JP2006244060A - コンテンツ配信装置、コンテンツ提示用端末及びリクエスト用端末並びにコンテンツ同期配信プログラム - Google Patents

コンテンツ配信装置、コンテンツ提示用端末及びリクエスト用端末並びにコンテンツ同期配信プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 街頭の大画面モニタなどに表示するコンテンツのメディアデータを公共端末131とユーザ端末151との間で同期をとりながら再生できるコンテンツ同期配信システムを提供する。
【解決手段】 ユーザ端末151から受信したリクエストに基づいて各端末131,151及びコンテンツを特定するリクエスト管理手段106と、各端末131,151の現在時刻及び自装置101内での現在時刻に基づいて各端末131,151における時間を管理する受信側時間管理手段104と、メディアデータの再生時間及び各端末131,151における時間に基づいて、各端末131,151でのメディアデータ再生時間が一致するように再生予定時刻を算出するメディア同期手段110と、再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して各端末131,151に送信するメディア配信制御手段105,109とを備える。
【選択図】 図1

Description

この発明は、リクエスト用端末からのリクエストに応じたコンテンツを、公共の場などに設置したコンテンツ提示用端末と前記リクエスト用端末とで同期して再生させるコンテンツ同期配信システムにおけるコンテンツ配信装置、コンテンツ提示用端末及びリクエスト用端末並びにこれらの機能をコンピュータに実行させるコンテンツ同期配信プログラムに関するものである。
駅構内、街頭、電車やバス車両内、ビル内など様々な公共の場で、大画面モニタに広告コンテンツや案内コンテンツを掲示して、大勢のユーザに映像や音声情報を提供する映像情報システムがある。また、ネットワークを経由してコンテンツを配信し、これを再生することでオンタイムの情報提供を行うシステムもある。
さらに、最近では、ユーザのリクエストに応答するインタラクティブな映像情報システムが注目されている。ユーザからのリクエストには、例えばPC、PDA、携帯電話などユーザ所有の通信機能を持ったモバイル端末などが利用される。このような、ユーザが携帯電話などを利用してリクエストした映像や音声などの情報を大画面モニタに表示再生する従来のシステムとしては、例えば特許文献1や特許文献2、特許文献3に開示されるものがある。
特許文献1のシステムは、街頭や店舗内等の公衆が目視可能な場所に設置したディスプレイに、広告や宣伝等の表示情報を含む各種コンテンツを適時又は定期的に表示する電子ポスターシステムである。このシステムは、ユーザが携行する携帯電話などの携帯コンピュータ端末とインターネットを介して接続されるサーバコンピュータ、このサーバコンピュータから配信された種々のコンテンツの表示が可能な街頭ディスプレイ装置などの電子ポスター端末とから構成され、ユーザが携帯電話などを用いてディスプレイに表示する電子ポスターをインタラクティブに操作して利用するものである。
また、特許文献2のシステムでは、情報配信サーバ装置が、ユーザが携行する携帯電話などの移動通信端末の現在位置を取得すると共に、その位置に近い場所に設置された街頭テレビ装置を選択する。このあと、情報配信サーバ装置が、ユーザ情報に基づいて自身が保持する広告情報から当該ユーザに適した広告情報を選択し、これを選択した街頭テレビ装置に送信して表示させる。あるいは、情報配信サーバ装置の指示に基づいて街頭テレビ装置自身が保持する広告情報から当該ユーザに適した広告情報を選択して表示する。
このように、特許文献1や特許文献2では、携帯電話のユーザに適した映像や音声情報を大画面モニタに送信して再生させたり、再生をリクエストしたユーザの携帯電話に対して当該大画面モニタにリクエスト情報を再生していることを通知したり、大画面上の映像情報に対応する音声データを送信したりする。
特許文献3のシステムは、街頭に設置した高解像度の公衆ディスプレイ装置をネットワークと高速に接続し、さらに近距離にある携帯機器と赤外線などで無線通信ができるようにしておき、携帯機器を用いて公衆ディスプレイ装置のネットワークアドレスを無線通信で取得し、ゲートウェイサーバへ携帯機器のネットワークアドレスと共に送信する。ゲートウェイサーバでは、携帯機器へ送信される情報を公衆ディスプレイ装置に転送するものである。このように、特許文献3は、携帯電話が赤外線(近距離無線通信)を利用して、接続されている大画面モニタのアドレス情報を入手し、配信サーバに同アドレス情報を伝えて映像を再生する大画面モニタを識別するものである。
特開2002−372939号公報 特開2003−125379号公報 特開2003−22227号公報
上述したような従来のシステムでは、大画面モニタ前に大勢の人が集まり視聴する利用態様を前提としている。このため、個々のユーザのリクエストに対する情報を個別に提供することが困難である。例えば、大画面モニタ前に群がる人々がそれぞれリクエストを行った場合、システム側から個々のユーザに対して音声や映像で応答すると、他人の応答情報がノイズとなり、自分に対しての応答情報を識別したり取得することができない可能性がある。特に、提供される情報が音声であると、他の公衆の音声情報が混ざり聞き取れないことがある。
また、映像、音声、静止画、地図、テキストなどのマルチメディアから構成されるコンテンツでは、これらメディア間の同期がとれていなければ視聴者にとって分かりづらい情報となってしまう。さらに、インタラクティブな情報のやりとりならば、尚更メディア間の同期は必須である。
通常、映像や音声コンテンツの配信再生では、同じネットワークを経由して伝送され、同じ再生プラットフォーム上で映像と音声がデコードされて再生される。このため、映像データと音声データの伝送速度差を意識せず、再生プラットフォーム上の時計(タイムベース)と映像及び音声のタイムスタンプとを合わせることで映像と音声の同期をとることできる。
しかしながら、異なるネットワーク環境や再生プラットフォーム上で1つのコンテンツを提供して再生する場合、ネットワーク間での伝送速度も異なり、再生プラットホーム間での時計(タイムベース)にもばらつきがある。また、携帯電話などの小型モバイル端末では、時間(タイムベース)やメディアデータのタイムスタンプを基準としてコンテンツの再生制御を行っておらず、受信した順に再生していくだけである。従って、異なるネットワーク環境や再生プラットフォーム上で1つのコンテンツを、メディア同期をとりながら再生することができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、街頭などに設置する大画面モニタなどに表示する公共用のコンテンツに対応したユーザ個別のデータやコンテンツを、ユーザのリクエストに応じて個別に送信することができ、さらに公共用及びユーザ個別用のコンテンツのメディアデータをそれぞれ同期をとりながら配信及び再生できるコンテンツ同期配信システムに用いるコンテンツ配信装置、コンテンツ提示用端末及びリクエスト用端末並びにこれらの機能をコンピュータに実行させるコンテンツ同期配信プログラムを得ることを目的とする。
この発明に係るコンテンツ配信装置では、リクエスト用端末から受信したリクエストに基づいて、リクエストを送信したリクエスト用端末、コンテンツを再生させるべきコンテンツ提示用端末及び再生させるコンテンツを特定するリクエスト管理手段と、自装置内での現在時刻を取得する配信側時刻取得手段と、各端末の現在時刻及び配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づいて各端末における時間を管理する時間管理手段と、コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び時間管理手段により管理された各端末における時間に基づいて、各端末でのメディアデータ再生時間が一致するようにメディアデータの再生予定時刻を算出するメディア同期手段と、リクエストにより特定されたコンテンツのメディアデータを各端末に配信すると共に、このメディアデータを再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して各端末に送信するメディア配信制御手段とを備えるものである。
この発明によれば、リクエスト用端末から受信したリクエストに基づいて、リクエストを送信したリクエスト用端末、コンテンツを再生させるべきコンテンツ提示用端末及び再生させるコンテンツを特定するリクエスト管理手段と、自装置内での現在時刻を取得する配信側時刻取得手段と、各端末の現在時刻及び配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づいて各端末における時間を管理する時間管理手段と、コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び時間管理手段により管理された各端末における時間に基づいて、各端末でのメディアデータ再生時間が一致するようにメディアデータの再生予定時刻を算出するメディア同期手段と、リクエストにより特定されたコンテンツのメディアデータを各端末に配信すると共に、このメディアデータを再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して各端末に送信するメディア配信制御手段とを備えるので、街頭などに設置する大画面モニタなどに表示する公共用のコンテンツに対応したユーザ個別のデータやコンテンツを、ユーザのリクエストに応じて個別に送信することができるという効果がある。また、公共用及びユーザ個別用のコンテンツのメディアデータをそれぞれ同期をとりながら配信及び再生することができるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるコンテンツ同期配信システムの構成を示すブロック図であり、各端末間でタイムベースの同期を行い各端末側でコンテンツの再生時間を制御して同期を行うシステムについて説明する。この実施の形態1によるコンテンツ同期配信システムは、コンテンツ配信装置101、これとネットワーク171を介して通信接続する公共端末(コンテンツ提示用端末)131及びコンテンツ配信装置101とネットワーク172を介して通信接続するユーザ端末(リクエスト用端末)151から構成される。
コンテンツ配信装置101は、ネットワーク171,172を介して通信接続する通信手段を備えたコンピュータ装置からなり、ユーザからのユーザ端末151を介したリクエストに応じたコンテンツを当該ユーザに個別に配信したり、同期再生が必要なメディアからなるコンテンツをその構成メディア間の同期をとりながら配信して再生させる。
公共端末(コンテンツ提示用端末)131は、モニタ装置を装備してコンテンツを表示して公衆に掲示する端末であり、例えば街頭などに設置される大画面モニタへのコンテンツ表示を制御するコンピュータ装置である。ユーザ端末(リクエスト用端末)151は、携帯電話などの移動体通信端末からなり、ネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101と通信接続する機能の他、受信したコンテンツを再生する機能を有する。
また、コンテンツ配信装置101は、タイムベース102、送信側現在時刻取得手段(配信側時刻取得手段)103、受信側時間管理手段(時間管理手段)104、公共用メディア配信制御手段(メディア配信制御手段)105、リクエスト管理手段106、端末情報データベース(DB)107、ユーザ個別用メディア配信手段(メディア配信制御手段)108、ユーザ個別用メディア受信手段(メディア受信手段)109、メディア同期手段110、公共用コンテンツの記憶部111及びユーザ個別用コンテンツの記憶部112から構成される。
タイムベース102は、コンテンツ配信装置101内部の時間を規定する。このタイムベース102での時間に同期してコンテンツ配信装置101内の各構成部の処理が実行される。送信側現在時刻取得手段103は、タイムベース102からコンテンツ配信装置101内の現在時刻を取得して受信側時間管理手段104に出力する。受信側時間管理手段104では、公共端末131内のタイムベース133で規定される時刻を取得して管理すると共に、送信側現在時刻取得手段103から入力した現在時刻を公共端末131側の現在時刻に変換する。
公共用メディア配信制御手段105は、公共端末131に対して公共用コンテンツを配信したり制御データを送信してその再生処理を制御する。リクエスト管理手段106は、ユーザ端末151から送信されたユーザ情報やその端末情報、リクエスト情報を受信して公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108に通知すると共に、そのリクエストに応じた公共用コンテンツやユーザ個別用コンテンツを検索する。端末情報データベース107は、公共端末131のネットワーク情報であるIPアドレスや受信ポート等を保持する。
ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、ユーザ個別用コンテンツを構成するメディアデータをユーザ端末151側に配信する。ユーザ個別用メディア受信手段109は、メディア同期手段110によるコンテンツのメディアデータ配信及びその再生を操作するための情報をユーザ端末151側から受信し解析する。メディア同期手段110は、公共用及びユーザ個別用メディアデータの配信や再生をそれぞれ同期をとりながら実行するための時刻設定を行う。
公共用コンテンツの記憶部111は、コンテンツを構成するメディアデータを公共端末131における再生環境に適応化させたものを保持する。例えば、公共端末131で大画面モニタにコンテンツのメディアデータを表示する場合、当該画面の解像度に合わせる処理を行った画像データなどが記憶部111に公共用コンテンツとして保持される。
ユーザ個別用コンテンツの記憶部112では、コンテンツを構成するメディアデータをユーザ端末151における再生環境に適応化させたものを保持している。例えば、ユーザ端末151が低解像度のモニタを搭載したモバイル端末である場合、当該解像度に合わせる処理を行った画像データなどが記憶部112にユーザ個別用コンテンツとして保持される。
また、公共端末131とユーザ端末151とで異なる画像圧縮方式(例えば、MPEG−2やMPEG−4など)を採用している場合、それぞれの方式で符号化したデータを記憶部111,112に保持することが考えられる。なお、記憶部111,112に保持されるコンテンツは双方同一内容であり、これらの同期をとるために両コンテンツのタイムベースで各メディアデータを再生すべき時間が同じ時間にタイムスタンプされる。
上述した、タイムベース102、送信側現在時刻取得手段103、受信側時間管理手段104、公共用メディア配信制御手段105、リクエスト管理手段106、端末情報DB107、ユーザ個別用メディア配信手段108、ユーザ個別用メディア受信手段109及びメディア同期手段110は、例えばネットワーク171,172を介して端末131,151とそれぞれデータ通信が可能な通信機能を搭載したコンピュータを用いて本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを実行させることで具現化できる。
もう少し詳細に説明すると、本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを、上記コンピュータに読み込ませて、その動作を制御することにより、当該コンピュータ上に図1に示すコンテンツ配信装置101におけるタイムベース102、送信側現在時刻取得手段103、受信側時間管理手段104、公共用メディア配信制御手段105、リクエスト管理手段106、端末情報DB107、ユーザ個別用メディア配信手段108、ユーザ個別用メディア受信手段109及びメディア同期手段110を実現することができる。また、記憶部111,112は、上記コンピュータに装備された記憶装置上に構成される。
なお、以下の説明において、本発明のコンテンツ配信装置101を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものでないので詳細な記載を省略する。
次に、公共端末(コンテンツ提示用端末)131は、再生側現在時刻取得手段(再生側時刻取得手段)132、タイムベース133、再生制御手段134、メディア受信手段135、公共用コンテンツの記憶部136、端末情報表示手段137及びタイムベース同期手段138から構成される。ここで、再生側現在時刻取得手段132は、タイムベース133から端末131における現在時刻を取得して再生制御手段134に出力する。
タイムベース133は、公共端末131内部の時間を規定する。このタイムベース133の時間は、タイムベース同期手段138によってユーザ端末151の現在時刻と一致するよう処理される。再生制御手段134は、メディア受信手段135によってコンテンツ配信装置101側から受信した制御データに従ってメディアデータの再生を制御する。例えば、符号化されたメディアデータをデコーダに転送したり、当該メディアデータを自己に搭載された大画面モニタに出力表示する。
メディア受信手段135は、コンテンツ配信装置101とネットワーク171を介してデータ通信する機能を有しており、装置101側から配信されるコンテンツのメディアデータやその再生制御をするための制御データを受信して再生制御手段134に出力する。公共用コンテンツの記憶部136には、コンテンツ配信装置101から配信されるコンテンツの他に、公共端末131で再生可能なコンテンツのメディアデータが保持される。
端末情報表示手段137は、公共端末131を識別するための端末情報をユーザ側に提示する手段であって、例えば公共端末131が装備する大画面モニタなどに端末情報及びアクセス情報を表示する。ここで、端末情報としては、ユーザ端末151側で公共端末131を識別するための公共端末131に固有なIDや名前情報、公共端末131のネットワーク171,172上でのアドレス情報などが考えられる。
アクセス情報とは、ユーザ端末151からネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101にアクセスするための情報に加え、コンテンツ配信装置101が提供するコンテンツ配信サービスを識別する情報を有する。例えば、ネットワーク172上のコンテンツ配信装置101のインターネット上でのアドレス(URL)、サービス毎に設定されたサービス名に関する情報などがある。
また、端末情報表示手段137には、端末情報及びアクセス情報をモニタ表示するプログラムモジュールをコンピュータに実行させることで実現するものの他、端末情報及びアクセス情報によるバーコードなども含まれる。例えば、公共端末131の大画面モニタの画面上ではなく、その近辺の看板や操作パネル横などに端末情報表示手段137としてのバーコードを貼り付けておき、これをユーザ端末151に読み込ませるような態様も考えられる。
タイムベース同期手段138は、ユーザ端末151のタイムベース同期手段158との間でBluetooth(登録商標)や無線LANなどの無線通信手段を使って時間情報をやり取し、互いのタイムベース133,157を一致させる。
上述した、再生側現在時刻取得手段132、タイムベース133、再生制御手段134、メディア受信手段135、端末情報表示手段137及びタイムベース同期手段138は、例えばネットワーク171を介してコンテンツ配信装置101とデータ通信が可能な通信機能を搭載したコンピュータを用いて本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを実行させることで具現化できる。また、上記コンピュータは、ユーザ端末151のタイムベース同期手段158と時間情報の交換が可能な通信機能を備えているものとする。
もう少し詳細に説明すると、本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを、上記コンピュータに読み込ませて、その動作を制御することにより、当該コンピュータ上に図1に示す公共端末131における再生側現在時刻取得手段132、タイムベース133、再生制御手段134、メディア受信手段135、端末情報表示手段137及びタイムベース同期手段138を実現することができる。また、記憶部136は、上記コンピュータに装備された記憶装置上に構成される。
なお、以下の説明において、本発明の公共端末131を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものでないので詳細な記載を省略する。
次に、ユーザ端末151(リクエスト用端末)は、アクセス手段152、再生側現在時刻取得手段(再生側時刻取得手段)153、再生制御手段154、メディア受信手段155、操作リクエスト送信手段156、タイムベース157及びタイムベース同期手段158から構成される。アクセス手段152は、公共端末131の端末情報表示手段137から端末情報及びアクセス情報を読み取り、アクセス情報に基づいてコンテンツ配信装置101にアクセスし、ユーザを識別するためのユーザ情報、ユーザからのコンテンツ再生に関するリクエスト情報及び公共端末131の端末情報を送信する。
再生側現在時刻取得手段153は、タイムベース157から端末151における現在時刻を取得して再生制御手段154に出力する。再生制御手段154は、メディア受信手段155によってコンテンツ配信装置101側から受信したメディアデータの再生を制御する。例えば、符号化されたメディアデータをデコーダに転送したり、当該メディアデータを自己に搭載された表示部の画面(例えば、ユーザ端末151が携帯電話などで実現される場合はそのLCD画面)に出力表示する。
メディア受信手段155は、コンテンツ配信装置101とネットワーク172を介してデータ通信する機能を有しており、装置101側から配信されるコンテンツのメディアデータを受信して再生制御手段154に出力する。操作リクエスト送信手段156は、公共端末131で再生しているコンテンツに対するリクエスト情報をコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に送信する。
タイムベース157は、ユーザ端末151内部の時間を規定する。このタイムベース157の時間は、タイムベース同期手段158によって公共端末131の現在時刻と一致するよう処理される。タイムベース同期手段158は、公共端末131のタイムベース同期手段138との間でBluetooth(登録商標)や無線LANなどの無線通信手段を使って時間情報をやり取し、互いのタイムベース133,157を一致させる。
上述した、アクセス手段152、再生側現在時刻取得手段153、再生制御手段154、メディア受信手段155、操作リクエスト送信手段156、タイムベース157及びタイムベース同期手段158は、例えばネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101とデータ通信が可能な通信機能を搭載したコンピュータを用いて本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを実行させることで具現化できる。
また、上記コンピュータは、公共端末131のタイムベース同期手段138と時間情報の交換が可能な通信機能を備えているものとする。このようなコンピュータとしては、無線通信機能を有し、コンテンツ同期配信プログラムをダウンロードしてユーザ端末151として機能するコンピュータと考えることができる、PDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機などがある。
本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを、上記コンピュータに読み込ませて、その動作を制御することにより、当該コンピュータ上に図1に示すユーザ端末151におけるアクセス手段152、再生側現在時刻取得手段153、再生制御手段154、メディア受信手段155、操作リクエスト送信手段156、タイムベース157及びタイムベース同期手段158を実現することができる。
なお、以下の説明において、本発明のユーザ端末151を具現化するコンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものでないので詳細な記載を省略する。
次に動作について説明する。
図2は、実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるリクエスト処理を示すフローチャートであり、この図に沿ってコンテンツのリクエスト処理について説明する。以下の説明において、公共端末131は、街頭などに設置した大画面モニタへのコンテンツ表示を制御するコンピュータであるものとする。
先ず、公共端末131の端末情報表示手段137が、自己が搭載されている公共端末131を識別するための端末情報及びアクセス情報を表示する(ステップST211)。端末情報及びアクセス情報の表示処理としては、例えば端末情報表示手段137が大画面モニタの表示制御を行うプログラムモジュールをコンピュータに実行させることで実現される場合、コンテンツの表示の邪魔にならないように端末情報及びアクセス情報を画面の隅に表示する処理などが該当する。
また、この他、端末情報表示手段137が公共端末131のハードウエアとは別個に設けられた端末情報及びアクセス情報のバーコードからなる場合であれば、このバーコードを大画面モニタ以外の部分に貼り付けておくことが上記表示処理に該当する。なお、バーコードの貼り付け箇所としては、ユーザ端末151が読み込みやすい箇所に表示されていればよい。
例えば、ユーザ端末151をカメラ付き携帯電話で実現し、アクセス手段152がカメラによって撮像したバーコードを解析して端末情報及びアクセス情報を得るような場合、当該カメラで撮影しやすい箇所である、大画面モニタの近辺の看板や操作パネルなどに表示する処理が考えられる。
上述したように、端末情報としては、ユーザ端末151側で公共端末131を識別するための公共端末131に固有なIDや名前情報、公共端末131のネットワーク171,172上でのアドレス情報(URL)などが考えられる。また、アクセス情報としては、ユーザ端末151からネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101にアクセスするための、例えばネットワーク172上のコンテンツ配信装置101のアドレス情報(URL)や、コンテンツ配信装置101が提供するコンテンツ配信サービスを識別する情報であるサービス毎に設定されたサービス名などが考えられる。
次に、ユーザ端末151のアクセス手段152により端末情報及びアクセス情報を読みとる(ステップST221)。例えば、ユーザ端末151をカメラ付き携帯電話で実現した場合であれば、カメラによって撮像した端末情報及びアクセス情報についてのバーコード(端末情報表示手段137)をアクセス手段152の制御によって取得するように構成しても良い。この場合の端末情報及びアクセス情報としては、例えばバーコードや2次元コードが考えられる。
また、この他、アクセス手段152が端末情報表示手段137とデータ通信可能な通信機能を有しており、公共端末131の大画面モニタに表示された端末情報及びアクセス情報をデータ通信によるダウンロードで取得するように構成しても良い。例えば、非接触型の通信機能を有するICチップや、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線、無線LAN等の通信手段を利用してユーザ端末151が端末情報及びアクセス情報を取得する。
続いて、ユーザ端末151のアクセス手段152は、端末情報表示手段137を介して公共端末131の端末情報及びコンテンツ配信装置101のアクセス情報を取得すると、当該アクセス情報を基にネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101に通信接続する。例えば、アクセス情報としてコンテンツ配信装置101のURLが設定されている場合であれば、ユーザ端末151が当該URLをブラウザに設定して、ネットワーク172を通信媒体とするインターネットを介した通信接続をコンテンツ配信装置101に対して実行する。
この後、ユーザ端末151側で、アクセス情報中のサービス名に関する情報に従って、端末情報で特定した公共端末131に配信されるコンテンツに関するものであり、且つユーザが利用を許可されたコンテンツ配信サービスを識別し、アクセス手段152を介して該当するサービスにログインするためのユーザ情報及び端末情報をコンテンツ配信装置101に送信する(ステップST222)。なお、ユーザ情報としては、コンテンツ配信サービスの利用を許可されたユーザを識別するためのユーザ名やパスワード、ユーザ端末151にアクセスするためのURLや電話番号などが考えられる。
コンテンツ配信装置101では、ユーザ端末151からのアクセスがない状態においてログイン待ちの状態となっている。このとき、上述のようにして、ユーザ端末151のアクセス手段152からアクセスがあり、自己が提供するサービスに対するログイン要求がなされると、コンテンツ配信装置101のリクエスト管理手段106が、アクセス手段152からの情報を取得する。
これにより、リクエスト管理手段106は、アクセス手段152からの情報のうちの端末情報及びユーザ情報に基づき、端末情報に対応する公共端末131に配信するコンテンツに関するサービスを特定し、さらにユーザ情報により当該サービスの利用を許可されたユーザであるか否かのユーザ認証を実行する(ステップST201)。このとき、利用許可されたユーザであると認証されれば、リクエスト管理手段106は、該当するサービスについてのユーザ端末151のログインを完了する。一方、利用許可がないユーザからのログイン要求であれば、ログインできない旨をユーザ端末151に返信する。
利用許可されたユーザであると認証された場合、リクエスト管理手段106では、ログインされたサービスにおいて利用可能なコンテンツのリクエスト内容をまとめた情報を、ユーザ情報中のアドレス情報に従ってユーザ端末151のアクセス手段152に返信する(ステップST202)。
ユーザ端末151のアクセス手段152は、リクエスト管理手段106からリクエスト内容に関する情報を受信すると、その内容を自己に搭載された表示部の画面に表示する(ステップST223)。例えば、アクセス手段152が、表示画面上でユーザ端末151の操作ボタンによる入力でリクエスト内容を指定し選択できるプログラムとしてリクエスト管理手段106からリクエスト内容に関する情報を受信する。これにより、ユーザは、ユーザ端末151の操作ボタンを用いてリクエスト内容を指定し選択する(ステップST224)。このリクエスト情報は、アクセス手段152からリクエスト管理手段106に返信される。
リクエスト管理手段106は、ユーザ端末151側からリクエスト情報を受け付けると(ステップST203)、ユーザ情報、端末情報及びリクエスト情報を基にして記憶部111,112に保持される公共用及びユーザ個別用のコンテンツを検索し、該当するリクエストに対応するコンテンツを抽出する(ステップST204)。
なお、記憶部111,112には、公共用及びユーザ個別用のコンテンツとしてそれぞれ同一内容のコンテンツが公共端末131及びユーザ端末151で再生可能な形態でそれぞれ保持されている。また、同一内容のコンテンツが互いに同期して各端末131,151で再生されるように、公共用及びユーザ個別用のコンテンツのタイムベースでメディアデータを再生すべき時間を同じ時間にタイムスタンプしている。
続いて、リクエスト管理手段106は、ユーザ端末151から取得した端末情報に基づいて端末情報DB107を検索し、当該端末情報をこれに対応する公共端末131のネットワーク情報に変換する(ステップST205)。例えば、端末情報中の公共端末131を識別するためのIDを用いて端末情報DB107を検索し、このIDに対応する公共端末131のIPアドレスや受信ポートを特定する情報などのネットワーク情報を抽出して端末情報に設定する。
この後、リクエスト管理手段106は、ステップST204で抽出したコンテンツ情報、ユーザ端末151から取得したユーザ情報、及びステップST205でネットワーク情報を設定した端末情報を公共用メディア配信制御手段105に通知する。また、ユーザ個別用メディア配信制御手段108には、ステップST204で抽出したコンテンツ情報及びユーザ端末151から取得したユーザ情報のうち、ユーザ端末151に対するアクセス情報である、例えば電話番号やネットワーク上のアドレス情報が通知される。
一方、ユーザ端末151のアクセス手段152が、公共端末131の端末情報表示手段137から端末情報及びアクセス情報を取得してコンテンツ配信装置101のリクエスト管理手段106との間でリクエストの選択や受け付け処理を行っている間、ユーザ端末151のタイムベース同期手段138は、公共端末131のタイムベース同期手段158と通信接続して公共端末131の現在時刻を要求する(ステップST225)。なお、この公共端末131とユーザ端末151との通信接続は、例えばBluetooth(登録商標)などの短距離無線通信や無線LANなどの通信手段を用いて実行される。
公共端末131のタイムベース同期手段158は、ユーザ端末151側から現在時刻の要求を受け付けると(ステップST212)、タイムベース133の現在時刻を再生側現在時刻取得手段132に取得させる。再生側現在時刻取得手段132は、タイムベース133に規定されている公共端末131の現在時刻を取得すると、タイムベース同期手段158に通知する(ステップST213)。タイムベース同期手段158は、再生側現在時刻取得手段132から通知された現在時刻をユーザ端末151のタイムベース同期手段138に送信する(ステップST214)。
ユーザ端末151のタイムベース同期手段158は、公共端末131の現在時刻を受信すると(ステップST226)、この時刻にタイムベース157の時刻が一致するように調整する(ステップST227)。具体的な調整方法としては、タイムベース同期手段158が、公共端末131側へ行った現在時刻要求に対する応答までのRTT(Round Trip Time)値を計測し、公共端末131の現在時刻とRTT値とを用いて自己のタイムベース157の時刻が公共端末131のタイムベース133と一致するように調整する。
なお、RTT値の計測は、例えば以下のようにして実行される。
先ず、ユーザ端末151のタイムベース同期手段158が公共端末131側に現在時刻要求メッセージを送信すると、ユーザ端末151の再生側現在時刻取得手段153が、この現在時刻要求メッセージの送信時刻T1を記憶する。なお、再生側現在時刻取得手段153は、このように各時刻を適宜記憶するメモリを有しているものとする。
公共端末131側から現在時刻要求メッセージに対する現在時刻の返信がなされると、ユーザ端末151の再生側現在時刻取得手段153は、タイムベース同期手段158が現在時刻を受信した時刻T2を記憶する。このようにして、再生側現在時刻取得手段153に記憶された時刻T1,T2を用いて、タイムベース同期手段138は、時刻T1と時刻T2の差であるRTT値を算出する。
上述のようにしてユーザ端末151との間でタイムベースの調整が完了した公共端末131は、コンテンツ配信装置101との間でタイムベースを一致させるためのタイムベースクローン生成処理を実行する(ステップST206、ステップST215)。これにより、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104が、公共端末131のタイムベース133の時刻を取得して管理する。
図3は、実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるタイムベースクローンの生成処理を示すフローチャートであり、(a)はタイムベースクローン生成処理の主な流れを示すフローチャート、(b)はコンテンツ配信装置101のタイムベースを公共端末131のタイムベースの時刻に変換する処理を示すフローチャート、(c)は公共端末131のタイムベースをコンテンツ配信装置101のタイムベースの時刻に変換する処理を示すフローチャートである。この図に沿ってクローン生成処理を説明する。
先ず、タイムベースのクローン生成を開始するため、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132は、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104との通信用ポート(クローン生成用ポート)を開く(ステップST311)。一方、コンテンツ配信装置101側では、送信側現在時刻取得手段103が、タイムベース102から自己の現在時刻を取得している(ステップST301)。なお、送信側現在時刻取得手段103は、タイムベース102から取得した時刻を適宜記憶するためのメモリを有している。
次に、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104は、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132に対して公共端末131の現在時刻を要求する(ステップST302)。このときでも、送信側現在時刻取得手段103は、タイムベース102から現在時刻を取得しており、受信側時間管理手段104が現在時刻要求メッセージを公共端末131側に送信すると、そのメッセージを送信した時刻Ts(snd)を記憶する。なお、ステップST311でクローン生成用ポートが開かれると、受信側時間管理手段104は、定期的に公共端末131に対して現在時刻の要求メッセージを送信する。
公共端末131の再生側現在時刻取得手段132では、コンテンツ配信装置101側からの現在時刻要求メッセージを受信すると(ステップST312)、タイムベース133から現在時刻Tr(now)を取得する(ステップST313)。このあと、再生側現在時刻取得手段132は、取得した現在時刻Tr(now)を、クローン生成用ポートを介してコンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104に返信する(ステップST314)。
受信側時間管理手段104が、上述のようにして公共端末131から返信された現在時刻Tr(now)を受信すると(ステップST303)、コンテンツ配信装置101の送信側現在時刻取得手段103は、その受信時刻Ts(rcv)をタイムベース102から取得して記憶する(ステップST304)。
続いて、受信側時間管理手段104は、公共端末131の現在時刻Tr(now)、送信側現在時刻取得手段103のメモリから読み出した現在時刻要求の送信時刻Ts(snd)及びこれの返信を受信した時刻Ts(rcv)を用いて、時間オフセットToを算出する(ステップST305)。例えば、下記式(1)を用いて時間オフセットToを求める。但し、Ts(rcv)−Ts(snd)は、コンテンツ配信装置101側による現在時刻要求に対する公共端末131からの現在時刻応答までのRTT値に相当する。
To=Tr(now)−(Ts(rcv)−(Ts(rcv)−Ts(snd))
/2) ・・・(1)
この後、受信側時間管理手段104は、所定の時間幅でのタイムベースクローン生成処理のセッションが終了するまで、ステップST301からステップST305までの処理を実行して公共端末131の現在時刻の取得とメッセージの送受信に要する時間による時間オフセットToの算出とを実行する(ステップST306)。一方、公共端末131側でも、所定の時間幅でのタイムベースクローン生成処理のセッションが終了するまで、ステップST312からステップST314までの処理を実行して現在時刻Tr(now)をコンテンツ配信装置101側に送信する(ステップST315)。
上述のようにして求めた時間オフセットToを用いて、受信側時間管理手段104は、図3(b)のフローチャートに示す処理を行って送信側現在時刻取得手段103によって得られるコンテンツ配信装置101の現在時刻を公共端末131側の現在時刻に変換する(ステップST321)。
タイムベースクローン生成処理のセッション中に、送信側現在時刻取得手段103が、タイムベース102から得た時刻からなるタイムベースをTsとし、公共端末131のタイムベースをTrとする。このとき、受信側時間管理手段104は、TsからTrへの変換を実行する関数をf(x)を用いて、上記セッション中に取得したコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻に対応する公共端末131のタイムベースTrの時刻を推定しこれに変換する。
このように、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104が、公共端末131のタイムベースを構成する時刻の推定値を求める処理を、本発明では公共端末131のタイムベースクローン生成処理と称している。
例えば、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsを構成する時刻Ts(i)をf(x)の入力として、この時刻に対応する、公共端末131のタイムベースTrにおける時刻Tr(i)を、Tr(i)=f(Ts(i))として求める。図3(b)に示すステップST321では、変換関数f(x)としてTr(x)=Ts(x)+Toを用い、時間オフセットToとTs(x)との和により、公共端末131の時刻Tr(x)を算出している。なお、iはタイムベースの時間区間を構成する時刻を示すパラメータである。
一方、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132は、装置101の受信側時間管理手段104から時間オフセットToを取得し、図3(c)のフローチャートに示す処理を行って公共端末131側の現在時刻をコンテンツ配信装置101の現在時刻に変換する(ステップST331)。
タイムベースクローン生成処理のセッション中に、再生側現在時刻取得手段132が、タイムベース133から得た時刻からなるタイムベースをTrとし、コンテンツ配信装置101のタイムベースをTsとする。このとき、再生側現在時刻取得手段132は、TrからTsへの変換を実行する関数をg(x)を用いて、上記セッション中に取得した公共端末131のタイムベースTrの時刻に対応するコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻を推定しこれに変換する。
このように、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132が、コンテンツ配信装置101のタイムベースを構成する時刻の推定値を求める処理を、本発明ではコンテンツ配信装置101のタイムベースクローン生成処理と称している。
例えば、公共端末131のタイムベースTrを構成する時刻Tr(i)をg(x)の入力として、この時刻に対応する、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsにおける時刻Ts(i)を、Ts(i)=g(Tr(i))として求める。図3(c)に示すステップST331では、g(x)としてTs(x)=Tr(x)−Toを用い、時間オフセットToとTr(x)との差により、コンテンツ配信装置101の時刻Ts(x)を算出している。
このようにして、コンテンツ配信装置101は、公共端末131に配信したコンテンツの再生を制御する制御データを送信するにあたり、公共端末131のタイムベース133に自己のタイムベース102を一致させる。しかしながら、コンテンツ配信装置101と公共端末131とでコンピュータが異なる場合、そのCPUのクロック周波数の違いなどから一致させたタイムベースが時間経過と共にずれる可能性がある。そこで、受信側時間管理手段104は、定期的に公共端末131に対して現在時刻を要求して互いのタイムベースを一致させる、タイムベースクローン生成処理を実行している。
上述のようなタイムベースクローン生成処理のセッションが終了すると、受信側時間管理手段104は、公共端末131側のタイムベースに一致させたタイムベース、即ち自己のタイムベースの時刻を公共端末131側のタイムベースの時刻に変換したタイムベースに基づく再生側時刻をメディア同期手段110に出力する。一方、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132では、タイムベースクローン生成処理のセッションが終了すると、クローン生成用ポートを閉じる(ステップST316)。
次に、コンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したユーザ情報により識別したユーザ端末151のメディア受信手段155に通信接続し、読み出したメディアデータの受信を求める呼び出し(コール)を送信する(ステップST207)。ユーザ端末151のメディア受信手段155では、コンテンツ配信装置101側からのコールを受信すると、データ転送を受ける通信ポートを開くなどのメディアデータの受信準備を実行する(ステップST228)。
一方、ステップST208において、メディア同期手段110は、上述のようにして受信側時間管理手段104から入力した再生側時刻と、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から通知されたユーザ端末151へのメディアデータの送信予定時刻に基づいて、公共端末131及びユーザ端末151でコンテンツのメディアデータを同期して再生させるための再生予定時刻を生成し、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108にそれぞれ出力する。
公共用メディア配信制御手段105は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報、ユーザ情報及び端末情報により特定されたコンテンツのメディアデータを記憶部111から読み出し、公共端末131のメディア受信手段135に送信する。また、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定されたコンテンツのメディアデータを記憶部112から読み出し、受信準備が完了したユーザ端末151のメディア受信手段155に送信する。
続いて、公共用メディア配信制御手段105は、メディア同期手段110から入力した再生予定時刻でメディアデータを公共端末131において再生させるための制御データを生成し、ネットワーク171を介して公共端末131のメディア受信手段135に送信する。メディア受信手段135では、コンテンツ配信装置101側から受信したメディアデータ及び制御データを再生制御手段134に出力する。これにより、公共端末131の再生制御手段134が、コンテンツ配信装置101側でタイムベースが管理された状態でコンテンツのメディアデータを大画面モニタに再生する(ステップST216)。
一方、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、メディア同期手段110から入力した再生予定時刻でメディアデータをユーザ端末151において再生させるための制御データを生成し、送信予定時刻にてネットワーク172を介してユーザ端末151に送信する。ユーザ端末151では、メディア受信手段155を介してメディアデータ及びその再生の制御データを受信し、再生制御手段154に出力する。これにより、ユーザ端末151の再生制御手段154が、コンテンツ配信装置101側でタイムベースが管理された状態でコンテンツのメディアデータを再生する(ステップST229)。
例えば、ユーザ端末151が携帯電話であり、メディアデータとして音声データが送信される場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したユーザ情報から当該携帯電話の電話番号を認識し、これによるコールでユーザ端末151である携帯電話に電話をかけて音声データを送信する。これにより、ユーザ端末151である携帯電話においてコンテンツ配信装置101からの音声データが再生されることになる。
このようにして、コンテンツ配信装置101のメディア同期手段110により公共端末131及びユーザ端末151で再生されるコンテンツ間の同期がとられる。
図4は、実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートであり、この図に沿って図2中のステップST208、ステップST216及びステップST229における処理を詳細に説明する。
先ず、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定されたコンテンツを構成する全てのメディアデータを記憶部112から読み出し、送信予定時刻にてユーザ端末151に送信する(ステップST401)。これにより、ユーザ端末151は、メディア受信手段155を介してコンテンツ配信装置101側からのメディアデータを受信し蓄積する(ステップST421)。
次に、コンテンツ配信装置101のメディア同期手段110は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定されたコンテンツを構成するメディアデータDD(di)を公共用コンテンツの記憶部111から読み出し、これらの公共端末131での再生予定時刻Tr(di)を決定する(ステップST402)。ここでは、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から通知されたユーザ個別用コンテンツのメディアデータをユーザ端末151に送信する送信予定時刻をベースとしてこの時刻から公共端末131でメディアデータDD(di)を再生させるべき適当な時刻を再生予定時刻Tr(di)とする。なお、diとは、コンテンツ配信装置101のタイムベースを構成する時刻Ts(i)で再生すべき公共用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
続いて、メディア同期手段110は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定されたユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)について、送信予定時刻からユーザ端末151で再生するまでの再生予定時刻Tr(mi)を決定する(ステップST403)。このとき、公共用コンテンツのメディアデータDD(di)と同時刻に再生するユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)であれば、メディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)とメディアデータMD(mi)の再生予定時刻Tr(mi)を同値にする。なお、miとは、コンテンツ配信装置101のタイムベースを構成する時刻Ts(i)で再生すべきユーザ個別用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
上述の処理では、メディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を先に決定し、これに合わせてメディアデータMD(mi)の再生予定時刻Tr(mi)を決定する例を示したが、反対にメディアデータMD(mi)の再生予定時刻Tr(mi)を先に決定し、それを基にメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を決めるようにしてもよい。
メディア同期手段110は、上述のようにして再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)を決定すると、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108にそれぞれ通知する(ステップST404)。
公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108は、メディア同期手段110から再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)をそれぞれ通知されると、通知された再生予定時刻及びこれに対応するメディアデータの情報を制御データとして生成し、公共端末131のメディア受信手段135及びユーザ端末151の155にそれぞれ配信する(ステップST405)。なお、公共端末131及びユーザ端末151にそれぞれ送信される制御データは、例えば公共用及びユーザ個別用コンテンツのメディアデータを識別するためのパラメータdi,miとその再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)をそれぞれ含むデータとして構成する。
公共用メディア配信制御手段105は、ステップST405で制御データを公共端末131に送信すると、diを任意の定数nだけ加算して次に再生させるべきメディアデータを決定する(ステップST406)。この後、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108は、再生処理セッションが終了したか否かの通知待ち状態に移行する(ステップST407)。
公共端末131のメディア受信手段135は、コンテンツ配信装置101から制御データが送信されるまで、これを受け付ける待ち状態にある(ステップST411)。このとき、メディア受信手段135が制御データを受信すると、再生制御手段134に通知されてステップST412の処理に移行する。また、制御データの受信がなければ、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻を取得させるステップST413の処理に移行する。
また、ユーザ端末151のメディア受信手段155も、コンテンツ配信装置101側から制御データが送信されるまで、これを受け付ける待ち状態になる(ステップST422)。このとき、メディア受信手段155が制御データを受信すると、再生制御手段154に通知されてステップST423の処理に移行する。一方、制御データの受信がなければ、再生側現在時刻取得手段153にユーザ端末151の現在時刻を取得させるステップST424の処理に移行する。
ステップST412において、再生制御手段134は、自己が再生しようとしているメディアデータのうち、公共用メディア配信制御手段105から制御データの通知があったメディアデータDD(di)以降の再生予定時刻を上記制御データに基づいて時刻Tr(di)に変更する。
この後、再生制御手段134は、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ(ステップST413)、現在時刻Tr(now)と再生予定時刻Tr(di)とを比較し、再生予定時刻Tr(di)が現在時刻Tr(now)以下であってTr(di)がTr(now)を超えておらず、予定時刻通りに再生を実行できるか否かを判定する(ステップST414)。ここで、Tr(di)がTr(now)を超えていると判定された場合、再生制御手段134は、ステップST413の処理に戻って再生側現在時刻取得手段132に公共端末131における現在時刻Tr(now)を再び取得させ、再びステップST414の処理を繰り返す。
また、Tr(di)がTr(now)を超えていないと判定された場合、再生制御手段134は、予定時刻通りに再生を実行できると判断し、制御データに従う制御により再生予定時刻Tr(di)でメディアデータDD(di)の再生を実行する(ステップST415)。例えば、符号化されたメディアデータであれば、これをデコーダに転送したり、自己に搭載された大画面モニタに出力表示する。このとき、公共端末131での公共用コンテンツのメディアデータの再生とユーザ端末151でのユーザ個別用コンテンツのメディアデータの再生とは再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)に従って同期している。
メディアデータDD(di)の再生が完了すれば、再生制御手段134は、diを加算して次に再生すべきメディアデータを抽出する(ステップST416)。この後、再生制御手段134は、再生処理のセッションが終了したか否かの通知待ちの状態に移行する(ステップST417)。このとき、コンテンツ配信装置101の公共用メディア配信制御手段105からセッション終了が通知されれば、再生処理を終了し、そうでなければステップST411に戻ってステップST411からステップST416までの処理を繰り返す。
ステップST422において、ユーザ端末151の再生制御手段154は、自己が再生しようとしているメディアデータのうち、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から制御データの通知があったメディアデータMD(mi)以降の再生予定時刻を上記制御データに基づいて時刻Tr(mi)に変更する。
この後、再生制御手段154は、再生側現在時刻取得手段153にユーザ端末151の現在時刻Tr(now)を取得させ(ステップST424)、現在時刻Tr(now)と再生予定時刻Tr(mi)とを比較し、再生予定時刻Tr(mi)が現在時刻Tr(now)以下であってTr(mi)がTr(now)を超えておらず、予定時刻通りに再生を実行できるか否かを判定する(ステップST425)。ここで、Tr(mi)がTr(now)を超えていると判定された場合、再生制御手段154は、ステップST424の処理に戻って再生側現在時刻取得手段153にユーザ端末151の現在時刻Tr(now)を再び取得させ、ステップST425の処理を繰り返す。
また、Tr(mi)がTr(now)を超えていないと判定された場合、再生制御手段154は、予定時刻通りに再生を実行できると判断し、制御データに従う制御により再生予定時刻Tr(mi)でメディアデータMD(mi)の再生を実行する(ステップST426)。例えば、符号化されたメディアデータであれば、これをデコーダに転送したり、自己に搭載された表示部の画面に出力表示する。
このとき、ユーザ端末151でのユーザ個別用コンテンツのメディアデータの再生処理と公共端末131での公共用コンテンツのメディアデータの再生処理は、再生予定時刻Tr(mi),Tr(di)に従って同期している。つまり、各端末131,151のタイムベースは、上述の各タイムベース同期手段138,158の同期処理によって一致しており、各端末131,151の再生制御手段134,154は、同期処理によって一致したタイムベースに基づく再生予測時刻を規定する制御データに従ってメディアデータを再生する。これにより、公共用コンテンツとユーザ個別用コンテンツのメディアデータ再生の同期が実現される。
具体的な再生処理としては、例えば、再生制御手段134,154が、再生側現在時刻取得手段132,153がそれぞれ取得した現在時刻とメディア配信制御手段105,108からそれぞれ送られてきた制御データにおける再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)とを比較して、再生予定時刻Tr(di),Tr(mi)で公共端末131の大画面モニタやユーザ端末151の表示部の画面にメディアデータDD(di),MD(mi)を表示できるように再生する。
また、メディア同期手段110が、再生予定時刻からMPEG−2 TSに用いられるPCR(Program Clock Reference)を補正し、その補正値を制御データとしてメディア受信手段135,155を介して再生制御手段134,154に通知し、再生制御手段134,154が制御データのPCR値に応じて再生予定時刻を更新してコンテンツを再生するように構成しても良い。
上述のようにして、メディアデータMD(mi)の再生が完了すれば、再生制御手段154は、miを加算して次に再生すべきメディアデータを抽出する(ステップST427)。この再生処理において、再生制御手段154は、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156を介してユーザがその再生の停止要求を受け付けている状態にある(ステップST428)。
ステップST428において、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されなければ、ステップST422の処理に戻ってメディア受信手段155による制御データの受信待ちの状態に移行し、上述したステップST423からステップST427までの処理を繰り返す。
ステップST428にて、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されると、再生制御手段154は、再生処理のセッションを終了すると共に、操作リクエスト送信手段156は、その旨をコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に通知する(ステップST429)。
ステップST407における通知待ち状態において、上述のようにして、ユーザ個別用メディア受信手段109が、ユーザ端末151側から操作リクエスト送信手段156による操作命令として再生処理セッションが終了した旨を受信すると、当該操作命令をメディア配信制御手段105,108に通知する。これにより、メディア配信制御手段105,108は、再生処理セッションを終了する。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、再生処理セッションが終了した旨を公共端末131のメディア受信手段135に通知する(ステップST408)。この通知を受けることで、ステップST417において、公共端末131の再生制御手段134は、セッションが終了したと判断し再生処理を終了する。
公共用コンテンツの再生処理には、公共端末131の再生制御手段134が、公共用メディア配信制御手段105から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、公共端末131が記憶部136に予め保持する公共用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
また、同様に、ユーザ個別用コンテンツの再生処理においても、ユーザ端末151の再生制御手段154が、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、ユーザ端末151が不図示の記憶部などに予め保持したユーザ個別用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
なお、ストリーミング再生方式の場合、上述したステップST401やステップST421のように、メディア配信制御手段105,108が、再生予定時刻よりも先立って各コンテンツのメディアデータを配信し、再生制御手段134,154で再生開始されるまでそれらのメディアデータを一時蓄積しておくことになる。
次に、本発明に特徴の一つである、ユーザ端末151から公共端末131で再生しているコンテンツを一時停止、巻戻し、早送り等の操作を行う処理について説明する。
図5は、実施の形態1のコンテンツ同期配信システムにおけるユーザ端末から公共端末で再生しているコンテンツを操作する処理を示すフローチャートであり、コンテンツの一時停止、巻戻し、早送り等の操作を行う方法を示したものである。
先ず、ユーザ端末151でコンテンツのメディアデータを再生中、ユーザが当該コンテンツを一時停止、巻き戻し、早送りなどをしたい場合、ユーザ端末151の外部入力手段を用いて所望する操作を設定入力する。例えば、ユーザ端末151が携帯電話であれば、コンテンツ配信装置101と通話中に、ユーザが一時停止、巻き戻し、早送りに対応したいずれかのダイヤルボタンを押下する処理などが考えられる。
これにより、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156は、ユーザからの入力に対応する操作をコンテンツ配信装置101側に通知するための操作命令を生成し、ネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に送信する(ステップST521)。なお、このとき、操作対象となるコンテンツをコンテンツ配信装置101側で識別させるため、操作リクエスト送信手段156は、操作リクエスト時にユーザ情報や端末情報も操作命令として同時に通知する。
ユーザ個別用メディア受信手段109は、操作リクエスト送信手段156から受信した操作命令が、通常の再生処理、若しくは、一時停止、巻き戻し、早送りなどの操作であるかを解析する(ステップST501)。例えば、ユーザ端末151が携帯電話であり、一時停止、巻き戻し、早送りに対応したダイヤルボタンを押下することで、操作リクエスト送信手段156が、DTMF(Dual Tone Multi Frequency)信号で操作命令を送信した場合、ユーザ個別用メディア受信手段109が、DTMF信号を受信していずれの操作であるかを解析することになる。
この後、ユーザ個別用メディア受信手段109は、その解析結果を公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108に通知する。さらに、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108は、操作命令を各端末131,151のメディア受信手段135,155に同情報を通知する(ステップST502、ステップST504)。
各端末131,151のメディア受信手段135,155は、再生制御手段134,154がメディアデータを再生している際、コンテンツ配信装置101側からの操作命令の受信待ち状態にある(ステップST511、ステップST522)。このとき、上述のようにして、メディア受信手段135,155は、メディア配信制御手段105,108から操作命令を受信すると、直ちに再生制御手段134,154に通知する。
ここで、操作命令の内容が一時停止、巻き戻し、早送りなどの操作である場合、メディア配信制御手段105,108は、メディア同期手段110が生成する再生予測時刻に従ったメディアデータの配信処理を一時停止する、即ち再生予定時刻に従った再生をさせるための制御データの配信を一時停止する(ステップST503)。
再生制御手段134,154においても、メディア同期手段110が生成する再生予測時刻に従ったメディアデータの配信処理を一時停止する、即ちコンテンツ配信装置101側から送信される制御データに従った再生処理を一時停止する(ステップST512、ステップST523)。この後、再生制御手段134,154は、メディア受信手段135,155を介して受信した操作命令の内容に応じた一時停止、巻き戻し、早送りなどの再生処理を実行する(ステップST513、ステップST524)。
例えば、一時停止命令である場合、再生制御手段134,154は、メディアデータの再生を一時停止状態にする。なお、ストリーミング再生方式であれば、メディア配信制御手段105,108がストリーミング配信を一時停止する。
また、通常再生に戻す場合は、ユーザが、ユーザ端末151の外部入力手段を用いて通常再生に対応する操作を設定入力する。例えば、ユーザ端末151が携帯電話であれば、ユーザが通常再生処理に対応するダイヤルボタンを押下する。これにより、操作リクエスト送信手段156によって、通常再生を通知するための操作命令が、ネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に送信される(ステップST526)。なお、上述した場合と同様に、操作対象となるコンテンツをコンテンツ配信装置101側で識別させるため、操作リクエスト送信手段156は、操作リクエスト時にユーザ情報や端末情報も操作命令として同時に通知する。
ユーザ個別用メディア受信手段109は、操作リクエスト送信手段156から受信した操作命令を解析して通常の再生処理である旨を認識し(ステップST501)、この解析結果をメディア配信制御手段105,108に通知する。さらに、メディア配信制御手段105,108は、操作命令を各端末131,151のメディア受信手段135,155に同情報を通知する(ステップST504)。
この後、メディア配信制御手段105,108は、メディア同期手段110が生成する再生予測時刻に従ったメディアデータの配信処理を再開する、即ち再生予定時刻に従った再生をさせるための制御データの配信を再開する(ステップST505)。一方、再生制御手段134,154においても、メディア受信手段135,155を介して受信した操作命令の内容に応じて制御データに従った再生処理を再開する(ステップST514、ステップST525)。これにより、再び公共用コンテンツ及びユーザ個別用コンテンツについての再生処理の同期がとられる。
また、ユーザ端末151において、再生の停止命令が入力された場合(ステップST527)、その旨はメディア配信制御手段105,108に通知される。これにより、メディア配信制御手段105,108は、コンテンツ配信処理のセッションが終了したと判断し(ステップST506)、メディア受信手段135を介してセッションの終了を再生制御手段134に通知した後(ステップST507)、メディアデータの配信を停止する。一方、公共端末131の再生制御手段134は、コンテンツ配信装置101側からのセッション終了通知により再生処理を終了する(ステップST515)。
なお、ステップST506、ステップST515、ステップST527で、再生処理の終了が設定されなければ、コンテンツ配信装置101では、ステップST501に戻り、ステップST502からステップST505までの処理を繰り返し、公共端末131では、ステップST511に戻り、ステップST512からステップST514までの処理を繰り返し、ユーザ端末151では、ステップST522に戻り、ステップST523からステップST526までの処理を繰り返すことになる。
以上のように、この実施の形態1によれば、コンテンツ配信装置101が、ユーザ端末151から受信したリクエストに基づいて、リクエストを送信したユーザ端末151、コンテンツを再生させるべき公共端末131及び再生させるコンテンツを特定するリクエスト管理手段106と、自装置101内での現在時刻を取得する送信側時刻取得手段103と、各端末131,151の現在時刻及び自装置101内での現在時刻に基づいて各端末131,151における時間を管理する受信側時間管理手段104と、コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び受信側時間管理手段104により管理された各端末131,151における時間に基づいて、各端末131,151でのメディアデータ再生時間が一致するようにメディアデータの再生予定時刻を算出するメディア同期手段110と、リクエストにより特定されたコンテンツのメディアデータを各端末131,151に配信すると共に、このメディアデータを再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して各端末131,151に送信するメディア配信制御手段105,109とを備えるので、街頭などに設置する大画面モニタなどに表示する公共用のコンテンツに対応したユーザ個別のデータやコンテンツを、ユーザのリクエストに応じて個別に送信することができ、さらに公共用及びユーザ個別用のコンテンツのメディアデータをそれぞれ同期をとりながら配信及び再生できる。
実施の形態2.
実施の形態2は、公共端末側におけるコンテンツのメディアデータ再生時間を制御してユーザ端末側でのメディアデータ再生に同期させる。このため、ユーザ端末が、時間(タイムベース)やメディアデータに設定されたタイムスタンプに基づき再生を制御する機能を持たない携帯電話などの小型モバイル端末である場合に好適である。また、その制御に用いる、コンテンツ配信装置とユーザ端末との間での遅延時間(コンテンツ配信装置がメディアデータを送信してからユーザ端末で再生表示されるまでの時間に相当する)が既知であることを前提としている。
本実施の形態2によるコンテンツ同期配信システムの基本的な構成は、上記実施の形態1で示した構成とほぼ同一であるが、図1に示したタイムベース同期手段138,157を有さない構成であって、公共端末131とユーザ端末151との間で個別にタイムベース調整がなされない。
また、コンテンツ配信装置101のメディア同期手段110が、ユーザ端末151との間での既知の遅延時間を用いてメディアデータに同期する公共用コンテンツのメディアデータの再生予定時刻を算出する。これにより、公共端末とユーザ端末との間で個別にタイムベース調整がなされずとも、公共端末131とユーザ端末151との間で同期してメディアデータを再生することができる。
次に動作について説明する。
図6は、この発明の実施の形態2によるコンテンツ同期配信システムのリクエスト処理を示すフローチャートである。以降の説明では、この図6に加え、本実施の形態によるシステムが、上記実施の形態1とほぼ同様な構成を有していることから、その構成を示す図1を用いる。
先ず、公共端末131の端末情報表示手段137が、自己が搭載されている公共端末131を識別するための端末情報及びアクセス情報を表示する(ステップST611)。端末情報及びアクセス情報の表示処理としては、例えば端末情報表示手段137が大画面モニタの表示制御を行うプログラムモジュールをコンピュータに実行させることで実現される場合、コンテンツの表示の邪魔にならないように端末情報及びアクセス情報を画面の隅に表示する処理などが該当する。
また、この他、端末情報表示手段137が公共端末131のハードウエアとは別個に設けられた端末情報及びアクセス情報のバーコードからなる場合であれば、このバーコードを大画面モニタ以外の部分に貼り付けておくことが上記表示処理に該当する。なお、バーコードの貼り付け箇所としては、ユーザ端末151が読み込みやすい箇所に表示されていればよい。
例えば、ユーザ端末151をカメラ付き携帯電話で実現し、アクセス手段152がカメラによって撮像したバーコードを解析して端末情報及びアクセス情報を得るような場合、当該カメラで撮影しやすい箇所である、大画面モニタの近辺の看板や操作パネルなどに表示する処理が考えられる。
上述したように、端末情報としては、ユーザ端末151側で公共端末131を識別するための公共端末131に固有なIDや名前情報、公共端末131のネットワーク171,172上でのアドレス情報(URL)などが考えられる。また、アクセス情報としては、ユーザ端末151からネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101にアクセスするための、例えばネットワーク172上のコンテンツ配信装置101のアドレス情報(URL)や、コンテンツ配信装置101が提供するコンテンツ配信サービスを識別する情報であるサービス毎に設定されたサービス名などが考えられる。
次に、ユーザ端末151のアクセス手段152により端末情報及びアクセス情報を読みとる(ステップST621)。例えば、ユーザ端末151をカメラ付き携帯電話で実現した場合であれば、カメラによって撮像した端末情報及びアクセス情報についてのバーコード(端末情報表示手段137)をアクセス手段152の制御によって取得するように構成しても良い。この場合の端末情報及びアクセス情報としては、例えばバーコードや2次元コードが考えられる。
また、この他、アクセス手段152が端末情報表示手段137とデータ通信可能な通信機能を有しており、公共端末131の大画面モニタに表示された端末情報及びアクセス情報をデータ通信によるダウンロードで取得するように構成しても良い。例えば、非接触型の通信機能を有するICチップや、Bluetooth(登録商標)などの短距離無線、無線LAN等の通信手段を利用してユーザ端末151が端末情報及びアクセス情報を取得する。
続いて、ユーザ端末151のアクセス手段152は、端末情報表示手段137を介して公共端末131の端末情報及びコンテンツ配信装置101のアクセス情報を取得すると、当該アクセス情報を基にネットワーク172を介してコンテンツ配信装置101に通信接続する。例えば、アクセス情報としてコンテンツ配信装置101のURLが設定されている場合であれば、ユーザ端末151が当該URLをブラウザに設定して、ネットワーク172を通信媒体とするインターネットを介した通信接続をコンテンツ配信装置101に対して実行する。
この後、ユーザ端末151側で、アクセス情報中のサービス名に関する情報に従って、端末情報で特定した公共端末131に配信されるコンテンツに関するものであり、且つユーザが利用を許可されたコンテンツ配信サービスを識別し、アクセス手段152を介して該当するサービスにログインするためのユーザ情報及び端末情報をコンテンツ配信装置101に送信する(ステップST622)。なお、ユーザ情報としては、コンテンツ配信サービスの利用を許可されたユーザを識別するためのユーザ名やパスワード、ユーザ端末151にアクセスするためのURLや電話番号などが考えられる。
コンテンツ配信装置101では、ユーザ端末151からのアクセスがない状態においてログイン待ちの状態となっている。このとき、上述のようにして、ユーザ端末151のアクセス手段152からアクセスがあり、自己が提供するサービスに対するログイン要求がなされると、コンテンツ配信装置101のリクエスト管理手段106が、アクセス手段152からの情報を取得する。
これにより、リクエスト管理手段106は、アクセス手段152からの情報のうちの端末情報及びユーザ情報に基づき、端末情報に対応する公共端末131に配信するコンテンツに関するサービスを特定し、さらにユーザ情報により当該サービスの利用を許可されたユーザであるか否かのユーザ認証を実行する(ステップST601)。このとき、利用許可されたユーザであると認証されれば、リクエスト管理手段106は、該当するサービスについてのユーザ端末151のログインを完了する。一方、利用許可がないユーザからのログイン要求であれば、ログインできない旨をユーザ端末151に返信する。
利用許可されたユーザであると認証された場合、リクエスト管理手段106では、ログインされたサービスにおいて利用可能なコンテンツのリクエスト内容をまとめた情報を、ユーザ情報中のアドレス情報に従ってユーザ端末151のアクセス手段152に返信する(ステップST602)。
ユーザ端末151のアクセス手段152は、リクエスト管理手段106からリクエスト内容に関する情報を受信すると、その内容を自己に搭載された表示部の画面に表示する(ステップST623)。例えば、アクセス手段152が、表示画面上でユーザ端末151の操作ボタンによる入力でリクエスト内容を指定し選択できるプログラムとしてリクエスト管理手段106からリクエスト内容に関する情報を受信する。これにより、ユーザは、ユーザ端末151の操作ボタンを用いてリクエスト内容を指定し選択する(ステップST624)。このリクエスト情報は、アクセス手段152からリクエスト管理手段106に返信される。
リクエスト管理手段106は、ユーザ端末151側からリクエスト情報を受け付けると(ステップST603)、ユーザ情報、端末情報及びリクエスト情報を基にして記憶部111,112に保持される公共用及びユーザ個別用のコンテンツを検索し、該当するリクエストに対応するコンテンツを抽出する(ステップST604)。
なお、記憶部111,112には、公共用及びユーザ個別用のコンテンツとしてそれぞれ同一内容のコンテンツが公共端末131及びユーザ端末151で再生可能な形態でそれぞれ保持されている。また、同一内容のコンテンツが互いに同期して各端末131,151で再生されるように、公共用及びユーザ個別用のコンテンツのタイムベースでメディアデータを再生すべき時間を同じ時間にタイムスタンプしている。
続いて、リクエスト管理手段106は、ユーザ端末151から取得した端末情報に基づいて端末情報DB107を検索し、当該端末情報をこれに対応する公共端末131のネットワーク情報に変換する(ステップST605)。例えば、端末情報中の公共端末131を識別するためのIDを用いて端末情報DB107を検索し、このIDに対応する公共端末131のIPアドレスや受信ポートを特定する情報などのネットワーク情報を抽出して端末情報に設定する。
次に、公共端末131は、コンテンツ配信装置101との間でタイムベースを一致させるためのタイムベースクローン生成処理を実行する(ステップST606、ステップST612)。これにより、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104が、公共端末131のタイムベース133の時刻を取得して管理する。
タイムベースクローン生成は、基本的に上記実施の形態1と同様に処理する。具体的に説明すると、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132が、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104との通信用ポート(クローン生成用ポート)を開き、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104が、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132に対して公共端末131の現在時刻を要求する。
コンテンツ配信装置101の送信側現在時刻取得手段103は、タイムベース102から現在時刻を取得しており、受信側時間管理手段104が現在時刻要求メッセージを公共端末131側に送信すると、そのメッセージを送信した時刻Ts(snd)を記憶する。なお、受信側時間管理手段104による現在時刻要求は、公共端末131に対して定期的に行われる。
公共端末131の再生側現在時刻取得手段132が、コンテンツ配信装置101側からの現在時刻要求メッセージを受信すると、タイムベース133から現在時刻Tr(now)を取得する。このあと、再生側現在時刻取得手段132は、取得した現在時刻Tr(now)を、クローン生成用ポートを介してコンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104に返信する。受信側時間管理手段104が、返信された現在時刻Tr(now)を受信すると、コンテンツ配信装置101の送信側現在時刻取得手段103が、その受信時刻Ts(rcv)をタイムベース102から取得して記憶する。
続いて、受信側時間管理手段104は、公共端末131の現在時刻Tr(now)、送信側現在時刻取得手段103のメモリから読み出した現在時刻要求の送信時刻Ts(snd)及びこれの返信を受信した時刻Ts(rcv)を用いて、例えば上記式(1)に従い時間オフセットToを算出する。
この後、受信側時間管理手段104は、所定の時間幅でのタイムベースクローン生成処理のセッションが終了するまで、上述した処理を実行して公共端末131の現在時刻の取得とメッセージの送受信に要する時間による時間オフセットToの算出とを実行する。一方、公共端末131側でも、所定の時間幅でのタイムベースクローン生成処理のセッションが終了するまで、上述の処理を実行して現在時刻Tr(now)をコンテンツ配信装置101側に送信する。
続いて、受信側時間管理手段104は、上述の時間オフセットTo、TsからTrへの変換を実行する関数をf(x)を用いて、上記セッション中に取得したコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻に対応する公共端末131のタイムベースTrの時刻を推定しこれに変換する。例えば、変換関数f(x)としてTr(x)=Ts(x)+Toを用い、時間オフセットToとTs(x)との和により、公共端末131の時刻Tr(x)を算出している。なお、iはタイムベースの時間区間を構成する時刻を示すパラメータである。
公共端末131の再生側現在時刻取得手段132は、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104から取得した時間オフセットTo、TrからTsへの変換を実行する関数をg(x)を用いて、タイムベースクローン生成処理のセッション中に取得した公共端末131のタイムベースTrの時刻に対応するコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻を推定しこれに変換する。例えば、変換関数g(x)としてTs(x)=Tr(x)−Toを用い、時間オフセットToとTr(x)との差により、コンテンツ配信装置101の時刻Ts(x)を算出している。
タイムベースクローン生成処理のセッションが終了すると、受信側時間管理手段104は、公共端末131側のタイムベースに一致させたタイムベース、即ち自己のタイムベースの時刻を公共端末131側のタイムベースの時刻に変換したタイムベースに基づく再生側時刻をメディア同期手段110に出力する。一方、公共端末131の再生側現在時刻取得手段132では、タイムベースクローン生成処理のセッションが終了すると、クローン生成用ポートを閉じる。
次に、コンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したユーザ情報により識別したユーザ端末151のメディア受信手段155に通信接続し、読み出したメディアデータの受信を求める呼び出し(コール)を送信する(ステップST607)。ユーザ端末151のメディア受信手段155では、コンテンツ配信装置101側からのコールを受信すると、データ転送を受ける通信ポートを開くなどのメディアデータの受信準備を実行する(ステップST625)。
ステップST608において、メディア同期手段110は、上述のようにして受信側時間管理手段104から入力した再生側時刻に基づいて、公共端末131側及びユーザ端末151側でコンテンツのメディアデータを同期して再生させるための再生予定時刻を生成し、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108にそれぞれ出力する。
公共用メディア配信制御手段105は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報、ユーザ情報及び端末情報により特定されたコンテンツのメディアデータを、公共端末131のメディア受信手段135に送信する。ユーザ個別用メディア配信制御手段108では、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定されたコンテンツのメディアデータを、受信準備が完了したユーザ端末151のメディア受信手段155に送信する。
続いて、公共用メディア配信制御手段105は、メディア同期手段110から入力した再生予定時刻でメディアデータを公共端末131において再生させるための制御データを生成して、ネットワーク171を介して公共端末131のメディア受信手段135に送信する。メディア受信手段135では、コンテンツ配信装置101側から受信したメディアデータ及び制御データを再生制御手段134に出力する。再生制御手段134では、コンテンツ配信装置101側から受信した制御データに従い、コンテンツのメディアデータを大画面モニタに再生する(ステップST613)。
ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、メディア同期手段110から入力した再生予定時刻でメディアデータをユーザ端末151において再生させるための制御データを生成して、ネットワーク172を介してユーザ端末151のメディア受信手段155に送信する。メディア受信手段155では、コンテンツ配信装置101側から受信したメディアデータ及びその再生の制御データを再生制御手段154に出力する。これにより、再生制御手段154が、コンテンツ配信装置101側から受信した制御データに従い、コンテンツのメディアデータを再生する(ステップST626)。
例えば、ユーザ端末151が携帯電話であり、メディアデータとして音声データが送信される場合を考える。このとき、ユーザ個別用メディア配信制御手段108が、リクエスト管理手段106から入力したユーザ情報から当該携帯電話の電話番号を認識し、これを用いてユーザ端末151である携帯電話に電話をかけて音声データを送信する。これにより、ユーザ端末151である携帯電話においてコンテンツ配信装置101からの音声データが再生されることになる。
図7は、実施の形態2のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートであり、この図に沿って図6中のステップST608、ステップST613及びステップST626における処理を詳細に説明する。
先ず、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定したコンテンツのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻を決定し、メディア同期手段110に通知する(ステップST701)。なお、miは、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsを構成する時刻Ts(i)で再生すべきユーザ個別用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
次に、メディア同期手段110では、ユーザ個別用メディア配信制御手段108により送信予定時刻が決定されたユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)のユーザ端末151での再生処理に同期させるべき公共用コンテンツのメディアデータDD(di)の再生予定時刻を、予め設定されていた、ユーザ端末151との間での遅延時間dを考慮して算出する(ステップST702)。なお、diは、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsを構成する時刻Ts(i)で再生すべき公共用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
例えば、メディア同期手段110が、遅延時間dを考慮したコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻を公共端末131のタイムベースTrの時刻に変換する変換関数f(x+d)を用い、これにタイムベースTsにおけるユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻Ts(mi)をパラメータxに代入して、公共端末131での公共用コンテンツのメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を、Tr(di)=f(Ts(mi)+d)のように求める。
つまり、コンテンツ配信装置101と公共端末131とでは、上述のようにタイムベースクローン生成処理がなされているので、タイムベースが一致している。これにより、ユーザ端末151に対するメディアデータの送信予定時刻Ts(mi)を決定すれば、コンテンツ配信装置101がメディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを加算することで、ユーザ端末151でのメディアデータMD(mi)の再生処理に同期して公共端末131でメディアデータDD(di)の再生処理を実行することができる。
なお、遅延時間dは、例えば記憶部112に格納されている全てのユーザ個別用コンテンツのメディアデータについて、コンテンツ配信装置101がユーザ端末151に送信してから再生表示されるまでの時間を予め求めておき、メディアデータ毎に関連付けてメディア同期手段110が保持するようにしても良い。
上述のようにして算出されたTr(di)及びこれに対応するメディアデータDD(di)は、メディア同期手段110から公共用メディア配信制御手段105に通知される。公共用メディア配信制御手段105では、メディア同期手段110から通知されたメディアデータDD(di)及びこれの再生予定時刻Tr(di)に関する情報を制御データとして生成し、ネットワーク171を介して公共端末131に送信する(ステップST703)。なお、制御データは、例えば公共用コンテンツのメディアデータを識別するためのパラメータdiとその再生予定時刻Tr(di)を含むデータとして構成する。
ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、送信側現在時刻取得手段103にコンテンツ配信装置101内の現在時刻Ts(now)を取得させ(ステップST704)、現在時刻Ts(now)と送信予定時刻Ts(mi)とを比較し、送信予定時刻Ts(mi)が現在時刻Ts(now)以下であってTs(mi)がTs(now)を超えておらず、予定時刻通りに送信を実行できるか否かを判定する(ステップST705)。
ここで、Ts(mi)がTs(now)を超えていると判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、ステップST704の処理に戻って送信側現在時刻取得手段103に再びコンテンツ配信装置101内の現在時刻Ts(now)を取得させ、再びステップST705の処理を繰り返す。
また、Ts(mi)がTs(now)を超えていないと判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、予定時刻通りに送信を実行できると判断し、送信予定時刻Ts(mi)でメディアデータMD(mi)をユーザ端末151に送信する(ステップST706)。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、diを任意の定数nだけ加算して次に再生させるべきメディアデータを決定する(ステップST707)。そして、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108は、再生処理セッションが終了したか否かの通知待ち状態に移行する(ステップST708)。
また、ユーザ端末151の再生制御手段154では、メディア受信手段155を介してユーザ個別用メディア配信制御手段108からメディアデータMD(mi)を受信すると、その再生処理を実行する(ステップST731)。この場合、コンテンツ配信装置101が、メディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを考慮してユーザ端末151のタイムベースに合わせて同期処理が実行されることから、上記実施の形態1と異なり、ユーザ端末151側で個別にコンテンツ配信装置101のタイムベースに合わせる処理をする必要がない。
一方、公共端末131のメディア受信手段135は、ステップST703の処理でコンテンツ配信装置101側から制御データが送信されるまで、これを受け付ける待ち状態にある(ステップST721)。このとき、メディア受信手段135が制御データを受信すると、再生制御手段134に通知されてステップST722の処理に移行する。また、制御データの受信がなければ、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻を取得させるステップST723の処理に移行する。
ステップST722において、再生制御手段134は、自己が再生しようとしているメディアデータのうち、公共用メディア配信制御手段105から制御データの通知があったメディアデータDD(di)以降の再生予定時刻を上記制御データに基づいて時刻Tr(di)に変更する。
この後、再生制御手段134は、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ(ステップST723)、現在時刻Tr(now)と再生予定時刻Tr(di)とを比較し、再生予定時刻Tr(di)が現在時刻Tr(now)以下であってTr(now)がTr(di)を超えておらず、予定時刻通りに再生を実行できるか否かを判定する(ステップST724)。
ここで、Tr(di)がTr(now)を超えていると判定された場合、再生制御手段134は、ステップST723の処理に戻って再生側現在時刻取得手段132に再び公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ、再びステップST724の処理を繰り返す。
Tr(di)がTr(now)を超えていない場合、再生制御手段134は、予定時刻通りに再生を実行できると判断し、制御データに従う制御により再生予定時刻Tr(di)でメディアデータDD(di)の再生を実行する(ステップST725)。例えば、再生側現在時刻取得手段132で取得した現在時刻と送られてきた制御データに規定された再生予定時刻Tr(di)から、メディアデータDD(di)を時刻Tr(di)で大画面モニタ上に表示できるように再生する。
また、メディア同期手段110が、再生予定時刻Tr(di)からMPEG−2 TSに用いられるPCR(Program Clock Reference)を補正し、その補正値を制御データとしてメディア受信手段135を介して再生制御手段134に通知し、再生制御手段134が制御データのPCR値に応じて再生予定時刻を更新してコンテンツを再生するように構成しても良い。
メディアデータDD(di)の再生が完了すれば、再生制御手段134は、diを加算して次に再生すべきメディアデータを抽出する(ステップST726)。この後、再生制御手段134は、再生処理のセッションが終了したか否かの通知待ちの状態に移行する(ステップST727)。このとき、コンテンツ配信装置101の公共用メディア配信制御手段105からセッション終了が通知されれば、再生処理を終了し、そうでなければステップST721に戻ってステップST721からステップST726までの処理を繰り返す。
ユーザ端末151では、ステップST731においてメディアデータMD(mi)の再生が完了するとステップST732の処理に移行する。ステップST732において、ユーザ端末151の再生制御手段154は、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156を介してユーザがその再生の停止要求を受け付けている状態にある。
このとき、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されなければ、ステップST731の処理に戻ってメディア受信手段155によるメディアデータの受信待ちの状態に移行し、受信に伴い再生処理を実行する。
ステップST732で、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されると、再生制御手段154は、再生処理のセッションを終了すると共に、操作リクエスト送信手段156は、その旨をコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に通知する(ステップST733)。
ステップST708における通知待ち状態において、上述のようにして、ユーザ個別用メディア受信手段109が、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156から操作命令として再生処理セッション終了の通知を受けると、当該操作命令をメディア配信制御手段105,108に通知する。これにより、メディア配信制御手段105,108は、再生処理セッションを終了する。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、再生処理セッションが終了した旨を公共端末131のメディア受信手段135に通知する(ステップST709)。この通知を受けることで、ステップST727において、公共端末131の再生制御手段134は、セッションが終了したと判断し再生処理を終了する。
公共用コンテンツの再生処理には、公共端末131の再生制御手段134が、公共用メディア配信制御手段105から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、公共端末131が記憶部136に予め保持する公共用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
また、同様に、ユーザ個別用コンテンツの再生処理においても、ユーザ端末151の再生制御手段154が、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、ユーザ端末151が不図示の記憶部などに予め保持したユーザ個別用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
ストリーミング再生方式である場合、上記実施の形態1の図4におけるステップST421の処理と同様に、メディア配信制御手段105,108が、再生予定時刻よりも先立って各コンテンツのメディアデータを配信し、再生制御手段134,154で再生開始されるまでそれらのメディアデータを一時蓄積しておくことになる。
また、本実施の形態2では、ユーザ端末151が携帯電話等の小型モバイル端末である場合を想定しており、コンテンツ配信装置101側からネットワーク172として電話回線を介したメディアデータ配信を受ける構成であってもよい。
なお、ユーザ端末151から公共端末131で再生しているコンテンツの一時停止、巻戻し、早送り等の操作による処理は、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態2によれば、メディア同期手段110が、コンテンツのメディアデータをユーザ端末151に送信する送信予定時刻、ユーザ端末151にメディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間及び受信側時間管理手段104により管理された各端末131,151における時間に基づいて、各端末131,151でのメディアデータ再生時間が一致するように公共端末131のタイムベースでメディアデータ再生予定時刻を算出し、メディア配信制御手段105,109が、メディアデータの識別情報とその再生予定時刻とを制御データとして公共端末131に送信するので、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。また、ユーザ端末151のタイムベースに同期するように公共端末131での再生処理を制御することから、公共端末131とユーザ端末151との間で個別にタイムベースを一致させる必要がなく、この処理に係る構成を省略することができる。
実施の形態3.
実施の形態3は、ユーザ端末側へのコンテンツの送信を制御して公共端末側でのメディアデータ再生に同期させる。このため、上記実施の形態2と同様に、ユーザ端末が、時間(タイムベース)やメディアデータに設定されたタイムスタンプに基づき再生を制御する機能を持たない携帯電話などの小型モバイル端末である場合に好適である。また、その制御に用いる、コンテンツ配信装置とユーザ端末との間での遅延時間(コンテンツ配信装置がメディアデータを送信してからユーザ端末で再生表示されるまでの時間に相当する)が既知であることを前提としている。
本実施の形態3によるコンテンツ同期配信システムの基本的な構成は、上記実施の形態1で示した構成とほぼ同一であるが、上記実施の形態2と同様に、図1に示したタイムベース同期手段138,157を有さない構成であって、公共端末131とユーザ端末151との間で個別にタイムベース調整がなされない。
また、実施の形態3によるメディア同期手段110は、上記実施の形態2のように公共端末131の大画面モニタの画面上に表示される、ユーザ個別用コンテンツであるリクエスト動画に対して同期をとるだけではなく、個々のユーザ個別用コンテンツの再生を制御することで、全ユーザが共通に視聴する公共端末131の大画面モニタの画面上に表示された既に再生中の公共用コンテンツに対しても同期をとる。
さらに、ユーザ端末151において公共端末131のようにタイムベースを基に再生時間を制御しない場合、コンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア配信制御手段108がメディアデータの送信を制御して同期を実現する。
次に動作について説明する。
ユーザ端末151からのリクエスト操作に関する処理は、上記実施の形態2と同様であるので、実施の形態3におけるコンテンツ配信及びその再生制御処理について説明する。
図8は、実施の形態3のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートであり、上記実施の形態2で示した図6中のステップST608、ステップST613及びステップST626における処理に相当する。
先ず、公共用メディア配信制御手段105は、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定された公共用コンテンツを構成するメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を決定してメディア同期手段110に通知する(ステップST801)。なお、diは、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻Ts(i)で再生すべき公共用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
次に、メディア同期手段110では、再生予定時刻Tr(di)が決定された公共用コンテンツのメディアデータDD(di)に同期して再生すべきユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)のユーザ端末151への送信予定時刻を、予め設定されていたユーザ端末151との間での遅延時間dを考慮して算出する(ステップST802)。なお、miは、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsを構成する時刻Ts(i)で再生すべきユーザ個別用コンテンツのメディアデータを示すパラメータである。
例えば、メディア同期手段110が、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻から公共端末131のタイムベースTrの時刻への変換関数f(x)の逆関数であるg(x)について遅延時間dを考慮したg(x−d)を用い、これにメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)をパラメータxに代入して、ユーザ端末151へのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻Ts(mi)を、Ts(mi)=g(Tr(di)−d)のように求める。
つまり、コンテンツ配信装置101と公共端末131とでは、上記実施の形態2と同様にしてタイムベースクローン生成処理を実行してタイムベースが一致している。これにより、公共端末131におけるメディアデータの再生予定時刻Tr(di)を決定すれば、コンテンツ配信装置101がメディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを減算することで、ユーザ端末151でのメディアデータMD(mi)の再生処理が公共端末131でメディアデータDD(di)の再生処理に同期するように送信予定時間を決定することができる。
なお、遅延時間dは、例えば記憶部112に格納されている全てのユーザ個別用コンテンツのメディアデータについて、コンテンツ配信装置101がユーザ端末151に送信してから再生表示されるまでの時間を予め求めておき、メディアデータ毎に関連付けてメディア同期手段110が保持するようにしても良い。
Tr(di)及びこれに対応するメディアデータDD(di)は、メディア同期手段110から公共用メディア配信制御手段105に通知される。公共用メディア配信制御手段105では、メディア同期手段110から通知されたメディアデータDD(di)及びこれの再生予定時刻Tr(di)に関する情報を制御データとして生成し、ネットワーク171を介して公共端末131に送信する(ステップST803)。なお、制御データは、例えば公共用コンテンツのメディアデータを識別するためのパラメータdiとその再生予定時刻Tr(di)を含むデータとして構成する。
公共端末131のメディア受信手段135では、ステップST803の処理でコンテンツ配信装置101側から制御データが送信されるまで、これを受け付ける待ち状態にある(ステップST821)。このとき、メディア受信手段135が制御データを受信すると、再生制御手段134に通知されてステップST822の処理に移行する。また、制御データの受信がなければ、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻を取得させるステップST824の処理に移行する。
ステップST822において、再生制御手段134は、自己が再生しようとしているメディアデータのうち、公共用メディア配信制御手段105から制御データの通知があったメディアデータDD(di)以降の再生予定時刻を上記制御データに基づいて時刻Tr(di)に変更する。
この後、再生制御手段134は、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ(ステップST823)、現在時刻Tr(now)と再生予定時刻Tr(di)とを比較し、再生予定時刻Tr(di)が現在時刻Tr(now)以下であってTr(now)がTr(di)を超えておらず、予定時刻通りに再生を実行できるか否かを判定する(ステップST824)。
ここで、Tr(di)がTr(now)を超えていると判定された場合、再生制御手段134は、ステップST823の処理に戻って再生側現在時刻取得手段132に再び公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ、再びステップST824の処理を繰り返す。
Tr(di)がTr(now)を超えていないと判定されると、再生制御手段134は、予定時刻通りに再生を実行できると判断し、制御データに従う制御により再生予定時刻Tr(di)でメディアデータDD(di)の再生を実行する(ステップST825)。例えば、再生側現在時刻取得手段132で取得した現在時刻と送られてきた制御データに規定された再生予定時刻Tr(di)から、メディアデータDD(di)を時刻Tr(di)で大画面モニタ上に表示できるように再生する。
但し、本実施の形態3では、上記実施の形態1のように、メディア同期手段110によってユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻Tr(mi)をベースに公共用コンテンツのメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を制御する、即ちTr(di)を算出するのではなく、公共用コンテンツの再生予定時刻は固定とする。このようにして、公共用コンテンツとユーザ個別用コンテンツの同期を実現する。
一方、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、送信予定時刻Ts(mi)を基にユーザ端末151側へのユーザ個別用コンテンツのメディアデータ送信を制御する(ステップST804〜ステップST809)。以下に具体例を挙げて説明する。
ステップST804において、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、送信側現在時刻取得手段103にコンテンツ配信装置101内の現在時刻Ts(now)を取得させる。そして、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、現在時刻Ts(now)から送信予定時刻Ts(mi)を減算した結果が所定値Cより大きいか否かを判定する(ステップST805)。
なお、所定値Cとは、現在時刻Ts(now)と送信予定時刻Ts(mi)との時間差を補完するためのメディアデータを挿入すべきか否かを判断するための基準値である。
例えば、音声のメディアデータである場合、Cをメディアデータのチャンクサイズ(ミリ秒)とすれば、Ts(mi)−Ts(now)>Cのとき、ステップST806の処理に移行して無音のメディアデータを挿入して同メディアデータの送信時刻をTs(mi)に近づけることができる。この処理の後は、再びステップST804の処理に戻り、ステップST804からステップST806までの処理が繰り返される。
一方、現在時刻Ts(now)から送信予定時刻Ts(mi)を減算した結果が所定値C以下である場合、以降のメディアデータが送信予定時刻を超えないように、ステップST806における無音のメディアデータ挿入ステップが削除(スキップ)される。また、動画のメディアデータであれば、現在時刻Ts(now)から送信予定時刻Ts(mi)を減算した結果が所定値C以下である場合、キーフレーム以外のメディアデータを削除(スキップ)して、以降のメディアデータが送信予定時刻を超えないようにする。
この後、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、現在時刻Ts(now)から送信予定時刻Ts(mi)を減算した結果が0未満であり、Ts(now)がTs(mi)を超えており、予定時刻通りに送信を実行できないかどうかを判定する(ステップST807)。
ここで、減算結果が0以上であり、Ts(mi)がTs(now)を超えていないと判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、予定時刻通りに送信を実行できると判断し、送信予定時刻Ts(mi)でメディアデータMD(mi)をユーザ端末151に送信する(ステップST808)。
ユーザ端末151の再生制御手段154では、メディア受信手段155を介してユーザ個別用メディア配信制御手段108からメディアデータMD(mi)を受信すると、その再生処理を実行する(ステップST831)。この場合、コンテンツ配信装置101がメディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを考慮してユーザ端末151のタイムベースに合わせて同期処理が実行されることから、上記実施の形態1と異なり、ユーザ端末151側でコンテンツ配信装置101のタイムベースに合わせる処理をする必要がない。
また、ステップST807において減算結果が0未満となってTs(mi)がTs(now)を超えていると判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、公共用メディア配信制御手段105にもその旨を通知する。これにより、公共用メディア配信制御手段105は、diを任意の定数nだけ加算して次に再生させるべきメディアデータを決定する(ステップST809)。
この後、メディア配信制御手段105,108は、再生処理セッションが終了したか否かの通知待ち状態に移行する(ステップST810)。このとき、再生処理セッションが終了していなければ、ステップST801の処理に戻ってステップST801からステップST809までの処理を繰り返すことになる。
ユーザ端末151では、ステップST831においてメディアデータMD(mi)の再生が完了するとステップST832の処理に移行する。ステップST832では、ユーザ端末151の再生制御手段154が、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156を介してユーザがその再生の停止要求を受け付けている状態にある。
このとき、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されなければ、ステップST831の処理に戻ってメディア受信手段155によるメディアデータの受信待ちの状態に移行し、受信に伴い再生処理を実行する。
一方、ステップST832で、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されると、再生制御手段154は、再生処理のセッションを終了すると共に、操作リクエスト送信手段156は、その旨をコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に通知する(ステップST833)。
ステップST810における通知待ち状態において、上述のようにして、ユーザ個別用メディア受信手段109が、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156から操作命令として再生処理セッション終了の通知を受けると、当該操作命令をメディア配信制御手段105,108に通知する。これにより、メディア配信制御手段105,108は、再生処理セッションを終了する。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、再生処理セッションが終了した旨を公共端末131のメディア受信手段135に通知する(ステップST811)。この通知を受けることで、ステップST827において、公共端末131の再生制御手段134は、セッションが終了したと判断し再生処理を終了する。
なお、公共用コンテンツのメディアデータを再生する方式は、上記実施の形態1,2と同様に、ストリーミング再生方式とローカル再生方式の2方式がある。また、ユーザ端末151から公共端末131で再生しているコンテンツの一時停止、巻戻し、早送り等の操作も、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態3によれば、メディア同期手段110が、公共端末131でのメディアデータ再生予定時刻、ユーザ端末151にメディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間及び受信側時間管理手段104により管理された各端末131,151における時間に基づいて、各端末131,151でのメディアデータ再生時間が一致するように自装置101のタイムベースでユーザ端末151にメディアデータを送信する送信予定時刻を算出し、メディア配信制御手段105,109が、コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び送信側時刻取得手段103が取得した自装置101内での現在時刻に基づき、送信予定時刻にてユーザ端末151にメディアデータを配信するので、上記実施の形態1と同様の効果が得られる。また、公共端末131のタイムベースに同期するようにユーザ端末151での再生処理を制御することから、公共端末131とユーザ端末151との間で個別にタイムベースを一致させる必要がなく、この処理に係る構成を省略することができる。
実施の形態4.
実施の形態4は、上記実施の形態2と同様に、公共端末側におけるコンテンツのメディアデータ再生時間を制御してユーザ端末側でのメディアデータ再生に同期させる。このため、ユーザ端末が、時間(タイムベース)やメディアデータに設定されたタイムスタンプに基づき再生を制御する機能を持たない携帯電話などの小型モバイル端末である場合に好適である。また、その制御に用いる、コンテンツ配信装置とユーザ端末との間での遅延時間(コンテンツ配信装置が動画あるいは音声のメディアデータを送信してからユーザ端末で再生表示されるまでの時間に相当する)を動的に算出する。
なお、以下の説明では、公共端末側におけるコンテンツのメディアデータ再生時間を制御してユーザ端末側でのメディアデータ再生に同期させる例を示すが、上記実施の形態3のようにユーザ端末に対するコンテンツの送信を制御して同期を実現する態様であっても良い。
図9は、この発明の実施の形態4によるコンテンツ同期配信システムの構成を示すブロック図である。なお、図1と同一若しくはそれに相当する構成要素については同一符号を付して重複する説明を省略する。本実施の形態4によるコンテンツ同期配信システムは、コンテンツ配信装置101がタイムスタンプ抽出手段113を備え、公共端末131がタイムスタンプ表示手段139を備え、ユーザ端末151がタイムスタンプ伝達手段159を備えている。
タイムスタンプ抽出手段113は、ユーザ端末151のタイムスタンプ伝達手段159から受信したメディアデータからタイムスタンプを抽出してメディア同期手段110に通知する。タイムスタンプ表示手段139は、再生側現在時刻取得手段132が取得した公共端末131の現在時刻をタイムスタンプ伝達手段156が取得可能な態様で表示する。タイムスタンプ伝達手段159は、公共端末131のタイムスタンプ表示手段139が表示するタイムスタンプを取得してメディアデータとしてコンテンツ配信装置101側に送信する。
また、タイムスタンプ抽出手段113、タイムスタンプ表示手段139及びタイムスタンプ伝達手段159は、コンテンツ配信装置101、公共端末131及びユーザ端末151をそれぞれ実現するコンピュータに本発明に従うコンテンツ同期配信プログラムを実行させることで具現化できる。
なお、以下の説明において、上記コンピュータ自体の構成及びその基本的な機能については、当業者が当該技術分野の技術常識に基づいて容易に認識できるものであり、本発明の本質に直接関わるものでないので詳細な記載を省略する。
次に動作について説明する。
ユーザ端末151からのリクエスト操作に関する処理は、上記実施の形態2と同様であり、上記実施の形態1〜3と同様に、コンテンツ配信装置101の受信側時間管理手段104によって公共端末131のタイムベースが取得されてタイムベースクローン生成処理により管理される。従って、本実施の形態においても、図2中のステップST206,215や、図6中のステップST606,612に相当する処理が実行される。
実施の形態4におけるコンテンツ配信及びその再生制御処理について説明する。
図10は、実施の形態4のコンテンツ同期配信システムにおけるコンテンツ配信及びその再生処理を示すフローチャートであり、上記実施の形態2で示した図6中のステップST608、ステップST613及びステップST626における処理に相当する。
先ず、ユーザ個別用メディア配信制御手段108が、リクエスト管理手段106から入力したコンテンツ情報により特定したコンテンツのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻を決定し、メディア同期手段110に通知する(ステップST901)。
一方、公共端末131のタイムスタンプ表示手段139では、再生側現在時刻取得手段132から得られた現在時刻Tr(now)をユーザ端末151のタイムスタンプ伝達手段159で取得可能な態様で表示する(ステップST921)。以降の説明において、タイムスタンプ表示手段139により表示される現在時刻をタイムスタンプと称する。
タイムスタンプ表示手段139によるタイムスタンプの表現方法としては、文字列、バーコードや2次元コードなどがある。例えば、タイムスタンプ表示手段139が、再生側現在時刻取得手段132から取得した現在時刻Tr(now)についてのバーコードやQRコード(登録商標)などの2次元コードの画像データを生成し、大画面モニタの画面上に表示させる態様が考えられる。
続いて、ユーザ端末151のタイムスタンプ伝達手段159は、公共端末131のタイムスタンプ表示手段139が表示するタイムスタンプを取得し、これをデコードしてタイムスタンプを認識した後メディアデータにエンコードしてコンテンツ配信装置101に送信する(ステップST932)。例えば、ユーザ端末151をカメラ付き携帯電話で構成して、タイムスタンプ伝達手段159のタイムスタンプの取得機能を当該カメラで実現し、タイムスタンプ表示手段139がバーコードや2次元コードでタイムスタンプを大画面モニタの画面上に表示する場合、そのタイムスタンプのフィールドを当該カメラで動画撮影することで、タイムスタンプに関する画像データを取得する態様が考えられる。この場合、タイムスタンプ伝達手段159は、取得したタイムスタンプに関する画像データをデコード処理して公共端末131の現在時刻を認識し、これをメディアデータにエンコードしてコンテンツ配信装置101に送信することになる。
コンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109は、ユーザ端末151のタイムスタンプ伝達手段159からメディアデータを受信し、このメディアデータ及び受信時刻Ts(rcv)をタイムスタンプ抽出手段113に通知する(ステップST902)。タイムスタンプ抽出手段113では、ステップST902で通知されたメディアデータからタイムスタンプを抽出する(ステップST903)。例えば、メディアデータがタイムスタンプを符号化した画像データである場合、これをデコードしてタイムスタンプTr(now)を抽出する。
タイムスタンプ抽出手段113は、メディアデータからタイムスタンプを抽出すると、当該メディアデータの受信時刻Ts(rcv)と抽出したタイムスタンプTr(now))とをメディア同期手段110に通知する。
メディア同期手段110では、タイムスタンプ抽出手段113から通知されたタイムスタンプTr(now)をコンテンツ配信装置101のタイムベースTsにおける時刻に変換する。例えば、変換した時刻をTs(snd)とし、コンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻を公共端末131のタイムベースTrの時刻に変換する変換関数f(x)の逆関数g(x)を用いて、Ts(snd)=g(Tr(now))のようにして求める。
次に、メディア同期手段110は、Ts(snd)とTs(rcv)からユーザ端末151との間での遅延時間dを算出する(ステップST904)。遅延時間dは、コンテンツ配信装置101上で表示、再生される映像や音声と、ユーザ端末151上で表示、再生される映像や音声の同期をとるためのパラメータであり、例えば下記式(2)を用いて算出する。
d=(Ts(rcv)−Ts(snd))×α ・・・(2)
なお、αは任意定数であり、例えばα=T_dec/T_encである。
但し、T_decは、コンテンツ配信装置101から送られてきたユーザ個別用コンテンツのメディアデータをユーザ端末151でデコードするときの処理負荷である。例えば、ユーザ端末151を携帯電話で実現した場合、コンテンツ配信装置101から送られてきたユーザ個別用コンテンツのメディアデータである動画あるいは音声データを当該携帯電話上でデコードするときの処理負荷(デコード時間)に相当する。T_encは、コンテンツ配信装置101へ送信するタイムスタンプを含んだ画像、映像、音声などのメディアデータをユーザ端末151上でエンコードするときの処理負荷である。例えば、ユーザ端末151を携帯電話で実現した場合、コンテンツ配信装置101へ送信するタイムスタンプを含んだ動画あるいは音声データをエンコードするときの処理負荷(エンコード時間)に相当する。
このように、コンテンツの通信に費やした遅延時間を定数αで補正するのは、演算処理性能に限界がある携帯電話などでユーザ端末151を実現する場合、映像や音声のエンコードやデコードに時間を費やしてしまうことを考慮したものである。なお、定数αは、コンテンツ配信装置101側での処理負荷やネットワーク環境などによる遅延を反映させた値を用いてもよい。
ステップST904で遅延時間dを算出すると、メディア同期手段110は、この遅延時間dを考慮して、ユーザ個別用メディア配信制御手段108により送信予定時刻が決定されたユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)のユーザ端末151での再生処理に同期させるべき公共用コンテンツのメディアデータDD(di)の再生予定時刻を算出する(ステップST905)。
例えば、メディア同期手段110が、遅延時間dを考慮したコンテンツ配信装置101のタイムベースTsの時刻を公共端末131のタイムベースTrの時刻に変換する変換関数f(x+d)を用い、これにタイムベースTsにおけるユーザ個別用コンテンツのメディアデータMD(mi)の送信予定時刻Ts(mi)をパラメータxに代入して、公共端末131での公共用コンテンツのメディアデータDD(di)の再生予定時刻Tr(di)を、Tr(di)=f(Ts(mi)+d)のように求める。
本実施の形態では、上記実施の形態2と同様に、コンテンツ配信装置101と公共端末131とでは、タイムベースクローン生成処理によりタイムベースが一致している。これにより、ユーザ端末151に対するメディアデータの送信予定時刻Ts(mi)を決定すれば、コンテンツ配信装置101がメディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを加算することで、ユーザ端末151でのメディアデータMD(mi)の再生処理に同期して公共端末131でメディアデータDD(di)の再生処理を実行することができる。
上述のようにして算出されたTr(di)及びこれに対応するメディアデータDD(di)は、メディア同期手段110から公共用メディア配信制御手段105に通知される。公共用メディア配信制御手段105では、メディア同期手段110から通知されたメディアデータDD(di)及びこれの再生予定時刻Tr(di)に関する情報を制御データとして生成し、ネットワーク171を介して公共端末131に送信する(ステップST906)。
ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、送信側現在時刻取得手段103にコンテンツ配信装置101内の現在時刻Ts(now)を取得させ(ステップST907)、現在時刻Ts(now)と送信予定時刻Ts(mi)とを比較し、送信予定時刻Ts(mi)が現在時刻Ts(now)以下であってTs(mi)がTs(now)を超えておらず、予定時刻通りに送信を実行できるか否かを判定する(ステップST908)。
ここで、Ts(mi)がTs(now)を超えていると判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、ステップST907の処理に戻って送信側現在時刻取得手段103に再びコンテンツ配信装置101内の現在時刻Ts(now)を取得させ、再びステップST908の処理を繰り返す。
また、Ts(mi)がTs(now)を超えていないと判定された場合、ユーザ個別用メディア配信制御手段108は、予定時刻通りに送信を実行できると判断し、送信予定時刻Ts(mi)でメディアデータMD(mi)をユーザ端末151に送信する(ステップST909)。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、diを任意の定数nだけ加算して次に再生させるべきメディアデータを決定する(ステップST910)。そして、公共用メディア配信制御手段105及びユーザ個別用メディア配信制御手段108は、再生処理セッションが終了したか否かの通知待ち状態に移行する(ステップST911)。
また、ユーザ端末151の再生制御手段154では、メディア受信手段155を介してユーザ個別用メディア配信制御手段108からメディアデータMD(mi)を受信すると、その再生処理を実行する(ステップST933)。この場合、コンテンツ配信装置101が、メディアデータMD(mi)を送信してからユーザ端末151で再生表示されるまでの時間に相当する遅延時間dを考慮してユーザ端末151のタイムベースに合わせて同期処理が実行されることから、ユーザ端末151側で個別にコンテンツ配信装置101のタイムベースに合わせる処理をする必要がない。
一方、公共端末131のメディア受信手段135は、ステップST906の処理でコンテンツ配信装置101側から制御データが送信されるまで、これを受け付ける待ち状態にある(ステップST922)。このとき、メディア受信手段135が、制御データを受信すると、再生制御手段134に通知されてステップST923の処理に移行する。また、制御データの受信がなければ、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻を取得させるステップST924の処理に移行する。
ステップST923において、再生制御手段134は、自己が再生しようとしているメディアデータのうち、公共用メディア配信制御手段105から制御データの通知があったメディアデータDD(di)以降の再生予定時刻を上記制御データに基づいて時刻Tr(di)に変更する。
この後、再生制御手段134は、再生側現在時刻取得手段132に公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ(ステップST924)、現在時刻Tr(now)と再生予定時刻Tr(di)とを比較し、再生予定時刻Tr(di)が現在時刻Tr(now)以下であってTr(now)がTr(di)を超えておらず、予定時刻通りに再生を実行できるか否かを判定する(ステップST925)。
ここで、Tr(di)がTr(now)を超えていると判定された場合、再生制御手段134は、ステップST924の処理に戻って再生側現在時刻取得手段132に再び公共端末131の現在時刻Tr(now)を取得させ、再びステップST925の処理を繰り返す。
Tr(di)がTr(now)を超えていない場合、再生制御手段134は、予定時刻通りに再生を実行できると判断し、制御データに従う制御により再生予定時刻Tr(di)でメディアデータDD(di)の再生を実行する(ステップST926)。例えば、再生側現在時刻取得手段132で取得した現在時刻と送られてきた制御データに規定された再生予定時刻Tr(di)から、メディアデータDD(di)を時刻Tr(di)で大画面モニタ上に表示できるように再生する。
メディアデータDD(di)の再生が完了すれば、再生制御手段134は、diを加算して次に再生すべきメディアデータを抽出する(ステップST927)。この後、再生制御手段134は、再生処理のセッションが終了したか否かの通知待ちの状態に移行する(ステップST928)。このとき、コンテンツ配信装置101の公共用メディア配信制御手段105からセッション終了が通知されれば、再生処理を終了し、そうでなければステップST922に戻ってステップST922からステップST927までの処理を繰り返す。
ユーザ端末151では、ステップST933においてメディアデータMD(mi)の再生が完了するとステップST934の処理に移行する。ステップST934において、ユーザ端末151の再生制御手段154は、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156を介してユーザがその再生の停止要求を受け付けている状態にある。
このとき、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されなければ、ステップST931あるいはステップST933の処理に戻って、新たなタイムスタンプの取得処理か、メディア受信手段155によるメディアデータの受信待ち状態に移行して受信に伴い再生処理を実行する。
ステップST934で、操作リクエスト送信手段156によりメディアデータの再生停止が入力されると、再生制御手段154は、再生処理のセッションを終了すると共に、操作リクエスト送信手段156は、その旨をコンテンツ配信装置101のユーザ個別用メディア受信手段109に通知する(ステップST935)。
ステップST911における通知待ち状態において、上述のようにして、ユーザ個別用メディア受信手段109が、ユーザ端末151の操作リクエスト送信手段156から操作命令として再生処理セッション終了の通知を受けると、当該操作命令をメディア配信制御手段105,108に通知する。これにより、メディア配信制御手段105,108は、再生処理セッションを終了する。
この後、公共用メディア配信制御手段105は、再生処理セッションが終了した旨を公共端末131のメディア受信手段135に通知する(ステップST912)。この通知を受けることで、ステップST928において、公共端末131の再生制御手段134は、セッションが終了したと判断し再生処理を終了する。
公共用コンテンツの再生処理には、公共端末131の再生制御手段134が、公共用メディア配信制御手段105から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、公共端末131が記憶部136に予め保持する公共用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
また、同様に、ユーザ個別用コンテンツの再生処理においても、ユーザ端末151の再生制御手段154が、ユーザ個別用メディア配信制御手段108から配信されたメディアデータを受信して再生するストリーミング再生方式と、ユーザ端末151が不図示の記憶部などに予め保持したユーザ個別用コンテンツから読み出したメディアデータを再生するローカル再生方式の2方式がある。
ストリーミング再生方式である場合、上記実施の形態1の図4におけるステップST421の処理と同様に、メディア配信制御手段105,108が、再生予定時刻よりも先立って各コンテンツのメディアデータを配信し、再生制御手段134,154で再生開始されるまでそれらのメディアデータを一時蓄積しておくことになる。
また、本実施の形態4では、ユーザ端末151が携帯電話等の小型モバイル端末である場合を想定しており、コンテンツ配信装置101側からネットワーク172として電話回線を介したメディアデータ配信を受ける構成であってもよい。
なお、ユーザ端末151から公共端末131で再生しているコンテンツの一時停止、巻戻し、早送り等の操作による処理は、上記実施の形態1と同様である。
以上のように、この実施の形態4によれば、ユーザ端末151により公共端末131の時刻がタイムスタンプとして組み込まれたメディアデータを受信し、このメディアデータからタイムスタンプとして組み込まれた時刻を抽出し、この時刻及びメディアデータを受信した受信時刻をメディア同期手段110に通知するタイムスタンプ抽出手段113を備え、メディア同期手段110が、タイムスタンプ抽出手段113が抽出した時刻、メディアデータを受信した受信時刻及びユーザ端末151がタイムスタンプをメディアデータに組み込む際に要する処理時間を用いて、ユーザ端末151にメディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間を算出すると共に、この遅延時間、コンテンツのメディアデータをユーザ端末151に送信する送信予定時刻及び受信側時間管理手段104により管理された各端末131,151における時間に基づいて、各端末131,151でのメディアデータ再生時間が一致するように公共端末131のタイムベースでメディアデータ再生予定時刻を算出し、メディア配信制御手段105,109が、メディアデータの識別情報とその再生予定時刻とを制御データとして公共端末131に送信するので、上記実施の形態1及び2と同様の効果が得られる。また、コンテンツ配信装置101とユーザ端末151との間の遅延時間を動的に算出するので、装置101と端末151間での通信状況に応じた適切な遅延時間にて正確に同期処理を制御することができる。
上述したように、本発明はいくつかの態様(実施の形態)が考えられる。各実施の形態を分けるポイントは、第1に、ユーザ端末151でメディアデータ再生を時間制御可能かどうかである。即ち、ユーザ端末151においてメディアデータのタイムスタンプに従って再生するかどうかである。PCやPDAなどでユーザ端末151を実現した場合では同機能が通常備わっているが、携帯電話等の小型モバイル端末では処理負荷やメモリリソースを抑えるために同機能はほとんど備わっていない。
第2のポイントは、コンテンツ配信装置101とユーザ端末151との間で遅延時間が既知あるいは固定として同期処理を行うか、動的に遅延時間を見積もって同期処理を行うかである。第3のポイントは、各端末131,151で再生されるコンテンツにおいて、どちらのコンテンツ再生を制御することによって同期処理を行うかである。第4のポイントは、各端末131,151における再生方式がローカル再生方式であるかストリーミング再生方式であるかの違いである。
上述したいずれの実施の形態も、ある情報を求めているユーザが、ユーザ所有の端末(ユーザ端末151)を使って映像情報配信サービス等に情報検索やその提供のリクエストを行い、近くの大画面モニタなどを管理する公共端末131に公共用コンテンツを、PDAや携帯電話などのユーザ端末151にユーザ個別用コンテンツを配信し、それらのコンテンツの同期をとりながら再生するものである。
コンテンツ配信装置101と公共端末151との間及びコンテンツ配信装置101とユーザ端末151との間は、ネットワーク171,172あるいは有線、無線、公共の回線などで接続可能な環境であり、異なるネットワークでも同一ネットワークでもよい。
この発明の実施の形態1によるコンテンツ同期配信システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるリクエスト処理を示すフローチャートである。 実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるタイムベースクローンの生成処理を示すフローチャートである。 実施の形態1のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートである。 ユーザ端末から公共端末で再生しているコンテンツを操作する処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態2によるコンテンツ同期配信システムのリクエスト処理を示すフローチャートである。 実施の形態2のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートである。 実施の形態3のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態4によるコンテンツ同期配信システムの構成を示すブロック図である。 実施の形態4のコンテンツ同期配信システムによるコンテンツ配信及びその再生制御処理を示すフローチャートである。
符号の説明
101 コンテンツ配信装置、102,133,157 タイムベース、103 送信側現在時刻取得手段(配信側時刻取得手段)、104 受信側時間管理手段(時間管理手段)、105 公共用メディア配信制御手段(メディア配信制御手段)、106 リクエスト管理手段、107 端末情報データベース(DB)、108 ユーザ個別用メディア配信手段(メディア配信制御手段)、109 ユーザ個別用メディア受信手段(メディア受信手段)、110 メディア同期手段、111 公共用コンテンツの記憶部、112 ユーザ個別用コンテンツの記憶部、113 タイムスタンプ抽出手段、131 公共端末(コンテンツ提示用端末)、132 再生側現在時刻取得手段(再生側時刻取得手段)、134 再生制御手段、135 メディア受信手段、136 公共用コンテンツの記憶部、137 端末情報表示手段、138,158 タイムベース同期手段、139 タイムスタンプ表示手段、151 ユーザ端末(リクエスト用端末)、152 アクセス手段、153 再生側現在時刻取得手段(再生側時刻取得手段)、154 再生制御手段、155 メディア受信手段、156 操作リクエスト送信手段、159 タイムスタンプ伝達手段、171,172 ネットワーク。

Claims (20)

  1. リクエストに応じたコンテンツを再生するコンテンツ提示用端末及び前記リクエストを送信するリクエスト用端末とネットワークを介してそれぞれ通信接続し、これら端末に対してコンテンツを配信するコンテンツ配信装置において、
    前記リクエスト用端末から受信したリクエストに基づいて、前記リクエストを送信したリクエスト用端末、コンテンツを再生させるべきコンテンツ提示用端末及び再生させるコンテンツを特定するリクエスト管理手段と、
    自装置内での現在時刻を取得する配信側時刻取得手段と、
    前記各端末の現在時刻及び前記配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づいて、前記各端末における時間を管理する時間管理手段と、
    前記コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び前記時間管理手段により管理された前記各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように前記メディアデータの再生予定時刻を算出するメディア同期手段と、
    前記リクエストにより特定されたコンテンツのメディアデータを前記各端末に配信すると共に、このメディアデータを前記再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して前記各端末に送信するメディア配信制御手段と
    を備えたことを特徴とするコンテンツ配信装置。
  2. 時間管理手段は、リクエスト用端末及びコンテンツ提示用端末における現在時刻を定期的に取得し、前記各端末との間での時間情報の交換に要した所要時間を計測し、自装置における時間を前記各端末における時間に変換する変換関数を用いて前記所要時間を考慮した前記各端末でのコンテンツ再生時間のタイムベースを生成し、このタイムベースにより前記各端末におけるコンテンツ再生の時間を管理することを特徴とする請求項1記載のコンテンツ配信装置。
  3. リクエスト用端末及びコンテンツ提示用端末は、互いの時刻に関する情報を交換してタイムベースを一致させ、
    時間管理手段は、前記リクエスト用端末の現在時刻に関する時間情報の交換に要した所要時間を計測し、自装置における時間を前記コンテンツ提示用端末における時間に変換する変換関数を用いて前記所要時間を考慮したコンテンツ再生のタイムベースを生成し、このタイムベースにより前記各端末におけるコンテンツ再生の時間を管理することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のコンテンツ配信装置。
  4. メディア同期手段は、コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び時間管理手段により管理された各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように前記各端末のタイムベースで前記メディアデータの再生予定時刻をそれぞれ算出し、
    メディア配信制御手段は、前記メディアデータの識別情報とその再生予定時刻とを制御データとして前記各端末に送信することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  5. メディア同期手段は、コンテンツのメディアデータをリクエスト用端末に送信する送信予定時刻、前記リクエスト用端末に前記メディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間及び時間管理手段により管理された前記リクエスト端末及びコンテンツ提示用端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように前記コンテンツ提示用端末のタイムベースでメディアデータ再生予定時刻を算出し、
    メディア配信制御手段は、前記メディアデータの識別情報とその再生予定時刻とを制御データとして前記コンテンツ提示用端末に送信することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  6. メディア同期手段は、コンテンツ提示用端末でのメディアデータ再生予定時刻、リクエスト用端末に前記メディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間及び時間管理手段により管理された前記各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように自装置のタイムベースで前記リクエスト用端末に前記メディアデータを送信する送信予定時刻を算出し、
    メディア配信制御手段は、前記コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づき、前記送信予定時刻にて前記リクエスト用端末に前記メディアデータを配信することを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  7. リクエスト用端末によりコンテンツ提示用端末の時刻がタイムスタンプとして組み込まれたメディアデータを受信し、このメディアデータから前記タイムスタンプとして組み込まれた時刻を抽出し、この時刻及び前記メディアデータを受信した受信時刻をメディア同期手段に通知するタイムスタンプ抽出手段を備え、
    前記メディア同期手段は、前記タイムスタンプ抽出手段が抽出した時刻、前記メディアデータを受信した受信時刻及び前記リクエスト用端末が前記タイムスタンプをメディアデータに組み込む際に要する処理時間を用いて、前記リクエスト用端末にメディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間を算出すると共に、この遅延時間、前記コンテンツのメディアデータをリクエスト用端末に送信する送信予定時刻及び時間管理手段により管理された前記各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように前記コンテンツ提示用端末のタイムベースでメディアデータ再生予定時刻を算出し、
    メディア配信制御手段は、前記メディアデータの識別情報とその再生予定時刻とを制御データとして前記コンテンツ提示用端末に送信することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  8. リクエスト用端末によりコンテンツ提示用端末の時刻がタイムスタンプとして組み込まれたメディアデータを受信し、このメディアデータから前記タイムスタンプとして組み込まれた時刻を抽出し、この時刻及び前記メディアデータを受信した受信時刻をメディア同期手段に通知するタイムスタンプ抽出手段を備え、
    前記メディア同期手段は、前記タイムスタンプ抽出手段が抽出した時刻、前記メディアデータを受信した受信時刻及び前記リクエスト用端末が前記タイムスタンプをメディアデータに組み込む際に要する処理時間を用いて、前記リクエスト用端末にメディアデータを配信してから再生されるまでの遅延時間を算出すると共に、この遅延時間、前記コンテンツ提示用端末でのメディアデータ再生予定時刻及び時間管理手段により管理された前記各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように自装置のタイムベースで前記リクエスト用端末に前記メディアデータを送信する送信予定時刻を算出し、
    メディア配信制御手段は、前記コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づき、前記送信予定時刻にて前記リクエスト用端末に前記メディアデータを配信することを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  9. コンテンツのメディアデータをコンテンツ提示用端末の記憶部に格納しておき、
    メディア配信制御手段は、リクエストに係るコンテンツが前記コンテンツ提示用端末の記憶部に格納されている場合、前記コンテンツ提示用端末に当該コンテンツの制御データを送信して再生させることを特徴とする請求項1から請求項8のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  10. メディア配信制御手段は、コンテンツ提示用端末におけるコンテンツ再生処理を操作する操作リクエスト命令をリクエスト用端末から受信し、前記操作リクエスト命令で規定されるコンテンツ再生処理が実行されるようにコンテンツ配信を制御することを特徴とする請求項1から請求項9のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置。
  11. 請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置とネットワークを介して通信接続し、リクエスト用端末からのリクエストに応じたコンテンツを再生するコンテンツ提示用端末において、
    自端末内での現在時刻を取得して前記コンテンツ配信装置の時間管理手段に送信する再生側時刻取得手段と、
    前記再生側時刻取得手段が取得した現在時刻と前記コンテンツ配信装置からの制御データに基づいて、コンテンツのメディアデータの再生を制御する再生制御手段と、
    前記コンテンツ配信装置のメディア配信制御手段から送信された前記リクエストに応じたコンテンツのメディアデータ及びその再生に関する制御データを受信して前記再生制御手段に通知するメディア受信手段と
    を備えたことを特徴とするコンテンツ提示用端末。
  12. リクエスト用端末と通信接続して互いの時刻に関する情報を交換し、前記リクエスト用端末のタイムベースに自端末のタイムベースを一致させるタイムベース同期手段を備えたことを特徴とする請求項11記載のコンテンツ提示用端末。
  13. 再生側時刻取得手段が取得した現在時刻をタイムスタンプとしてリクエスト用端末側で読み出し可能な形態で表示するタイムスタンプ表示手段を備えたことを特徴とする請求項11記載のコンテンツ提示用端末。
  14. 請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置とネットワークを介して通信接続し、前記コンテンツ配信装置から配信されたリクエストに応じたコンテンツを再生するリクエスト用端末において、
    コンテンツ提示用端末で再生させるべきコンテンツに関するリクエストを前記コンテンツ配信装置のリクエスト管理手段に送信するアクセス手段と、
    自端末内での現在時刻を取得して前記コンテンツ配信装置の時間管理手段に送信する再生側時刻取得手段と、
    前記再生側時刻取得手段が取得した現在時刻と前記コンテンツ配信装置からの制御データに基づいて、コンテンツのメディアデータの再生を制御する再生制御手段と、
    前記コンテンツ配信装置のメディア配信制御手段から送信された前記リクエストに応じたコンテンツのメディアデータ及びその再生に関する制御データを受信して前記再生制御手段に通知するメディア受信手段と
    を備えたことを特徴とするリクエスト用端末。
  15. コンテンツ提示用端末におけるコンテンツ再生処理を操作する操作リクエスト命令を生成して前記コンテンツ配信装置に送信する操作リクエスト送信手段を備えたことを特徴とする請求項14記載のリクエスト用端末。
  16. コンテンツ提示用端末と通信接続して互いの時刻に関する情報を交換し、前記コンテンツ提示用端末のタイムベースに自端末のタイムベースを一致させるタイムベース同期手段を備えたことを特徴とする請求項14記載のリクエスト用端末。
  17. コンテンツ提示用端末が、その再生側時刻取得手段が取得した現在時刻をタイムスタンプとしてリクエスト用端末側で読み出し可能な形態で表示するタイムスタンプ表示手段を備え、
    前記タイムスタンプ表示手段による表示内容をデコードして得られたタイムスタンプをメディアデータにエンコードしてコンテンツ配信装置に送信するタイムスタンプ伝達手段を備えたことを特徴とする請求項14記載のリクエスト用端末。
  18. リクエストに応じたコンテンツを再生するコンテンツ提示用端末及び前記リクエストを送信するリクエスト用端末とネットワークを介して通信する機能を有するコンピュータに実行させることにより、これら端末に対してコンテンツを配信するコンテンツ配信装置として機能させるコンテンツ同期配信プログラムにおいて、
    前記通信機能を用いて前記リクエスト用端末から受信したリクエストに基づいて、前記リクエストを送信したリクエスト用端末、コンテンツを再生させるべきコンテンツ提示用端末及び再生させるコンテンツを特定するリクエスト管理手段、
    自装置内での現在時刻を取得する配信側時刻取得手段、
    前記各端末の現在時刻及び前記配信側時刻取得手段が取得した自装置内での現在時刻に基づいて、前記各端末における時間を管理する時間管理手段、
    前記コンテンツのメディアデータに規定された再生時間及び前記時間管理手段により管理された前記各端末における時間に基づいて、前記各端末でのメディアデータ再生時間が一致するように前記メディアデータの再生予定時刻を算出するメディア同期手段、
    前記リクエストにより特定されたコンテンツのメディアデータを前記各端末に配信すると共に、このメディアデータを前記再生予定時刻にて再生させる制御データを生成して前記各端末に送信するメディア配信制御手段
    として前記コンピュータを機能させるコンテンツ同期配信プログラム。
  19. 請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置とネットワークを介して通信する機能を有するコンピュータに実行させることにより、リクエスト用端末からのリクエストに応じたコンテンツを再生するコンテンツ提示用端末として機能させるコンテンツ同期配信プログラムにおいて、
    自端末内での現在時刻を取得して、前記通信機能により前記コンテンツ配信装置の時間管理手段に送信する再生側時刻取得手段、
    前記再生側時刻取得手段が取得した現在時刻と前記コンテンツ配信装置からの制御データに基づいて、コンテンツのメディアデータの再生を制御する再生制御手段、
    前記通信機能により前記コンテンツ配信装置のメディア配信制御手段から送信された前記リクエストに応じたコンテンツのメディアデータ及びその再生に関する制御データを受信して前記再生制御手段に通知するメディア受信手段
    として前記コンピュータを機能させるコンテンツ同期配信プログラム。
  20. 請求項1から請求項10のうちのいずれか1項記載のコンテンツ配信装置とネットワークを介して通信する機能を有するコンピュータに実行させることにより、前記コンテンツ配信装置から配信されたリクエストに応じたコンテンツを再生するリクエスト用端末として機能させるコンテンツ同期配信プログラムにおいて、
    前記通信機能によりコンテンツ提示用端末で再生させるべきコンテンツに関するリクエストを前記コンテンツ配信装置のリクエスト管理手段に送信するアクセス手段、
    前記通信機能により自端末内での現在時刻を取得して前記コンテンツ配信装置の時間管理手段に送信する再生側時刻取得手段、
    前記再生側時刻取得手段が取得した現在時刻と前記コンテンツ配信装置からの制御データに基づいて、コンテンツのメディアデータの再生を制御する再生制御手段、
    前記通信機能により前記コンテンツ配信装置のメディア配信制御手段から送信された前記リクエストに応じたコンテンツのメディアデータ及びその再生に関する制御データを受信して前記再生制御手段に通知するメディア受信手段
    として前記コンピュータを機能させるコンテンツ同期配信プログラム。
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