JP2006216421A - 燃料電池用膜電極複合体 - Google Patents

燃料電池用膜電極複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明は、燃料電池用膜電極複合体の外側においてガスが通流しやすく、軸方向の集電機能が高い燃料電池用膜電極複合体を提供することを主目的とする。
【解決手段】 上記目的を達成するために、本発明は、チューブ形状の固体電解質膜と、上記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、上記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、上記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、上記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体であって、上記外側集電体が、この外側集電体の両端に形成された結束部と、上記両端の結束部間を連結する複数の連結部とを有することを特徴とする燃料電池用膜電極複合体を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、チューブ状または円柱状に形成することにより、コストを低減し、かつ小型化が可能な燃料電池に用いられる燃料電池用膜電極複合体に関する。
従来の平板構造の固体高分子電解質型燃料電池(以下、単に燃料電池と称する場合がある。)の最小発電単位である単位セルは、一般に固体電解質膜の両側に触媒電極層が接合されている膜電極複合体を有し、この膜電極複合体の両側にはガス拡散層が配されている。さらに、その外側にはガス流路を備えたセパレータが配されており、ガス拡散層を介して膜電極複合体の触媒電極層へと供給される燃料ガスおよび酸化剤ガスを通流させるとともに、発電により得られた電流を外部に伝える働きをしている。
上記燃料電池の小型化のため、および、単位体積当たりの発電反応面積を大きくするためには、燃料電池の上記構成部材の厚さを薄くする必要がある。しかしながら、このような従来の平板構造の燃料電池においては、各構成部材の厚さをある一定以下の値にすることは、機能面や強度面から好ましくなく、設計限界に近づきつつある。そこで、同軸上に上記膜電極複合体の各層が積層されたチューブ形状または円柱形状の膜電極複合体が開発されている。
例えば、特許文献1には、同軸上に内側から順に、内部電極、触媒層、電解質層、触媒層、および外部電極が設けられた膜電極複合体が開示されており、上記内部電極の外周面および外部電極の内周面には複数の溝からなるガス流路が形成されている。このような膜電極複合体はその径を細く形成することにより、一定の空間に対し密に配置することができるため、単位体積当たりの電極面積を従来のものよりも大幅に増加することができる。
上記のようなチューブ形状や円柱形状の膜電極複合体を用いた燃料電池において、発電に必要な燃料ガスおよび酸化剤ガスは、膜電極複合体の中心部の空間、または膜電極複合体の外側、つまり膜電極複合体と他の膜電極複合体との間の空間を用いて通流される。上述したように、膜電極複合体の径は細く、密に配されているため、ガスが通流される膜電極複合体の外側の空間は極めて狭い空間である。このため、通流するガスの流れが滞ってしまう可能性がある。そうするとガスが十分に供給されないため、触媒電極層内に発電反応に寄与しない領域が生じる場合がある。
また、上記の燃料電池においては、発電反応により発生した電力はチューブや円柱の軸方向に流れて集電されるため、軸方向に効率よく集電することが求められている。
特開2002−124273公報 特表平8−507896公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、燃料電池用膜電極複合体の外側においてガスが通流しやすく、軸方向の集電機能が高い燃料電池用膜電極複合体を提供することを主目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、チューブ形状の固体電解質膜と、上記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、上記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、上記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、上記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体であって、上記外側集電体が、この外側集電体の両端に形成された結束部と、上記両端の結束部間を連結する複数の連結部とを有することを特徴とする燃料電池用膜電極複合体を提供する。
本発明における外側集電体はその両端に結束部を有しており、この結束部の厚みを調整することにより、燃料電池用膜電極複合体(以下、単に膜電極複合体と称する場合がある。)を密に配置した場合に膜電極複合体と他の膜電極複合体との間の空間を広くすることができる。したがって、ガスを十分に通流させることができ、発電に寄与する外側触媒電極層の面積を広くすることができる。また、上記外側集電体は、両端の結束部間を連結する連結部を有し、膜電極複合体の軸方向に形成されているので、軸方向の集電機能を向上させることができる。さらに、上記外側集電体の両端には結束部が形成されているので、電気を容易に取出すことができる。
上記発明においては、上記連結部が、上記燃料電池用膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されていることが好ましい。連結部が螺旋状に形成されている場合は、直線状に形成されている場合と比較して外側集電体と外側触媒電極層との接触面積が大きくなるので、効率よく集電することが可能となるからである。
また、本発明においては、上記両端の結束部と上記連結部とが一体に形成されていてもよい。例えば、一体に形成された平面の外側集電体を外側触媒電極層の外側に巻きつけて連結部をねじることにより、上記の連結部が螺旋状に形成された外側集電体を容易に効率的に形成することができ、本発明の燃料電池用膜電極複合体の生産性が向上するからである。
一方、上記両端の結束部と上記連結部とが別々に形成されていてもよい。結束部と連結部とが接触していれば、集電体としての機能が発揮されるからである。
さらに、本発明においては、上記連結部の形状が面状であることが好ましい。例えば、外側集電体を形成するにあたり、面状の連結部をねじることにより螺旋状に形成する場合は、面状の連結部の角が立つので連結部を外側触媒電極層に密着させることができ、膜電極複合体の軸方向の集電機能を一層向上させることができるからである。
また本発明は、チューブ状の固体電解質膜と、上記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、上記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、上記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、上記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体の製造方法であって、両端に形成された結束部および上記両端の結束部間を連結する複数の連結部を有する上記外側集電体で上記外側触媒電極層の外側を被覆する外側集電体被覆工程と、上記結束部を回転させることにより上記連結部をねじる外側集電体回転工程とを有することを特徴とする燃料電池用膜電極複合体の製造方法を提供する。
本発明によれば、外側集電体を形成するにあたり、結束部を回転させて連結部をねじることにより、外側集電体の連結部を外側触媒電極層に密着させることが可能となる。したがって、膜電極複合体の軸方向の集電機能が高くなり、発電反応により発生した電力を効率よく集電することが可能な膜電極複合体を製造することができる。またこの際、上記外側集電体が両端に結束部を有しているので、連結部を容易にねじることができる。
上記発明においては、上記外側集電体被覆工程は、上記両端の結束部と上記連結部とが一体に形成された平面の外側集電体を上記外側触媒電極層の外側に巻きつける工程であることが好ましい。このような平面の外側集電体は、例えば平板の集電体を打ち抜いて作製することができ、この平面の外側集電体を巻きつける外側集電体被覆工程と、結束部を回転させて連結部をねじる外側集電体回転工程とを連続して行うことが可能となるので、膜電極複合体の製造効率を向上させることができるからである。
本発明においては、外側触媒電極層にガスを十分に供給することができ、また膜電極複合体の軸方向の集電機能を向上させることができるという効果を奏する。
本発明は、膜電極複合体、およびその製造方法に関するものである。以下、それぞれについて詳細に説明する。
A.膜電極複合体
まず、本発明の膜電極複合体について説明する。
本発明の膜電極複合体は、チューブ形状の固体電解質膜と、上記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、上記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、上記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、上記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体であって、上記外側集電体が、この外側集電体の両端に形成された結束部と、上記両端の結束部間を連結する複数の連結部とを有することを特徴とするものである。
以下、このような本発明の膜電極複合体について、図を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の膜電極複合体の一例を示す概略斜視図である。図1に示すように、本発明の膜電極複合体1は、円柱形状を有しており、円柱形状の最内面に内側集電体2が設けられており、その外周面上に内側触媒電極層3、固体電解質膜4、外側触媒電極層5、および外側集電体6がこの順に積層された構造を有する。外側集電体6は、両端に形成された結束部6aと、この両端の結束部6間を連結する複数の連結部6bとを有し、膜電極複合体1の軸方向に連結部6bが螺旋状に形成されている。
本発明においては、外側集電体6の両端の結束部6aの厚みを調整することにより、具体的には両端の結束部6aの厚みを厚くすることにより、本発明の膜電極複合体を密に配置した場合に、膜電極複合体の外側、すなわち膜電極複合体と他の膜電極複合体との間の空間を広くすることができる。また、複数の連結部6bは所定の間隔で膜電極複合体1の軸方向に形成されるものであり、複数の連結部6b間の空間はガスが流れるガス流路となるので、膜電極複合体1の軸方向にガスを拡散しやすく、外側触媒電極層5にガスを十分に供給することができる。したがって、外側触媒電極層の広域において発電反応が行なわれることとなり、発電に寄与する外側触媒電極層の面積を広くすることができる。
また、外側集電体6の複数の連結部6bが膜電極複合体1の軸方向に形成されているので、軸方向の集電機能を向上させることができ、発電反応により発生した電力を効率よく集電することができる。
さらに、外側集電体6の両端には結束部6aが形成されているので、発電により得られた電気の取出しが容易となる。
また本発明においては、図1に例示するように、外側集電体6の連結部6bが膜電極複合体1の軸方向に螺旋状に形成されていることが好ましい。上述したように、複数の連結部6b間の空間はガスが流れるガス流路となるので、連結部6bが膜電極複合体1の軸方向に螺旋状に形成されていることにより、連結部6bの螺旋に沿ってガスを拡散しやすく、外側触媒電極層5の全域にわたってガスを供給することができるからである。したがって、外側触媒電極層の全域において発電反応が行なわれることとなり、発電に寄与する外側触媒電極層の面積を大幅に拡大することができる。
また、上記螺旋状の連結部6bは、例えば結束部を回転させて連結部をねじることにより形成することができ、連結部を外側触媒電極層に密着させることができる。さらに、連結部6bが螺旋状に形成されている場合は、直線状に形成されている場合と比較して外側集電体6と外側触媒電極層5との接触面積が大きくなる。したがって、効率よく集電することが可能である。
なお、本発明において「膜電極複合体の軸方向」とは、チューブ形状または円柱形状の膜電極複合体の軸方向をいう。また、本発明において「連結部が膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されている」には、連結部の螺旋が360°以上回転している、すなわち1回転以上である場合に限らず、1回転未満である場合が含まれる。
以下、本発明の膜電極複合体の各構成について説明する。
1.外側集電体
本発明に用いられる外側集電体は、その両端に形成された結束部と、両端の結束部間を連結する複数の連結部とを有するものであれば特に限定されるものではないが、上述したように連結部が膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されているものであることが好ましい。
上記外側集電体は、両端の結束部と連結部とが一体に形成されていてもよく、別々に形成されていてもよい。両端の結束部と連結部とが一体に形成されている場合は、例えば一体に形成された平面の外側集電体を外側触媒電極層の外側に巻きつけて連結部をねじることにより、連結部が螺旋状に形成された外側集電体を容易に効率的に形成することができ、本発明の燃料電池用膜電極複合体の生産性が向上するからである。一方、集電体としての機能を発揮するには結束部と連結部とが接触していればよく、両端の結束部と連結部とが別々に形成されていてもよいのである。
以下、このような外側集電体の各構成について説明する。
(1)結束部
本発明における外側集電体の結束部は、外側集電体の両端に形成されているものであれば特に限定されるものではない。この結束部の厚みを調整することにより膜電極複合体の外側の空間を広げてガスを流れやすくするためには、上記結束部の厚みが内側集電体の外径の3%〜20%の範囲内であることが好ましく、さらに内側集電体の外径の5%〜15%の範囲内であることが好ましい。また、両端の結束部から発電により得られた電気を取り出しやすくするためには、上記結束部の幅が1mm〜10mmの範囲内であることが好ましく、より好ましくは3mm〜5mmの範囲内である。
上記結束部の形状としては、例えば図1や図2に示すような筒状のもの等を挙げることができる。
また例えば図3に示すように、結束部6aはバネ性をもつものであってもよい。バネ性をもつ結束部6aであれば、連結部6bの固定が容易となるからである。
このような結束部を形成する材料としては、例えば、カーボンまたは、ステンレス鋼、チタン、白金、金、TiC、TiSi、SiO、B、NdO、TiBなどの金属等を挙げることができる。
(2)連結部
本発明における外側集電体の連結部は、上記両端の結束部間を連結するものであれば特に限定されるものではない。また、この連結部の形状としては、一方の結束部から他方の結束部まで連続して形成されているものであれば特に限定されるものではない。この際、例えば連結部が外側集電体の軸方向と同じ方向に直線状に形成されてもよく、図1や図2に例示するように連結部6bが外側集電体1の軸方向に螺旋状に形成されていてもよい。中でも本発明においては、上述したように連結部が膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されていることが好ましい。
また、上記連結部の形状としては、例えば図1に示すように面状であってもよく、例えば図2に示すように線状(棒状)であってもよい。中でも本発明においては、連結部の形状が面状であることが好ましい。例えば、結束部を回転させて面状の連結部をねじることにより図1に例示するように面状の連結部6bを螺旋状に形成する場合は、面状の連結部6bの角が立つことになるので、連結部6bを外側触媒電極層5に密着させることができ、膜電極複合体の軸方向の集電機能を一層向上させることができるからである。
なお、本発明において「連結部の形状が面状である」とは、連結部の厚みに対して幅が大きい場合をいい、具体的には厚みに対する幅の比が1.5〜3の範囲内であることが好ましい。
さらに、上記連結部の断面形状としては特に限定されるものではなく、矩形、多角形、円形、楕円形などを例示することができる。
このような連結部の数は、複数、すなわち2本以上であれば特に限定されるものではない。通常、連結部が2本〜100本程度形成され、好ましくは6本〜8本程度形成される。
また、隣り合う連結部間の距離としては、ガスを十分に通流させることが可能なものであれば特に限定されるものではなく、連結部の厚み、幅、数等により異なるものであり、適宜調整される。通常、隣り合う連結部間の距離は、50μm〜500μmの範囲内で設定され、好ましくは100μm〜300μmの範囲内である。
また、連結部を形成する材料としては、例えば、カーボンまたは、ステンレス鋼、チタン、白金、金、TiC、TiSi、SiO、B、NdO、TiBなどの金属等を挙げることができる。
(3)その他
本発明における外側集電体は、少なくともその一部が外側触媒電極層の外周面に密着するように形成される。そのため、外側集電体の内径は、外側触媒電極層の外径により決定される。通常、外側集電体の内径は、0.1mm〜100mmの範囲内で設定され、好ましくは0.5mm〜3mmの範囲内である。
また、上記外側集電体の軸方向の長さは、本発明の膜電極複合体を構成する他の部材や、本発明の膜電極複合体が適用される燃料電池が設置される空間の寸法等により適宜調整される。
なお、外側集電体の形成方法としては、後述する「B.膜電極複合体の製造方法」に記載するのでここでの説明は省略する。
2.固体電解質膜
本発明に用いられる固体電解質膜としては、チューブ形状の形態を有し、プロトン伝導性に優れ、かつ電流を流さない材料からなるものであれば特に限定されるものではない。このような固体電解質膜を形成する電解質材料としては、ナフィオン(商品名:Nafion、デュポン株式会社製)などに代表されるようなフッ素系樹脂、アミド系樹脂に代表されるような炭化水素系樹脂等有機系のもの、または、ケイ素酸化物を主成分とするものなどの無機系のもの等を挙げることができる。
上記無機系の電解質材料を用いた固体電解質膜としては、多孔質ガラスをチューブ形状に成形し、そのナノ細孔内の表面を改質して、プロトン導電性を付与したチューブ形状の固体電解質膜や、チューブ形状のリン酸ガラスを応用したもの等を挙げることができる。上記多孔質ガラスを用いたものとしては、例えば多孔質ガラスの細孔内表面のOH基にメルカプトプロピルトリメトキシシランのシランカップリング剤を反応させ、その後にメルカプト基の−SHを酸化することにより、プロトン伝導性を有するスルホン酸基を導入する方法(化学と工業 第57巻 第1号(2004年)p41〜p44)等を挙げることができる。また、リン酸ガラスを応用したものとしては、燃料電池 Vol.3 No.3 2004 p69〜p71に報告された例等を挙げることができる。
3.内側触媒電極層および外側触媒電極層
本発明に用いられる内側触媒電極層および外側触媒電極層は、特に限定されるものではなく、通常の平面構造の燃料電池用膜電極複合体に用いられている材料をチューブ形状に成形したものを用いることが可能である。具体的には、パーフルオロスルホン酸系ポリマー(商品名:Nafion、デュポン株式会社製)等のプロトン伝導材、カーボンブラックやカーボンナノチューブ等の導電性材料、および上記導電性材料に担持された白金等の触媒を含むものである。
4.内側集電体
本発明の膜電極複合体の内側の集電の方法は特に限定されるものではなく、通常の膜電極複合体における集電の方法により行うことができる。例えば、上記内側触媒電極層が内側集電体としての機能を兼ねていてもよく、上記内側触媒電極層の内周面に内側集電体が配置されていてもよい。中でも本発明においては、上記内側触媒電極層の内周面に内側集電体が配置されていることが好ましい。内側触媒電極層に導電性の高い内側集電体を密着させて集電を行うことにより、電子の移動を円滑にし、効率よく集電を行うことができるからである。
本発明に用いられる内側集電体としては、導電性が高く、膜電極複合体のチューブ形状または円柱形状の径方向にガスを透過するものであれば特に限定されるものではない。このような内側集電体の形状の例としては、バネ形状のもの、複数の直線状の導電体がチューブ形状または円柱形状の軸方向に配置されたもの、管の壁面部にその壁面を貫通する孔を多数有するもの、管の壁面部が網目構造のもの、円柱形状の外周面にその円柱形状の軸方向に形成された溝を多数有するもの等を挙げることができる。例えば図1や図2においては、内側集電体2が円柱形状の外周面にその円柱形状の軸方向に形成された溝を多数有するものとなっている。
また、このような形状の内側集電体を形成する材料としては、例えば、カーボンまたは、ステンレス鋼、チタン、白金、金、TiC、TiSi、SiO、B、NdO、TiBなどの金属等を挙げることができる。
B.膜電極複合体の製造方法
次に、本発明の膜電極複合体の製造方法について説明する。
本発明の膜電極複合体の製造方法は、チューブ状の固体電解質膜と、上記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、上記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、上記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、上記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体の製造方法であって、両端に形成された結束部および上記両端の結束部間を連結する複数の連結部を有する上記外側集電体で上記外側触媒電極層の外側を被覆する外側集電体被覆工程と、上記結束部を回転させることにより上記連結部をねじる外側集電体回転工程とを有することを特徴とするものである。
以下、このような本発明の膜電極複合体の製造方法について、図を用いて具体的に説明する。
図4は、本発明の膜電極複合体の製造方法の一例を示す工程図である。図4に示すように、本発明の膜電極複合体の製造方法においては、まず、両端に形成された結束部6aと、この両端の結束部6aを連結する複数の連結部6bとを有する外側集電体6、ならびに、内側集電体2の外周面上に内側触媒電極層3、固体電解質膜4、および外側触媒電極層5がこの順に積層された積層体を準備し、この積層体の外側触媒電極層5の外側に上記外側集電体6を巻きつけて(図4(a))、外側触媒電極層5の外側を外側集電体6で被覆する(図4(b))(外側集電体被覆工程)。次に、外側集電体6の両端の結束部6aを互いに逆方向に回転させることにより、連結部6bをねじる(図4(c)、外側集電体回転工程)。このようにして、連結部が螺旋状に形成された外側集電体を形成することができる。
本発明においては、外側集電体6の結束部6aを回転させて連結部6bをねじることで連結部6bに面圧がかかるので、連結部6bを外側触媒電極層5に密着させることが可能となる。この連結部6bは膜電極複合体1の軸方向に形成されているものであることから、膜電極複合体の軸方向の集電機能を向上させることができ、発電効率の高い膜電極複合体を製造することができる。さらに、連結部をねじる前の外側集電体に必要とされる寸法精度はそれほど高くなくてもよく、結果的にコストの削減が可能である。
また、結束部6aは外側集電体6の両端に形成されており、両端の結束部6aを回転させることで連結部6bを容易にねじることができる。したがって、外側集電体が外側触媒電極層に密着した膜電極複合体を簡便な方法で提供することが可能である。
以下、本発明の膜電極複合体の製造方法における各工程について説明する。
1.外側集電体被覆工程
本発明における外側集電体被覆工程では、外側触媒電極層の外側を外側集電体で被覆することができれば、その被覆方法としては特に限定されるものではない。例えば、外側集電体の両端の結束部および連結部の構成により異なる方法が用いられる。
図4(a)に例示するように、両端の結束部6aと連結部6bとが一体に形成された平面の外側集電体6を用いる場合は、一体に形成された平面の外側集電体6を外側触媒電極層5の外側に巻きつけることにより被覆することができる。また、図示しないが一体に形成されたチューブ状の外側集電体の内側に外側触媒電極層等が積層された積層体を挿入することにより被覆することもできる。
一方、図5(a)、(b)に例示するように、外側集電体6の両端の結束部6aと連結部6bとを別々に形成する場合は、まず、外側触媒電極層5の外周面に連結部6bを配置し(図5(a))、次いで、連結部6bが固定されるように連結部6bの端に結束部6aを被せることにより被覆することができる(図5(b))。
上記の中でも本発明においては、両端の結束部と連結部とが一体に形成された平面の外側集電体を外側触媒電極層の外側に巻きつける方法が好適に用いられる。両端の結束部と連結部とが一体に形成された平面の外側集電体は、例えば平板の集電体を打ち抜いて作製することができるので、外側集電体を準備するのが容易であり、外側集電体を巻きつける外側集電体被覆工程と後述する結束部を回転させて連結部をねじる外側集電体回転工程とを連続して行うことが可能となるからである。これにより、製造効率が良い膜電極複合体の製造方法とすることができる。
上記の一体に形成された平面の外側集電体を巻いて固定する際には、特に限定されるものではないが、例えば接着剤を用いたり、溶接したり、かしめたりすることができる。
2.外側集電体回転工程
本発明における外側集電体回転工程では、結束部を回転させることで連結部をねじり、連結部を外側触媒電極層に密着させることができれば、その回転方法としては特に限定されるものではない。例えば、両端の結束部を互いに逆方向に回転させてもよく、一方の結束部を押さえて他方の結束部を回転させてもよい。
なお、外側集電体については、上記「A.膜電極複合体 1.外側集電体」に記載したもののうち、連結部が膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されている外側集電体と同様であるので、ここでの説明は省略する。
3.その他の工程
本発明により製造される膜電極複合体を構成する外側集電体以外の固体電解質膜、外側触媒電極層、内側触媒電極層、および内側集電体の形成方法は特に限定されるものではなく、膜電極複合体の各層を形成するために一般的に用いられる方法により形成することができる。例えば、上記「A.膜電極複合体」の「2.固体電解質膜」、「3.外側触媒電極層および内側触媒電極層」、および「4.内側集電体」に記載された物質または方法を用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
本発明の膜電極複合体の一例を示す概略斜視図である。 本発明の膜電極複合体の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の膜電極複合体における外側集電体の結束部を説明するための説明図である。 本発明の膜電極複合体の製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の膜電極複合体の製造方法の他の例を示す工程図である。
符号の説明
1…膜電極複合体
2…内側集電体
3…内側触媒電極層
4…固体電解質膜
5…外側触媒電極層
6…外側集電体
6a…結束部
6b…連結部

Claims (7)

  1. チューブ形状の固体電解質膜と、前記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、前記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、前記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、前記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体であって、
    前記外側集電体が、当該外側集電体の両端に形成された結束部と、前記両端の結束部間を連結する複数の連結部とを有することを特徴とする燃料電池用膜電極複合体。
  2. 前記連結部が、前記燃料電池用膜電極複合体の軸方向に螺旋状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用膜電極複合体。
  3. 前記両端の結束部と前記連結部とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用膜電極複合体。
  4. 前記両端の結束部と前記連結部とが別々に形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料電池用膜電極複合体。
  5. 前記連結部の形状が面状であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の燃料電池用膜電極複合体。
  6. チューブ状の固体電解質膜と、前記固体電解質膜の外周面に形成された外側触媒電極層と、前記固体電解質膜の内周面に形成された内側触媒電極層と、前記外側触媒電極層の外周面に配置された外側集電体と、前記内側触媒電極層の内周面に配置された内側集電体とを有する燃料電池用膜電極複合体の製造方法であって、
    両端に形成された結束部および前記両端の結束部間を連結する複数の連結部を有する前記外側集電体で前記外側触媒電極層の外側を被覆する外側集電体被覆工程と、
    前記結束部を回転させることにより前記連結部をねじる外側集電体回転工程と
    を有することを特徴とする燃料電池用膜電極複合体の製造方法。
  7. 前記外側集電体被覆工程は、前記両端の結束部と前記連結部とが一体に形成された平面の外側集電体を前記外側触媒電極層の外側に巻きつける工程であることを特徴とする請求項6に記載の燃料電池用膜電極複合体の製造方法。
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