JP2006238830A - 新規乳酸脱水素酵素遺伝子及び乳酸の製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規乳酸脱水素酵素をコードする遺伝子を提供すること、および、該遺伝子を利用した乳酸の製造方法を提供すること。
【解決手段】 乳酸生成能を有する事で知られているリゾプス・オリゼの乳酸脱水素酵素遺伝子と相同性の高い、アスペルギルス属微生物由来の乳酸脱水素酵素遺伝子、および、前記遺伝子の活性が増強されたアスペルギルス属微生物を培養し、生成された乳酸を回収することを含む、乳酸の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な乳酸脱水素酵素遺伝子および乳酸の製造方法に関する。
乳酸は酸味料・保存料として加工食品や飲料等の製造や化成品・医薬品の原料等に利用されている。さらに近年環境問題への関心の高まりとともに注目を浴びているグリーン(植物)プラスチックとして最も開発の進んでいるポリ乳酸の原料としても重要な物質である。
通常、乳酸はグルコース等の糖質を基質とした微生物の代謝産物として得られている。特に乳酸菌と呼ばれる一群の細菌類は乳酸を特異的に生成する事が古くから知られており、ヨーグルト等の製造に関わっている。乳酸にはD型とL型が存在し、乳酸菌は一般的にはこのD型、L型の乳酸の混合物を生成する。しかし植物プラスチックにする為のポリ乳酸の原料は、L型又はD型のみからなる光学純度の高い乳酸が求められる。
乳酸生成能を有する糸状菌としては、リゾプス・オリゼ株が従来から良く知られている(たとえば、Wang, C. W., Z. Lu, and G. T. Tsao. 1995. Lactic acid production by pellet-form Rhizopus oryzae in a submerged system. Appl. Biochem. Biotechnol. 51/52:57-71.、Christopher D. Skory Isolation and expression of lactate dehydrogenase genes from Rhizopus oryzae.Appl Environ Microbiol. 2000 Jun;66(6):2343-8.)。しかしながら、本菌株で乳酸生成させるには炭酸カルシウム等の中和剤添加が必要であったり、固体培養に先立ち液体培養での種培養を行い生育した菌糸による接種が必要である。
一方、同じ有機酸であるクエン酸の生産では、固体培養に適した麹菌での生産がなされている。しかし、これまで乳酸を著量生産するアスペルギルス属微生物は知られていない。また、アスペルギルス属微生物のゲノム由来の乳酸脱水素酵素遺伝子は未だ見出されていない。
Wang, C. W., Z. Lu, and G. T. Tsao. 1995. Lactic acid production by pellet-form Rhizopus oryzae in a submerged system. Appl. Biochem. Biotechnol. 51/52:57-71. Christopher D. Skory Isolation and expression of lactate dehydrogenase genes from Rhizopus oryzae. Appl Environ Microbiol. 2000 Jun;66(6):2343-8. T.Yonedaら J.Protein Chem.、16、597-605、1997
本発明は、アスペルギルス属微生物のゲノム由来の、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する酵素、その酵素をコードする遺伝子、および新たな乳酸製造方法を提供する。
本発明は、一側面において、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性が向上してなる微生物を培地中で培養し、培養物中に乳酸を生成させることを含む乳酸の製造方法であって、前記活性の向上が、下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAの発現増幅によることを特徴とする、前記方法である。
(a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
(d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
(e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
(g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
(h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
(j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
また、本発明は、上記方法において、微生物が、下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAのコピー数を高めること、又は前記DNAの発現調節配列を改変することにより前記DNAの発現が増強されるように改変された、乳酸の製造方法でもある。
(a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
(d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
(e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
(g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
(h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
(j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
特に本発明は、微生物が、下記(a)〜(g)のいずれかに記載のDNAが発現可能な形態で導入された形質転換体である、乳酸の製造方法でもある。
(a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
(d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
(e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
(g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
(h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
(j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
特に本発明は、微生物が糸状菌、特に固体培養に適した糸状菌、またはエシェリヒア属細菌である、上記乳酸の製造方法でもある。
さらに本発明は、 下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAでもある。
(a)配列番号1に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA
(b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(c)配列番号3に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
(d)配列番号4に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
(e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(f)配列番号6に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
(g)配列番号7に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
(h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
(i)配列番号9に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;または、
(j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
また、本発明は下記(a)〜(f)のいずれかのタンパク質でもある。
(a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
(b)配列番号5に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
(c)配列番号8に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
(d)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質;
(e)配列番号5に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質;
(f)配列番号8に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質。
本発明により、麹菌類(Aspergillus(アスペルギルス)属微生物)由来の、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する酵素(乳酸脱水素酵素)をコードする新規な遺伝子が提供される。本遺伝子を、糸状菌、特に固体培養に適した糸状菌およびエシェリヒア属細菌のような微生物に導入することにより、乳酸を安価に製造することができる。特に、安価でシンプルな発酵生産を可能にする固体発酵法により多用されるアスペルギルス属微生物に導入する事により、従来知られていない、アスペルギルス属微生物による乳酸製造が可能となる。なお、この新たに得られる乳酸生産性アスペルギルス属微生物は本来アスペルギルス属微生物が有する遺伝子の発現を強化したものであり、組換え微生物には該当しないため、通常の設備や方法によって発酵生産が出来る。
乳酸を生成させる為にはその前駆体であるピルビン酸を乳酸に変化させる乳酸脱水素酵素の存在が不可欠となる。本発明者らは糸状菌、特にアスペルギルス属微生物、および大腸菌(エシェリヒア・コリ)に代表されるエシェリヒア属細菌を含む細菌、その他の微生物において発現可能な当該酵素を発見し、その発現を増強せしめ、乳酸生成能の高い微生物、特にアスペルギルス属微生物を造成できる可能性に着目した。
具体的には、本発明者らは、アスペルギルス属微生物のゲノム由来の乳酸脱水素酵素遺伝子を探索し、これを高発現ベクターと共に宿主微生物、特にアスペルギルス属微生物に導入し、当該遺伝子の発現を増強する事により、乳酸発酵に適した微生物、特にアスペルギルス属微生物株、とりわけ固体培養に適したアスペルギルス・オリゼ及びアスペルギルス・ニガー等の造成が可能であると考え、まず乳酸脱水素酵素遺伝子を探索の結果、本発明の遺伝子を発見し、本発明の完成に至った。従って、本発明は、外来性の乳酸脱水素酵素遺伝子を含む遺伝子構築物を導入することによってこの遺伝子の発現を増強すること、および、内在性の乳酸脱水素酵素遺伝子の発現を増強することのいずれの態様も含む。
本明細書において、「発現」と関連して「DNA」の語が使用される場合、特に断りのない限りその文脈において「遺伝子」と「DNA」は同義である。従って、「DNAの発現増幅」、「DNAの発現調節」等の表現は、それぞれ「遺伝子の発現増幅」、「遺伝子の発現調節」と同義である。また、本明細書において、特に断りのない限り「乳酸脱水素酵素」はL-乳酸脱水素酵素およびD-乳酸脱水素酵素のいずれも含む。さらに本明細書において、「DNA」には、文脈に依存して、一本鎖DNAおよび二本鎖DNAのいずれも含まれ、従って、「DNA配列」には、文脈に依存して、直接記載された配列のみならずその相補配列も含まれる。
乳酸菌や一部の真菌類(リゾプス・オリゼ等)、高等生物等において乳酸脱水素酵素遺伝子は発見されており、その塩基配列情報を基に、アスペルギルス属微生物で既にゲノム情報が明らかにされているアスペルギルス・ニードランスやアスペルギルス・オリゼの塩基配列情報と比較検索する事により、乳酸脱水素酵素遺伝子候補と思われる塩基配列を見出すことができる。その塩基配列から読替えたアミノ酸配列を基に、タンパク質工学的手法により酵素タンパク質モデルを構築し、これらのタンパク質が乳酸脱水素酵素の機能を有する可能性を確認することができる。得られた候補塩基配列を基に、定法に従ってcDNAを調製し、適切なベクターに組込み、これをクローニングのために一般的に使用される微生物、例えば大腸菌(エシェリヒア・コリ)に導入する事によりそれらの微生物が本来は生成しない乳酸を生成するかどうか、または前記配列にコードされる酵素タンパク質を生産させ、そのタンパク質が乳酸脱水素活性を有するかどうかを調べることにより、得られた乳酸脱水素酵素遺伝子候補の塩基配列が実際に目的とする乳酸脱水素酵素遺伝子であることを確認することが出来る。
以下により具体的に本発明の実施態様の例を述べる。
1)乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列の探索
データベース中のアスペルギルス属微生物のゲノム情報に対して、既知の乳酸脱水素酵素(L型またはD形)遺伝子の塩基配列情報を基にして適切な相同性検索プログラム、例えばBLAST等により、一定以上の配列相同性、例えば40%以上の相同性を有する配列を検索することが出来る。既知の乳酸脱水素酵素(L型またはD形)遺伝子の配列としては、リゾプス・オリゼの乳酸脱水素酵素(L型)遺伝子およびエシェリヒア・コリやノストック(藍藻)の乳酸脱水素酵素(D型)遺伝子の塩基配列を利用することができる。探索の対象となるアスペルギルス属微生物としてはアスペルギルス・ニードランス(Asperugillus nidulans)やアスペルギルス・オリゼ(Aspergillus oryzae)が含まれるが、これらに限定されない。BLAST等の相同性検索プログラムは例えば、米国国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)(http//www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/)から提供されている。このようにしてアスペルギルス属微生物の乳酸脱水素酵素遺伝子の候補配列遺伝子を得ることが出来る。
2)乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列遺伝子の取得
このような探索により、乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列の存在が明らかになったアスペルギルス属微生物、例えば、A.nidulans FGSCA4株(Fungal Genetics Stock Center, School of Biologycal Sciences, University of Missouri, Kansas City 5007 Rockhill Rd, Kansas City, Missouri, 64110 USAから入手可能)、A.oryzae RIB40株(独立行政法人 酒類総合研究所、739-0046 広島県東広島市鏡山3−7−1から入手可能)を、適切な培地、例えば酵母エキス、ペプトン、マルトースからなるYPM培地を用いて増殖させ、その菌体を粉砕し、常法に従って抽出したゲノムDNAを鋳型としたPCR法により、目的の候補遺伝子を実際にクローニングすることが出来る。
アスペルギルス属微生物からのゲノムDNA抽出を含む分子遺伝学的技術は当業者によく知られており、例えばNick Talbot(ed.) Molecular and Cellular Biology of Filamentus Fungi; A Practical Approach, Oxford University Press (2001)を参照することが出来る。より一般的な分子生物学的手法は例えば、Sambrook et al., 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Second Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York、F.M. Ausubel et alo.(eds), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, Inc. (1994)等に記載されている。
3)乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列からのcDNAの調製
乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列の存在が明らかになったアスペルギルス属微生物、例えば、A.nidulans FGSCA4株、A.oryzae RIB40株を適切な培地、例えば酵母エキス、ペプトン、マルトースからなるYPM培地を用いて増殖させ、その菌体を粉砕し、常法に従って抽出したRNAを用いて、リバーストランスクリプテース(RT)PCR法により、目的のcDNAを得ることができる。
4)得られたcDNA配列を基にしたタンパク質ホモロジーモデリングによる酵素活性の推定
得られたcDNAの塩基配列を決定し、この情報を基にアミノ酸配列を決定することができる。得られたアミノ酸配列から予測されるタンパク質の立体構造について、ホモロジーモデリングの手法(T.Yonedaら J.Protein Chem.、16、597-605、1997)を用いて、既知の乳酸脱水素酵素の立体構造とのホモロジーを解析し、例えば、好ましくは30%以上のホモロジーが合った場合に乳酸脱水素酵素の活性発現の基本要素を備えていると推定し、得られたcDNAを乳酸脱水素酵素活性を有するタンパク質をコードする遺伝子の候補として選択することが出来る。
5)乳酸脱水素酵素候補遺伝子が実際に乳酸脱水素酵素遺伝子であることの確認
適切な方法により調製した微生物、例えば、この分野で遺伝子のクローニングによく使用される、ハナハン(Hanahan)の方法により調製した大腸菌のコンピテントセルに、市販のクローニング用ベクターに連結したcDNAを常法に従って導入することができる。
cDNAを導入した微生物、例えば大腸菌を適切な培地(大腸菌の場合、たとえばLB培地)で28℃〜40℃、好ましくは約37℃にて一昼夜振とう培養し、菌体のみを集めそれを破砕して得られた抽出液を用いて、乳酸脱水素活性の存在を確認することができる。乳酸脱水素酵素の活性は例えばピルビン酸及びNADHを基質として当業者によく知られた方法(例えば酵素ハンドブック、p10-11、朝倉書店参照)に従って測定することが出来る。さらに微生物を除去した培養液を有機酸分析用液体クロマトグラフィー法により分析することにより、酵素反応液中にL-乳酸および/またはD-乳酸が生成されていることを確認することができる。
6)相同遺伝子の取得
このようにして得られた遺伝子と同等の機能を有する遺伝子も本発明の範囲内である。そのような遺伝子は、上述した遺伝子に対応するヌクレオチドとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードする遺伝子として得ることが出来る。ここで「ストリンジェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件を言う。この条件を明確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、相同性が高いDNA同士、例えば70%以上の相同性を有するDNA同士が優先的にハイブリダイズし、それより相同性が低いDNA同士が有意にはハイブリダイズしない条件、あるいは通常のサザンハイブリダイゼーションの洗浄条件が50℃、2xSSC、0.1% SDS、好ましくは1xSSC、0.1% SDS、より好ましくは0.1xSSC、0.1% SDSに相当する塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられる。これらと同等な条件も当業者には容易に理解できるであろう(例えば、Sambrookら、 1989, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 第2版 (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York、Ausubelら, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, Inc. (1994)などに見ることができる。)。このような条件でハイブリダイズする遺伝子の中には、途中にストップコドンが発生したものや活性中心の変異を失ったものも含まれるが、それらについては市販の活性発現ベクターにつなぎ、上述したような方法により乳酸脱水素酵素活性を測定することにより容易に取り除くことができる。また、そのような遺伝子がコードするタンパク質は、一般には上述した遺伝子と同じアミノ酸配列を有するタンパク質であるか、または、そのアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質であろう。このような遺伝子およびその遺伝子にコードされるタンパク質も本発明の範囲内である。
7)乳酸脱水素遺伝子の微生物における発現
本発明の乳酸脱水素遺伝子を発現させるために利用可能な微生物には、アスペルギルス属微生物を含む糸状菌、エシェリヒア属細菌(例えば大腸菌)を含む細菌が含まれる。糸状菌には、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガー(A. niger)、アスペルギルス・ニードランス等のアスペルギルス属、ニューロスポラ・クラッサ(Neurospora crassa)等のニューロスポラ属、リゾムコール・ミーヘイ(Rhizomucor miehei)等のリゾムコール属に属する微生物が含まれるが、これらに限定されない。特に、本発明の乳酸脱水素遺伝子を発現させるためには固体培養に適した糸状菌が好ましい。固体培養に適した糸状菌には、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ソーヤ、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・アワモリ、アスペリギルス・イヌイ等が含まれ、特に、固体培養に適したアスペルギルス属微生物には、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガー等の胞子着生能が高く、生育速度が速く、炭酸カルシウム等の中和剤の添加を必要としない菌株が含まれるが、これらに限定されない。より具体的には、アスペルギルス・オリゼ、アスペルギルス・ニガーが特に好ましい。
本発明の遺伝子は、宿主に応じて適切なプロモーターを選択することにより大腸菌のような細菌だけでなく、アスペルギルス属微生物を含む糸状菌等の種々の微生物において発現させることが出来る。例えば、アスペルギルス属微生物を含む糸状菌、特に麹菌(アスペルギルス・オリゼ(A.oryzae))や黒麹菌(アスペルギルス・ニガー(A.niger))に変異操作を施し、遺伝子導入株採取のための選択マーカーを有する株、例えばniaD-(硝酸資化能欠損)株、sC-(ATPスルフリラーゼ欠損)株、argB-(アルギニン要求)株等を作製し、適切なベクターと組み合わせることによりこれらの微生物において本発明の遺伝子を発現させることが出来る。一方、上述したcDNAを宿主微生物に適した高発現プロモーターに連結した遺伝子構築物を作製し、これらの微生物に導入することが出来る。その目的のために種々のベクターが入手可能である。
アスペルギルス属微生物に用いられるベクターとしては、pUNG(Lee, B.R. et al., Appl. Microbiol. Biotechnol., 44, 425-431 (1995))、pMARG(Tsuchiya, K. et al., Appl. Microbiol. Biotechnol., 40, 327-332 (1993))、pUSC(Gomi, K. et al., Agric. Biol. Chem. 51, 2549-2555 (1987))等が挙げられる。pUNGはniaD-(硝酸資化能欠損)を相補するマーカーを、pMARGはargB-(アルギニン要求)を相補するマーカーを、pUSCはsC-(ATPスルフリラーゼ欠損)を相補するマーカーを、それぞれ有している。
このようなベクターのうち、プロモーターを含むベクターを利用する場合は、そのプロモーターの下流に乳酸脱水素酵素をコードするDNA分子をフレームを合わせて挿入することにより乳酸脱水素酵素遺伝子を発現させることが出来る。例えば、pUNG及びpMARGは、グルコアミラーゼ遺伝子(glaA)のプロモーター及びα−アミラーゼ遺伝子(amyBのターミネーター)を有しているので、該プロモーターの下流に乳酸脱水素酵素をコードするDNAを挿入することにより、該プロモーター制御下で乳酸脱水素酵素を発現させることができる。また、プロモーターを含まないベクター、例えばpUCS等を利用する場合は、上記DNAを挿入したpUC19等のプラスミドとpUSCとの共形質転換(co-transformation)により宿主微生物に導入することによって乳酸脱水素酵素を発現させることができる。特に、以下の表1中に示した文献に記載されているベクター、プロモーター及びマーカーも宿主糸状菌に応じて使用することができる。このほか、内在性の乳酸脱水素酵素遺伝子のプロモーターも利用可能である。表1中、プロモーターの名称は天然にその制御下にある遺伝子がコードする酵素名を用いて示してある。
表1.利用可能なプロモーターの例
Figure 2006238830
作製した遺伝子構築物を糸状菌、例えばA.oryzaeおよびA.nigerを含むアスペルギルス属微生物に導入する方法は特に限定されないが、例えば以下の実施例中に記載したプロトプラスト-PEG法を使用することが出来る。形質転換操作をした株を、適切な培地、例えば食塩を含有させた最小培地プレートに軟寒天培地を重層させ、その培地上で30℃、5日の培養し、生育旺盛なコロニーを採取することにより本発明の遺伝子を導入した微生物、例えば本発明の遺伝子を導入したA.oryzaeまたはA.nigerを得ることができる。
8)乳酸の製造
本発明の遺伝子を導入した微生物、例えばアスペルギルス属微生物、エシェリヒア属細菌を一般的な培養方法に従って培養することにより、これらの微生物に乳酸を産生させることができる。これら微生物の一般的な培養方法はそれぞれ当業者によく知られたものである。本発明の方法により、アスペルギルス属微生物を培養して乳酸を製造する場合、本発明の遺伝子を導入したアスペルギルス属微生物、例えばA.oryzaeまたはA.nigerを適切な培地で25℃〜40℃、好ましくは30℃〜35℃にて、数日間培養する。培養日数は本発明において本質的ではなく、充分に乳酸が産生される期間であればよい。例えば前述の温度にて、2〜30日間、好ましくは3〜10日間、特に好ましくは4〜7日間培養することにより、導入した遺伝子に依存してL-乳酸またはD-乳酸が産生される。当業者は選択した宿主に応じて最適化した培養条件を設定することが出来るであろう。培地はA.oryzaeまたはA.niger等のアスペルギルス属微生物が健全に生育しおよび/または乳酸を生産することが可能な培地である限り特に限定されない。例えば、アスペルギルス属微生物については米及びダイズ粉を含む培地、甘しょでん粉粕と米糠を基質とした固体培地等、あるいは小麦ふすま等の液体培地を使用することが出来る。
エシリヒア属細菌を培養して乳酸を製造する場合、これらの細菌に通常用いられる、炭素源、窒素源、無機イオンおよび必要に応じてビタミン等を含む培地、および、これらの細菌の培養において通常用いられる温度、pHその他の培養条件を本発明においても採用することが出来る。例えば大腸菌の場合、このような培地中で、25℃〜45℃、好ましくは30℃〜40℃にて充分に乳酸が産生される期間培養する。培養期間は、充分に乳酸が産生される限り特に限定されないが、例えば大腸菌の場合、一般には12〜72時間、好ましくは18〜48時間、特に好ましくは18〜36時間であろう。エシリヒア属細菌を宿主として使用する場合も、当業者は選択した具体的な宿主に応じて、より最適化した培養条件を設定することが出来るであろう。
また、本発明に従って、アスペルギルス属微生物に効率的に乳酸を生産させるためには、乳酸脱水素酵素遺伝子を含む外来性の遺伝子構築物を導入することに加えて、本発明の別の態様においては、これらの微生物に内在する乳酸脱水素酵素遺伝子のコピー数を増加させる、エンハンサー等の発現調節配列を内在性の乳酸脱水素酵素遺伝子に付加する、プロモーターの数を増加させる、および/またはより活性が高くなるように改変、および/またはプロモータを含む調節配列の全体または一部を置換する、等の方法により、これらの微生物において乳酸脱水素酵素の活性を向上させることが出来る。遺伝子のコピー数を増加せるための方法は当業者にはよく知られたものであり、例えば本発明のDNA分子をトランスポゾンに組込み、これを転移させて染色体DNA上に多コピー導入する、あるいは、コスミドベクターに本発明のDNA分子をタンデムに多コピー挿入しておき、これを細胞内に導入して染色体に組み込ませることによっても細胞内で乳酸脱水素酵素遺伝子のコピー数を増加させることが出来る。また、例えば配列表に記載された核遺伝子のコード配列および/またはゲノム配列、例えば配列番号1、4および7に記載の情報に基づいて、内在性遺伝子のコード配列の上流を標的として相同組換えにより強力なプロモーターを挿入する、あるいはコード領域並びにその上流および/または下流を含む領域全体を染色体上に追加的に複数導入することもできる。本発明のこの態様において、アスペルギルス属微生物、特にA.oryzaeおよび/またはA.nigerで機能し得るエンハンサーには例えば、A.oryzaeのデンプン分解酵素(α-アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α-グルコシダーゼ)遺伝子のプロモーターに共通に存在する配列(RegionIII)(Minetaki et al., Applied Microbiology and Biotechnology, 50, 459-467 (1998))が含まれる。本発明の遺伝子の内在性のプロモーター以外に、既に上述の表1に記載したプロモーターも本発明のこの態様において使用できる。
乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列の探索
米国国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)のカビゲノムデータベース(http//www. ncbi.nlm.nih.gov/sutils/genom_table.cgi?organism=fungi)に公開されているアスペルギルス・ニードランスのゲノム情報及びアスペルギルス・オリゼのゲノム情報を基に、NCBIのブラスト検索システム(blastx)(http//www.ncbi.nlm.nih.gov/blast/)を用いて、リゾプス・オリゼのL型乳酸脱水素酵素(LdhA)のアミノ酸配列と相同性の高いタンパク質をコードしているDNA塩基配列を検索した。その結果、アスペルギルス・ニードランスのゲノム中で最も高い相同性(41%)を示す配列をL-LDHホモログとして得た。L-LDHホモログタンパク質をコードしているゲノム領域の塩基配列を配列番号1に、L-LDHホモログタンパク質のアミノ酸配列を配列番号2に、cDNAのコード領域塩基配列を配列番号3に示す。また、L-LDHホモログタンパク質とリゾプス・オリゼのL型乳酸脱水素酵素(LdhA)との相同性をClustalW(http://www.ddbj.nig.ac.jp/search/clustalw-j.html)により調べた結果を図1に示す。
L-LDHホモログと同様にしてアスペルギルス・ニードランスのゲノムデータ中においてエシェリヒア・コリ(大腸菌)のD型乳酸脱水素酵素のアミノ酸配列に相同性のあるタンパク質をコードしているDNA配列をblastxで検索した結果、最も高い相同性を示した配列をD-LDHホモログとして得た。D-LDHホモログタンパク質をコードしているゲノム領域の塩基配列を配列番号4に、コードされるD-LDHホモログタンパク質のアミノ酸配列を配列番号5に、cDNAのコード領域塩基配列を配列番号6に示す。このアミノ酸配列をもとに、NCBIの全生物のタンパク質データベースに対してblastp検索した結果、大腸菌のD-LDHよりも藍藻(ネンジュモ)Nostoc sp. PCC 7120のD-LDH(登録番号BAB77582)と最も相同性が高い(51%)ことが分かった。D-LDHホモログタンパク質と藍藻のD-LDHとの相同性をClustalWにより調べた結果を図2に示す。
次にアスペルギルス・オリゼのゲノムデータと、先に得られたアスペルギルス・ニードランスのD-LDHホモログのアミノ酸配列に相同性のあるタンパク質をコードしているDNA配列をblastxで検索した結果、最も高い相同性(71%)を示した配列をアスペルギルス・オリゼのD-LDHホモログとして得た。D-LDHホモログタンパク質をコードしているゲノム領域の塩基配列を配列番号7に、D-LDHホモログタンパク質のアミノ酸配列を配列番号8に、cDNAのコード領域塩基配列を配列番号9に示す。アスペルギルス・オリゼとアスペルギルス・ニードランスのD-LDHホモログタンパク質間の相同性をClustalWにより調べた結果を図3に示す。
探索された乳酸脱水素酵素遺伝子候補配列遺伝子の取得
YPM培地(0.5%Bacto yeast extract、1%Bacto peptone、2%Maltose)50mlを用いて、A.nidulans A4株を30℃で2日間振とう培養し、ガラスフィルター(G2)を用いて集菌後、蒸留水でよく洗浄した。ペーパータオルを用いてよく脱水した菌体を、液体窒素を用いて凍結させた後、そのまま乳鉢で粉砕した。これを0.4mlのTE緩衝液に懸濁し、さらに0.4mlのEDTA溶液(5mMEDTA、1%SDS)と0.8mlのフェノール・クロロホルムを加え混合した後、遠心分離により分層し、水層のみを分取した。これに2.5倍量のエタノールを加え、生じた沈殿を遠心分離により得た。この沈殿をTE緩衝液に再溶解した後、50μgのRNaseAを加え、37℃30分保持し、2回フェノール・クロロホルム抽出後、クロロホルム・イソアミルアルコール処理し、2.5倍量のエタノールを加え遠心分離により、A.nidulansのゲノムDNAの沈殿を得た。同様の方法で、A.oryzae NS4株のゲノムDNAも調製した。
これらのゲノムDNAを鋳型としてPCRを行った。センスプライマーにはNotIの認識配列を付加した5'-TTAGCGGCCGCACCATGGACAACCTG-3'(配列番号10)を、アンチセンスプライマーにはHindIII, NdeI の認識配列を付加した5'-TTAGCGGCCGCACCATGGACAACCTG-3'(配列番号11)を用いた。DNAポリメラーゼには、TaKaRa社製 Ex-Taq を用いて、添付されたプロトコルに従って行った。すなわち、5UのEx-Taqポリメラーゼ、1/10vol.のEx-Taq緩衝液、200mMのdNTPsmix、1mMのセンスおよびアンチセンスプライマー、鋳型DNAを混合し、サーマルサイクラー TP240 (TaKaRa社製) で、94℃ 30秒、55℃90秒、72℃ 120秒を30サイクル繰り返した。PCRにより獲得したDNA断片をシーケンサーにより塩基配列を決定し、目的の候補遺伝子である事を確認した。
乳酸脱水素酵素候補遺伝子のcDNAの調製
実施例2と同様な方法で培養したアスペルギルス・ニードランス A4株の菌体を同じく同様な方法で分離し、液体窒素で凍結後、乳鉢中で粉砕した。粉砕菌体0.1gに対し1mlのISOGEN (ニッポンジーン社製) を使用して、添付されたプロトコルに従ってRNAを抽出した。得られたRNA2μgにオリゴdT12-18プライマー (GIBCO BRL社製)4.5μgを加え、15μlとしたものを70℃で10分間RNAを変性させた後、氷上で急冷した。これにSuperscript IIキット (GIBCO BRL社製)に含まれるSuperscript緩衝液6μl、DTT3μl、dNTPミックス (各2.5mM)5μl、Superscript II 2μlを加え、42℃で2時間逆転写反応をおこなった。なお、途中1時間経過時点でSuperscript II 1μlを加えた。合成されたFirst strand cDNA-RNA hybridを鋳型としてリバーストランスクリプテース(RT)PCR反応を行い、目的のcDNAを得た。
乳酸脱水素酵素候補遺伝子cDNAからの情報を基にしたタンパク質ホモロジーモデリングによる酵素活性推定
アスペルギルス・ニードランス由来のL-ldh候補のアミノ酸配列及び、アスペルギルス・オリゼ由来のD-ldh候補のアミノ酸配列について、NCBI(Entrez)のタンパク質立体構造データベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Entrez/index.html)の情報を基に、タンパク質相同性検索ソフトであるPSI-BLAST(Schaffer AAら Bioinformatics,12,1000-1011,1999)を用いてマッチングを行った結果、乳酸菌等の乳酸脱水素酵素のような既知の乳酸脱水素酵素の立体構造と29から31%という高い相同性を示した。また、本酵素の補酵素であるNADHをこれらの立体構造モデルにあてはめたところ、いずれの候補遺伝子の場合もその近傍にヒスチジンとアルギニンが存在しており、乳酸脱水素活性発現の基本要素が揃っている事が確認できた。
エシェリヒア・コリへの乳酸脱水素酵素遺伝子の導入および乳酸生成
1)乳酸脱水素酵素候補遺伝子cDNAのエシェリヒア・コリへの導入
Hanahanの方法により調製し、-80℃で保存したエシェリヒア・コリのコンピテントセルを融解したもの100μlを1.5ml容のエッペンドルフチューブに移し、予め各cDNAを市販のTベクター(TaKaRa社製)に連結したプラスミドをこれに加え、氷中に30分放置し、42℃にてヒートショックを30秒間施した。再度氷中で2分間冷却し、LB培地(1% Bacto tryptone、0.5% Bacto yeast extract、0.5% NaCl)を0.7ml加えて、37℃で1時間振とう培養した。この培養液を、選択マーカーとしてアンピシリンを含有したLB寒天平板培地に撒き、37℃で一晩培養して出現したコロニーを採取した。このようにしてアスペルギルス・ニードランス由来のL型乳酸脱水素酵素に対応するcDNA、及びアスペルギルス・オリゼ由来のD型乳酸脱水素酵素に対応するcDNAが導入されたエシェリヒア・コリ株を得た。
2)cDNA導入エシェリヒア・コリの乳酸脱水素酵素活性の確認
1)で得られた乳酸脱水素酵素遺伝子が導入された各エシェリヒア・コリ株をLB培地を用いて、37℃で24時間培養した。培養後遠心分離により菌体のみを集め、リン酸緩衝液(0.1M、pH7.0)に再度懸濁し、超音波破砕処理して得た抽出液を酵素液とした。これを用いて常法(酵素ハンドブック、p10-11、朝倉書店)により、乳酸脱水素酵素活性を確認した。その結果を表2に示す。

表2.cDNA導入エシェリヒア・コリ株の乳酸脱水素酵素活性の確認
Figure 2006238830
3)エシェリヒア・コリにおける乳酸の生成
1)で得られた乳酸脱水素酵素遺伝子が導入された各エシェリヒア・コリ株をグルコース含有LB培地を用いて、37℃で培養し18時間経過した時点でグルコースを2.5%追加添加し培養を継続した。培養開始から24時間で培養を終了し、培養液を純水で10倍希釈後フィルター(ミリポア社製)を用いて除菌培養液を得た。これを有機酸分析用の液体クロマトグラフィー(日立製)により分析し、乳酸の生成量を確認した。その結果を表3に示す。
表3.cDNA導入エシェリヒア・コリ株の乳酸生成
Figure 2006238830
麹菌への乳酸脱水素酵素遺伝子の導入および乳酸の生成
1)乳酸脱水素酵素候補遺伝子cDNAの麹菌への導入
アスペルギルス・オリゼ NS4株の胞子を、YPD培地(0.5%Bacto yeast extract、1%Bacto peptone、2%Glucose)50mlに白金耳を用いて接種し、30℃で48時間振とう培養した。滅菌したガラスフィルターを用いて菌体のみを濾過集菌し、殺菌水で洗浄した菌体をプロトプラスト化溶液(10mg/ml ヤタラーゼ、5mg/ml セルラーゼオノヅカR-10、0.8M NaCl、10mM リン酸緩衝液、pH6.0)に懸濁し、30℃で2〜6時間振とうし、プロトプラストを得た。このプロトプラストを0.8M食塩溶液やカルシウム含有トリス緩衝液(0.8M NaCl、10ml CaCl2、10mM TrisHCl緩衝液、pH8)で更に洗浄し、遠心分離(2000rpm、5分)して集めた。集めたプロトプラストの懸濁液に、2割の割合でPEG溶液(40% PEG6000、50mM CaCl2、50mM TrisHCl緩衝液、pH8)を加え、この0.2mlを分取し、予めcDNAを高発現プロモーター(P-enoA142)を含むベクター(pSEN142)に連結したプラスミド20μLを加え、氷中に30分保持した。その後PEG溶液1mlを加え室温で15分置いた後、10mlのカルシウム含有トリス緩衝液を加えて遠心分離(2000rpm、5分)して集めたプロトプラストを、0.8Mの食塩を含有したCzapek-Dox培地(70mM NaNO3、7mM KCl、0.1M KH2PO4、2mM MgSO4、1%Glucose、1.5%寒天)に撒き、その上に45℃まで冷却した寒天を0.6%まで減らした同組成の軟寒天培地を重層した。30℃、5日間の培養で旺盛な生育を示したコロニーを採取した。
2)乳酸の生成
このようにして得られた乳酸脱水素酵素遺伝子が導入された各コロニーを、マルトースを含有した培地(0.5%Bacto peptone、70mM NaNO3、7mM KCl、0.1M KH2PO4、2mM MgSO4、2%Maltose)に胞子懸濁液(2x106個以上)を接種し、30℃にて5日間培養した。培養終了液を純水で10倍希釈後フィルター(ミリポア社製)を用いて除菌培養液を得た。これを有機酸分析用の液体クロマトグラフィー(日立製)により分析し、乳酸の生成量を確認した。その結果を表4に示す。
表4.cDNA導入麹菌による乳酸生成
Figure 2006238830
黒麹菌における乳酸の生成
1)乳酸脱水素酵素候補遺伝子cDNAの黒麹菌への導入
アスペルギルス・ニガー LR12株の胞子を用いて、実施例8と同様に、プロトプラストを得た。このプロトプラストに、実施例8と同様の方法で、予めcDNAを高発現プロモーター(P-No8142)を含むベクター(pNEN142)に連結したプラスミドを導入した株を取得した。
2)乳酸の生成
1)で得られた、乳酸脱水素酵素遺伝子が導入された各黒麹菌の胞子懸濁液(2x106個以上)を、固体培地(15g甘しょでん粉粕、5g米糠、50ml水)に接種し、30℃の培養室で1週間培養した。培養終了した固体培地を100mlの水に懸濁し、濾過により固形物を分離除去し、得られた濾液を純水で10倍希釈後、有機酸分析用の液体クロマトグラフィー(日立製)により分析し、乳酸の生成量を確認した。その結果を表5.に示す。
表5.cDNA導入黒麹菌による乳酸生成
Figure 2006238830
A.nidulansのL型乳酸脱水素酵素(L-LDH)とリゾプス・オリゼのL-LDH相同性をClustalWにより調べた結果である。AdldhA(上段)はA.nidulansのL-LDH、RhldhA(下段)はリゾプス・オリゼのL-LDHアミノ酸配列を表す。 A.nidulansのD型乳酸脱水素酵素(D-LDH)と藍藻のD-LDHとの相同性をClustalWにより調べた結果である。AdldhD(上段)はA.nidulansのD-LDH、Nosto(下段)はノストック(藍藻)のD-LDHのアミノ酸配列を表す。 A.nidulansとA.oryzaeのD-LDH間の相同性をClustalWにより調べた結果である。AoldhD(上段)はA.oryzaeのD-LDH、AdldhD(下段)はA.nidulansのD-LDHのアミノ酸配列を表す。
配列番号10、11:PCRプライマー

Claims (10)

  1. ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性が向上してなる微生物を培地中で培養し、培養物中に乳酸を生成させることを含む乳酸の製造方法であって、前記活性の向上が、下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAの発現増幅によることを特徴とする、前記方法:
    (a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
    (b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
    (d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
    (g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
    (h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
    (j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  2. 微生物が、下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAのコピー数を高めること、又は前記DNAの発現調節配列を改変することにより前記DNAの発現が増強されるように改変されたものである、請求項1記載の製造方法:
    (a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
    (b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
    (d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
    (g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
    (h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
    (j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  3. 微生物が、下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNAが発現可能な形態で導入された形質転換体である、請求項1又は2記載の製造方法:
    (a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
    (b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
    (d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;
    (g)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
    (h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (i)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;または、
    (j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  4. DNAがアスペルギルス・ニードランス由来であり、下記(a)〜(g)のいずれかである、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法:
    (a)配列番号1に記載の塩基配列を有するDNA
    (b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号3に記載の塩基配列を有するDNA;
    (d)配列番号4に記載の塩基配列を有するDNA;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (f)配列番号6に記載の塩基配列を有するDNA;または
    (g)(a)〜(f)のいずれかに記載の塩基配列を有するDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  5. DNAが下記(a)〜(d)のいずれかの塩基配列を有し、アスペルギルス・オリゼ由来である、請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法:
    (a)配列番号7に記載の塩基配列を有するDNA;
    (b)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号9に記載の塩基配列を有するDNA;
    (d)(a)〜(c)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズし、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  6. 微生物が、糸状菌又はエシェリヒア属細菌である、請求項1〜5のいずれか1項記載の製造方法。
  7. 微生物が、固体培養に適した糸状菌である、請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  8. 微生物が、アスペルギルス属微生物である、請求項1〜5のいずれか記載の製造方法。
  9. 下記(a)〜(j)のいずれかに記載のDNA:
    (a)配列番号1に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA
    (b)配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (c)配列番号3に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
    (d)配列番号4に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (f)配列番号6に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
    (g)配列番号7に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;
    (h)配列番号8に記載のアミノ酸配列をコードするDNA;
    (i)配列番号9に記載の塩基配列またはその相補配列を有するDNA;または、
    (j)(a)〜(i)のいずれかに記載のDNAとストリンジェントな条件でハイブリダイズすることができ、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質をコードするDNA。
  10. 下記(a)〜(f)のいずれかのタンパク質:
    (a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
    (b)配列番号5に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
    (c)配列番号8に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
    (d)配列番号2に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質;
    (e)配列番号5に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質;
    (f)配列番号8に記載のアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、付加、挿入、又は逆位を含むアミノ酸配列からなり、かつ、ピルビン酸を乳酸に変換する反応を触媒する活性を有するタンパク質。
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