JP2006248358A - 脚部保護構造 - Google Patents

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和也 吉田
Hidenori Mikami
秀則 三上
Atsuya Noguchi
淳矢 野口
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Abstract

【課題】 衝突などのときに、左右方向のモーメントを低減できる脚部保護構造体を提供すること。
【解決手段】 脚部保護構造は、車両のペダル1の裏面側に位置するパネル4に設けられ、衝突などによりパネル4がペダル方向へ移動した際に、ペダル4を支持するペダルアーム1bと当接する脚部保護構造体Aを備えている。脚部保護構造体Aは、ペダルアーム1bと当接したときに、ペダル4を押圧する押圧力によって変形する変形吸収部と、運転者の脚部D1の側部D2を支持する支持部5aと、を有している。
【選択図】 図4

Description

本発明は、車両のペダルの裏面側に位置するパネルに設けられ、衝突などのときに、ペダルに載せた運転者の脚部を保護する脚部保護構造に関する。
従来、車両の衝突時に、乗員の脚部を保護する脚部保護構造としては、フロアパネルとダッシュパネルにおけるトーボードとの連結部近傍の車室内側に、トーボードエネルギー吸収体、トーボードエネルギー吸収体およびフットレストを配設したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
そのトーボードエネルギー吸収体およびフットレストは、矩形シート状の発泡スチロール、発泡ウレタンゴムなどからなり、正面衝突などの前突時に、慣性力によって移動した乗員の足の踵や爪先が当接し、変形することによって衝撃を吸収して、脚部を保護するものである。
一方、フットレストは、前突時の押圧力によって座屈変形し、踵が沈み込むことによって、足首に作用する前後方向のモーメントを低減させて脚部を保護するものである。
特開2002−331895号公報(段落0015〜0018、図1〜図3)
しかしながら、脚部保護構造は、トーボードエネルギー吸収体、トーボードエネルギー吸収体およびフットレストを、フロアパネルとトーボードとの連結部の車室内側に設置して、前突時に、乗員の踵の沈み込みによって足首に作用する前後方向のモーメントのみを低減するものである。
このような脚部保護構造では、例えば、衝突などのときに、衝撃力によってパネルが車室内側に盛り上がるように変形した場合、パネルがペダルのペダルアームを押圧して、脚部に左右方向のモーメント(捩りモーメント)が作用され、脚部が左右方向へ移動することがある。このような場合、前記トーボードエネルギー吸収体、トーボードエネルギー吸収体およびフットレストは、左右方向に平らな板状のものからなるので、その表面が左右方向のモーメントと略平行に配設されているため、脚部のモーメントを表面で受け止めて低減させることができなかった。
そこで、本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、衝突などのときに、左右方向のモーメントを低減できる脚部保護構造を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の脚部保護構造は、衝突などにより前記パネルが前記ペダル方向へ移動した際に、前記ペダルを支持するペダルアームと当接する脚部保護構造体を備え、前記脚部保護構造体は、前記ペダルアームと当接したときに、前記ペダルを押圧する押圧力によって変形する変形吸収部と、運転者の脚部の側部を支持する支持部と、を有することを特徴とする。
ここで、「衝突など」とは、例えば、車両が他の車両や器物などに衝突したときや、車両が崖などから転落したときや、車両が側転したときなどである。
請求項1に記載の発明によれば、車両の衝突などによりパネルがペダル方向へ盛り上がるように変形して移動した際に、ペダルは、変形吸収部がペダルアームに当接して変形し、緩衝される。このとき、運転者の脚部は、左右方向のモーメントが作用して左右方向へ移動したとき、側部が支持部によって支持されて、それ以上左右方向へ移動することが抑制されて、適切な位置に保持される。このため、衝突などのときに、脚部にかかる荷重および左右方向のモーメントが低減される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の脚部保護構造であって、前記脚部保護構造体は、前記ペダルアームの足踏操作方向に対して傾斜している傾斜面を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、運転者の脚部は、衝突などのときに左右方向のモーメントが作用して左右方向へ移動した場合、ペダルアームの足踏操作方向に対して傾斜している脚部保護構造体の傾斜面によって、側部が支持されてそれ以上左右方向へ移動することが抑制される。これにより、脚部は、衝突などのときの左右方向のモーメントによって捩れることが傾斜面により抑制されるとともに、変形吸収部によって衝撃が吸収されて保護される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の脚部保護構造であって、前記脚部保護構造体は、硬質材を軟質材で挟んで積層した積層材からなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、脚部保護構造体は、衝突などのときにパネルが車室内側に変形した場合、パネル側に積層された軟質材によって、パネルの局部変形を吸収する。また、脚部保護構造体のペダル側に積層された軟質材は、左右方向のモーメントの作用で脚部が左右方向へ移動したときに、脚部が当接して弾性変形することにより、衝撃を吸収する。硬質材は、その軟質材の下方から脚部を保持する。また、軟質材は、硬質材が積層されたことにより、弾性変形して衝撃を減衰させるとともに、パネルやペダルアームが硬質材の近傍まで入り込んできた際に、それ以上入り込むことを阻止する剛性が備わる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の脚部保護構造であって、前記脚部保護構造体は、衝突などのときに、前記ペダルアームを押圧することによって変形する支持プレートと、前記支持プレートの前記ペダル側に配置されたカバー体と、からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、脚部保護構造体は、衝突などのときに、支持プレートが塑性変形または弾性変形することにより、ペダルアームにかかったエネルギーを吸収する。一方、カバー体は、左右方向へ移動する脚部を抑制して、運転者の脚部を適切な位置に保持できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の脚部保護構造であって、前記支持部は、前記変形吸収部の側方に配置されるとともに、動力伝達機構を介して前記変形吸収部に連動するように設けられ、前記変形吸収部に荷重がかかった際に、前記動力伝達機構によって前記ペダル側へ移動することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、衝突などのときに、変形吸収部に荷重がかかると、動力伝達機構を介して動力が支持部に伝達されてペダル側へ移動し、運転者の脚部を左右方向から支持して、運転者の脚部を適切な位置に保持できる。
請求項1の脚部保護構造によれば、運転者の脚部は、衝突などによる左右方向のモーメントによって左右方向へ移動したとき、脚部の側部が支持部によって支持されて、左右方向のモーメントおよび脚部にかかる荷重が低減されて、脚部を保護することができる。
請求項2の脚部保護構造によれば、運転者の脚部は、衝突などのときの左右方向のモーメントによって捩れることと、左右方向へ移動することとが傾斜面により抑制されるとともに、変形吸収部によって衝撃が吸収されて保護される。これにより、ペダルに載せた脚部は、衝突時であっても安定した状態に支持される。
請求項3の脚部保護構造によれば、脚部保護構造体は、衝突などのときに軟質材によって、衝撃を緩衝することができる。また、硬質材は、脚部保護構造体の剛性を保つことができる。
請求項4の脚部保護構造によれば、衝突などのときに、支持プレートがペダルアームにかかる衝撃を吸収するとともに、カバー体が左右方向へ移動する脚部を抑制して、衝撃から保護することができる。
請求項5の脚部保護構造によれば、衝突時に変形吸収部に荷重がかかると、動力伝達機構によって支持部がペダル側へ移動し、運転者の脚部を左右方向から支持して保護することができる。
以下、本発明の実施形態の一例として、ペダルを、右ハンドルのオートマチック車に搭載されているブレーキペダルとした場合を例に挙げて説明する。なお、車両の「前」は車両の進行方向側、「後」は車両の後退方向側、「上」は鉛直方向上側、「下」は鉛直方向下側、「左右」は車幅方向側とする。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図4を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部保護構造体の設置状態を示す拡大斜視図である。
<車両の運転席>
図1に示すように、車両の運転席の前方下部には、例えば、運転者Dの右側の脚部D1によって足踏操作されるブレーキペダル1およびアクセルペダル2と、左側の脚部D1によって足踏操作される足踏式駐車プレーキペダル3と、脚部D1を保護する脚部保護構造体Aと、が設置されている(図2参照)。
ブレーキペダル1、アクセルペダル2および足踏式駐車プレーキペダル3の下方および前方には、パネル4が配設され、そのパネル4の車室内側に脚部保護構造体Aが設置されている。
<ブレーキペダル>
図2は、本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部保護構造体の設置状態を示す左側面図である。
図2に示すように、ブレーキペダル1は、脚部D1を載せるための足踏部1aと、この足踏部1aを先端部に溶接して、運転者Dが脚部D1で足踏部1aを足踏操作することにより基端部を中心として回動するペダルアーム1bと、を一体形成してなる。ペダルアーム1bは、側面視して略L字状に形成されて、トーボード42に対して略平行に配置されている。なお、ブレーキペダル1は、特許請求の範囲に記載の「ペダル」に相当する。
<パネル>
図2に示すように、パネル4は、フロアパネル41と、フロアパネル41の前方に連設されたトーボード42とからなる。このパネル4において、ブレーキベダル1の裏面側に位置する部位には、後記する脚部保護構造体Aが設けられている。
フロアパネル41は、水平に設置されて車室の床面を形成する金属製板材からなり、前端部にトーボード42がやや傾斜した状態に設置されている。
トーボード42は、エンジンルームと車室内との隔離壁を形成する板部材であり、衝突時のクッションの役目もする。
フロアパネル41とトーボード42との連結部近傍の車室内側には、脚部保護構造体Aが設置されている。なお、フロアパネル41の上には、フロアマットが敷設されていてもどちらであってもよい。
<脚部保護構造体>
脚部保護構造体Aは、衝突などのときに、トーボード42またはフロアパネル41が衝撃力によって車室内側に盛り上がるように変形してペダルアーム1bを押圧した場合、ブレーキペダル1の足踏部1aに載せた運転者Dの脚部D1を保護するための部材である。この脚部保護構造体Aは、衝突などによりトーボード42やフロアパネル41がブレーキペダル1の方向へ変形して移動した際に、ペダルアーム1bに当接して変形することによって衝撃を吸収する衝撃吸収部5からなる。脚部保護構造体Aは、フロアパネル41とトーボード42との連結部の車室内側に間隔を空けて設置され、平常時にブレーキペダル1を足踏操作した際に、ペダルアーム1bが当接しないように設置されている。この脚部保護構造体Aは、図2に示すように、上面が足踏部1aに対して略平行に形成されて、パネル4にねじ止め手段などによって固定されている。
<衝撃吸収部>
図3は、図2のX−X拡大断面図である。
図3に示すように、衝撃吸収部5は、硬質材51と、この硬質材51を挟んでその上下に配置された軟質材52,53とを積層した積層材を、ケース体54に収納してなる。衝撃吸収部5は、ペダルアーム1bの足踏操作方向Zに対して傾斜している傾斜面51a,53aを左右端部に有する。また、衝撃吸収部5は、衝突などのときにペダルアーム1bに当接した場合、脚部D1が、左右方向のモーメントM(図4参照)の作用で左右方向へ移動することを抑制する支持部5aを有する。
支持部5aは、衝突などのときに、脚部D1の側部D2を支持するためのものであり、傾斜面51aを有する硬質材51と、傾斜面53aを有する軟質材53とから構成されている。
<硬質材>
図3に示すように、硬質材51は、正面視して略V字状のエネルギー吸収材であり、例えば、硬質の合成樹脂や、ハニカム状のアルミニウム合金や、その他の金属などによって形成されている。硬質材51の上面は、左右端部が中央側に向かって傾斜している傾斜面51aでなり、中央部が窪んだ平面に形成されて、上面全体が軟質材52の下面に密着固定されている。硬質材51の下面は、左右が中央に向かって傾斜しているV字状に形成されており、中央部がケース体54の内底面に当接した状態に設置されるとともに、下面の略全体が軟質材53の上面に密着固定されている。なお、硬質材51は、傾斜面51aを有することにより、衝突などのときに、脚部D1の側部D2を軟質材52の下方から保持するとともに、衝撃を緩和させるために設置されている。
図4は、本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。
なお、硬質材51の傾斜面51aは、図4に示すように、衝突などのときに、脚部D1に左右方向のモーメントMが作用されて傾いた場合、左右の側部D2を受け止めて支えることができるように形成されている。
<軟質材>
軟質材52,53は、例えば、発泡体などの軟質の合成樹脂などによって形成された緩衝材であり、荷重がかったときに弾性変形することによって衝撃を吸収する。軟質材52,53は、硬質材51と比較して軟質な材料で形成されている。
軟質材52は、硬質材51の上面に積層され、左右両側の薄肉部から中央の薄肉部にかけて傾斜する傾斜面53aを有するとともに、ケース体54の上面に面一に形成されている。この軟質材52は、衝突などのときに、ブレーキペダル1および脚部D1に当接し、凹むように変形して衝撃を吸収させるために配置されている。なお、軟質材52は、特許請求の範囲に記載の「変形吸収部」に相当する。
軟質材53は、硬質材51の下面に積層され、中央部が薄肉に、左右両側が厚肉にそれぞれ形成されてなるとともに、ケース体54の内底に敷設されている。この軟質材53は、傾斜面53aを有することにより、上側に配置された硬質材51とで、衝突などのときに、脚部D1の側部D2を支持するとともに、衝撃を緩和させるために設置されている。
<ケース体>
ケース体54は、例えば、剛性を有する合成樹脂または金属によって形成され、積層された硬質材51および軟質材52,53が密着した状態に収納されている。
<第1実施形態の作用>
次に、図3および図4を参照しながら本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造の作用を説明する。
車両が衝突する寸前、運転者Dは、図3に示すように、脚部D1をブレーキペダル1の足踏部1aに載せてブレーキ装置を足踏操作して車両を減速させる。
しかしながら、車両が衝突すると、図4に示すように、パネル4には、裏面側から車室内側へ矢印Y方向の衝撃力が負荷されることがある。そうすると、パネル4は、その衝撃力によって車室内側に変形して、パネル4に設置されている脚部保護構造体Aを車室内側へ移動させてペダルアーム1bおよび足踏部1aに当接させる。
このとき、ペダルアーム1bは、衝撃吸収部5が当接することにより、軟質材52に押圧されて、軟質材52および硬質材51に凹むように変形して衝撃力が減衰されて伝達される。足踏部1aは、裏面に軟質材52が衝突して沈み込むように変形することにより、衝撃力が吸収されて減衰した状態で伝達される。
このようにして、ブレーキペダル1にかかる衝撃力は、減衰されるが、図4に示すように、脚部D1に左右方向のモーメントM(捩りモーメント)が作用される。脚部D1は、例えば、左方向のモーメントMが作用された場合、足踏部1a上を左方向へ移動するとともに、パネル4方向に傾き、側部D2が衝撃吸収部5を押圧する。
側部D2は、脚部D1が傾いた状態で衝撃吸収部5に当接した場合、硬質材51の傾斜面51aが形成されている上方部位の軟質材52に沈み込むように当接して、衝撃力が吸収される。衝撃吸収部5は、この衝撃力が傾斜面51aに対して略直交する方向の力であるため、支持部5aによってその衝撃力および脚部D1を受け止めて支えるとともに、さらに、硬質材51にかかった衝撃を下側の軟質材53で減衰させることができる。
これにより、運転者Dの脚部D1は、衝突などのときに、左方向のモーメントMが作用された場合、軟質材52,53によって緩衝されるとともに、硬質材51の傾斜面51aで支えて車外側方向へ移動することを抑制されて、左方向のモーメントMが低減されるため、適切な位置に保持される。
このとき、軟質材52は、側部D2と良好にフィットするように凹んだ状態に弾性変形するとともに、側部D2との接触面積が広くなるため、脚部D1にかかる衝撃を減衰して脚部D1を保護することができる。なお、脚部保護構造体Aは、脚部D1に右方向にモーメントMが作用した場合も同様に作用する。
[第2実施形態]
次に、図5および図6を参照して本発明の第2実施形態を説明する。なお、前記第1実施形態で説明したものと同一のものは、同じ符号を使用し、その説明を省略する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部でブレーキペダルを足踏操作したときの状態を示す要部拡大断面図である。図6は、本発明の第2実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。
<脚部保護構造体、衝撃吸収部>
図5および図6に示すように、脚部保護構造体Bは、衝撃吸収部6からなる。
衝撃吸収部6は、衝突などのときに、パネル4が車室内側に変形して移動した場合、ペダルアーム1bを押圧して変形する支持プレート61と、支持プレート61のブレーキペダル1側に配置されたカバー体62と、支持プレート61およびカバー体62を保持するケース体63と、からなる。
<支持プレート>
支持プレート61は、衝撃力によって塑性変形することにより衝撃を吸収する部材であり、例えば、比較的軟質の鉄、アルミニウム合金などの金属板製の緩衝材からなる。支持プレート61は、中央部がカバー体62の内面に当接する湾曲形状の凸部61aと、この凸部61aの両端部に形成されて、ケース体63の内底に嵌入される鍔状の支持部61bとを有する。なお、支持プレート61は、変形して衝撃を吸収するものであればよく、弾性変形する合成樹脂製のものでもよい。なお、支持プレート61は、特許請求の範囲に記載の「変形吸収部」に相当する。
<カバー体>
カバー体62は、衝撃吸収部6の上面に設置される板状の部材であり、両端部がケース体63の開口端近傍の内壁に固定されて、略中央部に切欠部62aが形成されている。
切欠部62aは、ペダルアーム1bが配置されているブレーキペダル1の足踏操作方向Zに形成されて、衝突などのときに、ペダルアーム1bに当接することによって、拡開するように変形して衝撃を吸収する部位である。このとき、ペダルアーム1bは、切欠部62a内に食い込んで、衝撃吸収部6内の支持プレート61が塑性変形するように形成されている。なお、カバー体62は、特許請求の範囲に記載の「支持部」に相当する。
<ケース体>
ケース体63は、例えば、弾性を備えた金属または合成樹脂によって形成され、内底に支持プレート61が収納され、この支持プレート61に載置するように配置したカバー体62が開口部を閉塞するように内壁に固着されている。
<第2実施形態の作用>
次に、図5および図6を参照しながら本発明の第2実施形態に係る脚部保護構造の作用を説明する。
車両が衝突すると、図6に示すように、パネル4には、裏面側から車室内側へ矢印Y方向の衝撃力が負荷されることがある。そうすると、パネル4は、その衝撃力によって車室内側に変形して、脚部保護構造体Bを車室内側へ移動させてペダルアーム1bに当接させる。
このとき、ペダルアーム1bは、衝撃吸収部6が当接することにより、カバー体62の切欠部62a付近に押圧され、切欠部62aを破断して変形させ、カバー体62が食い込む。ペダルアーム1bは、切欠部62aの変形によって衝撃が吸収される。さらに、ペダルアーム1bは、支持プレート61の凸部61aが押圧して変形し、衝撃が吸収される。
このようにして、ブレーキペダル1にかかる衝撃力は、カバー体62と支持プレート61とによって減衰されるが、脚部D1に左右方向のモーメントMが作用される。脚部D1は、例えば、左方向のモーメントMが作用した場合、足踏部1a上を左方向へ移動してパネル4方向に傾き、側部D2が衝撃吸収部6を押圧する。
側部D2は、脚部D1が傾いた状態で衝撃吸収部6に当接した場合、足踏部1aの近傍にカバー体62があるため、カバー体62に支えられて、左右方向へ移動することが抑制されるとともに、左方向のモーメントMが低減されるため、適切な位置に保持される。なお、脚部保護構造体Bは、脚部D1に右方向にモーメントMが作用した場合も同様に作用する。
[第3実施形態]
次に、図7および図8を参照して本発明の第3実施形態を説明する。なお、前記第1および第2実施形態で説明したものと同一のものは、同じ符号を使用し、その説明を省略する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部でブレーキペダルを足踏操作したときの状態を示す要部拡大断面図である。図8は、本発明の第3実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。
<脚部保護構造体>
図7および図8に示すように、脚部保護構造体Cは、衝突などのときに、ペダルアーム1bを押圧する衝撃吸収部7と、この衝撃吸収部7の動きを支持部9に伝達する動力伝達機構8と、衝撃吸収部7に荷重がかかった際に、動力伝達機構8によってブレーキペダル1側へ移動する支持部9とを主に備えて構成されている。この脚部保護構造体Cは、ケース体10の中央部に衝撃吸収部7を配置し、左右上端部に支持部9を配置して、略左右対称に形成されて、左右方向のモーメントMに対応できるようになっている。
<衝撃吸収部>
衝撃吸収部7は、衝突などのときに、ペダルアーム1bに当接してケース体10に対して沈むように移動することによって衝撃を吸収する部材である。この衝撃吸収部7は、衝突などのときにペダルアーム1bに当接するペダル当接部7aと、流体81を押圧するピストン部7bと、を一体形成してなる。
ペダル当接部7aは、平常時に、ケース体10の上面からブレーキペダル1側へ移動した状態に配置され、衝突などのときに、ペダルアーム1bに当接し、ケース体10の上面と当接する位置まで移動して静止するようになっている。このペダル当接部7aは、例えば、金属製板材からなる。
ピストン部7bは、ケース体10の中央に形成された第1シリンダ部10a内に上下動自在に配設されて、流体81を押圧移動させる部材である。
<動力伝達機構>
動力伝達機構8は、衝突などのときに、ペダル当接部7aがケース体10に対して下降したときに、ピストン部7bによって流体81を第2シリンダ部10b側に流動させて、ピストン部9bおよび支持部9を上昇させるためのものである。この動力伝達機構8は、前記ピストン部7bと、第1、第2シリンダ部10a,10bおよび流路に充満されたオイル、空気などの流体81と、第2シリンダ部10bに設けられたピストン部9bと、を主に備えて構成されている。動力伝達機構8は、ピストン部9bの流体押圧面の面積がピストン部7bの流体押圧面の面積より小さく形成されており、衝突などで作動したときに、ピストン部9bと一体の支持部9が衝撃吸収部7の移動距離より大きく移動するようになっている。
なお、動力伝達機構8は、衝突などのときに、ペダルアーム1bを押圧することによって流体を流動させて、衝撃吸収部7を減速移動させ衝撃を吸収する機能を有する。この動力伝達機構8は、特許請求の範囲に記載の「変形吸収部」に相当する。
<支持部>
支持部9は、衝突などのときに、脚部D1に左右方向のモーメントMが作用された場合、脚部D1を支持する部材であり、衝撃吸収部7の左右の側方にそれぞれ配置されている。支持部9には、下方部位に、前記ピストン部9bが一体に形成され、衝撃吸収部7側に、側部D2を支持する傾斜面9aが形成されている。支持部9の脚部D1を支持する部位は、発泡体や板ばねなどの緩衝部材からなり、弾性変形することで衝撃を吸収できるように形成されている。支持部9は、動力伝達機構8を介して衝撃吸収部7に連動して上昇するように設けられ、衝撃吸収部7に荷重がかかった際に、動力伝達機構8によってブレーキペダル1側へ移動するように設置されている。
<第3実施形態の作用>
次に、図7および図8を参照しながら本発明の第3実施形態に係る脚部保護構造の作用を説明する。
車両が衝突して、パネル4の裏面側から車室内側へ矢印Y方向の衝撃力がかかって、パネル4がその衝撃力で車室内側に変形して移動した場合、パネル4に設置されている脚部保護構造体Cも車室内側へ移動して、ペダル当接部7aは、ペダルアーム1bに当接する。
このとき、衝撃吸収部7は、ペダル当接部7aがペダルアーム1bに衝突して押圧されることにより、ピストン部7bが第1シリンダ部10a内をパネル4側へ移動して流体81を第2シリンダ部10b側に流動させる。衝撃吸収部7および動力伝達機構8は、移動することによって、衝撃を吸収して、ブレーキペダル1に負荷される衝撃を減衰させる。
このとき、流体81は、ピストン部9bを押圧して支持部9を足踏部1aの側方まで上昇させ、また、脚部D1には、左右方向のモーメントMが作用される。脚部D1は、例えば、図8に示す左方向のモーメントMが作用した場合、足踏部1a上を左方向へ移動してパネル4方向に傾き、側部D2が支持部9を押圧する。
側部D2は、脚部D1が傾いた状態で脚部保護構造体Cに当接した場合、足踏部1aの近傍に支持部9があるため、傾斜面9aに支えられて、左右方向へ移動することが抑制されるとともに、左方向のモーメントMが低減されるため、適切な位置に保持される。なお、脚部保護構造体Cは、脚部D1に右方向にモーメントMが作用した場合も同様に作用する。
また、脚部保護構造体Cにおいて、流体81は、粘性を変えることにより、流体81の流動性が変化するため、衝撃力のエネルギー吸収特性を変えることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部保護構造体の設置状態を示す拡大斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部保護構造体の設置状態を示す左側面図である。 図2のX−X拡大断面図である。 本発明の第1実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部でブレーキペダルを足踏操作したときの状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第2実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、脚部でブレーキペダルを足踏操作したときの状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の第3実施形態に係る脚部保護構造を示す図であり、衝突などによりパネルがブレーキペダルの方向へ移動したときの状態を示す要部拡大断面図である。
符号の説明
1 ブレーキペダル(ペダル)
1b ペダルアーム
4 パネル
5,6,7 衝撃吸収部
5a,9 支持部
8 動力伝達機構(変形吸収部)
9a,51a 傾斜面
51 硬質材
52 軟質材(変形吸収部)
53 軟質材
61 支持プレート(変形吸収部)
62 カバー体(支持部)
A,B,C 脚部保護構造体
D 運転者
D1 脚部
D2 側部
Z 足踏操作方向

Claims (5)

  1. 車両のペダルの裏面側に位置するパネルに設けられる脚部保護構造であって、
    衝突などにより前記パネルが前記ペダル方向へ移動した際に、前記ペダルを支持するペダルアームと当接する脚部保護構造体を備え、
    前記脚部保護構造体は、前記ペダルアームと当接したときに、前記ペダルを押圧する押圧力によって変形する変形吸収部と、運転者の脚部の側部を支持する支持部と、を有すること
    を特徴とする脚部保護構造。
  2. 前記脚部保護構造体は、前記ペダルアームの足踏操作方向に対して傾斜している傾斜面を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の脚部保護構造。
  3. 前記脚部保護構造体は、硬質材を軟質材で挟んで積層した積層材からなること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の脚部保護構造。
  4. 前記脚部保護構造体は、衝突などのときに、前記ペダルアームを押圧することによって変形する支持プレートと、
    前記支持プレートの前記ペダル側に配置されたカバー体と、からなること
    を特徴とする請求項1に記載の脚部保護構造。
  5. 前記支持部は、前記変形吸収部の側方に配置されるとともに、動力伝達機構を介して前記変形吸収部に連動するように設けられ、前記変形吸収部に荷重がかかった際に、前記動力伝達機構によって前記ペダル側へ移動すること
    を特徴とする請求項1に記載の脚部保護構造。
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