JP2006222198A - 露光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 半導体デバイス等の微細なパターンを有するデバイスの製造等に用いて好適な、露光雰囲気汚染の影響を抑制する技術を提供すること。
【解決手段】 パルス光を発光する光源17と、この光源17からの光を集光し、レチクル12などの原版を照明する照明光学系18と、前記原版からの光を被露光体であるウエハ22に導く投影光学系19と、前記被露光体を載置するウエハステージ21と、光が通過する空間内に、少なくとも1枚の羽根51を有する回転体54と冷却手段41を備え、回転体54は、光源17のパルスタイミングと同期して羽根51を回転させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 パルス光を発光する光源17と、この光源17からの光を集光し、レチクル12などの原版を照明する照明光学系18と、前記原版からの光を被露光体であるウエハ22に導く投影光学系19と、前記被露光体を載置するウエハステージ21と、光が通過する空間内に、少なくとも1枚の羽根51を有する回転体54と冷却手段41を備え、回転体54は、光源17のパルスタイミングと同期して羽根51を回転させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体デバイス等の微細なパターンを有するデバイスの製造等に用いて好適な、露光雰囲気汚染の影響を抑制する技術に関する。
本発明は、特に、EUV光のような短波長(0.5〜50nm)の光を用いて露光を行う露光装置、または、高真空雰囲気下において、ミラーやレンズ等の光学素子を用いて露光を行う露光装置に好適である。
近年、半導体を製造するための光リソグラフィ技術においては、用いられる露光光は、短波長化が進められ、i線、g線からKrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光へと進化して来た。露光光の短波長化が進めば、より微細なマスクパターンをウエハに転写することが可能となる。しかし、細い線幅のパターンを露光するためには、紫外光を用いたリソグラフィでは原理的限界にある。そこで紫外光より短波長である極端紫外光(EUV光、13〜20nm)を用いたEUVリソグラフィが注目を集めている。
EUV光で用いられる代表的な波長は13.5nmであるため、これまでの光リソグラフィを遥かに上回る解像度を実現することが可能であるが、その反面物質に吸収されやすいという性質を持つ。このため、従来のような紫外光を光源としたリソグラフィの様に、屈折光学系を用いた縮小露光を行うと、硝材によってEUV光が吸収されてしまい、ウエハ等の被露光体に到達する光量が極端に少なくなってしまう。そのため、EUV光を用いて露光を行う際には、反射光学系を用いた縮小露光を構成する必要がある。
図9に、従来のEUV光を用いた縮小投影露光装置の概略図(特許文献1参照)を示す。EUV露光装置200は、EUV光源210、照明光学系220、レチクル(マスク)230、アライメント光学系240、レチクルステージ250、ウエハステージ260、ウエハ270、真空容器280、反射型縮小投影光学系100、第1のミラー110、第2のミラー120、第3のミラー130、第4のミラー140、第5のミラー150、及び第6のミラー160を有しており、真空容器280内のガスを排気する不図示の排気系なども備えている。
EUV光源はいくつか種類があり、その中の一つであるレーザ生成プラズマ光源は、ターゲット材の選択により、ほぼ必要な波長帯のみの発光が可能である。例えば、Xeをターゲット材としてパルスノズルから噴出し、これにパルスレーザを照射してプラズマを発生させると、波長13〜14nmのEUV光が放射される。
EUV露光装置はEUV光の物質による吸収を避けるため、EUV光を照射する空間を真空に保つ必要がある。そのため露光装置には真空ポンプなどの排気系が複数台取り付けられている。
特開2003−45782号公報
EUV露光装置に使用されるEUV光は装置内の雰囲気によって吸収されてしまう。特に酸素や水分はEUV光を強く吸収する。そのため、EUV光の透過率を高く保つには真空ポンプなどを利用してチャンバ内を真空状態にする必要がある。EUV光が通過するチャンバ内は、圧力が10−3Pa以下、且つ酸素及び水分の分圧が限りなく低いことが望ましい。しかし、水分などはウエハの搬送に伴って、ウエハに付着してきたものがチャンバ内で拡散する。さらに水分はチャンバ内壁に付着しやすく、排気しにくい。水分が光学素子に付着すると光学素子を酸化させ、光学素子の反射率を低下させる原因の一つとなる。
また、チャンバ内が真空状態になると、ステージなどの機構部から炭化水素が発生する。さらに露光中、露光光とレジストが反応することでも炭化水素が発生し、これらの炭化水素が、光学素子表面において露光光に照射されると、光学素子表面に炭素として付着する。光学素子に付着した炭素は、EUV光を吸収し、光学素子の反射率を低下させてしまう。光学素子の反射率が低下するとスループットの低下へとつながる。
以上のことより、EUV露光装置内の光学素子が設置された空間内においては特に、水分と炭化水素の分圧は、低く保つ必要がある。
露光装置内における水分や炭化水素などの分圧を下げるには、真空ポンプなど排気系の能力を高める措置も有効である。しかし、搬送されたウエハに付着した水分、レジストやステージの機構部から発生した炭化水素は拡散により、光学素子が設置されている空間に漂うことは免れないため、スループットの向上は難しい。
また、EUV露光装置では、レチクルやウエハが装置チャンバに搬送されるまでに、ロボットハンドやゲートバルブの動作等、摺動や、摩擦によりパーティクルが発生し、これがレチクルやウエハに付着する可能性がある。さらに、ステージなどの可動部から発生するパーティクルが、露光時にレチクルやウエハの表面に付着する可能性がある。
このようにレチクルやウエハの表面にパーティクルが付着すると、デバイス製造の歩留まりやデバイスの信頼性が低下するという問題があった。特に、レチクルの回路パターン面にパーティクルが付着すると、実際の露光では、ショット毎に全く同じ位置にパーティクルが転写されることになる。このためデバイス製造の歩留まりやデバイスの信頼性が大幅に低下するという問題がある。
本発明は、上述の従来例における少なくとも1つの問題を解決または抑制することをその目的とする。
上述の目的を達成するための本発明は、以下の(1)乃至(12)のいずれであってもよい。
(1)パターンを基板に露光する露光装置において、露光光が通過する空間内に、羽根を有する回転体を備えることを特徴とする露光装置。
(2)前記回転体を内包する空間内に、冷却手段を備えることを特徴とする上記(1)に記載の露光装置。
(3)前記冷却手段に接続された板を有することを特徴とする上記(2)に記載の露光装置。
(4)前記回転体と、前記冷却手段を内包し、前記光源からのパルス光を通過させる開口部及び排気部を有する容器とを備えることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の露光装置。
(5)前記容器は、前記開口部を遮蔽する開閉扉を有することを特徴とする上記(4)に記載の露光装置。
(6)前記冷却手段により、前記羽根を輻射冷却することを特徴とする上記(2)乃至(5)のいずれかに記載の露光装置。
(7)前記回転体は、前記光源のパルスタイミングと同期し、パルス光を遮ることなく前記羽根を回転させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の露光装置。
(8)前記パターンを基板に露光するための照明光学系と投影光学系を有し、前記二つの光学系のうちの少なくともいずれかを内包する真空チャンバを温調する手段を有することを特徴とする上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の露光装置。
(9)前記回転体及び前記冷却手段のいずれかを内包する空間内に、多孔質を有することを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の露光装置。
(10)前記回転体を回転させるモーターは、ベアリングを有することを特徴とする上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の露光装置。
(11)前記パターンを有する原版を搭載した原版用ステージと前記基板を搭載した基板用ステージとを備え、前記回転体は前記原版用ステージと前記基板用ステージとの間に配置されることを特徴とする上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の露光装置。
(12)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の露光装置を用いて、前記基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを具備することを特徴とするデバイス製造方法。
また、本発明は、例えば、パルス光を発光する光源と、前記光源からの光を集光し、原版を照明する照明光学系と、前記原版からの光を被露光体に導く投影光学系と、前記被露光体を載置するステージと、光が通過する空間内に、少なくとも1枚の羽根を有する回転体と冷却手段を備え、前記回転体は、前記光源のパルスタイミングと同期して前記羽根を回転させる露光装置である。
(1)パターンを基板に露光する露光装置において、露光光が通過する空間内に、羽根を有する回転体を備えることを特徴とする露光装置。
(2)前記回転体を内包する空間内に、冷却手段を備えることを特徴とする上記(1)に記載の露光装置。
(3)前記冷却手段に接続された板を有することを特徴とする上記(2)に記載の露光装置。
(4)前記回転体と、前記冷却手段を内包し、前記光源からのパルス光を通過させる開口部及び排気部を有する容器とを備えることを特徴とする上記(2)または(3)に記載の露光装置。
(5)前記容器は、前記開口部を遮蔽する開閉扉を有することを特徴とする上記(4)に記載の露光装置。
(6)前記冷却手段により、前記羽根を輻射冷却することを特徴とする上記(2)乃至(5)のいずれかに記載の露光装置。
(7)前記回転体は、前記光源のパルスタイミングと同期し、パルス光を遮ることなく前記羽根を回転させることを特徴とする上記(1)乃至(6)のいずれかに記載の露光装置。
(8)前記パターンを基板に露光するための照明光学系と投影光学系を有し、前記二つの光学系のうちの少なくともいずれかを内包する真空チャンバを温調する手段を有することを特徴とする上記(2)乃至(7)のいずれかに記載の露光装置。
(9)前記回転体及び前記冷却手段のいずれかを内包する空間内に、多孔質を有することを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の露光装置。
(10)前記回転体を回転させるモーターは、ベアリングを有することを特徴とする上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の露光装置。
(11)前記パターンを有する原版を搭載した原版用ステージと前記基板を搭載した基板用ステージとを備え、前記回転体は前記原版用ステージと前記基板用ステージとの間に配置されることを特徴とする上記(1)乃至(10)のいずれかに記載の露光装置。
(12)上記(1)乃至(11)のいずれかに記載の露光装置を用いて、前記基板を露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを具備することを特徴とするデバイス製造方法。
また、本発明は、例えば、パルス光を発光する光源と、前記光源からの光を集光し、原版を照明する照明光学系と、前記原版からの光を被露光体に導く投影光学系と、前記被露光体を載置するステージと、光が通過する空間内に、少なくとも1枚の羽根を有する回転体と冷却手段を備え、前記回転体は、前記光源のパルスタイミングと同期して前記羽根を回転させる露光装置である。
また、他の発明の特徴ならびにそれに対応した目的および優位性は、添付図面を参照してなされた後述の説明で明らかにされている。尚、当該図面において、同一または類似の符号は複数の図面を通して同一または類似の構成要素を表す。
本発明によれば、半導体デバイス等の微細なパターンを有するデバイスの製造等に用いて好適な、露光雰囲気汚染の影響を抑制する技術、特に、EUV露光装置、または高真空雰囲気下で光学素子を用いて露光を行う露光装置に好適な当該技術を提供することができる。
以下に、本発明に係る露光装置の好ましい形態として、原版がレチクルであり、基板がウエハの場合の実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1、及び図2に本発明のEUV光(ここでは、0.1〜30nm、より好ましくは10〜15nmの波長の光)を用いた露光装置の実施例1を示す。
この露光装置は、光源17、照明光学系18、投影光学系19、レチクル照明ミラー1、レチクル12を保持するレチクル保持部15、レチクル保持部15を搭載するレチクルステージ11、ウエハ22を保持するウエハ保持部24、ウエハ保持部24を搭載するウエハステージ21、レチクルアライメント光学系16、ウエハアライメント光学系25、及びフォーカス位置検出機構26とを有する。
光源17から発せられたEUV光8は、照明光学系18、レチクル照明ミラー1を介してレチクル12に照射され、反射される。反射されたEUV光は、投影光学系19を介してウエハ22に照射される。
この露光装置は、光源17、照明光学系18、投影光学系19、レチクル照明ミラー1、レチクル12を保持するレチクル保持部15、レチクル保持部15を搭載するレチクルステージ11、ウエハ22を保持するウエハ保持部24、ウエハ保持部24を搭載するウエハステージ21、レチクルアライメント光学系16、ウエハアライメント光学系25、及びフォーカス位置検出機構26とを有する。
光源17から発せられたEUV光8は、照明光学系18、レチクル照明ミラー1を介してレチクル12に照射され、反射される。反射されたEUV光は、投影光学系19を介してウエハ22に照射される。
光源17は、いくつか種類があり、その中の一つであるレーザ生成プラズマ光源はターゲット材の選択により、ほぼ必要な波長帯のみの発光が可能である。例えば、Xeをターゲット材としてパルスノズルから噴出し、これにパルスレーザを照射してプラズマを発生させると、波長13〜14nmのEUV光が放射される。
照明光学系18は、複数枚の多層膜ミラーとオプティカルインテグレータなどから構成されている。照明光学系18の役割は、光源から放射された光を効率よく集光すること、そして露光領域の照度を均一にすることなどが挙げられる。また、オプティカルインテグレータはマスクを均一に所定の開口数で照明する役割を持っている。
投影光学系19は、ミラー2〜7を有する。各ミラー2〜7は、Moと、Siが交互にコーティングされた多層膜ミラーである。この多層膜はEUV光の直入反射率が67%程度であるため、多層膜ミラーに吸収されたエネルギーの大部分は熱に変わる。そのためミラーの基盤材料には低熱膨張ガラスなどが用いられる。
レチクルステージ11及びウエハステージ21は、真空環境下で駆動する機構を持ち、縮小倍率に比例した速度比により同期して走査する。また、レチクルステージ11及びウエハステージ21の位置や姿勢は、不図示のレーザ干渉計によって観測され、制御される。レチクルステージ11及びウエハステージ21は、それぞれ微動機構を持ち、レチクル12またはウエハ22の位置決めが可能である。
アライメント検出機構は、レチクルアライメント光学系16、及びウエハアライメント光学系25を備え、これらの光学系16、及び光学系17が、それぞれ、レチクル12の位置と投影光学系19の光軸との位置関係、及びウエハ22と投影光学系19の光軸との位置関係を計測する。その結果に基づき、レチクル12の投映像がウエハ22上における所定の位置に一致するように、レチクルステージ11及びウエハステージ21の位置と、角度が調整される。
また、フォーカス位置検出機構26は、投影光学系19の結像位置をウエハ面上に保つためにウエハ面上における垂直方向のフォーカス位置を検出する。
一回の露光が終わるとウエハステージ21は、X,Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再び露光を行う。
一回の露光が終わるとウエハステージ21は、X,Y方向にステップ移動して次の走査露光開始位置に移動し、再び露光を行う。
EUV露光装置は、前述したように照射されたEUV光がウエハ表面に塗布されたレジストと反応することで有機ガスが発生し、その有機ガスが投影光学系のミラーの表面で再びEUV光と反応すると、ミラーの表面にカーボンとして付着してしまう問題を抱えている。
本実施例ではレジストから発生する有機ガスがミラーの表面に付着することを極力防ぎ、露光性能及びスループットの低下を防ぐ露光装置を提供する。
本実施例では、羽根を有する回転体54をミラー6とミラー7の間、且つ、羽根51がステージ空間開口部91の直上を通過するように配置される。本実施例で説明する回転体54の羽根51は4枚構成であるが、羽根枚数や羽根形状はこの限りではない。
本実施例では、羽根を有する回転体54をミラー6とミラー7の間、且つ、羽根51がステージ空間開口部91の直上を通過するように配置される。本実施例で説明する回転体54の羽根51は4枚構成であるが、羽根枚数や羽根形状はこの限りではない。
ここで、ミラー6とミラー7の間の空間で、EUV光の光軸が通過する空間を不図示のEUV光通過空間と称する。この羽根51を有する回転体54は、光源のパルスタイミングと同期を計り、EUV光8が照射されている場合には羽根51がEUV光通過空間を横切らず、EUV光8が照射されていない場合にはEUV光通過空間を横切るようにセンサR1と回転制御器27によりモーター55が制御される。
例えば、EUV光8はパルス状に照射と、非照射を繰り返すため、4枚の羽根51を有する回転体54の場合、羽根51は非照射時に最低1/4回転することでEUV光8を遮ることなく回転することが可能である。
前述したアウトガス分子は、真空環境であるためステージ空間開口部91を通過し、投影光学系空間10へ進入する。図6に示すように、進入したアウトガス分子は、回転体54の羽根51によりその軌道が強制的に変化させられ、クライオパネル45の方向へ向かう。クライオパネル45は冷凍機42により約100K以下に冷却されているため、パネル表面に衝突したアウトガス分子はパネル表面で凝着する。このように、ステージ空間開口部91を通過し投影光学系空間10に進入するアウトガス分子の大部分は、羽根51とクライオパネル45によって捕獲されるため、アウトガス分子のミラー表面への付着を低減することが可能である。
また、クライオパネル45は、その性能を維持するために、定期的にパネル表面に凝着させたガス分子を放出する再生行程が必要である。その場合、クライオパネル45が設置されている空間と投影光学系空間10を空間的に分離する開閉扉71を閉めることで、パネル表面から放出されるガス分子が投影光学系空間10内に浮遊することを防ぐ。この放出されたガス分子はターボ分子ポンプ36により外部へ排気される。
また、クライオパネル45は、クライオパネル45周辺の本体チャンバ9及び投影系ミラー6を輻射冷却してしまうため、それぞれを一定温度に保つ構成が必要である。本体チャンバ9に対してはヒーター65と温調器28により一定温度に保つ構成とし、またクライオパネル45と本体チャンバ9との間に輻射冷却の影響を緩和する不図示の輻射シールドを設けても構わない。ミラー6と、ミラー7に対しては、EUV光8の照射面を遮らないようにミラーを輻射シールド66,67で覆い、これらにヒーター63,64を設ける構成とする。
さらに羽根51を囲むように配置されたクライオパネル46により、羽根51を輻射冷却し、羽根自身51をクライオパネルとして機能させ、より確実にアウトガス分子の捕獲することが可能となる。
また、クライオパネル46は、冷凍機41により冷却されて本体チャンバ9も同時に輻射冷却してしまうため、ヒーター61,62及び温調器28により本体チャンバ9の温調を行う。
また、モーター55の回転部には磁気ベアリング備えることが好ましい。磁気ベアリングとすることで、軸受部から発生するパーティクルを低減することが可能である。
本発明の実施例2に係る露光装置、回転体及びこれを内包する容器を図3〜図5に示す。上記実施例1では羽根51を有する回転体54を、ミラー6とミラー7の間に1箇所配置した例であるが、本実施例ではミラー6の表面近傍、ミラー7の表面近傍、及びウエハ22の表面近傍の3個所に配置した例を図3に示す。
図4、及び図5に羽根51を有する回転体54の詳細図を示す。羽根51及び回転体54は羽根カバー92内に内包され、羽根カバー92と羽根51の間に一部クライオパネル45が配置される。羽根カバー92は、EUV光8を遮らない最小の開口部81,82が設けられ、またその開口部81,82には開閉扉71,72を備え、羽根カバー92内の空間を外部から分離することが可能である。ここで羽根カバー92の開口部81,82の開口サイズは、それぞれ配置される位置により異なる。また、羽根カバー92は、ヒーター61とターボ分子ポンプ34を備える。回転体54はモーター55と制御器27により駆動され、駆動方法は先の発明と同様である。
まず、ウエハ22上に配置した羽根51を有する回転体54は、レジストより発生したアウトガス分子が羽根カバー92の開口部82を通過して投影光学系空間10へ向かう軌道を羽根51との衝突により、羽根51近傍に備えられたクライオパネル45の方向へ強制的に変化させる。クライオパネル45に衝突したアウトガス分子はパネル表面で凝着される。
また、羽根カバー92内に設置したクライオパネル45により、羽根51を輻射冷却し、羽根51自身はクライオパネルとして機能させても構わない。羽根51がクライオパネルとして機能すると、羽根51に衝突するアウトガス分子を直接凝着するため、アウトガス分子の回収効率を高めることが可能である。
また、羽根カバー92内側及び羽根51に粉末状の活性炭等の多孔質をコーティングしても構わない。投影光学系空間10内に浮遊する水素分子等を回収し空間内の真空度を高める場合、クライオパネル45では水素分子等の回収が困難であるが、浮遊する水素分子等は多孔質による吸着作用を利用することで回収可能となる。
また、クライオパネル45により羽根カバー92が輻射冷却される場合には、ヒーター61と温調器28により一定温度に保つことが可能である。さらにモーター55に不図示の冷却装置を配置し、モーター55の発熱を抑える構成が好ましい。
クライオパネル45の再生工程時は、羽根カバー92の開口部81,82の開閉扉71,72を閉じることでパネル表面から開放されるガス分子が投影光学系空間10へ流出することを防ぎ、羽根カバー92に備えられたターボ分子ポンプ34により放出ガスを外部へ排気する。また、投影光学系空間10内に不図示のガス供給口から不活性ガスを供給し、投影光学系空間10内の圧力を羽根カバー92内の圧力より陽圧に維持し、羽根カバー92に備えられたターボ分子ポンプ34により放出ガス及び不活性ガスを外部へ排気しても構わない。この場合、羽根カバー92の開口部81,82の開閉扉71,72が不要となり、羽根カバー92の構造を単純化することが可能となる。
ミラー6の表面に設置された羽根52を有する回転体58は、投影光学系空間10内に進入したアウトガス分子がミラー6の表面に衝突することを防ぎ、ミラー7の表面に設置された羽根53を有する回転体59は、投影光学系空間10内に進入したアウトガス分子がミラー7の表面に衝突することを防ぐ役割を持つ。
本実施例では回転体54,58,59の羽根枚数が4枚であるが、羽根枚数及び羽根形状はこの限りではない。また、他のミラー2〜5の表面及びレチクル12の表面にも同様に羽根51を有する回転体54を設置しても構わない。その他のミラーやレチクル12に羽根51を有する回転体54を設置することで、それらのミラーの表面及びレチクルの表面にアウトガス分子が付着することを防ぎ、露光装置の性能を維持することが可能となる。
次に、本発明の実施例3として、上記実施例1または2に係る露光装置を利用した半導体デバイスの製造プロセスを説明する。図7は半導体デバイスの全体的な製造プロセスのフローを示す図である。ステップ1(回路設計)では半導体デバイスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)では設計した回路パターンに基づいてマスクを作製する。
一方、ステップ3(ウエハ製造)ではシリコン等の材料を用いてウエハを製造する。ステップ4(ウエハプロセス)は前工程と呼ばれ、上記のマスクとウエハを用いて、上記の露光装置によりリソグラフィ技術を利用してウエハ上に実際の回路を形成する。次のステップ5(組み立て)は後工程と呼ばれ、ステップ4によって作製されたウエハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の組み立て工程を含む。ステップ6(検査)ではステップ5で作製された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、ステップ7でこれを出荷する。
上記ステップ4のウエハプロセスは以下のステップを有する(図8)。ウエハの表面を酸化させる酸化ステップ、ウエハ表面に絶縁膜を成膜するCVDステップ、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する電極形成ステップ、ウエハにイオンを打ち込むイオン打ち込みステップ、ウエハに感光剤を塗布するレジスト処理ステップ、上記の露光装置によって回路パターンをレジスト処理ステップ後のウエハに転写する露光ステップ、露光ステップで露光したウエハを現像する現像ステップ、現像ステップで現像したレジスト像以外の部分を削り取るエッチングステップ、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除くレジスト剥離ステップ。これらのステップを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンを形成する。
1:レチクル照明ミラー、2〜7:投影系第1〜6ミラー、8:EUV光、9:本体チャンバ、10:投影光学系空間、11:レチクルステージ、12:レチクル、13:レチクル交換扉、14:レチクル部品、15:レチクル保持部、16:レチクルアライメント光学系、17:光源、18:照明光学系、19:投影光学系、21:ウエハステージ、22:ウエハ、23:ウエハ交換扉、24:ウエハ保持部、25:ウエハアライメント光学系、26:フォーカス位置検出機構、27:制御器、26:温度制御器、31〜37:ターボ分子ポンプ、41,42:冷凍機、45〜47:クライオパネル、51〜53:羽根、54,58,59:回転体、55〜57:モータ、61〜65:ヒーター、66,67:輻射シールド、71,72:開閉扉、81,82:開口部、91:ステージ空間開口部、92:羽根カバー、S1〜S4:圧力センサ、R1:回転センサ。
Claims (12)
- パターンを基板に露光する露光装置において、
露光光が通過する空間内に、羽根を有する回転体を備えることを特徴とする露光装置。 - 前記回転体を内包する空間内に、冷却手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
- 前記冷却手段に接続された板を有することを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
- 前記回転体と、前記冷却手段を内包し、前記光源からのパルス光を通過させる開口部及び排気部を有する容器とを備えることを特徴とする請求項2または3に記載の露光装置。
- 前記容器は、前記開口部を遮蔽する開閉扉を有することを特徴とする請求項4に記載の露光装置。
- 前記冷却手段により、前記羽根を輻射冷却することを特徴とする請求項2乃至5のいずれかに記載の露光装置。
- 前記回転体は、前記光源のパルスタイミングと同期し、パルス光を遮ることなく前記羽根を回転させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の露光装置。
- 前記パターンを基板に露光するための照明光学系と投影光学系を有し、前記二つの光学系のうちの少なくともいずれかを内包する真空チャンバを温調する手段を有することを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載の露光装置。
- 前記回転体及び前記冷却手段のいずれかを内包する空間内に、多孔質を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の露光装置。
- 前記回転体を回転させるモーターは、ベアリングを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の露光装置。
- 前記パターンを有する原版を搭載した原版用ステージと前記基板を搭載した基板用ステージとを備え、前記回転体は前記原版用ステージと前記基板用ステージとの間に配置されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の露光装置。
- 請求項1乃至11のいずれかに記載の露光装置を用いて、前記基板に露光する工程と、露光した前記基板を現像する工程とを具備することを特徴とするデバイス製造方法。
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