JP2006211994A - 非小細胞肺癌に対する抗癌剤の抗癌特性決定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 非小細胞肺がん治療に用いられ、患者に奏功する抗癌剤を選択できる判別方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 非小細胞肺癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT-I)の発現量と抗癌剤の抗癌効果との相関関係を求めることを含む抗癌剤の特性決定方法を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は非小細胞肺癌に対する抗癌剤の特性決定方法に関し、さらに詳しくは非小細胞肺癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT−I)の発現量と抗癌剤の抗癌効果との相関関係から抗癌剤の特性を決定する方法に関する。
肺がんは国内では男性の癌死亡原因の第一位、女性も胃がんに次いで第2位である。今後も、肺がん患者数は増加する見通しで2015年には1年間で新たに肺がんを発病する患者数は男性11万人、女性3万7000人になると予測されている。
肺がんは、組織的分類で、小細胞癌(small cell caricinoma)と非小細胞癌(non-small cell caricinoma)に大きく分けられ、非小細胞癌はわが国では肺癌全体の約80〜85%を占める腫瘍で、その中に腺癌(adenocarcinoma)、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma),大細胞癌(large cell carcinoma)に分けられ、我が国では腺癌が最も発生頻度が高く、原発性肺癌の約半数を占め男性の肺がんの40%、女性の肺がんの70%以上を占めている。
肺がんはCT(コンピュ−タ−断層撮影装置)検診などの普及で早期発見されるケ−スが増えている。しかし早く見つけて部分切除しても、再発・転移して死亡する確立が高い。5年生存率(術後5年間生存している割合)は肺がんの病期(進行度合い)I期の肺がんの大きさが3センチ以上のIB期では65%程度にとどまると云われている。
肺がんの診断は症状や検診で胸部X線写真、CT、造影レントゲン、CTMRI、内視鏡検査、気管支ファイバ−スコ−プ、生検組織診、喀痰細胞診などが行われる。これの検診により肺がんの進行度が判定される。具体的には、肺の原発腫瘍の広がり(T)、リンパ節転移(N)、遠隔転移(M)のそれぞれについて判定し、それによりI期からIV期のステージが決められる。一般的にはI期からIII期の一部までが手術の対象となるが、それ以降の期のものは放射線療法と抗癌剤を使用する化学療法が主体の治療となる。
肺がんの抗癌剤にはシスプラチン、ビノレルビン、ゲフィチニブ、ビンブラスチン、カルボプラチン、パクリタキセル等が使用されている。
この中で非小細胞肺がんの化学療法ではシスプラチンと他の抗癌剤イリノテカン、ビノレルビン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ドセタキセルとの組合せ、及びカルプラチンとゲムシタビンもしくはパクリタキセルとの組み合わせの二剤併用療法は生存期間延長やQOLの向上が見られるという知見が多く得られており、2003年度版肺癌診療ガイドラインで最も推奨すべき治療法として挙げられている。このようにプラチナ製剤は非小細胞肺癌治療に投与される主要抗癌剤である。
そのほか最近、がん細胞の上皮にある蛋白質の標的分子上皮細胞成長因子受容体(EGFR)に作用して、癌の増殖を抑える抗癌剤が開発され注目されている(Onn A. et al., Br J. Cancer, 2004 Aug, 91 Suppl 2:S11-7(非特許文献1); Tamura K. et al., Int. J. Clin. Oncol., 2003 Aug 8(4): 207-11(非特許文献2))。このような新しい抗癌剤は副作用と効果が見られる患者がはっきり分かれるだけに副作用と効果の投与全予測が望まれている。
抗癌剤は通常正常細胞にも細胞毒性を有するため、致命的な副作用を生じることがある。したがって、個々の患者に適切な抗癌剤を選択し、使用することが効果の増強と副作用の軽減がますます重要となってきている。
そのため、さまざまな抗癌剤制癌効果試験の方法が開発されてきている。具体的には内視鏡などを使って採取した患者のがん組織に酵素処理を施し、細胞に分散させる。この細胞と抗癌剤を用いてマイクロプレ−トの上で培養し、生存率を細胞のミトコンドリアの代謝で判定するMTT法やあるいはATP量を測定するATP法、また近年ではコラーゲン・ゲル内に単離した細胞を包埋して三次元培養し、癌細胞に対する影響のみを選択的に測定できるCD−DST(collagen gel droplet embedded culture-drug sensitivity test)法などがある(Kobayashi H., et al., Recent Results Cancer Res., 2003, 161: 48-61(非特許文献3))。しかしながら、細胞を培養するなど期間を要し、判定に時間がかかるなどの欠点がある。
また、抗癌剤耐性にかかわる遺伝子マ−カーを選定しRT-PCR方法やDNAチップで判定する方法の開発も活発に行われているが、未だ抗癌剤の制癌効果を調べる確定した遺伝子マ−カーが見出されていない(Suzuki T., et al., Lung Cancer, 2003 Oct., 42(1):35-41(非特許文献4))。また各種の抗癌剤についての制癌効果の判別についてのデ−タも報告されていない。
本発明者は癌細胞の抗癌剤に対する感受性診断マ−カ−として有効な遺伝子としてガングリオシドGM3合成遺伝子の発現量が有効な指標になることを見出し抗癌剤感受試験法として既に特許出願を行っている(WO 2004/099407、公開日:2004年11月18日(特許文献1))。
ガングリオシドGM3と抗癌剤抵抗性については、チャイニ−ズハムスタ−やマウスおよびヒト由来のがん細胞を用いてアドリアマイシンなどの抗癌剤抵抗性とガングリオシドGM3の発現が比例していることの報告がある(June L., et al, Reverse transformation of multidrug-resistant cells. Cancer Metastasis Rev., 1994, Vol. 13, p. 191-207. (非特許文献5))。この報告では、GM3高発現がん細胞株では抗癌剤抵抗性が上昇しているが、これらのin vivoにおけるがんの悪性度は著しく低下していることから、発明者らのマウス肺がん細胞を用いた検討結果、すなわちGM3はがん悪性度および抗癌剤抵抗性を亢進させるという事実と大きく異なっている。
またGM3発現レベルはグリオブラスト−マのドキソルビシン耐性株で上昇するが、ヘパト−マのドキソルビシン耐性株では減少するという結果が得られたとの報告がある(Benchekroun.et al, Alteration of ganglioside composition in Cisplatin-resitant Lung cancer cell line. Anticancer Res. 1998, Vol. 18, p.2957-2960. (非特許文献6))。
これは各がん種においてGM3発現レベルと薬剤耐性との相関関係に差があることを示唆しており、各がん種について検討を行わなければならないと云える。この報告ではヒト非小細胞肺癌での検討は行われていない。
また、これに関連してヒト小細胞肺がん細胞においてシスプラチン耐性株ではGM3発現量が上昇したがアドリアマイシン耐性株ではGM2発現量が上昇したとの報告がある(Kiura k. et al, Gnaglioside composition of Human Melanoma And Response To Antitumor Treatment, Cancer Invest, 1990, Vol. 8, p, 161- 167(非特許文献7))。この報告では非小細胞肺癌での検討はなされていない。
腺癌、扁平上皮癌、大細胞癌等の非小細胞肺がんは小細胞肺がんに比べ、化学療法や放射線療法に対する感受性が低く、治療法も大きく異なる。
またメラノ−マでの報告がある(Kono k. et al, ganglioside composition of human melanoma and response to antitumor treatment, Cancer Invest, 1990, Vol. 8, p.161-167(非特許文献8))。本報告はヒト非小細胞肺がんでの検討はなされていない。メラノ−マではGM3以外にも、GM2,GD3、GD2が発現しており、GD2の発現量と放射線治療や抗癌剤に対する感受性と正の相関が、GM3の発現量と放射線治療や抗癌剤に対する感受性と負の相関が得られている。従って、メラノ−マにおいてはGM3発現量とGD2発現量がともに放射線治療や抗癌剤に対する感受性に影響しており、GM3、GD2療法の発現量を調べることが重要であると云える。本発明者が非小細胞肺がん患者組織について検討を行ったところ非小細胞肺がんではGM3が主要なガングリオシドでありその他がわずかであること、およびGM3合成酵素遺伝子発現量がGM3発現の指標となり得ることを見出し本発明に至っている。
国際公開 WO 2004/099407 Onn A. et al., Br J. Cancer, 2004 Aug, 91 Suppl 2:S11-7 Tamura K. et al., Int. J. Clin. Oncol., 2003 Aug 8(4): 207-11 Kobayashi H., et al., Recent Results Cancer Res., 2003, 161: 48-61 Suzuki T., et al., Lung Cancer, 2003 Oct., 42(1):35-41 June L. et al., Cancer Metastasis Rev., 1994, Vol. 13, P. 191-207 Benchekroun. et al., Anticancer Res. 1998,Vol. 18,p.2957-2960. Kiura K. et al., Cancer Invest, 1990, Vol. 8, p, 161-167 Kono K. et al., Cancer Invest, 1990, Vol. 8, p.161-167
本発明は、非小細胞肺がん治療に用いられる抗癌剤の制癌効果と遺伝子マ―カ−の関係を明らかにし、抗癌剤の特性を決定し、患者に奏功する抗癌剤を選択できる判別方法を提供すること目的とする。
本発明者らは詳細に非小細胞肺がん株のSAT−I遺伝子発現量と抗癌剤感受性の相関関係を検討した。その結果、ある種の抗癌剤ではでは各種非小細胞肺癌株に対するIC50とSAT−I mRNA発現量は正の相関を示し、他の種の抗癌剤では各種非小細胞肺がん株に対するIC50とSAT−I mRNA発現量は負の相関を示すことを見出した。すなわち、ある種の抗癌剤ではSAT−I mRNA発現量の高い細胞株でIC50が高く、抗癌剤が効き難く、他の種の抗癌剤ではSAT−I mRNA発現量の高い細胞株ではIC50が低く制癌効果が高いことを見出した。
すなわち本発明は、非小細胞肺癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT−I)の発現量と抗癌剤の抗癌効果との相関関係を求めることを含む抗癌剤の特性決定方法を要旨とする。
このようにして抗癌剤の特性を決定されれば、非少細胞肺癌患者の癌細胞中のSAT−I mRNA量を定量し、発現が高ければ負の相関関係を有する阻害をもつ抗癌剤を投与し、低ければ正の相関関係を有する抗癌剤を投与し、かくして最小量の抗癌剤で抗癌効果を得ることができ、無駄な抗癌剤の投与を回避でき副作用を軽減し治療が奏効することが期待できる。
非少細胞癌としては腺癌(adenocarcinoma)、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)、および大細胞癌(large cell carcinoma)のいずれにも適用できる。
SAT−I遺伝子の発現量は癌細胞の該遺伝子から発現されるSAT−ImRNAまたはSAT−Iタンパク質を測定することによって行うことができる。検出方法はSAT−IのmRNAあるいはタンパク質を検出、および抗癌剤感受性・耐性細胞間での発現量の比較が可能であれば特に限定されるものではない。
ガングリオシドGM3合成遺伝子の発現量は、SAT−ImRNAを、典型的にはノーザンブロット法によって測定することによって測定できる。ノーザンブロット法は当業者に周知の技術である。ノーザンブロット法では細胞からRNA(mRNA)を抽出し、RNA(mRNA)を電気泳動して、そのパターンをフィルターに移しとり、アイソト−プ等で標識した特異的な標識プローブとハイブリダイゼーションをさせることで、標本中のmRNAの存在と量を解析する。
ハイブリダイゼ−ションにおける検出のためのプロ−ブとしては、二本鎖DNA、一本鎖のDNAまたはRNAが使用される。ノ−ザンブロット法により、mRNAを特異的に検出しようとする場合は、そのmRNA自体に相補的配列をもつ一本鎖のDNAまたはRNAをプロ−ブとして使用する。用いるプロ−ブの鎖長は比較的任意であり、20〜40塩基程度の合成オリゴヌクレオチドや、数百から1kbpの長さのDNAまたはRNAプロ−ブが使用できる。合成するDNA配列は比較的短いDNAプロ−ブの場合、検出しようとする遺伝子の特異的な配列部分を利用する。遺伝子の相同性を確認するツ−ル(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/Blast)を用いることで検出しょうとする遺伝子特有の配列を検索することが可能である。
ハイブリダイゼ−ションに用いるプロ−ブの標識方法には大きく分けて放射能標識と非放射能標識の2種がある。放射能標識オリゴヌクレオチドの作製は、おもに32P標識したヌクレオチドをもとにPCR法で合成することが出来る。ただしこの方法は、放射性廃棄物処理の問題があり、簡便ではない。非放射能標識では、プロ−ブ分子内に特殊な修飾基を付加したものを利用し、付加した修飾基を蛍光や化学発光、発色によって検出する。この非放射能標識方法を用いた核酸の検出法の検出感度も放射能標識の方法の感度も大きな差は無くなってきているので、比較的安全であり、この非放射能標識方法を使用することが望ましい。非放射能標識の例としてジゴキシゲニン(DIG)標識やビオチンと(ストレプト)アビジンを使うビオチン標識や蛍光を発するFITC(fluorescene Isothiocyanate)分子等をDNAに共有結合させて標識させる方法も適用できる。
また、非放射能標識プロ−ブの簡便な作製法として、PCR操作時に標識ヌクレオチドを5’末端に付加する方法も利用できる。標識物質としては、ビオチンやジゴキシゲニン化が挙げられる。オリゴヌクレオチドプロ−ブは、均一なものを比較的大量に作製できる利点があるが、感度の点で問題が残されている。プロ−ブ末端以外の部分に標識を入れる場合、ニックトランスレ−ション法による標識DNAの合成方法も利用可能である。
mRNAなどのRNA分子をノ−ザンブロット法で検出する場合には、その検出用プロ−ブは1本鎖である必要がある。1本鎖DNAプロ−ブの作製にはオリゴヌクレオチドの使用、ランダムPCRなどがあるが、一本鎖プロ−ブとしては、RNAプロ−ブを利用する方法が感度が高く好ましい。RNAプロ−ブはT7やSp6等のRNAポリメラーゼのプロモ−タ−配列の上流にクロ−ニングしてあるDNA配列を鋳型として、アンチセンスRNAを合成する。この時、標識されたヌクレオチドを基質とすることで、標識されたRNAプロ−ブを作製することが出来る。
癌細胞を培養する培地(RPMI-1640またはDMEM,シグマ社製)には10%の子牛血清とペニシリン、ストレプトマイシン等の抗生物質が含まれている。細胞は通常、5%CO存在下のインキュベーター内で10cmディッシュに培養する。培養温度は通常37℃である。
10cmディッシュに細胞をコンフルエントになるまで培養し、PBS(リン酸緩衝食塩水(phosphate-buffered saline))で3回洗浄する。Trizol(RNA抽出用フェノール性試薬、ギゾゴ社製)を1mlを加え、室温で2分間静置した後、スクレイプして1.5mlのチューブに回収する。ピペッティングにより細胞を完全に溶解した後、室温で10分間インキュベートする。クロロホルムを200μl加え30秒間懸濁した後、2分間静置し、4℃、12,000rpmで、15分間遠心し、相分離を行う。上層を新しい1.5mlチューブに移し、等量(500μl)の冷イソプロパノールを加えて10秒間懸濁した後、10分間静置し、4℃、12,000rpmで、10分間遠心してRNAを析出させる。上清をデカントして70%エタノール−DEPC(ジエチルピロカーボネート)処理水を1ml加え、軽く懸濁して洗浄し、4℃、12,000rpmで、5分間遠心した後、デカントして塩を取り除く。このチューブをデシケーターで乾燥させ、完全に水分を除去した後、DEPC処理水20μlでRNAを溶解する。保存は−80℃で行う。
全RNAはmRNAまで精製することが望ましいが、全RNAのままでも分析することができる。ホルムアミドとホルマリンの溶液にいれて55℃で変性させてからホルマリン入りのアガロースゲルで電気泳動する。その後ゲルを15〜20xSSCという高塩溶液でニトロセルロースまたはナイロンフィルターにトランスファーする。全RNAがフィルターについた後、ニトロセルロースの場合は80℃で2時間くらい真空オーブンで処理し、全RNAを固定化する。ナイロン膜の場合には紫外線をしばらくあてて架橋を作るなどして固定する。次にこのフィルター上のSAT−ImRNAを同定するためにSAT−IcDNA由来のプローブを作製する。一本鎖にしたプローブとフィルターを特定の条件で接触させると相補性のあるものは結合する。ここでプローブに放射性物質でラベルしておけば結合したSAT−ImRNAだけを検出できる。ハイブリダイゼーションの条件としては5〜6xSSC、温度65℃(ホルムアミド存在下では42℃)とする。
mRNAの測定はRT−PCR法によっても行うことができる。RT−PCRは、まずRNAを逆転写酵素(reverse transcriptase)を用いてcDNAに逆転写し、次にこのcDNAを出発材料として特定のプライマーセットと耐熱性DNAポリメラーゼを用いてPCRを行い、目的のRNAの存在をそのcDNAの増幅という形で、検出定量化する方法である。
ガングリオシドGM3合成遺伝子の発現量を、該遺伝子から発現されるタンパク質を、典型的にはウエスタンブロット法を用いて測定することによって測定することができる。細胞を6穴ディッシュに培養し、界面活性剤(1% TritonX-100)を含んだタンパク質抽出バッファー(10mMトリス−塩酸、150mM塩化ナトリウム、5mMエチレンジアミン4酢酸ナトリウム(EDTA))にて抽出し、氷上にて10分間超音波粉砕を行い、15,000rpmで、30分間遠心分離操作により上清を回収する。
ウエスタンブロット法はタンパク質をSDSを含むポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)で分画し、ニトロセルロースフィルターに移し、これを抗体を用いて検出する方法である。タンパク質はポリアクリルアミドゲルからニトロセルロースの薄膜のような適当なフィルターへトランスファーする。フィルターへ付着したタンパク質はSAT−Iタンパク質の抗体をプローブとすることによって同定できる。抗体検出には例えばペルオキシダーゼ結合二次抗体法を用いる。ゲルからフィルターへのトランスファーは多くの場合エレクトロブロッティングによって行う。すなわち、電気泳動によりタンパク質を展開したゲルとフィルターを密着させフィルターを陽極側にゲル側を陰極にして一定時間電流を流す。こうするとタンパク質はゲルからフィルターに転写される。数時間後この膜を取出しSAT−Iタンパク質に特異的に結合する抗体を反応させ更にその後その抗体を染め出す。
抗体を作製する方法はよく知られている。SAT−Iタンパク質またはその断片を使用して抗体を誘導する。ウサギ、ラット、およびマウスといったような動物を、例えば100μgのタンパク質およびフロイントアジュバンドを含むエマルジョンの腹腔内注射および/または皮内注射により免疫する。例えば固体表面に吸着させたタンパク質を使用するELISA検定により抗体を検出することができる。高い力価を得るためにブースター注射が例えば約2週間の間隔で数回必要である。抗体は上述の方法によるポリクローナル抗体のほかモノクローナル抗体(Harlow, E and Lane, D. (1988), Antibodies: A LABORATORY MANUAL, Cold Spring Harbor Laboratory )も用いることができる。
また蛋白質の検出法として細胞を粉砕せずに蛍光顕微鏡、レーザー顕微鏡による観察および画像処理、フローサイトメトリーによる計測、さらにエバネッセント光などを用いた検出方法が可能である。
蛍光標示式細胞分取器(fluorescene-activated cell sorter, FACS)は細胞を抗体で蛍光標識し、その蛍光強度によって細胞を分取する装置であり、本装置を用いた実験方法はフローサイトメトリーという。細胞に例えば抗GM3合成酵素を作用させ次いで抗GM3合成酵素と反応するFITC(Fluorescein isothiocyanate)標識した抗体を作用させる。この細胞をFACSにかけ蛍光強度の強さを測定することによりGM3合成酵素が高発現しているか否か判定できる。
抗癌剤は、なんら限定されるものではない。非小細胞肺癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT−I)の発現量と抗癌剤の抗癌効果との相関関係が正の相関関係である抗癌剤の例はシスプラチン、カルボプラチン等のプラチナ製剤、負の相関関係である抗癌剤の例はEGFR(上皮細胞成長因子受容体)チロシンキナ−ゼ阻害剤である。EGFR(上皮細胞成長因子受容体)チロシンキナ−ゼ阻害剤の例は、次の一般式
Figure 2006211994
(式中、
は、CH0,または
Figure 2006211994
を表し、
は水素、またはフルオロを表す)
で表される化合物である。
実施例
先ず、以下の実施例1〜3で用いた実験方法を説明する
・細胞培養
以下の各種非小胞癌細胞を用いた。
ヒト肺腺癌由来細胞株 (PC3、LCSC#1、LCSC#2、NCI-H23、ABC-1)
ヒト肺扁平上皮癌由来細胞株 (NCI-H226、LK-2、EBC-1)
ヒト肺大細胞癌由来細胞株 (OBA-LK1、Lu99、Lu99B、Lu65)
を10% ウシ胎児血清 (FBS)、
これら細胞を100 units/mLペニシリン、100ng/mLストレプトマイシンを含むRPMI1640培地中(以下培地は特に記載がないもの以外、この培地を指すこととする)で培養した。
PC3、NCI−H23、NCI−H226、ABC−1は北海道大学井上勝一助教授の御好意により供与を受け、その他は東北大学加齢医学研究所医用細胞資源センターより入手した。
・細胞株からの全 RNAの抽出・精製
10cmディッシュに各細胞をコンフルエントになるまで培養し、生理食塩水で洗浄後、Trizol(RNA抽出用フェノール試薬 Gibco社)を1mL加え、室温で2分間静置したのち、スクレイプして1.5mLチューブに回収した。ピペッティングにより細胞を完全に溶解した後、室温で10分間インキュベートした。クロロホルムを200μL加え30秒間懸濁した後、2分間静置し4℃ 12,000rpmで15分間遠心し、相分離をおこなった。上層を新しい1.5mLチューブに移し、500μLの冷イソプロパノールを加えて10秒間懸濁した後、10分間静置し、4℃ 12,000rpmで10分間遠心してRNAを沈殿させた。上清を捨て70%エタノール−DEPC(ジエチルピロカーボネート)処理水を1mL加え、軽く懸濁して洗浄し、4℃ 12,000rpmで5分間遠心した後、上清を除去し塩をとりのぞいた。このチューブをデシケーターで乾燥させ、完全にエタノールを除去した後、DEPC処理水20μLでRNAを溶解した。
・抽出したTotal RNAの逆転写
1st Strand cDNA Synthesis kit for RT-PCR(AMV)を使用した。
抽出・精製した全RNA 2.5μg分をRNaseを含まない水で希釈し23.2μlにした。これに10×反応緩衝液5μl、25mM MgCl 10μl、デオキシヌクレオチドMix5μl、ランダムプライマー5μlを加え、よく撹拌し、スピンダウンした後65℃で5分間インキュベートした。RNase阻害剤1μlとAMV逆転写酵素0.8μlを加え、室温で10分間、次に42℃で60分間、つづいて95℃で5分間インキュベートし、cDNAを合成した。リアルタイムPCR
合成したcDNAを鋳型として、SAT−Iならびに内在性コントロール(RPLP0;ribosomal protein Large P0)に対する特異的なプローブ・プライマーセットを用いてリアルタイムPCRを行った。検出、定量には7500 リアルタイム PCR システム (ABI PRISM)を使用した。内在性コントロールにより実験手技等によるぶれを補正し、SAT−IのmRNA発現量を定量した。
使用したプローブ・プライマーは以下の通りである。
ヒト SAT-I
hSAT-I プローブ 5’-FAM-gaaaccctgccattctgggtacgac-MGB-3’(FAMはフルオレセインカルボキシアミドを表し、MGBとはminor groove binder(Tm enhancer)を表す)
hSAT-I 前進プライマー 5’-gcgcaccactgtctgacctt-3’
hSAT-I 逆プライマー 5'-ttctgccacctgcttccaa-3'

ヒト RPLP0 とは Pre-Developed TaqMan(登録商標) Assay Reagents Human RPLP0 (Applied Biosystems)を表す。
・抗がん剤感受性試験
96穴プレートに細胞を、増殖の非常に遅いPC3は1×10ずつ、その他の細胞は5×10ずつ播種し培地中で24時間予備培養した。薬液の調製は、シスプラチンはDMSO(ジメチルスルホキシド)で300mMに溶解、カルボプラチンは培地で3mMに溶解、AG1478はDMSOで10mMに溶解した。これらを原液とし、各溶媒で適宜希釈した。これらの薬液を培地に添加し、シスプラチンは終濃度1nM〜3mM、カルボプラチンは終濃度1nM〜3mM、AG1478では終濃度0.1nM〜100μMとなるよう薬液入り培地を調製した。この時予備培養した細胞の培地を、これらの薬液入り培地及び、薬品を希釈した溶媒のみを含む培地(薬物未接触)100μLで置き換え、70時間培養した。70時間後に細胞毒性測定用試薬 Cell Counting Kit-8を各穴10μLずつ加え、2時間後培地の450nMにおける吸光度を測定した。この吸光度の値から
阻害率 (%)=(1−薬物接触群/薬物未接触群)×100
上の式にしたがって阻害率 (%)を算出し、解析ソフトOriginを使用し、阻害率(%)をY軸に、濃度の対数をX軸にとり、濃度−阻害効果曲線を作成した。さらに以下の式 (シグモイド曲線)にフィッティングさせIC50を算出した。
Figure 2006211994
(式中、yは阻害率(%)を表し、Emaxは最大阻害率を表し、Eminは最小阻害率を表し、γは定数を表し、Xは濃度を表す)
上記実験方法を用いて、シスプラチンの各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量の関係を調べた(図1)。SAT−I mRNA発現量が高い細胞株ほどIC50値が高くなることが見られた。すなわちSAT−I mRNA発現量とIC50値は正の相関があり、シスプラチンの制癌効果がSAT−mRNA発現量が高いと低いことが判明した。つまり効き難いことが判明した。
上記実験方法を用いて、カルボプラチンの各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量の関係を調べた(図2)。SAT−I mRNA発現量が高い細胞株ほどIC50値が高くなることが見られた。すなわちSAT−I mRNA発現量とIC50値は正の相関があり、カルボプラチンの制癌効果はSAT−mRNA発現量が高いと低いことが判明した。
上記実験方法を用いて、(上皮細胞成長因子受容体)チロシンキナ−ゼ阻害剤であるAG1478(4−(3−クロロアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン)の各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量を調べた(図3)。SAT−I mRNA発現量の高い細胞株ほどIC50値が小さくなることがみられた。即ちSAT−I mRNA発現量とIC50値は負の相関があり、SAT−I mRNA発現量の高い非小細胞がんはAG1478の制癌効果が高いことがわかった。
実施例1〜3の結果によれば、非小細胞癌患者の癌細胞のSAT−I mRNA発現量を測定し、発現量が低い場合にはシスプラチン、カルボプラチンなどのDNA合成を阻害するプラチナ製剤に、パクリタキセル、ゲムシタビン等を組み合わせるという二剤併用療法を行い、発現量が高い場合にはEGFRをタ−ゲットする分子標的治療を行えばよいことが考えられる。
本発明は抗癌剤の性質、使用方法についての知見を与える。
シスプラチンの各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量との関係を示す。 カルボプラチンの各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量との関係を示す。 AG1478(4−(3−クロロアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン)の各種非小細胞肺癌に対するIC50とSAT−I mRNA発現量との関係を示す。

Claims (12)

  1. 非小細胞肺癌細胞のガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT−I)の発現量と抗癌剤の抗癌効果との相関関係を求めることを含む抗癌剤の特性決定方法。
  2. 非小細胞癌が腺癌(adenocarcinoma)、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma)、または大細胞癌(large cell carcinoma)である請求項1に記載の方法。
  3. ガングリオシドGM3合成酵素遺伝子(SAT−I)の発現量を該遺伝子から発現されるmRNA量を測定する請求項1または2に記載の方法。
  4. mRNA発現量をノ−ザンブロット法で測定する請求項3に記載の方法。
  5. 請求項3または4に記載のmRNA発現量を測定するために用いる、配列番号1のヌクレオチド配列を有するDNA若しくはその断片、またはそれらに対応するDNAよりなるプロ−ブ。
  6. ガングリオシドGM3合成酵素遺伝子の発現量を、該遺伝子からなる発現されるタンパク質を測定する請求項1〜2のいずれかに記載の方法。
  7. タンパク発現量をウエスタンブロット法で測定する請求項6に記載の方法。
  8. 請求項6〜8に記載のタンパク質発現量を測定するために用いる、配列番号2のアミノ酸配列を有するタンパク質またはその断片に対する抗体。
  9. 抗癌剤がプラチナ製剤である請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  10. プラチナ製剤がシスプラチン(Cisplatin)またはカルボプラチン(Carboplatin)である請求項9に記載の方法。
  11. 抗癌剤がEGFR(上皮細胞成長因子受容体)チロシンキナ−ゼ阻害剤である1〜7のいずれかに記載の方法。
  12. EGFR(上皮細胞成長因子受容体)チロシンキナ−ゼ阻害剤がAG1478(4−(3−クロロアニリノ)−6,7−ジメトキシキナゾリン)またはその誘導体である請求項11の記載の方法。
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