JP2006225758A - 真空蒸着装置 - Google Patents

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敏郎 小林
Mitsuo Kato
光雄 加藤
Susumu Kamikawa
進 神川
Kozo Wada
宏三 和田
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Abstract

【課題】蒸発量、蒸発温度が異なる蒸着材料であっても、蒸着材料の加熱温度の制御性が良く、蒸着材料の蒸気量を高精度に制御できる真空蒸着装置を提供する。
【解決手段】壁面が加熱されたチャンバ3の下方側に設けられ、異なる蒸着材料4a、4bを各々気化又は昇華させて、蒸着材料4a、4bの蒸気を発生させる蒸発室1a、1bと、蒸発室1a、1bからの蒸着材料4a、4bの蒸気量を各々制御する2つのスプールシャッタ6と、2つのスプールシャッタ6が面し、蒸着材料4a、4bの蒸気が混合される混合室7とを有し、上方側に配置された基板5に混合された蒸気を蒸着させる真空蒸着装置において、少ない蒸発量又は低い蒸発温度の蒸着材料4b側のスプールシャッタ6と蒸発室1bとの間に、複数の孔11aを有する多孔板11を設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板等の蒸着対象物に蒸発材料を蒸着させて、薄膜を形成する真空蒸着装置に関する。
真空蒸着装置は、真空容器内に蒸発材料と蒸着対象物を配置し、真空容器内を減圧した状態で、るつぼ内の蒸発材料を加熱、溶融して蒸発又は昇華により蒸気化させ、蒸気となった蒸発材料を蒸着対象物の表面に堆積させて薄膜を形成するものである。近年では、2種類の異なる蒸発材料を各々るつぼで蒸発させて、その蒸気を混合した後、蒸着対象物に蒸着を行う共蒸着の真空蒸着装置が開発されている。共蒸着の真空蒸着装置は、例えば、フラットパネルディスプレイ(以下、FPDと略す。)の有機エレクトロルミネセンス素子(以下、有機EL素子と略す。)の形成等に用いられており、一方のるつぼにホスト材を入れ、他方のるつぼにドーパント材を入れ、これらの蒸発材料を蒸発させ、シャッタ等の蒸気量制御装置を用いて蒸気量を制御して、適切な混合比にて混合し、その後、基板上に蒸着させて、有機EL素子を形成している。
特開平4−45259号公報 特開平9−272703号公報 特開2002−348659号公報
ところが、上述した共蒸着を行う真空蒸着装置においては、以下に示すような課題があり、これらの課題の解決が望まれていた。
(1)ホスト材に比べて、必要とされるドーパント材の蒸気量が小さい(例えば、ホスト材の1%程度)。そのため、ドーパント材の蒸気量を調整するには、シャッタ等の蒸気量制御装置の開口部の面積を小さくせざるを得ない。その場合、蒸気量の調整が難しくなる。又、開口部の面積が小さいと加工精度が必要となり、加工が困難となる。
(2)たいていの場合、ホスト材に比べて、混合されるドーパント材の蒸発温度が低い。そのため、ドーパント材側のシャッタの開口部から侵入するホスト材の蒸気が、温度の低いドーパント材のるつぼに付着、堆積し、ドーパント材の蒸発を阻害する。
(3)同じく、ドーパント材の蒸発温度は低いため、ドーパント材のるつぼの温度は低くしたい。ところが、ホスト材側の温度が高いので、ホスト材とドーパント材を混合する混合室の温度は、ホスト材が付着しない温度に加熱する必要がある。その場合、混合室側からの入熱でドーパント材側のシャッタが加熱され、加熱されたドーパント材側のシャッタ等からの輻射を受けてしまい、ドーパント材側のるつぼの温度が高くなり、その温度制御が難しい。
本発明は上記課題に鑑みなされたもので、蒸気量、蒸発温度が異なる蒸発材料であっても、蒸発材料の加熱温度の制御性が良く、蒸発材料の蒸気量を高精度に制御できる真空蒸着装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する第1の発明に係る真空蒸着装置は、
真空容器に設けられ、異なる蒸発材料を各々気化又は昇華させて、前記蒸発材料の蒸気を発生させる複数の蒸発室と、
前記蒸発室からの前記蒸発材料の蒸気量を各々制御する複数の蒸気量制御手段と、
前記複数の蒸気量制御手段が面し、前記蒸発材料の蒸気が混合される混合室とを有し、
蒸着対象物に前記蒸発材料の蒸気を混合して蒸着させる真空蒸着装置において、
前記蒸気量制御手段と前記蒸発室との間に、複数の孔を有する多孔板を設けたことを特徴とする。
なお、蒸気量を制御する蒸気量制御手段としては、蒸気が通過する開口部の断面積を制御するもの、蒸気が通過する開口部の通過距離を制御するもの、蒸気が通過する開口部の断面積は変えずに、開口部の形状や個数を変えるもの等が考えられる。
上記課題を解決する第2の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1に記載の真空蒸着装置において、
前記多孔板は、少ない蒸気量の蒸発材料側又は蒸発温度が低い蒸発材料側に設けられたことを特徴とする。
上記課題を解決する第3の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1又は第2の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記多孔板を複数段設けたことを特徴とする。
上記課題を解決する第4の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第3の発明に記載の真空蒸着装置において、
複数段設けられた前記多孔板は、互いの孔の位置が鉛直方向の同一線上に存在しないように配置されたことを特徴とする。
上記課題を解決する第5の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1又は第2の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記多孔板の厚さを厚くしたことを特徴とする。
上記課題を解決する第6の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1乃至第5の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記蒸気量制御手段は、前記蒸発材料の蒸気が通過する開口部を備え、
前記多孔板の孔の開口面積は、前記蒸気量制御手段の開口部の面積より大きくしたことを特徴とする。
上記課題を解決する第7の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1乃至第5の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記蒸気量制御手段は、前記蒸発材料の蒸気が通過する開口部を備え、
前記多孔板の孔のコンダクタンスを、前記蒸気量制御手段の開口部のコンダクタンスより大きくしたことを特徴とする。
上記課題を解決する第8の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第1乃至第7の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記蒸発室の壁面に設けた加熱手段を複数に分割して、各々独立して温度制御を行うことを特徴とする。
少なくとも、蒸気量制御手段と多孔板の間において、加熱手段を複数に分割して、各々独立して温度制御することが望ましい。
上記課題を解決する第9の発明に係る真空蒸着装置は、
上記第8の発明に記載の真空蒸着装置において、
前記蒸気量制御手段側の分割された前記加熱手段の温度を、前記蒸発室の前記蒸発材料側の分割された前記加熱手段の温度以上に制御することを特徴とする。
第1〜第7の発明によれば、蒸気量制御手段と蒸発室との間に多孔板を設けたので、蒸発室から蒸発される蒸気に対して、多孔板が流れの抵抗となり、蒸気量制御手段への蒸気の供給量を絞ることができる。その結果、混合室への蒸気の供給量を微少にする場合であっても、蒸気量制御手段の開口部の面積を極端に小さくすることなく、蒸気の流量調整を容易に行うことができる。又、蒸気量制御手段の開口部の面積を極端に小さくする必要が無いことから、蒸気量制御手段の開口部を、適正な形状に容易に形成することができる。
第1〜第7の発明によれば、蒸気量制御手段と蒸発室との間に多孔板を設けたので、多孔板により、蒸発室とは分離された室を蒸気量制御手段側に設けることができる。多孔板により分離された室は、その壁温度が低いため、蒸気量制御手段を逆流する一方の蒸発材料の蒸気は、多孔板により分離された室でトラップされ、他方の蒸発材料のるつぼへの到達を防止することができる。この結果、一方の蒸発材料が他方の蒸発材料の蒸発を阻害することが無くなり、蒸発材料の蒸気量を高精度に調整可能となり、操業時の信頼性が向上する。又、他方の蒸発材料のるつぼに付着する一方の蒸発材料が無くなるので、メンテナンス間隔を長くすることができ、生産性の向上を図ることが可能となる。
第1〜第7の発明によれば、蒸気量制御手段と蒸発室との間に多孔板を設けたので、蒸気量制御手段からの輻射を多孔板により遮蔽することができる。つまり、多孔板が輻射の遮蔽板の役割を果たすことになるため、蒸気量制御手段からるつぼ側への入熱を低減することができ、蒸発材料の蒸発室を所望の温度に維持することができる。又、蒸気量制御手段からの入熱を低減できるので、るつぼの温度制御の応答性も向上させることができる。
第8、第9の発明によれば、蒸発室の壁面に設けた加熱手段を複数に分割して、各々独立して温度制御を行うので、蒸気量制御手段の温度が蒸発材料の加熱温度以上に加熱されて、蒸発材料が壁面に付着することはない。又、蒸気量制御手段の上流側、下流側が等温に制御されるため、蒸気量制御手段自体の変形量が小さくなり、リーク量を低減することができ、蒸発材料の蒸発量の制御性も向上させることができる。加えて、多孔板の温度は、蒸発材料の加熱温度と同等か、若しくは、蒸発材料の加熱温度と蒸気量制御手段の加熱温度との中間温度となるため、一方の蒸発材料が侵入した場合でも、多孔板がトラップ板の役割を果たし、他方の蒸発材料のるつぼ側に付着することはない。
本発明に係る真空蒸着装置の実施形態を、図1乃至図11を用いて詳細に説明を行う。
図1は、本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の一例を示す概略図である。
なお、以下の実施例では、2つの蒸発材料を用いて共蒸着を行う成膜真空蒸着装置を示して、その詳細を説明するが、本発明は、2つ以上の蒸発材料を用いて蒸着を行うものであれば、いずれの真空蒸着装置にも適用可能なものである。
又、本実施例では、真空蒸着装置の蒸発室を下方側(上流方向側)に配置し、蒸着対象物に蒸着を行う蒸着室を上方側(下流方向側)に配置して、真空蒸着装置の使用時の姿勢としては、鉛直状態としているが、使用時の姿勢は、鉛直だけに限らず、傾斜状態、水平状態(90度傾け)、倒立状態(180度傾け)であってもよい。但し、倒立状態や倒立状態に近い姿勢の場合には、蒸発材料が蒸発室から流れ出したり(液体の場合)、転がり出したり(固体の場合)しないように、蒸発室の形状を工夫している。
本実施例の真空蒸着装置は、上流方向の2つの蒸発室1a、1bから下流方向の蒸着室2までの壁面が複数のヒータ(図示せず。)により加熱されたチャンバ3を有するものである。チャンバ3は、所謂、ホットウォールチャンバと呼ばれるものであり、気化された蒸発材料4a、4bが基板5へ蒸着される過程で、壁面等に蒸着しないような構成になっており、図示しない複数の温度センサを用いて、蒸発材料4a、4bが壁面等に蒸着しない温度に制御されている。このようなホットウォールチャンバを用いた場合、蒸発材料の蒸気の利用効率が向上すると共に、成膜速度も向上する。なお、チャンバ3の内部及び外部は、基板5を含めて、周囲を真空容器(図示せず。)に囲われており、図示しない真空ポンプにより、適切な真空度に制御されている。
チャンバ3の内部には、その上流方向側に、蒸発材料4aを有し、蒸発材料4aを気化又は昇華させて、蒸気化する蒸発室1aと、蒸発材料4bを有し、蒸発材料4bを気化又は昇華させて、蒸気化する蒸発室1bとが配置されている。蒸発室1a、1bの下部は、所謂、るつぼに該当し、図示しないヒータ及び温度センサにより、各々異なる温度に制御されている。又、蒸発室1bの下流方向側の空間には、複数の孔11aを有する多孔板11が設けられている。つまり、蒸発室1bの下流方向側に、多孔板11により分離された分離室1cが設けられていることになる。この多孔板11は、共蒸着を行う場合において、一方の蒸発材料と比較して、他方の蒸発材料の蒸発温度が低い場合や必要蒸気量が少ない場合、蒸発温度が低い又は必要蒸気量が少ない方の蒸発材料を有する蒸発室側に設けるものである。
更に、チャンバ3の内部には、その下流方向側へ、蒸発室1a、分離室1c(蒸発室1b)からの蒸発材料4a、4bの蒸気量を、基板5の板幅方向Lにおいて、均一な蒸気量分布になるように各々制御するスプールシャッタ(蒸気量制御手段)6と、2つのスプールシャッタ6と面し、蒸発材料4a、4bの蒸気が混合される混合室7と、複数の貫通孔を有する固定板及び可動板から構成され、蒸着室2内における混合された蒸気の面内分布及び流れを整えて、均一に調整する多孔板シャッタ8と、上記貫通孔より小さい貫通孔を複数有し、混合された蒸気の面内分布及び流れを更に整える多孔整流板9とが、順に配置されている。
なお、詳細は後述するが、スプールシャッタ6には、蒸発材料4a、4bの蒸気量を、基板5の板幅方向Lにおいて均一に供給するため、板幅方向Lの方向に複数の流路12が設けられており、これらの流路を通過する蒸気量を、各々独立して制御可能に構成してある。又、スプールシャッタ6には、流路12より開口面積の大きい流路13が設けられており、これは、主に、蒸発室1a、1b、分離室1cの脱ガスのために用いられている。なお、多孔板11の孔11aの大きさは、少なくとも、流路12の開口面積より大きく形成している。
又、チャンバ3の蒸着室2の開口部は、基板5の板幅方向Lに長いものであり、少なくとも、基板5の蒸着面積の板幅方向Lの長さと同等の長さを有する。又、スプールシャッタ6の構成部材や多孔板シャッタ8、多孔整流板9、多孔板11も、蒸着室2と同様に、少なくとも、基板5の蒸着面積の板幅方向Lの長さと同等の長さを有する。
蒸発室1a、分離室1c(蒸発室1b)からの蒸発材料4a、4bの蒸気は、2つのスプールシャッタ6を経て、混合室7で適切な混合比に混合され、多孔板シャッタ8、多孔整流板9を経て、均一な蒸気分布とされた後、蒸着室2において基板5への蒸着が行われ、所望する組成比を有する薄膜の成膜が基板5上に行われる。
基板5は、蒸着室2の開口部の下流方向側に配置されており、図示しない搬送機により、搬送方向10へ連続的に搬送される。蒸着を行う際には、蒸着される薄膜の膜厚が、基板5の搬送方向10に沿って均一になるように、搬送機が一定の所定速度で基板5を移動させている。
次に、上記真空蒸着装置において、図2、図3、図4を参照して、スプールシャッタ6について説明した後、多孔板11の果たす作用を説明する。
スプールシャッタ6は、略直方体形状のシャッタブロック6aと、シャッタブロック6a内部に設けられた円柱状の空間部分に回転可能に嵌合された複数の円柱状のシャッタシャフト6bとを有する。図2(a)に示すように、シャッタブロック6aには、出口孔6cと入口孔6dが形成されており、シャッタシャフト6bには、所定の回転位置に回動されると、出口孔6c、入口孔6dと連通する連通孔6eが形成されている。流路12を通過する蒸気量を最大にしたい場合には、シャッタシャフト6b自体を回転させて、出口孔6c、入口孔6dに対して、連通孔6eの開口面積が最大になるように、連通孔6eの相対位置を調整する(図4(a)参照)。又、流路12を通過する蒸気量を調整したい場合には、シャッタシャフト6b自体を回転させることで、出口孔6c、入口孔6dに対する連通孔6eの相対位置を調整して、連通孔6eの開口面積を変化させて、蒸気量を調整する(図4(b)参照)。更に、流路12からの蒸気の供給を停止したい場合(流路12を通過する蒸気量を0にしたい場合)には、シャッタシャフト6b自体を回転させて、出口孔6c、入口孔6dに対して、連通孔6eの開口面積が0になるように、連通孔6eの相対位置を調整する(図4(c)参照)。このように、スプールシャッタ6は、蒸気が通過する開口部(流路12)の開口断面積を制御することで、蒸気量を制御している。なお、シャッタシャフト6bの駆動は、図示しない駆動手段により回転制御されており、制御指令に応じて適切な開口面積に各々のシャッタシャフト6bが制御されて、適切な蒸気量を供給できるように構成されている。
流路12は、主に、蒸気量制御のために用いるが、スプールシャッタ6には、流路13が設けられており、これは、蒸発室1a、1b、分離室1cの脱ガスのために用いる。流路13は、図3に示すように、シャッタブロック6a側に、開口面積の大きい出口孔6fと入口孔6gを形成し、シャッタシャフト6b側に、所定の回転位置に回動されると、出口孔6f、入口孔6gと連通する開口面積の大きい連通孔6hを形成している。出口孔6f、入口孔6g、連通孔6hは、図2に示した出口孔6c、入口孔6d、連通孔6eとは、シャッタシャフト6bの長手方向において異なる位置に形成されており、連通孔6eと連通孔6hは、例えば、互いに90°異なる方向に形成されている。従って、流路12を使用する際には、流路13側は「閉」状態となり、蒸気量を高精度に調整可能となり、逆に、流路13を使用する際には、流路12側が「閉」状態となり、蒸発室1a、蒸発室1b(分離室1c)と最大の開口面積で連通することになり、装置始動時の脱ガスを行う際に、効率的に脱ガスを行うことができる。
なお、高精度を要求されることなく、大量の蒸気量を供給したい場合には、流路13側を用いて蒸気を供給するようにしてもよい。その場合も、シャッタシャフト6b自体を回転させることで、出口孔6f、入口孔6gに対する連通孔6hの相対位置を調整し、連通孔6eの開口面積を変化させて、流路13を通過する蒸気量を調整する。又、蒸発室1a側にも、同じ構成のスプールシャッタが設けられている。なお、スプールシャッタ自体は、本実施例に示したような回転式のものに限らず、図1の多孔シャッタ板8のように、貫通孔を複数有する固定板と可動板をスライドして蒸気量を調整するものでもよい(後述する実施例5〜8参照)。
蒸着時においては、図2(a)に示すように、上記スプールシャッタ6の上流方向側に設けられた多孔板11は、蒸発室1bから蒸発される蒸発材料4bの蒸気Sdに対する流れの抵抗となり、孔11aによりスプールシャッタ6側への蒸気Sdの供給量を絞ることができる。従来は、スプールシャッタのみで流量を調整しており、微少な流量を高精度に制御する場合には、開口面積を小さくするしかなかったが、本発明では、上記作用により、スプールシャッタ6の流路12の開口面積を極端に小さくしなくても、混合室7への蒸気の供給量を高精度に容易に調整することができる。又、スプールシャッタ6の流路12の開口面積を極端に小さくする必要が無いことから、流路12の形成が容易になると共に、流路12を所望の蒸気量に応じた開口面積とすることができる。
例えば、有機EL素子を形成する場合には、通常は、ホスト材の蒸気量を100%とすると、ドーパント材の蒸気量は1%程度しか必要とされず、従って、ドーパント材側のスプールシャッタ6の蒸気量の調整幅も、ホスト材の1/100程度になってしまう。従来は、ホスト材側のスプールシャッタ6のコンダクタンスをC1とすると、ドーパント材側のスプールシャッタ6のコンダクタンスC2が(1/100)C1となるように開口面積を形成していたが、その場合、開口面積もかなり微細となるため、高い加工精度が必要であり、又、蒸気量の調整も難しいものであった。これに対して、本発明では、多孔板11を蒸発室1bに設けたので、多孔板11自体が所定のコンダクタンスC3を有するため、(1/100)C1=1/(1/C2+1/C3)となるように開口面積を形成すればよく、多孔板11自体のコンダクタンスC3の分、スプールシャッタ6の開口面積が大きくなり、高い加工精度が必要でなくなり、又、蒸気量の調整も容易となった。
又、図2(b)に示すように、多孔板11により、蒸発室1bとは分離された分離室11cをスプールシャッタ6側に設けているので、壁温度が低い分離室1cにより、スプールシャッタ6を逆流して通過してくるホスト材の蒸気Shを、分離室11cでトラップして、ホスト材の蒸気のるつぼへの到達を防止することができる。従来は、スプールシャッタ6を逆流して通過してくるホスト材により、ドーパント材の蒸発が阻害され、蒸着する際の混合比が所望の混合比からずれてしまい、真空蒸着装置を安定して操業することができない場合があったが、上記作用により、ドーパント材のるつぼに付着するホスト材を大幅に低減することができ、ホスト材がドーパント材の蒸発を阻害することが無くなり、ドーパント材の蒸気量を高精度に調整可能となるため、操業の信頼性が向上することとなる。又、ドーパント材のるつぼに付着するホスト材が無くなるので、メンテナンス間隔を延ばすことができ、生産性の向上を図ることが可能となる。
更に、図2(c)に示すように、多孔板11が輻射の遮蔽板の役割を果たすため、多孔板11により、スプールシャッタ6からの輻射Hrを遮蔽することができる。上記作用により、スプールシャッタ6からるつぼ側への余分な入熱を低減することができ、ドーパント材の蒸発室1bを所望の低い温度に維持することができる。又、スプールシャッタ6からの入熱を低減できるので、るつぼの温度制御の応答性も向上させることができる。
加えて、多孔板11の孔11aの大きさはスプールシャッタ6の流路12の開口面積より大きくしたので、図3に示すように、スプールシャッタ6にて、脱ガス用の流路13を使用しているときは、脱ガス性能が低減しないように構成してある。つまり、多孔板11の孔11aは、蒸着時には、スプールシャッタ6の流路12への抵抗となり、脱ガス時には、流路13への大きな抵抗となることなく、脱ガスできるように、流路12の開口面積より孔11aの大きさを大きくしたものである。
図5は、本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例を示す図である。
なお、図5においては、蒸発室1b及び分離室1cの部分以外は、上述した構成と同じであるので、ここでは蒸発室1b及び分離室1cの部分のみ示し、他の重複する部分の説明は省略する。
本実施例の真空蒸着装置では、多孔板11を複数段設けて、上述した多孔板11の作用をより強くするようにしたものである。具体的には、図5に示すように、蒸発室1bと分離室1cが、2段の多孔板11により分離されるので、蒸発する蒸気の流れに対してより強い抵抗となり、又、逆流してくるホスト材に対しては、分離室1c、そして、2段の多孔板11の間に形成された第2分離室1dにより、2重にトラップすることになり、又、輻射に対しては、2段の多孔板11により遮蔽することになる。
図6は、本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例を示す図である。
なお、図6においても、蒸発室1b及び分離室1cの部分以外は、上述した構成と同じであるので、ここでは蒸発室1b及び分離室1cの部分のみ示し、他の重複する部分の説明は省略する。
本実施例の真空蒸着装置では、多孔板11を複数段設けると共に、各多孔板11の孔11a同士が、鉛直方向の同一線上に存在しないように配置することで、上述した多孔板11の作用をより強くするようにしたものである。実施例2の場合は(図5参照)、各多孔板11の孔11aの位置が、鉛直方向の同一線上に存在し、鉛直方向に移動するホスト材の蒸気や輻射が各多孔板11の孔11aを通過する可能性が有るが、本実施例では、各多孔板11の孔11a同士を鉛直方向の同一線上に存在しないように配置して(所謂、ラビリンス構造)、鉛直方向の移動するホスト材の蒸気や輻射を蒸発室1b側へ到達しないようにしたものである。なお、蒸発する蒸気の流れに対しては、実施例2と同等に、より強い抵抗となるものである。
図7は、本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例を示す図である。
なお、図7においても、蒸発室1b及び分離室1cの部分以外は、上述した構成と同じであるので、ここでは蒸発室1b及び分離室1cの部分のみ示し、他の重複する部分の説明は省略する。
本実施例の真空蒸着装置では、複数の孔14aを有する厚さの厚い多孔板14を設けることで、上述した多孔板11の作用をより強くするようにしたものである。具体的には、図7に示すように、蒸発室1bと分離室1cが、厚さの厚い多孔板14により分離されるので、蒸発する蒸気の流れに対してより強い抵抗となり、又、逆流してくるホスト材に対しては、分離室1c、そして、厚さの厚い多孔板14に形成された孔14aの内壁により、2重にトラップすることになり、又、輻射に対しては、厚さの厚い多孔板14により遮蔽することになる。特に、多孔板14を、伝熱性の低い材料で形成すれば、スプールシャッタ6からの輻射の影響が、蒸発室1b側へより伝わりにくくなり、るつぼのより良い温度制御の応答性が期待できる。
図8は、本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例を示す図である。
なお、図8においても、上述した構成と同じものには同一の符号を付し、重複する部分の説明は省略する。
通常、真空蒸着装置では、放射加熱を行ため、チャンバ3の壁面に設けられたヒータ(加熱手段)は、蒸発材料4a、4bが貯留される蒸発室1a、1bから上流方向側の多孔板11、スプールシャッタ6、混合室7、そして、蒸着室2まで、その温度制御が一括して行われている。そのため、ホスト材とドーパント材(蒸発材料4a、4b)との蒸発温度が異なる場合、蒸発温度の高いホスト材が混合室7の壁面に付着するおそれがあり、蒸発材料の蒸気量の制御性の点で、より良いものが求められる。
そこで、本実施例の真空蒸着装置では、チャンバ3の壁面に設けられたヒータを、図8に示すように、蒸発室1b側のヒータ15aとスプールシャッタ側のヒータ15bとに分割して、各々独立して異なる温度に制御するようにしている。具体的には、ヒータの温度制御の分割点を、スプールシャッタ6とスプールシャッタ6下流の多孔板11との間とし、ヒータ15bをホスト材(蒸発室1a)側の壁面温度T1(℃)若しくはホスト材側の壁面温度T1(℃)近傍の温度とし、ヒータ15aをドーパント材(蒸発室1b)側の壁面温度T2(℃)としている。この場合、壁面温度は、望ましくは、壁面温度T1>壁面温度T2、少なくとも、壁面温度T1≧壁面温度T2となるように制御されて、多孔板11自体が、流入してきたホスト材をトラップ(吸着)できる温度に制御されている。なお、ヒータの温度制御の分割数は、更に、多くしてもよく、その場合においても、蒸発室1b側からスプールシャッタ6側へ向かって、壁面温度が徐々に上昇するように制御することが望ましい。
本実施例では、加熱手段をヒータ15a、15bに分割し、各々独立して温度制御することにより、温度制御性を向上させることができ、又、スプールシャッタ6及び分離室1c自体は、ヒータ15b側にて加熱されるため、蒸気室1bより温度が高くなり、蒸発室1bからのドーパント材が壁面に付着することはない。
仮に、スプールシャッタ6の上流側、下流側でヒータの温度制御を分割したとすると、この場合、スプールシャッタ6の上流側の面と下流側の面とで温度差が大きくなり、スプールシャッタ6が凸型に変形してしまい、リーク量が大きくなってしまう。これに対して、本実施例では、スプールシャッタ6は、ヒータ15bにて放射加熱されて、上流側、下流側で等温に制御されるため、スプールシャッタ6自体の温度を均一にすることができ、スプールシャッタ6自体の変形量を小さくして、リーク量を低減することができる。この結果、蒸発材料の蒸発量の制御性も向上させることができる。
又、仮に、多孔板11の上流側(蒸発室1bの蒸発材料4b側)でヒータの温度制御を分割したとすると、この場合、多孔板11の温度はホスト材側の壁面温度T1に近くなり、ホスト材を多孔板11でトラップできずに、蒸発室1bにホスト材が付着する可能性がある。これに対して、本実施例では、多孔板11の温度は、ドーパント材側の壁面温度T2と同等か、若しくは、ドーパント材側の壁面温度T2とホスト材側の壁面温度T1との中間温度となるため、ホスト材が分離室1c側に侵入した場合でも、多孔板11がトラップ板の役割を果たし、蒸発室1bにホスト材が付着することはない。
<他の実施形態>
なお、均一な分布に蒸気量を制御する蒸気量制御装置(蒸気量制御手段)としては、実施例1に示したスプールシャッタ6のように、蒸気が通過する開口部の断面積を制御するもの、そして、蒸気が通過する開口部の通過距離(進行方向距離)を制御するもの、蒸気が通過する開口部の断面積は変えずに、開口部の形状や個数を変えるもの等が考えられる。以下に、それらの具体的な構成例を示して、その説明を行う。
図9(a)、(b)は、本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の他の一例を示す図である。
図9(a)、(b)に示す蒸気量制御装置21Aは、実施例1の図1等に示したスプールシャッタ6と同じように、蒸気が通過する開口部の断面積を制御するものである。具体的には、本実施例の蒸気量制御装置21Aは、長手方向に所定の間隔で配置された複数の貫通孔24を有する固定板22と、長手方向に所定の間隔で配置され、貫通孔24と同じ開口径の複数の貫通孔25を有する可動板23とを備え、固定板22に対して、可動板23を固定板22の表面に沿って水平にスライドすること、例えば、長手方向(図9(a)中の矢印方向)等にスライドすることで、貫通孔24に対する貫通孔25の相対位置を制御し、開口部26の断面積を制御して(図9(b)参照)、蒸気量を調整するものである。
なお、固定板22に対して、可動板23を幅方向(図9(a)中の矢印方向に垂直な方向)にスライドすることで、貫通孔24に対する貫通孔25の相対位置を制御し、開口部26の断面積を制御して、蒸気量を調整するようにしてもよい。
図10(a)〜(d)は、本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の更なる他の一例を示す図である。なお、図10(b)〜(d)は、各々図10(a)における貫通孔26、27、28の部分の断面図である。
図10(a)〜(d)に示す蒸気量制御装置21Bは、上記実施例6とは異なり、蒸気が通過する開口部の通過距離を制御するものである。具体的には、本実施例の蒸気量制御装置21Bは、長手方向に所定の間隔で配置された複数の貫通孔24を有する固定板22と、貫通孔24と異なる開口径の貫通孔26、貫通孔24と異なる開口径の開口部分27aと貫通孔24と同じ開口径の開口部分27bとを組み合せた貫通孔27、貫通孔24と同じ開口径の貫通孔28等が長手方向に複数配置された可動板23とを備え、固定板22に対して、可動板23を長手方向(図10(a)中の矢印方向)にスライドすることで、貫通孔24に対して配置する貫通孔を、貫通孔26、貫通孔27又は貫通孔28等から選択し、開口部の通過距離を制御し、開口部のコンダクタンスを制御して(図10(b)〜(d)参照)、蒸気量を調整するものである。
例えば、蒸気量をより大きくしたい場合には、図10(b)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔26を移動して配置させる。貫通孔26は、貫通孔24の開口径より大きく、貫通孔24及び貫通孔26のコンダクタンスC1は、貫通孔24の長さL1に相関して規定され、後述する他の貫通孔27、28のコンダクタンスC2、C3より大きく、より多くの蒸気量を供給する場合に適している。
又、蒸気量をより小さくしたい場合には、図10(d)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔28を移動して配置させる。貫通孔28は、貫通孔24の開口径と同じであり、貫通孔24及び貫通孔28のコンダクタンスC3は、貫通孔24の長さL1と貫通孔28の長さL3’を加えた長さL3に相関して規定され、他の貫通孔26、27のコンダクタンスC1、C2より小さく、より少ない蒸気量を供給する場合に適している。
又、蒸気量を、貫通孔26の場合と貫通孔28の場合の間にしたい場合には、図10(c)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔27を移動して配置させる。貫通孔27は、貫通孔24より大きい開口径の開口部分27aと貫通孔24と同じ開口径の開口部分27bとを組み合せたものであり、貫通孔24及び貫通孔27のコンダクタンスC2は、貫通孔24の長さL1と開口部分27bの長さL2’を加えた長さL2に相関して規定され、L1<L2<L3であることから、C1<C2<C3となり、中程度の蒸気量を供給する場合に適している。このように、本実施例では、蒸気が通過する開口部の通過距離(進行方向距離)を制御することで、蒸気量の供給を制御している。
なお、上記貫通孔26、27、28等を、可動板23の幅方向(図10(a)中の矢印方向に垂直な方向)に配置する場合には、固定板22に対して、可動板23を幅方向にスライドすることで、貫通孔24に対して配置する貫通孔を、貫通孔26、貫通孔27又は貫通孔28等から選択し、開口部の通過距離を制御し、開口部のコンダクタンスを制御して、蒸気量を調整することができる。又、固定板22に上記貫通孔26、27、28を設け、可動板23に上記貫通孔24を設け、可動板23をスライドすることで、固定板22に設けた貫通孔26、27、28のいずれかに対して、可動板23に設けた貫通孔24を配置し、貫通孔24と連通する貫通孔を貫通孔26、貫通孔27又は貫通孔28等から選択し、開口部の通過距離を制御し、開口部のコンダクタンスを制御して、蒸気量を調整するようにしてもよい。
図11(a)〜(d)は、本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の更なる他の一例を示す図である。なお、図11(b)〜(d)は、図11(a)にA−A線矢視断面図である。
図11(a)〜(d)に示す蒸気量制御装置21Cは、上記実施例6、7とは異なり、蒸気が通過する開口部の断面積は変えずに、開口部の個数を変えるものである。具体的には、本実施例の蒸気量制御装置21Cは、長手方向に所定の間隔で配置された複数の貫通孔24を有する固定板22と、貫通孔24と同じ開口径の貫通孔29が、貫通孔24とは異なる間隔で長手方向に複数配置された可動板23とを備え、固定板22に対して、可動板23を長手方向(図11(a)中の矢印方向)にスライドすることで、貫通孔24の位置に配置される貫通孔29の個数を変え、貫通孔24と連通する貫通孔29の個数を変えて(図11(b)〜(d)参照)、蒸気量を調整するものである。
例えば、蒸気量をより大きくしたい場合には、図11(b)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔29が数多く配置されるように、可動板23を移動させ、連通する貫通孔24、貫通孔29の個数を多くする(図11(b)中では2個)。又、蒸気量をより小さくしたい場合には、図11(c)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔29が少なく配置されるように、可動板23を移動させ、連通する貫通孔24、貫通孔29の個数を少なくする(図11(c)中では1個)。又、蒸気量の供給を停止したい場合には、図11(d)に示すように、固定板22の貫通孔24の位置に可動板23の貫通孔29が配置されないように、可動板23を移動させ、貫通孔24、貫通孔29が連通しないようにする(図11(c)中では0個)。このように、本実施例では、蒸気が通過する開口部の個数を変えることで、蒸気量の供給を制御している。
なお、可動板23の長手方向に所定の配置間隔で複数の貫通孔29を配置すると共に、配置間隔が異なる他の複数の貫通孔29の列を、可動板23の幅方向に複数列配置する場合には、固定板22に対して、可動板23を幅方向(図11(a)中の矢印方向に垂直な方向)にスライドすることで、貫通孔24の位置に配置される貫通孔29の個数を変え、貫通孔24と連通する貫通孔29の個数を変えて、蒸気量を調整することができる。又、固定板22に上記貫通孔29を設け、可動板23に上記貫通孔24を設け、可動板23をスライドすることで、固定板22に設けた貫通孔29に対して、可動板23に設けた貫通孔24を配置し、貫通孔29の位置に配置される貫通孔24の個数を変え、貫通孔29と連通する貫通孔24の個数を変えて、蒸気量を調整するようにしてもよい。
本発明に係る真空蒸着装置は、共蒸着を行う場合に好適なものであり、特に、混合する蒸発材料の蒸気量や蒸発温度が大きく異なる場合に好適である。
本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の一例(実施例1)を示す概略図である。 本発明に係る真空蒸着装置における作用を説明する図である。 図1において示した蒸気量制御装置の制御について説明する図である。 図1において示した蒸気量制御装置の制御について説明する図である。 本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例(実施例2)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例(実施例3)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例(実施例4)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置の実施形態の他の一例(実施例5)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の他の一例(実施例6)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の他の一例(実施例7)を示す図である。 本発明に係る真空蒸着装置おける蒸気量制御装置の他の一例(実施例8)を示す図である。
符号の説明
1a 蒸発室
1b 蒸発室
1c 分離室
1d 第2分離室
2 蒸着室
3 チャンバ
4a 蒸発材料(ホスト材)
4b 蒸発材料(ドーパント材)
5 蒸着対象物(基板)
6 スプールシャッタ
7 混合室
8 多孔板シャッタ
9 多孔整流板
10 搬送方向
11、14 多孔板
12 流路
13 流路
15a、15b ヒータ

Claims (9)

  1. 真空容器に設けられ、異なる蒸発材料を各々気化又は昇華させて、前記蒸発材料の蒸気を発生させる複数の蒸発室と、
    前記蒸発室からの前記蒸発材料の蒸気量を各々制御する複数の蒸気量制御手段と、
    前記複数の蒸気量制御手段が面し、前記蒸発材料の蒸気が混合される混合室とを有し、
    蒸着対象物に前記蒸発材料の蒸気を混合して蒸着させる真空蒸着装置において、
    前記蒸気量制御手段と前記蒸発室との間に、複数の孔を有する多孔板を設けたことを特徴とする真空蒸着装置。
  2. 請求項1記載の真空蒸着装置において、
    前記多孔板は、少ない蒸気量の蒸発材料側又は蒸発温度が低い蒸発材料側に設けられたことを特徴とする真空蒸着装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の真空蒸着装置において、
    前記多孔板を複数段設けたことを特徴とする真空蒸着装置。
  4. 請求項3記載の真空蒸着装置において、
    複数段設けられた前記多孔板は、互いの孔の位置が鉛直方向の同一線上に存在しないように配置されたことを特徴とする真空蒸着装置。
  5. 請求項1又は請求項2記載の真空蒸着装置において、
    前記多孔板の厚さを厚くしたことを特徴とする真空蒸着装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の真空蒸着装置において、
    前記蒸気量制御手段は、前記蒸発材料の蒸気が通過する開口部を備え、
    前記多孔板の孔の開口面積は、前記蒸気量制御手段の開口部の面積より大きくしたことを特徴とする真空蒸着装置。
  7. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の真空蒸着装置において、
    前記蒸気量制御手段は、前記蒸発材料の蒸気が通過する開口部を備え、
    前記多孔板の孔のコンダクタンスを、前記蒸気量制御手段の開口部のコンダクタンスより大きくしたことを特徴とする真空蒸着装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の真空蒸着装置において、
    前記蒸発室の壁面に設けた加熱手段を複数に分割して、各々独立して温度制御を行うことを特徴とする真空蒸着装置。
  9. 請求項8記載の真空蒸着装置において、
    前記蒸気量制御手段側の分割された前記加熱手段の温度を、前記蒸発室の前記蒸発材料側の分割された前記加熱手段の温度以上に制御することを特徴とする真空蒸着装置。
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