JP2006223241A - Dna含有物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 DNAの使用量が少なく、単価も高くなく、また、紫外線に対する耐光性に優れたDNA含有物を提供する。
【解決手段】 DNAと媒体、例えば、水溶性高分子を混合することで、DNAが水溶性高分子で包まれた状態となり、さらに液状であるので、付加的成分を練り込みやすくなり、このようにした混合物をシート状に展延し、乾燥させることで有用性のあるDNA含有物を作製することが可能である。さらに、得られたDNA含有物を粉砕及び/又は裁断して使用することにより、少量の固形物、すなわち少量のDNAの使用で効果を奏するDNA含有物を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、DNA含有物に関するものであり、特に、真偽判別、偽造防止技術に用いられるマーカー物質を用いたDNA含有物で、さらに、耐光性に優れたDNA含有物を提供する。
従来より、DNA(デオキシリボ核酸)は、他の物質と高度に特異的・選択的な相互作用を示す働きがあることから、機能物質への展開が期待されている。しかし、DNAは、水溶性のため、その構造を安定に保つことが難しく、そのため利用分野が限られていた。
ひとつの利用分野として、偽造防止、真偽判別等にDNAが用いられており、偽造防止用、真偽判別用及び個別情報識別用などの画像の形成のためのインキとしてDNA等を含有するインキが提案されており、該インキを用いて各種の印刷を行っている(例えば、特許文献1参照。)。また、これらの印刷物の判別、識別などは、画像が形成されたシートを裁断し、所定のバッファー中に懸濁及び攪拌し、DNAを抽出して、抽出されたDNAを分析することにより行っている。
また、DNAは水溶性であることから、DNAを水溶性溶液に溶解し、このような溶液を、偽造防止ラベルとして製品の表面上に適用しているが、この水溶性溶液が、樹脂、ガラス容器等に密着することができないという欠点があり、この水溶性の偽造防止ラベルは、容易に剥がれてしまい、同定することができないという問題があった。
また、一方で、DNAは、紫外線によりダメージを受けやすいことが問題となっている。それは、DNA内部の核酸基チミンが270nmの紫外線を吸収することが主要因によるものとされているが、単に紫外線の吸収が問題となるのではなく、紫外線の吸収によりDNAの構造変化が生じることが問題となっており、DNAの耐光性の向上が図れる手法が求められていた。
しかし、一般に、DNAは高価であり、例えば、貴重印刷物や用紙に用いて、真偽判別、偽造防止技術に使用するためには、ある程度の多量のDNAを必要とする、という問題があった。
さらに、耐光性の問題として、紫外線によるダメージ分を想定して、その分のDNAの添加量を増やしているため、更にコストが高くなるという問題があった。
特開2002−070951号公報
以上詳述したように、現在用いられている方法においては、DNAの量が多量に必要になるため、単価が高くなるという問題、また、対紫外線に対する対策の問題等があり、本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、本発明者は、DNAが水溶性であるということに対して、DNAを水溶性媒体と混合することで、DNAを媒体で包埋してから固化することによりDNA含有物を作製することで、現在用いられている方法では得ることができない、付加的成分が練り込みやすい媒体に封じ込めたDNAを固形物にして用いるため、極めて少量のDNAを用いても効果が期待できる。さらにマーカー物質や耐光性向上剤を組み込むことで、偽造防止や耐光性に対して優れたDNA含有物を提供することを目的としている。また、本発明のDNA含有物を用紙に透き込むことで、真偽判別及び/又は偽造防止用紙として用いることを可能とする。
本発明者は今般、DNAと媒体、例えば水溶性高分子を混合することで、DNAが水溶性高分子で包まれた状態となり、更に液状であるので、付加的成分を練り込みやすくなり、このようにした混合物をシート状に展延し、乾燥させることで有用性のあるDNA含有物を作製することが可能であり、更に得られたDNA含有物を粉砕及び/又は裁断して使用することにより、少量の固形物、すなわち、少量のDNAの使用で効果を奏するとの知見を得た。
さらに、DNAを含む媒体に紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を混合することで、DNAの耐光性が向上した含有物を作製できるとの知見も得た。
すなわち、本発明のDNA含有物は、DNAと媒体を混合して固化することにより得られた硬化物を粉砕及び/又は裁断して成るものである。
また、DNAと媒体の混合物に紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を、DNAを含む媒体に対して0.1〜20%の割合で混合して成るものである。
また、DNAと媒体の混合物にマーカー物質を混合して固化することにより得られた硬化物を粉砕及び/又は裁断して成るものである。
また、DNA含有物を用紙に透き込むことにより、真偽判別及び/又は偽造防止用紙として使用するものである。
本発明によれば、付加的成分が練り込みやすい媒体に封じ込めたDNAを固化することにより得られた硬化物を粉砕及び/又は裁断して用いるため、極めて少量のDNAを用いても効果を期待できる。さらに、DNAを含む媒体に耐光性向上剤やマーカー物質を混合し、固化し、粉砕及び/又は裁断することにより、偽造防止や耐光性の優れたDNA含有物を得ることができた。また、本発明のDNA含有物を用紙に透き込むことで、真偽判別及び/又は偽造防止用紙として用いることが可能となり、可視識別、不可視識別の2段階識別が簡単に、低コストで可能となる。
以下、本発明を実施の形態に基づき説明するが、本発明は、これら実施例によって限定されるものではない。
本発明において、DNA含有物とは、DNAと高分子を単に混ぜ合わせたものではなく、DNAを媒体によって周囲を包み込まれた状態してから固化し、粉砕及び/又は裁断しているので、DNAは周囲を媒体によって包まれた状態となっている。
本実施例に用いるDNA含有物の作製方法の実施例について説明する。
1 DNA含有物の作製
本実施例に用いられるDNAとしては、市販のもので良く、本実施例においては、タカラバイオ社製のラットの遺伝子断片(塩基鎖長300)をICAN法により増幅したものを用いた。
また、媒体としては、用いるDNAが水溶性であるので、水溶性であるのが好ましい。特に水溶性高分子であればさらに良く、DNAの媒体として付与するものであり、PVA、ゼラチンなどがあげられる。本実施例においては、PVA(ゴーセノールN300 日本合成化学工業製:商標名)を用いた。
(実施例1) 表1に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合し、混合液をガラス板上に広げて、室温で乾燥を行い、DNAシートを作製した。このシートをはさみを用いて破断し、DNA含有物1を得た。はさみは、一例であり、シートを破断できるものであれば、はさみに限らない。
(表1) DNA含有物1を得るための処方
PVA(4.5%溶液) 99重量%
DNA 0.003重量%
(実施例1−1) 次に、得られたDNA含有物1と調合紙料とを、表2に示す配合割合で混合し、JIS−P 8209(パルプ試験用手すき紙調製方法)に準じて60グラム/mの手すき紙1を作製した。
(表2) 手すき紙1を得るための処方
調合紙料 100重量%
DNA含有物1 3重量%
(比較例1) 次に、比較用として、比較用DNA含有物2を作製する。媒体として、水溶性高分子ではない飽和ポリエステル樹脂、ポリエスターTP236(日本合成化学工業製:商標名)を用いた。
表3に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合したが、DNAが分離し、DNAシートを作製することができなかったため、比較用DNA含有物2を得ることができなかった。このことからも媒体としては、水溶性高分子であることが好ましい。
(表3) 比較用DNA含有物2を得るための処方
飽和ポリエステル樹脂(4.5%溶液) 99重量%
DNA 0.003重量%
2 手すき紙1からのDNAの確認
確認方法としては、対象から確認物質を取り出し、次いで溶媒を使用して該確認物質からDNAを抽出し、最終的にPCR反応によってDNAを増幅することにより、対象の真偽を判別することができる。
(実施例1−1)で得られた手すき紙1を、5mmφに打ち抜き、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物をDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCR(Polymerase Chain Reaction)による増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー、及びDNAに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。
図1に、手すき紙1の電気泳動パターンを示す。図1のレーン1は分子量マーカー、レーン2はDNA、レーン3はDNA含有物1、レーン4は手すき紙1からの抽出物のPCR産物である。
この図から、DNA含有物1から抽出したPCR産物、手すき紙1より抽出したPCR産物の電気泳動パターンは、用いたDNAの電気泳動パターンと同一であることが分かる。さらに、レーン1の分子量マーカーを参照に用いると、前記DNA含有物1から抽出したPCR産物、手すき紙1からの抽出物のPCR産物のDNA鎖長が、PVAに混入したDNAと同じ、塩基鎖長300であることが分かり、破断、粉砕され微小となったDNA含有物中に確実にDNAが存在していることが確認された。
3 紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むDNA含有物の作製
紫外線吸収剤は、高エネルギーをもつ紫外線を吸収し、無害のエネルギーに転換し、再輻射することによって紫外線遮蔽効果をもたらし、耐光性や耐候性を向上させるもので、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系などがあげられる。また、紫外線散乱剤は、紫外線を散乱させることによって紫外線遮蔽効果をもたらす材料であり、主に金属酸化物粉末などの無機系材料が用いられ、二酸化チタン、酸化亜鉛などを微粒子化した粉体などがあげられる。また、光安定剤としては、ヒンダードアミン系のような、耐光性や耐候性を向上させるものがあげられる。
本実施例においては、これらの紫外線遮蔽材料は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの紫外線遮蔽材料の添加量は、0.1〜20重量%で、好ましくは1〜10重量%であり、2種以上を組み合わせて用いる場合は、全体の添加量がこの範囲を超えないものとする。
また、媒体に配合する紫外線吸収剤としては、市販のもので良く、DAN含有物の耐光性を向上させるために付与するものであり、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系があげられる。本実施例においては、ベンゾトリアゾール系のチヌビン328(チバ・ガイギー社製:商標名)を用いた。紫外線吸収剤の添加量は、0.1〜20重量%で、好ましくは1〜10重量%である。
また、媒体に配合する光安定剤としては、ヒンダードアミン系があげられる。本実施例においては、ヒンダードアミン系のチヌビン123(チバ・ガイギー社製:商標名)を用いた。光安定剤の添加量は、0.1〜20重量%で、好ましくは1〜10重量%である。
また、媒体に配合する紫外線散乱剤としては、酸化チタンを用いても良好な結果を得ることができた。この場合の酸化チタンの添加量は、0.1〜20重量%で、好ましくは1〜10重量%である。
また、媒体に配合する紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤を混合しても良好な結果を得ることができた。この場合の紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤の添加量は、総量で0.1〜20重量%で、好ましくは1〜10重量%である。
(実施例2) 表4に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合し、混合液をガラス板上に広げて、室温で乾燥を行い、紫外線吸収剤入りDNAシートを作製した。このシートをはさみを用いて破断し、紫外線吸収剤を含むDNA含有物3を得た。
(表4) DNA含有物3を得るための処方
PVA(4.5%溶液) 99重量%
紫外線吸収剤 1重量%
DNA 0.003重量%
(実施例2−1) 次に、得られたDNA含有物3と調合紙料とを、表5に示す配合割合で混合し、JIS−P 8209(パルプ試験用手すき紙調製方法)に準じて60グラム/mの手すき紙2を作製した。
(表5) 紫外線吸収剤を含む手すき紙2を得るための処方
調合紙料 100重量%
DNA含有物3 3重量%
(比較例2) 比較用として表6に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合し、混合液をガラス板上に広げて、室温で乾燥を行い、紫外線吸収剤を含まない比較用DNAシートを作製した。このシートをはさみを用いて破断し、比較用DNA含有物4を得た。
(表6) 比較用DNA含有物4を得るための処方
PVA(4.5%溶液) 99重量%
DNA 0.003重量%
(比較例2−1) 次に、得られた比較用DNA含有物4と調合紙料とを、表7に示す配合割合で混合し、JIS−P 8209(パルプ試験用手すき紙調製方法)に準じて60グラム/mの手すき紙3を作製した。
(表7) 紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙3を得るための処方
調合紙料 100重量%
比較用DNA含有物4 3重量%
(実施例3) 次に、光安定剤を含むDNA含有物5を作製する。ここで、紫外線安定剤の代わりに光安定剤を使用する以外は、(実施例2)の紫外線吸収剤を含むDNA含有物3と同様にして光安定剤を含むDNA含有物5を作製した。
(実施例3−1) この光安定剤を含むDNA含有物5を使用して、(実施例2−1)の紫外線吸収剤を含む手すき紙2と同様にして光安定剤を含む手すき紙4を作製する。
(実施例4) 次に、光安定剤と光散乱剤を含むDNA含有物6を作製する。表8に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合し、混合液をガラス板上に広げて、室温で乾燥を行い、光安定剤と光散乱剤入りDNAシートを作製した。このシートをはさみを用いて破断し、光安定剤と光散乱剤を含むDNA含有物6を得た。
(表8) DNA含有物6を得るための処方
PVA(4.5%溶液) 99重量%
光安定剤 1重量%
光散乱剤 1重量%
DNA 0.003重量%
(実施例4−1) この光安定剤と光散乱剤を含むDNA含有物6を使用して、(実施例2−1)の紫外線吸収剤を含む手すき紙2と同様にして光安定剤と光散乱剤を含む手すき紙5を作製する。
4 手すき紙の耐光性試験
得られた紫外線吸収剤を含む手すき紙2、紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙3、光安定剤を含む手すき紙4、光安定剤と光散乱剤を含む手すき紙5について耐光性試験を行った。JIS−K 7360-2(プラスチック-実験室光源による曝露試験方法 第2部:キセノンアーク光源)に準じて、相対湿度50%、ブラックパネル温度63℃、紫外線放射照度180W/mの条件下で1時間〜40時間の紫外線の照射を行い、耐光性試験を行った。このときの放射露光量は620J/m〜25670J/mであった。
5.手すき紙からのDNAの確認
耐光性試験を行った紫外線吸収剤を含む手すき紙2、紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙3、光安定剤を含む手すき紙4、光安定剤と光散乱剤を含む手すき紙5のそれぞれを、5mmφに打ち抜き、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物をDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCR(Polymerase Chain Reaction)による増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー及びDNAに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。
図2に、紫外線吸収剤を含む手すき紙2の電気泳動パターンを示す。図2のレーン5及びレーン12は分子量マーカー、レーン6は用いたDNA、レーン7はDNA含有物2からの抽出物のPCR産物、レーン8は紫外線照射を行わないときの手すき紙2からの抽出物のPCR産物、レーン9は紫外線を10時間照射した後の手すき紙2からの抽出物のPCR産物、レーン10は紫外線を20時間照射した後の手すき紙2からの抽出物のPCR産物、レーン11は紫外線を40時間照射した後の手すき紙2からの抽出物のPCR産物である。
この図から、DNA含有物3から抽出したPCR産物、手すき紙2より抽出したPCR産物の電気泳動パターンはDNAの電気泳動パターンと同一であることが分かる。さらに、レーン5及びレーン12の分子量マーカーを参照に用いると、前記DNA含有物3から抽出したPCR産物、手すき紙2からの抽出物のPCR産物のDNA鎖長が、PVAに混入したDNAと同じ、塩基鎖長300であることが分かる。
図3に、紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙3の電気泳動パターンを示す。図3のレーン13及びレーン20は分子量マーカー、レーン14は用いたDNA、レーン15は比較用DNA含有物4からの抽出物のPCR産物、レーン16は紫外線照射を行わないときの比較用手すき紙3からの抽出物のPCR産物、レーン17は紫外線を10時間照射した後の比較用手すき紙3からの抽出物のPCR産物、レーン18は紫外線を20時間照射した後の比較用手すき紙3からの抽出物のPCR産物、レーン19は紫外線を40時間照射した後の比較用手すき紙3からの抽出物のPCR産物である。
紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙3についても、得られたPCR産物の電気泳動パターンがDNAの電気泳動パターンと同一であることを確認した。さらに、分子量マーカーを参照に用いることで、比較用DNA含有物4、比較用手すき紙3からの抽出物のPCR産物のDNA鎖長が、PVAに混入したDNAと同じ塩基鎖長300であることが確認された。しかし、レーン18、レーン19から明らかなように、紫外線の照射時間が20時間を超えると耐光性がおちているのがわかる。
図4に、光安定剤を含む手すき紙4の電気泳動パターンを示す。
図4のレーン21及びレーン28は分子量マーカー、レーン22はDNA、レーン23はDNA含有物5からの抽出物のPCR産物、レーン24は紫外線照射を行わないときの手すき紙4からの抽出物のPCR産物、レーン25は紫外線を10時間照射した後の手すき紙4からの抽出物のPCR産物、レーン26は紫外線を20時間照射した後の手すき紙4からの抽出物のPCR産物、レーン27は紫外線を40時間照射した後の手すき紙4からの抽出物のPCR産物である。
図5に、光安定剤と光散乱剤を含む手すき紙5の電気泳動パターンを示す。
図5のレーン29及びレーン36は分子量マーカー、レーン30はDNA、レーン31はDNA含有物6からの抽出物のPCR産物、レーン32は紫外線照射を行わないときの手すき紙5からの抽出物のPCR産物、レーン33は紫外線を10時間照射した後の手すき紙5からの抽出物のPCR産物、レーン34は紫外線を20時間照射した後の手すき紙5からの抽出物のPCR産物、レーン35は紫外線を40時間照射した後の手すき紙5からの抽出物のPCR産物である。
図2、図3、図4及び図5に示した電気泳動パターンから、PCR産物のDNAのバンド濃度を目視で比較することで、手すき紙からの抽出物のPCR増幅が可能であるかを比較した結果を表9に示す。
(表9)
Figure 2006223241
○:増幅できた、×:増幅できない
表9に示すように、本実施例において、DNAの耐光性が飛躍的に増大することが確認できた。
5 マーカー物質を含む用紙の作製及び確認
マーカー物質としては、紫外線吸収物質、光安定物質、光散乱物質、機能性色素、磁気特性を有する物質等の一般的に用いられている物質があり、機能性色素としては、蛍光又はりん光を発光する物質、サーモクロミズムを起こす物質、化学変化を起こす物質等がある。本実施例においては、マーカー物質として、化学変化を起こす物質であるPH指示薬のうちのフェノールフタレインを用いて説明するが、他のマーカー物質についても、それぞれのマーカー物質の性質に基いて同様に作製し、確認を行う。
(実施例5) マーカー物質として、PH指示薬であるフェノールフタレインを含むDNA含有物7を作製する、表10に示す材料を用い、それぞれ表に示した配合割合で処方し、スターラーを用いて混合し、混合液をガラス板上に広げて、室温で乾燥を行い、pH指示薬入りDNAシートを作製した。このシートをはさみを用いて破断し、pH指示薬を含むDNA含有物7を得た。
(表10) DNA含有物7を得るための処方
PVA(4.5%溶液) 99重量%
フェノールフタレイン(10%溶液) 1重量%
DNA 0.003重量%
(実施例5−1) 次に、得られたDNA含有物7と調合紙料とを、表11に示す配合割合で混合し、JIS−P 8209(パルプ試験用手すき紙調製方法)に準じて60グラム/mの手すき紙6を作製した。
(表11) pH指示薬を含む手すき紙6を得るための処方
調合紙料 100重量%
DNA含有物7 3重量%
上記で作製した手すき紙6と[比較例2−1]で作製した比較用手すき紙3に4%水酸化ナトリウム溶液を滴下し、DNA含有物部分の変色を観察した。手すき紙6に含まれる、フェノールフタレインを含むDNA含有物の部分のみが紅色に変化することが確認でき、手すき紙3のDNA含有物部分には、色変化は認められなかった。
次に、手すき紙6、比較用手すき紙3を、5mmφに打ち抜き、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物をDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCRによる増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー及びDNAに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。
得られた電気泳動パターンから、手すき紙6から抽出したPCR産物電気泳動パターンはDNAの電気泳動パターンと同一であることが分かった。さらに、分子量マーカーを参照に用いると、手すき紙6から抽出したPCR産物のDNA鎖長が、PVAに混入したDNAと同じ、塩基鎖長300であることが分かる。
以上の結果から、上記実施例で得られたDNA含有物自体が偽造防止機能を持つマーカー物質であることが分かる。このようなDNA含有物は、あらゆる種類の真偽判別、偽造防止製品を製造するために使用することが可能となる。その結果、該DNA含有物が入った手すき紙から、用いたDNAを同定することが可能であること、耐光性向上剤を添加することにより、耐光性の飛躍的な増大を図ることが可能であること及びマーカー物質として、上記実施例のPH指示薬を含んだDNA含有物が入った手すき紙と比較例で得られた手すき紙からDNAを含有しているか否かを調べることにより識別が可能であることが確認された。
上記のDNA含有物の同定方法としては、対象から該DNA含有物の一部分を取り出し、次いで溶媒を用いて、該DNA含有物中の既知の塩基鎖長をもつDNAを、該一部分から抽出することにより、該DNA含有物を再生するものであり、DNAの組成は、所定のPCRプライマーを用いることにより同定できる特定の長さ及び配列に設計される。したがって、検査対象から取り出したDNA含有物が、元のDNA含有物を含まない場合には、増幅DNA生成物が存在しない。したがって、PCR生成物のDNA鎖長を比較することで、検査対象の真偽を確認することができる。
次に、本実施例で得られたDNA含有物を抄き込んだ用紙を、偽造防止用紙及び/又は真偽判別用紙として用いた一実施例を説明する。
前述したように、本発明のDNA含有物は、それ自体でも偽造防止機能を有するが、更に何らかの識別物を含有させることにより、2段階識別を可能とする偽造防止用紙及び/又は真偽判別用紙を提供するものである。DNAを水溶性高分子が包み込んだ状態となっているので、用紙を抄造する場合に、繊維状物に固着し離脱することがないので、歩留まりがよい。また、これにより紙層強度を損なわしめるものでない。すなわち、添加したマーカー物質等の1段階識別、更に機能をあげて確認が必要な場合には、用いたDNAの同定をすることで識別される2段階識別が可能となる。本実施例で得られる偽造防止用紙及び/又は真偽判別用紙は、有価証券、証券等の貴重印刷物、旅券、運転免許証等の偽造防止及び/又は真偽判別技術が必要とされる用紙として使用することが可能となる。
(実施例6) 一般に用紙を得るための公知の紙料調製をした中に、前述したような方法で調製したマーカー物質としてPH指示薬のフェノールフタレインを含んだDNA含有物を添加し、長網抄紙機や丸網抄紙機等の公知の抄紙機を使用して抄紙する。このようにして製造した偽造防止用紙に所定の印刷を施し偽造防止印刷物を得た。
上記で作製した偽造防止印刷物に4%水酸化ナトリウム溶液を綿棒を用いて塗布し、DNA含有物部分の変色を観察した。偽造防止印刷物に含まれる、フェノールフタレインを含むDNA含有物の部分のみが紅色に変化することが確認でき、それ以外の部分には、色変化は認められなかった。
次に、上記で色変化を認められた、フェノールフタレインを含むDNA含有物の部分に塩酸(1+11)溶液を綿棒を用いて塗布し、DNA含有物部分の変色を観察した。偽造防止印刷物に含まれる、フェノールフタレインを含むDNA含有物の部分の紅色が消失することが確認でき、それ以外の部分には、色変化は認められなかった。
以上のようにして、偽造防止印刷物の1段階識別が可能である。本実施例で使用した、4%水酸化ナトリウム溶液/塩酸(1+11)溶液は一例であり、pHをフェノールフタレインの変色領域に変化できるものであれば、これに限らない。また、4%水酸化ナトリウム溶液/塩酸(1+11)溶液の塗布方法も、塗布できるものであれば、綿棒に限らない。
さらに、必要ならば、用いたDNAの同定をすることで識別される2段階識別を実施する。
偽造防止印刷物に含まれるDNA含有物部分を、5mmφに打ち抜き、非イオン性の界面活性剤とエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム水塩(EDTA)を使用して抽出を行った。この抽出物をDNAに対応する所定のプライマーを用いてPCRによる増幅反応を行い、DNAの増幅を行った。得られたPCR産物、分子量マーカー、及びDNAに対して電気泳動を行い、エチジウムプロミド染色液を用いて染色し、紫外線下でゲルを観察し、電気泳動パターンを得た。
得られた電気泳動パターンから、偽造防止印刷物から抽出したPCR産物電気泳動パターンはDNAの電気泳動パターンと同一であることが分かった。さらに、分子量マーカーを参照に用いると、偽造防止印刷物から抽出したPCR産物のDNA鎖長が、PVAに混入したDNAと同じ、塩基鎖長300であることが分かる。
以上の結果から、上記実施例で得られた偽造防止用紙に印刷された偽造防止印刷物が、添加したマーカー物質等の1段階識別、更に機能をあげて確認が必要な場合には、用いたDNAの同定をすることで識別される2段階識別が可能であることが分かる。
実施例1−1の手すき紙のDNAの電気泳動パターンを示す図である。 紫外線吸収剤を含む手すき紙のDNAの電気泳動パターンを示す図である。 紫外線吸収剤を含まない比較用手すき紙のDNAの電気泳動パターンを示す図である。 光安定剤を含む手すき紙のDNAの電気泳動パターンを示す図である。 光安定剤と光散乱剤を含む手すき紙のDNAの電気泳動パターンを示す図である。

Claims (10)

  1. DNAと媒体を含む混合物を固化して得られた硬化物を含んで成ることを特徴とするDNA含有物。
  2. 前記硬化物を粉砕及び/又は裁断して得られたことを特徴とする請求項1記載のDNA含有物。
  3. 前記媒体が水溶性高分子であることを特徴とする請求項1又は2記載のDNA含有物。
  4. 前記水溶性高分子が、合成高分子及び/又は天然高分子である、請求項3記載のDNA含有物。
  5. 前記混合物が、紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載のDNA含有物。
  6. 前記紫外線吸収剤、光安定剤及び紫外線散乱剤のいずれか1つ以上を、前記DNA含有物に対して0.1〜20%の割合で混合して成る、請求項5に記載のDNA含有物。
  7. 前記混合物が、マーカー物質を含有してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のDNA含有物。
  8. 前記マーカー物質が、蛍光又はりん光を発光する物質、化学変化を起こす物質、サーモクロミズムを起こす物質、磁気特性を有する物質である、請求項7に記載のDNA含有物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のDNA含有物を含む用紙。
  10. 請求項9記載の用紙の、偽造防止用紙及び/又は真偽判別用紙としての使用。
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