JP2006219589A - 半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 半導体素子と有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを低温で接着し、回路段差を充填することができる半導体用接着フィルム。
【解決手段】(A)熱可塑性樹脂a重量部、(B)エポキシ樹脂b重量部、(C)フェノール樹脂c重量部、および(D)放射線重合性モノマーd重量部を含み、当該a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルム。(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7、(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
【選択図】 なし

Description

本発明は、半導体用接着フィルム及びこれを用いた半導体装置に関する。
近年、電子機器の高機能化等に対応して半導体装置の高密度化、高集積化の要求が強まり、半導体パッケージの大容量高密度化が進んでいる。
このような要求に対応するため、例えば半導体素子の上にリードを接着するリード・オン・チップ(LOC)構造が採用されている。
しかし、LOC構造では、半導体素子とリードフレームとを接合するため、その接合部での接着信頼性が半導体パッケージの信頼性に大きく影響している。
従来、半導体素子とリードフレームとの接着には、ペースト状の接着剤が用いられていた。
しかし、ペースト状の接着剤を適量に塗布することが困難であり、半導体素子から接着剤がはみ出すことがあった。
例えばLOC構造ではポリイミド樹脂を用いたホットメルト型の接着剤フィルム等の耐熱性基材に接着剤を塗布したフィルム状接着剤が用いられてきている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、ホットメルト型の接着剤フィルムは、高温で接着する必要があるため、高密度化した半導体素子、リードフレームに熱損傷を与える場合があった。
特に近年の半導体パッケージはチップの上にチップを多段で積層することでパッケージの小型化、薄型化、大容量化を実現している。そういったパッケージにはリードフレームに代わりビスマレイミド−トリアジン基板やポリイミド基板のような有機基板の使用が増加している。こういった有機基板の増加とともにパッケージをはんだ付けするための赤外線リフロー時にパッケージ内部の吸湿水分によるパッケージクラックが技術課題となっており特に半導体素子接着剤の寄与するところが大きいことが分かっている。
しかしながら有機基板はリードフレームと比較し、耐熱性に乏しく、さらにパッケージの薄型化に伴い、チップの薄型化が進み、これまでの高温での貼りつけ温度ではチップの反りが顕著になることより、これまで以上に低温での熱圧着可能なフィルム状接着剤の要求が高まっている。このようなフィルム状接着剤として熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂の混合物からなるホットメルト型の接着フィルムが用いられる。
特開平6−264035号公報 特開2000−104040号公報 特開2002−121530号公報 特許3562465 特開2002−256235号公報
しかしながら、上記文献記載の従来技術は、以下の点で改善の余地を有していた。
第一に、特許文献2および3では、熱可塑性樹脂としてポリイミド樹脂、熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂が用いられていたが、このような接着フィルムは、耐熱性・信頼性には優れるものの、高温状態で初めて溶融粘度が低下し、さらに最低溶融粘度が高いことより、低温での濡れ性が不足しているため、低温での貼り付けが困難であり、チップが薄型かつ多段に積層されたパッケージに適用するのが困難であったという課題を有していた。
第二に、特許文献4および5では、低温での濡れ性を改善するためにガラス転移温度の低い熱可塑性樹脂としてアクリルゴムを主成分とする樹脂を用いられているが、熱可塑性樹脂の分子量が高く、かつ含有量が高い場合、フィルム状接着剤の流動性が乏しく、有機基板に設けられた回路との間の空隙を埋めることができず、高温時に剥離が起こりやすい。
第三に、低分子量の熱硬化成分の含有量を高くする方法も考えられるが、フィルム状接着剤が可とう性に乏しくなり、フィルム状接着剤を切断する際、フィルム状接着剤の割れが発生しやすい。
本発明は上記事情にかんがみてなされたものであり、その目的とするところは半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ低温接着性および作業性に優れた半導体用接着フィルムを提供することにある。
本発明にかかる第一の半導体用接着フィルムは、
(A)熱可塑性樹脂a重量部、
(B)エポキシ樹脂b重量部、
(C)フェノール樹脂c重量部、および、
(D)放射線重合性モノマーd重量部、
を含み、当該a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルムで構成されるものである。
(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7
(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、放射線重合性モノマーを添加すると共に、熱可塑性樹脂に対し、熱硬化性樹脂成分を一定の配合範囲に限定している。このため、低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルム状接着剤の脆さを低減し、作業性に優れる。
また、本発明にかかる第二の半導体用接着フィルムは、
(i)熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下
であることを特徴とするものである。
従来の半導体用接着フィルムでは、本発明の(i)を満たしつつフィルム状接着剤の脆さの改善を両立させることは困難であった。この(i)とフィルム状接着剤の脆さの改善を両立させることで低温での溶融粘度を低く維持するとともにフィルムの脆さを改良し、フィルムを切断する際のフィルム割れを防ぐことができるという特性を実現することができる。こうした半導体用接着フィルムは、例えば、(A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール樹脂、および、(D)放射線重合性モノマーを含む樹脂組成物によって得られる。
本発明によれば、半導体素子とリードフレーム、有機基板等の半導体素子搭載用支持部材とを接着することができ低温接着性および作業性、とくに搬送ロールにてフィルムを搬送する際の作業性の優れた半導体用接着フィルムを提供することができる。
以下、本発明の第一の半導体用接着フィルムについて説明する。
本発明の第一の半導体用接着フィルムは、(A)熱可塑性樹脂a重量部、(B)エポキシ樹脂b重量部、(C)フェノール樹脂c重量部、および、(D)放射線重合性モノマーd重量部を含み、当該a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルムで構成されるものである。(I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7(II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
以下、本発明の第一の半導体用接着フィルムの各成分について説明する。
本発明で使用する(A)熱可塑性樹脂とは、熱塑性を有するもので線状の化学構造を有する高分子の樹脂を意味する。
具体的には、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂等のポリイミド系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等のポリアミド系樹脂、アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系樹脂が好ましい。アクリル系樹脂は、ガラス転移温度が低いため初期密着性を向上することができる。
ここで初期密着性とは、半導体用接着フィルムで半導体素子と支持部材とを接着した際の初期段階における密着性であり、すなわち半導体用接着フィルムを硬化処理する前の密着性を意味する。
アクリル系樹脂は、アクリル酸およびその誘導体を主なモノマーとする樹脂のことを意味する。具体的にはアクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等のメタクリル酸エステル、アクリロニトリル、アクリルアミド等の重合体および他の単量体との共重合体等が挙げられる。
また、エポキシ基、水酸基、カルボキシル基、ニトリル基等を持つ化合物を有するアクリル系樹脂(特に、アクリル酸共重合体)が好ましい。これにより、半導体素子等の被着体への密着性をより向上することができる。前記官能基を持つ化合物として、具体的にはグリシジルエーテル基を持つグリシジルメタクリレート、水酸基を持つヒドロキシメタクリレート、カルボキシル基を持つカルボキシメタクリレート、ニトリル基を持つアクリロニトリル等が挙げられる。
これらの中でも特にニトリル基を持つ化合物を含むアクリル酸エステル共重合体が好ましい。これにより、被着体への密着性を特に向上することができる。
前記官能基を持つ化合物の含有量は、特に限定されないが、前記アクリル系樹脂全体の0.5重量%以上40重量%以下が好ましく、特に5重量%以上30重量%以下が好ましい。含有量が0.5重量%以上であると密着性を向上する効果が高まり、40重量%以下であると粘着力を抑制できるため、作業性を向上する効果が高まる。
(A)熱可塑性樹脂、特にアクリル系樹脂の重量平均分子量は、特に限定されないが10万以上が好ましく、特に15万〜100万が好ましい。重量平均分子量がこの範囲内であると、特に半導体用接着フィルムの製膜性を向上することができる。さらに重量平均分子量がこの範囲内であると、熱可塑性樹脂中に熱硬化性の官能基を含んでいる場合にも熱処理により樹脂単独で硬化挙動はほとんど示すことはない。
(A)熱可塑性樹脂のガラス転移温度は、特に限定されないが、−20℃以上60℃以下が好ましく、特に−10℃以上50℃以下が好ましい。ガラス転移温度が−20℃以上であると半導体用接着フィルムの粘着力を抑制できるため、作業性を向上する効果が高まる。ガラス転移温度が60℃以下であると低温接着性が向上することができる。
(A)熱可塑性樹脂の含有量は、(A)熱可塑性樹脂a重量部、(B)エポキシ樹脂b重量部、(C)フェノール樹脂c重量部、および、(D)放射線重合性モノマーd重量部とした場合、0.1≦a/(b+c+d)≦0.7が好ましく、より好ましくは、0.15≦a/(b+c+d)≦0.6であり、0.2≦a/(b+c+d)≦0.4が特に好ましい。0.1以上であると、樹脂組成物の成膜性が向上し、半導体用接着フィルムの靭性が向上する。0.7以下であると、フィルム状接着剤の貼り付け時の流動性が向上し、熱圧着した際に有機基板の回路段差にフィルム状接着剤を充填させることができる。
本発明で使用する(B)エポキシ樹脂はモノマー、オリゴマ−及びポリマーのいずれかをいう。例えばビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、変性フェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、臭素化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂の含有量は、前記熱可塑性樹脂10重量部に対して10重量部以上100重量部以下が好ましく、特に20重量部以上50重量部以下が好ましい。含有量が前記下限値以上であると貼り付け時の流動性が向上し、前記上限値以下であると半導体用接着フィルムの靭性を向上させることができる。
さらにエポキシ樹脂(B)とフェノール樹脂(C)と(D)放射線重合性モノマーの総重量を100重量部とした時、エポキシ樹脂が20重量部以上80重量部以下、好ましくは40重量部以上70重量部以下含んでいることが好ましい。含有量が前記下限値以上であると、熱圧着時に流動性が向上し、有機基板に設けられた回路との間の空隙を充填することが可能となる。前記上限値以下であると半導体用接着フィルムの靭性が向上し、フィルム切断時のフィルム割れを抑制することができる。
本発明で使用する(C)フェノール樹脂は、上記のエポキシ樹脂と硬化反応をして架橋構造を形成することができる少なくとも2個以上のフェノール性水酸基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー全般を指し、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、フェノールアラルキル(フェニレン、ビフェニレン骨格を含む)樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、トリフェノールメタン樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても混合して用いてもよい。
前記フェノール樹脂の含有量は、特に限定されないが、前記エポキシ樹脂のエポキシ当量とフェノール硬化剤の水酸基当量の比が0.5以上1.5以下が好ましく、特に0.7以上1.3以下が好ましい。当量比が前記下限値以上であると半導体用接着フィルムの耐熱性が向上し、前記上限値以下であると半導体用接着フィルムの保存性が向上する。
本発明で使用する(D)放射線重合性モノマーは、分子内に放射線重合性炭素−炭素二重結合を有するモノマーである。具体例としては、アクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂、ウレタンアクリレートオリゴマーまたはポリエステルウレタンアクリレートオリゴマーを主成分とする紫外線硬化性樹脂、エポキシ系樹脂、ビニルフェノール系樹脂の群から選ばれる少なくとも1種を主成分とする紫外線硬化性樹脂等が挙げられる。
これらの中でもアクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化性樹脂が好ましい。これにより、初期密着性をより向上し、さらにフィルム状接着剤の脆さを改善することができる。前記アクリル系化合物としては、アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルのモノマー等が挙げられ、具体的にはジアクリル酸エチレングリコール、ジメタクリ酸エチレングリコール、ジアクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジメタクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジアクリル酸グリセリン、ジメタクリル酸グリセリン、ジアクリル酸1,10−デカンジオール、ジメタクリル酸1,10−デカンジオール等の2官能アクリレート、トリアクリル酸トリメチロールプロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリアクリ酸ペンタエリスリトール、トリメタクリ酸ペンタエリスリトール、ヘキサアクリル酸ジペンタエリスリトール、ヘキサメタクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能アクリレートなどが挙げられる。これらの中でもアクリル酸エステルが好ましく、特に好ましくはエステル部位の炭素数が1〜15のアクリル酸エステルまたはメタクリル酸アルキルエステル、トリメチロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
前記(D)放射線重合性モノマーの含有量は、(B)エポキシ樹脂b重量部、(C)フェノール樹脂c重量部、および、(D)放射線重合性モノマーd重量部とした場合、0.02≦d/(b+c+d)≦0.5が好ましく、0.05≦d/(b+c+d)≦0.3が特に好ましい。さらに特に限定されないが、前記可塑性樹脂10重量部に対して20〜55重量部が好ましく、特に30〜40重量部が好ましい。含有量が前記下限値以上であると熱圧着時の流動性が向上し、有機基板に設けられた回路との間の空隙を充填することが可能となり、さらにフィルム状接着剤の靭性を向上し、フィルム状接着剤を切断する際のフィルム割れを抑制することが可能となる。前記上限値以下であると耐熱性が向上し、熱圧着時の分解ガスの発生を抑制できる。
さらに、前記エポキシ樹脂(B)とフェノール樹脂(C)と(D)放射線重合性モノマーの総重量は、熱可塑性樹脂(A)を10重量部に対し、15重量部以上100重量部以下が好ましく、さらには25重量部以上80重量部以下が特に好ましい。含有量が前記下限値以上であると熱圧着時の流動性が向上し、有機基板に設けられた回路との間の空隙を充填することが可能となり、さらにフィルム状接着剤の靭性を向上し、フィルム状接着剤を切断する際のフィルム割れを抑制することが可能となる。前記上限値以下であると耐熱性が向上し、熱圧着時の分解ガスの発生を抑制できる。
前記樹脂組成物は硬化反応を促進させるため、必要に応じて(E)硬化促進剤を含んでもよい。硬化促進剤の具体例としては、イミダゾール類、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン等アミン系触媒、トリフェニルホスフィン等リン系触媒が挙げられる。
また、前記(D)放射線重合性モノマーには、さらに、(F)放射線硬化開始剤を併用することが好ましい。これにより、支持基材から半導体用接着フィルムを剥離しにくい場合は紫外線を照射することで半導体用接着フィルムの表面を硬化させ剥離を容易にすることができる。
本発明で使用する(F)放射線硬化開始剤の種類は特には限定されないが、例えばベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンゾイン、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイン安息香酸メチル、ベンゾイン安息香酸、ベンゾインメチルエーテル、ベンジルフィニルサルファイド、ベンジル、ジベンジル、ジアセチルなどが挙げられる。
前記(F)放射線硬化開始剤の含有量は、特に限定されないが、前記放射線重合性モノマー(D)100重量部に対して1〜30重量部が好ましく、特に3〜15重量部が好ましい。含有量が前記下限値以上であると光重合開始する効果が高まり、前記上限値以下であると半導体用接着フィルムの保存性が向上する。
本発明のフィルム状接着剤層は必要に応じてさらにカップリング剤を含むことができる。これにより樹脂と被着体及び樹脂とシリカ界面との密着性を向上させることができる。
カップリング剤としてはシラン系、チタン系、アルミニウム系などが挙げられるが中でもシラン系カップリング剤が好ましい。カップリング剤としては例えばビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
前記カップリング剤の配合量は、特に限定されないが、前記アクリル酸エステル共重合体100重量部に対して0.01〜10重量部が好ましく、特に0.1〜10重量部が好ましい。配合量が前記下限値以上だと密着性の向上する効果が高まり、上限値以下であるとアウトガスやボイドの発生を抑制することができる。
前記樹脂組成物は、必要に応じて、他の成分としてシアネート基を有する有機化合物を含んでも良い。これにより、被着体への密着性と耐熱性とをより向上することができる。
前記シアネート基を有する有機化合物としては、例えばビスフェノールAジシアネート、ビスフェノールFジシアネート、ビス(4−シアネートフェニル)エーテル、ビスフェノールEジシアネート、シアネートノボラック樹脂等が挙げられる。
次の本発明の第二の半導体用接着フィルムについて説明する。
本発明の第二の半導体用接着フィルムは、
熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
(i)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下
であることを特徴とする半導体用接着フィルムである。
本発明の第二の半導体接着フィルムは、例えば、A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂、(C)フェノール樹脂、および、(D)放射線重合性モノマーを含む樹脂組成物によって得られる。
本発明の構成(ii)25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下であることとは、比較的低温、低荷重で接着し、有機基板に設けられた回路との間の空隙を埋めるために溶融粘度が満たすべき要件を意味する。チップの熱損傷防止、および有機基板に設けられた回路との間の空隙への充填性のために比較的低温、低荷重で貼り付ける必要がある。
本発明における溶融粘度は、例えば、粘弾性測定装置であるレオメーターを用いて、フィルム状態のサンプルに10℃/分の昇温速度で、周波数1Hzのずり剪断を与えて測定することができる。
図1は、本発明の半導体用接着フィルムの温度に対する溶融粘度の関係を模式的に示したものである。
本発明の半導体用接着フィルムは、図1に示すように該半導体用接着フィルムを25℃から10℃/分の昇温速度で溶融状態までに昇温したときに初期は溶融粘度が減少し(図中矢印A)、所定の温度(t1)で最低溶融粘度(η1)に到達した後、さらに上昇(図中矢印B)するような特性を有する。
このとき半導体用接着フィルムの50℃から180℃の領域で最低溶融粘度は、0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下がよい。さらに前記溶融粘度は1[Pa・s]以上30[Pa・s]以下が好ましく、特に5[Pa・s]以上15 [Pa・s]以下が好ましい。50[Pa・s]以下であると、熱圧着時に流動性が向上し、有機基板に設けられた回路との間の空隙を充填することが可能となる。0.1[Pa・s]以上であると必要以上に半導体用接着フィルムがフローしてしまうことを抑制できるため、半導体素子を汚染する危険が低くなる。
上記最低溶融粘度は、熱可塑性樹脂10重量部に対し、エポキシ樹脂とフェノール樹脂と分子内に放射線重合性炭素−炭素二重結合を有する放射線重合性モノマーの総量が15〜100重量部を添加することで、流動性の高い低分子モノマーの比率が高い半導体用接着フィルムを作製することで得られる。
また、従来の半導体用接着フィルム(例えば、ポリイミド系の接着フィルム)の前記最低溶融粘度は、3000[Pa・s]程度であった。そのため、半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着を180℃程度の高温で行う必要があった。しかし、このような高温で半導体素子と半導体素子搭載用支持部材との接着を行うために、半導体素子が熱損傷する場合があった。
これに対して、本発明の半導体用接着フィルムは、最低溶融粘度が低いので、熱圧着温度を低くしても半導体素子と半導体搭載用支持部材との接着を行うことが可能となる。本発明における熱圧着温度は80℃から150℃が好ましい。
また、175℃2時間熱処理後の250℃における溶融粘度は、5,000[Pa・s]以上である。さらに10000[Pa・s]以上が好ましく、特に20,000[Pa・s]以上が好ましい。250℃における溶融粘度が前記範囲内であると、特に耐熱性とリフロー時の耐クラック性に優れる。
100℃から180℃の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下であることに加え、175℃2時間熱処理後の250℃での溶融粘度が前記範囲内であると、優れた回路段差充填性作、低温接着性と耐熱性とを兼ね備えた半導体用接着フィルムを得ることができる。
本発明の半導体用接着フィルムは、例えば前記樹脂組成物をメチルエチルケトン、アセトン、トルエン、ジメチルホルムアルデヒド等の溶剤に溶解して、ワニスの状態にした後、コンマコーター、ダイコーター、グラビアコーター等を用いて離型シートに塗工し、乾燥させ後、離型シートを除去することによって得ることができる。
前記半導体用接着フィルムの厚さは、特に限定されないが、3μm以上100μm以下が好ましく、特に5μm以上70μm以下が好ましい。厚さが前記範囲内であると、特に厚さ精度の制御を容易にできる。
まず、半導体用接着フィルムの実施例および比較例について説明する。
(実施例1)
(1)半導体用接着フィルム樹脂ワニスの調製
熱可塑性樹脂(A)としてアクリル酸エステル共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)10重量部と、硬化性樹脂としてエポキシ樹脂(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)27重量部と、フェノール樹脂(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)13重量部、放射線重合性モノマー(TMP(トリメチロールプロパントリメタクリレート)、共栄社化学(株))8重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成(株)製)0.1重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.7重量部、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM403、信越化学(株)製)0.1重量部をメチルエチルケトン(MEK)に溶解して樹脂固形分37%の樹脂ワニスを得た。
(2)半導体用接着フィルムの製造
コンマコーターを用いて上述の樹脂ワニスを、保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(王子製紙社製、品番RL−07、厚さ38μm)に塗布した後、70℃、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを得た。
(3)半導体装置の製造
上述の半導体用接着フィルム面を5インチ、100μmの半導体ウエハー裏面に80℃、0.1MPa、50mm/secの条件でラミネートし、半導体用接着フィルム面をダイシングフィルム(スミライトFSL−N4003、住友ベークライト(株)製)に固定した。そして、ダイシングソーを用いて、半導体用接着フィルムが接合した半導体ウエハーをスピンドル回転数50,000rpm、切断速度50mm/secで5mm×5mm角の半導体素子のサイズにダイシング(切断)して、半導体用接着フィルムが接合した半導体素子を得た。次に、ダイシングフィルムの光透過性基材側から紫外線を20秒で250mJ/cm2の積算光量を照射した後、半導体用接着フィルムに接合しているダイシングフィルムを剥離した。そして、上述の半導体用接着フィルムが接合した半導体素子をソルダーレジスト(太陽インキ(株)製、AUS308)で被覆されたビスマレイミド・
トリアジンを主材とする有機基板(回路段差10um)に、130℃、5N、1.0秒間圧着して、ダイボンディングし、100℃、1時間、さらに120℃、1時間、さらに180℃1時間熱処理を行い、半導体接着フィルムを硬化させた後、樹脂で封止し、175℃2時間熱処理を行い、封止樹脂を硬化させて10個の半導体装置を得た。
(4)半導体用接着フィルムの評価
低温接着性(初期密着性)
低温接着性は、半導体素子(有機基板)に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、その後、ダイシェア強度を測定した。
ダイシェア強度の測定は、プッシュプルゲージを用いて行った。各符号は以下の通りである。
◎:ダイシェア強度が、3.0MPa以上
○:ダイシェア強度が、2.0MPa以上3.0M未満
△:ダイシェア強度が、1.0MPa以上2.0MPa未満
×:ダイシェア強度が、1.0MPa未満
耐熱性
耐熱性は、半導体用接着フィルムの5%重量減少温度で評価した。各符号は以下の通りである。
◎:5%重量減少温度が、300℃以上
○:5%重量減少温度が、250℃以上300℃未満
△:5%重量減少温度が、200℃以上250℃未満
×:5%重量減少温度が、200℃未満
フィルムの脆弱性
フィルムの脆弱性は、半導体用接着フィルムを基材から剥離し、180度折り曲げ試験を行い、半導体用接着フィルムが破断するまでの回数を評価した。各符号は以下の通りである。
◎:折り曲げ可能回数が、50回以上
○:折り曲げ可能回数が、25回以上50回未満
△:折り曲げ可能回数が、1回以上25回未満
×:折り曲げ不可
回路充填性
回路充填性は、半導体素子(有機基板)に得られた半導体用接着フィルムを130℃、5N、1秒間の条件で接着し、走査型超音波探傷機(SAT)により、有機基板上の回路段差内に半導体用接着フィルムが充填されている率を評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:充填率が、100%
○:充填率が、80%以上100%未満
△:充填率が、40%以上80%未満
×:充填率が、40%未満
(5)半導体用接着フィルムを用いて作製した半導体装置の評価
吸湿処理後の接着性
各実施例および比較例で得られる樹脂封止前の半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、半導体素子と有機基板との260℃での剪断強度を評価した。
◎:剪断強度が、1.0MPa以上
○:剪断強度が、0.75以上1.0MPa未満
△:剪断強度が、0.5以上0.75MPa未満
×:剪断強度が、0.5MPa未満
耐クラック性
耐クラック性は、各実施例および比較例で得られた半導体装置を85℃/85%RH/168時間吸湿処理をした後、260℃のIRリフローを3回行い走査型超音波探傷機(SAT)で評価した。各符号は、以下の通りである。
◎:発生したクラックが、10個中0個
○:発生したクラックが、10個中1個以上3個以下
△:発生したクラックが、10個中4個以上9個以下
×:発生したクラックが、10個中10個
実施例1で得られた半導体用接着フィルムの物性、各種評価結果、当該半導体用接着フィルムを使用した半導体装置の評価結果の詳細を表1に示した。
(実施例2)
エポキシ樹脂(B)として、NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)、27重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例3)
フェノール樹脂(C)として、XLC−4L(フェノールアラルキル樹脂)、水酸基当量170g/OH基、三井化学(株)製)、23重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例4)
放射線重合性モノマー(D)として、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート(1,6−HX、メーカー:共栄社化学(株))、18重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例5)
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)9重量部、NC6000(エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)、13重量部、フェノール樹脂(C)として、XLC−4L(フェノールアラルキル樹脂)、水酸基当量170g/OH基、三井化学(株)製)、18重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例6)
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)54重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)26重量部、放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))16重量部、硬化促進剤(E)としてイミダゾール化合物(2PHZ−PW、四国化成(株)製)0.2重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)2重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例7)
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)9重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)4重量部、放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))2重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.2重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例8)
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))1重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)0.1重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(実施例9)
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))40重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)4重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例1)
エポキシ樹脂(B)、フェノール樹脂(C)、放射線重合性モノマー(D)、硬化促進剤(E)、放射線硬化開始剤(F)を用いなかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例2)
熱可塑性樹脂(A)としてアクリル酸エステル共重合体(ブチルアクリレート−アクリロニトリル−エチルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、ナガセケムテックス(株)製、SG−80HDR、Tg:10℃、重量平均分子量:350,000)100重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例3)
エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)135重量部、フェノール樹脂(C)として(MEH−7500(トリフェノールメタン樹脂)、水酸基当量97g/OH基、明和化成(株)製)65重量部用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例4)
放射線重合性モノマー(D)、放射線硬化開始剤(F)を用いなかった以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例5)
放射線重合性モノマー(D)としてトリメチロールプロパントリメタクリレート(TMP、メーカー:共栄社化学(株))110重量部、放射線硬化開始剤(F)としてベンジルジメチルケタール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製、イルガキュア651)10重量部を用いた以外は、実施例1と同様に実験を行った。配合、及び実験結果を表1に示す。
(比較例6)
熱可塑性樹脂(A)としてポリイミド樹脂(ジアミン成分として1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(三井化学(株)製)APB) 43.85g(0.15モル)とα,ω−ビス(3−アミノプロピル)ポリジメチルシロキサン(平均分子量837)(扶桑化学(株)製 G9)125.55g(0.15モル)と、酸成分として4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック(株)製 ODPA−M) 93.07g(0.30モル)とを合成して得られるポリイミド樹脂、Tg:70℃、重量平均分子量30,000)100重量部、エポキシ樹脂(B)として、(EOCN−1020−80(オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂)、エポキシ当量200g/eq、日本化薬(株)製)10重量部、カップリング剤(G)としてN−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM573、信越化学(株)製)5重量部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解して樹脂固形分43%の樹脂ワニスを作製し、これを保護フィルムであるポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱化学ポリエステルフィルム(株)製、品番MRX−50、厚さ50μm)に塗布した後、180℃、10分間乾燥して、厚さ25μmの半導体用接着フィルムを作製し、これを用いて評価を行った。実験結果を表1に示す。
表1記載のように、実施例1〜9では、接着フィルム評価結果、半導体装置の評価結果ともに良好な結果を示したが、比較例1〜6ではこれらすべてにおいて良好な結果を示したものはなかった。また、実施例1〜9の接着フィルム物性はすべて請求項6の特性を満足するものであるが、従来技術である比較例では、請求項6の特性を満たすものはなかった。
本発明の半導体用接着フィルムの温度に対する溶融粘度の関係を模式的に示した図である。
本発明の半導体装置の一例を模式的に示す半導体装置の断面図である。
符号の説明
1 半導体用接着フィルム
2 半導体素子
3 半導体搭載用支持部材

Claims (6)

  1. (A)熱可塑性樹脂a重量部、
    (B)エポキシ樹脂b重量部、
    (C)フェノール樹脂c重量部、および、
    (D)放射線重合性モノマーd重量部、
    を含み、当該a〜dが下記条件(I)(II)を満たす半導体接着用フィルム。
    (I)0.1≦a/(b+c+d)≦0.7
    (II)0.02≦d/(b+c+d)≦0.5
  2. (A)熱可塑性樹脂がアクリル酸エステル共重合体である請求項1記載の半導体用接着フィルム。
  3. 更に(E)硬化促進剤を含むものである請求項1または2に記載の半導体用接着フィルム。
  4. 更に(F)放射線硬化開始剤を含むものである請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体用接着フィルム。
  5. (A)熱可塑性樹脂、(B)エポキシ樹脂を含む半導体用接着フィルムであって、
    25℃から10℃/分の昇温速度で昇温したとき、50℃以上180℃以下の領域で最低溶融粘度が0.1[Pa・s]以上50[Pa・s]以下
    であることを特徴とする半導体用接着フィルム。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体用接着フィルムを用いて半導体素子と被接着部材とを接着した構造を有する半導体装置。
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