JP2006242822A - 光学的測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、種々の測定対象に対応して、高精度の測定が可能で、かつ工数と時間ロスを低減できる光学的測定装置を提供することである。
【解決手段】光源の光を測定対象に投光して測定対象の材質、厚さ、成分、水分などの性状を測定する光学的測定装置において、前記測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段を前記光源からの光の結像位置に配置した。測定対象の形状に相当するスポットとすることで、測定対象の必要部分からの無駄のない大きな測定光量が得られ、測定精度の向上が図れる。
【選択図】図1
【解決手段】光源の光を測定対象に投光して測定対象の材質、厚さ、成分、水分などの性状を測定する光学的測定装置において、前記測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段を前記光源からの光の結像位置に配置した。測定対象の形状に相当するスポットとすることで、測定対象の必要部分からの無駄のない大きな測定光量が得られ、測定精度の向上が図れる。
【選択図】図1
Description
この発明は、測定対象の材質、厚さ、成分、水分等の性状を測定する光学的測定装置に関するものである。
測定対象に光源からの所定の波長の光を投光し、その反射光や、透過光から材質、厚さ、成分、水分等の性状を測定する光学的測定装置が知られている。例えば、水が近赤外線領域における1.2μm、1.43μm、1.94μmなどに吸収波長を持っていることを利用した赤外線成分計がある。この波長の赤外線を測定対象に投光する。薄いシート状の物体なら透過光を測定するが、粉粒体などでは反射光を測定する。物体にあたった光は、物体内に部分的に侵入し、物体内部で吸収・反射を繰返して拡散反射光として外部に出てくる。従ってこの拡散反射光は物体内部の水分により減衰しているので、この強度を測定して物体の水分量を測定することができる。しかし、水の吸収波長のみの計測では、物質までの測定距離、表面状態、粒子の大きさ、色などの影響を受け、安定した水分測定が困難となる。そこで、水の吸収波長の近くに比較波長を設け、吸収波長と比較波長の比率から水分値に演算する。
図3にミラー式の赤外線成分計の構成例を示す。光源1から出た光Lはレンズ1Aで集光された後、モータMで回転している回転セクタ2を通過する。回転セクタ2には複数枚の光学フィルタ31〜3Nが取付けられており、所定の波長の近赤外線を通過させる。これらの光はミラー6を介し、投光窓ないし投光レンズよりなる光学体71より、測定対象8に投光される。測定対象8からの反射ないし透過した光は、受光窓ないし受光レンズよりなる光学体72を介して、凹面鏡91で集光され、凸面鏡92を反射し検出素子10に入射する。
検出素子10で検出されたアナログ出力信号は、図示しない同期検出器で波長毎に分離されAD変換器などを内蔵したμCPU等の処理手段11に入力される。また、周囲温度Tを検出する温度検出器20の出力、およびLCD表示器等の表示手段13を参照してキースイッチ等の設定手段12その他で設定された検量線データなどの設定信号データ等の必要な他の信号が処理手段11に入力される。水分計で求められた値は、試料を加熱乾燥させて水分の減少量を測定する乾燥重量法や、カールフィッシャー試薬を滴定して試料の水分量を測定するカールフィッシャー法などの他の水分測定方法と一定の関係がある。この関係式が検量線であり、測定対象毎に異なった特性を示す。
処理手段11は、内蔵したAD変換器でアナログ信号をデジタル信号に変換し、設定データ等を用いて所定の演算処理を行い、測定対象の所望の水分率、厚み等の性状信号を得ることができる。例えば、水分吸収波長帯の光の信号と非吸収波長帯の光の信号との比を取ることで水分率等が測定できる。
測定対象である塗布糊と塗布糊が塗布されたシートの成分の吸収波長域が重複している場合に、塗布糊が塗布されていないシート部分を含んだ領域の測定を行なうと、シート部分の性状信号が影響して測定精度が低下する。
このような光学的測定装置の測定精度の向上を目的として、図3に示すように光源からの光の結像位置に測定対象である、例えば塗布糊の塗布形状に応じた任意形状の開口を有する固定スリット5を設けた本件出願人による特開2001−296242号公報がある。固定スリットは、帯状の移動する測定対象の場合は移動方向に沿って長い長方形や、測定対象の形状に対応した凹形状又は二重丸形状などの開口である。このことにより、測定対象の各点につき流れ方向に関してより多くの光量が得て、流れ方向に沿った測定分布精度を向上させたり、静止している測定対象としての塗布糊などのパターンが凹形状あるいは二重丸形状などのとき、これに合わせた形状のスリットを用いて、測定対象の形状に相当する投光スポットとすることで、測定対象の必要部分からの無駄のない大きな測定光量を得て、測定精度の向上を図っている。
特開2001‐296242号公報
しかしながら、特許文献1において、測定対象に投光される固定スポットでは、測定対象の形状が一つの条件しか対応できず、測定対象の形状が変化するとそれに応じて固定スリットの交換が必要となり、工数がかかり、時間のロスがあるという問題点があった。
この発明の目的は、以上の点に鑑み、簡易な構成で、種々の測定対象に対応して、高精度の測定が可能な光学的測定装置を提供することである。
この発明は、光源の光を測定対象に投光して測定対象の性状を測定する光学的測定装置において、測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段を、光源からの光の結像位置に配置したことを特徴とする光学的測定装置である。
この発明は、光源の光を測定対象に投光して測定対象の性状を測定する光学的測定装置において、測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段を、光源からの光の結像位置に配置したことを特徴とする光学的測定装置で、このことにより、簡易な構成で、種々の測定対象に対応して、高精度の測定が可能で、工数と時間ロスを低減できる。
図1は、この発明の一実施例を示すミラー形の光学的測定装置の構成説明図である。図3と同じ構成部品には同一符号を付している。図1において、投光ランプのような光源1から放射される光Lは、レンズ1Aを介しモータMで回転する回転セクタ2に投光される。この回転セクタ2は、円盤の上に配置された複数の光学フィルタ31〜3Nを有しこれが分光手段を構成し、光源1からの光Lは、測定時に各光学フィルタ31〜3Nのいずれかを順次透過して集光される。
光源1の集光・結像位置に測定対象8の形状に対応した開口形状のスリット41〜4Nを有する投光スポット制御手段40が設けられ、ミラー6を介し、投光窓ないし投光レンズよりなる光学体71より、スリット41〜4Nの任意形状の開口に対応したスポットの光として、スリット形状で測定対象8に投光される。
測定対象8からの反射ないし透過した光は、受光窓ないし受光レンズよりなる光学体72を介して、凹面鏡91で集光され、凸面鏡92を反射し検出素子10に入射する。
検出素子10で検出されたアナログ出力信号は、図3に示した赤外線成分計と同様に、図示しない同期検出器で波長毎に分離されAD変換器などを内蔵したμCPU等の処理手段11に入力される。また、周囲温度Tを検出する温度検出器20の出力、およびLCD表示器等の表示手段13を参照してキースイッチ等の設定手段12その他で設定された検量線データなどの設定信号データ等の必要な他の信号が処理手段11に入力される。処理手段11は、内蔵したAD変換器でアナログ信号をデジタル信号に変換し、設定データ等を用いて所定の演算処理を行い、測定対象の所望の水分率、厚み等の性状信号を得ることができる。
図2(a)は、スリット41〜4Nの一例で、測定対象8が帯状のフィルム等で長手方向に流れて移動するような場合において、この流れる測定対象8の幅方向に光学的測定装置を往復スキャン走査させて測定するときなど、この帯状の移動する測定対象8の流れ方向に沿って長い長方形の開口4aを有するスリットとし、これに対応した流れ方向に長い長方形状のスポットの光を測定対象8に投光する。このことにより、流れ方向に関してより多くの光量が得られ、流れ方向に沿った測定精度を向上させることができる。
また、図2(b)、(c)、(d)は、スリット41〜4Nの他の例で、測定対象8が紙の上に塗布される糊などで、その塗布パターンが二重丸や凹形状、あるいは十字形のとき、これに合わせた二重丸の開口4bや凹形状の開口4c、あるいは十字形の開口4dを有するスリット41〜4Nを用いて、測定対象8の形状に相当するスポットとすることで、測定対象8の必要部分からの無駄のない大きな測定光量が得られ、測定精度の向上が図れる。
なお、スリット41〜4Nの開口の形状は、どのようなものでもよく、測定対象に合わせた最適なスポット形状となるようにすればよく、また、光学系の余分な変更も不要である。
測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段としては、図1に示すようにモータM2に接続され回転可能な回転板に複数のスリットを設けたり、縦方向や横方向に並べられたスリットをスライドさせても良いし、複数のスリットを収納したカセットから適宜1つのスリットを取り出して、光の結像位置に配置するようにしても良い。
1 光源
2 回転板
31〜3N 光学フィルタ(分光手段)
40 投光スポット制御手段
41〜4N スリット
4a〜4c 開口
5 固定スリット
71、72 光学体
8 測定対象
91 凹面鏡
92 凸面鏡
10 検出素子
11 処理手段
12 設定手段
13 表示手段
20 温度検出器
2 回転板
31〜3N 光学フィルタ(分光手段)
40 投光スポット制御手段
41〜4N スリット
4a〜4c 開口
5 固定スリット
71、72 光学体
8 測定対象
91 凹面鏡
92 凸面鏡
10 検出素子
11 処理手段
12 設定手段
13 表示手段
20 温度検出器
Claims (1)
- 光源の光を測定対象に投光して測定対象の性状を測定する光学的測定装置において、前記測定対象の形状に対応した開口形状の複数のスリットを有する投光スポット制御手段を前記光源からの光の結像位置に配置したことを特徴とする光学的測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005060502A JP2006242822A (ja) | 2005-03-04 | 2005-03-04 | 光学的測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005060502A JP2006242822A (ja) | 2005-03-04 | 2005-03-04 | 光学的測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006242822A true JP2006242822A (ja) | 2006-09-14 |
Family
ID=37049387
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005060502A Pending JP2006242822A (ja) | 2005-03-04 | 2005-03-04 | 光学的測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006242822A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009063436A (ja) * | 2007-09-06 | 2009-03-26 | Olympus Corp | 蛍光顕微鏡およびマイクロ分析チップ |
WO2013157217A1 (ja) * | 2012-04-19 | 2013-10-24 | パナソニック株式会社 | 水分量変動検知装置、水分量変動検知方法、真空計及び真空度変動検知方法 |
Citations (5)
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JPS61153546A (ja) * | 1984-12-26 | 1986-07-12 | Canon Inc | 粒子解析装置 |
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JPH03235910A (ja) * | 1990-02-13 | 1991-10-21 | Hitachi Ltd | 赤外顕微鏡 |
JPH04249747A (ja) * | 1990-12-30 | 1992-09-04 | Horiba Ltd | 顕微分光測定装置 |
JP2001296242A (ja) * | 2000-04-18 | 2001-10-26 | Chino Corp | 光学的測定装置 |
-
2005
- 2005-03-04 JP JP2005060502A patent/JP2006242822A/ja active Pending
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