JP2006222694A - ユーザに立ち位置を通知するためのデータ処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 ユーザを撮像することにより画像データを生成するシステムにおいて、ユーザが自分の身体を置くべき位置を容易に知ることを可能とする。
【解決手段】 合成画像生成システム1は、予め準備されたテンプレートデータに従いカメラ16の位置を変更するとともに、テンプレートデータに含まれる標準体型の被写体の立ち位置を示す標準被写***置データを、ユーザの体型を示すユーザ体型データ、標準体型の被写体の身長等を示す標準体型データおよびカメラ16の位置を示すカメラ位置データに基づき補正し、ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データを生成する。合成画像生成システム1は、照明ユニット13により、ユーザ位置データにより示される位置に表示物を表示する。その結果、ユーザは自分の体型に応じた最適な立ち位置を容易に知ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 合成画像生成システム1は、予め準備されたテンプレートデータに従いカメラ16の位置を変更するとともに、テンプレートデータに含まれる標準体型の被写体の立ち位置を示す標準被写***置データを、ユーザの体型を示すユーザ体型データ、標準体型の被写体の身長等を示す標準体型データおよびカメラ16の位置を示すカメラ位置データに基づき補正し、ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データを生成する。合成画像生成システム1は、照明ユニット13により、ユーザ位置データにより示される位置に表示物を表示する。その結果、ユーザは自分の体型に応じた最適な立ち位置を容易に知ることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ユーザを撮像し画像データを生成するシステムにおいて望ましい画像データを生成するためのデータ処理技術に関する。
予め記憶された画像データと、新たに撮像されたユーザの画像データとを合成処理して、ユーザが実際にいる空間とは異なる空間において撮像された画像データを擬似的に生成する技術がある。そのような技術によれば、あたかもユーザが行ったことのない場所にいる情景や、ユーザが会ったことのない人と一緒にいる状況を示す画像データを生成することができ、それらの画像を観る者をより楽しませることができる。そのような従来技術を開示した文献として、例えば特許文献1がある。
特開2003−324672号公報
予め記憶されている画像データと、新たにユーザを撮像することにより得られる画像データを合成処理する場合、それらが画像データにより示される画像の相対的な位置および大きさによって、合成処理により得られる画像データの内容の良否を左右することが多い。そのため、従来技術による場合、ユーザは見本として表示される合成画像を見て、自分の立ち位置を変更することにより、背景等の画像と自分の画像との相対的な位置および大きさのバランスを調整していた。しかしながら、そのような調整、すなわち構図の決定は、必ずしもユーザが容易に行えるとは限らない。特に、撮像対象のユーザが複数である場合や、背景等の画像が時々刻々と変化する動画である場合、ユーザは他のユーザの移動もしくは背景等の画像の変化に応じて自分の位置を決定する必要があるが、それは困難な作業である。
上記の状況に鑑み、本発明は、ユーザを撮像することにより画像データを生成するシステムにおいて、ユーザが自分の身体を置くべき位置を容易に知ることを可能とする手段を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、被写体となる標準体型の人が配置されるべき位置を示す標準被写***置データと、前記標準体型を示す標準体型データとを予め記憶する記憶手段と、被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される前記ユーザの画像の大きさが、前記標準被写***置データにより示される位置に配置された前記標準体型の人を前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像したときの当該人の画像の大きさと一致するように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、前記ユーザ位置データを出力する出力手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置を提供する。
また、本発明は、撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、撮像面における被写体の画像の占めるべき領域を示す基準被写体領域データとを予め記憶する記憶手段と、被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される撮像面において、前記ユーザの画像の占める領域が前記基準被写体領域データにより示される領域と重なるように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、前記ユーザ位置データを出力する出力手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置を提供する。
上記構成のいずれのデータ処理装置によっても、ユーザの体型に応じて適したユーザの立ち位置を示すユーザ位置データが出力されるため、ユーザに対しユーザの体型に応じた立ち位置の通知が可能となる。
また、好ましい態様において、前記記憶手段は、前記標準被写***置データもしくは前記基準被写体領域データとして、時間の経過とともに変化する位置を示すデータを記憶し、前記生成手段は、前記標準被写***置データもしくは前記基準被写体領域データを用いて、時間の経過とともに変化する前記ユーザ位置データを生成するように構成されていてもよい。
かかる構成のデータ処理装置によれば、ユーザの体型に応じて適したユーザの立ち位置を示すユーザ位置データが時系列的に順次出力されるため、時間の経過に応じて変化するユーザの立ち位置の通知が可能となる。
また、好ましい態様において、前記データ処理装置は、前記ユーザ位置データにより示される床面上の位置に、前記ユーザの配置されるべき位置を示す表示物を表示する表示手段をさらに備えるように構成されていてもよい。
かかる構成のデータ処理装置によれば、ユーザに対しユーザの体型に応じて適した立ち位置が、ユーザに容易に確認可能な態様で通知される。
さらに、上記データ処理装置の好ましい態様において、前記表示手段は床面において発光することにより前記表示物の表示を行うように構成されていてもよい。
また、上記データ処理装置の好ましい態様において、前記表示手段は床面に光を照射することにより前記表示物の表示を行うように構成されていてもよい。
これらのいずれの好ましい態様においても、ユーザに対しユーザの体型に応じた立ち位置を、ユーザに容易に確認可能な態様で通知可能である。
さらに、時間の経過とともに変化するユーザ位置データを出力する上記データ処理装置の好ましい態様において、前記データ処理装置は、時間の経過とともに変化する前記ユーザ位置データに基づき、床面上に前記ユーザの配置されるべき位置および前記ユーザの移動すべき方向を示す表示物を表示する表示手段をさらに備えるように構成されていてもよい。
かかる構成のデータ処理装置によれば、ユーザに対しユーザの体型に応じた立ち位置が時間の経過に応じていかに移動するかがユーザに容易に確認可能な態様で通知される。
また、本発明は、撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、被写体となる複数の標準体型の人の各々の配置されるべき位置を示す標準被写***置データと、前記標準体型を示す標準体型データとを予め記憶する記憶手段と、被写体となる複数のユーザの各々の体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、前記標準体型データと前記ユーザ体型データに基づいて、前記複数のユーザの各々に関し前記標準体型を基準とした体型の相対的な大きさを求め、1のユーザの体型の相対的な大きさに応じて、他のユーザの各々に対応した前記標準被写***置データを補正することにより、当該他のユーザの配置されるべき位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、前記ユーザ位置データを出力する出力手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置を提供する。
また、本発明は、撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、被写体となる複数の標準体型の人の各々の画像が撮像面において占めるべき領域を示す基準被写体領域データと、前記標準体型を示す標準体型データとを予め記憶する記憶手段と、被写体となる複数のユーザの各々の体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、前記標準体型データと前記ユーザ体型データに基づいて、前記複数のユーザの各々に関し前記標準体型を基準とした体型の相対的な大きさを求め、1のユーザの体型の相対的な大きさに応じて、他のユーザの各々に対応した前記基準被写体領域データを補正し、前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される撮像面において、前記複数のユーザの画像の占める領域が前記基準被写体領域データにより示される領域と重なるように前記複数のユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、前記ユーザ位置データを出力する出力手段とを備えることを特徴とするデータ処理装置を提供する。
これらの構成のデータ処理装置によれば、複数のユーザが被写体となる場合に、他のユーザの体型に応じて調整された各ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データが出力されるため、撮像された複数ユーザ間の配置が適したものとなるような立ち位置の通知が可能となる。
また、本発明は、上記のデータ処理装置により行われる処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供する。
[1.第1実施形態]
[1.1.合成画像生成システムの構成]
図1は、本発明の第1実施形態にかかる合成画像生成システム1がブースに設置された様子を示している。また、図2は、合成画像生成システム1の構成を示している。合成画像生成システム1は、合成画像生成装置10、合成画像生成装置10に対しユーザの指示を与えるためのコントローラ11、ブースの床部に等間隔で配置された複数の発光体を備えそれらの発光体の各々から様々な色および明るさの光を発光することによりユーザに立ち位置を示す表示を行う床部表示ユニット12、様々な色および明るさの光で照射する照明ユニット13、装着されたカメラの位置および方向をモータ等により各々変化させる移動装置14a〜c、1以上のLED(Light Emitting Diode)を備えそれらのLEDの各々を点灯もしくは消灯することによりユーザにカメラの撮像状態を示す表示を行う切替表示器15a〜c、撮像処理により画像データを生成するカメラ16a〜c、合成画像生成装置10から出力される画像データに従い画像表示を行うディスプレイ17および合成画像生成装置10から出力されるデータをフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶するメディアドライブ18を備えている。また、合成画像生成装置10はインターネット19に接続されている。以下の説明において、「立ち位置」とは、ユーザが立っているか座っているかにかかわらず、自分の身体を置くべき床面上の位置を示す言葉として用いられる。
[1.1.合成画像生成システムの構成]
図1は、本発明の第1実施形態にかかる合成画像生成システム1がブースに設置された様子を示している。また、図2は、合成画像生成システム1の構成を示している。合成画像生成システム1は、合成画像生成装置10、合成画像生成装置10に対しユーザの指示を与えるためのコントローラ11、ブースの床部に等間隔で配置された複数の発光体を備えそれらの発光体の各々から様々な色および明るさの光を発光することによりユーザに立ち位置を示す表示を行う床部表示ユニット12、様々な色および明るさの光で照射する照明ユニット13、装着されたカメラの位置および方向をモータ等により各々変化させる移動装置14a〜c、1以上のLED(Light Emitting Diode)を備えそれらのLEDの各々を点灯もしくは消灯することによりユーザにカメラの撮像状態を示す表示を行う切替表示器15a〜c、撮像処理により画像データを生成するカメラ16a〜c、合成画像生成装置10から出力される画像データに従い画像表示を行うディスプレイ17および合成画像生成装置10から出力されるデータをフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶するメディアドライブ18を備えている。また、合成画像生成装置10はインターネット19に接続されている。以下の説明において、「立ち位置」とは、ユーザが立っているか座っているかにかかわらず、自分の身体を置くべき床面上の位置を示す言葉として用いられる。
合成画像生成システム1は、上記のように移動装置、切替表示器およびカメラをそれぞれ複数備えているが、以下、複数の同種の構成部を区別する必要がない場合には、単に移動装置14のように呼ぶ。また、合成画像生成システム1が備える移動装置14等の数は例示であり、自由に変更可能である。
合成画像生成装置10は、合成画像生成システム1の全体を制御する装置であり、記憶部101、入出力I/F(Interface)102および制御部103を備えている。記憶部101は、制御部103による各種処理を指示するプログラムを予め記憶し、また制御部103により生成されるデータを一時的に記憶する。また、記憶部101は標準体型データ1001およびテンプレートデータ1002を予め記憶している。標準体型データ1001は、標準的な体型を示すデータである。また、テンプレートデータ1002は、ユーザを撮像して得られる画像データを加工して新たな画像データを生成する際の撮像方法、加工方法等を規定するデータである。また、テンプレートデータ1002は画像データの生成に用いる背景画像等を示すデータも含んでいる。
図3は、標準体型データ1001の内容を例示した図である。標準体型データ1001は、性別および年齢の各々に関し身長(cm)および肥満度の指標を示すデータを含んでいる。肥満度の指標として用いられているものは多々あるが、以下の説明においては例として、BMI(Body Mass Index)を用いる。BMIは、体重(kg)を身長(m)の自乗で除した値である。
図4は、テンプレートデータ1002の内容を例示している。図4においては、記憶部101に記憶されているテンプレートデータ1002として、3つのテンプレートデータ1002、すなわちテンプレートデータ1002a〜cが例示されている。テンプレートデータ1002は各々、管理データ、撮像カメラデータ、カメラ位置データ(撮像装置位置データ)、カメラ方向データ、ズーム倍率データ、照明データ、標準位置データ群、加工指示データおよびソースデータ群を含んでいる。
管理データは、テンプレートデータ1002の各々を識別するための識別番号およびテンプレートデータ1002の名称を示すデータである。撮像カメラデータは、カメラ16a〜cのいずれが撮像処理を行うかを示すデータである。以下の説明において、テンプレートデータ1002に含まれるデータがカメラa〜cを示す場合、それらは各々、カメラ16a〜cを示すものとする。図4に例示の撮像カメラデータは、カメラ16aが撮像処理を行い、カメラ16bおよびcは撮像処理を行わないことを示している。テンプレートデータ1002によっては、2以上のカメラ16が撮像処理を同時に行うことを示すものもある。その場合、同時に異なる位置から撮像されたユーザの画像データが加工処理されることになる。
カメラ位置データは、カメラ16の各々の位置を数値で示すデータである。図4に例示のテンプレートデータ1002aにおいては、撮像カメラデータに従いカメラbおよびcは撮像を行わないことから、カメラ位置データにおいてカメラbおよびcの位置を示すデータは空欄となっている。カメラ方向データは、カメラ16の各々の撮像方向を、上下方向を示す数値および左右方向を示す数値で示すデータである。また、ズーム倍率データは、カメラ16の各々のズーム倍率を数値で示すデータである。図4に例示のカメラ方向データおよびズーム倍率データにおいて、カメラbおよびcのデータが空欄となっている点は、カメラ位置データの場合と同様である。
照明データは、照明ユニット13により照射されるべき光の色および明るさを、光の三原色である赤、青および黄の各々の明るさを示す数値により示すデータである。
標準位置データ群は、優れた構図の画像を示す画像データが生成されるように、標準的な体型の被写体の立ち位置を指定したデータ群であり、予め、フォトアーティスト等により作成されたものである。標準位置データ群は、被写体の人数およびその人数を構成する被写体の性別および年齢層の組合せの各々に対応するレコードを含んでいる。図4に示される標準位置データ群のデータ行がレコードを示している。例えば、人数[2]、組合せ[男性:少年、男性:成人]、位置[(65,85)、(108,93)]を含むレコードは、被写体が男性の少年および男性の成人で構成される2名である場合に、男性の少年の立ち位置の座標が(65,85)であり、男性の成人の立ち位置の座標が(108,93)であることを示している。本実施形態においては、例として、「少年」または「少女」は4歳以上12歳以下の者を、また「成人」とは20歳以上70歳以下の者をいうものとする。また、年齢が3歳以下の者を「幼児」、13歳以上19歳以下の者を「青年」、71歳以上の者を「お年寄り」というものとする。
標準位置データ群に含まれるレコードの数は「組合せ」欄のバリエーションに応じて無数に考えられるが、標準位置データ群はそれら全てのバリエーションに関するレコードを含む必要はない。例えば、女性向けの画像データを生成するためのテンプレートデータ1002に含まれる標準位置データ群には、「組合せ」欄に男性を含むレコードは含まれない。
加工指示データは、カメラ16の撮像処理により生成される画像データにどのような加工処理を施すかを指示するデータであり、1以上のイベントデータを含んでいる。本実施形態において、合成画像生成装置10により生成される画像データは、複数の表示レイヤに配置された画像データを合成処理することにより得られる画像データである。表示レイヤは、下位のものから順に、背景レイヤ、第1レイヤ、第2レイヤ、・・・と並んでおり、各々の表示レイヤに配置された画像データがその順でスーパーインポーズされて、実際に表示される画像を示す画像データが生成される。
図4に例示の加工指示データに含まれるイベントデータ[背景レイヤ:ソース:S713.jpeg]は、ファイル名「S713.jpeg」で特定されるファイルに格納されている画像データを背景レイヤに配置することを指示している。同様に、イベントデータ[第6レイヤ:ソース:カメラa]は、カメラ16aの撮像処理により生成された画像データを第6レイヤに配置することを指示している。
また、イベントデータ[第1レイヤ:窓位置:(35,40)]、[第1レイヤ:窓サイズ:中]および[第1レイヤ:窓形状:長方形]は各々、第1レイヤに配置された画像データを表示する領域として座標(35,40)で示される位置に窓を開き、その窓のサイズを「中」に変更し、その窓の形状を「長方形」に変更することを指示している。
また、イベントデータ[背景レイヤ:色調:セピア]は、背景レイヤに配置された画像データに対し色調をセピア色に変更する加工処理を指示している。また、イベントデータ[第1レイヤ:透過度:7]は、第1レイヤに配置された画像データを下位の表示レイヤに配置された画像データにスーパーインポーズする際に「7」で示される透過度となるように合成する加工処理を指示している。また、イベントデータ[第6レイヤ:トリミング]は、第6レイヤに配置された画像データ、この場合はカメラ16aの撮像処理により生成された画像データに対し、背景画像を取り除くトリミング処理を行うことを指示している。これらは合成画像生成装置10が行う画像データの加工処理の例示であって、加工処理の種類はこれらのものに限られない。
テンプレートデータ1002に含まれるソースデータ群は、加工指示データにより示される加工処理において用いられる素材として、予め準備されている画像データ等を格納したファイルの集まりである。
図2に戻り、合成画像生成装置10の構成説明を続ける。入出力I/F102は、合成画像生成装置10の記憶部101および制御部103がコントローラ11、床部表示ユニット12、照明ユニット13、移動装置14、切替表示器15、カメラ16、ディスプレイ17、メディアドライブ18およびインターネット19との間でデータの送受信を行うためのインタフェースである。
制御部103は、合成画像生成装置10の構成部の制御を行うとともに、照明ユニット13、移動装置14、切替表示器15およびカメラ16の動作を指示する動作指示データの送信、ディスプレイ17により表示されるべき画像を示す画像データの送信および床部表示ユニット12により表示されるべき位置を示すユーザ位置データの送信を行う。そのため、制御部103は、テンプレートデータ1002およびユーザの操作によりコントローラ11から送信される調整データに従い照明ユニット13、移動装置14、切替表示器15およびカメラ16に対し動作指示データを送信する動作指示データ送信部1031、標準体型データ1001、テンプレートデータ1002およびユーザの操作によりコントローラ11から送信される調整データに基づきユーザ位置データを生成し床部表示ユニット12に送信するユーザ位置データ生成部1032、テンプレートデータ1002に従いカメラ16から送信される画像データに対し加工処理を施して新たな画像データを生成しディスプレイ17に送信する画像データ加工処理部1033を備えている。これらの構成部の動作については、以下の合成画像生成システム1の動作説明において併せて説明する。
[1.2.合成画像生成システムの動作]
以下、合成画像生成システム1の動作を説明する。図5は、ユーザが合成画像生成システム1を利用する際に合成画像生成装置10の制御部103の指示に従いディスプレイ17に表示される画面を例示した図である。また、図6は、ユーザが合成画像生成システム1を利用する際に合成画像生成システム1により行われる処理のフローを示した図である。
以下、合成画像生成システム1の動作を説明する。図5は、ユーザが合成画像生成システム1を利用する際に合成画像生成装置10の制御部103の指示に従いディスプレイ17に表示される画面を例示した図である。また、図6は、ユーザが合成画像生成システム1を利用する際に合成画像生成システム1により行われる処理のフローを示した図である。
まず、制御部103は、記憶部101に記憶されているアプリケーションプログラムに従い、ディスプレイ17に利用人数の入力を促す画面を表示させる(図5(a))。図5(a)の画面において、ユーザがコントローラ11を用いて人数の入力および「OK」ボタンの押下の操作を行うと、制御部103はその操作に応じてユーザにより入力された人数を示す人数データを生成し、記憶部101に一時的に記憶する(ステップS61)。以下、例として人数データ「2」が制御部103により生成されたものとする。
続いて、制御部103は生成した人数データにより示される人数のユーザの各々に関し、性別の選択および年齢、身長、体重の入力を促す画面を表示させる(図5(b))。図5(b)の画面において、ユーザがコントローラ11を用いて性別の選択および年齢、身長および体重の入力の操作を行い、さらに「OK」ボタンの押下の操作を行うと、制御部103はその操作に応じて、いずれのユーザに関するデータであるかを示すユーザ番号、選択された性別を示す性別データ、入力された年齢、身長および体重を各々示す年齢データ、身長データおよび体重データ(身長データおよび体重データを総称して「ユーザ体型データ」と呼ぶ)をユーザ属性データとして生成し、記憶部101に一時的に記憶する(ステップS62)。以下、例として、ユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]が制御部103により生成されたものとする。ここで、例えばユーザ属性データ[1:男性:10:113:37]は、ユーザ1が男性であり、年齢10歳、身長113cm、体重37kgであることを示している。
続いて、制御部103は記憶部101に記憶されているテンプレートデータ1002(図4参照)の各々に含まれる標準位置データ群の中から、生成したユーザ属性データにより示されるユーザ構成に対応するレコードを検索する。より具体的には、制御部103はユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]より、ユーザが少年の男性と、成人の男性の2名であると判断し、標準位置データ群から「組合せ」欄が[男性:少年、男性:成人]であるレコードを検索する。ここで、10歳は少年、42歳は成人に区分される点は上述したとおりである。制御部103は上記検索に成功すると、同じテンプレートデータ1002に含まれる管理データを読み出す。制御部103は記憶部101に記憶される全てのテンプレートデータ1002に関し同様の処理を行い、読み出した管理データをリスト化する。そのようにリスト化された管理データは、[男性:少年、男性:成人]で示される構成のユーザが選択可能なテンプレートデータ1002を示している(ステップS63)。
続いて、制御部103はステップS63において生成したリストを用いて、ユーザに利用を希望するテンプレートデータ1002の選択を促す画面を表示させる(図5(c))。図5(c)の画面においては、管理データに含まれるテンプレートデータ1002の名称のみがリスト表示されるが、リストに含まれる名称の各々にはテンプレートデータ1002の識別番号が対応付けられている。図5(c)の画面において、ユーザがコントローラ11を用いて利用を希望するテンプレートデータ1002の名称を選択し、「OK」ボタンを押下する操作を行うと、制御部103はその操作に応じて、ユーザに選択された名称に対応するテンプレートデータ1002の識別番号を取得し、記憶部101に一時的に記憶する(ステップS64)。以下、例として、ユーザにより名称[恐竜の時代]が選択され、その名称に対応する識別番号[04157]が制御部103により取得されたものとする。
以上のように、ユーザからの各種データの入力が完了すると、入力された各種データに基づき、制御部103のユーザ位置データ生成部1032によるユーザ位置データの生成が行われる(ステップS65)。以下に、ユーザ位置データ生成部1032によるユーザ位置データの生成処理を説明する。
まずユーザ位置データ生成部1032は記憶部101に一時的に記憶されている識別番号[04157]に基づき、ユーザにより選択されたテンプレートデータ1002を特定し、特定したテンプレートデータ1002(図4参照)からカメラ位置データおよび標準位置データ群を読み出す。ユーザ位置データ生成部1032は読み出したカメラ位置データから、カメラ16aにより撮像処理が行われ、その位置が「7」で示される位置であることを特定する。
また、ユーザ位置データ生成部1032は、記憶部101に一時的に記憶されているユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]に基づき、読み出した標準位置データ群のうち「組合せ」欄のデータが[男性:少年、男性:成人]であるレコードを検索し、検索したレコードに含まれる「位置」欄のデータを取得する。ユーザ位置データ生成部1032は、そのように取得したデータをユーザ番号と組合せ、標準被写***置データを生成する。この場合、ユーザ位置データ生成部1032により生成される標準被写***置データは、[1:(65,85)][2:(108,93)]である。この標準被写***置データは、標準的な体型のユーザ1の立ち位置が座標(65,85)で示される位置、標準的な体型のユーザ2の立ち位置が座標(108,93)で示される位置であることを示している。
続いて、ユーザ位置データ生成部1032は、記憶部101に一時的に記憶されているユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]と標準体型データ1001(図3参照)に基づき、ユーザ1およびユーザ2の各々に関し、標準身長に対する実際の身長の比率を算出する。例えば、標準体型データ1001により標準的な10歳の男性の身長が139.0cm、標準的な42歳の男性の身長が169.8cmであるとすると、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ1の身長の標準身長に対する比率として[0.813]を、ユーザ2の身長の標準身長に対する比率として[1.078]を算出する。以下、これらの比率を身長比率と呼ぶ。
続いて、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]と標準体型データ1001に基づき、ユーザ1およびユーザ2の各々に関し、標準的な肥満度に対する実際の肥満度の比率を算出する。この場合、ユーザ1の肥満度(BMI)は約29.0であり、ユーザ2の肥満度は約18.2と計算される。例えば、標準体型データ1001により標準的な10歳の男性の肥満度が18.1であり、標準的な42歳の男性の肥満度が20.4であるとすると、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ1の肥満度の標準肥満度に対する比率として[1.602]を、ユーザ2の肥満度の標準肥満度に対する比率として[0.892]を算出する。以下、これらの比率を肥満度比率と呼ぶ。
続いて、ユーザ位置データ生成部1032は上記のように算出した身長比率と肥満度比率に基づき、先に生成した標準被写***置データを補正して、ユーザ位置データを生成する。図7は、ユーザ位置データ生成部1032がユーザ位置データを生成する方法を説明するための図である。図7に示される長方形OPQRは、合成画像生成システム1が配置されたブースを天井から床方向に見た場合のブースの壁面を示しており、以下に説明する点A等の位置を座標で特定するために、点Oを原点とし、直線OPをX軸、直線ORをY軸とする座標が配置されている。以下の説明において、点Pの座標は(240,0)、点Rの座標は(0,160)とする。
点Aおよび点Bは各々、標準被写***置データにより示されるユーザ1およびユーザ2の位置を示している。すなわちブースの床面において、点Aは座標(65,85)で、点Bは座標(108,93)で特定される位置であり、ユーザ1およびユーザ2が標準体型であった場合における、ユーザ1およびユーザ2の最適な立ち位置を示している。点Cは、ユーザにより選択されたテンプレートデータ1002により撮像処理を行うカメラ16の位置、すなわちカメラ16aの「7」で示される位置を示している。例えば、点Cの座標は(168,0)である。
ユーザ位置データ生成部1032は、まずユーザ1およびユーザ2の身長比率を用いて、カメラ16からユーザ1およびユーザ2の立ち位置までの距離の補正を行う。すなわち、ユーザnに関する身長比率をHnとすると、ユーザ位置データ生成部1032は、線分CA’=線分CA×H1、線分CB’=線分CB×H2となるように、半直線CA上の点A’および半直線CB上の点B’の座標を算出する。このように算出された点A’および点B’は、ユーザ1およびユーザ2の身長を考慮して補正を行った場合の各々の立ち位置を示している。この補正は、ユーザ1およびユーザ2が標準被写***置データにより示される位置に各々が立った場合に、ユーザ1およびユーザ2の身長が標準身長でないために生じる構図のアンバランス感を解消するための補正である。
続いて、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ1およびユーザ2の肥満度比率を用いて、ユーザ間の距離の補正を行う。すなわち、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ1の肥満度比率が1より大きい場合には、ユーザ2の立ち位置がカメラ16との距離を保ちつつユーザ1の立ち位置から遠ざかるように、ユーザ2の立ち位置を補正する。一方、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ1の肥満度比率が1より小さい場合には、ユーザ2の立ち位置がカメラ16との距離を保ちつつユーザ1の立ち位置に近づくように、ユーザ2の立ち位置を補正する。さらに、ユーザ位置データ生成部1032はユーザ2の肥満度比率を用いて、ユーザ1の肥満度比率を用いる場合と同様に、ユーザ1の立ち位置の補正を行う。この補正は、ユーザが標準体型の者よりも太っている場合には他のユーザを当該ユーザから遠ざけ、ユーザが標準体型の者よりも痩せている場合には他のユーザを当該ユーザに近づけることにより、ユーザが標準の肥満度でないために生じる構図のアンバランス感を解消するための補正である。
ユーザ位置データ生成部1032が肥満度比率を用いてユーザの立ち位置の補正の程度を決定する方法は様々なものが考えられるが、本実施形態では、例として、Dn=(標準身長)×(肥満度比率−1)×0.2で求められる距離Dnだけ、ユーザの立ち位置を補正するものとする。ただし、nはユーザ番号である。例えば、D1=139.0×(1.602−1)×0.2≒16.7(cm)となる。また、D2=169.8×(0.892−1)×0.2≒−3.7(cm)となる。ユーザ位置データ生成部1032は、線分CB’=線分CB’’かつ線分B’B’’=D1となり、線分A’B’’>線分A’B’となるように、点B’’の座標を算出する。続いて、ユーザ位置データ生成部1032は、線分CA’=線分CA’’かつ線分A’A’’=−D2となり、線分B’’A’’<線分B’’A’となるように、点A’’の座標を算出する。このようにして算出された点A’’および点B’’は、ユーザ1およびユーザ2の体型を考慮した場合の、ユーザ1およびユーザ2の最適な立ち位置を示している。
ユーザ位置データ生成部1032は点A’’および点B’’の座標を算出すると、それらをユーザ番号とともに、ユーザ位置データとして生成する。以上が、ユーザ位置データ生成部1032によるユーザ位置データの生成処理である。
ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザ位置データを生成すると、生成したユーザ位置データを床部表示ユニット12に送信する。床部表示ユニット12はユーザ位置データを受信すると、受信したユーザ位置データに従い、ユーザに対する立ち位置の表示を行う(ステップS66)。図8は、ブースの天井から床方向に見た、床部表示ユニット12による立ち位置の表示の様子を示した図である。図8において、表示物81および表示物82は各々、ユーザ1およびユーザ2の立ち位置を示している。床部表示ユニット12は、ユーザ位置データに含まれる座標により示されるユーザ1の位置(図7の点A’’)を中心とする所定半径の円内に配置された発光体を、例えば赤く発光させることにより、表示物81の表示を行う。同様に、床部表示ユニット12は、ユーザ位置データに含まれる座標により示されるユーザ2の位置(図7の点B’’)を中心とする所定半径の円内に配置された発光体を、例えば青く発光させることにより、表示物82の表示を行う。
合成画像生成装置10の制御部103は、ユーザ位置データ生成部1032によりユーザ位置データを床部表示ユニット12に送信するとともに、ディスプレイ17に図5(d)の画面を表示させる。図5(d)の画面においては、床部表示ユニット12により表示される表示物の各々がいずれのユーザの立ち位置を示すものであるかがユーザに通知される。また、図5(d)の画面においては、以下に説明する動作指示データ送信部1031および切替表示器15の動作により、撮像処理を行うカメラ16に対応する切替表示器15に「ON」と表示されることがユーザに通知される。ユーザが床部表示ユニット12により表示される表示物81および表示物82の位置に立ち、図5(d)の画面において、コントローラ11を用いて「OK」ボタンを押下する操作を行うと、制御部103の動作指示データ送信部1031は、テンプレートデータ1002(図4参照)に含まれる各種データに従い、カメラ16等に対し動作指示を与える動作指示データの送信を行い、カメラ16等は動作指示データに従った各種動作を行う(ステップS67)。以下、ステップS67の処理を具体的に説明する。
まず、動作指示データ送信部1031は撮像カメラデータに従い、「撮像」欄が[Yes]であるカメラ16aに対し撮像処理の開始を指示する動作指示データを送信する。カメラ16aは動作指示データ送信部1031から送信される動作指示データに従い、撮像処理を開始する。また、動作指示データ送信部1031は、撮像カメラデータに従い、カメラ16aに対応する切替表示器15aに対し、文字「ON」の表示を指示する動作指示データを送信する。切替表示器15aは動作指示データ送信部1031から送信される動作指示データに従い、切替表示器15aが有するLEDの一部を点灯させることにより、文字「ON」の表示を行う。
また、動作指示データ送信部1031は、カメラ位置データに従い、カメラ16aが装着された移動装置14aに対しカメラ16aの位置を「7」で示される位置に移動することを指示する動作指示データを送信する。さらに、動作指示データ送信部1031は、テンプレートデータ1002に含まれるカメラ方向データに従い、カメラ16aが装着された移動装置14aに対しカメラ16aの撮像方向が上下方向が「4」、左右方向が「3」で示される方向となるようにカメラ16aの方向変更を行うことを指示する動作指示データを送信する。移動装置14aは動作指示データ送信部1031から送信される動作指示データに従い、カメラ16aの位置および方向を変更する。
また、制御部103の動作指示データ送信部1031は、ズーム倍率データに従い、カメラ16aに対しズーム倍率の変更を指示する動作指示データを送信する。すなわち、動作指示データ送信部1031は、ズーム倍率データ「2」に従い、カメラ16aに対しズーム倍率を2に変更することを指示する動作指示データを送信することになる。カメラ16aは動作指示データ送信部1031から送信される動作指示データに従い、ズーム倍率を変更する。
また、動作指示データ送信部1031は、照明データに従い、照明ユニット13に対し赤、青および黄の光を各々「7」、「4」および「6」の明るさで照射することを指示する動作指示データを送信する。照明ユニット13は動作指示データ送信部1031から送信される動作指示データに従い、指定された明るさで各色の光の照射を開始する。以上がステップS67の処理である。
続いて、画像データ加工処理部1033は、テンプレートデータ1002に含まれる加工指示データに従い、各表示レイヤにソースとして指定された画像データに対しサイズ変更、色調変更、トリミング等の各種加工処理を施し、それらをスーパーインポーズ処理することにより、新たな画像データ(以下、「合成画像データ」と呼ぶ)を生成する(ステップS68)。
図4に例示される加工指示データによれば、背景レイヤ等のソースとしてはソースデータ群に含まれる静止画データが指定されている。従って、画像データ加工処理部1033は背景レイヤ等に関しては、テンプレートデータ1002のソースデータ群から指定された静止画データを読み出し、読み出した静止画データに対し各種加工処理を施す。一方、第6レイヤのソースとしてはカメラ16aが指定されている。従って、画像データ加工処理部1033は第6レイヤに関しては、カメラ16aから順次送信される画像データ、すなわちユーザの画像データに対し各種加工処理を施す。その際、第6レイヤにおいて用いられるユーザの画像データは、上述したように、カメラ16aの位置、方向およびズーム倍率と、照明ユニット13により照射される光の色調および明るさが調整された状態で撮像されたユーザの画像を示している。制御部103は、画像データ加工処理部1033により生成された合成画像データを用いて、ディスプレイ17に図5(e)の画面を表示させる(ステップS69)。
図5(e)の画面には、中央に合成画像データに従った画像が含まれ、その下部にはユーザがユーザの画像の位置および大きさを調整するためのボタンが含まれている。図5(e)の画面において、ユーザがコントローラ11を用いてそれらの調整用のボタンを押下する操作を行うと(ステップS70:NO)、制御部103の動作指示データ送信部1031は押下されたボタンに対応する調整動作をカメラ16等に指示する調整指示データを生成し、生成した調整指示データをカメラ16等に送信する(ステップS71)。
より具体的には、ユーザが「大」ボタンもしくは「小」ボタンを押下する操作を行うと、制御部103の動作指示データ送信部1031はカメラ16aに対し、ズーム倍率を所定比率だけ上げる処理、もしくは下げる処理を指示する動作指示データを送信する。カメラ16aは動作指示データに従い、ズーム倍率を変更する(ステップS67)。その結果、図5(e)に含まれる画像において、ユーザの画像の大きさが拡大もしくは縮小されることになる(ステップS68、S69)。また、ユーザが「↑」ボタン、「↓」ボタン、「←」ボタンもしくは「→」ボタンを押下する操作を行うと、制御部103の動作指示データ送信部1031は、移動装置14aに対し、カメラ16aの方向を所定角度だけ下、上、右もしくは左に傾ける処理を指示する動作指示データを送信する。移動装置14aは動作指示データに従い、カメラ16aの撮像方向を変更する(ステップS67)。その結果、図5(e)に含まれる画像において、ユーザの画像の位置が上、下、左もしくは右に移動することになる(ステップS68、S69)。
ユーザは、図5(e)に表示される画像が気に入った場合、コントローラ11を用いて、図5(e)の画面に含まれる「記録」ボタンを押下する操作を行う(ステップS70:YES)。制御部103は、そのユーザの操作に応じて、ユーザに対し希望するファイル名の入力を促す画面(図示略)をディスプレイ17に表示させ、ユーザにより入力されたファイル名を付して、その時点で画像データ加工処理部1033により生成された最新の合成画像データを記憶部101に記憶する(ステップS72)。
その後、ユーザは記憶部101に記憶された合成画像データをメディアドライブ18を介してフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶させたり、インターネット19を介して希望するサーバ装置等に送信したりすることができる。その結果、ユーザは合成画像生成システム1により生成された合成画像データを自宅等で利用して楽しんだり、友人に送信したりすることができる。
以上のように、合成画像生成システム1によれば、ユーザは、生成される画像データにおける構図が適したものとなるような自分の立ち位置を容易に知ることができる。その結果、観る者をより楽しませることのできる画像データが容易に生成される。
ところで、合成画像生成装置10は、専用のハードウェアにより実現されてもよいし、汎用コンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現されてもよい。合成画像生成装置10が汎用コンピュータにより実現される場合、制御部103の各構成部は、汎用コンピュータが備えるCPU(Central Processing Unit)およびCPUの制御下で動作するDSP(Digital Signal Processor)が、アプリケーションプログラムに含まれる各モジュールに従った処理を同時並行して行うことにより、汎用コンピュータの機能として実現される。
また、上記の説明においては、ユーザの身長および体重を示す身長データおよび体重データは、ユーザの立ち位置の補正にのみ用いられるものとして説明したが、身長データおよび体重データに基づき、カメラ16の位置、撮像方向もしくはズーム倍率をも補正することにより、ユーザの身長および体重を考慮した、よりよい構図の画像データを生成可能としてもよい。
また、カメラ16がフォーカスの強さを変更可能である場合、動作指示データ送信部1031はユーザの身長データおよび体重データに応じて、カメラ16に対し、フォーカスの強さを変更する動作指示データを送信するようにしてもよい。その結果、ユーザの画像と背景画像のフォーカスのバランスが変更可能となるため、合成画像データにより示される画像に自然な遠近感を持たせることができる。
また、合成画像生成システム1において、複数のカメラ16に同時に撮像処理を行わせ、カメラ16の各々が異なるユーザを撮像するようにすることもできる。そのようにすれば、個々のユーザの画像に関し、色調変化、拡大縮小、フォーカス変更等の異なる加工処理を行うことが可能となるため、例えばユーザ1が遠方に、ユーザ2が間近にいるように見せるような合成画像データも容易に生成可能となる。
[1.3.変形例]
[1.3.1.第1変形例]
第1変形例においては、合成画像生成システム1は床部表示ユニット12を備える代わりに、ブースの天井もしくは壁面上部に配置された映写装置を備えている。ユーザ位置データ生成部1032は、生成したユーザ位置データを映写装置に送信し、映写装置はユーザ位置データに従い、各ユーザの立ち位置を示す表示物を床に映写する。
[1.3.1.第1変形例]
第1変形例においては、合成画像生成システム1は床部表示ユニット12を備える代わりに、ブースの天井もしくは壁面上部に配置された映写装置を備えている。ユーザ位置データ生成部1032は、生成したユーザ位置データを映写装置に送信し、映写装置はユーザ位置データに従い、各ユーザの立ち位置を示す表示物を床に映写する。
[1.3.2.第2変形例]
第2変形例においては、合成画像生成システム1はユーザの身長を測定し、測定した身長を示す身長データを出力する身長測定器と、ユーザの体重を測定し、測定した体重を示す体重データを出力する体重測定器を備えている。ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザにより入力された身長データおよび体重データを用いる代わりに、身長測定器および体重測定器から出力される身長データおよび体重データを用いて、ユーザ位置データの生成を行う。
第2変形例においては、合成画像生成システム1はユーザの身長を測定し、測定した身長を示す身長データを出力する身長測定器と、ユーザの体重を測定し、測定した体重を示す体重データを出力する体重測定器を備えている。ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザにより入力された身長データおよび体重データを用いる代わりに、身長測定器および体重測定器から出力される身長データおよび体重データを用いて、ユーザ位置データの生成を行う。
[1.3.3.第3変形例]
第3変形例においては、合成画像生成システム1はカメラ16の撮像処理により生成される画像データからユーザの画像の大きさを示すユーザ画像サイズデータを生成するユーザ画像サイズデータ生成部を備えている。また、記憶部101には、標準体型データ1001の代わりに、標準体型の者を所定距離で撮像した場合に得られる画像の大きさを示す標準画像サイズデータが記憶されている。ユーザは自分の身長および体重を合成画像生成装置10に対し入力する代わりに、ブース内の所定位置に立って、合成画像生成装置10に対しユーザ画像サイズデータの生成処理を指示する。その指示に応じて、カメラ16はユーザの画像データを生成し、ユーザ画像サイズデータ生成部はカメラ16から送信されるユーザの画像データを用いて、ユーザ画像サイズデータを生成する。ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザにより入力された身長データおよび体重データと標準体型データ1001を用いる代わりに、ユーザ画像サイズデータおよび標準画像サイズデータを用いて、ユーザ位置データの生成を行う。
第3変形例においては、合成画像生成システム1はカメラ16の撮像処理により生成される画像データからユーザの画像の大きさを示すユーザ画像サイズデータを生成するユーザ画像サイズデータ生成部を備えている。また、記憶部101には、標準体型データ1001の代わりに、標準体型の者を所定距離で撮像した場合に得られる画像の大きさを示す標準画像サイズデータが記憶されている。ユーザは自分の身長および体重を合成画像生成装置10に対し入力する代わりに、ブース内の所定位置に立って、合成画像生成装置10に対しユーザ画像サイズデータの生成処理を指示する。その指示に応じて、カメラ16はユーザの画像データを生成し、ユーザ画像サイズデータ生成部はカメラ16から送信されるユーザの画像データを用いて、ユーザ画像サイズデータを生成する。ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザにより入力された身長データおよび体重データと標準体型データ1001を用いる代わりに、ユーザ画像サイズデータおよび標準画像サイズデータを用いて、ユーザ位置データの生成を行う。
[2.第2実施形態]
上記の第1実施形態の合成画像生成システム1においては、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザの性別、年齢、身長および体重を示すユーザ属性データと、各性別および年齢の標準体型の被写体の身長および肥満度を示す標準体型データ1001に基づき、標準体型の被写体の立ち位置を示す標準被写***置データを補正することにより、ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データを生成した。
上記の第1実施形態の合成画像生成システム1においては、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザの性別、年齢、身長および体重を示すユーザ属性データと、各性別および年齢の標準体型の被写体の身長および肥満度を示す標準体型データ1001に基づき、標準体型の被写体の立ち位置を示す標準被写***置データを補正することにより、ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データを生成した。
これに対し、第2実施形態の合成画像生成システム2においては、ユーザ位置データ生成部1032は、ユーザの性別、年齢、身長および体重を示すユーザ属性データと、標準体型の被写体を撮像した場合に撮像面において被写体が占める領域を示す基準被写体領域データに基づき、ユーザの立ち位置を示すユーザ位置データを生成する。
合成画像生成システム2の構成および動作は、合成画像生成システム1の構成および動作と多くの点で共通している。従って、以下、合成画像生成システム2が合成画像生成システム1と異なる点のみ説明する。
[2.1.合成画像生成システムの構成]
図9は、合成画像生成システム2の構成を示している。合成画像生成システム2は、合成画像生成システム1が備える合成画像生成装置10の代わりに、合成画像生成装置20を備えている。合成画像生成装置20は、制御部103の代わりに制御部203を備えている。制御部203は、合成画像生成装置10の制御部103と同様の動作指示データ送信部1031および画像データ加工処理部1033を備えるとともに、制御部103のユーザ位置データ生成部1032とは異なる処理を行うユーザ位置データ生成部2032を備えている。
図9は、合成画像生成システム2の構成を示している。合成画像生成システム2は、合成画像生成システム1が備える合成画像生成装置10の代わりに、合成画像生成装置20を備えている。合成画像生成装置20は、制御部103の代わりに制御部203を備えている。制御部203は、合成画像生成装置10の制御部103と同様の動作指示データ送信部1031および画像データ加工処理部1033を備えるとともに、制御部103のユーザ位置データ生成部1032とは異なる処理を行うユーザ位置データ生成部2032を備えている。
また、合成画像生成装置20の記憶部101は、標準体型データ1001を記憶していない。また、合成画像生成装置20の記憶部101は、テンプレートデータ1002の代わりにテンプレートデータ2002を記憶している。テンプレートデータ2002の構造は、テンプレートデータ1002の構造(図4参照)とほぼ同じであるが、標準位置データ群の代わりに、基準領域データ群を含んでいる。
図10は、テンプレートデータ2002に含まれる基準領域データ群の内容を例示した図である。基準領域データ群は、全体の画像が優れた構図となるように、撮像面において被写体の画像が配置されるべき領域を示すデータ群であり、予め、フォトアーティスト等により作成されたものである。基準領域データ群は、被写体の人数およびその人数を構成する被写体の性別および年齢層の組合せの各々に対応するレコードを含んでいる。図10に示される基準領域データ群のデータ行がレコードを示している。例えば、人数[2]、組合せ[男性:少年、男性:成人]、左右位置[+22.6、−17.1]、上下長さ[104、138]を含むレコードは、被写体が男性の少年および男性の成人で構成される2名である場合に、当該被写体の画像が、撮像面において、男性の少年の画像が左右方向[+22.6]で示される位置に配置された上下方向の長さが[104]で示される領域と重なるように配置されるべきであり、男性の成人の画像が左右方向[−17.1]で示される位置に配置された上下方向の長さが[138]で示される領域と重なるように配置されるべきであることを示している。
図11は、上記レコードにより示される領域を例示した図である。図11において、撮像面50はカメラ16により撮像される領域全体を示している。ベースライン500は、撮像面50の例えば下から5分の1の高さに水平方向に配置された直線であり、基準領域データ群により示される各領域を撮像面50に配置する際の位置の基準となる。具体的には、基準領域データ群により示される各領域は長手方向が撮像面50の上下方向と一致し、ベースライン500上に下端が接し、かつ各領域の左右方向の中心点がベースライン500に付された目盛りで示される位置と一致するように配置される。基準領域データ群により示される各領域の左右方向の長さは上下方向の長さに比例し、本実施形態においては例として、左右方向の長さは上下方向の長さの5分の1であるものとする。
ベースライン500に付された目盛りには、カメラ16の正面方向を0度とした場合の被写体の方向を水平面における角度(カメラ16から見て右方向を+、左方向を−とする)で示した数値が振られている。例えば、ベースライン500の目盛り「+45」で示される位置には、カメラ16に向かって左45度の方向の被写体を撮像して得られる画像が配置されることになる。図11に示される領域501および502は、各々、上記レコードの「男性:少年」および「男性:成人」の画像が表示されるべき領域を示している。
[2.2.合成画像生成システムの動作]
合成画像生成システム2の動作は、ユーザ位置データの生成方法のみが合成画像生成システム1の動作と異なる。従って、以下、ユーザ位置データ生成部2032がユーザ位置データを生成する際の動作のみを説明する。
合成画像生成システム2の動作は、ユーザ位置データの生成方法のみが合成画像生成システム1の動作と異なる。従って、以下、ユーザ位置データ生成部2032がユーザ位置データを生成する際の動作のみを説明する。
ユーザによる身長データ等の入力操作が完了し(図5(a)〜(c))、ユーザ属性データが記憶部101に一時的に記憶されると(図6:ステップS61〜S64)、ユーザ位置データ生成部2032は、まず、ユーザ属性データにより示される各ユーザの身長および体重からBMIを算出する。ここで、記憶部101に一時的に記憶されているユーザ属性データは、第1実施形態の場合と同様に、[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]であるものとする。従って、ユーザ位置データ生成部2032はユーザ1およびユーザ2のBMIとして、約29.0および約18.2を算出する。
続いて、ユーザ位置データ生成部2032は、性別・年齢に関わりなく用いられるBMIの標準値「22」を用いて、BMIの標準値に対するユーザ1およびユーザ2のBMIの比率を算出する。この場合、ユーザ位置データ生成部2032は、ユーザ1のBMIの標準値に対する比率として[1.318]を、ユーザ2のBMIの標準値に対する比率として[0.827]を算出する。以下、第1実施形態の場合と同様に、これらの比率を肥満度比率と呼ぶ。
続いて、ユーザ位置データ生成部2032は、記憶部101に一時的に記憶されているユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]に基づき、読み出した基準領域データ群のうち「組合せ」欄のデータが[男性:少年、男性:成人]であるレコードを検索し、検索したレコードに含まれる「左右位置」欄および「上下長さ」欄のデータを取得する。ユーザ位置データ生成部2032は、そのように取得したデータをユーザ番号と組合せ、基準被写体領域データを生成する。この場合、ユーザ位置データ生成部2032により生成される基準被写体領域データは、[1:+22.6:104][2:−17.1:138]である。
ユーザ位置データ生成部2032は、先に算出した肥満度比率に基づき、肥満度比率が1より大きいユーザの領域からそのユーザ以外のユーザの領域が遠ざかるように、また肥満度比率が1より小さいユーザの領域にそのユーザ以外のユーザの領域が近づくように、基準被写体領域データの左右位置を示す数値を補正する。ユーザ位置データ生成部2032が肥満度比率を用いて基準被写体領域データの補正の程度を決定する方法は様々なものが考えられるが、本実施形態では、例として、En=(上下長さ)×(肥満度比率−1)×0.05で求められる角度En(度)だけ、領域の左右位置を補正するものとする。ただし、nはユーザ番号である。
例えば、E1=104×(1.318−1)×0.05≒1.7(度)となる。また、E2=138×(0.827−1)×0.05≒−1.2(度)となる。ユーザ位置データ生成部2032は、このように算出したEnを、ユーザn以外のユーザの基準被写体領域データの左右位置を示す数値に加算もしくは減算して、補正後基準被写体領域データを生成する。この場合、ユーザ1の肥満度比率は1より大きいため、ユーザ2がユーザ1から遠ざかるように、ユーザ2の左右位置を示す数値から1.7が減算される。また、ユーザ2の肥満度比率は1より小さいため、ユーザ1がユーザ2に近づくように、ユーザ1の左右位置を示す数値に−1.2が加算される。その結果、補正後基準被写体領域データ[1:+21.4:104][2:−18.8:138]が生成される。このようにして算出された補正後基準被写体領域データの左右位置は、ユーザ1およびユーザ2の体型を考慮した場合の、ユーザ1およびユーザ2の画像が占めるべき領域の撮像面における配置位置を示している。
図12は、上述した基準被写体領域データの補正および以下に説明するユーザ位置データの決定方法を示した図である。図12において、点Cが撮像処理を行うカメラ16の位置を、半直線CZの方向が撮像方向を示している。半直線CXおよび半直線CYの方向が基準被写体領域データにより示される領域に画像が配置されるために、カメラ16から見てユーザ1およびユーザ2が立つべき方向を示している。半直線CX’および半直線CY’の方向が補正後基準被写体領域データにより示される領域に画像が配置されるために、カメラ16から見てユーザ1およびユーザ2が立つべき方向を示している。
ユーザ位置データ生成部2032は、続いて、ユーザ属性データ[1:男性:10:113:37][2:男性:42:183:61]により示される身長のユーザ1およびユーザ2を撮像した場合に、ユーザ1およびユーザ2の画像の上下方向の長さが、基準被写体領域データ[1:+22.6:104][2:−17.1:138](もしくは補正後基準被写体領域データ[1:+21.4:104][2:−18.8:138])により示される領域の上下長さと一致するための、カメラ16からユーザ1およびユーザ2までの距離を算出する。
本実施形態においては、例として、カメラ16から1メートル離れた位置で100cmの身長の被写体を撮像して得られる画像の上下方向の長さが、撮像面50において「240」で示される長さであるものとする。従って、ユーザ位置データ生成部2032は、Fn=1×{(身長)÷100}×{240÷(上下長さ)}に従い、距離Fn(メートル)を算出する。ただし、nはユーザ番号である。この場合、F1=1×(113÷100)×(240÷104)≒2.61(メートル)、F2=1×(183÷100)×(240÷138)≒3.18(メートル)となる。
ユーザ位置データ生成部2032は、図12において、CA=F1となる点Aを半直線CX’上に、またCB=F2となる点Bを半直線CY’上に求め、点Aおよび点Bの座標をユーザ番号とともに、ユーザ位置データとして生成する。以上が、ユーザ位置データ生成部2032によるユーザ位置データの生成処理である。
ユーザ位置データ生成部2032により生成されたユーザ位置データは、第1実施形態における場合と同様に、床部表示ユニット12に送信され、床部表示ユニット12は各々のユーザの立ち位置を示す表示物を床部に表示する。床部表示ユニット12により表示される立ち位置にユーザが立つと、カメラ16により撮像されるユーザの画像が、カメラ16の撮像面において、補正後基準被写体領域データにより示される領域にほぼ重なるようになる。その結果、カメラ16により撮像された画像データを用いて画像データ加工処理部1033により生成される合成画像は、優れた構図の画像となり、観る者をより楽しませることができるものとなる。
ところで、上述した実施形態において、基準被写体領域データにより示される領域を撮像面50のベースライン500に接するように配置したのは説明の便宜のためであって、実際には撮像面におけるユーザの画像の上下方向の位置については何ら考慮されない。すなわち、ユーザの立ち位置とカメラ16との距離に応じて、撮像面におけるユーザの画像の上下方向の位置は様々に変化することになる。撮像される画像におけるユーザの画像の上下方向の位置が合成画像における構図に重要な影響を与えるような場合には、例えば、基準領域データ群(図10参照)に「上下位置」なるデータ項目を設け、ユーザ位置データ生成部2032がカメラ方向の調整を指示する調整指示データを移動装置14に送信することにより、撮像面におけるユーザの画像の上下位置を調整するようにしてもよい。
その場合、ユーザ位置データ生成部2032は、カメラ位置データ、基準領域データ群に含まれる上下位置を示すデータ(以下、「上下位置データ」と呼ぶ)および生成したユーザ位置データに基づき、ユーザの画像の上端および下端が、上下位置データにより示される領域の上端および下端に一致するように、移動装置14に対しカメラ16の上下方向の変更を指示する調整指示データを生成することになる。その結果、カメラ16により撮像されるユーザの画像が、補正後基準被写体領域データにより示される領域に、上下方向においても正確に重なることになる。
[3.第3実施形態]
上記の第1実施形態においては、カメラ16により連続的に撮像処理が行われる結果、合成画像データの確認用の画面(図5(e))において表示される画像には、ユーザの動きに応じた変化が反映されるものの、合成画像生成装置10により記録される合成画像データは静止画データであった。従って、撮像処理を行うカメラ16の位置、方向、ズーム倍率や、照明ユニット13により照射される光の色および強さが時間の経過とともに変化することはなかった。また、床部表示ユニット12により表示されるユーザの立ち位置を示す表示物も、その位置が時間の経過とともに移動することはなかった。
上記の第1実施形態においては、カメラ16により連続的に撮像処理が行われる結果、合成画像データの確認用の画面(図5(e))において表示される画像には、ユーザの動きに応じた変化が反映されるものの、合成画像生成装置10により記録される合成画像データは静止画データであった。従って、撮像処理を行うカメラ16の位置、方向、ズーム倍率や、照明ユニット13により照射される光の色および強さが時間の経過とともに変化することはなかった。また、床部表示ユニット12により表示されるユーザの立ち位置を示す表示物も、その位置が時間の経過とともに移動することはなかった。
これに対し、第3実施形態にかかる合成画像生成システム3は、合成画像データを動画データとして生成する。また、合成画像生成システム3は、合成画像データの生成とともに、音データの加工処理を行い、生成した音データを合成画像データと統合することにより、ビデオデータを生成する。
合成画像生成システム3の構成および動作は、合成画像生成システム1の構成および動作と多くの点で共通している。従って、以下、合成画像生成システム3が合成画像生成システム1と異なる点のみ説明する。
[3.1.合成画像生成システムの構成]
[3.1.合成画像生成システムの構成]
図13は、合成画像生成システム3の構成を示している。合成画像生成システム3は、合成画像生成システム1が備える合成画像生成装置10の代わりに、合成画像生成装置30(後述)を備えている。合成画像生成装置30は、制御部103の代わりに制御部303を備えている。また、合成画像生成システム3は、合成画像生成システム1が備える構成部に加え、ユーザの声を拾音しその声を示す音信号を合成画像生成装置30に出力するマイク31aおよびb、合成画像生成装置30から出力される音信号を増幅するアンプ32、アンプ32から出力される音信号を音に変換し出力するスピーカ33LおよびRを備えている。ただし、マイク31およびスピーカ33の数は2個に限られない。また、入出力I/F102は、A/D(Analog to Digital)コンバータおよびD/A(Digital to Analog)コンバータを備えており、マイク31から入力されるアナログ信号をデジタル信号に変換して制御部303に引き渡すとともに、制御部303から受け取るデジタル信号をアナログ信号に変換してアンプ32に出力する。
合成画像生成装置30の記憶部101は、テンプレートデータ1002の代わりにテンプレートデータ3002を記憶している。図14は、テンプレートデータ3002の構造を模式的に示した図である。テンプレートデータ3002は、テンプレートデータ3002の識別番号および名称を含む管理データ、カメラ16等に対する時系列的な動作指示を示すシーケンスデータ、シーケンスデータに従い行われる画像データの加工処理等に用いられるデータを予め格納したファイルの集まりであるソースデータ群を含んでいる。
シーケンスデータは、その内容に応じて、音データの生成および加工に関するサウンドトラック、照明ユニット13の動作に関する照明トラック、カメラ16、切替表示器15および移動装置14の動作に関するカメラトラック、画像データの生成および加工に関するビジュアルトラック、標準体型のユーザの立ち位置の時系列的な変化を示す標準位置トラック群に区分されている。
図15は、サウンドトラックの内容を例示している。サウンドトラックは、動作指示を示すイベントデータに、そのイベントデータに従った動作が実行されるべきタイミングを示すタイミングデータが対応付けられたタイミング付イベントデータを複数含んでいる。シーケンスデータに含まれる他のトラックも、タイミング付イベントデータを複数含んでいる点は共通しているが、各々のトラックに含まれるイベントデータの内容が異なる。以下、各々のトラックについてイベントデータを例示するが、イベントデータの種類は以下に説明するものに限られないことは言うまでもない。
サウンドトラックに含まれるイベントデータは、楽音の発音に関する指示および発音される音に対する効果付加の指示を行うデータである。例えば、イベントデータ[1ch:ノートオン:D4:74]は、第1のチャンネルに割り当てられた音色の音高D4の楽音を、音強74で発音することを指示している。ここで、チャンネルとは楽曲に含まれる個々の演奏パートのことである。また、例えばイベントデータ[3ch:再生:S514.wav]は、第3のチャンネルとして、音データファイル「S514.wav」に格納される音データの再生を行うことを指示している。
照明トラックは、照明ユニット13の動作を指示するタイミング付イベントデータの集まりである。図16は、照明トラックの内容を例示している。例えば、イベントデータ[赤:0→5:3.2秒]は、赤の光を「0」で示される明るさ、すなわちOFFの状態から「5」で示される明るさに3.2秒間かけて徐々に変更することを指示している。また、例えば、イベントデータ[赤:0]は、赤の光を即時に「0」で示される明るさ、すなわちOFFの状態に変更することを指示している。
カメラトラックは、カメラ16、切替表示器15および移動装置14の動作を指示するタイミング付イベントデータの集まりである。図17は、カメラトラックの内容を例示している。例えば、イベントデータ[カメラa:位置:4]は、カメラ16aが取り付けられている移動装置14aに対し、カメラ16aの位置を「4」で示される位置に移動することを指示している。また、例えば、イベントデータ[カメラa:ズーム倍率:7]は、カメラ16aに対し、ズームの倍率を「7」で示される倍率に変更することを指示している。また、例えば、イベントデータ[カメラa:上下方向:3]および[カメラa:左右方向:7]は移動装置14aに対し、カメラ16aの撮像の上下方向および左右方向を各々「3」および「7」で示される方向に変更することを指示している。
また、例えば、イベントデータ[カメラa:位置:4→6:4.2秒]は、移動装置14aに対し、カメラ16aの位置を4.2秒間かけて「4」で示される位置から「6」で示される位置に徐々に移動することを指示している。また、イベントデータ[カメラa:撮像:Yes]および[カメラa:撮像:No]はそれぞれ、カメラ16aの撮像処理の開始および終了を指示するとともに、切替表示器15aに「ON」および「OFF」の表示を指示するイベントデータである。
ビジュアルトラックは、ディスプレイ17に表示されるべき画像を示す画像データの生成を指示するタイミング付イベントデータの集まりである。本実施形態においてディスプレイ17に表示される画像は、第1実施形態の場合と同様に、複数の表示レイヤをスーパーインポーズして得られる画像であるが、最上位の表示レイヤとして、文字レイヤを備えている。文字レイヤは、例えばユーザが歌唱すべき歌詞や発声すべき台詞、ユーザに対するガイダンス等の文字を配置する表示レイヤである。
図18は、ビジュアルトラックの内容を例示している。例えば、イベントデータ[背景レイヤ:ソース:S151.mpeg]は、背景レイヤに配置する画像データのソースとして、動画データファイル「S151.mpeg」に格納される動画データを用いることを指示している。以下、拡張子が「.jpeg」であるファイルは静止画データファイル、拡張子が「.mpeg」であるファイルは動画データファイルであるものとする。また、イベントデータ[第1レイヤ:ソース:カメラa]は、第1レイヤに配置する画像データのソースとして、カメラ16aの撮像処理により生成される画像データを順次用いることを指示している。また、イベントデータ[第1レイヤ:窓サイズ:中]、[第1レイヤ:窓形状:長方形]、[第1レイヤ:窓位置:(120,80)]等により表示窓が開かれ、その形状等が指示される点、イベントデータ[第1レイヤ:フェードイン:3.6秒]等により各表示レイヤに配置された画像データに対し各種加工処理が指示される点は第1実施形態における場合と同様である。
また、イベントデータ[文字レイヤ:(32,140):「時」:黄:表示]は、文字レイヤ上の座標(32,140)で示される位置に、文字「時」を黄色で表示することを指示している。また、イベントデータ[文字レイヤ:(32,140):消去]は、文字レイヤ上の座標(32,140)で示される位置に表示されている文字を消去、すなわち非表示にすることを指示している。
標準位置トラック群は、標準位置トラックを複数含んでいる。各々の標準位置トラックは、被写体の構成の各々に関するタイミング付イベントデータである。図19は、標準位置トラック群の構成と標準位置トラック群に含まれる標準位置トラックの内容を例示した図である。図19に例示される標準位置トラックは、人数「2」、組合せ「男性:少年、男性:成人」に関するものであり、イベントデータにおいて示されるユーザ1は「男性:少年」に、ユーザ2は「男性:成人」に対応している。標準位置トラックのイベントデータは、被写体の各々が標準体型である場合に最適な立ち位置を示すデータである。例えば、イベントデータ[ユーザ1:(65,85)]は、ユーザ1が標準体型である場合に、座標(65,85)で示される位置が最適な立ち位置であることを示している。以上がテンプレートデータ3002の説明である。
図13に戻り、合成画像生成装置30の構成の説明を続ける。合成画像生成装置30の制御部303は、合成画像生成装置10の制御部103が備えるユーザ位置データ生成部1032および画像データ加工処理部1033に加え、テンプレートデータ3002に含まれるシーケンスデータに従い制御部303の他の構成部に対しイベントデータの送信を行うイベントデータ再生部3031、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従いテンプレートデータ3002のソースデータ群に含まれる動画データを再生する動画データ再生部3032、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い文字画面を示す画像データを順次生成する文字画面生成部3033を備えている。
制御部303においてはイベントデータ再生部3031が制御部103の動作指示データ送信部1031の処理を行うため、制御部303は動作指示データ送信部1031を備えていない。また、制御部303の画像データ加工処理部1033は、ソースデータ群に含まれる静止画データおよびカメラ16から順次送信される画像データに加え、動画データ再生部3032および文字画面生成部3033により順次生成される画像データを合成処理して得られる画像データを順次、ディスプレイ17に送信する。
制御部303は上記の構成部に加え、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い様々な楽音を示す音データを出力する音源部3034、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従いテンプレートデータ3002のソースデータ群に含まれる音データの再生を行う音データ再生部3035、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い、マイク31により拾音された音を示す音データと音源部3034および音データ再生部3035から送信される音データを合成処理して得られる音データをアンプ32に対し出力する音データ加工処理部3036を備えている。また、制御部303は発振器(図示略)を備えており、制御部303の構成部の処理は発振器により生成されるクロック信号に基づき同期がとられている。
イベントデータ再生部3031は上述したように、テンプレートデータ3002のシーケンスデータに従いイベントデータを制御部303の他の構成部に送信するが、イベントデータの内容により、送信先が以下のように定まっている。
(a)サウンドトラックに含まれる楽音の発音を指示するイベントデータ→音源部3034。
(b)サウンドトラックに含まれる音データの再生を指示するイベントデータ→音データ再生部3035。
(c)照明トラックに含まれるイベントデータ→照明ユニット13。
(d)カメラトラックに含まれるカメラ位置およびカメラの撮像方向に関するイベントデータ→移動装置14。
(e)カメラトラックに含まれるカメラのズーム倍率および撮像処理のON/OFFに関するイベントデータ→カメラ16。
(f)ビジュアルトラックに含まれる動画データの再生を指示するイベントデータ→動画データ再生部3032。
(g)ビジュアルトラックに含まれる文字表示を指示するイベントデータ→文字画面生成部3033。
(h)ビジュアルトラックに含まれる文字表示を指示するイベントデータ以外のイベントデータ→画像データ加工処理部1033。
(i)標準位置トラックに含まれる各ユーザの立ち位置を示すイベントデータ→ユーザ位置データ生成部1032。
(a)サウンドトラックに含まれる楽音の発音を指示するイベントデータ→音源部3034。
(b)サウンドトラックに含まれる音データの再生を指示するイベントデータ→音データ再生部3035。
(c)照明トラックに含まれるイベントデータ→照明ユニット13。
(d)カメラトラックに含まれるカメラ位置およびカメラの撮像方向に関するイベントデータ→移動装置14。
(e)カメラトラックに含まれるカメラのズーム倍率および撮像処理のON/OFFに関するイベントデータ→カメラ16。
(f)ビジュアルトラックに含まれる動画データの再生を指示するイベントデータ→動画データ再生部3032。
(g)ビジュアルトラックに含まれる文字表示を指示するイベントデータ→文字画面生成部3033。
(h)ビジュアルトラックに含まれる文字表示を指示するイベントデータ以外のイベントデータ→画像データ加工処理部1033。
(i)標準位置トラックに含まれる各ユーザの立ち位置を示すイベントデータ→ユーザ位置データ生成部1032。
イベントデータ再生部3031は、上記(i)以外のイベントデータの送信に関しては、シーケンスデータに含まれるタイミングデータにより示されるタイミングで、当該タイミングデータに対応付けられたイベントデータを送信する。一方、イベントデータ再生部3031は、上記(i)のイベントデータの送信に関しては、タイミングデータにより示されるタイミングよりも所定時間(以下、例として5秒間とする)だけ早いタイミングで、当該タイミングデータに対応付けられたイベントデータをユーザ位置データ生成部1032に送信する。その結果、ユーザ位置データ生成部1032はユーザ位置データをユーザがユーザ位置データにより示される位置に立つべきタイミングよりも早く算出し、床部表示ユニット12に送信することができ、床部表示ユニット12はユーザに対し適したタイミングでユーザに対し移動を促す表示を行うことができる。以上が合成画像生成システム3の構成である。
[3.2.合成画像生成システムの動作]
以下、合成画像生成システム3の動作を説明する。ユーザは、合成画像生成システム3を利用するにあたり、まず合成画像生成システム1を利用する場合と同様の人数入力(図5(a)参照)、ユーザ情報入力(図5(b)参照)、テンプレート選択(図5(c)参照)および画像位置の調整(図5(e)参照)を行う。その際、イベントデータ再生部3031は照明トラックの初期値を示すイベントデータ、すなわちタイミングデータ[0h00m00s000ms]に対応付けられたイベントデータを照明ユニット13に、カメラトラックの初期値を示すイベントデータを移動装置14、切替表示器15およびカメラ16に、ビジュアルトラックの初期値を示すイベントデータを画像データ加工処理部1033に、そしてユーザの構成に応じた標準位置トラックの初期値を示すイベントデータをユーザ位置データ生成部1032に送信する。イベントデータを受信した各構成部の動作は、合成画像生成システム1における場合と同様である。
以下、合成画像生成システム3の動作を説明する。ユーザは、合成画像生成システム3を利用するにあたり、まず合成画像生成システム1を利用する場合と同様の人数入力(図5(a)参照)、ユーザ情報入力(図5(b)参照)、テンプレート選択(図5(c)参照)および画像位置の調整(図5(e)参照)を行う。その際、イベントデータ再生部3031は照明トラックの初期値を示すイベントデータ、すなわちタイミングデータ[0h00m00s000ms]に対応付けられたイベントデータを照明ユニット13に、カメラトラックの初期値を示すイベントデータを移動装置14、切替表示器15およびカメラ16に、ビジュアルトラックの初期値を示すイベントデータを画像データ加工処理部1033に、そしてユーザの構成に応じた標準位置トラックの初期値を示すイベントデータをユーザ位置データ生成部1032に送信する。イベントデータを受信した各構成部の動作は、合成画像生成システム1における場合と同様である。
上記のようにして、ユーザにより入力されたユーザ属性データおよび調整指示データが記憶部101に一時的に記憶され、各ユーザの体型に応じた最初の立ち位置が床部表示ユニット12により表示されると、制御部303はディスプレイ17に「動画の撮影を開始します。「記録」ボタンを押して下さい。」等のメッセージを含む画面を表示させる。
この画面に応じて、ユーザがコントローラ11を用いて「記録」ボタンを押下する操作を行うと、イベントデータ再生部3031はユーザの「記録」ボタンの押下のタイミングを基準に、標準位置トラックに従ったイベントデータのユーザ位置データ生成部1032に対する送信を開始する。ユーザ位置データ生成部1032は、標準トラックに含まれるイベントデータ、すなわち標準体型のユーザの最適な立ち位置を示す標準被写***置データをイベントデータ再生部3031から順次受け取ると、受け取った標準被写***置データと、記憶部101に記憶されている標準体型データ1001(図3参照)を用いて、ユーザ位置データを順次生成する。ユーザ位置データ生成部1032は、生成したユーザ位置データを順次、床部表示ユニット12に送信する。
床部表示ユニット12は、ユーザ位置データを受信すると、受信したユーザ位置データにより示される位置に立ち位置を示す表示物を表示する(図8参照)。ただし、床部表示ユニット12が受信するユーザ位置データにより示される位置は、ユーザが現在立つべき位置ではなく、約5秒後にユーザが立つべき位置である。従って、床部表示ユニット12はユーザ位置データの受信時点から5秒後に最大の明るさとなるように、そのユーザ位置データにより示される位置の表示物の明るさを徐々に明るくしつつ表示する。その後、床部表示ユニット12は異なるユーザ位置データによりユーザの立ち位置の移動が指示されるまで、その表示物を最大の明るさで表示し続ける。その結果、ユーザは、最も明るく表示される表示物により現在立つべき位置を知ることができると同時に、徐々に明るくなる表示物により次に移動すべき位置を知ることができる。
床部表示ユニット12は、上記のように徐々に表示物を明るく表示することによりユーザに現在の立ち位置および移動先の立ち位置を示す代わりに、他に様々な方法でユーザに同様の情報を通知することが可能である。例えば、床部表示ユニット12は現在の立ち位置を示す表示物を点灯表示させ、次に移動すべき位置を点滅表示させるようにしてもよい。その場合、例えば移動先の位置を示す表示物の点滅速度を徐々に速くすることにより、床部表示ユニット12はユーザに対し、どのような速度で移動先の立ち位置に移動すべきかを通知することができる。また、床部表示ユニット12は、図20に示すように、現在の立ち位置を示す表示物91および92に、ユーザの移動すべき方向を示す表示物911および921を設けるようにしてもよい。その場合、例えば移動すべき方向を示す表示物911および921の長さを変更することにより、床部表示ユニット12はユーザに対し、どのような速度で移動すべきかを通知することができる。
上記のように、イベントデータ再生部3031はユーザによる「記録」ボタンの押下の操作のタイミングを基準に標準位置トラックの再生を開始した後、5秒間の経過後のタイミングを基準に、標準位置トラック以外のシーケンスデータの再生を開始する。音源部3034および音データ再生部3035はイベントデータ再生部3031から順次送信されるイベントデータに従い、楽曲の自動演奏や効果音の再生等を行う。音データ加工処理部3036は、音データ再生部3035および音源部3034から送信される音データと、マイク31により拾音される音声を示す音声データを合成処理して得られる音データを順次、アンプ32に出力する。その際、入出力I/F102によりデジタル信号からアナログ信号への変換が行われる。アンプ32は入出力I/F102を介して音データ加工処理部3036から入力される音信号を増幅する。アンプ32により増幅された音信号はスピーカ33により発音される。そのように発音される音は、楽曲等の音とユーザの音声がミキシング処理された音である。
また、照明ユニット13、移動装置14および切替表示器15は、イベントデータ再生部3031から順次送信されるイベントデータに従い、各々、照明の色・明るさの変更、カメラ16の位置および撮像方向の変更、カメラ16が撮像処理中であることを示す「ON」または撮像処理中でないことを示す「OFF」の表示を行う。また、カメラ16は、イベントデータ再生部3031から順次送信されるイベントデータに従い撮像処理の開始および終了を行うとともに、イベントデータ再生部3031から順次送信されるイベントデータに従い、ズーム倍率の変更を行う。
また、動画データ再生部3032はイベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い、イベントデータにより指示される動画データをソースデータ群から読み出し、読み出した動画データの再生により得られる画像データを順次、画像データ加工処理部1033に送信する。また、文字画面生成部3033はイベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い、イベントデータにより指示される文字を指示された位置および態様で表示する画像データを生成し、生成した画像データを順次、画像データ加工処理部1033に送信する。
画像データ加工処理部1033は、イベントデータ再生部3031から送信されるイベントデータに従い、カメラ16および動画データ再生部3032から送信される画像データと、ソースデータ群に含まれる静止画データに対し加工処理を行うことにより、各表示レイヤの画像データを生成する。画像データ加工処理部1033は、生成した各表示レイヤの画像データを、背景レイヤ、第1レイヤ、第2レイヤ・・・の順にスーパーインポーズして、新たな画像データを生成する。画像データ加工処理部1033は、カメラ16から送信される画像データを配置する表示レイヤをスーパーインポーズする際、記憶部101に一時的に記憶されている調整指示データに基づき、ユーザの画像位置およびサイズを調整する。さらに、画像データ加工処理部1033は、文字画面生成部3033から送信される文字レイヤの画像データを、先に生成した画像データにスーパーインポーズすることにより、背景画像、ユーザの画像および文字を含む画像データを生成する。画像データ加工処理部1033は、そのように生成した画像データを順次、ディスプレイ17に送信する。その結果、ディスプレイ17にはユーザの画像を加工処理して得られる動画が表示されることになる。
合成画像生成装置30は、イベントデータ再生部3031によりシーケンスデータの再生が行われる間、画像データ加工処理部1033により生成される画像データと、音データ加工処理部3036により生成される音データをビデオデータとして記憶部101に記憶する。ユーザは、合成画像生成装置30により記憶されたビデオデータを、メディアドライブ18を介してフラッシュメモリ等の記憶媒体に記憶させたり、インターネット19を介して希望するサーバ装置等に送信することができる。その結果、ユーザは合成画像生成システム3により生成されたビデオデータを自宅等で繰り返し楽しんだり、友人に送信したりすることができる。
上記のように、合成画像生成システム3によれば、スピーカ33から楽曲の演奏音や効果音等とユーザの音声が合成された音が発音されると同時に、ディスプレイ17には現在のユーザの画像を含む合成画像がリアルタイムに表示される。また、ディスプレイ17には例えばカラオケ楽曲の歌詞や台詞等が文字で表示される。従って、ユーザは合成画像生成システム3により、自分の画像が合成された画像や自分の音声が合成された音を確認しながら、カラオケ楽曲の歌唱や寸劇等を楽しむことができる。その際、各々のユーザには各々のユーザの体型に応じて調整された最適な立ち位置が床部表示ユニット12により通知されるため、ユーザは自分の体型、他のユーザの体型、他のユーザの移動、カメラ16の移動や撮像方向の変更等をいちいち考慮することなく、ディスプレイ17に表示される画像が優れた構図の画像となるように、自分の立ち位置を決めることができる。その結果、ディスプレイ17に表示される画像は、より観る者を楽しませる画像となる。
ところで、第3実施形態においても、第1実施形態における場合と同様に、合成画像生成装置30は、専用のハードウェアにより実現されてもよいし、汎用コンピュータにアプリケーションプログラムに従った処理を実行させることにより実現されてもよい。合成画像生成装置30が汎用コンピュータにより実現される場合、制御部303の各構成部は、汎用コンピュータが備えるCPUおよびCPUの制御下で動作するDSPが、アプリケーションプログラムに含まれる各モジュールに従った処理を同時並行して行うことにより、汎用コンピュータの機能として実現される。
また、第3実施形態に対しても、第1実施形態における場合と同様に、様々な変形を加えることができる。例えば、合成画像生成システム3が床部表示ユニット12を備える代わりに、ブースの天井に配置された映写装置を備えるようにし、映写装置により各ユーザの立ち位置を示す表示物が床に映写されるようにしてもよい。
さらに、上記の第3実施形態においては、ユーザ位置データの生成方法として、第1実施形態における標準被写***置データを用いる方法を採用するものとして説明したが、第2実施形態における基準被写体領域データを用いる方法を採用してもよい。
また、上記の第1実施形態ないし第3実施形態において、ユーザはディスプレイ17上に表示されるGUI(Graphic User Interface)に対しコントローラ11を用いて操作を行うものとして説明したが、ユーザが本発明にかかる合成画像生成装置に対し各種操作を行う方法はコントローラ11を用いるものに限られない。例えば、合成画像生成装置に音声認識部を設け、マイクから入力されるユーザの音声による指示を音声認識部が認識することにより、認識された指示に従った処理を制御部が行うようにしてもよい。そのようにすれば、ユーザはコントローラ11を手にする必要がないので、コントローラ11がカメラにより撮影され画面に写るといった不都合が容易に回避される。
1・2・3…合成画像生成システム、10・20・30…合成画像生成装置、11…コントローラ、12…床部表示ユニット、13…照明ユニット、14…移動装置、15…切替表示器、16…カメラ、17…ディスプレイ、18…メディアドライブ、19…インターネット、31…マイク、32…アンプ、33…スピーカ、101…記憶部、102…入出力I/F、103・203・303…制御部、1001…標準体型データ、1002・2002・3002…テンプレートデータ、1031…動作指示データ送信部、1032・2032…ユーザ位置データ生成部、1033…画像データ加工処理部、3031…イベントデータ再生部、3032…動画データ再生部、3033…文字画面生成部、3034…音源部、3035…音データ再生部、3036…音データ加工処理部。
Claims (10)
- 撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、被写体となる標準体型の人が配置されるべき位置を示す標準被写***置データと、前記標準体型を示す標準体型データとを予め記憶する記憶手段と、
被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、
前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される前記ユーザの画像の大きさが、前記標準被写***置データにより示される位置に配置された前記標準体型の人を前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像したときの当該人の画像の大きさと一致するように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、
前記ユーザ位置データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とするデータ処理装置。 - 前記記憶手段は、前記標準被写***置データとして、時間の経過とともに変化する位置を示すデータを記憶し、
前記生成手段は、前記標準被写***置データを用いて、時間の経過とともに変化する前記ユーザ位置データを生成する
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理装置。 - 撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、撮像面における被写体の画像の占めるべき領域を示す基準被写体領域データとを予め記憶する記憶手段と、
被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取るユーザ体型データ入力手段と、
前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される撮像面において、前記ユーザの画像の占める領域が前記基準被写体領域データにより示される領域と重なるように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する生成手段と、
前記ユーザ位置データを出力する出力手段と
を備えることを特徴とするデータ処理装置。 - 前記記憶手段は、前記基準被写体領域データとして、時間の経過とともに変化する領域を示すデータを記憶し、
前記生成手段は、前記基準被写体領域データを用いて、時間の経過とともに変化する前記ユーザ位置データを生成する
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ処理装置。 - 前記ユーザ位置データにより示される床面上の位置に、前記ユーザの配置されるべき位置を示す表示物を表示する表示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のデータ処理装置。 - 前記表示手段は床面において発光することにより前記表示物の表示を行う
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。 - 前記表示手段は床面に光を照射することにより前記表示物の表示を行う
ことを特徴とする請求項5に記載のデータ処理装置。 - 時間の経過とともに変化する前記ユーザ位置データに基づき、床面上に前記ユーザの配置されるべき位置および前記ユーザの移動すべき方向を示す表示物を表示する表示手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項2または4に記載のデータ処理装置。 - 撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、被写体となる標準体型の人が配置されるべき位置を示す標準被写***置データと、前記標準体型を示す標準体型データとを予め記憶する処理と、
被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取る処理と、
前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される前記ユーザの画像の大きさが、前記標準被写***置データにより示される位置に配置された前記標準体型の人を前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像したときの当該人の画像の大きさと一致するように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する処理と、
前記ユーザ位置データを出力する処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。 - 撮像装置の位置を示す撮像装置位置データと、撮像面における被写体の画像の占めるべき領域を示す基準被写体領域データとを予め記憶する処理と、
被写体となるユーザの体型を示すユーザ体型データを受け取る処理と、
前記撮像装置位置データにより示される位置から撮像される撮像面において、前記ユーザの画像の占める領域が前記基準被写体領域データにより示される領域と重なるように前記ユーザが配置されるべき位置を算出し、算出した位置を示すユーザ位置データを生成する処理と、
前記ユーザ位置データを出力する処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005033669A JP2006222694A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | ユーザに立ち位置を通知するためのデータ処理装置およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005033669A JP2006222694A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | ユーザに立ち位置を通知するためのデータ処理装置およびプログラム |
Publications (1)
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ID=36984713
Family Applications (1)
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JP2005033669A Withdrawn JP2006222694A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | ユーザに立ち位置を通知するためのデータ処理装置およびプログラム |
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JP (1) | JP2006222694A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010109793A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-05-13 | Casio Computer Co Ltd | 画像生成装置、画像生成方法、及びプログラム |
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KR20180022349A (ko) * | 2016-08-24 | 2018-03-06 | 민코넷주식회사 | 카메라 정보 보정 방식의 게임 영상 리플레이 방법 |
-
2005
- 2005-02-09 JP JP2005033669A patent/JP2006222694A/ja not_active Withdrawn
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KR20180022349A (ko) * | 2016-08-24 | 2018-03-06 | 민코넷주식회사 | 카메라 정보 보정 방식의 게임 영상 리플레이 방법 |
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