JP2006219453A - キノリン環を母核とする金属識別型二波長性蛍光分子 - Google Patents

キノリン環を母核とする金属識別型二波長性蛍光分子 Download PDF

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Abstract

【課題】蛍光法による金属イオンの分析において、特定の金属を識別でき、かつその金属の添加により新たな蛍光を示す新規蛍光分子及びその利用法を提供する。
【解決手段】一般式〈I〉で表される新規キノリン化合物又はナフタレン化合物を用いる。
Figure 2006219453

[式中、Rは、複素環基又は炭素環基を表し、Rは、酸素官能基、窒素官能基、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は―(OC)n−OCH(ここでn=1〜4)を表す。Rは―N(R31)(R32)(R31 とR32は、水素原子またはアルキル基を示す。)を表す。Xは窒素原子または炭素原子を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の金属を識別し、それら金属の添加により新たな蛍光を示す、いわゆる二波長性を示す新規蛍光分子およびその利用法に関する。
アルカリ金属や遷移金属をはじめとする金属イオンの分析は、河川や海水などの工業及び生活環境分析、各種産業製品の組成分析、血液検査、さらに生体内での金属イオンの動態解析など、多様な分野において重要な技術のひとつである。金属イオンの分析方法としては、発光分光法、原子吸光法、電気化学的分析法、光学的分析法あるいはクロマトグラフによる分析法などがあり、それぞれ特徴があるが、この中で、小型で軽量な機器を用いる簡便な分析法としては、電気化学的分析法および光学的分析法が挙げられる。光学的分析法で最もよく利用されるのが、蛍光法である。蛍光法は、基本的に、金属イオンと錯体を形成することによって蛍光を発する物質(蛍光プローブ)を用いて、金属イオンの分析を行うものであり、感度の高いものや金属イオン選択性の高いものが求められている。
現在様々なキノリン系化合物が知られているが、特に、8−ヒドロキシキノリン系化合物は、金属イオンと安定な錯体を形成するため、これを利用した金属イオンの検出用試薬として広く用いられている。また8−ヒドロキシキノリン系化合物と金属イオンとの反応によって得られる金属錯体の多くは蛍光性を示すため、これを用いた蛍光性色素への用途が考えられている。しかしこれらの蛍光色素は未だ十分な特性を有しているとは言えない。例えば、トリス(8−キノライト)アルミニウム等の金属錯体は電界発光時に化学的に不安定となり、短時間の発光で劣化するなどの問題点があるのが現状である。
そのような背景の中、生体関連物質の識別や生体内での金属の動態を可視化するための蛍光分子の研究が近年活発に行われている。これまでに知られている多くの蛍光分子は、金属イオンが結合することにより初めて蛍光を発するようになるものや、化合物自体蛍光を発し金属が結合することによりその蛍光強度が強くなるものであるが、特定の金属を識別し、金属の添加により新たな蛍光を示す性質(以下、二波長性という)を有する高感度の蛍光分子は、目的となる化合物の濃度を測定できるという利点が考えられ、注目されている。特に亜鉛イオンは生体内で重要な役割を担っていることが明らかとなってきているが、詳細な解明には亜鉛と選択的に結合し、その動態の測定が可能かつ二波長性を有し、感度が高い蛍光分子の開発が重要である。
本発明者らは、キノリンカルボン酸を母核とし、その4位に酸素官能基、6位にジメチルアミノ基を導入した化合物の合成に成功し、それらの化合物について2003年薬学会において発表を行った(非特許文献1参照)。これらの化合物は、亜鉛イオンと共存させると、亜鉛イオンの濃度に依存して422nmの蛍光が減少し、503nmに新たな蛍光を発する二波長性を有している。しかし、これらの化合物は、トルエン等の非極性溶媒中でのみこのような二波長性を示すが極性溶媒中ではこのような挙動はほとんど示さない上、金属の配位能や選択性にも不十分な点があり、実際の利用においては問題点があった。また、同様の機能を有する化合物として、非特許文献2(J. Am. Chem. Soc.
2002, 124, 10650-10651)、非特許文献3(J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 11458-11459)、非特許文献4(J. Am. Chem. Soc.
2004, 126, 712-713)等に示されている化合物が報告されているが、亜鉛が配位する前後の波長のシフトが小さいこと、亜鉛以外の他の要因によりバックグラウンドが高くなることなど種々の問題点があった。そのため、さらに金属に対する配位能と選択性を向上させ、極性溶媒中でも感度よく二波長性を示すような、全く新たな蛍光分子の開発が切望されていた。
これまでに知られている蛍光分子は具体的には以下のようなものである。
本発明者らによって開発された以下の化合物は上記のように二波長性を有している。しかし、この効果は非極性溶媒中でのみ見られるものである。また構造的にはキノリンカルボン酸を母核とするものであり、4位に酸素官能基、6位にジメチルアミノ基を有することを特徴とするものである。
Figure 2006219453
非特許文献2(J. Am. Chem. Soc. 2002, 124, 10650-10651)には、亜鉛イオンが選択的に結合し、二波長性を示す以下の化合物が報告されているが、これらはキノリン骨格またはナフタレン骨格を有するものではない。
Figure 2006219453
非特許文献3(J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 712-713)には、亜鉛イオンが選択的に結合し、二波長性を示す以下の化合物が報告されているが、これらはキノリン骨格またはナフタレン骨格を有するものではない。
Figure 2006219453
非特許文献4(J. Am. Chem. Soc. 2003, 125, 11458-11459)には、亜鉛イオンが選択的に結合し、二波長性を示す以下の化合物が報告されているが、これらはキノリン骨格またはナフタレン骨格を基本骨格とするものではない。
Figure 2006219453
特許文献1(特開平11−199581)には下記の蛍光発光性環状フェノール硫化物誘導体が示されているが、この物質は、Alイオンの存在により510nm付近の蛍光強度が減少するものであり、二波長性を示すものではない。またキノリン骨格およびナフタレン骨格を有する化合物でもない。
Figure 2006219453
特許文献2(特開2004−317398)には生体分子の蛍光標識化剤のひとつとして、「キノリン基幹構造を有するもの」が示されている。生体分子としては、核酸、タンパク、糖鎖を標的としており、金属イオンについての記載はない。
特許文献3(特開2004−196683)には生体内物質としてのメラトニン含量を測定するために、メラトニンを酸化し蛍光を発するキノリンオキシド誘導体(下記式)とし、その蛍光強度を測定する方法および、そのキノリンオキシド誘導体が示されている。励起スペクトルが245nm, 蛍光スペクトルが376-8nmである。金属濃度の測定についての記載や、二波長性に関しての記載はない。
Figure 2006219453
特許文献4(特開2002−138081)には、蛍光性色素や有機EL素子用材料として有用な金属錯体の原料に適した新規なキノリン系化合物(下記式)が示されている。キノリン系化合物と錯体を形成することのできる金属としては、Li、Na、K、Rb、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Al、Ga、In、Sc、Yおよび希土類金属をあげるとして、Znが羅列的に挙げられているが、実施例において示されてはいない。さらに、錯体を形成することにより異なる蛍光波長を示すというような二波長性についての記載は全くない。
Figure 2006219453
[式中、R1およびR2は、水素原子、アルキル基、アリール基、芳香族複素環基、またはシアノ基を表わすが、同時に水素原子となることはない。]
また、本発明は、一般式[1]において、R1またはR2が、アリール基であることを特徴とする上記キノリン
系化合物に関する。また、本発明は、2−メチル−5−アリール−8−ヒドロキシキノリン
である上記キノリン 系化合物に関する
特許文献5(特開平10−226691)には、エレクトロルミネッセンス素子の発光層、蛍光材料および紫外線吸収材料に有用な色素として、下記式のキノリン化合物が示されている。しかし二波長性についての記載は全くない。
Figure 2006219453
下記式で示した同人化学製品である細胞内カルシウムイオン測定試薬Indo 1は、Ca2+ Free も Ca2+ 錯体も励起波長は 330 nm 前後と同じであるが蛍光波長はそれぞれ 485 nm と 410 nm と異なる特長をもっている。フローサイトメトリー分析法で細胞内 Ca2+ の動向を測定する際に Indo 1 を使用している報告例が増加している。しかしこの化合物はキノリン骨格およびナフタレン骨格は有していない(例えば非特許文献5参照)。
Figure 2006219453
下記式で示した同人化学製品である細胞内カルシウムイオン測定試薬Fura-2は1 μmol/l 付近までの Ca2+ 濃度を計測できる蛍光分子である。Ca2+ 結合により励起波長のピークが顕著にブルーシフト(362 nm→335 nm)することで、335 nm 付近で励起した場合には Ca2+ 濃度の上昇に伴い蛍光強度が増大するのに対し、 370〜380 nm 付近で励起した時は逆に蛍光強度が減少する。したがって適当な二波長を選択して励起し、その時の蛍光強度の比をとるとそれが色素の濃度、光源の強度、細胞の大きさ等に関係なく Ca2+ 濃度と対応づけられる。Ca2+の結合により、蛍光波長の変化は見られない(例えば非特許文献6参照)。
Figure 2006219453
下記式で示した同人化学製品である細胞内カルシウムイオン測定試薬Quin 2 は R. Y. Tsien らによって合成されたカルシウムに特異的な蛍光指示薬で、カルシウムと錯形成することによって強い蛍光を示す。マグネシウムとの反応は無視できる。カルシウム選択性の GEDTA の分子構造に蛍光性のキノリン骨格を組込むことにより、Mg2+ に対して約 105 台の選択性を可能とした(logKCa=7.1,logKMg=2.7)。メトキシ基の存在によって、高い蛍光量子収率を示す(Ca錯体のφ=0.14) 。カルシウム錯体の蛍光励起波長は 339 nm, 蛍光波長は 492 nm であり、いわゆる二波長性を示すものではない(例えば非特許文献7参照)。
Figure 2006219453
特開平11−199581号公報 特開2004−317398号公報 特開2004−196683号公報 特開2002−138081号公報 特開平10−226691号公報 2004年度日本薬学会学術総会要旨集 30[P1]I−126 Satoko Maruyama, Kazuya Kikuchi, Tomoya Hirano, Yasuteru Urano, andTetsuo Nagano, A Novel, Cell-Permeable, Fluorescent Probe for RatiometricImaging of Zinc Ion.J. Am. Chem. Soc., 124, 10650-10651(2002) Masayasu Taki, Janet L. Wolford, and Thomas V. O’Halloran, EmissionRatiometric Imaging of Intracellular Zinc: Design of a Benzoxazole FluorescentSensor and Its Application in Two-Photon Microscopy.J. Am. Chem. Soc.,126, 712-713(2004) Carolyn C. Woodroofe and Stephen J. Lippard, A Novel Two-FluorophoreApproach to Ratiometric Sensing of Zn2+.J. Am. Chem. Soc.,125, 11458-11459(2003) E. M, U. Panne, Reinhard Niessner, A Fiber Optic Sensor Array forthe Fluorimetric Detection of Heavy Metals, Anal. Methods Instrum. , 2(4),182(1995). Hiroshi Ozaki, Koichi Sato, Takumi Satoh, Hideaki Karaki,Simultaneous Recordings of Calcium Signals and Mechanical Activity UsingFluorescent Dye Fura 2 in Isolated Strips of Vascular Smooth Muscle, Jpn. J.Pharmacol. , 45, 429(1987). E. Muller-Ackermann, U. Panne, R. Niessner, A Fiber Optic SensorArray for the Fluorimetric Detection of Heavy Metals, Anal. Methods Instrum., 2(4), 182(1995).
蛍光法による金属イオンの分析において、上記問題点を克服し得る、従来にない全く新しい構造を有し、特定の金属を識別でき、かつその金属の添加により新たな蛍光を示す二波長性を有する新規蛍光分子及びその利用法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、本発明の完成に至った。すなわち本発明は、以下に示すとおりである。
(1)下記一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物。
一般式〈1〉
Figure 2006219453
[式中、Rは、窒素原子、イオウ原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1乃至4個含む5員乃至6員の複素環基、又は―C3−10炭素環基を表し、これら複素環基および炭素環基は、オキソ基、水酸基またはC1−6アルコキシ基から選ばれる酸素官能基によって置換されてもよい。Rは、オキソ基、水酸基またはC1−6アルコキシ基から選ばれる酸素官能基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、C1−6ジアルキルアミノ基から選ばれる窒素官能基、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は―(OC)n−OCH(ここでn=1〜4)を表す。Rは―N(R31)(R32)(ここでR31 とR32は、同一又は異なってもよく、水素原子または―C1−6アルキル基を示し、R31
とR32は、隣接する窒素原子と一緒になって、4乃至7員の複素環を形成してもよい。)を表す。Xは窒素原子または炭素原子を表す。]
(2)Rが上記酸素官能基で置換されてもよいフェニル基、ナフチル基又はチエニル基であり、Rがハロゲン原子、C1−6アルコキシ基又は―(OC)nーOCH(ここでn=1〜2)であり、Rがピペラジノ基又はピペリジノ基である(1)に記載のキノリン化合物又はナフタレン化合物。
(3)(1)又は(2)に記載のキノリン化合物又はナフタレン化合物のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする金属イオンセンシング剤。
(4)(3)に記載の金属イオンセンシング剤を用いて金属イオン濃度を測定することを特徴とする金属イオン分析方法。
(5)金属イオンが12族金属イオン(亜鉛、カドミウム、水銀)である(4)に記載の金属イオン分析方法。
本発明の新規蛍光分子は、極性溶媒中および非極性溶媒中のどちらにおいても、Zn2+の濃度に依存して例えば422nmの蛍光が減少し503nmに新たな蛍光が出現し、溶媒中のZn2+濃度の測定に有用であることが明らかとなった。このように溶媒として非極性溶媒のみならず、極性溶媒中(メタノール、含水ジオキサン、水、HEPESバッファーなど)においても二波長性を示すため、様々な溶媒中の金属イオン濃度を幅広く測定することができ、便利である。また溶媒中のみならず、生体組織切片に作用させることにより、金属イオンが局在している部位で強い蛍光を発することも明らかとなった。さらに、新たに出現する蛍光波長と元の蛍光波長の差は約80nmと大きく離れているため、金属イオン濃度を正しく測定することが可能である。またNi2+, Cu2+に対してはこのような二波長性は全く示さず、高い金属イオン識別性を有することも明らかとなった。
本明細書において使用する各置換基の定義は次の通りである。
「C1−6アルキル基」とは、炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝してもよいアルキル基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基又はヘキシル基等であり、好ましくは炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝してもよいアルキル基である。特に好ましくはメチル基、エチル基、又はイソプロピル基である。
「C1−6アルキルアミノ基」とは、前記「C1−6アルキル基」がアミノ基に結合した基であり、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、2−メチルブチルアミノ、ネオペンチルアミノ、1−エチルプロピルアミノ、n−ヘキシルアミノ、イソヘキシルアミノ、4−メチルペンチルアミノ、3−メチルペンチルアミノ、2−メチルペンチルアミノ、1−メチルペンチルアミノ、3,3−ジメチルブチルアミノ、2,2−ジメチルブチルアミノ、1,1−ジメチルブチルアミノ、1,2−ジメチルブチルアミノ、1,3−ジメチルブチルアミノ、2,3−ジメチルブチルアミノ、2−エチルブチルアミノ基を挙げることができる。Rにおいて好ましくは、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ基等のC1−4アルキルアミノ基である。
「C1−6ジアルキルアミノ基」とは、アミノ基に同一又は異なった前記「C1−6アルキル基」が2個置換した基であり、例えば、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジn−プロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ、N,N−ジn−ブチルアミノ、N,N−ジイソブチルアミノ、N,N−ジs−ブチルアミノ、N,N−ジtert−ブチルアミノ、N,N−ジn−ペンチルアミノ、N,N−ジイソペンチルアミノ、N,N−ジ2−メチルブチルアミノ、N,N−ジネオペンチルアミノ、N,N−ジ1−エチルプロピルアミノ、N,N−ジn−ヘキシルアミノ、N,N−ジイソヘキシルアミノ、N,N−ジ4−メチルペンチルアミノ、N,N−ジ3−メチルペンチルアミノ、N,N−ジ2−メチルペンチルアミノ、N,N−ジ1−メチルペンチルアミノ、N,N−エチルメチルアミノ、N,N−イソプロピルメチルアミノ基を挙げることができる。Rにおいて好ましくは、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジn−プロピルアミノ、N,N−ジイソプロピルアミノ基等のC1−4ジアルキルアミノ基である。
「ハロゲン原子」とは、塩素原子、臭素原子、フッ素原子等である。Rにおいて好ましくはフッ素原子である。
「C1−6アルコキシ基」とは、そのアルキル部位が上記定義の「C1−6アルキル基」であるアルキル−オキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブチルオキシ基、tert−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等が挙げられる。Rにおいて好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロピルオキシ基等のC1−6アルコキシ基である。
「C3−10炭素環基」とは、炭素数3乃至10の飽和若しくは不飽和の環状炭化水素基であり、アリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、或いはそれらの縮合環を意味するが、好ましくはアリール基である。アリール基として具体的には、フェニル基、ナフチル基、ペンタレニル基、アズレニル基等が挙げられ、好ましくはフェニル基及びナフチル基であり、特に好ましくはフェニル基である。「シクロアルキル基」として具体的には、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、アダマンチル基、ノルボルナニル基等が挙げられ、好ましくはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基及びシクロヘキシル基等のC3−6シクロアルキル基である。「シクロアルケニル基」とは、少なくとも1個、好ましくは1又は2個の二重結合を含み、具体的にはシクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセニル基、シクロヘキサジエニル基(2,4−シクロヘキサジエン−1−イル基、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル基等)、シクロヘプテニル基及びシクロオクテニル基等が挙げられる。これら「アリール基」、「シクロアルキル基」、「シクロアルケニル基」が縮合した環として具体的には、インデニル基、インダニル基、1,4−ジヒドロナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基(1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル基、5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフチル基等)、ペルヒドロナフチル基等が挙げられる。好ましくはフェニル基とその他環の縮合環であり、インデニル基、インダニル基、1,4−ジヒドロナフチル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基等であり、特に好ましくはインダニル基である。
次に各種置換基又は置換位置についてより詳しく述べると以下の通りである。
における「窒素原子、イオウ原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1又は2含む5員乃至6員の芳香族複素環基」としては、例えばフリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5ないし6員の芳香族単環式複素環基などが挙げられる。
における「隣接する窒素原子と一緒になって形成する、4員乃至7員の飽和複素環」としては、例えばピペラジノ基、ピペリジノ基などが挙げられる。
において好ましくはピリジル基、フェニル基、又はチエニル基であり、これらはオキソ基、水酸基またはC1−6アルコキシ基から選ばれる酸素官能基によって置換されてもよく、更に好ましくは、メトキシ基によって置換されてもよいピリジル基であり、最も好ましくは、ピリジル基である。Rにおいて好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、メトキシ基、又は−(OC)n−OCH(ここでn=2)であり、更に好ましくは、水素原子、フッ素原子、メトキシ基である。置換位置については、キノリン環の8位が好ましい。Rにおいて好ましくは、ジメチルアミノ基、又はピペラジノ基であり、さらに好ましくはピペラジノ基である。Xにおいて好ましくは窒素原子である。
本発明のキノリン化合物又はナフタレン化合物の好適な具体例を以下に列挙する:
化合物(a):ピリジンー2イルー6−ピロリジンー1イルキノリン、
化合物(b):8―フルオロー2−ピリジンー2−イルー6−ピロリジンー1−イルキノリン、
化合物(c):8―メトキシー2−ピリジンー2−イルー6−ピロリジンー1−イルキノリン、
化合物(d):8―[2―(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−2−ピリジンー2−イルー6−ピロリジンー1−イルキノリン、
化合物(e):2−フェニルー6−ピロリジンー1ーイルキノリン、
化合物(f):6−ピロリジンー1ーイルー2−チオフェンー2−イルキノリン、
化合物(g):2−(4−メトキシピリジンー2−イル)−6−ピロリジンー1ーイルキノリン
以上、列挙した化合物の中でも、以下に示す化合物が特に好ましい。
化合物(c):8―メトキシー2−ピリジンー2−イルー6−ピロリジンー1−イルキノリン、
化合物(d):8―[2―(2−メトキシエトキシ)−エトキシ]−2−ピリジンー2−イルー6−ピロリジンー1−イルキノリン、
本発明の金属イオンセンシング剤は、一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物の1種のみを含んでもよく、又は2種以上を含んでもよい。本発明の金属イオンセンシング剤は、一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物を溶媒に溶解させ、溶液としてもよい。本発明の金属イオンセンシング剤による金属イオンの分析方法は、1種又は2種以上の一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物を溶解させた溶液に、金属が溶解した溶液を添加し、添加前後の特定の波長の蛍光強度を測定し比較することにより、金属イオン濃度を知ることができるものである。一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物を溶解させる溶媒としては、トルエン等の非極性溶媒およびメタノール、含水ジオキサンなどの極性溶媒を用いることができる。
これらの溶媒としては、一般式〈I〉で表される蛍光分子を溶解させ、また、蛍光測定に影響を与えない溶媒が用いられる。適当な具体例としては、トルエン、メタノール、含水ジオキサン、水、HEPES バッファー、DMSOなどが挙げられる。
また、本発明の金属イオン分析方法としては、生体組織切片等に作用させることも可能である。それにより、組織切片における金属イオンの局在部位およびその量を測定することができる。
本発明の金属イオンセンシング剤により金属イオン分析が可能な金属としては、12族金属が挙げられ、特に亜鉛、カドミウムが適している。
金属イオン濃度は特に制限はなく、通常1X10−6M以上であり、本発明のキノリン化合物又はナフタレン化合物に比較して大過剰に存在してもよい。
次に、一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物の製造方法の一例を説明するが、本発明の製造方法はこれに限定されるものではない。また、後述の反応を行う際に、当該部位以外の官能基については必要に応じてあらかじめ保護しておき、適当な段階においてこれを脱保護してもよい。更に、各工程において、反応は通常行われる方法で行えばよく、単離精製は結晶化、再結晶化、カラムクロマトグラフィー、分取HPLC等の慣用される方法を適宜選択し、または組み合わせて行えばよい。
一般製法
一般式〈1〉で表される化合物(X=N)の製造方法についてその一例を以下に例示する。
工程1
Figure 2006219453
工程2
Figure 2006219453
(式中、R1、R2、R3は前記と同意である。)
工程1
アルゴン雰囲気下、0℃乃至室温、好ましくは0℃雰囲気下で、2−アセチルピリジンの無水THF溶液に水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムのメタノール溶液を加え、さらに化合物[1]の無水THF溶液を加えて、0℃で1乃至2時間撹拌し、さらに室温で10〜25時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮する。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 9 : 1) で精製して、化合物[2]を得ることができる。
工程2
アルゴン雰囲気下、上記化合物[2]、酢酸パラジウム(II)、ナトリウムーtertーブトキシドの無水トルエン懸濁液に、ピロリジン等のR−H化合物、ナトリウムーtertーブトキシドの無水トルエン溶液を加えて2乃至5時間撹拌する。反応混合物にさらに酢酸パラジウム(II)、ナトリウム-tert-ブトキシドの無水トルエン溶液とを加え、室温で約30分、50℃で数時間撹拌する。反応混合物を酢酸エチルで希釈して濾過し、濾液を減圧下濃縮する。残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 4 : 1) で精製し、さらに順相フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : エーテル = 3 : 1) で精製することにより化合物[3]を得ることができる。
上記方法は化合物[1]をスタート物質としてキノリン環を作る方法であるが、、上記の方法に限ることなく、既知のキノリン誘導体に適宜公知の手法に従ってR,R,R基を導入してもよい。また、化合物[1]が公知でない場合であっても、化合物[1]は単純な化合物であるので、当業者であれば適宜公知の合成法によってこれを合成することができるだろう。また、Xが炭素原子である化合物については、公知のナフタレン誘導体に、公知の方法に従ってR,R,R基を導入することによって製造することができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
化合物(a)の製造
6-ブロモ-2-ピリジン-2-イルキノリン (化合物2) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、0 ºCで2-アセチルピリジン (44.8mL, 0.40 mmol) の無水THF (4.0 mL) 溶液に40% 水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムのメタノール溶液 (727 mL, 1.6 mmol) を加え、さらに、2-アミノ-5-ブロモベンズアルデヒド (88.0 mg, 0.44 mmol) の無水THF (0.5 mL) 溶液を加え、同温で1時間撹拌した。さらに室温で20時間撹拌後、飽和塩化アンモニウム水溶液 (4.0 mL) を加えて5分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで三回抽出し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1) で精製し、化合物2の白色結晶(115.9 mg, 0.40 mmol, 100%収率) を得た。
白色結晶 mp 122-123 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1595, 1487, 1432, 785. 1H NMR (300 MHz,
CD3OD) d; 7.52 (1H, ddd, J = 1.0, 4.8, 7.5 Hz), 7.89 (1H, dd, J =
2.2, 9.1 Hz), 8.02 (1H, ddd, J = 1.8, 7.5, 8.0 Hz), 8.06 (1H, d, J =
9.1 Hz), 8.18 (1H, d, J = 2.2 Hz), 8.38 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.52
(1H, d, J = 8.7 Hz), 8.59 (1H, dt, J = 1.0, 8.0 Hz), 8.73 (1H,
ddd, J = 1.0, 1.8, 4.8 Hz). 13C NMR (75 MHz, CD3OD)
d; 120.9, 121.8, 123.2, 125.8, 130.8, 131.0, 132.3, 134.4, 137.5,
138.7, 147.7, 150.3, 157.0, 157.7.
2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(化合物(a))の製造:
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、化合物2 (122.0 mg, 0.43 mmol)、酢酸パラジウム(II) (3.84 mg, 17.1
mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (53.5 mg, 0.56 mmol) の無水トルエン (0.6 mL) 懸濁液に、さらにピロリジン (47.1 mL, 0.56 mmol)、トリ-tert-ブチルホスフィン (3.84 mL, 15.4 mmol) の無水トルエン (0.1 mL) 溶液を加え、室温で3時間撹拌した。さらに酢酸パラジウム(II) (3.84
mg, 17.1 mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (53.5 mg, 0.56 mmol) と、ピロリジン (47.1 mL, 0.56 mmol)、トリ-tert-ブチルホスフィン (3.84 mL, 15.4 mmol) の無水トルエン (0.1 mL) 溶液を加え、室温で30分間、50 ºCで1時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物に飽和食塩水 (3 mL) と酢酸エチル (3 mL) を加え、5分間撹拌した。有機層を分取後、水層を酢酸エチルで二回抽出し、得た有機層を合わせ無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 10 : 1) で精製し、化合物(a)の黄色結晶(89.4 mg, 0.32 mmol, 76%収率) を得た。
黄色結晶 mp 185-188 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1622, 1590, 1509, 1390,
813. 1H NMR (300 MHz, C6D6) d; 1.50-1.67
(4H, m), 2.95-3.10 (4H, m), 6.60 (1H, d, J = 2.7 Hz), 6.85 (1H, ddd, J
= 1.2, 4.8, 7.4 Hz), 7.03 (1H, dd, J = 2.7, 9.2 Hz), 7.42 (1H, ddd, J
= 1.8, 7.4, 8.0 Hz), 7.94 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.45 (1H, d, J =
9.2 Hz), 8.74 (1H, ddd, J = 0.9, 1.8, 4.8 Hz), 9.13 (2H, d, J =
8.7 Hz). 13C NMR (75 MHz, C6D6) d; 25.4,
47.5, 104.1, 119.2, 119.7, 121.1, 123.1, 130.8, 131.2, 134.3, 136.4, 142.4,
146.3, 149.2, 152.2, 157.6. HRESIMS Calcd for C18H18N3:
276.1501 (M+H)+, Found: 276.1520. Anal. Calcd for C18H17N3:
C, 78.40; H, 6.23; N, 15.60. Found: C, 78.52; H, 6.22; N, 15.26.
化合物(b)の製造
2-フルオロフェニルーカルバミン酸ーtert-―ブチルエステル (化合物4) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、2-フルオロアニリン (2.61 mL, 27.0 mmol)の無水1,4-ジオキサン (5 mL) 溶液にジ-tert-ブチルジカルボネート (8.06 mL, 35.1 mmol) を加え、室温で4時間、50 ºCで48時間撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 20 : 1) で精製し、化合物4の白色結晶(5.70 mg, 27.0 mmol, 100%収率) を得た。
白色結晶 mp 44-45 ºC. IR (KBr) ncm-1; 3300, 2983, 1708, 1525,
1260, 1158, 754. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) d; 1.53 (9H,
s), 6.72 (1H, bs), 6.91-7.13 (3H, m), 8.08 (1H, t, J = 7.9 Hz). 13C
NMR (75 MHz, C6D6) d; 28.2, 80.9, 114.6 (d,
J = 19.2 Hz), 120.0 (d, J = 7.1 Hz), 122.8 (dd, J = 2.0,
7.4 Hz), 124.4 (d, J =3.6 Hz), 126.8 (dd, J = 6.0, 10.0 Hz),
152.0 (dd, J = 4.8, 242.1 Hz), 152.3 (d, J = 4.5 Hz).
2-フルオロ-6-フォルミルフェニル-カルバミン酸ーtert-―ブチルエステル (化合物5) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、化合物4 (12.8 g, 60.6 mmol) の無水THF (90.0 mL) 溶液に-78 ºCでtert-BuLi (1.47 M ペンタン溶液, 90.7 mL, 133.3 mmol) を滴下して1時間撹拌した後、さらに-20 ºCで3時間撹拌した。反応混合物に無水DMF (10.3 mL, 133.3 mmol) を滴下し、同温で30分間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液 (150 mL) を加えて室温で20分間撹拌した。有機層を分取後、水層を酢酸エチルで二回抽出し、得た有機層を合わせ無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 10 : 1) で精製し、化合物5の白色結晶(9.12 g, 38.1 mmol, 63%収率) を得た。
白色結晶 mp 85-86 ºC. IR (KBr) ncm-1; 3277, 1720, 1702, 1528,
1268, 1157. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) d; 1.49 (9H,
s), 7.22-7.38 (2H, m), 7.56 (1H, ddd, J = 0.8, 1.4, 7.5 Hz), 7.89 (1H,
bs), 9.98 (1H, d, J =1.4 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3)
d; 28.0, 81.7, 121.6 (d, J = 21.0 Hz), 125.4 (d, J =
7.8 Hz), 127.4 (d, J = 12.6 Hz), 127.6 (d, J = 3.2 Hz), 129.5 (d,
J = 1.1 Hz), 153.0, 155.4 (d, J = 250.9 Hz), 191.3 (d, J =
3.1 Hz). HRESIMS Calcd for C12H15FNO3: 240.1036
(M+H)+, Found: 240.1021. Anal. Calcd for C12H14FNO3:
C, 60.26; H, 6.07; N, 5.72. Found: C, 60.24; H, 5.90; N, 5.85.
2-フルオロ-6-ハイドロキシメチルフェニル-カルバミン酸ーtert-―ブチルエステル (化合物6) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、室温で化合物5 (400.0 mg, 1.67 mmol) のメタノール (4.0 mL) 溶液に水素化ホウ素ナトリウム (63.3 mg,
1.67 mmol) を徐々に加え、同温で15分間撹拌した。反応混合物に水を加え、水層を酢酸エチルで三回抽出した。得た有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 2 : 1) で精製し、化合物6の白色結晶(398.5 mg, 1.65 mmol, 99%収率) を得た。
白色結晶 mp 64-66 ºC. IR (KBr) ncm-1; 3327, 1711, 1512, 1468,
1251, 1161. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) d; 1.48 (9H,
s), 3.72 (1H, bs), 4.53 (2H, d, J = 5.7 Hz), 6.61 (1H, bs), 6.97-7.07
(1H, m), 7.11-7.21 (2H, m). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) d; 28.1, 61.6
(d, J = 2.6 Hz), 81.3, 115.2 (d, J = 20.7 Hz), 123.4 (d, J =
12.7 Hz), 125.3, 127.2 (d, J = 8.3 Hz), 138.8, 154.8, 157.0 (d, J =
247.2 Hz). HRESIMS Calcd for C12H17FNO3: 242.1192
(M+H)+, Found: 242.1213. Anal. Calcd for C12H16FNO3:
C, 59.80; H, 6.52; N, 5.70. Found: C, 59.74; H, 6.68; N, 5.81.
2-アミノ-3-フルオロフェニル-メタノールl (化合物7) の製造:
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、室温で化合物6 (8.35 g, 34.6 mmol) のクロロホルム (40.0 mL) 溶液にヨウ化トリメチルシリル (5.62 mL,
39.5 mmol) を加え、同温で30分間撹拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液でpH 9.0 にし、さらに水を加えて有機層を分取した。水層を酢酸エチルで三回抽出し、得た有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣をアルゴン雰囲気下、室温で無水THF (40 mL) に溶解し、フッ化テトラブチルアンモニウム (1.0 M
THF 溶液, 19.8
mL, 19.8 mmol) を加え、同温で30分間撹拌した。水を加えて有機層を分取後、水層を酢酸エチルで三回抽出し、得た有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1) で精製し、化合物7の白色結晶(2.9 g, 20.5 mmol, 59%収率) を得た。
白色結晶 mp 70-71 ºC. IR (KBr) ncm-1;
3413, 3336, 1638, 1491, 1233, 998, 778, 728. 1H NMR (300 MHz, CDCl3)
d; 2.05 (1H, bs), 4.22 (2H, bs), 4.66 (2H, s), 6.63 (1H, dt, J =
5.1, 7.8 Hz), 6.84 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.96 (1H, ddd, J = 1.4,
8.2, 10.8 Hz). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) d; 63.7 (d, J
= 3.0 Hz), 115.0 (d, J = 19.2 Hz), 117.4 (d, J = 7.5 Hz),
124.1 (d, J = 2.8 Hz), 127.0 (d, J = 3.3 Hz), 134.1 (d, J =
13.0 Hz), 152.0 (d, J = 238.3 Hz). HRESIMS Calcd for C7H9FNO:
142.0668 (M+H)+, Found: 142.0659. Anal. Calcd for C7H8FNO:
C, 59.73; H, 5.84; N, 9.77. Found: C, 59.57; H, 5.71; N, 9.92.
2-アミノ-5-ブロモ-3-フルオロフェニル-メタノール (化合物8) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、0 ºCで化合物7 (10.0 mg, 70.9 mmol) の無水ジクロロメタン (0.3 mL) 溶液に2,4,4,6-テトラブロモ-2,5-シクロヘキサジエノン (29.0 mg, 70.9 mmol) を加え、同温で15分間撹拌した後、さらに室温で15分間撹拌した。反応混合物に2N 水酸化ナトリウム水溶液を加えて有機層を分取した。水層を酢酸エチルで三回抽出し、得た有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 1 : 1) で精製し、化合物8の白色結晶(13.9 mg, 63.2 mmol, 89%収率) を得た。
白色結晶 mp 136-138 ºC. IR (KBr) ncm-1; 3399, 3326, 1638, 1490,
1232, 1000, 865. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) d; 1.68 (1H,
t, J = 5.5 Hz), 4.25 (2H, bs), 4.66 (2H, d, J = 5.5 Hz), 7.02
(1H, s), 7.13 (1H, dd, J = 2.2, 10.1 Hz). 13C NMR (75 MHz,
CDCl3) d; 63.4 (d, J = 3.1 Hz), 107.8 (d, J = 9.5 Hz), 118.2
(d, J = 22.4 Hz), 126.9 (d, J = 3.0 Hz), 128.1 (d, J = 3.6
Hz), 133.6 (d, J = 12.9 Hz), 151.6 (d, J = 242.9 Hz). HRESIMS
Calcd for C7H8BrFNO: 219.9773 (M+H)+, Found:
219.9786. Anal. Calcd for C7H7BrFNO: C, 37.89; H, 3.58;
N, 6.00. Found: C, 38.21; H, 3.21; N, 6.37.
2-アミノ-5-ブロモ-3-フルオロベンズアルデヒド (化合物9) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、室温で化合物8 (23.0 mg, 0.10 mol) の無水ジクロロメタン (1.5 mL) 溶液に二酸化マンガン (27.3 mg, 0.31 mol) を加え、同温で13時間撹拌した。さらに二酸化マンガン (27.3 mg,
0.31 mol) を混合物に加え、2時間撹拌した。反応混合物を濾過後、濾液を減圧下濃縮し、化合物9の白色結晶(21.8 mg, 0.10 mol, 100%収率) を得た。
白色結晶 mp 74-76 ºC. IR (KBr) ncm-1;
3444, 3337, 1669, 1629, 1551, 1475, 1230, 872. 1H NMR (300 MHz, CDCl3)
d; 6.17 (2H, bs), 7.28 (1H, dd, J = 2.2, 10.5 Hz), 7.43 (1H,
t, J = 2.0 Hz), 9.81 (1H, d, J = 2.0 Hz). 13C NMR (75
MHz, CDCl3) d; 105.3 (d, J = 8.8 Hz), 120.9 (d, J =4.8 Hz), 122.6
(d, J = 21.2 Hz), 132.4 (d, J = 3.4 Hz), 138.0 (d, J =
13.7 Hz), 150.6 (d, J = 246.6 Hz), 192.2 (d, J = 2.7 Hz). HRESIMS
Calcd for C7H6BrFNO: 217.9617 (M+H)+, Found:
217.9635. Anal. Calcd for C7H5BrFNO: C, 38.79; H, 2.64;
N, 6.20. Found: C, 38.56; H, 2.31; N, 6.42.
6-ブロモ-8-フルオロ-2-ピリジン-2-イルキノリン (化合物10) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、0 ºCで2-アセチルピリジン (28.1 mL, 0.25 mmol) の無水THF (0.5 mL) 溶液にカリウム-tert-ブトキシド (51.6 mg, 0.46 mmol) のtert-ブタノール (0.46 mL) 溶液を加え、さらに、化合物9 (50.0 mg, 0.23 mol) を加え、同温で1.5時間撹拌した。さらに室温で30分間撹拌後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1) で精製し、化合物10の白色結晶(59.1 mg, 0.17 mmol, 75%収率) を得た。
白色結晶 mp 155-157 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1593, 1490, 861, 777. 1H
NMR (300 MHz, DMSO) d; 7.68 (1H, ddd, J = 1.0, 4.8, 7.4
Hz), 8.04 (1H, dd, J = 2.0, 10.3 Hz), 8.16 (1H, ddd, J = 1.8, 7.4,
9.0 Hz), 8.32 (1H, bs), 8.68 (1H, bt, J = 9.0 Hz), 8.70 (1H, d, J =
8.7 Hz), 8.79 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.89 (1H, bd, J = 4.8 Hz). 13C
NMR (75 MHz, DMSO) d; 118.7 (d, J = 22.1 Hz), 119.6 (d, J = 9.7 Hz),
121.3, 122.4, 126.1, 127.1 (d, J = 4.8 Hz), 131.2 (d, J = 2.4
Hz), 137.2 (d, J = 11.5 Hz), 137.3 (d, J = 3.0 Hz), 138.5, 150.4,
155.4, 156.9, 158.1 (d, J = 260.4 Hz). HRESIMS Calcd for C14H9BrFN2:
302.9933 (M+H)+, Found: 302.9944. Anal. Calcd for C14H8BrFN2:
C, 55.22; H, 3.04; N, 9.20. Found: C, 55.47; H, 2.66; N, 9.24.
8-フルオロ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(化合物(b))の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、ピロリジン (52.3 mL, 0.62 mmol) 、酢酸パラジウム(II) (1.4 mg, 6.2 mmol)、(S)-BINAP (5.8 mg,
9.3 mmol) の無水トルエン (1.0 mL) 懸濁液を、100 ºCで3分間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物に化合物10
(187.5 mg, 0.62 mmol) の無水トルエン (1.5 mL) 溶液とナトリウム-tert-ブトキシド (83.2 mg, 0.87 mmol) を加え、100 ºCで1.5時間撹拌した。さらに、ピロリジン (52.3 mL, 0.62 mmol) 、酢酸パラジウム(II) (1.4 mg, 6.2 mmol)、(S)-BINAP (5.8 mg, 9.3 mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (83.2 mg, 0.87 mmol) を加え、100 ºCで30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈して濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 4 : 1) で精製し、さらに順相フラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : エーテル = 3 : 1) で精製して、化合物(b)の黄色結晶(148.4 mg, 0.51 mmol, 82%収率) を得た。
黄色結晶 mp 205-207 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1635, 1501, 1484, 1441,
774. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) d; 2.10-2.16 (4H, m),
3.43-3.49 (4H, m), 6.63 (1H, d, J = 2.5 Hz), 7.08 (1H, dd, J =
2.5, 13.7 Hz), 7.46 (1H, ddd, J = 1.2, 4.9, 7.5 Hz), 7.98 (1H, ddd, J
= 1.8, 7.5, 8.0 Hz), 8.17 (1H, dd, J = 1.7, 8.8 Hz), 8.33 (1H, d J
= 8.8 Hz), 8.53 (1H, bd, J = 8.0 Hz), 8.67 (1H, ddd J = 0.8,
1.8, 4.9 Hz). 13C NMR (75 MHz, DMSO) d; 26.1, 48.7, 100.5 (d,
J = 2.8 Hz), 104.8 (d, J = 22.2 Hz), 120.5, 121.4, 124.9, 131.4
(d, J = 11.9 Hz), 132.0 (d, J = 3.6 Hz), 135.2 (d, J = 3.3
Hz), 138.2, 147.1 (d, J = 10.6 Hz), 150.1, 151.2, 156.5, 159.0 (d, J =
252.9 Hz). HRESIMS Calcd for C18H17FN3: 294.1407
(M+H)+, Found: 294.1422. Anal. Calcd for C18H16FN3:
C, 73.91; H, 5.58; N, 14.28. Found: C, 73.70; H, 5.50; N, 14.32.
6-ブロモ-8-メトキシ-2-ピリジン-2-イルキノリン (化合物11) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、室温で化合物10 (50.0 mg, 0.17 mmol) の無水THF (0.3 mL) 溶液に水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムのメタノール溶液 (40%, 0.30 L, 0.66 mmol)を加え、50 ºCで42時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで三回抽出した。有機層を合わせ飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 9 : 1) で精製し、化合物11の淡黄色結晶(52.0 mg, 0.17 mmol, 100%収率) を得た。
Figure 2006219453
また別の方法として、アルゴン雰囲気下、0 ºCで2-アセチルピリジン (56.1mL, 0.50 mmol) の無水THF (2.0 mL) 溶液にメタノール (0.4 mL)、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウムのメタノール溶液 (40%, 0.83 L, 1.83 mmol)、実施例2記載の化合物9 (100.0 mg, 0.46 mmol) の無水THF (1.5 mL) 溶液を加えて1時間撹拌した。さらに室温で2.5時間、40 ºCで17時間撹拌後、反応混合物にメタノール (0.5 mL) を加え、60 ºCで4時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 5 : 1) で精製し、化合物11の淡黄色結晶
(116.4 mg, 0.37 mmol, 81%収率) を得た。
淡黄色結晶 mp 112-116 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1618, 1484, 1452, 1385,
1115, 778. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) d; 4.10 (3H,
s) 7.26 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.49 (1H, ddd, J = 1.2, 4.9, 7.5
Hz), 7.67 (1H, d, J = 1.9 Hz), 7.98 (1H, ddd, J = 1.7, 7.5, 8.0
Hz), 8.26 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.46 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.58
(1H, bd, J = 8.0 Hz), 8.69 (1H, ddd, J = 0.9, 1.7, 4.9 Hz). 13C
NMR (75 MHz, CD3OD) d; 56.9, 113.4, 121.4, 121.9, 122.7, 123.5,
125.6, 131.3, 137.2, 138.5, 139.7, 150.1, 156.3, 157.1, 157.4. HRESIMS Calcd
for C15H12BrN2O: 315.0133 (M+H)+,
Found: 315.0120. Anal. Calcd for C15H11BrN2O:
C, 57.33; H, 3.82; N, 8.60. Found: C, 57.16; H, 3.52; N, 8.89.
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(化合物(c))の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、化合物11 (21.5 mg, 68.2 mmol)、酢酸パラジウム(II) (0.3 mg, 1.36 mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (8.5 mg, 88.7 mmol) の無水トルエン (0.2 mL) 懸濁液に、さらにピロリジン (7.51 mL, 88.7 mmol) の無水トルエン (0.05 mL) 溶液、トリ-tert-ブチルホスフィン (0.31 mL, 1.23 mmol) の無水トルエン (0.05 mL) 溶液を加え、室温で2.5日間撹拌した。さらに、酢酸パラジウム(II) (0.3
mg, 1.36 mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (8.5 mg, 88.7 mmol) と、ピロリジン (7.51 mL, 88.7 mmol) の無水トルエン (0.05 mL) 溶液、トリ-tert-ブチルホスフィン (0.31 mL, 1.23 mmol) の無水トルエン (0.05 mL)溶液を加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 9 : 1) で精製し、化合物(c)の黄色結晶(19.8 mg, 64.8 mmol, 95%収率) を得た。
黄色結晶 mp 55-60 ºC. IR (KBr) ncm-1; 1618, 1588, 1484, 1452,
1385, 778. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) d; 2.08-2.15
(4H, m), 3.42-3.50 (4H, m), 4.11 (3H, s), 6.38 (1H, d, J = 2.1 Hz), 6.69
(1H, d, J = 2.1 Hz), 7.43 (1H, ddd, J =1.2, 4.9, 7.5 Hz), 7.96
(1H, ddd, J = 1.8, 7.5, 8.0 Hz), 8.07 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.23
(1H, d, J = 8.7 Hz), 8.50 (1H, ddd, J = 0.8, 1.2, 8.0 Hz), 8.64
(1H, ddd, J = 0.8, 1.8, 4.9 Hz). 13C NMR (75 MHz, CD3OD)
d; 26.5, 48.8, 56.4, 97.2, 100.1, 120.8, 123.1, 124.5, 132.6, 134.8,
135.6, 138.5, 148.6, 149.9, 150.7, 157.2, 158.1. HRESIMS Calcd for C19H20N3O:
306.1606 (M+H)+, Found: 306.1578. Anal. Calcd for C19H19N3O:
C, 74.73; H, 6.20; N, 13.40. Found: C, 74.73; H, 6.27; N, 13.76.
6-ブロモ-8-[2-(2-メトキシエトキシ)-エトキシ]-2-ピリジン-2-イルキノリン (化合物12) の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、室温で化合物10 (20.0 mg, 66.0 mmol) の無水THF (0.2 mL) 溶液に2-(2-メトキシエトキシ)エタノール (78.5 mL, 0.66 mmol)、水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液
(40%, 0.1 L, 0.26 mmol) を加え、同温で1.5時間撹拌し、さらに50 ºCで40時間した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 7 : 3) で精製して、化合物12の淡黄色油状物質(22.4 mg, 55.5 mmol, 84%収率) を得た。
Figure 2006219453
また別の方法として、アルゴン雰囲気下、0 ºCで2-アセチルピリジン (56.1mL, 0.50 mmol) の2-(2-メトキシエトキシ)エタノール (1.0 mL) 溶液に水酸化ベンジルトリメチルアンモニウム水溶液 (40%, 0.72 L, 1.83 mmol) を加え、さらに、実施例2に記載の化合物9
(100.0 mg, 0.46 mmol) を加え、同温で1時間撹拌し、さらに室温で18時間した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を順相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (ヘキサン : 酢酸エチル = 3 : 1) で精製し、さらに逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 7 : 3) で精製して、化合物12の淡黄色油状物質(142.8 mg, 0.35 mmol, 77%収率) を得た。
淡黄色油状物質 IR (neat) ncm-1; 2925, 2877, 1586, 1114, 782. 1H NMR (300
MHz, CD3OD) d; 3.37 (3H, s), 3.58-3.64 (2H, m), 3.84-3.91 (2H, m), 3.99-4.06 (2H,
m), 4.34-4.41 (2H, m), 7.26 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.45 (1H, ddd, J =
1.1, 4.9, 7.5 Hz), 7.60 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.93 (1H, ddd, J =
1.7, 7.5, 7.9 Hz), 8.18 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.42 (1H, d, J = 8.7
Hz), 8.56 (1H, bd, J = 7.9 Hz), 8.66 (1H, ddd, J = 0.8, 1.7, 4.9
Hz). 13C NMR (75 MHz, CD3OD) d; 59.2, 70.6, 70.7,
71.9, 73.1, 115.1, 121.1, 121.8, 123.1, 123.3, 125.5, 131.4, 137.1, 138.4,
139.9, 150.1, 156.0, 156.8, 157.1. HRESIMS Calcd for C19H20BrN2O3:
403.0657 (M+H)+, Found: 403.0666. Anal. Calcd for C19H19BrN2O3:
C, 56.56; H, 4.85; N, 6.81. Found: C, 56.59; H, 4.75; N, 6.95.
8-[2-(2-メトキシエトキシ)-エトキシ]-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(化合物(d))の製造
Figure 2006219453
アルゴン雰囲気下、化合物12 (50.0 mg, 124.0 mmol)、酢酸パラジウム(II) (1.1 mg, 4.96 mmol)、ナトリウム-tert-ブトキシド (15.5 mg, 161.2 mmol) の無水トルエン (0.05 mL) 懸濁液に、ピロリジン (13.6 mL, 161.2 mmol)、トリ-tert-ブチルホスフィン (1.11 ml, 4.46 mmol) の無水トルエン (0.05 mL) 溶液を加え、室温で2時間、50 ºCで18時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を逆相シリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール : 水 = 1 : 1) で精製し、化合物(d)の黄褐色結晶(35.3 mg, 89.7 mmol, 72%収率) を得た。
黄褐色結晶 mp 80-85 ºC. IR (KBr) ncm-1; 2874, 1610, 1440, 1388,
1103, 777. 1H NMR (300 MHz, CD3OD) d; 2.03-2.11
(4H, m), 3.37-3.45 (4H, m), 3.38 (3H, s), 3.60-3.66 (2H, m), 3.86-3.97 (2H, m),
4.02-4.09 (2H, m), 4.40-4.46 (2H, m), 6.35(1H, d, J = 2.3 Hz), 6.71 (1H,
d, J = 2.3 Hz), 7.41 (1H, ddd, J = 1.2, 4.9, 7.5 Hz), 7.93 (1H,
ddd, J = 1.7, 7.5, 8.1 Hz), 8.02 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.24 (1H,
d, J = 8.7 Hz), 8.52 (1H, bd, J = 8.1 Hz), 8.63 (1H, ddd, J =
0.8, 1.7, 4.9 Hz). 13C NMR (75 MHz, CD3OD) d; 26.5,
48.8, 59.1, 70.4, 70.8, 71.9, 73.1, 97.7, 102.3, 120.5, 122.9, 124.5, 132.7,
135.1, 135.5, 138.4, 148.4, 149.8, 150.6, 156.6, 158.3. HRESIMS Calcd for C23H28N3O3:394.2131
(M+H)+, Found: 394.2156.
2−フェニルー6−ピロリジンー1ーイルキノリン
(化合物(e))の製造
上記実施例1〜4と同様の方法で作成した。
黄色結晶 mp 174-175 ºC. IR
(KBr) n cm-1; 1623, 1507, 1386, 823, 758, 691. 1H NMR
(300 MHz, C6D6) d; 1.56-1.63 (4H, m),
3.01-3.08 (4H, m), 6.67 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.04 (1H, dd, J =
2.7, 9.2 Hz), 7.29-7.38 (1H, m), 7.42-7.51 (2H, m), 7.73 (1H, d, J = 8.7
Hz), 7.87 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.46 (1H, d, J = 9.2 Hz),
8.47-8.56 (2H, m). 13C NMR (75 MHz, C6D6) d; 25.4 (CH2),
47.6 (CH2), 103.8 (CH), 119.0 (CH), 119.4
(CH), 127.4 (CH), 128.6 (CH), 128.8 (CH), 129.6 (C), 131.3 (CH), 134.2 (CH),
140.8 (C), 143.0 (C), 146.1 (C), 152.5 (C). HRESIMS Calcd for C19H19N2:
275.1548 (M+H)+, Found: 275.1569.
6−ピロリジンー1ーイルー2−チオフェンー2−イルキノリン (化合物(f)) の製造:
上記実施例1〜4と同様の方法で作成した。
黄色結晶 mp 210-213 ºC. IR (KBr) n cm-1; 1619, 1501, 1387, 822,
706. 1H NMR (300 MHz, C6D6) d; 1.52-1.62
(4H, m), 2.94-3.04 (4H, m), 6.59 (1H, d, J = 2.5 Hz), 6.94 (1H, dd, J
= 2.6, 9.2 Hz), 6.98 (1H, dd, J = 3.7, 5.0 Hz), 7.09 (1H, d, J =
5.0 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.60 (1H, s), 7.74 (1H, d, J =
8.6 Hz), 8.34 (1H, d, J = 9.2 Hz). 13C NMR (75 MHz, C6D6)
d; 25.4 (CH2), 47.5 (CH2), 104.0 (CH), 118.0 (CH), 119.4 (CH), 124.2 (CH), 127.3 (CH),
127.8 (CH), 129.5 (C), 130.7 (CH), 134.0 (CH), 142.5 (C), 145.9 (C), 147.3 (C),
148.3 (C). HRESIMS Calcd for C17H17N2S: 281.1112
(M+H)+, Found: 281.1110.
2−(4−メトキシピリジンー2−イル)−6−ピロリジンー1ーイルキノリン (化合物(g)) の製造:
上記実施例1〜4と同様の方法で作成した。
黄色結晶 mp 192-195 ºC. IR (KBr) n cm-1; 1617, 1594, 1565,1379,
1036, 904, 825. 1H NMR (300 MHz, C6D6) d; 1.54-1.61
(4H, m), 2.96-3.05 (4H, m), 3.40 (3H, s), 6.62 (1H, d, J = 2.5 Hz), 6.67
(1H, dd, J = 2.6, 5.6 Hz), 7.02 (1H, dd, J = 2.6, 9.2 Hz), 7.96
(1H, d, J = 8.7 Hz), 8.46 (1H, d, J = 9.2 Hz), 8.63 (1H, d, J =
5.6 Hz), 8.79 (1H, d, J = 2.5 Hz), 9.22 (1H, d, J = 8.7 Hz). 13C
NMR (75 MHz, C6D6) d; 25.4 (CH2),
47.5 (CH2), 54.6 (CH3), 104.1 (CH), 105.7 (CH), 111.0
(CH), 119.2 (CH), 120.2 (CH), 130.9 (C), 131.1 (CH), 134.2 (CH), 142.4 (C),
146.3 (C), 150.4 (CH), 152.2 (C), 159.6 (C), 166.8 (C). HRESIMS Calcd for C19H20N3O:
306.1606 (M+H)+, Found: 306.1580.
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンの励起と蛍光スペクトル
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イル-キノリン(1 mg)を,THF,アセトン,メタノール,50 mM HEPESバッファー (pH 7.2) に溶解して10 mLとし,さらに1000倍に希釈した溶液を用いて測定を行った.測定波長は,蛍光スペクトルを測定する際の励起波長が,それぞれ400 nm付近の極大励起波長,励起スペクトルを測定する際の蛍光波長が,それぞれ極大蛍光波長で測定した。溶媒の誘電率によって、波長が長波長側にシフトした(図1)。
メタノール中での亜鉛存在下における二波長性
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンをメタノールに溶解して10 mLとし,さらに1000倍に希釈した溶液に対し,臭化亜鉛のメタノール溶液を徐々に滴下して測定した。測定波長は、330 nmの励起波長で測定した。臭化亜鉛の濃度依存的に500nm付近の蛍光波長が減少し、570nm付近の蛍光波長が増大した(図2)。
バッファー(50mMHEPESバッファー(pH7.2))中での亜鉛存在下における二波長性(1)
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンを50mMHEPESバッファー(pH7.2)に溶解して10mLとし、さらに1000倍に希釈した溶液に対し、塩化亜鉛の50mMHEPESバッファー(pH7.2)溶液を徐々に滴下して測定した。測定波長は、433 nmの励起波長で測定した。塩化亜鉛の濃度依存的に530nm付近の蛍光が減少し、570nm付近の蛍光が増大した(図3)。
バッファー(50mMHEPESバッファー(pH7.2))中での亜鉛存在下における二波長性(2)
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(1 mg)を, 50mMHEPESバッファー(pH7.2)
に溶解して10mLとし、さらに1000倍に希釈した溶液に,塩化亜鉛の50mMHEPESバッファー(pH7.2)溶液を十分量滴下して測定した。測定波長は,蛍光スペクトルを測定する際の励起波長が、それぞれ400−500nm付近の極大励起波長、励起スペクトルを測定する際の蛍光波長が、それぞれ極大蛍光波長で測定した。亜鉛イオン添加により、波長は長波長側にシフトした(図4)。
金属選択性、レシオ測定(1)
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリン(1 mg)を,50mMHEPESバッファー(pH7.2)に溶解して10mLとし、さらに1000倍に希釈した溶液に,記載された金属イオンの50mMHEPESバッファー(pH7.2)溶液を加え,遷移金属は25μM、アルカリ、アルカリ土類金属は5mMとして測定した。
433 nmで励起し、565 nmと535 nmの蛍光の比を測定した。亜鉛イオン及びカドミウムイオン存在下では蛍光波長が長波長側にシフトしたが、それ以外の金属イオンでは変化が見られなかった(図5)。
金属選択性、レシオ測定(2)
6-ブロモ-8-[2-(2-メトキシエトキシ)-エトキシ]-2-ピリジン-2-イルキノリン(1 mg)を、50mMHEPESバッファー(pH7.2)に溶解して10mLとし、さらに1000倍に希釈した溶液に,記載された金属イオンの50mMHEPESバッファー(pH7.2)溶液を加え、遷移金属は(25μM)、アルカリ、アルカリ土類金属は(5mM)として測定した。433 nmで励起し、565nmと535 nmの蛍光の比を測定した。亜鉛イオ存在下では蛍光波長が高波長側にシフトしたが、それ以外の金属イオンでは変化が見られなかった(図6)。
脳組織切片の亜鉛イオン局在の解析
ddY系マウス(6〜7週齢)の海馬の300um冠状断スライスを常法により作成した。8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンの20uM溶液で60分間染色、30分間洗浄の後、480nmで励起し、590nmの蛍光を測定した。亜鉛イオンが局在している部分が発光した(図7)。
脳組織切片の亜鉛イオン局在の解析(レシオ測定)
ddY系マウス(6〜7週齢)の海馬の300um冠状断スライスを常法により作成した。8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンの20uM溶液で60分間染色、30分間洗浄の後、480nmで励起し、590nmの蛍光を、蛍光顕微鏡―画像処理システム下で25分間測定した。人工脳脊髄液の状態でベースラインを5分間測定し、虚血リンガー(グルコースフリーの状態)に変えて10分間測定後、再び人工脳脊髄液に戻し10分間の測定を行った。各時間帯の蛍光画像を比較し、スライス上の細胞の亜鉛イオン変動を解析した。蛍光顕微鏡―画像処理システムの条件はFilter1 : 470~490の励起 Filter,Filter2 : 400~440の励起
Filter,ダイクロイックミラー : DM505, 蛍光 Filter : BA510 /
20, Ratio : F470~490 / F400~440で行った。虚血による亜鉛イオン局在の変動を各部位毎に解析することができた。最も変動率が高かったのは、CA1であった(図8)。
8-メトキシ-2-ピリジン-2-イル-6-ピロリジン-1-イルキノリンの励起と蛍光スペクトル:溶媒の誘電率によって、波長が長波長側にシフトした。 メタノール中での亜鉛存在下における二波長性:亜鉛イオンの濃度依存的に500nm付近の蛍光波長が減少し、570nm付近の蛍光波長が増大した。 バッファー(50mMHEPESバッファー(pH7.2))中での亜鉛存在下における二波長性(1):亜鉛イオンの濃度依存的に530nm付近の蛍光波長が減少し、570nm付近の蛍光波長が増大した。 バッファー(50mMHEPESバッファー(pH7.2))中での亜鉛存在下における二波長性(2):亜鉛イオンの添加により、新たな蛍光波長が長波長側に現れた。 金属選択性、レシオ測定(1):亜鉛イオン及びカドミウムイオン存在下では蛍光波長が高波長側にシフトしたが、それ以外の金属イオンでは、変化が見られなかった。 金属選択性、レシオ測定(2):亜鉛イオン存在下では蛍光波長が高波長側にシフトしたが、それ以外の金属イオンでは、変化が見られなかった。 脳組織切片の亜鉛イオン局在の解析:亜鉛イオンが局在している部分が発光した。 脳組織切片の亜鉛イオン局在の解析(レシオ測定):虚血による亜鉛イオンの局所変動を解析することができた。

Claims (5)

  1. 下記一般式〈I〉で表されるキノリン化合物又はナフタレン化合物。
    一般式〈1〉
    Figure 2006219453
    [式中、Rは、窒素原子、イオウ原子及び酸素原子から選ばれるヘテロ原子を1乃至4個含む5員乃至6員の複素環基、又は―C3−10炭素環基を表し、これら複素環基および炭素環基は、オキソ基、水酸基またはC1−6アルコキシ基から選ばれる酸素官能基によって置換されてもよい。Rは、オキソ基、水酸基またはC1−6アルコキシ基から選ばれる酸素官能基、アミノ基、C1−6アルキルアミノ基、C1−6ジアルキルアミノ基から選ばれる窒素官能基、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は―(OC)n−OCH(ここでn=1〜4)を表す。Rは―N(R31)(R32)(ここでR31 とR32は、同一又は異なってもよく、水素原子または―C1−6アルキル基を示し、R31
    とR32は、隣接する窒素原子と一緒になって、4乃至7員の複素環を形成してもよい。)を表す。Xは窒素原子または炭素原子を表す。]
  2. が上記酸素官能基で置換されてもよいフェニル基、ナフチル基又はチエニル基であり、Rがハロゲン原子、C1−6アルコキシ基又は―(OC)n−OCH(ここでn=1〜2)であり、Rがピペラジノ基又はピペリジノ基である請求項1に記載のキノリン化合物又はナフタレン化合物。
  3. 請求項1又は2に記載のキノリン化合物又はナフタレン化合物のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする金属イオンセンシング剤
  4. 請求項3に記載の金属イオンセンシング剤を用いて金属イオン濃度を測定することを特徴とする金属イオン分析方法。
  5. 金属イオンが12族金属イオン(亜鉛、カドミウム、水銀)である請求項4に記載の金属イオン分析方法。
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