JP2006234807A - 欠陥検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被検査体中に存在する反射エコー強度が弱い欠陥を精度よく検出する。
【解決手段】所定強度以上の反射エコーが、被検査体の圧延方向に所定距離以上連続して測定された部分を欠陥として検出する。また、検出された二以上の欠陥が被検査体の圧延方向に所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、二以上の欠陥を一の連続した欠陥として検出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検査体中に存在する欠陥を検出するための欠陥検出方法に関する。
一般に、転がり軸受を構成する転動部品の転がり面(軌道面や転動面)に介在物や加工キズ等の欠陥が存在していると、転がり軸受の品質(例えば、転がり疲れ寿命や音響寿命)に影響を及ぼすことがよく知られている。
このため、転動部品の素材となる軸受用鋼を製造する製鋼メーカーでは、丸棒等の鋼材に対して超音波探傷による検査を行い、欠陥が検出されなかった良品のみを出荷するようにしている。しかしながら、製鋼メーカーの検査では、圧延直後の結晶粒が粗大で且つ表面粗さが大きな鋼材に対して行われるとともに、生産性の観点から高速で超音波探傷が行われることから、高精度に行えず、長さが数十ミリ以上の大きな介在物でないと検出することが難しい。したがって、製鋼メーカーの検査では、被検査体の表面(被検査体が丸棒の場合には表面、被検査体が管材の場合には内部表面)に圧延や引き抜き等で生じる割れやしわキズ等の加工キズや長さが数十ミリ以上の介在物等の欠陥が存在するか否かによって、良品か不良品かを判定しているのが現状である。
例えば、特許文献1には、鋼管等の鋼材の同一部位で斜角探傷及び垂直探傷の両方を行い、得られる反射エコー強度がいずれも所定の閾値を超えた場合に、欠陥が存在すると判定することが提案されている。また、鋼管の周方向及び/又は軸方向への連続性を判定し、欠陥が存在すると判定された部位が所定の閾値を超えて連続する場合には、超音波探傷の次工程で用いられる設備に対して有害であると判定することも記載されている。
一方、鋼製の転がり軸受においては、長さ数十ミリ未満の介在物であっても転がり疲れ寿命に影響を及ぼすことが知られている。このため、本発明者らは、特許文献2〜4において、転がり疲れ寿命に影響を及ぼす介在物を特定し、完成後の転動部品に対して超音波探傷による検査を行うことにより、転動部品中にこれらの介在物が存在しないようにすることを提案している。
また、超音波探傷により検出された被検査体中に存在する欠陥のデータは、通常、検査を行った証拠としたり、不良品の原因究明をするために記録しておく。
例えば、非特許文献1及び非特許文献2には、超音波探傷により検出された欠陥のデータを記録するための方法として、得られた反射エコー強度をアナログ信号に変換して縦軸に取り、時間を横軸に取って、アナログチャート方式で記録する方法が記載されている。
また、上述した特許文献1には、被検査体の軸方向及び円周方向における探傷ピッチ毎の反射エコー強度を測定してデジタル信号に変換し、軸方向の探傷ピッチを縦軸に、円周方向の探傷ピッチを横軸に取って、デジタル式で記録する方法が記載されている。
特開2003−222617号公報 特開2000−130447号公報 特開2002−317821号公報 特願2002−293750号公報 特殊鋼46巻6号,1997年,p14 特殊鋼51巻2号,2002年,p27
ところで、上述した特許文献1に記載の方法を用いて長さが数十ミリ未満の介在物を検出するためには、被検査体の軸方向及び円周方向の連続性を評価するための探傷ピッチを細分化し、探傷感度を上げるとともに、欠陥として判定する反射エコー強度の閾値を下げる必要がある。ところが、探傷ピッチを細分化し、探傷感度を上げると、電気的ノイズ信号も大きくなり、欠陥とノイズとを区別し難くなることが想定される。
ここで、電気的ノイズ信号は、周期的に現れる場合が多いため、全反射エコー強度を測定した後に周期的に発生する信号を解析して除去すればよいが、測定に要する手間やコストが増大するという問題がある。
また、長さが数十ミリ未満の介在物を精度よく検出するためには、被検査体の表面粗さを小さくして、超音波の減衰を抑制する必要がある。ところが、表面粗さを小さくするために被検査体の表面に旋削や研削等の加工を施すと、被検査体の円周方向に加工キズが発生する場合がある。この加工キズによるノイズ信号は、電気的ノイズ信号とは異なり周期的に発生するものではないため、欠陥と区別することが難しい。
さらに、長さが数十ミリ未満の介在物から得られる反射エコー強度は弱いため、精度よく検出することが難しい。このため、上述した特許文献1に記載のように、被検査体の軸方向や円周方向の連続性のみで介在物の判定を行うと、一の長い介在物を二以上の介在物であると判断したり、介在物自体が存在しないと判断してしまう場合がある。
また、上述した特許文献2〜4では、いずれも超音波探傷により介在物を検出することについては記載されているが、その介在物の判定方法についてまでは言及されていない。
さらに、上述した非特許文献1及び2では、検出された介在物の全データを保存しているため、データの管理に手間やコストを要するという問題がある。
そこで、本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、例えば、長さが数十ミリ未満の介在物のように、反射エコー強度が弱い欠陥であっても精度よく検出できる欠陥判定方法を提供することを課題としている。
このような課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、「被検査体中に存在する介在物からの反射エコーは被検査体の圧延方向(例えば、軸方向)に連続して存在し、各種ノイズ信号は被検査体の圧延方向に対して垂直方向(例えば、円周方向)に連続して存在すること」と、「二以上の介在物が圧延方向に所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、連続した一の介在物として存在すること」とを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明に係る欠陥検出方法は、被検査体に超音波を照射し、前記被検査体中に存在する欠陥からの反射エコーを測定することで前記欠陥を検出する欠陥検出方法において、所定強度以上の前記反射エコーが、前記被検査体の圧延方向に所定距離以上連続して測定された部分を前記欠陥として検出するとともに、二以上の前記欠陥が、前記被検査体の圧延方向に所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、二以上の前記欠陥を一の前記欠陥として検出することを特徴とするものである。
本発明によれば、被検査体の圧延方向における反射エコーの連続性を欠陥の判定基準としたことにより、圧延方向に対して垂直方向に延びる各種ノイズが検出され難く、圧延方向に延びる欠陥を精度よく検出できる。
また、二以上の欠陥が圧延方向に所定間隔以下の範囲で隣接する場合において、二以上の欠陥を一の連続する欠陥として検出するようにしたことによって、反射エコー強度の弱い欠陥であっても精度よく検出できる。
なお、本発明において、「圧延方向」とは、被検査体を圧延する際の方向を指し、例えば被検査体が丸棒や軌道輪である場合にはそれらの軸方向である場合が多い。
また、本発明において、「圧延方向に連続する」とは、図1に示すように、圧延方向に平行な直線方向L1の連続する場合に限らず、この直線方向L1に対して所定角度(例えば、45°)で傾斜した直線方向L2,L3に連続する場合も指す。
さらに、本発明において、欠陥として検出する際に判定基準とする反射エコーの「所定強度」及びこの所定強度以上の反射エコーが連続する「所定距離」や、二以上の欠陥を一の欠陥として検出する際に判定基準とする二以上の欠陥の「所定間隔」は、いずれも検出する欠陥や被検査体の寸法に応じて適宜変更する。
本発明に係る欠陥検出方法において、欠陥として検出する際に判定基準とする反射エコーの所定強度は、被検査体の寸法に応じて決定することが好ましい。例えば、被検査体が丸棒や軌道輪である場合、外径が細くなると外周面の曲率が小さくなって、反射エコー強度が低くなり、一方、外径が太くなると外周面の曲率が大きくなって、反射エコー強度が高くなる傾向がある。このため、丸棒や軌道輪等が被検査体である場合、その外径が細い時には判定基準とする反射エコー強度の所定強度を小さくし、その外径が太くなった時には判定基準とする反射エコー強度の所定強度を大きくすることにより、被検査体の寸法に係わらず、圧延方向に延びる欠陥を精度よく検出できる。
本発明において、欠陥として検出する際の判定基準に、欠陥の連続性を考慮して許容値を差し引いた反射エコー強度を用いることにより、欠陥をさらに精度よく検出できる。なお、許容値とは、欠陥の幅や太さ等の違いによる測定のバラツキを指し、被検査体の寸法に応じて算出する。
また、本発明において、二以上の欠陥を一の連続した欠陥として検出するための判定基準に、被検査体の圧延方向における欠陥の連続性に加えて、被検査体の表面から内部に向かう方向(深さ方向)における欠陥の連続性を用いることにより、欠陥の寸法や存在位置を正確に把握することができるため、反射エコー強度の弱い欠陥であっても精度よく検出できる。
本発明に係る欠陥検出方法は、前記欠陥が検出された前記被検査体においては、測定された前記反射エコーの全てのデータを記録しておくとともに、前記欠陥が検出されなかった前記被検査体においては、測定された前記反射エコーの最大値のデータを記録しておくことが好ましい。
これによれば、被検査体中に存在する欠陥のデータを効率よく記録できる。
本発明に係る欠陥検出方法によれば、所定強度以上の反射エコーが、被検査体の圧延方向に所定距離以上連続して測定された部分を欠陥として検出するとともに、二以上の欠陥が所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、二以上の介在物を一の介在物として検出するようにしたことによって、例えば長さが数十ミリ未満の介在物のように、反射エコー強度の弱い欠陥であっても精度よく検出できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら説明する。
<第一実施形態>
まず、清浄度の劣るSUJ2からなる素材を所定形状に加工した後、旋削、焼入れ及び焼戻し、及び研削を行うことにより、呼び番号NU322(外径:240mm,内径:110mm,幅:50mm)の転がり軸受用内輪を作製した。
次に、得られた内輪を図2に示す超音波探傷装置に設置して、以下に示す条件で、内輪軌道面における超音波探傷を行った。
この超音波探傷装置は、図2に示すように、超音波伝達媒体が貯留された貯留槽10内に浸漬された被検査体11を円周方向に回転させつつ、超音波探傷用探触子12を被検査体11の軸方向(圧延方向,図2に示すZ方向)に移動させることで、被検査体11の軌道面の全表面の探傷がなされるようになっている。
また、軌道面が曲面である場合には、さらに、軌道面に沿った軸方向(圧延方向,図2に示すθ方向)に探触子12を回転させながら探傷することにより、軌道面と探触子12との間隔及び角度を一定に保持することができるようになっている。
ここで、探触子12から被検査体11に送信された超音波パルスの反射エコーは、超音波探傷器20で解析される。そして、被検査体11の軸方向及び円周方向における探傷ピッチ毎の反射エコー信号と、ターンテーブル13及び被検査体11を同期回転駆動させるサーボモータ14からのパルス信号とを同期させることにより、軸方向及び円周方向における探傷ピッチ毎の反射エコーが測定され、制御装置30でデジタル表示されるようになっている。
なお、図2中の符号15はサーボモータ駆動用制御アンプを指し、同様に16は探触子12の位置を図中のXYZ方向に調整して、被検査体11の軸方向及び円周方向に移動可能に支持するとともに、被検査体11の軌道面に沿って移動させるXYZステージ、17は探触子12を支持する支持部、18は探触子12を支持部17に取り付ける取り付け具、19は被検査体11の回転状態を検知するロータリーエンコーダ、40はXYZステージ用の位置合わせ制御アンプを指す。
〔超音波探傷条件〕
探触子:焦点型探触子
探傷周波数:5〜20MHz
振動子径:6mm
超音波探傷装置:HIS3(日本クラウトクレーマー社製)
入射角:19°(斜角探傷法、屈折角45°),28°(表面波探傷法、屈折角90°)超音波伝達媒体:水(防錆剤を含む)
探傷ゲート:表面から2mmの深さ位置
探傷ピッチ:被検査体の円周方向に0.5mmピッチ、被検査体の軸方向に0.5mmピッチ
そして、異なる被検査体11の超音波探傷結果を、図3及び図4にそれぞれ示す。ここで、図3及び図4は、被検査体の軸方向の1/4幅と、円周方向の1/8幅の範囲において、探傷ピッチ毎の反射エコー強度を示す図である。
次に、図3及び図4で示すように欠陥A〜Mが検出された被検査体11において、実際に欠陥調査を行い、この欠陥調査結果と、上述した超音波探傷による検査結果との比較を行った。
その結果、図3において、30%以上の反射エコー強度が被検査体11の軸方向に2ピッチ以上連続して測定された欠陥A〜Cは、実際の欠陥調査でも欠陥となる介在物が検出され、30%以上の反射エコー強度が被検査体11の円周方向に2ピッチ以上連続して測定された欠陥D,Eは、実際の欠陥調査では欠陥が検出されなかった。
以上の結果から、所定強度以上の反射エコーが被検査体11の軸方向に所定距離以上連続して存在する部分を欠陥として検出することにより、欠陥を精度よく検出できることが分かった。
また、図5に示すように、被検査体11の軸方向において1ピッチの距離を介して隣接する欠陥Fと欠陥Gは、一の連続した介在物による欠陥であった。同様に、欠陥Jと欠陥Kも、一の連続した介在物による欠陥であった。
一方、図6に示すように、被検査体11の軸方向において2ピッチの距離を介して隣接する欠陥Hと欠陥Iは、それぞれ異なる介在物による二の欠陥であった。同様に、欠陥Lと欠陥Mは、それぞれ異なる介在物による二の欠陥であった。
以上の結果から、二以上の欠陥が所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、一の連続した欠陥として検出することにより、欠陥を精度よく検出できることが分かった。
<第二実施形態>
まず、清浄度の劣るSUJ2からなる素材を所定形状に加工した後、旋削、焼入れ及び焼戻し、研削を行うことにより、呼び番号6202(外径:35mm,内径:15mm,幅:11mm)の転がり軸受用内輪及び外輪を作製した。
次に、得られた内輪及び外輪を図2に示す超音波探傷装置にそれぞれ設置して、以下に示す条件で、各軌道面における超音波探傷を行った。
〔超音波探傷条件〕
探触子:焦点型探触子
探傷周波数:5〜20MHz
振動子径:6mm
超音波探傷装置:HIS3(日本クラウトクレーマー社製)
入射角:19°(斜角探傷法、屈折角45°),28°(表面波探傷法、屈折角90°)超音波伝達媒体:炭化水素系洗浄液(白灯油及び防錆剤を含む)
探傷ゲート:表面から2mmの深さ位置
探傷ピッチ:被検査体の円周方向に0.5mmピッチ、被検査体の軸方向に0.5mmピッチ
そして、同一の被検査体1 1の超音波探傷結果を、本発明例である図7に示す方法と、従来例である図8に示す方法との両方で記録した。
図7は、被検査体の軸方向及び円周方向の全範囲において、超音波探傷によって得られた探傷ピッチ毎の反射エコー強度を示す図である。図7に示すように記録した場合には、被検査体11中に存在する欠陥の位置及び長さを一目で判定することができた。
一方、図8は、被検査体の軸方向及び円周方向の全範囲において、探傷時間と、反射エコー強度との関係を示す図である。図8に示すように記録した場合には、所定強度以上の反射エコーが得られた探傷時間と、被検査体11の円周方向に一回転する時間とに基づいて、欠陥が検出された位置を判定するため、被検査体11中に存在する欠陥の位置及び長さを正確に判定することが難しく、判定に時間を要した。
また、被検査体11の超音波探傷により得られた反射エコーの最大値のデータを、図9に示すように記録した。なお、図9においては、超音波探傷結果の2日分の記録を示し、反射エコーの最大値のデータが所定強度(50%)未満のサンプルを良品として判定し、最大値が所定強度(50%)以上のサンプルを不良品として判定した。
そして、不良品として判定されたサンプルNo.2,No.18においては、得られた反射エコーの全てのデータを図7に示すように記録した。
以上の結果から、欠陥が検出されたサンプルにおいては、得られた反射エコーの全てのデータを記録し、欠陥が検出されなかったサンプルにおいては、得られた反射エコーの最大値のデータを記録することにより、不良品として判定されたサンプルに存在する欠陥の情報を詳細に把握できるとともに、各サンプルの合否判定の結果を容易に認識でき、全数検査の証明が行えることが分かった。
また、良品として判定されたサンプルにおいては、得られた反射エコーの最大値のデータを記録することにより、反射エコーの最大値の平均データが一日目よりも二日目のほうが大きい等、製造ロット毎の傾向を容易に認識できることが分かった。
なお、上述した第一及び第二実施形態では、いずれも反射エコー強度を三段階に分けて欠陥の検出を行ったが、これに限らず、例えば反射エコー強度を二段階に分けて欠陥の検出を行ってもよいし、図10に示すように、反射エコー強度を四段階以上に分けて欠陥の検出を行ってもよい。
ここで、図10に示すように、反射エコー強度が30%以上の欠陥a〜nが検出された被検査体において、上述と同様に、実際に欠陥調査を行ったところ、30%以上の反射エコー強度が、被検査体の軸方向において2ピッチ以上連続して測定された欠陥a,b,g,h,i,j,l,mでは、実際の欠陥検査でも介在物による欠陥が検出された。
また、被検査体の軸方向において、1ピッチの距離を介して隣接する欠陥cと欠陥d、欠陥eと欠陥fでは、いずれも一の連続した介在物による欠陥が検出された。
一方、被検査体の軸方向において1ピッチのみで測定された欠陥k,nでは、実際の欠陥調査でも介在物による欠陥が検出されなかった。また、被検査体の軸方向において2ピッチの距離を介して隣接する欠陥hと欠陥i、及び欠陥kと欠陥lでは、それぞれ異なる二の介在物による欠陥が検出された。
<第三実施形態>
まず、SUJ2製の球状化焼鈍材からなる棒状素材を所定形状に加工した後、旋削、焼入れ及び焼戻し、及び研削を行うことにより、表1に示す各外径寸法で軸方向長さが200mmである被検査体を作製した。そして、各被検査体の軸方向一端面において、外縁部から芯部に向かう距離が6mmの位置にφ0 .5 mm×10mmの人工欠陥を形成した。
次に、得られた被検査体を図11に示す超音波探傷装置に設置した。そして、外径寸法が60mm以上65mm未満の被検査体に形成した人工欠陥の反射エコー強度が100%となるように焦点距離(水距離)とアンプ強度を調整した以下に示す条件で、被検査体の表面における超音波探傷を行った。この結果は、表1に併せて示した。また、表1には、被検査体の外径寸法に応じて算出される許容値を差し引いた反射エコー強度も示した。
この超音波探傷装置は、図11に示すように、超音波伝達媒体が貯留された貯留槽50内に探触子52が配置されており、この貯留槽50内に、人工欠陥51aが形成された被検査体51を浸漬して円周方向に回転させることで、被検査体51の表面の探傷がなされるようになっている。
〔超音波探傷条件〕
探触子:焦点型探触子
探傷周波数:15MHz
振動子径:6mm
超音波探傷装置:USD15(日本クラウトクレーマー製)
入射角 0°(垂直探傷法)
超音波伝達媒体:水(防錆剤を含む)
探傷ゲート:表面から2〜20mmの深さ位置
表1に示すように、被検査体の外径寸法が小さくなる程、反射エコー強度が小さくなっていることが分かる。この結果から、欠陥として検出する際に判定基準とする反射エコーの所定強度を、被検査体の寸法に応じて決定することにより、欠陥をさらに精度よく検出できることが分かった。また、欠陥として検出する際に判定基準とする反射エコーの所定強度を、許容値を差し引いた値とすることにより、欠陥をさらに精度よく検出できることが分かった。
本発明に係る欠陥検出方法で用いる圧延方向の連続性の一例を示す説明図である。 本発明に係る欠陥検出方法で用いる超音波探傷装置の一例を示す概略構成図である。 第一実施形態における超音波探傷結果の一例を示す図である。 第一実施形態における超音波探傷結果の他の例を示す図である。 図4で検出された欠陥FとGを示す光学顕微鏡写真である。 図4で検出された欠陥HとIを示す光学顕微鏡写真である。 第二実施形態における超音波探傷結果の一例を示す図である。 第二実施形態における超音波探傷結果の他の例を示す図である。 第二実施形態における超音波探傷結果の他の例を示す図である。 第一及び第二実施形態における超音波探傷試験の他の例を示す図である。 本発明にかかる欠陥検出方法で用いる超音波探傷装置の一例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 貯留槽
11 被検査体
12 探触子
13 ターンテーブル
14 サーボモータ
15 サーボモータ駆動用制御アンプ
16 XYZステージ
17 支持部
18 取り付け具
19 ロータリーエンコーダ
20 超音波探傷器
30 制御装置
40 位置合わせ制御アンプ
50 貯留槽
51 被検査体
52 探触子

Claims (3)

  1. 被検査体に超音波を照射し、前記被検査体中に存在する欠陥からの反射エコーを測定することで前記欠陥を検出する欠陥検出方法において、
    所定強度以上の前記反射エコーが、前記被検査体の圧延方向に所定距離以上連続して測定された部分を前記欠陥として検出するとともに、
    二以上の前記欠陥が、前記被検査体の圧延方向に所定間隔以下の範囲で隣接して存在する場合には、二以上の前記欠陥を一の前記欠陥として検出することを特徴とする欠陥検出方法。
  2. 前記欠陥が検出された前記被検査体においては、測定された前記反射エコーの全てのデータを記録しておくとともに、前記欠陥が検出されなかった前記被検査体においては、測定された前記反射エコーの最大値のデータを記録しておくことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出方法。
  3. 前記欠陥として検出する際に判定基準とする前記反射エコーの所定強度を、前記被検査体の寸法に応じて決定することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出方法。
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