JP2006220492A - 静電容量検出装置及び電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物表面の平坦部分でも対象物表面の距離検出(凹凸形状検出)が精度良く行える静電容量検出装置を提供する。
【解決手段】マトリクス状に配列された複数の静電容量検出器10と、マトリクス上で互いに近接する位置に存在する2つの静電容量検出器10を逐次的に選択する選択手段30と、選択された2つの静電容量検出器の2つの出力信号を比較する比較判別手段20と、を備え、選択された2つの静電容量検出器10のうち一方の静電容量検出器10は対象物と検出電極との距離に応じてレベル変化する静電容量に基づく出力信号Io(VG)を発生し、他方の静電容量検出器10は一定レベルの比較基準信号Ir(Vr)を出力する。
【選択図】 図4

Description

本願発明は静電容量検出装置に関し、特に、静電容量検出器をマトリクス状(2次元)に配列して対象物表面の微小凹凸形状を検出可能とした静電容量検出装置の改良に関する。
対象物表面の微小な凹凸形状を検出する静電容量検出装置は、例えば、指紋センサに使用されている。指紋センサはセンサ部に微小な静電容量検出器(検出単位)を行列状に多数配置し、センサ部に接触した対象物(指)表面とセンサ部表面との距離を各静電容量検出器が検出した容量分布を用いて対象物の表面形状を判別している。
このような静電容量検出装置の検出精度を低下させる原因として、各静電容量検出器の特性のばらつき、静電容量検出器の配列位置による信号出力経路の配線インピーダンスの相違、指がセンサに近接することによる誘導性ノイズ等があげられる。
そこで、特開平11−118415号公報記載の発明は、隣接する静電容量検出器の各出力を差動増幅することで、信号レベルの減衰や同相ノイズの影響を抑え、検出精度を向上させている。
特開平11−118415公報
しかしながら、上述した静電容量検出装置は各静電容量検出器の出力差に基づいて指紋のパターンを判別するので、出力差が減少する指紋の凹凸の平坦部(例えば、指紋の山領域、指紋の谷領域)では、静電容量検出器の差出力が低下し、検出精度が低下する。
また、静電容量検出装置における駆動制御が複雑で検出に時間がかかる。検出までに消費する電力も増加する。また、差分(変化分)出力から指紋の形状(画像)を抽出するためには差分データを積分処理する必要があり、オーバーヘッド(前処理)が増す。
よって、本発明は対象物表面の平坦部分でも対象物表面の距離検出(凹凸形状検出)が精度良く行える静電容量検出装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の静電容量検出装置は、対象物との距離に応じて変化する静電容量を検出することによって上記対象物の表面形状を読取る静電容量検出装置であって、マトリクス状に配列された複数の静電容量検出器と、上記マトリクス上で互いに近接する位置に存在する少なくとも2つの静電容量検出器を逐次的に選択する選択手段と、選択された少なくとも2つの静電容量検出器の出力信号を比較する比較判別手段と、を備え、上記選択された少なくとも2つの静電容量検出器のうち第1の静電容量検出器は上記対象物と検出電極との距離に応じてレベル変化する静電容量に基づく出力信号を発生し、第2の静電容量検出器は一定レベルの比較基準信号を出力する、ことを特徴とする。
かかる構成の静電容量検出装置によれば、近接する静電容量検出器からの出力を比較判定するので、出力経路で発生するノイズを同相除去し、さらに各静電容量検出器間の特性ばらつきの影響もほとんどなくなるので、検出精度を向上できる。また、静電容量検出装置におけるマトリクス状に配列された多数の静電容量検出器の動作制御は非常に簡便な駆動となって具合がよい。
好ましくは、上記選択手段は、上記マトリクスの行を選択する行選択信号を出力する行デコーダと、上記マトリクスの列を選択する列選択信号を出力する列デコーダと、を含み、
上記静電容量検出器は、上記対象物の表面形状に対応したレベルの出力信号を発生する容量検出素子と、上記一定レベルの比較基準信号を発生する基準電圧源と、上記列デコーダの当該静電容量検出器が存在する列を選択する第1の列選択信号及び当該存在列に近接する列を選択する第2の列選択信号に基づいて上記容量検出素子の出力信号及び上記電圧源の比較基準信号のうちいずれかを選択して出力信号とする出力選択手段と、上記選択された出力信号を上記行デコーダの出力に応じて上記比較判別手段に中継するスイッチ手段と、を含む。
好ましくは、上記出力選択手段は、上記第1の列選択信号に対応して上記容量検出素子の出力信号を選択し、上記第2の列選択信号に対応して上記比較基準信号を選択する。
好ましくは、上記選択された出力信号を増幅する増幅回路を備える。それにより、特に対象物の平坦部での検出精度が向上する。
好ましくは、上記静電容量検出器は、上記対象物の表面と検出電極間の距離に応じたレベル信号を発生し得る容量検出素子と、上記容量検出素子のレベル信号を増幅する信号増幅素子と、上記行選択回路からの選択信号を受けて当該静電容量検出器を選択状態とする行選択素子と、上記列選択回路からの前列の選択信号を受けて上記容量検出素子のレベル信号を接地電位とする第1スイッチ素子と、上記列選択回路からの当該列の選択信号を受けて上記容量検出素子にレベル信号を発生させる手段と、上記列選択回路からの後列の選択信号を受けて上記容量検出素子のレベル信号を参照電位とする第2スイッチ素子と、を備える。
また、本発明の電子機器は、上述した構成の静電容量検出装置を指紋検出センサとして用いることを特徴とする。
本発明の静電容量検出装置は、マトリクス状に配列された複数の静電容量検出器を備える。各静電容量検出器は容量検出電極と対象物表面によって形成されるセンスキャパシタの容量から容量検出電極から対象物表面までの距離を検出する。静電容量検出装置は、信号を読み出す静電容量検出器からの検出信号と、隣接する静電容量検出器からの参照電位とを比較判定する。適切な参照電位を設定すれば、指紋の平坦部であっても、2つの静電容量検出器の出力差が得られ、全ての範囲で精度良く検出できる。また、各静電容量検出器は、信号を増幅するための信号増幅素子を備える。それにより、高インピーダンス配線の配線長を最短化でき、検出精度を向上できる。また、電荷を直接検出しないため、先願と比較して複雑な充放電のステップを単純にできる。
(基本静電容量検出器)
図1は、本発明の静電容量検出装置に使用される単位静電容量検出器10の回路構成例を示している。後述するように、この静電容量検出器10がM行N列のマトリクス状に複数配列され、近接配置された2つの静電容量検出器10(i,j-1)及び10(i,j)の出力を順次参照してM行N列の画素を得る。好ましくは、画素から指紋のパターンを検出する。
同図に示されるように、静電容量検出器10は、NMOSトランジスタT1〜T3、基準コンデンサCR、検出容量CF等によって構成されている。トランジスタT1及びT2は回路の接地電源GNDに接続された接地線Pと定電圧源Vrとの間に直列に接続され、トランジスタT1及びT2の各ゲートには図示しない制御装置からそれぞれゲート制御信号Vsw1及びVsw2が供給される。トランジスタT1及びT2はスイッチとして機能する。また、可変電圧源Vcrと接地電源GND間に基準コンデンサCR及び検出容量CFが直列に接続されている。検出容量CFは容量検出電極と指の表面によって等価的に構成される。また、接地線Pと出力線OL間にトランジスタT3が接続される。
トランジスタT1及びT2相互の接続点と基準コンデンサCR及び検出容量CF相互の接続点とは供給通接続され、ノードGとなっている。このノードGはトランジスタT3のゲートに接続されている。トランジスタT3は増幅器として機能する。ノードGの電圧をVGとすると、トランジスタT3は、電圧VGに対応した出力電流Io(=gm・VG)を発生する。gmはトランジスタT3の相互コンダクタンスである。
次に、図2を参照して単位静電容量検出器10の動作について説明する。同図は制御信号と各部位の信号レベルを示す信号タイミングチャートである。なお、図2(A)は、静電容量検出器10のセンサ(検出電極)表面(図示せず)に指紋の山(対象物の凸部)や存在するときを示している。図2(B)は、静電容量検出器10のセンサ表面に指紋の谷(対象物の谷)が存在するときを示している。
図2に示すように、静電容量検出器10は、リセット、読出し、参照の3つのモードを繰り返して動作している。
まず、リセットモードの期間では、ゲート制御信号Vsw1が「H」レベル、ゲート制御信号Vsw2が「L」レベルとなる。また、電圧源Vcrは接地レベルとなる。それにより、トランジスタT1は導通、トランジスタT2は非導通となり、直列なキャパシタCR及びCFの両端はそれぞれ接地される。また、キャパシタCR及びCFのノードGには電源線Pに接続されて接地電圧GNDが印加される。そして、キャパシタCR及びCFは放電されて接地電圧GND(リセット状態)に設定される。ノードGが接地されることによってトランジスタT3は非導通となり、回路出力Ioを発生しない。
精度良く検出を行うためには、ノードGの電位がデータを読み出す直前には、毎回一定の電位となっていることが好ましい。特に接地電位GNDとすると、対象物と容量検出電極間の電位差が無くなるので、対象物が動くなどして急に静電容量CFが大きく変化してもGの電位はほとんど変化しなくなるため、検出精度を向上できる。そこで、本願発明の静電容量検出器10は、データを読み出す直前に第1スイッチ素子をオン状態とし、第2スイッチ素子をオフ状態とすることで、ノードGの電位を強制的に接地電位としている。
次に、読出しモードの期間では、ゲート制御信号Vsw1及びVsw2が共に「L」レベルとなる。また、電圧源Vcrは所定電圧Vddとなる。それにより、トランジスタT1及びT2は非導通となり、直列なキャパシタCR及びCFの両端には電圧Vddが印加される。これによって、ノードGの電圧VGは、概略、キャパシタCR及びCFの比に応じた電圧となる。なお、より正確には配線容量CT(図示せず)等も関係する。
図2(A)に示すように、指紋の山がセンサ面に接している場合にはノードGの電圧VGが基準値Vrを越えない。このときのトランジスタT3の回路出力Ioは、基準値Vrに対応した回路出力電流Ir以下のレベルとなっている。
また、図2(B)に示すように、指紋の谷がセンサ面に接している場合にはノードGの電圧VGが基準値Vrを越える。このときのトランジスタT3の回路出力Ioは、基準値Vrに対応した回路出力電流Irを越えるレベルとなっている。
このように、データを読み出す際には、第1スイッチ素子T1、第2スイッチ素子T2共にオフ状態とし、基準コンデンサCRに所定の電圧Vcrを印加する。それによって、ノードGには電位VGが誘起される。
参照モードの期間では、ゲート制御信号Vsw1が「L」レベル、ゲート制御信号Vsw2が「H」レベルとなる。また、電圧源Vcrは接地レベルとなる。それにより、トランジスタT1は非導通、トランジスタT2は導通となり、直列なキャパシタCR及びCFの両端はそれぞれ接地される。キャパシタCR及びCFのノードGには電源Vrから電圧が印加される。そして、キャパシタCR及びCFは充電されてノードGの電位はVrとなる。トランジスタT3の回路出力Ioは、基準値Vrに対応した回路出力電流Irとなっている。
このように、参照用データを出力させる場合には、第1スイッチ素子T1をオフ状態、第2スイッチ素子T2をオン状態として、ノードGの電位を強制的にVrとする。
静電容量検出器10の出力OLには読出期間にセンサ面と対象物の凹凸表面の距離に応じた出力Ioが得られる。また、参照期間には基準値Vrに対応した基準値Irが得られる。
(静電容量検出装置1)
静電容量検出装置は隣り合う2つの静電容量検出器10からの出力を比較判定することを特徴とする。その際、一方の静電容量検出器10は前述した読出しモードで他方の静電容量検出器10は前述した参照モードで動作する。
図3は、電容量検出装置1の構成を概略的に示しており、マトリクス状に多数配列される静電容量検出器10のうちのi行に配置された2つの静電容量検出器10(i,j-1)及び10(i,j)部分を示している。各静電容量検出器は図1に示したものと同じ回路構成であるので、図1と対応する部分には同一符号を付して当該部分の説明を省略する。
図4に示すように、静電容量検出器10(i,j-1)の出力は出力線OL(j-1)を介して比較判別器20の基準入力端(−)に供給される。静電容量検出器10(i,j)の出力は出力線OL(j)を介して比較判別器20の比較入力端(+)に供給される。比較判別器20としては、差動増幅器を使用することができる。
この構成例では、静電容量検出器10(i,j-1)は参照モードで動作し、静電容量検出器10(i,j)は読出しモードで動作する。それによって、静電容量検出器10(i,j-1)から比較判別器20の基準入力端には比較基準電圧Vrに対応した回路出力電流Irが供給される。静電容量検出器10(i,j)から比較判別器20の比較入力端には検出出力(検出データ)VGに対応した回路出力電流Ioが供給される。比較判別器20は基準入力端の電圧と比較入力端の電圧とをレベル比較し、検出出力VGが基準電圧Vrを越えると指紋の谷部と判別する。
なお、後述の図7に示すような比較判別器20への2つの入力を相互に切替える入力切替器(切替回路)40を使用することによって静電容量検出器10(i,j-1)及び10(i,j)の参照モード及び読出しモードを交互に切替えて両静電容量検出器の検出出力を得ることができる。
後述のように図示しない行デコーダ及び列デコーダによって読出す静電容量検出器10(i,j)が順次選択される。各静電容量検出器10(i,j)はマトリクス状に配列されていて、各静電容量検出器の検出出力が検出パターンの画素を構成するので、全部の静電容量検出器の出力を得ることによって検出パターン(指紋)が得られる。
上述した実施例では、隣接する静電容量検出器10(i,j-1)及び10(i,j)は、比較判別器(差動増幅器)20に至るまでの出力経路の配線インピーダンスや出力経路へ発生するノイズがほぼ等しい。この2点に起因する出力データのばらつきは、比較判定することで同相除去することができる。また、静電容量検出器10(i,j-1)及び10(i,j)の特性ばらつきも隣接する静電容量同士を比較した場合にはほとんど無視できる。従って、静電容量検出装置の検出精度が向上する。
また、実施例では、適切な基準電圧Vrを設定することで、ほとんどすべての範囲で、検出電圧VG>基準電圧Vr(例えば指紋の谷)、または、検出電圧VG<基準電圧Vr(例えば指紋の山)を満たす。
よって、特に指紋の平坦部において検出精度を向上することができる。また、指紋画像を2値化して処理する場合には特に有効である。
さらに、検出電圧VG=基準電圧Vrとなるのは、ある決まった電圧Vrだけであることから、差動増幅器の回路構成を比較的容易に実現できる。よって、特に薄膜半導体装置など、比較的性能の劣る素子(例えば、薄膜トランジスタ)を使用して静電容量検出器を実現する場合には、特に都合がよい。
(静電容量検出装置2)
図4を参照して、マトリクス状に配列された静電容量検出器10のうち2つの静電容量検出器10の各出力を順次読出す静電容量検出装置1の構成について説明する。同図において図1及び図3と対応する部分には同一符号を付している。
図4の静電容量検出装置1は、M行N列の行列状に配置された静電容量検出器10とM本の行線RLとN本の列線CLと電源線P(GND)と図示しない参照電圧Vrを供給する電源線を備える。M本の行線RLは図示しない行デコーダに接続され、N本の列線CLは列デコーダに接続されている。行デコーダ及び列デコーダは行線及び列線にそれぞれ駆動信号を供給することによって動作する静電容量検出器10を選択する。
前述したように、各静電容量検出器10は信号増幅素子T3と行選択素子T4と容量検出素子(検出容量CF及び基準コンデンサCR等)と第1スイッチ素子T1と第2スイッチ素子T2と備える。信号増幅素子T3、行選択素子T4、第1スイッチ素子T1及び第2スイッチ素子T2はそれぞれNMOSトランジスタで構成されており、ゲート電極とドレイン電極とソース電極を備える。信号増幅素子T3のゲート電極と検出容量CFの検出電極と基準コンデンサCRの片方の電極(第一電極)と第1スイッチ素子T1のドレイン電極と第2スイッチ素子T2のソース電極とが接続されている。行選択素子T4のゲート電極と行線RL(i)が接続され、信号増幅素子T3のソース電極と電源線Pが接続されている。信号増幅素子T3のドレイン電極と行選択素子T4のソース電極とが接続され、第1スイッチ素子T1のソース電極と電源線が接続されている。また、第2スイッチ素子T2のドレイン電極と参照電源線とが接続されている。
更に、基準コンデンサCsの他方の電極(第二電極)は列線CL(j)に接続され、第1スイッチ素子T1のゲート電極は前列の列線CL(i-1)に接続され、第2スイッチ素子T2のゲート電極は後列の列線CL(i+1)に接続される。
次に、上述した構成の静電容量検出装置の動作について図7及び図8を参照して説明する。図7は列デコーダ30の例を示しており、例えば、「H」出力を列線への各出力端に順次に出力する、巡回レジスタやシフトレジスタによって構成することができる。図8に示されるように、列デコーダ30は駆動信号を各列線に供給し、各列線を順次に「H」レベルとする。
列デコーダ30は、列線CL(0),…,CL(j-1),CL(j),CL(j+1),…,CL(m)に図8に示す駆動信号を順次加え、列線CL(0)から順次選択して行く。このようにすることによって、各静電容量検出器10は、リセット期間→読み出し期間→参照期間となる。
例えば、図8の期間τ1では、静電容量検出器10(i,j-1)は読み出し期間であり、10(i,j)はリセット期間である。また、期間τ2では、10(i,j-1)は参照期間であり、10(i,j)は読み出し期間、10(i,j+1)はリセット期間となる。以上のように本願発明の静電容量検出器10は非常に単純な駆動方法(列デコーダ出力)で動作する。
なお、上述した静電容量検出装置1の構成では、第2スイッチ素子T2をNMOSトランジスタにて構成している。そのため、ノードGの電位を確実に電位Vrとするためには、Vr<Vdd−Vthnである必要がある。ここで、Vthnは第2スイッチ素子T2の閾値電圧である。
また、前述したように各出力線OLからの信号を比較判別器(差動増幅回路)20に入力するには、図7に示す切替回路40を用いると良い。同図に示されるように、切替回路40は静電容量検出器10の各列に対応して複数対配置された直列な2つのNMOSトランジスタTA及びTBによって構成される。各トランジスタ対の一端側は比較判別器20の基準入力端に接続され、他端側は比較判別器20の比較入力端に接続される。トランジスタTAのソース及びトランジスタTBのドレイン(相互の接続点)は静電容量検出器10の各列の出力線OLに接続される。列デコーダ30の各列線CLは前段のトランジスタTBのゲート及び後段のトランジスタTAのゲートに接続される。列線CLに「H」レベル信号が供給されると、前列の静電容量検出器10の出力はトランジスタTBの導通によって比較判別器20の比較入力端に、後列の静電容量検出器10の出力はトランジスタTAの導通によって比較判別器20の基準入力端に供給される。この動作は列線CLへの駆動信号の順次供給に伴って静電容量検出器10によるマトリクスの列方向にシフトする。
この切替回路40を用いることで、2つの静電容量検出器10がそれぞれ出力する2つの参照用データIr(Vr)と出力データIo(VG)を、比較判別器20の基準入力端(−)及び比較入力端(+)にそれぞれ正しく入力することができる。
(静電容量検出装置3)
図5は、静電容量検出装置1の他の構成例を示している。同図において図4と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
この実施例では、第2スイッチ素子T2をPMOSトランジスタで構成している。この場合Vr>−Vthpとなるように参照電圧Vrを設定する。ここで、Vthpは第2スイッチ素子T2の閾値電圧である。
この実施例の構成では、図4の装置構成と比べて第2スイッチ素子T2がP型トランジスタであるので、第2スイッチ素子T2のゲートと列線CL(i,j+1)とがインバータInvを介して接続されている。インバータInvは直列に接続されたPMOSトランジスタ及びNMOSトランジスタによって構成され、PMOSトランジスタのドレインにはVddではなくVrが供給されている。それにより、VddをインバータInvのPMOSトランジスタ供給する新たな配線を不要としている。図5に示される装置構成も、図8に示される列デコーダ30の駆動信号で動作する。
(静電容量検出装置4)
図6及び図9は、静電容量検出装置1の更に他の構成例を示している。図6において図4あるいは図5と対応する部分には同一符号を付し、かかる部分の説明は省略する。
図6に示す装置構成も、第2スイッチ素子T2をPMOSトランジスタとしているが、列線CLの駆動信号に、図9に示すような正及び負パルスの相補的な駆動信号を使用して、インバータInvの使用を不要としている。
図6に示される静電容量検出装置1は、列線CL(j)の反転信号を出力する反転列線/CL(j)を各列に備えている。さらに静電容量検出器10は第3スイッチ素子T5を備えている。第3スイッチ素子T5のソースが電源線Pに接続され、第3スイッチ素子T5のドレインと第1スイッチ素子T1のソースが接続されている。第3スイッチ素子T5のゲートと第2スイッチ素子T2のゲートは隣接列の反転列線/CL(i,j+1)に接続されている。
このような構成において、列線CLおよび反転列線/CLに図9に示す駆動信号波形を印加することで、順次、出力線OLから出力データIoと参照用データIrを取り出すことができる。この実施例においても、各出力線OLを既述した切替回路40を用いて差動増幅器20と接続することができる。
図10は、上述した静電容量検出装置1を指紋認証システムとして電子機器である携帯電話機に使用した例を示している。この他に電子機器としては、パソコンやPDF(携帯情報端末)などが挙げられる。指紋を認証するシステムを電子機器に組み込むことによって特定者のみが使用可能となり、他人使用の禁止や電子機器に記憶されたデータの守秘性が向上する。
このように、本実施例の静電容量検出装置によれば、隣接する静電容量検出器からの出力を比較判定するので、出力経路で発生するノイズを同相除去し、さらに各静電容量検出器間の特性ばらつきの影響もほとんどなくなるので、検出精度を向上できる。さらに静電容量検出器は信号増幅素子T3を備え、この信号増幅素子T3のゲートに参照電位Vrを印加することで参照用データIrを出力する。このような構成によって、特に対象体の平坦部での検出精度が大幅に向上する。さらに、隣接する2つの検出器の検出出力の差分に基づいて指紋パターンを抽出する方法に比べてより簡便な回路構成の差動増幅器を用いることができ、薄膜トランジスタによる差動増幅器を使用出来る。また、静電容量検出装置におけるマトリクス状に配列された多数の静電容量検出器の動作制御は非常に簡便な駆動方法となって具合がよい。
なお、実施例では隣接した2つの静電容量検出器の出力を使用しているが、近接した2つの静電容量検出器であれば同様の効果が期待出来る。
本発明の静電容量検出装置1を構成する単位静電容量検出器10の構成例を説明する回路図である。 単位静電容量検出器10の各部信号の波形を説明するタイミングチャートである。 静電容量検出装置1の構成例1を示す回路図である。 静電容量検出装置1の構成例2を示す回路図である。 静電容量検出装置1の構成例3を示す回路図である。 静電容量検出装置1の構成例4を示す回路図である。 列デコーダ30を説明する回路図である。 列デコーダ30の出力信号の例を説明するタイミングチャートである。 列デコーダ30の他の出力信号の例を説明するタイミングチャートである。 本発明の静電容量検出装置を使用した電子機器の例を説明する説明図である。
符号の説明
1 静電容量検出装置、10 静電容量検出器、20 比較判別器(差動増幅器)、30 デコーダ

Claims (6)

  1. 対象物との距離に応じて変化する静電容量を検出することによって前記対象物の表面形状を読取る静電容量検出装置であって、
    マトリクス状に配列された複数の静電容量検出器と、
    前記マトリクス上で互いに近接する位置に存在する少なくとも2つの静電容量検出器を逐次的に選択する選択手段と、
    選択された少なくとも2つの静電容量検出器の出力信号を比較する比較判別手段と、を備え、
    前記選択された少なくとも2つの静電容量検出器のうち第1の静電容量検出器は前記対象物と検出電極との距離に応じてレベル変化する静電容量に基づく出力信号を発生し、第2の静電容量検出器は一定レベルの比較基準信号を出力する、
    ことを特徴とする静電容量検出装置。
  2. 前記選択手段は、前記マトリクスの行を選択する行選択信号を出力する行デコーダと、前記マトリクスの列を選択する列選択信号を出力する列デコーダと、を含み、
    前記静電容量検出器は、前記対象物の表面形状に対応したレベルの出力信号を発生する容量検出素子と、前記一定レベルの比較基準信号を発生する基準電圧源と、前記列デコーダの当該静電容量検出器が存在する列を選択する第1の列選択信号及び当該存在列に近接する列を選択する第2の列選択信号に基づいて前記容量検出素子の出力信号及び前記電圧源の比較基準信号のうちいずれかを選択して出力信号とする出力選択手段と、前記選択された出力信号を前記行デコーダの出力に応じて前記比較判別手段に中継するスイッチ手段と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
  3. 前記出力選択手段は、前記第1の列選択信号に対応して前記容量検出素子の出力信号を選択し、前記第2の列選択信号に対応して前記比較基準信号を選択する、ことを特徴とする請求項2に記載の静電容量検出装置。
  4. 前記選択された出力信号を増幅する増幅回路を備える、ことを特徴とする請求項2に記載の静電容量検出装置。
  5. 前記静電容量検出器は、
    前記対象物の表面と検出電極間の距離に応じたレベル信号を発生し得る容量検出素子と、
    前記容量検出素子のレベル信号を増幅する信号増幅素子と、
    前記行選択回路からの選択信号を受けて当該静電容量検出器を選択状態とする行選択素子と、
    前記列選択回路からの前列の選択信号を受けて前記容量検出素子のレベル信号を接地電位とする第1スイッチ素子と、
    前記列選択回路からの当該列の選択信号を受けて前記容量検出素子にレベル信号を発生させる手段と、
    前記列選択回路からの後列の選択信号を受けて前記容量検出素子のレベル信号を参照電位とする第2スイッチ素子と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の静電容量検出装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の静電容量検出装置を指紋検出センサとして用いる電子機器。
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