク支持用の石英ピン18のうちの1本を石英ガラス部材として利用できるようにしたものである。
すなわち、石英ボックス1の底板1bの所要位置、すなわち、該底板1b上に、被検出体5の四隅部や、四隅部と中央部等に対応するよう所要の配置で立設するようにしてあるワーク支持用の石英ピン18の配列に合わせた、たとえば、被検出体5の中央部と対応する位置に、開口部2を設け、該開口部2に、図5に示したと同様に、炉内外方向に貫通するようパイプ状の結合用部材6を取り付ける。該結合用部材6の炉内側となる上端側には、上端が他の石英ピン18と同様の高さ位置に達する細長い円柱状として、上下両端面を円柱軸方向に直角な平面に研摩してある石英ガラス部材3dの下端部を挿入して、該石英ガラス部材3dを保持させるようにすると共に、上記結合用部材6の炉外側となる下端側に、図5に示したと同様に、投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面が軸心方向と直角な平面となるよう研摩してある平行型光ファイバ17の先端部を挿入配置して、上記結合用部材6の上下方向の中間部の内側にて、上記石英ガラス部材3dの下端面に、上記平行型光ファイバ17の投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面(上端面)を面接触させた状態にて、上記結合用部材6の内側に、上記石英ガラス部材3dの下端部と上記平行型光ファイバ17の先端部とを固定するようにしたものである。
本実施の形態では、被検出体5は、石英ガラス部材3dの上側に載置されて支持されることとなるため、上記被検出体5の有無を検出すべき検出領域4は、上記石英ガラス部材3dの直上位置となる。その他の構成は図5に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態においても上記実施の形態と同様な効果を得ることができ、更に、上記石英ガラス部材3dを、他の石英ピン18と同様に、石英ボックス1内にて加熱処理すべき被検出体5を支持するための支持用の部材として利用することができる。このように、石英ガラス部材3dの上側に被検出体5を支持させる場合には、該石英ガラス部材3dの上端面(先端面)と被検出体5を接触状態とさせることができるため、石英ガラス部材3dの先端面より検出領域4へ投光される光13、及び、該検出領域4に存在する被検出体5により反射されて石英ガラス部材3dの上端面に受光されることとなる反射光13aが空間部を通過するときの光路を更に短縮させることが可能になる。
次いで、図7は本発明の実施の更に他の形態として、図5に示した実施の形態の変形例を示すもので、図5に示したアニール炉の石英ボックス1の側壁1aの内側における光導波部材を石英ガラス部材3cとする構成に代えて、図5に示したと同様の投受光共用の平行型光ファイバ17の被覆17aを剥離して露出させた投光用及び受光用の光ファイバ素線10,12を光導波部材として用いるようにしたものである。
具体的には、上記石英ボックス1の側壁面に、図5に示したと同様に開口部2を設け、該開口部2に、たとえば、セラミックやガラス等、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料により形成した取付部材19を嵌合して取り付けるようにする。該取付部材19の炉外側となる一側面には、上記平行型光ファイバ17の径とほぼ同様の直径とし、且つ所要の深さ寸法を有するファイバ取付用凹部20を設け、該ファイバ取付用凹部20の内底面に、上記平行型光ファイバ17の投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を挿通させるようにするファイバ素線挿通孔21a,21bを穿設する。
上記平行型光ファイバ17は、投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を石英ガラス製としてあり、先端部の被覆17aを除去することにより、上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を所要の長さ寸法に亘り露出させるようにしてある。該平行型光ファイバ17の各光ファイバ素線10,12の先端部の被覆17aを除去した部分は、それぞれ上記取付部材19のファイバ素線挿通孔21a,21bに挿通させて石英ボックス1の内部に挿入して位置させ、上記平行型光ファイバ17の被覆17aの先端部を、取付部材19のファイバ取付用凹部20に嵌合させて固定させるようにしてある。更に、上記平行型光ファイバ17の被覆17aの先端部が取り付けてある上記取付部材19を、上記石英ボックス1の一側壁1aの開口部2に嵌合させて取り付けることにより、上記取付部材19のファイバ素線挿通孔21a,21bを通して炉内側へ突出する上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面が、石英ボックス1の内部の所要の検出領域4の近傍位置に達すると共に、該検出領域4に臨んで配置されるようにしてある。
その他の構成は図5に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、センサ本体の光源より投光用光ファイバ素線10を経て石英ボックス1の一側壁1a位置まで導かれる光13は、石英ボックス1内に被覆17aを除去された状態で配置されている上記投光用光ファイバ素線10によりそのまま継続して該投光用光ファイバ素線10の先端面が位置している検出領域4の近傍まで伝搬された後、該投光用光ファイバ素線10の先端面(投光面)より上記検出領域4へ向けて投光される。上記検出領域4に被検出体5が存在して該被検出体5により反射光13aが生じるときには、該反射光13aは、石英ボックス1内に被覆17aを除去された状態で配置されている受光用光ファイバ素線12の先端面(受光面)に、上記検出領域4の近傍位置にて受光され、該受光用光ファイバ素線12を通して、石英ボックス1の外方へ導かれた後、そのまま、センサ本体の光検出部へ導かれるようになる。
したがって、本実施の形態によっても、図5に示した実施の形態と同様に、清浄環境で且つ高温環境下となる石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出することができる。
しかも、取付部材19に、ファイバ素線挿通孔21a,21bを設けて、投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12のみを挿通させるようにしてあるため、石英ボックス1内に、上記平行型光ファイバ17の被覆17aが露出されることはない。このために、本実施の形態によっても、図5に示した実施の形態と同様に、清浄環境で且つ高温環境下の検出領域4における被検出体5の有無の検出を精度よく行うことができる。更には、図5に示した如き光導波部材としての石英ガラス部材3cを、別途用意する必要をなくすことができて、コストの削減化を図る上で有利なものとすることが可能になる。
なお、上記においては、石英ボックス1の一側壁1aに、開口部2を設けて、該開口部2に、ファイバ取付用凹部20と光ファイバ素線挿通孔21a,21bを備えた取付部材19を介して平行型光ファイバ17の先端部を取り付けるものとして示したが、上記石英ボックス1の一側壁1aの外面に、上記取付部材19に設けたと同様に内底面にファイバ素線挿通孔21a,21bを備えてなるファイバ取付用凹部20を直接設けて、該ファイバ取付用凹部20に、先端部の被覆17aを除去して投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を所要長さに亘り露出させてなる平行型光ファイバ17の先端部を、直接取り付けるようにしてもよい。
図8は本発明の実施の更に他の形態として、図5に示した実施の形態の別の変形例を示すもので、図5に示したアニール炉の石英ボックス1の一側壁1aの内側における光導波部材を、細長い円柱形状の石英ガラス部材3cとする構成に代えて、細長い円筒形状の中空導波部材22を光導波部材として用いるようにしたものである。
すなわち、図5に示したと同様に、上記石英ボックス側壁1aの所要個所に、開口部2を設け、該開口部2に、外径を上記開口部2の内径と同じ大きさとし且つ内径を上記平行型光ファイバ17の外径と同じ寸法として所要の長さのパイプ形状に形成した結合用部材6を挿入して、該結合用部材6の軸心方向両端部が炉内外方向にそれぞれ所要寸法ずつ突出するようにして、上記開口部2に固定させるようにする。
上記中空導波部材22は、上記石英ガラス部材3cと同様に、高温耐性を備え、且つ金属汚染の虞がなくて発塵性の低い材質製、たとえば、石英ガラス製としてあり、更に、上記平行型光ファイバ17と同様の外径を有する細長い円筒形状としてあり、内壁面を光の反射面として機能させることにより、片方の端部より内部空間へ入射した光を、内壁面における反射を利用しながら該内部空間を通して他方の端部まで低損失で導くことができるようにしてある。更に、上記中空導波部材22は、先端の開口部が、石英ボックス1の内部の所要の検出領域4の近傍位置に達すると共に、該検出領域4に臨むよう配置させた状態にて、該中空導波部材22の基端部を、上記結合用部材6における炉内側への突出部分の内側に挿入して保持させるようにする。
上記平行型光ファイバ17は、上記のように投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12を石英ガラス製としてあり、上記中空導波部材22の基端側の開口部に被覆17aが露出されないようにするために、先端部分の被覆17aを所要寸法に亘り除去して、上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端部をそれぞれ短く露出(突出)させ、該光ファイバ素線10,12の先端部露出部に遮蔽部材23を配置するようにする。該遮蔽部材23は、たとえば、石英ガラスやセラミックス等、高温耐性を備え、且つ金属汚染の虞がなくて発塵性の低い材質により形成した上記平行型光ファイバ17と同様の外径を有する円盤状の上記各光ファイバ素線10,12と対応する個所に、それぞれファイバ素線挿通孔24a,24bを穿設してなる構成としてあり、該遮蔽部材23に設けてある各ファイバ素線挿通孔24a,24bに、上記平行型光ファイバ17の先端部の被覆17aが除去されている上記各光ファイバ素線10,12の突出部分をそれぞれ嵌合させるようにする。これにより、上記平行型光ファイバ17の先端部における被覆17aの先端面側を、上記遮蔽部材23によって覆うことができるようにすると共に、上記各光ファイバ素線10,12の先端部は、上記遮蔽部材23の各ファイバ素線挿通孔24a,24bを通して露出させることができるようにしてある。
上記構成としてあるので、上記結合用部材6における炉外側への突出部分に、先端側に上記遮蔽部材23を取り付けた状態の上記平行型光ファイバ17の先端部を挿入して、該平行型光ファイバ17の先端部を結合用部材6に保持させるようにすると共に、上記結合用部材6の中間部内側にて、上記投光用及び受光用の各光ファイバ素線10,12の先端面が、上記中空導波部材22の基端側の開口部の内側に露出されるようにし、上記結合用部材6の内側に、上記中空導波部材22の基端部と上記平行型光ファイバ17の先端部とを固定するようにしてある。
その他の構成は図5に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態によれば、センサ本体の光源より投光用光ファイバ素線10を経て石英ボックス1の側壁1a位置まで導かれる光13は、上記投光用光ファイバ素線10の先端部より投光されて、上記中空導波部材22の内部空間へ基端側開口部を通して入射される。この中空導波部材22の内部空間へ入射された光13は、該中空導波部材22の内壁面における反射を利用して、上記内部空間内を軸心方向の先端側へ低損失で伝搬された後、該内部空間の先端側の開口部より、上記検出領域4へ向けて投光される。上記検出領域4に被検出体5が存在して該被検出体5により反射光13aが生じるときには、該反射光13aは、上記検出領域4の近傍位置にて上記中空導波部材22の内部空間へ、先端側開口部を通して入射される。この中空導波部材22の内部空間へ先端側より入射された上記披検出体5による反射光13aは、該中空導波部材22の内壁面における反射を利用して、上記内部空間内を軸心方向の基端側へ低損失で伝搬された後、該内部空間の基端側の開口部に露出されている平行型光ファイバ17の受光用光ファイバ素線12の先端面へ受光され、該受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出部へ導かれて検出されるようになる。
したがって、本実施の形態によっても、図5に示した実施の形態と同様に、清浄環境で且つ高温環境下となる石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出することができて、図5に示したと同様の効果を得ることができる。
ところで、上記図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図5、図6、図7、図8にそれぞれ示した実施の形態は、いずれも、反射型光ファイバセンサ8を用いて、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される光量が、検出領域4に被検出体5が存在しないときには、バックグラウンドの光のみの受光量であるのに対し、検出領域4に被検出体5が存在するときには、上記バックグラウンドの光に上記被検出体5による反射光13aが加算された受光量になる、という原理に基づいて、上記検出領域4における被検出体5の有無を、受光用光ファイバ素線12を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量の変化に基づいて検出するものとして示したが、上記被検出体5による反射光13aの光量は、該被検出体5に対し近接している個所では大きな光量として受光でき、上記被検出体5より離隔するにしたがって受光可能な光量が小さくなる、ということに鑑みて、上記センサ本体の光検出器にて検出される受光量の増減に基づいて、上記検出領域4にて、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部及び受光部を設置した個所に対する被検出体5の近接、離反方向の挙動を検出させるようにしてもよい。
すなわち、たとえば、アニール炉の石英ボックス1内の検出領域4に、被検出体5が一方より搬入、搬出されるようにしてある場合、該検出領域4を挟んで上記被検出体5の搬入、搬出側と対向する側となる他方側に、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部及び受光部を、いずれか一方又は双方に光導波部材を介在させた状態で配設してなる構成として、上記被検出体5が検出領域4へ搬入されるときには、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部及び受光部に対し被検出体5が次第に近接する一方、上記被検出体5が検出領域4より搬出されるときには、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部及び受光部より被検出体5が次第に離隔するようにした状態において、上記受光部にて受光される検出領域4の被検出体5による反射光13aの光量が、所定のしきい値を上回ると、上記被検出体5が受光部に対し或る距離よりも近接した位置に存在すると判断し、又、上記所定のしきい値を下回ると、上記被検出体5が受光部に対し上記した或る距離よりも離隔した位置に存在すると判断することによって、上記被検出体5が受光部に対し上記或る距離よりも近接したか否かを判定することによって、上記被検出体5の挙動の検出に用いるようにしてもよい。更には、予め、大小異なる複数のしきい値を設定しておくことにより、被検出体5の受光部との位置関係を、上記と同様にして或る距離を基準として該距離よりも近接しているか又は離隔しているかを判断するときの基準となる距離を複数設定して、被検出体5の反射光13aの光量を、上記複数設定してある各しきい値ごとに上回っているか否かをそれぞれ判定することによって、被検出体5と受光部との位置関係を、複数の距離レベルを基準として検出できるようにし、この検出される距離レベルの変化に基づいて、上記被検出体5の受光部に対する近接、離隔方向の挙動を検出するようにしてもよい。
更には、上記反射型光ファイバセンサ8の投光部より、所定周波数の単色光を投光させるようにし、この状態にて、受光部にて受光される被検出体5による反射光13aの上記投光した光からの周波数変化を検出することにより、上記反射型光ファイバセンサの投光部及び受光部の設置個所に対する上記被検出体5の近接方向もしくは離隔方向の挙動を検出させるようにすることも可能である。
図9は本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投光部と受光部を別体式としてある透過型の光ファイバセンサ8aを用いてセンシングを行う場合を示すものである。
すなわち、アニール炉の石英ボックス1の前後方向又は左右方向に対向する側壁、あるいは、天井壁と床板(図では図上左右方向の側壁1aとして示してある)における、石英ボックス1内に設定される所要の検出領域4を挟んで対向する2個所に、開口部2をそれぞれ設け、該各開口部2に、図3に示した結合用部材6a,6bと同様のパイプ状の結合用部材6a,6bをそれぞれ取り付けると共に、該各結合用部材6a,6bの炉内側の突出部に、先端部が上記検出領域4の近傍位置に達するようにしてある図3に示したと同様の石英ガラス部材3a,3bの基端側を、それぞれ個別に挿入して配置した構成とする。
更に、上記一方の結合用部材6aの炉外側の突出部には、外部の所要位置に設置してある透過型光ファイバセンサ8aにおけるセンサ本体(図示せず)の光源に基端側を接続してある投光用光ファイバ25の先端部を挿入して保持し、軸心方向に直角な平面となるように研摩してある投光部としての投光用光ファイバ素線26の先端面を上記結合用部材6aの中間部の内側にて、上記石英ガラス部材3aの基端面に面接触するようにしてあり、図3の場合と同様に、結合用部材6aの内側に、上記石英ガラス部材3aの基端部と、投光用光ファイバ25の先端部を共に固定するようにしてある。
又、他方の結合用部材6bの炉外側の突出部には、上記センサ本体の光検出器に基端側を接続してある受光用光ファイバ27の先端部を挿入して保持し、先端面が軸心方向に直角な平面となるように研摩してある受光部としての受光用光ファイバ素線28の先端面を上記結合用部材6bの中間部の内側にて、上記石英ガラス部材3bの基端面に面接触するようにしてあり、上記と同様に結合用部材6bの内側に、上記石英ガラス部材3bの基端部と、受光用光ファイバ27の先端部を共に固定するようにしてある。これにより、上記各結合用部材6aと6bにそれぞれ取り付けられた各石英ガラス部材3aと3bの先端面同士が、検出領域4を挟んで向き合うようにしてある。
なお、図9における符号25aは上記投光用光ファイバ25の被覆を、又、27aは上記受光用光ファイバ27の被覆をそれぞれ示す。その他、図3に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
本実施の形態におけるセンシング装置により、石英ボックス1内の検出領域4における被検出体5の有無の検出を行う場合は、センサ本体の光源より投光用光ファイバ25を経て導かれる光13を、該投光用光ファイバ25の先端側に接続してある投光側の石英ガラス部材3aを通して石英ボックス1内へ導くと共に、該石英ガラス部材3aの有する高い光透過性と全反射を利用して光の損失を抑えながら上記石英ボックス1内の検出領域4の近傍位置となる上記石英ガラス部材3aの先端面(投光面)まで導いた後、該石英ガラス部材3aの投光面より検出領域4へ向けて投光させる。これにより、上記検出領域4に被検出体5が存在していないときには、上記検出領域4へ向けて投光された光は、該検出領域4を通過した後、検出領域4を間に挟んで上記投光側の石英ガラス部材3aと対向する位置で、且つ該検出領域4の近傍に配されている受光側の石英ガラス部材3bの先端面(受光面)にて受光され、この受光された光は、該石英ガラス部材3bの有する高い光透過性と全反射を利用して光の損失を抑えながら上記石英ボックス1の壁面に形成してある開口部2位置まで導かれた後、該受光側の石英ガラス部材3bの基端側に取り付けてある受光用光ファイバ27へ伝えられ、該受光用光ファイバ27を経てセンサ本体における光検出部へ伝えられて光量が検出されるようになる。
一方、上記検出領域4に、図9に二点鎖線で示す如く、被検出体5が存在しているときには、上記投光用光ファイバ25より投光側の石英ガラス部材3aを経て検出領域4の近傍位置まで導かれた後、該石英ガラス部材3aの投光面より検出領域4へ向けて投光される光13が、該検出領域4に存在する被検出体5により遮られたり、反射されたり、該被検出体5が半透明のものの場合には上記投光される光13の一部が吸収される。このため、上記受光側の石英ガラス部材3bの先端面(受光面)にて受光される光量が減少し、該石英ガラス部材3b、受光用光ファイバ27を経てセンサ本体の光検出器にて検出される光量が減少されるようになる。
したがって、該受光用光ファイバ27を経てセンサ本体の光検出器にて検出される受光量が、初期状態より減少しているか否かに基づいて、上記石英ボックス1内の検出領域4に、被検出体5が存在しているか否かを、従来の透過型光ファイバセンサと同様に検出することができるようになる。
又、本実施の形態によっても、図3の実施の形態と同様に、石英ボックス1内には、石英ガラス部材3a,3bと、金属汚染や発塵を生じない耐熱材料製の結合用部材6a,6bのみが露出されるため、清浄で且つ高温環境となるアニール炉の石英ボックス1内に設定された検出領域4における被検出体5の有無を、上記清浄で且つ高温環境に何ら影響を与えることなく検出することができる。
更に、上記投光用光ファイバ25より出力する光13を、投光側の石英ガラス部材3aを通して効率よく検出領域4の近傍まで導いて、該石英ガラス部材3aの先端面より検出領域4へ向けて投光できると共に、検出領域4を透過した光13を、該検出領域4の近傍位置となる受光側の石英ガラス部材3bの先端面で受光した後、効率よく受光用光ファイバ27の受光面まで導くことができるため、図3の実施の形態と同様に、投光側と受光側の光の経路上に窓が存在することはなく、したがって、上記検出領域4に被検出体5が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを拡大することができる。又、上記検出領域4に被検出体5が存在しているときには、受光側の石英ガラス部材3bの受光面となる先端面が、上記検出領域4の近傍に位置していることから、上記検出領域4にて光13を遮る被検出体5と、上記受光面との距離を接近させることができて、外乱の影響を受ける虞を抑制できて、S/Nを高めることができる。したがって、上記石英ボックス1内のような清浄環境で且つ高温環境にある検出領域4での被検出体5の有無の検出を、精度よく行うことが可能となる。
図10は本発明の実施の更に他の形態を示すもので、図5と同様の構成において、光センサとして、反射型光ファイバセンサ8を用いることに代えて、反射回帰型の光ファイバセンサ8bを用いてセンシングを行う場合を示すものである。
すなわち、図5に示したと同様に、石英ボックス1の側壁1aに設けた開口部2に、石英ボックス1内の所要の検出領域へ向けて突出するよう配した投受光共用の石英ガラス部材3cの基端部と、該石英ガラス部材3cの基端部に対して投受光を行うための投受光共用の平行型光ファイバ17の先端部とを、結合用部材6を介して取り付けてなる構成において、上記石英ボックス1内にて、上記検出領域4を挟んで上記石英ガラス部材3cの先端面(投光面)と対向する位置に、ミラー状の反射板29を設ける。これにより、上記検出領域4に被検出体5が存在しないときには、上記図5の実施の形態で説明したと同様に、センサ本体の光源より上記平行型光ファイバ17の投光用光ファイバ素線10から、石英ガラス部材3cを経ることにより光の損失を抑えた状態にて上記検出領域4の近傍位置まで導いて、該石英ガラス部材3の投光面となる先端面より検出領域4へ向けて投光させる光13を、該検出領域4を通過させた後、上記反射板29にて反射させ、この反射光を再び検出領域4を通過させてから、上記石英ガラス部材3cの先端面に受光できるようにしてある。
その他の構成は図5に示したものと同様であり、同一のものには同一符号が付してある。
したがって、本実施の形態によれば、図10に二点鎖線で示す如く、上記検出領域4に被検出体5が存在するようになると、上記検出領域4を通過していた光13及び反射板29による反射光が遮られて、受光量が減るようになるため、上記図9の透過型光ファイバセンサ8aを用いた場合と同様に、センサ本体の光検出器にて検出される受光量が、初期状態より減少しているか否かに基づいて、上記石英ボックス1内の検出領域4に、被検出体5が存在しているか否かを検出することができるようになる。このため、本実施の形態によっても、図5に示した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
次に、被検出体5の有無を検出すべき検出領域4のおかれた内部環境が、光ファイバセンサによる外部からのセンシングでは光の損失が生じ易い環境、高温環境、清浄環境のうちのいずれか1つ、あるいは、2つの特徴を備えた環境である場合について説明する。この場合、図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図5、図6、図7、図8、図9、図10の各実施の形態と同様の構成において、光導波部材を、高い光透過率を有する材質製のものとすれば、光ファイバセンサより検出領域4へ投光、受光する過程における光の損失を抑えることが期待でき、又、光導波部材を高温耐性を有する材質製のものとすれば、検出領域4の設定される内部環境が高温環境である場合に容易に適用でき、更に、光導波部材を金属汚染の虞がなく且つ発塵性の低い材質製のものとすれば、検出領域4の設定される内部環境が金属汚染及び発塵を防止すべき清浄環境である場合に容易に適用できる、という効果がそれぞれ得られることから、上記検出領域4のおかれる内部環境の特徴に応じて、上記光の高い透過率、高温耐性、発塵性が低いという特性のうちのいずれか1つあるいは2つの特性を備えた材質製の光導波部材を適宜選択して用いるようにすればよい。
なお、本発明は上記した各実施の形態のみに限定されるものではない。たとえば、図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図5、図6、図9、図10に示した各実施の形態においては、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端面と、光ファイバ9,11,17,25,27の光ファイバ素線10,12,26,28の先端面は、共に軸心方向に直角な平面となるように研摩して互いに面接触させるものとして説明したが、光ファイバ素線10,12,26,28と石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dにおける外部環境側の端部との間で光を伝搬するときに、所望の伝搬効率が得られれば、上記石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dにおける外部環境側の端部に、光ファイバ素線10,12,26,28の先端部を、多少の隙間が生じた状態で臨むように配置したり、あるいは、両者の接触面が多少平面となっていなくてもよい。又、図1、図2、図3、図5、図6、図8、図9、図10では、石英ボックス1に設けた開口部2に、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端部と、光ファイバ9,11,17,25,27の先端部とを、結合用部材6,6a,6bを介して一緒に取り付けるものとして示したが、石英ボックス1の内側に石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dのみが露出されるようにすれば、たとえば、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの外部環境側の端部となる基端部を、石英ボックス1の側壁1aや底板1b等の隔壁を貫通して多少外部に突出するように配置してもよく、更には、上記のように、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端部を石英ボックス1の側壁1aや底板1b等の隔壁を貫通して多少外部に突出するように配置させて、該石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端部を、石英ボックス1の隔壁に直接取り付けるようにしてもよい。又、上記のように、石英ボックス1の側壁1aや底板1b等の隔壁を貫通して多少外部に突出するように配置させた石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端部に、結合用部材6,6a,6bを省略して、光ファイバ9,11,17,25,27の先端部を直接取り付けるようにしてもよい。この場合、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの基端面に、光ファイバ9,11,17,25,27の光ファイバ素線10,12,26,28の先端面を、光ファイバ素線同士の接続に多く用いられている溶着により接続するようにしてもよい。更に、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dは、単一の石英ガラス製のものとして、該石英ガラス部材3,3aの屈折率と、石英ボックス1の内部雰囲気との屈折率の差に基づいて、円柱側面における全反射を生じさせるものとして説明したが、軸心部に透明な石英ガラスによるコア部を備えると共に、その外周に、より屈折率の低いクラッド部を備えてなる構成として、該コア部とクラッド部との境界面で全反射を生じさせるものとしてもよい。
図5、図6、図8、図9、図10の各実施の形態における投受光共用の光ファイバとしては、平行型の光ファイバ17を示したが、同軸型や分割型の光ファイバを用いるようにしてもよい。又、図7の実施の形態における光ファイバは、投受光用の各光ファイバ素線が、被覆のない状態でも形状を保持できる強度を備えていれば、同軸型の光ファイバを用いるようにしてもよい。更に、図1、図2、図9、図10の各実施の形態において、光導波部材を、石英ガラス部材3,3a,3b,3cとする構成に代えて、図7に示した光ファイバ17の光ファイバ素線10,12と同様に、光ファイバ9,11,17,25,27の先端部の被覆9a,11a,17a,25a,27aを除去して所要の長さ寸法に亘り露出させた光ファイバ素線10,12,26,28を、光導波部材として利用するようにしてもよい。
図9の実施の形態では、投光側及び受光側の双方に、石英ボックス1内における検出領域4の近傍位置まで突出する石英ガラス部材3a,3bを設けるものとして示したが、投光側又は受光側の石英ガラス部材3a又は3bのいずれか一方を省略してもよい。この場合、投光側の石英ガラス部材3aを省略する場合には、石英ボックス1における受光側の石英ガラス部材3bの先端面と対向する側壁1aに、図1に示した実施の形態における窓7と同様の窓を設けて、該窓の外側に投光用光ファイバ25の先端部を設置し、検出領域4を通過して受光側の石英ガラス部材3bの先端面(受光面)へ到達させるための光13を、上記投光用光ファイバ25の先端部から窓越しに投光させるようにすればよい。一方、受光側の石英ガラス部材3bを省略する場合には、石英ボックス1における投光側の石英ガラス部材3aの先端面と対向する側壁1aに、図1に示した実施の形態における窓7と同様の窓を設けて、該窓の外側に受光用光ファイバ27の先端部を設置し、上記投光側の石英ガラス部材3aの先端面より投光されて検出領域4を通過する光13を、上記受光用光ファイバ27の先端部へ窓越しに受光させるようにすればよい。このように、投光側又は受光側のいずれか一方の石英ガラス部材3a又は3bを省略する場合であっても、残る受光側又は投光側では、光の経路を石英ガラス部材3b又は3aを通すことにより、光量の損失を抑制できると共に、空間を通過する距離を短くしてノイズの混入を抑制できる。したがって、投光側及び受光側を共に石英ボックス1の外部に設ける場合に比して、検出領域に被検出体が存在するときと、存在しないときの光量の増減のレンジを拡大することができると共に、検出する光のS/N比を高いものとすることができて、上記検出領域での被検出体の有無の検出精度の向上化を図ることができる。
図9の実施の形態における透過型光ファイバセンサの投光側と受光側に設けてある石英ガラス部材3a又は3bのいずれか一方、及び、図10の実施の形態における石英ガラス部材3cを、図6に示した石英ガラス部材3dと同様に、上端面が検出領域4に達するよう石英ボックス1の底板1bより立設して、検出領域の下側に配設してなる構成として、これらの石英ガラス部材3a,3b,3cを、検出領域4に配置すべき被検出体5を上側に載置して支持するための支持用の部材として利用できるようにしてもよい。
図10の反射回帰型の光ファイバセンサ8bにおける投光部及び受光部の構成を、図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図7の各実施の形態における反射型光ファイバセンサ8における投光部及び受光部と同様の構成として、投光部と受光部の一方又は双方に石英ガラス部材を光学的に接続するようにしてもよい。
図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図5、図6、図9、図10の各実施の形態では光導波部材として、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dを示したが、高い光透過率と、高温耐性を備え、更に、金属汚染が許容値以下となると共に発塵性が低い材質であれば、アルカリガラスや透明セラミック、光学部品として使用される結晶等、石英ガラス以外の材質のものを使用してもよい。又、上記光導波部材の形状は、石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの形状として示したように、全反射を利用して光の損失を抑える点からすると、細長い円柱形状とすることが望ましいが、光の損失が許容値以下であれば、いかなる形状を採用するようにしてもよい。
図8の実施の形態における光導波部材としての筒型の中空導波部材22は、内壁面における反射を利用して光の損失を抑える点からすると、細長い円筒形状とすることが望ましいが、光の損失が許容値以下であれば、いかなる形状を採用するようにしてもよい。
図1、図2、図3、図4(イ)(ロ)、図5、図6、図9、図10の各実施の形態における光導波部材としては、細長い円柱形状の石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dを示したが、図8に示したと同様の細長い中空導波部材22を用いるようにしてもよい。
光センサとしては、投光部や受光部を、光導波部材としての石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの外部環境側の端部に容易に近接配置できるようにして、光センサの投光部や受光部と光導波部材の外部環境側の端部との間における光の伝搬を効率よく行わせるという観点からすると、反射型、透過型又は反射回帰型の光ファイバセンサ8,8a、8bを用いることが好ましいが、一般の反射型、透過型又は反射回帰型の光センサを用いて、該光センサの投光部や受光部を、対応する石英ガラス部材3,3a,3b,3c,3dの外部環境側の端部に臨むように配設するようにしてもよい。
清浄環境及び又は高温環境となる環境に設定された所要の検出領域にて、被検出体の有無を光学的に検出することが望まれるものであれば、液晶パネル製造過程のシリコン膜付ガラス基板のアニール炉における石英ボックスの内部に設定される検出領域以外のいかなる検出領域における被検出体の検出にも適用できる。その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の光センサによるセンシング方法及び装置の実施の一形態として、光センサとして投光部と受光部が別体式の反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の他の形態として、光センサとして投光部と受光部が別体式の反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の別の例を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投光部と受光部が別体式の反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の更に別の例を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投光部と受光部が別体式の反射型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の変形例を示すもので、(イ)は概略切断平面図、(ロ)は結合用部材を炉外側より見た概略図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投受光部を一体式としてある反射型光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投受光部を一体式としてある反射型光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の応用例を示す概略切断側面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投受光部を一体式としてある反射型光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の変形例を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投受光部を一体式としてある反射型光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合の別の変形例を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして投光部と受光部を別体式としてある透過型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合を示す概略切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、光センサとして反射回帰型の光ファイバセンサによるセンシングを行うものについて適用する場合を示す概略切断平面図である。 従来提案されている高温環境で使用するための反射型光ファイバセンサの一例を示す概要図である。 従来提案されている耐熱用光ファイバの一例を示す断面図である。
符号の説明
1 石英ボックス
1a 側壁
1b 底板
3,3a,3b,3c,3d 石英ガラス部材(光導波部材)
4 検出領域
5 被検出体
8,8a,8b 光ファイバセンサ
9 投光用光ファイバ
9a 被覆
10 投光用光ファイバ素線(投光部)
11 受光用光ファイバ
11a 被覆
12 受光用光ファイバ素線(受光部)
13 光
13a 反射光
17 平行型光ファイバ
17a 被覆
22 中空導波部材(光導波部材)
25 投光用光ファイバ
25a 被覆
26 投光用光ファイバ素線(投光部)
27 投光用光ファイバ
27a 被覆
28 投光用光ファイバ素線(投光部)
29 反射板

Claims (17)

  1. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、該投光された光の上記検出領域における反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無や挙動を検出することを特徴とする光センサによるセンシング方法。
  2. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた投光部と受光部を備えた光センサの上記投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、上記検出領域を挟んで上記光センサの投光部及び受光部と反対側に設けてある反射板により反射される上記投光された光の反射光を、上記光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と反射光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無を検出することを特徴とする光センサによるセンシング方法。
  3. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に設けた光センサの投光部より出力される光を、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対し投光し、上記検出領域を通過する光を、上記外部環境側に設けた光センサの受光部にて受光するときに、上記投光される光と検出領域を通過して受光される光の一方又は双方を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下における検出領域又は該検出領域の近傍位置との間で光導波部材を通して導くようにし、上記光センサの受光部にて受光される光量の変化に基づき、上記検出領域における被検出体の有無を検出することを特徴とする光センサによるセンシング方法。
  4. 光センサとして、投光部と受光部の一方又は双方を光導波部材の外部環境側の端部に臨むよう配してなる光ファイバセンサを用いるようにする請求項1、2又は3記載の光センサによるセンシング方法。
  5. 光導波部材として、光センサの投光部より投光される光に対し高い透過率を有する材質製のものを用いるようにする請求項1、2、3又は4記載の光センサによるセンシング方法。
  6. 光導波部材として、高温耐性を有する材質製及び又は発塵性の低い材質製のものを用いるようにする請求項1、2、3、4又は5記載の光センサによるセンシング方法。
  7. 光導波部材として、石英ガラス製のものを用いるようにする請求項1、2、3、4、5又は6記載の光センサによるセンシング方法。
  8. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対して投光部より投光し且つ該投光された光の上記検出領域における反射光を受光部にて受光できるようにしてある光センサを設け、更に、上記光センサの投光部より投光する光と上記光センサの受光部に受光させる反射光の一方又は双方を導くための光導波部材を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間に備えてなる構成を有することを特徴とする光センサによるセンシング装置。
  9. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に、投光部と受光部を備えた光センサを設けて、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対して投光部より投光すると共に、上記検出領域を挟んで上記投光部及び受光部の反対側に設けてある反射板により反射される上記投光された光の反射光を受光部にて受光できるようにし、更に、上記光センサの投光部より投光する光と上記光センサの受光部に受光させる反射光の一方又は双方を導くための光導波部材を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間に備えてなる構成を有することを特徴とする光センサによるセンシング装置。
  10. 清浄及び又は高温となる内部環境と外部環境との境界部よりも外部環境側の所要個所に、上記内部環境下に設定してある所要の検出領域に対して投光部より投光し且つ上記検出領域を通過する光を受光部にて受光できるようにしてある光センサを設け、更に、上記光センサの投光部より投光する光と上記光センサの受光部に受光させる上記検出領域の透過光の一方又は双方を導くための光導波部材を、上記境界部の近傍位置と上記内部環境下の検出領域又は該検出領域の近傍位置との間に備えてなる構成を有することを特徴とする光センサによるセンシング装置。
  11. 光センサを、投光部と受光部の一方又は双方を光導波部材の外部環境側の端部に臨むよう配してなる光ファイバセンサとした請求項8、9又は10記載の光センサによるセンシング装置。
  12. 光導波部材を、検出領域の下側に配設して、該光導波部材の上側に、検出領域に配置する被検出体を載置して支持できるようにした請求項8、9、10又は11記載の光センサによるセンシング装置。
  13. 光導波部材を、光センサの投光部より投光される光に対して高い透過率を有する材質製のものとした請求項8、9、10、11又は12記載の光センサによるセンシング装置。
  14. 光導波部材を、高温耐性を有する材質製及び又は発塵性の低い材質製のものとした請求項8、9、10、11、12又は13記載の光センサによるセンシング装置。
  15. 光導波部材を、石英ガラス製のものとした請求項8、9、10、11、12、13又は14記載の光センサによるセンシング装置。
  16. 光導波部材を、細長い円柱形状又は細長い円筒形状とした請求項8、9、10、11、12、13、14又は15記載の光センサによるセンシング装置。
  17. 光導波部材として、光ファイバの被覆を剥離して露出させた光ファイバ素線を用いるようにした請求項8、9、10、11、12、13、14、15又は16記載の光センサによるセンシング装置。
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