JP2006211206A - サラウンドシステム - Google Patents
サラウンドシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006211206A JP2006211206A JP2005019632A JP2005019632A JP2006211206A JP 2006211206 A JP2006211206 A JP 2006211206A JP 2005019632 A JP2005019632 A JP 2005019632A JP 2005019632 A JP2005019632 A JP 2005019632A JP 2006211206 A JP2006211206 A JP 2006211206A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speaker
- audio signal
- listener
- surround
- speakers
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
- Obtaining Desirable Characteristics In Audible-Bandwidth Transducers (AREA)
- Stereophonic System (AREA)
Abstract
【課題】 アレイスピーカを用いることなく、安価に構成することができ、かつ、リスナの前後にスピーカを配置して行うサラウンド再生に劣らない高品質のサラウンド再生が可能なサラウンドシステムを提供する。
【解決手段】 フロントチャネル用オーディオ信号をフロントスピーカ1C、1Lおよび1Rにより再生し、リアチャネル用オーディオ信号をフロントスピーカと同列をなす平面スピーカにより再生し、壁による反射を経てリスナに到達させるようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 フロントチャネル用オーディオ信号をフロントスピーカ1C、1Lおよび1Rにより再生し、リアチャネル用オーディオ信号をフロントスピーカと同列をなす平面スピーカにより再生し、壁による反射を経てリスナに到達させるようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、リスナを取り囲むような音場を形成するサラウンドシステムに関する。
サラウンドシステムは、リスナの前方および後方に配置された複数のスピーカから放音することにより臨場感に富んだサウンドをリスナに提供することができる。しかしながら、サラウンドシステムは、リスナの前後にスピーカを配置しなければならないため、狭い部屋には不向きであり、また、オーディオアンプの各チャネルの出力信号をリスナ前方に配置されるスピーカとリスナ後方に配置されるスピーカの両方に供給するための信号線を部屋内に引き回さなければならず、信号線が邪魔になるという問題がある。この問題を解決するための技術として、特許文献1および2は、指向性の鋭いアレイスピーカをリスナ前方に配置し、このアレイスピーカから出力される音響ビームを音響空間の壁により反射させてリスナに到達させ、リアスピーカの代わりに使用する技術を開示している。
特開平6−205496号公報
特開2004−179711号公報
しかしながら、アレイスピーカは、アレイ状に配列された複数のスピーカユニットに共通のオーディオ信号から得られた遅延オーディオ信号を供給し、各遅延オーディオ信号の位相を調整することにより任意の指向性を持った音響ビームを生成するものである。従って、アレイスピーカを用いたサラウンドシステムは、アレイスピーカ自体が複数のスピーカユニットを用いるため高価であるとともに、さらに遅延オーディオ信号を得るための信号処理能力を持ったDSPなどが必要となり、高価なものになるという問題がある。
この発明は、以上説明した事情に鑑みてなされたものであり、アレイスピーカを用いることなく、安価に構成することができ、かつ、リスナの前後にスピーカを配置して行うサラウンド再生に劣らない高品質のサラウンド再生が可能なサラウンドシステムを提供することを目的とする。
この発明は、フロントチャネル用オーディオ信号とリアチャネル用オーディオ信号とを含むサラウンド再生用オーディオ信号を受け取る入力手段と、前記フロントチャネル用オーディオ信号により駆動され、聴取点のある方角に音を出力するフロントスピーカと、前記聴取点から見て前記フロントスピーカの側方に配置され、前記サラウンド再生用オーディオ信号におけるリアチャネル用オーディオ信号により駆動されて音波を出力し、該音波を1枚以上の壁による反射を経て、前記聴取点に到達させる平面スピーカとを具備することを特徴とするサラウンドシステムを提供する。
好ましい態様において、サラウンドシステムは、さらに、前記フロントスピーカから出力される音波が前記聴取点に届くまでの第1の行路の伝達特性と、前記平面スピーカから出力される音波が前記壁により反射されて前記聴取点に届くまでの第2の行路の伝達特性との差を補償するための信号処理を前記サラウンド再生用オーディオ信号に施す補正手段を具備する。
この態様において、サラウンドシステムに、前記信号処理の内容を決定付けるパラメータとして、複数種類の信号処理に対応したパラメータを記憶するメモリと、操作手段とをさらに設け、前記補正手段は、前記操作手段により前記複数種類の信号処理のうち1つの信号処理を指定する操作が行われた場合、前記メモリに記憶されたパラメータのうち、この指定された信号処理に対応したパラメータを用いた信号処理を行うようにしてもよい。
他の好ましい態様において、サラウンドシステムは、さらに、前記平面スピーカからテストトーンを出力させるテストトーン発生手段と、前記平面スピーカの回転駆動の指示を受け取り、この指示に従って前記平面スピーカを回転駆動する回転駆動手段とを具備する。
好ましい態様において、サラウンドシステムにおける平面スピーカは、音波を放射する振動面を有する平面スピーカ本体と、前記平面スピーカ本体を回転自在に支持する支持台とを具備する。
好ましい態様において、サラウンドシステムは、さらに、前記フロントスピーカから出力される音波が前記聴取点に届くまでの第1の行路の伝達特性と、前記平面スピーカから出力される音波が前記壁により反射されて前記聴取点に届くまでの第2の行路の伝達特性との差を補償するための信号処理を前記サラウンド再生用オーディオ信号に施す補正手段を具備する。
この態様において、サラウンドシステムに、前記信号処理の内容を決定付けるパラメータとして、複数種類の信号処理に対応したパラメータを記憶するメモリと、操作手段とをさらに設け、前記補正手段は、前記操作手段により前記複数種類の信号処理のうち1つの信号処理を指定する操作が行われた場合、前記メモリに記憶されたパラメータのうち、この指定された信号処理に対応したパラメータを用いた信号処理を行うようにしてもよい。
他の好ましい態様において、サラウンドシステムは、さらに、前記平面スピーカからテストトーンを出力させるテストトーン発生手段と、前記平面スピーカの回転駆動の指示を受け取り、この指示に従って前記平面スピーカを回転駆動する回転駆動手段とを具備する。
好ましい態様において、サラウンドシステムにおける平面スピーカは、音波を放射する振動面を有する平面スピーカ本体と、前記平面スピーカ本体を回転自在に支持する支持台とを具備する。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるAVサラウンドシステムの構成を示す平面図である。このAVサラウンドシステムは、4枚の側壁に囲まれた長方形状のフロアに設置されており、3チャネルのフロントチャネル用オーディオ信号と2チャネルのリアチャネル用オーディオ信号とからなるサラウンド再生用オーディオ信号の再生を行うシステムである。本実施形態に係るAVサラウンドシステムは、リスナ10の前方の壁に沿って配置された5個のスピーカ1C、1L、1R、2Lおよび2Rを有している。これら5個のスピーカのうちスピーカ1C、1Lおよび1Rは、通常のAVサラウンドシステムに用いられているものと同様なコーン型のフロントスピーカである。ここで、フロントスピーカ1Cは、フロントチャネルにおけるセンタチャネルのオーディオ信号を音として出力するスピーカであり、リスナ10の真正面に配置されている。また、フロントスピーカ1Lおよび1Rは、各々フロントチャネルにおける左チャネルおよび右チャネルのオーディオ信号を音として出力するスピーカであり、フロントスピーカ1Cの左右に配置されている。
<第1実施形態>
図1は、この発明の第1実施形態であるAVサラウンドシステムの構成を示す平面図である。このAVサラウンドシステムは、4枚の側壁に囲まれた長方形状のフロアに設置されており、3チャネルのフロントチャネル用オーディオ信号と2チャネルのリアチャネル用オーディオ信号とからなるサラウンド再生用オーディオ信号の再生を行うシステムである。本実施形態に係るAVサラウンドシステムは、リスナ10の前方の壁に沿って配置された5個のスピーカ1C、1L、1R、2Lおよび2Rを有している。これら5個のスピーカのうちスピーカ1C、1Lおよび1Rは、通常のAVサラウンドシステムに用いられているものと同様なコーン型のフロントスピーカである。ここで、フロントスピーカ1Cは、フロントチャネルにおけるセンタチャネルのオーディオ信号を音として出力するスピーカであり、リスナ10の真正面に配置されている。また、フロントスピーカ1Lおよび1Rは、各々フロントチャネルにおける左チャネルおよび右チャネルのオーディオ信号を音として出力するスピーカであり、フロントスピーカ1Cの左右に配置されている。
リスナ10を取り囲むような音場を形成するサラウンド再生にとってリアスピーカは欠かせないものである。通常のサラウンドシステムでは、リスナ10の左右後方にリアスピーカが配置される。しかし、本実施形態では、リスナ10前方のフロントスピーカ1Lの左隣に平面スピーカ2Lが配置され、フロントスピーカ1Rの右隣に平面スピーカ2Rが配置されており、これらの平面スピーカがリアスピーカとしての役割を果たす。平面スピーカ2Lおよび2Rは、オーディオ信号により駆動されて振動する平坦な振動面を有するスピーカであり、例えばコンデンサ型スピーカなどが好適である。この平面スピーカは、平坦な振動面がその振動面に垂直な方向に振動することにより音波を出力するものであるため、振動面に対して垂直な方向に進む指向性の鋭い平面波を出力することができ、その際の指向性が音の周波数に依存せず、さらに単位伝播距離当たりの音の減衰量が少ないという利点を有する。
図1に示す例において、平面スピーカ2L(2R)の向きは、そこから放射された平面波が、リスナ10の左側(右側)の壁において反射され、この反射波がリスナ10の後方の壁において反射され、リスナ10に到達するように調整されている。
好ましい態様において、平面スピーカ2Lおよび2Rは、図2に例示する構成を有している。この平面スピーカは、振動面を有する平面スピーカ本体21と、この平面スピーカ本体21を支持する支持台22を有している。ここで、平面スピーカ本体21は、その下部から下方に回転軸(図示略)が突き出しており、支持台22は、この回転軸を回動自在に収容する軸受け22aを有している。従って、リスナ10は、平面スピーカ2Lおよび2Rが部屋に固定配置された状態において、各々の平面スピーカ本体21を手動で回転させ、各々から放射される平面波が図1に示すような行程を経てリスナ10に届くように調整することができる。
図3は、本実施形態に係るAVサラウンドシステムの電気的構成を示すブロック図である。本実施形態に係るAVサラウンドシステムは、図1におけるスピーカ1C、1L、1R、2Lおよび2Rを駆動するAVアンプ100を有している。このAVアンプ100において、入力I/F101は、DVDプレーヤ201、テレビジョン受信機202、チューナ203などの入力ソースのうちリスナ10によって選択されたものからオーディオ信号を受け取る装置である。
各入力ソースから与えられるオーディオ信号は、サラウンド再生用のマルチチャネルのオーディオ信号であり、リスナの前方に配置された3個のフロントスピーカから再生されることを想定して制作された3チャネルのオーディオ信号と、リスナの後方に配置された2個のリアスピーカから再生されることを想定して制作された2チャネルのオーディオ信号により構成されている。
入力ソースから与えられるオーディオ信号には、圧縮符号化されたものと、圧縮符号化されていないPCM形式のものとがある。入力I/F101は、リスナ10によって選択された入力ソースからのオーディオ信号が圧縮符号化されたものである場合にはそれをデジタルオーディオデコーダ102に送り、圧縮符号化されていないPCM形式のオーディオ信号は音場特性生成回路103に送る。デジタルオーディオデコーダ102は、圧縮符号化されたオーディオ信号を復号してPCM形式のオーディオ信号とし、音場特性生成回路103に送る。
音場特性生成回路103は、リスナ10によって指定された残響などの音場特性を付与するための信号処理を入力I/F101またはデジタルオーディオデコーダ102から供給される5チャネルのオーディオ信号に施して出力する。遅延量補正回路104は、5個のスピーカの各々から放射された音波がリスナ10に到達するまでに辿る行路差を補償するための遅延処理および利得調整処理を、音場特性補償回路103から出力される各スピーカ向けのオーディオ信号に施す回路である。なお、この遅延量補正回路104の詳細な機能については後述する。遅延量補正回路104から出力される5チャネルのオーディオ信号は、5個のアンプ105により各々適切なレベルに増幅され、5個のスピーカ1C、1L、1R、2Lおよび2Rから音波として放射される。
ここで、遅延量補正回路104の機能について詳述する。本実施形態では、図1にも例示されているように、フロントスピーカ1C、1Lおよび1Rは、リスナ10の前方に配置されており、これらから放射された音波はリスナ10に直接届く。これに対し、リスナ10の前方に配置された2個の平面スピーカ2Lおよび2Rから放射された音波は、各々2枚の壁により反射され、リスナ10の左右後方からリスナ10に届く。従って、平面スピーカ2Lおよび2Rから放射された音波は、フロントスピーカ1C、1Lおよび1Rから放射された音波に比べて、大きな遅延と減衰を伴ってリスナ10に届く。しかも、平面スピーカ2Lおよび2Rからリスナ10に届く音波は、2枚の壁による反射を経ているため、特に高域成分の減衰量がフロントスピーカから届く音波に比して大きくなる。
このような各スピーカからリスナ10に至るまでの行路の差に起因したリスナ10における各スピーカからの到達音の遅延量の差および減衰量を補償するため、遅延量補正回路104は、次の処理を行う。まず、遅延量補正回路104は、3個のフロントスピーカのうち代表のスピーカ(例えばフロントスピーカ1C)からリスナ10までの行路(以下、第1の行路という)と、2個の平面スピーカのうちの代表のスピーカ(例えば平面スピーカ2L)から2枚の壁を経由してリスナ10に至る行路(以下、第2の行路という)との行路長差に相当する遅延時間だけ、フロントスピーカ1C、1Lおよび1R向けのオーディオ信号を遅延させる。
また、遅延量補正回路104は、第1の行路の周波数伝達特性から第2の行路の周波数伝達特性を差し引いたものに相当する周波数伝達特性を持ったイコライザ処理を平面スピーカ2Lおよび2R向けのオーディオ信号に施す。このような利得補償が行われる結果、フロントスピーカ1C、1Lおよび1R向けのオーディオ信号とリスナ10に届くこれらのオーディオ信号に対応した音波との間の減衰量と、平面スピーカ2Lおよび2R向けのオーディオ信号とリスナ10に届くこれらのオーディオ信号に対応した音波との間の減衰量との差を少なくすることができる。
以上説明した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)本実施形態では、リアチャネル用オーディオ信号を平面スピーカにより再生しており、この平面スピーカから放射される平面波は、リスナの側方の壁およびリスナの後方の壁により反射され、左右後方からリスナに到達する。従って、本実施形態によれば、高価なアレイスピーカを用いることなく、通常のサラウンド再生の場合と同様なサラウンド再生をユーザに提供することができる。また、本実施形態において、平面スピーカから放射される平面波は、指向性が鋭く、リスナに直接届くことはないので、リスナに届く音は、その殆どが2枚の壁による反射を経た音である。従って、本実施形態によれば、強いサラウンド効果が得られる。
(1)本実施形態では、リアチャネル用オーディオ信号を平面スピーカにより再生しており、この平面スピーカから放射される平面波は、リスナの側方の壁およびリスナの後方の壁により反射され、左右後方からリスナに到達する。従って、本実施形態によれば、高価なアレイスピーカを用いることなく、通常のサラウンド再生の場合と同様なサラウンド再生をユーザに提供することができる。また、本実施形態において、平面スピーカから放射される平面波は、指向性が鋭く、リスナに直接届くことはないので、リスナに届く音は、その殆どが2枚の壁による反射を経た音である。従って、本実施形態によれば、強いサラウンド効果が得られる。
(2)本実施形態では、リアチャネル用オーディオ信号を再生するために、単位伝播距離当たりの音の減衰量の少ない平面スピーカを用いているため、図1に示すように、平面スピーカ2Lおよび2Rからリスナ10に至る第2の行路の距離が長くなる場合においても、リスナ10に到達する音の減衰量を低く抑えることができる。
(3)本実施形態では、平面スピーカによりリアチャネル用オーディオ信号の再生を行っているので、放射音の指向性が音の周波数に依存しない。従って、広い周波数帯域に亙り、安定した利得でリアチャネルの音をリスナに到達させることができる。
(4)本実施形態では、遅延量補正回路104により、フロントスピーカからリスナに至る第1の行路の伝達特性と平面スピーカから壁による反射を経てリスナに至る第2の行路の伝達特性の差を補償する処理がサラウンド再生用オーディオ信号に施される。このため、リアチャネルの再生音に関し、壁の反射に起因した利得の低下と第2の行路が長距離であることに起因した位相遅れが補償され、リスナ前方のフロントスピーカとリスナ後方のリアスピーカとを用いた通常のサラウンド再生と同様な高品質のサラウンド再生が実現される。
(5)本実施形態では、サラウンド再生のための全てのスピーカをリスナから見て同一側に一線状に並べて配置することができるため、AVアンプとこれらのスピーカとを結ぶ信号線を部屋を囲む壁のうちの1つにまとめて、室内の配線を簡素化することができる。
<第2実施形態>
図4は、この発明の第2実施形態であるAVサラウンドシステムの配置構成を示す平面図である。本実施形態におけるAVサラウンドシステムは、台形状の底面を有する四角柱形状のキャビネット200に設けられている。図5は、このキャビネット200を図4におけるリスナ10側から見た正面図である。キャビネット200の前面は、中央の正面部201と、その左右両側の傾斜面部202および203により構成されている。ここで、正面部201の中央には、テレビジョン受信機の表示部が設けられており、その上方には、フロントスピーカ1C、1Lおよび1Rが設けられている。また、左右の傾斜面部202および203には、リアチャネル用オーディオ信号の再生のための平面スピーカ2Lおよび2Rのスピーカ本体21が回動自在に取り付けられている。上記第1実施形態と同様、リスナ10はこれらのスピーカ本体21の向きを手動により調整することができる。
本実施形態においても上記第1実施形態と同様な効果が得られる。
図4は、この発明の第2実施形態であるAVサラウンドシステムの配置構成を示す平面図である。本実施形態におけるAVサラウンドシステムは、台形状の底面を有する四角柱形状のキャビネット200に設けられている。図5は、このキャビネット200を図4におけるリスナ10側から見た正面図である。キャビネット200の前面は、中央の正面部201と、その左右両側の傾斜面部202および203により構成されている。ここで、正面部201の中央には、テレビジョン受信機の表示部が設けられており、その上方には、フロントスピーカ1C、1Lおよび1Rが設けられている。また、左右の傾斜面部202および203には、リアチャネル用オーディオ信号の再生のための平面スピーカ2Lおよび2Rのスピーカ本体21が回動自在に取り付けられている。上記第1実施形態と同様、リスナ10はこれらのスピーカ本体21の向きを手動により調整することができる。
本実施形態においても上記第1実施形態と同様な効果が得られる。
<他の実施形態>
以上、この発明の実施形態を説明したが、これら以外にも、本発明には各種の実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
以上、この発明の実施形態を説明したが、これら以外にも、本発明には各種の実施形態が考えられる。例えば次の通りである。
(1)上記各実施形態では、リアチャネル用オーディオ信号の再生を行う平面スピーカの向きをリスナが手動で調整した。しかし、この調整を自動的に行うための機能を上記各実施形態に追加してもよい。具体的には、次の通りである。
まず、スピーカ本体21を回転駆動するステップモータを平面スピーカ2Lおよび2Rに取り付ける。また、AVアンプ100(図3)には、このステップモータを駆動する回路と、平面スピーカ2Lまたは2Rからテストトーンを出力する回路を設ける。さらにリスナ10によって操作されるリモコン(図示略)に、平面スピーカ2Lおよび2Rの一方を選択する操作子、選択された平面スピーカからテストトーンを出力することを指示する操作子、選択された平面スピーカの右回転または左回転を指示する操作子を設ける。
このような構成において、リスナ10は、図1または図4に例示するような聴取点に位置した状態で、リモコンの操作により平面スピーカ2Lまたは2Rの一方を選択し、そこからのテストトーンの出力を行わせ、この状態において、選択した平面スピーカのスピーカ本体を右回転または左回転させることにより回転角度の調整を行う。そして、テストトーンが最も大きく聞こえるところで、スピーカ本体の回転角度の調整を終える。このようなリモコン操作による調整により、リスナ10は、平面スピーカ2Lおよび2Rの回転角度をサラウンド再生に適した状態にすることができる。
まず、スピーカ本体21を回転駆動するステップモータを平面スピーカ2Lおよび2Rに取り付ける。また、AVアンプ100(図3)には、このステップモータを駆動する回路と、平面スピーカ2Lまたは2Rからテストトーンを出力する回路を設ける。さらにリスナ10によって操作されるリモコン(図示略)に、平面スピーカ2Lおよび2Rの一方を選択する操作子、選択された平面スピーカからテストトーンを出力することを指示する操作子、選択された平面スピーカの右回転または左回転を指示する操作子を設ける。
このような構成において、リスナ10は、図1または図4に例示するような聴取点に位置した状態で、リモコンの操作により平面スピーカ2Lまたは2Rの一方を選択し、そこからのテストトーンの出力を行わせ、この状態において、選択した平面スピーカのスピーカ本体を右回転または左回転させることにより回転角度の調整を行う。そして、テストトーンが最も大きく聞こえるところで、スピーカ本体の回転角度の調整を終える。このようなリモコン操作による調整により、リスナ10は、平面スピーカ2Lおよび2Rの回転角度をサラウンド再生に適した状態にすることができる。
(2)平面スピーカからの平面波を反射する壁の材質は、平面スピーカからリスナに至る第2の行路の伝達特性に大きな影響を与える。そこで、壁の材質を幾つか想定し、各々に適したイコライザ処理の伝達特性を予め求め、AVアンプ100内のメモリ(図示略)に記憶させておく。そして、サラウンド再生時においてAVアンプ100は、リモコン操作などにより与えられる壁の材質の指定に応じて、適切な伝達特性をメモリから読み出し、この伝達特性に対応したイコライザ処理を遅延量補正回路104に行わせるのである。この実施形態によれば、部屋の壁の材質に合った適切なサラウンド再生が実現される。
(3)上記各実施形態では、平面スピーカからの放射音をリスナ10の側方の壁により反射させた後、後方の壁によりさらに反射させてリスナ10に到達させた。しかし、平面スピーカからの放射音がリスナ10に届くまでの反射の回数はこれに限定されるものではなく、例えば、平面スピーカからの放射音をリスナ10の後方の壁により反射させ、その反射音をリスナ10に到達させるように構成してもよい。
(4)上記各実施形態では、リスナは、平面スピーカの向きを自由に調整することができるので、この向きの調整により、例えば平面スピーカからの放射音をリスナ側方の壁とリスナ後方の壁による反射を経てリスナに到達させることができる一方、平面スピーカからの放射音をリスナ後方の壁による反射のみを経てリスナに到達させることも可能である。そこで、例えば壁による反射が2回の場合と1回の場合の両方について、第2の行路の伝達関数を予め求めるとともに、これと第1の行路の伝達関数との差を補償するためにフロントチャネル用オーディオ信号に施すべき遅延処理の遅延時間とリアチャネル用オーディオ信号に施すべきイコライザ処理の伝達特性を予め求め、AVアンプ100内のメモリ(図示略)に記憶させておく。そして、サラウンド再生時においてAVアンプ100は、リモコン操作などにより与えられる壁での反射の回数の指定に応じて、適切な遅延時間と伝達特性をメモリから読み出し、読み出した遅延時間に対応したフロントチャネル用オーディオ信号の遅延処理と、読み出した伝達特性に対応したリアチャネル用オーディオ信号のイコライザ処理を遅延量補正回路104に行わせるのである。この実施形態によれば、平面スピーカからの放射音の反射の回数に合った適切なサラウンド再生が実現される。
(5)上記(3)の実施形態と上記(4)の実施形態とを組み合わせた実施形態も考えられる。すなわち、壁の材質と平面スピーカからの放射音がリスナに到達するまでの反射回数の組み合わせの各々について、フロントチャネル用オーディオ信号に施すべき遅延処理の遅延時間とリアチャネル用オーディオ信号に施すべきイコライザ処理の伝達特性を予め求め、サラウンド再生時には、リスナが指定した壁の材質と反射回数に対応したものを使用するのである。
(6)平面スピーカからの音波が反射される壁の手前の位置に反射板を配置し、平面スピーカからの放射音が、壁ではなくこの反射板による反射を経て、リスナに到達するようにしてもよい。この実施形態によれば、平面スピーカからの放射音の伝播過程における減衰をより少なくするため、さらに効果的なサラウンド再生が実現される。
1C、1L、1R…フロントスピーカ、2L、2R…平面スピーカ、10…リスナ、101…入力I/F、104…遅延量補正回路。
Claims (5)
- フロントチャネル用オーディオ信号とリアチャネル用オーディオ信号とを含むサラウンド再生用オーディオ信号を受け取る入力手段と、
前記フロントチャネル用オーディオ信号により駆動され、聴取点のある方角に音を出力するフロントスピーカと、
前記聴取点から見て前記フロントスピーカの側方に配置され、前記サラウンド再生用オーディオ信号におけるリアチャネル用オーディオ信号により駆動されて音波を出力し、該音波を1枚以上の壁による反射を経て、前記聴取点に到達させる平面スピーカと
を具備することを特徴とするサラウンドシステム。 - 前記フロントスピーカから出力される音波が前記聴取点に届くまでの第1の行路の伝達特性と、前記平面スピーカから出力される音波が前記壁により反射されて前記聴取点に届くまでの第2の行路の伝達特性との差を補償するための信号処理を前記サラウンド再生用オーディオ信号に施す補正手段を具備することを特徴とする請求項1に記載のサラウンドシステム。
- 前記信号処理の内容を決定付けるパラメータとして、複数種類の信号処理に対応したパラメータを記憶するメモリと、
操作手段とを具備し、
前記補正手段は、前記操作手段により前記複数種類の信号処理のうち1つの信号処理を指定する操作が行われた場合、前記メモリに記憶されたパラメータのうち、この指定された信号処理に対応したパラメータを用いた信号処理を行うことを特徴とする請求項2に記載のサラウンドシステム。 - 前記平面スピーカからテストトーンを出力させるテストトーン発生手段と、
前記平面スピーカの回転駆動の指示を受け取り、この指示に従って前記平面スピーカを回転駆動する回転駆動手段と
を具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のサラウンドシステム。 - 前記平面スピーカが、音波を放射する振動面を有する平面スピーカ本体と、前記平面スピーカ本体を回転自在に支持する支持台とを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1の請求項に記載のサラウンドシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005019632A JP2006211206A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | サラウンドシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005019632A JP2006211206A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | サラウンドシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006211206A true JP2006211206A (ja) | 2006-08-10 |
Family
ID=36967580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005019632A Withdrawn JP2006211206A (ja) | 2005-01-27 | 2005-01-27 | サラウンドシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006211206A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010538572A (ja) * | 2007-09-06 | 2010-12-09 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | オーディオ信号デコーディング方法及び装置 |
US8359113B2 (en) | 2007-03-09 | 2013-01-22 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus for processing an audio signal |
US8463413B2 (en) | 2007-03-09 | 2013-06-11 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus for processing an audio signal |
KR101786916B1 (ko) * | 2016-03-17 | 2017-10-18 | 주식회사 더울림 | 스피커 사운드 분배 장치 및 방법 |
-
2005
- 2005-01-27 JP JP2005019632A patent/JP2006211206A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8359113B2 (en) | 2007-03-09 | 2013-01-22 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus for processing an audio signal |
US8463413B2 (en) | 2007-03-09 | 2013-06-11 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus for processing an audio signal |
US8594817B2 (en) | 2007-03-09 | 2013-11-26 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus for processing an audio signal |
JP2010538572A (ja) * | 2007-09-06 | 2010-12-09 | エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド | オーディオ信号デコーディング方法及び装置 |
US8422688B2 (en) | 2007-09-06 | 2013-04-16 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus of decoding an audio signal |
US8532306B2 (en) | 2007-09-06 | 2013-09-10 | Lg Electronics Inc. | Method and an apparatus of decoding an audio signal |
KR101786916B1 (ko) * | 2016-03-17 | 2017-10-18 | 주식회사 더울림 | 스피커 사운드 분배 장치 및 방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3915804B2 (ja) | オーディオ再生装置 | |
JP4127156B2 (ja) | オーディオ再生装置、ラインアレイスピーカユニットおよびオーディオ再生方法 | |
JP4779381B2 (ja) | アレースピーカ装置 | |
JP4501559B2 (ja) | スピーカ装置の指向性制御方法およびオーディオ再生装置 | |
EP1667488B1 (en) | Acoustic characteristic correction system | |
US7688989B2 (en) | Method and system for processing sound signals for a surround left channel and a surround right channel | |
KR101546514B1 (ko) | 오디오 시스템 및 그의 동작 방법 | |
JP6157641B2 (ja) | 電子式周回スピーカにおけるセレストのための装置および方法 | |
JP2018527808A (ja) | サウンドバー | |
JP2006319823A (ja) | 音響装置、音響調整方法および音響調整プログラム | |
JP2006211206A (ja) | サラウンドシステム | |
JP2004179711A (ja) | スピーカ装置および音響再生方法 | |
JP4816307B2 (ja) | オーディオシステム | |
CN117882394A (zh) | 通过使用线性化和/或带宽扩展产生第一控制信号和第二控制信号的装置和方法 | |
JP2006005701A (ja) | マルチチャンネルオーディオシステム | |
WO2006123461A1 (ja) | オーディオ信号処理装置、スピーカボックス、スピーカシステム及び映像音声出力装置 | |
JP2006101461A (ja) | 立体音響再生装置 | |
JP4755451B2 (ja) | 音響再生装置 | |
KR102081957B1 (ko) | 평면파 합성 기법을 이용한 수평 어레이형 음향 재생 장치 | |
JP2004186895A (ja) | スピーカ装置 | |
WO2020144938A1 (ja) | 音声出力装置、音声出力方法 | |
JPS61500644A (ja) | 音響再生システム | |
CN111264064B (zh) | 音响装置 | |
JPH0698392A (ja) | 音響装置 | |
JP2001086600A (ja) | サラウンド装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071120 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20090128 |