JP2006213215A - 電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータ式4輪駆動車両の発電機出力制御を、発電電圧に対する発電電力の変化が小さな安定領域で行って、制御のハンチングを防止する。
【解決手段】要求電力を発生するための発電機の目標電機子電流Ia1および目標発電電圧V1の組み合わせである発電機目標動作点Xが、発電機出力特性線P1’,P2’,P3’上の不安定領域α’(発電電圧Vに対する発電電力Pの変化が大きな領域)から大電力側(図の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するよう発電機回転数NhをBにすべく、無段変速機の変速制御を行わせる。よって、発電機の発電電圧が目標発電電圧V1になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにすることができ、発電機の制御を安定させることができる。
【選択図】図7
【解決手段】要求電力を発生するための発電機の目標電機子電流Ia1および目標発電電圧V1の組み合わせである発電機目標動作点Xが、発電機出力特性線P1’,P2’,P3’上の不安定領域α’(発電電圧Vに対する発電電力Pの変化が大きな領域)から大電力側(図の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するよう発電機回転数NhをBにすべく、無段変速機の変速制御を行わせる。よって、発電機の発電電圧が目標発電電圧V1になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにすることができ、発電機の制御を安定させることができる。
【選択図】図7
Description
本発明は、前後輪の一方を内燃機関(エンジン)などの主動力源により自動変速機を介して駆動し、他方の車輪を電動モータからの動力により駆動する電動モータ式4輪駆動車両に関し、特に、主動力源により駆動されて電動モータへ電力を供給する発電機の出力制御技術に係わる。
内燃機関(エンジン)などの主動力源からの動力により自動変速機を介して駆動される主駆動輪のほかに、主動力源および自動変速機間の駆動系に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により駆動される電動モータ駆動車輪を具えた、電動モータ式4輪駆動車両としては従来、例えば特許文献1に記載されたごときものがある。
この車両は、前2輪(または後2輪)をエンジン駆動し、後2輪(または前2輪)を電動モータによりクラッチを介して駆動可能とし、エンジンに駆動結合した4輪駆動専用の発電機からの電力により電動モータを直接駆動する。
概略説明すると、エンジン駆動車輪が駆動スリップしそうな、若しくは駆動スリップした時におけるエンジンの余剰トルク分だけ発電機に負荷をかけて発電させ、この発電した電力で電動モータを駆動し、この時に締結させたクラッチを経て電動モータからの動力を電動モータ駆動車輪に伝達することによりモータ4輪駆動を可能にする。
概略説明すると、エンジン駆動車輪が駆動スリップしそうな、若しくは駆動スリップした時におけるエンジンの余剰トルク分だけ発電機に負荷をかけて発電させ、この発電した電力で電動モータを駆動し、この時に締結させたクラッチを経て電動モータからの動力を電動モータ駆動車輪に伝達することによりモータ4輪駆動を可能にする。
なおクラッチは基本的に、4輪駆動しない時は解放しておくことで電動モータ駆動車輪が電動モータを引きずることのないようにして燃費の悪化を回避するが、停車時は次の発進時にエンジン駆動車輪が駆動スリップを生ずる虞が多くて4輪駆動状態にするのが好ましいことからクラッチを締結状態にしておく。
そして発進時は、アクセルペダル踏み込み量に応じた負荷を発電機にかけて発電させ、その電力により電動モータを駆動して4輪駆動状態で発進を行わせる。
そして発進時は、アクセルペダル踏み込み量に応じた負荷を発電機にかけて発電させ、その電力により電動モータを駆動して4輪駆動状態で発進を行わせる。
ところで、内燃機関(エンジン)などの主動力源からの動力により駆動される主駆動輪については、その加速スリップ時にトランクションコントロール装置が自動変速機の変速スケジュールを変更して主駆動輪の駆動力を低下することにより主駆動輪の加速スリップを抑制するようになしたものがある。
かかるトランクションコントロール装置の作動時は、自動変速機がハイ側変速比へ移行されることから、主動力源により駆動される発電機の回転数低下により発電電力が不足する傾向となり、電動モータ駆動車輪の駆動力も不足して正規の4輪駆動状態を実現し得なくなる。
そこで特許文献2に記載のごとく、主駆動輪の加速スリップ時にトランクションコントロール装置の作動を禁止して発電機の発電電力不足傾向を解消し、これによりトランクションコントロールよりも4輪駆動を優先させるようにした技術が従来より提案されている。
特開2002−218605号公報
特開2004−100718号公報
かかるトランクションコントロール装置の作動時は、自動変速機がハイ側変速比へ移行されることから、主動力源により駆動される発電機の回転数低下により発電電力が不足する傾向となり、電動モータ駆動車輪の駆動力も不足して正規の4輪駆動状態を実現し得なくなる。
そこで特許文献2に記載のごとく、主駆動輪の加速スリップ時にトランクションコントロール装置の作動を禁止して発電機の発電電力不足傾向を解消し、これによりトランクションコントロールよりも4輪駆動を優先させるようにした技術が従来より提案されている。
しかし、上記のようにトランクションコントロール装置の作動を禁止すると、以下に説明するような問題を生ずる。
図8は、発電機の回転数Nhが或る回転数Aである時に、発電機が電機子電流Iaおよび発電電圧Vの組み合わせによって出力可能な発電電力Pの変化特性を表した発電機出力特性線をP1,P2,P3で例示し、発電機の界磁電流Ifhの増大に応じて発電機出力特性線はP1,P2,P3へと変化する。
図8は、発電機の回転数Nhが或る回転数Aである時に、発電機が電機子電流Iaおよび発電電圧Vの組み合わせによって出力可能な発電電力Pの変化特性を表した発電機出力特性線をP1,P2,P3で例示し、発電機の界磁電流Ifhの増大に応じて発電機出力特性線はP1,P2,P3へと変化する。
ここで、発電機が発電電圧Vを目標発電電圧V1となるようフィードバック制御されることから、各発電機出力特性線P1,P2,P3について、発電電圧Vに対する発電電力Pの変化割合が大きな領域と、小さな領域とを考察する。
各発電機出力特性線P1,P2,P3上のαで示す領域は、発電電圧Vに対する発電電力Pの変化割合が相対的に大きな領域で、この領域では僅かな発電電圧Vの変化で発電電力Pが大きく変化し、上記のフィードバック制御中にハンチングを生じ易く、発電機出力不安定領域と言える。
これに対し各発電機出力特性線P1,P2,P3上のα以外の領域は、発電電圧Vに対する発電電力Pの変化割合が相対的に小さな領域で、この領域では発電電圧Vの変化に対する発電電力Pの変化が鈍く、前記のフィードバック制御中にハンチングを生じ難く、発電機出力安定領域と言える。
各発電機出力特性線P1,P2,P3上のαで示す領域は、発電電圧Vに対する発電電力Pの変化割合が相対的に大きな領域で、この領域では僅かな発電電圧Vの変化で発電電力Pが大きく変化し、上記のフィードバック制御中にハンチングを生じ易く、発電機出力不安定領域と言える。
これに対し各発電機出力特性線P1,P2,P3上のα以外の領域は、発電電圧Vに対する発電電力Pの変化割合が相対的に小さな領域で、この領域では発電電圧Vの変化に対する発電電力Pの変化が鈍く、前記のフィードバック制御中にハンチングを生じ難く、発電機出力安定領域と言える。
いま図8に示すように、要求電力を発生するための発電機の目標電機子電流Ia1および目標発電電圧V1の組み合わせである発電機目標動作点Xが発電機出力特性線P2上の発電機出力不安定領域α内にあるとすると、発電機の制御に際しその発電電圧Vを目標発電電圧V1となるようフィードバック制御している間、発電電圧Vの僅かなずれで発電電力Pが大きく変化するためハンチグを生じて発電機の制御が不安定になるという問題を生ずる。
ところで発電機回転数Nhを別の回転数Bへと変化(低下)させると、発電機出力特性線が界磁電流Ifhごとに図7にP1’,P2’,P3’で示すようなものに(出力低下方向へ)変化し、各発電機出力特性線P1’,P2’,P3’の発電機出力不安定領域もα’により示すような位置(出力低下方向)に変化して、発電機の目標動作点Xが同じでもこの発電機目標動作点Xを発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置させることができ、発電機の制御がハンチングして不安定になるという問題を解消することができる。
しかるに特許文献2に記載のようにトランクションコントロール装置の作動を禁止すると、発電機回転数Nhを上記のように変化させるのに必要な変速スケジュールの変更を行うことができないことから、
上記のように発電機回転数Nhを変化させて発電機出力特性線を図7にP1’,P2’,P3’により示すごとくに移動させ、これにより発電機目標動作点Xが発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置するようになして発電機制御のハンチングを防止するという手法を採用し得ない。
上記のように発電機回転数Nhを変化させて発電機出力特性線を図7にP1’,P2’,P3’により示すごとくに移動させ、これにより発電機目標動作点Xが発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置するようになして発電機制御のハンチングを防止するという手法を採用し得ない。
本発明は、上記の実情に鑑み、トランクションコントロール装置の作動を禁止することなく、これによる変速スケジュールの変更機能を利用して、上記のごとく発電機回転数を変化させることにより発電機出力特性線を移動させ、もって発電機目標動作点が発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置するようになし、これにより発電機の制御がハンチングすることのないようにした電動モータ式4輪駆動車両の発電機出力制御装置を提供することを目的とする。
この目的のため、本発明による電動モータ式4輪駆動車両の発電機出力制御装置は、請求項1に記載のごとく、
主動力源からの動力により自動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源および自動変速機間の駆動系に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
前記主駆動輪の加速スリップを、前記自動変速機の変速スケジュール変更による主駆動輪の駆動力低下によって抑制するトランクションコントロール装置を有した電動モータ式4輪駆動車両において、
前記トランクションコントロール装置の作動中、要求電力を発生するための前記発電機の目標電機子電流および目標発電電圧の組み合わせである発電機目標動作点が、該発電機の電機子電流および発電電圧の組み合わせにより得られる発電電力変化を表した発電機出力特性線上において、発電電圧に対する発電電力変化割合の相対的に大きな発電機出力不安定領域から外れた発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数となるよう前記変速スケジュールを決定する発電機回転数制御手段を設けたことを特徴とするものである。
主動力源からの動力により自動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源および自動変速機間の駆動系に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
前記主駆動輪の加速スリップを、前記自動変速機の変速スケジュール変更による主駆動輪の駆動力低下によって抑制するトランクションコントロール装置を有した電動モータ式4輪駆動車両において、
前記トランクションコントロール装置の作動中、要求電力を発生するための前記発電機の目標電機子電流および目標発電電圧の組み合わせである発電機目標動作点が、該発電機の電機子電流および発電電圧の組み合わせにより得られる発電電力変化を表した発電機出力特性線上において、発電電圧に対する発電電力変化割合の相対的に大きな発電機出力不安定領域から外れた発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数となるよう前記変速スケジュールを決定する発電機回転数制御手段を設けたことを特徴とするものである。
かかる本発明の発電機出力制御装置によれば、要求電力を発生するための発電機の目標動作点が発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数にすべく自動変速機の変速スケジュールを決定することから、
発電機の発電電圧が目標発電電圧になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにし得て発電機の制御を安定させることができる。
また、上記変速スケジュールの変更をトランクションコントロール装置の作動中に行うことから、トランクションコントロール装置による変速スケジュールの変更作用を利用して上記の作用効果を達成することができる。
発電機の発電電圧が目標発電電圧になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにし得て発電機の制御を安定させることができる。
また、上記変速スケジュールの変更をトランクションコントロール装置の作動中に行うことから、トランクションコントロール装置による変速スケジュールの変更作用を利用して上記の作用効果を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる発電機出力制御装置を具えた電動モータ式4輪駆動車両の駆動系を略示し、本実施例においてはこの車両を、左右前輪1L,1Rを主動力源としてのエンジン(内燃機関)2によって駆動するフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(F/F車)をベース車両とし、左右後輪3L,3Rを必要に応じ電動モータである後輪駆動モータ4によって駆動可能とした、所謂モータ4輪駆動車両とする。
図1は、本発明の一実施例になる発電機出力制御装置を具えた電動モータ式4輪駆動車両の駆動系を略示し、本実施例においてはこの車両を、左右前輪1L,1Rを主動力源としてのエンジン(内燃機関)2によって駆動するフロントエンジン・フロントホイールドライブ車(F/F車)をベース車両とし、左右後輪3L,3Rを必要に応じ電動モータである後輪駆動モータ4によって駆動可能とした、所謂モータ4輪駆動車両とする。
エンジン2は、自動変速機(ここでは無段変速機とする)5およびディファレンシャルギヤ装置6を一体ユニットに構成したトランスアクスルを介し左右前輪(主駆動輪)1L,1Rに駆動結合し、エンジン2の出力トルクが自動変速機5およびディファレンシャルギヤ装置6を経て左右前輪1L,1Rに伝達されて車両の走行に供されるものとする。
次に電動モータ4による後輪駆動系を説明するに、これを基本的には前記の特許文献1に記載されたモータ4輪駆動車両におけると同様なものとする。
つまり、エンジン2の出力トルクの一部により無端ベルト7を介して駆動される専用発電機8を具え、この発電機8は、エンジン2の回転数にベルトプーリ比を乗じた回転数で回転されており、4輪駆動コントローラ9によって調整される界磁電流Ifhに応じた発電負荷をエンジン2にかけて負荷トルクに応じた電力を発電する。
発電機8が発電した電力は、電力線10によりリレー11を経て後輪駆動モータ4に供給する。
リレー11はコントローラ9からの指令により、発電機8が制御不良になった時に電力線10を遮断したり、後輪駆動が不要でコントローラ9が発電機8に発電負荷をかけなようにした時も永久磁石による若干の発電があることからこれがモータ4に供給されないようにするために電力線10を遮断する。
つまり、エンジン2の出力トルクの一部により無端ベルト7を介して駆動される専用発電機8を具え、この発電機8は、エンジン2の回転数にベルトプーリ比を乗じた回転数で回転されており、4輪駆動コントローラ9によって調整される界磁電流Ifhに応じた発電負荷をエンジン2にかけて負荷トルクに応じた電力を発電する。
発電機8が発電した電力は、電力線10によりリレー11を経て後輪駆動モータ4に供給する。
リレー11はコントローラ9からの指令により、発電機8が制御不良になった時に電力線10を遮断したり、後輪駆動が不要でコントローラ9が発電機8に発電負荷をかけなようにした時も永久磁石による若干の発電があることからこれがモータ4に供給されないようにするために電力線10を遮断する。
後輪駆動モータ4の駆動軸は、減速機12およびこれに内蔵されたクラッチ13を介して後輪(電動モータ駆動車輪)3L,3Rのディファレンシャルギヤ装置14に結合し、モータ4の出力トルクが減速機12によりギヤ比分で増大され、クラッチ13が締結状態であれば、この増大されたトルクがディファレンシャルギヤ装置14により左右後輪3L,3Rに分配出力されるようになす。
クラッチ13の締結・解放、および電動モータ4の回転方向・駆動トルクも4輪駆動コントローラ9によって制御する。
電動モータ4の制御に当たってコントローラ9は、電動モータ4への界磁電流Ifmの調整によってモータ駆動トルクを制御し、界磁電流Ifmの方向によってモータ回転方向を制御する。
電動モータ4の制御に当たってコントローラ9は、電動モータ4への界磁電流Ifmの調整によってモータ駆動トルクを制御し、界磁電流Ifmの方向によってモータ回転方向を制御する。
モータ4、発電機8、リレー11、クラッチ13の上記した制御を行うために4輪駆動コントローラ9には、4輪駆動スイッチ21からの信号を入力するほかに、
左右前輪1L,1Rの車輪速(前輪速)VWFL,VWFRおよび左右後輪3L,3Rの車輪速(後輪速)VWRL,VWRRを個々に検出する車輪速センサ群22からの信号と、
後輪駆動モータ4の回転速度Nmを検出するモータ回転センサ23からの信号と、
自動変速機5の選択レンジRNG(運転者による走行方向指令)が前進(D)レンジか後進(R)レンジかを検出するインヒビタスイッチ24からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ25からの信号とを入力する。
左右前輪1L,1Rの車輪速(前輪速)VWFL,VWFRおよび左右後輪3L,3Rの車輪速(後輪速)VWRL,VWRRを個々に検出する車輪速センサ群22からの信号と、
後輪駆動モータ4の回転速度Nmを検出するモータ回転センサ23からの信号と、
自動変速機5の選択レンジRNG(運転者による走行方向指令)が前進(D)レンジか後進(R)レンジかを検出するインヒビタスイッチ24からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量APOを検出するアクセル開度センサ25からの信号とを入力する。
なお4輪駆動コントローラ9は、運転者が4輪駆動スイッチ21をONにしている間、以下に説明するごとく4輪駆動の必要を判断して自動的にモータ4輪駆動を行い、
運転者が4輪駆動スイッチ21をOFFにしている間、前2輪のエンジン駆動のみによる2輪駆動を継続的に行わせるものとする。
運転者が4輪駆動スイッチ21をOFFにしている間、前2輪のエンジン駆動のみによる2輪駆動を継続的に行わせるものとする。
26は変速機コントローラで、4輪駆動コントローラ9が後述するように選択した変速スケジュールに基づき、4輪駆動コントローラ9を経由して読み込んだ後輪速VWRL,VWRRから判る車速、および、同じく4輪駆動コントローラ9を経由して読み込んだアクセル開度APOから目標とすべき変速機入力回転数(エンジン回転数)を求め、これに対応する変速比となるよう自動変速機(無段変速機)5を変速制御するものとする。
変速機コントローラ26は、上記の変速制御を行うほかに、4輪駆動コントローラ9を経由して読み込んだ左右前輪1L,1Rの車輪速(前輪速)VWFL,VWFRおよび左右後輪3L,3Rの車輪速(後輪速)VWRL,VWRRを基に、平均後輪速および平均前輪速の対比によって前輪1L,1Rの加速スリップを検出し、前輪加速スリップの発生時にハイ側変速比傾向となるよう自動変速機5の変速スケジュールを変更してエンジン2から左右前輪1L,1Rへのトルクを低下させ、これにより前輪の加速スリップを抑制するトランクションコントロールをも行うものとする。
従って変速機コントローラ26は、トランクションコントロール装置をも構成し、トランクションコントロールの実行中であることを示す信号を4輪駆動コントローラ9へ供給するものとする。
従って変速機コントローラ26は、トランクションコントロール装置をも構成し、トランクションコントロールの実行中であることを示す信号を4輪駆動コントローラ9へ供給するものとする。
以下、コントローラ9が行う基本的な4輪駆動制御を説明する。
まず図2に示す処理により、主駆動輪(エンジン駆動輪)である前輪1L,1Rの駆動(加速)スリップを生起させる原因となるエンジン2の余剰トルクを演算する。
ステップS1において、車輪速センサ群22で検出した前輪速VWFL,VWFRから求め得る平均前輪速Vwfより、同じく車輪速センサ群22で検出した後輪速VWRL,VWRRから求め得る平均後輪速Vwrを減算して、主駆動輪である左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfを求める。
まず図2に示す処理により、主駆動輪(エンジン駆動輪)である前輪1L,1Rの駆動(加速)スリップを生起させる原因となるエンジン2の余剰トルクを演算する。
ステップS1において、車輪速センサ群22で検出した前輪速VWFL,VWFRから求め得る平均前輪速Vwfより、同じく車輪速センサ群22で検出した後輪速VWRL,VWRRから求め得る平均後輪速Vwrを減算して、主駆動輪である左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfを求める。
次のステップS2では、上記左右前輪1L,1Rの加速スリップ量ΔVfが所定値、例えば3km/h以上か否かにより、加速スリップが発生しているか否かを判定する。
加速スリップ量ΔVfが3km/h未満と判定する場合は、加速スリップが発生しておらず、エンジン出力の余剰がないとして制御をそのまま終了する。
加速スリップ量ΔVfが3km/h未満と判定する場合は、加速スリップが発生しておらず、エンジン出力の余剰がないとして制御をそのまま終了する。
ステップS2で加速スリップ量ΔVfが3km/h以上と判定する加速スリップ発生時は、ステップS3において、前輪1L,1Rの加速スリップを発生させるエンジンの余剰トルク、つまり加速スリップを抑制するのに必要な吸収トルクT(ΔVf)を、T(ΔVf)=K1×ΔVfにより演算する。
なおK1は、実験などによって求めたゲインである。
なおK1は、実験などによって求めたゲインである。
次のステップS4では現在の発電機8の負荷トルクTgを求め、更にステップS5において、現在の発電機負荷トルクTgと、前記の余剰トルクT(ΔVf)との合算により発電機8の目標発電負荷トルクThを求める。
そしてステップS6で、前記車輪速VWFL,VWFR,VWRL,VWRRから求め得る車速が、クラッチ13の締結時にモータ4を過回転させる車速域の下限値であるモータ過回転車速(例えば30km/h)未満か否かをチェックする。
そしてステップS6で、前記車輪速VWFL,VWFR,VWRL,VWRRから求め得る車速が、クラッチ13の締結時にモータ4を過回転させる車速域の下限値であるモータ過回転車速(例えば30km/h)未満か否かをチェックする。
車速がモータ過回転車速以上である場合、モータ4が過回転してその耐久性が低下することから4輪駆動を行わせないよう制御をそのまま終了するが、車速がモータ過回転車速未満ならステップS7において発電機8の最大負荷トルクThmaxを求める。
次いでステップS8において、発電機8の目標発電負荷トルクThが最大負荷トルクThmax以上か否かをチェックし、以上ならステップS9でTh=Thmaxとして目標発電負荷トルクThを実現可能な限界であるThmaxに制限し、Th<Thmaxなら制御を終了して目標発電負荷トルクThをステップS5で求めたままの値とする。
次いでステップS8において、発電機8の目標発電負荷トルクThが最大負荷トルクThmax以上か否かをチェックし、以上ならステップS9でTh=Thmaxとして目標発電負荷トルクThを実現可能な限界であるThmaxに制限し、Th<Thmaxなら制御を終了して目標発電負荷トルクThをステップS5で求めたままの値とする。
なお図2では、エンジン駆動輪1L,1Rが加速スリップを発生した場合のみについて、発電機8の目標発電負荷トルクThを求める方法を説明したが、エンジン駆動輪1L,1Rが加速スリップする虞のある場合や、或いは所定以下の低速状態である時も、モータ4輪駆動を実現するために発電機8の目標発電負荷トルクThを運転状況に応じて求めるものとする。
コントローラ9は、上記のようにして求めた発電機8の目標発電負荷トルクThを基に図3の制御プログラムにより発電機8およびモータ4を制御する。
ステップS11においては、発電機8の目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電要求があるか否かをチェックする。
発電要求がなければ制御を終了して発電機8の発電負荷をエンジン2にかけないようにすると共に、クラッチ13を解放状態にしておく。
発電要求があればステップS12において、予定のマップをもとにモータ回転速度Nmから目標モータ界磁電流Ifmを算出してこれをモータ4に指令する。
なお図示しなかったが同時に、クラッチ13の入出力回転速度が一致した時にクラッチ13を締結してモータ4の回転を後輪3L,3Rで伝達可能にする。
ステップS11においては、発電機8の目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電要求があるか否かをチェックする。
発電要求がなければ制御を終了して発電機8の発電負荷をエンジン2にかけないようにすると共に、クラッチ13を解放状態にしておく。
発電要求があればステップS12において、予定のマップをもとにモータ回転速度Nmから目標モータ界磁電流Ifmを算出してこれをモータ4に指令する。
なお図示しなかったが同時に、クラッチ13の入出力回転速度が一致した時にクラッチ13を締結してモータ4の回転を後輪3L,3Rで伝達可能にする。
ここで、モータ4の回転数Nmに対する目標モータ界磁電流IfmはステップS12内に図示するごとく、モータ回転数Nmが所定回転数以下の場合には一定の所定電流値とし、それ以上のモータ回転数以上になった場合には、公知の弱め界磁制御方式でモータ4の界磁電流Ifmを小さくする。
その理由は、モータ4が高速回転になるとモータ逆起電圧Eの上昇によりモータトルクが低下することから、モータ回転数Nmが所定値以上になったらモータ4の界磁電流Ifmを小さくして逆起電圧Eを低下させることによりモータ4に流れる電流を増加させて所要のモータトルクTmが得られるようにするためである。
その理由は、モータ4が高速回転になるとモータ逆起電圧Eの上昇によりモータトルクが低下することから、モータ回転数Nmが所定値以上になったらモータ4の界磁電流Ifmを小さくして逆起電圧Eを低下させることによりモータ4に流れる電流を増加させて所要のモータトルクTmが得られるようにするためである。
次いでステップS13において、上記のようにして求めた目標モータ界磁電流Ifmおよびモータ4の回転数Nmから予定のマップをもとにモータ4の逆起電圧Eを算出する。
更にステップS14で、前記した発電負荷トルクThに基づき対応する目標モータトルクTmを算出し、次にステップS15で、目標モータトルクTmおよび目標モータ界磁電流Ifmの関数である目標電機子電流Iaを算出し、
その後ステップS16において、目標電機子電流Ia、総合抵抗R、および逆起電圧Eから発電機8の目標電圧VをV=Ia×R+Eの演算により求める。
コントローラ9は、発電機8の発電電圧が、このようにして求めた目標電圧Vとなるよう、発電機8の界磁電流Ifhをフィードバック制御する。
更にステップS14で、前記した発電負荷トルクThに基づき対応する目標モータトルクTmを算出し、次にステップS15で、目標モータトルクTmおよび目標モータ界磁電流Ifmの関数である目標電機子電流Iaを算出し、
その後ステップS16において、目標電機子電流Ia、総合抵抗R、および逆起電圧Eから発電機8の目標電圧VをV=Ia×R+Eの演算により求める。
コントローラ9は、発電機8の発電電圧が、このようにして求めた目標電圧Vとなるよう、発電機8の界磁電流Ifhをフィードバック制御する。
かかる発電機8の制御中に4輪駆動コントローラ9は、変速機コントローラ26に対して、図4に示すごとくに決定した変速スケジュールを指令する。
ステップS21においては、目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電機8による発電が要求されているか否かを判定する。
発電が要求されていなければ、図7および図8につき前述した発電機回転数NhのAからBへの切り替え(低下)が不要であるから、ステップS22において、自動変速機5の変速制御に用いる変速スケジュールとして通常通りのノーマル変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令する。
このとき変速機コントローラ26は、当該ノーマル変速スケジュールを基に車速およびアクセル開度APOから目標入力回転数(目標エンジン回転数)を求め、変速機入力回転数(エンジン回転数)がこの目標入力回転数(目標エンジン回転数)となるよう自動変速機5を変速制御する。
ステップS21においては、目標発電負荷トルクThが正か否かにより発電機8による発電が要求されているか否かを判定する。
発電が要求されていなければ、図7および図8につき前述した発電機回転数NhのAからBへの切り替え(低下)が不要であるから、ステップS22において、自動変速機5の変速制御に用いる変速スケジュールとして通常通りのノーマル変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令する。
このとき変速機コントローラ26は、当該ノーマル変速スケジュールを基に車速およびアクセル開度APOから目標入力回転数(目標エンジン回転数)を求め、変速機入力回転数(エンジン回転数)がこの目標入力回転数(目標エンジン回転数)となるよう自動変速機5を変速制御する。
ステップS21で目標発電負荷トルクThが正(発電機8による発電が要求されている)と判定したときは、図7および図8につき前述した発電機回転数Nhの切り替えが必要であるから、
先ずステップS23において、この切り替えをトランクションコントロールによる変速スケジュールの変更により行い得るか否かをトランクションコントロール装置(TCS)の作動中(TCSスイッチがON)か否かによりチェックする。
トランクションコントロール装置(TCS)が作動中でない間は、上記トランクションコントロールを用いた変速スケジュールの変更による発電機回転数の切り替えを行い得ないから、この切り替えが行われないようステップS22において、自動変速機5の変速制御に用いる変速スケジュールとして通常通りのノーマル変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令し、これに基づく変速を行わせる。
先ずステップS23において、この切り替えをトランクションコントロールによる変速スケジュールの変更により行い得るか否かをトランクションコントロール装置(TCS)の作動中(TCSスイッチがON)か否かによりチェックする。
トランクションコントロール装置(TCS)が作動中でない間は、上記トランクションコントロールを用いた変速スケジュールの変更による発電機回転数の切り替えを行い得ないから、この切り替えが行われないようステップS22において、自動変速機5の変速制御に用いる変速スケジュールとして通常通りのノーマル変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令し、これに基づく変速を行わせる。
ステップS23でトランクションコントロール装置(TCS)の作動中であると判定する間は、図7および図8につき前述した発電機回転数Nhの切り替えを上記トランクションコントロールによる変速スケジュールの変更によって行い得ることから、この切り替えが行われるようステップS24において、自動変速機5の変速制御に用いる変速スケジュールとしてノーマル変速スケジュールに代え、以下のような発電時用変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令し、これに基づく変速を行わせる。
発電時用変速スケジュールは、要求電力を発生するための発電機の目標電機子電流Ia1および目標発電電圧V1の組み合わせである発電機目標動作点Xが、図8に示すように発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域α内に位置するのではなく、図7に示すように発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから大電力側(図7の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するような発電機回転数Nh=Bにする変速を行わせる変速スケジュールとする。
従って、この発電時用変速スケジュールを指令するステップS24は、本発明における発電機回転数制御手段に相当する。
従って、この発電時用変速スケジュールを指令するステップS24は、本発明における発電機回転数制御手段に相当する。
ところで図7および図8から明らかなように、発電機目標動作点Xが図7に示すごとく発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから大電力側に外れた発電機出力安定領域内に位置するような発電機回転数Nh=Bは、目標発電電圧V=V1の高さに応じて一義的に決まることから、上記の発電機回転数Nh=Bは、目標発電電圧V=V1に応じて例えば図6に示すごとくに定まる。
そこで本実施例においては、図4のステップS24で発電時用変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令するに際し、図5に示すごとくに変速スケジュールを選択して変速機コントローラ26に指令する。
そこで本実施例においては、図4のステップS24で発電時用変速スケジュールを用いるよう変速機コントローラ26に指令するに際し、図5に示すごとくに変速スケジュールを選択して変速機コントローラ26に指令する。
図5では、ステップS31〜ステップS34において、目標発電電圧V=V1が図6に示す範囲のいずれに属しているかを、つまり、目標発電電圧V=V1が60ボルト以上か、40〜60ボルトか、30〜40ボルトか、20〜30ボルトか、20ボルト未満かをチェックする。
目標発電電圧V=V1が60ボルト以上なら、ステップS35において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=6000〜7000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIを選択し、
目標発電電圧V=V1が40〜60ボルトなら、ステップS36において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=5000〜6000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIIを選択し、
目標発電電圧V=V1が30〜40ボルトなら、ステップS37において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=4000〜5000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIIIを選択し、
目標発電電圧V=V1が20〜30ボルトなら、ステップS38において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=2000〜4000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIVを選択し、
目標発電電圧V=V1が20ボルト未満なら、ステップS39において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=2000rpm未満が得られるような発電時用変速スケジュールマップVを選択する。
目標発電電圧V=V1が60ボルト以上なら、ステップS35において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=6000〜7000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIを選択し、
目標発電電圧V=V1が40〜60ボルトなら、ステップS36において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=5000〜6000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIIを選択し、
目標発電電圧V=V1が30〜40ボルトなら、ステップS37において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=4000〜5000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIIIを選択し、
目標発電電圧V=V1が20〜30ボルトなら、ステップS38において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=2000〜4000rpmが得られるような発電時用変速スケジュールマップIVを選択し、
目標発電電圧V=V1が20ボルト未満なら、ステップS39において、図6に例示した対応する発電機回転数Nh=2000rpm未満が得られるような発電時用変速スケジュールマップVを選択する。
以上のように発電時用変速スケジュールマップを選択した後は、ステップS40において、選択した発電時用変速スケジュールマップI〜Vを変速機コントローラ26に指令し、
変速機コントローラ26は、当該指令された発電時用変速スケジュールマップI〜Vを基に車速およびアクセル開度APOから目標入力回転数(目標エンジン回転数)を求め、変速機入力回転数(エンジン回転数)がこの目標入力回転数(目標エンジン回転数)となるよう自動変速機5を変速制御する。
変速機コントローラ26は、当該指令された発電時用変速スケジュールマップI〜Vを基に車速およびアクセル開度APOから目標入力回転数(目標エンジン回転数)を求め、変速機入力回転数(エンジン回転数)がこの目標入力回転数(目標エンジン回転数)となるよう自動変速機5を変速制御する。
かかる発電時用変速スケジュールマップI〜Vに基づく変速制御により、エンジン駆動される発電機8の回転数Nhは目標発電電圧V=V1ごとに図6に例示した回転数範囲内に保たれ、
発電機の目標動作点Xを図7に示すごとく、発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置させることができ、
前記したごとく発電機の発電電圧が目標発電電圧V1になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにし得て発電機の制御を安定させることができる。
発電機の目標動作点Xを図7に示すごとく、発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置させることができ、
前記したごとく発電機の発電電圧が目標発電電圧V1になるように行う発電機のフィードバック制御をハンチングすることのないようなものにし得て発電機の制御を安定させることができる。
また、上記発電時用変速スケジュールマップI〜Vの選択を、ステップS23でトランクションコントロール装置(TCS)が作動中であると判定する間に行うことから、
当該変速スケジュールマップの選択を、トランクションコントロール装置における変速スケジュールの変更によって実現することができる。
当該変速スケジュールマップの選択を、トランクションコントロール装置における変速スケジュールの変更によって実現することができる。
なお上記した実施例では、図7に示すように発電機目標動作点Xが発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから大電力側(図の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するような発電機回転数Nh=Bにする場合について説明したが、
発電機出力安定領域は発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから小電力側(図の下方)に外れた所にも存在することから、こちら側における発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に発電機目標動作点Xが位置するようにしても、前記したと同様な作用効果を達成することができる。
しかしこの場合、発電機回転数Nhを図8の場合のAよりも高くする必要があって燃費の悪化を招きやすいことから、図7に示すように発電機目標動作点Xが発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから大電力側(図の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するような発電機回転数Nh=Bにする方が良い。
発電機出力安定領域は発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから小電力側(図の下方)に外れた所にも存在することから、こちら側における発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に発電機目標動作点Xが位置するようにしても、前記したと同様な作用効果を達成することができる。
しかしこの場合、発電機回転数Nhを図8の場合のAよりも高くする必要があって燃費の悪化を招きやすいことから、図7に示すように発電機目標動作点Xが発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域αから大電力側(図の上方)に外れた発電機出力安定領域内に位置するような発電機回転数Nh=Bにする方が良い。
1L 左前輪(主駆動輪)
1R 右前輪(主駆動輪)
2 エンジン(主動力源)
3L 左前輪(電動モータ駆動車輪)
3R 右前輪(電動モータ駆動車輪)
4 後輪駆動モータ(電動モータ)
5 無段変速機(自動変速機)
6 ディファレンシャルギヤ装置
7 無端ベルト
8 発電機
9 4輪駆動コントローラ
10 電力線
11 リレー
12 減速機
13 クラッチ
14 ディファレンシャルギヤ装置
21 4輪駆動スイッチ
22 車輪速センサ群
23 モータ回転センサ
24 インヒビタスイッチ
25 アクセル開度センサ
26 変速機コントローラ(トランクションコントロール装置)
1R 右前輪(主駆動輪)
2 エンジン(主動力源)
3L 左前輪(電動モータ駆動車輪)
3R 右前輪(電動モータ駆動車輪)
4 後輪駆動モータ(電動モータ)
5 無段変速機(自動変速機)
6 ディファレンシャルギヤ装置
7 無端ベルト
8 発電機
9 4輪駆動コントローラ
10 電力線
11 リレー
12 減速機
13 クラッチ
14 ディファレンシャルギヤ装置
21 4輪駆動スイッチ
22 車輪速センサ群
23 モータ回転センサ
24 インヒビタスイッチ
25 アクセル開度センサ
26 変速機コントローラ(トランクションコントロール装置)
Claims (3)
- 主動力源からの動力により自動変速機を介して駆動される主駆動輪と、
前記主動力源および自動変速機間の駆動系に結合された発電機の発電電力に応動する電動モータからの動力により駆動される電動モータ駆動車輪とを具え、
前記主駆動輪の加速スリップを、前記自動変速機の変速スケジュール変更による主駆動輪の駆動力低下によって抑制するトランクションコントロール装置を有した電動モータ式4輪駆動車両において、
前記トランクションコントロール装置の作動中、要求電力を発生するための前記発電機の目標電機子電流および目標発電電圧の組み合わせである発電機目標動作点が、該発電機の電機子電流および発電電圧の組み合わせにより得られる発電電力変化を表した発電機出力特性線上において、発電電圧に対する発電電力変化割合の相対的に大きな発電機出力不安定領域から外れた発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数となるよう前記変速スケジュールを決定する発電機回転数制御手段を設けたことを特徴とする電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置。 - 請求項1に記載の、電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置において、
前記発電機回転数制御手段は、前記発電機目標動作点が、前記発電機出力特性線上の発電機出力不安定領域よりも大電力側における発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数となるよう変速スケジュールを決定するものである電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置。 - 請求項1または2に記載の、電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置において、
前記発電機回転数制御手段は、前記発電機目標動作点が前記発電機出力特性線上の発電機出力安定領域に位置するような発電機回転数を実現するための前記要求電圧ごとの変速スケジュールを予め有し、要求電圧に応じた変速スケジュールを選択するものである電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005028943A JP2006213215A (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | 電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2005028943A JP2006213215A (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | 電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006213215A true JP2006213215A (ja) | 2006-08-17 |
Family
ID=36976782
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JP2005028943A Withdrawn JP2006213215A (ja) | 2005-02-04 | 2005-02-04 | 電動モータ式4輪駆動車両における発電機出力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006213215A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015224733A (ja) * | 2014-05-28 | 2015-12-14 | 株式会社 神崎高級工機製作所 | 車両用無段変速制御システム |
-
2005
- 2005-02-04 JP JP2005028943A patent/JP2006213215A/ja not_active Withdrawn
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